JP2021187328A - 揚力可変機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】飛行機の可動翼片や回転翼機のロータのブレード等の大きな部材を動かすことなく、航空機の翼で生じる揚力を変化させることが可能な揚力可変機構を提供する。【解決手段】航空機の翼2で生じる揚力を変化させることが可能な揚力可変機構において、翼2に翼幅方向に延在するように形成され、翼2の下面2A側と上面2B側にそれぞれ開口3A、3Bを有し、翼2の下面2A側を流れる気流αの一部を上面2B側に流通させることが可能なスリット3と、スリット3を開閉させるための開閉部材4と、を備え、開閉部材4は、スリット3を開放することで、翼2に生じる揚力を、スリット3を閉鎖した場合よりも減少させる。【選択図】図1

Description

本発明は、航空機の翼で生じる揚力を変化させることが可能な揚力可変機構に関する。
航空機では、翼で揚力を変化させるように構成される場合が一般的である。
すなわち、飛行機の場合には、例えば、主翼に可動翼片等からなるフラップ(高揚力装置)が設けられ、可動翼片を上下動させたり伸長させたりすることで揚力を変化させることができる(例えば特許文献1等参照)。
また、ヘリコプタ等の回転翼機の場合には、例えば、メインロータのブレードの迎角(ピッチ角)を変化させることで揚力を変化させるように構成されている場合が多い。
特開2019−177864号公報
しかしながら、このように可動翼片を動かしたりメインロータのブレードを回動(揺動)させて迎角を変えるように構成すると、比較的大きな部材(すなわち可動翼片やロータのブレード)を強い気流の中で動かさなければならず、それらを動かすための駆動装置等にかかる負担が大きくなる等の理由で、駆動装置等の耐久性や信頼性等に問題が生じ得る。
この点について本発明者が研究を重ねた結果、上記のように航空機の翼(飛行機の主翼や回転翼機のメインロータ等)で生じる揚力を変化させることが可能な揚力可変機構として、揚力を変えるために動かす部材をより小さくして、大きな部材を動かさなくても揚力を変化させることを可能とする新たな揚力可変機構を開発することができた。
本発明は、飛行機の可動翼片や回転翼機のロータのブレード等の大きな部材を動かすことなく、航空機の翼で生じる揚力を変化させることが可能な揚力可変機構を提供することを目的とする。
前記の問題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
航空機の翼で生じる揚力を変化させることが可能な揚力可変機構において、
前記翼に翼幅方向に延在するように形成され、前記翼の下面側と上面側にそれぞれ開口を有し、前記下面側を流れる気流の一部を前記上面側に流通させることが可能なスリットと、
前記スリットを開閉させるための開閉部材と、
を備え、
前記開閉部材は、前記スリットを開放することで、前記翼に生じる揚力を、前記スリットを閉鎖した場合よりも減少させることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の揚力可変機構において、前記スリットは、前記翼の下面側の開口が、前記翼の上面側の開口よりも前記翼の前縁寄りに設けられていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の揚力可変機構において、前記開閉部材は、棒状に形成されており、前記翼の内部に翼幅方向に延在するように挿通され前記スリットに平行に配置されており、自身の長手方向に延在する軸周りに回転又は回動することで前記スリットを開閉させることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の揚力可変機構において、前記開閉部材は、前記翼の内部で、前記スリットに向かう方向に移動して前記スリットを閉鎖し、前記スリットから離れる方向に移動して前記スリットを開放するように構成されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の揚力可変機構において、前記開閉部材は、蓋状の部材であり、前記スリットの、前記翼の下面側の開口及び前記上面側の開口のうちのいずれか一方又は両方に設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、飛行機の可動翼片や回転翼機のロータのブレード等の大きな部材を動かすことなく、航空機の翼で生じる揚力を変化させることが可能となる。
第1の実施形態に係る揚力可変機構の構成を表す図である。 第1の実施形態に係る開閉部材の構成例を表す断面図である。 第1の実施形態に係る開閉部材がスリットを(a)閉鎖した状態、(b)開放した状態を表す断面図である。 (a)、(b)第1の実施形態に係る開閉部材の他の構成例を表す断面図である。 開閉部材でスリットを(a)閉鎖した際の気流の流れ、(b)開放した際の気流の流れなどを表す図である。 揚力可変機構を(a)翼の翼端付近に設けた状態、(b)翼の翼根付近に設けた状態を表す平面図である。 第2の実施形態に係る揚力可変機構の構成を表す断面図である。 第3の実施形態に係る揚力可変機構の構成を表す断面図である。 (a)、(b)第4の実施形態に係る揚力可変機構の構成を表す断面図である。
以下、本発明に係る揚力可変機構の実施の形態について、図面を参照して説明する。
なお、以下では、翼が飛行機の主翼である場合を想定して説明するが、例えば翼が回転翼機のロータのブレード等である場合でも同様に説明される。また、以下では、翼の上面側を上方とし、翼の下面側を下方とし、翼の前縁側を前方とし、翼の後縁側を後方として説明する。
本発明では、揚力可変機構は、航空機の翼に設けられたスリットと、スリットを開閉させるための開閉部材とを備えており、開閉部材によりスリットを開放することで、翼の揚力を、スリットを閉鎖した場合よりも減少させることができるように構成されている。そのため、開閉部材を開閉させることで、翼で生じる揚力を変化させることができるようになっている。
以下、いくつかの実施形態を挙げて説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る揚力可変機構の構成を表す図である。揚力可変機構1は、航空機の翼2に設けられたスリット3と、スリット3を開閉させるための開閉部材4とを備えている。
翼2は、飛行機の主翼や回転翼機のロータのブレード等であり、飛行機が飛行したりロータが回転する際に翼2に揚力が発生するように構成されている。
翼2には、その後縁2b付近にスリット3が設けられている。
スリット3は、翼2に翼幅方向に延在するように形成されており、翼2の下面2A側と上面2B側にそれぞれ開口3A、3Bを有している。そして、翼2の下面2A側を流れる気流の一部を翼2の上面2B側に流通させることができるようになっている。
本実施形態では、スリット3は、翼2の下面2A側の開口3Aが、翼2の上面2B側の開口3Bよりも翼2の前縁2a寄りに設けられており、翼2の後縁2bに近くなる翼2の下面2A側から上面2B側に上がっていくように傾斜している。
そのため、スリット3が開放されている際には、翼2の下面2A側を流れている気流の一部がスリット3を通ってスムーズに翼2の上面2B側に流通するようになっている(後述する図5(b)参照)。
開閉部材4は、スリット3を開閉することができるように構成されている。
本実施形態では、開閉部材4は、棒状に形成されており、翼2の内部に翼幅方向に延在するように挿通され、スリット3に平行に配置されている。そして、自身の長手方向に延在する軸4a周りに回転又は回動できるようになっている。そして、開閉部材4は軸4aからの径が一定ではなく、例えば図2の断面図に示すように、その側面が、大径(径R)の円筒面4Aと、小径(径r)の円筒面4Bと、各円筒面4A、4Bの間の2つの略平面状の面4Cとをつなき合わせたような側面になるように形成されている。
そして、開閉部材4が回転又は回動して、図3(a)に示すように、径が長い部分(図2の例では大径の円筒面4Aの部分)がスリット3の所に移動してくると、開閉部材4の側面(円筒面4A)がスリット3の内壁面(内壁面の端部すなわちスリット3の開口3Aのエッジ部分を含む。以下同じ。)に当接する。そのため、この場合は、開閉部材4はスリット3を閉鎖する。
また、開閉部材4が回転又は回動して、図3(b)に示すように、径が短い部分(図2の例では小径の円筒面4Bや略平面状の面4Cの部分)がスリット3の所に移動してくると、開閉部材4の側面(円筒面4Bや面4C)とスリット3の内壁面との間に隙間が生じる。そのため、この場合は、開閉部材4はスリット3を開放する。
このようにして、本実施形態では、開閉部材4は、径が短い部分(図2の例では小径の円筒面4Bや略平面状の面4Cの部分)でスリット3を開放し、径が長い部分(図2の例では大径の円筒面4Aの部分)で前記スリットを閉鎖するようになっている。
なお、開閉部材4は、必ずしも図2に示したような形状でなくてもよく、例えば、断面形状が、楕円や偏心した円形等でもよく、図4(a)に示すような円の一部が直線状に切り欠かれたような形状でもよい。
また、開閉部材4は、断面形状が図4(b)に示すような多角形状であってもよく、以下で説明する作用効果を有効に発揮し得る形状であれば、どのような断面形状であってもよい。
また、開閉部材4がスリット3を開放する際に、開閉部材4の側面とスリット3の内壁面との距離が離れ過ぎると、スリット3を流れる気流の流量が多くなり過ぎて乱流が発生する等の問題が生じ得る。
そのため、そのような問題が生じないように、スリット開放時に開閉部材4の側面とスリット3の内壁面との距離が適切な距離になるように開閉部材4の形状を調整することが望ましい。
さらに、前述したように、開閉部材4を自身の軸4a周りに回動させるように構成することが可能である。
この場合、例えば、図3(a)の閉鎖状態の開閉部材4を図中で時計回りに回動させて図3(b)に示したようにスリット3を開放させ、スリット3を閉鎖する際は開閉部材4をその状態から反転させて(すなわち反時計回りに回動させて)閉鎖するように構成することが可能である。
また、前述したように、開閉部材4を自身の軸4a周りに回転させるように構成することも可能である。
この場合、例えば、図3(a)の閉鎖状態の開閉部材4を反時計回り(又は時計回り)に回転させて図3(b)に示したようにスリット3を開放させ、スリット3を閉鎖する際は開閉部材4をその状態からさらに反時計回り(又は時計回り)に回転させて閉鎖するように構成することが可能である。
また、このように開閉部材4を自身の軸4a周りに回転させる際、連続的に回転させれば(すなわち回転を止めずに回転させ続ければ)、開閉部材4でスリット3を周期的に開閉させることが可能となる。
そして、開閉部材4を高速で回転させれば、スリット3を短い周期で(高い周波数で)開閉させることが可能となる。
なお、開閉部材4を構成する材料には特に限定はなく、スリット3の内壁面と当接してスリット3を有効に閉鎖することができるものであれば金属や樹脂、エラストマー等やそれらを組み合わせたものなどを適宜用いることが可能である。
また、図示を省略するが、開閉部材4を自身の軸4a周りに回転又は回動させるためのモータ等の駆動装置は、翼2の内部に設けてもよく、飛行機の胴体の内部などに配置してもよい。
次に、本実施形態に係る揚力可変機構1の作用について説明する。
開閉部材4で翼2のスリット3を閉鎖した状態で飛行機が飛行すると(あるいは回転翼機のロータが回転すると)、図5(a)に示すように、翼2の下面2Aに沿って気流αが流れ、上面2Bに沿って気流βが流れる。そのため、翼2に所定の揚力が発生する。
この場合、スリット3内には気流が流れず、翼2の下面2A側と上面2B側でのみ気流α、βが流れるため、図5(a)に示した状態は、スリット3が設けられていない翼2で揚力が発生する状態と同じ状態である。
一方、その状態から開閉部材4が回転又は回動して翼2のスリット3を開放すると、図5(b)に示すように、翼2の下面2Aに沿って流れていた気流αの一部α1がスリット3内を流通し、スリット3を通り抜けて翼2の上面2B側に抜ける。
そのため、この場合も翼2に揚力が発生するが、翼2の下面2Aに沿って流れスリット3内を通過する気流α1(気流αの一部)は、翼2のうちスリット3より前側の部分(スリット3の後縁2bを含む部分を仮想的に除去した場合の残りの部分)に作用して揚力を発生させる状態になる。
すなわち、翼2の下面2Aに沿って流れスリット3内を通過する気流α1は、いわば翼2全体よりも小さく、翼断面形状が対象翼(翼弦線に対して上下対称な断面を持つ翼)に近似した翼に対して揚力を発生させる状態になる。
そのため、発生する揚力は、翼2の下面2Aに沿って流れ続ける気流α(すなわちスリット3を通らない気流α。図5(a)参照)が発生させる揚力よりも小さくなる。
このように、本実施形態に係る揚力可変機構1では、開閉部材4によりスリット3を閉鎖すると(図5(a)参照)、翼2の下面2Aに沿って流れる気流αがスリット3を通らずに翼2の下面2Aに沿って流れ続けて翼2の後縁2bまで流れる。
そのため、翼2の下面2Aに沿って流れる気流αにより翼2に所定の揚力が発生する。
一方、開閉部材4によりスリット3を開放すると(図5(b)参照)、翼2の下面2Aに沿って流れる気流αの一部がスリット3を通り、残りの気流α2はスリット3を通らずに翼2の下面2Aに沿って流れ続けて翼2の後縁2bまで流れる。
そして、翼2の下面2Aに沿って流れスリット3を通る気流α1が発生させる揚力は、スリット3を通らずに翼2の下面2Aに沿って流れ続ける気流α2が発生させる揚力より小さい。
そのため、スリット3を開放した場合は、スリット3を通る気流α1が発生させる揚力がスリット3を通らない気流α2が発生させる揚力よりも小さくなる分、スリット3を閉鎖した場合(すなわち全ての気流αがスリット3を通らない場合)に比べて翼2に生じる揚力が小さくなる。
本実施形態に係る揚力可変機構1では、このように、開閉部材4によりスリット3を開放することで、翼2に生じる揚力を、スリット3を閉鎖した場合よりも減少させることが可能となり、スリット3の開閉により翼2に生じる揚力を変化させることが可能となる。
そして、後述する各実施形態においても同様であるが、本実施形態では、上記のようにスリット3を開放した際に翼2に生じる揚力が所定の揚力(スリット3を閉鎖した際の揚力)より小さくなるように変化させることで翼2に生じる揚力を変化させるように構成されている点に特徴がある。
また、スリット3の開閉により翼2における気流αの流れを変えることで翼2に生じる揚力を変化させるように構成されている点にも特徴がある。
以上のように、本実施形態に係る揚力可変機構1によれば、翼2の下面2A側を流れる気流αの一部を上面側に流通させることが可能なスリット3を開閉部材4で開閉させることで翼2に生じる揚力を変化させることが可能となる。
そして、開閉部材4によるスリット3の開閉は、例えば本実施形態に示したように、棒状の開閉部材4を翼2の内部で自身の軸4a周りに回転又は回動させることで実現することができる。
このように、本実施形態に係る揚力可変機構1では、翼2の揚力を変化させる際に、従来のように飛行機の主翼の可動翼片(フラップ)を動かしたりヘリコプタのメインロータのブレードを回動(揺動)させるなど、比較的大きな部材を強い気流の中で動かす必要はなく、翼2の内部で棒状の開閉部材4を回転又は回動させるだけである。
そのため、本実施形態では、大きな部材を動かすことなく、航空機の翼で生じる揚力を変化させることが可能となる。
そして、従来のように大きな部材を強い気流の中で動かすと、それらを動かすためのアクチュエータや駆動源等に大きな負荷がかかりそれらの故障等の原因になり得るが、本実施形態では、翼2の内部で棒状の開閉部材4を回転又は回動させるだけであるため、故障等が生じにくい。
そのため、本実施形態に係る揚力可変機構1は、耐久性や信頼性に優れたものとなる。
なお、後述する各実施形態においても同様であるが、スリット3や開閉部材4(すなわち揚力可変機構1)を翼2の翼幅方向の全幅にわたって設けたり、翼端付近(図6(a)参照)や翼根付近(図6(b)参照)にのみ設けるように構成することが可能である。
揚力可変機構1を設ける翼2の位置は適宜決められる。
また、例えば揚力可変機構1を飛行機の左右の主翼にそれぞれ設けた場合、左右の揚力可変機構1で開閉部材4によるスリット3の開閉を同時に行わせることで、左右の主翼の揚力を全体的に増減させることができる(フラップとしての機能)。
また、着陸時に左右のスリット3を同時に開放して揚力を減少させることも可能である(スポイラとしての機能)。
また、左右の揚力可変機構1で開閉部材4によるスリット3の開閉を別々に(あるいは逆位相で)行わせることで、飛行機にロール運動をさせることも可能である(補助翼(エルロン)としての機能)。
なお、飛行機に揚力可変機構1を設けるとともに、フラップ(可動翼片)やスポイラ、補助翼等を設けるように構成することも可能である。
以下の各実施形態は、スリット3を開閉する開閉部材4の構成が第1の実施形態と異なるだけであり、作用効果は第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
[第2の実施の形態]
上記の第1の実施形態では、開閉部材4を、翼2のうちスリット3より前側の部分に設ける場合について説明したが、図7に示すように、翼2のうちスリット3より後側の部分(スリット3の前縁2a(図1や図5(b)参照)を含む部分を仮想的に除去した場合の残りの部分)に設けるように構成することも可能である。
このように構成しても、棒状の開閉部材4を回転又は回動させることでスリット3を開閉させることができ、上記の第1の実施形態と全く同様の有益な作用効果を奏することが可能となる。
[第3の実施の形態]
また、開閉部材4を、上記のように回転又は回動する部材とする代わりに、例えば図8に示すように、開閉部材4が、翼2の内部で、スリット3に向かう方向に移動してスリット3を閉鎖し、スリット3から離れる方向に移動してスリット3を開放するように構成することも可能である。
この場合、例えば、翼2の内部に棒状の開閉部材4を翼幅方向に延在するように配置し、かつ、スリット3に平行に配置し、開閉部材4をスリット3の方向に往復移動させるようにしてスリット3を開閉するように構成することができる。
なお、開閉部材4を直線状に往復移動させる代わりに、例えば円弧状等の軌道上を往復させるように構成することも可能である。
そして、この第3の実施形態のように構成しても、開閉部材4でスリット3を的確に開閉させることが可能となり、上記の第1の実施形態等と全く同様の有益な作用効果を奏することが可能となる。
[第4の実施の形態]
また、例えば図9(a)、(b)に示すように、開閉部材4を蓋状の部材とし、スリット3の、翼2の下面2A側の開口3A及び上面2B側の開口3Bのうちのいずれか一方又は両方に設けるように構成することも可能である。
この場合、例えば、開閉部材4は平板状に形成され、スリット3の開口3Aや開口3BでヒンジHを介して揺動するようにしてスリット3を開閉するように構成することができる。
なお、ヒンジHを介して開閉部材4を揺動させてスリット3を開閉する代わりに、例えば開閉部材4を翼2の下面2Aや上面2Bに沿ってスライドさせるなどしてスリット3を開閉するように構成することも可能である。
そして、この第4の実施形態のように構成しても、開閉部材4でスリット3を的確に開閉させることが可能となり、上記の第1の実施形態等と全く同様の有益な作用効果を奏することが可能となる。
以上の各実施形態を組み合わせても構成することも可能である。
また、以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明が、上記の各実施形態等に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜変更可能であることは言うまでもない。
1 揚力可変機構
2 翼
2A 下面
2a 翼の前縁
2B 上面
3 スリット
3A 翼の下面側の開口
3B 翼の上面側の開口
4 開閉部材
4A 円筒面(径が長い部分)
4a 軸
4B 円筒面(径が短い部分)
4C 略平面状の面(径が短い部分)
R、r 径
α 下面側を流れる気流
α1 気流の一部

Claims (5)

  1. 航空機の翼で生じる揚力を変化させることが可能な揚力可変機構において、
    前記翼に翼幅方向に延在するように形成され、前記翼の下面側と上面側にそれぞれ開口を有し、前記下面側を流れる気流の一部を前記上面側に流通させることが可能なスリットと、
    前記スリットを開閉させるための開閉部材と、
    を備え、
    前記開閉部材は、前記スリットを開放することで、前記翼に生じる揚力を、前記スリットを閉鎖した場合よりも減少させることを特徴とする揚力可変機構。
  2. 前記スリットは、前記翼の下面側の開口が、前記翼の上面側の開口よりも前記翼の前縁寄りに設けられていることを特徴とする請求項1に記載の揚力可変機構。
  3. 前記開閉部材は、棒状に形成されており、前記翼の内部に翼幅方向に延在するように挿通され前記スリットに平行に配置されており、自身の長手方向に延在する軸周りに回転又は回動することで前記スリットを開閉させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の揚力可変機構。
  4. 前記開閉部材は、前記翼の内部で、前記スリットに向かう方向に移動して前記スリットを閉鎖し、前記スリットから離れる方向に移動して前記スリットを開放するように構成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の揚力可変機構。
  5. 前記開閉部材は、蓋状の部材であり、前記スリットの、前記翼の下面側の開口及び前記上面側の開口のうちのいずれか一方又は両方に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の揚力可変機構。
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