JP2021187282A - 工事用船舶の航行監視システムおよび航行監視方法 - Google Patents

工事用船舶の航行監視システムおよび航行監視方法 Download PDF

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Abstract

【課題】工事用船舶の周辺水域の安全性をより確実に確保できる工事用船舶の航行監視システムおよび航行監視方法を提供する。【解決手段】工事用船舶10または陸上Gに設置したカメラ装置2により、工事用船舶10の周辺水域SWの画像データを逐次取得し、演算装置3に逐次入力する。演算装置3には、工事用船舶10以外の他の工事用船舶を含む複数種類の船の画像データと船以外の画像データとを教師データとして機械学習された予測モデルを予め記憶しておき、演算装置3により、予測モデルと入力された周辺水域SWの画像データとに基づいて周辺水域SWの画像データに、予め設定された監視対象種類の船20が存在しているか否かを逐次判定する。そして、その判定結果に基づいて、警告手段4に周辺水域を航行中の監視対象種類の船20に対して、周辺水域SWからの退出を命じる旨の警告を発する作動指示を行う。【選択図】図1

Description

本発明は、工事用船舶の航行監視システムおよび航行監視方法に関し、さらに詳しくは、工事用船舶の周辺水域の安全性をより確実に確保できる工事用船舶の航行監視システムおよび航行監視方法に関するものである。
甲板上に荷役設備が搭載される資材運搬船などの工事用船舶では、基本的に乗組員が双眼鏡などを使用して、周辺水域の目視監視を行って安全性を確保している。しかしながら、目視監視では工事用船舶の周辺水域に存在する他船を見落とす懸念がある。
周辺水域に存在する他船を検知するためにAIS装置(例えば、特許文献1参照)やレーダー装置を用いることもできる。しかしながら、総トン数が499トン以下の船舶(荷役運搬船や漁船、プレジャーボートなどの小型船舶)にはAIS装置の搭載義務がないため、AIS装置では総トン数が499トン以下の船舶を検知できない。また、レーダー装置は、比較的遠方の船を検知するには適しているが、近距離範囲(例えば、1海里以内)は不得手な検知レンジである。そのため、工事用船舶の周辺水域の安全性を確保するには改善の余地がある。一方で、機械学習された学習済モデルを利用して、画像から船舶等を検出したり種類を識別したりする技術を見張り業務などに役立てる取組がなされている(例えば、非特許文献1、2参照)。
特開2013−116686号公報
内山育海,"クルマだけじゃない「深層学習で自動運転」、富士通が船舶向けに開発",[online],平成30年4月13日,日経xTECH,[令和2年4月10日検索],インターネット<URL:https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00001/00315/> 藤本拓,野田明,海でも自動運転。2025年「自動運行船」時代に向けた最新動向に迫る",[online],平成30年7月17日,日経xTECH,[令和2年4月10日検索],インターネット<URL:https://blog.global.fujitsu.com/jp/2018‐07‐17/01/>
本発明の目的は工事用船舶の周辺水域の安全性をより確実に確保できる工事用船舶の航行監視システムおよび航行監視方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の工事用船舶の航行監視システムは、工事用船舶または陸上の少なくとも一方に設置されて、前記工事用船舶の周辺水域の画像データを逐次取得するカメラ装置と、前記周辺水域の画像データが逐次入力される演算装置と、前記演算装置により制御される警告手段とを備えて、前記演算装置は、前記工事用船舶以外の工事用船舶である他の工事用船舶を含む複数種類の船の画像データと船以外の画像データとを教師データとして機械学習された予測モデルが記憶されている記憶部と、前記予測モデルと前記周辺水域の画像データとに基づいて前記周辺水域の画像データに、予め設定された監視対象種類の船が存在しているか否かを逐次判定する判定部と、前記判定部が前記監視対象種類の船が存在していると判定した場合に前記警告手段に前記周辺水域を航行中の前記監視対象種類の船に対して、前記周辺水域からの退出を命じる旨の警告を発する作動指示を行う指示部とを有することを特徴とする。
本発明の工事用船舶の航行監視方法は、工事用船舶または陸上の少なくとも一方に前記工事用船舶の周辺水域の画像データを逐次取得するカメラ装置を設置し、前記周辺水域の画像データを演算装置に逐次入力して、前記演算装置には、前記工事用船舶以外の工事用船舶である他の工事用船舶を含む複数種類の船の画像データと船以外の画像データとを教師データとして機械学習された予測モデルを予め記憶しておき、前記演算装置を用いて、前記予測モデルと前記周辺水域の画像データとに基づいて前記周辺水域の画像データに、予め設定された監視対象種類の船が存在しているか否かを逐次判定し、この判定結果に基づいて警告手段に前記周辺水域を航行中の前記監視対象種類の船に対して、前記周辺水域からの退出を命じる旨の警告を発する作動指示を行うことを特徴とする。
本発明によれば、工事用船舶または陸上(例えば、防波堤や岸壁、水上構造物など)の少なくとも一方に設置されたカメラ装置によって逐次取得された工事用船舶の周辺水域の画像データと、複数種類の船の画像データおよび船以外の画像データを教師データとして機械学習された予測モデルと、を利用する。そして、演算装置により、前記予測モデルとカメラ装置から入力された周辺水域の画像データとに基づいて周辺水域の画像データに、予め設定された監視対象種類の船が存在しているか否かが逐次判定される。そのため、この判定結果に基づいて警告手段に作動指示を行うことで、工事用船舶の周辺水域に監視対象種類の船が存在している場合に、警告手段によって監視対象種類の船に対して警告を行うことができる。その結果、乗組員による目視監視と併せて、工事用船舶の周辺水域の安全性をより確実に確保できる。
本発明の工事用船舶の航行監視システムの実施形態を側面視で例示する説明図である。 図1の航行監視システムを平面視で例示する説明図である。 図1の航行監視システムの構成を模式的に例示する説明図である。 図1のモニタに表示される画像を例示する説明図である。 図1のモニタに表示される別の画像を例示する説明図である。 図1のモニタに表示されるさらに別の画像を例示する説明図である。 本発明の工事用船舶の航行監視システムの別の実施形態を平面視で例示する説明図である。
以下、本発明の工事用船舶の航行監視システムおよび航行監視方法を図に示した実施形態に基づいて説明する。
図1〜図3に例示する本発明の工事用船舶の航行監視システム1は、甲板上に荷役設備が搭載された資材運搬船や、甲板上に重機が搭載された作業船、警戒船、交通船などの工事用船舶10に適用される。この実施形態では、自航する工事用船舶10に航行監視システム1が適用されている。航行監視システム1は、例えば、非自航船を押船で押航する場合のように2隻が一体化して航行する工事用船舶10に適用することもできる。
航行監視システム1は、工事用船舶10または陸上G(例えば、防波堤や岸壁、水上構造物など)の少なくとも一方に設置されたカメラ装置2と演算装置3と警告手段4とを備えている。この実施形態では、さらに、工事用船舶10に搭載されたモニタ5、入力手段6、位置情報取得手段7および照明機8を備えている。
カメラ装置2には例えば、デジタルカメラ等が使用される。カメラ装置2は、工事用船舶10の周辺水域SWの画像データを逐次取得する。カメラ装置2は、少なくとも工事用船舶10の船体前方および側方(右舷側および左舷側)の周辺水域SWの画像データを逐次取得する構成にすることが好ましい。カメラ装置2は、工事用船舶10の後方を含む全周の周辺水域SWの画像データを取得する構成にするとより好ましい。カメラ装置2の設置台数や設置位置などは、使用するカメラ装置2の撮影可能範囲等に応じて適宜決定される。
この実施形態では、工事用船舶10に、工事用船舶10の船体前方を撮影する1台のカメラ装置2と、船体側方の左舷側と右舷側をそれぞれ撮影する2台のカメラ装置2と、船体後方を撮影する1台のカメラ装置2が設置されている。この実施形態では、工事用船舶10に対するそれぞれのカメラ装置2の撮影方向が固定されている場合を例示しているが、カメラ装置2の撮影方向を変更可能な旋回機構を設けることもできる。この実施形態では、カメラ装置2が工事用船舶10のみに設置されている場合を例示しているが、後述する実施形態のように、カメラ装置2が陸上Gのみに設置されている構成にすることもできるし、カメラ装置2が工事用船舶10と陸上Gの両方に設置されている構成にすることもできる。
照明機8には例えばサーチライト等が使用されて、少なくともカメラ装置2の撮影範囲に光を照射可能にする。照明機8にはさらに、船外の明るさを検知する照度センサが搭載されていて、周辺水域SWの照度が設定値以上である場合には照明機8は待機状態となり、周辺水域SWの照度が設定値以下になると照明機8が自動的に起動して光を照射する。
周辺水域SWが暗い夜間や天候不良時などには、照明機8を使用してカメラ装置2による撮影を行うが、カメラ装置2として例えば、暗所でも撮影可能な赤外線暗視カメラや低照度カメラ(高感度カメラ)等を採用することもできる。低照度カメラ(高感度カメラ)は、暗所においても撮影可能なワイドダイナミックレンジ機能(WDR機能)等の画像処理機能を搭載し、周辺水域SWの照度が0.005Lux程度の低照度においても撮影可能である。
警告手段4は、他船に対して警告を発する。警告手段4は、工事用船舶10の乗組員に対して警告を発する構成にすることもできる。この実施形態では、警告手段4として、他船に対して警告を発する警報器(拡声器等)4a、警告灯4cおよび電光掲示板4eと、工事用船舶10の乗組員に対して警告を発する警報器(アラーム等)4b、警告灯4dおよび携帯用端末4fを備えているが、これらから選択された1つまたは複数を組み合わせた構成にすることもできる。この実施形態では、工事用船舶10の甲板上に他船に対して警告を発する警報器4a、警告灯4cおよび電光掲示板4eが設置されている。四方に警告を発せられるように、工事用船舶10の前後左右の4ヶ所にそれぞれ警報器4a、警告灯4cおよび電光掲示板4eが設置されている。そして、工事用船舶10の操舵室に、工事用船舶10の乗組員に対して警告を発する警報器4bおよび警告灯4dが設置されている。携帯用端末4cは、工事用船舶10に搭乗する乗組員に携帯される。携帯用端末4cとしては、振動機能や文字表示機能を備えた腕時計や携帯電話、携帯タブレット等が例示できる。
モニタ5には、それぞれのカメラ装置2によって取得された周辺水域SWの画像データが逐次表示される。モニタ5には、文字情報などの付加情報も表示できる構成になっている。モニタ5は工事用船舶10の乗組員に対して警告を発する警告手段4としても機能する。演算装置3(モニタ5)に対する入力手段6としては、キーボードやマウス、ダイヤル、モニタ5に設けられたタッチパネル機能等が例示できる。
位置情報取得手段7は、工事用船舶10の位置座標データと船首方位データを逐次取得し、その取得した位置座標データと船首方位データを逐次演算装置3に入力する。位置情報取得手段7は、例えば、全地球測位システムから位置座標データを取得するGNSS受信装置や、船首方位データを取得するジャイロコンパスや磁気コンパス、位置座標データおよび船首方位データを取得するGNSS方位計などで構成できる。
演算装置3には、コンピュータ等を用いる。演算装置3にはカメラ装置2、警告手段4、モニタ5、入力手段6、位置情報取得手段7および照明機8が有線または無線によって通信可能に接続されている。演算装置3によって、カメラ装置2、照明機8および警告手段4がそれぞれ制御され、演算処理結果や入力データなどがモニタ5に表示される。この実施形態では、演算装置3が工事用船舶10の操舵室に設置されているが、演算装置3の設置位置は特に限定されない。
演算装置3は、記憶部3aと判定部3bと指示部3cとを有している。記憶部3aには、工事用船舶10以外の工事用船舶である他の工事用船舶(以下、他の工事用船舶という)を含む複数種類の船の画像データと船以外の画像データとを教師データとして機械学習された予測モデルが記憶されている。この予測モデルは、入力された周辺水域SWの画像データに船が存在しているか否かの予測と、その船の種類の予測を行うためのコンピュータプログラムである。
教師データとして、他の工事用船舶を含む複数種類の船と船以外の被写体をそれぞれ様々な角度から撮影した画像データが記憶されている。船の画像データは、例えば、総トン数が499トン以下のAIS装置の搭載義務がない小型の船(荷役運搬船や漁船、プレジャーボートなどの小型船舶)の画像データ群と、総トン数が500トン以上のAIS装置の搭載義務がある大型の船(コンテナ船やタンカー船など)の画像データ群とに、カテゴリー分けして記憶される。船以外の画像データとしては、例えば、工事用船舶10が航行する水域に存在する船以外の水上標識や浮標や浮遊物、水域の周囲の陸上Gに存在する重機や構造物などの画像データが記憶される。記憶部3aには予測モデルの予測精度を高めるために、複数種類の船の画像データと船以外の画像データとが多数記憶されていることが好ましい。教師データには後述する監視対象種類の船20(以下、対象船20という)の画像データも含まれている。
船は種類やサイズ毎にそれぞれ船形や船に搭載されている設備が異なる。特に、総トン数が499トン以下の荷役運搬船や漁船、プレジャーボートなどの小型の船と、総トン数が500トン以上のコンテナ船やタンカー船などの大型の船とでは、船形が大きく異なる。それ故、複数種類の船の画像データと船以外の画像データとを教師データとして用いて、船と船以外の被写体との相違点や、それぞれの種類の船における特徴を人工知能(AI)に機械学習させることで、前述した予測モデルを生成することが可能である。記憶部3aによる機械学習の手法としては、例えば、ディープラーニングや、ニューラルネットワーク、回帰、クラスタリング、パターンマッチングなどが例示できる。
判定部3bは、記憶部3aに記憶されている予測モデルと、カメラ装置2から入力された周辺水域SWの画像データとに基づいて、周辺水域SWの画像データに予め設定された対象船20が存在しているか否かを逐次判定する。指示部3cは、判定部3bの判定結果に基づいて警告手段4に作動指示を行う。
次に、この航行監視システム1を用いた工事用船舶10の航行監視方法を説明する。
演算装置3(判定部3b)に対象船20が設定される。この実施形態では、対象船20として、総トン数が499トン以下の船舶が設定されている。対象船20は、予め演算装置3に設定されている構成にすることもできるし、工事用船舶10の乗組員が入力手段6を用いて予め設けられている複数の選択肢の中から監視対象とする船の種類を選択する構成にすることもできる。対象船20として他の種類の船が設定されている構成にすることもできる。また、例えば、対象船20としてすべての種類の船が設定されている構成にすることもできる。
工事用船舶10の航行監視を行う際には、カメラ装置2により、工事用船舶10の少なくとも船体前方および側方の周辺水域SWの画像データが逐次取得され、その取得した周辺水域SWの画像データが演算装置3に逐次入力される。この実施形態では、撮影方向の異なる複数のカメラ装置2により、工事用船舶10の後方を含む全周の周辺水域SWの画像データが逐次取得される。図4に示すように、それぞれのカメラ装置2が取得した周辺水域SWの画像データはモニタ5に逐次表示される。図4に示しているF、L、B、Rはそれぞれ船体前方の画像データ、船体左舷側の画像データ、船体後方の画像データ、船体右舷側の画像データを示している。
判定部3bにより、カメラ装置2から逐次入力される周辺水域SWの画像データと予測モデルとに基づいて、周辺水域SWの画像データに予め設定された対象船20が存在しているか否かが逐次判定される。そして、指示部3cにより判定部3bの判定結果に基づいて警告手段4に作動指示が行われる。この実施形態では、判定部3bにより、周辺水域SWの画像データに対象船20が存在していると判定された場合に、指示部3cにより警告手段4に作動指示が行われる。例えば、図4の状況では、船体前方の周辺水域SWの画像データに対象船20である総トン数が499トン以下の船舶が存在しているので、判定部3bにより周辺水域SWの画像データに対象船20が存在していると判定され、指示部3cにより警告手段4に作動指示が行われる。
指示部3cにより警告手段4に作動指示が行われると、警告手段4により、周辺水域SWを航行中の対象船20に対して、周辺水域SWからの退出を命じる旨の警告が発せられる。この実施形態では、前述した対象船20に対する警告として、警報器4aから警告音または警告音声が発生し、警告灯4bが点灯または点滅する。また、電光掲示板4dに周辺水域SWに存在する対象船20に向けて、工事用船舶10から離間することを促す警告文が表示される。さらに、この実施形態では、警告手段4により、工事用船舶10の乗組員に対して、工事用船舶10の周辺水域SWに対象船20が存在することを伝える警告として、警報器4bから警告音または警告音声が発生し、警告灯4dが点灯または点滅する。また、それぞれの携帯用端末4fに警告が振動として伝達されるとともに、携帯用端末4fの液晶画面に周辺水域SWに対象船20が存在することを伝える警告文が表示される。
さらに、図4に示すように、工事用船舶10の乗組員に対象船20が存在することを伝える警告として、モニタ5に表示されている周辺水域SWの画像データ上に、対象船20の表示位置を示す警告表示WIが表示される。図4では、警告表示WIを二点鎖線の二重の四角枠で示している。図4では省略しているが、警告表示WIとして、位置情報取得手段7が取得した工事用船舶10の位置座標データおよび船首方位データと、工事用船舶10におけるカメラ装置2の配置と、に基づいて推定した対象船20の位置情報を表示することもできる。
操舵室にいる乗組員はモニタ5に表示されている周辺水域SWの画像データおよび警告表示WIを見て、対象船20を確認する。警告手段4による警告は、乗組員が意図的に操作して停止させない限り、周辺水域SWの画像データに対象船20が存在しなくなるまで継続する。そして、乗組員は、対象船20の目視監視や、対象船20に対する警告、対象船20との衝突を回避するための回避行動などを適宜実行する。
このように、演算装置3による判定結果に基づいて警告手段4に、工事用船舶10の周辺水域SWを航行中の対象船20に対して、周辺水域SWからの退出を命じる旨の警告を発する作動指示を行うことで、対象船20が工事用船舶10に接近することを抑制できる。その結果、乗組員による目視監視と併せて、工事用船舶10の周辺水域SWの安全性をより確実に確保できる。目視監視労力を著しく軽減できるメリットもある。
カメラ装置2によって取得する周辺水域SWの画像データを用いることで、レーダー装置によって検知し難い工事用船舶10の近距離範囲に存在する小型の船であっても、ほぼリアルタイムで確実に検知できる。AIS搭載義務の無い漁船やプレジャーボートなどの小型船舶は予測し難い動きをすることがあるので、対象船20として総トン数が499トン以下の船舶を設定すると、非常に有用である。この実施形態では、小型の船と大型の船とを総トン数に基づいて区分したが、小型の船と大型の船とを船長に基づいて区分し、対象船20として例えば、船長が80m以下の漁船および小型船舶が設定されている構成にすることもできる。
コンテナ船やタンカー船などの大型の船は小型の船に比べると予測し得ない動きをする可能性が低く、小型の船に比べると監視の必要性が低い。また、乗組員の目視監視により大型の船を見落とす可能性は非常に低い。そのため、コンテナ船やタンカー船などの大型の船が対象船20に設定されていない構成にすると、必要性が低い警告が無くなるので、乗組員が周辺水域SWに監視の必要性が高い小型の船が存在している場合と、存在していない場合との違いを混乱なく判別し易くなる。
対象船20に対して警告を発する警告手段4として警報器4aを用いると、対象船20に対して工事用船舶10からの警告を明確に認識させることができる。警告灯4cを用いると、例えば、海が荒れて音が伝わり難い場合にも、対象船20に対して工事用船舶10からの警告を明確に認識させることができる。電光掲示板4dを用いると、対象船20に対して工事用船舶10からの具体的な警告の内容を認識させることができる。
さらに、この実施形態のように、工事用船舶10の周辺水域SWに対象船20が存在していることを警告手段4によって工事用船舶10の乗組員に注意喚起する構成にすると、乗組員は目視監視でその対象船20を見落としていても、その対象船20の存在を認識できる。それ故、工事用船舶10の周辺水域SWの安全性を確実に確保するにはより有利になる。
乗組員に対して警告を発する警告手段4として警報器4bを用いると、乗組員が他の作業を行なっている場合にも、警告音または警告音声により乗組員に対して警告を明瞭に認識させることができる。警告灯4dを用いると、例えば、海が荒れて船内騒音が大きい場合等にも、警告灯4bの点灯または点滅により乗組員に対して警告を確実に認識させることが可能となる。携帯用端末4fを用いると、操舵室の外にいる乗組員に対して警告を迅速に確実に認識させることができる。電光掲示板4dにより操舵室の外にいる乗組員に対して警告を伝達する構成にすることもできる。
警告手段4による警告としてモニタ5に対象船20の位置を示す警告表示WIを表示させると、乗組員に対して対象船20の位置や方向を速やかに認識させることができる。警告表示WIは、乗組員に対して対象船20の位置を示す表記であればよく、この実施形態と異なる表記にすることもできる。
判定部3bが周辺水域SWの画像データに対象船20が存在していると判定している場合以外の場合に、指示部3cが警告手段4に所定の作動指示を出し、対象船20が存在していると判定している場合には、指示部3cが警告手段4に対する所定の作動指示の変更または解除を行う構成にすることもできる。具体的には、例えば、判定部3bが、対象船20が存在していると判定している場合以外の平常時には、指示部3cの作動指示により警告灯4bを所定の色(例えば、青色)で継続して点灯させる。そして、判定部3bが、対象船20が存在していると判定している場合の緊急時には指示部3cの作動指示により警告灯4bの点灯色を他の色(例えば、赤色)に変更する、または、警告灯4bを消灯する。このように判定部3bの判定結果に基づいて警告手段4に対して様々な作動指示を行うことができる。
予測モデルは、教師データとして、予め設定された他の工事用船舶を含む監視対象除外の船21(以下、対象除外船21という)の画像データを加えて機械学習させて、判定部3bが周辺水域SWの画像データに、対象除外船21のみが存在しているか否かも逐次判定する構成にすることもできる。そして、図5に例示するように、対象除外船21のみが存在していると判定した場合に、警告手段4が作動しない構成にする。
対象除外船21としては、工事用船舶10とともに工事等を行う監視船や作業船、土運船などが例示できる。これらの船は工事用船舶10と常に密度の高い連絡をしているので、監視する必要性が極めて低い。対象除外船21は予め把握できているので教師データとして対象除外船21の画像データは豊富に記憶させることができる。それ故、周辺水域SWの画像データに存在している船が、対象除外船21であるか否かを高い精度で判定できる。
特に、工事用船舶10とともに工事等を行う上述の監視船や作業船などは、工事用船舶10の周辺水域SWを頻繁に往来する。そのため、この構成にすると、必要性が低い警告が頻繁に継続的に発せられることを回避できる。これに伴い、乗組員が、周辺水域SWに監視の必要性が高い対象船20が存在している場合と、存在していない場合との違いを混乱なく判別し易くなるので非常に有益である。図5の破線の四角枠で示すように、対象除外船21に対しては、演算装置3による判定がなされていることを示す警告表示WIとは異なる表示を付すこともできる。
判定部3bが周辺水域SWに対象船20が複数存在していると判定した場合に、存在していると判定された対象船20の数と同数の異なる種類(音質、発音パターンなどを異ならせる)の警報を警告手段4(警報器4a)が発する構成にすることもできる。単一の警報を使用すると、対象船20が工事用船舶10から発せられている警告が他の船に向けたものであると誤認されるリスクがある。また、工事用船舶10の乗組員に監視すべき対象船20が1隻であると誤認されるリスクがある。ところが、この構成にすると、複数の対象船20に対してそれぞれ警告を発していることを対象船20により確実に認識させることができる。また、工事用船舶10の乗組員が、周辺水域SWに存在する並行して監視する必要がある対象船20の数をより認識し易くなる。それ故、周辺水域SWの安全性をより確実に確保するにはより有利になる。
図6に例示するように、航行監視システム1は、例えば、判定部3bが、周辺水域SWの画像データの工事用船舶10の所定の近距離水域内CWに、対象船20が存在していると判定した場合に警告手段4に作動指示を行う構成にすることもできる。近距離水域内CWとする工事用船舶10からの距離は適宜設定できるが、例えば、工事用船舶10から1海里以内(1.852km以内)の水域を工事用船舶10の所定の近距離水域内CWとして設定する。
対象船20が、工事用船舶10の所定の近距離水域内CWに存在しているか否かは、周辺水域SWの画像データにおける対象船20の表示位置や表示サイズから判定することが可能である。例えば、図6では、周辺水域SWの画像データ上における所定の近距離水域内CWと近距離水域外との境界線SLが設定され、境界線SLよりも工事用船舶10側(画像の下側)が、所定の近距離水域内CWになっている。
この構成にすると、工事用船舶10の所定の近距離水域内CWに対象船20が存在している監視の必要性が高い状況において警告手段4が作動する。そして、周辺水域SWの画像データに対象船20が存在しているとしても、工事用船舶10の所定の近距離水域内CWに対象船20が存在していない場合には、警告手段4が作動しない。それ故、対象船20に対する監視の必要性が低い段階での警告を無くすことができる。図6の破線の四角枠で示すように、近距離水域外の対象船20に対しては、演算装置3による判定がなされていることを示す警告表示WIとは異なる表示を付すこともできる。
また、警告の態様は必ずしも上述のものに限定されるわけではなく、例えば、判定部3bが、対象船20が予め設定された警告対象の水域に存在していると判定した場合に対象船20の存在する水域に応じた警告を行う構成にすることもできる。この構成にすると、対象船20の工事用船舶10の接近による緊急度合いに応じて異なる警告を出力することができる。対象船20が警告対象の水域に存在するか否かは、周辺水域SWの画像データに基づいて判定しても良く、位置情報取得手段7により取得した工事用船舶10の位置座標データに基づいて判定しても良い。
また、例えば、判定部3bが、対象船20の向きと、予め設定された船の向きと、が一致するか否かを判定し、判定結果に応じて警告手段4に作動指示を行う構成にすることもできる。即ち、対象船20の向きが予め設定された所定の向きであるか否かに応じた警告を行っても良い。この構成にすると、例えば、対象船20が工事用船舶10に向かう方向へ航行しておらず、監視の必要性が低い場合に警告を無くすことができる。対象船20が警告対象の方向を向いているか否かは、周辺水域SWの画像データに基づいて判定しても良く、位置情報取得手段7により取得した工事用船舶10の船首方位データに基づいて判定しても良い。また、判定を行う際、工事用船舶の向き、カメラ装置の撮影方向及び対象船20の向きの相対関係に基づいて判定を行っても良い。この構成にすると、工事用船舶10に設置されたカメラ装置の撮影方向に応じた警告の必要性を精度良く判定することができる。
判定部3bにより対象船20と判定された被写体が、実際に対象船20であるか否かを乗組員に確認させ、乗組員が入力手段6により入力した判定部3bの判定の正誤結果と周辺水域SWの画像データとを記憶部3aに記憶させる構成にすることもできる。この構成にすると、航行監視システム1の使用中においても予測モデルの教師データの数を増やすことができ、機械学習により予測モデルが改善されて判定部3bによる判定精度を向上させることができる。
図7に例示するように、本発明の航行監視システム1では、カメラ装置2を防波堤や岸壁、水上構造物などの陸上Gに設置する構成にすることもできる。図7に例示する実施形態では、工事用船舶10の停泊位置の近傍に位置している陸上G(岸壁上)に、工事用船舶10の船体前方、船体側方および船体後方の周辺水域SWの画像データを逐次取得する4台のカメラ装置が設置されている。陸上Gに設置する場合のカメラ装置2の設置台数や配置、撮影方向などはこの実施形態に限定されず、工事用船舶10と陸上Gの位置関係などに応じて適宜設定できる。
上記で例示した実施形態の他にも例えば、本発明の航行監視システム1では、工事用船舶10と陸上Gにそれぞれ工事用船舶10の周辺水域SWの画像データを取得するカメラ装置2が設置された構成にすることもできる。また、警告手段4の組合せや配置は、上記で例示した実施形態に限定されず、他にも様々な構成にすることができる。例えば、操舵室以外の部屋や船外などに警報器4aや警告灯4bを設置して、操舵室の外にいる乗組員に対して警報器4aや警告灯4bによって警告を発する構成にすることもできる。また、上記で例示した実施形態では、工事用船舶10の船体前方に対象船20が存在する場合を例示したが、船体側方や船体後方に存在する場合にも演算装置3は同様の制御を行う。
1 航行監視システム
2 カメラ装置
3 演算装置
3a 記憶部
3b 判定部
3c 指示部
4 警告手段
4a、4b 警報器
4c、4d 警告灯
4e 電光掲示板
4f 携帯用端末
5 モニタ
6 入力手段
7 位置情報取得手段
8 照明機
10 工事用船舶
20 監視対象種類の船(対象船)
21 監視対象除外の船(対象除外船)
SW 周辺水域
CW 所定の近距離水域内
G 陸上
WI 警告表示
上記目的を達成するため、本発明の工事用船舶の航行監視システムは、工事用船舶または陸上の少なくとも一方に設置されて、前記工事用船舶の周辺水域の画像データを逐次取得するカメラ装置と、前記周辺水域の画像データが逐次入力される演算装置と、前記演算装置により制御される警告手段とを備えて、前記演算装置は、前記工事用船舶以外の工事用船舶である他の工事用船舶を含む複数種類の船の画像データと船以外の画像データとを教師データとして機械学習された予測モデルが記憶されている記憶部と、前記予測モデルと前記周辺水域の画像データとに基づいて前記周辺水域の画像データに、予め設定された監視対象種類の船が存在しているか否かを逐次判定する判定部と、前記判定部が前記監視対象種類の船が存在していると判定した場合に前記警告手段に前記周辺水域を航行中の前記監視対象種類の船に対して、前記周辺水域からの退出を命じる旨の警告を発する作動指示を行う指示部とを有し、さらに、前記予測モデルが、前記教師データとして、予め設定された前記他の工事用船舶を含む監視対象除外の船の画像データを加えて機械学習されていて、前記判定部が前記周辺水域の画像データに、前記監視対象除外の船のみが存在しているか否かを逐次判定し、前記監視対象除外の船のみが存在していると判定した場合に、前記警告手段が作動しないことを特徴とする。
本発明の別の工事用船舶の航行監視システムは、工事用船舶または陸上の少なくとも一方に設置されて、前記工事用船舶の周辺水域の画像データを逐次取得するカメラ装置と、前記周辺水域の画像データが逐次入力される演算装置と、前記演算装置により制御される警告手段とを備えて、前記演算装置は、前記工事用船舶以外の工事用船舶である他の工事用船舶を含む複数種類の船の画像データと船以外の画像データとを教師データとして機械学習された予測モデルが記憶されている記憶部と、前記予測モデルと前記周辺水域の画像データとに基づいて前記周辺水域の画像データに、予め設定された監視対象種類の船が存在しているか否かを逐次判定する判定部と、前記判定部が前記監視対象種類の船が存在していると判定した場合に前記警告手段に前記周辺水域を航行中の前記監視対象種類の船に対して、前記周辺水域からの退出を命じる旨の警告を発する作動指示を行う指示部とを有し、さらに、前記判定部が前記監視対象種類の船が複数存在していると判定した場合に、存在していると判定された前記船の数と同数の異なる種類の警報を前記警告手段が発することを特徴とする。
本発明のさらに別の工事用船舶の航行監視システムは、工事用船舶または陸上の少なくとも一方に設置されて、前記工事用船舶の周辺水域の画像データを逐次取得するカメラ装置と、前記周辺水域の画像データが逐次入力される演算装置と、前記演算装置により制御される警告手段とを備えて、前記演算装置は、前記工事用船舶以外の工事用船舶である他の工事用船舶を含む複数種類の船の画像データと船以外の画像データとを教師データとして機械学習された予測モデルが記憶されている記憶部と、前記予測モデルと前記周辺水域の画像データとに基づいて前記周辺水域の画像データに、予め設定された監視対象種類の船が存在しているか否かを逐次判定する判定部と、前記判定部が前記監視対象種類の船が存在していると判定した場合に前記警告手段に前記周辺水域を航行中の前記監視対象種類の船に対して、前記周辺水域からの退出を命じる旨の警告を発する作動指示を行う指示部とを有し、さらに、前記判定部が、前記監視対象種類の船が予め設定された警告対象の水域に存在していると判定した場合に、前記監視対象種類の船の存在する水域に応じて異なる種類の警報を前記警告手段が発することを特徴とする。
本発明のさらに別の工事用船舶の航行監視システムは、工事用船舶または陸上の少なくとも一方に設置されて、前記工事用船舶の周辺水域の画像データを逐次取得するカメラ装置と、前記周辺水域の画像データが逐次入力される演算装置と、前記演算装置により制御される警告手段とを備えて、前記演算装置は、前記工事用船舶以外の工事用船舶である他の工事用船舶を含む複数種類の船の画像データと船以外の画像データとを教師データとして機械学習された予測モデルが記憶されている記憶部と、前記予測モデルと前記周辺水域の画像データとに基づいて前記周辺水域の画像データに、予め設定された監視対象種類の船が存在しているか否かを逐次判定する判定部と、前記判定部が前記監視対象種類の船が存在していると判定した場合に前記警告手段に前記周辺水域を航行中の前記監視対象種類の船に対して、前記周辺水域からの退出を命じる旨の警告を発する作動指示を行う指示部とを有し、さらに、前記判定部が、前記周辺水域の画像データにおける前記監視対象種類の船の表示位置または表示サイズに基づいて、前記周辺水域の画像データの前記工事用船舶の所定の近距離水域内に、前記監視対象種類の船が存在していると判定した場合に前記指示部が前記警告手段に作動指示を行うことを特徴とする。
本発明のさらに別の工事用船舶の航行監視システムは、 工事用船舶または陸上の少なくとも一方に設置されて、前記工事用船舶の周辺水域の画像データを逐次取得するカメラ装置と、前記周辺水域の画像データが逐次入力される演算装置と、前記演算装置により制御される警告手段とを備えて、前記演算装置は、前記工事用船舶以外の工事用船舶である他の工事用船舶を含む複数種類の船の画像データと船以外の画像データとを教師データとして機械学習された予測モデルが記憶されている記憶部と、前記予測モデルと前記周辺水域の画像データとに基づいて前記周辺水域の画像データに、予め設定された監視対象種類の船が存在しているか否かを逐次判定する判定部と、前記判定部が前記監視対象種類の船が存在していると判定した場合に前記警告手段に前記周辺水域を航行中の前記監視対象種類の船に対して、前記周辺水域からの退出を命じる旨の警告を発する作動指示を行う指示部とを有し、さらに、前記判定部が、前記周辺水域の画像データに基づいて前記監視対象種類の船の向きと、予め設定された船の向きと、が一致するか否かを判定し、この判定結果に応じて前記指示部が前記警告手段に作動指示を行うことを特徴とする。
本発明の工事用船舶の航行監視方法は、工事用船舶または陸上の少なくとも一方に前記工事用船舶の周辺水域の画像データを逐次取得するカメラ装置を設置し、前記周辺水域の画像データを演算装置に逐次入力して、前記演算装置には、前記工事用船舶以外の工事用船舶である他の工事用船舶を含む複数種類の船の画像データと船以外の画像データとを教師データとして機械学習された予測モデルを予め記憶しておき、前記演算装置を用いて、前記予測モデルと前記周辺水域の画像データとに基づいて前記周辺水域の画像データに、予め設定された監視対象種類の船が存在しているか否かを逐次判定し、この判定結果に基づいて警告手段に前記周辺水域を航行中の前記監視対象種類の船に対して、前記周辺水域からの退出を命じる旨の警告を発する作動指示を行ない、さらに、前記予測モデルには、前記教師データとして、予め設定された前記他の工事用船舶を含む監視対象除外の船の画像データを加えて機械学習させておき、前記予測モデルと前記周辺水域の画像データとに基づいて前記周辺水域の画像データに、前記監視対象除外の船のみが存在しているか否かを逐次判定し、前記監視対象除外の船のみが存在していると判定した場合には、前記警告手段を作動させないことを特徴とする。
本発明の別の工事用船舶の航行監視方法は、工事用船舶または陸上の少なくとも一方に前記工事用船舶の周辺水域の画像データを逐次取得するカメラ装置を設置し、前記周辺水域の画像データを演算装置に逐次入力して、前記演算装置には、前記工事用船舶以外の工事用船舶である他の工事用船舶を含む複数種類の船の画像データと船以外の画像データとを教師データとして機械学習された予測モデルを予め記憶しておき、前記演算装置を用いて、前記予測モデルと前記周辺水域の画像データとに基づいて前記周辺水域の画像データに、予め設定された監視対象種類の船が存在しているか否かを逐次判定し、この判定結果に基づいて警告手段に前記周辺水域を航行中の前記監視対象種類の船に対して、前記周辺水域からの退出を命じる旨の警告を発する作動指示を行ない、さらに、前記予測モデルと前記周辺水域の画像データとに基づいて前記周辺水域の画像データに、前記監視対象種類の船が複数存在していると判定した場合には、存在していると判定された前記船の数と同数の異なる種類の警報を前記警告手段によって発することを特徴とする。
本発明のさらに別の工事用船舶の航行監視方法は、工事用船舶または陸上の少なくとも一方に前記工事用船舶の周辺水域の画像データを逐次取得するカメラ装置を設置し、前記周辺水域の画像データを演算装置に逐次入力して、前記演算装置には、前記工事用船舶以外の工事用船舶である他の工事用船舶を含む複数種類の船の画像データと船以外の画像データとを教師データとして機械学習された予測モデルを予め記憶しておき、前記演算装置を用いて、前記予測モデルと前記周辺水域の画像データとに基づいて前記周辺水域の画像データに、予め設定された監視対象種類の船が存在しているか否かを逐次判定し、この判定結果に基づいて警告手段に前記周辺水域を航行中の前記監視対象種類の船に対して、前記周辺水域からの退出を命じる旨の警告を発する作動指示を行ない、さらに、前記予測モデルと前記周辺水域の画像データとに基づいて、前記監視対象種類の船が予め設定された警告対象の水域に存在していると判定した場合には、前記監視対象種類の船の存在する水域に応じて異なる種類の警報を前記警告手段によって発することを特徴とする。
本発明のさらに別の工事用船舶の航行監視方法は、工事用船舶または陸上の少なくとも一方に前記工事用船舶の周辺水域の画像データを逐次取得するカメラ装置を設置し、前記周辺水域の画像データを演算装置に逐次入力して、前記演算装置には、前記工事用船舶以外の工事用船舶である他の工事用船舶を含む複数種類の船の画像データと船以外の画像データとを教師データとして機械学習された予測モデルを予め記憶しておき、前記演算装置を用いて、前記予測モデルと前記周辺水域の画像データとに基づいて前記周辺水域の画像データに、予め設定された監視対象種類の船が存在しているか否かを逐次判定し、この判定結果に基づいて警告手段に前記周辺水域を航行中の前記監視対象種類の船に対して、前記周辺水域からの退出を命じる旨の警告を発する作動指示を行ない、さらに、前記周辺水域の画像データにおける前記監視対象種類の船の表示位置または表示サイズに基づいて、前記周辺水域の画像データの前記工事用船舶の所定の近距離水域内に、前記監視対象種類の船が存在していると判定した場合に前記警告手段に作動指示を行うことを特徴とする。
本発明のさらに別の工事用船舶の航行監視方法は、工事用船舶または陸上の少なくとも一方に前記工事用船舶の周辺水域の画像データを逐次取得するカメラ装置を設置し、前記周辺水域の画像データを演算装置に逐次入力して、前記演算装置には、前記工事用船舶以外の工事用船舶である他の工事用船舶を含む複数種類の船の画像データと船以外の画像データとを教師データとして機械学習された予測モデルを予め記憶しておき、前記演算装置を用いて、前記予測モデルと前記周辺水域の画像データとに基づいて前記周辺水域の画像データに、予め設定された監視対象種類の船が存在しているか否かを逐次判定し、この判定結果に基づいて警告手段に前記周辺水域を航行中の前記監視対象種類の船に対して、前記周辺水域からの退出を命じる旨の警告を発する作動指示を行ない、さらに、前記周辺水域の画像データに基づいて前記監視対象種類の船の向きと、予め設定された船の向きと、が一致するか否かを判定し、この判定結果に応じて前記警告手段に作動指示を行うことを特徴とする。

Claims (11)

  1. 工事用船舶または陸上の少なくとも一方に設置されて、前記工事用船舶の周辺水域の画像データを逐次取得するカメラ装置と、前記周辺水域の画像データが逐次入力される演算装置と、前記演算装置により制御される警告手段とを備えて、
    前記演算装置は、前記工事用船舶以外の工事用船舶である他の工事用船舶を含む複数種類の船の画像データと船以外の画像データとを教師データとして機械学習された予測モデルが記憶されている記憶部と、前記予測モデルと前記周辺水域の画像データとに基づいて前記周辺水域の画像データに、予め設定された監視対象種類の船が存在しているか否かを逐次判定する判定部と、前記判定部が前記監視対象種類の船が存在していると判定した場合に前記警告手段に前記周辺水域を航行中の前記監視対象種類の船に対して、前記周辺水域からの退出を命じる旨の警告を発する作動指示を行う指示部とを有することを特徴とする工事用船舶の航行監視システム。
  2. 前記監視対象種類の船として、総トン数が499トン以下の船舶が設定されている請求項1に記載の工事用船舶の航行監視システム。
  3. 前記予測モデルが、前記教師データとして、予め設定された前記他の工事用船舶を含む監視対象除外の船の画像データを加えて機械学習されていて、前記判定部が前記周辺水域の画像データに、前記監視対象除外の船のみが存在しているか否かを逐次判定し、前記監視対象除外の船のみが存在していると判定した場合に、前記警告手段が作動しないことを特徴とする請求項1または2に記載の工事用船舶の航行監視システム。
  4. 前記判定部が前記監視対象種類の船が複数存在していると判定した場合に、存在していると判定された前記船の数と同数の異なる種類の警報を前記警告手段が発することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の工事用船舶の航行監視システム。
  5. 前記判定部が、前記周辺水域の画像データの前記工事用船舶の所定の近距離水域内に、前記監視対象種類の船が存在していると判定した場合に前記警告手段に作動指示を行う請求項1〜4のいずれかに記載の工事用船舶の航行監視システム。
  6. 前記所定の近距離水域内が前記工事用船舶から1海里以内の水域である請求項5に記載の工事用船舶の航行監視システム。
  7. 前記判定部が、前記監視対象種類の船が予め設定された警告対象の水域に存在していると判定した場合に、前記監視対象種類の船の存在する水域に応じて異なる種類の警報を前記警告手段が発することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の工事用船舶の航行監視システム。
  8. 前記判定部が、前記監視対象種類の船の向きと、予め設定された船の向きと、が一致するか否かを判定し、判定結果に応じて前記警告手段に作動指示を行うことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の工事用船舶の航行監視システム。
  9. 前記判定部が、前記カメラ装置の撮影方向、前記カメラ装置が設置された前記工事用船舶の向き及び前記監視対象種類の船の向きの相対関係に基づいて、前記監視対象種類の船の向きと、予め設定された船の向きと、が一致するか否かを判定することを特徴とする請求項8に記載の工事用船舶の航行監視システム。
  10. 前記指示部は、さらに、作動指示の対象として予め設定された警報機、警告灯及び情報処理端末の少なくともいずれかの警告手段に作動指示を行うことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の工事用船舶の航行監視システム。
  11. 工事用船舶または陸上の少なくとも一方に前記工事用船舶の周辺水域の画像データを逐次取得するカメラ装置を設置し、前記周辺水域の画像データを演算装置に逐次入力して、前記演算装置には、前記工事用船舶以外の工事用船舶である他の工事用船舶を含む複数種類の船の画像データと船以外の画像データとを教師データとして機械学習された予測モデルを予め記憶しておき、前記演算装置を用いて、前記予測モデルと前記周辺水域の画像データとに基づいて前記周辺水域の画像データに、予め設定された監視対象種類の船が存在しているか否かを逐次判定し、この判定結果に基づいて警告手段に前記周辺水域を航行中の前記監視対象種類の船に対して、前記周辺水域からの退出を命じる旨の警告を発する作動指示を行うことを特徴とする工事用船舶の航行監視方法。
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