JP2021181721A - ソイルモルタル山留壁出隅部の施工方法 - Google Patents

ソイルモルタル山留壁出隅部の施工方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2021181721A
JP2021181721A JP2020087878A JP2020087878A JP2021181721A JP 2021181721 A JP2021181721 A JP 2021181721A JP 2020087878 A JP2020087878 A JP 2020087878A JP 2020087878 A JP2020087878 A JP 2020087878A JP 2021181721 A JP2021181721 A JP 2021181721A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protruding corner
core material
excavation
protruding
soil mortar
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020087878A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7337749B2 (ja
Inventor
正道 安永
Masamichi Yasunaga
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kajima Corp
Original Assignee
Kajima Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kajima Corp filed Critical Kajima Corp
Priority to JP2020087878A priority Critical patent/JP7337749B2/ja
Publication of JP2021181721A publication Critical patent/JP2021181721A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7337749B2 publication Critical patent/JP7337749B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Bulkheads Adapted To Foundation Construction (AREA)

Abstract

【課題】山留壁の隅角部のうち、掘削側に凸となる出隅部でのクラックの発生を抑制するソイルモルタル山留壁出隅部の施工方法を提供する。【解決手段】第1及び第2のソイルモルタル壁11、13が交差する出隅部12には、特殊芯材22を建て込む。特殊芯材22は、通常の芯材20(H形鋼)を斜めに配置してなるとともに、ウェブ面の中央からコーナー部に向かう突出部26を有する。山留壁10の構築後に、その内側を掘削するに先立って、出隅部12の掘削側の周囲を部分掘削する。そして、部分掘削箇所に、出隅部12の掘削側を拘束するように、平面視でL字状に変形防止用鋼材30(及び鋼板32)を設置する。【選択図】図2

Description

本発明は、掘削側と地山側とを仕切るように地中に構築される芯材入りソイルモルタル山留壁(地中連続壁)の施工方法に関し、特に、山留壁の隅角部のうち、掘削側に凸となる出隅部の施工方法に関する。
山留の一形態として、ソイルモルタル地中連続壁がある。その工法には、TRD工法(等厚式ソイルモルタル地中連続壁工法)と、SMW工法(柱列式ソイルモルタル地中連続壁工法)とがある。いずれも、地盤の溝状掘削(削溝)、溝内でのソイルモルタル壁の造成(溝内へのセメントミルク(固化液)の注入と、現地土との混合・攪拌)、その中への芯材(通常はH形鋼)の建て込みを行って、山留壁を構築する。
ソイルモルタル山留壁の隅角部の施工方法の従来例を図4により説明する。なお、山留壁において2つの壁が角度をもって交わる隅角部のうち、掘削側から見て、凸となる隅角部を「出隅部」といい、凹となる隅角部を「入隅部」という。
図4(A)はソイルモルタル山留壁10の一形態例を示す平面図であり、掘削側から見て凸となる出隅部12と、凹となる入隅部14とを有している。
図4(B)は図4(A)の山留壁10のうち点線円内の部分(出隅部12と入隅部14)を拡大して、当該部分のTRD工法による施工方法を示している。これについて説明する。
TRD工法は、地上に設置されるTRD機にカッターポスト、カッターチェーンを取付け、掘削液を注入しながら、カッターチェーンを回転させ、TRD機を横移動させていく。ある程度削溝(溝状掘削)が進行したらTRD機を一旦戻し、セメントミルク(固化液)を注入しながら、攪拌進行する。そして、造成されたソイルモルタル壁の中に芯材(H形鋼)を建て込んでいく。
TRD機は基本的に横方向(直線方向)の移動しかできないことから、隅角部においては、一旦カッターポストを引き上げ、TRD機の方向変換、カッターポスト、カッターチェーンの建て込み、再削溝、ソイルモルタル壁の造成、芯材建て込みとなる。
図4(B)の例では、先ず、出隅部12の一方の壁(11)を構築するように、矢印1(図では丸付き数字で示す。矢印2、3についても同様。)の方向に、TRD機で、出隅部12まで削溝し、溝内に第1のソイルモルタル壁11を造成する。そして、第1のソイルモルタル壁11の中に、出隅部12を残して、芯材(H形鋼)20を建て込む。なお、H形鋼20は、その両フランジ面を地山側及び掘削側に対向させる。
次に、TRD機の向きを変え、出隅部12の他方の壁(13)を構築するように、矢印2の方向に、出隅部12から、出隅部12の再削溝を含んで、削溝し、溝内に第2のソイルモルタル壁13を造成する。そして、第2のソイルモルタル壁13の中に、出隅部12を含み、芯材(H形鋼)20を建て込む。ここでも、H形鋼20は、その両フランジ面を地山側及び掘削側に対向させる。
ここで、11cは第1のソイルモルタル壁11の構築終了時の余掘部、13aは第2のソイルモルタル壁13の構築開始時の空堀部(TRD機カッターポスト建込部)、13bは第2のソイルモルタル壁13の構築開始時の余掘部である。
第2のソイルモルタル壁13は、本例では、出隅部12の他方の壁であるとともに、入隅部14の一方の壁である。従って、その構築時には、矢印2の方向に、入隅部14まで、削溝し、入隅部14まで、第2のソイルモルタル壁13を造成する。そして、芯材(H形鋼)20は、第2のソイルモルタル壁13に、入隅部14を残して、建て込む。
次に、TRD機の向きを変え、入隅部14の他方の壁(15)を構築するように、矢印3の方向に、入隅部14から、入隅部14の再削溝を含んで、削溝し、溝内に第3のソイルモルタル壁15を造成する。そして、第3のソイルモルタル壁15の中に、入隅部14を含み、芯材(H形鋼)20を建て込む。ここでも、H形鋼20は、その両フランジ面を地山側及び掘削側に対向させる。
ここで、13cは第2のソイルモルタル壁13の構築終了時の余掘部、15aは第3のソイルモルタル壁15の構築開始時の空堀部(TRD機カッターポスト建込部)、15bは第3のソイルモルタル壁15の構築開始時の余掘部である。
なお、出隅部12及び入隅部14に用いられる芯材(H形鋼)20は、一般部のものと同じである。また、出隅部12及び入隅部14に芯材を配置しないこともある。
特許文献1は、SMW工法によるソイルモルタル山留壁を開示している。ここでは、隅角部(入隅部)の芯材(H形鋼)は、斜めに配置して、幅狭のフランジ面を外側(地山側)に向けている。
特許第5439121号公報
しかしながら、従来のソイルモルタル山留壁では、その隅角部のうち、掘削側に凸となる出隅部について、次のような問題点があった。
出隅部は、掘削側に凸、従って、地山側に凹となっており、地山側からの土圧、水圧が凹側の2つの壁にそれぞれ直角に作用するため、地山側からの土圧、水圧によって、2つの壁が押し広げられて、目開きし、ソイルモルタルに鉛直方向クラックが入り、漏水することがある。
この対策として、芯材間に鉄板を貼り、ソイルモルタル壁の地山側に薬液注入を行うなどしている。
しかし、山留壁内側の掘削が進行する(1段掘削、2段掘削、・・・)ごとに、掘削側の反力が除去されていくことから、対策を行っても、また目開きし、再度対策が必要になる。
本発明は、このような実状に鑑み、土圧、水圧により出隅部にクラックが発生する前に、出隅部の変形を抑えることにより、クラックの発生を防止、あるいは、クラックが入るにしてもクラックを小さく抑えて、漏水量の低下などを図ることができるような、ソイルモルタル山留壁出隅部の施工方法を提供することを課題とする。
本発明に係るソイルモルタル山留壁出隅部の施工方法は、
(1)出隅部を挟む2つの壁のうち、一方の壁を構築するように、前記出隅部まで削溝し、溝内に第1のソイルモルタル壁を造成する工程と、
(2)前記第1のソイルモルタル壁の中に、前記出隅部を残して、芯材を建て込む工程と、
(3)前記出隅部を挟む2つの壁のうち、他方の壁を構築するように、前記出隅部から、前記出隅部の再削溝を含んで、削溝し、溝内に第2のソイルモルタル壁を造成する工程と、
(4)前記第2のソイルモルタル壁における前記出隅部の中に特殊芯材を建て込む工程と、
(5)前記第2のソイルモルタル壁における前記出隅部を除く部位の中に芯材を建て込む工程と、
(6)山留壁の内側を掘削するに先立って、前記出隅部の掘削側の周囲を部分掘削し、その中に前記出隅部の掘削側を拘束するように平面視でL字状に変形防止用鋼材を設置する工程と、
を含む。
そして、前記特殊芯材は、通常の芯材を斜めに配置してなるとともに、前記変形防止用鋼材の設置時に前記変形防止用鋼材と結合される突出部を有していることを特徴とする。
本発明によれば、掘削側に凸(地山側に凹)となる出隅部には、凹側の2つの壁にそれぞれ直角に地山側からの土圧、水圧(水圧については0の場合を含む)が作用するが、これらの2方向の力の合力の方向に対向するように、特殊芯材を斜め配置すること、山留壁内側の掘削に先立って部分掘削を行い、変形防止用鋼材を設置すること、及び、前記特殊芯材は突出部を有し、これを前記変形防止用鋼材と結合することにより、土圧、水圧により出隅部にクラックが発生する前に、出隅部の変形を抑えて、クラックの発生を防止、あるいは、クラックが入るにしてもクラックを小さく抑えて、漏水量の低下などを図ることができる。
本発明に係るソイルモルタル山留壁の施工方法の一実施形態を示す図 山留壁出隅部の変形防止方法を示す出隅部の平面図 図2のIII方向矢視図 ソイルモルタル山留壁の施工方法の従来例を示す図
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
図1〜図3は、本発明に係るソイルモルタル山留壁の施工方法の一実施形態を示している。
図1(A)はソイルモルタル山留壁10の一形態例を示す平面図であり、図4(A)と同じく、掘削側から見て凸となる出隅部12と、凹となる入隅部14とを有している。
図1(B)は図1(A)の山留壁10のうち点線円内の部分(出隅部12と入隅部14)を拡大して、当該部分のTRD工法による施工方法を示している。これについて説明する。
図1(B)の例では、先ず、出隅部12の一方の壁(11)を構築するように、矢印1(図では丸付き数字で示す。矢印2、3についても同様。)の方向に、TRD機で、出隅部12まで削溝(溝状に掘削)し、溝内に第1のソイルモルタル壁11を造成する。そして、第1のソイルモルタル壁11の中に、出隅部12を残して、芯材(H形鋼)20を建て込む。なお、H形鋼20としては、剛性の大きい細幅系列のH形鋼(H-700×300など)を用い、その両フランジ面を地山側及び掘削側に対向させる。
次に、TRD機の向きを変え、出隅部12の他方の壁(13)を構築するように、矢印2の方向に、出隅部12から、出隅部12の再削溝を含んで、削溝し、溝内に第2のソイルモルタル壁13を造成する。そして、第2のソイルモルタル壁13の中に、出隅部12を含み、芯材(H形鋼)20を建て込む。
ただし、第2のソイルモルタル壁13における出隅部12の中には特殊芯材22を建て込み、第2のソイルモルタル壁13における出隅部12を除く部位の中には通常の芯材20を建て込む。特殊芯材22については後述する。通常の芯材(H形鋼)20は、その両フランジ面を地山側及び掘削側に対向させる。
ここで、11cは第1のソイルモルタル壁11の構築終了時の余掘部、13aは第2のソイルモルタル壁13の構築開始時の空堀部(TRD機カッターポスト建込部)、13bは第2のソイルモルタル壁13の構築開始時の余掘部である。
第2のソイルモルタル壁13は、本例では、出隅部12の他方の壁であるとともに、入隅部14の一方の壁である。従って、その構築時には、矢印2の方向に、入隅部14まで、削溝し、入隅部14まで、第2のソイルモルタル壁13を造成する。そして、芯材(H形鋼)20は、第2のソイルモルタル壁13に、入隅部14を残して、建て込む。
次に、TRD機の向きを変え、入隅部14の他方の壁(15)を構築するように、矢印3の方向に、入隅部14から、入隅部14の再削溝を含んで、削溝し、溝内に第3のソイルモルタル壁15を造成する。そして、第3のソイルモルタル壁15の中に、入隅部14を含み、芯材(H形鋼)20を建て込む。
ただし、第3のソイルモルタル壁15における入隅部14の中には特殊芯材24を建て込み、第3のソイルモルタル壁15における入隅部14を除く部位の中には通常の芯材20を建て込む。特殊芯材24については後述する。通常の芯材(H形鋼)20は、その両フランジ面を地山側及び掘削側に対向させる。
ここで、13cは第2のソイルモルタル壁13の構築終了時の余掘部、15aは第3のソイルモルタル壁15の構築開始時の空堀部(TRD機カッターポスト建込部)、15bは第3のソイルモルタル壁15の構築開始時の余掘部である。
次に、出隅部12の特殊芯材22、及び、入隅部14の特殊芯材24について、説明する。
出隅部12の特殊芯材22は、通常の芯材(H形鋼)を斜めに(45°傾けて)配置してなるとともに、後述する変形防止用鋼材30(及び鋼板32)と結合される突出部26を有している。
詳しくは、特殊芯材22用のH形鋼は、斜め配置により、地山側からの土圧(及び水圧)が2つの壁(11、13)にそれぞれ直角方向に(したがって2方向に)作用する力の合力の方向P1にウェブ面(フランジ面より幅広のウェブ面)を対向させる。斜め方向から作用する合力を幅広のウェブ面で受け、2つの壁(11、13)の延在方向に引張力となる。
突出部26は、H形鋼のウェブ面の幅方向中央から、掘削側のコーナー部に向かって突出する構造で、具体的には、ウェブ面の幅方向中央に一端縁を溶着して直交配置した鋼板26aと、この鋼板26aの他端縁に溶着したL形鋼26bとからなる。
なお、突出部26は、鋼板26aとL形鋼26bとを用いて形成する他、CT形鋼(H形鋼をウェブ中心で2つに切断した断面が「T」形の形鋼)を用いて形成するなどしてもよい。
また、突出部26は、芯材(H形鋼)20の上端から内側掘削床付面の下2m程度までの範囲に形成するとよい。
また、ソイルモルタル壁の造成幅が例えば850mmで、一般部の通常の芯材20がH-700×300の場合、斜め配置の特殊芯材22は通常の芯材と同じH-700×300としてもよいが、より大きなH-800×300、H-900×300などとしてもよい。
入隅部14の特殊芯材24は、通常の芯材(H形鋼)を斜めに(45°傾けて)配置してなり、特殊芯材22のような突出部26は有していない。特殊芯材24についても、通常の芯材と同じH-700×300としてもよいが、より大きなH-800×300、H-900×300などとしてもよい。
詳しくは、特殊芯材24用のH形鋼は、斜め配置により、地山側からの土圧(及び水圧)が2つの壁(13、15)にそれぞれ直角方向に(したがって2方向に)作用する力の合力の方向P2にウェブ面(フランジ面より幅広のウェブ面)を対向させる。斜め方向から作用する合力を幅広のウェブ面で受け、2つの壁(13、15)の延在方向に圧縮力として分散するためである。
次に、山留壁10の構築後、山留壁10内側の全体掘削に先立って行う、出隅部12の変形防止作業について、図2及び図3を参照して、説明する。
図2は山留壁出隅部の変形防止方法を示す出隅部12の平面図、図3は図2のIII方向矢視図である。
山留壁10の構築後は、山留壁10内側の全体掘削に先立って、出隅部12の掘削側の周囲を1段ずつ、例えば深さ1mずつ、例えば、幅1.5〜2.0m、片側の長さ3m程度の大きさで、平面視L字状に部分掘削する。この部分掘削は「壺掘り」あるいは「布掘り」とも呼ばれる。この部分掘削により山留壁10はほとんど変形しない。
そして、1段ずつ部分掘削するごとに、掘削された平面視L字状の溝内にて、出隅部12の掘削側を拘束するように平面視でL字状に片側2〜3m程度の長さの変形防止用鋼材30を設置する。従って、山留壁10内側の掘削工程では、出隅部12周囲の部分掘削と、部分掘削箇所への変形防止用鋼材30の設置とを深さ方向に繰り返すことになる。
変形防止用鋼材30は、具体的には、2本の溝形鋼(C形鋼、例えば C-200×80)をL字状に組んだもので、特殊芯材22の突出部26(L形鋼26bの角部)、及び、通常の芯材20のウェブ面に結合(固定)する。
また、変形防止用鋼材30の設置に先立って、出隅部12の掘削側を面状に覆うように、鋼板32を設置する。鋼板32は、片側の長さ1.0〜1.5m、深さ方向の長さ1.2m程度であり、2枚をL字状にして用いる。
鋼板32は、特殊芯材22の突出部26(L形鋼26bの角部)、及び、通常の芯材20のウェブ面に結合(固定)する。
従って、実際には、鋼板32を設置してから、変形防止用鋼材30を設置することになる。
変形防止用鋼材30及び鋼板32は、1段分、すなわち深さ1mの部分掘削ごとに、深さ方向に1組ずつ配置される。従って、変形防止用鋼材30は深さ方向に1m間隔で設置されることになる。上下の鋼板32については、2段目の鋼板32の上端部を1段目の鋼板32の下端部の上に重ねて配置するようにすることで、ラップさせてある。すなわち、鋼板32は鎧継ぎで20cmの重ね代で貼り付けられていく。
鋼板32は、主として、地山側から掘削側への漏水防止、水の飛散防止用である。
また、山留壁10(ソイルモルタル壁11、13)と鋼板32、32との間には、出隅部12のコーナーを挟んで、2列の縦方向のドレーン材(図示省略)を設置するとよい。
ドレーン材としては、漏水量にもよるが、量が多い場合は、プラスチック製の立体網状構造体(ヘチマロン)又は複数本のドレーンパイプ(穴あきパイプ)を土木シートで巻いたものを用い、量が少ない場合は、ドレーンパイプのみを用いても可である。
なお、山留壁10内側の全体掘削については、出隅部12の掘削側の周囲を部分掘削して、変形防止用鋼材30等を設置するごとに、例えば、深さ1mずつ行ってもよいし、部分掘削と変形防止用鋼材30等の設置とを複数段(例えば3〜4段)行った後に、例えば、深さ3〜4mずつ行ってもよい。
掘削工程中(全体掘削中)の支保工(切梁、腹起しなど)の設置については、例えば、深さ3〜4mの掘削ごとに行えばよい。この際、出隅部12についても同様に支保する。
従って、山留壁10内側の掘削工程では、出隅部12周囲の部分掘削、部分掘削箇所への変形防止用鋼材30等の設置、及び、全体掘削を繰り返すこととなる。
上記のように、出隅部12の周囲の部分掘削を一般部に比べて先行させ、1m深度掘削ごとに変形防止用鋼材30を取付けることで、出隅部12のソイルモルタル壁11、13が目開きする前に、出隅部12の拘束を行うことができる。そして、出隅部12の拘束によるクラックの抑制を繰り返しながら、好適に全体掘削を進めることができる。
また、土圧、水圧によるクラックが発生する前に出隅部12の変形を抑えていくことから、たとえクラックが入るにしても、その幅は小さく、漏水量は少ない。若干の漏水が発生することはあるが、鋼板32及びドレーン材で進行中の掘削深さまで導水することができる。従って、掘削部の地盤が持っている貯留水(溜水)と一緒に排水すれば足りる。
また、出隅部12のコーナーから片側2〜3m程度の範囲は変形防止用鋼材30で芯材20を固定しており、大きなクラックはほとんど入らない。大きなクラックが発生することがないことから、背面地盤の薬液注入などの対策は不要となる。
なお、隅角部(出隅部12及び入隅部14)については、図では角度を90°として説明したが、これに限るものではない。
また、TRD工法(等厚式ソイルモルタル地中連続壁工法)の例で説明したが、SMW工法(柱列式ソイルモルタル地中連続壁工法)の場合も同様に適用できる。
また、図示の実施形態はあくまで本発明を概略的に例示するものであり、本発明は、説明した実施形態により直接的に示されるものに加え、特許請求の範囲内で当業者によりなされる各種の改良・変更を包含するものであることは言うまでもない。
10 ソイルモルタル山留壁
11 第1のソイルモルタル壁
11c 余掘部
12 出隅部
13 第2のソイルモルタル壁
13a 空堀部
13b、13c 余堀部
14 入隅部
15 第3のソイルモルタル壁
15a 空堀部
15b 余堀部
20 芯材(H形鋼)
22 特殊芯材
24 特殊芯材
26 突出部
26a 鋼板
26b L形鋼
30 変形防止用鋼材(溝形鋼)
32 鋼板

Claims (5)

  1. 掘削側と地山側とを仕切るように地中に構築される芯材入りソイルモルタル山留壁の隅角部のうち、掘削側に凸となる出隅部の施工方法であって、
    前記出隅部を挟む2つの壁のうち、一方の壁を構築するように、前記出隅部まで削溝し、溝内に第1のソイルモルタル壁を造成する工程と、
    前記第1のソイルモルタル壁の中に、前記出隅部を残して、芯材を建て込む工程と、
    前記出隅部を挟む2つの壁のうち、他方の壁を構築するように、前記出隅部から、前記出隅部の再削溝を含んで、削溝し、溝内に第2のソイルモルタル壁を造成する工程と、
    前記第2のソイルモルタル壁における前記出隅部の中に特殊芯材を建て込む工程と、
    前記第2のソイルモルタル壁における前記出隅部を除く部位の中に芯材を建て込む工程と、
    山留壁の内側を掘削するに先立って、前記出隅部の掘削側の周囲を部分掘削し、その中に前記出隅部の掘削側を拘束するように平面視でL字状に変形防止用鋼材を設置する工程と、
    を含み、
    前記特殊芯材は、通常の芯材を斜めに配置してなるとともに、前記変形防止用鋼材の設置時に前記変形防止用鋼材と結合される突出部を有していることを特徴とする、ソイルモルタル山留壁出隅部の施工方法。
  2. 前記通常の芯材はH形鋼で、その両フランジ面を地山側及び掘削側に対向させてなり、
    前記特殊芯材は、H形鋼を斜めに配置して、地山側からの2方向の土圧の合力の作用する方向にウェブ面を対向させてなり、前記突出部は、ウェブ面の中央から突出していることを特徴とする、請求項1記載のソイルモルタル山留壁出隅部の施工方法。
  3. 山留壁内側の掘削工程では、出隅部周囲の所定深さの部分掘削と、部分掘削箇所への前記変形防止用鋼材の設置とを深さ方向に繰り返すことを特徴とする、請求項1又は請求項2記載のソイルモルタル山留壁出隅部の施工方法。
  4. 前記変形防止用鋼材の設置に先立って、前記出隅部の掘削側を面状に覆うように鋼板を設置し、前記変形防止用鋼材は、前記鋼板を介して設置することを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載のソイルモルタル山留壁出隅部の施工方法。
  5. 前記出隅部と前記鋼板との間に、縦方向にドレーン材を設置することを特徴とする、請求項4記載のソイルモルタル山留壁出隅部の施工方法。
JP2020087878A 2020-05-20 2020-05-20 ソイルモルタル山留壁出隅部の施工方法 Active JP7337749B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020087878A JP7337749B2 (ja) 2020-05-20 2020-05-20 ソイルモルタル山留壁出隅部の施工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020087878A JP7337749B2 (ja) 2020-05-20 2020-05-20 ソイルモルタル山留壁出隅部の施工方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021181721A true JP2021181721A (ja) 2021-11-25
JP7337749B2 JP7337749B2 (ja) 2023-09-04

Family

ID=78606169

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020087878A Active JP7337749B2 (ja) 2020-05-20 2020-05-20 ソイルモルタル山留壁出隅部の施工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7337749B2 (ja)

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4134539B2 (ja) 2001-08-31 2008-08-20 ダイキン工業株式会社 空気調和機の制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP7337749B2 (ja) 2023-09-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5654641B2 (ja) 既設港湾岸壁の補強方法
KR20080026013A (ko) 흙막이 구조물 설치방법
KR200452946Y1 (ko) 용접 h형 강널말뚝 및 이를 이용한 일체형 합성 차수벽체
JP2012132169A (ja) 盛土の補強構造
JP2007162266A (ja) 二段山留め壁とその構築方法
CN111809662B (zh) 地铁车站地下结构组合建造方法
CN111827349B (zh) 采用组合结构技术快速构建地铁车站地下结构的方法
JP2000352296A (ja) 地下構造物直下の通路の形成方法
JP2021181721A (ja) ソイルモルタル山留壁出隅部の施工方法
KR101568232B1 (ko) 2열 에이치 빔과 고강도강판을 이용한 자립식 흙막이 구조 및 이의 시공방법
KR102259961B1 (ko) 말뚝 보강재 가이드 장치 및 이의 시공방법
CN111827265A (zh) 一种型钢混凝土地下连续墙构建方法
JP6710999B2 (ja) 既設構造物の仮受け工法
CN112854238A (zh) 明挖隧道分期施工接合点基坑支护系统及其施工方法
JP2015221994A (ja) 盛土補強構造
JP4438540B2 (ja) 地下連続壁の応力負担材および施工方法
KR102586998B1 (ko) 연결부위가 보강된 지하 연속벽 판넬 및 그 시공방법
JP7359515B2 (ja) 地中構造物の液状化対策構造
CN111827266B (zh) 一种利用钢沉箱技术构建地下连续墙的方法
JP2018040146A (ja) トンネル補強構造およびトンネル補強構造の構築方法
JP3027685B2 (ja) 土留壁及びその構築方法
JP2018009393A (ja) 土留め壁構造及びその構築方法
JP3056380B2 (ja) 土留壁及びその構築方法
CN111827264A (zh) 利用钢沉箱技术构建型钢混凝土地下连续墙的方法
JP2017014856A (ja) 複合地中連続壁の構造および複合地中連続壁の構築方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221215

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230808

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230810

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230823

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7337749

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150