JP2021181666A - 顔面装着用マスク - Google Patents

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眞滋 守金
Shinji Morikane
大蔵 守金
Daizo Morikane
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Abstract

【課題】顔面への柔らかな良好なフィット感が得られると共に、息苦しさを伴うことなく違和感なく楽に呼吸が可能となる快適な装着感を有すると共に、複雑高価な吸気弁や弁座等の濾過フィルタ装置を構成することなく、病原体や微細粒子等塵埃等の微小有害物の鼻孔内及び/又は口内への侵入を抑制又は防止可能である顔面装着用マスクを提供。【解決手段】 マスク装着者の顔面の少なくとも鼻と口とを覆って装着可能なマスク本体部2と、立体形状に形成されるとともに表裏方向において気密性を有する気密性マスク本体立体部3と、気密性と弾性を有する気密性弾性接顔シール部4と、気密性マスク本体立体部に形成されたマスク本体開口部34と、マスク本体開口部34の全領域を覆って通気性を有するとともに微小有害物を捕獲可能な通気性微小有害物捕獲フィルタ部5とを備え、微小有害物を通気性微小有害物捕獲フィルタ部5において捕獲可能に構成してなる。【選択図】図3

Description

本発明は人体の鼻と口を覆って顔面に装着して使用される顔面装着用マスクに関する。
人体の鼻と口を覆って顔に着用して使用されるマスクとしては、使用目的、構成材料および形状構成に分類されて種々のマスクが知られている。構成材料に分類されるマスクとしては、不織布により構成される不織布製マスク、ガーゼにより構成されるガーゼ製マスク、織布により構成される織布製マスクなどがある。形状構成に分類されるマスクとしては、立体形状に成形された立体成型マスク、展開可能な折り目を形成した展開折目マスクなどがある。使用目的に分類されるマスクとしては、食品工場などにおいて使用される衛生面から作業服・帽子・作業靴などと一緒に着用される衛生用マスク、花粉や塵埃などの人体への吸入を防止するために使用される防塵マスク、風邪などのウイルスの飛散や吸入を防止するために使用される抗菌マスクなどがある。
構成材料に分類されるマスクとしては、例えば、特開2005−7072号公報には、化学繊維からなる化繊マスク部材と不織布からなる不織布マスク部材と木綿地またはガーゼ地からなる綿布用部材を積層した多層式マスクが開示されている。特開2007−229222号公報には、ポリプロピレン・スパンボンド不織布を使用した多層式マスクが開示されている。特開2010−201140号公報には、ポリエステルを主原料とする不織布に電界分極性を半永久的に保持できるように加工を施した不織布を積層した衛生マスクが開示されている。特開2004−24620号公報には、ガーゼからなる布地製立体形状マスクが開示されている。特開2006−43227号公報には、ガーゼ製の織布と化学繊維製の低収縮性不織布とを積層してカップ状に形成された立体マスクが開示されている。特開2009−273910号公報には、綿と化学繊維の織布を縫製して構成されたマスクが開示されている。
形状構成に分類されるマスクとしては、例えば、特開2004−351190号公報には、布地で構成され、少なくとも口と鼻を覆うマスク本体の中央部でかつ上下方向、左右方向及び斜め方向のうちの少なくともいずれか一つの方向に布地を補強し、着用した状態で内側に呼吸用空間を形成可能に布地を前方へ湾曲させ保持する剛性部を備え、これにより、呼吸が楽に行え、かつ容易に低コストで製造できるマスクが開示されている。
形状構成に分類されるマスクして、特開2011−125408には、鼻孔と口部とを覆うことが可能なカップ形状を有する被覆部と、その被覆部の中央部分に設置された吸気弁と弁座とが設置され、この吸気弁と弁座が濾過可能なフィルタの機能を有するマスクが開示されている。
特開2006−149739には、ほぼ環状をなす接顔パッドと、前記パッドの外周縁部に接合されたフィルタ部と、頭部又は耳部に掛けるひもとを有し、フィルタ部が山折り部と谷折り部からなるひだが形成された高い剛性を有するフィルタ部を備えた使い捨てマスクが開示されている。特開2012−161475には複数枚の不織布を加圧加熱成型することにより、板状の本体外周縁部の内側に、着用者の顔面から離れる方向へ膨出した本体外周縁部よりも肉厚で柔らかなフィルタ部を一体成型したマスクが開示されている。
顔面装着用マスクとしては、例えば、特開2008−272375号公報には、光触媒アパタイト微粒子を付着したポリ乳酸繊維製のニット編布地を複数回折りたたみ所定形状に成形するとともに、所定部分を縫製しマスク本体とした構成であって、顔面へのフィット感に優れ、マスク内に侵入した有害な物質や臭気を分解して無害化することができる衛生用マスクが開示されている。特開2005−131072号公報と特開2003−334262号公報には、酸化チタン水溶液を高圧含浸させた織布によって形成されて、花粉症やシックハウス症候群等の化学物質過敏症やウイルス感染症に対して効果のあるマスクが開示されている。特開2005−245835号公報には、導電性繊維が縞状または格子状に織り込まれた放電性生地と、粒状活性炭を含有した不織布と、抗病原体性ポリエステル繊維または抗病原体性ナイロン繊維により構成された抗病原体性生地とを積層してなり、これにより、病原菌等の増殖を防ぐとともに、塵埃や花粉等の侵入防止を向上させつつ充分な通気性を有するマスクが開示されている。特開2010−162209号公報には、ブラックシリカ微粉末を含有するポリエステル繊維がマスクの表側と裏側に相当する面だけに、平行ライン状にプレーティング編みされたマスクであって、これにより、通気性が高く呼吸が楽でありながら色調選択の自由度が高く、花粉症の改善効果が期待できるマスクが開示されている。
特開2019−119945には、藍,藍の抽出物,トリプタンスリン,イグサ,イグサの抽出物,クロロゲン酸,熊笹,熊笹の抽出物,ジエチルエーテル,ヨモギ,ヨモギの抽出物,シオネール,紫蘇,紫蘇の抽出物,ペリルアルデヒド,ルテオリン,薄荷,薄荷の抽出物,オリーブの葉、オリーブの葉の抽出物,オレウロペイン,クロモジ,クロモジの抽出物,リナロール,ゲラニオール,ヒノキ,ヒノキの抽出物,ヒノキチオール,ヒバ,ヒバの抽出物,杉,杉の抽出物,もみ,もみの抽出物,竹,竹の抽出物,山椒,山椒の抽出物,桑,桑の抽出物,オレガノ,オレガノの抽出物,カルバクロール,ティーツリー,ティーツリーの抽出物,テルピネン4−オール,シナモン,シナモンの抽出物,シナモンアルデヒド,シナモンリーフ,シナモンリーフの抽出物,クローブ,クローブの抽出物,オイゲノール,ローズマリー,ローズマリーの抽出物,ロスマリン酸,ユーカリ,ユーカリの抽出物,シネオール,ミント,ミントの抽出物,メントール,ラベンダー,ラベンダーの抽出物,エキナセア,エキナセアの抽出物,レモングラス,レモングラスの抽出物,シトラール,タイム,タイムの抽出物,ペパーミント,ペパーミントの抽出物,レモンマートル,レモンマートルの抽出物,ラベンサラ,ラベンサラの抽出物,セージ,セージの抽出物,ウィンターセイボリー、及び、ウィンターセイボリーの抽出物を含有するシラン系コート液を備えたマスクが開示されている。
特表2019−528172には、第4級アンモニウムオルガノシラン化合物、金属、アゾール系化合物、ポリグルコサミン、及びポリヘキサメチレンビグアニドからなる群から選択される抗病原体剤、又は、金属、アゾール系化合物、ポリグルコサミン、及びポリヘキサメチレンビグアニドからなる群から選択される抗病原体剤、金属、アゾール系化合物、第4級アンモニウムオルガノシラン化合物からなる群から選択される抗病原体剤、又は、金属と、アゾール系化合物、第4級アンモニウムオルガノシラン化合物、ポリグルコサミン、及びポリヘキサメチレンビグアニドからなる群から選択される抗病原体剤等を含むフェイスマスが開示されている。
特開2011−167226には、ゼオライト、アパタイトに銀化合物を担持させた銀系無機抗病原体剤を有する抗菌マスクが開示されている。特表2004−509220には、第四級アンモニウムイオン基を含有するポリマー系の抗病原体性ポリマー組成物が開示されている。
特開2005−7072号公報 特開2007−229222号公報 特開2010−201140号公報 特開2004−24620号公報 特開2006−43227号公報 特開2004−351190号公報 特開2011−125408 特開2006−149739 特開2012−161475 特開2008−272375号公報 特開2005−131072号公報 特開2003−334262号公報 特開2005−245835号公報 特開2010−162209号公報 特開2019−119945 特表2019−528172 特開2011−167226 特表2004−509220
一般に、不織布を用いたマスクは、量産性に適し、安価に製造できるという利点があるが、しかしながら、不織布を用いたマスクは、高い鼻を持つヒトや低い鼻を持つヒトなどの多様な顔を持つヒトの顔面との密接が十分でなく、マスクと顔面との隙間から花粉や塵埃が鼻や口に侵入するという課題、及び、洗濯が不可能であるために使い捨てせざるを得なく省資源を目指した環境に適合しないという課題などがある。
また、織布製やガーゼ製のマスクは、洗濯により繰り返しの使用が可能であるという利点があるが、しかしながら、選択により品質劣化し、また、鼻、口及び顔面のすべてにフィットした感触がなく、更に、吸う息に伴いマスク本体が鼻孔に吸着されて息苦しさを伴うという課題がある。
また、カップ状の立体形状に成形されたマスクは、高い鼻を持つヒトや低い鼻を持つヒトなどの多様な顔を持つヒトの顔面との密接が十分でなく、マスクと顔面との隙間から花粉や塵埃が鼻や口に侵入するという課題がある。
また、カップ状の立体形状に成形されたマスクであって、吸気弁と弁座等の濾過可能なフィルタ装置を備えた防塵マスクや医療用マスクは、ヒトの顔面との密接を十分に確保するための構成が複雑になり、更に、フィルタ装置の構成や取り付け構造が複雑になり、その結果、高価になるという課題がある。
また、種々の衛生用マスクが提案されているが、人体の顔に着用したときにおける呼吸のしやすさ、顔へのフィット感、及び、量産容易性などの全てを満足する衛生用マスクは開示されていない。
本発明は、上記の課題を解決するマスクを提供するものであって、人体の顔面に装着したときに、顔面への柔らかな良好なフィット感が得られ、顔面への柔らかな良好なフィット感が持続すると共に、呼吸時において、息苦しさを伴うことなく違和感なく楽に呼吸が可能となる快適な装着感を有すると共に、複雑高価な吸気弁や弁座等の濾過フィルタ装置を構成することなく、病原体、病原アレルゲン、及び/又は、微細粒子等塵埃等の微小有害物の鼻孔内及び/又は口内への侵入を抑制又は防止可能である顔面装着用マスクを提供することを目的とする。
特に、人体の顔面に装着したときに、顔面への柔らかな良好なフィット感が得られ、顔面への柔らかな良好なフィット感が持続すると共に、呼吸時において、息苦しさを伴うことなく違和感なく楽に呼吸が可能となる快適な装着感を有すると共に、複雑高価な吸気弁や弁座等の濾過フィルタ装置を構成することなく、呼吸時において、病原菌や病原ウイルス等の病原体の鼻孔内への侵入を抑制又は防止可能であると共に、更に、通気性微小有害物捕獲フィルタ部のみを交換して、マスク本体部の繰り返し使用が可能である顔面装着用マスクを提供することを目的とする。
本発明の顔面装着用マスクは、マスク装着者の顔面の少なくとも鼻と口とを覆って装着可能なマスク本体部と、前記マスク本体部をマスク装着者の頭部および耳部の少なくともいずれかに固定して顔面に装着するための顔装着固定部とを備えた顔面装着用マスクであって、前記マスク本体部は、マスク装着者の顔面に装着した状態において、顔面から離間して鼻孔付近にマスク本体空隙部を有するように立体形状に形成されるとともに表裏方向において気密性を有する気密性マスク本体立体部と、前記気密性マスク本体立体部の表面側と裏面側とを貫通して形成されたマスク本体開口部と、前記マスク本体開口部の全領域を覆って設置されるとともに表裏方向に通気可能な通気性を有するとともに微小有害物を捕獲可能な通気性微小有害物捕獲フィルタ部と、を備え、前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部を通って通気することなく前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物を前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成してなる、ことを特徴とする。
好ましくは、上記顔面装着用マスにおいて、さらに、マスク装着者の顔面に装着した状態において、少なくとも、鼻筋及び該鼻筋の近傍を覆う領域に設置された気密性と圧縮弾性を有する気密性弾性接顔シール部を備え、前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、前記気密性弾性接顔シール部がマスク装着者の鼻筋及び該鼻筋の近傍に密接するとともに、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部と前記気密性弾性接顔シール部を通って通気することなく前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物を前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成してなる。
上記顔面装着用マスクにおいて、好ましくは、前記微小有害物は、(イ)病原菌、病原ウイルス、病原カビ、及び、病原バクテリアからなる群から選ばれる少なくとも一つの病原体を有し、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、少なくとも、繊維及び/又は該繊維から構成された繊維布に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布を有し、前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部を通って通気することなく前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、該通気性微小有害物捕獲フィルタ部において、微小有害物としての病原体を接触捕獲するとともに接触捕獲された病原体を死滅又は増殖抑制する抗病原体機能を奏するように形成してなる、ことを特徴とする。
好ましくは、上記顔面装着用マスクにおいて、前記抗病原体剤は前記病原体を死滅又は増殖抑制する抗病原体機能を有し、前記抗病原体剤は、(イ‐a)ヨウ素イオン、分子ヨウ素、ヨウ素化合物イオン、ヨウ素化合物、及び、ポピドンヨードからなる群から選ばれる少なくとも一つのヨウ素系抗病原体剤であり、該ヨウ素系抗病原体剤と繊維の相互作用により複合化された抗病原体繊維布を形成してなる、ことを特徴とする。
好ましくは、上記顔面装着用マスクにおいて、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は、前記マスク本体開口部34を覆って、取付取外し交換可能に取り付け設置されてなることを特徴とする。
好ましくは、上記顔面装着用マスクにおいて、前記気密性マスク本体立体部は、(A)独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形材から構成され、前記プラスチック製独立気泡発泡成形材は、装着者の顔面に装着した状態において、表裏方向において通気性のない気密性を有するとともに、空隙部を有するように立体形状を維持する保形性を有する形状に形成されてなり、前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク装着者の呼吸時において、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部を通って通気することなく、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物が前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成されてなる、ことを特徴とする。
なお、本発明の顔面装着用マスクにおいて、「繊維」は、「動物繊維や植物繊維等の天然繊維、及び、化学的に合成された化学繊維や合成繊維」を意味する。「動物繊維」は動物の毛、羽、皮革、体液、卵、蚕繭などを原料として製造された繊維を意味する。「植物繊維」は植物の茎、葉、種などを原料として製造された繊維を意味する。
「担持する」は、「含有する」、「有する」、「付着する」、「保持する」、「吸着する」、「化学的イオンにより引き合う」、「化学的にイオン結合する」、「化学的に共有結合する」、又は、「化学的又は物理的に、結合、吸着、又は、吸引する」などを意味する。
「病原体」は、人間に病気を引き起こす原因となるものを意味し、「病原菌」と「病原ウイルス」との総称を意味する。
「病原菌」は、「病原細菌」、「病原カビ」、「病原バクテリア」等の人間に病気を引き起こす原因となる「菌」の総称を意味する。
「病原ウイルス」は人間に病気を引き起こす原因となる「ウイルス」の総称を意味する。
なお、これらの、病原細菌、病原カビ、病原バクテリア、病原菌、病原ウイルスは、互いに類似する病原体を意味する場合がある。
「抗病原体剤」は、「病原体としての、病原細菌、病原カビ、病原バクテリア等の病原菌の増殖を抑制したり、活性を弱めたり、又は、死滅したりする等の働きのある物質」を意味する。「抗ウイルス剤」は、「病原体としての病原体ウイルスの増殖を抑制したり、活性を弱めたり、又は、死滅したりする等の働きのある物質」を意味する。
「抗菌抗ウイルス性繊維布」は、「病原菌及び/又は病原ウイルス等の病原体の増殖を抑制したり、活性を弱めたり、又は、殺したりする等の働きを有する繊維、短繊維、長繊維、これらの繊維を使用して製造された不織布、織布、メッシュ布、等の布を意味する。
また、「弾性」は、物体に力を加えれば変形し、その力を除けば元に戻る性質を意味し、「圧縮弾性」は、物体に圧縮力を加えた時にその力に対応した寸法で圧縮し、圧縮力を除いた時に元の寸法に戻る性質を意味し、「引張弾性」は、物体に引張力を加えた時にその力に対応した寸法で伸び、引張力を除いた時に元の寸法に戻る性質を意味する。
「弾性」に関連する物性としては、「硬度」、「硬さ」、「復元力」、「反発弾性率」、「伸び」等があるが、本発明においては、「弾性」は、上記の「硬度」、「硬さ」、「復元力」、「反発弾性率」、「伸び」を正確に意味するものではなく、単に、物体に力を加えれば変形し、その力を除けば元に戻る性質を意味するものである。
本発明の、「マスク装着者の顔面の少なくとも鼻と口とを覆って装着可能なマスク本体部と、前記マスク本体部をマスク装着者の頭部および耳部の少なくともいずれかに固定して顔面に装着するための顔装着固定部とを備えた顔面装着用マスクであって、前記マスク本体部は、マスク装着者の顔面に装着した状態において、顔面から離間して鼻孔付近にマスク本体空隙部を有するように立体形状に形成されるとともに表裏方向において気密性を有する気密性マスク本体立体部と、前記気密性マスク本体立体部の表面側と裏面側とを貫通して形成されたマスク本体開口部と、前記マスク本体開口部の全領域を覆って設置されるとともに表裏方向に通気可能な通気性を有するとともに微小有害物を捕獲可能な通気性微小有害物捕獲フィルタ部と、を備え、前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物を前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成してなる、ことを特徴とする顔面装着用マスク」の構成により、下記の[(効果A‐a)及び(効果A‐b)の作用効果]が得られる。
[効果A‐a:人体の顔面に装着したときに、鼻孔付近にマスク本体空隙部を有するように呼吸用立体空間を形成可能に構成されているため、人体の顔面に装着したときに、マスク本体空隙部が鼻孔または口に密着して呼吸が妨げられるという現象が抑制されて、空隙部を介して息苦しさを伴うことなく違和感なく楽に呼吸が可能になる効果]、及び、[効果A−b:通気性を有する通気性微小有害物捕獲部の構成により、複雑高価な吸気弁や弁座等の濾過フィルタ装置を構成することなく、呼吸時において、病原細菌、病原カビ、病原バクテリア、病原ウイルス等の病原体、及び/又は、花粉、ダニアレルゲン等の病原アレルゲン、及び/又は、微細粒子等塵埃等の微小有害物の鼻孔内及び/又は口内への侵入を抑制又は防止可能になる効果、また、マスク装着者本人の唾液、病原体等の放出放散が防止される効果)、等の微小有害物の捕獲効果と快適な装着感等の全ての効果]を有する顔面装着用マスクが得られる。
上記顔面装着用マスにおいて、「さらに、マスク装着者の顔面に装着した状態において、少なくとも、鼻筋及び該鼻筋の近傍を覆う領域に設置された気密性と圧縮弾性を有する気密性弾性接顔シール部を備え、前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、前記気密性弾性接顔シール部がマスク装着者の鼻筋及び該鼻筋の近傍に密接するとともに、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部と前記気密性弾性接顔シール部を通って通気することなく前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物を前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成してなる」を備えた顔面装着用マスクが好ましく実施可能である。
この構成により、[効果A−c:上記(効果A‐a)と(効果A−b)が得られると共に、気密性と圧縮弾性を有する気密性弾性接顔シール部の構成により、マスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク本体部と鼻筋及び該鼻筋の近傍との密着性が向上し、その結果、微小有害物を前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲する捕獲効率が向上する効果]を有する顔面装着用マスクが得られる。
上記顔面装着用マスにおいて、「さらに、マスク装着者の顔面に装着した状態において、少なくとも、前記気密性マスク本体立体部の全外周縁部に形成された気密性マスク本体全外周縁部に設置された気密性と圧縮弾性を有する気密性弾性接顔シール部を備え、前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、前記気密性弾性接顔シール部がマスク装着者の顔面に密接するとともに、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部と前記気密性弾性接顔シール部を通って通気することなく前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物を前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成してなる」を備えた顔面装着用マスクが好ましく実施可能である。
この構成により、[効果A−d:上記(効果A‐a)と(効果A−b)が得られると共に、気密性と圧縮弾性を有する気密性弾性接顔シール部の構成により、マスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク本体部と鼻筋及び該鼻筋の近傍を含む顔面との密着性が著しく向上し、その結果、微小有害物を前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲する捕獲効率が著しく向上する効果]を有する顔面装着用マスクが得られる。
また、特に、上記構成を備えると共に、「前記微小有害物は、(イ)病原菌、病原ウイルス、病原カビ、及び、病原バクテリアからなる群から選ばれる少なくとも一つの病原体であり、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、少なくとも、繊維及び/又は該繊維から構成された繊維布に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布を有し、前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部を通って通気することなく前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、該通気性微小有害物捕獲フィルタ部において、微小有害物としての病原体を接触捕獲するとともに接触捕獲された病原体を死滅又は増殖抑制する抗病原体機能を奏するように形成してなる顔面装着用マスク」の構成により、上記の「効果A‐a、効果A−b、効果A‐c、効果A−dが得られると共に、更に、下記の「効果D」の作用効果が得られる。
[効果D‐a:通気性微小有害物捕獲フィルタ部として使用される繊維及び/又は繊維布は、顕微鏡的な形状において抗病原体剤を保持し易い凹凸のある表面形状を有しているため、また、微細な繊維が互いにからまりあった形状の集合体として繊維を形成すると共に、微小な連続した空隙を有しているため、物理的に、微小有害物が繊維及び/又はその空隙に担持されやすく、担持された微小有害物が繊維から遊離され難い性質を有する。このように、物理的作用により、抗病原体剤が繊維に担持されやすく、また、担持された抗病原体剤が繊維から遊離され難い抗病原体繊維布が得られる。その結果、優れた抗病原体作用を発揮する抗病原体繊維が得られる。従って、このような抗病原体繊維を有する通気性微小有害物捕獲フィルタ部5を構成した顔面装着用マスクを顔面に装着したときに、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5を通って出入りする病原ウイルスや病原菌等の人体に有害な病原体が繊維布に担持された抗病原体剤により、死滅されたり、病原体の繁殖が抑制されたり、または、病原体の活性を弱めたりして、病原体の吸入を抑制防止するとともに病原体の飛散を抑制防止できる作用効果を有する顔面装着用マスクが得られる。更に、病原体の飛散を抑制防止できる作用効果も得られる]。
また、特に、上記構成を備えると共に、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は、前記マスク本体開口部34を覆って、取付取外し交換可能に取り付け設置されてなる、の構成により、上記の[効果A‐a]〜[効果A‐d]が得られると共に、更に、下記の[効果E]の作用効果が得られる。
[効果E:通気性微小有害物捕獲フィルタ部5がマスク本体部2に取付取外し可能に設置されてなる構成である為、マスク本体部2を交換使用することなく、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5のみを交換して使用可能になり、経済的に有効な顔面装着用マスクが得られると共に、更に、使用済の通気性微小有害物捕獲フィルタ部を交換設置することにより、常に新鮮な通気性微小有害物捕獲フィルタ部を設置可能になり、微小有害物を接触捕獲する効率が著しく向上した顔面装着用マスクが得られる]。
本発明の一実施例の顔面装着用マスクの概略構成を示す構成模式図。 本発明の一実施例の顔面装着用マスクの概略構成を示す構成模式図。 本発明の一実施例の顔面装着用マスクの概略構成を示す構成模式図。 本発明の一実施例の顔面装着用マスクの概略構成を示す構成模式図。 本発明の一実施例の顔面装着用マスクの概略構成を示す構成模式図。 本発明の一実施例の顔面装着用マスクの概略構成を示す構成模式図。 本発明の一実施例の顔面装着用マスクの概略構成を示す構成模式図。 本発明の一実施例の顔面装着用マスクの概略構成を示す構成模式図。 本発明の一実施例の顔面装着用マスクに構成される気密性マスク本体立体部と通気性微小有害物捕獲フィルタ部の概略構成を示す構成模式図。 本発明の一実施例の顔面装着用マスクに構成される気密性マスク本体立体部と通気性微小有害物捕獲フィルタ部の概略構成を示す構成模式図。 本発明の一実施例の顔面装着用マスクに構成される気密性マスク本体立体部と通気性微小有害物捕獲フィルタ部の概略構成を示す構成模式図。 本発明の一実施例の顔面装着用マスクに構成される気密性マスク本体立体部と通気性微小有害物捕獲フィルタ部の概略構成を示す構成模式図。 本発明の一実施例の顔面装着用マスクに構成される気密性マスク本体立体部と通気性微小有害物捕獲フィルタ部の概略構成を示す構成模式図。 本発明の一実施例の顔面装着用マスクに構成される気密性マスク本体立体部と通気性微小有害物捕獲フィルタ部の概略構成を示す構成模式図。 本発明の一実施例の顔面装着用マスクに構成される気密性マスク本体立体部と通気性微小有害物捕獲フィルタ部の概略構成を示す構成模式図。 本発明の一実施例の顔面装着用マスクに構成される気密性マスク本体立体部と通気性微小有害物捕獲フィルタ部の概略構成を示す構成模式図。 本発明の一実施例の顔面装着用マスクに構成される気密性マスク本体立体部と通気性微小有害物捕獲フィルタ部の概略構成を示す構成模式図。
<本発明の顔面装着用マスクの基本構成>
本発明にかかる顔面装着用マスクの一実施形態の概略の構成模式図が図1に示される。図1(A)は装着者に着用する前の顔面装着用マスクの裏面側から見た概略模式的平面図であり、図1(B)は装着者の顔面に装着した時の顔面装着用マスクと顔面の概略模式的説明図であり、図1(C)は顔面装着用マスクの横方向中央領域における縦方向の概略模式的断面図であり、太点線は顔面の模式図を示し、実線は顔面装着用マスクを示す。
図1の(A)と(B)において、顔面装着用マスク1は、マスク装着者の顔面の少なくとも鼻と口とを覆って装着可能なマスク本体部2と、マスク本体部2をマスク装着者の頭部および耳部の少なくともいずれかに固定して顔面に装着するための顔装着固定部6とを備える。
マスク本体部2は、マスク装着者の顔面に装着した状態において、顔面から離間して鼻孔付近にマスク本体空隙部31を有するように立体形状に形成されるとともに表裏方向において気密性を有する気密性マスク本体立体部3と、気密性マスク本体立体部3の表面側と裏面側とを貫通して形成されたマスク本体開口部34と、マスク本体開口部34の全領域を覆って設置されるとともに表裏方向に通気可能な通気性を有するとともに、微小有害物を捕獲可能な通気性微小有害物捕獲フィルタ部5と、を備える。
そして、マスク本体部2が顔装着固定部6によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が気密性マスク本体立体部3を通って通気することなく通気性微小有害物捕獲フィルタ部5を通って通気して、これにより、微小有害物を該通気性微小有害物捕獲フィルタ部5において捕獲可能に形成してなる。
本願発明の顔面装着用マスクにおいて、好ましくは、前記微小有害物は、(イ)病原細菌、病原カビ、病原バクテリア、及び、病原ウイルス、からなる群から選ばれる少なくとも一つの病原体、及び/又は、(ロ)花粉、ダニアレルゲン、のうちの少なくとも一つの病原アレルゲン、及び/又は、(ハ)微細粒子からなる塵埃である。
本発明の上記の顔面装着用マスの構成により、下記の[(効果A‐a)及び(効果A‐b)の作用効果]が得られる。
[効果A‐a:人体の顔面に装着したときに、鼻孔付近にマスク本体空隙部を有するように呼吸用立体空間を形成可能に構成されているため、人体の顔面に装着したときに、マスク本体空隙部が鼻孔または口に密着して呼吸が妨げられるという現象が抑制されて、空隙部を介して息苦しさを伴うことなく違和感なく楽に呼吸が可能になる効果]、及び、[効果A−b:通気性を有する通気性微小有害物捕獲部の構成により、複雑高価な吸気弁や弁座等の濾過フィルタ装置を構成することなく、呼吸時において、病原細菌、病原カビ、病原バクテリア、病原ウイルス等の病原体、及び/又は、花粉、ダニアレルゲン等の病原アレルゲン、及び/又は、微細粒子等塵埃等の微小有害物の鼻孔内及び/又は口内への侵入を抑制又は防止可能になる効果、また、マスク装着者本人の唾液、病原体等の放出放散が防止される効果)、等の微小有害物の捕獲効果と快適な装着感等の全ての効果]を有する顔面装着用マスクが得られる。
上記顔面装着用マスにおいて、好ましくは、下記の構成を備えた顔面装着用マスクが好ましく実施可能である。
すなわち、上記顔面装着用マスにおいて、「さらに、マスク装着者の顔面に装着した状態において、少なくとも、鼻筋及び該鼻筋の近傍を覆う領域に設置された気密性と弾性を有する気密性弾性接顔シール部を備え、前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、前記気密性弾性接顔シール部がマスク装着者の鼻筋及び該鼻筋の近傍に密接するとともに、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部と前記気密性弾性接顔シール部を通って通気することなく前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物を前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成してなる」顔面装着用マスク。
このの構成により、[効果A−c:上記(効果A‐a)と(効果A−b)が得られると共に、気密性と圧縮弾性を有する気密性弾性接顔シール部の構成により、マスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク本体部と鼻筋及び該鼻筋の近傍との密着性が向上し、その結果、微小有害物を前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲する捕獲効率が向上する効果]を有する顔面装着用マスクが得られる。
本発明にかかる顔面装着用マスクの一実施形態の概略の構成模式図が図2に示される。図2の顔面装着用マスクが図1の顔面装着用マスクと異なる構成は、「さらに、マスク装着者の顔面に装着した状態において、少なくとも、鼻筋及び該鼻筋の近傍を覆う領域に設置された気密性と弾性を有する気密性弾性接顔シール部を備えた」構成である。
すなわち、図2(A)は装着者に着用する前の顔面装着用マスクの裏面側から見た概略模式的平面図であり、図2(B)は装着者の顔面に装着した時の顔面装着用マスクと顔面の概略模式的説明図であり、図2(C)は顔面装着用マスクの横方向中央領域における縦方向の概略模式的断面図であり、太点線は顔面の模式図を示し、実線は顔面装着用マスクを示す。
図2の(A)と(B)において、顔面装着用マスク1は、マスク装着者の顔面の少なくとも鼻と口とを覆って装着可能なマスク本体部2と、マスク本体部2をマスク装着者の頭部および耳部の少なくともいずれかに固定して顔面に装着するための顔装着固定部6とを備える。
マスク本体部2は、マスク装着者の顔面に装着した状態において、顔面から離間して鼻孔付近にマスク本体空隙部31を有するように立体形状に形成されるとともに表裏方向において気密性を有する気密性マスク本体立体部3と、マスク装着者の顔面に装着した状態において、少なくとも、鼻筋及び該鼻筋の近傍を覆う領域に設置された気密性と弾性を有する気密性弾性接顔シール部4と、気密性マスク本体立体部3の表面側と裏面側とを貫通して形成されたマスク本体開口部34と、マスク本体開口部34の全領域を覆って設置されるとともに表裏方向に通気可能な通気性を有するとともに、微小有害物を捕獲可能な通気性微小有害物捕獲フィルタ部5と、を備える。
マスク本体部2が顔装着固定部6によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、気密性弾性接顔シール部4がマスク装着者の顔面に密接するとともに、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が気密性マスク本体立体部3と気密性弾性接顔シール部4を通って通気することなく通気性微小有害物捕獲フィルタ部5を通って通気して、これにより、微小有害物を通気性微小有害物捕獲フィルタ部5において捕獲可能に形成してなる。
この構成により、[効果A−c:上記(効果A‐a)と(効果A−b)が得られると共に、気密性と圧縮弾性を有する気密性弾性接顔シール部の構成により、マスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク本体部と鼻筋及び該鼻筋の近傍との密着性が向上し、その結果、微小有害物を前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲する捕獲効率が向上する効果]を有する顔面装着用マスクが得られる。
気密性弾性接顔シール部4の形状構成としては、特に限定されないが、例えば、鼻筋及び該鼻筋の近傍を覆う領域に設置された気密性弾性接顔シール部4の厚さと幅寸法が最も大きく、その左右の領域において、所定の傾斜でもって厚さが薄くなると共に、幅寸法が徐々に狭くなる形状を有する構成、又は、気密性弾性接顔シール部4の形状構成としては、例えば、鼻筋及び該鼻筋の近傍を覆う領域に設置された気密性弾性接顔シール部4の厚さが0.5〜10mmであり、好ましくは0.5〜7mmであり、更に好ましくは1〜6mmである厚さを有し、気密性弾性接顔シール部の幅寸法は、2〜20mmであり、好ましくは3〜15mmであり、更に好ましくは5〜13mmである幅寸法を有する構成であって、マスク本体部が顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、気密性弾性接顔シール部が、顔面の凹凸形状に対応して厚さ方向に圧縮弾性変形して、顔面に隙間なく密接して形成してなる顔面装着用マスクが実施可能である。
上記顔面装着用マスにおいて、好ましくは、下記の構成を備えた顔面装着用マスクが好ましく実施可能である。すなわち、上記顔面装着用マスにおいて、「さらに、マスク装着者の顔面に装着した状態において、少なくとも、前記気密性マスク本体立体部の全外周縁部に形成された気密性マスク本体全外周縁部に設置された気密性と圧縮弾性を有する気密性弾性接顔シール部を備え、前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、前記気密性弾性接顔シール部がマスク装着者の顔面に密接するとともに、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部と前記気密性弾性接顔シール部を通って通気することなく前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物を前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成してなる」顔面装着用マスク。
この構成により、[効果A−d:上記(効果A‐a)と(効果A−b)が得られると共に、気密性と圧縮弾性を有する気密性弾性接顔シール部の構成により、マスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク本体部と鼻筋及び該鼻筋の近傍を含む全ての顔面との密着性が著しく向上し、その結果、微小有害物を前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲する捕獲効率が著しく向上する効果]を有する顔面装着用マスクが得られる。
本発明にかかる顔面装着用マスクの一実施形態の概略の構成模式図が図3に示される。図3(A)は装着者に着用する前の顔面装着用マスクの裏面側から見た概略模式的平面図であり、図3(B)は装着者の顔面に装着した時の顔面装着用マスクと顔面の概略模式的説明図であり、図(C)は顔面装着用マスクの横方向中央領域における縦方向の概略模式的断面図であり、太点線は顔面の模式図を示し、実線は顔面装着用マスクを示す。
図3の(A)と(B)において、顔面装着用マスク1は、マスク装着者の顔面の少なくとも鼻と口とを覆って装着可能なマスク本体部2と、マスク本体部2をマスク装着者の頭部および耳部の少なくともいずれかに固定して顔面に装着するための顔装着固定部6とを備える。
マスク本体部2は、マスク装着者の顔面に装着した状態において、顔面から離間して鼻孔付近にマスク本体空隙部31を有するように立体形状に形成されるとともに表裏方向において気密性を有する気密性マスク本体立体部3と、気密性マスク本体立体部3の全外周縁部に形成された気密性マスク本体全外周縁部32に設置された気密性と圧縮弾性を有する気密性弾性接顔シール部4と、気密性弾性接顔シール部4に囲まれた中領域の気密性マスク本体中領域33に設置されるとともに気密性マスク本体立体部3の表面側と裏面側とを貫通して形成されたマスク本体開口部34と、マスク本体開口部34の全領域を覆って設置されるとともに表裏方向に通気可能な通気性を有するとともに、微小有害物を捕獲可能な通気性微小有害物捕獲フィルタ部5と、を備える。
そして、マスク本体部2が顔装着固定部6によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、気密性弾性接顔シール部4がマスク装着者の顔面に密接するとともに、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が気密性マスク本体立体部3と気密性弾性接顔シール部4を通って通気することなく通気性微小有害物捕獲フィルタ部5を通って通気して、これにより、微小有害物を該通気性微小有害物捕獲フィルタ部5において捕獲可能に形成してなる。
本発明の上記の顔面装着用マスの構成により、[効果A‐d:上記(効果A‐a)と(効果A‐b)が得られると共に、気密性と圧縮弾性を有する気密性弾性接顔シール部の構成により、マスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク本体部と鼻筋及び該鼻筋の近傍を含む全ての顔面との密着性が著しく向上し、その結果、微小有害物を前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲する捕獲効率が著しく向上する効果]を有する顔面装着用マスクが得られる。
人体の鼻は一般に、顔面から突出する鼻尖、鼻背、鼻根、鼻孔等を有する形状であるため、マスク本体部3は、鼻背及び/又は鼻尖を覆って鼻孔付近にマスク本体空隙部31を有するように立体形状に形成するとともに頬に密接可能な形状を形成してなる。
気密性マスク本体立体部3の形状、大きさとしては、特に限定されることなく、例えば、図1〜図3に示されるような、正面から見た形状が略円形、又は、略楕円形、の形状であるとともに、顔面に装着した状態において鼻孔付近にマスク本体空隙部31を有するようにカップ状、お椀状、半円球状、等の立体形状であるとともに、鼻尖及び/又は鼻背と口とを覆って装着可能な大きさを有する形状、大きさのものが実施可能である。
また、本発明において、図1〜図3に示されるような顔面装着用マスクに限定されることなく、図4に示される顔面装着用マスクも実施可能である。
図4(A)は装着者に着用する前の顔面装着用マスクの裏面側から見た概略平面図であり、図4(B)は装着者の顔面に装着した時の顔面装着用マスクと顔面の概略模式的説明図であり、太点線は顔面の模式図を示し、実線は顔面装着用マスクを示す。
図4において、顔装着固定部6はマスク本体部2と同じ材質から形成され、顔装着固定部6とマスク本体部2とは互いに一体的形成されてなり、マスク本体部2が顔面に隙間なく密接するように顔装着固定部6を引っ張って張力を有する状態で人体の後頭部又は耳に固定し、これによりマスク本体部2を顔面に固定可能に構成されてなる。
そして、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5がマスク本体開口部34を覆った状態で設置されてなる。例えば、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5としての通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が、接着テープ又は両面接着テープ等によりマスク本体開口部34を覆った状態で設置されてなる。
なお、図1、図2、図3、図4に示されるような本発明の顔面装着用マスクにおいて、
気密性マスク本体立体部3の形状、大きさとしては、図1、図2、図3に示されるような「顎と口との間領域を覆って顔面に密接可能な形状を有する顔面装着用マスク」、又は、図4に示されるような「顎の先端領域を覆って顔面に密接可能な形状を有する顔面装着用マスク」のいずれの形状を有する顔面装着用マスクが実施可能である。
「顎と口との間領域を覆って顔面に密接可能な形状を有する顔面装着用マスク」は、「顎の先端領域を覆って顔面に密接可能な形状の顔面装着用マスクと比べて、やや小さい形状大きさを有し、これにより携帯性に優れ、また、材料費がより少なくなり、より安価に提供可能となる利点がある。
本発明の上記の顔面装着用マスクにおいて、好ましくは、下記の[構成B‐a]を備えた顔面装着用マスクが好ましく実施可能である。
[構成B‐a:前記気密性マスク本体立体部は、該気密性マスク本体立体部の幅方向中間を通る縦方向に形成されたマスク本体縦突起部と、該マスク本体縦突起部の一方側に形成された第一気密性マスク本体立体部と、他方側に形成された第二気密性マスク本体立体部と、を有し、前記マスク本体縦突起部を境にして折畳と開拡可能に形成され、前記マスク本体縦突起部を境にして開拡された状態において、マスク本体空隙部を有するように立体形状に形成され、折畳まれた状態において、マスク本体空隙部を形成することなく、開拡された状態よりも嵩低い形状になるように構成されてなり、前記マスク本体開口部は、前記第一気密性マスク本体立体部及び/又は前記第二気密性マスク本体立体部に形成され、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、前記第一気密性マスク本体立体部及び/又は前記第二気密性マスク本体立体部に、前記マスク本体開口部の全領域を覆って設置されてなる顔面装着用マスク]。
本発明にかかる顔面装着用マスクの一実施形態の概略の構成模式図が図5に示される。
図5の(A)は顔面装着用マスクを開拡した場合の裏面側から見た概略平面図であり、図5の(B)は顔面装着用マスクを開拡した場合の立体的模式図である。図5において、気密性マスク本体立体部3は、マスク装着者の顔面に装着した状態において、鼻背及び鼻尖付近を通る縦方向にマスク本体縦突起部39を有し、マスク本体縦突起部39を境にして折畳と開拡とが可能に形成され、開拡された状態の顔面装着用マスクの裏面側の概略平面図が(A)に示され、マスク本体縦突起部39を境にして開拡された状態の立体的模式図が(B)に示される。なお、図5の(A)と(B)における図の大きさは関連しない。
図5の(A)と(B)において、マスク装着者の顔面の少なくとも鼻と口とを覆って装着可能なマスク本体部2と、マスク本体部2をマスク装着者の頭部および耳部の少なくともいずれかに固定して顔面に装着するための顔装着固定部6とを備える。
マスク本体部2は、マスク装着者の顔面に装着した状態において、顔面から離間して鼻孔付近にマスク本体空隙部31(図示なし)を有するように立体形状に形成されるとともに表裏方向において気密性を有する気密性マスク本体立体部3と、気密性マスク本体立体部3の全外周縁部に形成された気密性マスク本体全外周縁部32に設置された気密性と圧縮弾性を有する気密性弾性接顔シール部4と、気密性弾性接顔シール部4に囲まれた中領域の気密性マスク本体中領域33に設置されるとともに気密性マスク本体立体部3の表面側と裏面側とを貫通して形成されたマスク本体開口部34と、マスク本体開口部34の全領域を覆って設置されるとともに表裏方向に通気可能な通気性を有するとともに、微小有害物を捕獲可能な通気性微小有害物捕獲フィルタ部5と、を備える。
そして、マスク本体部2が顔装着固定部6によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、気密性弾性接顔シール部4がマスク装着者の顔面に密接するとともに、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が気密性マスク本体立体部3と気密性弾性接顔シール部4を通って通気することなく通気性微小有害物捕獲フィルタ部5を通って通気して、これにより、微小有害物を該通気性微小有害物捕獲フィルタ部5において捕獲可能に形成してなる。
気密性マスク本体立体部3は、気密性マスク本体立体部3の幅方向中間を通る縦方向に形成されたマスク本体縦突起部39と、マスク本体縦突起部39の一方側に形成された第一気密性マスク本体立体部3aと、他方側に形成された第二気密性マスク本体立体部3bと、を有し、マスク本体縦突起部39を境にして折畳と開拡可能に形成され、マスク本体縦突起部39を境にして開拡された状態において、マスク本体空隙部31を有するように立体形状に形成され、折畳まれた状態において、マスク本体空隙部を形成することなく、開拡された状態よりも嵩低い形状になるように構成されてなり、マスク本体開口部34は、第一気密性マスク本体立体部3a及び/又は第二気密性マスク本体立体部3bに形成され、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は、第一気密性マスク本体立体部2a及び/又は第二気密性マスク本体立体部5bに、前記マスク本体開口部34の全領域を覆って設置されてなる。
すなわち、マスク本体開口部34は、第一気密性マスク本体立体部3aに形成された第一マスク本体開口部34a及び/又は第二気密性マスク本体立体部3bに形成された第二マスク本体開口部34bを有し、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は、第一マスク本体開口部34aを覆って設置された第一通気性微小有害物捕獲フィルタ部5a及び/又は第二マスク本体開口部34bを覆って設置された第二通気性微小有害物捕獲フィルタ部5bを有してなる。
図5の顔面装着用マスクにおいて、折り畳まれた状態における第一気密性マスク本体立体部3aと第二気密性マスク本体立体部3bは、湾曲や曲り等の変形のない厚さの薄い略板状を有する。そして、折り畳まれた気密性マスク本体立体部3を、広げた場合に、図5(B)に示されるように、第一気密性マスク本体立体部3aと第二気密性マスク本体立体部3bとからなる密性マスク本体立体部3により、マスク本体空隙部31が形成された形態になるように形成されてなる。
この構成により、下記の[効果B−a]を有する顔面装着用マスクが得られる。
[効果B−a:前述の効果A‐a、効果A−b、効果A‐c、効果A−dを有すると共に、更に、携帯時に、気密性マスク本体立体部が折畳みと開拡とが可能な第一気密性マスク本体立体部と第二気密性マスク本体立体部とにより形成構成されている為に、使用しない場合には、折畳んだ状態で、嵩が小さい状で収納及び/又は携帯し、使用時に第一気密性マスク本体立体部と第二気密性マスク本体立体部とを単に広げるだけで、容易に、立体形状のマスク本体空隙部を有する、嵩が小さい状で収納及び/又は携帯可能な顔面装着用マスクが得られる]。
本発明にかかる顔面装着用マスクの他の一実施形態の概略構成図が図6に示される。
図6の(A)は装着者に着用する前の顔面装着用マスクの裏面側から見た概略平面図であり、図6の(B)は装着者の顔面に装着した時の顔面装着用マスクと顔面の概略模式的説明図であり、太点線は顔面の模式図を示し、実線は顔面装着用マスクを示す。
図6の顔面装着用マスクが図5の顔面装着用マスクと異なる点は、第一気密性マスク本体立体部3aと第二気密性マスク本体立体部3bとからなる気密性マスク本体立体部3の表面形状が、側面から見た形状において、鼻背及び鼻尖付近を通る縦方向にマスク本体突起部39の形状が略台形を有するような立体形状を有する点である。
図6において、気密性マスク本体立体部3は、マスク装着者の顔面に装着した状態において、鼻背及び鼻尖付近を通る縦方向にマスク本体突起部39を有して、顔面から離間して鼻孔付近にマスク本体空隙部31を有するように立体形状に形成されるとともに表裏方向において気密性を有する気密性マスク本体立体部3を形成してなる。
気密性マスク本体立体部3は、気密性マスク本体立体部3の幅方向中間を通る縦方向に形成されたマスク本体縦突起部39と、マスク本体縦突起部39の一方側に形成された第一気密性マスク本体立体部3aと、他方側に形成された第二気密性マスク本体立体部3bと、を有し、マスク本体縦突起部39を境にして折畳と開拡可能に形成され、マスク本体縦突起部39を境にして開拡された状態において、マスク本体空隙部31を有するように立体形状に形成され、折畳まれた状態において、マスク本体空隙部を形成することなく、開拡された状態よりも嵩低い形状になるように構成されてなり、
マスク本体開口部34は、第一気密性マスク本体立体部3a及び/又は第二気密性マスク本体立体部3bに形成され、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は、第一気密性マスク本体立体部2a及び/又は第二気密性マスク本体立体部5bに、前記マスク本体開口部34の全領域を覆って設置されてなる。
すなわち、マスク本体開口部34は、第一気密性マスク本体立体部3aに形成された第一マスク本体開口部34a及び/又は第二気密性マスク本体立体部3bに形成された第二マスク本体開口部34bを有し、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は、第一マスク本体開口部34aを覆って設置された第一通気性微小有害物捕獲フィルタ部5a及び/又は第二マスク本体開口部34bを覆って設置された第二通気性微小有害物捕獲フィルタ部5bを有してなる。
その他の形状構成は図5と類似する。
この構成により、前述の[効果B−a]を有する顔面装着用マスクが得られる。
本発明にかかる顔面装着用マスクの一実施形態の概略構成図が図7に示される。
図7の(A)は装着者に着用する前の顔面装着用マスクの裏面側から見た概略平面図であり、図7の(B)は装着者の顔面に装着した時の顔面装着用マスクと顔面の概略模式的説明図であり、太点線は顔面の模式図を示し、実線は顔面装着用マスクを示す。
図7の顔面装着用マスクが図5の顔面装着用マスクと異なる点は、第一気密性マスク本体立体部3aと第二気密性マスク本体立体部3bとからなる気密性マスク本体立体部3の表面形状が、側面から見た形状において、鼻背及び鼻尖付近を通る縦方向にマスク本体突起部39の形状が略台形を有するような立体形状を有する点、及び、マスク本体開口部34がマスク本体突起部39を含む領域に形成されると共に、そのマスク本体開口部34を覆って通気性微小有害物捕獲フィルタ部5が設置されてなる点である。
図7において、気密性マスク本体立体部3は、マスク装着者の顔面に装着した状態において、鼻背及び鼻尖付近を通る縦方向にマスク本体突起部39を有して、顔面から離間して鼻孔付近にマスク本体空隙部31を有するように立体形状に形成されるとともに表裏方向において気密性を有する気密性マスク本体立体部3を形成してなる。
マスク本体突起部39を含む領域に通気性微小有害物捕獲フィルタ部5が設置構成されている。その他の形状構成は図5と類似する。
この構成により、前述の[効果B−a]を有する顔面装着用マスクが得られる。
本発明の上記の顔面装着用マスクにおいて、好ましくは、下記の[構成B‐b]を備えた顔面装着用マスクが好ましく実施可能である。
[構成B‐b:前記気密性マスク本体立体部3は、該気密性マスク本体立体部の縦方向の略中間を通る横方向に形成されたマスク本体横突起部39bと、該マスク本体横突起部の一方側に形成された第一気密性マスク本体立体部3aと他方側に形成された第二気密性マスク本体立体部3bとを有し、前記マスク本体横突起部39bを境にして折畳と開拡可能に形成され、前記マスク本体横突起部39bを境にして開拡された状態において、マスク本体空隙部を有するように立体形状に形成され、折畳まれた状態において、マスク本体空隙部を形成することなく、開拡された状態よりも嵩低い形状になるように構成されてなり、
前記マスク本体開口部は、前記第一気密性マスク本体立体部及び/又は前記第二気密性マスク本体立体部に形成され、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、前記第一気密性マスク本体立体部及び/又は前記第二気密性マスク本体立体部に、前記マスク本体開口部の全領域を覆って設置されてなる顔面装着用マスク]。
本発明にかかる顔面装着用マスクの一実施形態の概略の構成模式図が図8に示される。
図8の(A)は装着者に着用する前の顔面装着用マスクの裏面側から見た概略平面図であり、図8の(B)は装着者の顔面に装着した時の顔面装着用マスクと顔面の概略模式的説明図であり、太点線は顔面の模式図を示し、実線は顔面装着用マスクを示す。
図8において、気密性マスク本体立体部3は、マスク装着者の顔面に装着した状態において、鼻尖付近を通る横幅方向にマスク本体横突起部39bを有して、顔面から離間して鼻孔付近にマスク本体空隙部31を有するように立体形状に形成されるとともに表裏方向において気密性を有する気密性マスク本体立体部3を形成してなる。その他の構成は、図7と類似する。
この構成により、前述の[効果B‐a]と類似の効果を有する顔面装着用マスクが得られる。
上記の図1〜図8に示される顔面装着用マスクにおいて、気密性マスク本体立体部3の大きさとしては、特に限定されないが、例えば、横幅が100〜200mm、縦幅が80〜140mmであって、空隙部の深さの距離が20〜80mmであり、鼻と口とを覆って装着可能なものが実施できる。一例として、大人用の顔面装着用マスクとして、気密性マスク本体立体部3の大きさ形状が、横幅130mm、縦幅110mm、マスク本体空隙部の深さ50mmの所望の立体形状を有するものが実施可能である。
気密性マスク本体立体部3の顔面側の気密性マスク本体全外周縁部の形状は、(a)凹凸なく、仮想平面に平行な気密性マスク本体全外周縁部を有する形状、又は、(b)人体の鼻背と頬との高さの差に対応して、仮想平面に対して、鼻背と頬との高さの差に対応した凹凸形状の気密性マスク本体全外周縁部を有する形状、のいずれの形状を有する気密性マスク本体立体部が実施可能である。この場合、上記(a)、(b)のいずれの形状を有する気密性マスク本体立体部3においても、その気密性マスク本体全外周縁部に設置されたが気密性弾性接顔シール部4が、人体の鼻背と頬との高さの差に対応して、弾性変形して顔面に密接するように形成されてなる形状構成が望ましい。
マスク本体開口部34の形状、大きさとしては、特に限定されることなく、正面から見た形状が略円形、略楕円形、略多角形、略四角形、略三角形等の任意の形状であるとともに、顔面装着時に、息苦しくなく、違和感なく、容易に呼吸できる程度の大きさのものが実施可能である。
例えば、横幅が2〜10cm、縦幅が1〜6cmであって、開口部の面積が2〜25平方cmを有するものが実施できる。これらの大きさが上記値より小さい場合には、息苦しさを感じ、例えば、1時間以上の長時間の装着時に、息苦しさを感じて長時間の装着を容易にできなくなる傾向がある。これらの大きさが上記値より大きい場合には、装着中に気密性マスク本体立体部3の立体形状が変形して、立体形状を維持できなくなる傾向がある。
通気性微小有害物捕獲フィルタ部5の形状、大きさとしては、特に限定されることなく、マスク本体開口部34の全領域を覆って、取付け取外し可能設置できる程度の大きさを有し、正面から見た形状が略円形、略楕円形、略多角形、略四角形、略三角形等の任意の形状であるとともに、顔面装着中において、気密性マスク本体立体部3のマスク本体開口部34から脱落することなく、設置状態を維持可能であり、違和感なく、快適に呼吸できる程度の大きさのものが実施可能である。
また、マスク本体開口部34として、複数個のマスク本体開口部が形成され、そのそれぞれのマスク本体開口部34に通気性微小有害物捕獲フィルタ部5が設置構成された構成も実施可能である。
<本発明の顔面装着用マスクに構成される通気性微小有害物捕獲フィルタ部について>
上記の顔面装着用マスクにおいて、好ましくは、下記の[構成D]を備えた顔面装着用マスが好ましく実施可能である。
[構成D:通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は、繊維から構成された繊維布を備え、
前記繊維布は、(i)長繊維を編成してなる通気性を有する織布と、(ii)短繊維を集合してなる通気性を有する不織布と、のうちの少なくとも一つの繊維布、であって、表裏方向に通気可能な通気性を有するとともに微小有害物を捕獲可能に形成されてなる顔面装着用マスク]。
上記顔面装着用マスクの通気性微小有害物捕獲フィルタ部として使用される繊維としては、特に限定されないが、好ましくは、(I)動物繊維、(II)化学合成繊維、及び、(III)植物繊維からなる群から選ばれる少なくとも一つの繊維である。
例えば、動物繊維としては、羊毛、絹、カシミヤ、アンゴラ、その他の動物の羽毛により製造された繊維が使用できる。
化学合成繊維としては、例えば、ポリオレフィン製繊維(ポリエチレン製繊維、ポリプロピレン製繊維、その他)、ポリアミド製繊維(ナイロン製繊維)、ポリエチレンテレフタレート製繊維(ポリエステル製繊維)、ポリビニールアルコール製繊維(ビニロン製繊維)、ポリアクリル製繊維、ポリウレタン製繊維、ポリ塩化ビニ−ル製繊維、ビニロン製繊維、ポリエチレン酢酸ビニ−ル製繊維、アセテート繊維、レーヨン繊維、テンセル繊維、セルロース製繊維、合成ゴム製繊維、牛乳や大豆などの再生タンパク繊維、その他の人工的に合成又は再生されて製造された繊維が使用できる。
植物繊維としては、例えば、木綿、麻、リンネル、その他の植物により製造された繊維が使用できる。
この構成により、[効果D:通気性微小有害物捕獲フィルタ部として使用される繊維及び/又は繊維布は、顕微鏡的な形状において物理的に微小有害物を保持し易い凹凸のある表面形状を有しているため、また、微細な繊維が互いにからまりあった形状の集合体として繊維布を形成するとともに、連続した微小な空隙を有しているため、物理的に、微小有害物が繊維、繊維布及び/又はその空隙に担持されやすく、担持された微小有害物が繊維及び/又は繊維布から遊離され難い性質を有する。このように、物理的作用により、微小有害物が繊維及び/又は繊維布に担持されやすく、また、担持された微小有害物が繊維から遊離され難い通気性微小有害物捕獲フィルタ部が得られる。その結果、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5において、微小有害物を効率よく捕獲することができ、複雑高価な吸気弁や弁座等の濾過フィルタ装置を構成することなく、呼吸時において、病原細菌、病原カビ、病原バクテリア、病原ウイルス等の病原体、及び/又は、花粉、ダニアレルゲン等の病原アレルゲン、及び/又は、微細粒子等塵埃等の微小有害物の鼻孔内及び/又は口内への侵入を抑制又は防止可能である顔面装着用マスクが得られる効果が著しく発揮されると共に、通気性微小有害物捕獲フィルタ部を安価に供給できる効果]が得られる。
病原ウイルスの大きさは0.1μm前後、病原菌の大きさは1μm前後、花粉の大きさは30μm前後であり、また、飛沫の大きさは3〜5μmであり、汎用の不織布製マスクやガーゼ製マスクに形成されている気孔の大きさは5μm前後であり、これらのことから、一般に、不織布製マスクやガーゼ製マスクは、ウイルス、細菌、カビ、塵埃などの微小有害物を捕獲する効果を有することは公知の事である。
一般に、動物繊維、植物繊維、及び、化学合成繊維等の一つ一つの繊維は、数μmから数十μmの直径で、数十μmから数十mmの長さの略円柱形状の単繊維で、その単繊維の表面は多数の凹凸が形成されている。そして、これらの単繊維が互いに凝集または絡み合って形成された所定の太さと連続した長さを有する長繊維を編成して織布が形成され、また、これらの短繊維を集合して所定の密度や通気性を有する不織布が形成される。このような単繊維が互いに凝集または絡み合って所定の形状に調製された織布又は不織布には、連続した空隙が存在することになり、その織布又は不織布の空隙に上記の病原ウイルス、病原菌、病原アレルゲン、塵埃等の微小有害物が捕獲される。
本願発明の顔面装着用マスクの通気性微小有害物捕獲フィルタ部として使用される微小有害物を捕獲可能に形成されてなる(i)長繊維を編成してなる通気性を有する織布としては、繊維を編むことにより形成されてなる織布が実施可能である。繊維の種類、編み方法、編み形状、等を選択することにより、形状・物性・伸縮性・その他の性質等の所望する性質を有する通気性微小有害物捕獲フィルタ部5が得られる。
このような所望する性質を有する通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は、汎用のガーゼや織布のように、繊維編成用機械を使用して容易に量産可能である。
(i)長繊維を編成してなる通気性を有する織布として使用する繊維の形態としては、所定の繊維原材料を所望太さに集合して形成された連続繊維が使用される。編み方法としては、特に限定されることなく任意の編み方法が適用可能である。例えば、経編み又は緯編みなどが適用され、横編み機、丸編み機、その他の公知の編み機、等が使用される。また、これらのいずれかの編み機に分類される平編機、ゴム編機、両面編機、両頭編機等が使用される。編まれて編成された通気性微小有害物捕獲フィルタ部5クの形態としては、所定の網目大きさ、網目形状、所定の伸縮度合いを有する伸縮可能なゴム形態、等を有する通気性微小有害物捕獲フィルタ部5が適用できる。
通気性微小有害物捕獲フィルタ部として使用される微小有害物を捕獲可能に形成されてなる(ii)短繊維を集合してなる通気性を有する不織布としては、繊維を織ることなく絡みあわせたシート状の不織布であり、所望の通気性を有し、微小有害物を捕獲可能に形成してなる不織布が使用できる。
不織布は、繊維シート、ウェブ(繊維だけで構成された薄い膜状のシート)、又は、バット(毛布状の繊維)であり、所望の繊維長と所望の繊維径を有する繊維が、ランダム又は一方向に配向してなり、交絡、融着、及び接着のうちの少なくとも一つによって繊維間が結合されて形成された3次元の繊維集合体の形態を有するとともに、布状形態、綿状形態、又は、紙状形態を有し、短繊維又は長繊維を熱的・機械的又は化学的な作用によって接着又は絡み合わせることでシート状、又は、板状に形成したものが実施可能である。
このような所望する性質を有する通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は、汎用の不織布製マスクのように、容易に量産可能である。
通気性微小有害物捕獲フィルタ部として使用される微小有害物を捕獲可能に形成されてなる(ii)短繊維を集合してなる通気性を有する不織布としては、特に限定されないが、所望の通気性を有する不織布であって、下記に示される不織布が実施可能である。
不織布を構成する繊維の繊維径は、約0.01〜約50μmの範囲にある。繊維径が細くなるに従って、通気性が減少する傾向にある。
不織布の厚さは、約0.01〜約10mmの範囲であり、特に、約0.1〜約5mmの範囲が望ましい。厚さが約0.01mm未満の場合は、微小有害物を捕獲する作用が少なくなる傾向にある。その厚さが厚くなるに従って微小有害物を捕獲する作用が増加していくか、約10mmを越える場合には、顔面に装着時に脱落しやすくなったり、又は、十分な通気性が得られなくなる傾向がある。
不織布の密度は、約0.01〜約0.5g/ccの範囲が望ましい。不織布製素材の密度が小さくなるに従って、通気性が減少する傾向にある。
不織布の原料としては繊維状に加工できるほとんどの物質を使用することができ、複数の原料を組み合わせて、繊維の長さ・太さなどの繊維形状を調整した繊維を使用することにより、目的の機能を有する不織布を得ることができる。
例えば、汎用の不織布製マスク、不織布製ガーゼ、キッチンペーパー、保護用緩衝材、不織布製ウェットティッシュ基材、空気清浄用フィルター、防塵用フィルター等のような織布に近い機械的強度を有して単独使用も可能な布状又は紙状の不織布、繊維を縮絨(シュクジュウ)して互いに絡み合わせて薄く板状に圧縮して形成したフェルト材、短繊維の集合体を多数の針(ニードル)のついた機械で圧縮して形成したニードルパンチ材、等が実施可能である。
不織布の製法としては、例えば、ケミカルボンド製法、サーマルボンド製法、ニードルパンチ製法、スパンレース製法、ステッチボンド製法、等の製法により製造され、その製法に依存して、通気性、圧縮柔軟性、屈曲柔軟性、嵩密度、空隙率、などの種々の性能を有する不織布が製造される。
<通気性微小有害物捕獲フィルタ部に構成される「抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布」について>
本願発明の顔面装着用マスクにおいて、好ましくは、下記の[構成D−a]を備えた顔面装着用マスクが好ましく実施可能である。
[構成D−a:前記微小有害物は、(イ)病原菌、病原ウイルス、病原カビ、及び、病原バクテリアからなる群から選ばれる少なくとも一つの病原体であり、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、少なくとも、繊維及び/又は該繊維から構成された繊維布に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布を有し、前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部を通って通気することなく前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、該通気性微小有害物捕獲フィルタ部において、微小有害物としての病原体を接触捕獲するとともに接触捕獲された病原体を死滅又は増殖抑制する抗病原体機能を奏するように形成してなる顔面装着用マスク]。
この構成により、[効果D−a:通気性微小有害物捕獲フィルタ部として使用される繊維及び/又は繊維布は、顕微鏡的な形状において抗病原体剤を保持し易い凹凸のある表面形状を有しているため、また、微細な繊維が互いにからまりあった形状の集合体として繊維布を形成すると共に、連続した微小な空隙を有しているため、物理的に、微小有害物が繊維、繊維布及び/又はその空隙に担持されやすく、担持された微小有害物が繊維及び/又は繊維布から遊離され難い性質を有する。このように、物理的作用により、抗病原体剤が繊維及び/又は繊維布に担持されやすく、また、担持された抗病原体剤が繊維及び/又は繊維布から遊離され難い抗病原体繊維布が得られる。その結果、優れた抗病原体作用を発揮する抗病原体繊維布が得られる。従って、このような抗病原体繊維布を有する通気性微小有害物捕獲フィルタ部5を構成した顔面装着用マスクを顔面に装着したときに、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5を通って出入りする病原ウイルスや病原菌等の人体に有害な病原体が繊維及び/又は繊維布に担持された抗病原体剤により、死滅されたり、病原体の繁殖が抑制されたり、または、病原体の活性を弱めたりして、病原体の吸入を抑制防止するとともに病原体の飛散を抑制防止できる作用効果を有する顔面装着用マスクが得られる。更に、病原体の飛散を抑制防止できる作用効果も得られる]。
抗病原体剤としては、(イ‐a)ヨウ素イオン、分子ヨウ素、ヨウ素化合物イオン、ヨウ素化合物、及び、ポピドンヨードからなる群から選ばれる少なくとも一つのヨウ素系抗病原体剤、(イ‐b)燕の巣、燕の巣抽出エキス、燕窩、燕窩抽出エキス、及び、燕の巣から得られたシアル酸誘導物質のうちの少なくとも一つの燕窩系抗病原体剤、(イ‐c)植物から得られた植物抽出剤を含有する植物抽出系抗病原体剤、(イ‐d)化学構造式において銀イオンを含有する銀化合物を含有する銀系抗病原体剤、及び/又は、(イ‐e)次亜塩素酸ナトリウム、その他の塩素化合物等の塩素系抗病原体剤、が実施可能である。
前述のように、一般に、一つ一つの繊維は、数ミクロンから数十ミクロンの直径で、数十ミクロンから数ミリの長さの略円柱形状の単繊維で、その単繊維の表面は多少の凹凸が形成されている。そして、これらの単繊維が互いに凝集または絡み合って形成された所定の太さと連続した長さを有する長繊維を編成して織布が形成され、また、これらの短繊維を集合して所定の形状になる不織布が形成され、このような単繊維が互いに凝集または絡み合って所定の形状に調製された織布又は不織布には、連続した空隙が存在し、このような織布又は不織布と所定の抗病原体剤とを処理することにより、繊維と抗病原体剤とが、下記のように、化学的又は/及び物理的な相互作用により強固に結合または吸着された抗病原体繊維布が得られる。
すなわち、繊維に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布としては、菌抗病原体剤が繊維に、化学的にイオン結合された形態、ファンデルワース力により複合化された形態、錯体結合または共有結合された形態、物理的に吸引担持または吸着担持された形態、形状的に包括・付着又は含有された形態、抗病原体剤と繊維がこれらの複数の要素により凝集された形態、等を有する抗病原体繊維布が使用出来る。
<通気性微小有害物捕獲フィルタ部に構成される「抗病原体剤としてヨウ素系抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布」について>
本願発明の顔面装着用マスクにおいて、好ましくは、下記の[構成D−b]を備えた顔面装着用マスクが好ましく実施可能である。
上記の繊維に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布に構成される抗病原体剤として、特に、ヨウ素系抗病原体剤を構成した抗病原体繊維布が好ましく実施可能である。
[構成D−b:前記微小有害物は、(イ)病原菌、病原ウイルス、病原カビ、及び、病原バクテリアからなる群から選ばれる少なくとも一つの病原体であり、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、少なくとも、繊維及び/又は該繊維から構成された繊維布に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布を有してなる通気性微小有害物捕獲フィルタ部を備えた顔面装着用マスクにおいて、好ましくは、前記抗病原体剤は前記病原体を死滅又は増殖抑制する抗病原体機能を有し、前記抗病原体剤は、ヨウ素イオン、分子ヨウ素、ヨウ素化合物イオン、ヨウ素化合物、及び、ポピドンヨードからなる群から選ばれる少なくとも一つのヨウ素系抗病原体剤であり、該ヨウ素系抗病原体剤と繊維の相互作用により複合化された抗病原体繊維布を形成してなる顔面装着用マスク]。
ヨウ素イオン、分子ヨウ素、ヨウ素化合物イオン、ヨウ素化合物、及び、ポピドンヨード、等のヨウ素系抗病原体剤は、病原菌、病原ウイルス、病原カビ、及び、病原バクテリア等の病原体を死滅又は増殖抑制する効能効果を有し外用剤として含有使用されていることは公知の技術である。
ポピドンヨードは1‐ビニル‐2‐ピロリドンの重合物であるポリビニルピロリドンとヨウ素の複合物であり、日本薬局方にも掲載されている医薬品である。本品自体は常温で粉末形状で、水やアルコールに可溶であり、これらの溶液は殺菌剤、消毒剤、うがい薬として使用されている。化学構造的にポリビニルピロリドンとヨウ素は錯化合物の形態で存在し、そのヨウ素の酸化作用により殺菌、抗菌、消毒、などの効果を発揮することが確認されている。このようなポピドンヨード溶液中に所定の繊維を浸漬し、乾燥、洗浄、乾燥することにより、ポピドンヨードを担持した抗病原体繊維が得られる。
この構成により、[効果D‐b:通気性微小有害物捕獲フィルタ部として使用される繊維及び/又は繊維布は、顕微鏡的な形状において抗病原体剤を保持し易い凹凸のある表面形状を有しているため、また、微細な繊維が互いにからまりあった形状の集合体として繊維を形成すると共に、連続した微小な空隙を有しているため、物理的に、担持された抗病原体剤としてのヨウ素系抗病原体剤が繊維及び/又は繊維布から遊離され難い性質を有する。このように、物理的作用により、ヨウ素系抗病原体剤が繊維及び/又は繊維布に担持されやすく、また、担持されたヨウ素系抗病原体剤が繊維及び/又は繊維布から遊離され難い抗病原体繊維布が得られる。その結果、優れた抗病原体作用を発揮する抗病原体繊維布が得られる。従って、このような抗病原体繊維布を有する通気性微小有害物捕獲フィルタ部5を構成した顔面装着用マスクを顔面に装着したときに、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5を通って出入りする病原ウイルスや病原菌等の人体に有害な病原体が繊維布に担持された抗病原体剤により、死滅されたり、病原体の繁殖が抑制されたり、または、病原体の活性を弱めたりして、病原体の吸入を抑制防止するとともに病原体の飛散を抑制防止できる作用効果を有する顔面装着用マスクが得られる。更に、病原体の飛散を抑制防止できる作用効果も得られる]。
<通気性微小有害物捕獲フィルタ部に構成される「抗病原体剤としてヨウ素系抗病原体剤を担持した動物繊維を使用した抗病原体繊維布」について>
本願発明の顔面装着用マスクにおいて、好ましくは、下記の[構成D−c]を備えた顔面装着用マスクが好ましく実施可能である。
[構成D−c:前記微小有害物は、(イ)病原菌、病原ウイルス、病原カビ、及び、病原バクテリアからなる群から選ばれる少なくとも一つの病原体を有し、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、少なくとも、繊維及び/又は該繊維から構成された繊維布に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布を有し、前記抗病原体剤は、(イ‐a)ヨウ素イオン、分子ヨウ素、ヨウ素化合物イオン、ヨウ素化合物、及び、ポピドンヨードからなる群から選ばれる少なくとも一つのヨウ素系抗病原体剤を有し、該ヨウ素系抗病原体剤と繊維の相互作用により複合化された抗病原体繊維布を形成してなり、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、少なくとも、(I)動物繊維及び/又は該動物繊維から構成された繊維布に前記抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布、を有し、前記動物繊維は、羊毛、絹、カシミヤ、及び、アンゴラからなる群から選ばれる少なくともひとつの動物繊維であり、前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部を通って通気することなく前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、該通気性微小有害物捕獲フィルタ部において、微小有害物としての病原体を接触捕獲するとともに接触捕獲された病原体を死滅又は増殖抑制する抗病原体機能を奏するように形成してなる顔面装着用マスク]。
前述のように、ヨウ素イオン、分子ヨウ素、ヨウ素化合物イオン、ヨウ素化合物、及び、ポピドンヨード、等のヨウ素系抗病原体剤は、病原菌、病原ウイルス、病原カビ、及び、病原バクテリア等の病原体を死滅又は増殖抑制する効能効果を有し外用剤として含有使用されていることは公知の技術である。
上記の「微小有害物が病原体であり、抗病原体剤がヨウ素系抗病原体剤であり、通気性微小有害物捕獲フィルタ部が繊維布に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布を有し、該ヨウ素系抗病原体剤と繊維の相互作用により複合化された抗病原体繊維布を形成してなり、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5が(I)動物繊維及び/又は該動物繊維から構成された繊維布に前記抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布である構成」により、下記の[効果D‐c]が得られる。
[効果D‐c:ヨウ素イオン、分子ヨウ素、ヨウ素化合物イオン、ヨウ素化合物、ポピドンヨードなどのヨウ素系抗病原体剤は優れた病原ウイルスや病原菌等の病原体の死滅、増殖抑制、活動抑制、消毒、などの抗病原体性能を有し、これらの抗病原体剤は動物繊維に容易に担持されて抗病原体繊維を形成する性質を有する。特に、羊毛、絹、カシミヤ、及び、アンゴラなどの動物繊維は化学構造的にペプチド結合のアミド基を含有しているため、そのアミド基とヨウ素系抗病原体剤との化学的相互作用により、ヨウ素系抗病原体剤が強固に動物繊維に担持されるとともに、また、担持された抗病原体剤が動物繊維から遊離され難い性質を有する。また、このような動物繊維は顕微鏡的な形状において抗病原体剤を保持し易い凹凸のある表面形状を有しているため、また、微細な繊維が互いにからまりあった形状の集合体として繊維布を形成すると共に、微小な連続した空隙を有しているため、物理的にも担持された抗病原体剤が動物繊維布から遊離され難い性質を有する。このように、化学的作用と物理的作用との相乗効果により、抗病原体剤が動物繊維布に担持しやすく、また、担持された抗病原体剤が動物繊維布から遊離され難い抗病原体動物繊維が得られる。
その結果、優れた抗病原体作用を発揮するとともに、さらに、水分や高湿度雰囲気中においても、その抗病原体作用が長期間維持できる抗病原体動物繊維布が得られる。また、ヨウ素イオン、分子ヨウ素、ヨウ素化合物イオン、ヨウ素化合物、ポピドンヨードなどのヨウ素系抗病原体剤を担持したこれらの羊毛、絹、カシミヤ、アンゴラなどの動物繊維布は、特別な製造装置を使用することなく、汎用されている公知の製造装置を使用した技術により所望の織布や不織布等の繊維布製品に容易に製造可能である。
従って、このようなヨウ素系抗病原体剤を担持した羊毛、絹、カシミヤ、アンゴラなどの動物繊維によって構成された通気性微小有害物捕獲フィルタ部5を備えた顔面装着用マスクを人体顔面に装着した場合、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5を通って出入りする病原ウイルスや病原菌等の人体に有害な病原体が動物繊維に担持された抗病原体剤により、死滅されたり、病原体の繁殖が抑制されたり、または、病原体の活性を弱めたりして、病原体の体内への吸入を抑制防止するとともに病原体の飛散を抑制防止できる作用効果を有する通気性微小有害物捕獲フィルタ部5が得られる。さらに、洗濯などによっても担持された抗病原体剤が遊離することなく抗病原体性が保持され、洗濯により繰り返しの使用が可能な通気性微小有害物捕獲フィルタ部5が得られ、その結果、繰り返し使用可能な顔面装着用マスクが得られる]
発明者の予備実験により、羊毛、絹、カシミヤ、アンゴラなどの動物繊維布にヨウ素系抗病原体剤を担持した抗病原体動物繊維布を構成した通気性微小有害物捕獲フィルタ部5を、10回の繰り返し水洗後においても、ヨウ素系抗病原体剤が繊維に含有されていることを確認した。このことは、これらの動物繊維布にヨウ素系抗病原体剤が強固に担持される効果に起因するためであると推測できる。
なお、「動物繊維にヨウ素系抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布」は、後述の「植物繊維にヨウ素系抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布」や「ポリアミド基を有しない化学合成繊維」と比べて、多量のヨウ素系抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布が得られ、より優れた病原体を捕獲する効果が得られることが予測できる。
<通気性微小有害物捕獲フィルタ部に構成される「抗病原体剤としてヨウ素系抗病原体剤を担持したポのアミド系化学合成繊維を使用した抗病原体繊維布」について>
本願発明の顔面装着用マスクにおいて、好ましくは、下記の[構成D−d]を備えた顔面装着用マスクが好ましく実施可能である。
[構成D−d:
前記微小有害物は、(イ)病原菌、病原ウイルス、病原カビ、及び、病原バクテリアからなる群から選ばれる少なくとも一つの病原体を有し、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、少なくとも、繊維及び/又は該繊維から構成された繊維布に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布を有し、前記抗病原体剤は、(イ‐a)ヨウ素イオン、分子ヨウ素、ヨウ素化合物イオン、ヨウ素化合物、及び、ポピドンヨードからなる群から選ばれる少なくとも一つのヨウ素系抗病原体剤を有し、該ヨウ素系抗病原体剤と繊維の相互作用により複合化された抗病原体繊維布を形成してなり、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、少なくとも、(II)該化学合成繊維から構成された繊維布に前記抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布、を有し、前記化学合成繊維は、化学構造式においてアミド基を有するポリアミド系繊維であり、前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部を通って通気することなく前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、該通気性微小有害物捕獲フィルタ部において、微小有害物としての病原体を接触捕獲するとともに接触捕獲された病原体を死滅又は増殖抑制する抗病原体機能を奏するように形成してなる、顔面装着用マスク]。
化学構造式においてアミド基を有するポリアミド系繊維としては、例えば、6‐ナイロン、66ナイロン、12‐ナイロン、11‐ナイロン、610‐ナイロン、46‐ナイロン、その他のナイロンなどが使用できる。
前述のように、ヨウ素イオン、分子ヨウ素、ヨウ素化合物イオン、ヨウ素化合物、及び、ポピドンヨード、等のヨウ素系抗病原体剤は、病原菌、病原ウイルス、病原カビ、及び、病原バクテリア等の病原体を死滅又は増殖抑制する効能効果を有し外用剤として含有使用されていることは公知の技術である。
上記の「微小有害物が病原体であり、抗病原体剤がヨウ素系抗病原体剤であり、通気性微小有害物捕獲フィルタ部が繊維布に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布を有し、該ヨウ素系抗病原体剤と繊維の相互作用により複合化された抗病原体繊維布を形成してなり、通気性微小有害物捕獲フィルタ部が(II)該化学合成繊維から構成された繊維布に前記抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布である構成」により、下記の[効果D‐d]が得られる。
[効果D‐d:ポリアミド系繊維は他の物質と相互作用しやすいアミド基を含有する化学構造を有しているため、このアミド基とヨウ素系抗病原体剤との化学的なイオン結合、ファンデルワース力、錯体結合、共有結合、等の化学的相互作用により、ヨウ素系抗病原体剤がポリアミド系繊維に強固に担持されると共に、また、担持されたヨウ素系抗病原体剤がポリアミド系繊維から遊離され難い性質を有する。また、このようなポリアミド系繊維は顕微鏡的な形状において抗病原体剤を保持し易い凹凸のある表面形状を有しているため、また、微細な繊維が互いにからまりあった形状の集合体として繊維を形成するとともに連続した微小な空隙を有しているため、物理的にも、担持されたヨウ素系抗病原体剤がポリアミド系繊維から遊離され難い性質を有する。このように、化学的作用と物理的作用との相乗効果により、ヨウ素系抗病原体剤がポリアミド系繊維に担持されやすく、また、担持されたヨウ素系抗病原体剤がポリアミド系繊維から遊離され難い抗病原体繊維が得られる。その結果、優れた抗病原体作用を発揮するとともに、さらに、水分や高湿度雰囲気中においても、担持されたヨウ素系抗病原体剤がポリアミド系繊維から遊離され難く、その抗病原体作用が長期間維持できる抗病原体繊維が得られる。従って、このような抗病原体繊維を有する通気性微小有害物捕獲フィルタ部5を構成した顔面装着用マスクを人体顔に装着したときに、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5を通って出入りする病原ウイルスや病原菌等の人体に有害な病原体が抗病原体繊維に担持された抗病原体剤により、死滅されたり、病原体の繁殖が抑制されたり、または、病原体の活性を弱めたりして、病原体の吸入を抑制防止するとともに病原体の飛散を抑制防止できる作用効果を有する顔面装着用マスクが得られる]。
発明者の予備実験により、6‐ナイロン、66ナイロン、等のポリアミド系繊維布にヨウ素系抗病原体剤を担持した抗病原体動物繊維布を構成した通気性微小有害物捕獲フィルタ部5を、10回の繰り返し水洗後においても、ヨウ素系抗病原体剤が繊維に含有されていることを確認した。このことは、これらのポリアミド系繊維布にヨウ素系抗病原体剤が強固に担持される効果に起因するためであると推測できる。
なお、「ポリアミド基を有する化学合成繊維にヨウ素系抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布」は、後述の「植物繊維にヨウ素系抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布」や「ポリアミド基を有しない化学合成繊維」と比べて、多量のヨウ素系抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布が得られ、より優れた病原体を捕獲する効果が得られることが予測できる。
<通気性微小有害物捕獲フィルタ部に構成される「抗病原体剤としてヨウ素系抗病原体剤を担持した植物繊維を使用した抗病原体繊維布」について>
本願発明の顔面装着用マスクにおいて、好ましくは、下記の[構成D−e]を備えた顔面装着用マスクが好ましく実施可能である。
[構成D−e:前記微小有害物は、(イ)病原菌、病原ウイルス、病原カビ、及び、病原バクテリアからなる群から選ばれる少なくとも一つの病原体を有し、
前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、少なくとも、繊維及び/又は該繊維から構成された繊維布に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布を有し、前記抗病原体剤は、(イ‐a)ヨウ素イオン、分子ヨウ素、ヨウ素化合物イオン、ヨウ素化合物、及び、ポピドンヨードからなる群から選ばれる少なくとも一つのヨウ素系抗病原体剤を有し、該ヨウ素系抗病原体剤と繊維の相互作用により複合化された抗病原体繊維布を形成してなり、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、少なくとも、(III)植物繊維及び/又は該植物繊から構成された繊維布に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布を有し、前記植物繊維は、木綿、麻、及び、リンネルからなる群から選ばれる少なくともひとつの植物繊維であり、前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部を通って通気することなく前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、該通気性微小有害物捕獲フィルタ部において、微小有害物としての病原体を接触捕獲するとともに接触捕獲された病原体を死滅又は増殖抑制する抗病原体機能を奏するように形成してなる、顔面装着用マスク]。
前述のように、ヨウ素イオン、分子ヨウ素、ヨウ素化合物イオン、ヨウ素化合物、及び、ポピドンヨード、等のヨウ素系抗病原体剤は、病原菌、病原ウイルス、病原カビ、及び、病原バクテリア等の病原体を死滅又は増殖抑制する効能効果を有し外用剤として含有使用されていることは公知の技術である。
上記の「微小有害物が病原体であり、抗病原体剤がヨウ素系抗病原体剤であり、通気性微小有害物捕獲フィルタ部が繊維布に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布を有し、該ヨウ素系抗病原体剤と繊維の相互作用により複合化された抗病原体繊維布を形成してなり、通気性微小有害物捕獲フィルタ部が(III)植物繊維及び/又は該植物繊から構成された繊維布に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布である構成」により、下記の[効果D‐e]が得られる。
[効果D‐e:植物繊維は顕微鏡的な形状において抗病原体剤を保持し易い凹凸のある表面形状を有しているため、また、微細な繊維が互いにからまりあった形状の集合体として繊維布を形成するとともに連続した微小な空隙を有しているため、物理的に、担持されたヨウ素系抗病原体剤が繊維布から遊離され難い性質を有する。このように物理的作用により、ヨウ素系抗病原体剤が植物繊維布に担持されやすく、また、担持されたヨウ素系抗病原体剤が植物繊維から遊離され難い抗病原体繊維が得られる。その結果、優れた抗病原体作用を発揮するとともに、さらに、水分や高湿度雰囲気中においても、担持されたヨウ素系抗病原体剤が抗病原体繊維から遊離され難く、その抗病原体作用が長期間維持できる抗病原体繊維が得られる。従って、このような抗病原体繊維を有する通気性微小有害物捕獲フィルタ部5を構成した顔面装着用マスクを人体顔に装着したときに、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5を通って出入りする病原ウイルスや病原菌等の人体に有害な病原体が抗病原体繊維に担持された抗病原体剤により、死滅されたり、病原体の繁殖が抑制されたり、または、病原体の活性を弱めたりして、病原体の吸入を抑制防止するとともに病原体の飛散を抑制防止できる作用効果を有する顔面装着用マスクが得られる]。
<通気性微小有害物捕獲フィルタ部に構成される「抗病原体剤としてヨウ素系抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布の調製方法」について>
(I)動物繊維及び/又は該動物繊維から構成された繊維布にヨウ素系抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布を担持した抗病原体繊維布、又は、(II)アミド基を有するポリアミド系繊維の化学合成繊維から構成された繊維布に前記抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布、又は、(III)植物繊維及び/又は該植物繊から構成された繊維布に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布は、例えば、以下の工程により調製される。
所定の動物繊維、化学合成繊維又は植物繊維から調製された織布又は不織布を、ヨウ素を溶解したヨウ化カリウム溶液の中に浸漬し、その後に、水洗、乾燥等の方法により、繊維にヨウ素を化学的に担持した抗病原体繊維又は抗病原体繊維布を得ることができる。
この場合、繊維の互いに絡み合って形成された繊維布の空隙にヨウ素化合物が担持された抗病原体繊維布が得られる。この場合、ヨウ素化合物に起因する茶色又は褐色に着色された抗病原体繊維布が得られる。
発明者の予備実験により、動物繊維、ポリアミド系繊維、植物繊維から調製された繊維布にヨウ化カリウムを担持した茶色又は褐色に着色された抗病原体繊維布を、繰り返し水洗後においても、茶色又は褐色を維持した状態であり、ヨウ素化合物が繊維に含有されていることが確認されている。このことから、互いに絡み合った編成用繊維の空隙にヨウ素化合物が担持されているものと推測できる。
特に、繊維が(I)動物繊維及び/又は該動物繊維から構成された繊維布にヨウ素系抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布を担持した抗病原体繊維布、又は、(II)アミド基を有するポリアミド系繊維の化学合成繊維から構成された繊維布に前記抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布である場合には、ヨウ素は、三ヨウ化物イオンとヨウ素分子とがポリヨウ素の形態を示して、動物繊維又はポリアミド系繊維のアミド基の対イオン付加体として形成されて担持される化学的作用効果とともに、さらに、繊維の互いに絡み合って形成された繊維布の空隙にヨウ素化合物が担持される形状的作用効果との相乗作用効果により、ヨウ素系抗病原体剤が繊維布に強固に担持された抗病原体繊維布が得られる。その結果、優れた抗病原体作用を発揮するとともに、さらに、水分や高湿度雰囲気中においても、その抗病原体作用が長期間維持できる抗病原体繊維布が得られる。また、このようなヨウ素系抗病原体剤を担持したこれらの繊維製の織布や不織布等の繊維布は、特別な製造装置を使用することなく、汎用されている公知の製造装置を使用して所望の繊維製の織布や不織布等の繊維布を調製することが可能である。
発明者の予備実験により、動物繊維又はポリアミド系繊維から調製された繊維布にヨウ化カリウムを担持した茶色又は褐色に着色された抗病原体繊維布は、植物繊維又はアミド基を有しない化学合成繊維から調製された繊維布にヨウ化カリウムを担持した抗病原体繊維布と比べて、より濃い茶色又は褐色を有する抗病原体繊維布が得られ、また、その茶色又は褐色を有する抗病原体繊維布を繰り返し水洗後においても、茶色又は褐色を維持した状態であり、ヨウ素化合物が繊維に含有されていることが確認された。このことから、互いに絡み合った編成用繊維の空隙にヨウ素化合物が担持されているとともに、更に、ヨウ素化合物が動物繊維又はポリアミド系繊維に化学的に担持されてなっているものと推測できる。
ヨウ素系抗病原体剤が担持された抗病原体繊維布としては、例えば、(イ)アミド基などの官能基を有する繊維の官能基にヨウ素イオンまたは三ヨウ化物イオンが対イオンとして付加体を形成した抗病原体繊維、(ロ)アミド基などの官能基を有する繊維の官能基に三ヨウ化物イオンと分子ヨウ素とがポリヨウ素の形態を呈して対イオンとして付加体を形成した抗病原体繊維、(ハ)官能基を有する繊維に分子ヨウ素、ジヨウドメチル−P−トリスルホン、ヨウドメチル−p−トリスルホンまたはヨウドスルホニルベンゼン誘導体などのヨウ素化合物を担持した抗病原体繊維、(ニ)微細な繊維が互いにからまりあった形状の集合体として繊維に物理的に分子ヨウ素または上記のヨウ素化合物を担持した抗病原体繊維、等が実施できる。
ヨウ素系抗病原体剤が担持された抗病原体繊維を調製する方法としては、例えば、ヨウ素とヨウ化カリウムを溶媒に溶解したヨウ素/ヨウ化カリウム溶液、又は、ヨウ素/ヨウ化水素水溶液の中に繊維を浸漬する方法、繊維に上記のヨウ素含有溶液をシャワー状に塗布する方法、繊維にヨウ素の蒸気を接触させる方法、繊維の上に配置されたヨウ素粉末から揮散するヨウ素蒸気を繊維に接触させる方法、などの方法によって、ヨウ素系抗病原体剤を担持した抗病原体繊維を得ることができる。また、ヨウ素をジクロロメタン、クロロホルム、メタノール、水、などの溶媒に溶解した溶液中に繊維を浸漬し、そこに、ヨウ化水素酸を加える方法によってヨウ素系抗病原体剤を担持した抗病原体繊維を得ることができる。繊維に担持させるヨウ素系抗病原体剤の量は、繊維の単位重量当たり、約1重量%〜約30重量%の範囲が好ましく使用される。
具体的方法しては、例えば、繊維として、市販されている羊毛、絹、カシミヤ、アンゴラ等のそれぞれの繊維(繊維の推測太さは約10μm〜約50μm)であって、長さが約1cm〜5cmの繊維を使用し、それぞれの約1gの繊維を、50mlの0.1Nヨウ素/ヨウ化カリウム溶液に950mlの純水を加えた溶液中に浸漬し、約1時間浸漬した後、繊維を溶液中から取り出して、流水により充分に洗浄し、その後、熱風乾燥により繊維に含有されている水分を除去して、ヨウ素系抗病原体剤を担持したそれぞれの抗病原体動物繊維を得ることができる。約1gの繊維に担持されるヨウ素系抗病原体剤は約0.05g〜約0.3gであり、また、褐色に着色した抗病原体動物繊維が得られる。このようにして得た抗病原体動物繊維は、約5回の水洗洗濯を繰り返しても、その重さ及び着色度に変化はなく、水洗洗濯に対して十分な抗菌耐久性を維持する。この場合、繊維に担持されるヨウ素系抗病原体剤の種類は、明確に特定していないが、ヨウ素分子、ヨウ素イオン、三ヨウ化物イオンなどの形態で繊維に担持されているものと推測される。
上記のヨウ化カリウム溶液に替えて、ポピドンヨード溶液中に所定の繊維を浸漬し、乾燥、洗浄、乾燥することにより、ポピドンヨードを担持した抗病原体繊維が得られる。
ポピドンヨードは1‐ビニル‐2‐ピロリドンの重合物であるポリビニルピロリドンとヨウ素の複合物であり、日本薬局方にも掲載されている医薬品である。本品自体は常温で粉末形状で、水やアルコールに可溶であり、ポピンヨード水溶液は殺菌剤、消毒剤、うがい薬として使用されている。化学構造的にポリビニルピロリドンとヨウ素は錯化合物の形態で存在し、そのヨウ素の酸化作用により殺菌、抗菌、消毒、などの効果を発揮することが確認されている。ポピンヨード水溶液は茶色又は褐色であり、ヨウ素の特異なにおいと味がする。 このようなポピドンヨード溶液中に所定の繊維を浸漬し、乾燥、洗浄、乾燥することにより、ポピドンヨードを担持した抗病原体繊維が得られる。白色の繊維にポピドンヨードが担持されることにより、茶色又は褐色のポピドンヨードを担持した抗病原体繊維が得られる。
所定の動物繊維、化学合成繊維又は植物繊維から調製された織布又は不織布を、ポピドンヨード溶液の中に浸漬し、その後に、水洗、乾燥等の方法により、繊維にポピドンヨードを化学的に担持した抗病原体繊維又は抗病原体繊維布を得ることができる。
この場合、繊維の互いに絡み合って形成された繊維布の空隙にポピドンヨードが担持された抗病原体繊維布が得られる。ポピドンヨードに起因する茶色又は褐色に着色された抗病原体繊維布が得られる。
発明者の予備実験により、動物繊維、ポリアミド系繊維、植物繊維から調製された繊維布にポピドンヨードを担持した茶色又は褐色に着色された抗病原体繊維布を、繰り返し水洗後においても、茶色又は褐色を維持した状態であり、ポピドンヨードが繊維に含有されていることが確認されている。このことから、互いに絡み合った編成用繊維の空隙にポピドンヨードが担持されているものと推測できる。
特に、繊維が(I)動物繊維及び/又は該動物繊維から構成された繊維布にヨウ素系抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布を担持した抗病原体繊維布、又は、(II)アミド基を有するポリアミド系繊維の化学合成繊維から構成された繊維布に前記抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布である場合には、ポピドンヨードのヨウ素が、動物繊維又はポリアミド系繊維のアミド基の対イオン付加体として形成されて担持される化学的作用効果とともに、さらに、繊維の互いに絡み合って形成された繊維布の空隙にポピドンヨードが担持される形状的作用効果との相乗作用効果により、ヨウ素系抗病原体剤が繊維布に強固に担持された抗病原体繊維布が得られる。その結果、優れた抗病原体作用を発揮するとともに、さらに、水分や高湿度雰囲気中においても、その抗病原体作用が長期間維持できる抗病原体繊維布が得られる。また、このようなヨウ素系抗病原体剤を担持したこれらの繊維製の織布や不織布等の繊維布は、特別な製造装置を使用することなく、汎用されている公知の製造装置を使用して所望の繊維製の織布や不織布等の繊維布を調製することが可能である。
発明者の予備実験により、動物繊維又はポリアミド系繊維から調製された繊維布にポピドンヨードを担持した茶色又は褐色に着色された抗病原体繊維布は、植物繊維又はアミド基を有しない化学合成繊維から調製された繊維布にポピドンヨードを担持した抗病原体繊維布と比べて、より濃い茶色又は褐色を有する抗病原体繊維布が得られ、また、その茶色又は褐色を有する抗病原体繊維布を繰り返し水洗後においても、茶色又は褐色を維持した状態であり、ポピドンヨードが繊維に含有されていることが確認された。このことから、互いに絡み合った編成用繊維の空隙にヨウ素化合物が担持されているとともに、更に、ポピドンヨードが動物繊維又はポリアミド系繊維に化学的に担持されてなっているものと推測できる。
<通気性微小有害物捕獲フィルタ部に構成される「抗病原体剤として燕窩系抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布」について>
本願発明の顔面装着用マスクにおいて、好ましくは、下記の[構成D−f]を備えた顔面装着用マスクが好ましく実施可能である。
上記の繊維に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布に構成される抗病原体剤として、特に、燕窩系抗病原体剤を構成した抗病原体繊維布が好ましく実施可能である。
[構成D−f:前記微小有害物は、(イ)病原菌、病原ウイルス、病原カビ、及び、病原バクテリアからなる群から選ばれる少なくとも一つの病原体を有し、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、少なくとも、繊維及び/又は該繊維から構成された繊維布に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布を有し、前記抗病原体剤は前記病原体を死滅又は増殖抑制する抗病原体機能を有し、前記抗病原体剤は、(イ‐b)燕の巣、燕の巣抽出エキス、燕窩、燕窩抽出エキス、及び、燕の巣から得られたシアル酸誘導物質のうちの少なくとも一つの燕窩系抗病原体剤を有し、前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部を通って通気することなく前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、該通気性微小有害物捕獲フィルタ部において、微小有害物としての病原体を接触捕獲するとともに接触捕獲された病原体を死滅又は増殖抑制する抗病原体機能を奏するように形成してなる顔面装着用マスク]。
燕窩を水で抽出して得られる抽出物は、アデノウイルス、ヘルペスウイルス、EBウイルス、B型肝炎ウイルス、インフルエンザウイルス、ポリオウイルス、日本脳炎ウイルス、エイズウイルスなどの様々なウイルス感染を抑制する効果を有することが期待できる。
燕の巣、燕の巣抽出エキス、燕窩、燕窩抽出エキス、及び、燕の巣から得られたシアル酸誘導物質、等の燕窩系抗病原体剤は、(イ)病原菌、病原ウイルス、病原カビ、及び、病原バクテリアからなる群から選ばれる少なくとも一つの病原体を死滅又は増殖抑制する抗病原体機能を奏することが期待できる。
上記の「前記微小有害物は、(イ)病原菌、病原ウイルス、病原カビ、及び、病原バクテリアからなる群から選ばれる少なくとも一つの病原体であり、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、少なくとも、繊維及び/又は該繊維から構成された繊維布に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布を有し、前記抗病原体剤は前記病原体を死滅又は増殖抑制する抗病原体機能を有し、前記抗病原体剤は、燕の巣、燕の巣抽出エキス、燕窩、燕窩抽出エキス、及び、燕の巣から得られたシアル酸誘導物質のうちの少なくとも一つの燕窩系抗病原体剤である構成」により、下記の[効果D‐f]が得られる。
[効果D‐f:動物繊維、化学合成繊維、植物繊維等の繊維は顕微鏡的な形状において抗病原体剤を保持し易い凹凸のある表面形状を有しているため、また、微細な繊維が互いにからまりあった形状の集合体として繊維布を形成すると共に、微小な連続した空隙を有しているため、物理的に、抗病原体剤としての燕窩系抗病原体剤が繊維、繊維布及び/又はその空隙に担持されやすく、担持された微小有害物が繊維及び/又は繊維布から遊離され難い性質を有する。
このように、物理的作用により、抗病原体剤としての燕窩系抗病原体剤が繊維及び/又は繊維布に担持されやすく、また、担持された燕窩系抗病原体剤が繊維及び/又は繊維布から遊離され難い抗病原体繊維布が得られる。その結果、優れた抗病原体作用を発揮する抗病原体繊維布が得られる。従って、このような抗病原体繊維布を有する通気性微小有害物捕獲フィルタ部5を構成した顔面装着用マスクを顔面に装着したときに、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5を通って出入りする病原ウイルスや病原菌等の人体に有害な病原体が繊維布に担持された抗病原体剤により、死滅されたり、病原体の繁殖が抑制されたり、または、病原体の活性を弱めたりして、病原体の吸入を抑制防止するとともに病原体の飛散を抑制防止できる作用効果を有する顔面装着用マスクが得られる。更に、病原体の飛散を抑制防止できる作用効果も得られる]。
<通気性微小有害物捕獲フィルタ部に構成される「抗病原体剤として植物抽出系抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布」について>
上記の繊維に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布に構成される抗病原体剤として、下記の[構成D−g]を備えた顔面装着用マスクも実施可能である。
[構成D−g:前記微小有害物は、(イ)病原菌、病原ウイルス、病原カビ、及び、病原バクテリアからなる群から選ばれる少なくとも一つの病原体を有し、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、少なくとも、繊維及び/又は該繊維から構成された繊維布に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布を有し、前記抗病原体剤は前記病原体を死滅又は増殖抑制する抗病原体機能を有し、前記抗病原体剤は、(イ‐c)植物から得られた植物抽出剤を含有する植物抽出系抗病原体剤、及び/又は、(イ‐d)化学構造式において銀イオンを含有する銀化合物を含有する銀系抗病原体剤、及び/又は、(イ‐e)化学構造式において銅イオンを含有する銅化合物を含有する銅系抗病原体剤、を有し、該抗病原体剤が繊維に担持された抗病原体繊維布を形成してなり、前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部を通って通気することなく前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、該通気性微小有害物捕獲フィルタ部において、微小有害物としての病原体を接触捕獲するとともに接触捕獲された病原体を死滅又は増殖抑制する抗病原体機能を奏するように形成してなる、顔面装着用マスク]。
特開2019−119945には、抗病原体剤として植物抽出系抗病原体剤を担持したマスクが開示され、植物抽出系抗病原体剤としては、藍,藍の抽出物,トリプタンスリン,イグサ,イグサの抽出物,クロロゲン酸,熊笹,熊笹の抽出物,ジエチルエーテル,ヨモギ,ヨモギの抽出物,シオネール,紫蘇,紫蘇の抽出物,ペリルアルデヒド,ルテオリン,薄荷,薄荷の抽出物,オリーブの葉、オリーブの葉の抽出物,オレウロペイン,クロモジ,クロモジの抽出物,リナロール,ゲラニオール,ヒノキ,ヒノキの抽出物,ヒノキチオール,ヒバ,ヒバの抽出物,杉,杉の抽出物,もみ,もみの抽出物,竹,竹の抽出物,山椒,山椒の抽出物,桑,桑の抽出物,オレガノ,オレガノの抽出物,カルバクロール,ティーツリー,ティーツリーの抽出物,テルピネン4−オール,シナモン,シナモンの抽出物,シナモンアルデヒド,シナモンリーフ,シナモンリーフの抽出物,クローブ,クローブの抽出物,オイゲノール,ローズマリー,ローズマリーの抽出物,ロスマリン酸,ユーカリ,ユーカリの抽出物,シネオール,ミント,ミントの抽出物,メントール,ラベンダー,ラベンダーの抽出物,エキナセア,エキナセアの抽出物,レモングラス,レモングラスの抽出物,シトラール,タイム,タイムの抽出物,ペパーミント,ペパーミントの抽出物,レモンマートル,レモンマートルの抽出物,ラベンサラ,ラベンサラの抽出物,セージ,セージの抽出物,ウィンターセイボリー、及び、ウィンターセイボリーの抽出物が有効であることが開示されている。
本発明の通気性微小有害物捕獲フィルタ部に構成される抗病原体剤として、特開2019−119945に記載の植物抽出系抗病原体剤が実施可能であり、これらの植物抽出系抗病原体剤は、(イ)病原菌、病原ウイルス、病原カビ、及び、病原バクテリアからなる群から選ばれる少なくとも一つの病原体を死滅又は増殖抑制する抗病原体機能を奏することが期待できる。
また、植物抽出系抗病原体剤としては、上記に限定されることなく、ヒノキチオール、カテキン、ヒバ油、フィトンチッドなどの天然系抗病原体剤、グレープフルーツ種子から抽出されたポリフェノール(脂肪酸フラボノイド)を主成分とする(ウィルトール、アクアミスト)等も実施可能である。
また、抗病原体剤として、(イ‐d)化学構造式において銀イオンを含有する銀化合物を含有する銀系抗病原体剤、及び/又は、(イ‐e)化学構造式において銅イオンを含有する銅化合物を含有する銅系抗病原体剤、を備えた抗病原体繊維布も実施可能である。
一般に、銀イオンを含有する銀化合物、及び、銅系抗病原体剤は、病原ウイルスや病原 細菌等の病原体を死滅させたり、その病原体の繁殖を抑制する作用効果を奏することが知られている。これらの公知の銀系抗病原体剤又は銅系抗病原体剤を繊維布に担持した抗病原体繊維布が好ましく実査し可能である。
上記の構成により、[効果D‐g:動物繊維、化学合成繊維、植物繊維等の繊維は顕微鏡的な形状において抗病原体剤を保持し易い凹凸のある表面形状を有しているため、また、微細な繊維が互いにからまりあった形状の集合体として繊維布を形成すると共に、微小な連続した空隙を有しているため、物理的に、抗病原体剤としての植物抽出系抗病原体剤、銀系抗病原体剤、及び銅系抗病原体剤、等が、繊維、繊維布及び/又はその空隙に担持されやすく、担持された微小有害物が繊維及び/又は繊維布から遊離され難い性質を有する。
このように、物理的作用により、抗病原体剤としての植物抽出系抗病原体剤が繊維及び/又は繊維布に担持されやすく、また、担持された植物抽出系抗病原体剤、銀系抗病原体剤、及び銅系抗病原体剤、等が繊維及び/又は繊維布から遊離され難い抗病原体繊維布が得られる。その結果、優れた抗病原体作用を発揮する抗病原体繊維及び/又は繊維布が得られる。従って、このような抗病原体繊維布を有する通気性微小有害物捕獲フィルタ部5を構成した顔面装着用マスクを顔面に装着したときに、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5を通って出入りする病原ウイルスや病原菌等の人体に有害な病原体が繊維布に担持された抗病原体剤により、死滅されたり、病原体の繁殖が抑制されたり、または、病原体の活性を弱めたりして、病原体の吸入を抑制防止するとともに病原体の飛散を抑制防止できる作用効果を有する顔面装着用マスクが得られる。更に、病原体の飛散を抑制防止できる作用効果も得られる]の効果が得られる。
<複数シート積層通気性微小有害物捕獲フィルタ部材について>
本願発明の顔面装着用マスクにおいて、好ましくは、下記の[構成D−h]を備えた顔面装着用マスクが好ましく実施可能である。
[構成D−h:
前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、複数個のシート状の繊維布が積層されてなる複数シート積層通気性微小有害物捕獲フィルタ部材を備える。
該複数シート積層通気性微小有害物捕獲フィルタ部材のそれぞれの通気性微小有害物捕獲フィルタ部材は、(i)長繊維を編成してなる通気性を有する織布と、(ii)短繊維を集合してなる通気性を有する不織布と、のうちの少なくとも一つの繊維布、を備えてなる。
前記複数シート積層通気性微小有害物捕獲フィルタ部材のうちの少なくとも一つの通気性微小有害物捕獲フィルタ部材は、少なくとも、繊維及び/又は該繊維から構成された繊維布に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布を備え、前記繊維は、動物繊維、植物繊維、及び、化学合成繊維からなる群から選ばれる少なくとも一つの繊維である。
前記微小有害物は(イ)病原菌、病原ウイルス、病原カビ、及び、病原バクテリアからなる群から選ばれる少なくとも一つの病原体を有し、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、少なくとも、繊維及び/又は該繊維から構成された繊維布に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布を有し、前記抗病原体剤は前記病原体を死滅又は増殖抑制する抗病原体機能を有する。
前記抗病原体剤は、(イ‐a)ヨウ素イオン、分子ヨウ素、ヨウ素化合物イオン、ヨウ素化合物、及び、ポピドンヨードからなる群から選ばれる少なくとも一つのヨウ素系抗病原体剤、(イ‐b)燕の巣、燕の巣抽出エキス、燕窩、燕窩抽出エキス、及び、燕の巣から得られたシアル酸誘導物質のうちの少なくとも一つの燕窩系抗病原体剤、(イ‐c)植物から得られた植物抽出剤を含有する植物抽出系抗病原体剤、(イ‐d)化学構造式において銀イオンを含有する銀化合物を含有する銀系抗病原体剤、及び、(イ‐e)化学構造式において銅イオンを含有する銅化合物を含有する銅系抗病原体剤、からなる群から選ばれる少なくとも一つの抗病原体剤を有する。
前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部を通って通気することなく前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、該通気性微小有害物捕獲フィルタ部において、微小有害物としての病原体を接触捕獲するとともに接触捕獲された病原体を死滅又は増殖抑制する抗病原体機能を奏するように形成してなる、顔面装着用マスク]。
この構成により、下記[効果D‐h]を有する顔面装着用マスクが得られる。
[効果D‐h:、前述の[効果A‐a、効果A−b、効果A‐c、効果A−d]、[効果D]が得られると共に、更に、[効果D‐a]又は[効果D‐b]又は[効果D‐c]又は[効果D‐d]の効果を有すると共に、複数個のシート状の繊維布が積層されてなる複数シート積層通気性微小有害物捕獲フィルタ部材により、単数の通気性微小有害物捕獲フィルタ部材と比べて、病原体を捕獲する効率が著しく向上し、その結果、体内に吸入する病原体を著しく抑制することができる効果が得られる。また、(イ‐a:ヨウ素系抗病原体剤)や(イ‐d:銀系抗病原体剤)、(イ‐e:銅系抗病原体剤)などの抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布の複数個を積層した複数シート積層通気性微小有害物捕獲フィルタ部材を構成することにより、病原体の捕獲機能が著しく向上し、その結果、体内に吸入する病原体を著しく抑制することができる効果を顔面装着用マスクが得られる]。
<通気性微小有害物捕獲フィルタ部に構成される「抗病原体繊維布と無抗病原体繊維布との双方の繊維布」について>
上記の顔面装着用マスクにおいて、好ましくは、下記の構成を備えた顔面装着用マスクも実施可能である。
前記微小有害物は(イ)病原菌、病原ウイルス、病原カビ、及び、病原バクテリアからなる群から選ばれる少なくとも一つの病原体を有し、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、繊維及び/又は該繊維から構成された繊維布に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布と、さらに、抗病原体剤を担持しない無抗病原体繊維布との双方の繊維布を含有してなる、構成も実施可能である。
抗病原体繊維布としては、上記のヨウ素系抗病原体剤、燕窩系抗病原体剤、植物抽出系抗病原体剤等の抗病原体剤を、動物繊維、化学合成繊維、植物繊維等の繊維に担持した抗病原体繊維布が実施可能である。
上記の顔面装着用マスクにおいて、好ましくは、下記の[構成D−i]を備えた顔面装着用マスクも実施可能である。
[構成D−i:
前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、複数個のシート状の布が積層されてなる複数シート積層通気性微小有害物捕獲フィルタ部材を備える。
(IV)前記複数シート積層通気性微小有害物捕獲フィルタ部材のうちの少なくとも一つの通気性微小有害物捕獲フィルタ部材は、少なくとも、繊維及び/又は該繊維から構成された繊維布に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布を備え、前記繊維は、動物繊維、植物繊維、及び、化学合成繊維からなる群から選ばれる少なくとも一つの繊維を有し、前記微小有害物は(イ)病原菌、病原ウイルス、病原カビ、及び、病原バクテリアからなる群から選ばれる少なくとも一つの病原体を有し、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、少なくとも、繊維及び/又は該繊維から構成された繊維布に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布を有し、前記抗病原体剤は前記病原体を死滅又は増殖抑制する抗病原体機能を有し、前記抗病原体剤は、(イ‐a)ヨウ素系抗病原体剤、(イ‐b)燕窩系抗病原体剤、(イ‐c)植物抽出系抗病原体剤、及び、(イ‐d)銀系抗病原体剤、からなる群から選ばれる少なくとも一つの抗病原体剤を有し、前記繊維布は、(i)長繊維を編成してなる通気性を有する織布と、(ii)短繊維を集合してなる通気性を有する不織布と、のうちの少なくとも一つの繊維布を有する。
(V)前記複数シート積層通気性微小有害物捕獲フィルタ部材のうちの少なくとも他の一つの通気性微小有害物捕獲フィルタ部材は、抗病原体剤を担持しない繊維布を備え、前記繊維布は、(i)長繊維を編成してなる通気性を有する織布と、(ii)短繊維を集合してなる通気性を有する不織布と、のうちの少なくとも一つの繊維を有する。
前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部を通って通気することなく前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、該通気性微小有害物捕獲フィルタ部において、微小有害物としての病原体を接触捕獲するとともに接触捕獲された病原体を死滅又は増殖抑制する抗病原体機能を奏するように形成してなる、顔面装着用マスク]。
無抗病原体繊維布としては、特に限定されないが、羊毛、絹、カシミヤ、アンゴラ、木綿、麻、リンネル、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリアクリル繊維、ポリウレタン繊維、ビニロン、及び、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、その他のポリオレフィン繊維等の汎用の動物繊維、化学合成繊維、植物繊維等が実施可能である。
上記の「抗病原体繊維布と無抗病原体繊維布との双方の繊維布により構成された通気性微小有害物捕獲フィルタ部を備えた顔面装着用マスク」により、下記の効果が得られる。
[効果D‐i:抗病原体繊維布と無抗病原体繊維布との双方の繊維布を備えた構成により、抗病原体剤を担持した抗病原体繊維はその抗病原体繊維に特有の、前述で説明したような作用効果を有し、その抗病原体繊維に特有の物性を有しているために、通気性微小有害物捕獲フィルタ部の物性も使用する抗病原体繊維の物性に左右されるが、本構成の抗病原体剤を担持しない無抗病原体繊維との双方を備えることにより、所望の物性を有する通気性微小有害物捕獲フィルタ部を得ることが可能となり、通気性微小有害物捕獲フィルタ部の設計の幅が広くなる効果が得られる。
例えば、ヨウ素系抗病原体剤を担持した動物繊維と、ポリエステル繊維製の無抗病原体繊維とを使用して、これらの抗病原体動物繊維布とポリエステル繊維製無抗病原体繊維布との双方を積層した通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、前述の抗病原体作用効果を有するとともに、さらに、ポリエステル繊維製無抗病原体繊維に固有の性質を発揮する通気性微小有害物捕獲フィルタ部が得られる。従って、抗病原体繊維の種類と、無抗病原体繊維の種類とを選択して使用することにより、所望の性質を有する通気性微小有害物捕獲フィルタ部を得ることが可能であり、その結果、著しく優れた抗病原体機能を奏する顔面装着用マスクが得られる]。
<通気性微小有害物捕獲フィルタ部がマスク本体開口部に取付取外し交換可能に取り付け設置されてなる構成について>
本願発明の顔面装着用マスクにおいて、好ましくは、下記の[構成E]を備えた顔面装着用マスクが好ましく実施可能である。
[構成E:上記の本発明の顔面装着用マスクにおいて、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は、前記マスク本体開口部34を覆って、取付取外し交換可能に取り付け設置されてなる顔面装着用マスクが、好ましく実施可能である。
図1〜図6に示される顔面装着用マスクにおいて、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は、マスク本体開口部34を覆って気密性マスク本体立体部3から取付取外し交換可能に取り付け設置されてなる顔面装着用マスク]。
上記の「前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は、前記マスク本体開口部34を覆って、取付取外し交換可能に取り付け設置されてなる顔面装着用マスク」構成により、前述の[効果A‐a、効果A−b、効果A‐c、効果A−d]、[効果D]が得られると共に、下記の[効果E]を有する顔面装着用マスクが得られる。
[効果E:通気性微小有害物捕獲フィルタ部がマスク本体部に容易に取付取外し可能に設置されてなる構成である為、通気性微小有害物捕獲フィルタ部のみをマスク本体部に設置して使用可能になり、その結果、マスク本体部を交換使用することなく、通気性微小有害物捕獲フィルタ部のみを交換して使用可能になり、経済的に有効な顔面装着用マスクが得られると共に、更に、使用済の通気性微小有害物捕獲フィルタ部を交換設置することにより、常に新鮮な通気性微小有害物捕獲フィルタ部を設置可能になり、微小有害物を接触捕獲する効率が著しく向上した顔面装着用マスクが得られる]。
本願発明の顔面装着用マスクにおいて、好ましくは、下記の[構成E−a]を備えた顔面装着用マスクが好ましく実施可能である。
前記気密性マスク本体立体部3は、前記マスク本体開口部34の周縁に形成されたフィルタ部材設置部35を有し、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は、前記マスク本体開口部34を覆って、取付取外し交換可能に取り付け設置された通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を備え、前記通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51の周縁が前記フィルタ部材設置部35に取付取外し交換可能に取り付け設置されてなる顔面装着用マスクが、好ましく実施可能である。
本発明の一実施例の顔面装着用マスクに構成される気密性マスク本体立体部3と、通気性微小有害物捕獲フィルタ部の概略構成を示す構成模式図が図9に示される。図9の(a)〜(e)はそれぞれの部材の概略模式的平面図であり、(e‐a)は概略模式的断面図である。
図9の(a)において、気密性マスク本体立体部3はマスク本体開口部34の周縁に形成されたフィルタ部材設置部35を有する。フィルタ部材設置部35として、マスク本体開口部34の厚さよりも薄い厚さを有するフィルタ部材設置用段差部351が形成されている。
図9(b)に示されるように、マスク本体開口部34の平面形状に略一致する平面形状を有する通気性微小有害物捕獲フィルタ部5としてのシート状を有する通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が準備される。
図9(c)に示されるように、フィルタ部材設置部35と通気性微小有害物捕獲フィルタ部5(通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51)の外周領域とが係合する状態で、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5がマスク本体開口部34を覆って気密性マスク本体立体部3に設置される。
図9(d)に示されるように、別途、フィルタ部材設置部35(フィルタ部材設置用段差部351、又は、フィルタ部材設置用凹溝部352)の外形形状に一致すると共に、通気性開口部を有するフィルタ部材固定部材563が準備される。
図9(e)に示されるように、フィルタ部材固定部材353が通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51の周縁を押圧する状態で、フィルタ部材固定部材353がフィルタ部材設置部35に係合固定する。
この場合、フィルタ部材固定部材353はフィルタ部材設置部35から取付取外し可能に設置される。これにより、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51は、前記マスク本体開口部34を覆って、気密性マスク本体立体部3に取付取外し交換可能に取り付け設置される。
このようにして、図9(e−a)に示されるように、フィルタ部材設置部35に形成されたフィルタ部材設置用段差部351にマスク本体開口部34を覆ってを覆って通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が設置され、その通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を押し込む状態でフィルタ部材固定部材353がフィルタ部材設置部35(フィルタ部材設置用段差部351)に係合して設置した。なお、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51及びフィルタ部材固定部材353はフィルタ部材設置部35(フィルタ部材設置用段差部351)に取付との外し可能に設置されてなる通気性微小有害物捕獲フィルタ部5が構成されてなる。
なお、図9の(a)において、フィルタ部材設置部35としては、フィルタ部材設置用凹溝部352に限定されることなく、凹溝形状のフィルタ部材設置用凹溝部352が形成されてなる構成も実施可能である。例えば、気密性マスク本体立体部3のマスク本体開口部34の全周囲の近傍領域に形成された凹溝形状のフィルタ部材設置用凹溝部352であり、その凹溝形状のフィルタ部材設置用凹溝部352の中に、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5の周縁領域を押し込むような形態で係合して、マスク本体開口部34を覆って、取付け取外し交換可能に設置されてなる構成が実施可能である。また、この場合、フィルタ部材設置用凹溝部352の中に係合可能な環状のフィルタ部材固定部材353を使用して、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5の周縁領域を押し込むような形態でフィルタ部材固定部材353を係合して、これにより、マスク本体開口部34を覆って、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5を取付け取外し交換可能に設置されてなる構成も実施可能である。
また、図9(d)のフィルタ部材固定部材353において、フィルタ部材固定部材353としては、図9(d)のフィルタ部材固定部材353に限定されることなく、複数の通気孔を有するフィルタ部材固定部材も実施可能であり、例えば、図9(d−a)に示されるような多数の通気性貫通孔の通気性開口部を有するメッシュ状フィルタ部材固定部材353b、又は、図9(d−b)に示されるような格子状又は網目状の通気性開口部を有する格子状フィルタ部材固定部材353b、又は、(d−c)に示されるような短柵状の通気性開口部を有する短柵状フィルタ部材固定部材353c等のフィルタ部材固定部材も実施可能である。
この構成により、前述の[効果E]を有する顔面装着用マスクが得られる。
本願発明の顔面装着用マスクにおいて、好ましくは、下記の[構成E−b]を備えた顔面装着用マスクが好ましく実施可能である。
[構成E−b]:
本発明の一実施例の顔面装着用マスクに構成される気密性マスク本体立体部3と通気性微小有害物捕獲フィルタ部の概略構成を示す構成模式図が図10に示される。
図10の(a)において、気密性マスク本体立体部3はマスク本体開口部34の周縁に形成されたフィルタ部材設置部35を有する。フィルタ部材設置部35として、マスク本体開口部34の厚さよりも薄い厚さを有するフィルタ部材設置用段差部351、及び、複数の通気孔を有するフィルタ部材設置用貫通孔形成部355が形成されてなる。
フィルタ部材設置用貫通孔形成部355としては、特に限定されないが、複数の通気孔を有するフィルタ部材固定部材も実施可能であり、例えば、多数の通気性貫通孔の通気性開口部を有するフィルタ部材設置用貫通孔形成部355、又は、格子状又は網目状の通気性開口部を有するフィルタ部材設置用貫通孔形成部355、又は、短柵状の通気性開口部を有するフィルタ部材設置用貫通孔形成部355、等が実施可能である。
図10(b)に示されるように、マスク本体開口部34の平面形状に略一致する平面形状を有する通気性微小有害物捕獲フィルタ部5としてのシート状を有する通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が準備される。
図10(c)に示されるように、フィルタ部材設置部35と通気性微小有害物捕獲フィルタ部5(通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51)の外周領域とが係合する状態で、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5がマスク本体開口部34を覆って気密性マスク本体立体部3に設置される。
図10(d)に示されるように、別途、フィルタ部材設置部35(フィルタ部材設置用段差部351、又は、フィルタ部材設置用凹溝部352)の外形形状に一致すると共に、通気性開口部を有するフィルタ部材固定部材563が準備される。
図10(e)に示されるように、フィルタ部材固定部材353が通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51の周縁を押圧する状態で、フィルタ部材固定部材353がフィルタ部材設置部35に係合固定する。
この場合、フィルタ部材固定部材353はフィルタ部材設置部35から取付取外し可能に設置される。これにより、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51は、前記マスク本体開口部34を覆って、気密性マスク本体立体部3に取付取外し交換可能に取り付け設置される。
なお、図10の(a)において、フィルタ部材設置部35としては、フィルタ部材設置用凹溝部352に限定されることなく、凹溝形状のフィルタ部材設置用凹溝部352が形成されてなる構成も実施可能である。例えば、気密性マスク本体立体部3のマスク本体開口部34の全周囲の近傍領域に形成された凹溝形状のフィルタ部材設置用凹溝部352であり、その凹溝形状のフィルタ部材設置用凹溝部352の中に、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5の周縁領域を押し込むような形態で係合して、マスク本体開口部34を覆って、取付け取外し交換可能に設置されてなる構成が実施可能である。また、この場合、フィルタ部材設置用凹溝部352の中に係合可能な環状のフィルタ部材固定部材353を使用して、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5の周縁領域を押し込むような形態でフィルタ部材固定部材353を係合して、これにより、マスク本体開口部34を覆って、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5を取付け取外し交換可能に設置されてなる構成も実施可能である。
また、図10(d)のフィルタ部材固定部材353において、フィルタ部材固定部材353としては、図10(d)のフィルタ部材固定部材353に限定されることなく、複数の通気孔を有するフィルタ部材固定部材も実施可能であり、例えば、前述の図9(d−b)に示されるような格子状又は網目状の通気性開口部を有する格子状・網目状フィルタ部材固定部材353b、又は、図9(d−c)に示されるような短柵状の通気性開口部を有する短柵状フィルタ部材固定部材353c等のメッシュ状フィルタ部材固定部材353も実施可能である。
この構成により、前述の[効果E]を有する顔面装着用マスクが得られる。
本発明の上記構成を備えた顔面装着用マスクにおいて、好ましくは、下記の[構成E−c]を備えた顔面装着用マスクが好ましく実施可能である。
[構成E−c]:
前記気密性マスク本体立体部3は、前記マスク本体開口部34の周縁に形成されたフィルタ部材設置部35を有し、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は、前記マスク本体開口部34を覆って設置可能に構成された通気性を有するフィルタ部材収納部56と、前記フィルタ部材収納部56の中に取付取外し交換可能に取り付け設置された通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を、備えてなる、顔面装着用マスクが実施可能である。
この構成により、前述の[効果E]を有する顔面装着用マスクが得られる。
本発明の上記構成を備えた顔面装着用マスクにおいて、好ましくは、下記の[構成E−d]を備えた顔面装着用マスクが好ましく実施可能である。
[構成E−d]:
上記の「前記気密性マスク本体立体部3は、前記マスク本体開口部34の周縁に形成されたフィルタ部材設置部35を有し、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は、前記マスク本体開口部34を覆って設置可能に構成された通気性を有するフィルタ部材収納部56と、前記フィルタ部材収納部56に取付取外し交換可能に取り付け設置された通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を、備えてなる、顔面装着用マスク」において、下記の構成を備えた顔面装着用マスクが、好ましく実施可能である。
前記フィルタ部材収納部56は、該フィルタ部材収納部56の中央領域に形成された通気性を有するフィルタ部材収納部通気性部561bと、該フィルタ部材収納部通気性部561bの周囲に形成されたフィルタ部材収納部マスク本体設置部561aとを有するフィルタ収納部基材561と、フィルタ部材収納部固定部材563とを備え、前記フィルタ収納部基材561が前記フィルタ部材設置部35に設置され、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は、通気性を有すると共に微小有害物を捕獲する機能を有するシート状の通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を有し、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部5が、前記通気性フィルタ部材収納部56に、前記マスク本体開口部34を覆って、取付取外し交換可能に取り付け設置されてなる、顔面装着用マスク]。
本発明の一実施例の顔面装着用マスクに構成される気密性マスク本体立体部3と通気性微小有害物捕獲フィルタ部の概略構成を示す構成模式図が図11に示される。
図11の(a)において、気密性マスク本体立体部3はマスク本体開口部34の周縁に形成されたフィルタ部材設置部35を有する。フィルタ部材設置部35としては、特に限定されないが、例えば、フィルタ収納部基材561を固定するためのマスク本体開口部34の厚さよりも薄い厚さを有するフィルタ部材設置用段差部351が形成されてなる形態、又は、段差等を有しなく、単に、フィルタ収納部基材561を固定するための領域であってもよい。
フィルタ部材収納部56は、図11(b)に示されるようなフィルタ収納部基材561と、図11(f)に示されるようなフィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563とを有する。フィルタ収納部基材561はフィルタ部材収納部マスク本体設置部561aとフィルタ部材収納部通気性部561bとを有する。
フィルタ収納部基材561は、フィルタ収納部基材561の周囲領域に形成されたフィルタ部材収納部マスク本体設置部561aと、そのフィルタ部材収納部マスク本体設置部561aの内側領域に形成された通気性を有するフィルタ部材収納部通気性部561bとを備える。
フィルタ部材収納部マスク本体設置部561aの裏面は、略平面状を有し、フィルタ部材設置部35に接合固定されてなる。
フィルタ部材収納部マスク本体設置部561aの表面は、フィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563に係合して保持固定するための厚さ方向に段差を形成した段差部(又は、凹状の溝を形成した凹溝部、又は、係合ピン穴)が形成されてなる。
フィルタ部材収納部通気性部561bとしては、特に限定されないが、図11(b)に示されるようなプラスチック製の網目状の通気性開口部を有する格子状のフィルタ部材固定部材561bを有する形状である。
フィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563としては、特に限定されないが、図11(f)に示されるような前述のフィルタ収納部基材561の段差部(又は凹状溝又は係合ピン穴)に係合可能な形状であって通気性を有するフィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563が実施可能である。
そして、図11(e)に示されるように、フィルタ収納部基材561の上又は中に図11(d)に示されるようなマスク本体開口部34の平面形状に略一致する平面形状を有する通気性微小有害物捕獲フィルタ部5としてのシート状を有する通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が載置される。
図11(g)に示されるように、フィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材353が、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51の少なくとも周縁を押圧する状態で、フィルタ収納部基材561の段差部(又は凹溝部又は係合ピン穴)に係合して設置されてなる。この場合、フィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材353はフィルタ収納部基材561から取付取外し可能に設置されてなる。
このようにして、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51がマスク本体開口部34を覆って、気密性マスク本体立体部3に取付取外し交換可能に取り付け設置されてなるフィルタ部材収納部56が構成されている。
フィルタ部材収納部通気性部561bは、図11(b)に示されるフィルタ部材収納部通気性部561bに限定されることなく、格子状、短柵状、多数の貫通孔を有するメッシュ状、又は、単なる一つの開口形状を有する通気性を有する形状である。フィルタ収納部基材561も実施可能である。
また、フィルタ収納部基材561はフィルタ部材収納部通気性部561bがフィルタ部材収納部マスク本体設置部561aより一段低い段差を有する箱状形状を有し、その段差で形成されたフィルタ部材収納部通気性部561bの中に通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が取り連れ取外し可能に設置されてなる構成も実施可能である。
また、フィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563としては、図11(d)のフィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563に限定されることなく、複数の通気孔を有するフィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材も実施可能であり、例えば、前述の図9(d−b)に示されるような格子状又は網目状の通気性開口部を有する格子状フィルタ部材固定部材353b、又は、図9(d−c)に示されるような短柵状の通気性開口部を有する短柵状フィルタ部材固定部材353c等に類似の貫通孔を備えた形状を有するフィルタ部材収納部メッシュ状フィルタ部材固定部材563も実施可能である。
この構成により、前述の[効果E]を有する顔面装着用マスクが得られる。
フィルタ収納部基材561及びフィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563を構成する材料としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニール、ポリエチレンテレフタレート、その他の汎用プラスチックが使用可能である。
フィルタ収納部基材561がフィルタ部材設置部35に接合固定されてなる構成としては、フィルタ収納部基材561が接着剤によりフィルタ部材設置部35に取外しできない様に固定された構成、又は、フィルタ収納部基材561が取付取外し可能に、フィルタ部材設置部35に押し込んで取付設置する構成又は取付取外し可能な接着テープにより取付設置する構成が実施可能である。
フィルタ収納部基材561がフィルタ部材設置部35に取付取外し可能に、フィルタ部材設置部35に押し込んで取付設置する構成においては、フィルタ収納部基材561とフィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563との間に通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が取付取外し交換可能に設置され、そのフィルタ収納部基材561とフィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563と通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51とを有するフィルタ部材収納部56のフィルタ収納部基材561がフィルタ部材設置部35に取付取外し可能に設置されてなる構成が実施される。
フィルタ収納部基材561の大きさ形状は、少なくとも、マスク本体開口部34を覆うことが可能な面積を有する平面形状であって、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51の厚さよりも大きい高さ、例えば、2〜10mmの高さを有する。
本発明の上記構成を備えた顔面装着用マスクにおいて、好ましくは、下記の[構成E−e]を備えた顔面装着用マスクが好ましく実施可能である。
[構成E−e]:
本発明の一実施例の顔面装着用マスクに構成される気密性マスク本体立体部3と
通気性微小有害物捕獲フィルタ部の概略構成を示す構成模式図が図12に示される。
図12の(a)において、気密性マスク本体立体部3はマスク本体開口部34の周縁に形成されたフィルタ部材設置部35を有する。フィルタ部材設置部35として、マスク本体開口部34の厚さよりも薄い厚さを有するフィルタ部材設置用段差部351が形成されている。マスク本体開口部34及びフィルタ部材設置用段差部351は平面形状において円形状を有する。
図12(b)に示されるように、中央領域に形成された通気性を有するフィルター部材収納部通気性部561bと、周囲領域が雌ネジを有するフィルター部材収納部マスク本体設置部561aとを有するフィルタ収納部基材561が準備される。
図12(c)に示されるように、フィルタ部材設置部35にフィルタ収納部基材561が設置される。
図12(d)に示されるように、マスク本体開口部34の平面形状に略一致する平面形状を有する通気性微小有害物捕獲フィルタ部5としてのシート状を有する通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が準備される。
図12(e)に示されるように、フィルタ収納部基材561のフィルター部材収納部通気性部561bを覆って通気性微小有害物捕獲フィルタ部5(通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51)がフィルタ収納部基材561に載置設置されてなる。
図12(f)に示されるように、別途、通気性を有するフィルタ部材収納部フィルタ部材通気性部563bと、そのフィルタ部材収納部フィルタ部材通気性部563bの周囲に形成されたフィルタ部材収納部フィルタ部材固定部563aとを備えた通気性開口部を有するフィルタ部材固定部材563が準備される。フィルタ部材収納部フィルタ部材固定部563aはフィルタ収納部基材561の外形形状と雌ネジに一致する雄ネジを有する。
図12(g)に示されるように、フィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563が通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51の周縁を押圧する状態で、フィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563のフィルタ部材収納部フィルタ部材固定部563aの雄ネジと、フィルタ収納部基材561のフィルター部材収納部マスク本体設置部561aの雌ネジとが係合して、フィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563がフィルタ収納部基材561に設置されてなる。この場合、フィルタ部材固定部材353はフィルタ部材設置部35から取付取外し可能に設置される。
これにより、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51は、前記マスク本体開口部34を覆って、気密性マスク本体立体部3に取付取外し交換可能に取り付け設置される。
この構成により、前述の[効果E]を有する顔面装着用マスクが得られる。
フィルタ収納部基材561及びフィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563を構成する材料としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニール、ポリエチレンテレフタレート、その他の汎用プラスチックが使用可能である。
フィルタ収納部基材561がフィルタ部材設置部35に接合固定されてなる構成としては、フィルタ収納部基材561が接着剤によりフィルタ部材設置部35に取外しできない様に固定された構成、又は、フィルタ収納部基材561が取付取外し可能に、フィルタ部材設置部35に押し込んで取付設置する構成又は接着テープにより取付取外し可能に取付設置する構成が実施可能である。
フィルタ収納部基材561がフィルタ部材設置部35に取付取外し可能に、フィルタ部材設置部35に押し込んで取付設置する構成においては、フィルタ収納部基材561とフィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563との間に通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が取付取外し交換可能に設置され、そのフィルタ収納部基材561とフィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563と通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51とを有するフィルタ部材収納部56のフィルタ収納部基材561がフィルタ部材設置部35に取付取外し可能に設置されてなる構成が実施される。
本発明の上記構成を備えた顔面装着用マスクにおいて、好ましくは、下記の[構成E−f]を備えた顔面装着用マスクが好ましく実施可能である。
[構成E−f]:
上記の、前記気密性マスク本体立体部3は、前記マスク本体開口部34の周縁に形成されたフィルタ部材設置部35を有し、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は、前記マスク本体開口部34を覆って設置可能に構成された通気性を有するフィルタ部材収納部56と、前記フィルタ部材収納部56の中に取付取外し交換可能に取り付け設置された通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を、備えてなる、顔面装着用マスクにおいて、下記の構成を備えた顔面装着用マスクも実施可能である。
本発明の一実施例の顔面装着用マスクに構成される気密性マスク本体立体部3と
通気性微小有害物捕獲フィルタ部の概略構成を示す構成模式図が図13に示される。
図13の(a)に示されるように、気密性マスク本体立体部3はマスク本体開口部34の周縁に形成されたフィルタ部材設置部35を有する。フィルタ部材設置部35として、マスク本体開口部34の厚さよりも薄い厚さを有するフィルタ部材設置用段差部351が形成されている。
フィルタ部材収納部56は、フィルタ収納部基材561と、そのフィルタ収納部基材561と係合可能な形状保を有するフィルタ部材固定部材563とを備え、フィルタ収納部基材561とフィルタ部材固定部材563とは互いに開閉可能に連結されてなる。フィルタ収納部基材561はフィルタ部材収納部マスク本体設置部561aと通気性を有するフィルタ部材収納部通気性部561bとを有する。フィルタ収納部基材561のフィルタ部材収納部マスク本体設置部561aがフィルタ部材設置部35に設置されてなる。このようにして、フィルタ部材収納部56が気密性マスク本体立体部3のマスク本体開口部34を覆って設置されてなる。
図13(b)に示されるように、マスク本体開口部34の平面形状に略一致する平面形状を有する通気性微小有害物捕獲フィルタ部5としてのシート状を有する通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が準備される。
図11(c)に示されるように、フィルタ部材固定部材563が解放された状態で、気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が、フィルタ収納部基材561とフィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563との間に取付取外し可能に設置され、その後、フィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563を閉じることにより、フィルタ収納部基材561とフィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563とから構成されるフィルタ部材収納部56に気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が収納される。
このようにして、気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を設置した顔面装着用マスクが得られる。
この構成により、前述の[効果E]を有する顔面装着用マスクが得られる。
フィルタ収納部基材561及びフィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563を構成する材料としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニール、ポリエチレンテレフタレート、その他の汎用プラスチックが使用可能である。
フィルタ収納部基材561がフィルタ部材設置部35に接合固定されてなる構成としては、フィルタ収納部基材561が接着剤によりフィルタ部材設置部35に取外しできない様に固定された構成、又は、フィルタ収納部基材561が取付取外し可能に、フィルタ部材設置部35に押し込んで取付設置する構成、又は、接着テープにより取付取外し可能に設置されてなる構成が実施可能である。
フィルタ収納部基材561がフィルタ部材設置部35に取付取外し可能に、フィルタ部材設置部35に押し込んで取付設置する構成においては、フィルタ収納部基材561とフィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563との間に通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が取付取外し交換可能に設置され、そのフィルタ収納部基材561とフィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563と通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51とを有するフィルタ部材収納部56のフィルタ収納部基材561がフィルタ部材設置部35に取付取外し可能に設置されてなる構成が実施される。
本発明の上記構成を備えた顔面装着用マスクにおいて、好ましくは、下記の[構成E−g]を備えた顔面装着用マスクが好ましく実施可能である。
[構成E−g:
上記の構成において、下記の構成を備えた顔面装着用マスクが好ましく実施可能である。前記気密性マスク本体立体部3は、前記マスク本体開口部の開口周縁領域に形成されたフィルタ部材設置部35を有し、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は、前記マスク本体開口部を覆って設置可能に構成された通気性を有するフィルタ部材収納部56と、前記フィルタ部材収納部56の中に取付取外し交換可能に取り付け設置された通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を、備え、前記フィルタ部材収納部56は、該フィルタ部材収納部56の中央領域に形成された通気性を有するフィルタ部材収納容器通気性部566と、該フィルタ部材収納容器通気性部566の周囲に形成されたフィルタ部材収納容器固定部565とを有する通気性フィルタ部材収納容器56を備え、前記フィルタ部材収納容器固定部565が前記前記フィルタ部材設置部35に接合されて前記通気性フィルタ部材収納容器56が前記気密性マスク本体立体部3に接合され、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は、通気性領域を有するフィルタ部インナーホルダー52と、前記フィルタ部インナーホルダー52に保持されて設置された通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51とを備え、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部5が前記通気性フィルタ部材収納容器56に前記マスク本体開口部34を覆って、取付取外し交換可能に取り付け設置されてなる顔面装着用マスク]。
本発明の一実施例の顔面装着用マスクに構成される気密性マスク本体立体部3と通気性微小有害物捕獲フィルタ部の概略構成を示す構成模式図が図14に示される。
図14の(a)において、気密性マスク本体立体部3はマスク本体開口部34の周縁に形成されたフィルタ部材設置部35を有する。フィルタ部材設置部35としては、特に限定されないが、例えば、マスク本体開口部34の厚さよりも薄い厚さを有するフィルタ部材設置用段差部が形成されてなる。
フィルタ部材収納部56は、図14(a)に示されるように、フィルタ部材収納容器固定部565とフィルタ部材収納容器通気性部566とを有するフィルタ部材収納容器56を備える。
フィルタ部材収納容器56としては、特に限定されないが、図14(a)に示されるような、例えば、プラスチック製であって、フィルタ部材収納容器56の表面側と裏面側との双方にフィルタ部材収納容器通気性部566を有し、そのフィルタ部材収納容器通気性部566の外周領域にフィルタ部材収納容器固定部565が形成されてなる。そして、フィルタ部材収納容器固定部565がマスク本体開口部34のフィルタ部材設置部35に一致して設置されてなる。このようにして、気密性マスク本体立体部3のマスク本体開口部34を覆って、フィルタ部材収納容器56が設置されてなる。
図12(c)に示されるように、フィルタ部材収納容器56に取付取外し可能に設置可能なフィルター部インナーホルダー52と、そのフィルター部インナーホルダー52に図10(b)に示されるような通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が取付取外し可能に保持されて設置されて、図14(d)に示されるように、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51がフィルター部インナーホルダー52に取付取外し可能に設置されてなる。
図14(e)に示されるように、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を取付取外し可能に設置されてなるフィルター部インナーホルダー52が、フィルタ部材収納部56としてのフィルタ部材収納容器56に取付取外し可能に設置され、このようにして、
通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が、マスク本体開口部34を覆って、気密性マスク本体立体部3に取付取外し交換可能に取り付け設置される。
フィルタ部材収納容器56としては、図14(a)に示されるフィルタ部材収納容器56に限定されることなく、複数の通気孔を有するフィルタ部材収納容器56、格子状又は網目状の通気性開口部を有する格子状・網目状フィルタ部材収納容器56、又は、短柵状の通気性開口部を有する短柵状フィルタ部材収納容器56等に類似の貫通孔を備えた形状を有するフィルタ部材収納容器56も実施可能である。
また、図14(c)のフィルター部インナーホルダー52において、フィルター部インナーホルダー52としては、図14(c)のフィルター部インナーホルダー52に限定されることなく、複数の通気孔を有するフィルター部インナーホルダー52,格子状又は網目状の通気性開口部を有するフィルター部インナーホルダー52も実施可能である。
また、フィルター部インナーホルダーを使用することなく、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51がフィルタ部材収納容器56の中に取付取外し可能に設置されてなる構成も実施可能である。
この構成により、前述の[効果E]を有する顔面装着用マスクが得られる。
本発明の上記構成を備えた顔面装着用マスクにおいて、好ましくは、下記の[構成E−h]を備えた顔面装着用マスクが好ましく実施可能である。
[構成E−h]:
上記の「前記気密性マスク本体立体部3は、前記マスク本体開口部34の周縁に形成されたフィルタ部材設置部35を有し、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は、前記マスク本体開口部34を覆って、取付取外し交換可能に取り付け設置された通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を備え、前記通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51の周縁が前記フィルタ部材設置部35に取付取外し交換可能に取り付け設置されてなる顔面装着用マスク」において、フィルタ部材設置部35としては、例えば、マスク本体開口部34の近傍領域の気密性マスク本体立体部3に形成されたフィルタ部材設置部35としての第一平面ファスナーを設置構成し、そして、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5はその通気性微小有害物捕獲フィルタ部5の周縁領域に形成されたフィルタ部取付部材としての第二平面ファスナー取付部材を構成し、第一平面ファスナー取付部材と第二平面ファスナーとが互いに一致して接合する状態で、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5が、マスク本体開口部34を覆って、取り付け取外し交換可能に設置されてなる構成を備えた顔面装着用マスクが実施可能である。
本発明の一実施例の顔面装着用マスクに構成される気密性マスク本体立体部3と
通気性微小有害物捕獲フィルタ部の概略構成を示す構成模式図が図15に示される。
図15(A)において、フィルタ部材設置部35としては、例えば、マスク本体開口部34の近傍領域の気密性マスク本体立体部3に形成されたフィルタ部材設置部35として、粘着剤を設置した構成であり、シート状の通気性微小有害物捕獲フィルタ部5の周囲領域がそのフィルタ部材設置部35の粘着剤に粘着して設置されてなる。この場合、シート状の通気性微小有害物捕獲フィルタ部5が、フィルタ部材設置部35に取付取外し可能に設置された構成が実施可能である。
なお、シート状の通気性微小有害物捕獲フィルタ部5が、フィルタ部材設置部35に取付取外し可能に設置された構成に限定されることなく、シート状の通気性微小有害物捕獲フィルタ部5が、フィルタ部材設置部35に取外しできなく取付設置された構成も実施可能である。
粘着剤としては、特に限定されないが、例えば、水溶性高分子を水に溶解してなるゲル状の含水ゲル状粘着剤、又は、貼付剤に汎用されているスチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体を主成分とするゴム系粘着剤等が使用可能である。
図15(B)において、フィルタ部材設置部35としては、例えば、マスク本体開口部34の近傍領域に形成され、シート状の通気性微小有害物捕獲フィルタ部5の中央領域に形成された通気性を有する通気性微小有害物捕獲フィルタ通気性部501の周囲領域に粘着剤を設置した通気性微小有害物捕獲フィルタ保持部502が形成され、粘着剤を設置した通気性微小有害物捕獲フィルタ保持部502がフィルタ部材設置部35に取付取外し可能に設置された構成が実施可能である。
なお、シート状の通気性微小有害物捕獲フィルタ部5が、フィルタ部材設置部35に取付取外し可能に設置された構成に限定されることなく、シート状の通気性微小有害物捕獲フィルタ部5が、フィルタ部材設置部35に取外しできなく取付設置された構成も実施可能である。
粘着剤としては、特に限定されないが、例えば、水溶性高分子を水に溶解してなるゲル状の含水ゲル状粘着剤、又は、貼付剤に汎用されているスチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体を主成分とするゴム系粘着剤等が使用可能である。
図15(C)において、フィルタ部材設置部35としては、例えば、マスク本体開口部34の近傍領域に形成された第一の平面ファスナー35が設置され、シート状の通気性微小有害物捕獲フィルタ部5の周縁領域に第二の平面ファスナー505が設置され、第一の平面ファスナー35と第二の平面ファスナー505とが互いに一致して接合して、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5がフィルタ部材設置部35に取付取外し可能に取付設置されてなる。
また、図15(D)において、フィルタ部材設置部35としては、例えば、マスク本体開口部34の近傍領域に形成され、シート状の通気性微小有害物捕獲フィルタ部5がマスク本体開口部34を覆ってフィルタ部材設置部35に設置され、その通気性微小有害物捕獲フィルタ部5の周囲領域とマスク本体開口部34の近傍領域とを汎用の接着テープ506又は両面接着テープ506によって接合して、取付取外し可能に設置した構成も実施可能である。
この構成により、前述の[効果E]を有する顔面装着用マスクが得られる。
本発明の上記の顔面装着用マスクにおいて、下記の[構成B]を備えた顔面装着用マスクも、好ましく実施可能である。
前記気密性マスク本体立体部3は、該気密性マスク本体立体部3の幅方向中間を通る縦方向に形成されたマスク本体縦突起部39又は該気密性マスク本体立体部3の縦方向中間を通る横方向に形成されたマスク本体横突起部39bと、該マスク本体縦突起部又は該マスク本体横突起部の一方側に形成された第一気密性マスク本体立体部3aと他方側に形成された第二気密性マスク本体立体部3bを有し、前記マスク本体縦突起部39又は前記マスク本体横突起部39bを境にして折畳と開拡可能に形成され、前記マスク本体縦突起部39又は前記マスク本体横突起部39bを境にして開拡された状態において、マスク本体空隙部31を有するように立体形状に形成され、 折畳まれた状態において、マスク本体空隙部を形成することなく、開拡された状態よりも嵩低い形状になるように構成されてなり、前記マスク本体開口部34は、前記マスク本体縦突起部39を含む前記第一気密性マスク本体立体部3aに形成された第一マスク本体開口部34aと、第二気密性マスク本体立体部3bに形成された第二マスク本体開口部34bを有し、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は、前記マスク本体開口部を覆って設置可能に構成された通気性を有するフィルタ部材収納部56と、前記フィルタ部材収納部56の中に取付取外し交換可能に取り付け設置された通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を、備え、前記フィルタ部材収納部56は、前記第一マスク本体開口部34aを覆って設置可能に形成された通気性を有する第一フィルタ部材収納部56aと、前記第二マスク本体開口部34bを覆って設置可能に形成された通気性を有する第二フィルタ部材収納部56bと、前記第一フィルタ部材収納部56aと前記第二フィルタ部材収納部56bとを結合すると共に所定の角度で開閉自在に構成されたフィルタ部材収納部蝶番56cと、を有し、前記通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材5が、前記第一フィルタ部材収納部56aと前記第二フィルタ部材収納部56bに、前記第一マスク本体開口部34aと第二マスク本体開口部34bとを覆って、取付取外し交換可能に取り付け設置されてなる、顔面装着用マスク]。
本発明の上記の顔面装着用マスクにおいて、下記の[構成B‐a]を備えた顔面装着用マスクも、好ましく実施可能である。
[構成B‐a:
上記の気密性マスク本体立体部3が、気密性マスク本体立体部3の幅方向中間を通る縦方向に形成されたマスク本体縦突起部39と、該マスク本体縦突起部の一方側に形成された第一気密性マスク本体立体部3aと他方側に形成された第二気密性マスク本体立体部3bを備えた顔面装着用マスクにおいて、下記の構成を備えた顔面装着用マスクも、好ましく実施可能である。
前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は、更に、フィルタ部材固定部材563を有し、前記通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が前記第一フィルタ部材収納部56aと前記第二フィルタ部材収納部56bに位置する状態で、前記フィルタ部材固定部材563が、前記通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51の周囲領域の少なくとも一つの領域を前記フィルタ部材収納部56に押し付けて、前記通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を前記フィルタ部材収納部56に、取付取外し交換可能に取り付け設置されてなる顔面装着用マスク]。
この[構成B]、[構成B−a]により、前述の下記の[効果B]を有する顔面装着用マスクが得られる。
[効果B:前述の効果A‐a、効果A−b、効果A‐c、効果A−dを有すると共に、更に、携帯時に、気密性マスク本体立体部が折畳みと開拡とが可能な第一気密性マスク本体立体部と第二気密性マスク本体立体部とにより形成構成されている為に、使用しない場合には、折畳んだ状態で、嵩が小さい状で収納及び/又は携帯し、使用時に第一気密性マスク本体立体部と第二気密性マスク本体立体部とを単に広げるだけで、容易に、立体形状のマスク本体空隙部を有する、嵩が小さい状で収納及び/又は携帯可能な顔面装着用マスクが得られる]。
本発明の上記の顔面装着用マスクにおいて、下記の[構成B‐b]を備えた顔面装着用マスクも、好ましく実施可能である。
[構成B‐b]:
本発明の一実施例の顔面装着用マスクに構成される気密性マスク本体立体部3と
通気性微小有害物捕獲フィルタ部の概略構成を示す構成模式図が前述の図5及び図14に示される。
図5と図16(a)に示されるように、気密性マスク本体立体部3は、気密性マスク本体立体部3の幅方向中間を通る縦方向に形成されたマスク本体縦突起部39と、マスク本体縦突起部39の一方側に形成された第一気密性マスク本体立体部3aと他方側に形成された第二気密性マスク本体立体部3bを有し、マスク本体縦突起部39を境にして折畳と開拡可能に形成されてなり、マスク本体縦突起部39を境にして開拡された状態において、マスク本体空隙部31を有するように立体形状に形成され、折畳まれた状態において、マスク本体空隙部を形成することなく、開拡された状態よりも嵩低い形状になるように構成されてなる。
マスク本体開口部34は、マスク本体縦突起部39を含む前記第一気密性マスク本体立体部3aに形成された第一マスク本体開口部34aと、第二気密性マスク本体立体部3bに形成された第二マスク本体開口部34bを有する。マスク本体開口部34の周縁領域にフィルタ部材設置部35が形成されてなる。
図16(b)に示されるように、フィルタ部材収納部56は、第一マスク本体開口部34aを覆って設置可能に形成された通気性を有する第一フィルタ部材収納部56aと、第二マスク本体開口部34bを覆って設置可能に形成された通気性を有する第二フィルタ部材収納部56bと、第一フィルタ部材収納部56aと第二フィルタ部材収納部56bとを結合すると共に所定の角度で開閉自在に構成されたフィルタ部材収納部蝶番56cと、を有する。
図16(c)に示されるように、フィルタ部材収納部56が、気密性マスク本体立体部3のマスク本体開口部34を覆った状態で、フィルタ部材設置部35に設置されてなる。
図16(d)に示されるような、通気性微小有害物捕獲フィルタ部材5としてのシート状の通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が準備される。
図16(e)に示されるような、通気性を有すると共にフィルタ部材収納部56に係合可能であるフィルタ部材収納部固定部材563が準備される。フィルタ部材収納部固定部材563の外周形状はフィルタ部材収納部56の外周形状と類似の外周形状を有し、フィルタ部材収納部固定部材563の内部領域は通気性を有する形状を有する。
図16(f)に示されるように、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が、前記第一フィルタ部材収納部56aと前記第二フィルタ部材収納部56bに、前記第一マスク本体開口部34aと第二マスク本体開口部34bとを覆って、取付取外し交換可能に取り付け設置され、そして、その取付設置された通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51の周縁を押さえた状態でフィルタ部材収納部固定部材563がフィルタ部材収納部56に設置され、これにより、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51がフィルタ部材収納部56に取付取外し可能に設置された顔面装着用マスクが得られる。
なお、図16(b)のフィルタ部材収納部56と図16(e)のフィルタ部材収納部固定部材563においてそれぞれの通気性部の形状としては、限定されることなく、複数の通気孔を有するフィルタ部材固定部材も実施可能であり、例えば、図9(d−b)に示されるような多数の通気性貫通孔の通気性開口部を有する形状、又は、図9(d−b)に示されるような格子状又は網目状の通気性開口部を有する形状、又は、図9(d−c)に示されるような短柵状の通気性開口部を有する短柵状等のメッシュ形状を有するものも実施可能である。
本発明の上記の顔面装着用マスクにおいて、下記の[構成B‐c]を備えた顔面装着用マスクも、好ましく実施可能である。
[構成B‐c]:
前述の図5に示される顔面装着用マスクにおいて、上記図16の構成に限定されることなく、気密性マスク本体立体部3が、気密性マスク本体立体部3の幅方向中間を通る縦方向に形成されたマスク本体縦突起部39と、該マスク本体縦突起部の一方側に形成された第一気密性マスク本体立体部3aと他方側に形成された第二気密性マスク本体立体部3bを備えた顔面装着用マスクにおいて、マスク本体開口部34、フィルタ部材設置部35、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5、等として下記の構成を備えた顔面装着用マスクも、好ましく実施可能である。
本発明の上記の顔面装着用マスクにおいて、下記の[構成B‐d]を備えた顔面装着用マスクも、好ましく実施可能である。
[構成B‐d]:
本発明の一実施例の顔面装着用マスクに構成される気密性マスク本体立体部3と通気性微小有害物捕獲フィルタ部の概略構成を示す構成模式図が図17に示される。
図17(A)において、第一気密性マスク本体立体部3aに通気性を有する第一フィルタ部材収納部56aが設置され、第二気密性マスク本体立体部3bに通気性を有する第二フィルタ部材収納部56aが設置され、第一フィルタ部材収納部56aに通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が設置され、第二フィルタ部材収納部56bに通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が設置されてなる構成を有する顔面装着用マスクが実施可能である。この場合、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が、フィルタ部材設置部35に取付取外し可能に設置された構成が実施可能である。
なお、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が、フィルタ部材設置部35に取付取外し可能に設置された構成に限定されることなく、シート状の通気性微小有害物捕獲フィルタ部51が、フィルタ部材設置部35に取外しできなく取付設置された構成も実施可能である。
本発明の上記の顔面装着用マスクにおいて、下記の[構成B‐e]を備えた顔面装着用マスクも、好ましく実施可能である。
[構成B‐e]:
図17(B)において、第一気密性マスク本体立体部3aに通気性を有する第一フィルタ部材収納部56aが設置され、第二気密性マスク本体立体部3bに通気性を有する第二フィルタ部材収納部56aが設置され、第一フィルタ部材収納部56aに通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が設置され、第二フィルタ部材収納部56bに通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が設置されてなる構成を有する顔面装着用マスクが実施可能である。この場合、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が、フィルタ部材設置部35に取付取外し可能に設置された構成であって、第一フィルタ部材収納部56aと第二フィルタ部材収納部56bのそれぞれのフィルタ部材収納部は雌ネジ切形状を有し、それぞれのフィルタ部材収納部に通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が設置され、その通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を押さえる状態で雄ネジ切形状を有するフィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材を雌ネジ切形状を有するフィルタ部材収納部にネジ止めして固定してなる構成を有する顔面装着用マスクが実施可能である。
本発明の上記の顔面装着用マスクにおいて、下記の[構成B‐f]を備えた顔面装着用マスクも、好ましく実施可能である。
[構成B‐f:
図17(C)において、縦方向に形成されたマスク本体縦突起部39を含む第一気密性マスク本体立体部3aと第二気密性マスク本体立体部3bにマスク本体開口部34が形成され、そのマスク本体開口部34に第一フィルタ部材収納部56aと第二フィルタ部材収納部56bが設置され、第一フィルタ部材収納部56aと第二フィルタ部材収納部56bに通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が取外しできなく取付設置された構成も実施可能である。
<気密性マスク本体立体部について>
本発明の上記の顔面装着用マスクにおいて、下記の[構成F−a]を備えた顔面装着用マスクが、好ましく、実施可能である。
[構成F−a:
本発明の上記の顔面装着用マスクにおいて、前記気密性マスク本体立体部は、プラスチック製発泡成形材から構成され、前記プラスチック製発泡成形材は、(A)独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形材から構成され、前記プラスチック製独立気泡発泡成形材は、装着者の顔面に装着した状態において、表裏方向において通気性のない気密性を有するとともに、空隙部を有するように立体形状を維持する保形性を有する形状に形成されてなり、前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク装着者の呼吸時において、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部を通って通気することなく、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物が前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成されてなる]。
この構成により、下記の[効果F−a]を奏する顔面装着用マスクが得られる。
[効果F−a:気密性マスク本体立体部として独立気泡を有するプラスチック製独立気泡発泡成形材を備えた構成において、独立気泡を有するプラスチック製独立気泡発泡成形材は、一般に、通常のプラスチック製成形材と比べて気泡を含んでいる為に、重量的に軽く、独立気泡である為に表裏方向において通気性のない気密性を有する性質を有し、また、肌に触れた時に冷たく感じることなく温かい感触を有し、従ってこれらの性質により、顔面に装着した時に、重く感じることなく軽い感じで疲労感なく長時間の装着が可能で、冷感を感じることなく温かい感触を有する顔面装着用マスクが得られる]。
独立気泡を有するプラスチック製独立気泡発泡成形材としては、特に限定されないが、例えば、多孔質を有するポリエチレン製独立気泡発泡成形材、ポリエチレンと他のビニルポリマとの共重合ポリマ製独立気泡発泡成形材等のポリエチレン系独立気泡発泡成形材、ポリスチレン製独立気泡発泡成形材、ポリウレタン製独立気泡発泡成形材、ポリプロピレン樹脂製独立気泡発泡成形材、ポリ塩化ビニル製独立気泡発泡成形材、シリコーン樹脂製独立気泡発泡成形材、ポリアクリル製独立気泡発泡成形材、ユリア樹脂製独立気泡発泡成形材、エチレンプロピレンジエンゴム製独立気泡発泡成形材、等が実施可能であるが、特に、弾性を有するプラスチック製独立気泡発泡成形材が好ましく実施可能であり、更に好ましくは、弾性を有するポリエチレン系独立気泡発泡成形材が好ましく実施可能である。
独立気泡を有するプラスチック製独立気泡発泡成形材として下記の[構成F−aa]を備えた顔面装着用マスが、好ましく実施可能である。
[構成F−aa]:
独立気泡を有するプラスチック製独立気泡発泡成形材は、極めて細かい球形の多数の独立気泡であって、例えば、一つの気泡のセル径が1000μm以下、好ましくは500μm以下、より好ましくは100μm以下、の無数の独立気泡を有る極めて細かい微細構造を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形材が実施可能である。
上記の気密性マスク本体立体部として構成される独立気泡を有するプラスチック製独立気泡発泡成形材として、特に好ましくは、前記(A)独立気泡を有するプラスチック製独立気泡発泡成形材は、厚さが0.5〜5mmであり、好ましくは1〜3mm、より好ましくは1.5〜2.5mmである。
また、見かけ密度は0.5g/立方cm以下(JISK6767)であり、好ましくは0.3g/立方cm以下であり、より好ましくは0.1g/立方cm以下である。
上記の構成により、[効果F‐aa:特定の厚さと独立気泡のセル径を有するプラスチック製独立気泡発泡成形材により形成された気密性マスク本体立体部を構成することにより、前述の効果F‐aを有すると共に、特に、重量的に軽く、顔面に装着した時に、重く感じることなく軽い感じで疲労感なく長時間の装着が可能になる効果が著しく発揮される顔面装着用マスクが得られる]。
プラスチック製独立気泡発泡成形材の厚さが薄くなるに従って機械的強度が弱くなるとともに、立体形状を維持いる保形性が低下していく傾向があり、この点において、厚さが0.5mm以上の厚さを有するプラスチック製独立気泡発泡成形材が好ましい。また、プラスチック製独立気泡発泡成形材の厚さが厚くなるに従って、重さが増加していき、顔面に装着した時に顔面装着用マスクを重く感じる傾向があり、不快感を感じる傾向があり、この点において、プラスチック製独立気泡発泡成形材の厚さは5mm以下の厚さを有するプラスチック製独立気泡発泡成形材が好ましい。
顔面装着用マスクを、顔面に装着した場合に、プラスチック製独立気泡発泡成形材の見かけ密度が重くなるに従って重たく感じる等の装着感に劣る傾向にあり、0.5g/立方cmを超える顔面装着用マスクを、顔面に装着した場合には、重たく感じる等の装着感に劣る傾向にあり、また、温かい感触を感じる効果が少なくなる傾向にある。
プラスチック製独立気泡発泡成形材の一つの独立気泡のセル径が大きくなるに従って、機械的強度が低下していく傾向があり、一つの気泡のセル径が1000μm以下のセル径を有するプラスチック製独立気泡発泡成形材が好ましい。
独立気泡を有するプラスチック製独立気泡発泡成形材として下記の[構成F−ab]を備えた顔面装着用マスが、好ましく実施可能である。
[構成F−ab]:
前記(A)独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形材は、独立気泡を有する多孔質のポリエチレンを主成分とするポリエチレン系独立気泡発泡成形材であり、該ポリエチレン系独立気泡発泡成形材は、ポリエチレン製独立気泡発泡成形材、又は、ポリエチレンと他のビニルポリマーとの共重合ポリマー製独立気泡発泡成形材である、構成が好ましく実施可能である。
独立気泡を有するプラスチック製独立気泡発泡成形材としては、極めて細かい多数の独立気泡を有る微細構造を有する多孔質のポリエチレンを主成分とするポリエチレン系独立気泡発泡成形材が好ましく実施可能である。
ポリエチレン系独立気泡発泡成形材としては、例えば、ポリエチレン製発泡成形材、架橋型ポリエチレン製発泡成形材、又は、ポリエチレンと他のビニルポリマーとの共重合ポリマー製独立気泡発泡成形材が実施可能である。ポリエチレンと他のビニルポリマーとの共重合ポリマー製独立気泡発泡成形材としては、例えば、ポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形材、架橋型ポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形材が実施可能である。
これらのポリエチレン製又はポリエチレン共重合ポリマー製の独立気泡発泡成形材等のポリエチレン系独立気泡発泡成形材としては、押圧に対して90%以上の復元率(KDKS0607)、及び/又は、25%以上の反発弾性率(JISK6400、好ましくは30%以上)を有するプラスチック製独立気泡発泡成形材が、好ましく実施可能である。
また、ポリエチレン製又はポリエチレン共重合ポリマー製の独立気泡発泡成形材等のポリエチレン系独立気泡発泡成形材としては、0.5g/立方cm以下の密度を有するプラスチック製独立気泡発泡成形材が、好ましく実施可能である。
この構成に下記の効果が得られる。
[効果F−ab]:ポリエチレン製又はポリエチレン共重合ポリマー製のプラスチック製発泡成形材は、軽い軽量性、引張・引裂等に優れた機械的強度、肌触りが良く優れた柔軟性、適度な復元性と弾力性を有するクッション弾力性、変形した状態から元の形状の立体形状に戻ることができる形状を維持できる優れた形状保形成性、独立気泡に起因する汚れ等の付着しにくい耐汚染性、等の性質を備え、顔面に装着するマスクとして最適な上記全ての性質を有する。
また、人体肌の体温は36℃前後の体温である為、一般に、優れた断熱性を有する素材を肌に触れた時に、その体温により冷たく感じることなく温かい感触を有する性質を有する。そのため、上記のプラスチック製独立気泡発泡成形材は、優れた断熱性を有するために、これらの発泡成形材を使用して調製された顔面装着用マスクを肌に触れた時に冷たく感じることなく温かい感触を感じる優れた装着感を有する顔面装着マスクが得られる。
独立気泡を有するプラスチック製独立気泡発泡成形材として下記の[構成F−ac]を備えた顔面装着用マスが、好ましく実施可能である。
[構成F−ac]:気密性マスク本体立体部として構成される(A)独立気泡を有するプラスチック製独立気泡発泡成形材としては、C−TYPE測定法において、硬度が70度以下、好ましくは60度以下、更に好ましくは50度以下の柔らかい硬度を有する軟質プラスチック製独立気泡発泡成形材、及び/又は、弾性を有する弾性プラスチック製独立気泡発泡成形材が、特に、好ましく、実施可能である。
また、例えば、弾性を有する弾性プラスチック製独立気泡発泡成形材としては、KDKS0607の測定方法において、押圧に対して50%以上の復元率、好ましくは50%以上の復元率、更に好ましくは90%以上の復元率、及び/又は、JISK6400の測定方法において、15%以上の反発弾性率、好ましくは25%以上の反発弾性率、更に好ましくは25%以上の反発弾性率を有する弾性プラスチック製独立気泡発泡成形材が、特に、好ましく実施可能である。
この構成に下記の効果が得られる。
[効果F−ac]:硬度が70度以下、及び/又は、50%以上の復元率、及び/又は15%以上の反発弾性率を有する独立気泡を有する弾性プラスチック製独立気泡発泡成形材を備えた構成により、顔面装着時に、硬さを感じることなく、柔らかな快適な装着感を有する顔面装着用マスクが得られる。
立体形状に成形して独立気泡発泡成形材を製造する方法としては、特に限定されないが、例えば、所定立体形状のキャビティを有する金型の中に加熱されたポリマ原料を充填して立体形状の発泡成形体を製造する方法、又は、板状の発泡成形体を所定立体形状を有する上下の金型の間に挟んだ状態で加熱・押圧加工して所定立体形状の発泡成形体を製造する方法、等により、プラスチック製独立気泡発泡成形材を製造することができる。
気密性マスク本体立体部として構成可能な一例のポリエチレン系独立気泡発泡成形材の一般物性を表1に示す。
なお、表1に示すポリエチレン系独立気泡発泡成形材は、硬度が70度以下であり、50%以上の復元率、及び/又は15%以上の反発弾性率の弾性を有する弾性プラスチック製独立気泡発泡成形材である。
Figure 2021181666
本発明の上記の顔面装着用マスクにおいて、好ましくは、下記の[構成F‐b]を備えた顔面装着用マスクが実施可能である。
[構成F‐b:
前記気密性マスク本体立体部は、プラスチック製発泡成形材から構成され、前記プラスチック製発泡成形材は、(B)連続気泡を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形材から構成され、前記プラスチック製連続気泡発泡成形材の連続気泡の一つの気泡の平均セル径が150μm以下であり、好ましくは100μm以下であり、更に好ましくは50μm以下であり、前記プラスチック製連続発泡成形材は、装着者の顔面に装着した状態において、表裏方向において気密性を有するとともに、空隙部を有するように立体形状を維持する保形性を有する形状に形成されてなり、前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク装着者の呼吸時において、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部を通って通気することなく、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物が前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成されてなる、構成を備えた顔面装着用マスク]。
この構成により、下記の[効果F−b]と[効果F‐ba]を奏する顔面装着用マスクが得られる。
[効果F‐b:気密性マスク本体立体部として連続気泡を有するプラスチック製連続気泡発泡成形材を備えた構成において、連続気泡を有するプラスチック製連続気泡発泡成形材は、一般に、通常のプラスチック製成形材と比べて気泡を含んでいる為に重量的に軽く、また、独立気泡発泡成形材と比べて適度な柔軟性を有し、従って、顔面に装着した場合に、硬い感触を感じることなく柔らかな感触を感じると共に、重く感じることなく軽い感じで疲労感なく長時間の装着においても違和感を感じることのない、顔面装着用マスクが得られる]。
[効果F‐ba:一つの気泡のセル径が150μm以下を有するプラスチック製連続気泡発泡成形材により形成された気密性マスク本体立体部を構成することにより、前述の効果F‐dを有すると共に、特に、重量的に軽く、顔面に装着した時に、重く感じることなく軽い感じで疲労感なく長時間の装着が可能になる効果が著しく発揮されると共に、表裏方向に通気性が著しく低下して気密性を有する顔面装着用マスクが得られる]。
多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形材の一つの気泡のセル径が小さくに従って表裏方向の通気性が減少する傾向にあり、厚さが5mmであるプラスチック製連続気泡発泡成形材の一つの気泡のセル径が150μm以下の場合には、顔面にマスクを装着した場合に息苦しさを感じ通気性が無いことを確認した。
多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形材の一つの気泡のセル径が大きくなるに従って表裏方向の通気性が増加する傾向があり、セル径が150μmを超える場合には、厚さが5mmであるプラスチック製連続気泡発泡成形材により構成された気密性マスク本体立体部は、表裏方向に通気性を有するようになり、微小有害物を該通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲する機能が低下していく傾向がある。
但し、「連続気泡を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形材」は、類似の材料を使用して発泡した「独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形材」と比べて通気性が大きくなる傾向があり、気密性マスク本体立体部としては通気性の観点において、「プラスチック製連続気泡発泡成形材」よりも「プラスチック製独立気泡発泡成形材」の方が好ましく、著しく優れた気密性を有する気密性マスク本体立体部が得られる。
上記の気密性マスク本体立体部として構成される前記(B)プラスチック製連続気泡発泡成形材において、好ましくは、下記の[構成F‐bb]を備えた顔面装着用マスクが実施可能である。
[構成F‐bb:上記の気密性マスク本体立体部として構成される前記(B)プラスチック製連続気泡発泡成形材は、厚さが0.5〜5mmであり、好ましくは1〜3mm、より好ましくは1.5〜2.5mmである多数の連続気泡を有る微細構造を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形材である構成]。
この構成により、[効果F‐bb:特定の厚さを有するプラスチック製連続気泡発泡成形材により形成された気密性マスク本体立体部を構成することにより、前述の効果F‐dを有すると共に、特に、重量的に軽く、顔面に装着した時に、重く感じることなく軽い感じで疲労感なく長時間の装着が可能になる効果が著しく発揮される顔面装着用マスクが得られる]。
プラスチック製連続気泡発泡成形材の厚さが薄くなるに従って機械的強度が弱くなるとともに、立体形状を維持いる保形性が低下していく傾向があり、この点において、厚さが0.5mm以上の厚さを有するプラスチック製連続気泡発泡成形材が好ましい。また、プラスチック製連続気泡発泡成形材の厚さが厚くなるに従って、重さが増加していき、顔面に装着した時に顔面装着用マスクを重く感じる傾向があり、不快感を感じる傾向があり、この点において、プラスチック製連続気泡発泡成形材の厚さは5mm以下の厚さを有するプラスチック製連続気泡発泡成形材が好ましい。
上記の気密性マスク本体立体部として構成される前記(B)プラスチック製連続気泡発泡成形材において、好ましくは、下記の[構成F‐bc]を備えた顔面装着用マスクが実施可能である。
[構成F‐bc:
上記の気密性マスク本体立体部として構成される前記(B)プラスチック製連続気泡発泡成形材において、見かけ密度は0.5g/立方cm以下(JISK6767)であり、好ましくは0.3g/立方cm以下であり、より好ましくは0.1g/立方cm以下である、多数の連続気泡を有る微細構造を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形材が、好ましく実施可能である。
[効果F−bc:見かけ密度は0.5g/立方cm以下を有するプラスチック製連続気泡発泡成形材により形成された気密性マスク本体立体部を構成することにより、前述の効果F−bを有すると共に、重量的に軽く、顔面に装着した時に、重く感じることなく軽い感じで疲労感なく長時間の装着が可能になる効果が著しく発揮されると共に、表裏方向に通気性が著しく低下して気密性を有する顔面装着用マスクが得られる]。
顔面装着用マスクを、顔面に装着した場合に、プラスチック製連続気泡発泡成形材の見かけ密度が重くなるに従って重たく感じる等の装着感に劣る傾向にあり、0.5g/立方cmを超える顔面装着用マスクを、顔面に装着した場合には、重たく感じる等の装着感に劣る傾向にあり、また、温かい感触を感じる効果が少なくなる傾向にある。
上記の気密性マスク本体立体部として構成される前記(B)プラスチック製連続気泡発泡成形材において、特に好ましくは、下記の[構成F‐babc]を備えた顔面装着用マスクが実施可能である。
[構成F‐babc:
前記気密性マスク本体立体部として構成される前記(B)プラスチック製連続気泡発泡成形材は、厚さが0.5〜5mmであり、好ましくは1〜3mm、より好ましくは1.5〜2.5mmであり、見かけ密度は0.5g/立方cm以下であり、好ましくは0.3g/立方cm以下であり、より好ましくは0.1g/立方cm以下であり、連続気泡の一つの気泡の平均セル径が150μm以下であり、好ましくは100μm以下であり、更に好ましくは50μm以下である、多数の連続気泡を有る微細構造を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形材]。
この構成により、[効果F‐babc:上記[効果F−b]、[効果F−ba]、[効果F−bb]、[効果F−bc]の全ての効果を有する顔面装着用マス]が得られる。
厚さが薄くなるに従って、セル径が小さい気泡でも通気性が少なくなり、微小有害物を該通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲する機能が向上する傾向があることを確認した。すなわち、発明者は、セル径が150μmであって、厚さが5mmであるシート状のプラスチック製連続気泡発泡成形材を使用して、口に押し当てて呼吸した時の通気性を実験した結果、全く通気なく、気密性を有することを確認した。また、セル径が100μmであって、厚さが2mmであるシート状のプラスチック製連続気泡発泡成形材を使用して、口に押し当てて呼吸した時の通気性を実験した結果、全く通気なく、気密性を有することを確認した。
上記の気密性マスク本体立体部として構成される(B)プラスチック製連続気泡発泡成形材としては、例えば、ポリウレタン製連続気泡発泡成形材、ポリスチレ製連続気泡発泡成形材、ポリエチレン系連続気泡発泡成形材、等であって、セル径が150μmを有する連続気泡発泡成形材が使用可能であり、特に好ましくは、下記の[構成F‐bd]を備えた顔面装着用マスクが実施可能である。
[構成F‐bd:
前記気密性マスク本体立体部は、プラスチック製発泡成形材から構成され、前記プラスチック製発泡成形材は、(B)連続気泡を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形材であり、連続気泡を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形材は、連続気泡を有する多孔質のポリエチレンを主成分とするポリエチレン系連続気泡発泡成形材であり、該ポリエチレン系連続気泡発泡成形材は、ポリエチレン製連続気泡発泡成形材、又は、ポリエチレンと他のビニルポリマーとの共重合ポリマー製連続気泡発泡成形材である]構成が好ましく実施可能である。
連続気泡を有するプラスチック製独立気泡発泡成形材としては、極めて細かい多数の連続気泡を有る微細構造を有する多孔質のポリエチレンを主成分とするポリエチレン系連続気泡発泡成形材が好ましく実施可能である。
ポリエチレン系連続気泡発泡成形材としては、例えば、ポリエチレン製発泡成形材、架橋型ポリエチレン製発泡成形材、又は、ポリエチレンと他のビニルポリマーとの共重合ポリマー製連続気泡発泡成形材が実施可能である。ポリエチレンと他のビニルポリマーとの共重合ポリマー製連続気泡発泡成形材としては、例えば、ポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形材、架橋型ポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形材が実施可能である。、
一般に、連続気泡を有するプラスチック製連続気泡発泡成形材は、極めて細かい多数の連続気泡を有る微細構造を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形材であり、連続気泡を有するプラスチック製連続気泡発泡成形材としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂等のオレフィン系樹脂製発泡成形材、これらのポリオレフィン系樹脂と酢酸ビニル等の他のビニル系ポリマとの共重合ポリマ製発泡成形材、これらの樹脂の架橋型発泡成形材等が実施可能であり、これらの樹脂の種類により、硬さ、機械的強度、柔軟性、耐薬品性、耐水性等の種々の物性を有するプラスチック製連続気泡発泡成形材が得られる。
また、プラスチック製連続気泡発泡成形材の密度、気孔率、一つの気泡のセル径などを調整したプラスチック製連続気泡発泡成形材が製造可能であり、これにより、種々の硬さ、機械的強度、柔軟性、通気性、肌触り感、等を有するプラスチック製連続気泡発泡成形材が得られる。
また、人体肌の体温は36℃前後の体温である為、一般に、優れた断熱性を有する素材を肌に触れた時に、その体温により冷たく感じることなく温かい感触を有する性質を有する。そのため、上記のプラスチック製連続気泡発泡成形材は、優れた断熱性を有するために、これらの発泡成形材を使用して調製された顔面装着用マスクを肌に触れた時に冷たく感じることなく温かい感触を感じる優れた装着感を有する顔面装着マスクが得られる。
連続気泡を有するプラスチック製連続気泡発泡成形材として下記の[構成F−be]を備えた顔面装着用マスが、好ましく実施可能である。
[構成F−be]:
気密性マスク本体立体部として構成される連続気泡を有するプラスチック製連続気泡発泡成形材としては、特に限定されないが、例えば、セル径が150μm以下であると共に、ASKER−C測定法において、硬度が70度以下、好ましくは60度以下、更に好ましくは50度以下の柔らかい硬度を有する軟質プラスチック製連続気泡発泡成形材、及び/又は、弾性を有する弾性プラスチック製連続気泡発泡成形材が、特に、好ましく、実施可能である。これらの性質を有するプラスチック製連続気泡発泡成形材としては、例えば、ポリエチレン系連続気泡発泡成形材が特に好ましく実施可能である。
この構成に下記の効果が得られる。
[効果F−be]:硬度が70度以下、及び/又は、弾性を有する連続気泡を有するプラスチック製連続気泡発泡成形材を備えた構成により、顔面装着時に、硬さを感じることなく、柔らかな快適な装着感を有する顔面装着用マスクが得られる。
立体形状に成形して連続気泡発泡成形材製の気密性マスク本体立体部を製造する方法としては、特に限定されないが、例えば、板状の発泡成形体を所定立体形状を有する上下の金型の間に挟んだ状態で加熱・押圧加工して所定立体形状の発泡成形体を製造する方法、又は、所定の立体形状のキャビティを有する金型の中に加熱されたポリマ原料を充填して立体形状の発泡成形体を製造する方法、等により、プラスチック製連続気泡発泡成形材製の気密性マスク本体立体部を製造することができる。
気密性マスク本体立体部として構成可能な一例として、ポリエチレン系連続気泡発泡成形材のプラスチック製連続気泡発泡成形材の一般物性を表2に示す。
Figure 2021181666
一般に、前述のように、プラスチック製連続気泡発泡成形材はプラスチック製独立気泡発泡成形材と比べて大きな通気性を有する傾向にある。従って、気密性マスク本体立体として、ポリエチレン系発泡成形材を使用した場合、「ポリエチレン系連続気泡発泡成形材」よりも「ポリエチレン系独立気泡発泡成形材」が最適である。
一方、気密性マスク本体立体として、「ポリエチレン系連続気泡発泡成形材」も使用可能であり、種々の実験により、セル径が150μm以下の「ポリエチレン系連続気泡発泡成形材」は、プラスチック製独立気泡発泡成形材よりも気密性が劣るが、しかしながら、気密性マスク本体立体として使用可能な程度の気密性を有し、使用可能である事を見出したものである。
すなわち、気密性マスク本体立体として、「ポリエチレン系独立気泡発泡成形材」に限定されることなく、所望の気密性マスク本体立体の立体形状の保形成、柔軟性硬さ、伸縮性等を得るために、所望の物性を有する「ポリエチレン系連続気泡発泡成形材」も使用可能である。
本発明の顔面装着用マスクにおいて、好ましくは、下記の[構成F‐c]を備えた顔面装着用マスクが実施可能である。
[構成F‐c:前記気密性マスク本体立体部は、(C)プラスチック製成形材から構成され、前記プラスチック製成形材は、装着者の顔面に装着した状態において、表裏方向において通気性のない気密性を有するとともに、鼻孔付近に空隙部を有するように立体形状を維持する保形性を有する形状に形成されてなり、前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク装着者の呼吸時において、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部を通って通気することなく、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物が前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成されてなる、構成を備えてなる]。
この構成により下記の効果が得られる。
[効果F−c:気密性マスク本体立体部が(B)プラスチック製成形材から構成された構成により、プラスチック製成形材は、一般に、表裏方向において通気性のない気密性を有する性質を有し、表裏方向に通気性のない気密性を有する気密性マスク本体立体部を、容易に量産可能であり、また、約2mm以下の厚さにおいても空隙部を有する立体形状の気密性マスク本体立体部を有するマスク本体部を容易に形成可能であり、更に、汚れが付着した場合には拭き取り洗浄が可能であり、繰り返し使用が可能になる、等の性質を有する安価で量産性に有利な顔面装着用マスクが得られる]。
プラスチック製成形材としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート)、アクリル樹脂(ポリメチルメタアリリレート)、これらの共重合ポリマ、その他の汎用の熱可塑性プラスチックが使用可能であり、慣用の射出成型等により容易に安価に量産できる。
マスク本体部の厚さとしては、特に限定されないが、例えば、0.1〜2mmの薄い厚さが好ましく、実施可能であり、2mmを越えて厚さが厚くなるに従って、重くなり、長時間の顔面装着時において疲労感が出る傾向にある。厚さが0.1mm未満の薄い場合には、破壊等が生じやすくなる傾向がある。
本発明の顔面装着用マスクにおいて、好ましくは、下記の[構成F‐d]を備えた顔面装着用マスクが実施可能である。
[構成F‐d:前記気密性マスク本体立体部は、(D)伸縮弾性を有する弾性プラスチック製成形材から構成され、前記伸縮弾性を有する弾性プラスチック製成形材は、装着者の顔面に装着した状態において、表裏方向において通気性のない気密性を有するとともに、鼻孔付近に空隙部を有するように立体形状を維持する保形性を有する形状に形成されてなり、前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク装着者の呼吸時において、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部を通って通気することなく、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物が前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成されてなる]。
この構成により下記の効果が得られる。
[効果F−d:気密性マスク本体立体部が(D)伸縮弾性を有する弾性プラスチック製成形材から構成された構成により、顔面に装着した時に、人体の鼻や口等の凹凸に対応して、マスク本体が伸縮し、隙間なく肌に密着可能であると共に、圧迫感の無い柔らかな感触の顔面装着用マスクが得られる]。
弾性プラスチック製成形材としては、特に限定されないが、例えば、シリコーンゴム、ウレタンゴム、合成ゴム、天然ゴム、これらの共重合ポリマ、その他の汎用のゴム系の弾性プラスチックが使用可能であり、慣用の成型方法等により容易に安価に量産できる。
マスク本体部の厚さとしては、特に限定されないが、例えば、0.1〜1mmの薄い厚さが好ましく、実施可能であり、1mmを越えて厚さが厚くなるに従って、重くなり、長時間の顔面装着時において疲労感が出る傾向にある。厚さが0.1mm未満の薄い場合には、破壊等が生じやすくなる傾向がある。
また、本構成において、気密性弾性接顔シール部4としては、圧縮ゴム弾性シール部材が好ましく実施可能である。圧縮ゴム弾性シール部材としては、特に限定されることなく、シリコーンゴム、ウレタンゴム、合成ゴム、天然ゴム、これらの共重合ポリマ、その他の汎用のゴム系の圧縮ゴム弾性シール部材が実施可能であり、特に望ましくは、圧縮ゴム弾性シール部材と気密性マスク本体立体部とが同じ材質から構成されてなる顔面装着用マスクが好ましい。
本発明の顔面装着用マスクにおいて、好ましくは、下記の[構成F−e]を備えた顔面装着用マスクが実施可能である。
[構成F−e:前記気密性マスク本体立体部は、(E)不織布製シート状素材と(B)連続気泡を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形シート状素材とのうちの少なくとも一つのシート状素材と、(G)プラスチック製フィルムシート状素材と、の双方を積層した積層シート状素材から構成され、前記積層シート状素材は、装着者の顔面に装着した状態において、表裏方向において通気性のない気密性を有するとともに、空隙部を有するように立体形状を維持する保形性を有する形状に形成されてなり、前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク装着者の呼吸時において、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部を通って通気することなく、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物が前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成されてなる、顔面装着用マスク]。
この構成により、下記の[効果F−e]を奏する顔面装着用マスクが得られる。
[効果F‐e:気密性マスク本体立体部として、(E)不織布製シート状素材と(B)連続気泡を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形シート状素材と、のうちの少なくとも一つのシート状素材と、(G)プラスチック製フィルムシート状素材と、の双方を積層した積層シート状素材を備えた構成において、不織布製シート状素材は、一般に柔軟であると共に良好な肌触り感触を有するとともに軽い性質を有するが、しかしながら、通気性を有する性質がある。
連続気泡を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形シート状素材は、一般に、通常のプラスチック製成形材と比べて気泡を含んでいる為に重量的に軽く、また、独立気泡発泡成形材と比べて適度な柔軟性を有すると共に良好な肌触り感触を有するが、気泡の大きさが大きくなるに従って通気性を有するようになる性質がある。一方、プラスチック製フィルムシート状素材は、一般に、柔軟であるとともに、通気性を有することなく気密性を有する性質があるが、しかしながら、肌に触れた場合に冷感又は硬い感触を感じる傾向がある。良好な肌触り感触を有するがしかしながら通気性を有する(E)不織布製シート状素材及び/又は(D)プラスチック製連続気泡発泡成形シート状素材と、冷感や硬い感触を有するがしかしながら通気性なく気密性を有する(G)プラスチック製フィルムシート状素材との双方を積層した積層シート状素材を、気密性マスク本体立体部として、構成することにより、顔面に装着した場合に、冷感又は硬い感触等が感じなく良好な肌触り感触を有すると共に、通気性のない気密性マスク本体立体部を形成することが可能になり、更に、軽く、長時間の装着においても疲労感等の違和感を感じることのない、顔面装着用マスクが得られる。
(E)不織布製シート状素材としては、特に限定されないが、短繊維を集合してなる通気性を有するシート状の不織布が使用できる。
不織布は、繊維シート、ウェブ(繊維だけで構成された薄い膜状のシート)、又は、バット(毛布状の繊維)であり、所望の繊維長と所望の繊維径を有する繊維が、ランダム又は一方向に配向してなり、交絡、融着、及び接着のうちの少なくとも一つによって繊維間が結合されて形成された3次元の繊維集合体の形態を有するとともに、布状形態、綿状形態、又は、紙状形態を有し、短繊維又は長繊維を熱的・機械的又は化学的な作用によって接着又は絡み合わせることでシート状、又は、板状に形成したものが実施可能である。シート状の不織布の素材としては、特に限定されないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、その他の合成繊維、及び、動物性繊維、植物性繊維と、これらの合成繊維を組み合わせた混合素材製の不織布繊維素材が実施可能である。
また、不織布製シート状素材としては、汎用の不織布製マスク、汎用の不織布製サージカルマスクに使用されている不織布製シート状素材も実施可能である。特に、加熱により熔融して他の素材と熱融着可能なポリエチレンやポリプロピレン等を含有する素材が好ましく実施可能であり、これにより、不織布製シート状素材とプラスチック製フィルムシート素材とが互いに接合されて積層された通気性のない積層シート状素材が容易に得られる。
また、不織布製シート状素材としては、結合剤を混入して、所望の硬さや厚さを有するシート状の不織布が使用できる。
(D)連続気泡を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形シート状素材としては前述の[構成D]において説明したプラスチック製連続気泡発泡成形シート状素材と同じプラスチック製連続気泡発泡成形シート状素材であるとともに、連続気泡の一つの気泡のセルの大きさに限定されることなく、連続気泡の一つの気泡の平均セル径が150μmを有するプラスチック製連続気泡発泡成形シート状素材も実施可能である。
(E)不織布製シート状素材、又は、(B)多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形シート状素材の厚さは、特に限定されないが、0.3〜5mmであり、好ましくは1〜3mm、より好ましくは1.5〜2.5mmであり、0.3mm未満の場合は破れやすくなる傾向があり、5mmを超える場合には、顔面装着時に重く感じて長時間の装着において疲労感を感じる傾向がある。
(G)プラスチック製フィルムシートの厚さは、特に限定されないが、1mm以下であり、好ましくは0.7mm以下、より好ましくは0.5mm以下であり、1mmを超える場合には、硬くなり、又は、重くなり、装着感に劣る傾向がある。
なお、本構成において、(E)不織布製シート状素材及び/又は(B)連続気泡を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形シート状素材が顔面に接触する内面に設置され、(G)プラスチック製フィルムシート状素材が表面側に設置された構成が好ましく実施可能であり、この構成により、上記[効果F‐e]が更に著しく発揮できる顔面装着用マスクが得られる。
本発明の顔面装着用マスクにおいて、好ましくは、下記の[構成F‐f]を備えた顔面装着用マスクが実施可能である。
[構成F‐f:前記気密性マスク本体立体部は、(E)不織布製シート状素材と(B)連続気泡を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形シート状素材とのうちの少なくとも一つのシート状素材と、(A)独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形シート状素材と、の双方を積層した積層シート状素材から構成され、前記積層シート状素材は、装着者の顔面に装着した状態において、表裏方向において通気性のない気密性を有するとともに、空隙部を有するように立体形状を維持する保形性を有する形状に形成されてなり、前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク装着者の呼吸時において、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部を通って通気することなく、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物が前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成されてなる、顔面装着用マスク]。
積層シート状素材としては、(EA)不織布製シート状素材と独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形シート状素材との双方を積層した積層シート状素材、又は、(BA)連続気泡を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形シート状素材と独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形シート状素材との双方を積層した積層シート状素材、又は、(EBA)不織布製シート状素材と連続気泡を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形シート状素材と独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形シート状素材とを積層した積層シート状素材、等が実施可能である。
この構成により、下記の[効果F−f]を奏する顔面装着用マスクが得られる。
[効果F‐f:気密性マスク本体立体部として、(E)不織布製シート状素材と(B)連続気泡を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形シート状素材とのうちの少なくとも一つのシート状素材と、(A)多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形シート状素材と、の双方を積層した積層シート状素材を備えた構成において、不織布製シート状素材は、一般に柔軟であると共に良好な肌触り感触を有するとともに軽い性質を有するが、しかしながら、通気性を有する性質がある。
(B)連続気泡を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形シート状素材は、独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形シート状素材と比べて柔軟であり、温かい感触を有するが、気泡の大きさが大きくなるに従って通気性を有するようになる性質がある。
一方、独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形シート状素材は、一般に、通気性を有することなく気密性を有する性質があるが、しかしながら、プラスチック製独立気泡発泡成形シート状素材はプラスチック製連続気泡発泡成形シート状素材と比べて肌に触れた場合にやや硬い感触を感じる傾向がある。
良好な肌触り感触を有するがしかしながら通気性を有する(E)不織布製シート状素材及び/又は(B)プラスチック製連続気泡発泡成形シート状素材と、温感ややや硬い感触を有するがしかしながら通気性なく気密性を有する(A)独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形シート状素材との双方を積層した積層シート状素材を、気密性マスク本体立体部として、構成することにより、顔面に装着した場合に、冷感又は硬い感触等が感じなく良好な肌触り感触を有すると共に、通気性のない気密性マスク本体立体部を形成することが可能になり、更に、軽く、長時間の装着においても疲労感等の違和感を感じることのない、顔面装着用マスクが得られる。
なお、本構成において、(E)不織布製シート状素材及び/又は(B)連続気泡を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形シート状素材が顔面に接する側に設置され、(A)独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形シート状素材が表面側に設置された構成がより好ましく、これにより、上記の[効果F‐f]が更に発揮できる顔面装着用マスクが得られる。
[構成F‐f]において、(E)不織布製シート状素材、及び/又は、(B)連続気泡を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形シート状素材としては、特に限定されないが、上記[構成F−b]と同じ素材が好ましく実施可能である。(A)独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形シート状素材としては、前述の[構成F‐a]と同じ素材が好ましく実施可能である。
(E)不織布製シート状素材、及び/又は、(B)多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形シート状素材の厚さは、特に限定されないが、0.3〜5mmであり、好ましくは1〜3mm、より好ましくは1.5〜2.5mmであり、0.3mm未満の場合は破れやすくなる傾向があり、5mmを超える場合には、顔面装着時に重く感じて長時間の装着において疲労感を感じる傾向がある。
(A)独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形シート状素材の厚さは、特に限定されないが、1mm以下であり、好ましくは0.1mm以下、より好ましくは0.05mm以下であり、1mmを超える場合には、硬くなり、又は、重くなり、装着感に劣る傾向がある。
また、気密性マスク本体立体部が、(A)独立気泡を有するプラスチック製独立気泡発泡成形材と、(G)プラスチック製フィルムシート状素材と、の双方を積層した積層シート状素材とを備えた顔面装着用マスクも実施可能である。
<気密性弾性接顔シール部材について>
本発明の上記の顔面装着用マスクにおいて、気密性弾性接顔シール部材としては、物体に圧縮力を加えた時にその力に対応した寸法で圧縮し、圧縮力を除いた時に元の寸法に戻る圧縮弾性を有する素材が望ましく実施可能であり、好ましくは、下記の[構成H]を備えた顔面装着用マスクが実施可能である。
[構成H:
前記気密性弾性接顔シール部は、(a)弾性を有するとともに独立気泡を有する弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材から構成され、前記弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材は、装着者の顔面に装着した状態において、表裏方向において通気性のない気密性を有するとともに、顔面の凹凸形状に一致して厚さ方向に圧縮弾性変形して顔面に密接可能な程度の弾性硬さを有し、前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、前記気密性弾性接顔シール部が前記表裏方向に対して直行する厚さ方向に、顔面の凹凸形状に一致して弾性変形してマスク装着者の顔面に密接するとともに、マスク装着者の呼吸時において、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部と前記気密性弾性接顔シール部を通って通気することなく、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物が前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成されてなる顔面装着用マスク]。
(a)弾性を有するとともに独立気泡を有する弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材としては、特に限定されないが、例えば、多孔質を有するポリエチレン製独立気泡発泡成形材、ポリエチレンと他のビニルポリマとの共重合ポリマ製独立気泡発泡成形材等のポリエチレン系独立気泡発泡成形材、ポリウレタン製独立気泡発泡成形材、ポリ塩化ビニル製独立気泡発泡成形材、シリコーン樹脂製独立気泡発泡成形材、エチレンプロピレンジエンゴム製独立気泡発泡成形材、等が実施可能であるが、特に、弾性を有するプラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材が好ましく実施可能であり、更に好ましくは、弾性を有するポリエチレン系独立気泡発泡成形弾性シール部材が好ましく実施可能である。
上記の[構成H]の構成により、下記の[効果H]を有する顔面装着用マスクが得られる。
[効果H]:前述の効果A‐a、効果A−b、効果A−c効果、A−dが得られると共に、「弾性を有するとともに独立気泡を有する弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材」の構成において、人体の顔面に装着したときに、良好な弾性を有する性質に起因して、気密性弾性接顔シール部4が顔面の鼻等の凹凸に対応して隙間なく密着した密接可能になって、気密性弾性接顔シール部4とを通過する呼気と吸気の流れが著しく抑制される効果が得られると共に、また、顔面への柔らかな肌触り感触の良い良好なフィット感が得られ、更に、独立気泡発泡成形弾性を有する性質に起因して、通気性のない優れた気密性を有し呼気・吸気シール性を奏する顔面装着用マスクが得られる。
上記の弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材を備えた顔面装着用マスクにおいて、下記の[構成H−a]を備えた顔面装着用マスクが、好ましく実施可能である。
[構成H−a]:
弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材は、極めて細かい多数の独立気泡を有し、例えば、一つの気泡のセル径が1000μm以下、好ましくは500μm以下、より好ましくは100μm以下、の無数の独立気泡を有る微細構造を有する弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材が実施可能である。
見かけ密度は0.5g/立方cm以下(JISK6767)であり、好ましくは0.3g/立方cm以下であり、より好ましくは0.1g/立方cm以下である、弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材が、好ましく実施可能である。
独立気泡を有するプラスチック製独立気泡発泡成形材としては、C−TYPE測定法において、硬度が70度以下、好ましくは60度以下、更に好ましくは50度以下の柔らかい硬度を有する軟質プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材、及び/又は、弾性を有する弾性プラスチック製独立気泡発泡成形シール部材が、特に、好ましく、実施可能である。
また、例えば、弾性を有する弾性プラスチック製独立気泡発泡成形シール部材としては、KDKS0607の測定方法において、押圧に対して50%以上の復元率、好ましくは50%以上の復元率、更に好ましくは90%以上の復元率、及び/又は、JISK6400の測定方法において、15%以上の反発弾性率、好ましくは25%以上の反発弾性率、更に好ましくは25%以上の反発弾性率を有する弾性プラスチック製独立気泡発泡成形シール部材が、特に、好ましく実施可能である。
上記[構成H−a]の構成により、下記の[効果H−a]を有する顔面装着用マスクが得られる。
[効果H−a:前述の効果Hが更に著しく発揮された顔面装着用マスクが得られると共に、更に、人体肌の体温は36℃前後の体温である為、一般に、優れた断熱性を有する素材を肌に触れた時に、その体温により冷たく感じることなく温かい感触を有する性質を有する。そのため、上記の弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材は、優れた断熱性を有するために、これらの発泡成形材を使用して調製された顔面装着用マスクを肌に触れた時に冷たく感じることなく温かい感触を感じる優れた装着感を有する顔面装着マスクが得られる]。
弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材を備えた顔面装着用マスクにおいて、下記の[構成H−b]を備えた顔面装着用マスクが、好ましく実施可能である。
[構成H−b]:
弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材は、極めて細かい球形の多数の独立気泡を有る微細構造を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材であり、弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン製発泡成形弾性シール部材、ポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形弾性シール部材、架橋型ポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形弾性シール部材、又は、これらの化学的に架橋されたポリエチレン製発泡成形弾性シール部材、ポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形弾性シール部材、等のポリエチレン系独立気泡発泡成形弾性シール部材が望ましく実施可能である。
上記[構成H−b]:の構成により、下記の[効果成H−b]を有する顔面装着用マスクが得られる。
[効果H−b:これらのポリエチレン製やポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製のポリエチレン系独立気泡発泡成形弾性シール部材は、軽い軽量性、引張・引裂等に優れた機械的強度、肌触りが良く優れた柔軟性や硬さ、適度な復元性と弾力性を有するクッション弾力性・圧縮弾性を有し、独立気泡に起因する汚れ等の付着しにくい耐汚染性、等の性質を備え、気密性弾性接顔シール部として最適な上記全ての性質を有する。また、密度が0.5g/立方cm以下、一つの気泡のセル径が1000μm以下であると共に、所望の圧縮弾性を有する気密性弾性接顔シール部が、慣用の製造方法により容易に安価に製造できる]。
ポリエチレン製やポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製の弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材としては、例えば、前述の[表1]に記載の種々のポリエチレン製やポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製のポリエチレン系独立気泡発泡成形材と同じ材質を有するポリエチレン系独立気泡発泡成形弾性シール部材が実施可能である。
上記の顔面装着用マスクにおいて、好ましくは、気密性弾性接顔シール部材として、下記の[構成H−c]を備えた顔面装着用マスクが実施可能である。
[構成H−c]:
前記気密性弾性接顔シール部は、(b)弾性を有するとともに連続気泡を有する弾性プラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材から構成され、前記弾性プラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材は、一つの気泡の平均セル径が150μm以下であり、好ましくは100μm以下であり、更に好ましくは50μm以下であり、前記弾性プラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材は、装着者の顔面に装着した状態において、表裏方向において通気性のない気密性を有するとともに、前記表裏方向に対して直行する厚さ方向に、顔面の凹凸形状に一致して弾性変形して顔面に密接可能な程度の厚さ方向弾性硬さを有し、前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、前記気密性弾性接顔シール部が厚さ方向に顔面の凹凸形状に一致して弾性変形して、マスク装着者の顔面に密接するとともに、マスク装着者の呼吸時において、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部と前記気密性弾性接顔シール部を通って通気することなく、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物が前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成されてなる顔面装着用マスク。
[構成H−c]により下記の[効果H−c]、及び、[効果H−ca]が得られる。
[効果H−c]:気密性弾性接顔シール部として連続気泡を有するプラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材を備えた構成において、連続気泡を有するプラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材は、一般に、通常のプラスチック製成形材と比べて気泡を含んでいる為に重量的に軽く、特に、独立気泡発泡成形材と比べて適度な柔軟性を有し、従って、顔面に装着した場合に、硬い感触を感じることなく柔らかな感触を感じると共に、重く感じることなく軽い感じで疲労感なく長時間の装着においても違和感を感じることのない、顔面装着用マスクが得られる。
[効果H−ca]:一つの気泡のセル径が150μm以下を有するプラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材により形成された弾性プラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材を構成することにより、前述の効果H−cを有すると共に、表裏方向に通気性が著しく低下して気密性を有する顔面装着用マスクが得られる]。
一般に連続気泡を有する発泡成形弾性シール部材は通気性を有するが、その一つの気泡のセル径が小さくに従って通気性が減少する傾向にあり、セル径が150μm以下の多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材は殆ど通気性が無いことを確認した。
従って、気密性弾性接顔シール部材として一つの気泡のセル径が150μm以下の多孔質の圧縮弾性プラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材を構成した顔面装着用マスクにおいて、気密性弾性接顔シール部材を通過する呼気や吸気が著しく少なくなり、優れたシール効果を有することを見出した。
連続気泡を有する弾性プラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材として下記の[構成H−cb]を備えた顔面装着用マスが、好ましく実施可能である。
[構成H−cb]:
気密性弾性接顔シール部として構成される連続気泡を有するプラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材としては、特に限定されないが、例えば、セル径が150μm以下であると共に、ASKER−C測定法において、硬度が70度以下、好ましくは60度以下、更に好ましくは50度以下の柔らかい硬度を有する軟質プラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材、及び/又は、弾性を有する弾性プラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材が、特に、好ましく、実施可能である。
これらの性質を有するプラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材としては、例えば、ポリエチレン系連続気泡発泡成形シール部材、及び、ポリウレタン系連続気泡発泡成形シール部材、等が実施可能であるが、特にポリエチレン系連続気泡発泡成形シール部材が好ましく実施可能である。
この構成に下記の効果が得られる。
[効果H−cb]:硬度が70度以下、及び/又は、弾性を有する連続気泡を有するプラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材を備えた構成により、顔面の凹凸に対応してプラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材が弾性変形して顔面に密着し、顔面とマスクとの間の隙間の発生が防止されて、微小有害物が通気性微小有害物捕獲フィルタ部において効率よく捕獲可能になる効果が得られる。更に、肌触りが良く優れた柔軟性、適度な復元性と弾力性を有するクッション弾力性・圧縮弾性等の性質を備えると共に、顔面装着時に、硬さを感じることなく、柔らかな快適な装着感を有する気密性弾性接顔シール部として良好な上記全ての性質を有する顔面装着用マスクが得られる。
上記の気密性弾性接顔シール部材として、弾性プラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材を備えた構成において、特に下記の[構成H−cc]を備えた顔面装着用マスクが実施可能である。
[構成H−cc]:
前記(a)弾性を有するとともに連続気泡を有する弾性プラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材は、連続気泡を有する多孔質のポリエチレン製連続気泡発泡成形弾性シール部材、又は、連続気泡を有する多孔質のポリエチレンと他のビニルポリマーとの共重合ポリマー製連続気泡発泡成形弾性シール部材であり、弾性プラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材は、装着者の顔面に装着した状態において、表裏方向において通気性のない気密性を有するとともに、前記表裏方向に対して直行する厚さ方向に、顔面の凹凸形状に一致して弾性変形して顔面に密接可能な程度の厚さ方向弾性硬さを有してなる]。
弾性プラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材は、極めて細かい球形の多数の独立気泡を有る微細構造を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材であり、弾性プラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材としては、特に限定されないが、物体に圧縮力を加えた時にその力に対応した寸法で圧縮し、圧縮力を除いた時に元の寸法に戻る弾性を有する素材であって、例えば、ポリエチレン製発泡成形弾性シール部材、ポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形弾性シール部材、架橋型ポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形弾性シール部材、等の特定の見かけ密度とセル径を有する多孔質のポリエチレン系連続気泡発泡成形弾性シール部材、又は、これらの化学的に架橋されたポリエチレン系連続気泡発泡成形弾性シール部材が望ましく実施可能である。
上記[構成H−cc]:の構成により、下記の[効果成H−cc]を有する顔面装着用マスクが得られる。
[効果H−cc:これらのポリエチレン製やポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製のポリエチレン系連続気泡発泡成形弾性シール部材は、軽い軽量性、引張・引裂等に優れた機械的強度、肌触りが良く優れた柔軟性、適度な復元性と弾力性を有するクッション弾力性・圧縮弾性等の性質を備え、気密性弾性接顔シール部として良好な上記全ての性質を有し、前述の効果H−ca、及び、効果H−cbが著しく良好に発揮される顔面装着用マスクが得られる。所望の弾性を有するポリエチレン系連続気泡発泡成形弾性シール部材は慣用の製造方法により容易に安価に製造できる]。
ポリエチレン製やポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製の圧縮弾性プラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材としては、例えば、前述の[表2]に記載の種々のポリエチレン製やポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製の圧縮弾性プラスチック製連続気泡発泡成形材と同じ材質を有するポリエチレン系連続気泡発泡成形弾性シール部材が実施可能である。
本発明の顔面装着用マスクにおいて、上記の気密性弾性接顔シール部材として、特に下記の[構成H−e]を備えた顔面装着用マスクが実施可能である。
[構成H−e:前記気密性弾性接顔シール部は、(c)弾性を有する弾性ゴム製シール部材から構成され、前記弾性ゴム製シール部材は、装着者の顔面に装着した状態において、表裏方向において気密性を有するとともに、顔面の凹凸形状に一致して凹凸形状に変形して顔面に密接可能な程度の弾性硬さを有し、前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、前記気密性弾性接顔シール部が厚さ方向に顔面の凹凸形状に一致して圧縮弾性変形して、マスク装着者の顔面に密接するとともに、マスク装着者の呼吸時において、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部と前記気密性弾性接顔シール部を通って通気することなく、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物が前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成されてなる、顔面装着用マスク]。
この構成により下記の効果が得られる。
[効果H−e:顔面に装着した時に、気密性弾性接顔シール部材が鼻等の凹凸形状に対応して変形して、その気密性弾性接顔シール部材が顔面に密接し、呼気や吸気が漏れることなくシール作用効果が著しく発揮され、その結果、微小有害物が前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成されてなる、顔面装着用マスクが得られる]。
圧縮弾性ゴム製シール部材としては、例えば、汎用されている圧縮弾性ゴム製シール部材が実施可能であり、例えば、シリコーン樹脂製ゴム材、ポリウレタン樹脂製ゴム材、合成ゴム、天然ゴム等の物体に圧縮力を加えた時にその力に対応した寸法で圧縮し、圧縮力を除いた時に元の寸法に戻る圧縮弾性を有する圧縮弾性ゴム製シール部材が実施可能である。このような汎用されている圧縮弾性ゴム製シール部材としては、一般に汎用されている所望の硬さ、柔軟性、圧縮弾性を有する圧縮弾性ゴム製シール部材が使用可能である。
気密性弾性接顔シール部材4の形状としては、例えば、図2、図3に示される顔面装着用マスクに図示されているように、気密性マスク本体立体部3の鼻筋及び又は鼻筋近傍領域に対応する領域、又は、気密性マスク本体全外周縁部32に設置された環状形状を有し、所定の厚さ寸法と幅寸法を有する形状が実施できる。
すなわち、本発明の顔面装着用マスクにおいて、上記の気密性弾性接顔シール部材として、特に下記の[構成H−f]を備えた顔面装着用マスクが実施可能である。
[構成H−f:前記気密性弾性接顔シール部は、装着者の顔面に装着した状態において、顔面の凹凸形状に対応して厚さ方向に弾性変形可能な厚さ寸法を有し、前記気密性弾性接顔シール部の厚さは、0.5〜10mmであり、好ましくは0.5〜7mmであり、更に好ましくは1〜6mmである厚さを有し、これにより、前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、前記気密性弾性接顔シール部が、顔面の凹凸形状に対応して厚さ方向に弾性変形して、顔面に隙間なく密接して形成してなる顔面装着用マスク]。
この構成により下記の[効果−f]が得られる。
[効果H−f:気密性弾性接顔シール部の厚さが0.5〜10mmである構成により、マスク装着者の顔面に装着された状態において、顔面の鼻等の凹凸に対応して気密性弾性接顔シール部材4が十分に圧縮変形して、顔面とマスクとの間に隙間が生じることなく密接して装着可能になり、その結果、通気性微小有害物捕獲フィルタ部において微小有害物を捕獲する機能が著しく向上したる顔面装着用マスクが得られる効果]。
気密性弾性接顔シール部材4の厚さ寸法が0.5mm未満の場合には、マスク装着者の顔面に装着された状態において、顔面の鼻等の凹凸に対応して圧縮変形することができなく、顔面の全ての領域に密接できなくなって気密性弾性接顔シール部材4と顔面との間に隙間が生じ、呼吸時に呼気及び吸気がその隙間を通じて通気し、その結果、微小有害物が前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において十分に捕獲されない傾向がある。気密性弾性接顔シール部材4の厚さ寸法が10mmを超える場合には、嵩高くなり、携帯に不便が生じる。
また、本発明の顔面装着用マスクにおいて、上記の気密性弾性接顔シール部材として、特に下記の[構成H−g]を備えた顔面装着用マスクが実施可能である。
[構成H−g:前記気密性弾性接顔シール部は、前記気密性弾性接顔シール部は、前記気密性マスク本体立体部の裏面側に形成されるとともに、前記気密性マスク本体立体部から突出する形態で形成され、装着者の顔面に装着した状態において、人体の鼻孔を塞がない状態に形成される程度の幅寸法を有し、前記気密性弾性接顔シール部の幅寸法は、2〜20mmであり、好ましくは3〜15mmであり、更に好ましくは5〜13mmである幅寸法を有し、これにより、前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、前記気密性弾性接顔シール部が、マスク装着者の顔面に密接するとともに、マスク装着者の呼吸時において、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部と前記気密性弾性接顔シール部を通って通気することなく、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物が前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成されてなる、顔面装着用マスク]。
この構成により下記の[効果−g]が得られる。
[効果H−g:気密性弾性接顔シール部の幅寸法が2〜20mmである構成により、マスク装着者の顔面に装着された状態において、顔面の鼻等の凹凸に対応して気密性弾性接顔シール部材4が十分に圧縮変形して、顔面とマスクとの間に隙間が生じることなく密接して装着可能な顔面装着用マスクが得られる効果。
気密性弾性接顔シール部材4の幅寸法が2mm未満の場合には、マスク装着者の顔面に装着された状態において、顔面の鼻等の凹凸に対応する圧縮変形が不充分になり、顔面の全ての領域に密接できなくなって気密性弾性接顔シール部材4と顔面との間に隙間が生じ、呼吸時に呼気及び吸気がその隙間を通じて通気し、その結果、微小有害物が前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において十分に捕獲されない傾向がある。気密性弾性接顔シール部材4の幅さ寸法が20mmを超える場合には、マスク本体空隙部31の空間が小さくなり、呼吸時に息苦しさを感じる傾向がある。
本発明の顔面装着用マスクにおいて、気密性弾性接顔シール部材及び気密性マスク本体立体部として、特に下記の構成を備えた顔面装着用マスクが実施可能である。
[構成H−k]:気密性弾性接顔シール部は、気密性マスク本体立体部よりも小さく柔らかい硬度を有し、これにより、マスク本体部が顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、前記気密性弾性接顔シール部が、マスク装着者の顔面に密接するとともに、マスク装着者の呼吸時において、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部と前記気密性弾性接顔シール部を通って通気することなく、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物が前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成されてなる顔面装着用マスク。
気密性弾性接顔シール部材及び気密性マスク本体立体部として、独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形素材、及び/又は、連続気泡を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形素材を構成した顔面装着用マスクにおいては、気密性弾性接顔シール部材の硬度が、気密性マスク本体立体部の硬度よりも大きな硬度を有する発泡成形素材を構成した顔面装着用マスクが望ましい。
例えば、気密性マスク本体立体部3は(A)独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形材から構成され、気密性弾性接顔シール部4は(a)圧縮弾性を有するとともに連続気泡を有する圧縮弾性プラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材から構成され、気密性弾性接顔シール部4が前記気密性マスク本体立体部3よりも小さい硬度を有する性質を備えた素材の構成が、更に好ましく実施可能である。
この構成により、[効果H−k:気密性弾性接顔シール部材の硬度が、気密性マスク本体立体部の硬度よりも大きな硬度を有する発泡成形素材を構成した顔面装着用マスクにより、顔面に装着した時に、気密性弾性接顔シール部材が鼻等の凹凸形状に対応して充分に圧縮変形して、、顔面とマスクとの間に隙間が生じることなく、気密性弾性接顔シール部材が顔面に密接し、呼気や吸気が漏れることなくシール作用効果が著しく発揮され、その結果、微小有害物が前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成されてなる、顔面装着用マスクが得られる]。
また、気密性弾性接顔シール部材4の形状としては、マスク装着者の顔面に装着された状態における鼻に当接する気密性弾性接顔シール部材4の領域の厚さ寸法及び/又は幅寸法が、他の顔面部位に当接する領域よりも大きい寸法を有するように構成した気密性弾性接顔シール部材4も実施可能である。この構成により、[効果H−h:マスク装着者の顔面に装着された状態において、顔面の鼻等の凹凸に対応して気密性弾性接顔シール部材4が十分に圧縮変形して、顔面とマスクとの間に隙間が生じることなく密接して装着可能な顔面装着用マスクが得られる効果]が得られる。
また、本発明の顔面装着用マスクにおいて、上記の気密性弾性接顔シール部材として、下記の[構成H−i]を備えた顔面装着用マスクが実施可能である。
[構成H−h:前記気密性弾性接顔シール部は、(d)繰返し粘着取外し可能な粘着性と保形成を有するゲル状粘着シール部材、又は、(e)繰返し粘着取外し可能な粘着性を有する粘着シール部材、から構成され、前記粘着シール部材は、装着者の顔面に装着した状態において、表裏方向において通気性のない気密性を有するとともに、顔面の凹凸形状に一致して凹凸形状に変形して顔面に密接可能な程度の弾性硬さを有し、前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、前記気密性弾性接顔シール部がマスク装着者の顔面に密接するとともに、マスク装着者の呼吸時において、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部と前記気密性弾性接顔シール部を通って通気することなく、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物が前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成されてなる顔面装着用マスク]。
この構成により、下記の効果が得られる。
[効果H−i:マスク装着者の顔面に装着された状態において、顔面とマスクとの間に隙間が生じることなく密着密接して装着可能な顔面装着用マスクが得られる効果]が得られる。
<顔装着固定部について>
本発明の顔面装着用マスクにおいて、下記の[構成G]を備えた顔面装着用マスクが実施可能である。
[構成G:
前記顔装着固定部は、(M)紐材、又は、伸縮弾性を有するゴム紐材、又は、(N)前記マスク本体部2と同じ材質から形成され、前記マスク本体部2と一体的形成されてなるマスク本体部材類似固定部材、から構成されてなり、前記マスク本体部が顔面に隙間なく密接するように前記顔装着固定部を引っ張って張力を有する状態で人体の後頭部又は耳に固定し、これにより前記マスク本体部を顔面に固定可能に構成されてなる、顔面装着用マスク]。
この構成により、下記の効果が得られる。
[効果G:前記マスク本体部の前記気密性弾性接顔シール部が顔面に隙間なく密接するように前記顔装着固定部を引っ張って張力を有する状態で人体の後頭部又は耳に固定し、これにより前記マスク本体部を顔面に固定することにより、顔面の鼻等の凹凸に対応して気密性弾性接顔シール部材4が十分に圧縮変形して、顔面とマスクとの間に隙間が生じることなく密接して、気密性マスク本体立体部3と顔面との間が隙間なく密接するため、呼吸時において、吸気が通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通気することになり、その結果 微小有害物が前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において効率よく捕獲可能になる効果]。
例えば、顔装着固定部6としては、下記の構成が実施可能である。
図1〜図3に示される顔面装着用マスクにおいて、顔装着固定部6は、紐材又は伸縮弾性を有するゴム紐材6により形成され、顔装着固定部6が後頭部に固定されてなる。また、図6において、顔装着固定部6は、紐材又は伸縮弾性を有するゴム紐材6により形成され、顔装着固定部6が耳に固定されてなる。また、図4において、顔装着固定部6はマスク本体部2と同じ材質から形成されると共にマスク本体部2と一体的形成されてなるマスク本体部材類似固定部材から構成され、顔装着固定部6が耳に固定されてなる。
この構成により、[効果G:顔面の少なくとも鼻と口とを覆って装着可能であり、顔面に適度の圧縮力を与えて、顔面と顔面装着用マスクとを隙間なく密接させることが可能な顔面装着用マスクが得られる効果]が得られる。
顔装着固定部6が(N)前記マスク本体部2と同じ材質から形成され、前記マスク本体部2と一体的形成されてなるマスク本体部材類似固定部材を備えた顔面装着用マスクとしては、例えば、図4に示されるような形状を有する顔面装着用マスクが実施可能である。
図4において、気密性マスク本体立体部3と顔装着固定部6は、同じ伸縮弾性を有する弾性プラスチック製成形材から構成されて、一体的に接合されてなる形状を有する。
本発明の顔面装着用マスクにおいて、好ましくは、下記の[構成K]を備えた顔面装着用マスクが、好ましく実施可能である。
[構成K]:
前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は、繊維から構成された繊維布を備え、前記繊維布は、(i)長繊維を編成してなる通気性を有する織布と、(ii)短繊維を集合してなる通気性を有する不織布とのうちの少なくとも一つの繊維布、を備えてなる。
前記繊維は、動物繊維、植物繊維、及び、化学合成繊維からなる群から選ばれる少なくとも一つの繊維である。
前記微小有害物は(イ)病原菌、病原ウイルス、及び、病原バクテリアからなる群から選ばれる少なくとも一つの病原体である。
前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、少なくとも、繊維及び/又は該繊維から構成された繊維布に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布を有し、前記抗病原体剤は前記病原体を死滅又は増殖抑制する抗病原体機能を有し、前記抗病原体剤は、(イ‐a)ヨウ素系抗病原体剤、(イ‐b)燕窩系抗病原体剤、(イ‐c)植物抽出系抗病原体剤、及び、(イ‐d)銀系抗病原体剤、からなる群から選ばれる少なくとも一つの抗病原体剤である。
前記マスク本体部2は、前記マスク本体開口部34の近傍領域の前記気密性マスク本体立体部3に形成された通気性微小有害物捕獲フィルタ部材設置部35を備え、該通気性微小有害物捕獲フィルタ部材設置部35に、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部5が取付け取外し交換可能に設置されてなる。
前記気密性マスク本体立体部は、(A)独立気泡を有するプラスチック製独立気泡発泡成形材から構成され、前記プラスチック製独立気泡発泡成形材は、装着者の顔面に装着した状態において、表裏方向において通気性のない気密性を有するとともに、鼻孔付近に空隙部を有するように立体形状を維持する保形性を有する形状に形成されてなる。
前記気密性弾性接顔シール部は、(a)弾性を有すると共に独立気泡を有するプラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材から構成され、前記プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材は、装着者の顔面に装着した状態において、表裏方向において通気性のない気密性を有するとともに、顔面の凹凸形状に一致して厚さ方向に圧縮弾性変形して顔面に密接可能な程度の弾性硬さを有し、前記プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材は、装着者の顔面に装着した状態において、表裏方向において通気性のない気密性を有するとともに、顔面の凹凸形状に一致して凹凸形状に変形して顔面に密接可能な程度の弾性硬さを有する。
前記マスク本体部2が前記顔装着固定部6によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、前記気密性弾性接顔シール部4がマスク装着者の顔面に密接するとともに、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部3と前記気密性弾性接顔シール部4を通って通気することなく前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部5を通って通気して、これにより、該通気性微小有害物捕獲フィルタ部5において、微小有害物としての病原体を接触捕獲するとともに接触捕獲された病原体を死滅又は増殖抑制する抗病原体機能を奏するように形成してなる。
この構成により下記の効果Hを有する顔面装着用マスクが得られる。
[効果K]:[基本構成による効果A‐a、効果A−b、効果A‐c、効果A−d]、[繊維製の通気性微小有害物捕獲フィルタ部構成による効果D]、[抗病原体繊維布の通気性微小有害物捕獲フィルタ部構成による効果D‐a]、[ヨウ素系抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布構成による効果D‐b]、[独立気泡を有するプラスチック製独立気泡発泡成形材の気密性マスク本体立体部構成による効果F‐a]、及び、[圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材構成による効果H]、等の全ての効果を有する顔面装着用マスクが得られる。
<インナーシート素材について>
本発明の顔面装着用マスクにおいて、好ましくは、下記の[構成L]を備えた顔面装着用マスクが、好ましく実施可能である。
[構成L]:
上記の顔面装着用マスクにおいて、さらに、前記気密性弾性接顔シール部及び/又は前記気密性マスク本体立体部を覆って、取付取外し交換可能に設置されたインナーシート素材を備え、装着者の顔面に装着した状態において、装着者の顔面に付着されている化粧料及び/又は皮脂が前記インナーシート素材に付着し、これにより、装着者の顔面に付着されている化粧料及び/又は皮脂の前記気密性弾性接顔シール部及び/又は前記気密性マスク本体立体部への付着を抑制してなる。
この構成により下記の効果を有する顔面装着用マスクが得られる。
[効果L:気密性弾性接顔シール部及び/又は気密性マスク本体立体部を覆って、取付取外し交換可能に設置されたインナーシート素材を備えた構成により、装着者の顔面に装着した状態において、装着者の顔面に付着されている化粧料及び/又は皮脂がインナーシート素材に付着し、装着者の顔面に付着されている化粧料及び/又は皮脂の気密性弾性接顔シール部及び/又は気密性マスク本体立体部への付着が抑制される効果]が得られる。
一般に、女性は顔面にファンデーションや口紅等の化粧料を付着している場合が一般的であり、また、男性や女性は顔面に脂質が付着した状態が一般的であり、顔面装着用マスクが顔面に装着された場合に、これらの化粧料や皮脂が、気密性弾性接顔シール部や気密性マスク本体立体部に付着しやすい傾向がある。
前記気密性弾性接顔シール部及び/又は前記気密性マスク本体立体部を覆って、取付取外し交換可能に設置されたインナーシート素材を備えた構成において、装着者の顔面に付着されている化粧料及び/又は皮脂が前記インナーシート素材に付着し、装着者の顔面に付着されている化粧料及び/又は皮脂が気密性弾性接顔シール部及び/又は気密性マスク本体立体部に付着することが著しく抑制される。
そして、化粧料及び/又は皮脂が付着したインナーシート素材を取り換えて交換して設置した顔面装着用マスクを使用することにより、顔面装着用マスクを繰返し使用可能になり、経済的に有利な顔面装着用マスクが得られる。
インナーシート素材の材質としては、特に限定されないが、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート(ポリエステル)、ポリアミド(ナイロン)等の合成繊維、綿等の植物繊維、羊毛等の動物繊維、等により製造された不織布、又は、これらの繊維により編成された織布、等の汎用の繊維布が使用可能である。
インナーシート素材の形状としては、特に限定されないが、例えば、薄いシート状であって、マスク本体部の形状と同じ形状、又は、マスク本体部の形状に相似するやや小さい形状、又は、少なくとも人体口部に対向する位置に設置可能な略長方形、等が実施可能である。特に、マスク本体部の形状と同じ形状を有するインナー素材の形状が好ましく、これにより、上記の[効果J]が更に著しく発揮できる顔面装着用マスクが得られる。
インナーシート素材の厚さは、特に限定されないが、例えば、約0.01〜1mmの厚さであって、幅方向に気密性を有する程度の厚さが好ましく実施可能である。
インナーシート素材が気密性弾性接顔シール部や気密性マスク本体立体部に取付取外し交換可能に設置された構成としては、特に限定されないが、例えば、両面接着テープ、又は、接着テープにより、インナーシート素材が気密性弾性接顔シール部や気密性マスク本体立体部に取付取外し交換可能に設置された構成が実施できる。
または、マスク本体部2の裏面側にインナーシート素材収納袋を構成し、そのインナーシート素材収納袋の中にインナーシート素材を収納取出し交換可能に形成されてなる構成が好ましく実施可能である。
<化粧料及び/又は皮脂の付着防止剤の被膜について>
本発明の顔面装着用マスクにおいて、好ましくは、下記の[構成M]を備えた顔面装着用マスクが、好ましく実施可能である。
[構成M]:
上記の顔面装着用マスクにおいて、さらに、前記気密性弾性接顔シール部及び/又は前記気密性マスク本体立体部の裏面側の表面に構成された「化粧料及び/又は皮脂の付着防止剤の被膜」を有し、装着者の顔面に装着した状態において、装着者の顔面に付着されている化粧料及び/又は皮脂の前記気密性弾性接顔シール部及び/又は前記気密性マスク本体立体部への付着が抑制されてなる。
化粧料及び/又は皮脂の付着防止剤としては特に限定されないが、例えば、フッ素樹脂又はシリコーン樹脂が好ましく実施可能であり、その被膜の厚さとしては、特に限定されないが、例えば、0.1mm以下の厚さが好ましく実施可能である。フッ素樹脂又はシリコーン樹脂の被膜の厚さが0.1mmを超える場合は、性能面においては充分の性能を発揮するが、コスト的に高価になる傾向があり、産業的に不利になる傾向がある。
この構成により下記の効果を有する顔面装着用マスクが得られる。
[効果M:気密性弾性接顔シール部及び/又は気密性マスク本体立体部の裏面側の表面に、化粧料及び/又は皮脂の付着防止剤の被膜を有する構成により、装着者の顔面に装着した状態において、装着者の顔面に付着されている化粧料及び/又は皮脂が気密性弾性接顔シール部及び/又は気密性マスク本体立体部への付着が抑制される効果が得られ。また、気密性弾性接顔シール部及び/又は気密性マスク本体立体部に付着した化粧料及び/又は皮脂は、拭き取り操作により、容易に除去することが可能になる効果]が得られる。
一般に、女性は顔面にファンデーションや口紅等の化粧料を付着している場合が一般的であり、また、男性や女性は顔面に脂質が付着した状態が一般的であり、顔面装着用マスクが顔面に装着された場合に、これらの化粧料や皮脂が、気密性弾性接顔シール部や気密性マスク本体立体部に付着しやすい傾向がある。
また、一般に、フッ素樹脂又はシリコーン樹脂の被膜は、化粧料及び/又は皮脂を付着し難い性質を有する。
また、一般に、フッ素樹脂又はシリコーン樹脂の被膜は、付着した化粧料及び/又は皮脂を拭き取りや洗浄により容易に除去できる性質を有する。
上記の性質により、気密性弾性接顔シール部及び/又は気密性マスク本体立体部に付着した化粧料及び/又は皮脂が付着したインナーシート素材を、拭き取り、又は、水等により洗浄することにより、顔面装着用マスクを繰返し使用可能になり、経済的に有利な顔面装着用マスクが得られる。
気密性弾性接顔シール部及び/又は気密性マスク本体立体部の裏面側の表面がフッ素樹脂又はシリコーン樹脂の被膜を有する構成としては、特に限定されないが、例えば、フッ素樹脂又はシリコーン樹脂を含有する液体を、スプレーや塗布により、気密性弾性接顔シール部及び/又は気密性マスク本体立体部の表面に付着し、その後、溶剤を乾燥除去する方法により、フッ素樹脂又はシリコーン樹脂の被膜を有する気密性弾性接顔シール部及び/又は気密性マスク本体立体部を構成することができる。
<顔面装着用マスクの製造方法について>
[製造方法FH:顔面装着用マスクの製造方法の基本構成]
本発明の顔面装着用マスクの製造方法は下記の構成を備える。
マスク装着者の顔面の少なくとも鼻と口とを覆って装着可能なマスク本体部と、前記マスク本体部をマスク装着者の頭部および耳部の少なくともいずれかに固定して顔面に装着するための顔装着固定部とを備え、前記マスク本体部は、マスク装着者の顔面に装着した状態において、顔面から離間して鼻孔付近にマスク本体空隙部を有するように立体形状に形成されるとともに表裏方向において気密性を有する気密性マスク本体立体部と、前記気密性マスク本体立体部の全外周縁部に形成された気密性マスク本体全外周縁部に設置された気密性と圧縮弾性を有する気密性弾性接顔シール部と、前記気密性弾性接顔シール部に囲まれた中領域の気密性マスク本体中領域に設置されるとともに前記気密性マスク本体立体部の表面側と裏面側とを貫通して形成されたマスク本体開口部と、前記マスク本体開口部の全領域を覆って設置されるとともに表裏方向に通気可能な通気性を有するとともに微小有害物を捕獲可能な通気性微小有害物捕獲フィルタ部と、を備え、前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、前記気密性弾性接顔シール部がマスク装着者の顔面に密接するとともに、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部と前記気密性弾性接顔シール部を通って通気することなく前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物を前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成してなる顔面装着用マスクの製造方法である。
前記気密性マスク本体立体部は、(A)シート状の独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形材、又は、(B)シート状の連続気泡を有するセル径が150μm以下の多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形材、から構成される。
前記気密性弾性接顔シール部は、(a)独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材、又は、(b)連続気泡を有するセル径が150μm以下の多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材、から構成される。
所定の形状を有する雄型と雌型とを有する一対の押圧成型用金型の中に、前記気密性マスク本体立体部と前記気密性弾性接顔シール部とを積層し、その後、前記気密性マスク本体立体部と前記気密性弾性接顔シール部とが積層された状態で、前記気密性マスク本体立体部と前記気密性弾性接顔シール部の加熱状態で、雄型と雌型とを互いに押圧して、前記気密性マスク本体立体部と気密性弾性接顔シール部とを互いに一体に接合して、前記気密性マスク本体立体部と前記密性弾性接顔シール部とが一体に接合されてなるマスク本体部を形成する工程、を備えてなり、これにより、所定の立体形状に形成すると共に、前記気密性マスク本体立体部と前記気密性弾性接顔シール部とを互いに一体に接合してなる前記マスク本体部を形成する。
この製造方法により下記の効果が得られる。
[方法効果FH:気密性マスク本体立体部と気密性弾性接顔シール部とが積層された状態で、加熱状態で、雄型と雌型とを互いに押圧して、気密性マスク本体立体部と密性弾性接顔シール部とが一体に接合されてなるマスク本体部を形成する工程を備えることにより、接着剤等の接着部材を使用することなく、気密性マスク本体立体部と気密性弾性接顔シール部とが一体に接合されてなるマスク本体を所望の形状に形成することが可能になり、製造コストが著しく低減され、量産に有利な安価で製造できる顔面装着用マスクが得られる]。
気密性マスク本体立体部と気密性弾性接顔シール部とが一体に接合されてなるマスク本体を製造する方法として、例えば、慣用、汎用の方法としては、シート状の気密性マスク本体立体部とシート状の気密性弾性接顔シール部との間に接着剤を介在して、気密性マスク本体立体部と気密性弾性接顔シール部とを接着する方法が一般的に考えられ、この場合、(イ)マスク本体立体部を所定の立体形状に成形する工程、(ロ)別途、気密性弾性接顔シール部を所定形状の立体形状に成形する工程、(ハ)所定形状に成形された気密性マスク本体立体部の表面に接着剤を塗布する工程、(ニ)接着剤が塗布されたプラマスク本体立体部に所定の立体形状に成形された気密性弾性接顔シール部を積層する工程、及び、(ホ)接着剤を熟成して、プラマスク本体立体部と気密性弾性接顔シール部とが一体に接合されてなるマスク本体を形成する工程、が考えられる。
しかしながら、本発明の方法は、上記の(イ工程)〜(ホ工程)を経ることなく、(イロハニ工程)所定の形状を有する雄型と雌型とを有する一対の押圧成型用金型の中に、前記プラマスク本体立体部と前記気密性弾性接顔シール部とを積層し、その後、前記プラマスク本体立体部と前記気密性弾性接顔シール部とが積層された状態で、雄型と雌型とを互いに加熱するとともに押圧して、前記プラマスク本体立体部と気密性弾性接顔シール部とを互いに一体に接合して、前記気密性マスク本体立体部と前記密性弾性接顔シール部とが一体に接合されてなるマスク本体部を形成する工程の一つの工程により、所定形状を有するマスク本体部を備えた顔面装着用マスクを製造することが可能になり、その結果、製造コストが著しく低減され、量産に有利な安価で製造できる顔面装着用マスクが得られる。
上記の顔面装着用マスクの製造方法において、下記の構成を備えた顔面装着用マスクの製造方法が好ましく実施可能である。
[製造方法FH−a:所定の幅寸法を有する気密性弾性接顔シール部]
上記の顔面装着用マスクの製造方法において、前記気密性マスク本体立体部は所定の厚さを有し、 前記気密性弾性接顔シール部は、所定の厚さと所定の幅寸法と形状を有し、前記気密性弾性接顔シール部は、前記気密性マスク本体立体部の裏面側の全外周縁部領域のみに形成されて、前記気密性マスク本体立体部の裏面側の内部領域には形成されない形状を備えてなる]。
この製造方法により下記の効果が得られる。
[方法効果FH−a:前述の「効果FH」を有すると共に、所定の厚さと所定の幅寸法と形状を有する気密性弾性接顔シール部が気密性マスク本体立体部の所定の領域に一体に接合されてなるマスク本体部を容易に少ない工程数で製造可能であり、製造コストが著しく低減され、量産に有利な安価で製造できる顔面装着用マスクが得られる]。
[製造方法FH]において、下記の構成を備えた顔面装着用マスクの製造方法が好ましく実施可能である。
[製造方法FH−b:前記気密性弾性接顔シール部は、装着者の顔面に装着した状態において、顔面の凹凸形状に対応して厚さ方向に弾性変形可能な厚さを有し、
前記気密性弾性接顔シール部の厚さは、0.5〜10mmの範囲の厚さを有する構成]が好ましく実施可能である。
この構成により、下記の効果が得られる。
[製造方法FH‐a:気密性弾性接顔シール部の厚さは、0.5〜10mmの範囲の厚さを有する構成により、前述の「効果FH」を有すると共に、マスク本体部が顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、気密性弾性接顔シール部が、顔面の凹凸形状に対応して厚さ方向に弾性変形して、顔面に隙間なく密接して形成してなる顔面装着用マスクを製造することができる]。
[製造方法FH]において、下記の構成を備えた顔面装着用マスクの製造方法が好ましく実施可能である。
[製造方法FH−b:前記気密性弾性接顔シール部は、前記気密性マスク本体立体部の裏面側に形成されるとともに、前記気密性マスク本体立体部から突出する形態で形成され、
前記気密性弾性接顔シール部は、装着者の顔面に装着した状態において、人体の鼻孔を塞がない状態に形成される程度の幅を有し、前記気密性弾性接顔シール部は、2〜20mmの範囲の幅を有する構成]が好ましく実施可能である。
この構成により、下記の効果が得られる。
[方法効果FH−b:気密性弾性接顔シール部は、2〜20mmの範囲の幅を有する構成により、前述の「効果FH」を有すると共に、前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、前記気密性弾性接顔シール部が、マスク装着者の顔面に密接するとともに、マスク装着者の呼吸時において、呼気及び吸気が気密性マスク本体立体部と気密性弾性接顔シール部を通って通気することなく、通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物が前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成されてなる、顔面装着用マスクを製造することができる]。
[製造方法FH]において、下記の構成を備えた顔面装着用マスクの製造方法が好ましく実施可能である。
[製造方法FH−c:において、前記気密性弾性接顔シール部は、前記気密性マスク本体立体部よりも小さく柔らかい硬度を有する構成]が好ましく実施可能である。
この構成により、下記の効果が得られる。
[方法効果FH−c:気密性弾性接顔シール部は、気密性マスク本体立体部よりも小さく柔らかい硬度を有する構成により、前述の「効果FH」を有すると共に、マスク本体部が顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、気密性弾性接顔シール部が、マスク装着者の顔面に密接するとともに、マスク装着者の呼吸時において、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部と前記気密性弾性接顔シール部を通って通気することなく、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物が前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成されてなる、顔面装着用マスクを製造することができる]。
[製造方法FH]において、下記の構成を備えた顔面装着用マスクの製造方法が好ましく実施可能である。
[製造方法FH−d:前記気密性マスク本体立体部において、前記(A)独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形材は、独立気泡を有する多孔質のポリエチレン製独立気泡発泡成形材、又は、独立気泡を有する多孔質のポリエチレンと他のビニルポリマーとの共重合ポリマー製独立気泡発泡成形材であり、前記(B)連続気泡を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形材は、連続気泡を有する多孔質のポリエチレン製連続気泡発泡成形材、又は、連続気泡を有する多孔質のポリエチレンと他のビニルポリマーとの共重合ポリマー製連続気泡発泡成形材であり、気密性弾性接顔シール部において、前記(a)独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材は、独立気泡を有する多孔質のポリエチレン製独立気泡発泡成形弾性シール部材、又は、独立気泡を有する多孔質のポリエチレンと他のビニルポリマーとの共重合ポリマー製独立気泡発泡成形弾性シール部材であり、前記(b)連続気泡を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材は、連続気泡を有する多孔質のポリエチレン製連続気泡発泡成形弾性シール部材、又は、連続気泡を有する多孔質のポリエチレンと他のビニルポリマーとの共重合ポリマー製連続気泡発泡成形弾性シール部材である]。
この構成により、下記の効果が得られる。
[方法効果FH−d:前述の「効果FH」を有すると共に、気密性弾性接顔シール部と気密性マスク本体立体部との双方がポリエチレン製の発泡成形材により形成された構成であるために、気密性マスク本体立体部と気密性弾性接顔シール部とが加熱され、押圧された時に、気密性マスク本体立体部と気密性弾性接顔シール部とが軟化して互いに容易に接合されるとともに所定の立体形状に形成して、気密性マスク本体立体部と気密性弾性接顔シール部とが一体に接合されてなるとともに、所定の立体形状を有するマスク本体部を容易に製造することができる]。
一般に、2種類の材料を加熱して押圧して接合する場合において、2種類の材料が互いに類似の材質を有する場合は、2種類の材料が互いに異なる材質を有する場合と比べて、軟化温度等の性質が類似することに起因して、容易に、接合することが可能である。本構成においては、気密性弾性接顔シール部と気密性マスク本体立体部とのそれぞれの材料がポリエチレン製の発泡成形材により形成された構成であるため、気密性弾性接顔シール部と気密性マスク本体立体部とを容易に接合することが可能となる。また、ポリエチレン製の発泡成形材は、発泡セルが破壊されない程度の約100℃前後の温度で軟化して互いの材料を接合可能であるとともに、更に、所定の立体形状に容易に形成可能である。
以下に本発明の顔面装着用マスクにかかる実施例を説明する。
なお、本実施例において、比較例を含む実施例も記載した。
本発明の顔面装着用マスクの一実施例を説明するための一実施形態の概略構成図が図3に示される。
図3において、顔面装着用マスク1は、マスク装着者の顔面の少なくとも鼻と口とを覆って装着可能なマスク本体部2と、マスク本体部2をマスク装着者の頭部に固定して顔面に装着するための顔装着固定部6とを備える。
マスク本体部2は、マスク装着者の顔面に装着した状態において、顔面から離間して鼻孔付近にマスク本体空隙部を有するように立体形状に形成されるとともに表裏方向において気密性を有する気密性マスク本体立体部3と、気密性マスク本体立体部3の全外周縁部に形成された気密性マスク本体全外周縁部32に設置された気密性と圧縮弾性を有する気密性弾性接顔シール部4と、気密性弾性接顔シール部4に囲まれた中領域の気密性マスク本体中領域に設置されるとともに前記気密性マスク本体立体部の表面側と裏面側とを貫通して形成されたマスク本体開口部34と、前記マスク本体開口部の全領域を覆って設置されるとともに表裏方向に通気可能な通気性を有するとともに微小有害物を捕獲可能な通気性微小有害物捕獲フィルタ部5と、を備える。
マスク本体部2が顔装着固定部6によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、気密性弾性接顔シール部4がマスク装着者の顔面に密接するとともに、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が気密性マスク本体立体部3と気密性弾性接顔シール部4を通って通気することなく通気性微小有害物捕獲フィルタ部5を通って通気して、これにより、微小有害物を通気性微小有害物捕獲フィルタ部5において捕獲可能に形成してなる。
気密性マスク本体立体部3は、(A)独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形材3から構成され、プラスチック製独立気泡発泡成形材3は、装着者の顔面に装着した状態において、表裏方向において通気性のない気密性を有するとともに、図3に示されるような略半球形状の空隙部を有するように立体形状を維持する保形性を有する形状に形成されてなる。
独立気泡を有するプラスチック製独立気泡発泡成形材3としては、ポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形材であって、前述の表1に示される試料A−2(見かけ密度が0.15g/立方cm、表面硬度が56度、引張強度が1.7MPa、復元率が96.2%、反発弾性率が25%の弾性を有する)の弾性を有するプラスチック製独立気泡発泡成形材3から構成されてなる。
気密性マスク本体立体部3を構成するプラスチック製独立気泡発泡成形材3の厚さは2mmである。気密性マスク本体立体部の横寸法は150mmであり、縦寸法は120mmである。
気密性弾性接顔シール部4は、(a)圧縮弾性を有するとともに独立気泡を有する圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材4から構成され、圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材4は、装着者の顔面に装着した状態において、表裏方向において通気性のない気密性を有するとともに、顔面の凹凸形状に一致して厚さ方向に圧縮弾性変形を有する性質を有する。
独立気泡を有する圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材4としては、ポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形弾性シール部材であって、前述の表1に示される試料A−4(見かけ密度が0.084g/立方cm、表面硬度が14度、引張強度が0.9MPa、復元率が99.3%、反発弾性率が54%の弾性を有する)の弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール材4から構成されてなる。
圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材4は、図3の(A)、(C)に示されるような、表裏方向の厚さ寸法が3mmであり、幅寸法が10mmの環状形状を有する。
また、気密性弾性接顔シール部4の表面硬度(14度)は、気密性マスク本体立体部3の表面硬度(56度)よりも小さい硬度(換言すれば、柔らかい硬度)を有する。
気密性マスク本体立体部3と気密性弾性接顔シール部4とは互いに接合されて一体に形成されてなる。
所定の形状を有する雄型と雌型とを有する一対の押圧成型用金型の中に、所望形状を有する2mm厚の平板状のポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形材と、所望形状を有する3mm厚の平板状のポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形弾性シール部材とを積層し、その後、前記ポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形材(気密性マスク本体立体部)とポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形弾性シール部材(前記気密性弾性接顔シール部)とが積層された状態で、前記ポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形材(前記気密性マスク本体立体部)と前記ポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形弾性シール部材(前記気密性弾性接顔シール部)の約100℃の加熱状態で、雄型と雌型とを互いに押圧して、前記ポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形材(前記気密性マスク本体立体部)とポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形弾性シール部材(前記気密性弾性接顔シール部)とを互いに一体に接合して、前記ポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形材(前記気密性マスク本体立体部)とポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形弾性シール部材(前記密性弾性接顔シール部)とが一体に接合されてなるマスク本体部を形成し、その後、常温に下げることにより、所望の半球形状のマスク本体空隙部を有するような立体形状に形成すると共に、図3に示されるような気密性マスク本体立体部3と気密性弾性接顔シール部4とが一体に接合されてなる形状物を調製した。
特に、この方法により、気密性マスク本体立体部と気密性弾性接顔シール部とが互いに分離することなく強力に一体に接合されてなることを確認した。
なお、本調製方法において、所定形状を有する気密性マスク本体立体部3を調製し、別途、所定形状を有する気密性弾性接顔シール部4を調製し、その後、気密性マスク本体立体部3の所定領域に気密性弾性接顔シール部4を接着剤により接着接合して、気密性マスク本体立体部3と気密性弾性接顔シール部4とが一体に接合されてなる形状物を調製した実験も行った。その結果、気密性マスク本体立体部と気密性弾性接顔シール部とが互いに分離することなく強力に一体に接合されてなることを確認した。
通気性微小有害物捕獲フィルタ部5としては、羊毛製の動物繊維の長繊維を編成してなる繊維布に、ポピドンヨードのヨウ素系抗病原体剤を担持してなる通気性を有する抗病原体繊維布を構成した。
茶色又は褐色を有するポピドンヨード水溶液中に、白色の通気性を有する羊毛製の繊維布(厚さ0.5mm)を浸漬し、その後、乾燥、乾燥することにより、羊毛製繊維布にポピドンヨードを担持した抗病原体繊維布を調製した。ポピドンヨードは茶色又は褐色を有するために、茶色又は褐色に着色された羊毛製の繊維布はポピドンヨードを担持した抗病原体繊維布であることが確認される。この抗病原体繊維布を横長さ60mm、縦長さ30mmの長方形に裁断して、これを2枚積層して厚さ1mmの通気性を有する抗病原体繊維布を調製し、この積層された抗病原体繊維布を通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51として構成した。
なお、羊毛製の2枚の積層した抗病原体繊維布に替えて、羊毛製の厚さ0.5〜2mmの1枚の抗病原体繊維布を使用して通気性を有する抗病原体繊維布を構成した構成も実施可能である。
また、羊毛製の繊維布としては、前述の「(i)長繊維を編成してなる通気性を有する織布として使用する繊維の形態」の項において説明した汎用の羊毛製糸状長繊維を使用して汎用の編み機により微細網目形状に編まれて編成された汎用の繊維布を使用した。
この羊毛製の繊維布を顕微鏡を用いて観察した結果、凹凸のある表面形状を有し、また、微細な繊維が互いにからまりあった形状の集合体として繊維布を形成すると共に、微小な連続した空隙を有し、物理的及び化学的にヨウ素系抗病原体剤を担持してなる通気性を有する抗病原体繊維布であることを確認した。
この抗病原体繊維布を10回の洗濯を繰り返した結果、茶色又は褐色の着色が維持され、ポピドンヨードが強固に繊維布に担持されていることに起因して、抗病原体の作用機能が長期間維持されることが期待できる抗病原体繊維布であることを確認した。
気密性マスク本体立体部3は、マスク本体開口部34の周縁に形成されたフィルタ部材設置部35を有し、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は、マスク本体開口部34を覆って、取付取外し交換可能に取り付け設置された通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を備え、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51の周縁が前記フィルタ部材設置部35に取付取外し交換可能に取り付け設置されてなる。
図9(a)に示されるように、マスク本体開口部34は横長さ60mm、縦長さ30mmの長方形を有し、マスク本体開口部34の周縁に、段差寸法が約1mm、幅寸法が約2mmの段差状の環状形状のフィルタ部材設置部35としてのフィルタ部材設置用段差部351が形成されてなる。
なお、フィルタ部材設置用段差部351に替えて、マスク本体開口部34の周縁に、深さ寸法が約1mm、幅寸法が約2mmの溝形状の環状形状のフィルタ部材設置部35としてのフィルタ部材設置用凹溝部352が形成されてなる構成も実施可能である。
図9(b)に示されるように、フィルタ部材設置用段差部351に通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51(抗病原体繊維布51)の周縁が係合する状態で通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を設置し、その通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51の周縁を押さえる状態で、別途に調製したフィルタ部材固定部材353をフィルタ部材設置用段差部351に向けて、取付取外し可能に押込み取付し、このようにして、図9(e)に示されるような、マスク本体開口部34の全領域を覆って取付け取外し交換可能に設置されてなる通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を構成した。
フィルタ部材固定部材353としては、図7(d)に示されるような、ポリエチレン製であって、フィルタ部材設置用段差部351の大きさ寸法よりも約1mm大きい寸法の、横長さ60+1mm、縦長さ30+1mmの長方形で、幅2mm、厚さ2mmのフレーム枠部材353を通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51の上からフィルタ部材設置用段差部351に押込んで設置した。この場合、気密性マスク本体立体部3は弾性を有するプラスチック製独立気泡発泡成形材3から構成されてなるために、フィルタ部材固定部材353は気密性マスク本体立体部3の弾力によりフィルタ部材設置用段差部351に取付取外し可能に設置される。なお、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材(抗病原体繊維布)51の厚さが1mmであり、フィルタ部材設置用段差部351の深さが1mmであるが、フィルタ部材固定部材353が通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材(抗病原体繊維布)51を押さえた時に通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材(抗病原体繊維布)51が圧縮されて厚さが薄くなり、これにより、フィルタ部材固定部材353の厚さ方向の一部分がフィルタ部材設置用段差部351に係合して、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材(抗病原体繊維布)51がフィルタ部材固定部材353により気密性マスク本体立体部3に取付取外し可能に設置される。
このようにして、図9(e−a)に示されるような、フィルタ部材設置部35に形成されたフィルタ部材設置用段差部351にマスク本体開口部34を覆ってを覆って通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が設置され、その通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を押し込む状態でフィルタ部材固定部材353がフィルタ部材設置部35(フィルタ部材設置用段差部351)に係合して設置した。なお、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51及びフィルタ部材固定部材353はフィルタ部材設置部35(フィルタ部材設置用段差部351)に取付との外し可能に設置されてなる構成を備えた通気性微小有害物捕獲フィルタ部5を形成した。
なお、このようなフレーム枠部材353に替えて、図9(d−a)に示されるようなメッシュ状フィルタ部材固定部材353b、図9(d−b)に示されるような格子状フィルタ部材固定部材353b、又は、図9(d−c)に示されるような短柵状フィルタ部材固定部材353c等の形状を有し、厚さ2mmのポリエチレン製又はポリプロピレン製等のプラスチック製のフィルタ部材固定部材も実施可能である。
フィルタ部材固定部材353はフィルタ部材設置部35から取付取外し可能に設置され、フィルタ部材固定部材353をフィルタ部材設置部35から取り外して、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を別の通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を取付けて後、フィルタ部材固定部材353を再び取付けて、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を交換可能な構成である。
図3に示されるように、顔装着固定部6としては、(M)伸縮弾性を有するゴム紐材から構成されてなる。マスク本体部2の気密性弾性接顔シール部4が顔面に隙間なく密接するように顔装着固定部を引っ張って張力を有する状態で人体の後頭部に固定し、これによりマスク本体部2を顔面に固定可能に構成されてなる。
なお、顔装着固定部6が人体の耳に固定する構成も実施可能である。また、ゴム紐材に替えて紐材の構成も実施可能である。
[評価実験a:通気性微小有害物捕獲フィルタ部51の微小有害物の捕獲性能の評価実験]
上記のように調製した通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を掃除機の吸引口に取り付け設置して、約1リットルのガラス容器に容れた約100gの乾燥した小麦粉(粒度が5〜100μm)の開口部から、掃除機を10秒間作動して小麦粉を吸引する実験を行って、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材5の表面に付着して捕獲された小麦粉の有無、及び、掃除機の集塵容器の中に捕集された小麦粉の有無、を観察して、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51の微小有害物の捕獲性能の有無の確認実験を行った。
その実験の結果、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51の表面に多量の小麦粉が付着捕獲されていた。また、掃除機の集塵容器の中に捕集された小麦粉は皆無であった。
すなわち、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51は粒度が5〜100μmの微小有害物を通過させることなく、捕獲可能であることを確認した。
[評価実験b:気密性マスク本体立体部の通気性の有無の評価実験]
上記実験と類似して、前記のように調製した気密性マスク本体立体部3を掃除機の吸引口に取り付け設置して、約1リットルのガラス容器に容れた約100gの小麦粉(粒度が5〜100μm)の開口部から、掃除機を5秒間作動して小麦粉を吸引する実験を行って、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材5の表面に付着して捕獲された小麦粉の有無、及び、掃除機の集塵容器の中に捕集された小麦粉の有無、を観察して、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51の通気性の有無の確認実験を行った。
その実験の結果、気密性マスク本体立体部3の表面に僅かな量の小麦粉の付着を確認したが、軽くたたいて振動を与えることによりその付着していた小麦粉は気密性マスク本体立体部3の表面から脱落した。また、掃除機の集塵容器の中に捕集された小麦粉は皆無であった。
すなわち、気密性マスク本体立体部3は通気性を有しなく、気密性を有することを確認した。
[評価実験c:気密性弾性接顔シール部の通気性の有無の評価実験]
上記実験と類似して、前記のように調製した気密性弾性接顔シール部4を掃除機の吸引口に取り付け設置して、約1リットルのガラス容器に容れた約100gの小麦粉(粒度が5〜100μm)の開口部から、掃除機を5秒間作動して小麦粉を吸引する実験を行って、気密性弾性接顔シール部4の表面に付着して捕獲された小麦粉の有無、及び、掃除機の集塵容器の中に捕集された小麦粉の有無、を観察して、気密性弾性接顔シール部4の通気性の有無の確認実験を行った。
その実験の結果、気密性弾性接顔シール部4の表面に僅かな量の小麦粉の付着を確認したが、軽くたたいて振動を与えることによりその付着していた小麦粉は気密性弾性接顔シール部4の表面から脱落した。また、掃除機の集塵容器の中に捕集された小麦粉は皆無であった。
すなわち、気密性弾性接顔シール部は通気性を有しなく気密性を有することを確認した。
[顔面装着用マスクを顔面に装着した場合における、通気性、気密性、及び、快適装着感の評価実験
[評価実験d:顔面装着実験(装着時における通気性、気密性、及び、快適装着感の評価実験)]
上記のようにして調製した顔面装着用マスクを顔面に装着して、(a)鼻と口との交互で強い勢いで呼気と吸気を繰返えして、吸気時における吸気の容易性の有無、及び、呼気時における顔面装着用マスクの顔面からの浮き上がり等の有無の確認による通気性微小有害物捕獲フィルタ部51の通気性の有無を評価した。
その結果、吸気時における吸気の容易性が有り、また、呼気時における顔面装着用マスクの顔面からの浮き上がりが無く、通気性微小有害物捕獲フィルタ部51が良好な通気性を有することを確認した。
[評価実験e:顔面装着実験(装着時における気密性弾性接顔シール部の通気性、気密性)]
顔面装着用マスクのマスク本体開口部34を覆って設置された通気性微小有害物捕獲フィルタ部51を覆って市販の汎用のプラスチック製粘着テープを貼り付けた顔面装着用マスクを顔面に装着した状態において、鼻と口との交互で強い勢いで吸気して、吸気時における吸気の困難性を観察し、気密性マスク本体立体部の通気性の有無、気密性弾性接顔シール部4と顔面との間からの息の漏れの有無、及び、気密性弾性接顔シール部4の通気性の有無を観察して、気密性マスク本体立体部3及び/又は気密性弾性接顔シール部4の通気性の有無、及び、気密性弾性接顔シール部4と顔面との間の密接性の有無を評価した。
その結果、吸気が困難であり、気密性弾性接顔シール部4と顔面との間からの息の漏れが無く、気密性弾性接顔シール部4と顔面との間からの息の漏れが無く、更に、気密性マスク本体立体部3及び/又は気密性弾性接顔シール部4の通気性が無いことを確認した。
[評価実験f:顔面装着実験(装着時における快適装着感の評価実験)]
顔面装着用マスクを顔面に装着した状態で、30分間装着持続して、顔面の痛み、圧迫感等の違和感、重さを感じることのない軽い感じの疲労感のない装着感、及び、フィット感、息苦しさ、重さを感じることなく長時間装着可能、等の快適装着感の有無を観察した。
その結果、違和感が無く、フィット感が良好であり、息苦しさもなく、快適な装着感を有することを確認した。
[評価実験g:顔面装着実験(装着時における通気性微小有害物捕獲フィルタ部5の微小有害物の捕獲性の評価実験)]
直径20cm、長さ30cmの円筒状プラスチック製容器の中に約100gの着色乾燥した小麦粉(粒度が5〜100μm)を容れ、その容器の開口部を覆う状態で、顔面装着用マスクを顔面に装着した状態の顔を容器開口部に近づき、口と鼻とで交互に勢いよく呼吸を5回繰返し、気密性マスク本体立体部3と気密性弾性接顔シール部4と通気性微小有害物捕獲フィルタ部5に付着した小麦粉の有無を観察評価した。
その結果、気密性マスク本体立体部3と気密性弾性接顔シール部4とに僅かな小麦粉の付着が確認され、また、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5には、気密性マスク本体立体部3よりも僅かに多い小麦粉の付着が確認された。
そして、この小麦粉が付着した顔面装着用マスクを軽く叩き振動させて、付着した小麦粉の付着状態を観察した。その結果、気密性マスク本体立体部3に付着していた小麦は気密性マスク本体立体部3から脱落し、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5に付着していた小麦は脱落することなく付着を維持した状態であった。
すなわち、気密性マスク本体立体部3と気密性弾性接顔シール部4は通気性が無く、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は通気性を有し、その通気性微小有害物捕獲フィルタ部5に小麦粉が捕獲されることを確認した。
[評価実験h:顔面装着実験(装着時における気密性マスク本体立体部の保形性の評価実験)]
顔面装着用マスクを顔面に装着した場合において、勢いよく強く呼気と吸気を繰返して呼吸した場合の気密性マスク本体立体部3の形状の変化を観察し、また、10分間、装着し、気密性マスク本体立体部3及びマスク本体空隙部31の形状の変化、及び、息苦しさや違和感なく快適な呼吸感が得られるか否かの快適呼吸感の持続性を評価した。
その結果、気密性マスク本体立体部3及びマスク本体空隙部31の形状の変化が認められなく、また、息苦しさや違和感なく快適な呼吸感が得られる快適呼吸感の持続性を有することを確認した。
[評価実験i:通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材の取付取外し交換設置実験)]
(イ:通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51をフィルタ部材設置部35に取り付け設置し、その後、フィルタ部材固定部材353を設置して通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を取付ける工程)と、(ロ:設置されたフィルタ部材固定部材353をフィルタ部材設置部35から取外し、その後、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を取り外す工程)を、毎回、異なる通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を使用して、10回繰り返し、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51とフィルタ部材固定部材353がフィルタ部材設置部35に取付取外し可能に設置できるか否かを実験評価した。
その結果、それぞれの10回の取付取外し工程において、容易に取付可能であり、容易に取外し可能であり、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51の取付取外し交換が可能であり、また、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51のフィルタ部材設置部35からの脱落も認められなく、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を容易に取付取外し交換可能であることを確認した。
また、本構成により、下記の効果を有する顔面装着用マスクが得られることを確認した。
・前述の[効果A‐a]と[効果A−b]と[効果A−d]の基本効果.
・ヨウ素系抗病原体剤を担持した抗病原体動物繊維布を有する通気性微小有害物捕獲フィ ルタ部5の構成による前述の[効果D‐c]の効果.
・気密性マスク本体立体部として独立気泡を有するポリエチレン製又はポリエチレン共重 合ポリマー製のプラスチック製発泡成形材を備えた構成による前述の[効果F‐a]、 [効果F‐aa]、[効果F−ab]、[効果F−ac]の効果.
・気密性弾性接顔シール部材としてポリエチレン製やポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポ リマ製の圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材を備えた構成による 前述の[効果H]、[効果H−a]、[効果H−b]の効果.
・気密性弾性接顔シール部の厚さが0.5〜10mmである構成による前述の[効果H− f]の効果.
・気密性弾性接顔シール部の幅寸法が2〜20mmである構成により、気密性マスク本体 全外周縁部の裏面側に設置の気密性弾性接顔シール部の構成による前述の[効果H−g ]の効果.
・気密性弾性接顔シール部材の硬度が気密性マスク本体立体部の硬度よりも大きな硬度を 有する発泡成形素材を構成した顔面装着用マスクによる前述の[効果H−k]の効果.
・通気性微小有害物捕獲フィルタ部として羊毛製の繊維にヨウ素系抗病原体剤を担持した 抗病原体動物繊維を設置した構成において、茶色又は褐色の着色が維持され、ポピドン ヨードが強固に繊維布に担持されていることに起因して、抗病原体の作用機能が長期間 維持されることが期待できる抗病原体繊維布であり、前述の[効果D]、[効果D‐a ]、[効果D‐b]、[効果D‐c]の効果が期待できることを確認した。
[実施例1−1a]
本実施例は、上記実施例1の通気性微小有害物捕獲フィルタ部5として、抗病原体剤としてのポピドンヨードに替えて、羊毛製の動物繊維の長繊維を編成してなる繊維布に、ヨウ化カリウムのヨウ素系抗病原体剤を担持してなる通気性を有する抗病原体繊維布を構成した。
すなわち、ヨウ化カリウムを水に溶解したヨウ化カリウム水溶液中に、実施例1において使用した通気性を有する羊毛製の繊維布(厚さ1mm)を浸漬し、その後、乾燥、乾燥することにより、羊毛製繊維布にヨウ素化合物を担持した茶色又は褐色に着色された抗病原体繊維布を調製し、これを横長さ60mm、縦長さ30mmの長方形に裁断して、これを2枚積層して厚さ2mmの通気性を有する抗病原体繊維布を調製し、この抗病原体繊維布を通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51として構成した。
なお、この抗病原体繊維布を10回の洗濯を繰り返した結果、茶色又は褐色の着色が維持され、ヨウ素化合物の担持が維持され、抗病原体の作用機能を長期間維持できる抗病原体繊維布であることを確認した。
なお、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51の厚さは2mmであるが、フィルタ部材固定部材353が通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を押さえた時に通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が圧縮されて厚さが薄くなり、これにより、フィルタ部材固定部材353の厚さ方向の一部分がフィルタ部材設置用段差部351に係合して、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51がフィルタ部材固定部材353により気密性マスク本体立体部3に取付取外し可能に設置される。
その他の構成は、上記の実施例1と同じ構成を備える。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
また、本実施例の構成により、特に、通気性微小有害物捕獲フィルタ部として羊毛製の繊維にヨウ素系抗病原体剤を担持した抗病原体動物繊維を設置した構成において、茶色又は褐色の着色が維持され、ヨウ素化合物が強固に繊維布に担持されていることに起因して、抗病原体の作用機能が長期間維持されることが期待できる抗病原体繊維布であり、前述の[効果D]、[効果D‐a]、[効果D‐b]、[効果D‐c]の効果が期待できることを確認した。
[実施例1−1b]
上記実施例1の通気性微小有害物捕獲フィルタ部5として、羊毛製の動物繊維の長繊維を編成してなる繊維布に替えて、ナイ口ン製長繊維(ポリアミド製繊維の一種)と綿製長繊維とを使用した混紡繊維を編成してなる繊維布にポピドンヨードのヨウ素系抗病原体剤を担持してなる通気性を有する抗病原体繊維布を構成した顔面装着用マスクを作製した。
すなわち、ポピドンヨードを水に溶解したポピドンヨード水溶液中に、通気性を有するナイロン製長繊維と綿製長繊維とを使用した混紡繊維を編成してなる繊維布(厚さ1mm)を浸漬し、その後、乾燥、乾燥することにより、ナイロン製繊維と綿製繊維とを使用した混紡繊維布にポピドンヨードを担持した茶色又は褐色に着色された抗病原体繊維布を調製し、これを横長さ60mm、縦長さ30mmの長方形に裁断して、厚さ1mmの通気性を有する抗病原体繊維布を調製し、この抗病原体繊維布を2枚積層して厚さ2mmの通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51として構成した。
この抗病原体繊維布を10回の洗濯を繰り返した結果、茶色又は褐色の着色が維持され、ポピドンヨードの担持が維持され、抗病原体の作用機能を長期間維持できる抗病原体繊維布であることを確認した。
その他の構成は、上記の実施例1と同じ構成を備える。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
また、本実施例の構成により、特に、通気性微小有害物捕獲フィルタ部としてポリアミド製繊維と綿製繊維にヨウ素系抗病原体剤を担持した抗病原体動物繊維を設置した構成において、茶色又は褐色の着色が維持され、ポピドンヨードが強固に繊維布に担持されていることに起因して、抗病原体の作用機能が長期間維持されることが期待できる抗病原体繊維布であり、前述の[効果D]、[効果D‐a]、[効果D‐b]、[効果D‐d][効果D‐e]の効果が期待できることを確認した。
[実施例1−1c]
上記実施例1の通気性微小有害物捕獲フィルタ部5として、羊毛製の動物繊維の長繊維を編成してなる繊維布にポピドンヨードを担持した抗病原体繊維布に替えて、汎用の不織布製マスクに使用されているポリエチレンとポリプロピレンとを含有してなる不織布製の繊維布に、燕の巣から得られたシアル酸誘導物質である燕窩系抗病原体剤(コンビ株式会社製商品名コロカリア)を担持してなる通気性を有する抗病原体繊維布を構成した顔面装着用マスクを作製した。
すなわち、コロカリアを溶解したコロカリア溶液中に、通気性を有する不織布製の繊維布(厚さ1.5mm)を浸漬し、その後、乾燥、乾燥することにより、不織布製の繊維布にコロカリアを担持した抗病原体繊維布を調製し、これを横長さ60mm、縦長さ30mmの長方形に裁断して、厚さ1.5mmの通気性を有する抗病原体繊維布を調製し、この抗病原体繊維布を通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51として構成した。
その他の構成は、上記の実施例1と同じ構成を備える。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
また、本実施例の構成により、特に、ポリエチレンとポリプロピレンとを含有してなる不織布製の繊維布に、燕の巣から得られたシアル酸誘導物質である燕窩系抗病原体剤(コンビ株式会社製商品名コロカリア)を担持してなる通気性を有する抗病原体繊維布を構成した構成により、前述の[効果D]、[効果D‐a]、[効果D‐f]の効果が期待できることを確認した。
[実施例1−1d]
上記実施例1の通気性微小有害物捕獲フィルタ部5として、羊毛製の動物繊維の長繊維を編成してなる繊維布にポピドンヨードを担持した抗病原体繊維布に替えて、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5として、ポリエチレン短繊維とポリプロピレン短繊維とからなる汎用の不織布製マスクに使用されている不織布(厚さ0.75mm)にポピドンヨードを担持してなる通気性を有する抗病原体繊維布と、ポリエステル繊維製の長繊維を編成したポリエステル繊維製織布(厚さ0.75mm)とを積層してなる厚さ1.5mmの通気性を有する抗病原体繊維布を調製し、この抗病原体繊維布を通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51として構成した顔面装着用マスクを作製した。
すなわち、ポピドンヨードを水に溶解したポピドンヨード水溶液中に、通気性を有するポリエチレン短繊維とポリプロピレン短繊維とからなる汎用の不織布製マスクに使用されている不織布(厚さ0.75)を浸漬し、その後、乾燥、乾燥することにより、不織布にポピドンヨードを担持した茶色又は褐色に着色された抗病原体繊維布を調製し、これを横長さ60mm、縦長さ30mmの長方形に裁断して、厚さ0.75mmの通気性を有する抗病原体繊維布を調製した。
この抗病原体繊維布を10回の洗濯を繰り返した結果、茶色又は褐色の着色が維持され、ポピドンヨードの担持が維持され、抗病原体の作用機能を長期間維持できる抗病原体繊維布であることを確認した。
別途、ポリエステル繊維製の長繊維を編成したポリエステル繊維製織布(厚さ0.75mm)を横長さ60mm、縦長さ30mmの長方形に裁断して、厚さ0.75mmの通気性を有する無抗病原体繊維布を調製した。
この抗病原体繊維布と無抗病原体繊維布とを積層して厚さ1.5mmの通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51として構成した。
その他の構成は、上記の実施例1と同じ構成を備える。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
また、本実施例の構成により、特に、ポリエチレンとポリプロピレンとを含有してなる不織布製の繊維布にポピドンヨードを担持した茶色又は褐色に着色された抗病原体繊維布が得られたことに起因して、前述の[効果D]、[効果D‐a]、[効果D−b]の効果が期待できることを確認した。
[実施例1−1e]
上記実施例1の通気性微小有害物捕獲フィルタ部5として、羊毛製の動物繊維の長繊維を編成してなる繊維布にポピドンヨードを担持した抗病原体繊維布に替えて、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5として、ポリエステル繊維製の長繊維を編成したポリエステル繊維製織布(厚さ0.75mm)と、ポリエチレン短繊維とポリプロピレン短繊維とからなる汎用の不織布製マスクに使用されている不織布(厚さ0.75)とを積層してなる横長さ60mm、縦長さ30mm、積層してなる厚さ1.5mmの長方形シート状の繊維布を通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51として構成した顔面装着用マスクを作製した。
その他の構成は、上記の実施例1と同じ構成を備える。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
[実施例1−2a]
上記実施例1において、気密性マスク本体立体部3のフィルタ部材設置部35に替えて、フィルタ部材設置部35として、図10に示されるような、マスク本体開口部34の厚さよりも薄い厚さを有するフィルタ部材設置用段差部351、及び、複数の通気孔を有するフィルタ部材設置用貫通孔形成部355が形成されてなるフィルタ部材設置部35を備える顔面装着用マスクを作製した。
フィルタ部材設置用貫通孔形成部355としては、短柵状の通気性開口部を有するフィルタ部材設置用貫通孔形成部355が形成されてなる。
ここで、気密性マスク本体立体部3と気密性弾性接顔シール部4とは互いに接合されて一体に形成されてなる。
なお、気密性マスク本体立体部3と気密性弾性接顔シール部4との製造方法として、所望形状を備えた一対の金型の間に、所望形状を有する2mm厚の平板状のポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形材素材と、所望形状を有する3mm厚の平板状のポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形材素材を位置する状態で、加熱すると共に加圧し、その後、常温に下げることにより、所望の半球形状のマスク本体空隙部を有するような立体形状に成形し、これにより、図10(a)に示されるようなフィルタ部材設置用段差部351、及び、複数の通気孔を有するフィルタ部材設置用貫通孔形成部355が形成されてなる気密性マスク本体立体部3と気密性弾性接顔シール部4とが一体に接合されてなる形状物を調製した。
その他の構成は、上記の実施例1と同じ構成を備える。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験i:通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材の取付取外し交換設置実験)を行った。
その結果、それぞれの10回の取付取外し工程において、容易に取付可能であり、容易に取外し可能であり、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51の取付取外し交換が可能であり、また、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51のフィルタ部材設置部35からの脱落も認められなく、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を容易に取付取外し交換可能であることを確認した。
[実施例1−2b]
上記実施例1におけるフィルタ部材設置部35とフィルタ部材収納部56とに替えて、下記の構成を備える顔面装着用マスクを作製した。
本実施例の顔面装着用マスクに構成される気密性マスク本体立体部3と通気性微小有害物捕獲フィルタ部の概略構成を示す構成模式図が図11に示される。
本実施例において、フィルタ部材設置部35として、図11の(a)に示されるような、マスク本体開口部34の厚さよりも薄い厚さを有するフィルタ部材設置用段差部351を備える。
通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は、マスク本体開口部34を覆って設置可能に構成された通気性を有するフィルタ部材収納部56と、フィルタ部材収納部56の中に取付取外し交換可能に取り付け設置された通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を備えてなる。
フィルタ部材収納部56は、図11の(b)に示されるようなフィルタ部材収納部マスク本体設置部561aと該フィルタ部材収納部マスク本体設置部561aの内側領域に形成された通気性を有するフィルタ部材収納部通気性部561bを有するフィルタ収納部基材561と、図11の(f)に示されるような通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51をフィルタ部材収納部56に保持固定するためのフィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563とを備える。
フィルタ部材収納部通気性部561bとしては格子形状の通気性部を有する。
フィルタ収納部基材561はポリエチレン製の浅い深さを有する外形状が横長さ60mm、縦長さ30mm、高さ3mmであり、周囲壁厚さ2mm、底厚さ1mmの直方体の箱状形状を有する。フィルタ部材収納部マスク本体設置部561aは幅2mmであり、その内周に形成されたフィルタ部材収納部通気性部561bは厚さ1mm、格子間隔3mmであるとともに、深さ2mmの形状を有する。
フィルタ部材収納部マスク本体設置部561aの表面のそれぞれの辺縁に、フィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563と係合して固定するための直径1.5mmの雌型穴(図示なし)が形成されている。
フィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563はポリエチレン製の枠状形状を有する外形状が横長さ60mm、縦長さ30mm、高さ1mmであり、枠幅が2mmの長方形を有し、そのそれぞれの辺枠の表面に、前述の雌型穴に係合可能な直径1.5mm、高さ1mmの雄突起(図示なし)が形成されてなる。
図11(c)に示されるように、フィルタ収納部基材561の裏面がフィルタ部材設置用段差部351に接着剤により固定されてなる。
図11(d)に示されるように、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51がフィルタ収納部基材561のフィルタ部材収納部通気性部561bの中に載置され、その通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51の上から、フィルタ部材収納部マスク本体設置部561aに形成された雌型穴と、フィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563に形成された雄突起とが係合してフィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563が設置されてなる。このようにして、図11(g)に示されるようなフィルタ部材収納部56が構成される。
なお、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を交換する場合には、フィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563をフィルタ収納部基材561から取外して、その後、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を取り換えて、フィルタ収納部基材561に設置し、その後、フィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563を通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51の上からフィルタ収納部基材561に設置することにより、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を取り換えて設置できる。
また、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51としては、実施例1と同じ抗病原体繊維布からなる通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を使用した。
また、本実施例においては、フィルタ収納部基材561がフィルタ部材設置部35に接着剤により接着固定されてなる構成であるが、この構成に替えて、フィルタ収納部基材561がフィルタ部材設置用段差部351に、取付取外し可能に押し込まれて設置されてなる構成も実施可能である。この場合、フィルタ収納部基材561とフィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563との間に通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が取付取外し交換可能に設置され、そのフィルタ収納部基材561とフィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563と通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51とがフィルタ部材設置部35に取付取外し可能に設置されてなる構成も実施可能である。
なお、フィルタ収納部基材561及びフィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563としては、ポリエチレン製に限定されることなく、ポリプロピレンや、その他の汎用のプラスチック製のフィルタ収納部基材が実施可能である。
その他の構成は、上記の実施例1と同じ構成を備える。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験i:通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材の取付取外し交換設置実験)を行った。
その結果、それぞれの10回の取付取外し工程において、容易に取付可能であり、容易に取外し可能であり、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51の取付取外し交換が可能であり、また、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51のフィルタ部材設置部35及び/又はフィルタ収納部基材561からの脱落も認められなく、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を容易に取付取外し交換可能であることを確認した。
[実施例1−2c]
上記実施例1におけるマスク本体開口部34に替えて、マスク本体開口部34が円状形状を有し、フィルタ部材収納部56が下記の構成を備える顔面装着用マスクを作製した。
本実施例の顔面装着用マスクに構成される気密性マスク本体立体部3と通気性微小有害物捕獲フィルタ部の概略構成を示す構成模式図が図12に示される。
本実施例において、マスク本体開口部34は平面形状において円形状を有し、フィルタ部材設置部35として、図12の(a)に示されるような、マスク本体開口部34の厚さよりも薄い厚さを有するフィルタ部材設置用段差部351を備える。マスク本体開口部34及びフィルタ部材設置用段差部351は平面形状において円形状を有する。
通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は、マスク本体開口部34を覆って設置可能に構成された通気性を有するフィルタ部材収納部56と、フィルタ部材収納部56の中に取付取外し交換可能に取り付け設置される図12(d)に示されるような通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を備える。
フィルタ部材収納部56は、図12(b)に示されるような中央領域に形成された通気性を有するフィルター部材収納部通気性部561bと周囲領域が雌ネジを有するフィルター部材収納部マスク本体設置部561aとを有するフィルタ収納部基材561と、図10(f)に示されるような中央領域に形成された通気性を有するフィルター部材収納部固定部材通気性部563bと周囲領域が雄ネジを有するフィルター部材収納部固定部材固定部563aとを有するフィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563とを備える。
図12(c)に示されるように、フィルタ収納部基材561はフィルタ部材設置部35に接着剤により接着固定されてなる。
図12(e)に示されるように、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が通気性を有するフィルター部材収納部通気性部561bを覆ってフィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563に設置され、その状態で、フィルター部材収納部マスク本体設置部561aと通気性を有するフィルター部材収納部通気性部561bとが互いに係合してネジ止めされて、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51がフィルタ部材収納部56に設置されてなる。
このようにして、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が、マスク本体開口部34を覆って、気密性マスク本体立体部3に取付取外し交換可能に取り付け設置されてなる。
また、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51としては、実施例1と同じ抗病原体繊維布からなる通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51であって、円形の平面形状を有するものを構成した。
なお、フィルタ収納部基材561及びフィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563としては、ポリエチレン、ポリプロピレンや、その他の汎用のプラスチック製のフィルタ収納部基材が実施可能である。
また、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51としては、実施例1と同じ抗病原体繊維布からなる通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を使用した。
また、本実施例においては、フィルタ収納部基材561がフィルタ部材設置部35に接着剤により接着固定されてなる構成であるが、この構成に替えて、フィルタ収納部基材561がフィルタ部材設置用段差部351に、取付取外し可能に押し込まれて設置されてなる構成も実施可能である。この場合、フィルタ収納部基材561とフィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563との間に通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が取付取外し交換可能に設置され、そのフィルタ収納部基材561とフィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563と通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51とがフィルタ部材設置部35に取付取外し可能に設置されてなる構成も実施可能である。
その他の構成は、上記の実施例1と同じ構成を備える。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験i:通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材の取付取外し交換設置実験)を行った。
その結果、それぞれの10回の取付取外し工程において、容易に取付可能であり、容易に取外し可能であり、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51の取付取外し交換が可能であり、また、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51のフィルタ部材設置部35及び/又はフィルタ収納部基材561からの脱落も認められなく、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を容易に取付取外し交換可能であることを確認した。
[実施例1−2d]
上記実施例1におけるフィルタ部材設置部35とフィルタ部材収納部56とに替えて、下記の構成を備える顔面装着用マスクを作製した。
本実施例の顔面装着用マスクに構成される気密性マスク本体立体部3と通気性微小有害物捕獲フィルタ部の概略構成を示す構成模式図が図13に示される。
図13の(a)に示されるように、気密性マスク本体立体部3はマスク本体開口部34の周縁に形成されたフィルタ部材設置部35を有する。フィルタ部材設置部35として、マスク本体開口部34の厚さよりも薄い厚さを有するフィルタ部材設置用段差部351が形成されている。フィルタ部材収納部56は、フィルタ収納部基材561(横長さ60mm、縦長さ30mm、厚さ1mm)と、そのフィルタ収納部基材561と係合可能な形状保を有するフィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563(横長さ60mm、縦長さ30mm、厚さ1mm)とを備え、フィルタ収納部基材561とフィルタ部材固定部材563とは互いに互いに連結されると共に開閉可能に連結されてなる。
フィルタ収納部基材561はフィルタ部材収納部マスク本体設置部561a(幅2mmの枠状形状)と通気性を有するフィルタ部材収納部通気性部561b(横長さ56mm、縦長さ26mm、厚さ1mm)とを有する。フィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563はフィルタ部材収納部フィルタ部材固定部563a(幅2mmの枠状形状)と通気性を有するフィルタ部材収納部フィルタ部材通気性部563b(横長さ56mm、縦長さ26mm、厚さ1mm)とを有する。フィルタ収納部基材561のフィルタ部材収納部マスク本体設置部561aがフィルタ部材設置部35に設置されてなる。このようにして、フィルタ部材収納部56が気密性マスク本体立体部3のマスク本体開口部34を覆って設置されてなる。
図13(b)に示されるように、マスク本体開口部34の平面形状に略一致する平面形状を有する通気性微小有害物捕獲フィルタ部5としてのシート状を有する通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が構成される。
図13(c)に示されるように、フィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563が開かれた状態で、気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が、フィルタ収納部基材561とフィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563との間に取付取外し可能に設置され、その後、フィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563が閉じられることにより、フィルタ収納部基材561とフィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563とから構成されるフィルタ部材収納部56に、気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が取付取出し可能に設置されてなる。
このようにして、気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が取付取出し交換可能に設置された顔面装着用マスクが構成された。
なお、フィルタ収納部基材561及びフィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563を構成する材料としては、ポリエチレン製の成形品を使用した。
また、フィルタ収納部基材561とフィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563とが閉じられた場合に、フィルタ収納部基材561とフィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563とが開かない様に、フィルタ収納部基材561とフィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563とを汎用の接着テープで固定する構成が実施可能である。又は、フィルタ収納部基材561とフィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材563との双方に、互いに係合可能な、突起ピンと穴とを備えた構成、又は、凹溝と凸突起とを備えた構成が、実施可能である。
その他の構成は、上記の実施例1と同じ構成を備える。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験i:通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材の取付取外し交換設置実験)を行った。
その結果、それぞれの10回の取付取外し工程において、容易に取付可能であり、容易に取外し可能であり、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51の取付取外し交換が可能であり、また、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51のフィルタ部材設置部35及び/又はフィルタ収納部基材561からの脱落も認められなく、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を容易に取付取外し交換可能であることを確認した。
[実施例1−2e]
上記実施例1におけるフィルタ部材設置部35とフィルタ部材収納部56とに替えて、下記の構成を備える顔面装着用マスクを作製した。
本実施例の顔面装着用マスクに構成される気密性マスク本体立体部3と通気性微小有害物捕獲フィルタ部の概略構成を示す構成模式図が図14に示される。
図14の(a)において、気密性マスク本体立体部3はマスク本体開口部34の周縁に形成されたフィルタ部材設置部35を有する。フィルタ部材設置部35としては、マスク本体開口部34の厚さよりも薄い厚さを有するフィルタ部材設置用段差部が形成されてなる。
フィルタ部材収納部56は、図14(a)に示されるように、フィルタ部材収納容器固定部565とフィルタ部材収納容器通気性部566とを有するフィルタ部材収納容器56を備える。
フィルタ部材収納容器56としては、図14(a)に示されるような、ポリエチレン製プラスチック製であって、フィルタ部材収納容器56の表面側と裏面側との双方にフィルタ部材収納容器通気性部566を有し、そのフィルタ部材収納容器通気性部566の外周領域にフィルタ部材収納容器固定部565が形成されてなる。そして、フィルタ部材収納容器固定部565がマスク本体開口部34のフィルタ部材設置部35に一致して設置されてなる。このようにして、気密性マスク本体立体部3のマスク本体開口部34を覆って、フィルタ部材収納容器56が設置されてなる。
図14(c)に示されるように、フィルタ部材収納容器56に取付取外し可能に設置可能なフィルター部インナーホルダー52と、そのフィルター部インナーホルダー52に図14(b)に示されるような通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が取付取外し可能に保持されて設置されて、図14(d)に示されるように、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51がフィルター部インナーホルダー52に取付取外し可能に設置されてなる。
図14(e)に示されるように、通気性微小有害物抽獲シート状フィルタ部材51を取付取外し可能に設置されてなるフィルター部インナーホルダー52が、フィルタ部材収納部56としてのフィルタ部材収納容器56に取付取外し可能に設置され、このようにして、 通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が、マスク本体開口部34を覆って、気密性マスク本体立体部3に取付取外し交換可能に取り付け設置される。
フィルタ部材収納容器56の外径形状は横長さ60mm、縦長さ30mm、厚さ6mmの直方体であって、裏面側は幅2mm、厚さ1mmの枠部を有する開口部を形成し、表面側は2mm、厚さ1mmの枠部を有すると共にその開口部に複数の柵を形成し、上面、左面、下面は厚さ1mmの壁を形成し、右面は横幅58mm、縦幅28mmの開口を形成してなる形状を有する。
フィルター部インナーホルダー52の外径形状は横長さ59mm、縦長さ28mm、厚さ4mmの直方体であって、裏面側は幅2mm、厚さ1mmの枠部を有する開口部を形成し、表面側は2mm、厚さ1mmの枠部を有すると共に開口部を形成し、上面、左面、下面は厚さ1mmの壁を形成し、右面は横幅56mm、縦幅26mmの開口を形成してなる形状を有する。
その他の構成は、上記の実施例1と同じ構成を備える。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験i:通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材の取付取外し交換設置実験)を行った。
その結果、それぞれの10回の取付取外し工程において、容易に取付可能であり、容易に取外し可能であり、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51の取付取外し交換が可能であり、また、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51のフィルタ部材設置部35及び/又はフィルタ収納部基材561からの脱落も認められなく、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を容易に取付取外し交換可能であることを確認した。
[実施例1−2f]
上記実施例1におけるフィルタ部材設置部35とフィルタ部材収納部56とに替えて、下記の構成を備える顔面装着用マスクを作製した。
図15(A)に示されるように、マスク本体開口部34の近傍領域の気密性マスク本体立体部3に形成されたフィルタ部材設置部35として、粘着剤を設置し、シート状の通気性微小有害物捕獲フィルタ部5の周囲領域がそのフィルタ部材設置部35の粘着剤に粘着して設置されてなる。
この構成において、(評価実験i:通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材の取付取外し交換設置実験)を行った結果、その結果、それぞれの10回の取付取外し工程において、容易に取付可能であり、容易に取外し可能であり、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51の取付取外し交換が可能であり、また、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51のフィルタ部材設置部35及び/又はフィルタ収納部基材561からの脱落も認められなく、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を容易に取付取外し交換可能であることを確認した。
[実施例1−2g]
上記実施例1におけるフィルタ部材設置部35とフィルタ部材収納部56とに替えて、下記の構成を備える顔面装着用マスクを作製した。
図15(B)に示されるように、シート状の通気性微小有害物捕獲フィルタ部5の中央領域に形成された通気性を有する通気性微小有害物捕獲フィルタ通気性部501の周囲領域に粘着剤を備えた通気性微小有害物捕獲フィルタ保持部502が形成され、その粘着剤を有する通気性微小有害物捕獲フィルタ保持部502がフィルタ部材設置部35に取付取外し可能に設置された構成が実施可能である。
この構成において、(評価実験i:通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材の取付取外し交換設置実験)を行った結果、その結果、それぞれの10回の取付取外し工程において、容易に取付可能であり、容易に取外し可能であり、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51の取付取外し交換が可能であり、また、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51のフィルタ部材設置部35及び/又はフィルタ収納部基材561からの脱落も認められなく、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を容易に取付取外し交換可能であることを確認した。
[実施例1−2h]
上記実施例1におけるフィルタ部材設置部35とフィルタ部材収納部56とに替えて、下記の構成を備える顔面装着用マスクを作製した。
図15(C)に示されるように、フィルタ部材設置部35としては、マスク本体開口部34の近傍領域に形成された第一の平面ファスナー35が設置され、シート状の通気性微小有害物捕獲フィルタ部5の周縁領域に第二の平面ファスナー505が設置され、第一の平面ファスナー35と第二の平面ファスナー505とが互いに一致して接合して、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5がフィルタ部材設置部35に取付取外し可能に取付設置されてなる構成である。
この構成において、(評価実験i:通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材の取付取外し交換設置実験)を行った結果、その結果、それぞれの10回の取付取外し工程において、容易に取付可能であり、容易に取外し可能であり、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51の取付取外し交換が可能であり、また、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51のフィルタ部材設置部35及び/又はフィルタ収納部基材561からの脱落も認められなく、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を容易に取付取外し交換可能であることを確認した。
[実施例1−2i]
上記実施例1におけるフィルタ部材設置部35とフィルタ部材収納部56とに替えて、下記の構成を備える顔面装着用マスクを作製した。
図15(D)に示されるように、フィルタ部材設置部35がマスク本体開口部34の近傍領域に形成され、シート状の通気性微小有害物捕獲フィルタ部5がマスク本体開口部34を覆ってフィルタ部材設置部35に設置され、その通気性微小有害物捕獲フィルタ部5の周囲領域とマスク本体開口部34の近傍領域とを汎用の接着テープによって接合して、取付取外し可能に設置した構成である。
また、汎用の接着テープに替えて、汎用の両面接着テープによって接合して、取付取外し可能に設置した構成も実施した。
この構成において、(評価実験i:通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材の取付取外し交換設置実験)を行った結果、その結果、それぞれの10回の取付取外し工程において、容易に取付可能であり、容易に取外し可能であり、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51の取付取外し交換が可能であり、また、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51のフィルタ部材設置部35及び/又はフィルタ収納部基材561からの脱落も認められなく、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を容易に取付取外し交換可能であることを確認した。
[実施例1−3a]
上記実施例1における気密性マスク本体立体部3を構成する(A)独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形材3において、プラスチック製独立気泡発泡成形材3として、表1の試料A−2(ポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形材、見かけ密度が0.15g/立方cm、表面硬度が56度、引張強度が1.7MPa、復元率が96.2%、反発弾性率が25%の弾性を有する)に替えて、表1の試料A−1(ポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形材、見かけ密度が0.17g/立方cm、表面硬度が63度、引張強度が1.6MPa、復元率が95.4%、反発弾性率が27%の弾性を有する)の気密性マスク本体立体部3を備えると共に、気密性弾性接顔シール部4として、表1の試料A−3(ポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形材、見かけ密度が0.10g/立方cm、表面硬度が47度、引張強度が1.1MPa、復元率が96.7%、反発弾性率が29%の弾性)の気密性弾性接顔シール部4を備えた顔面装着用マスクを作製した。
気密性マスク本体立体部3を構成するプラスチック製独立気泡発泡成形材3の厚さは2mmである。気密性マスク本体立体部の横寸法は150mmであり、縦寸法は120mmである。
圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材4は、図3の(A)、(C)に示されるような、表裏方向の厚さ寸法が3mmであり、幅寸法が10mmの環状形状を有する。
その他の構成及び製造方法は、上記の実施例1と同じ構成及び製造方法を備える。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
[実施例1−3b]
上記実施例1における気密性マスク本体立体部3を構成する(A)独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形材3において、プラスチック製独立気泡発泡成形材3として、表1の試料A−2(ポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形材、見かけ密度が0.15g/立方cm、表面硬度が56度、引張強度が1.7MPa、復元率が96.2%、反発弾性率が25%の弾性を有する)に替えて、独立気泡を有するプラスチック製独立気泡発泡成形材3としては、ポリエチレン製発泡成形材であって、前述の表1に示される試料A−5(見かけ密度が0.096g/立方cm、表面硬度が42度、引張強度が0.9MPa、復元率が94.7%、反発弾性率が33%の弾性を有する)の弾性を有するプラスチック製独立気泡発泡成形材3から構成されると共に、気密性弾性接顔シール部4として、表1の試料A−4(ポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形材、見かけ密度が0.084g/立方cm、表面硬度が14度、引張強度が0.9MPa、復元率が99.3%、反発弾性率が54%の弾性)の気密性弾性接顔シール部4を備えた顔面装着用マスクを作製した。
気密性マスク本体立体部3を構成するプラスチック製独立気泡発泡成形材3の厚さは2mmである。気密性マスク本体立体部の横寸法は150mmであり、縦寸法は120mmである。
圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材4は、図3の(A)、(C)に示されるような、表裏方向の厚さ寸法が3mmであり、幅寸法が10mmの環状形状を有する。
その他の構成及び製造方法は、上記の実施例1と同じ構成及び製造方法を備える。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
[実施例1−3c]
上記実施例1における気密性マスク本体立体部3を構成する(A)独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形材3において、プラスチック製独立気泡発泡成形材3として、表1の試料A−1(ポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形材、見かけ密度が0.17g/立方cm、表面硬度が63度、引張強度が1.6MPa、復元率が95.4%、反発弾性率が27%の弾性を有する)に替えて、表1の試料A−1(ポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形材、見かけ密度が0.17g/立方cm、表面硬度が63度、引張強度が1.6MPa、復元率が95.4%、反発弾性率が27%の弾性を有する)の気密性マスク本体立体部3を備えると共に、気密性弾性接顔シール部4として、表1の試料A−6(ポリエチレン系発泡成形材、見かけ密度が0.069g/立方cm、表面硬度が41度、引張強度が0.1MPa、復元率が96.8%、反発弾性率が33%の弾性)の気密性弾性接顔シール部4を備えた顔面装着用マスクを作製した。
気密性マスク本体立体部3を構成するプラスチック製独立気泡発泡成形材3の厚さは2mmである。気密性マスク本体立体部の横寸法は150mmであり、縦寸法は120mmである。
圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材4は、図3の(A)、(C)に示されるような、表裏方向の厚さ寸法が3mmであり、幅寸法が10mmの環状形状を有する。
その他の構成及び製造方法は、上記の実施例1と同じ構成及び製造方法を備える。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
[実施例1−4a]
上記実施例1における気密性マスク本体立体部3を構成する(A)独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形材3の厚さが2mmに替えて、気密性マスク本体立体部3の厚さが異なり、気密性マスク本体立体部3の厚さが0.7mmの顔面装着用マスクを作製した。
通気性微小有害物捕獲フィルタ部5としては、実施例1と同じ通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を構成して、図15(D)に示されるような両面接着テープ506によって、マスク本体開口部34を覆ってフィルタ部材設置部35(段差部が形成されていないフィルタ部材設置部35)に取付取外し可能に設置した。
その他の上記の実施例1と同じ構成を備える。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
但し、[評価実験h:顔面装着実験(装着時における気密性マスク本体立体部の保形性の評価実験)]において、実施例1と比べて、強く呼吸した時における気密性マスク本体立体部3の形状変化がわずかに認められたが、呼吸時における不快感は認めらなく、快適な呼吸感が持続した。
[実施例1−4b]
上記実施例1における気密性マスク本体立体部3を構成する(A)独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形材3の厚さが2mmに替えて、気密性マスク本体立体部3の厚さが異なり、気密性マスク本体立体部3の厚さが0.4mmの顔面装着用マスクを作製した。
通気性微小有害物捕獲フィルタ部5としては、実施例1と同じ通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を構成して、図15(D)に示されるような汎用の両面接着テープ506によって、マスク本体開口部34を覆ってフィルタ部材設置部35に取付取外し可能に設置した。なお、本実施例においてフィルタ部材設置部35には段差部が形成されていない。
その他の構成及び製造方法は、上記の実施例1と同じ構成及び製造方法を備える。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
但し、[評価実験h:顔面装着実験(装着時における気密性マスク本体立体部の保形性の評価実験)]において、実施例1−4aと比べて、強く呼吸した時における気密性マスク本体立体部3の形状変化が更に多く認めら、吸気時に気密性マスク本体立体部3がやや変形する現象が認められたが、呼吸時における不快感は認めらなく、快適な呼吸感が持続した。
[実施例1−4c]
上記実施例1における気密性マスク本体立体部3を構成する(A)独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形材3の厚さが2mmに替えて、気密性マスク本体立体部3の厚さが異なり、気密性マスク本体立体部3の厚さが7mmの顔面装着用マスクを作製した。
その他の構成及び製造方法は、上記の実施例1と同じ構成及び製造方法を備える。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
但し、[評価実験f:顔面装着実験(装着時における快適装着感の評価実験)]において、実施例1と比べて、やや重く感じ、長時間の装着において実施例1と比べてやや疲れ彼を感じる傾向が認められたが、総じて、快適な装着感が得られた。
実施例1、実施例1−4a、実施例1−4b、[実施例1−4c]の実験結果から、気密性マスク本体立体部3として、多孔質のポリエチレン製発泡成形材を構成した場合、ポリエチレン製発泡成形材の厚さが0.5mm〜5mmを備えた顔面装着用マスクがより好ましく実施可能であることが実証された。
[実施例1−5a]
上記実施例1における気密性弾性接顔シール部4を構成する(a)圧縮弾性を有するとともに独立気泡を有する圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材4の厚さが3mm(幅寸法が10mm)に替えて、気密性弾性接顔シール部4の厚さが異なり、気密性弾性接顔シール部4の厚さが0.7mm(幅寸法は10mm)の顔面装着用マスクを作製した。
その他の構成及び製造方法は、上記の実施例1と同じ構成及び製造方法を備える。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
但し、[評価実験e:顔面装着実験(装着時における気密性弾性接顔シール部の通気性、気密性)]において、強い勢いで呼吸した時には、実施例1と比べて、若干に気密性弾性接顔シール部4と顔面との間からの息の漏れがあるように感じたが、普通の強さでの呼吸時には、吸気が困難であり、気密性弾性接顔シール部4と顔面との間からの息の漏れが無く、気密性弾性接顔シール部4と顔面との間からの息の漏れが無く、更に、気密性弾性接顔シール部4の通気性が無いことを確認した。
[実施例1−5b]
上記実施例1における気密性弾性接顔シール部4を構成する(a)圧縮弾性を有するとともに独立気泡を有する圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材4の厚さが3mm(幅寸法が10mm)に替えて、気密性弾性接顔シール部4の厚さが異なり、気密性弾性接顔シール部4の厚さが0.4mm(幅寸法は10mm)の顔面装着用マスクを作製した。
その他の構成及び製造方法は、上記の実施例1と同じ構成及び製造方法を備える。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
但し、[評価実験e:顔面装着実験(装着時における気密性弾性接顔シール部の通気性、気密性)]において、強い勢いで呼吸した時には、実施例1−5aと比べて、更に、若干に気密性弾性接顔シール部4と顔面との間からの息の漏れがあるように感じたが、普通の強さでの呼吸時には、吸気が困難であり、気密性弾性接顔シール部4と顔面との間からの息の漏れが無く、気密性弾性接顔シール部4と顔面との間からの息の漏れが無く、更に、気密性弾性接顔シール部4の通気性が無いことを確認した。
[実施例1−5c]
上記実施例1における気密性弾性接顔シール部4を構成する(a)圧縮弾性を有するとともに独立気泡を有する圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材4の厚さが3mm(幅寸法が10mm)に替えて、気密性弾性接顔シール部4の厚さが異なり、気密性弾性接顔シール部4の厚さが15mm(幅寸法は10mm)の顔面装着用マスクを作製した。
その他の構成及び製造方法は、上記の実施例1と同じ構成及び製造方法を備える。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
但し、[評価実験f:顔面装着実験(装着時における快適装着感の評価実験)]において、実施例1と比べて、やや重く感じ、長時間の装着において実施例1と比べてやや疲れ彼を感じる傾向が認められたが、総じて、快適な装着感が得られた。
実施例1、実施例1−5a、実施例1−5b、実施例1−5c、の実験結果から、気密性弾性接顔シール部4として、多孔質のポリエチレン製気泡発泡成形材を構成した場合、ポリエチレン製気泡発泡成形材の厚さが0.5mm〜10mmを備えた顔面装着用マスクがより好ましく実施可能であり、前述の[効果H−f:気密性弾性接顔シール部の厚さが0.5〜10mmである構成により、マスク装着者の顔面に装着された状態において、顔面の鼻等の凹凸に対応して気密性弾性接顔シール部材4が十分に圧縮変形して、顔面とマスクとの間に隙間が生じることなく密接して装着可能になり、その結果、通気性微小有害物捕獲フィルタ部において微小有害物を捕獲する機能が著しく向上したる顔面装着用マスクが得られる効果]を有することを確認した。
[実施例1−5d]
上記実施例1における気密性弾性接顔シール部4を構成する(a)圧縮弾性を有するとともに独立気泡を有する圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材4の幅寸法が10mm(厚さが3mm)に替えて、気密性弾性接顔シール部4の幅寸法が異なり、気密性弾性接顔シール部4の幅寸法が3mm(厚さが3mm)の顔面装着用マスクを作製した。
その他の構成及び製造方法は、上記の実施例1と同じ構成及び製造方法を備える。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
但し、[評価実験e:顔面装着実験(装着時における気密性弾性接顔シール部の通気性、気密性)]において、強い勢いで呼吸した時には、実施例1と比べて、若干に気密性弾性接顔シール部4と顔面との間からの息の漏れがあるように感じたが、普通の強さでの呼吸時には、吸気が困難であり、気密性弾性接顔シール部4と顔面との間からの息の漏れが無く、気密性弾性接顔シール部4と顔面との間からの息の漏れが無く、更に、気密性弾性接顔シール部4の通気性が無いことを確認した。
[実施例1−5e]
上記実施例1における気密性弾性接顔シール部4を構成する(a)圧縮弾性を有するとともに独立気泡を有する圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材4の幅寸法が10mm(厚さが3mm)に替えて、気密性弾性接顔シール部4の幅寸法が異なり、気密性弾性接顔シール部4の幅寸法が1mm(厚さが3mm)の顔面装着用マスクを作製した。
その他の構成及び製造方法は、上記の実施例1と同じ構成及び製造方法を備える。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
但し、[評価実験e:顔面装着実験(装着時における気密性弾性接顔シール部の通気性、気密性)]において、強い勢いで呼吸した時には、実施例1−5cと比べて、更に、若干に気密性弾性接顔シール部4と顔面との間からの息の漏れがあるように感じたが、普通の強さでの呼吸時には、吸気が困難であり、気密性弾性接顔シール部4と顔面との間からの息の漏れが無く、気密性弾性接顔シール部4と顔面との間からの息の漏れが無く、更に、気密性弾性接顔シール部4の通気性が無いことを確認した。
[実施例1−5f]
本実施例は、上記実施例1における気密性弾性接顔シール部4を構成する(a)圧縮弾性を有するとともに独立気泡を有する圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材4の幅寸法が10mm(厚さが3mm)に替えて、気密性弾性接顔シール部4の幅寸法が異なり、気密性弾性接顔シール部4の幅寸法が30mm(厚さが3mm)の顔面装着用マスクを作製した。
その他の構成及び製造方法は、上記の実施例1と同じ構成及び製造方法を備える。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
但し、[評価実験f:顔面装着実験(装着時における快適装着感の評価実験)]において、その結果、違和感が無く、フィット感が良好であり、快適な装着感を有することを確認したが、実施例1と比べて、やや息苦しさを感じる傾向があった。これは、気密性弾性接顔シール部4の幅寸法が30mmが大きすぎるためにマスク本体空隙部31の容積が狭くなり、十分に余裕のある容積を確保できなかったことに起因するものと思われる。
上記の実施例1、実施例1−5d、実施例1−5e、実施例1−5fの実験結果から、気密性弾性接顔シール部4として、多孔質のポリエチレン製気泡発泡成形材を構成した場合、ポリエチレン製気泡発泡成形材の幅寸法が2〜20を備えた顔面装着用マスクがより好ましく実施可能であり、前述の[効果H−g:気密性弾性接顔シール部の幅寸法が2〜20mmである構成により、気密性マスク本体全外周縁部の裏面側に設置の気密性弾性接顔シール部の構成によるマスク装着者の顔面に装着された状態において、顔面の鼻等の凹凸に対応して気密性弾性接顔シール部材4が十分に圧縮変形して、顔面とマスクとの間に隙間が生じることなく密接して装着可能な顔面装着用マスクが得られる効果]を有することを確認した。
[実施例1−5g]
上記実施例1における気密性弾性接顔シール部4を構成する(a)圧縮弾性を有するとともに独立気泡を有する圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材4のA4(硬度14度)に替えて、表1に記載のA4(硬度14度)よりも硬い硬度を有するA1(硬度63度)を有する構成の顔面装着用マスクを作製した。
すなわち、気密性弾性接顔シール部4として、前述の表1に示される試料A−1(見かけ密度が0.17g/立方cm、表面硬度が63度、引張強度が1.6MPa、復元率が95.4%、反発弾性率が27%の弾性)のプラスチック製独立気泡発泡成形材3から構成されてなる。
その他の構成及び製造方法は、上記の実施例1と同じ構成及び製造方法を備える。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
但し、[評価実験e:顔面装着実験(装着時における気密性弾性接顔シール部の通気性、気密性)]において、強い勢いで呼吸した時に、実施例1と比べて、気密性弾性接顔シール部4と顔面との間から僅かな息漏れが認められ場合があり、実施例1よりは若干、気密性弾性接顔シール部4と顔面との間の密着が劣る傾向にあったが、しかしながら、[評価実験g:顔面装着実験(装着時における通気性微小有害物捕獲フィルタ部5の微小有害物の捕獲性の評価実験)]においては、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は通気性を有し、その通気性微小有害物捕獲フィルタ部5に微小有害物が捕獲されることを確認した。
また、[評価実験f:顔面装着実験(装着時における快適装着感の評価実験)]において、その結果、違和感が無く、快適な装着感を有することを確認したが、実施例1と比べて、フィット感に劣る傾向があり、これは、気密性弾性接顔シール部4の硬さがやや硬すぎることに起因することに起因するものと思われる。結論としては、実施例1と比べてやや快適装着感に劣るが、しかしながら、総じて、快適な装着感が得られた。
[実施例1−6a]
上記実施例1における気密性弾性接顔シール部4を構成する(a)圧縮弾性を有するとともに独立気泡を有する圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材4のA4に替えて、(b)圧縮弾性を有するとともに連続気泡を有し、セル径が50μmを有する圧縮弾性プラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材4を有する構成の顔面装着用マスクを作製した。
すなわち、気密性弾性接顔シール部4として、表2に記載のB−4(セル径50μm、気孔率85%、密度0.14g/立方cm、硬度8度、伸び220%)の連続気泡を有するを有するポリエチレン製の圧縮弾性プラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材4を構成した。
その他の構成及び製造方法は、上記の実施例1と同じ構成及び製造方法を備える。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
また、本構成により、特に、下記の効果を有することを確認した。
・[効果H−c:気密性マスク本体立体部として連続気泡を有するプラスチック製連続気 泡発泡成形材を備えた構成において、連続気泡を有するプラスチック製連続気泡発泡成 形材は、一般に、通常のプラスチック製成形材と比べて気泡を含んでいる為に重量的に 軽く、特に、独立気泡発泡成形材と比べて適度な柔軟性を有し、従って、顔面に装着し た場合に、硬い感触を感じることなく柔らかな感触を感じると共に、重く感じることな く軽い感じで疲労感なく長時間の装着においても違和感を感じることのない、顔面装着 用マスクが得られる]。
・一つの気泡のセル径が150μm以下を有するプラスチック製連続気泡発泡成形材によ り形成された圧縮弾性プラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材を構成すること による[効果H−ca]。
・ポリエチレン製やポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製の圧縮弾性プラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材を構成したことによる[効果H−cb]。
・気密性弾性接顔シール部材の硬度が、気密性マスク本体立体部の硬度よりも大きな硬度 を有する発泡成形素材を構成した顔面装着用マスクによる[効果H−k]。
[実施例1−6b]
上記実施例1における気密性弾性接顔シール部4を構成する(a)圧縮弾性を有するとともに独立気泡を有する圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材4のA4に替えて、(b)圧縮弾性を有するとともに連続気泡を有する圧縮弾性プラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材4を有し、セル径が90μmを有する構成の顔面装着用マスクを作製した。
すなわち、気密性弾性接顔シール部4として、表2に記載のB−3(セル径90μm、気孔率80%、密度0.17g/立方cm、硬度11度、伸び170%)の連続気泡を有するを有するポリエチレン製の圧縮弾性プラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材4を構成した。
その他の構成及び製造方法は、上記の実施例1と同じ構成及び製造方法を備える。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
本構成により、特に、上記[実施例1−6a]と同じの[効果H−c]、[効果H−ca]、[効果H−k]の効果を有することを確認した。
[実施例1−6c(比較例)]
上記実施例1における気密性弾性接顔シール部4を構成する(a)圧縮弾性を有するとともに独立気泡を有する弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材4のA4に替えて、(b)弾性を有するとともに連続気泡を有する弾性プラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材4を有し、セル径が250μmを有する構成の顔面装着用マスクを作製した。
すなわち、気密性弾性接顔シール部4として、表2に記載のB−1(セル径250μm、気孔率80%、密度0.2g/立方cm、硬度22度、伸び150%)の連続気泡を有するを有するポリエチレン製の圧縮弾性プラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材4を構成した。
その他の構成及び製造方法は、上記の実施例1と同じ構成及び製造方法を備える。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験d)〜(評価実験i)を行った。
その結果、(評価実験d)、(評価実験f)〜(評価実験i)において、不都合な点は確認されなかったが、下記の評価実験において、不都合を確認した。
[評価実験e:顔面装着実験(装着時における気密性弾性接顔シール部の通気性、気密性)]において、通常の勢いで呼吸した時には不都合な点はなかったが、強い勢いで呼吸した時に、気密性弾性接顔シール部4と顔面との間から僅かな通気漏れが確認された。
すなわち、気密性弾性接顔シール部4として、ポリエチレン製の圧縮弾性プラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材4を構成した場合、発泡セルのセル径が大きくなるに従って、呼吸時における気密性弾性接顔シール部4の通気性が増加する傾向にあり、発泡セルのセル径が200μmを超えるリエチレン製の圧縮弾性プラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材4を構成した場合には、気密性弾性接顔シール部4の通気性が増加し、その結果、気密性弾性接顔シール部4において捕獲される微小有害物が捕獲される割合が減少する傾向にある。
[実施例1−6d(比較例)]
上記実施例1における気密性弾性接顔シール部4を構成する(a)圧縮弾性を有するとともに独立気泡を有する圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材4のA4に替えて、汎用の圧縮弾性を有する軟質ポリウレタン製連続気泡発泡成形弾性シール部材4を構成した顔面装着用マスクを作製した。
すなわち、気密性弾性接顔シール部4として、汎用の一般的なシール部材として市販されている軟質ポリウレタン製の連続気泡発泡成形弾性シール部材4(ポリオールとポリイソシアネートとの化学反応によって製造された軟質ポリウレタン、密度18kg/立方m、硬度98N)を構成した。
その他の構成及び製造方法は、上記の実施例1と同じ構成及び製造方法を備える。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験d)〜(評価実験i)を行った。
その結果、(評価実験d)、(評価実験f)、(評価実験h)、(評価実験i)において、不都合な点は確認されなかったが、下記の評価実験において、不都合を確認した。
しかしながら、[評価実験e:顔面装着実験(装着時における気密性弾性接顔シール部の通気性、気密性)]において、通常の勢いで呼吸した時においても、気密性弾性接顔シール部4と顔面との間から僅かな通気漏れが確認された。
また、[評価実験g:顔面装着実験(装着時における通気性微小有害物捕獲フィルタ部5の微小有害物の捕獲性の評価実験)]においても、気密性弾性接顔シール部4に小麦粉の付着が確認され、気密性弾性接顔シール部4と顔面との間から僅かな通気漏れが確認された。
すなわち、気密性弾性接顔シール部4として、汎用の軟質ポリウレタン製の圧縮弾性プラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材4を構成した場合、気密性弾性接顔シール部4の通気性が増加し、その結果、気密性弾性接顔シール部4において捕獲される微小有害物が捕獲される割合が減少する傾向にある等の不都合が確認された。
[実施例1−7]
上記実施例1における気密性弾性接顔シール部4を構成する(a)圧縮弾性を有するとともに独立気泡を有する圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材4のA4に替えて、(c)圧縮弾性を有する圧縮弾性ゴム製シール部材を有する構成の顔面装着用マスクを作製した。
すなわち、所定の形状を有する雄型と雌型とを有する一対の押圧成型用金型の中に、所望形状を有する2mm厚の平板状のポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形材素材を載置し、その後、約100℃の加熱状態で、雄型と雌型とを互いに押圧して、その後、常温に下げることにより、所望の半球形状のマスク本体空隙部を有するような立体形状の気密性マスク本体立体部3を作製した。
別途、気密性弾性接顔シール部4として、柔軟で圧縮弾性を有するシリコーン樹脂製ゴム材であって、気密性マスク本体立体部3よりも小さい硬さを有し、厚さ3mm、幅寸法10mmの環状の気密性弾性接顔シール部4を作製した。
そして、上記のようにして作製した気密性マスク本体立体部に汎用のシリコーンゴム専用の接着剤を使用してシリコーン樹脂製ゴム材の気密性弾性接顔シール部4を接着して、気密性マスク本体立体部3の周縁領域に接合された気密性弾性接顔シール部4を備えたマスク本体部2を作製した。
その他の構成及び製造方法は、上記の実施例1と同じ構成及び製造方法を備える。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
また、本実施例の構成により、[効果H−e:顔面に装着した時に、気密性弾性接顔シール部材が鼻等の凹凸形状に対応して変形して、その気密性弾性接顔シール部材が顔面に密接し、呼気や吸気が漏れることなくシール作用効果が著しく発揮され、その結果、微小有害物が前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成されてなる、顔面装着用マスクが得られる]効果を確認した。
[実施例1−7a(比較例)]
上記「実施例1−7」におけるマスク本体部2を作製する工程に替えて、気密性マスク本体立体部として使用した多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形材と気密性弾性接顔シール部材として使用したシリコーン樹脂製ゴム材の気密性弾性接顔シール部4とを金型の中で約100℃に加温すると共に押圧成形かる実験を行ったが、プラスチック製独立気泡発泡成形材とシリコーン樹脂製ゴム材とが接合されなく、気密性マスク本体立体部3と気密性弾性接顔シール部4とが一体に接合されたマスク本体部2を作成できなかった。
[実施例1−8]
上記実施例1において、気密性弾性接顔シール部4を構成しなく、その他の構成が実施例1と同じ構成を備えた顔面装着用マスクを作製した。本構成を備えた顔面装着用マスクの模式的概略図が図1に示される。
図1において、マスク装着者の顔面の少なくとも鼻と口とを覆って装着可能なマスク本体部2と、マスク本体部2をマスク装着者の頭部および耳部の少なくともいずれかに固定して顔面に装着するための顔装着固定部6とを備えた顔面装着用マスクであって、マスク本体部2は、マスク装着者の顔面に装着した状態において、顔面から離間して鼻孔付近にマスク本体空隙部を有するように立体形状に形成されるとともに表裏方向において気密性を有する気密性マスク本体立体部3と、気密性マスク本体立体部3の表面側と裏面側とを貫通して形成されたマスク本体開口部34と、マスク本体開口部34の全領域を覆って設置されるとともに表裏方向に通気可能な通気性を有するとともに微小有害物を捕獲可能な通気性微小有害物捕獲フィルタ部5と、を備える。
マスク本体部2が顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が気密性マスク本体立体部3を通って通気することなく通気性微小有害物捕獲フィルタ部5を通って通気して、これにより、微小有害物を通気性微小有害物捕獲フィルタ部5において捕獲可能に形成してなる。
その他の構成及び製造方法は、上記の実施例1と同じ構成及び製造方法を備える。
すなわち、気密性マスク本体立体部3としては、実施例1と同じ材質の(A)独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形材3から構成され、プラスチック製独立気泡発泡成形材3は、装着者の顔面に装着した状態において、表裏方向において通気性のない気密性を有するとともに、図1に示されるような略半球形状の空隙部を有するように立体形状を維持する保形性を有する形状に形成されてなる。
独立気泡を有するプラスチック製独立気泡発泡成形材3としては、ポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形材であって、前述の表1に示される試料A−2(見かけ密度が0.15g/立方cm、表面硬度が56度、引張強度が1.7MPa、復元率が96.2%、反発弾性率が25%の弾性を有する)の弾性を有するプラスチック製独立気泡発泡成形材3から構成されてなる。
気密性マスク本体立体部3を構成するプラスチック製独立気泡発泡成形材3の厚さは2mmである。気密性マスク本体立体部の横寸法は150mmであり、縦寸法は120mmである。
通気性微小有害物捕獲フィルタ部5としては、羊毛製の動物繊維の長繊維を編成してなる繊維布に、ポピドンヨードのヨウ素系抗病原体剤を担持してなる通気性を有する抗病原体繊維布を構成した。
茶色又は褐色を有するポピドンヨード水溶液中に、白色の通気性を有する羊毛製の繊維布(厚さ0.5mm)を浸漬し、その後、乾燥、乾燥することにより、羊毛製繊維布にポピドンヨードを担持した抗病原体繊維布を調製した。ポピドンヨードは茶色又は褐色を有するために、茶色又は褐色に着色された羊毛製の繊維布はポピドンヨードを担持した抗病原体繊維布であることが確認される。この抗病原体繊維布を横長さ60mm、縦長さ30mmの長方形に裁断して、これを2枚積層して厚さ1mmの通気性を有する抗病原体繊維布を調製し、この積層された抗病原体繊維布を通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51として構成した。
気密性マスク本体立体部3は、マスク本体開口部34の周縁に形成されたフィルタ部材設置部35を有し、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は、マスク本体開口部34を覆って、取付取外し交換可能に取り付け設置された通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を備え、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51の周縁がフィルタ部材設置部35に取付取外し交換可能に取り付け設置されてなる。
マスク本体開口部34は横長さ60mm、縦長さ30mmの長方形を有し、マスク本体開口部34の周縁に、段差寸法が約1mm、幅寸法が約2mmの段差状(溝形状)の環状形状のフィルタ部材設置部35としてのフィルタ部材設置用段差部351が形成されてなる。
図1に示されるように、顔装着固定部6としては、(M)伸縮弾性を有するゴム紐材から構成されてなる。マスク本体部2の気密性弾性接顔シール部4が顔面に隙間なく密接するように顔装着固定部を引っ張って張力を有する状態で人体の後頭部に固定し、これによりマスク本体部2を顔面に固定可能に構成されてなる。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
但し、[評価実験e:顔面装着実験(装着時における気密性マスク本体立体部の通気性、気密性)]において、強い勢いで呼吸した時には、実施例1と比べて、若干に気密性マスク本体立体部3と顔面との間からの息の漏れがあるように感じたが、普通の強さでの呼吸時には、吸気が困難であり、気密性マスク本体立体部3と顔面との間からの息の漏れが無く、気密性マスク本体立体部3と顔面との間からの息の漏れが無いことを確認した。
また、[評価実験f:顔面装着実験(装着時における快適装着感の評価実験)]において、実施例1と比べて、若干に、顔面装着用マスクを顔面に装着した状態で、30分間装着持続して、顔面の痛み、圧迫感等の違和感、フィット感に劣る傾向があることを感じたが、総じて、快適な装着感を有することを確認した。
[実施例1−9]
上記実施例1において、「気密性弾性接顔シール部4が気密性マスク本体立体部の全外周縁部に形成された気密性マスク本体全外周縁部に設置された構成」に替えて、「少なくとも、気密性弾性接顔シール部が鼻筋及び該鼻筋の近傍を覆う領域に設置された構成」を備えた顔面装着用マスクを作製した。本構成を備えた顔面装着用マスクの模式的概略図が図2に示される。
図2において、マスク装着者の顔面の少なくとも鼻と口とを覆って装着可能なマスク本体部と、前記マスク本体部をマスク装着者の頭部および耳部の少なくともいずれかに固定して顔面に装着するための顔装着固定部とを備えた顔面装着用マスクであって、マスク本体部2は、マスク装着者の顔面に装着した状態において、顔面から離間して鼻孔付近にマスク本体空隙部を有するように立体形状に形成されるとともに表裏方向において気密性を有する気密性マスク本体立体部3と、気密性マスク本体立体部3の表面側と裏面側とを貫通して形成されたマスク本体開口部34と、マスク本体開口部34の全領域を覆って設置されるとともに表裏方向に通気可能な通気性を有するとともに微小有害物を捕獲可能な通気性微小有害物捕獲フィルタ部5と、を備え、さらに、マスク装着者の顔面に装着した状態において、少なくとも、鼻筋及び該鼻筋の近傍を覆う領域に設置された気密性と圧縮弾性を有する気密性弾性接顔シール部4を備え、マスク本体部2が顔装着固定部6によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、気密性弾性接顔シール部4がマスク装着者の顔面に密接するとともに、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が気密性マスク本体立体部3と気密性弾性接顔シール部4を通って通気することなく通気性微小有害物捕獲フィルタ部5を通って通気して、これにより、微小有害物を通気性微小有害物捕獲フィルタ部5において捕獲可能に形成してなる。
その他の構成及び製造方法は、上記の実施例1と同じ構成及び製造方法を備える。
すなわち、本構成において、気密性マスク本体立体部3、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5、及び顔装着固定部6は、上記の実施例1と同じ材料により構成されると共に同じ形状大きさを有し、気密性弾性接顔シール部4が「マスク装着者の顔面に装着した状態において、少なくとも、鼻筋及び該鼻筋の近傍を覆う領域に設置された気密性と圧縮弾性を有する気密性弾性接顔シール部4」を備えた構成である。
本実施例において、気密性弾性接顔シール部4は、(a)圧縮弾性を有するとともに独立気泡を有する圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材4から構成され、圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材4は、装着者の顔面に装着した状態において、表裏方向において通気性のない気密性を有するとともに、顔面の凹凸形状に一致して厚さ方向に圧縮弾性変形を有する性質を有する。
独立気泡を有する圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材4としては、ポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形材であって、前述の表1に示される試料A−4(見かけ密度が0.084g/立方cm、表面硬度が14度、引張強度が0.9MPa、復元率が99.3%、反発弾性率が54%の弾性を有する)のプラスチック製独立気泡発泡成形材3から構成されてなる。
圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材4は、図2の(A)、(B)に示されるような、鼻筋及び該鼻筋の近傍を覆う領域に設置され圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材4の厚さが表裏方向の厚さ寸法が3mmであり、幅寸法が10mmであり、その左右の領域において、所定の傾斜でもって厚さが薄くなると共に、幅寸法が徐々に狭くなる形状を有する。
なお、気密性マスク本体立体部3及び通気性微小有害物捕獲フィルタ部5の構成と形状は実施例1と同じである。
その他の構成及び製造方法は上記の実施例1と同じ構成及び製造方法であり、実施例1と同じ構成及び製造方法を備える。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
但し、[評価実験f:顔面装着実験(装着時における快適装着感の評価実験)]において、実施例1と比べて、若干に、顔面装着用マスクを顔面に装着した状態で、30分間装着持続して、圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材4を設置していない領域に接触する顔面の痛み、圧迫感等の違和感、フィット感にやや劣る傾向があることを感じたが、総じて、快適な装着感を有することを確認した。
また、特に、本実施例の「気密性弾性接顔シール部が鼻筋及び該鼻筋の近傍を覆う領域に設置された構成により、[効果A−c:上記(効果A‐a)と(効果A−b)が得られると共に、気密性と圧縮弾性を有する気密性弾性接顔シール部の構成により、マスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク本体部と鼻筋及び該鼻筋の近傍との密着性が向上し、その結果、微小有害物を前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲する捕獲効率が向上する効果]を有する顔面装着用マスクが得られることを確認した。
前述の実施例1における図3に示されるような気密性マスク本体立体部3と気密性弾性接顔シール部4を構成するマスク本体部2の形状に替えて、図5に示されるような、気密性マスク本体立体部の幅方向中間を通る縦方向に形成されたマスク本体縦突起部39を有するマスク本体部2を構成し、マスク本体縦突起部39を境にして折畳と開拡可能に形成された顔面装着用マスクを作製した。
通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は図17(A)に示される構成を備える。
図5、図17(A)において、マスク装着者の顔面の少なくとも鼻と口とを覆って装着可能なマスク本体部2と、マスク本体部2をマスク装着者の頭部および耳部の少なくともいずれかに固定して顔面に装着するための顔装着固定部6とを備えた顔面装着用マスクであって、マスク本体部2は、マスク装着者の顔面に装着した状態において、顔面から離間して鼻孔付近にマスク本体空隙部を有するように立体形状に形成されるとともに表裏方向において気密性を有する気密性マスク本体立体部3と、気密性マスク本体立体部3の表面側と裏面側とを貫通して形成されたマスク本体開口部34と、マスク本体開口部34の全領域を覆って設置されるとともに表裏方向に通気可能な通気性を有するとともに微小有害物を捕獲可能な通気性微小有害物捕獲フィルタ部5と、を備える。
さらに、マスク装着者の顔面に装着した状態において、少なくとも、気密性マスク本体立体部3の全外周縁部に形成された気密性マスク本体全外周縁部に設置された気密性と圧縮弾性を有する気密性弾性接顔シール部4を備え、マスク本体部2が顔装着固定部6によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、気密性弾性接顔シール部4がマスク装着者の顔面に密接するとともに、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が気密性マスク本体立体部3と気密性弾性接顔シール部4を通って通気することなく通気性微小有害物捕獲フィルタ部5を通って通気して、これにより、微小有害物を前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成してなる。
気密性マスク本体立体部3は、該気密性マスク本体立体部3の幅方向中間を通る縦方向に形成されたマスク本体縦突起部39と、該マスク本体縦突起部39の一方側に形成された第一気密性マスク本体立体部3aと、他方側に形成された第二気密性マスク本体立体部3bと、を有する。
マスク本体縦突起部39を境にして折畳と開拡可能に形成され、マスク本体縦突起部39を境にして開拡された状態において、マスク本体空隙部31を有するように立体形状に形成され、 折畳まれた状態において、マスク本体空隙部を形成することなく、開拡された状態よりも嵩低い形状になるように構成されてなる。
マスク本体開口部34は、第一気密性マスク本体立体部3a及び第二気密性マスク本体立体部3bに形成され、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は、第一気密性マスク本体立体部3a及び前記第二気密性マスク本体立体部3bに、マスク本体開口部34の全領域を覆って設置されてなる。
次に製造方法を以下に説明する。
まず、平面形状が図5に示されるような平面形状と第一マスク本体開口部34aを形成した第一気密性マスク本体立体部3aを作製した。すなわち、2mm厚の平板状のポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形材素材A−2(見かけ密度が0.15g/立方cm、表面硬度が56度、引張強度が1.7MPa、復元率が96.2%、反発弾性率が25%の弾性を有する)を使用して、慣用の切断加工、くり抜き加工により所定の平板形状の第一気密性マスク本体立体部3aを作製した。
別途、厚さ寸法が3mmのポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形弾性シール部材A−4(見かけ密度が0.084g/立方cm、表面硬度が14度、引張強度が0.9MPa、復元率が99.3%、反発弾性率が54%の弾性を有する)を使用して、慣用の切断加工、くり抜き加工により、所定形状の半環状・帯状の気密性弾性接顔シール部4を作製した。
次に、第一気密性マスク本体立体部3aとその第一気密性マスク本体立体部3aの外周周縁部に形成された気密性弾性接顔シール部4とを下記の工程により作製した。すなわち、略板状形状のキャビティを有する雄型と雌型とを有する一対の押圧成型用金型の中に、上記作製した第一気密性マスク本体立体部3aの素材となる2mm厚の平板状のポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形材素材A−2と、その上に、上記作製した気密性弾性接顔シール部4となる表裏方向の厚さ寸法が3mmのポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形弾性シール部材A−4を載置し、その後、約100℃の加熱状態で、雄型と雌型とを互いに押圧して、その後、常温に下げることにより、第一気密性マスク本体立体部3aとその第一気密性マスク本体立体部3aの外周周縁部に形成された気密性弾性接顔シール部4とを有する第一マスク本体立体部を作製した。
他方、上記の第一マスク本体立体部の製造法と全く同じ方法により、第二マスク本体開口部34bを有する第二気密性マスク本体立体部3aとその第二気密性マスク本体立体部3aの外周周縁部に形成された気密性弾性接顔シール部4とを有する第二マスク本体立体部を作製した。
次に、上記作製した第一マスク本体立体部と第二マスク本体立体部の、それぞれのマスク本体縦突起部39となる周縁の約2mm幅を互いに加熱・加圧して熱融着により接合して、第一マスク本体立体部と第二マスク本体立体部とが互いに接合されたマスク本体部2を作製した。この場合、接合されて形成されたマスク本体縦突起部39は、そのマスク本体縦突起部39を境にして屈曲可能に形成されることを確認した。
第一マスク本体開口部34aと第二マスク本体開口部34bのそれぞれの開口部に、実施例1と同じ方法により、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を有する第一通気性微小有害物捕獲フィルタ部5aと第二通気性微小有害物捕獲フィルタ部5bとの通気性微小有害物捕獲フィルタ部5を設置構成した。
通気性微小有害物捕獲フィルタ部5としては、羊毛製の動物繊維の長繊維を編成してなる繊維布に、ポピドンヨードのヨウ素系抗病原体剤を担持してなる通気性を有する抗病原体繊維布を構成した。茶色又は褐色を有するポピドンヨード水溶液中に、白色の通気性を有する羊毛製の繊維布(厚さ0.5mm)を浸漬し、その後、乾燥、乾燥することにより、羊毛製繊維布にポピドンヨードを担持した抗病原体繊維布を調製した。ポピドンヨードは茶色又は褐色を有するために、茶色又は褐色に着色された羊毛製の繊維布はポピドンヨードを担持した抗病原体繊維布であることが確認される。この抗病原体繊維布を横長さ60mm、縦長さ30mmの長方形に裁断して、これを2枚積層して厚さ1mmの通気性を有する抗病原体繊維布を調製し、この積層された抗病原体繊維布を通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51として構成した。
なお、本実施例において、第一気密性マスク本体立体部3aと第二気密性マスク本体立体部3bのそれぞれの横幅が75mm、縦幅が120mmであり、気密性マスク本体立体部3の大きさ形状は、横幅が150mm、縦幅が120mmである。
第一マスク本体開口部34aと第二マスク本体開口部34bのそれぞれの横幅が35mm、縦幅が30mmである。
フィルタ部材固定部材353としてのフレーム枠部材353はポリエチレン製であり、横幅が35+1mm、縦幅が30+1mm、幅2mm、厚さ2mmである。
それぞれのフィルタ部材設置部35のフィルタ部材設置用段差部351の段差寸法が約1mm、幅寸法が約2mmである。
その他の構成及び製造方法は、上記の実施例1と類似の構成及び製造方法を備える。
このようにして、拡げた場合に図5(A)、(B)のような形状を有する顔面装着用マスクを作製した。
なお、第一気密性マスク本体立体部3a(又は第二気密性マスク本体立体部3b)と気密性弾性接顔シール部4とを接合する方法して、押圧成型用金型の中で加熱融着して接合する方法に替えて、接着剤により第一気密性マスク本体立体部3a(又は第二気密性マスク本体立体部3b)と気密性弾性接顔シール部4を接合する方法も実施し、容易に接合可能である事を確認した。
また、第一マスク本体立体部と第二マスク本体立体部の、それぞれのマスク本体縦突起部39となる周縁をゴム系の伸縮性を有する接着剤により接合する方法も実施した、この伸縮性接着剤による第一マスク本体立体部と第二マスク本体立体部との接合によっても図5(A)のような形状を有するマスク本体部2が得られることも確認した。
また、第一マスク本体立体部と第二マスク本体立体部の、それぞれのマスク本体縦突起部39となる周縁を汎用の伸縮性接着テープにより接合する方法も実施した、この伸縮性接着テープによる第一マスク本体立体部と第二マスク本体立体部との接合によっても図5(A)のような形状を有するマスク本体部2が得られることも確認した。この場合、接合されて形成されたマスク本体縦突起部39は、そのマスク本体縦突起部39を境にして屈曲可能に形成されることも確認した。
このようにして作製した顔面装着用マスクは、マスク本体横突起部39を境にして折畳と開拡可能に形成されていた。また、マスク本体横突起部39を境にして開拡された状態において、マスク本体空隙部34を有するように立体形状に形成されていた。また、折畳まれた状態において、マスク本体空隙部を形成することなく、開拡された状態よりも嵩低い形状になるように構成されてなることを確認した。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
また、本構成により、下記の効果を有する顔面装着用マスクが得られることを確認した。
・前述の[効果A‐a]と[効果A−b]と[効果A−d]の基本効果.
・ヨウ素系抗病原体剤を担持した抗病原体動物繊維布を有する通気性微小有害物捕獲フィ ルタ部5の構成による前述の[効果D‐c]の効果.
・気密性マスク本体立体部として独立気泡を有するポリエチレン製又はポリエチレン共重 合ポリマー製のプラスチック製発泡成形材を備えた構成による前述の[効果F‐a]、 [効果F‐aa]、[効果F−ab]、[効果F−ac]の効果.
・気密性弾性接顔シール部材としてポリエチレン製やポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポ リマ製の弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材を備えた構成による前述 の[効果H]、[効果H−a]、[効果H−b]の効果.
・気密性弾性接顔シール部の厚さが0.5〜10mmである構成による前述の[効果H− f]の効果.
・気密性弾性接顔シール部の幅寸法が2〜20mmである構成により、気密性マスク本体 全外周縁部の裏面側に設置の気密性弾性接顔シール部の構成による前述の[効果H−g ]の効果.
・気密性弾性接顔シール部材の硬度が気密性マスク本体立体部の硬度よりも大きな硬度を 有する発泡成形素材を構成した顔面装着用マスクによる前述の[効果H−k]の効果.
・上記効果に加えて、特に、[効果B:携帯時に、気密性マスク本体立体部が折畳みと開 拡可能な第一気密性マスク本体立体部と第二気密性マスク本体立体部とにより形成構成 されている為に、使用しない場合には、折畳んだ状態で、嵩が小さい状で収納及び/又 は携帯し、使用時に第一気密性マスク本体立体部と第二気密性マスク本体立体部とを単 に広げるだけで、容易に、立体形状のマスク本体空隙部を有する、嵩が小さい状で収納 及び/又は携帯可能な顔面装着用マスクが得られる]効果を確認した。
[実施例2−1]
上記の[実施例2]と類似の方法により、図6に示されるような気密性マスク本体立体部の幅方向中間を通る縦方向に形成されたマスク本体縦突起部39を有するマスク本体部2を構成し、マスク本体縦突起部39を境にして折畳と開拡可能に形成された顔面装着用マスクを作製した。
本実施例において、[実施例2]と異なる点は、第一マスク本体立体部と第二マスク本体立体部の形状が異なり、図6に示されるようなマスク本体部の形状を有する点、及び、第一マスク本体開口部34aと第二マスク本体開口部34bのそれぞれの開口部に、図6、図17(B)に示されるような略円形状のネジ固定式の第一通気性微小有害物捕獲フィルタ部5aと第二通気性微小有害物捕獲フィルタ部5bとの通気性微小有害物捕獲フィルタ部5を設置構成した点である。
なお、本実施例における通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は、前述の「図12」と[構成E−e]のネジ式固定の第一通気性微小有害物捕獲フィルタ部5aと第二通気性微小有害物捕獲フィルタ部5bとの通気性微小有害物捕獲フィルタ部5と同じ構成を備える。
なお、本実施例において、第一気密性マスク本体立体部3aと第二気密性マスク本体立体部3bのそれぞれの横幅が75mm、縦幅が120mmであり、気密性マスク本体立体部3の大きさ形状は、横幅が150mm、縦幅が120mmである。
それぞれのフィルタ部材設置部35のフィルタ部材設置用段差部351の段差寸法が約1mm、幅寸法が約2mmである。
第一マスク本体開口部34aと第二マスク本体開口部34bのそれぞれの大きさは直径が30mmの平面円形を有する。
フィルタ収納部基材561はポリエチレン製であり、フィルタ収納部基材561の直径は30+1mm、円枠幅は2mm、厚さは2mmである。
フィルタ部材収納部フィルタ部材固定部563aはポリエチレン製であり、フィルタ部材収納部フィルタ部材固定部563aの直径は30+1mm、円枠幅は2mm、厚さは2mmである。
その他の構成及び製造方法は、上記の[実施例2]と類似の構成を備え、[実施例2]と類似の製造方法によって製造した。
このようにして、拡げた場合に図6(A)のような形状を有するマスク本体部2を作製した。
このようにして作製したマスク本体部2は、マスク本体横突起部39を境にして容易に折畳と開拡可能に形成されていた。また、マスク本体横突起部39を境にして開拡された状態において、マスク本体空隙部34を有するように立体形状に形成されていた。また、折畳まれた状態において、マスク本体空隙部を形成することなく、開拡された状態よりも嵩低い形状になるように構成されてなることを確認した。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
[実施例2−3]
上記の[実施例2]と類似の方法により、図7に示されるような気密性マスク本体立体部の幅方向中間を通る縦方向に形成されたマスク本体縦突起部39を有するマスク本体部2を構成し、マスク本体縦突起部39を境にして折畳と開拡可能に形成された顔面装着用マスクを作製した。
本実施例において、[実施例2]と異なる点は、図7に示されるように、第一マスク本体立体部と第二マスク本体立体部の形状が略長方形を有する点、及び、マスク本体開口部34の位置が中央部に位置する点、及び、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5において通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材が接着テープによりマスク本体開口部34に取付取外し可能に接着設置されてなる点、等である。
すなわち、マスク本体開口部34の中央部に位置する第一マスク本体開口部34aと第二マスク本体開口部34bとを覆って通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を設置し、その通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51の周縁を汎用のポリビニール製の接着テープによりフィルタ部材設置部35に取付取外し可能に接着して、これにより、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を取付取外し交換可能に気密性マスク本体立体部3のマスク本体開口部34を覆って設置した。
その他の構成及び製造方法は、上記の[実施例2]と類似の構成を備え、[実施例2]と類似の製造方法によって製造した。
このようにして作製したマスク本体部2は、マスク本体横突起部39を境にして容易に折畳と開拡可能に形成されていた。また、マスク本体横突起部39を境にして開拡された状態において、マスク本体空隙部34を有するように立体形状に形成されていた。また、折畳まれた状態において、マスク本体空隙部を形成することなく、開拡された状態よりも嵩低い形状になるように構成されてなることを確認した。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
また、別途、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5において通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材が両面接着テープによりマスク本体立体部に取付取外し可能に接着設置されてなる構成を備えた顔面装着用マスクを作製した。
そして、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
[実施例2−4]
上記の[実施例2]と類似の方法により、図7に示されるような気密性マスク本体立体部の幅方向中間を通る縦方向に形成されたマスク本体縦突起部39を有するマスク本体部2を構成し、マスク本体縦突起部39を境にして折畳と開拡可能に形成された顔面装着用マスクを作製した。
本実施例において、[実施例2]と異なる点は、図7に示されるように、第一マスク本体立体部と第二マスク本体立体部の形状が略長方形を有する点、マスク本体開口部34の位置が中央部に位置する点、及び、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5の構成が異なる点である。
特に、本実施例において、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は、図16に示されるような蝶番機構に類似の下記の構成を備える。
図16に示されるように、マスク本体開口部34は、マスク本体縦突起部39を含む第一気密性マスク本体立体部3aに形成された第一マスク本体開口部34aと、第二気密性マスク本体立体部3bに形成された第二マスク本体開口部34bを有する。通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は、マスク本体開口部を覆って設置可能に構成された通気性を有するフィルタ部材収納部56と、フィルタ部材収納部56の中に取付取外し交換可能に取り付け設置された通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を備える。
フィルタ部材収納部56は、第一マスク本体開口部34aを覆って設置可能に形成された通気性を有する第一フィルタ部材収納部56aと、第二マスク本体開口部34bを覆って設置可能に形成された通気性を有する第二フィルタ部材収納部56bと、第一フィルタ部材収納部56aと第二フィルタ部材収納部56bとを結合すると共に所定の角度で開閉自在に構成されたフィルタ部材収納部蝶番56cと、を有する。
通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材5が、第一フィルタ部材収納部56aと第二フィルタ部材収納部56bに、第一マスク本体開口部34aと第二マスク本体開口部34bとを覆って、取付取外し交換可能に取り付け設置されてなる。
通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は、更に、フィルタ部材固定部材563を有し、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が第一フィルタ部材収納部56aと第二フィルタ部材収納部56bに位置する状態で、フィルタ部材固定部材563が、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51の周囲領域の少なくとも一つの領域をフィルタ部材収納部56に押し付けて、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51をフィルタ部材収納部56に、取付取外し交換可能に取り付け設置されてなる。
フィルタ部材収納部蝶番56cは、開いた時の角度が約150度までに開くように設計され、第一フィルタ部材収納部56aと第二フィルタ部材収納部56bとが150度以上の角度に開かない様に設計されている。
なお、本実施例において、第一気密性マスク本体立体部3aと第二気密性マスク本体立体部3bのそれぞれの横幅が75mm、縦幅が120mmであり、気密性マスク本体立体部3の大きさ形状は、横幅が150mm、縦幅が120mmである。
第一マスク本体開口部34aと第二マスク本体開口部34bのそれぞれの横幅が35mm、縦幅が30mmである。
それぞれのフィルタ部材設置部35のフィルタ部材設置用段差部351の段差寸法が約1mm、幅寸法が約2mmである。
フィルタ部材収納部56はポリエチレン製であり、マスク本体開口部34と同じ横幅と縦幅であって、厚さ2mmである。
フィルタ部材固定部材563はポリエチレン製であり、マスク本体開口部34と同じ横幅と縦幅であって、厚さ2mmである。
フィルタ部材収納部56を汎用の接着剤によりフィルタ部材設置部35のフィルタ部材設置用段差部351に接着して固定した。そのフィルタ部材収納部56に通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を取付取外し交換可能に載置し、そして、その通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51の周縁を押し付ける状態でフィルタ部材固定部材563をフィルタ部材設置部35に取付取外し可能に押し付け設置した。
このようにして、拡げた場合に図3(A)、及び、図14(f)のような形状を有するマスク本体部2を作製した。
その他の構成及び製造方法は、上記の[実施例2]と類似の構成を備え、[実施例2]と類似の製造方法によって製造した。
このようにして作製したマスク本体部2は、マスク本体縦突起部39を境にして容易に折畳と開拡可能に形成されていた。また、マスク本体縦突起部39を境にして開拡された状態において、マスク本体空隙部34を有するように立体形状に形成されていた。また、折畳まれた状態において、マスク本体空隙部を形成することなく、開拡された状態よりも嵩低い形状になるように構成されてなることを確認した。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
[実施例2−5]
上記の[実施例2]と類似の方法により、図7に示されるような気密性マスク本体立体部の幅方向中間を通る縦方向に形成されたマスク本体縦突起部39を有するマスク本体部2を構成し、マスク本体縦突起部39を境にして折畳と開拡可能に形成された顔面装着用マスクを作製した。
本実施例において、[実施例2]と異なる点は、マスク本体開口部34は、マスク本体縦突起部39を含む第一気密性マスク本体立体部3aに形成された第一マスク本体開口部34aと、第二気密性マスク本体立体部3bに形成された第二マスク本体開口部34bを有する。通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は、マスク本体開口部34a、34bを覆って取付取外し可能に設置された通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51と、その通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51の少なくとも周囲領域を押さえる状態で取付取外し可能に設置されたフィルタ部材固定部材563を構成してなる点である。
第一気密性マスク本体立体部3aと他方側に形成された第二気密性マスク本体立体部3bとを有するマスク本体部2を作製した。マスク本体開口部34は、マスク本体縦突起部39を含む第一気密性マスク本体立体部3aに形成された第一マスク本体開口部34aと、第二気密性マスク本体立体部3bに形成された第二マスク本体開口部34bを有する。そして、マスク本体開口部34a、34bを覆って通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を取付取外し可能に設置可能に設置し、その通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51の少なくとも周囲領域を押さえる状態でフィルタ部材固定部材563を取付取外し可能に設置した。このようにして、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5を作製した。
その他の構成及び製造方法は、上記の[実施例2]と類似の構成を備え、[実施例2]と類似の製造方法によって製造した。
このようにして作製したマスク本体部2は、マスク本体縦突起部39を境にして容易に折畳と開拡可能に形成されていた。また、マスク本体縦突起部39を境にして開拡された状態において、マスク本体空隙部34を有するように立体形状に形成されていた。また、折畳まれた状態において、マスク本体空隙部を形成することなく、開拡された状態よりも嵩低い形状になるように構成されてなることを確認した。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
[実施例2−6]
上記の[実施例2]と類似の方法により、図8に示されるような気密性マスク本体立体部の縦方向中間を通る横方向に形成されたマスク本体横突起部39bを有するマスク本体部2を構成し、マスク本体横突起部39bを境にして折畳と開拡可能に形成された顔面装着用マスクを作製した。
本実施例において、[実施例2]と異なる点は、図8に示されるように、気密性マスク本体立体部の縦方向中間を通る横方向に形成されたマスク本体横突起部39bを有するマスク本体部2を構成し、マスク本体横突起部39bを境にして折畳と開拡可能に形成された点、及び、マスク本体開口部34の下側気密性マスク本体立体部の中央部に位置する点、及び、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5の構成が異なる点である。
すなわち、気密性マスク本体立体部は、気密性マスク本体立体部の縦方向中間を通る横方向に形成されたマスク本体横突起部39bと、そのマスク本体横突起部39bを境にして折畳と開拡可能に形成された上気密性マスク本体立体部3dと下気密性マスク本体立体部3eとを備える。下気密性マスク本体立体部3eの略中央部にマスク本体開口部34が形成されなる。
マスク本体開口部34の周縁領域にフィルタ部材設置用段差部351を有するフィルタ部材設置部35が形成されなる。
マスク本体開口部34を覆って通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が取付取外し自在に設置され、その通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51の周縁を汎用のポリビニール製の接着テープによりフィルタ部材設置部35に取付取外し可能に接着して、これにより、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を取付取外し交換可能に気密性マスク本体立体部3のマスク本体開口部34を覆って設置した。
その他の構成及び製造方法は、上記の[実施例2]と類似の構成を備え、[実施例2]と類似の製造方法によって製造した。
このようにして作製したマスク本体部2は、マスク本体横突起部39bを境にして容易に折畳と開拡可能に形成されていた。また、マスク本体横突起部39bを境にして開拡された状態において、マスク本体空隙部34を有するように立体形状に形成されていた。また、折畳まれた状態において、マスク本体空隙部を形成することなく、開拡された状態よりも嵩低い形状になるように構成されてなることを確認した。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
[実施例2−7]
前述の[実施例2]、及び、図5に示される顔面装着用マスクにおいて、(図1に示されるような)気密性弾性接顔シール部4を構成しなく、その他の構成が[実施例2]と同じ構成を備えた顔面装着用マスクを作製した。すなわち、気密性マスク本体立体部の幅方向中間を通る縦方向に形成されたマスク本体縦突起部39を有するマスク本体部2を構成し、マスク本体縦突起部39を境にして折畳と開拡可能に形成された顔面装着用マスクを作製した。また、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は図17(A)に示される構成を備えた顔面装着用マスクを作製した。
図5において、マスク装着者の顔面の少なくとも鼻と口とを覆って装着可能なマスク本体部2と、マスク本体部2をマスク装着者の頭部および耳部の少なくともいずれかに固定して顔面に装着するための顔装着固定部6とを備えた顔面装着用マスクである。
マスク本体部2は、マスク装着者の顔面に装着した状態において、顔面から離間して鼻孔付近にマスク本体空隙部を有するように立体形状に形成されるとともに表裏方向において気密性を有する気密性マスク本体立体部3と、気密性マスク本体立体部3の表面側と裏面側とを貫通して形成されたマスク本体開口部34と、マスク本体開口部34の全領域を覆って設置されるとともに表裏方向に通気可能な通気性を有するとともに微小有害物を捕獲可能な通気性微小有害物捕獲フィルタ部5と、を備える。
マスク本体部2が顔装着固定部6によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が気密性マスク本体立体部3を通って通気することなく通気性微小有害物捕獲フィルタ部5を通って通気して、これにより、微小有害物を通気性微小有害物捕獲フィルタ部5において捕獲可能に形成してなる。
気密性マスク本体立体部3は、該気密性マスク本体立体部3の幅方向中間を通る縦方向に形成されたマスク本体縦突起部39と、該マスク本体縦突起部3の一方側に形成された第一気密性マスク本体立体部3aと、他方側に形成された第二気密性マスク本体立体部3bとを有し、マスク本体縦突起部39を境にして折畳と開拡可能に形成され、マスク本体縦突起部39を境にして開拡された状態において、マスク本体空隙部を有するように立体形状に形成され、折畳まれた状態において、マスク本体空隙部31を形成することなく、開拡された状態よりも嵩低い形状になるように構成されてなる。
マスク本体開口部34は、第一気密性マスク本体立体部3a及び/又は第二気密性マスク本体立体部3bに形成され、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は、第一気密性マスク本体立体部3a及び/又は第二気密性マスク本体立体部3bに、マスク本体開口部34の全領域を覆って取付け取外し交換可能に設置されてなる。
なお本実施例において、図5に示される気密性弾性接顔シール部4は設置されていない。
その他の構成及び製造方法は、上記の[実施例2]と同じ構成及び製造方法を備える。
すなわち、気密性マスク本体立体部3としては、[実施例2]と同じ材質の(A)独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形材3から構成され、プラスチック製独立気泡発泡成形材3は、装着者の顔面に装着した状態において、表裏方向において通気性のない気密性を有するとともに空隙部を有するように立体形状を維持する保形性を有する形状に形成されてなる。
独立気泡を有するプラスチック製独立気泡発泡成形材3としては、ポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形材であって、前述の表1に示される試料A−2(見かけ密度が0.15g/立方cm、表面硬度が56度、引張強度が1.7MPa、復元率が96.2%、反発弾性率が25%の弾性を有する)の弾性を有するプラスチック製独立気泡発泡成形材3から構成されてなる。
気密性マスク本体立体部3を構成するプラスチック製独立気泡発泡成形材3の厚さは2mmである。気密性マスク本体立体部の横寸法は150mmであり、縦寸法は120mmである。
通気性微小有害物捕獲フィルタ部5としては、羊毛製の動物繊維の長繊維を編成してなる繊維布に、ポピドンヨードのヨウ素系抗病原体剤を担持してなる通気性を有する抗病原体繊維布を構成した。茶色又は褐色を有するポピドンヨード水溶液中に、白色の通気性を有する羊毛製の繊維布(厚さ0.5mm)を浸漬し、その後、乾燥、乾燥することにより、羊毛製繊維布にポピドンヨードを担持した抗病原体繊維布を調製した。ポピドンヨードは茶色又は褐色を有するために、茶色又は褐色に着色された羊毛製の繊維布はポピドンヨードを担持した抗病原体繊維布であることが確認される。この抗病原体繊維布を横長さ60mm、縦長さ30mmの長方形に裁断して、これを2枚積層して厚さ1mmの通気性を有する抗病原体繊維布を調製し、この積層された抗病原体繊維布を通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51として構成した。
気密性マスク本体立体部3は、マスク本体開口部34の周縁に形成されたフィルタ部材設置部35を有し、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は、マスク本体開口部34を覆って、取付取外し交換可能に取り付け設置された通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を備え、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51の周縁がフィルタ部材設置部35に形成されたフィルタ部材設置用段差部351に取付取外し交換可能に取り付け設置されてなる。マスク本体開口部34は横長さ60mm、縦長さ30mmの長方形を有し、マスク本体開口部34の周縁に、段差寸法が約1mm、幅寸法が約2mmの段差状の環状形状のフィルタ部材設置部35としてのフィルタ部材設置用段差部351が形成されてなる。
顔装着固定部6としては、(M)伸縮弾性を有するゴム紐材から構成されてなる。マスク本体部2の気密性弾性接顔シール部4が顔面に隙間なく密接するように顔装着固定部を引っ張って張力を有する状態で人体の後頭部に固定し、これによりマスク本体部2を顔面に固定可能に構成されてなる。
本実施例において、上記[実施例1]と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
但し、[評価実験e:顔面装着実験(装着時における気密性マスク本体立体部の通気性、気密性)]において、強い勢いで呼吸した時には、実施例1と比べて、若干に気密性マスク本体立体部3と顔面との間からの息の漏れがあるように感じたが、普通の強さでの呼吸時には、吸気が困難であり、気密性マスク本体立体部3と顔面との間からの息の漏れが無く、気密性マスク本体立体部3と顔面との間からの息の漏れが無いことを確認した。
また、[評価実験f:顔面装着実験(装着時における快適装着感の評価実験)]において、実施例1と比べて、若干に、顔面装着用マスクを顔面に装着した状態で、30分間装着持続して、顔面の痛み、圧迫感等の違和感、フィット感に劣る傾向があることを感じたが、総じて、快適な装着感を有することを確認した。
[実施例2−8]
前述の[実施例2]、図5に示される顔面装着用マスクにおいて、「気密性弾性接顔シール部4が気密性マスク本体立体部3の全外周縁部に形成された気密性マスク本体全外周縁部に設置された構成」に替えて、「少なくとも、気密性弾性接顔シール部4が(図2に示されるような)鼻筋及び該鼻筋の近傍を覆う領域に設置された構成」を備え、その他の構成が[実施例2]と同じ構成を備えた顔面装着用マスクを作製した。すなわち、気密性マスク本体立体部の幅方向中間を通る縦方向に形成されたマスク本体縦突起部39を有するマスク本体部2を構成し、マスク本体縦突起部39を境にして折畳と開拡可能に形成された顔面装着用マスクを作製した。また、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5は図17(A)に示される構成を備えた顔面装着用マスクを作製した。
図5において、マスク装着者の顔面の少なくとも鼻と口とを覆って装着可能なマスク本体部と、前記マスク本体部をマスク装着者の頭部および耳部の少なくともいずれかに固定して顔面に装着するための顔装着固定部とを備えた顔面装着用マスクであって、マスク本体部2は、マスク装着者の顔面に装着した状態において、顔面から離間して鼻孔付近にマスク本体空隙部を有するように立体形状に形成されるとともに表裏方向において気密性を有する気密性マスク本体立体部3と、気密性マスク本体立体部3の表面側と裏面側とを貫通して形成されたマスク本体開口部34と、マスク本体開口部34の全領域を覆って設置されるとともに表裏方向に通気可能な通気性を有するとともに微小有害物を捕獲可能な通気性微小有害物捕獲フィルタ部5と、を備える。
気密性マスク本体立体部3は、該気密性マスク本体立体部3の幅方向中間を通る縦方向に形成されたマスク本体縦突起部39と、該マスク本体縦突起部3の一方側に形成された第一気密性マスク本体立体部3aと、他方側に形成された第二気密性マスク本体立体部3bとを有し、マスク本体縦突起部39を境にして折畳と開拡可能に形成され、マスク本体縦突起部39を境にして開拡された状態において、マスク本体空隙部を有するように立体形状に形成され、折畳まれた状態において、マスク本体空隙部31を形成することなく、開拡された状態よりも嵩低い形状になるように構成されてなる。
さらに、マスク装着者の顔面に装着した状態において、(図2に示されるような)少なくとも、鼻筋及び該鼻筋の近傍を覆う領域に設置された気密性と圧縮弾性を有する気密性弾性接顔シール部4を備える。
これにより、マスク本体部2が顔装着固定部6によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、気密性弾性接顔シール部4がマスク装着者の顔面に密接するとともに、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が気密性マスク本体立体部3と気密性弾性接顔シール部4を通って通気することなく通気性微小有害物捕獲フィルタ部5を通って通気して、これにより、微小有害物を通気性微小有害物捕獲フィルタ部5において捕獲可能に形成してなる。
すなわち、気密性マスク本体立体部3は「第一気密性マスク本体立体部3aと第二気密性マスク本体立体部3bと」により形成され、気密性弾性接顔シール部4が「マスク装着者の顔面に装着した状態において、少なくとも、鼻筋及び該鼻筋の近傍を覆う領域に設置された気密性と圧縮弾性を有する気密性弾性接顔シール部4」を備える。
本実施例において、気密性弾性接顔シール部4は、(a)圧縮弾性を有するとともに独立気泡を有する圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材4から構成され、圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材4は、装着者の顔面に装着した状態において、表裏方向において通気性のない気密性を有するとともに、顔面の凹凸形状に一致して厚さ方向に圧縮弾性変形を有する性質を有する。
独立気泡を有する圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材4としては、ポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形材であって、前述の表1に示される試料A−4(見かけ密度が0.084g/立方cm、表面硬度が14度、引張強度が0.9MPa、復元率が99.3%、反発弾性率が54%の弾性を有する)のプラスチック製独立気泡発泡成形材3から構成されてなる。
圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材4は、図2の(A)、(B)に示されるような、鼻筋及び該鼻筋の近傍を覆う領域に設置され圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材4の厚さが表裏方向の厚さ寸法が3mmであり、幅寸法が10mmであり、その左右の領域において、所定の傾斜でもって厚さが薄くなると共に、幅寸法が徐々に狭くなる形状を有する。
なお、気密性マスク本体立体部3及び通気性微小有害物捕獲フィルタ部5の構成と形状は実施例1と同じである。
その他の構成及び製造方法は前述の実施例2と同じであり、実施例2と同じ製造方法により顔面装着用マスクを作製した。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
但し、[評価実験f:顔面装着実験(装着時における快適装着感の評価実験)]において、実施例1と比べて、若干に、顔面装着用マスクを顔面に装着した状態で、30分間装着持続して、圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材4を設置していない領域に接触する顔面の痛み、圧迫感等の違和感、フィット感にやや劣る傾向があることを感じたが、総じて、快適な装着感を有することを確認した。
本実施例は、気密性マスク本体立体部3として、上記実施例1の(A)独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形材3に替えて、(B)一つの気泡の平均セル径が150μm以下である連続気泡を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形材を構成した顔面装着用マスクである。
すなわち、本実施例において、気密性マスク本体立体部3として、ポリエチレン系連続気泡発泡成形材であって、表2に記載のポリエチレン系連続気泡発泡成形材の試料B−5(セル径が10μm、気孔率が64%、密度が0.33g/立方cm、硬度が52度、伸びが555%)の弾性を有する連続気泡発泡成形材を構成した。気密性マスク本体立体部3を構成するプラスチック製連続気泡発泡成形材3の厚さは2mmであり、気密性マスク本体立体部の横寸法は150mmであり、縦寸法は120mmである。
また、気密性弾性接顔シール部4としては、実施例1において構成した同じポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形材であって、前述の表1に示される試料A−4(見かけ密度が0.084g/立方cm、表面硬度が14度、引張強度が0.9MPa、復元率が99.3%、反発弾性率が54%の弾性を有する)のプラスチック製独立気泡発泡成形材3から構成されてなる。圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材4は、表裏方向の厚さ寸法が3mmであり、幅寸法が10mmの環状形状を有する。
その他の構成及び製造方法は、上記の[実施例1]と類似の構成を備え、[実施例1]と類似の製造方法によって製造した。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
特に、[評価実験b:気密性マスク本体立体部の通気性の有無の評価実験]において、気密性マスク本体立体部3は通気性を有しなく、気密性を有することを確認した。
また、[評価実験f:顔面装着実験(装着時における快適装着感の評価実験)]において、違和感が無く、フィット感が良好であり、息苦しさもなく、快適な装着感を有することを確認した。
更に、[評価実験h:顔面装着実験(装着時における気密性マスク本体立体部の保形性の評価実験)]において、気密性マスク本体立体部3及びマスク本体空隙部31の形状の変化が認められなく、また、息苦しさや違和感なく快適な呼吸感が得られる快適呼吸感の持続性を有することを確認した。
また、気密性マスク本体立体部3として、一つの気泡の平均セル径が150μm以下である連続気泡を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形材を構成した顔面装着用マスクは前述の[効果F‐ba]、[効果F‐bb]、[効果F‐bc]の効果を有することを確認した。
[実施例3−1]
本実施例は、気密性マスク本体立体部3として、上記実施例1の(A)独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形材3に替えて、(B)一つの気泡の平均セル径が150μm以下である連続気泡を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形材を構成すると共に、更に、気密性弾性接顔シール部4として、上記実施例1の(a)プラスチック製独立気泡発泡成形材3試料A−4に替えて、(b)一つの気泡の平均セル径が150μm以下である連続気泡を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形材を構成した顔面装着用マスクである。
すなわち、本実施例において、気密性マスク本体立体部3として、ポリエチレン系連続気泡発泡成形材であって、表2に記載のポリエチレン系連続気泡発泡成形材の試料B−5(セル径が10μm、気孔率が64%、密度が0.33g/立方cm、硬度が52度、伸びが555%)の弾性を有する連続気泡発泡成形材を構成した。気密性マスク本体立体部3を構成するプラスチック製連続気泡発泡成形材3の厚さは2mmであり、気密性マスク本体立体部の横寸法は150mmであり、縦寸法は120mmである。
更に、気密性弾性接顔シール部4としては、ポリエチレン系連続気泡発泡成形材であって、表2に記載のポリエチレン系連続気泡発泡成形材の試料B−4(セル径が50μm、気孔率が85%、密度が0.14g/立方cm、硬度が8度、伸びが220%)の弾性を有する連続気泡発泡成形材を構成した。圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材4は、表裏方向の厚さ寸法が3mmであり、幅寸法が10mmの環状形状を有する。
その他の構成及び製造方法は、上記の[実施例1]と類似の構成を備え、[実施例1]と類似の製造方法によって製造した。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
特に、[評価実験b:気密性マスク本体立体部の通気性の有無の評価実験]において、気密性マスク本体立体部3は通気性を有しなく、気密性を有することを確認した。
[評価実験f:顔面装着実験(装着時における快適装着感の評価実験)]において、違和感が無く、フィット感が良好であり、息苦しさもなく、快適な装着感を有することを確認した。
[評価実験h:顔面装着実験(装着時における気密性マスク本体立体部の保形性の評価実験)]において、気密性マスク本体立体部3及びマスク本体空隙部31の形状の変化が認められなく、また、息苦しさや違和感なく快適な呼吸感が得られる快適呼吸感の持続性を有することを確認した。
更に、[評価実験c:気密性弾性接顔シール部の通気性の有無の評価実験]において、気密性弾性接顔シール部は通気性を有しなく気密性を有することを確認した。
[評価実験e:顔面装着実験(装着時における気密性弾性接顔シール部の通気性、気密性)]において、気密性弾性接顔シール部4の通気性が無いことを確認した。
また、気密性マスク本体立体部3として、一つの気泡の平均セル径が150μm以下である連続気泡を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形材を構成した顔面装着用マスクは前述の[効果F‐ba]、[効果F‐bb]、[効果F‐bc]の効果を有することを確認した。
更に、気密性弾性接顔シール部4として、(b)一つの気泡の平均セル径が150μm以下である連続気泡を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形材を構成した顔面装着用マスクは前述の[効果H−ca]、[効果H−cb]の効果を有することを確認した。
[実施例3−2(比較例)]
本実施例は、気密性マスク本体立体部3として、上記「実施例1」の(A)独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形材3に替えて、(B)一つの気泡の平均セル径が200μmを超える連続気泡を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形材を構成した顔面装着用マスクである。すなわち、「実施例3」の(B)一つの気泡の平均セル径が150μm以下である連続気泡を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形材に替えて、(B)一つの気泡の平均セル径が200μmを超える連続気泡を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形材を構成した顔面装着用マスクである。
すなわち、気密性マスク本体立体部3として、ポリエチレン系連続気泡発泡成形材であって、表2に記載のポリエチレン系連続気泡発泡成形材の試料B−1(セル径が250μm、気孔率が80%、密度が0.2g/立方cm、硬度が22度、伸びが250%)の弾性を有する連続気泡発泡成形材を構成した。気密性マスク本体立体部3を構成するプラスチック製連続気泡発泡成形材3の厚さは2mmであり、気密性マスク本体立体部の横寸法は150mmであり、縦寸法は120mmである。
また、気密性弾性接顔シール部4としては、実施例1において構成した同じポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形材であって、前述の表1に示される試料A−4(見かけ密度が0.084g/立方cm、表面硬度が14度、引張強度が0.9MPa、復元率が99.3%、反発弾性率が54%の弾性を有する)のプラスチック製独立気泡発泡成形材3から構成されてなる。圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材4は、表裏方向の厚さ寸法が3mmであり、幅寸法が10mmの環状形状を有する。
その他の構成及び製造方法は、上記の[実施例1]及び[実施例3]と類似の構成を備え、[実施例1及び[実施例3]]と類似の製造方法によって製造した。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った
その結果、特に、[評価実験b:気密性マスク本体立体部の通気性の有無の評価実験]において、気密性マスク本体立体部3の表面に僅かな量の小麦粉の付着を確認し、軽くたたいて振動を与えた場合においてもその付着していた小麦粉の一部は気密性マスク本体立体部3の表面から脱落することなく付着を維持した状態であった。また、掃除機の集塵容器の中に集塵された小麦粉がわずかに存在した。
また、[評価実験e:顔面装着実験(装着時における気密性マスク本体立体部の通気性と気密性弾性接顔シール部の通気性、気密性)]において、実施例3と比べて、僅かに吸気が楽な感じを感じた。
すなわち、本実施例3−2の顔面装着マスクは、実施例3の顔面装着マスクと比べて、気密性マスク本体立体部3は僅かな通気性を有し、完全な気密性を有しないことが確認された。
その他の実験においては、著しく不都合な点は認められなかった。
本発明の顔面装着用マスクの一実施例を説明するための一実施形態の概略構成図が図4に示される。
図4おいて、顔面装着用マスク1は、マスク装着者の顔面の少なくとも鼻と口とを覆って装着可能なマスク本体部2と、マスク本体部2をマスク装着者の耳部に固定して顔面に装着するための顔装着固定部6とを備える。
マスク本体部2は、マスク装着者の顔面に装着した状態において、顔面から離間して鼻孔付近にマスク本体空隙部を有するように立体形状に形成されるとともに表裏方向において気密性を有する気密性マスク本体立体部3と、気密性マスク本体立体部3の表面側と裏面側とを貫通して形成されたマスク本体開口部34と、マスク本体開口部34の全領域を覆って設置されるとともに表裏方向に通気可能な通気性を有するとともに微小有害物を捕獲可能な通気性微小有害物捕獲フィルタ部5と、を備える。
マスク本体部2が顔装着固定部6によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が気密性マスク本体立体部3を通って通気することなく通気性微小有害物捕獲フィルタ部5を通って通気して、これにより、微小有害物を前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成してなる。
上記構成において、気密性マスク本体立体部3と顔装着固定部6とは同じ厚さ1mmのシリコーンゴムにより一体に形成されてなる。気密性マスク本体立体部3の大きさは横幅が150mm、縦幅が120である。
なお、マスク本体部3と顔装着固定部6は厚さ1mmの汎用のシリコーンゴム製のシートを鋏で所望の形状に切断して作製した。
マスク本体開口部34は、横幅が60mm、縦幅が30mmの長方形を有する。
気密性弾性接顔シール部4としては、実施例1と同じ羊毛製の繊維布にポピドンヨードを担持した抗病原体繊維布からなる通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51(横幅が60mm、縦幅が30mm、厚さ1mm)を準備して構成した。
気密性弾性接顔シール部4としての通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を、伸縮性を有する接着テープにより、マスク本体開口部34を覆って気密性マスク本体立体部3に取付取外し交換可能に取付けて設置した。
このようにして概略図において、図4に示されるような顔面装着用マスクを作製した。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
また、前述の[効果F−d:気密性マスク本体立体部が(D)伸縮弾性を有する弾性プラスチック製成形材から構成された構成により、顔面に装着した時に、人体の鼻や口等の凹凸に対応して、マスク本体が伸縮し、隙間なく肌に密着可能であると共に、圧迫感の無い柔らかな感触の顔面装着用マスクが得られる]効果が得られることを確認した。
なお、本実施例の、[顔面装着用マスクを顔面に装着した場合における、通気性、気密性、及び、快適装着感の評価実験]の精密な実験において、顔面の凸部を有する鼻に相当する気密性マスク本体立体部3と気密性弾性接顔シール部4の部分を顔面の凸部を有する鼻に注意深く隙間が無いように顔面に装着した状態における実験において、不都合な点は認められなかったものである。
本実施例の顔面装着用マスクは、実施例1の顔面装着用マスクと比べて、注意深く、鼻と顔面装着用マスクとの間に隙間が無いように注意深く顔面に装着する必要がある。注意を払わずに顔面装着用マスクを顔面に装着した場合には、鼻と顔面装着用マスクとの間に隙間が生じやすい傾向があることを確認した。
[実施例4−1]
上記の[実施例4]において、気密性弾性接顔シール部4としての通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51がゴム系接着剤によりマスク本体開口部34を覆って気密性マスク本体立体部3に取付設置された構成である。すなわち、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51は取付取外し交換されなく、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51がマスク本体開口部34を覆って気密性マスク本体立体部3に取付設置されてなる構成である。
その他の構成は、上記実施例4と同じである。
本実施例において、上記実施例4と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験h)を行った。その結果、上記の実施例4と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
また、本実施例の顔面装着用マスクは、実施例1の顔面装着用マスクと比べて、注意深く、鼻と顔面装着用マスクとの間に隙間が無いように注意深く顔面に装着する必要がある。注意を払わずに顔面装着用マスクを顔面に装着した場合には、鼻と顔面装着用マスクとの間に隙間が生じやすい傾向があることを確認した。
なお、本実施例において、[評価実験i:通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材の取付取外し交換設置実験)]は行っていない。
前述の実施例2における図5に示されるような気密性マスク本体立体部3の幅方向中間を通る縦方向に形成されたマスク本体縦突起部39を有するマスク本体部2を構成し、マスク本体縦突起部39を境にして折畳と開拡可能に形成された顔面装着用マスクにおいて、気密性マスク本体立体部3の材質として、ポリエチレン製独立気泡発泡成形材に替えて、ポリエステル製(ポリエチレンテレフタレート製)成形材を備えた顔面装着用マスクを作製した。
すなわち、厚さが1mmのポリエステル製板材を切断して、図5(A)のマスク本体開口部34を有する第一気密性マスク本体立体部3aの形状切断物、及び、第二気密性マスク本体立体部3bの形状切断物を作製した。
別途、厚さ寸法が3mmのポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形材A−4(見かけ密度が0.084g/立方cm、表面硬度が14度、引張強度が0.9MPa、復元率が99.3%、反発弾性率が54%の弾性を有する)を使用して、慣用の切断加工、くり抜き加工により所定形状の半環状・帯状の気密性弾性接顔シール部4を作製した。
次に、第一気密性マスク本体立体部3aの形状切断物と半環状・帯状の気密性弾性接顔シール部4とを所定の形状に汎用の接着剤により接合し、また、第二気密性マスク本体立体部3bの形状切断物と半環状・帯状の気密性弾性接顔シール部4とを所定の形状に汎用の接着剤により接合し、その後、それぞれの接合物をマスク本体縦突起部39となる領域で伸縮性を有する接着テープにより互いに接合して、図5に示されるような形状を有するマスク本体部2を作製した。
通気性微小有害物捕獲フィルタ部5としては、前述の[実施例1−2e]において構成した図14(c)に示されるような、フィルタ部材収納容器56とそのフィルタ部材収納容器56の中に収納可能なフィルター部インナーホルダー52とを有し、フィルター部インナーホルダー52に図14(b)に示されるような通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51が取付取外し可能に保持されて設置されて、図14(d)に示されるように、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51がフィルター部インナーホルダー52に取付取外し可能に設置されてなる通気性微小有害物捕獲フィルタ部5を構成した。なお、本実施例においては、フィルタ部材収納容器56はマスク本体開口部34を覆ってフィルタ部材設置部35に接着剤により接合固定されてなる。
通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51としては実施例2と同じの羊毛製の動物繊維の長繊維を編成してなる繊維布に、ポピドンヨードのヨウ素系抗病原体剤を担持してなる通気性を有する抗病原体繊維布(横長さ60mm、縦長さ30mm、厚さ2mm)を通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51として構成した。
その他の構成及び製造方法は、上記の実施例2と類似の構成及び製造方法を備える。
このようにして、拡げた場合に図5(A)に類似の形状を有するマスク本体部2を作製した。
本実施例において、前述の実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、前述の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
また、前述の[効果F−c]の効果を有する顔面装着用マスクが得られた。
但し、[評価実験f:顔面装着実験(装着時における快適装着感の評価実験)]において、違和感が無く、フィット感が良好であり、息苦しさもないことを確認したが、口を動かしたときに、鼻背等の顔面の一部が気密性マスク本体立体部3に触れた時に、前述の実施例2の気密性マスク本体立体部3としてポリエチレン製連続気泡発泡成形材を使用した場合と比べて、硬く冷たい不快感を感じる場合が生じ、総じて実施例2と比べてやや快適装着感に劣る傾向があった。
[実施例6−1a]
前述の実施例1において、気密性マスク本体立体部3として、(A)独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形材3に替えて、本実施例において、気密性マスク本体立体部3として、(G)ポリエチレン製フィルムシートと(B)連続気泡を有する多孔質のポリエチレン系連続発砲成形シート状素材との双方を積層した積層シート状素材を構成した顔面装着用マスクを作製した。
すなわち、(G)厚さが0.3mmのポリエチレン製フィルムシートと、(B)厚さが2mmの表2に記載のポリエチレン系連続気泡発泡成形材の試料B−1(セル径が250μm、気孔率が80%、密度が0.2g/立方cm、硬度が22度、伸びが250%)の弾性を有する連続気泡発泡成形材と接着剤により積層接合して作製した積層シート状素材を、気密性マスク本体立体部3として構成した。気密性マスク本体立体部3の横寸法は150mmであり、縦寸法は120mmである。なお、ポリエチレン製フィルムシートが気密性マスク本体立体部3の表面側に位置し、ポリエチレン製連続発砲成形シート状素材が裏面側に位置するように気密性マスク本体立体部3を作製した。
また、気密性弾性接顔シール部4としては、実施例1において構成した同じポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形材であって、前述の表1に示される試料A−4(見かけ密度が0.084g/立方cm、表面硬度が14度、引張強度が0.9MPa、復元率が99.3%、反発弾性率が54%の弾性を有する)のポリエチレン系独立気泡発泡成形材3から構成されてなる。気密性弾性接顔シール部4は、表裏方向の厚さ寸法が3mmであり、幅寸法が10mmの環状形状を有する。
なお、ポリエチレン製フィルムシートとポリエチレン系連続発砲成形シート状素材とは接着剤により積層して接合したが、これに替えて、約100度の温度で加圧して熱融着により互いの素材を接合積層することにより、気密性マスク本体立体部3を作製することも可能であった。
その他の構成及び製造方法は、上記の[実施例1]と類似の構成を備え、[実施例1]と類似の製造方法によって製造した。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
また、本実施例の(G)プラスチック製フィルムシート状素材と(B)連続気泡を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形シート状素材とを積層した積層シート状素材を備えた構成において、前述の[効果F‐e:顔面に装着した場合に、冷感又は硬い感触等が感じなく良好な肌触り感触を有すると共に、通気性のない気密性マスク本体立体部を形成することが可能になり、更に、軽く、長時間の装着においても疲労感等の違和感を感じることのない、顔面装着用マスクが得られる]効果を有することを確認した。
[実施例6−1b]
前述の実施例1において、気密性マスク本体立体部3として、(A)独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形材3に替えて、本実施例において、気密性マスク本体立体部3として、(G)ポリエチレン製フィルムシートと(E)不織布製シート状素材との双方を積層した積層シート状素材を構成した顔面装着用マスクを作製した。また、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5において通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を接着テープによりフィルタ部材設置部35に取付取外し可能に設置された構成である。
すなわち、(G)厚さが0.3mmのポリエチレン製フィルムシートと、(E)厚さが2mmの不織布製シート状素材とを接着剤により積層接合して作製した積層シート状素材を、気密性マスク本体立体部3として構成した。気密性マスク本体立体部3の横寸法は150mmであり、縦寸法は120mmである。(E)不織布製シート状素材としては、ポリエチレン短繊維とポリプロピレン短繊維と結合剤とからなり、立体形状を維持程度の硬さを有いる汎用のシート状の不織布を構成した。
なお、ポリエチレン製フィルムシートが気密性マスク本体立体部3の表面側に位置し、(E)不織布製シート状素材が裏面側に位置するように気密性マスク本体立体部3を作製した。
また、気密性弾性接顔シール部4としては、実施例1において構成した同じポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形材であって、前述の表1に示される試料A−4(見かけ密度が0.084g/立方cm、表面硬度が14度、引張強度が0.9MPa、復元率が99.3%、反発弾性率が54%の弾性を有する)のプラスチック製独立気泡発泡成形材3から構成されてなる。圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材4は、表裏方向の厚さ寸法が3mmであり、幅寸法が10mmの環状形状を有する。
なお、(G)ポリエチレン製フィルムシートと(E)不織布製シート状素材とは接着剤により積層して接合したが、これに替えて、約100度の温度で加圧して熱融着により互いの素材を接合積層することにより、気密性マスク本体立体部3を作製することも可能であった。
また、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5としては、実施例1と同じ通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を使用して、マスク本体開口部34を覆った状態で、接着テープによりフィルタ部材設置部35に取付取外し可能に設置した。
その他の構成及び製造方法は、上記の[実施例1]と類似の構成を備え、[実施例1]と類似の製造方法によって製造した。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
また、本実施例の(G)プラスチック製フィルムシート状素材と(E)不織布製シート状素材とを積層した積層シート状素材を備えた構成において、前述の[効果F‐e:顔面に装着した場合に、冷感又は硬い感触等が感じなく良好な肌触り感触を有すると共に、通気性のない気密性マスク本体立体部を形成することが可能になり、更に、軽く、長時間の装着においても疲労感等の違和感を感じることのない、顔面装着用マスクが得られる]効果を有することを確認した。
[実施例6−2a]
前述の実施例1において、気密性マスク本体立体部3として、(A)独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形材3に替えて、本実施例において、気密性マスク本体立体部3として、(A)プラスチック製独立気泡発泡成形シート状素材と(E)不織布製シート状素材との双方を積層した積層シート状素材を構成した顔面装着用マスクを作製した。
(A)プラスチック製独立気泡発泡成形シート状素材としては、厚さが2mmの表1に記載の試料A−1(見かけ密度が0.17g/立方cm、表面硬度が63度、引張強度が1.6MPa、復元率が95.4%、反発弾性率が27%の弾性を有する)のポリエチレン系独立気泡発泡成形材3を構成した。
(E)不織布製シート状素材としては、厚さが1mmの汎用の不織布製のマスクに使用されているポリエチレン短繊維とポリプロピレン短繊維とを有する不織布を構成した。
なお、(A)プラスチック製独立気泡発泡成形シート状素材が気密性マスク本体立体部3の表面側に位置し、(E)不織布製シート状素材が裏面側に位置するように気密性マスク本体立体部3を作製した。
また、気密性弾性接顔シール部4としては、実施例1において構成した同じポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形材であって、前述の表1に示される試料A−4(見かけ密度が0.084g/立方cm、表面硬度が14度、引張強度が0.9MPa、復元率が99.3%、反発弾性率が54%の弾性を有する)のポリエチレン系独立気泡発泡成形材3から構成されてなる。気密性弾性接顔シール部4は、表裏方向の厚さ寸法が3mmであり、幅寸法が10mmの環状形状を有する。
なお、(A)プラスチック製独立気泡発泡成形シート状素材と(E)不織布製シート状素材とは接着剤により積層して接合したが、これに替えて、約100度の温度で加圧して熱融着により互いの素材を接合積層することにより、気密性マスク本体立体部3を作製することも可能であった。
また、通気性微小有害物捕獲フィルタ部5としては、実施例1と同じ構成を備え、同じ通気性微小有害物捕獲シート状フィ交換可能に設置した。
その他の構成及び製造方法は、上記の[実施例1]と類似の構成を備え、[実施例1]と類似の製造方法によって製造した。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
また、本実施例の(A)プラスチック製独立気泡発泡成形シート状素材と(E)不織布製シート状素材とを積層した積層シート状素材を備えた構成において、前述の[効果F‐f:良好な肌触り感触を有するがしかしながら通気性を有する(E)不織布製シート状素材及び/又は(D)プラスチック製連続気泡発泡成形シート状素材と、温感ややや硬い感触を有するがしかしながら通気性なく気密性を有する(A)独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形材との双方を積層した積層シート状素材を、気密性マスク本体立体部として、構成することにより、顔面に装着した場合に、冷感又は硬い感触等が感じなく良好な肌触り感触を有すると共に、通気性のない気密性マスク本体立体部を形成することが可能になり、更に、軽く、長時間の装着においても疲労感等の違和感を感じることのない、顔面装着用マスクが得られる]ことを確認した。
[実施例6−2b]
前述の実施例1において、気密性マスク本体立体部3として、(A)独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形材3に替えて、本実施例において、気密性マスク本体立体部3として、(A)プラスチック製独立気泡発泡成形シート状素材と、(B)プラスチック製連続気泡発泡成形シート状素材との双方を接着剤により積層した積層シート状素材を構成した顔面装着用マスクを作製した。
(A)プラスチック製独立気泡発泡成形シート状素材としては、厚さが2mmの表1に記載の試料A−3(見かけ密度が0.10g/立方cm、表面硬度が47度、引張強度が1.1MPa、復元率が96.7%、反発弾性率が29%の弾性を有する)のポリエチレン系独立気泡発泡成形材3を構成した。
(B)プラスチック製連続気泡発泡成形シート状素材材としては、厚さが2mmの前述の表2に記載の試料B−2(セル径200μm、気孔率80%、密度0.2g/立方cm、硬度35度、伸び150%)連続気泡を有するを有するポリエチレン系連続気泡発泡成形材製を構成した。
なお、(A)プラスチック製独立気泡発泡成形シート状素材が気密性マスク本体立体部3の表面側に位置し、(B)プラスチック製連続気泡発泡成形シート状素材材が裏面側に位置するように気密性マスク本体立体部3を作製した。
また、気密性弾性接顔シール部4としては、前述の表2に記載の試料B−4(セル径50μm、気孔率85%、密度0.14g/立方cm、硬度8度、伸び220%)連続気泡を有するを有するポリエチレン系連続気泡発泡成形材製を構成した。
なお、(A)プラスチック製独立気泡発泡成形シート状素材と(B)プラスチック製連続気泡発泡成形シート状素材材とは接着剤により積層して接合したが、これに替えて、約100度の温度で加圧して熱融着により互いの素材を接合積層することにより、気密性マスク本体立体部3を作製することも可能であった。
通気性微小有害物捕獲フィルタ部5としては、実施例1と同じ構成を備え、同じ通気性微小有害物捕獲シート状フィ交換可能に設置した。
その他の構成及び製造方法は、上記の[実施例1]と類似の構成を備え、[実施例1]と類似の製造方法によって製造した。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
また、本実施例の(A)プラスチック製独立気泡発泡成形シート状素材と(E)不織布製シート状素材とを積層した積層シート状素材を備えた構成において、前述の
[効果F‐f:良好な肌触り感触を有するがしかしながら通気性を有する(E)不織布製シート状素材及び/又は(D)プラスチック製連続気泡発泡成形シート状素材と、温感ややや硬い感触を有するがしかしながら通気性なく気密性を有する(A)独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形材との双方を積層した積層シート状素材を、気密性マスク本体立体部として、構成することにより、顔面に装着した場合に、冷感又は硬い感触等が感じなく良好な肌触り感触を有すると共に、通気性のない気密性マスク本体立体部を形成することが可能になり、更に、軽く、長時間の装着においても疲労感等の違和感を感じることのない、顔面装着用マスクが得られる]ことを確認した。
前述の実施例1において、気密性マスク本体立体部3として、(A)独立気泡を有する多孔質のポリエチレン系独立気泡発泡成形材に替えて、硬質ポウレタン製独立気泡発泡成形材を構成した顔面装着用マスクを作製した。
すなわち、気密性マスク本体立体部3として、断熱用素材として汎用されている直方体形状の硬質ポリウレタン独立気泡発泡成形体(密度が30kg/立方m、熱伝導率が0.025W/m・K)を使用して切削加工して、図3に示されるようなの略半円球形状の気密性マスク本体立体部3を作製した。気密性マスク本体立体部3は、厚さが約4mmであり、横寸法が150mmであり、縦寸法は120mmである。
気密性弾性接顔シール部4としては、実施例1と同じ素材と同じ形状を有するポリエチレン系独立気泡発泡成形弾性シール部材A−4を作製した。
そして、上記硬質ポリウレタン製独立気泡発泡成形材3の内面の所定の位置に上記ポリエチレン系独立気泡発泡成形弾性シール部材A−4を接着剤により接着接合して、気密性マスク本体立体部3と気密性弾性接顔シール部4とを有するマスク本体部2を作製した。
通気性微小有害物捕獲フィルタ部5としては、実施例1と同じ構成を備え、同じ通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51をマスク本体開口部を覆って交換可能に設置した。なお、この場合、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を接着剤又は接着テープによりマスク本体開口部を覆って交換可能に設置した顔面装着用マスクも作製した。
その他の構成及び製造方法は、上記の[実施例1]と類似の構成を備え、[実施例1]と類似の製造方法によって製造した。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
但し、硬質ポリウレタン製独立気泡発泡成形体により作製した気密性マスク本体立体部3は、弾性を有しなく、硬さもポリエチレン系独立気泡発泡成形体よりも硬い性質を有し、実施例1−8のポリエチレン系独立気泡発泡成形体により作製した気密性マスク本体立体部と比べて、機械的強度が弱く、強い外圧を加えた場合に、割れて破壊しやすい傾向があった。すなわち、気密性マスク本体立体部3として、本実施例7の硬質ポリウレタン製独立気泡発泡成形体を使用した構成も実施可能であるが、使用時における壊れやすさの観点において、実施例1−8のポリエチレン系独立気泡発泡成形体の方が本実施例7の硬質ポリウレタン製独立気泡発泡成形体よりもより好ましく実施可能である。
[実施例7−1]
前述の実施例1−8において、気密性マスク本体立体部3として、(A)独立気泡を有する多孔質のポリエチレン系独立気泡発泡成形材に替えて、硬質ポウレタン製独立気泡発泡成形材を構成した顔面装着用マスクを作製した。
すなわち、気密性マスク本体立体部3として、断熱用素材として汎用されている直方体形状の硬質ポリウレタン独立気泡発泡成形体(密度が30kg/立方m、熱伝導率が0.025W/m・K)を使用して切削加工して、図1に示されるようなの略半円球形状の気密性マスク本体立体部3を作製した。気密性マスク本体立体部3は、厚さが約4mmであり、横寸法が150mmであり、縦寸法は120mmである。
気密性弾性接顔シール部4は構成されていない。
通気性微小有害物捕獲フィルタ部5としては、実施例1−8と同じ構成を備え、同じ通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51をマスク本体開口部を覆って交換可能に設置した。なお、この場合、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を接着剤又は接着テープによりマスク本体開口部を覆って交換可能に設置した顔面装着用マスクも作製した。
その他の構成及び製造方法は、上記の[実施例1](及び実施例7)と類似の構成を備え、[実施例1](及び実施例7)と類似の製造方法によって製造した。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
但し、硬質ポリウレタン製独立気泡発泡成形体により作製した気密性マスク本体立体部3は、弾性を有しなく、硬さもポリエチレン系独立気泡発泡成形体よりも硬い性質を有し、実施例1−8のポリエチレン系独立気泡発泡成形体により作製した気密性マスク本体立体部と比べて、機械的強度が弱く、強い外圧を加えた場合に、割れて破壊しやすい傾向があった。すなわち、気密性マスク本体立体部3として、本実施例7の硬質ポリウレタン製独立気泡発泡成形体を使用した構成も実施可能であるが、使用時における壊れやすさの観点において、実施例1−8のポリエチレン系独立気泡発泡成形体の方が本実施例7の硬質ポリウレタン製独立気泡発泡成形体よりもより好ましく実施可能である。
更に、[評価実験e:顔面装着実験(装着時における気密性マスク本体立体部の通気性、気密性)]において、強い勢いで呼吸した時には、実施例1−8と比べて、若干に気密性マスク本体立体部3と顔面との間からの息の漏れがあるように感じたが、普通の強さでの呼吸時には、吸気が困難であり、気密性マスク本体立体部3と顔面との間からの息の漏れが無く、気密性マスク本体立体部3と顔面との間からの息の漏れが無いことを確認した。
また、[評価実験f:顔面装着実験(装着時における快適装着感の評価実験)]において、実施例1−8と比べて、若干に、顔面装着用マスクを顔面に装着した状態で、30分間装着持続して、顔面の痛み、圧迫感等の違和感、フィット感に劣る傾向があることを感じたが、総じて、快適な装着感を有することを確認した。
[実施例7−2]
前述の実施例7において、「気密性弾性接顔シール部4が気密性マスク本体立体部の全外周縁部に形成された気密性マスク本体全外周縁部に設置された構成」に替えて、「少なくとも、気密性弾性接顔シール部が鼻筋及び該鼻筋の近傍を覆う領域に設置された構成」を備えた顔面装着用マスクを作製した。本構成を備えた顔面装着用マスクの模式的概略図が図2に示される。
すなわち、気密性マスク本体立体部3として、断熱用素材として汎用されている直方体形状の硬質ポリウレタン独立気泡発泡成形体(密度が30kg/立方m、熱伝導率が0.025W/m・K)を使用して切削加工して、図2に示されるようなの略半円球形状の気密性マスク本体立体部3を作製した。気密性マスク本体立体部3は、厚さが約4mmであり、横寸法が150mmであり、縦寸法は120mmである。
気密性弾性接顔シール部4として、ポリエチレン−酢酸ビニル共重合ポリマ製発泡成形材であって、前述の表1に示される試料A−4(見かけ密度が0.084g/立方cm、表面硬度が14度、引張強度が0.9MPa、復元率が99.3%、反発弾性率が54%の弾性を有する)のプラスチック製独立気泡発泡成形材3から構成されてなり、図2の(A)、(B)に示されるような、鼻筋及び該鼻筋の近傍を覆う領域に設置され圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材4の厚さが表裏方向の厚さ寸法が3mmであり、幅寸法が10mmであり、その左右の領域において、所定の傾斜でもって厚さが薄くなると共に、幅寸法が徐々に狭くなる形状を有する。
通気性微小有害物捕獲フィルタ部5としては、[実施例7](実施例1−9)と同じ構成を備え、同じ通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51をマスク本体開口部を覆って交換可能に設置した。なお、この場合、通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材51を接着剤又は接着テープによりマスク本体開口部を覆って交換可能に設置した顔面装着用マスクも作製した。
その他の構成及び製造方法は、上記の[実施例1](及び実施例7)と類似の構成を備え、[実施例1](及び実施例7)と類似の製造方法によって製造した。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
但し、[評価実験f:顔面装着実験(装着時における快適装着感の評価実験)]において、実施例7と比べて、若干に、顔面装着用マスクを顔面に装着した状態で、30分間装着持続して、圧縮弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材4を設置していない領域に接触する顔面の痛み、圧迫感等の違和感、フィット感にやや劣る傾向があることを感じたが、総じて、快適な装着感を有することを確認した。
また、特に、本実施例の「気密性弾性接顔シール部が鼻筋及び該鼻筋の近傍を覆う領域に設置された構成により、[効果A−c:上記(効果A‐a)と(効果A−b)が得られると共に、気密性と圧縮弾性を有する気密性弾性接顔シール部の構成により、マスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク本体部と鼻筋及び該鼻筋の近傍との密着性が向上し、その結果、微小有害物を前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲する捕獲効率が向上する効果]を有する顔面装着用マスクが得られることを確認した。
前述の実施例1において、気密性マスク本体立体部3として、(A)独立気泡を有する多孔質のポリエチレン系独立気泡発泡成形材に替えて、硬質ポリスチレン製独立気泡発泡成形材を構成した顔面装着用マスクを作製した。
すなわち、気密性マスク本体立体部3として、断熱用素材として汎用されている直方体形状の硬質ポリスチレン独立気泡発泡成形体(密度25kg/立方m、圧縮強さ20N/立方cm、曲げ強さ25N/立方cm)を使用して切削して、図3に示されるようなの略半円球形状の気密性マスク本体立体部3を作製した。気密性マスク本体立体部3は、厚さが約4mmであり、横寸法が150mmであり、縦寸法は120mmである。
気密性弾性接顔シール部4としては、実施例1と同じ素材と同じ形状を有するポリエチレン系独立気泡発泡成形弾性シール部材A−4を作製した。
そして、上記硬質ポリスチレン製独立気泡発泡成形材3の内面の所定の位置に上記ポリエチレン系独立気泡発泡成形弾性シール部材A−4を接着剤により接着接合して、気密性マスク本体立体部3と気密性弾性接顔シール部4とを有するマスク本体部2を作製した。
通気性微小有害物捕獲フィルタ部5としては、実施例1と同じ構成を備え、同じ通気性微小有害物捕獲シート状フィ交換可能に設置した。
その他の構成及び製造方法は、上記の[実施例1]と類似の構成を備え、[実施例1]と類似の製造方法によって製造した。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
但し、硬質スチレン製独立気泡発泡成形体は弾性を有しなく、硬さもポリエチレン系独立気泡発泡成形体よりも硬い性質を有する。硬質ポリスチレン製独立気泡発泡成形体により作製した気密性マスク本体立体部3は、ポリエチレン系独立気泡発泡成形体により作製した気密性マスク本体立体部と比べて、機械的強度が弱く、強い外圧を加えた場合に、割れて破壊しやすい傾向があった。すなわち、気密性マスク本体立体部3として、硬質ポリスチレン製独立気泡発泡成形体を使用した構成も実施可能であるが、使用時における壊れやすさの観点において、ポリエチレン系独立気泡発泡成形体の方が硬質ポリスチレン製独立気泡発泡成形体よりもより好ましく実施可能である。
前述の実施例1の顔面装着用マスクにおいて、更に、気密性弾性接顔シール部4と気密性マスク本体立体部3を覆って、取付取外し交換可能に設置されたインナーシート素材を備え、装着者の顔面に装着した状態において、装着者の顔面に付着されている化粧料及び/又は皮脂がインナーシート素材に付着し、
これにより、装着者の顔面に付着されている化粧料及び/又は皮脂の気密性弾性接顔シール部4及び/又は気密性マスク本体立体部3への付着を抑制してなる顔面装着用マスクを作製した。
インナーシート素材としては、ポリエチレン繊維とポリプ口ピレン繊維からなる不織布であって、汎用の不織布製マスクに使用されている厚さが約1mmの不織布シートを使用した。
すなわち、実施例1の顔面装着用マスクにおいて、気密性マスク本体立体部3と気密性弾性接顔シール部4とを覆うことができる形状であって、顔面装着時にマスクからはみ出さない程度の大きさ形状のインナーシート素材を準備し、顔面装着時に、そのインナーシート素材を気密性マスク本体立体部3の裏面に接着テープにより取付取外し交換可能に設置した顔面装着用マスクを作製した。
その他の構成及び製造方法は、上記の[実施例1]と類似の構成を備え、[実施例1]と類似の製造方法によって製造した。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
また、前述の[効果L:気密性弾性接顔シール部及び/又は気密性マスク本体立体部を覆って、取付取外し交換可能に設置されたインナーシート素材を備えた構成により、装着者の顔面に装着した状態において、装着者の顔面に付着されている化粧料及び/又は脂質がインナーシート素材に付着し、装着者の顔面に付着されている化粧料及び/又は脂質の気密性弾性接顔シール部及び/又は気密性マスク本体立体部への付着が抑制される効果]が得られることを確認した。
前述の実施例1の顔面装着用マスクにおいて、更に、前記気密性弾性接顔シール部及び前記気密性マスク本体立体部の裏面側の表面に構成された化粧料及び/又は皮脂の付着防止剤の被膜を有し、装着者の顔面に装着した状態において、装着者の顔面に付着されている化粧料及び/又は皮脂の前記気密性弾性接顔シール部及び/又は前記気密性マスク本体立体部への付着が抑制されてなる顔面装着用マスクを作製した。
化粧料及び/又は皮脂の付着防止剤としては、フッ素樹脂と液剤とを含有するスプレー剤を、気密性弾性接顔シール部及び気密性マスク本体立体部の裏面側の表面に吹き付け、その後、液剤を乾燥除去して、気密性弾性接顔シール部と気密性マスク本体立体部の裏面側の表面にフッ素樹脂製の薄い被膜を形成した。
その他の構成及び製造方法は、上記の[実施例1]と類似の構成を備え、[実施例1]と類似の製造方法によって製造した。
本実施例において、上記実施例1と同じ実験方法により、(評価実験a)〜(評価実験i)を行った。その結果、上記の実施例1と類似の実験結果が得られ、不都合な点は認められなかった。
また、前述の[効果M:気密性弾性接顔シール部及び/又は気密性マスク本体立体部の裏面側の表面に、化粧料及び/又は皮脂の付着防止剤の被膜を有する構成により、装着者の顔面に装着した状態において、装着者の顔面に付着されている化粧料及び/又は皮脂が気密性弾性接顔シール部及び/又は気密性マスク本体立体部への付着が抑制される効果が得られ。また、気密性弾性接顔シール部及び/又は気密性マスク本体立体部に付着した化粧料及び/又は皮脂は、拭き取り操作により、容易に除去することが可能になる効果]が得られることを確認した。
人体の顔面に装着したときに、顔面への柔らかな良好なフィット感が得られ、顔面への柔らかな良好なフィット感が持続すると共に、呼吸時において、息苦しさを伴うことなく違和感なく楽に呼吸が可能となる快適な装着感を有すると共に、複雑高価な吸気弁や弁座等の濾過フィルタ装置を構成することなく、病原体、病原アレルゲン、及び/又は、微細粒子等塵埃等の微小有害物の鼻孔内及び/又は口内への侵入を抑制又は防止可能である顔面装着用マスクが得られる。
特に、人体の顔面に装着したときに、顔面への柔らかな良好なフィット感が得られ、顔面への柔らかな良好なフィット感が持続すると共に、呼吸時において、息苦しさを伴うことなく違和感なく楽に呼吸が可能となる快適な装着感を有すると共に、複雑高価な吸気弁や弁座等の濾過フィルタ装置を構成することなく、呼吸時において、病原菌や病原ウイルス等の病原体の鼻孔内への侵入を抑制又は防止可能であると共に、更に、通気性微小有害物捕獲フィルタ部のみを交換して、マスク本体部の繰り返し使用が可能である顔面装着用マスクが得られる。
1 顔面装着用マスク
2 マスク本体部、
3 気密性マスク本体立体部
3a 第一気密性マスク本体立体部
3b 第二気密性マスク本体立体部
31 マスク本体空隙部
32 気密性マスク本体全外周縁部
33 気密性マスク本体中領域
34 マスク本体開口部
34a 第一マスク本体開口部
34b 第二マスク本体開口部
35 フィルタ部材設置部
351 フィルタ部材設置用段差部
352 フィルタ部材設置用凹溝部
353 フィルタ部材固定部材
353a 多数貫通孔形成フィルタ部材固定部材
353b 格子状フィルタ部材固定部材
353c 短柵状フィルタ部材固定部材
355 フィルタ部材設置用貫通孔形成部
39 マスク本体縦突起部
39b マスク本体横突起部
4 気密性弾性接顔シール部
5 通気性微小有害物捕獲フィルタ部
5a 第一通気性微小有害物捕獲フィルタ部
5b 第二通気性微小有害物捕獲フィルタ部
501 通気性微小有害物捕獲フィルタ部通気性部
502 通気性微小有害物捕獲フィルタ保持部
506 接着テープ 両面接着テープ
51 通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材
52 フィルタ部インナーホルダー
56 フィルタ部材収納部(通気性フィルタ部材収納容器)
561 フィルタ収納部基材
561a フィルタ部材収納部マスク本体設置部
561b フィルタ部材収納部通気性部
563 フィルタ部材収納部フィルタ部材固定部材
563a フィルタ部材収納部フィルタ部材固定部
563b フィルタ部材収納部フィルタ部材通気性部
565 フィルタ部材収納容器固定部
566 フィルタ部材収納容器通気性部。
56a 第一フィルタ部材収納部
56b 第二フィルタ部材収納部
56c フィルタ部材収納部蝶番
6 顔装着固定部(ゴム紐材、紐材)

Claims (47)

  1. マスク装着者の顔面の少なくとも鼻と口とを覆って装着可能なマスク本体部と、前記マスク本体部をマスク装着者の頭部および耳部の少なくともいずれかに固定して顔面に装着するための顔装着固定部とを備えた顔面装着用マスクであって、
    前記マスク本体部は、
    マスク装着者の顔面に装着した状態において、顔面から離間して鼻孔付近にマスク本体空隙部を有するように立体形状に形成されるとともに表裏方向において気密性を有する気密性マスク本体立体部と、
    前記気密性マスク本体立体部の表面側と裏面側とを貫通して形成されたマスク本体開口部と、
    前記マスク本体開口部の全領域を覆って設置されるとともに表裏方向に通気可能な通気性を有するとともに微小有害物を捕獲可能な通気性微小有害物捕獲フィルタ部と、
    を備え、
    前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部を通って通気することなく前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物を前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成してなる、ことを特徴とする顔面装着用マスク。
  2. 前記微小有害物は、
    (イ)病原細菌、病原カビ、病原バクテリア、及び、病原ウイルス、からなる群から選 ばれる少なくとも一つの病原体、及び/又は、
    (ロ)花粉、ダニアレルゲン、のうちの少なくとも一つの病原アレルゲン、及び/又は 、
    (ハ)微細粒子からなる塵埃、
    を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の顔面装着用マスク。
  3. さらに、
    マスク装着者の顔面に装着した状態において、少なくとも、鼻筋及び該鼻筋の近傍を覆う領域に設置された気密性と弾性を有する気密性弾性接顔シール部を備え、
    前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、前記気密性弾性接顔シール部がマスク装着者の鼻筋及び該鼻筋の近傍に密接するとともに、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部と前記気密性弾性接顔シール部を通って通気することなく前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物を前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成してなる、ことを特徴とする請求項1または2に記載の顔面装着用マスク。
  4. さらに、
    マスク装着者の顔面に装着した状態において、少なくとも、前記気密性マスク本体立体部の全外周縁部に形成された気密性マスク本体全外周縁部に設置された気密性と弾性を有する気密性弾性接顔シール部を備え、
    前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、前記気密性弾性接顔シール部がマスク装着者の顔面に密接するとともに、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部と前記気密性弾性接顔シール部を通って通気することなく前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物を前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成してなる、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の顔面装着用マスク。
  5. 前記気密性マスク本体立体部は、該気密性マスク本体立体部の幅方向中間を通る縦方向に形成されたマスク本体縦突起部と、該マスク本体縦突起部の一方側に形成された第一気密性マスク本体立体部と、他方側に形成された第二気密性マスク本体立体部と、を有し、
    前記マスク本体縦突起部を境にして折畳と開拡可能に形成され、
    前記マスク本体縦突起部を境にして開拡された状態において、マスク本体空隙部を有するように立体形状に形成され、
    折畳まれた状態において、マスク本体空隙部を形成することなく、開拡された状態よりも嵩低い形状になるように構成されてなり、
    前記マスク本体開口部は、前記第一気密性マスク本体立体部及び/又は前記第二気密性マスク本体立体部に形成され、
    前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、前記第一気密性マスク本体立体部及び/又は前記第二気密性マスク本体立体部に、前記マスク本体開口部の全領域を覆って設置されてなる、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の顔面装着用マスク。
  6. 前記気密性マスク本体立体部は、
    該気密性マスク本体立体部の縦方向の略中間を通る横方向に形成されたマスク本体横突起部と、該マスク本体横突起部の一方側に形成された第一気密性マスク本体立体部と他方側に形成された第二気密性マスク本体立体部とを有し、
    前記マスク本体横突起部を境にして折畳と開拡可能に形成され、
    前記マスク本体横突起部を境にして開拡された状態において、マスク本体空隙部を有するように立体形状に形成され、
    折畳まれた状態において、マスク本体空隙部を形成することなく、開拡された状態よりも嵩低い形状になるように構成されてなり、
    前記マスク本体開口部は、前記第一気密性マスク本体立体部及び/又は前記第二気密性マスク本体立体部に形成され、
    前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、前記第一気密性マスク本体立体部及び/又は前記第二気密性マスク本体立体部に、前記マスク本体開口部の全領域を覆って設置されてなる、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の顔面装着用マスク。
  7. 前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、繊維から構成された繊維布を備え、
    前記繊維布は、
    (i)長繊維を編成してなる通気性を有する織布と、
    (ii)短繊維を集合してなる通気性を有する不織布と、
    のうちの少なくとも一つの繊維布、を有し、
    表裏方向に通気可能な通気性を有するとともに微小有害物を捕獲可能に形成されてなる、ことを特徴とする、請求項1乃至6のいずれかに記載の顔面装着用マスク。
  8. 前記微小有害物は、(イ)病原菌、病原ウイルス、病原カビ、及び、病原バクテリアからなる群から選ばれる少なくとも一つの病原体を有し、
    前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、少なくとも、繊維及び/又は該繊維から構成された繊維布に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布を有し、
    前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部を通って通気することなく前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、該通気性微小有害物捕獲フィルタ部において、微小有害物としての病原体を接触捕獲するとともに接触捕獲された病原体を死滅又は増殖抑制する抗病原体機能を奏するように形成してなる、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の顔面装着用マスク。
  9. 前記抗病原体剤は前記病原体を死滅又は増殖抑制する抗病原体機能を有し、
    前記抗病原体剤は、(イ‐a)ヨウ素イオン、分子ヨウ素、ヨウ素化合物イオン、ヨウ素化合物、及び、ポピドンヨードからなる群から選ばれる少なくとも一つのヨウ素系抗病原体剤であり、
    該ヨウ素系抗病原体剤と繊維の相互作用により複合化された抗病原体繊維布を形成してなる、
    ことを特徴とする請求項8に記載の顔面装着用マスク。
  10. 前記微小有害物は、(イ)病原菌、病原ウイルス、病原カビ、及び、病原バクテリアからなる群から選ばれる少なくとも一つの病原体を有し、
    前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、少なくとも、繊維及び/又は該繊維から構成された繊維布に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布を有し、
    前記抗病原体剤は、(イ‐a)ヨウ素イオン、分子ヨウ素、ヨウ素化合物イオン、ヨウ素化合物、及び、ポピドンヨードからなる群から選ばれる少なくとも一つのヨウ素系抗病原体剤を有し、
    該ヨウ素系抗病原体剤と繊維の相互作用により複合化された抗病原体繊維布を形成してなり、
    前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、少なくとも、
    (I)動物繊維及び/又は該動物繊維から構成された繊維布に前記抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布、を有し、
    前記動物繊維は、羊毛、絹、カシミヤ、及び、アンゴラからなる群から選ばれる少なくともひとつの動物繊維であり、
    前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部を通って通気することなく前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、該通気性微小有害物捕獲フィルタ部において、微小有害物としての病原体を接触捕獲するとともに接触捕獲された病原体を死滅又は増殖抑制する抗病原体機能を奏するように形成してなる、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の顔面装着用マスク。
  11. 前記微小有害物は、(イ)病原菌、病原ウイルス、病原カビ、及び、病原バクテリアからなる群から選ばれる少なくとも一つの病原体を有し、
    前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、少なくとも、繊維及び/又は該繊維から構成された繊維布に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布を有し、
    前記抗病原体剤は、(イ‐a)ヨウ素イオン、分子ヨウ素、ヨウ素化合物イオン、ヨウ素化合物、及び、ポピドンヨードからなる群から選ばれる少なくとも一つのヨウ素系抗病原体剤を有し、
    該ヨウ素系抗病原体剤と繊維の相互作用により複合化された抗病原体繊維布を形成してなり、
    前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、少なくとも、
    (II)該化学合成繊維から構成された繊維布に前記抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布、を有し、
    前記化学合成繊維は、化学構造式においてアミド基を有するポリアミド系繊維であり、
    前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部を通って通気することなく前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、該通気性微小有害物捕獲フィルタ部において、微小有害物としての病原体を接触捕獲するとともに接触捕獲された病原体を死滅又は増殖抑制する抗病原体機能を奏するように形成してなる、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の顔面装着用マスク。
  12. 前記微小有害物は、(イ)病原菌、病原ウイルス、病原カビ、及び、病原バクテリアからなる群から選ばれる少なくとも一つの病原体を有し、
    前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、少なくとも、繊維及び/又は該繊維から構成された繊維布に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布を有し、
    前記抗病原体剤は、(イ‐a)ヨウ素イオン、分子ヨウ素、ヨウ素化合物イオン、ヨウ素化合物、及び、ポピドンヨードからなる群から選ばれる少なくとも一つのヨウ素系抗病原体剤を有し、
    該ヨウ素系抗病原体剤と繊維の相互作用により複合化された抗病原体繊維布を形成してなり、
    前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、少なくとも、
    (III)植物繊維及び/又は該植物繊から構成された繊維布に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布を有し、
    前記植物繊維は、木綿、麻、及び、リンネルからなる群から選ばれる少なくともひとつの植物繊維であり、
    前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部を通って通気することなく前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、該通気性微小有害物捕獲フィルタ部において、微小有害物としての病原体を接触捕獲するとともに接触捕獲された病原体を死滅又は増殖抑制する抗病原体機能を奏するように形成してなる、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の顔面装着用マスク。
  13. 前記微小有害物は、(イ)病原菌、病原ウイルス、病原カビ、及び、病原バクテリアからなる群から選ばれる少なくとも一つの病原体を有し、
    前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、少なくとも、繊維及び/又は該繊維から構成された繊維布に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布を有し、
    前記抗病原体剤は前記病原体を死滅又は増殖抑制する抗病原体機能を有し、
    前記抗病原体剤は、(イ‐b)燕の巣、燕の巣抽出エキス、燕窩、燕窩抽出エキス、及び、燕の巣から得られたシアル酸誘導物質のうちの少なくとも一つの燕窩系抗病原体剤を有し、
    前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部を通って通気することなく前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、該通気性微小有害物捕獲フィルタ部において、微小有害物としての病原体を接触捕獲するとともに接触捕獲された病原体を死滅又は増殖抑制する抗病原体機能を奏するように形成してなる、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の顔面装着用マスク。
  14. 前記微小有害物は、(イ)病原菌、病原ウイルス、病原カビ、及び、病原バクテリアからなる群から選ばれる少なくとも一つの病原体を有し、
    前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、少なくとも、繊維及び/又は該繊維から構成された繊維布に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布を有し、
    前記抗病原体剤は前記病原体を死滅又は増殖抑制する抗病原体機能を有し、
    前記抗病原体剤は、
    (イ‐c)植物から得られた植物抽出剤を含有する植物抽出系抗病原体剤、及び/又は、
    (イ‐d)化学構造式において銀イオンを含有する銀化合物を含有する銀系抗病原体剤、及び/又は、
    (イ‐e)化学構造式において銅イオンを含有する銅化合物を含有する銅系抗病原体剤、
    を有し、
    該抗病原体剤が繊維に担持された抗病原体繊維布を形成してなり、
    前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部を通って通気することなく前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、該通気性微小有害物捕獲フィルタ部において、微小有害物としての病原体を接触捕獲するとともに接触捕獲された病原体を死滅又は増殖抑制する抗病原体機能を奏するように形成してなる、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の顔面装着用マスク。
  15. 前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、複数個のシート状の繊維布が積層されてなる複数シート積層通気性微小有害物捕獲フィルタ部材を備え、
    該複数シート積層通気性微小有害物捕獲フィルタ部材のそれぞれの通気性微小有害物捕獲フィルタ部材は、
    (i)長繊維を編成してなる通気性を有する織布と、
    (ii)短繊維を集合してなる通気性を有する不織布と、
    のうちの少なくとも一つの繊維布、を備えてなり、
    前記複数シート積層通気性微小有害物捕獲フィルタ部材のうちの少なくとも一つの通気性微小有害物捕獲フィルタ部材は、少なくとも、繊維及び/又は該繊維から構成された繊維布に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布を備え、
    前記繊維は、動物繊維、植物繊維、及び、化学合成繊維からなる群から選ばれる少なくとも一つの繊維であり、
    前記微小有害物は(イ)病原菌、病原ウイルス、病原カビ、及び、病原バクテリアからなる群から選ばれる少なくとも一つの病原体を有し、
    前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、少なくとも、繊維及び/又は該繊維から構成された繊維布に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布を有し、
    前記抗病原体剤は前記病原体を死滅又は増殖抑制する抗病原体機能を有し、
    前記抗病原体剤は、
    (イ‐a)ヨウ素イオン、分子ヨウ素、ヨウ素化合物イオン、ヨウ素化合物、及び、ポ ピドンヨードからなる群から選ばれる少なくとも一つのヨウ素系抗病原体剤 、
    (イ‐b)燕の巣、燕の巣抽出エキス、燕窩、燕窩抽出エキス、及び、燕の巣から得ら れたシアル酸誘導物質のうちの少なくとも一つの燕窩系抗病原体剤、
    (イ‐c)植物から得られた植物抽出剤を含有する植物抽出系抗病原体剤、
    (イ‐d)化学構造式において銀イオンを含有する銀化合物を含有する銀系抗病原体剤、及び、
    (イ‐e)化学構造式において銅イオンを含有する銅化合物を含有する銅系抗病原体剤、からなる群から選ばれる少なくとも一つの抗病原体剤を有し、
    前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部を通って通気することなく前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、該通気性微小有害物捕獲フィルタ部において、微小有害物としての病原体を接触捕獲するとともに接触捕獲された病原体を死滅又は増殖抑制する抗病原体機能を奏するように形成してなる、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の顔面装着用マスク。
  16. 前記微小有害物は(イ)病原菌、病原ウイルス、病原カビ、及び、病原バクテリアからなる群から選ばれる少なくとも一つの病原体を有し、
    前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、繊維及び/又は該繊維から構成された繊維布に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布と、さらに、抗病原体剤を担持しない無抗病原体繊維布との双方の繊維布を含有してなる、
    ことを特徴とする請求項7乃至15のいずれかに記載の顔面装着用マスク。
  17. 前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、複数個のシート状の布が積層されてなる複数シート積層通気性微小有害物捕獲フィルタ部材を備え、
    (IV)前記複数シート積層通気性微小有害物捕獲フィルタ部材のうちの少なくとも一つ の通気性微小有害物捕獲フィルタ部材は、少なくとも、繊維及び/又は該繊維から 構成された繊維布に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布を備え、
    前記繊維は、動物繊維、植物繊維、及び、化学合成繊維からなる群から選ばれる 少なくとも一つの繊維を有し、
    前記微小有害物は(イ)病原菌、病原ウイルス、病原カビ、及び、病原バクテリ アからなる群から選ばれる少なくとも一つの病原体を有し、
    前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、少なくとも、繊維及び/又は該繊維か ら構成された繊維布に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布を有し、
    前記抗病原体剤は前記病原体を死滅又は増殖抑制する抗病原体機能を有し、
    前記抗病原体剤は、(イ‐a)ヨウ素系抗病原体剤、(イ‐b)燕窩系抗病原体 剤、(イ‐c)植物抽出系抗病原体剤、及び、(イ‐d)銀系抗病原体剤、からな る群から選ばれる少なくとも一つの抗病原体剤を有し、
    前記繊維布は、
    (i)長繊維を編成してなる通気性を有する織布と、
    (ii)短繊維を集合してなる通気性を有する不織布と、
    のうちの少なくとも一つの繊維布を有し、
    (V)前記複数シート積層通気性微小有害物捕獲フィルタ部材のうちの少なくとも他の一 つの通気性微小有害物捕獲フィルタ部材は、抗病原体剤を担持しない繊維布を備え 、
    前記繊維布は、
    (i)長繊維を編成してなる通気性を有する織布と、
    (ii)短繊維を集合してなる通気性を有する不織布と、
    のうちの少なくとも一つの繊維を有し、
    前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部を通って通気することなく前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、該通気性微小有害物捕獲フィルタ部において、微小有害物としての病原体を接触捕獲するとともに接触捕獲された病原体を死滅又は増殖抑制する抗病原体機能を奏するように形成してなる、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の顔面装着用マスク。
  18. 前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、前記マスク本体開口部を覆って、取付取外し交換可能に取り付け設置されてなる、
    ことを特徴とする請求項1乃至17のいずれかに記載の顔面装着用マスク。
  19. 前記気密性マスク本体立体部は、前記マスク本体開口部の周縁に形成されたフィルタ部材設置部を有し、
    前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、前記マスク本体開口部を覆って、取付取外し交換可能に取り付け設置された通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材を備え、
    前記通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材の周縁が前記フィルタ部材設置部に取付取外し交換可能に取り付け設置されてなる、
    ことを特徴とする請求項1乃至18のいずれかに記載の顔面装着用マスク。
  20. 前記気密性マスク本体立体部は、前記マスク本体開口部の周縁に形成されたフィルタ部材設置部を有し、
    前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、前記マスク本体開口部を覆って設置可能に構成された通気性を有するフィルタ部材収納部と、前記フィルタ部材収納部の中に取付取外し交換可能に取り付け設置された通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材を、備えてなる、
    ことを特徴とする請求項1乃至18のいずれかに記載の顔面装着用マスク。
  21. 前記フィルタ部材収納部は、該フィルタ部材収納部の中央領域に形成された通気性を有するフィルタ部材収納部通気性部と、該フィルタ部材収納部通気性部の周囲に形成されたフィルタ部材収納部マスク本体設置部とを有するフィルタ収納部基材と、フィルタ部材収納部固定部材とを備え、前記フィルタ収納部基材が前記フィルタ部材設置部に設置され、
    前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、通気性を有すると共に微小有害物を捕獲する機能を有するシート状の通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材を有し、
    前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部が、前記通気性フィルタ部材収納部に、前記マスク本体開口部を覆って、取付取外し交換可能に取り付け設置されてなる、
    ことを特徴とする請求項20に記載の顔面装着用マスク。
  22. 前記気密性マスク本体立体部は、前記マスク本体開口部の開口周縁領域に形成されたフィルタ部材設置部を有し、
    前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、前記マスク本体開口部を覆って設置可能に構成された通気性を有するフィルタ部材収納部と、前記フィルタ部材収納部の中に取付取外し交換可能に取り付け設置された通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材を、備え
    前記フィルタ部材収納部は、該フィルタ部材収納部の中央領域に形成された通気性を有するフィルタ部材収納容器通気性部と、該フィルタ部材収納容器通気性部の周囲に形成されたフィルタ部材収納容器固定部とを有する通気性フィルタ部材収納容器を備え、前記フィルタ部材収納容器固定部が前記前記フィルタ部材設置部に接合されて前記通気性フィルタ部材収納容器が前記気密性マスク本体立体部に接合され、
    前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、通気性領域を有するフィルタ部インナーホルダーと、前記フィルタ部インナーホルダーに保持されて設置された通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材とを備え、
    前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部が前記通気性フィルタ部材収納容器に前記マスク本体開口部を覆って、取付取外し交換可能に取り付け設置されてなる、
    ことを特徴とする請求項1乃至18のいずれかに記載の顔面装着用マスク。
  23. 前記気密性マスク本体立体部は、
    該気密性マスク本体立体部の幅方向中間を通る縦方向に形成されたマスク本体縦突起部又は該気密性マスク本体立体部の縦方向中間を通る横方向に形成されたマスク本体横突起部と、該マスク本体縦突起部又は該マスク本体横突起部の一方側に形成された第一気密性マスク本体立体部と他方側に形成された第二気密性マスク本体立体部を有し、
    前記マスク本体縦突起部又は前記マスク本体横突起部を境にして折畳と開拡可能に形成され、
    前記マスク本体縦突起部又は前記マスク本体横突起部を境にして開拡された状態において、マスク本体空隙部を有するように立体形状に形成され、
    折畳まれた状態において、マスク本体空隙部を形成することなく、開拡された状態よりも嵩低い形状になるように構成されてなり、
    前記マスク本体開口部は、前記マスク本体縦突起部を含む前記第一気密性マスク本体立体部に形成された第一マスク本体開口部と、第二気密性マスク本体立体部に形成された第二マスク本体開口部を有し、
    前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、前記マスク本体開口部を覆って設置可能に構成された通気性を有するフィルタ部材収納部と、前記フィルタ部材収納部の中に取付取外し交換可能に取り付け設置された通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材を、備え、
    前記フィルタ部材収納部は、前記第一マスク本体開口部を覆って設置可能に形成された通気性を有する第一フィルタ部材収納部と、前記第二マスク本体開口部を覆って設置可能に形成された通気性を有する第二フィルタ部材収納部と、前記第一フィルタ部材収納部と前記第二フィルタ部材収納部とを結合すると共に所定の角度で開閉自在に構成されたフィルタ部材収納部蝶番と、を有し、
    前記通気性微小有害物捕獲シート状フィルタ部材が、前記第一フィルタ部材収納部と前記第二フィルタ部材収納部に、前記第一マスク本体開口部と第二マスク本体開口部とを覆って、取付取外し交換可能に取り付け設置されてなる、
    ことを特徴とする請求項1乃至18のいずれかに記載の顔面装着用マスク。
  24. 前記気密性マスク本体立体部は、前記マスク本体開口部の開口周縁領域に形成されたマスク本体開口縁領域に形成されたフィルタ部材設置部を備え、
    前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、該通気性微小有害物捕獲フィルタ部の周縁領域に形成された通気性微小有害物捕獲フィルタ保持部と、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ保持部の内側領域に形成された通気性微小有害物捕獲フィルタ部通気性部とを有し、
    前記フィルタ部材設置部と前記通気性微小有害物捕獲フィルタ保持部とが互いに一致して接合する状態で、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部が、前記マスク本体開口部を覆って、取り付け取外し交換可能に設置されてなる、
    ことを特徴とする請求項1乃至18のいずれかに記載の顔面装着用マスク。
  25. 前記気密性マスク本体立体部は、プラスチック製発泡成形材から構成され、
    前記プラスチック製発泡成形材は、(A)独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形材から構成され、
    前記プラスチック製独立気泡発泡成形材は、装着者の顔面に装着した状態において、表裏方向において通気性のない気密性を有するとともに、空隙部を有するように立体形状を維持する保形性を有する形状に形成されてなり、
    前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク装着者の呼吸時において、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部を通って通気することなく、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物が前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成されてなる、
    ことを特徴とする請求項1乃至24のいずれかに記載の顔面装着用マスク。
  26. 前記(A)独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形材は、独立気泡を有する多孔質のポリエチレンを主成分とするポリエチレン系独立気泡発泡成形材であり、
    該ポリエチレン系独立気泡発泡成形材は、ポリエチレン製独立気泡発泡成形材、又は、ポリエチレンと他のビニルポリマーとの共重合ポリマー製独立気泡発泡成形材である、
    ことを特徴とする請求項25に記載の顔面装着用マスク。
  27. 前記気密性マスク本体立体部は、プラスチック製発泡成形材から構成され、
    前記プラスチック製発泡成形材は、(B)連続気泡を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形材から構成され、
    前記プラスチック製連続気泡発泡成形材の連続気泡の一つの気泡の平均セル径が150μm以下であり、
    前記プラスチック製連続発泡成形材は、装着者の顔面に装着した状態において、表裏方向において気密性を有するとともに、空隙部を有するように立体形状を維持する保形性を有する形状に形成されてなり、
    前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク装着者の呼吸時において、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部を通って通気することなく、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物が前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成されてなる、
    ことを特徴とする請求項1乃至24のいずれかに記載の顔面装着用マスク。
  28. 前記(B)連続気泡を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形材は、連続気泡を有する多孔質のポリエチレンを主成分とするポリエチレン系連続気泡発泡成形材であり、
    該ポリエチレン系連続気泡発泡成形材は、ポリエチレン製連続気泡発泡成形材、又は、ポリエチレンと他のビニルポリマーとの共重合ポリマー製連続気泡発泡成形材である、
    ことを特徴とする請求項27に記載の顔面装着用マスク。
  29. 前記気密性マスク本体立体部として構成される前記プラスチック製発泡成形材は、厚さ が0.5〜5mmの範囲である、
    ことを特徴とする請求項1乃至28のいずれかに記載の顔面装着用マスク。
  30. 前記気密性マスク本体立体部は、(C)プラスチック製成形材から構成され、
    前記プラスチック製成形材は、装着者の顔面に装着した状態において、表裏方向において通気性のない気密性を有するとともに、鼻孔付近に空隙部を有するように立体形状を維持する保形性を有する形状に形成されてなり、
    前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、、マスク装着者の呼吸時において、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部を通って通気することなく、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物が前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成されてなる、
    ことを特徴とする請求項1乃至24のいずれかに記載の顔面装着用マスク。
  31. 前記気密性マスク本体立体部は、(D)伸縮弾性を有する弾性プラスチック製成形材から構成され、
    前記伸縮弾性を有する弾性プラスチック製成形材は、装着者の顔面に装着した状態において、表裏方向において通気性のない気密性を有するとともに、鼻孔付近に空隙部を有するように立体形状を維持する保形性を有する形状に形成されてなり、
    前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク装着者の呼吸時において、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部を通って通気することなく、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物が前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成されてなる、
    ことを特徴とする請求項1乃至24のいずれかに記載の顔面装着用マスク。
  32. 前記気密性マスク本体立体部は、
    (B)連続気泡を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形シート状素材と(E)不織布製シート状素材とのうちの少なくとも一つのシート状素材と、
    (G)プラスチック製フィルムシート状素材と、
    の双方を積層した積層シート状素材から構成され、
    前記積層シート状素材は、装着者の顔面に装着した状態において、表裏方向において通気性のない気密性を有するとともに、空隙部を有するように立体形状を維持する保形性を有する形状に形成されてなり、
    前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク装着者の呼吸時において、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部を通って通気することなく、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物が前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成されてなる、
    ことを特徴とする請求項1乃至24のいずれかに記載の顔面装着用マスク。
  33. 前記気密性マスク本体立体部は、
    (E)不織布製シート状素材と(B)連続気泡を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形シート状素材と、のうちの少なくとも一つのシート状素材と、
    (A)独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形シート状素材と、
    の双方を積層した積層シート状素材から構成され、
    前記積層シート状素材は、装着者の顔面に装着した状態において、表裏方向において通気性のない気密性を有するとともに、空隙部を有するように立体形状を維持する保形性を有する形状に形成されてなり、
    前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、マスク装着者の呼吸時において、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部を通って通気することなく、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物が前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成されてなる、
    ことを特徴とする請求項1乃至24のいずれかに記載の顔面装着用マスク。
  34. 前記気密性弾性接顔シール部は、
    (a)弾性を有するとともに独立気泡を有する弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材から構成され、
    前記弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材は、装着者の顔面に装着した状態において、表裏方向において通気性のない気密性を有するとともに、顔面の凹凸形状に一致して厚さ方向に弾性変形して顔面に密接可能な程度の弾性硬さを有し、
    前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、前記気密性弾性接顔シール部が前記表裏方向に対して直行する厚さ方向に、顔面の凹凸形状に一致して弾性変形してマスク装着者の顔面に密接するとともに、マスク装着者の呼吸時において、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部と前記気密性弾性接顔シール部を通って通気することなく、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物が前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成されてなる、
    ことを特徴とする請求項3乃至33のいずれかに記載の顔面装着用マスク。
  35. 前記(a)弾性を有するとともに独立気泡を有する弾性プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材は、弾性を有するとともに独立気泡を有する多孔質のポリエチレンを主成分とするポリエチレン系独立気泡発泡成形弾性シール部材であり、
    該ポリエチレン系独立気泡発泡成形弾性シール部材は、ポリエチレン製独立気泡発泡成形弾性シール部材、又は、ポリエチレンと他のビニルポリマーとの共重合ポリマー製独立気泡発泡成形弾性シール部材である、
    ことを特徴とする請求項34に記載の顔面装着用マスク。
  36. 前記気密性弾性接顔シール部は、
    (b)弾性を有するとともに連続気泡を有する弾性プラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材から構成され、
    前記弾性プラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材は、
    一つの気泡の平均セル径が150μm以下であり、
    前記弾性プラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材は、装着者の顔面に装着した状態において、表裏方向において通気性のない気密性を有するとともに、前記表裏方向に対して直行する厚さ方向に、顔面の凹凸形状に一致して弾性変形して顔面に密接可能な程度の厚さ方向弾性硬さを有し、
    前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、前記気密性弾性接顔シール部が厚さ方向に顔面の凹凸形状に一致して弾性変形して、マスク装着者の顔面に密接するとともに、マスク装着者の呼吸時において、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部と前記気密性弾性接顔シール部を通って通気することなく、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物が前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成されてなる、
    ことを特徴とする請求項3乃至33のいずれかに記載の顔面装着用マスク。
  37. 前記(b)弾性を有するとともに連続気泡を有する弾性プラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材は、連続気泡を有する多孔質のポリエチレンを主成分とするポリエチレン系連続気泡発泡成形弾性シール部材であり、
    該ポリエチレン系連続気泡発泡成形弾性シール部材は、ポリエチレン製連続気泡発泡成形弾性シール部材、又は、ポリエチレンと他のビニルポリマーとの共重合ポリマー製連続気泡発泡成形弾性シール部材である、
    ことを特徴とする請求項36に記載の顔面装着用マスク。
  38. 前記気密性弾性接顔シール部は、
    (c)弾性を有する弾性ゴム製シール部材から構成され、
    前記弾性ゴム製シール部材は、装着者の顔面に装着した状態において、表裏方向において気密性を有するとともに、顔面の凹凸形状に一致して凹凸形状に変形して顔面に密接可能な程度の弾性硬さを有し、
    前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、前記気密性弾性接顔シール部が厚さ方向に顔面の凹凸形状に一致して弾性変形して、マスク装着者の顔面に密接するとともに、マスク装着者の呼吸時において、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部と前記気密性弾性接顔シール部を通って通気することなく、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物が前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成されてなる、
    ことを特徴とする請求項3乃至33のいずれかに記載の顔面装着用マスク。
  39. 前記気密性弾性接顔シール部は、装着者の顔面に装着した状態において、顔面の凹凸形状に対応して厚さ方向に弾性変形可能な厚さを有し、
    前記気密性弾性接顔シール部の厚さは、0.5〜10mmの範囲の厚さを有し、
    これにより、前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、前記気密性弾性接顔シール部が、顔面の凹凸形状に対応して厚さ方向に弾性変形して、顔面に隙間なく密接して形成してなる、
    ことを特徴とする請求項3乃至38のいずれかに記載の顔面装着用マスク。
  40. 前記気密性弾性接顔シール部は、前記気密性マスク本体立体部の裏面側に形成されるとともに、前記気密性マスク本体立体部から突出する形態で形成され、
    前記気密性弾性接顔シール部は、装着者の顔面に装着した状態において、人体の鼻孔を塞がない状態に形成される程度の幅を有し、
    前記気密性弾性接顔シール部は、2〜20mmの範囲の幅を有し、
    これにより、前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、前記気密性弾性接顔シール部が、マスク装着者の顔面に密接するとともに、マスク装着者の呼吸時において、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部と前記気密性弾性接顔シール部を通って通気することなく、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物が前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成されてなる、
    ことを特徴とする請求項3乃至39のいずれかに記載の顔面装着用マスク。
  41. 前記気密性弾性接顔シール部は、前記気密性マスク本体立体部よりも小さく柔らかい硬度を有し、これにより、前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、前記気密性弾性接顔シール部が、マスク装着者の顔面に密接するとともに、マスク装着者の呼吸時において、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部と前記気密性弾性接顔シール部を通って通気することなく、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物が前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成されてなる、
    ことを特徴とする請求項3乃至40のいずれかに記載の顔面装着用マスク。
  42. 前記顔装着固定部は、
    (M)紐材、又は、伸縮弾性を有するゴム紐材、又は、
    (N)前記マスク本体部2と同じ材質から形成され、前記マスク本体部2と一体的形成されてなるマスク本体部材類似固定部材、
    から構成されてなり、
    前記マスク本体部が顔面に隙間なく密接するように前記顔装着固定部を引っ張って張力を有する状態で人体の後頭部又は耳に固定し、これにより前記マスク本体部を顔面に固定可能に構成されてなる、
    ことを特徴とする請求項1乃至41のいずれかに記載の顔面装着用マスク。
  43. 前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、繊維から構成された繊維布を備え、
    前記繊維布は、
    (i)長繊維を編成してなる通気性を有する織布と、
    (ii)短繊維を集合してなる通気性を有する不織布と、
    のうちの少なくとも一つの繊維布を備えてなり、
    前記繊維は、動物繊維、植物繊維、及び、化学合成繊維からなる群から選ばれる少なくとも一つの繊維であり、
    前記微小有害物は(イ)病原菌、病原ウイルス、及び、病原バクテリアからなる群から選ばれる少なくとも一つの病原体であり、
    前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部は、少なくとも、繊維及び/又は該繊維から構成された繊維布に抗病原体剤を担持した抗病原体繊維布を有し
    前記抗病原体剤は前記病原体を死滅又は増殖抑制する抗病原体機能を有し、
    前記抗病原体剤は、(イ‐a)ヨウ素系抗病原体剤、(イ‐b)燕窩系抗病原体剤、(イ‐c)植物抽出系抗病原体剤、及び、(イ‐d)銀系抗病原体剤、からなる群から選ばれる少なくとも一つの抗病原体剤であり、
    前記マスク本体部は、前記マスク本体開口部の近傍領域の前記気密性マスク本体立体部に形成された通気性微小有害物捕獲フィルタ部材設置部を備え、
    該通気性微小有害物捕獲フィルタ部材設置部に、前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部が取付け取外し交換可能に設置されてなり、
    前記気密性マスク本体立体部は、(A)独立気泡を有するプラスチック製独立気泡発泡成形材から構成され、
    前記プラスチック製独立気泡発泡成形材は、装着者の顔面に装着した状態において、表裏方向において通気性のない気密性を有するとともに、鼻孔付近に空隙部を有するように立体形状を維持する保形性を有する形状に形成されてなり、
    前記気密性弾性接顔シール部は、(a)弾性を有すると共に独立気泡を有するプラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材から構成され、
    前記プラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材は、装着者の顔面に装着した状態において、表裏方向において通気性のない気密性を有するとともに、顔面の凹凸形状に一致して厚さ方向に圧縮弾性変形して顔面に密接可能な程度の弾性硬さを有し、
    前記プラスチック製独立気泡発泡形成弾性シール部材は、装着者の顔面に装着した状態において、表裏方向において通気性のない気密性を有するとともに、顔面の凹凸形状に一致して凹凸形状に変形して顔面に密接可能な程度の弾性硬さを有し、
    前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、前記気密性弾性接顔シール部がマスク装着者の顔面に密接するとともに、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部と前記気密性弾性接顔シール部を通って通気することなく前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、該通気性微小有害物捕獲フィルタ部において、微小有害物としての病原体を接触捕獲するとともに接触捕獲された病原体を死滅又は増殖抑制する抗病原体機能を奏するように形成してなる、
    ことを特徴とする請求項3乃至6のいずれかに記載の顔面装着用マスク。
  44. さらに、
    前記気密性弾性接顔シール部及び/又は前記気密性マスク本体立体部を覆って、取付取外し交換可能に設置されたインナーシート素材を備え、
    装着者の顔面に装着した状態において、
    装着者の顔面に付着されている化粧料及び/又は皮脂が前記インナーシート素材に付着し、
    これにより、装着者の顔面に付着されている化粧料及び/又は皮脂の前記気密性弾性接顔シール部及び/又は前記気密性マスク本体立体部への付着を抑制してなる、
    ことを特徴とする請求項3乃至43のいずれかに記載の顔面装着用マスク。
  45. さらに、
    前記気密性弾性接顔シール部及び/又は前記気密性マスク本体立体部の裏面側の表面に構成された化粧料及び/又は皮脂の付着防止剤の被膜を有し、
    装着者の顔面に装着した状態において、
    装着者の顔面に付着されている化粧料及び/又は皮脂の前記気密性弾性接顔シール部及び/又は前記気密性マスク本体立体部への付着が抑制されてなる、
    ことを特徴とする請求項3乃至43のいずれかに記載の顔面装着用マスク。
  46. マスク装着者の顔面の少なくとも鼻と口とを覆って装着可能なマスク本体部と、前記マスク本体部をマスク装着者の頭部および耳部の少なくともいずれかに固定して顔面に装着するための顔装着固定部とを備え、
    前記マスク本体部は、
    マスク装着者の顔面に装着した状態において、顔面から離間して鼻孔付近にマスク本体空隙部を有するように立体形状に形成されるとともに表裏方向において気密性を有する気密性マスク本体立体部と、
    前記気密性マスク本体立体部の全外周縁部に形成された気密性マスク本体全外周縁部に設置された気密性と弾性を有する気密性弾性接顔シール部と、
    前記気密性弾性接顔シール部に囲まれた中領域の気密性マスク本体中領域に設置されるとともに前記気密性マスク本体立体部の表面側と裏面側とを貫通して形成されたマスク本体開口部と、
    前記マスク本体開口部の全領域を覆って設置されるとともに表裏方向に通気可能な通気性を有するとともに微小有害物を捕獲可能な通気性微小有害物捕獲フィルタ部と、
    を備え、
    前記マスク本体部が前記顔装着固定部によりマスク装着者の顔面に装着された状態において、前記気密性弾性接顔シール部がマスク装着者の顔面に密接するとともに、マスク装着者の呼吸時に、呼気及び吸気が前記気密性マスク本体立体部と前記気密性弾性接顔シール部を通って通気することなく前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部を通って通気して、これにより、微小有害物を前記通気性微小有害物捕獲フィルタ部において捕獲可能に形成してなる顔面装着用マスクの製造方法であって、
    前記気密性マスク本体立体部は、
    (A)シート状の独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形材、又は、
    (B)シート状の連続気泡を有するセル径が150μm以下の多孔質のプラスチック製連 続気泡発泡成形材、から構成され、
    前記気密性弾性接顔シール部は、
    (a)弾性を有するとともに独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材、又は、
    (b)弾性を有するとともに連続気泡を有するセル径が150μm以下の多孔質のプラス チック製連続気泡発泡成形弾性シール部材、から構成され、
    所定の形状を有する雄型と雌型とを有する一対の押圧成型用金型の中に、前記気密性マスク本体立体部と前記気密性弾性接顔シール部とを積層し、
    その後、前記気密性マスク本体立体部と前記気密性弾性接顔シール部とが積層された状態で、前記気密性マスク本体立体部と前記気密性弾性接顔シール部の加熱状態で、雄型と雌型とを互いに押圧して、前記気密性マスク本体立体部と前記気密性弾性接顔シール部とを互いに一体に接合して、前記気密性マスク本体立体部と前記密性弾性接顔シール部とが一体に接合されてなるマスク本体部を形成する工程、を備えてなり、
    これにより、所定の立体形状に形成すると共に、前記気密性マスク本体立体部と前記気密性弾性接顔シール部とを互いに一体に接合してなる前記マスク本体部を形成する、
    ことを特徴とする顔面装着用マスクの製造方法。
  47. 前記気密性マスク本体立体部において、
    前記(A)独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形材は、独立気泡を有する多孔質のポリエチレン製独立気泡発泡成形材、又は、独立気泡を有する多孔質のポリエチレンと他のビニルポリマーとの共重合ポリマー製独立気泡発泡成形材であり、
    前記(B)連続気泡を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形材は、連続気泡を有する多孔質のポリエチレン製連続気泡発泡成形材、又は、連続気泡を有する多孔質のポリエチレンと他のビニルポリマーとの共重合ポリマー製連続気泡発泡成形材であり、
    気密性弾性接顔シール部において、
    前記(a)弾性を有するとともに独立気泡を有する多孔質のプラスチック製独立気泡発泡成形弾性シール部材は、独立気泡を有する多孔質のポリエチレン製独立気泡発泡成形弾性シール部材、又は、独立気泡を有する多孔質のポリエチレンと他のビニルポリマーとの共重合ポリマー製独立気泡発泡成形弾性シール部材であり、
    前記(b)弾性を有するとともに連続気泡を有する多孔質のプラスチック製連続気泡発泡成形弾性シール部材は、連続気泡を有する多孔質のポリエチレン製連続気泡発泡成形弾性シール部材、又は、連続気泡を有する多孔質のポリエチレンと他のビニルポリマーとの共重合ポリマー製連続気泡発泡成形弾性シール部材である、
    ことを特徴とする請求項46に記載の顔面装着用マスクの製造方法。
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