JP2021180826A - 空気清浄機及び感染防止用清浄化ブース - Google Patents

空気清浄機及び感染防止用清浄化ブース Download PDF

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信明 小松
Nobuaki Komatsu
朋子 伊藤
Tomoko Ito
真千子 若林
Machiko Wakabayashi
隆也 西山
Takaya Nishiyama
陽和 中村
Harukazu Nakamura
智章 猪俣
Tomoaki Inomata
一清 相場
Kazukiyo Aiba
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Abstract

【課題】比較的短波長の紫外線を用いて空気の除菌を行いつつ、オゾンの発生を有効に抑制できる空気清浄機及び感染防止用清浄化ブースを提供する。【解決手段】空気清浄機は、吸気開口11と排気開口12との間に還流室CCを形成した筐体10と、前記還流室CC内において、波長185nmの紫外線と波長254nmの紫外線を同時に発生する紫外線ランプ23と、前記還流室CCから前記排気開口12に向かう空気が通過する二酸化マンガン系触媒フィルタ25と、前記還流室CC内に配置され、前記吸気開口11から前記排気開口12に向かって流れる空気の一部に当たり、還流させる還流板24と、を有し、前記紫外線ランプ23から照射された紫外線は、前記吸気開口11から前記還流板24に向かう空気と、前記還流板24から還流される空気の双方に照射される。【選択図】図1

Description

本発明は、空気清浄機及びこれを用いた感染防止用清浄化ブースに関する。
近時、新型コロナウイルス感染症(covid 19)の感染拡大により、社会全体が甚大な被害を受けるとともに、対応策の検討が急がれている。新型コロナウイルス感染症の感染経路は、飛沫感染(くしゃみ、せきのしぶき)が主たる経路であると考えられるため、感染拡大を防止するためには、飛沫に含まれるウイルスを殺菌し、これが広まらないようにすることが極めて重要である。同時に、飛沫感染に於いて空気中でウイルスの飛沫が3時間以上生存する事が判明したことにより、より空気感染に近い感染を生じる可能性が大きくなった。
特に、感染者が治療を受けている医療現場や感染者が滞在しているホテルなどにおいては、感染が医従事者や関係者に拡大しないように措置を講じることが喫緊の課題となっている。
空気中に飛散した飛沫を除去する為に、HEPAフィルタで、0.3μ迄のサイズの物を99.97%以上除去する事が可能である。更に細かなものに於いては静電フィルタを併用する事で、かなりの除菌効果を持たせる事が出来る。一方、ウイルスのサイズは0.1μ以下で有り、フィルタで捕捉されても、かなりの時間生存している。そのためには、185nmの波長をもつ深紫外線により、オゾンを生成しこれによって、飛沫核を含め殺菌する。次に、200nm〜280nmの紫外線により、DNA・RNA型の構成塩基を破壊する事で短時間で殺菌を可能とする。そのためには、従来の空気清浄機の一タイプにおいて、オゾンあるいは紫外線に、またはその併用によって殺菌し、その後濾過して、その空気をそのまま放出するものがある。照射する波長によりそれぞれ特徴があるが、一般論で言えば、波長が短くなるほど遺伝子を破壊するエネルギーは増大する傾向があり、特に185nmの波長の光はウイルスや細菌を数秒で破壊する効果を持つ。
ウイルスや細菌の遺伝子の本体をなす核酸としてのDNAやRNAは、波長260nm付近に最も高い吸収特性を示すことが知られている。そして、低圧水銀ランプは、波長254nm付近に高い発光スペクトルを備える。この特性を利用し、対象が菌の場合には、低圧水銀ランプを照射して、細菌の細胞膜を破壊して体液を流出させて殺すことが行われ、また対象がウイルスの場合には、ウイルスの持っているDNAやRNAの遺伝子情報を分解して増殖を防ぐことが行われる。
しかし、このような波長帯の紫外線を人体に照射すると、人体に影響を及ぼすリスクがあることも知られている。皮膚は表面に近い部分から順に、角質層、顆粒層、有刺層、基底層の4層に分けられる。波長254nmの紫外線が人体に照射されると、角質層を透過して、顆粒層や有棘層、場合によっては基底層に達し、これらの層内に存在する細胞のDNAに吸収される。この結果、DNA損傷が生じて皮膚癌のリスクが高まる。一方、222nmの紫外線はウイルスや細菌のDNAには損傷を与えるが、人体の核には到達せずDNA損傷を起こさないことが報告されている。そこで特許文献1には、波長200nm以上230nm以下の紫外線を人体に照射して消毒を行う技術が開示されている。
短波長の紫外線には「殺菌」という面もあるが同時に、紫外線は空気中の酸素と反応し、人体に有害なオゾンを生成する。オゾンと波長100〜260nmの紫外線との反応により活性酸素が発生し、強力な酸化作用で汚染有機物質を分解する。オゾンは塩素の数倍の酸化力があり、強力な酸化力を持っている。そして、この強力な酸化力のために、大半の物質を劣化させてしまう。
オゾンは物を酸化する力が強く、フッ素に次ぎ、塩素より数倍勝り、殺菌、消毒、脱臭などに利用されている。しかしこの酸化力のために、高濃度のオゾンはゴムやプラスチックなどの劣化を起こし、生体にも損傷を与える。オゾンは水分に吸収されにくいため、呼吸器系に取り込まれた場合には肺の深部にまで到達して、呼吸器障害(肺水腫など)を引き起こすおそれがある。これに対し特許文献2には、紫外線を用いることで発生するオゾンを分解する技術が示されている。
特許第6493703号公報 特開平9−52020号公報
特許文献1に記載の除菌技術では、用いる紫外線の波長が200nm以上であり、185nm波長域の短波長紫外線は除外されている。また、特許文献2のオゾン分解技術は、主に脱臭性能の向上を目的としたものであり、例えば除菌された空気を提供する空気清浄機に用いるためには、さらなる工夫の余地がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、比較的短波長の紫外線を用いて空気の除菌を行いつつ、オゾンの発生を有効に抑制できる空気清浄機及び感染防止用清浄化ブースを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の空気清浄機は、
吸気開口と排気開口との間に還流室を形成した筐体と、
前記還流室内において、波長185nmの紫外線と波長254nmの紫外線を同時に発生する紫外線照射装置と、
前記還流室から前記排気開口に向かう空気が通過するオゾン分解部材と、
前記還流室内に配置され、前記吸気開口から前記排気開口に向かって流れる空気の一部に当たり、還流させる還流板と、を有し、
前記紫外線照射装置から照射された紫外線は、前記吸気開口から前記還流板に向かう空気と、前記還流板から還流される空気の双方に照射される、ことを特徴とする。
本発明によれば、比較的短波長の紫外線を用いて空気の除菌を行いつつ、オゾンの発生を有効に抑制できる空気清浄機及び感染防止用清浄化ブースを提供することができる。
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる空気清浄機を斜め上方から透視した斜視図であるが、空気の流れを矢印で示している。 図2は、本発明の第2の実施形態にかかる空気清浄機の縦断面図であるが、空気の流れを矢印で示している。 図3は、本発明の実施形態にかかる空気清浄機を隔離用ブースの吸気装置及び排気装置として組み合わせた感染防止用清浄化ブースを示す図である。 図4は、第2の実施形態にかる空気清浄機の縦断面図であるが、空気の流れを矢印で示している。
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。本発明にかかる空気清浄機及び感染防止用清浄化ブースは、以下の実施の形態に限られない。
<空気清浄機>
図1及び図2は、それぞれ第1の実施形態の空気清浄機1を示す模式的な斜視図及び縦断面図である。図において、キャスター10aによって下面を支持された筐体10は、背面に吸気開口11を備え、上面に排気開口12を備えている。排気開口12の周囲は、排気筒13によって囲われており、排気開口12の内部には、オゾン分解部材としての二酸化マンガン系触媒フィルタ25が配置されている。
吸気開口11の外方には、比較的大きな異物が吸い込まれることを抑制する遮蔽板14が、吸気開口11に対して配置されている。さらに吸気開口11は、網目を有するプレフィルタ15により覆われている。
ここでプレフィルタ15の素材は、ポリプロピレンやポリ塩化ビニリデン、ポリエステル、ナイロンなどの繊維製品を用いることができる。プレフィルタ15を設置する目的は、空気中に浮遊する粗粒子を先ず捕集するためである。
筐体10の内部は、仕切り板16により、吸気開口11側と、排気開口12側とに仕切られており、仕切り板16により仕切られた吸気開口11側のチャンバを吸引室SCとし、仕切り板16により仕切られた排気開口12側のチャンバを還流室CCとする。還流室CCの容積は、吸引室SCの容積より大きい。仕切り板16には、吸引室SCと還流室CCとを連通する連通穴16aが形成されている。
吸引室SC内において、吸気開口11に近接して、HEPAフィルタ17が配置されており、吸気開口11を介し進入した空気が通過可能となっている。
プレフィルタ15やHEPAフィルタ17を設置する際、エア漏れを防ぐためにエチレンプロピレンジエンゴムやシリコンゴム、フッ素ゴムなどをパッキンとして用いることができる。
また、吸引室SC内には、仕切り板16の連通穴16aに近接して、モータ19により駆動されるファン18が配置されている。モータ19は不図示の電源に接続されている。ファン18には、軸流型や遠心型など各種のタイプが用いられる。
還流室CC内において、連通穴16aを囲うようにして、整流板20が仕切り板16に取り付けられている。整流板20は、例えば金属板をプレス成形することによって形成され、連通穴16aの両側から延在する一対の扇状側板20aと、扇状側板20aを連結する湾曲板20bとを有する。整流板20の上方は、開放している。
なお、整流板20は、必ずしも連通穴16aを囲うように設ける必要はなく、扇状側板20a、湾曲板20bの構成に代えて、空気を上方に偏向させることができるように、単純な板状の整流板を、例えば湾曲板20bの位置に設けてもよい。
さらに、還流室CCにおいて空気を対流させることが可能であれば、整流板20は設けなくてもよい。
還流室CC内において、筐体10の上壁から下方に向かって保持板21が延在しており、保持板21と筐体10の背面との間には、制御回路22が配置されている。制御回路22は、不図示の電源に接続されており、保持板21の還流室CC側に露出した紫外線ランプ(紫外線照射装置)23を駆動制御して、これを発光させることができる。紫外線ランプ23は、波長185nmと波長254nmを同時に発光することができる。
紫外線ランプ23と排気開口12との間には、筐体10の上壁から離間し、該上壁に平行に延在するようにして還流板24が配置されている。還流板24と筐体10の内周との間には、隙間CLが形成されている。ここで、還流板24は、排気開口12の軸線方向(図2で上下方向)に見たときに、排気開口12全体を覆っていると好ましい。
次に、本実施形態の空気清浄機1の動作について、説明する。本実施形態の空気清浄機1は、例えば室内などに載置されて使用されるが、特に使用環境については制限されない。
不図示の電源スイッチをオン操作することで、モータ19に給電され、ファン18が回転し、また制御回路22に給電され、紫外線ランプ23が発光する。
ファン18が回転することで、図2の矢印に示すように、吸気開口11のプレフィルタ15を介してウイルスや細菌、各種汚染物質を含む空気ないしは外気が吸引室SC内に吸引され、さらにHEPAフィルタ17を通過することで、0.3μmの粒子が99.9%以上の確率で捕集される。
アメリカ疾病予防管理センター(CDC)により示された、隔離予防策のためのガイドライン(Guideline for Isolation Precautions : Preventing Transmission of Infectious Agents in Healthcare Settings 2007)によると、インフルエンザウィルスや結核菌、麻疹ウィルスなど空気感染を引き起こす感染性微生物を含んだ飛沫核の大きさは、通常5μm未満であるため、HEPAフィルタ17を通過することでかなりの汚染物質が捕集される。
吸引室SC内に取り込まれた空気は、仕切り板16の連通穴16aを介して、還流室CC内へと進入し、上方の還流板24に向かって流れる。このとき、連通穴16aから流れる空気は、比較的容量の大きな還流室CCへと進入することで流速を低下させつつ、紫外線ランプ23の近傍を通過して還流板24に至る。この際に、HEPAフィルタ17に捕集されなかった汚染物質のエアロゾルや飛沫核は、紫外線ランプ23から照射された紫外線によって遺伝子レベルで数秒内に損傷・破壊される(森本正一「気流制御による空気感染リスク低減」、臨床環境医学、第27巻第1号(2018年) 伊田寛、羽田聡子、柳宇、瀬島竣介、中西芳夫「UVGIを組み込んだ空調システムの感染対策例」、臨床環境医学、第27巻第1号(2018年)参照)。
紫外線ランプ23の近傍を通過した空気の一部は、還流板24と筐体10の内周と隙間CLを抜けて排気開口12に向かうが、空気の大部分は、還流板24に当たって還流させられ、還流室CC内において仕切り板16に向かうように流れが変更させられる。その際に還流された空気は、再び紫外線ランプ23の近傍を通過するので、照射された紫外線によりエアロゾルや飛沫核がさらに破壊される。さらに、仕切り板16に向かって流れた空気は、新たに連通穴16aから還流室CCに導入された空気とともに、再び還流板24に向かって流れるため、紫外線ランプ23から紫外線を照射される。このように、本実施形態によれば、還流室CC内で空気の一部を還流させることで、より長時間にわたって紫外線の照射を行えるため、汚染物質の無毒化効果が高くなっている。なお、この紫外線ランプ23は、筐体10内に密閉されて搭載されるので、紫外線が洩れて人間の目に触れることはない。
ところで、紫外線ランプ23から照射された185nm波長の紫外線は、オゾンの生成に寄与する。より具体的には、波長185nmのフォトンを酸素分子が吸収すると、以下の式1で示すように酸素原子に解離し(活性酸素)、その酸素原子が酸素分子と結合してオゾンを生成する。
(式1) 3O + hν → [OやO などの活性酸素] → 2O
オゾンは常温で完全に密閉された中でも一日で半減以下になり、最終的には元の酸素に還元される。しかし短時間とは言え、微量でも人体がオゾンを含有する空気を吸引すると、鼻腔・喉・気管・肺などにオゾンが接触し、その表面が酸化され、臭気・刺激・咳・頭痛・眠気・胸部圧迫感などの症状が現れるおそれがある。このオゾンの毒性による被害を防止するために、わが国では産業衛生学会許容濃度委員会が、作業環境におけるオゾンの許容濃度を0.1ppmとしている。
上述したように、還流室CCに導入された空気に対して比較的長時間の紫外線照射を行うことで、汚染物質の無毒化効果が期待されるが、その反面、発生するオゾン量も増大することとなる。そこで、本実施形態の空気清浄機1は、二酸化マンガン系触媒フィルタ25を備えている。より具体的には、還流板24と筐体10の内周と隙間CLを通過して排気開口12に向かうオゾンを含む空気は、二酸化マンガン系触媒フィルタ25を通過することで、オゾンが分解される。
オゾン除去の手法として、従来は活性炭が簡便に使われていた。オゾンは、活性炭の細孔内で吸着・反応し、二酸化炭素と水に分解される。活性炭は比較的管理が容易ではあるが、以下の式2で示すように発熱反応を生じるために、使いにくいという問題がある。
(式2) C(活性炭)+ 2O → CO + 2O + 679kJ
これに対し、複合酸化物系触媒、例えば二酸化マンガン系触媒は、式3及び式4に示すように、オゾンの自己分解反応の活性化エネルギーを低下させ、常温あるいは低温でもオゾンを酸素に変えて無害化できる。
(式3) O + X(触媒) → X−O + O
(式4) X−O + O → X + 2O
すなわち、活性炭に比較してオゾン分解効率が高く、また長期間性能を維持できる。この触媒の特長は、オゾンの吸着→分解→脱離反応が常温で急速に行われることにより、より高い分解性能を長時間発揮し続けることである。二酸化マンガン系触媒フィルタ25は、その粉末をペレット状に焼結したもの、ハニカム状成形物、ハニカム状の機材や繊維状の基材に担持させたものとすることができる。
<空気清浄機の他の実施態様>
図4は、第2の実施態様の空気清浄機の断面図である。第2の実施態様においては、図4に示すように、紫外線ランプ23を装置内の空気の流路に沿うよう縦に設置することにより、空気に対する紫外線の照射時間を長くして、殺菌効果を高めることができる。
そして、第1の実施態様に示されるような水平に設置した紫外線ランプ23を併用してもよいし、併用しなくともよい。水平に設置した紫外線ランプと縦に設置した紫外線ランプを併用すれば、殺菌効果をさらに高めることができる。
例えば、水平に設置した紫外線ランプ23から波長185nmの紫外線を発生している場合には、縦に設置した紫外線ランプ23からは、波長254nmの紫外線を発生させることによって、殺菌効果を強化することができる。
つまり、水平に設置された紫外線ランプと縦に設置された紫外線ランプの両方から波長185nmの紫外線と波長254nmの紫外線の両方を発生させてもよいし、水平に設置された紫外線ランプと縦に設置された紫外線ランプとで発生波長を適宜に組み合わせて発生させることとしてもよい。
また、縦に設置する紫外線ランプの数は1本でもよいし、複数本を並列させてもよい。
さらに、第2の実施態様においては、整流板20を下向きに取り付けることにより、第1の実施態様で採用していた還流板24を用いなくとも、効率良く空気の対流を発生することが可能となり、紫外線ランプを最大限利用することが可能となる。
<反射部材>
空気清浄機の内部において、紫外線ランプから発生される紫外線を有効に活用するため、筐体の内部に反射部材を設けることもできる。反射部材を設けることによって、紫外線ランプから発生した紫外線が装置内で反射を繰り返し、空気の殺菌効果を一層高めることができる。
なお、反射部材は反射のためだけに用いる独立した部材である必要はなく、筐体の内壁や整流板などの表面に反射膜を形成することによって設置することもできる。
<感染防止用清浄化ブース>
上述した空気清浄機1を医療の現場などより効果的に使用するためには、本実施形態にかかる空気清浄機1を、例えば一定の空間を形成する感染者隔離用の簡易ブース30の給気装置または排気装置として用いることができる。
図3に示すように、上述した空気清浄機1を給気装置として簡易ブース30に組み合わせた場合、185nmの波長域と254nmの波長域を同時に発生する紫外線ランプ23により紫外線を照射することで外気中に存在する有害成分を分解し、紫外線ランプ23により生じたオゾンを二酸化マンガン系触媒フィルタ25により酸素に還元して無害化した空気を、簡易ブース30内に送り込むことによって、感染者の居住する特定の空間を効果的に清浄化することができる。
また、上述した空気清浄機1を排気装置として簡易ブース30に組み合わせた場合、同様な作用によって簡易ブース30内から大気に排出される空気を清浄化することができる。このようにすることで、簡易ブース30内から流れ出た空気中のウイルスを無毒化した上で大気中に排気することが可能になる。
さらに、同様な空気清浄機1を簡易ブース30の吸気装置及び排気装置として設置して、いわゆるプッシュプル型の配置とすれば、簡易ブース30内の清浄化はさらに効果的である。かかる場合、吸気装置としての空気清浄機1から簡易ブース30内に導入された空気が、簡易ブース30の対角線に沿って流れ、排気装置としての空気清浄機1に取り込まれて排気されるようにすると望ましい。
また、空気清浄機1の二酸化マンガン系触媒フィルタ25が万一目詰まりなどのトラブルが発生した場合に備え、オゾン濃度が例えば0.1ppm以上になったことを検出して警報を発するオゾンセンサ31を、簡易ブース30内に設置すると望ましい。
本実施形態によれば、短波長紫外線により室内(簡易ブース内)に存在する有害成分を清浄化でき、かつ紫外線により発生する人体に有害なオゾンを無害化できる。プッシュプル型の配置とすることで、室内(簡易ブース内)に一方向流れを作り出し、効率的に有害成分を除去できる。また有害な紫外線やオゾンを人体に晒さないで済む利点がある。
(実施例)
以下、本発明者が行った実験結果について説明する。
本実施形態の空気清浄機1を用いて、還流室CC内の空気に紫外線ランプより紫外線を照射することにより発生したオゾン量を、株式会社佐藤商事社製オゾン検知器(オゾンチェッカー)OC−300で測定したところ、測定範囲を超える0.25ppm以上のオゾンが検出された。一方、二酸化マンガン系触媒フィルタ25を通過した空気のオゾン量を、同オゾン検知器を置いて測定したところ、オゾン量は0.000ppm以下であった。
また、本実施形態の空気清浄機1を簡易ブース30内に設置し、60分間運転した後、簡易ブース30内外のパーティクル(粒子)数をリオン株式会社製RIONハンドヘルドパーティクルカウンタKC−51で測定したところ、以下の表1に示す測定結果が得られた。なお簡易ブース30は一般的なオフィス内に設営した。また、図3の配置例において、簡易ブース30内の空気清浄機1の吸引側の風量は135m/hr以上であることを風速計にて確認した。
Figure 2021180826
1 空気清浄機
10 筐体
11 吸気開口
12 排気開口
13 排気筒
14 遮蔽板
15 プレフィルタ
16 仕切り板
17 HEPAフィルタ
18 ファン
19 モータ
20 整流板
21 保持板
22 制御回路
23 紫外線ランプ
24 還流板
25 二酸化マンガン系触媒フィルタ
30 簡易ブース
31 オゾンセンサ
CC 還流室
SC 吸引室
CL 隙間

Claims (9)

  1. 吸気開口と排気開口との間に還流室を形成した筐体と、
    前記還流室内において、波長185nmの紫外線と波長254nmの紫外線を同時に発生する紫外線照射装置と、
    前記還流室から前記排気開口に向かう空気が通過するオゾン分解部材と、
    前記還流室内に配置され、前記吸気開口から前記排気開口に向かって流れる空気の一部に当たり、還流させる還流板と、を有し、
    前記紫外線照射装置から照射された紫外線は、前記吸気開口から前記還流板に向かう空気と、前記還流板から還流される空気の双方に照射される、
    ことを特徴とする空気清浄機。
  2. 吸気開口と排気開口との間に還流室を形成した筐体と、
    前記還流室内において、波長185nmの紫外線と波長254nmの紫外線を同時に発生する紫外線照射装置と、
    前記還流室から前記排気開口に向かう空気が通過するオゾン分解部材と、を有し、
    前記紫外線照射装置は、前記筐体の縦方向に設置され、
    前記紫外線照射装置から照射された紫外線は、前記吸気開口から前記排気開口に向かう空気に照射される、
    ことを特徴とする空気清浄機。
  3. 前記紫外線照射装置は、前記筐体の水平方向及び縦方向にそれぞれ設置されており、
    前記筐体の水平方向に設置された前記紫外線照射装置は、少なくとも波長185nmの紫外線を発生させ、
    前記筐体の縦方向に設置された前記紫外線照射装置は、少なくとも波長254nmの紫外線を発生させる、
    ことを特徴とする請求項2に記載の空気清浄機。
  4. 前記筐体内を、前記排気開口側の前記還流室と、前記吸気開口側の吸引室とに分ける仕切りを有し、
    前記吸引室に、前記吸気開口を介して進入した空気が通過するHEPAフィルタが配置されている、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の空気清浄機。
  5. 前記吸引室から前記還流室に進入した空気の流れを、前記排気開口側に向ける整流板を有する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の空気清浄機。
  6. 前記オゾン分解部材は、二酸化マンガン系触媒フィルタである、
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の空気清浄機。
  7. 前記空気清浄機は、前記筐体内に反射部材を有している
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の空気清浄機。
  8. 前記反射部材は、前記筐体内の部材の一部の表面に形成された反射膜である
    ことを特徴とする請求項7に記載の空気清浄機。
  9. 一定の空間を形成するブースに請求項1〜8のいずれか一項に記載の空気清浄機を給気装置または排気装置として取り付けたことを特徴とする感染防止用清浄化ブース。
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