JP2021178799A - 精力増強剤 - Google Patents

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【課題】従来からの処方の実績が多く、比較的安全であることが期待できる植物由来の成分により精力増強を行うことができる精力増強剤を提供する。【解決手段】ヒマワリ種の外皮から抽出した成分と、春黄金花の実から抽出した成分とを含む精力増強剤。【選択図】なし

Description

本発明は、植物由来の成分を組み合わせた精力増強剤に関する。
漢方医学で用いられるヒマワリ種の外皮には抗酸化作用の強いクロロゲン酸が多量に含まれている。クロロゲン酸はコーヒー豆にも含まれるポリフェノールである。コーヒー豆から抽出されたクロロゲン酸にはレスベラトロールと同等の抗酸化作用の他、一酸化窒素合成酵素(eNOS)の発現誘導を起こす作用もあるとの報告がなされている。
ヒマワリ種の外皮は漢方医学において耳鳴りや難聴などの内耳疾患の改善に効果があるとされている。漢方医学では腎が衰えることにより様々な老化現象が発生すると言われているが、耳鳴りや難聴も老化現象のひとつで、その現象を軽減させるためには補腎作用、つまり腎の機能を高める生薬の服用が必要とされる。更に黒色の生薬は補腎作用があり、酸味の生薬には補肝作用があると言われている。特に耳鳴りや難聴などの内耳疾患には補腎と補肝のある生薬を組み合わせ、煎じたものを服用すると効果的と言われている。
一方、精力増強剤に関しても、漢方、西洋医学を始め各種民間療法に至るまで多くの処方、療法が存在する。例えば、最近の研究においては、豆乳由来の生殖行動の誘発用組成物が開示されている(特許文献1)。
しかしながら、この特許文献1では、ラットによる実験により示された効果が記載されるのみで、人間においての臨床試験等の効果は示されていない。つまり、ラットにおける効果と人間における効果との間に何らかの関連性、特に正の相関関係が想定されるものの、それは可能性を示すに留まっている。
特開2009−46456号公報
特許文献1に開示されている従来の精力増強剤によると、天然物由来であり、比較的安心して摂取できるものの、その効果が漠然としていて、プラセボ効果に期待したものに過ぎないとされ、その効能を十分に信用できないとされる問題点があった。
ここで、食習慣の変化により、食糧が不足しがちだった過去に比べ、生殖行動に必要な栄養は足りているものの、精神的な理由から生殖行動に進むことのできない男女、特に男性が増加していると考えられる。これは、少子高齢化社会において次世代を担う子供たちの数の減少という点において、重要な問題である。
現代社会においては、情報化の進展により、生殖行動についてより多くの情報が生殖行動を行い得る男女にもたらされ、その結果、生殖行動を行い得る能力を有していても、精神的ないし心理的要因から生殖行動に進めない問題が生じ得る。例えば、男性生殖器、特に海綿体に対して血液が流入することにより、男性性器が膨張することの必要性を男性が意識し、精神的ないし心理的要因から生殖行動を行うことに消極的になるといった状況が、特に中高年の間で一定程度増加していると考えられる。斯かる男性にとっては生殖行動に進もうとする自信を回復する必要が生じており、精力増強剤への需要を生じる要因の一つになっている。
従って本発明は、従来からの処方の実績が多く、比較的安全であることが期待できる植物由来の成分により精力増強を行うことができる精力増強剤を提供することを目的とする。
本発明の発明者は、内耳組織の酸化や血流不全の治療に用いられる、ヒマワリ種の外皮に春黄金花の実(山茱萸)を配合した熱水抽出物には、強い抗酸化作用や血流改善作用があり、これが、男性生殖器にも血流改善をもたらすなどの効能を併せ持ち得ることから、精力増強剤として用い得ることを見出し、さらに、本発明の発明者は、レスベラトロール並みの抗酸化効果、有意な遺伝子発現もみられたので、更にウエスタン検出を試み、一定の相応の一酸化窒素合成酵素(eNOS)発現誘導作用があることをも見出し、本発明を完成するに至った。
具体的には、本発明によれば、ヒマワリ種の外皮から抽出した成分と、春黄金花の実から抽出した成分とを含む精力増強剤が提供される。
ヒマワリ種の外皮と春黄金花の実との配合比率が、乾燥時の重量比で1:1〜4:1であることが好ましい。
ヒマワリ種の外皮の熱水抽出物及び春黄金花の実の熱水抽出物の濃度の合計が50μg/ml以上、400μg/ml以下であることも好ましい。
ヒマワリ種の外皮から抽出した成分と、春黄金花の実から抽出した成分と、前述の2成分と同時に服用可能な1種以上の精力増強作用を有する成分とを含むことも好ましい。
クコの実、烏梅、梅、陳皮、枳実、シークワーサー、大棗、サンザシ、五倍子、酸棗仁、ザクロ、花梨、レモン、スダチ、グレープフルーツ、食酢、ブルーベリー、ラズベリー、クランベリー、桑の実、イチゴ、トマト、ゆず、ブドウ、リンゴ、沙棘、パイナップル、キウイ、クチナシ、オウギ及びアンズの群から選択された少なくとも1つの成分を含むことも好ましい。
緊張抑制作用を有する成分をさらに含むことも好ましい。
本発明によれば、血中の一酸化窒素を増加させ血管を拡張させる作用により、男性生殖器への血流が増大し、男性の生殖行動を増進させ得る精力増強剤が提供される。すなわち、男性生殖器への血流が増大し、その結果、心理的、物理的作用により、男性の生殖行動を増進させる。
さらに、同時使用による副作用を考慮しつつ、精力増強作用を有する従来の他の成分を混合するなどして併せて使用することにより、前記他の成分による特定の臓器への負担を減らし、副作用を分散軽減し得る。
春黄金花の実の抽出物を含むヒマワリ種混合抽出物のウエスタンブロット画像を表す図である。
以下に、本発明を実施するための形態を説明する。但し、以下の実施形態は、本発明を例示的に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明は他の種々の変形態様及び変更態様で実施することができる。
〔精力増強剤〕
本実施形態の精力増強剤は、ヒマワリ種の外皮から抽出した成分と、春黄金花の実から抽出した成分とを含有している。ヒマワリ種の外皮に春黄金花の実(山茱萸)を配合した熱水抽出物は、抗酸化作用、並びに一酸化窒素合成酵素(eNOS)の発現誘導が期待される。内耳疾患として耳鳴りや難聴が知られているが、その原因として内耳組織の酸化や血流不全が挙げられる。したがって、ヒマワリ種の外皮に春黄金花の実(山茱萸)を配合した熱水抽出物には、強い抗酸化作用や血流改善作用があるのではないかと推測し得る。また、精力増強剤となり得る成分のうち、一酸化窒素による血流改善作用により、肉体的、心理的効能を生じ得る成分として、アルギニンなどが知られている。また、具体的に肉体的効能を生じさせ得る成分として知られるシルデナフィルも、その作用機序の一部に、一酸化窒素受容体の血管拡張作用が関与するとされている。したがって、この熱水抽出物は、血流改善作用により、精力増強剤としての効能をも有し得ることが期待される。
〔ヒマワリ種の外皮及び春黄金花の実から抽出した成分〕
本実施形態の精力増強剤においては、ヒマワリ種の外皮及び春黄金花の実から抽出した成分を用いる。ここで、漢方医学では経験的に相乗効果が期待できる生薬の組み合わせを相須、あるいは対薬と呼んでいる。また、各々単独で抽出したものを服用するよりも、混合抽出したものの方が相乗効果が高くなるとも言われている。製薬会社で製造している葛根湯などの漢方薬も相須を利用した配合で、しかも混合抽出されたエキス製剤である。つまり、単品生薬で抽出されたエキス同士を配合しても相応の効果は期待できず、医薬品としては認められないということである。ヒマワリ種の外皮と春黄金花の実の混合抽出物も、この理論を踏襲している。本実施形態の精力増強剤に係るヒマワリ種の外皮と春黄金花の実の混合熱水抽出物においては、熱水抽出前におけるヒマワリ種の外皮と春黄金花の実の配合比率が、乾燥時の重量比で、ヒマワリ種の外皮が春黄金花の実の1倍以上が好ましく、1.5倍以上がより好ましい。また、前記配合比率において、ヒマワリ種の外皮が春黄金花の実の4倍以下が好ましく、2.5倍以下がより好ましい。即ち、ヒマワリ種の外皮と春黄金花の実との配合比率が、乾燥時の重量比で1:1〜4:1である。最も、推奨される数値は、ヒマワリ種の外皮と春黄金花の実とが上記の比で2:1の割合で含まれる熱水抽出物である。
ヒマワリ種の外皮と春黄金花の実との混合熱水抽出物は、乾燥成分の濃度の合計として、50〜400μg/ml含まれることが好ましい。これらの値は、例えば、遺伝子発現解析、及び、ウエスタンブロットを用いた実験により確認し得る。また、1日の服用量はヒマワリ種の外皮は乾燥物にして0.25〜10g、春黄金花の実は0.25〜10gを煎じる、あるいは商業的にエキス化しても構わない。この範囲より小さい値では、濃度が低くなり摂取が非効率であるか、余分な水分を摂取することにより効能が低下する可能性があるからである。また、この範囲より大きい値では、熱水への抽出に、実用上困難が生じ得るからである。さらに、本実施形態の精力増強剤は、ヒマワリ種の外皮から抽出した成分と、春黄金花の実から抽出した成分と、これら2成分と同時に服用可能な1種以上の精力増強作用を有する成分とを含んでいてもよい。
〔ヒマワリの種の外皮〕
本実施形態に係るヒマワリの種の外皮は、本発明の目的を達成するために障害を生じない限りにおいて、特に限定されないが、従来漢方薬の原料として利用されてきたヒマワリの種の外皮であることが、処方により利用された実績があり、副作用が予測しやすい等の理由により、好ましい。なお、ヒマワリの種として、しま模様の種よりも黒い種の方が、クロロゲン酸が多く含まれているため、より好ましい。
〔春黄金花の実〕
本実施形態に係る春黄金花の実は、本発明の目的を達成するために障害を生じない限りにおいて、特に限定されないが、従来漢方薬の原料として利用されてきた春黄金花の実であることが、処方により利用された実績があり、副作用が予測しやすい等の理由により、好ましい。
〔他の種類の精力増強剤〕
本実施形態に係る精力増強剤は、上述した混合熱水抽出物に加えて、さらに他の種類の精力増強作用を有する成分を含んでもよい。この場合、他の種類の精力増強作用を有し得る成分が、例えば、アルギニン、亜鉛等の成分のうちいずれか1種以上を含んでいてもよい。
〔その他の成分〕
本実施形態に係る精力増強剤は、さらに、緊張抑制作用を有する成分を含んでいてもよい。これは、この精力増強剤が効能を有し得る理由の1つとして、心理的作用が含まれるからである。また、ヒマワリ種の外皮と春黄金花の実との混合熱水抽出物と相乗効果を有する成分として、滋養強壮の効能を有する生薬やハーブ、アミノ酸類、例えば海馬、九香虫、淫羊霍、胡桃、鎖陽、紫河車、沙苑子、蛇床子、続断、冬虫夏草、肉じゅ蓉、巴戟天、鹿茸、鹿角、鹿鞭、蛤かい、五味子、女貞子、胡芦巴、黄精、海星、山薬、キンバイザサ、ニラの種、オランダビユの種、シナモン、クローブ、すっぽん、サソリ、黒蟻、桑ひょう蛸、反鼻、オタネニンジン、ニンニク、マカ、トンカットアリ、ムイラプアマ、ガラナ、アシュワガンダ、シトルリン、アルギニン、亜鉛などが挙げられる。また、クコの実、烏梅、梅、陳皮、枳実、シークワーサー、大棗、サンザシ、五倍子、酸棗仁、ザクロ、花梨、レモン、スダチ、グレープフルーツ、食酢、ブルーベリー、ラズベリー、クランベリー、桑の実、イチゴ、トマト、ゆず、ブドウ、リンゴ、沙棘、パイナップル、キウイ、クチナシ、オウギ、及びアンズなどの酸味のある生薬又は食材を含んでもよい。これらの成分は、漢方医学では酸味のある生薬や食材は収れん作用があり、皮膚を引き締め水分や栄養、エネルギーの非生理的な排出を抑え、滋養強壮に役立つとされている。これは、東洋医学から見いだされた知見である。
ヒマワリ種混合抽出物(ヒマワリ種の外皮と春黄金花の実(山茱萸)との混合熱水抽出物)を実施例とし、ヒマワリ種の外皮の熱水抽出物を比較例として実験を行った。具体的には、実施例として、ヒマワリ種混合抽出物がヒト血管内皮細胞での一酸化窒素合成酵素(eNOS)の発現誘導を起こすかどうか実験を行った。
〔実施例1〜5〕
1)実験方法
・実施例1〜5に用いたサンプル
ヒマワリ種の外皮と春黄金花の実(山茱萸)の混合熱水抽出物を濾過滅菌した後、サンプルとして実験に供した。
・細胞
単一ドナーから得られたヒト臍帯静脈由来血管内皮細胞(Human umbilical vein endothelial cell: HUVEC,クラボウ)を専用培地HuMedia-EG2(クラボウ)で培養・継代し、5〜7継代したものを使用した。
・遺伝子発現解析
サブコンフルエントになるまで培養したHUVECの培地を新鮮なHuMedia-EG2に交換した後、ヒマワリ種混合抽出物を添加し18時間処理した。RNeasy Mini Kit(Qiagen)を用いて全RNAの抽出を行った。得られた全RNAからのcDNAはQuantiTect Reverse Transcription Kit(Qiagen)を用いて行った。eNOS(NOS3)の発現量の解析は、QuantiTect SYBR Green PCR KitとQuantiTect Primer Assayを使用して、先に合成したcDNAを用いて定量RT-PCR装置iQ5(Bio-Rad)で行った。
・ウエスタンブロット
コンフルエントになるまで培養したHUVECの培地を新鮮なHuMedia-EG2に交換した後、ヒマワリ種混合抽出物を添加し24時間処理した。PBSで3回洗浄した後、M-PER Mammalian Protein Extraction Reagent(ThermoFisher)を添加してタンパク質を抽出した。タンパク質の定量はMicro BCA Protein Assay Kit(ThermoFisher)を用いて行った。抽出したタンパク質はNuPAGE Bis-Tris SDS-PAGE(ThermoFisher)用のサンプル溶液NuPAGE LDS Sample Bufferと還元剤NuPAGE Reducing Agentを用いて調製した。電気泳動はNuPAGE 4-12% Bis-Tris Protein Gelsを用いて行い、分離したタンパク質はiBlot Dry Blotting Systemを用いてNitrocellulose膜に転写した。eNOSの検出は特異抗体eNOS Antibody 9572(Cell Signaling Technology)を用いて、WesternBreeze Chemiluminescent Kit, anti-rabbit(ThermoFisher)で行った。化学発光の検出と定量はChemiDoc(BioRad)で行った。
2)実験結果
・遺伝子発現
実施例1〜5の遺伝子発現量を次の表1に示す。ただし、これら遺伝子発現量は対照となっているサンプル(比較例2)に対する相対的発現量を示している。また、カッコ外の数値はグリセルアルデヒド3―リン酸を、カッコ内の数値はベータアクチンをそれぞれ内部標準として計算した値である。
Figure 2021178799
同表より、遺伝子発現量は、実施例1〜4が1.2倍以上、実施例5は、1.0倍以下であった。また、遺伝子発現量は、実施例3が最も高い値であり、実施例1と2とを比較すると、ほぼ同程度の数値であるが、実施例1の方が実施例2よりも若干高いという結果となった。
・ウエスタンブロット
図1にウエスタンブロット画像が示されている。同図におけるバンドの濃さは対照に対する相対的な強さを表している。表2は実施例3及び実施例5について、ウエスタンブロッティングを行った結果を示している。
Figure 2021178799
同表より、実施例3及び実施例5の2つの実施例について、結果は、両者共に、1.1倍以上であった。また、実施例3と実施例5とを比較すると、遺伝子発現量は実施例5の方が高いという結果となった。これは、遺伝子発現量を、タンパク質レベルでのeNOS合成誘導について、遺伝子発現量のピークとなるひまわり種混合抽出物の濃度が異なることを示している。
3)まとめ
ヒマワリ種混合抽出物はほとんどの濃度で弱いながらeNOS 遺伝子の発現量が増加し、100μg/mlで発現量がピークとなった。eNOS合成誘導についてはウエスタンブロット法でも検討した結果、タンパク質レベルでも若干の誘導が示唆されたが、遺伝子発現との間には相関はみられなかった。処理濃度・時間を変えて検討することによってより強い効果がみられる条件を見出すことは可能かもしれない。
比較例として、ヒマワリ種の外皮抽出物がヒト血管内皮細胞での一酸化窒素合成酵素(eNOS)の発現誘導を起こすかどうか実験を行った。
〔比較例1〜5〕
1)実験方法
・比較例1〜5に用いたサンプル
ヒマワリ種の外皮の熱水抽出物を濾過滅菌した後、サンプルとして実験に供した。
・細胞
単一ドナーから得られたヒト臍帯静脈由来血管内皮細胞(Human umbilical vein endothelial cell: HUVEC,クラボウ)を専用培地HuMedia-EG2(クラボウ)で培養・継代し、5〜7継代したものを使用した。
・遺伝子発現解析
サブコンフルエントになるまで培養したHUVECの培地を新鮮なHuMedia-EG2に交換した後、ヒマワリ種の外皮熱水抽出物を添加し18時間処理した。RNeasy Mini Kit(Qiagen)を用いて全RNAの抽出を行った。得られた全RNAからのcDNAはQuantiTect Reverse Transcription Kit(Qiagen)を用いて行った。eNOS(NOS3)の発現量の解析は、QuantiTect SYBR Green PCR KitとQuantiTect Primer Assayを使用して、先に合成したcDNAを用いて定量RT-PCR装置iQ5(Bio-Rad)で行った。
・ウエスタンブロット
ヒマワリ種の外皮の抽出物の抗酸化能と一酸化窒素合成酵素(eNOS)発現誘導を調査したところ、抗酸化能は18.3%/30 μg/mLで、レスベラトロールには遥かに及ばないことが分かり、また、一酸化窒素合成酵素(eNOS)発現誘導作用に関しては遺伝子発現が認められなかったので、次の段階としてのウエスタンブロットには進まなかった。
2)実験結果
・遺伝子発現
比較例1〜5の遺伝子発現量を次の表3に示す。ただし、これら遺伝子発現量は対照となっているサンプル(比較例2)に対する相対的発現量を示している。また、カッコ外の数値はグリセルアルデヒド3―リン酸を、カッコ内の数値はベータアクチンをそれぞれ内部標準として計算した値である。
Figure 2021178799
同表より、比較例1〜5のいずれにも明確な遺伝子発現のピークは認められなかった。
3)まとめ
比較例1〜5にヒマワリ種の外皮の熱水抽出物には明確な遺伝子発現のピークは認められなかった。ただし、10μg/mlでは弱い誘導が示唆されたことから、より低濃度で効果があるのかもしれないが、ウエスタン検出を行うまでの価値はないと推測された。
以上の実施例及び比較例から、ヒマワリ種混合抽出物はほとんどの濃度で弱いながらeNOS 遺伝子の発現量が増加し、100μg/mlで発現量がピークとなった。eNOS合成誘導についてはウエスタンブロット法でも検討した結果、タンパク質レベルでも若干の誘導が示唆された。但し、遺伝子発現とeNOS合成誘導との間に、強い相関はみられなかった。ただし、上述した実施例以外に、処理濃度・時間を変えて検討することによって、より強い効果がみられる条件を見出すことの可能性は残されている。
本発明の精力増強剤によれば、血管拡張による血流増加により、肉体的、心理的に精力を増強する精力増強剤の提供が可能になる。これは、医薬品、特に漢方薬の製造に関して利用可能である。

Claims (6)

  1. ヒマワリ種の外皮から抽出した成分と、春黄金花の実から抽出した成分とを含むことを特徴とする精力増強剤。
  2. ヒマワリ種の外皮と春黄金花の実との配合比率が、乾燥時の重量比で1:1〜4:1であることを特徴とする請求項1に記載の精力増強剤。
  3. ヒマワリ種の外皮の熱水抽出物及び春黄金花の実の熱水抽出物の濃度が50μg/ml以上、400μg/ml以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の精力増強剤。
  4. ヒマワリ種の外皮から抽出した成分と、春黄金花の実から抽出した成分と、前記2成分と同時に服用可能な1種以上の精力増強作用を有する成分とを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の精力増強剤。
  5. クコの実、烏梅、梅、陳皮、枳実、シークワーサー、大棗、サンザシ、五倍子、酸棗仁、ザクロ、花梨、レモン、スダチ、グレープフルーツ、食酢、ブルーベリー、ラズベリー、クランベリー、桑の実、イチゴ、トマト、ゆず、ブドウ、リンゴ、沙棘、パイナップル、キウイ、クチナシ、オウギ及びアンズの群から選択された少なくとも1つの成分を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の精力増強剤。
  6. 緊張抑制作用を有する成分をさらに含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の精力増強剤。
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