以下、発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図16は本発明をパチンコ機に採用した第1の実施形態を例示している。図1及び図2において、遊技機本体1は、外枠2と、この外枠2の前側に配置された前枠3とを備えている。前枠3は、左右方向一端側、例えば左端側に配置された上下方向の第1ヒンジ4を介して外枠2に開閉自在及び着脱自在に枢着されており、左右方向における第1ヒンジ4と反対側、例えば右端側に設けられた施錠手段5によって外枠2に対して閉状態で施錠可能となっている。
前枠3は、中枠6と、その中枠6の前側に配置されたガラス扉7とを備えている。ガラス扉7は、左右方向一端側、例えば左端側に配置された上下方向の第2ヒンジ8を介して中枠6に開閉自在及び着脱自在に枢着されており、施錠手段5によって中枠6に対して閉状態で施錠可能となっている。
外枠2は、図2に示すように左右一対の縦枠材2a,2bと上下一対の横枠材2c,2dとで矩形状に形成されている。外枠2の前側下部には、例えば合成樹脂製の前カバー部材9が、下横枠材2dの前縁に沿って左右の縦枠材2a,2bの前側下部を連結するように装着されている。前カバー部材9は、左右の縦枠材2a,2bよりも前側に突出しており、その上側に中枠6が配置されている。また外枠2には、第1ヒンジ4を構成する外枠上ヒンジ金具11が例えば左上部に、同じく外枠下ヒンジ金具12が左下部における前カバー部材9の上側に夫々配置されている。
中枠6は合成樹脂製で、前カバー部材9の上側で外枠2の前縁側に略当接可能な矩形状の枠部13と、この枠部13内の上部側に設けられた遊技盤装着部14と、枠部13内の下部側に設けられた下部装着部15とを例えば一体に備えている。遊技盤装着部14には、遊技盤16が例えば前側から着脱自在に装着され、下部装着部15には、その前側に発射手段17、下部スピーカ18等が配置されている。また中枠6には、第1ヒンジ4を構成する本体枠上ヒンジ金具19と第2ヒンジ8を構成する本体枠上ヒンジ金具20とが例えば左上部に、第1,第2ヒンジ4,8を構成する本体枠下ヒンジ金具21が例えば左下部に夫々配置されている。
ガラス扉7は、中枠6の前面側に対応する矩形状に形成された樹脂製の扉ベース22を備えている。この扉ベース22には、遊技盤16に形成された遊技領域23の前側に対応してガラス窓24の窓孔24aが形成されると共に、例えば窓孔24aの周囲に複数(ここでは4つ)の上部スピーカ25、枠第1可動演出手段26、枠第2可動演出手段27、送風手段28等の各種演出手段が配置されている。
枠第1可動演出手段26は枠第1可動体26aを備え、図外の駆動手段の駆動による枠第1可動体26aの略前後方向へのスライド移動が可能となっている。枠第2可動演出手段27は枠第2可動体27aを備え、図外の駆動手段の駆動による枠第2可動体27aの略前後方向へのスライド移動と、枠第2可動体27aの前端側の把持部27b内に配置された図外の振動手段による振動動作とが可能であり、また遊技者による把持部27bの押し込み操作が可能となっている。送風手段28は、遊技者が把持部27bを把持するタイミングで、遊技者の手に向けて風を送ることが可能となっている。
扉ベース22の下部前側には、中枠6の後側に配置された払い出し手段31から払い出された遊技球を貯留して発射手段17に供給する上皿32、その上皿32が満杯のときの余剰球等を貯留する下皿33、発射手段17を作動させるために操作する発射ハンドル34等が配置され、更に上皿32、下皿33等を前側から略覆う下装飾カバー35が装着されている。下装飾カバー35は、例えば前向きの膨出状に形成されており、例えばその上部側に、遊技者が押下操作可能な演出ボタン36の他、十字操作手段、音量調整操作手段、光量調整操作手段等の各種操作手段が設けられている。
扉ベース22の背面側には、窓孔24aを後側から略塞ぐようにガラスユニット40が着脱自在に装着されると共に、第1,第2ヒンジ4,8側の縁部に沿って配置される上下方向のヒンジ端側補強板金41aと、開閉端側の縁部に沿って配置される上下方向の開閉端側補強板金41bと、窓孔24aの下側に配置される左右方向の下部補強板金41cとがねじ止め等により着脱自在に固定されている。また扉ベース22には、第2ヒンジ8を構成するガラス扉上ヒンジ金具42aが例えば左上部に、同じくガラス扉下ヒンジ金具42bが例えば左下部に夫々配置されている。
また、例えば下部補強板金41cの背面側には、球送りユニット43a、下皿案内ユニット43b等が装着されている。球送りユニット43aは、上皿32内の遊技球を1個ずつ発射手段17に供給するためのもので、発射手段17の前側に対応して配置されている。下皿案内ユニット43bは、上皿32が満杯となったときの余剰球、及び発射手段17により発射されたにも拘わらず遊技領域23に達することなく戻ってきたファール球を下皿33に案内するためのもので、例えば球送りユニット43aに隣接してその第1,第2ヒンジ4,8側に配置されている。
遊技盤16は、図3に示すように、ベニヤ板等のベース板45の前側に、発射手段17から発射された遊技球を案内するガイドレール46が環状に配置されると共に、そのガイドレール46の内側の遊技領域23に、中央表示枠ユニット47、始動入賞ユニット48、普通入賞ユニット49等のユニット部品の他、多数の遊技釘(図示省略)が配置され、また遊技領域23の外側の例えば下部側には遊技情報表示手段50が配置されている。もちろん、遊技情報表示手段50は遊技領域23内に配置してもよい。
遊技情報表示手段50は、図4に示すように、8個のLED60で構成されるLEDグループを4つ備えており、それら計32個のLED60が普通図柄表示手段51、普通保留個数表示手段52、第1特別図柄表示手段53、第2特別図柄表示手段54、第1特別保留個数表示手段55、第2特別保留個数表示手段56、変動短縮報知手段57、右打ち報知手段58及びラウンド数報知手段59に所定個数ずつ割り当てられている。即ち、第1,第2LEDグループ50a,50bに属する各8個のLED60は夫々第1,第2特別図柄表示手段53,54を構成し、第3LEDグループ50cに属する8個のLED60は、2個ずつに分けられて夫々第1特別保留個数表示手段55、第2特別保留個数表示手段56、普通保留個数表示手段52、変動短縮報知手段57を構成し、第4LEDグループ50dに属する8個のLED60は、そのうちの2個が普通図柄表示手段51を、他の2個が右打ち報知手段58を、残りの4個がラウンド数報知手段59を夫々構成している。
遊技盤16の複数のユニット部品47〜49上には、普通図柄始動手段61、第1特別図柄始動手段62、第2特別図柄始動手段63、大入賞手段64、複数の普通入賞手段65等が設けられている。またベース板45の後側には、液晶表示手段(画像表示手段)66の他、液晶表示手段66の前側を移動可能な盤可動体67等が配置されている。
中央表示枠ユニット47は、液晶表示手段66及び盤可動体67の表示枠を構成するもので、後側の液晶表示手段66に対応する開口窓70が略中央に形成されており、ベース板45に形成された前後方向貫通状の装着孔(図示省略)に対して前側から着脱自在に装着されている。この中央表示枠ユニット47は、ベース板45の前面に沿って装着孔の外側に配置され且つその前側を遊技球が通過可能な前面装着板71と、液晶表示手段66の前側における左右両側から上部側にわたる正面視略門形状に配置され且つ前面装着板71の内周側で前向きに突設された装飾枠72と、その装飾枠72の左右の下端部間に配置されるステージ73とを備えている。発射手段17により発射され、遊技領域23の上部側に進入した遊技球は、装飾枠72の頂部で左右に振り分けられ、中央表示枠ユニット47の左側の左流下経路74aと右側の右流下経路74bとの何れかを流下する。
中央表示枠ユニット47には、左流下経路74a側と右流下経路74b側との少なくとも一方側、例えば左流下経路74a側に、遊技球が流入可能なワープ入口75が設けられている。左流下経路74aを流下中にワープ入口75に流入した遊技球は、ステージ73上で左右方向に自由に転動した後、遊技領域23の左右方向中央に対応して設けられた中央落下部76とそれ以外の部分との何れかから前側に落下する。
始動入賞ユニット48は、中央表示枠ユニット47の下側に配置され、ベース板45に対して前側から着脱自在に装着されている。普通入賞ユニット49は、中央表示枠ユニット47の下側で始動入賞ユニット48の左側に配置され、ベース板45に対して前側から着脱自在に装着されている。
普通図柄始動手段61は、普通図柄表示手段51による普通図柄の変動表示を開始させるためのもので、遊技球が通過可能な通過ゲート等により構成され、遊技球の通過を検出する遊技球検出手段61aを備えている。この普通図柄始動手段61は、例えば中央表示枠ユニット47の右部における前面装着板71の前側に設けられており、右流下経路74bを流下する遊技球が通過可能となっている。
普通図柄表示手段51は、普通図柄を変動表示するためのもので、遊技情報表示手段50(図4)における所定個数(2個)のLED60で構成されており、遊技球が普通図柄始動手段61を通過し、遊技球検出手段61aがその遊技球を検出することに基づいて、普通図柄を構成するそれら2個のLED60が普通変動中発光パターンで発光した後、普通図柄始動手段61による遊技球検出時に取得された普通乱数情報に含まれる当り判定乱数値が予め定められた当り判定値と一致する場合には当り態様で、それ以外の場合にははずれ態様で変動を停止する。なお、普通図柄を構成する2個のLED60は、それらの発光態様(例えば点灯/消灯)の組み合わせにより一又は複数の当り態様と一又は複数のはずれ態様とを表示可能であり、また普通変動中発光パターンは、例えば特定の複数種類(ここでは2種類)の発光態様を所定時間(例えば128ms)毎に切り替えるようになっている。
また、普通図柄表示手段51の図柄変動中と普通利益状態中とを含む普通保留期間中に普通図柄始動手段61が遊技球を検出した場合には、それによって取得された普通乱数情報が予め定められた上限保留個数、例えば4個を限度として保留記憶され、普通保留期間が終了する毎に1個ずつ消化されて普通図柄の変動が行われる。普通乱数情報の記憶個数(普通保留個数)は、普通保留個数表示手段52等によって遊技者に報知される。普通保留個数表示手段52は、遊技情報表示手段50(図4)における所定個数(2個)のLED60で構成されており、それら2個のLED60の夫々の発光態様(例えば点灯/点滅/消灯)の組み合わせにより、0〜4個の5種類の普通保留個数を表示可能となっている。
第1特別図柄始動手段62は、第1特別図柄表示手段53による図柄変動を開始させるためのもので、開閉手段を有しない非作動式入賞手段により構成され、ステージ73の下側に配置された始動入賞ユニット48に設けられており、左流下経路74a側のワープ入口75からステージ73を経て入賞するルートが存在すること等により、右流下経路74bを流下してきた遊技球よりも左流下経路74aを流下してきた遊技球の方が高い確率で入賞可能となっている。なお、この第1特別図柄始動手段62に遊技球が入賞すると、1入賞当り所定個数の遊技球が賞球として払い出される。
第1特別図柄始動手段62は、図3,図5に示すように、ステージ73の中央落下部76に対応してその下側に配置された上向き開口状の第1始動入賞口(始動入賞口)81と、この第1始動入賞口81に入賞した遊技球を検出する第1入賞検出手段(入賞検出手段)62aと、第1始動入賞口81に入賞した遊技球を遊技盤16の後側に案内する第1入賞球案内通路82とを備えている。第1入賞検出手段62aは、第1入賞球案内通路82の上流端側、即ち第1始動入賞口81の下側近傍に配置されており、第1始動入賞口81に入賞した遊技球は、その入賞と略同時に第1入賞検出手段62aによって検出された後、第1入賞球案内通路82によって遊技盤16の後側に案内される。
第2特別図柄始動手段63は、第2特別図柄表示手段54による図柄変動を開始させるためのもので、開閉部83の作動によって遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能(又は開状態よりも入賞困難)な閉状態とに変化可能な作動式入賞手段により構成され、普通図柄表示手段51の変動後の停止図柄が当り態様となった場合に発生する普通利益状態において、開閉部83が所定時間閉状態から開状態に変化するようになっている。この第2特別図柄始動手段63は、例えば中央表示枠ユニット47の右部における前面装着板71上で且つ普通図柄始動手段61の下流側に配置されており、右流下経路74bを流下してきた遊技球が入賞可能となっている。
第2特別図柄始動手段63は、図3,図6に示すように、第2始動入賞口(始動入賞口)84と、前後方向の軸廻りに揺動することにより第2始動入賞口84を開閉可能な左右一対の開閉部83と、第2始動入賞口84に入賞した遊技球を検出する第2入賞検出手段(入賞検出手段)63aと、第2始動入賞口84に入賞した遊技球を遊技盤16の後側に案内する第2入賞球案内通路85とを備えている。第2入賞検出手段63aは、第2入賞球案内通路85の下流端側に配置されており、第2始動入賞口84に入賞した遊技球は、第2入賞球案内通路85によって遊技盤16の後側に案内された後、この第2入賞検出手段63aによって検出される。
このように、第1特別図柄始動手段62と第2特別図柄始動手段63とを比較すると、両者は入賞口から入賞検出手段までの距離が異なっているため、入賞口に入賞した遊技球が入賞検出手段に達するまでに要する時間(以下、入賞検出タイムラグという)が異なっており、その入賞検出タイムラグは第1特別図柄始動手段62よりも第2特別図柄始動手段63の方が大となっている。
なお以下の説明では、第1特別図柄始動手段62に遊技球が入賞し、その遊技球が第1入賞検出手段62aによって検出されることを、必要に応じて「第1特別図柄始動手段62が遊技球を検出」と表現する。同様に、第2特別図柄始動手段63に遊技球が入賞し、その遊技球が第2入賞検出手段63aによって検出されることを、必要に応じて「第2特別図柄始動手段63が遊技球を検出」と表現する。
第1特別図柄表示手段(第1図柄表示手段)53は、遊技情報表示手段50(図4)における所定個数(8個)のLED60で構成されており、第1特別図柄始動手段62が遊技球を検出することに基づいて、第1特別図柄(第1図柄)を構成するそれら8個のLED60が変動中発光パターンで発光した後、第1特別図柄始動手段62による遊技球検出時に取得された第1特別乱数情報に含まれる大当り判定乱数値が予め定められた大当り判定値と一致する場合には大当り態様で、それ以外の場合にははずれ態様で変動を停止する。第1特別図柄表示手段53の変動後の停止図柄が大当り態様となった場合には特別利益状態が発生する。
第2特別図柄表示手段(第2図柄表示手段)54は、遊技情報表示手段50(図4)における所定個数(8個)のLED60で構成されており、第2特別図柄始動手段63が遊技球を検出することに基づいて、第2特別図柄(第2図柄)を構成するそれら8個のLED60が変動中発光パターンで発光した後、第2特別図柄始動手段63による遊技球検出時に取得された第2特別乱数情報に含まれる大当り判定乱数値が予め定められた大当り判定値と一致する場合には大当り態様で、それ以外の場合にははずれ態様で変動を停止する。第2特別図柄表示手段54の変動後の停止図柄が大当り態様となった場合には特別利益状態が発生する。
第1,第2特別図柄表示手段53,54は、各8個のLED60の発光態様(例えば点灯/消灯)の組み合わせにより夫々一又は複数の大当り態様と一又は複数のはずれ態様とを表示可能であり、また変動中発光パターンは、例えば特定の複数種類(ここでは2種類)の発光態様を所定時間(例えば128ms)毎に切り替えるようになっている。本実施形態では、第1特別図柄の大当り態様としてA1〜A3の3種類が、第2特別図柄の大当り態様としてB1〜B3の3種類が夫々設けられている(図9)。
また、第1特別図柄表示手段53の図柄変動中、第2特別図柄表示手段54の図柄変動中及び特別利益状態中を含む特別保留期間中に第1,第2特別図柄始動手段62,63が遊技球を検出した場合には、それによって取得された第1,第2特別乱数情報が夫々予め定められた上限保留個数、例えば各4個を限度として保留記憶される。そして、特別保留期間が終了した時点で第2特別図柄側の保留記憶が1以上の場合にはその第2特別図柄の保留記憶を1個消化して第2特別図柄の変動を行い、第1特別図柄側の保留記憶のみが1以上の場合にはその第1特別図柄の保留記憶を1個消化して第1特別図柄の変動を行う。このように本実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とが共に変動中になることはなく、また第1特別図柄側と第2特別図柄側との両方に保留記憶がある場合には、第2特別図柄の変動を優先的に行うようになっている。
なお、第1,第2特別乱数情報の記憶個数(第1,第2特別保留個数)は、遊技情報表示手段50における第1,第2特別保留個数表示手段55,56、液晶表示手段66における演出保留表示手段92、数字保留表示手段94等によって遊技者に報知される。ここで、第1,第2特別保留個数表示手段55,56は、遊技情報表示手段50(図4)における所定個数(各2個)のLED60で構成され、それらの発光態様(例えば点灯/点滅/消灯)の組み合わせにより、0〜4個の5種類の第1,第2特別保留個数を表示可能となっている。演出保留表示手段92及び数字保留表示手段94については後述する。
大入賞手段64は、遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに切り換え可能な開閉板86を備えた作動式入賞手段で、例えば中央表示枠ユニット47に設けられ、第2特別図柄始動手段63の下流側で且つ第1特別図柄始動手段62の上流側に配置されており、左流下経路74aを流下してきた遊技球よりも右流下経路74bを流下してきた遊技球の方が高い確率で入賞可能となっている。この大入賞手段64は、第1,第2特別図柄表示手段53,54の第1,第2特別図柄が変動後に大当り態様(特定態様)で停止した場合に発生する特別利益状態(利益状態)において、開閉板86が一又は複数種類の開放パターンの何れかに従って前側に開放して、その上に落下してきた遊技球を内部へと入賞させるようになっている。この大入賞手段64に遊技球が入賞すると、1入賞当り所定個数の遊技球が賞球として払い出される。
本実施形態では、図9に示すように、大当り態様A1〜A3,B1〜B3に対応して複数種類の特別利益状態の何れかが選択されるようになっている。本実施形態の特別利益状態における大入賞手段64の開放パターンには10R,2Rの2種類があり、大当り態様A1,A2,B1,B2には10R開放パターンが、大当り態様A3,B3には2R開放パターンが夫々割り当てられている。10R開放パターンは、いわゆる出玉ありのラウンドを10回行うように構成されており、2R開放パターンは、いわゆる出玉なしのラウンドを2回行うように構成されている。
ここで、出玉ありのラウンドは、大入賞手段64の開放後、その大入賞手段64への入賞個数が所定個数(例えば9個)に達するか、所定時間(例えば28秒)経過した時点で大入賞手段64を閉じるように設定されており、遊技者が右流下経路74b側の大入賞手段64を狙って右打ちをすれば最大個数の遊技球を容易に入賞させて大量の賞球を獲得できる。一方、出玉なしのラウンドは大入賞手段64が極短時間(例えば0.2秒)だけ開放するように設定されており、遊技者が大入賞手段64を狙って右打ちをしても遊技球を入賞させることは困難で、遊技者は賞球の獲得を期待できない。なお、出玉ありのラウンドと出玉なしのラウンドとを共に有する開放パターンを設けてもよい。
盤可動体67は、キャラクタの立体形状、その他の任意の装飾が施された装飾部67aを備え、図示しない駆動手段の駆動により、液晶表示手段66の外側(ここでは上側)に設定された原点位置と所定の演出位置(ここでは液晶表示手段66の下部前側;図3に二点鎖線で示す)との間で所定方向(ここでは上下方向)に移動可能となっている。
液晶表示手段66は、演出図柄表示手段91、演出保留表示手段92、小図柄表示手段93、数字保留表示手段94等を構成している。
演出図柄表示手段(図柄表示手段)91は、第1,第2特別図柄表示手段53,54による第1,第2特別図柄の変動表示と並行して演出図柄95による図柄変動演出を実行するものである。演出図柄95は、複数個の図柄で構成される図柄列を複数(ここでは3つ)備えており、またそれら各図柄列を構成する各図柄は、図3に示すように、1〜8等の数字、その他で構成される図柄本体部95aと、この図柄本体部95aに付随するキャラクタその他の装飾部95bとの結合で構成されている。演出図柄表示手段91は、第1,第2特別図柄の変動開始と略同時に、所定の変動パターンに従って縦スクロール等による演出図柄95の変動を開始すると共に、所定の有効ライン上の停止図柄が所定態様となるように第1,第2特別図柄の変動停止と略同時に最終停止するようになっている。なお、演出図柄95の表示態様や表示位置は可変であり、例えば装飾部95bが省略されて図柄本体部95aのみに変化する場合がある他、拡大、縮小、移動等が画面上で自由に行われる。また、第1,第2特別図柄の変動中であっても、演出図柄95の少なくとも一部を非表示とすることが可能である。
また本実施形態の演出図柄95では、有効ライン上の全ての停止図柄が同じ場合が大当り演出態様、それ以外が外れ演出態様となっており、第1,第2特別図柄が大当り態様となる場合には演出図柄95は大当り演出態様となり、第1,第2特別図柄が外れ態様となる場合には演出図柄95は外れ演出態様となる。
演出保留表示手段(保留表示手段)92は、第1,第2特別保留個数を保留報知画像の表示個数により報知するもので、第1保留報知画像X1〜X4の表示個数により第1特別保留個数を報知する第1演出保留表示手段(第1保留表示手段)92aと、第2保留報知画像Y1〜Y4の表示個数により第2特別保留個数を報知する第2演出保留表示手段(第2保留表示手段)92bとを備えている。演出保留表示手段92は、第1,第2特別図柄始動手段62,63が遊技球を検出することに基づいて第1,第2特別保留個数が増加した場合に、第1,第2保留報知画像X1〜,Y1〜を液晶表示手段66上に1個追加表示し、また第1,第2特別図柄表示手段53,54による第1,第2特別図柄の新たな変動が開始することに基づいて第1,第2特別保留個数が減少した場合に、直前の変動に係る変動中保留画像Zを消去し、第1,第2保留報知画像X1〜,Y1〜を待ち行列の前側(例えば画面右側)に向けて1個分ずつシフトすると共に、押し出された先頭の第1,第2保留報知画像X1,Y1を例えば所定位置まで移動させて新たな変動中保留画像Zに変化させるようになっている。なお、この演出保留表示手段92については、演出図柄95の変動中であっても、遊技状態、演出内容等に応じて非表示とすることが可能である。
また、第1保留報知画像X1〜X4,第2保留報知画像Y1〜Y4及び変動中保留画像Zは、複数種類の保留表示態様の何れかで表示されるようになっている。本実施形態では、図12に示すように、花をTにした保留表示態様を色違い(例えば白、青、黄、赤)で4種類(以下、「白花」,「青花」,「黄花」,「赤花」という)、本パチンコ機のメインキャラクタであるカッパをモチーフにした保留表示態様を1種類(以下、「カッパ」という)の計5種類の保留表示態様を設けている。なお、第1特別保留個数又は第2特別保留個数が増加した場合には、新たな保留報知画像の表示前に、第1保留報知画像X1〜又は第2保留報知画像Y1〜を液晶表示手段66に追加表示する保留増加アニメーション(アニメーション時間が0の場合を含む)が行われ、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動開始により第1特別保留個数又は第2特別保留個数が減少した場合には、保留報知画像が保留個数減少後の表示状態となる前に、第1保留報知画像X1〜又は第2保留報知画像Y1〜の表示個数を減少する保留減少アニメーションが行われるが、その保留増加アニメーション、保留減少アニメーションの詳細については後述する。
小図柄表示手段93は、第1,第2特別図柄表示手段53,54による第1,第2特別図柄の変動表示、及び演出図柄表示手段91による演出図柄95の変動表示と並行して小図柄96による図柄変動演出を実行するもので、少なくとも第1,第2特別図柄の変動表示中は常に液晶表示手段66に表示されるようになっている。小図柄96は、数字図柄等よりなる図柄列を複数(ここでは3つ)備え、液晶表示手段66の周辺部等に演出図柄95よりも小さく表示される。また小図柄96は、図柄変動状態を示す変動態様と図柄停止状態を示す停止態様の2種類の表示態様で表示可能であり、第1,第2特別図柄の変動開始と略同時に変動態様となり、第1,第2特別図柄の変動停止と略同時に停止態様に切り替えられるようになっている。なお、小図柄96は、盤可動体67等の可動体の移動軌跡から外れた位置、即ち可動体に遮られることなく遊技者が常に視認可能な位置に表示するのが理想であるが、それが叶わない場合には、可動体によって遮られる時間がなるべく短くなる位置に表示することが望ましい。
数字保留表示手段94は、第1,第2特別保留個数を数字により報知するもので、第1特別保留個数をアラビア数字で示す第1数字保留表示手段94aと、第2特別保留個数をアラビア数字で示す第2数字保留表示手段94bとを備え、液晶表示手段66の周辺部等に演出図柄95等と比べて小さく表示される。また数字保留表示手段94は、少なくとも第1,第2特別図柄の変動表示中は常に液晶表示手段66に表示される。また数字保留表示手段94では、第1,第2特別保留個数が増加/減少したとき、即座に増加後/減少後の数字に切り替えられるようになっており、演出保留表示手段92のような保留増加アニメーション、保留減少アニメーションは行われない。なお、数字保留表示手段94は、盤可動体67等の可動体の移動軌跡から外れた位置、即ち可動体に遮られることなく遊技者が常に視認可能な位置に表示するのが理想であるが、それが叶わない場合には、可動体によって遮られる時間がなるべく短くなる位置に表示することが望ましい。
以上のように、第1,第2特別保留個数が増加する場合、演出保留表示手段92では保留増加アニメーションが行われるが、数字保留表示手段94ではアニメーションなしで増加後の表示内容に切り替えられるようになっている。同様に第1,第2特別保留個数が減少する場合、演出保留表示手段92では保留減少アニメーションが行われるが、数字保留表示手段94ではアニメーションなしで減少後の表示内容に切り替えられるようになっている。
また本実施形態では、演出モードを複数種類、例えばモードA〜Cの3種類の中から選択可能となっており、それら3種類のモード毎に、液晶表示手段66における背景画像が異なっている。即ち図11に示すように、モードAでは「東京」、モードBでは「パリ」、モードCでは「ニューヨーク」を夫々テーマとする背景画像が用いられる。なお以下の説明では、後述する通常遊技状態中におけるモードA〜Cを夫々モードA1〜C1、後述する特別遊技状態中におけるモードA〜Cを夫々モードA2〜C2として区別する。
また演出モードは、演出モードの変更が可能な演出モード変更可能期間中に遊技者が所定の演出モード変更操作を行うことにより変更可能である。なお、遊技者操作以外のトリガー、例えば遊技状態の変化や抽選結果等により演出モードを変更するように構成してもよい。また、演出モード毎に異ならせる対象は背景画像に限られるものではなく、各可動体の配置位置、演出図柄95のスクロール方向等を異ならせてもよい。また、遊技状態毎に各演出モードの内容を異ならせてもよい。例えば通常遊技状態中のモードA1〜C1における背景画像と、特別遊技状態中のモードA2〜C2における背景画像とを異ならせてもよい。
図7は本パチンコ機の制御系のブロック図である。図7において、101は主制御基板、102は演出制御基板で、これら各制御基板101,102は、遊技盤16の裏側の適宜箇所に着脱自在に装着された基板ケースに夫々収納されている。なお、図7のブロック図では、主制御基板101、演出制御基板102以外の基板については省略している。
主制御基板101は、遊技動作を統括的に制御するもので、CPU,ROM,RAM等により構成される普通乱数作成処理手段111、普通始動口チェック処理手段112、普通乱数記憶手段113、普通図柄処理手段114、普通図柄表示制御手段115、普通保留個数表示制御手段116、普通利益状態発生手段117、特別乱数作成処理手段121、特別始動口チェック処理手段122、特別乱数記憶手段123、特別図柄処理手段124、特別図柄表示制御手段125、特別保留個数表示制御手段126、特別利益状態発生手段127、特別遊技状態発生手段128、制御コマンド送信手段129等を備えている。
普通乱数作成処理手段111は、変動後の普通図柄を当り態様とするか否かの判定に用いる当り判定乱数等を所定時間毎に繰り返し発生するように構成されている。普通始動口チェック処理手段112は、普通図柄始動手段61による遊技球の検出に基づく処理を行うもので、普通図柄始動手段61が遊技球を検出することに基づいて、普通乱数作成処理手段111で作成された当り判定乱数値等の普通乱数情報を取得し、その普通乱数情報を予め定められた上限保留個数(例えば4個)を限度として先入れ先出し式の普通乱数記憶手段113に記憶させるように構成されている。
普通図柄処理手段114は、普通図柄の変動表示に関する処理を行うもので、普通図柄表示手段51が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段113に1個以上の普通乱数情報が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に、普通乱数記憶手段113に記憶されている普通乱数情報の待ち行列の先頭から当り判定乱数値を取り出し、その当り判定乱数値が予め定められた当り判定値と一致するか否かに応じて当り/はずれの判定を行い、その当り/はずれの判定結果に基づいて普通図柄の変動後の停止図柄の種類を選択すると共に普通図柄の変動時間を選択するように構成されている。
なお本実施形態では、図8に示すように、後述する特別遊技状態中(時短状態中及び確変状態中)の当り確率(例えば1/1.3)がそれ以外の通常遊技状態中の当り確率(例えば1/10)よりも高く設定され、また特別遊技状態中における変動時間(例えば2.7秒)が通常遊技状態中における変動時間(例えば27秒)よりも短くなるように設定されている。
普通図柄表示制御手段115は、普通図柄処理手段114による普通図柄処理に基づいて普通図柄表示手段51の表示制御を行うもので、普通図柄表示手段51が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段113に1以上の普通乱数情報が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に普通図柄表示手段51による普通図柄の変動を開始させ、普通図柄処理手段114で選択された変動時間が経過することに基づいて、同じく普通図柄処理手段114で選択された停止図柄で普通図柄の変動を停止させるようになっている。
普通保留個数表示制御手段116は、普通保留個数表示手段52による普通保留個数の表示制御を行うもので、普通保留個数が増加/減少したときに、普通保留個数表示手段52の表示態様をその増加/減少後の普通保留個数に対応する表示態様に切り替えるように構成されている。
普通利益状態発生手段117は、普通図柄処理手段114による当り判定の結果が当りとなることに基づいて普通図柄表示手段51の変動後の停止図柄が当り態様となった場合に、第2特別図柄始動手段63の開閉部83が例えば複数種類の開閉パターンの何れかに従って開状態に変化する普通利益状態を発生させるようになっている。本実施形態では、図8に示すように、通常開閉パターン(例えば0.2秒×1回開放)と、この通常開閉パターンよりも開放時間が大となるように設定された延長開閉パターン(例えば2秒×3回開放)の2種類の開閉パターンが設定されており、通常遊技状態中は通常開閉パターンが、特別遊技状態中は延長開閉パターンが夫々選択される。
特別乱数作成処理手段121は、大当り/はずれの判定に用いる大当り判定乱数、特別図柄の変動後の停止図柄等の選択に用いる図柄判定乱数、変動パターンの選択に用いる変動パターン乱数、その他の所定の乱数を繰り返し発生する特別乱数作成処理を行うように構成されている。
特別始動口チェック処理手段122は、第1,第2特別図柄始動手段62,63への遊技球の入賞に基づく処理を行うもので、第1,第2特別図柄始動手段62,63の何れかに遊技球が入賞することに基づいて、特別乱数作成処理手段121で作成された大当り判定乱数値、大当り図柄乱数値等の第1,第2特別乱数情報(第1,第2乱数情報)を取得し、その第1,第2特別乱数情報を予め定められた上限保留個数(例えば4個)を限度として特別乱数記憶手段(保留記憶手段、第1保留記憶手段、第2保留記憶手段)123に記憶させる。
また、特別始動口チェック処理手段122は先読み判定手段122aを備えている。この先読み判定手段122aは、第1,第2特別図柄始動手段62,63が遊技球を検出したときに取得する第1,第2特別乱数情報について、図柄変動に供されるよりも前の所定のタイミング、例えば第1,第2特別乱数情報の取得時に、その第1,第2特別乱数情報に含まれる大当り判定乱数値が第1,第2大当り判定値と一致するか否か(大当りか否か)等について先読み判定を行うようになっている。この先読み判定結果は、例えば第1,第2特別図柄始動手段62,63の何れかが遊技球を検出することに基づいて送信される保留加算コマンドにより演出制御基板102等に伝達される。なお、先読み判定は、大当りか否かだけでなく、変動パターンの種類等を判定対象としてもよい。
特別図柄処理手段124は、第1,第2特別図柄、演出図柄95等の変動表示に関する処理を行うもので、第1,第2特別図柄表示手段53,54が変動表示可能な状態となったときに、第2特別保留個数が1以上であれば第2特別乱数情報(第2乱数情報)の待ち行列から、第1特別保留個数のみが1以上であれば第1特別乱数情報(第1乱数情報)の待ち行列から、その先頭の大当り判定乱数値(所定乱数値、第1所定乱数値、第2所定乱数値)を取り出し、その大当り判定乱数値が予め定められた大当り判定値(所定判定値)と一致するか否かに応じて大当り/はずれの判定を行うと共に、その大当り判定結果に応じて、第1,第2特別図柄の停止図柄態様、演出図柄の変動パターン(第1,第2特別図柄の変動時間)等を決定するようになっている。
第1,第2特別図柄の停止図柄態様は、大当り判定結果が大当りの場合には、例えば第1,第2特別乱数情報に含まれる大当り図柄乱数値に基づいて大当り態様A1〜A3,B1〜B3(図9)の中から選択され、大当り判定結果がはずれの場合には、例えば新たに取得されたはずれ図柄乱数値に基づいて1又は複数の第1,第2はずれ態様の中から選択される。なお本実施形態では、図9に示すように、大当りの場合には選択された大当り態様に対応して第1,第2特別利益状態及び特別遊技状態の種類(以下、大当り種別という)が決まるようになっている。即ち、大当り態様A1,B1が選択された場合の大当り種別は「10R確変」となり、大当り態様A2,B2が選択された場合の大当り種別は「10R時短」となり、大当り態様A3,B3が選択された場合の大当り種別は「2R確変(突確)」となる。
ここで特別遊技状態は、特別利益状態の終了後(所定開始条件が成立した場合の一例)に発生する遊技者に有利な遊技状態であって、本実施形態では時短状態と確変状態の2種類が設けられている。時短状態中は、例えば第1,第2特別図柄の変動時間が通常変動時間よりも短い短縮変動時間に切り換えられる他、普通図柄が当り態様となる確率が通常確率(例えば1/10)から高確率(例えば1/1.3)へ、普通図柄の変動時間が通常変動時間(例えば27秒)から短縮変動時間(例えば2.7秒)へ、普通利益状態における第2特別図柄始動手段63の開閉パターンが通常開閉パターン(例えば0.2秒×1回開放)から延長開閉パターン(例えば2秒×3回開放)へ、夫々切り換えられるようになっている(図8)。時短状態は次の特別利益状態が発生するか、それまでに第1,第2特別図柄が所定回数(例えば50回)変動した時点で終了する。
また確変状態中は、第1,第2特別図柄が第1,第2大当り態様となる確率が通常確率(例えば1/350)よりも高い高確率(例えば1/35)に切り換えられると共に、時短状態と同様の切り換えも併せて行われる。確変状態は次の特別利益状態が発生した時点で終了するが、第1,第2特別図柄の変動回数等の他の終了条件を付加してもよい。なお、2Rの特別利益状態の終了後に発生する確変状態はいわゆる突然確変(以下、突確という)であり、その特別利益状態の開始に係る演出図柄は例えば不揃いの特定演出態様となる。
また演出図柄95の変動パターンには、リーチ状態を経ることなく外れ演出態様となる通常変動パターン、リーチ状態を経て大当り演出態様又は外れ演出態様となるリーチ変動パターン等がある。本実施形態では、選択対象となる変動パターンが通常遊技状態中(図10(a))と特別遊技状態中(図10(b))とで異なっている。また図10に示すように、通常遊技状態中よりも特別遊技状態中の方が、選択される変動パターンの変動時間が相対的に短くなっている。更に最短変動時間についても通常遊技状態中よりも特別遊技状態中の方が短く、通常遊技状態中に選択される変動パターンの最短変動時間は3s(通常1A変動パターン)であるのに対し、特別遊技状態中に選択される変動パターンの最短変動時間は0.3s(通常1B変動パターン)となっている。
特別図柄表示制御手段125は、第1,第2特別図柄表示手段53,54の表示制御を行うもので、特別図柄処理手段124による特別図柄処理に基づいて、第1特別図柄表示手段53又は第2特別図柄表示手段54による第1,第2特別図柄の変動を開始させると共に、選択された変動パターンに対応する変動時間が経過することに基づいて、選択された停止図柄で第1,第2特別図柄の変動を停止させるようになっている。
特別保留個数表示制御手段126は、第1,第2特別保留個数表示手段55,56による第1,第2特別保留個数の表示制御を行うもので、第1,第2特別保留個数が増加/減少したときに、第1,第2特別保留個数表示手段55,56の表示態様をその増加/減少後の第1,第2特別保留個数に対応する表示態様に切り替えるように構成されている。
特別利益状態発生手段(利益状態発生手段)127は、遊技者に有利な特別利益状態(利益状態)を発生させるもので、特別図柄処理手段124による大当り判定の結果が大当りとなり、第1,第2特別図柄の変動後の停止図柄が大当り態様(特定態様)となった場合に、大入賞手段64を所定の開放パターン、例えば図9に示す10R,2Rの2種類の開放パターンの何れかに従って開放する特別利益状態を発生させるように構成されている。
特別遊技状態発生手段128は、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるもので、特別利益状態の終了後に、大当り態様に対応して時短状態、確変状態の何れかの特別遊技状態(図9)を発生させるように構成されている。
制御コマンド送信手段129は、所定の制御コマンドを演出制御基板102等に送信して制御指令を与えるためのもので、第1,第2特別保留個数が増加したときに第1,第2特別保留個数の加算を指定する保留加算コマンドを演出制御基板102側に送信する機能、特別図柄処理手段124による特別図柄処理に基づいて、第1,第2特別図柄の変動開始時に、第1,第2特別保留個数の減算を指定する保留減算コマンド、演出図柄95の変動パターンを指定する変動パターンコマンド、第1,第2特別図柄の停止図柄態様を指定する特別図柄コマンドをこの順序で演出制御基板102側に送信し、第1,第2特別図柄の変動終了時に変動停止を指示する変動停止コマンドを演出制御基板102側に送信する機能、第1,第2特別保留個数が共に0の状態で第1,第2特別図柄の変動が終了する等により第1,第2特別図柄の変動待機状態となった場合に客待ちデモコマンドを送信する機能等を備えている。
演出制御基板102は、LED等の電飾手段130、スピーカ18,25、枠側及び盤側の可動演出手段26,27,67、液晶表示手段66等の各種演出手段による演出を制御するもので、保留加算コマンド受信時処理手段131、変動パターンコマンド受信時処理手段132、演出モード設定手段133等を備えている。
保留加算コマンド受信時処理手段131は、第1,第2特別保留個数が増加した場合の処理を行うもので、先読み演出抽選手段131a等を備えている。この保留加算コマンド受信時処理手段131は、主制御基板101から保留加算コマンドを受信したときに、先読み禁止等の場合を除き、先読み演出抽選手段131aにより先読み演出に関する抽選を行うようになっている。ここで「先読み演出」とは、先読み判定手段122aによる先読み判定結果に基づく演出であって、「先読み連続演出」、「先読み保留変化演出」等がある。
「先読み連続演出」は、先読み判定結果に基づいて、その先読み判定の対象となった特別乱数情報に対応する図柄変動(ターゲット変動)までの複数回の図柄変動において例えば同一態様の演出を実行するものである。例えば、先読み連続連出として「雨」、「雷」の2種類の演出態様が設けられている場合、先読み演出抽選手段131aによりそれらの何れかに当選すると、その特別乱数情報に対応するターゲット変動までの複数回の演出図柄変動において「雨」又は「雷」の背景画像が使用される。例えば演出モードとしてモードAが選択され、「東京」をテーマとする背景画像が用いられている場合に(図11)、先読み連続連出として「雨」が選択されると、ターゲット変動までの複数回の図柄変動において背景画像の「東京」の天気が例えば晴れから雨に変化する。
また「先読み保留変化演出」は、先読み判定結果に基づいて、演出保留表示手段92における第1,第2保留報知画像X1〜X4,Y1〜Y4,変動中保留画像Zを複数種類の保留変化態様の何れかで表示するもので、先読み演出抽選手段131aにより先読み保留変化演出に当選し、複数種類の保留変化態様の何れかが選択された場合に、新たに第1,第2保留報知画像X1〜,Y1〜を追加表示するときに、その保留報知画像を選択された保留変化態様で表示する。本実施形態では、図12に示すように、5種類の保留表示態様のうち、青花、黄花、赤花、カッパの4種類を保留変化態様、白花を通常態様としている。4種類の保留変化態様については、青花→黄花→赤花→カッパの順に大当り信頼度が高くなっており、最も大当り信頼度が高いカッパを特別保留変化態様、それ以外の青花、黄花、赤花を普通保留変化態様としている。先読み禁止の場合や先読み保留変化演出に当選しなかった場合には、第1,第2保留報知画像X1〜,Y1〜は通常態様である白花で表示される。なお、保留報知画像が追加表示された後、任意のタイミングで保留表示態様が変化するように構成してもよい。
また保留加算コマンド受信時処理手段131は、先読み演出抽選手段131aにより以上のような先読み演出に関する抽選を行うと共に、演出保留表示手段92及び数字保留表示手段94による保留増加処理、入賞音の出力等を行う。
まず第1,第2数字保留表示手段94a,94bでは、保留加算コマンドを受信したとき、即ち第1,第2特別図柄始動手段62,63の何れかが遊技球を検出したときに、増加前の第1,第2特別保留個数を示す数字(例えば「3」)が増加後の数字(例えば「4」)に切り替えられるが、その切り替えは瞬間的に行われ、アニメーション等の画像演出は実行されない。なお、第1,第2数字保留表示手段94a,94bは、図11に示すように、少なくとも第1,第2特別図柄の変動中については、通常遊技状態中と特別遊技状態中とに拘わらず常に液晶表示手段66に表示されるが、特別利益状態中は表示されない。
一方、第1,第2演出保留表示手段92a,92bでは、保留加算コマンドを受信したとき、即ち第1,第2特別図柄始動手段62,63の何れかが遊技球を検出したときに、第1,第2保留報知画像X1〜,Y1〜を追加表示する保留増加アニメーション(アニメーション時間が0の場合を含む)を開始するようになっている。
なお、通常遊技状態中は、普通利益状態における第2特別図柄始動手段63の開放時間が短い(0.2秒×1回)ために遊技者は左打ちを行うから、増加するのはほぼ第1特別保留個数に限られる。一方、特別遊技状態中は、普通利益状態における第2特別図柄始動手段63の開放時間が長い(2秒×3回)ために遊技者は右打ちを行うから、増加するのは主に第2特別保留個数となる。従って本実施形態では、図11に示すように、通常遊技状態中については第1演出保留表示手段92aを表示し第2演出保留表示手段92bは表示せず、特別遊技状態中については原則として第2演出保留表示手段92bを表示し第1演出保留表示手段92aは表示せず、特定の演出モードC2が選択されている場合に限っては第2演出保留表示手段92bも表示しないようになっている。なお、特別利益状態中は第1,第2演出保留表示手段92a,92bの何れも表示しない。
図13は、第1,第2演出保留表示手段92a,92bによる保留増加アニメーションの概要を示したものである。同図に示すように、本実施形態では通常遊技状態中と特別遊技状態中(いわゆる電サポ中)とで保留増加アニメーションの実行時間等が異なっている。
なお、保留増加アニメーションは、保留報知画像が追加表示されるまでの過程を動画で表したもので、新たな保留報知画像は保留増加アニメーションが終了した時点で表示され、継続表示状態となる。即ち、保留増加アニメーションの実行中は未だ保留報知画像が表示されていない状態である。
まず通常遊技状態中は、追加表示される第1保留報知画像X1〜の保留表示態様が通常態様(白花)、普通保留変化態様(青花、黄花、赤花)の何れかの場合には、15F(フレーム)の保留増加アニメーションが行われる。1Fは約1/30秒、即ち約33.33msであるから、保留増加アニメーションの実行時間は約500msとなる。なお、この場合の保留増加アニメーションは、芽が出てから花が咲くまでの変化を表現している。一方、通常遊技状態中に追加表示される第1保留報知画像X1〜の保留表示態様が特別保留変化態様(カッパ)の場合には、普通保留変化態様等の場合よりも短い5F、即ち約167msの保留増加アニメーションが行われる。この場合の保留増加アニメーションは、カッパの顔が回転しながら大きくなる様子を表現している。なお、特別保留変化態様(カッパ)の場合のアニメーション時間は0F(アニメーションなし)でもよい。
ここで、通常遊技状態中における各種変動パターンの変動時間は、最も短い通常1A変動パターンの場合で3sに設定されているが(図10(a))、その最小変動時間である3sよりも保留増加アニメーションの時間(最大約500ms)の方が短くなっている。
また特別遊技状態中は、追加表示される第2保留報知画像Y1〜の保留表示態様が通常態様(白花)、普通保留変化態様(青花、黄花、赤花)の何れかの場合には、通常遊技状態中よりも短い2F、即ち約66.67msの保留増加アニメーションが行われる。この場合の保留増加アニメーションは、通常遊技状態中の15Fの保留増加アニメーションから後半の2Fを抜き出したもので、例えば蕾から花が咲くまでの変化を表現している。なお、この2Fの保留増加アニメーションは、通常遊技状態中の15Fの保留増加アニメーションとは全く別のアニメーションであってもよいし、15Fの保留増加アニメーション全体を2Fに縮めたものでもよい。一方、特別遊技状態中に追加表示される第2保留報知画像Y1〜の保留表示態様が特別保留変化態様(カッパ)の場合には、0F、即ちアニメーションなしで追加表示される。なお、通常態様(白花)、普通保留変化態様(青花、黄花、赤花)の場合のアニメーション時間を、特別保留変化態様(カッパ)の場合と同様に0F(アニメーションなし)としてもよい。
ここで、特別遊技状態中における各種変動パターンの変動時間は、最も短い通常1B変動パターンの場合で0.3sに設定されているが(図10(b))、その最小変動時間である0.3sよりも保留増加アニメーションの時間(約66.67ms)の方が短くなっている。
また、以上のような演出保留表示手段92、数字保留表示手段94による保留増加処理が行われる際には、入賞音の出力も併せて行われる。この入賞音の出力は、保留加算コマンドを受信したとき(第1,第2特別図柄始動手段62,63による遊技球検出時)に開始され、演出保留表示手段92による保留増加演出(アニメーション)の終了後に終了する。
変動パターンコマンド受信時処理手段132は、第1,第2特別図柄表示手段53,54による図柄変動を開始する場合の処理を行うもので、図柄変動内容決定手段132a等を備え、主制御基板101から保留減算コマンド、変動パターンコマンド及び特別図柄コマンドを例えば一定時間内に受信したときに、演出保留表示手段92及び数字保留表示手段94による保留減少処理を実行するとともに、図柄変動内容決定手段132aが演出図柄95の具体的な変動内容や予告演出に関する選択を行い、それらの結果等に応じて、演出図柄表示手段91による演出図柄95の変動表示演出を実行するようになっている。
第1,第2数字保留表示手段94a,94bでは、保留減算コマンド等を受信したときに、減少前の第1,第2特別保留個数を示す数字(例えば「4」)が減少後の数字(例えば「3」)に切り替えられるが、その切り替えは瞬間的に行われ、アニメーション等の画像演出は実行されない。
一方の第1,第2演出保留表示手段92a,92bでは、保留減算コマンド等を受信したときに、図14に示すような保留減少アニメーションが行われる。なお、本実施形態では通常遊技状態中と特別遊技状態中(いわゆる電サポ中)とで保留減少アニメーションの実行時間等は共通である。本実施形態の保留減少アニメーションは、アニメーション時間が5F、即ち約167msで、その内容は、まず変動中保留画像Zが画面から消去され、第1,第2保留報知画像X1〜,Y1〜が待ち行列の前側(例えば画面右側)に向けて1個分ずつシフトすると共に、押し出された先頭の第1,第2保留報知画像X1,Y1が新たな変動中保留画像Zに変化するように構成されている。なお、保留減少アニメーションは、保留報知画像が保留個数減少後の表示状態に移行する過程を動画で表したもので、保留報知画像は保留減少アニメーションが終了した時点で保留個数減少後の表示状態となる。
また図柄変動内容決定手段132aは、主制御基板101から受信した変動パターンコマンド等に基づいて、変動パターンの具体的演出内容を決定する。例えばリーチ1A等のリーチ演出がリーチ1A−1〜1A−3のように複数種類設けられている場合には、それらの何れかを抽選等により選択するとともに、演出図柄95の停止図柄態様を選択する。
また図柄変動内容決定手段132aは、一又は複数種類の予告演出について実行するか否かの抽選を行い、実行する場合には更にその予告演出内容等についての抽選を行う。ここで予告演出とは、大当り等の所定事象の出現を示唆する演出であって、いわゆる「SU予告」、「タイマ予告」、「プレミア予告」、「ボタン演出」等がそれにあたる。
「SU予告」は、第1,第2特別図柄の変動中に、液晶表示手段66への演出図柄95の表示を含む所定の演出ステップを、大当り信頼度に応じて複数段階(例えばSU1〜SU5の5段階)のうちの所定段階まで実行する演出であり、一般的には演出ステップの段階が進むほど大当り信頼度が高くなるように設定される。「タイマ予告」は、例えば液晶表示手段66上に所定のタイミングでタイマ画像を表示して計時(例えばカウントダウン)を行う演出であり、一般的にはその計時時間が長いほど大当り信頼度が高くなるように設定される。また「プレミア予告」とは出現率が極めて低く、出現したときには例えば確変大当りが確定する演出である。また「ボタン演出」は、遊技者に演出ボタン36の操作を要求する演出で、操作有効期間中に演出ボタン36が操作されることに基づいて所定の操作後演出を実行することにより、所定事象(例えば特別利益状態)が発生するか否か又は発生する可能性を報知するようになっている。
演出モード設定手段133は、演出モードの設定に関する制御を行うもので、遊技者操作による演出モードの変更が可能な演出モード変更可能期間中に所定の遊技者操作、例えば十字操作手段の操作があった場合に、その操作に応じて所定のタイミング(例えば遊技中であれば次の図柄変動開始時、客待ち状態中であれば客待ち状態の終了時)で演出モードを変更するように構成されている。本実施形態では、演出モードA〜Cの3種類の中から選択可能となっており、それら3種類のモード毎に、液晶表示手段66における背景画像が異なっている(図11)。
続いて、本パチンコ機における遊技の流れを説明する。本パチンコ機では、特別遊技状態中(電サポ中)以外の通常遊技状態中は、普通図柄始動手段61が遊技球を検出して普通図柄表示手段51が変動し、普通図柄が当り態様となって普通利益状態が発生しても、第2特別図柄の変動を開始させるための第2特別図柄始動手段63の開放時間(通常開放時間)は極短い(例えば0.2秒×1回)ため、普通図柄始動手段61及び第2特別図柄始動手段63を狙って右打ちをしても第2特別図柄始動手段63への入賞の可能性は極めて低い。一方、非作動式の入賞手段である第1特別図柄始動手段62は入賞の難易度が遊技状態によって変動することがなく、通常遊技状態中であっても安定的な入賞が期待できる。従って、遊技者は通常遊技状態中からいきなり右流下経路74b側の普通図柄始動手段61及び第2特別図柄始動手段63を狙って右打ちをするのではなく、第1段階としてまずは特別遊技状態を発生させるべく、左打ちをして左流下経路74a側から第1特別図柄始動手段62への入賞を狙うべきである。よって、通常遊技状態中には例えば液晶表示手段66に「←左を狙え」等の画像を表示する等、遊技者を左打ちに誘導するための左打ち誘導報知を行うことが望ましい。
遊技者が通常遊技状態中に左打ちをし、その遊技球が左流下経路74aから例えばワープ入口75、ステージ73を経て中央落下部76から第1特別図柄始動手段62に入賞するか、又はステージ73等を経ることなく遊技釘等に案内されて第1特別図柄始動手段62に入賞すると、その遊技球は遊技盤16の裏側に案内される際に第1入賞検出手段62aで検出され、それによって所定個数の賞球が上皿32に払い出されると共に、第1特別図柄表示手段53による第1特別図柄の変動及び演出図柄表示手段91による演出図柄95の変動が行われる。
図15は、通常遊技状態中における演出図柄95の変動表示、第1数字保留表示手段94a及び第1演出保留表示手段92aによる保留表示、入賞音の出力に関するタイムチャートの一例を示したものである。なお、図11に示すように、通常遊技状態中は、第1演出保留表示手段92aは表示されるが第2演出保留表示手段92bは表示されない。
図15に示すように、第1特別保留個数が0の状態で遊技球が第1特別図柄始動手段62に入賞すると(Ta1)、その遊技球は第1入賞検出手段62aによって検出される。ここで、図5より明らかなように、第1特別図柄始動手段62では第1入賞検出手段62aが第1始動入賞口81の近傍に配置されているため、第1特別図柄始動手段62への遊技球の入賞タイミングと第1入賞検出手段62aによる遊技球の検出タイミングとは略同時(入賞検出タイムラグ≒0)である。
第1入賞検出手段62aが遊技球を検出すると、先読み禁止等の場合を除き、先読み演出抽選手段131aによる先読み演出に関する抽選が行われるとともに第1特別図柄及び演出図柄95の変動が開始される。このとき、厳密には第1特別保留個数は一旦0から1に増加し、第1特別図柄の変動開始によって再び0に減少するが、本実施形態では第1特別保留個数の変動はないものとして第1数字保留表示手段94aの表示は「0」のまま変化せず、また第1演出保留表示手段92aには第1保留報知画像X1は追加表示されず、入賞音も出力されないようになっている。なお、この場合でも入賞音を出力するようにしてもよい。また第1数字保留表示手段94aは、演出図柄95の変動が開始されるTa1の時点で表示を開始してもよいし、演出図柄95の変動開始前から「0」を表示するように構成してもよい。また演出図柄95の変動が開始されると、液晶表示手段66に変動中保留画像Z(例えば白花)が表示される。
演出図柄95の変動中に遊技球が第1特別図柄始動手段62に入賞し(Ta2)、先読み演出抽選手段131aにより先読み保留変化演出に当選するとともに「青花」の保留変化態様(普通保留変化態様)が選択された場合には、第1数字保留表示手段94aの表示が「0」から「1」に変化するとともに、第1演出保留表示手段92aによる第1保留報知画像X1の保留増加アニメーションが開始され、また入賞音の出力が開始される。この「青花」の保留増加アニメーション(図15(a1)〜(a4))は、芽が出て花が咲くまでの変化を表現したもので、実行時間は15F、即ち約500msとなっており(図13)、この保留増加アニメーションが終了した時点で第1保留報知画像X1の表示完了となる。これにより、第1特別図柄始動手段62に遊技球が入賞してから保留増加アニメーションが終了するまで(第1保留報知画像X1が表示されるまで)の時間(図15のS1)を十分に確保することができるため、その間に遊技者は第1特別図柄始動手段62から液晶表示手段66に視線を移動させて実行中の保留増加アニメーションを認識することが可能である。
それとは対照的に、第1数字保留表示手段94aについては第1特別図柄始動手段62による遊技球の検出と略同時に保留表示が更新されるため、遊技者が第1特別図柄始動手段62への遊技球の入賞を確認した後、液晶表示手段66に視線を移動した時点では既に第1数字保留表示手段94aの保留表示は更新された後である可能性が高い。なお、保留増加アニメーションと同時に開始された入賞音の出力は、保留増加アニメーションが終了した後に終了する。
続いて、同じく演出図柄95の変動中に遊技球が第1特別図柄始動手段62に入賞し(Ta3)、先読み演出抽選手段131aにより先読み保留変化演出に当選するとともに「カッパ」の保留変化態様(特別保留変化態様)が選択された場合には、第1数字保留表示手段94aの表示が「1」から「2」に変化するとともに、第1演出保留表示手段92aによる第1保留報知画像X2の保留増加アニメーションが開始され、また入賞音の出力が開始される。この「カッパ」の保留増加アニメーション(図15(b1)〜(b3))は、カッパの顔が回転しながら大きくなる状況を表現したもので、その実行時間は5F、即ち約167msとなっており(図13)、この保留増加アニメーションが終了した時点で第1保留報知画像X2の表示完了となる。このように、特定保留変化態様である「カッパ」の保留増加アニメーションは、普通保留変化態様である「青花」等の保留増加アニメーションよりも実行時間が短くなっており、第1特別図柄始動手段62に遊技球が入賞してから保留増加アニメーションが終了するまで(第1保留報知画像X2が表示されるまで)の時間(図15のS2)も普通保留変化態様である「青花」等の場合よりも短くなっているが、特定保留変化態様は大当り信頼度が最も高く(図12)、遊技者にとって特別な保留変化態様であるため、仮に遊技者がその保留増加アニメーションを見逃したとしても、保留個数が増加しなかったと誤解する可能性は低いと考えられる。
その後、演出図柄95の変動が停止し、新たな変動が開始されると(Ta4)、第1数字保留表示手段94aの表示が「2」から「1」に変化するとともに、第1演出保留表示手段92aによる保留減少アニメーションが行われる。即ち、変動中保留画像Zが画面から消去され(図15(c1)→(c2))、第1保留報知画像X1,X2が待ち行列の前側(ここでは画面右側)に向けて1個分ずつシフトすると共に、先頭の第1保留報知画像X1が新たな変動中保留画像Zに変化する(図15(c2)→(c3))。これにより、第1保留報知画像X2は消滅し、第1保留報知画像X1は「カッパ」の保留変化態様となる。なお、この保留減少アニメーションの実行時間は5F、即ち約167msであるため(図14)、演出図柄95の変動時間が最短の3s(図10(a))であったとしても、保留減少アニメーションが次の図柄変動に跨がってしまうようなことはない。
そして、その後に遊技球が第1特別図柄始動手段62に連続入賞し(Ta5,Ta6)、共に先読み演出抽選手段131aにより先読み保留変化演出に当選しなかった場合には、第1数字保留表示手段94aの表示が「1」から「2」、「2」から「3」に順次変化するとともに、第1演出保留表示手段92aによる第1保留報知画像X2,X3の保留増加アニメーションが順次開始され、また入賞音の出力も順次行われる。この場合の保留増加アニメーションは、保留表示態様として「白花」(通常態様)が用いられ、「青花」(普通保留変化態様)の場合と同様、実行時間は15F、即ち約500msとなっている。またこの場合、保留増加アニメーションが終了して第1保留報知画像X2が表示される前に第1保留報知画像X3の保留増加アニメーションが開始されるが、両者は並行して実行される(図15(d1)〜(d3))。
一方、入賞音については、入賞音専用の1つのチャンネルが使用されるため、先の入賞音の出力が終了する前に後の入賞音の出力タイミングが到来した場合には、先の入賞音は途中で終了し、新たに入賞音の出力が開始される。
その後、第1保留報知画像X2,X3の保留増加アニメーションの実行中に演出図柄95の変動が停止し、新たな変動が開始されると(Ta7)、第1数字保留表示手段94aの表示が「3」から「2」に変化するとともに、第1演出保留表示手段92aでは、例えば実行中の保留増加アニメーションを中断して第1保留報知画像X2,X3を瞬間的に増加後の状態に移行した上で(図15(d3)→(d4))、第1演出保留表示手段92aによる保留減少アニメーションが開始される。即ち、変動中保留画像Zが画面から消去され(図15(d4)→(d5))、第1保留報知画像X1〜X3が待ち行列の前側(ここでは画面右側)に向けて1個分ずつシフトすると共に、先頭の第1保留報知画像X1が新たな変動中保留画像Zに変化する(図15(d5)→(d6))。なお、保留増加アニメーションの途中で新たな図柄変動が開始された場合、実行中の保留増加アニメーションの終了を待って保留減少アニメーションを開始するように構成してもよい。
そして、その保留減少アニメーションの途中で遊技球が第1特別図柄始動手段62に入賞し(Ta8)、先読み演出抽選手段131aにより先読み保留変化演出に当選するとともに「黄花」の保留変化態様(普通保留変化態様)が選択された場合には、その時点で第1数字保留表示手段94aの表示が「2」から「3」に変化するが、第1演出保留表示手段92aによる第1保留報知画像X3の保留増加アニメーションについては例えば実行中の保留減少アニメーションの終了を待って開始する。また、この場合の入賞音については、保留増加アニメーションと同時に出力を開始するが、第1特別図柄始動手段62への入賞時(第1入賞検出手段62aによる遊技球検出時)に出力を開始するようにしてもよい。
なお、保留減少アニメーションの途中で保留個数が増加した場合には、実行中の保留減少アニメーションを中断して第1保留報知画像を瞬間的に減少後の状態に移行した上で、保留増加アニメーションを開始するように構成してもよい。
変動後の第1特別図柄が大当り態様となり、演出図柄95が大当り演出態様となった場合には特別利益状態が発生し、大当り態様の種類に応じて所定の開放パターンで大入賞手段64が開放する(図9)。従って、この場合には液晶表示手段66に「右を狙え→」等の画像を表示する等、遊技者を右打ちに誘導するための右打ち誘導報知を行うことが望ましい。そして、遊技者が右打ちをして開放中の大入賞手段64に遊技球が入賞すると、入賞1個あたり所定個数の賞球が上皿32に払い出されるため、遊技者は大量の賞球を容易に得ることができる。
その特別利益状態の終了後には特別遊技状態(確変又は時短)が発生する。特別遊技状態中は、普通図柄が高い確率で当り態様となるため(図8)、遊技球が普通図柄始動手段61を通過すれば、普通図柄の変動後に高い確率で普通利益状態が発生し、第2特別図柄始動手段63が長時間(例えば2s×3)開放する。従って、特別遊技状態中は例えば右打ち誘導報知が行われ、遊技者は右打ちをすることにより遊技球を容易に第2特別図柄始動手段63に入賞させることができる。
遊技球が第2特別図柄始動手段63に入賞すると、その遊技球は遊技盤16の裏側に案内される際に第2入賞検出手段63aで検出され、それによって所定個数の賞球が上皿32に払い出されると共に、第2特別図柄表示手段54による第2特別図柄の変動及び液晶表示手段66による演出図柄95の変動が行われる。
図16は、特別遊技状態中における演出図柄95の変動表示、第2数字保留表示手段94b及び第2演出保留表示手段92bによる保留表示、入賞音の出力に関するタイムチャートの一例を示したものである。なお、図11に示すように、特別遊技状態中は、第2演出保留表示手段92bは表示される(演出モードCに設定されている場合を除く)が第1演出保留表示手段92aは表示されない。
図16に示すように、第2特別保留個数が0の状態で遊技球が第2特別図柄始動手段63に入賞すると、その遊技球は第2入賞検出手段63aによって検出される(Tb1)。ここで、図6より明らかなように、第2特別図柄始動手段63では入賞口84から離れた位置に第2入賞検出手段63aが配置されているため、入賞検出タイムラグは第1特別図柄始動手段62(図5)よりも大きく、第2特別図柄始動手段63に入賞した遊技球は所定時間後に第2入賞検出手段63aによって検出される。
第2入賞検出手段63aが遊技球を検出すると、先読み禁止等の場合を除き、先読み演出抽選手段131aによる先読み演出に関する抽選が行われるとともに第2特別図柄及び演出図柄95の変動が開始される。このとき、厳密には第2特別保留個数は一旦0から1に増加し、第2特別図柄の変動開始によって再び0に減少するが、本実施形態では第2特別保留個数の変動はないものとして第2数字保留表示手段94bの表示は「0」のまま変化せず、第2演出保留表示手段92bには第2保留報知画像Y1は追加表示されず、入賞音も出力されないようになっている。なお、この場合でも入賞音は出力するようにしてもよい。第2数字保留表示手段94bは、演出図柄95の変動が開始されるTb1の時点で表示を開始してもよいし、演出図柄95の変動開始前から「0」を表示するように構成してもよい。また演出図柄95の変動が開始されると、液晶表示手段66に変動中保留画像Z(例えば白花)が表示される。
演出図柄95の変動中に遊技球が第2特別図柄始動手段63に入賞し、第2入賞検出手段63aがその遊技球を検出して(Tb2)、先読み演出抽選手段131aにより先読み保留変化演出に当選するとともに「青花」の保留変化態様(普通保留変化態様)が選択された場合には、第2数字保留表示手段94bの表示が「0」から「1」に変化するとともに、第2演出保留表示手段92bによる第2保留報知画像Y1の保留増加アニメーションが開始され、また入賞音の出力が開始される。この「青花」の保留増加アニメーション(図16(a1)〜(a2))は、蕾から花が咲くまでの変化を表現したもので、実行時間は2F、即ち約66.67msとなっており(図13)、この保留増加アニメーションが終了した時点で第2保留報知画像Y1の表示完了となる。このように、特別遊技状態中の保留増加アニメーションは通常遊技状態中に比べて短くなっているが、第2特別図柄始動手段63は上述したように第1特別図柄始動手段62に比べて入賞検出タイムラグが大きいため、第2特別図柄始動手段63に遊技球が入賞してから保留増加アニメーションが終了するまで(第2保留報知画像Y1が表示されるまで)の時間(図16のS3)を十分に確保することができ、その間に遊技者は第2特別図柄始動手段63から液晶表示手段66に視線を移動させて実行中の保留増加アニメーションを認識することが可能である。なお、保留増加アニメーションと同時に開始された入賞音の出力は、保留増加アニメーションが終了した後に終了する。
続いて、同じく演出図柄95の変動中に遊技球が第2特別図柄始動手段63に入賞し、第2入賞検出手段63aがその遊技球を検出して(Tb3)、先読み演出抽選手段131aにより先読み保留変化演出に当選するとともに「カッパ」の保留変化態様(特別保留変化態様)が選択された場合には、第2数字保留表示手段94bの表示が「1」から「2」に変化するとともに、第2演出保留表示手段92bによる第2保留報知画像Y2が追加表示される(図16(b1))。この特別保留変化態様(カッパ)の場合の第2保留報知画像Y2については、0F、即ちアニメーションなしで追加表示される(図13)。このように、特定保留変化態様である「カッパ」の保留増加演出はアニメーションなし、即ち実行時間0となっているが、特定保留変化態様は大当り信頼度が最も高く(図12)、遊技者にとって特別な保留変化態様であるため、仮に遊技者がその保留増加を見逃したとしても、保留個数が増加しなかったと誤解する可能性は低いと考えられる。
その後、遊技球が第2特別図柄始動手段63に入賞し、第2入賞検出手段63aがその遊技球を検出して(Tb4)、先読み演出抽選手段131aにより先読み保留変化演出に当選しなかった場合には、第2数字保留表示手段94bの表示が「2」から「3」に変化するとともに、第2演出保留表示手段92bによる第2保留報知画像Y3の保留増加アニメーションが開始され(図16(c1))、また入賞音の出力も開始される。この場合の保留増加アニメーションは、保留表示態様として「白花」(通常態様)が用いられ、「青花」(普通保留変化態様)の場合と同様、実行時間は2F、即ち約66.67msとなっており(図13)、この保留増加アニメーションが終了した時点で第2保留報知画像Y3の表示完了となる。
続いて、その保留増加アニメーションの実行中に演出図柄95の変動が停止し、新たな変動が開始されると(Tb5)、第2数字保留表示手段94bの表示が「3」から「2」に変化するとともに、第2演出保留表示手段92bでは、例えば実行中の保留増加アニメーションを中断して第2保留報知画像Y3を瞬間的に増加後の状態に移行した上で(図16(c1)→(c2))、第2演出保留表示手段92bによる保留減少アニメーションが開始される。即ち、変動中保留画像Zが画面から消去され(図16(c2)→(c3))、第2保留報知画像Y1〜Y3が待ち行列の前側(ここでは画面右側)に向けて1個分ずつシフトすると共に、先頭の第2保留報知画像Y1が新たな変動中保留画像Zに変化する(図16(c3)→(c4))。ここで、この保留減少アニメーションの実行時間は5F、即ち約167msであるため(図14)、演出図柄95の変動時間が最短の0.3s(図10(b))であったとしても、保留減少アニメーションが次の図柄変動に跨がってしまうようなことはない。
なお、Tb5のように保留増加アニメーションの途中で新たな図柄変動が開始された場合、実行中の保留増加アニメーションの終了を待って保留減少アニメーションを開始するように構成してもよい。また、Tb5のように保留増加アニメーションの途中で新たな図柄変動が開始された場合、(通常遊技状態中よりも保留増加アニメーションの実行時間が短い)特別遊技状態中に限って、実行中の保留増加アニメーションの終了を待って保留減少アニメーションを開始するように構成してもよい。
そして、その保留減少アニメーションの途中で遊技球が第2特別図柄始動手段63に入賞し、第2入賞検出手段63aがその遊技球を検出して(Tb6)、先読み演出抽選手段131aにより先読み保留変化演出に当選するとともに「黄花」の保留変化態様(普通保留変化態様)が選択された場合には、その時点で第2数字保留表示手段94bの表示が「2」から「3」に変化するが、第2演出保留表示手段92bによる第2保留報知画像Y3の保留増加アニメーションについては例えば実行中の保留減少アニメーションの終了を待って開始する(図16(c4)→(c5))。また、この場合の入賞音については、保留増加アニメーションと同時に出力を開始するが、第2入賞検出手段63aによる遊技球検出時(Tb6)に出力を開始するようにしてもよい。
なお、Tb6のように保留減少アニメーションの途中で保留個数が増加した場合には、実行中の保留減少アニメーションを中断して第2保留報知画像を瞬間的に減少後の状態に移行した上で、保留増加アニメーションを開始するように構成してもよい。
保留減少アニメーションの終了後に演出図柄95の変動(例えば変動時間0.3s)が停止し、新たな変動が開始されると(Tb7)、第2数字保留表示手段94bの表示が「3」から「2」に変化するとともに、第2演出保留表示手段92bによる保留減少アニメーションが開始される。
以上説明したように、本実施形態に係るパチンコ機では、特別遊技状態中は通常遊技状態中に比べて図柄の変動時間が相対的に短く、通常遊技状態中よりも特別遊技状態中の方が、入賞検出手段62a,63aによって遊技球が検出されてから第1,第2保留報知画像X1〜,Y1〜が追加表示されるまで、即ち保留増加アニメーションが終了するまでの時間、及び保留増加アニメーションの実行時間が長くなるように構成されているため、相対的に図柄変動時間の長い通常遊技状態中は保留増加アニメーションが終了するまでの時間が長く、相対的に図柄変動時間の短い特別遊技状態中は保留増加アニメーションが終了するまでの時間が短くなり、保留個数増加時における保留報知画像の追加表示を図柄変動との関係でより好適に行うことが可能となる。
また、特別遊技状態中に関し、第2入賞検出手段63aによって遊技球が検出されてから保留増加アニメーションが終了するまでの時間が、図柄の最短変動時間とその後の図柄停止時間との合計、更には図柄の最短変動時間よりも短くなるように構成されているため、変動時間の短い図柄変動が連続するような場合でも保留増加アニメーションの遅れを防止できる。
また、第1始動入賞口81に入賞した遊技球が第1入賞検出手段62aに達するまでに要する時間よりも、第2始動入賞口84に入賞した遊技球が第2入賞検出手段63aに達するまでに要する時間の方が長く、第1入賞検出手段62aによって遊技球が検出されてから第2保留報知画像Y1〜が追加表示されるまで、即ち第2保留増加アニメーションが終了するまでの時間よりも、第2入賞検出手段63aによって遊技球が検出されてから第1保留報知画像X1〜が追加表示されるまで、即ち第2保留増加アニメーションが終了するまでの時間の方が短く、また第1保留増加アニメーションの実行時間よりも第2保留増加アニメーションの実行時間が短くなるように構成されているため、第1,第2特別図柄始動手段62,63の何れについても、遊技球が入賞してから保留増加アニメーションが終了するまでの時間を十分に確保することができ、その間に遊技者は第1,第2特別図柄始動手段62,63から液晶表示手段66に視線を移動させて実行中の保留増加アニメーションを認識することが可能となる。
図17,図18は本発明の第2の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、特別遊技状態中と通常遊技状態中とで保留増加演出の実行時間を略同一にすると共に、特別遊技状態中よりも通常遊技状態中の方が、入賞検出手段による遊技球の検出後、保留増加演出を開始するまでの時間(開始遅延時間)を長くすることにより、特別遊技状態中よりも通常遊技状態中の方が、入賞検出手段による遊技球の検出から保留増加演出の終了までの時間が長くなるように構成した例を示している。
図17は、第1の実施形態の図13を一部変更したものである。図17が図13と異なるのは、通常遊技状態中における第1保留報知画像X1〜X4のアニメーション時間及びアニメーションの内容が特別遊技状態中における第2保留報知画像Y1〜Y4と同じである点と、通常遊技状態中における保留増加演出の開始遅延時間(入賞検出手段による遊技球の検出後、保留増加演出を開始するまでの時間)が0よりも大(ここでは500ms)となっている点である。なお、特別遊技状態中における保留増加演出の開始遅延時間は、第1の実施形態と同じく0に設定されている。
図18は、第1の実施形態における図15と同様、通常遊技状態中における演出図柄95の変動表示、第1数字保留表示手段94a及び第1演出保留表示手段92aによる保留表示、入賞音の出力に関するタイムチャートの一例を示したものである。
図18に示すように、第1特別保留個数が0の状態で遊技球が第1特別図柄始動手段62に入賞すると(Tc1)、その遊技球は第1入賞検出手段62aによって検出される。なお、この第1特別図柄始動手段62では、遊技球の入賞タイミングと第1入賞検出手段62aによる遊技球の検出タイミングとは略同時(入賞検出タイムラグ≒0)である。
第1入賞検出手段62aが遊技球を検出すると、先読み禁止等の場合を除き、先読み演出抽選手段131aによる先読み演出に関する抽選が行われるとともに第1特別図柄及び演出図柄95の変動が開始される。このとき、厳密には第1特別保留個数は一旦0から1に増加し、第1特別図柄の変動開始によって再び0に減少するが、本実施形態では第1特別保留個数の変動はないものとして第1数字保留表示手段94aの表示は「0」のまま変化せず、また第1演出保留表示手段92aには第1保留報知画像X1は追加表示されず、入賞音も出力されないようになっている。演出図柄95の変動が開始されると、液晶表示手段66に変動中保留画像Z(例えば白花)が表示される。
演出図柄95の変動中に遊技球が第1特別図柄始動手段62に入賞し(Tc2)、先読み演出抽選手段131aにより先読み保留変化演出に当選するとともに「青花」の保留変化態様(普通保留変化態様)が選択された場合には、第1数字保留表示手段94aの表示が「0」から「1」に変化するとともに、入賞音の出力が開始される。またその後、第1入賞検出手段62aによる遊技球の検出から所定の開始遅延時間(ここでは500ms)が経過した時点で、第1演出保留表示手段92aによる第1保留報知画像X1の保留増加アニメーションが開始される。この「青花」の保留増加アニメーション(図18(a1)〜(a2))は、蕾から花が咲くまでの変化を表現したもので、実行時間は2F、即ち約66.67msとなっている(図17)。これにより、第1特別図柄始動手段62に遊技球が入賞してから保留増加アニメーションが終了するまで(第1保留報知画像X1が表示されるまで)の時間(図18のS4)を十分に確保することができるため、その間に遊技者は第1特別図柄始動手段62から液晶表示手段66に視線を移動させて実行中の保留増加アニメーションを認識することが可能である。しかもこの場合、特別遊技状態中と共通の保留増加アニメーションを使用しているため、アニメーションデータの記憶容量を削減できるという利点もある。なお、入賞音は保留増加アニメーションの開始時(第1入賞検出手段62aによる遊技球の検出から所定の開始遅延時間が経過した時点)に開始してもよい。
続いて、同じく演出図柄95の変動中に遊技球が第1特別図柄始動手段62に入賞し(Tc3)、先読み演出抽選手段131aにより先読み保留変化演出に当選するとともに「カッパ」の保留変化態様(特別保留変化態様)が選択された場合には、第1数字保留表示手段94aの表示が「1」から「2」に変化するとともに、入賞音の出力が開始される。またその後、第1入賞検出手段62aによる遊技球の検出から所定の開始遅延時間(ここでは500ms)が経過した時点で、第1演出保留表示手段92aによる第1保留報知画像X2が追加表示される(図18(b1))。この特別保留変化態様(カッパ)の場合の第1保留報知画像X2については、0F、即ちアニメーションなしで追加表示される(図17)。この場合も、第1特別図柄始動手段62に遊技球が入賞してから第1保留報知画像X2が表示されるまでの時間(図18のS5)を十分に確保することができるため、その間に遊技者は第1特別図柄始動手段62から液晶表示手段66に視線を移動させて第1保留報知画像X2の追加表示を認識することが可能である。なお、保留増加演出が特定保留変化態様(カッパ)の場合の開始遅延時間を、その他(通常態様、普通保留変化態様)の場合よりも短くしてもよく、その開始遅延時間は0でもよい。また、入賞音は保留増加演出の実行時(第1入賞検出手段62aによる遊技球の検出から所定の開始遅延時間が経過した時点)に開始してもよい。
その後、演出図柄95の変動が停止し、新たな変動が開始されると(Tc4)、第1数字保留表示手段94aの表示が「2」から「1」に変化するとともに、第1演出保留表示手段92aによる保留減少アニメーションが行われる。この保留減少アニメーション(図18(c1)→(c3))については図15と同様である。
また本実施形態では、特別遊技状態中の保留増加演出、保留減少演出については第1の実施形態(図16)と同じであるため、ここでは説明を省略する。
なお本実施形態では、特別遊技状態中における開始遅延時間を0としたが、特別遊技状態中における開始遅延時間は、通常遊技状態中の開始遅延時間よりも短ければ0より大でもよい。また、本実施形態では通常遊技状態中と特別遊技状態中とで共通の保留増加演出を実行するように構成したが、通常遊技状態中の保留増加演出を特別遊技状態中と異ならせてもよい。その場合、アニメーション時間は共通でアニメーションの内容を異ならせてもよいし、アニメーション時間とアニメーションの内容を共に異ならせてもよい。
図19〜図21は本発明の第3の実施形態を例示し、第2の実施形態を更に一部変更して、通常遊技状態中、特別遊技状態中の何れの場合もアニメーションなしの保留増加演出を実行するように構成した例を示している。
図19は、第2の実施形態の図17を一部変更したものである。図19が図17と異なるのは、特別保留変化態様だけでなく全ての保留表示態様について保留増加アニメーションの時間が0F(アニメーションなし)となっている点と、通常遊技状態中、特別遊技状態中における開始遅延時間が夫々600ms,100msに設定されている点である。
図20は、第1の実施形態における図15、第2の実施形態における図18と同様、通常遊技状態中における演出図柄95の変動表示、第1数字保留表示手段94a及び第1演出保留表示手段92aによる保留表示、入賞音の出力に関するタイムチャートの一例を示したものである。
図20に示すように、第1特別保留個数が0の状態で遊技球が第1特別図柄始動手段62に入賞すると(Td1)、その遊技球は第1入賞検出手段62aによって検出される。なお、この第1特別図柄始動手段62では、遊技球の入賞タイミングと第1入賞検出手段62aによる遊技球の検出タイミングとは略同時(入賞検出タイムラグ≒0)である。
第1入賞検出手段62aが遊技球を検出すると、先読み禁止等の場合を除き、先読み演出抽選手段131aによる先読み演出に関する抽選が行われるとともに第1特別図柄及び演出図柄95の変動が開始される。このとき、厳密には第1特別保留個数は一旦0から1に増加し、第1特別図柄の変動開始によって再び0に減少するが、本実施形態では第1特別保留個数の変動はないものとして第1数字保留表示手段94aの表示は「0」のまま変化せず、また第1演出保留表示手段92aには第1保留報知画像X1は追加表示されず、入賞音も出力されないようになっている。演出図柄95の変動が開始されると、液晶表示手段66に変動中保留画像Z(例えば白花)が表示される。
演出図柄95の変動中に遊技球が第1特別図柄始動手段62に入賞し(Td2)、先読み演出抽選手段131aにより先読み保留変化演出に当選するとともに「青花」の保留変化態様(普通保留変化態様)が選択された場合には、第1数字保留表示手段94aの表示が「0」から「1」に変化するとともに、入賞音の出力が開始される。またその後、第1入賞検出手段62aによる遊技球の検出から所定の開始遅延時間(ここでは600ms)が経過した時点で、第1演出保留表示手段92aによる青花の第1保留報知画像X1がアニメーションなしで追加表示される(図20(a1))。これにより、第1特別図柄始動手段62に遊技球が入賞してから第1保留報知画像X1が表示されるまでの時間(図20のS6)を十分に確保することができるため、その間に遊技者は第1特別図柄始動手段62から液晶表示手段66に視線を移動させて第1保留報知画像X1の追加表示を認識することが可能である。なお、入賞音は保留増加演出の実行時(第1入賞検出手段62aによる遊技球の検出から所定の開始遅延時間が経過した時点)に開始してもよい。
続いて、同じく演出図柄95の変動中に遊技球が第1特別図柄始動手段62に入賞し(Td3)、先読み演出抽選手段131aにより先読み保留変化演出に当選するとともに「カッパ」の保留変化態様(特別保留変化態様)が選択された場合には、第1数字保留表示手段94aの表示が「1」から「2」に変化するとともに、入賞音の出力が開始される。またその後、第1入賞検出手段62aによる遊技球の検出から所定の開始遅延時間(ここでは600ms)が経過した時点で、第1演出保留表示手段92aによるカッパの第1保留報知画像X2がアニメーションなしで追加表示される(図20(b1))。この場合も、第1特別図柄始動手段62に遊技球が入賞してから第1保留報知画像X2が表示されるまでの時間(図20のS7)を十分に確保することができるため、その間に遊技者は第1特別図柄始動手段62から液晶表示手段66に視線を移動させて第1保留報知画像X2の追加表示を認識することが可能である。なお、保留増加演出が特定保留変化態様(カッパ)の場合の開始遅延時間を、その他(通常態様、普通保留変化態様)の場合よりも短くしてもよく、その開始遅延時間は0でもよい。また、入賞音は保留増加演出の実行時(第1入賞検出手段62aによる遊技球の検出から所定の開始遅延時間が経過した時点)に開始してもよい。
その後、演出図柄95の変動が停止し、新たな変動が開始されると(Td4)、第1数字保留表示手段94aの表示が「2」から「1」に変化するとともに、第1演出保留表示手段92aによる保留減少アニメーションが行われる。この保留減少アニメーション(図20(c1)→(c3))については図15,図18と同様である。
また図21は、第1の実施形態における図16と同様、特別遊技状態中における演出図柄95の変動表示、第2数字保留表示手段94b及び第2演出保留表示手段92bによる保留表示、入賞音の出力に関するタイムチャートの一例を示したものである。
図21に示すように、第2特別保留個数が0の状態で遊技球が第2特別図柄始動手段63に入賞すると、その遊技球は第2入賞検出手段63aによって検出される(Te1)。なお、第2特別図柄始動手段63では入賞口84から大きく離れた位置に第2入賞検出手段63aが配置されているため(図6)、入賞検出タイムラグは第1特別図柄始動手段62(図5)よりも大きく、第2特別図柄始動手段63に入賞した遊技球は所定時間後に第2入賞検出手段63aによって検出される。
第2入賞検出手段63aが遊技球を検出すると、先読み禁止等の場合を除き、先読み演出抽選手段131aによる先読み演出に関する抽選が行われるとともに第2特別図柄及び演出図柄95の変動が開始される。このとき、厳密には第2特別保留個数は一旦0から1に増加し、第2特別図柄の変動開始によって再び0に減少するが、本実施形態では第2特別保留個数の変動はないものとして第2数字保留表示手段94bの表示は「0」のまま変化せず、第2演出保留表示手段92bには第2保留報知画像Y1は追加表示されず、入賞音も出力されないようになっている。演出図柄95の変動が開始されると、液晶表示手段66に変動中保留画像Z(例えば白花)が表示される。
演出図柄95の変動中に遊技球が第2特別図柄始動手段63に入賞し、第2入賞検出手段63aがその遊技球を検出して(Te2)、先読み演出抽選手段131aにより先読み保留変化演出に当選するとともに「青花」の保留変化態様(普通保留変化態様)が選択された場合には、第2数字保留表示手段94bの表示が「0」から「1」に変化するとともに、入賞音の出力が開始される。またその後、第2入賞検出手段63aによる遊技球の検出から所定の開始遅延時間(ここでは100ms)が経過した時点で、第2演出保留表示手段92bによる青花の第2保留報知画像Y1がアニメーションなしで追加表示される(図21(a1))。このように、特別遊技状態中の開始遅延時間は通常遊技状態中に比べて短くなっているが、第2特別図柄始動手段63は上述したように第1特別図柄始動手段62に比べて入賞検出タイムラグが大きいため、第2特別図柄始動手段63に遊技球が入賞してから第2保留報知画像Y1が表示されるまでの時間(図21のS8)を十分に確保することができ、その間に遊技者は第2特別図柄始動手段63から液晶表示手段66に視線を移動させて第2保留報知画像Y1の追加表示を認識することが可能である。なお、入賞音は保留増加演出の実行時(第2入賞検出手段63aによる遊技球の検出から所定の開始遅延時間が経過した時点)に開始してもよい。
続いて、同じく演出図柄95の変動中に遊技球が第2特別図柄始動手段63に入賞し、第2入賞検出手段63aがその遊技球を検出して(Te3)、先読み演出抽選手段131aにより先読み保留変化演出に当選するとともに「カッパ」の保留変化態様(特別保留変化態様)が選択された場合には、第2数字保留表示手段94bの表示が「1」から「2」に変化するとともに、入賞音の出力が開始される。またその後、第2入賞検出手段63aによる遊技球の検出から所定の開始遅延時間(ここでは100ms)が経過した時点で、第2演出保留表示手段92bによるカッパの第2保留報知画像Y2がアニメーションなしで追加表示される(図21(b1))。この場合も、開始遅延時間は通常遊技状態中に比べて短くなっているが、第2特別図柄始動手段63は上述したように第1特別図柄始動手段62に比べて入賞検出タイムラグが大きいため、第2特別図柄始動手段63に遊技球が入賞してから第2保留報知画像Y2が表示されるまでの時間(図21のS9)を十分に確保することができ、その間に遊技者は第2特別図柄始動手段63から液晶表示手段66に視線を移動させて第2保留報知画像Y2の追加表示を認識することが可能である。なお、入賞音は保留増加演出の実行時(第2入賞検出手段63aによる遊技球の検出から所定の開始遅延時間が経過した時点)に開始してもよい。また、本実施形態では特別遊技状態中における開始遅延時間を100msとしたが、0でもよい。
図22,図23は本発明の第4の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、通常遊技状態中と特別遊技状態中とで保留減少アニメーションの実行時間を異ならせた例を示している。なお、保留減少アニメーションの実行時間と内容以外の構成は第1の実施形態と共通である。
図22に示すように、本実施形態の保留減少アニメーションは、特別遊技状態中よりも通常遊技状態中の方が実行時間が長くなっており、特別遊技状態中の実行時間は第1の実施形態と同じく5F、即ち約167msであるのに対し、通常遊技状態中の実行時間は10F、即ち約333msに設定されている。アニメーション内容は、特別遊技状態中については第1の実施形態(図14)と同じであり、通常遊技状態中については、カッパのキャラクタが保留報知画像を押してシフトさせるようになっている点で特別遊技状態中とは異なっている。
図20は、第1の実施形態における図15(通常遊技状態中)に対し、保留減少アニメーションの実行時間と内容とを変更したもので、それ以外の部分については共通である。図20において、第1特別保留個数が2の状態で演出図柄95の変動が停止し、新たな変動が開始されると(Ta4)、第1数字保留表示手段94aの表示が「2」から「1」に変化するとともに、第1演出保留表示手段92aによる保留減少アニメーションが行われる。即ち、変動中保留画像Zが画面から消去され(図23(c1)→(c2))、カッパのキャラクタが登場して第1保留報知画像X1,X2を待ち行列の前側(ここでは画面右側)に向けて押すことで、第1保留報知画像X1,X2が1個分ずつシフトすると共に先頭の第1保留報知画像X1が新たな変動中保留画像Zに変化した後、カッパのキャラクタは画面から消去される(図23(c2)〜(c4))。これにより、第1保留報知画像X2は消滅し、第1保留報知画像X1は「カッパ」の保留変化態様となる。なお、この保留減少アニメーションの実行時間は10F、即ち約333msであるため(図22)、演出図柄95の変動時間が最短の3s(図10(a))であったとしても、保留減少アニメーションが次の図柄変動に跨がってしまうようなことはない。
またその後、第1保留報知画像X2,X3の保留増加アニメーションの実行中に演出図柄95の変動が停止し、新たな変動が開始されると(Ta7)、第1数字保留表示手段94aの表示が「3」から「2」に変化するとともに、第1演出保留表示手段92aでは、例えば実行中の保留増加アニメーションを中断して第1保留報知画像X2,X3を瞬間的に増加後の状態に移行した上で(図23(d3)→(d4))、第1演出保留表示手段92aによる保留減少アニメーションが開始される。即ち、変動中保留画像Zが画面から消去され(図23(d4)→(d5))、カッパのキャラクタが登場して第1保留報知画像X1〜X3を待ち行列の前側(ここでは画面右側)に向けて押すことで、第1保留報知画像X1〜X3が1個分ずつシフトすると共に先頭の第1保留報知画像X1が新たな変動中保留画像Zに変化した後、カッパのキャラクタは画面から消去される(図23(d5)〜(d7))。なお、保留増加アニメーションの途中で新たな図柄変動が開始された場合、実行中の保留増加アニメーションの終了を待って保留減少アニメーションを開始するように構成してもよい。
また本実施形態では、特別遊技状態中の保留減少アニメーションについては第1の実施形態(図16)と同じであるため、ここでは説明を省略する。
図24は本発明の第5の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、保留減少アニメーションの途中で保留個数が増加した場合、保留減少アニメーションと並行して保留増加アニメーションを実行するように構成した例を示している。
図24は、第1の実施形態における図15を一部変更したもので、保留減少アニメーションの途中で遊技球が第1特別図柄始動手段62に入賞したとき(Ta8)、実行中の保留減少アニメーションを継続しつつ、それと並行して第1保留報知画像X3の保留増加アニメーションを開始するようになっている。即ち図24(d6)に示すように、第1保留報知画像X1〜X3が待ち行列の前側に向けて1個分ずつシフトしている途中で、第1保留報知画像X3の表示位置に芽が出始めている。
このように、保留減少アニメーションと保留増加アニメーションとを並行して実行可能としてもよい。なお、本実施形態では保留減少アニメーションの途中から保留増加アニメーションを並行して実行可能とした例を示したが、保留増加アニメーションの途中から保留減少アニメーションを並行して実行可能としてもよいし、保留減少アニメーションと保留増加アニメーションとを略同時に実行開始可能としてもよい。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、第1の実施形態では、通常遊技状態中における第1保留増加アニメーションと特別遊技状態中における第2保留増加アニメーションとで実行時間を異ならせ、また第2の実施形態では、通常遊技状態中における第1入賞検出手段62aによる遊技球の検出から第1保留増加アニメーションを開始するまでの時間と、特別遊技状態中における第2入賞検出手段63aによる遊技球の検出から第2保留増加アニメーションを開始するまでの時間とを異ならせた例を示したが、それらを組み合わせて前者と後者の両方を異ならせてもよい。
実施形態では、第1特別図柄始動手段62において第1始動入賞口81に入賞した遊技球が第1入賞検出手段62aに達するまでに要する時間よりも、第2特別図柄始動手段63において第2始動入賞口84に入賞した遊技球が第2入賞検出手段63aに達するまでに要する時間の方が長くなるように構成したが、逆に第2特別図柄始動手段63において第2始動入賞口84に入賞した遊技球が第2入賞検出手段63aに達するまでに要する時間よりも、第1特別図柄始動手段62において第1始動入賞口81に入賞した遊技球が第1入賞検出手段62aに達するまでに要する時間の方が長くなるように構成してもよい。この場合、第2入賞検出手段63aによって遊技球が検出されてから第2保留報知画像が追加表示されるまでの時間よりも、第1入賞検出手段62aによって遊技球が検出されてから第1保留報知画像が追加表示されるまでの時間の方が短くなるように構成すればよい。例えば、第2保留増加アニメーションの実行時間よりも第1保留増加アニメーションの実行時間を短く、及び/又は第2入賞検出手段63aによる遊技球の検出後、第2保留増加アニメーションを開始するまでの時間よりも第1入賞検出手段62aによる遊技球の検出後、第1保留増加アニメーションを開始するまでの時間を短くすればよい。
実施形態では、保留減少アニメーションの実行時間を、その時点の遊技状態における図柄の最短変動時間(例えば0.3s)よりも短くしたが、保留減少アニメーションの実行時間を、その時点の遊技状態における図柄の最短変動時間(例えば0.3s)とその後の図柄停止時間(例えば0.5s)との合計よりも短く(例えば0.7s)してもよい。この場合も、保留減少アニメーションが次の図柄変動に跨がってしまうことを防止できる。また、保留増加アニメーションの実行時間を、保留減少アニメーションの実行時間よりも短くしてもよい。
実施形態では、特別保留変化態様(カッパ)の場合の保留増加アニメーションの実行時間を、それ以外の保留表示態様(通常態様、普通保留変化態様)の場合よりも短くした例を示したが、遊技状態毎に、全ての保留表示態様について保留増加アニメーションの実行時間を同じにしてもよい。
第1始動入賞口に入賞した遊技球が第1入賞検出手段に達するまでに要する時間と、第2始動入賞口に入賞した遊技球が第2入賞検出手段に達するまでに要する時間との大小関係は、第1始動入賞口から第1入賞検出手段までの距離と第2始動入賞口から第2入賞検出手段までの距離との大小関係と一致するとは限らない。始動入賞口から入賞検出手段までの距離が同じでも、その間の遊技球通路の傾斜角(例えば水平に近い場合と垂直に近い場合)等によって遊技球の通過時間は大きく異なるからである。
実施形態では、特別利益状態中は演出保留表示手段92、数字保留表示手段94共に非表示としたが(図11)、数字保留表示手段94については特別利益状態中も表示するように構成してもよい。
実施形態では、通常遊技状態中は第2演出保留表示手段92bを非表示とし、特別遊技状態中は第1演出保留表示手段92aを非表示とするように構成したが、通常遊技状態中も第2演出保留表示手段92bを表示し、特別遊技状態中も第1演出保留表示手段92aを表示するように構成してもよい。
実施形態では、特別利益状態の終了後に特別利益状態を開始するように構成した例を示したが、時短状態等の特別遊技状態の開始条件(所定開始条件)はこれに限られるものではなく、例えば所定回数の図柄変動、所定のはずれ態様での図柄停止等を所定開始条件としてもよい。
また本発明は、アレンジボール機、雀球遊技機等の各種弾球遊技機の他、スロットマシン等の弾球遊技機以外の遊技機においても同様に実施することが可能である。