JP2021176409A - 血管内カテーテル - Google Patents

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JP2021176409A JP2020082261A JP2020082261A JP2021176409A JP 2021176409 A JP2021176409 A JP 2021176409A JP 2020082261 A JP2020082261 A JP 2020082261A JP 2020082261 A JP2020082261 A JP 2020082261A JP 2021176409 A JP2021176409 A JP 2021176409A
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隆二 河野
Ryuji Kono
宏 小川
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Abstract

【課題】血管内カテーテルにおいて、検査手順を簡素化する。【解決手段】OCTカテーテル12の先端部12Aに平行光形成部26が設けられている。平行光形成部26は、光ファイバ14からの光を略平行光にして出射する。したがって、OCTカテーテル12から血液が満たされた血管内から外部へ向けて出射させると、略平行光OPは光軸に平行な光線エネルギーが大きいため、血液内においても散乱が抑制された状態で透過する。このため、血管壁にて反射する反射光の光強度の減少が抑制される。つまり、血管壁の観察のために必要な光強度を有しかつ血管壁にて反射する反射光をより多く得ることができる。その結果、血管内に造影剤を注入するなどして血液を除去することなく血管壁の観察が可能となる。これにより、検査手順を簡素化することができる。【選択図】図4

Description

本発明は、血管内カテーテルに関する。
下記特許文献1には、光学コヒーレンス断層画像化を基礎とする画像化方法に関する発明が開示されている。この画像化方法では、検出器に接続されたカテーテルを患者の血管内に挿入し撮像時に血管内に造影剤を注入する。このカテーテルには、光を出射及び光を受信する光学コヒーレンストモグラフィ(以下、単に「OCT」と称する。)カテーテルヘッドが設けられている。OCTカテーテルヘッドから出射された光は、血管壁内において反射若しくは散乱した後、OCTカテーテルヘッドに受信され、検出器へ送られる。検出器では、このOCTカテーテルヘッドに受信された光を解析しかつ画像化処理を行うことで、血管付着物および血管の高解像度の断層画像が生成される。
特開2007−7398号公報
ところで、特許文献1に開示された構成の場合、画像化に際して血管の内部の血流を遮断し血液による光の減衰を低減するために造影剤を注入する必要があった。このため、造影剤の注入に伴い、検査手順が煩雑化する可能性がある。
本発明は上記事実を考慮し、検査手順を簡素化することができる血管内カテーテルを提供することを目的とする。
請求項1に記載の血管内カテーテルは、血管内に挿入可能とされかつ光を伝送する光伝送路を有しているカテーテル本体部と、前記カテーテル本体部の先端部に設けられていると共に、前記光伝送路からの光を略平行光にして出射及び観察対象物にて反射された反射光を受光し前記光伝送路にて外部へ伝送する平行光形成部と、を有している。
請求項1に記載の発明によれば、血管内に挿入可能とされかつ光を伝送する光伝送路を有しているカテーテル本体部の先端部には、平行光形成部が設けられている。平行光形成部は、光伝送路からの光を略平行光にして血液内に出射する。すなわち、カテーテル本体部から血液へ略平行光が出射可能となる。一般的に、血管を撮影するために血管に挿入されるカテーテル内に設けられる光伝送路は光ファイバで構成されており、当該光ファイバの光射出端から直接血管及び血液内に光が出射される。光ファイバから出射される光は、放射状に広がる。この放射状の光を血液が満たされた血管内から外部へ向けて出射させると、血液が有する非等方性(例えば1.3μmの近赤外光に対する血液の非等方散乱係数はg=0.97であり非常に前方散乱が強い)により、放射状に広がった光から光軸方向への回折量が減少し平行光に寄与する割合が減少するので、平行光線エネルギーが減少し、実効減衰量が増大する。つまり、血管壁の観察のために必要な光強度を有する反射光が十分に得られない。一方、本発明のように、平行光形成部が出力する略平行光をカテーテルから血液が満たされた血管内から外部へ向けて出射させると、略平行光は光軸に平行な光線エネルギーが大きく周囲への散乱が抑えられるため、実効減衰量は非常に少なくなる。また、受光の場合も、可逆性を有するので対象物からの後方散乱光(反射光)の平行光成分は、少ない実効減衰量で受光することができる。したがって、血管壁等の観察対象物にて反射する反射光をより多く得て当該反射光を光伝送路にて外部へ伝送することができる。その結果、光伝送路から反射光を取得して画像化等を行うことで、血管内に造影剤を注入するなどして血液を除去することなく観察対象物の観察が可能となる。
ここで、「略平行光」には、ビーム内のどの光線も他の全ての光線と平行になっている光のみならず、ガウシアンビームのようにビーム中心から多少の拡がりを有するものや、ベッセルビームのようにビームが広がらないものや、軽い収束光等を含み、実質的に平行光とみなせるものをいう。
請求項2に記載の血管内カテーテルは、請求項1に記載の発明において、前記カテーテル本体部の先端部には、前記平行光形成部から出射される前記略平行光を前記カテーテル本体部の径方向外側へ向けて反射させる反射部が設けられている。
請求項2に記載の発明によれば、カテーテル本体部の先端部に反射部が設けられている。この反射部は、平行光形成部から出射された略平行光をカテーテル本体部の径方向外側へ向けて反射させる。このため、カテーテル本体部が挿入された血管におけるカテーテルの径方向外側に位置する血管壁へ反射部が反射した反射光を出射させることができるので、カテーテル本体部を挿入した血管における血管壁を容易に観察することができる。
請求項3に記載の血管内カテーテルは、請求項2に記載の発明において、前記反射部は、前記カテーテル本体部の径方向外側へ向けて反射させる反射光を前記カテーテル本体部の軸線周りに回転させる。
請求項3に記載の発明によれば、反射部がカテーテル本体部の径方向外側へ向けて反射させる反射光をカテーテル本体部の軸線周りに回転させることから、カテーテル本体部を血管内に挿入することで、操作者がカテーテル本体部をカテーテル本体部の軸線周りに回転させなくても血管の延在方向に対して直交した方向における血管壁全体を容易に観察することができる。
請求項4に記載の血管内カテーテルは、請求項2又は請求項3に記載の発明において、前記反射部は、前記平行光形成部から出射された前記略平行光を前記カテーテル本体部の径方向外側へ向けて反射させるミラーと、前記ミラーにより反射された前記反射光が前記カテーテル本体部の軸線周りに回転するように前記ミラーを回転させる回転部と、を含んで構成されている。
請求項4に記載の発明によれば、反射部は、ミラーと回転部とを有している。ミラーは、平行光形成部から出射された略平行光をカテーテル本体部の径方向外側へ向けて反射させる。回転部は、ミラーにより反射された反射光がカテーテル本体部の軸線周りに回転するようにミラーを回転させる。したがって、カテーテル本体部を血管内に挿入することで、血管の延在方向に対して直交した方向における血管壁全体を容易に観察することができる。
請求項5に記載の血管内カテーテルは、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の発明において、前記平行光形成部は、凹レンズとされかつ前記光伝送路からの前記光が入射される第1凹レンズと、前記第1凹レンズと同一の光軸上に配置されかつ凸レンズとされていると共に前記第1凹レンズを透過した前記光が入射される第1凸レンズと、前記第1凹レンズと同一の光軸上に配置されかつ凸レンズとされていると共に前記第1凸レンズを透過した前記光が入射される第2凸レンズと、前記第1凹レンズと同一の光軸上に配置されかつ凹レンズとされていると共に第2凸レンズを透過した前記光が入射されかつ前記光を前記平行光形成部から出射させる第2凹レンズと、を含んで構成されていると共に、少なくとも前記光伝送路から前記第1凸レンズまでの間に血液の浸入を制限する浸入制限部が設けられている。
請求項5に記載の発明によれば、平行光形成部は、同一の光軸上に配置された第1凹レンズ、第1凸レンズ、第2凸レンズ及び第2凹レンズを含んで構成されている。第1凹レンズは、光伝送路からの光が入射される。第1凸レンズは、第1凹レンズを透過した光が入射される。第2凸レンズは、第1凸レンズを透過した光が入射される。第2凹レンズは、第2凸レンズを透過した光が入射されかつ当該光を平行光形成部から出射させる。すなわち、光伝送路からの光は、第1凹レンズに入射されることで凹レンズの特性により光軸に対して広がるように屈折して第1凸レンズに入射され、第1凸レンズからは凸レンズの特性により光軸に対して平行になるように屈折して第2凸レンズに入射される。そして、第2凸レンズに入射された光は、凸レンズの特性により光軸に向けて集まるように屈折して第2凹レンズに入射され、第2凹レンズからは凹レンズの特性により光軸に平行になるように屈折する。また、この第2凹レンズから出射される光軸に平行な光、すなわち、略平行光は、第1凸レンズと第2凸レンズとの間の光軸に平行な光よりもビーム径が小さくなる。したがって、略平行光における光軸に直交する断面の光強度が第1凸レンズと第2凸レンズとの間の平行な光における光軸に直交する断面の光強度よりも高くなるため、反射光から画像を生成した際の解像度を高くすることができる。
また、平行光形成部の少なくとも光伝送路から第1凸レンズまでの間に血液の浸入を制限する浸入制限部が設けられていることから、光が光軸に対して広がりながら伝播する部位である光伝送路から第1凸レンズまでの間には血液が浸入しないため、光軸に対して拡がる光が血液の異方性により散乱して光軸に平行な光線エネルギーが小さくなるのを抑制することができる。
請求項1記載の本発明に係る血管内カテーテルは、検査手順を簡素化することができるという優れた効果を有する。
請求項2記載の本発明に係る血管内カテーテルは、血管壁の観察時のカテーテルの操作性を向上させることができるという優れた効果を有する。
請求項3記載の本発明に係る血管内カテーテルは、血管の延在方向に対して直交した方向における血管壁全体の観察時のカテーテルの操作性を向上させることができるという優れた効果を有する。
請求項4記載の本発明に係る血管内カテーテルは、ミラーを使用することで設計及び製品化の容易化を図ることができるという優れた効果を有する。
請求項5記載の本発明に係る血管内カテーテルは、観察対象物の撮影画像を高い解像度にて得られるという優れた効果を有する。
一実施形態に係る血管内カテーテルを備えたカテーテル装置の全体構成を概略的に示す概略図である。 図1に示される血管内カテーテルの先端部側の内部を概略的に示す概略図である。 図1に示される血管内カテーテルから出射される略平行光を示す概略図である。 図2に示される血管内カテーテルの平行光形成部の内部を示す概略図である。 第1変形例に係る血管内カテーテルの平行光形成部の内部を示す概略図である。 第2変形例に係る血管内カテーテルの平行光形成部の内部を示す概略図である。
以下、図1〜図4を用いて、本発明に係る血管内カテーテルの一実施形態について説明する。
(全体構成)
図1に示されるように、OCT装置10は、カテーテル本体部としてのOCTカテーテル12、光伝送路としての光ファイバ14、光源16、画像生成部18、ビームスプリッタ20及び干渉ミラー22を有している。光源16は、光源16からの光としての近赤外線を射出し、この光源16より射出された近赤外線(図中黒矢印A参照)は、一例としてシングルモードファイバの光ファイバ14を介してビームスプリッタ20へ導かれる。ビームスプリッタ20は、半透過性ミラー24により光源16からの近赤外線を2方向に分ける。この分けられた近赤外線のうち一方(図中黒矢印B参照)は光ファイバ14を介して干渉ミラー22へ送られ、干渉ミラー22にて反射されて再度ビームスプリッタ20へ入射(図中白抜き矢印C参照)されて光ファイバ14を介して画像生成部18へ入射(図中白抜き矢印D参照)する。一方、ビームスプリッタ20にて分けられた近赤外線のうち他方(図中黒矢印E参照)は光ファイバ14を介してOCTカテーテル12の先端部12A(図4参照)へ送られ、先端部12Aから血管等の観察対象物へ入射する。そして、観察対象物にて反射された近赤外線がOCTカテーテル12の先端部12Aにて取得されかつ光ファイバ14を介して再度ビームスプリッタ20へ入射(図中白抜き矢印F参照)されて画像生成部18へ入射(図中白抜き矢印D参照)する。画像生成部18は、干渉ミラー22により反射された近赤外線と、観察対象物にて反射された近赤外線とから観察対象物のOCT画像を生成する。なお、これらOCT画像を生成するための構成及び手法は、例えば、特開2007−7398号公報等で公知であるため、詳細な説明を省略する。
(平行光形成部)
図2に示されるように、OCTカテーテル12は、図示しない血管内に挿入可能なサイズ(一例として直径1mm〜1.5mm)とされており、内部に光ファイバ14と平行光形成部26と、反射部28とを有している。平行光形成部26は、OCTカテーテル12におけるビームスプリッタ20(図1参照)と反対側に位置する先端部12A内に設けられており、OCTカテーテル12内の光ファイバ14と接続されている。
図4に示されるように、平行光形成部26は、同一の光軸上に配置された第1凹レンズ30、第1凸レンズ32、第2凸レンズ34、第2凹レンズ36及び浸入制限部としてのシールド38とを有している。第1凹レンズ30は、光ファイバ14の光射出端14Aの近傍に設けられており、OCTカテーテル12の軸方向に沿って光軸が設定された凹レンズとされている。すなわち、第1凹レンズ30には、光ファイバ14の光射出端14Aから射出される近赤外線が入射される。なお、光ファイバ14の光射出端14Aから射出される近赤外線は、当該光ファイバ14の固有の角度で発散するため、第1凹レンズ30には光軸に対して広がる近赤外線が入射される。また、第1凹レンズ30は、入射された近赤外線が光軸に対して広がって出射されるように屈折率及び曲率半径が設定されている。
第1凸レンズ32は、第1凹レンズ30の近傍かつ第1凹レンズ30に対してOCTカテーテル12の先端12B側に設けられており、OCTカテーテル12の軸方向に沿って光軸が設定された凸レンズとされている。すなわち、第1凸レンズ32には、第1凹レンズ30から出射される近赤外線が入射される。なお、前述のように、第1凸レンズ32に入射される第1凹レンズ30からの近赤外線は、光軸に対して広がるように進む。また、第1凸レンズ32は、第1凹レンズ30からの近赤外線が光軸に対して略平行に出射されるように屈折率及び曲率半径が設定されている。
第2凸レンズ34は、第1凸レンズ32の近傍かつ第1凸レンズ32に対してOCTカテーテル12の先端12B側に設けられており、第1凸レンズ32と同様にOCTカテーテル12の軸方向に沿って光軸が設定された凸レンズとされている。すなわち、第2凸レンズ34には、第1凸レンズ32から出射される近赤外線が入射される。なお、前述のように、第2凸レンズ34に入射される第1凸レンズ32からの近赤外線は、光軸と略平行に進む。また、第2凸レンズ34は、第1凸レンズ32からの近赤外線が光軸に集まる方向に出射されるように屈折率及び曲率半径が設定されている。
第2凹レンズ36は、第2凸レンズ34の近傍かつ第2凸レンズ34に対してOCTカテーテル12の先端12B側に設けられており、第1凹レンズ30と同様にOCTカテーテル12の軸方向に沿って光軸が設定された凹レンズとされている。すなわち、第2凹レンズ36には、第2凸レンズ34から出射される近赤外線が入射される。なお、前述のように、第2凹レンズ36に入射される第2凸レンズ34からの近赤外線は、光軸に集まる方向に進む。また、第2凹レンズ36は、第2凸レンズ34からの近赤外線が光軸に対して略平行に出射されるようにかつ当該略平行に出射される近赤外線のビーム径が第1凸レンズ32と第2凸レンズ34との間の近赤外線のビーム径より小さく出射されるように屈折率及び曲率半径が設定されている。すなわち、第2凹レンズ36からは、略平行光OPが出射される。
シールド38は、平行光形成部26の外形を形成する筐体であり、内部に前述した第1凹レンズ30、第1凸レンズ32、第2凸レンズ34、第2凹レンズ36及び光ファイバ14の光射出端14Aが保持されている。また、シールド38は、密封構造とされており、外部から内部への血液等の浸入が制限されている。
(反射部)
反射部28は、平行光形成部26の近傍かつ平行光形成部26に対してOCTカテーテル12の先端12B側に設けられており、ミラー40と回転部42とを有している。ミラー40は、第1凹レンズ30等の光軸の延長線上に配置されており、一例として平行光形成部26側の面が鏡面とされた円形平板状(すなわち、平面鏡)に形成されている。また、ミラー40は、平行光形成部26から出射された略平行光OPをOCTカテーテル12の径方向外側へ向けて反射させるように第1凹レンズ30等の光軸に対して所定の角度で傾けられている。
回転部42は、第1凹レンズ30等の光軸の延長線中心に回転しかつ先端にミラー40が取り付けられた回転軸42Aと、この回転軸42Aを回転させるモータ42Bとを含んで構成されている。モータ42Bは、一例として、微小モータとされており、図示しないハーネスによって外部から電気の供給及び回転の制御が可能とされている。これにより、ミラー40を光軸中心に回転させて平行光形成部26から出射された近赤外線をOCTカテーテル12の周方向に沿って移動させることができる。
平行光形成部26内の第1凹レンズ30、第1凸レンズ32、第2凸レンズ34及び第2凹レンズ36の倍率及びそれぞれのレンズの位置関係並びに反射部28との平行光形成部26との位置関係は、図3に示される通りである。すなわち、本実施形態では、一例として、OCTカテーテル12から出射される略平行光OPのビーム径(ビームウエスト)wが約50μmかつレイリー長Rが約10mmとなるように設定されている。
(本実施形態の作用・効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
本実施形態では、図1に示されるように、血管内に挿入可能とされかつ光を伝送する光ファイバ14を有しているOCTカテーテル12の先端部12Aには、平行光形成部26が設けられている。平行光形成部26は、光ファイバ14からの光を略平行光にして血液内に出射する。すなわち、OCTカテーテル12から血液へ略平行光が出射可能となる。一般的に、血管を撮影するために血管に挿入されるカテーテル内に設けられる光伝送路は光ファイバで構成されており、当該光ファイバの光射出端から直接血管及び血液内に光が出射される。光ファイバから出射される光は、放射状に広がる。通常、光を自由空間に出射した場合はホイヘンスの原理により、フレネルゾーン内では出射点から放射状に広がった光も回折によりそのエネルギーは平行光に寄与する。しかしながら、血液の存在下において光を出射した場合は、血液の非等方性(前述のように非常に前方散乱が強い)のため、放射状に広がった光から光軸方向への回折量が減少し平行光に寄与する割合が減少するので、平行光線エネルギーが減少し、実効減衰量が増大する。つまり、血管壁の観察のために必要な光強度を有する反射光が十分に得られない。一方、本発明のように、平行光形成部が出力する略平行光をカテーテルから血液が満たされた血管内から外部へ向けて出射させると、略平行光は光軸に平行な光線エネルギーが大きく周囲への散乱が抑えられるため、実効減衰量は非常に少なくなる。実際に血液の散乱による透過実効減衰量は1.3μmの近赤外光の場合約7db/mmであることが実験により確認された。また、受光の場合も、可逆性を有するので対象物からの後方散乱光(反射光)の平行光成分は、少ない実効減衰量で受光することができる。したがって、血管壁等の観察対象物にて反射する反射光をより多く得て当該反射光を光伝送路にて外部へ伝送することができる。その結果、十分な感度を有する撮像装置(例えば感度100dbを有するSS−OCT)とOCTカテーテル12とを組み合わせて、光伝送路から反射光を取得して画像化等を行うことで、血管内に造影剤を注入するなどして血液を除去することなく観察対象物の観察が可能となる。これにより、検査手順を簡素化することができる。さらに、より感度の良い撮像装置とOCTカテーテル12とを組み合わせることにより、観察対象物のより深い部位まで血液を除去することなく観察することができる。
また、図4に示されるように、OCTカテーテル12の先端部12Aに反射部28が設けられている。この反射部28は、平行光形成部26から出射された略平行光OPをOCTカテーテル12の径方向外側へ向けて反射させる。このため、OCTカテーテル12が挿入された血管におけるOCTカテーテル12の径方向外側に位置する血管壁へ反射部が反射した反射光を出射させることができるので、OCTカテーテル12を挿入した血管における血管壁の断層画像を容易に生成することができる。これにより、血管壁の観察時や断層画像生成時のカテーテルの操作性を向上させることができる。
さらにまた、反射部28がOCTカテーテル12の径方向外側へ向けて反射させる反射光をOCTカテーテル12の軸線周りに回転させることから、OCTカテーテル12を血管内に挿入することで、操作者がカテーテルをOCTカテーテル12の軸線周りに回転させなくても血管の延在方向に対して直交した方向における血管壁全体の断層画像を容易に生成することができる。これにより、血管の延在方向に対して直交した方向における血管壁全体の観察時や断層画像生成時のカテーテルの操作性を向上させることができる。
また、反射部28は、ミラー40と回転部42とを有している。ミラー40は、平行光形成部26から出射された略平行光OPをOCTカテーテル12の径方向外側へ向けて反射させる。回転部42は、ミラー40により反射された反射光がOCTカテーテル12の軸線周りに回転するようにミラー40を回転させる。したがって、OCTカテーテル12を血管内に挿入することで、血管の延在方向に対して直交した方向における血管壁全体の断層画像を容易に生成することができる。これにより、ミラー40を使用することで設計及び製品化の容易化を図ることができる。
さらに、平行光形成部26は、同一の光軸上に配置された第1凹レンズ30、第1凸レンズ32、第2凸レンズ34及び第2凹レンズ36を含んで構成されている。第1凹レンズ30は、光ファイバ14からの光が入射される。第1凸レンズ32は、第1凹レンズ30を透過した光が入射される。第2凸レンズ34は、第1凸レンズ32を透過した光が入射される。第2凹レンズ36は、第2凸レンズ34を透過した光が入射されかつ当該光を平行光形成部26から出射させる。すなわち、光ファイバ14からの光は、第1凹レンズ30に入射されることで凹レンズの特性により光軸に対して広がるように屈折して第1凸レンズ32に入射され、第1凸レンズ32からは凸レンズの特性により光軸に対して平行になるように屈折して第2凸レンズ34に入射される。そして、第2凸レンズ34に入射された光は、凸レンズの特性により光軸に向けて集まるように屈折して第2凹レンズ36に入射され、第2凹レンズ36からは凹レンズの特性により光軸に平行になるように屈折する。また、この第2凹レンズ36から出射される光軸に平行な光、すなわち、略平行光OPは、第1凸レンズ32と第2凸レンズ34との間の光軸に平行な光よりもビーム径が小さくなる。したがって、略平行光OPにおける光軸に直交する断面の光強度が第1凸レンズ32と第2凸レンズ34との間の平行な光における光軸に直交する断面の光強度よりも高くなるため、反射光から画像を生成した際の解像度を高くすることができる。
また、平行光形成部26の少なくとも光ファイバ14から第1凸レンズ32までの間に血液の浸入を制限するシールド38が設けられていることから、光が光軸に対して広がりながら伝播する部位である光ファイバ14から第1凸レンズ32までの間には血液が浸入しないため、光軸に対して拡がる光が血液の異方性により散乱して光軸に平行な光線エネルギーが小さくなるのを抑制することができる。これらにより、観察対象物の撮影画像を高い解像度にて得ることができる。
さらに、平行光形成部26から出射される略平行光OPは、光ファイバ14等を通らずにOCTカテーテル12内の空間に出射されることから、光ファイバ14等の中を通ることで略平行光OPの波面が乱れるのを抑制することができる。
なお、本実施形態では、平行光形成部26の第1凹レンズ30が光ファイバ14の光射出端14Aと離間された構成とされているが、これに限らず、図5に示されるように、第1凹レンズ30を光ファイバ14の光射出端14Aに直接又は間接的に取り付ける構成としてもよい。また、図示はしないが、第1凹レンズ30を設けずに光ファイバ14の光射出端14Aから射出される発散光を直接第1凸レンズ32に入射させる構成としてもよい。これらにより、平行光形成部26をより小型化することができる。
さらに、平行光形成部26は、複数の凸レンズ及び凹レンズが設けられた構成とされているが、これに限らず、アキシコンレンズやその他の光学部材により略平行光を出射する構成としてもよい。
さらにまた、反射部28は、微小モータを含んで構成された回転部42によりミラー40が回転する構成とされているが、これに限らず、静電モータ、磁気モータ、液体タービン、液体ロータリーモータ、MEMS等その他の駆動源によりミラー40を回転させる構成としてもよい。また、ミラー40を回転させずに、OCTカテーテル12自体を回転させる構成としてもよい。
さらに、OCTカテーテル12には、反射部28が設けられているが、これに限らず、反射部28が設けられておらず、平行光形成部26から略平行光OPをOCTカテーテル12の軸方向に出射する構成としてもよいし、平行光形成部26から直接略平行光OPをOCTカテーテル12の径方向外側へ向けて出射する構成としてもよい。
さらにまた、反射部28のミラー40は、平面鏡とされているが、これに限らず、ミラー40を凸面鏡や各種レンズ、その他の光学素子により構成して、平行光形成部26と一体的に略平行光OPを出射する構成としてもよい。具体的には、図6に示されるように、光ファイバ14の光射出端14Aから射出される発散光を直接第1凸レンズ32に入射させると共に、凸反射鏡50により略平行光を出射させる構成としてもよい。これにより、いわば平行光形成部26と反射部28とを一体化させることができるため、より小型化に寄与することができる。
また、平行光形成部26のシールド38は、内部に第1凹レンズ30、第1凸レンズ32、第2凸レンズ34、第2凹レンズ36及び光ファイバ14の光射出端14Aが保持されかつ密封構造とされているが、これに限らず、少なくとも光源16から第1凸レンズ32までの間に血液の浸入を制限する構成であればよい。
さらに、OCTカテーテル12は、OCT画像を生成する画像生成部18と接続された構成とされているが、これに限らず、内視鏡等その他の装置と接続して観察対象物を観察する構成としてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
12 OCTカテーテル(カテーテル本体部)
12A 先端部
14 光ファイバ(光伝送路)
26 平行光形成部
28 反射部
30 第1凹レンズ
32 第1凸レンズ
34 第2凸レンズ
36 第2凹レンズ
38 シールド(浸入制限部)
40 ミラー
42 回転部

Claims (5)

  1. 血管内に挿入可能とされかつ光を伝送する光伝送路を有しているカテーテル本体部と、
    前記カテーテル本体部の先端部に設けられていると共に、前記光伝送路からの光を略平行光にして出射及び観察対象物にて反射された反射光を受光し前記光伝送路にて外部へ伝送する平行光形成部と、
    を有する血管内カテーテル。
  2. 前記カテーテル本体部の先端部には、前記平行光形成部から出射される前記略平行光を前記カテーテル本体部の径方向外側へ向けて反射させる反射部が設けられている、
    請求項1記載の血管内カテーテル。
  3. 前記反射部は、前記カテーテル本体部の径方向外側へ向けて反射させる反射光を前記カテーテル本体部の軸線周りに回転させる、
    請求項2記載の血管内カテーテル。
  4. 前記反射部は、前記平行光形成部から出射された前記略平行光を前記カテーテル本体部の径方向外側へ向けて反射させるミラーと、前記ミラーにより反射された前記反射光が前記カテーテル本体部の軸線周りに回転するように前記ミラーを回転させる回転部と、を含んで構成されている、
    請求項2又は請求項3に記載の血管内カテーテル。
  5. 前記平行光形成部は、凹レンズとされかつ前記光伝送路からの前記光が入射される第1凹レンズと、前記第1凹レンズと同一の光軸上に配置されかつ凸レンズとされていると共に前記第1凹レンズを透過した前記光が入射される第1凸レンズと、前記第1凹レンズと同一の光軸上に配置されかつ凸レンズとされていると共に前記第1凸レンズを透過した前記光が入射される第2凸レンズと、前記第1凹レンズと同一の光軸上に配置されかつ凹レンズとされていると共に第2凸レンズを透過した前記光が入射されかつ前記光を前記平行光形成部から出射させる第2凹レンズと、を含んで構成されていると共に、少なくとも前記光伝送路から前記第1凸レンズまでの間に血液の浸入を制限する浸入制限部が設けられている、
    請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の血管内カテーテル。
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