JP2021176391A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】AT演出状態に移行するまでの遊技性を向上させることができる遊技機を提供する。【解決手段】遊技機は、特定の役の入賞を補助する指示演出の実行を制御する指示機能制御手段を備え、指示機能制御手段は、指示演出が実行されるAT演出状態と、AT演出状態よりも指示演出が実行される頻度の低い非AT演出状態と、を含む複数種類の演出状態の間で演出状態を移行させ、非AT演出状態であってAT演出状態への移行条件を満たしていない状態において、所定のポイントを付与し、非AT演出状態であってAT演出状態への移行条件を満たしていない状態において、ポイントの蓄積数が所定数に達したことに基づいて、AT演出状態を有利にする特典を付与する。【選択図】図7

Description

本発明は遊技機に関する。
従来から遊技機として、外周面に複数の図柄が配列されたリールを複数備えたスロットマシンが知られている。スロットマシンでは、遊技開始に伴ってリールが回転を開始するとともに、抽選テーブルを用いた内部抽選が行われる。また、リールが停止したときに内部抽選に当選した当選役に対応する図柄組合せが複数のリールによって表示されて、この当選役が入賞となると、入賞した当選役に対応する処理として、例えば、メダル(遊技価値)を払い出すメダル払出処理やメダルを新たに消費することなく再度の遊技を可能とする再遊技処理等が行われる。
また、スロットマシンとして、特定役の入賞を補助する指示機能を有するものが知られている。このようなスロットマシンでは、いわゆるAT演出状態(アシストタイム演出状態:指示演出状態)等において指示機能が作動し、特定役を入賞させるための打順等が報知されることにより、遊技者が当該特定役を入賞させることが容易となる。また、このようなスロットマシンとして、所定のポイントの蓄積数が所定数に達した場合にAT演出状態に移行させる遊技機等が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2017−196183号公報
ところで、遊技機では、AT演出状態に移行するまでの遊技性を向上させることが求められている。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、AT演出状態に移行するまでの遊技性を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の遊技機は、
外周面に複数種類の図柄が配列された複数のリールと、
役の当否を決定する内部抽選を行う内部抽選手段と、
前記複数のリールを遊技毎に回転させ、停止操作を契機として、内部抽選の結果に応じた態様でリールを停止させる制御を行うリール制御手段と、
特定の役の入賞を補助する指示演出の実行を制御する指示機能制御手段と、
を備え、
前記指示機能制御手段は、
前記指示演出が実行されるAT演出状態と、前記AT演出状態よりも前記指示演出が実行される頻度の低い非AT演出状態と、を含む複数種類の演出状態の間で演出状態を移行させ、
前記非AT演出状態であって前記AT演出状態への移行条件を満たしていない状態において、所定のポイントを付与し、
前記非AT演出状態であって前記AT演出状態への移行条件を満たしていない状態において、前記ポイントの蓄積数が所定数に達したことに基づいて、前記AT演出状態を有利にする特典を付与することを特徴とする。
本発明では、非AT演出状態であってAT演出状態への移行条件を満たしていない状態において、ポイントの蓄積数が所定数に達すると、AT演出状態を有利にする特典が付与される。すなわち、遊技者は、AT演出状態が開始されることがまだ決まっていない状態においても、AT演出状態が有利になる特典を獲得することが可能となる。したがって、AT演出状態への移行条件を満たすまでの遊技について、当該特典を獲得するという目的を与え、遊技性を向上させることができる。また、非AT演出状態における遊技数が多くなるほど、ポイントの獲得機会が増え、特典の獲得機会が増えることから、非AT演出状態における遊技数が多くなる場合でも、遊技者の損失感を軽減し、遊技の興趣を向上させることができる。また、当該特典が付与されている場合には、後のAT演出状態が有利になることから、遊技者に遊技を続行する動機を与えることができる。
また、本発明の前記構成において、
前記特典として、有利度の異なる複数種類の特典があり、
前記指示機能制御手段は、
前記非AT演出状態が開始されてから、前記ポイントの蓄積数が前記所定数に最初に達したときには、前記複数種類の特典のうち、有利度の最も低い特典以外の特典を付与することとしてもよい。
このような構成によれば、ポイントの蓄積によって最初に付与される特典が、有利度の高い特典となるので、遊技者は早期に有利度の高い特典を獲得することが可能となる。このため、AT演出状態が開始される前の早い段階から、AT演出状態への期待感を遊技者に抱かせることができる。したがって、遊技の興趣を向上させることができるとともに、遊技者に遊技を続行する動機を与えることができる。
本発明の遊技機によれば、AT演出状態に移行するまでの遊技性を向上させることができる。
本発明の実施の形態に係る遊技機の一例を示すもので、その斜視図である。 同、リールの図柄配列を示す図である。 同、遊技機の概略的な構成を示すブロック図である。 同、内部抽選テーブルを説明するための図である。 同、各当選エリアの当選時における停止操作の態様と入賞役との関係を説明するための図である。 同、遊技状態の状態遷移図である。 同、遊技区間および演出状態の状態遷移図である。 同、特典種別抽選における各特殊特典の当選確率を説明するための図である。 同、上乗せ抽選に係るレベルを説明するための図である。 同、第2特別AT演出状態における表示手段の表示を説明するための図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。本実施の形態は本発明を遊技機の一つであるスロットマシンに適用した場合を例にとって説明するが、本発明は、スロットマシンに限ることなく、パチンコ遊技機等の遊技機に適用されてもよい。
図1に示すように、本発明のスロットマシン(遊技機)10は、遊技者側を向く面である前面側が開口された箱状の筐体11と、当該筐体11の前面側開口を開閉する前面扉12とを備えている。筐体11には、回転自在な第1リール20a、第2リール20bおよび第3リール20cがユニット化されたリールユニットと、メダル(遊技価値)の払い出しを行うホッパー装置等が収納されている。また、前面扉12は、上扉12aと下扉12bとに分割されており、これら上扉12aおよび下扉12bはそれぞれ筐体11に対して開閉自在となっている。
上扉12aには、液晶ディスプレイ(表示手段)13、スピーカ(音出力手段)14などの演出用の装置、および、表示窓16が設けられている。液晶ディスプレイ13は、各種演出用の画像(動画、静止画)を表示する。また、スピーカ14は、各種演出用の音(音楽、効果音、音声等)を出力する。なお、演出用の装置としては、液晶ディスプレイ13やスピーカ14の他にランプ(LED)などの電飾装置、アクチュエータ等で動作可能な可動役物などを設けても良い。
表示窓16の奥には、リールユニットが、その一部を表示窓16の外から視認可能に配置されている。各リール20a〜20cの外周面には、複数種類の図柄が一列に配置されており、各リール20a〜20cが停止すると表示窓16を通して1リール当たり3個の図柄(上段図柄、中段図柄、下段図柄)が表示される。また、表示窓16には、各リール20a〜20cの図柄を視認するための表示位置として、上段、中段、下段が設けられており、各リール20a〜20cの表示位置の組合せによって有効ラインが設定されている。なお、本実施形態の遊技機では、第1リール20aの上段と、第2リール20bの中段と、第3リール20cの下段とによって有効ラインが構成されている。また、本実施形態の遊技機では、1回の遊技に関して必要なメダルの数(規定枚数)が、3枚に設定されており、規定枚数のメダルが投入されると、有効ラインが有効化される。
各リール20a〜20cの外周面には、図2に示すように、赤7図柄「赤7」、青7図柄「青7」、BAR図柄「BAR」、特殊図柄A「SPA」、特殊図柄B「SPB」、リプレイ図柄「RP」、ベル図柄A「BLA」、ベル図柄B「BLB」、スイカ図柄「WM」およびチェリー図柄「CH」の各図柄が配列されている。また、各リール20a〜20cの各図柄には、図柄番号0〜19が対応付けられている。
スロットマシン10では、遊技開始に伴って各リール20a〜20cが回転を開始するとともに内部抽選が実行されて当選役のいずれかの当選またはハズレ(不当選)が決定される。次いで、リール20a〜20cが停止したときに、内部抽選で当選した当選役に対応する図柄組合せが有効ラインに表示されると、この当選役が入賞となり、入賞した当選役に対応する処理(入賞処理)が実行される。
表示窓16の下方には、遊技情報表示部17および有利区間表示器18が設けられている。遊技情報表示部17は、LED、ランプ、7セグメント表示器等からなり、メダルのクレジット数、1回の遊技におけるメダルの払出数あるいは獲得数、エラー情報等の各種遊技情報が表示される。また、有利区間表示器18はLEDを有しており、このLEDの点灯および消灯により、有利区間に滞在しているか否かが報知されるようになっている。
下扉12bには、メダルを投入するメダル投入口22、クレジットされたメダルをベットするためのベットボタン23、遊技を開始する際に操作されるスタートレバー(遊技開始操作手段)24、回転しているリールを停止させるためのストップボタン(停止操作手段)26a,26b,26c、ホッパー装置によりメダルを払い出す払い出し口27、払い出し口27から払い出されたメダルを受けるメダル受け皿28が設けられている。また、メダル投入口22の奥には、メダル投入口22から投入されたメダルの通過を検知するメダルセンサ29(図3参照)が設けられている。
スロットマシン10では、メダル投入口22にメダルが投入、または、ベットボタン23が操作され規定枚数のメダルがベットされることで、スタートレバー24の操作が有効化される。また、有効化されたスタートレバー24が操作されると遊技が開始される。遊技が開始されると、各リール20a〜20cが回転を開始し、各リール20a〜20cの回転速度が一定速度に到達して定常回転となるとストップボタン26a〜26cの操作が有効化される。また、有効化されたストップボタン26a〜26cが操作されると、操作されたストップボタン26a〜26cに対応する各リール20a〜20cを停止する。
図3に示すように、スロットマシン10の内部には、メイン制御基板(主制御装置)31と、サブ制御基板(副制御装置)32とが設けられている。メイン制御基板31は、ベットボタン23、スタートレバー24、ストップボタン26a〜26c、メダルセンサ29等の入力手段からの入力信号を受けて、遊技を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいてリールユニットや、ホッパー装置等の出力手段の制御を行う。また、サブ制御基板32は、メイン制御基板31から送られてくる信号を受けて、演出を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいて液晶ディスプレイ13およびスピーカ14等の演出用の装置の制御を行う。
また、メイン制御基板31とサブ制御基板32とは電気的に接続されており、メイン制御基板31からサブ制御基板32へは遊技状態を示す情報など各種情報(信号)の送信が可能となっているが、サブ制御基板32からメイン制御基板31へは情報を送信できないようになっている。
また、メイン制御基板31やサブ制御基板32等の各基板の機能は、各種のプロセッサ(CPU、DSP等)、IC、あるいはROMやRAM等の情報記憶媒体等のハードウェアや、ROM等に予め記憶されている所定のプログラムからなるソフトウェアにより実現される。
メイン制御基板31は、投入受付手段40と、乱数発生手段41と、内部抽選を行って役の当否を決定する内部抽選手段42と、リールの回転を制御するリール制御手段43と、全てのリールが停止したときに当選役が入賞したか否かを判定する入賞判定手段44と、払出制御手段45と、リプレイ制御手段46と、設定変更手段47と、初期化手段48と、遊技状態制御手段49と、指示機能制御手段51と、演出メイン制御手段52と、記憶手段60と、を備えている。また、記憶手段60は、ROMとRAMとを備えている。
また、サブ制御基板32は、演出サブ制御手段90と、サブ側記憶手段92と、を備えている。また、サブ側記憶手段92は、ROMとRAMとを備えている。
また、演出メイン制御手段52と演出サブ制御手段90とによって、演出制御手段100が構成されている。演出メイン制御手段52は、遊技状態や演出状態等に基づき演出サブ制御手段90へ指示を出す。また、演出サブ制御手段90は、演出メイン制御手段52から送信される遊技状態、演出状態に関する情報、あるいは指示演出を行うか否かの情報に基づき、サブ側記憶手段92に記憶された演出用データを用いて、演出用の装置の制御を行う。なお、本実施形態において説明する演出メイン制御手段52で行う制御は、演出サブ制御手段90で行ってもよく、演出サブ制御手段90で行う制御は、演出メイン制御手段52で行ってもよい。また、本実施形態において説明する演出制御手段100で行う制御は、指示機能制御手段51で行ってもよく、指示機能制御手段51で行う制御は演出制御手段100で行ってもよい。
投入受付手段40は、遊技ごとにメダルの投入を受け付けて、規定数のメダルが投入されたことに基づいて、スタートレバー24に対する遊技開始操作を有効化する処理を行う。具体的には、メダル投入口22にメダルが投入されると、メダルセンサ29がメダルを検知することに伴って、投入受付手段40が、規定数を限度として、投入されたメダルを投入状態(ベット状態)に設定する。また、投入受付手段40は、メダルがクレジットされた状態でベットボタン23が押下されると、規定数を限度として、クレジットされたメダルを投入状態に設定する。なお、本実施形態の遊技機では、規定数のメダルの投入に基づいて有効化されたスタートレバー24に対する最初の押下操作が、遊技開始操作として受け付けられ、当該操作を契機としてリール20a〜20cの回転が開始されるとともに、内部抽選等の抽選が行われる。
また、投入受付手段40は、リプレイが入賞した遊技の次回の遊技では遊技者の所有するメダルを新たに投入状態に設定しないように制御する。具体的には、前回の遊技でリプレイが入賞した場合には、メダルの投入を受け付けている状態でメダル投入口22にメダルが投入されても投入されたメダルを投入状態に設定することなく、クレジット上限数(例えば、50枚)を限度として、投入されたメダルをクレジットする。また、メダルの投入を受け付けている状態においてベットボタン23に対する操作を受け付けないようにして、ベットボタン23が押下されてもクレジットされたメダルを投入状態に設定しないようにする。
乱数発生手段41は、抽選用の乱数値を発生させるものである。乱数値は、例えばインクリメントカウンタ(所定のカウント範囲を循環するように数値をカウントするカウンタ)のカウント値に基づいて発生させることができる。なお、本実施形態において、「乱数」には、数学的な意味でランダムに発生する値のみならず、発生自体は規則的であっても、その取得タイミング等が不規則であるために実質的に乱数として機能しうる値も含まれる。
内部抽選手段42は、有効化されたスタートレバー24が操作されたこと(すなわち、遊技開始)に基づいて内部抽選テーブルを用いた内部抽選を行う。
内部抽選テーブルは、複数の乱数(例えば、0〜65535の65536個の乱数)のそれぞれに対して、小役、リプレイおよびボーナスを含む各種の当選役やハズレ(不当選)が対応付けられたものであり、記憶手段60のROMに設けられた内部抽選テーブル記憶領域61に複数格納されている。本実施形態の遊技機では、後述するように、遊技状態として、一般中状態、RBB内部中状態およびRBB作動中状態が設定可能とされ、設定値として、設定1〜設定6までの6つの設定値が設定可能とされており、内部抽選手段42は、遊技状態および設定値に応じて内部抽選テーブルを選択して内部抽選を行う。
なお、小役とは、入賞することにより、入賞した小役に応じた所定枚数のメダルの払い出しを受けることができる役である。また、リプレイとは、入賞することにより、メダルを新たに消費することなく、再度遊技を行うことができる役である。リプレイが入賞すると、遊技者のメダルを使うことなくスタートレバー24の操作が有効化され、スタートレバー24の操作により遊技を開始することが可能な状態となる。
内部抽選では、乱数発生手段41から抽選用の乱数値を取得し、この乱数値を内部抽選テーブルに照合して当選役に当選したか否かを判定し、当該乱数値に対応付けられた当選役が当選となる。具体的には、内部抽選テーブルには、図4に示すような複数の当選エリアが設けられており、乱数発生手段41から取得される乱数値のそれぞれがいずれかの当選エリアに対応付けられている。また、当選エリアには、1または複数の当選役が含まれる(当選役が対応付けられた)当選エリアと、いずれの当選役も含まれない(ハズレが対応付けられた)当選エリアとがある。また、各当選エリア同士は、含まれる当選役の組み合わせが異なっている。そして、乱数発生手段41から取得された乱数値に対応付けられた当選エリアに属する全ての当選役が、内部抽選の結果として当選となるようになっている。以下では、内部抽選において、当選エリアに属する役が当選することを「当選エリアが当選」ともいうこととする。また、いずれの役にも当選しない場合を「当選エリア「不当選」が当選」ともいうこととする。
図4に示すように、本実施形態の遊技機では、小役として、小役1〜小役45が用意されている。また、小役が含まれる当選エリアとして「小役ALL」、「3枚ALL」、「1枚ALL」、「打順ベルA青1」〜「打順ベルA青4」、「打順ベルA赤1」〜「打順ベルA赤4」、「打順ベルB青1」〜「打順ベルB青4」、「打順ベルB赤1」〜「打順ベルB赤4」、「打順ベルA1」〜「打順ベルA4」、「打順ベルB1」〜「打順ベルB4」、「打順チャンス役1」〜「打順チャンス役10」、「共通3枚1」、「共通3枚2」、「共通1枚」、「スイカ」、「チャンス目A」、「チャンス目B」、「弱チェリー」および「強チェリー」が用意されている。また、小役1〜小役17は入賞すると15枚のメダルが払い出される15枚役となっており、小役18は入賞すると14枚の役が払い出される14枚役となっており、小役19、20は入賞すると3枚の役が払い出される3枚役となっており、小役21〜45は入賞すると1枚の役が払い出される1枚役となっている。
なお、以下では、当選エリア「打順ベルA青1」〜「打順ベルA青4」、「打順ベルA赤1」〜「打順ベルA赤4」、「打順ベルB青1」〜「打順ベルB青4」、「打順ベルB赤1」〜「打順ベルB赤4」、「打順ベルA1」〜「打順ベルA4」および「打順ベルB1」〜「打順ベルB4」をまとめて打順ベルと呼ぶこととする。
当選エリア「小役ALL」は、全ての小役(小役1〜小役45)が重複して当選する当選エリアとなっている。また、当選エリア「3枚ALL」は、全ての3枚役(小役19、小役20)が重複して当選する当選エリアとなっている。また、当選エリア「1枚ALL」は、全ての1枚役(小役21〜小役45)が重複して当選する当選エリアとなっている。また、当選エリア「打順ベルA青1」〜「打順ベルA青4」、「打順ベルA赤1」〜「打順ベルA赤4」、「打順ベルB青1」〜「打順ベルB青4」および「打順ベルB赤1」〜「打順ベルB赤4」は、15枚役のうちいずれか1種類と、1枚役とが重複して当選する当選エリアとなっている。また、当選エリア「打順ベルA1」〜「打順ベルA4」および「打順ベルB1」〜「打順ベルB4」は、15枚役のうちいずれか2種類と1枚役とが重複して当選する当選エリアとなっている。また、当選エリア「打順チャンス役1」〜「打順チャンス役10」は、15枚役(小役17)と14枚役(小役18)と1枚役とが重複して当選する当選エリアとなっている。また、当選エリア「共通3枚1」および「共通3枚2」は、3枚役(小役20)と1枚役とが重複して当選する当選エリアとなっている。また、当選エリア「共通1枚」は、複数種類の1枚役が重複して当選する当選エリアとなっている。また、当選エリア「スイカ」、「チャンス目A」、「弱チェリー」および「強チェリー」は、それぞれ異なる1枚役(小役43、小役44、小役41または小役42)が単独で当選する当選エリアとなっている。また、当選エリア「チャンス目B」は、3枚役(小役19)が単独で当選する当選エリアとなっている。
また、本実施形態の遊技機では、リプレイとして、リプレイ1〜リプレイ7が用意されている。また、リプレイが含まれる当選エリアとして「リプレイ1」〜「リプレイ4」が用意されている。
当選エリア「リプレイ1」〜「リプレイ4」は、複数種類のリプレイが重複して当選する当選エリアとなっている。
また、本実施形態の遊技機では、ボーナスとして、ビッグボーナスが用意されている。また、ボーナスが対応付けられた当選エリアとして、ビックボーナスが単独で当選する当選エリア「RBB」が用意されていると共に、当選エリア「共通1枚」、「スイカ」、「チャンス目A」、「チャンス目B」、「弱チェリー」および「強チェリー」はビッグボーナスが重複して当選するように設定されている。また、当選エリア「共通1枚」、「スイカ」、「チャンス目A」、「チャンス目B」、「弱チェリー」および「強チェリー」は、遊技状態が一般中状態の場合には、ビッグボーナスが重複して当選する一方、遊技状態がRBB内部中状態の場合には、ビッグボーナスが重複して当選しないようにとなっている。
なお、本実施形態の遊技機では、ボーナスとしていわゆる第一種特別役物に係る役物連続作動装置を想定しているが、これ以外のボーナスを用いてもよい。また、他のボーナスも併せて搭載することとしてもよい。また、搭載するボーナスは、それぞれ単独で当選するように設定されていてもよく、リプレイや小役と重複して当選するように設定されていてもよい。
また、ハズレが対応付けられた当選エリアとして「不当選」が用意されている。
各当選エリアは、遊技状態に応じて当選する場合としない場合とが設定されている。換言すると、内部抽選手段42は、遊技状態に応じて内部抽選テーブルを選択して内部抽選を行うようになっており、これにより当選し得る役が変化するようになっている。さらに換言すると、各遊技状態においては、各遊技状態において当選し得る当選エリアが抽選対象に含まれる内部抽選テーブルを用いて内部抽選が行われる。図4では、各遊技状態において各当選エリアが当選し得るか否かを「〇」印によって示している。すなわち、当選エリア「不当選」、「小役ALL」、「3枚ALL」および「1枚ALL」は、遊技状態がRBB作動中状態の場合に当選し、一般中状態またはRBB内部中状態では当選しないようになっている。また、当選エリア「打順ベルA青1」〜「打順ベルA青4」、「打順ベルA赤1」〜「打順ベルA赤4」、「打順ベルB青1」〜「打順ベルB青4」、「打順ベルB赤1」〜「打順ベルB赤4」、「打順ベルA1」〜「打順ベルA4」、「打順ベルB1」〜「打順ベルB4」、「打順チャンス役1」〜「打順チャンス役10」、「共通3枚1」、「共通3枚2」、「共通1枚」、「スイカ」、「チャンス目A」、「チャンス目B」、「弱チェリー」および「強チェリー」は、遊技状態が一般中状態またはRBB内部中状態の場合に当選し、RBB作動中状態では当選しないようになっている。また、当選エリア「RBB」は、遊技状態が一般中状態の場合に当選し、RBB内部中状態またはRBB作動中状態では当選しないようになっている。
各当選エリアには、それぞれに異なる当選エリア番号が付されている。そして、当選エリア番号によって各当選エリアが識別可能となっている。
また、本実施形態の遊技機では、一般中状態とRBB内部中状態とで小役の当選確率が同一となっている。また、一般中状態とRBB内部中状態とでリプレイの当選確率が同一となっている。また、RBB作動中状態ではリプレイに当選しないようになっている。換言すると、一般中状態およびBB内部中状態では、RBB作動中状態よりもリプレイの当選確率が高くなっている。
内部抽選手段42は、内部抽選の結果当選した役に対応する当選フラグを非当選状態(オフ状態)から当選状態(オン状態)に設定する。また、複数の当選役が重複して当選した場合には、重複して当選したそれぞれの役に対応する当選フラグを非当選状態から当選状態に設定する。また、当選フラグの設定情報は、記憶手段60のRAMに設けられた当選フラグ記憶領域62に格納される。
また、当選フラグには、入賞するまで次回以降の遊技に当選状態を持ち越し可能な当選フラグ(持越可能フラグ)と、入賞の如何に関わらず次回以降の遊技に当選状態が持ち越されず、非当選状態にリセットされる当選フラグ(持越不可フラグ)とがある。持越可能フラグが対応づけられる役としては、ビッグボーナスがある。また、持越不可フラグが対応づけられる役としては、小役およびリプレイがある。例えば、内部抽選手段42は、内部抽選でビッグボーナスに当選すると、ビッグボーナスの当選フラグの当選状態を、ビッグボーナスが入賞するまで持ち越す処理を行う。このとき内部抽選手段42は、ビッグボーナスの当選フラグの当選状態が持ち越されている遊技でも、小役およびリプレイについての当否を決定する内部抽選を行っている。すなわち、ビッグボーナスの当選フラグの当選状態が持ち越されている遊技において、小役やリプレイが当選した場合には、既に当選しているビッグボーナスの当選フラグと内部抽選で当選した小役やリプレイの当選フラグとの、2種類以上の役に対応する当選フラグを当選状態に設定する。
また、スロットマシン10は、設定1〜設定6までの6つの設定値について、設定値の違いによって、役の当選確率が異なるようになっている。具体的には、設定が変わると、遊技状態に応じて選択される複数の内部抽選テーブルからなる内部抽選テーブル群が、各設定に対応付けられた内部抽選テーブル群に変更されるようになっており、設定によって小役、リプレイ、ボーナスの当選確率が異なる内部抽選テーブル群に変わるようになっている。
設定変更手段47は、記憶手段60のRAMに設けられた設定値記憶領域63に記憶されている設定値を変更する制御を行う。具体的には、スロットマシン10の内部に設けられた設定変更キーシリンダに設定変更キーが挿入され、設定変更キー(設定変更キーシリンダ)が初期位置から時計回りに90度回された状態でスロットマシン10の電源が投入されると、設定変更手段47は、スロットマシン10を設定変更モードで起動する。設定値は、設定1〜設定6までの6段階の設定値の中から選択できるようになっており、設定1から設定6に向かって順番に出玉率の期待値が高くなるように内部抽選の当選確率が変動するようになっている。設定変更手段47は、設定変更モードにおいてスロットマシン10の内部に設けられた設定変更ボタンが押下される毎に、設定1→設定2→・・・設定6→設定1→・・・の順序で設定値を変更し、スタートレバー24が押下されると、設定値を確定させて、確定された設定値を設定値記憶領域63に記憶させる。また、設定変更キーシリンダに挿入された設定変更キーを初期位置に戻すことによって設定変更モードから遊技モードへ移行させることができるようになっている。
なお、本実施形態では、設定1<設定2<設定3<設定4<設定5<設定6の順で設定値の高低を表現する。
また、設定変更キーシリンダが初期位置にある状態で電源が投入されると、スロットマシン10を遊技モードで起動する。本実施形態の遊技機では、遊技モードでは遊技を行うことができるが、設定値の変更を行うことはできず、設定変更モードでは設定値の変更を行うことはできるが、遊技を行うことはできないようになっている。
初期化手段48は、設定値が変更されると記憶手段60のRAMに記憶されている情報の少なくとも一部を初期化する初期化処理を行う。具体的には、設定値が変更されると初期化手段48は、後述する遊技状態、遊技区間および演出状態を初期状態に戻す処理を行う。すなわち、設定値が変更されると、遊技状態が一般中状態となり、遊技区間が非有利区間となり、演出状態が非有利区間演出状態となり、これらの状態が工場出荷後最初に電源を入れたときと同様の状態となる。また、初期化手段48は、初期化処理において、他にも記憶手段60のRAMに記憶された演出に関する情報等を初期化する。また、サブ制御基板32も初期化手段(図示せず)を備えており、設定値が変更されたことを知らせる信号がメイン制御基板31から送信されると、サブ制御基板32の初期化手段はサブ側記憶手段92のRAMに記憶された演出に関する情報を初期化する。
なお、設定値が変更されても、遊技状態や遊技区間や演出状態が初期状態に戻らないようにしてもよい。
リール制御手段43は、メイン制御基板31による制御のもと有効化されたスタートレバー24が操作されたこと(すなわち、遊技開始)に伴って各リール20a〜20cの回転を開始させるとともに、有効化されたストップボタン26a〜26cが操作されると、操作されたストップボタンに対応するリールの停止制御を行う。
すなわち、リール制御手段43は、ストップボタン26a〜26cの各ボタンが操作される毎に、第1リール20a〜第3リール20cのうち、操作されたボタンに対応するリールの停止位置を決定して、決定された停止位置でリールを停止させる制御を行う。スロットマシン10では、ストップボタン26aが操作されると、第1リール20aの回転が停止され、ストップボタン26bが操作されると、第2リール20bの回転が停止され、ストップボタン26cが操作されると、第3リール20cの回転が停止される。したがって、ストップボタン26a〜26cの操作順序(打順)によって、第1リール20a〜第3リール20cの停止順序が変化する。
なお、以下では、停止操作の順序(ストップボタン26a〜26cの操作順序)について、ストップボタン26a〜26cのうちの全てのストップボタンを操作する1まとまりの停止操作の順序を「打順」とする。また打順を構成する各停止操作のうち、最初に行う停止操作を「第1停止操作」、2番目に行う停止操作を「第2停止操作」、3番目に行う停止操作を「第3停止操作」とする。
また、以下では、第1リール20a、第2リール20b、第3リール20cの順に回転リールを停止させるストップボタン26a、26b、26cの操作を「打順1」とし、第1リール20a、第3リール20c、第2リール20bの順に回転リールを停止させるストップボタン26a、26b、26cの操作を「打順2」とし、第2リール20b、第1リール20a、第3リール20cの順に回転リールを停止させるストップボタン26a、26b、26cの操作を「打順3」とし、第2リール20b、第3リール20c、第1リール20aの順に回転リールを停止させるストップボタン26a、26b、26cの操作を「打順4」とし、第3リール20c、第1リール20a、第2リール20bの順に回転リールを停止させるストップボタン26a、26b、26cの操作を「打順5」とし、第3リール20c、第2リール20b、第1リール20aの順に回転リールを停止させるストップボタン26a、26b、26cの操作を「打順6」とする。
ストップボタン26a〜26cが操作された際の停止制御において、リール制御手段43は、当選フラグが当選状態に設定されている当選役が入賞するように、各リール20a〜20cを停止させる。具体的には、1つの当選役の当選フラグが当選状態に設定されている状態では、この当選役が入賞するように各リール20a〜20cの停止制御を行う。また、複数の当選役の当選フラグが重複して当選状態に設定されている状態では、役毎に定められた優先順位に従って、所定の当選役が入賞するように、各リール20a〜20cを停止させる。本実施形態の遊技機においては、当該優先順位は、「リプレイ>小役>ボーナス」の順序で定められている。そして、リール制御手段43は、優先順位の高い役の入賞形態を構成する図柄が、優先順位が低い役の入賞形態を構成する図柄に優先して有効ライン上に表示されるように、リール20a〜20cを停止させる。
また、内部抽選で複数種類の小役が当選した場合における停止位置の候補についての優先順位は、有効ライン上に表示可能な図柄組合せの数に応じて優先順位を求める場合と、小役について予め定められている配当に基づくメダルの払出数に応じて優先順位を求める場合とが存在する。有効ライン上に表示可能な図柄組合せの数に応じて停止位置の候補についての優先順位を求める場合には、有効ライン上に表示可能な入賞形態を示す図柄組合せの数が多くなる停止位置ほど優先順位が高くなるように各停止位置の候補についての優先順位を求める。メダルの払出数に応じて停止位置の候補についての優先順位を求める場合には、有効ライン上の表示位置に表示されている図柄に対応する小役の配当に基づくメダルの払出数が多くなる停止位置(配当が多い小役を入賞させることができる停止位置)ほど優先順位が高くなるように各停止位置の候補についての優先順位を求める。ただし、メダルの払出数に応じて停止位置の候補についての優先順位を求める場合に、配当が同一の小役が重複して当選した場合には、それぞれの小役を入賞させることができる停止位置の候補についての優先順位はそれぞれ同一のものとして扱われる。
図5に示すように、打順ベルには、それぞれ正解打順と不正解打順とが設定されている。なお、図5は、RBB内部中状態において各当選エリアが当選した場合の、停止操作の態様と入賞する役との関係を示したものである。打順ベルの各当選エリアは、RBB内部中状態において当選した場合に、正解打順で操作がされると15枚役が入賞し得るようになっており、不正解打順で操作がされると1枚役が入賞し得るようになっている。換言すると、RBB内部中状態においていずれかの打順ベルが当選した場合に、正解打順でストップボタン26a〜26cが押下されると、小役1〜16を入賞させることができる停止位置の候補の優先順位が最も高くなるように優先順位が求められ、不正解打順でストップボタン26a〜26cが押下されると、小役21〜小役40を入賞させることができる停止位置の候補の優先順位が最も高くなるように優先順位が求められる。
具体的には、当選エリア「打順ベルA青1」〜「打順ベルA青4」および「打順ベルB青1」〜「打順ベルB青4」は、正解打順で操作がされ、かつ、最初に停止されるリール20a〜20cにおける青7図柄が含まれる所定範囲内の図柄(例えば、図柄番号0〜9のうちのいずれかの図柄)が所定の表示位置(例えば有効ライン上)に位置しているときに第1停止操作がされた場合に、15枚役が入賞するようになっている。換言すると、正解打順で操作をし、かつ、青7図柄を狙って第1停止操作を行うことで、15枚役を入賞させることが可能となっている。また、「打順ベルA青1」〜「打順ベルA青4」および「打順ベルB青1」〜「打順ベルB青4」は、不正解打順で操作がされた場合、および、正解打順で操作がされ最初に停止されるリール20a〜20cにおける青7図柄が含まれない所定範囲内の図柄(例えば、図柄番号10〜19のうちのいずれかの図柄)が所定の表示位置(例えば有効ライン上)に位置しているときに第1停止操作がされた場合には、1枚役が入賞するかあるいはいずれの役も入賞しないようになっている。
また、当選エリア「打順ベルA赤1」〜「打順ベルA赤4」および「打順ベルB赤1」〜「打順ベルB赤4」は、正解打順で操作がされ、かつ、最初に停止されるリール20a〜20cにおける赤7図柄が含まれる所定範囲内の図柄(例えば、図柄番号10〜19のうちのいずれかの図柄)が所定の表示位置(例えば有効ライン上)に位置しているときに第1停止操作がされた場合に、15枚役が入賞するようになっている。換言すると、正解打順で操作をし、かつ、赤7図柄を狙って第1停止操作を行うことで、15枚役を入賞させることが可能となっている。また、「打順ベルA赤1」〜「打順ベルA赤4」および「打順ベルB赤1」〜「打順ベルB赤4」は、不正解打順で操作がされた場合、および、正解打順で操作がされ最初に停止されるリールにおける赤7図柄が含まれない所定範囲内の図柄(例えば、図柄番号0〜9の間のいずれかの図柄)が所定の表示位置(例えば有効ライン上)に位置しているときに第1停止操作がされた場合には、1枚役が入賞するかあるいはいずれの役も入賞しないようになっている。
また、当選エリア「打順ベルA1」〜「打順ベルA4」および「打順ベルB1」〜「打順ベルB4」は、正解打順で操作がされると、15枚役が入賞するようになっている。また、「打順ベルA1」〜「打順ベルA4」および「打順ベルB1」〜「打順ベルB4」は、不正解打順で操作がされると、1枚役が入賞するかあるいはいずれの役も入賞しないようになっている。
また、各打順ベルの正解打順は1通りに定められており、他の5通りの打順は不正解打順とされている。また、当選エリア「打順ベルA青1」〜「打順ベルA青4」は、互いに異なる打順が正解打順に設定されており、当選エリア「打順ベルA赤1」〜「打順ベルA赤4」は、互いに異なる打順が正解打順に設定されており、当選エリア「打順ベルB青1」〜「打順ベルB青4」は、互いに異なる打順が正解打順に設定されており、当選エリア「打順ベルB赤1」〜「打順ベルB赤4」は、互いに異なる打順が正解打順に設定されており、「打順ベルA1」〜「打順ベルA4」は、互いに異なる打順が正解打順に設定されており、「打順ベルB1」〜「打順ベルB4」は、互いに異なる打順が正解打順に設定されている。なお、当選エリア「打順ベルA青1」〜「打順ベルA青4」、当選エリア「打順ベルA赤1」〜「打順ベルA赤4」、当選エリア「打順ベルB青1」〜「打順ベルB青4」、当選エリア「打順ベルB赤1」〜「打順ベルB赤4」、「打順ベルA1」〜「打順ベルA4」および「打順ベルB1」〜「打順ベルB4」は、打順3〜打順6のいずれかが正解打順に設定されており、打順1および打順2は、不正解打順に設定されている。
また、打順ベルの各当選エリアは、一般中状態において当選したときには、RBB内部中状態であれば15枚役が入賞する態様(正解打順および所定のタイミング)で停止操作がされた場合であっても、1枚役が入賞する(15枚役が入賞しない)ようになっている。また、打順ベルの各当選エリアは、一般中状態において当選した場合であって、第1停止操作がRBB内部中状態における正解打順に則したものであった場合(第1停止操作が正解であった場合)、1枚役が必ず入賞する(取りこぼしがない)ようになっている。
当選エリア「打順チャンス役1」〜「打順チャンス役10」は、RBB内部中状態において当選した場合に、打順1または打順2で停止操作がされると14枚役が入賞するようになっている。また、当選エリア「打順チャンス役1」〜「打順チャンス役10」は、RBB内部中状態において当選した場合に、打順3〜打順6のいずれかで停止操作がされると停止操作のタイミングに応じて所定の確率(1/10の確率)で15枚役が入賞し、所定の確率(9/10の確率)で1枚役が入賞するようになっている。なお、当選エリア「打順チャンス役1」〜「打順チャンス役10」のそれぞれは、15枚役を入賞させるための停止操作のタイミングがそれぞれ異なっている。
また、当選エリア「打順チャンス役1」〜「打順チャンス役10」は、一般中状態において当選したときには、RBB内部中状態における14枚役が入賞する打順(打順1および打順2)で停止操作がされた場合であっても、1枚役が(必ず)入賞するようになっている。
なお、図5における括弧書きの内容は、その打順(および、前述した青7図柄あるいは赤7図柄が含まれる所定範囲内の図柄が所定の表示位置に位置している所定の状態)で停止操作が行われた場合における、1枚役および15枚役の入賞率を示している。例えば、「1枚(1/4)」という表記は、停止操作のタイミングが(前記所定範囲内において)ランダムであることを前提として、1/4の確率で1枚役が入賞し、3/4の確率で1枚役を取りこぼす(1枚役が入賞しない)ことを示している。
入賞判定手段44は、リール20a〜20cの回転が停止されると作動され、リール20a〜20cの停止態様に基づいて、役が入賞したか否かを判定する。具体的には、リール20a〜20cが停止することによって有効ライン上に表示(停止表示)された図柄組合せを、記憶手段60のROMに記憶されている入賞判定テーブルに照合する。入賞判定テーブルには、各当選役のそれぞれの入賞形態(停止表示された場合に入賞となる図柄組合せ)が記憶されており、前述した照合により、入賞の有無や入賞した当選役の種類が判明する。メイン制御基板31は、当選役が入賞した場合、入賞した当選役に対応する入賞処理を実行する。入賞処理としては、具体的には、小役が入賞した場合には払出処理を行い、リプレイが入賞した場合にはリプレイ処理(再遊技処理)を行い、ボーナスが入賞した場合には遊技状態を移行させる処理(遊技状態移行制御処理)を行う。
ここで、払出処理は、小役が入賞した場合に、役毎に定められている配当に基づいて決定された枚数のメダルを払い出す処理であり、払出制御手段45が行う。払出制御手段45は、小役が入賞した場合に、役毎に定められている配当に基づいてメダルの払出数を決定し、決定された払出数のメダルをホッパー装置に払い出させる。なお、クレジットが許可されている場合には、ホッパー装置によって実際にメダルを払い出す代わりに、記憶手段60のRAMに設けられたクレジット記憶領域に記憶されているクレジット数(クレジットされたメダルの数)に対して、払出数を加算するクレジット加算処理を行って、仮想的にメダルを払い出す。
本実施形態の遊技機では、小役1〜小役17に入賞すると15枚のメダルが払い出され、小役18に入賞すると14枚のメダルが払い出され、小役19、小役20に入賞すると3枚のメダルが払い出され、小役21〜小役45に入賞すると1枚のメダルが払い出されるようになっている。
また、リプレイ処理は、リプレイが入賞した場合に、次回の遊技に関して遊技者の所有するメダルの投入を要さずに前回の遊技と同じ遊技開始待機状態に設定する処理であり、リプレイ制御手段46が行う。リプレイが入賞した場合には、前回の遊技(当該リプレイが入賞した遊技)において投入状態に設定された枚数と同じ枚数分のメダルを、遊技者の手持ちのメダル(クレジットされたメダルを含む)を使わずに自動的に投入する自動投入処理が行われ、自動投入処理によって投入されたメダルの数に対応する有効ラインを設定した状態で次回のスタートレバー24に対する遊技開始操作を待機する。また、自動投入処理が行なわれた場合、メダルを追加投入することはできないようになっている。
遊技状態制御手段49は、図6に示すように、一般中状態、RBB内部中状態(ボーナス成立状態)およびRBB作動中状態(ボーナス状態)の間で遊技状態を移行させる遊技状態移行制御処理を行う。遊技状態の移行条件は、1の条件が定められていてもよいし、複数の条件が定められていてもよい。複数の条件が定められている場合には、複数の予め定められた条件のうち1の条件が成立したことに基づいて遊技状態を移行させてもよく、複数の予め定められた条件の複数あるいは全てが成立したことに基づいて、遊技状態を移行させてもよい。
また上述のように、内部抽選手段42は、遊技状態に応じて内部抽選テーブルを選択して内部抽選を行う。具体的には、一般中状態では、ビッグボーナスが抽選対象に設定されている内部抽選テーブルを参照して内部抽選を行う。また、RBB内部中状態では、ビッグボーナスが抽選対象から除外された内部抽選テーブルを参照して内部抽選を行う。また、RBB作動中状態では、ビッグボーナスが抽選対象から除外された内部抽選テーブルを参照して内部抽選を行う。
遊技状態は、初期状態においては、一般中状態となっている。一般中状態においては、当選エリア「不当選」、「小役ALL」、「3枚ALL」および「1枚ALL」を除く全ての当選エリアが抽選対象に設定された内部抽選テーブルを参照して内部抽選が行われる。また、一般中状態からはRBB内部中状態への移行が可能となっている。遊技状態制御手段49は、一般中状態においてビッグボーナスが当選した場合に、遊技状態をRBB内部中状態へ移行させる。
RBB内部中状態は、内部抽選でビッグボーナスに当選したことを契機として移行する遊技状態である。RBB内部中状態では、当選エリア「不当選」、「小役ALL」、「3枚ALL」、「1枚ALL」および「RBB」を除く全ての当選エリアが抽選対象に設定された内部抽選テーブルを参照して内部抽選が行われる。また、RBB内部中状態では、ビッグボーナスが入賞するまでビッグボーナスに対応する抽選フラグが当選状態に維持され、ビッグボーナスの入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されると、遊技状態制御手段49は、遊技状態をRBB内部中状態からRBB作動中状態へ移行させる。
RBB作動中状態は、ビッグボーナスの入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されたことを契機として移行する遊技状態である。RBB作動中状態では、当選エリア「不当選」、「小役ALL」、「3枚ALL」および「1枚ALL」が抽選対象に設定された内部抽選テーブルを参照して内部抽選が行われる。また、RBB作動中状態では、RBB作動中状態において払い出されたメダルの合計数により終了条件が成立したか否かを判断し、予め定められた所定枚数(例えば、83枚)を超えるメダルが払い出されると、遊技状態制御手段49は、RBB作動中状態を終了させて、遊技状態を一般中状態へ移行させる。
なお、本実施形態では、RBB作動中状態の終了条件がメダルの払出数の合計によって定められているが、RBB作動中状態での遊技回数や小役の入賞回数等によって終了条件が定められていてもよい。またRBB作動中状態は、1回の遊技で終了するように終了条件が定められたものであってもよい。
指示機能制御手段51は、遊技区間制御手段80と、演出状態制御手段81と、特典付与手段82とを備えている。指示機能制御手段51は、有利区間において特定役の入賞を補助する指示機能の作動に係る処理を行う。具体的には、指示機能制御手段51は、所定の役が当選した場合に、この役の入賞を補助する指示演出を行うか否かを決定する。より具体的には、指示機能制御手段51は、打順ベルが当選した場合に、正解打順を報知して15枚役の入賞を補助する指示演出(打順ナビ演出)を行うか否かを決定する。そして、この決定に基づいて、演出制御手段100が、打順ナビ演出を液晶ディスプレイ13に実行させるようになっている。
遊技区間制御手段80は、図7に示すように、遊技の進行状況に応じて、非有利区間と有利区間との間で遊技区間を移行させる遊技区間移行制御処理を行う。非有利区間は、複数種類の遊技区間の中で初期状態に相当する遊技区間となっている。非有利区間においては、特典付与手段82が有利区間移行抽選を行い、有利区間移行抽選に当選すると、遊技区間制御手段80が遊技区間を有利区間へ移行させる。また、有利区間は、遊技を行うことが可能な回数に上限値(ここでは、1500回とする)が設けられた遊技区間となっている。また、遊技区間が非有利区間に設定されている状態では指示演出を行うことができず、有利区間に設定されている場合に限り指示演出を行うことができるようになっている。遊技区間制御手段80は、有利区間において遊技を行った回数が上限値である1500回に達すると有利区間を終了させ、遊技区間を非有利区間へ移行させる。
特典付与手段82は、非有利区間においては、所定契機で有利区間への移行の可否を決定する抽選(有利区間移行抽選)を行う。具体的には、特典付与手段82は、所定の役(例えば、当選エリア「スイカ」、「チャンス目A」、「チャンス目B」、「弱チェリー」、「強チェリー」等:以下、これらの当選エリアをレア役と呼ぶ)の当選に基づいて、有利区間への移行の可否を決定する抽選(有利区間移行抽選)を行う。そして、有利区間移行抽選に当選すると、遊技区間制御手段80は、遊技区間を非有利区間から有利区間へ移行させる。
また、遊技区間制御手段80は、有利区間において1回の遊技が行われる毎に、スタートレバー24に対する遊技開始操作を契機として、記憶手段60のRAMに設けられた有利区間遊技数カウンタ65の記憶値に一回分の遊技に相当する値として「1」を加算するインクリメント処理を行う。なお、遊技区間制御手段80は、非有利区間においては、有利区間遊技数カウンタ65への加算を行わない。また、非有利区間から有利区間へ移行した時点においては、有利区間遊技数カウンタ65の記憶値は「0」となっている。そして、遊技区間制御手段80は、有利区間遊技数カウンタ65の記憶値がしきい値(上限値)「1500」に達すると、有利区間の終了条件が成立したとして、遊技区間を有利区間から非有利区間へ移行させる。すなわち、有利区間における遊技回数は、上限値が1500回に設定されており、有利区間において1500回を超える遊技が連続して行なわれないようになっている。
また、遊技区間制御手段80は、有利区間において、記憶手段60のRAMに設けられた差枚数カウンタ64の記憶値をメダルの差枚数によって更新し、メダルの払出数に相当する値(例えば、15枚のメダルの払い出しがあった場合には「15」とし、いずれの役も入賞せずに払い出しがなかった場合には「0」とする)から遊技に使用されたメダルの投入数に相当する値(例えば、3枚の投入があった場合には「3」とする)を減算して当該遊技における差枚数の演算結果を求めて、この演算結果を差枚数カウンタ64の記憶値に加算する更新処理を行う。なお、遊技区間制御手段80は、非有利区間においては、差枚数カウンタ64への加算を行わない。また、非有利区間から有利区間へ移行した時点においては、差枚数カウンタ64の記憶値は「0」となっている。そして、遊技区間制御手段80は、差枚数カウンタ64の記憶値がしきい値(例えば、「2400」)を超えた場合に有利区間の終了条件が成立したとして、遊技区間を有利区間から非有利区間へ移行させる。なお、差枚数カウンタ64の記憶値は初期値「0」を下回らないように制御され、例えば、遊技開始時における差枚数カウンタ64の記憶値が「2」であり、遊技を行った結果、いずれの役も入賞せずにメダルの払い出しがなかった場合には、その遊技における差枚数の演算結果が「−3」となり、差枚数カウンタ64の記憶値に差枚数の演算結果を加算すると初期値「0」を下回ってしまうが、更新後の差枚数カウンタの記憶値は初期値「0」を下限値としてカウントストップされるようになっている。すなわち、有利区間において獲得可能なメダル数には、上限値が設定されており、有利区間においてメダルが最も減少したときを基準「0」として、当該基準からのメダルの増加数が2400枚を超えた場合に有利区間が終了するようになっている。また、遊技においてリプレイの入賞があった場合には、リプレイの入賞した遊技で当該遊技の規定投入数に相当するメダルの払い出しがあったものとして取り扱って差枚数を求め、リプレイの入賞によって無償で提供される次回の遊技については実際のメダルの投入は行われていなくても当該遊技の規定投入数に相当するメダルの投入が行われたものとして扱い、差枚数を求めることとしてもよい。
また、有利区間表示器18は、非有利区間において消灯し、有利区間において点灯するようになっている。
なお、有利区間表示器18は、有利区間に移行すると同時に点灯させる必要はなく、最初の指示演出を行うまでに点灯させればよい。また、一度点灯させると、有利区間が終了するまでは、消灯しないようになっている。
演出状態制御手段81は、図7に示すように、非有利区間演出状態、非AT演出状態、およびAT演出状態(指示演出状態)を含む複数種類の演出状態の間で演出状態を移行させる演出状態移行制御処理を行う。また、AT演出状態には、AT準備演出状態、通常AT演出状態、第1特別AT演出状態、第2特別AT演出状態が含まれる。演出状態の移行条件は、1の条件が定められていてもよいし、複数の条件が定められていてもよい。複数の条件が定められている場合には、複数の予め定められた条件のうち1の条件が成立したことによって演出状態を移行させてもよく、複数の予め定められた条件の複数あるいは全てが成立したことに基づいて、演出状態を移行させてもよい。
非有利区間演出状態は、複数種類の演出状態の中で初期状態に相当する演出状態である。非有利区間においては、演出状態制御手段81は、演出状態を非有利区間演出状態に設定している。非有利区間演出状態(非有利区間)においては、上述のように特典付与手段82が有利区間移行抽選を行っており、有利区間移行抽選において有利区間への移行が決定されると、演出状態制御手段81は、演出状態を非AT演出状態に移行させる。
非AT演出状態は、有利区間が開始される際に基本的に移行する演出状態であり、有利区間の開始時については、非AT演出状態に移行する確率が他の演出状態に移行する確率よりも高く設定されている。詳しくは後述するが、非AT演出状態においては、特典付与手段82は、所定条件の成立で所定のポイントを付与するとともに、当該ポイントの蓄積数が所定数に達したことに基づいて、AT演出状態を有利にする特典(特殊特典)を付与する。
また、非AT演出状態は、AT演出状態に比べ、打順ナビ演出が実行される頻度が低く、打順ナビ演出がほぼ行われないか、あるいは全く行われないようになっている。
また、非AT演出状態においては、特典付与手段82は、AT演出状態への移行の可否を決定する抽選(AT抽選)を行う。具体的には、特典付与手段82は、例えば、非AT演出状態において(非AT演出状態における所定期間において)レア役に当選した場合に、AT抽選を行う。そして、AT抽選に基づいてAT演出状態への移行が決定されると演出状態制御手段81は演出状態をAT演出状態へ移行させる。具体的には、演出状態制御手段81は、演出状態をAT準備演出状態へ移行させる。
また、非AT演出状態における遊技の回数には、上限が設定されており、非AT演出状態において所定回数(例えば999回)の遊技が実行されると、演出状態制御手段81は、演出状態をAT演出状態(AT準備演出状態)へ移行させる。すなわち、本実施形態の遊技機では、AT演出状態へ移行するまでの遊技回数に所謂天井が設定されている。なお、非AT演出状態における遊技の回数は、例えば、当該回数をカウントするためのカウンタを記憶手段60のRAMに設けて管理してもよい。
AT演出状態においては、指示機能制御手段51は、打順ベルが当選すると、正解打順を報知する打順ナビ演出の実行を決定する。また、打順ナビ演出の実行が決定されると演出制御手段100は、液晶ディスプレイ13に正解打順を表示させる。なお、本実施形態の遊技機では、AT準備演出状態、通常AT演出状態、第1特別AT演出状態および第2特別AT演出状態のいずれの演出状態においても、打順ベルが当選した際に、打順ナビ演出が実行されるようになっているが、AT準備演出状態、第1特別AT演出状態または第2特別AT演出状態における打順ナビ演出の発生頻度を、通常AT演出状態よりも低くしてもよい。なお、ここで、頻度が低いとは打順ナビ演出が全く行われない場合を含む。
AT演出状態の継続は、記憶手段60のRAMに設けられたAT終了判定カウンタ67
の記憶値に基づいて管理されている。指示機能制御手段51は、AT準備演出状態を経て移行する第1特別AT演出状態および第2特別AT演出状態において、AT終了判定カウンタ67に設定する値を決定する。換言すると、指示機能制御手段51は、第1特別AT演出状態および第2特別AT演出状態において、AT終了判定カウンタ67の記憶値を増加させる。さらに換言すると、AT準備演出状態、第1特別AT演出状態および第2特別AT演出状態は、AT演出状態の継続に係る値(AT終了判定カウンタ67の記憶値)の初期値を決定する演出状態となっている。なお、AT準備演出状態、第1特別AT演出状態および第2特別AT演出状態における具体的な処理は後述する。
また、演出状態制御手段81は、通常AT演出状態において、メダルの払出数に相当する値(例えば、15枚のメダルの払い出しがあった場合には「15」とし、いずれの役も入賞せずに払い出しがなかった場合には「0」とする)から遊技に使用されたメダルの投入数に相当する値(例えば、3枚の投入があった場合には「3」とする)を減算して当該遊技における差枚数の演算結果を求めて、この演算結果をAT終了判定カウンタ67の記憶値から減算する更新処理を行う。そして、演出状態制御手段81は、通常AT演出状態においてAT終了判定カウンタ67の記憶値がしきい値「0」に達すると、AT演出状態の終了条件(終了条件のうちの1つ)が成立したとして、演出状態を通常AT演出状態から非有利区間演出状態へ移行させる。また、このとき、遊技区間制御手段80は、遊技区間を有利区間から非有利区間へ移行させる。すなわち、本実施形態の遊技機では、AT演出状態(通常AT演出状態)において獲得したメダルの枚数が所定数(第1特別AT演出状態および第2特別AT演出状態で設定された数)に達したことに基づいて、AT演出状態が終了するようになっている。
なお、通常AT演出状態においてAT終了判定カウンタ67の記憶値がしきい値「0」に達した際に、第1特別AT演出状態または第2特別AT演出状態への移行の権利を有している場合には、演出状態制御手段81は、演出状態を第1特別AT演出状態または第2特別AT演出状態へ移行させる。
なお、AT演出状態において獲得したメダルの枚数のカウントは、例えば、以下のように行ってもよい。すなわち、AT演出状態が開始されるときのAT終了判定カウンタ67の記憶値を「0」とし、通常AT演出状態では、1回の遊技が行われる毎にメダルの投入数に相当する値をAT終了判定カウンタ67の記憶値から減算する処理を行うとともに、小役が入賞してメダルが払い出される場合にメダルの払出数に相当する値をAT終了判定カウンタ67の記憶値に加算する処理を行うこととしてもよい。そして、AT終了判定カウンタ67の記憶値がしきい値(例えば、「1000」:1000枚の差枚数に相当する値)に達したことに基づいてAT演出状態を終了させるようにしてもよい。また、この例では、後述する上乗せ抽選に当選する等して、上乗せを行う場合に、AT終了判定カウンタ67の値から上乗せ数に相当する値を減算する処理を行うようにしてもよいし、上乗せ数に相当する値をしきい値に加算してAT演出状態の終了条件となるしきい値を再設定(更新)するようにしてもよい。
なお、本実施形態の遊技機では、AT演出状態の継続を、AT演出状態において獲得したメダルの枚数に基づいて管理しており、具体的には、AT演出状態において獲得したメダルの差枚数に基づいて管理しているが、例えば、AT演出状態における遊技回数や打順ナビ演出の回数等に基づいて管理してもよい。すなわち、AT終了判定カウンタ67の記憶値が、AT演出状態において実行可能な遊技の回数(AT遊技回数)や、AT演出状態において実行可能な打順ナビ演出の回数(打順ナビ回数)等を表すものとしてもよい。換言すると、後述する上乗せ抽選等によって上乗せされる値は、AT遊技回数や打順ナビ回数を示すものであってもよい。そして、第1特別AT演出状態や第2特別AT演出状態において、AT終了判定カウンタ67にAT遊技回数や打順ナビ回数等を設定するとともに、通常AT演出状態において、遊技が行われる毎あるいは打順ナビ演出が行われる毎にAT終了判定カウンタ67の記憶値を更新し、AT終了判定カウンタ67の記憶値がしきい値に達したことに基づいて、AT演出状態を終了させることとしてもよい。
なお、非有利区間演出状態からAT演出状態へ直接移行することがあるようにしてもよい。例えば、有利区間移行抽選において、単に有利区間(非AT演出状態)への移行の可否を決定するのではなく、演出状態をAT演出状態に移行させるか、非AT演出状態に移行させるか、それとも非有利区間演出状態のまま移行させないか抽選することとしてもよい。換言すると、AT抽選を非有利区間演出状態において行ってもよい。
また、AT演出状態は、ボーナスの当選あるいは入賞に基づいて移行する遊技状態に応じて設定されるものであってもよい。例えば、遊技状態がRBB内部中状態である場合にAT演出状態への移行を可能とし、一般中状態やRBB作動中状態においてはAT演出状態への移行を不可能としてもよい。換言すると、一般中状態やRBB作動中状態においては、例えば、AT抽選に当選したとしてもAT演出状態に移行させないこととしてもよく、また、AT抽選を行わないようにしてもよい。
また、演出状態がAT演出状態であって遊技状態がRBB内部中状態であるときにボーナスに入賞した場合、このボーナスの入賞により移行するRBB作動中状態の終了後に一般中状態を経由して再びRBB内部中状態に移行するまでの間、AT演出状態を中断することとしてもよい。すなわち、ボーナスに入賞すると打順ナビ演出を止め、再びRBB内部中状態に移行すると打順ナビ演出を再開させるようにしてもよい。
指示機能制御手段51は、有利区間が終了し、遊技区間が非有利区間に移行する際に、指示機能に係る情報として記憶手段60のRAMに記憶されている情報を初期化する指示機能情報初期化処理を行う。具体的には、指示機能制御手段51は、有利区間遊技数カウンタ65の記憶値、差枚数カウンタ64の記憶値、指示機能に係る抽選に関するフラグ(抽選結果)、AT終了判定カウンタ67の記憶値、ポイントカウンタ68の記憶値、特典ストックカウンタ69の記憶値、第1特別AT演出状態ストックカウンタ70の記憶値および第2特別AT遊技数カウンタ71の記憶値等を初期化する。すなわち、指示機能に係る情報は、複数の有利区間を跨いで持ち越されることがないようになっている。また、初期化手段48が、設定値が変更された際に行う上述の初期化処理を行うと、ここで示した指示演出に係る情報も初期化されるようになっている。
演出制御手段100は、演出状態がAT演出状態である場合に、打順ベルが当選すると、正解打順を報知して15枚役の入賞を補助する指示演出(打順ナビ演出)を液晶ディスプレイ13およびスピーカ14等の演出装置に実行させる制御を行う。打順ベルが当選し、指示演出で報知された正解打順に沿ってストップボタン26a〜26cが押下されると必ず15枚役が入賞して15枚のメダルを獲得することができるようになっている。
なお、指示演出を行う場合には、遊技情報表示部17の7セグメント表示器にも正解打順を示す情報が表示される。
次に、指示機能に係る処理について詳細に説明する。
記憶手段60のRAMには、ポイントカウンタ68が設けられている。そして、ポイントカウンタ68の記憶値が所定値「100」に達すると、特典付与手段82は、特殊特典を遊技者に付与する。換言すると、特典付与手段82は、ポイントが100ポイントに達すると、特殊特典を付与する。
非AT演出状態の開始時には、ポイントカウンタ68の記憶値は、基本的に「0」となっている。ただし、設定変更後、最初に非AT演出状態が開始されるときには、ポイントカウンタ68の記憶値は「50」となる。
特典付与手段82は、非AT演出状態における内部抽選の結果に応じてポイントカウンタ68の記憶値を更新する。換言すると、特典付与手段82は、非AT演出状態における内部抽選の結果に応じて、遊技者にポイントを付与する。具体的には、特典付与手段82は、内部抽選において当選エリア「スイカ」または「弱チェリー」が当選した場合に、ポイントカウンタ68の記憶値を「5」増加させる(5ポイント付与する)。また、特典付与手段82は、内部抽選において当選エリア「チャンス目A」または「チャンス目B」が当選した場合に、ポイントカウンタ68の記憶値を「10」増加させる。また、特典付与手段82は、内部抽選において当選エリア「強チェリー」が当選した場合に、ポイントカウンタ68の記憶値を「20」増加させる。また、特典付与手段82は、内部抽選においてこれら以外の当選エリア(その他役)が当選した場合に、ポイントカウンタ68の記憶値を増加させるか否か(ポイントを付与するか否か)決定する抽選(ポイント付与抽選)を行う。そして、ポイント付与抽選においてポイントの付与が決定されると、特典付与手段82は、ポイントカウンタ68の記憶値を「1」増加させる。
なお、以下では、当選エリア「スイカ」、「弱チェリー」、「チャンス目A」、「チャンス目B」および「強チェリー」をレア役と呼び、それ以外の(全ての)当選エリアをその他役と呼ぶこととする。なお、その他役には、リプレイが含まれる当選エリアを含まないものとしてもよい。換言すると、その他役は、小役が含まれる当選エリアであって、レア役以外の当選エリアとしてもよい。
また、特典付与手段82は、非AT演出状態において特定のリール演出が実行された場合に、ポイントカウンタ68の記憶値を「30」増加させる。ここで、リール演出とは、リール制御手段43が、リール20a〜20cを特定態様で動作させる演出である。リール演出では、例えば、リール20a〜20cを所定角度だけ通常の回転方向とは逆方向に回転させたり、リール20a〜20cを所定角度回転させた位置で停止させたりする。本実施形態の遊技機では、複数種類のリール演出が用意されており、内部抽選で当選エリア「チャンス目A」、「チャンス目B」または「強チェリー」が当選した場合に所定確率で特定リール演出が実行されるようになっている。そして、この特定リール演出が実行された場合に、ポイントカウンタ68の記憶値が「30」増加するようになっている。
なお、前述の当選エリア「チャンス目A」または「チャンス目B」の当選に基づく10ポイントの付与や、当選エリア「強チェリー」の当選に基づく20ポイントの付与は、特定リール演出が実行され、30ポイントの付与がされる場合には、重複して行われないようにされていてもよく、重複して行われるようにされていてもよい。
また、本実施形態の遊技機では、非AT演出状態には、ポイントの獲得に対する期待度が異なる複数の状態として、ポイント通常確率状態と第1ポイント高確率状態と第2ポイント高確率状態とが用意されている。また、第1ポイント高確率状態は、ポイント通常確率状態よりも、ポイントの獲得に対する期待度が高く(所定回数の遊技において、より多くのポイントが付与される確率が高く)なっている。また、第2ポイント高確率状態は、第1ポイント高確率状態よりも、ポイントの獲得に対する期待度が高くなっている。
演出状態制御手段81は、非AT演出状態において、ポイント通常確率状態と第1ポイント高確率状態と第2ポイント高確率状態との間で状態を移行させる。ポイント通常確率状態は、非AT演出状態において基本的に滞在する状態となっている。また、第1ポイント高確率状態は、ポイント通常確率状態から所定契機(例えば、レア役の当選)で移行する状態となっている。また、第2ポイント高確率状態は、AT演出状態の終了を契機として移行する状態となっている。また、第2ポイント高確率状態は所定回数(例えば30回)の遊技を実行すると終了し、ポイント通常確率状態に移行するようになっている。
ポイント通常確率状態と第1ポイント高確率状態と第2ポイント高確率状態とでは、ポイント付与抽選に基づいてポイントが付与される確率が異なっている。具体的には、ポイント通常確率状態におけるポイント付与抽選では、設定値に応じて約13.3%〜15.5%の確率でポイントが付与されるのに対し、第1ポイント高確率状態および第2ポイント高確率状態におけるポイント付与抽選では、ポイント通常確率状態よりも高い約66.4%の確率でポイントが付与されるようになっている。なお、ポイント通常確率状態は、設定値が高いほど、ポイント付与抽選に基づいてポイントが付与される確率が高くなっている。一方、第1ポイント高確率状態および第2ポイント高確率状態では、ポイント付与抽選に基づいてポイントが付与される確率は、設定値に関わらず同一となっている。
また、特典付与手段82は、第1ポイント高確率状態および第2ポイント高確率状態においては、内部抽選の結果に応じて決定したポイント数を増加させる抽選(ポイント増加抽選)を実行する。ポイント増加抽選では、内部抽選の結果に応じて決定されたポイント数を、1倍にするか、2倍にするか、4倍にするかが決定される。また、第2高確率状態は、第1高確率状態に比べ、ポイント増加抽選において高い倍率が選択される確率が高くなっている。特典付与手段82は、内部抽選の結果に応じて決定したポイント数を、ポイント増加抽選で決定した倍率で倍増させた値だけ、ポイントカウンタ68の記憶値を増加させる。
なお、ポイント増加抽選は、増加(倍増)されるポイント数が決定された遊技において実行することとしてもよく、当該遊技の次遊技以降に実行することとしてもよい。
特典付与手段82は、ポイントカウンタ68の記憶値が所定値「100」に達すると、特殊特典を遊技者に付与する。また、特典付与手段82は、特殊特典の付与に伴い、ポイントカウンタ68の記憶値から当該所定値「100」を減算する(ポイントカウンタ68の記憶値を「0」にする)。すなわち、本実施形態の遊技機では、非AT演出状態が開始されてからAT演出状態が開始されるまでの間、ポイントの蓄積が繰り返されるようになっており、所定値に達した回数分の特殊特典が付与されるようになっている。
なお、本実施形態の遊技機では、ポイントカウンタ68の記憶値がしきい値としての所定値「100」に達すると特殊特典が付与されるようになっており、当該しきい値は変動しないようになっている。しかし、所定の条件が成立すると(例えば、レア役の当選等に基づいて実行される抽選に当選すると)、当該しきい値が低くなり、特殊特典の獲得に必要なポイント数が減少するようになっていてもよい。また、非AT演出状態の開始時や、ポイントカウンタ68の記憶値が当該しきい値に達したタイミング等の所定のタイミングで、しきい値を決定する抽選等を行い当該しきい値を設定することとしてもよい。すなわち、当該しきい値は変動するものであってもよい。
本実施形態の遊技機では、特殊特典として、第1特殊特典と、第2特殊特典と、第3特殊特典との3種類の特典が用意されている。また、遊技者にとっての有利度合いは、第1特殊特典よりも第2特殊特典の方が高く、第2特殊特典よりも第3特殊特典の方が高くなっている。
また、付与された各特殊特典の数は、記憶手段60のRAMに設けられた特典ストックカウンタ69で管理される。すなわち、特典ストックカウンタ69には、第1〜第3の各特殊特典のストック数が記憶されるようになっており、特典付与手段82は、各特殊特典を付与する場合に、特典ストックカウンタ69の各特殊特典についての記憶値(ストック数)を「1」増加させる。
付与される特殊特典の種類は、抽選(特典種別抽選)によって決定される。すなわち、特典付与手段82は、ポイントカウンタ68の記憶値が所定値「100」に達すると、特典種別抽選によって決定された、いずれの特殊特典を付与する。
なお、本実施形態の遊技機では、特典種別抽選は、非AT演出状態の開始時およびポイントカウンタ68の記憶値が所定値に達し、いずれかの特殊特典が付与された直後に実行されるようになっている。すなわち、ポイントカウンタ68の記憶値が所定値に達した場合に、いずれの特殊特典を付与するかは、所定値に達する前(ポイントのカウントを開始する際)に予め決定されており、ポイントカウンタ68の記憶値が所定値に達すると、この予め決定された特殊特典を付与するようになっている。なお、付与する特殊特典の種類はいつ決定してもよく、例えば、ポイントカウンタ68の記憶値が所定値に達したときに、いずれの特殊特典を付与するか決定し、決定した特殊特典を付与することとしてもよい。
特典種別抽選における、各特殊特典の当選確率は、図8のように設定されている。また、非AT演出状態における最初の特典種別抽選と、2回目以降の特典種別抽選とでは、各特殊特典の当選確率が異なっている。具体的には、最初の特典種別抽選では、第1特殊特典の当選確率が0%に設定されており、第2特殊特典の当選確率が約66.8%に設定されており、第3特殊特典の当選確率が約33.2%に設定されている。すなわち、最初の特典種別抽選では、遊技者にとっての有利度合いが最も低い第1特殊特典は選択されないようになっている。換言すると、最初の特典種別抽選では、遊技者にとっての有利度合いが所定の有利度合いよりも高い特殊特典が選択されるようになっている。また、2回目以降の特典種別抽選では、第1特殊特典の当選確率が約79.7%に設定されており、第2特殊特典の当選確率が約17.2%に設定されており、第3特殊特典の当選確率が約3.1%に設定されている。
なお、非AT演出状態における最初の特典種別抽選および2回目以降の特典種別抽選は、各特殊特典の当選確率が、設定値に関わらず同一となっている。
また、本実施形態の遊技機では、ポイントカウンタ68の記憶値が所定値「100」に達すると、必ず特殊特典が付与されるようになっている。換言すると、特典種別抽選では、いずれの特殊特典も当たらないハズレが存在しないようになっている。なお、特典種別抽選にハズレが存在してもよく、ポイントカウンタ68の記憶値が所定値「100」に達した際にいずれの特殊特典も付与されない場合があってもよい。
蓄積されたポイント数(ポイントカウンタ68の記憶値)は、液晶ディスプレイ13に表示されるようになっている。具体的には、ポイントカウンタ68の記憶値を10倍した数が液晶ディスプレイ13に表示されるようになっている。すなわち、液晶ディスプレイ13に表示されたポイント数が「1000」に達すると、特殊特典が付与されるようになっている。また、本実施形態の遊技機では、液晶ディスプレイ13に表示するポイント数を、実際に蓄積されているポイント数よりも低く見せる場合がある。具体的には、例えば、ポイントカウンタ68の記憶値が「100」の場合でも、液晶ディスプレイ13のポイント数の表示を「1000」とせず「800」等とする場合がある。すなわち、内部的には、ポイントカウンタ68の記憶値が、特殊特典が付与される値「100」に達している場合であっても、未だ達していないかのように遊技者に報知する場合がある。そして、特殊特典を獲得したことを遊技者に報知可能な所定のタイミング等に合わせて、ポイントカウンタ68の記憶値が「100」に達したこと(達していたこと)を遊技者に報知するとともに、特殊特典を獲得したこと(獲得していたこと)を遊技者に報知するようになっている。なお、特殊特典を獲得したこと(獲得していたこと)を遊技者に報知する前に、AT演出状態への移行が確定してしまった場合や、AT演出状態へ移行してしまった場合には、AT演出状態へ移行することを報知した後(報知する画面を液晶ディスプレイ13に表示した後)や、AT演出状態へ移行した後に、特殊特典を獲得したことを報知してもよい。
なお、本実施形態の遊技機では、液晶ディスプレイ13に表示するポイント数を、実際に蓄積されているポイント数よりも高く見せることはないようになっている。例えば、ポイントカウンタ68の記憶値が「50」しかないにも関わらず、液晶ディスプレイ13のポイント数の表示を「600」等とする(「500」よりも高くする)ことは無いようにされている。
また、遊技者が獲得した特殊特典の数は、特殊特典の種類毎に、液晶ディスプレイ13に表示されるようになっている。具体的には、特典ストックカウンタ69に、第1特殊特典が2つ、第2特殊特典が3つ、第3特殊特典が1つストックされている場合に、演出制御手段100は、「第1特殊特典×2」、「第2特殊特典×3」、「第3特殊特典×1」のように液晶ディスプレイ13に表示させるようになっている。
また、AT演出状態への移行が確定した際あるいはAT演出状態に移行した際に、ポイントカウンタ68の記憶値が「1」以上「99」未満であった場合、特殊特典を付与するか否か決定する抽選を行い、当該抽選に当選した場合に特殊特典を付与するようになっている。なお、当該抽選では、いずれかの特殊特典が付与される確率よりも、いずれの特殊特典も付与されないハズレとなる確率の方が高くなっている。なお、本実施形態の遊技機では、ポイントカウンタ68の記憶値が「1」以上「99」未満のいずれ値であっても、当該抽選において特殊特典が付与される確率は同一となっている。しかし、ポイントカウンタ68の記憶値に応じて、当該抽選において特殊特典が付与される確率を異ならせてもよい。具体的には、例えば、記憶値が大きいほど特殊特典が付与される確率が高くなるようにしてもよく、記憶値が特定の値である場合に特殊特典が付与される確率が高くなるようにしてもよい。
演出状態が非AT演出状態からAT演出状態に移行した際に、特殊特典が「1」以上ストックされている場合(特典ストックカウンタ69の記憶値が「1」以上の場合)、第1特別AT演出状態への移行の権利を獲得するか否か決定する遊技が実行される(第1特別AT獲得遊技)。第1特別AT獲得遊技では、特典付与手段82は、第1特別AT演出状態への移行の権利を付与するか否か決定する抽選(第1特別AT付与抽選)を行う。また、特典付与手段82は、第1特別AT付与抽選の実行に伴い、特殊特典のストック数(特典ストックカウンタ69の記憶値)を「1」減少させる。すなわち、AT準備演出状態においては、特殊特典を有している場合、特殊特典を消費して第1特別AT付与抽選が実行される。また、第1特別AT付与抽選は、1遊技に1回実行されるようになっており、ストックされている特殊特典の数だけ、第1特別AT付与抽選(第1特別AT獲得遊技)が実行されるようになっている。具体的には、非AT演出状態からAT演出状態(AT準備演出状態)に移行すると、まず、5回の打順ナビ演出が実行される。そして、特殊特典がストックされている場合、5回の打順ナビ演出が実行された後に、ストックされている特殊特典の数だけ、第1特別AT獲得遊技が繰り返し実行される。
第1特別AT獲得抽選(第1特別AT獲得遊技)は、消費する特殊特典の種類に応じて、第1特別AT演出状態への移行の権利の獲得に対する期待度が異なっている。具体的には、第1特殊特典を消費して実行される第1特別AT付与抽選は、25%の確率で、第1特別AT演出状態への移行の権利が付与されるようになっている。また、第2特殊特典を消費して実行される第1特別AT付与抽選は、50%の確率で、第1特別AT演出状態への移行の権利が付与されるようになっている。また、第3特殊特典を消費して実行される第1特別AT付与抽選は、100%の確率で、第1特別AT演出状態への移行の権利が付与されるようになっている。また、付与された第1特別AT演出状態への移行の権利の数は、記憶手段60のRAMに設けられた第1特別ATストックカウンタ70で管理されている。すなわち、第1特別ATストックカウンタ70には、第1特別AT演出状態のストック数が記憶されるようになっており、特典付与手段82は、第1特別AT演出状態への移行の権利を付与する場合に、第1特別ATストックカウンタ70の記憶値(ストック数)を「1」増加させる。
また、第1特別AT獲得遊技における内部抽選でレア役が当選した場合、第1特別AT演出状態への移行の権利が付与されるとともに、1回分の第1特別AT獲得遊技が付与されるようになっている。具体的には、各特殊特典に基づいて(第1〜第3特殊特典のいずれかを消費して)実行される第1特別AT獲得遊技においてレア役が当選した場合、同一種類の特殊特典に基づいて実行される第1特別AT獲得遊技が再度実行される。
非AT演出状態からAT演出状態(AT準備演出状態)に移行し、5回の打順ナビ演出が実行された後であって、特殊特典のストック数が「0」である場合に、演出状態制御手段81は、演出状態を第1特別AT演出状態または第2特別AT演出状態へ移行させる。具体的には、5回の打順ナビ演出の実行後、特殊特典のストック数が「0」であるとき(「0」となるとき)に、第1特別AT演出状態のストック数(第1特別ATストックカウンタ70の記憶値)が「1」以上であれば演出状態制御手段81は、演出状態を第1特別AT演出状態へ移行させ、第1特別AT演出状態のストック数が「0」であれば演出状態制御手段81は、演出状態を第2特別AT演出状態へ移行させる。
第1特別AT演出状態は、所謂上乗せ特化ゾーンとなっている。第1特別AT演出状態においては、特典付与手段82は、毎遊技、AT終了判定カウンタ67の記憶値を「10」以上増加させるようになっている。また、第1特別AT演出状態においては、少なくとも3回以上の遊技が実行されるようになっている。すなわち、1回の第1特別AT演出状態においては、AT終了判定カウンタ67の記憶値は、「30」以上増加するようになっている。また、1回の特別AT演出状態におけるAT終了判定カウンタ67の記憶値の増加数の期待値は、約「100」となっている。
また、本実施形態の遊技機では、第1特別AT演出状態には、複数のモードが用意されている。各モードは、第1特別AT演出状態での遊技回数(遊技回数の期待値)や、AT終了判定カウンタ67の記憶値の増加数(増加数の期待値)が互いに異なっている。また、いずれのモードとなるかは、第1特別AT付与抽選において、第1特別AT演出状態への移行の権利が付与されるか否か決定されるのに伴って決定されるようになっている。具体的には、第1特別AT付与抽選が実行される遊技を開始するための遊技開始操作に基づいて、第1特別AT演出状態への移行の権利を付与するか否か、および、いずれのモードに移行するかが決定されるようになっている。
また、演出状態制御手段81は、演出状態を第1特別AT演出状態へ移行させる毎に、第1特別ATストックカウンタ70の記憶値から「1」を減算する。また、演出状態制御手段81は、第1特別AT演出状態において所定回数の遊技が実行されると第1特別AT演出状態を終了させるが、このとき第1特別ATストックカウンタ70の記憶値が「1」以上であれば、演出状態制御手段81は、再度第1特別AT演出状態を開始させる。すなわち、第1特別AT演出状態は、第1特別ATストックカウンタ70の記憶値が「0」になるまで繰り返し実行されるようになっている。換言すると、AT準備演出状態において付与された第1特別AT演出状態への移行の権利の数だけ、第1特別AT演出状態が繰り返し実行されるようになっている。また、第1特別AT演出状態が終了するときに、第1特別ATストックカウンタ70の記憶値が「0」であれば、演出状態制御手段81は、演出状態を第2特別AT演出状態へ移行させる。
第2特別AT演出状態は、所謂上乗せ特化ゾーンとなっている。第2特別AT演出状態は、保証遊技回数が15回に設定されており、最低15回の遊技が実行されるようになっている。
第2特別AT演出状態においては、特典付与手段82は、AT終了判定カウンタ67の記憶値を増加させるか否か(上乗せを行うか否か)決定する抽選(上乗せ抽選)を行う。上乗せ抽選に当選すると、特典付与手段82は、AT終了判定カウンタ67の記憶値を増加させる。一方、上乗せ抽選において非当選となると、特典付与手段82は、AT終了判定カウンタ67の記憶値を増加させない。
また、第2特別AT演出状態は、上乗せの発生確率が変動するようになっている。具体的には、第2特別AT演出状態は、上乗せ抽選の当選確率が変動するようになっている。本実施形態の遊技機では、図9に示すように、上乗せ抽選の当選確率について複数段階のレベルが用意されており、レベルが高くなるほど当選確率が上昇するようになっている。具体的には、低い方から高い方に向けてレベル1〜レベル5の5段階のレベルが用意されている。
第2特別AT演出状態においては、内部抽選でその他役が当選した場合に上乗せ抽選が実行される。そして、本実施形態の遊技機では、その他役が当選した場合に実行される上乗せ抽選の当選確率が、レベルが高くなるほど高くなるようになっている。
なお、本実施形態の遊技機では、内部抽選でレア役が当選した場合には、必ず、上乗せが行われるようになっている。すなわち、内部抽選でレア役が当選した場合には、必ず、AT終了判定カウンタ67の記憶値が増加されるようになっている。なお、このような構成を実現するためには、内部抽選でレア役に当選した場合に、当選確率が100%の上乗せ抽選を実行することとしてもよく、上乗せ抽選を実行せずに上乗せを行うこととしてもよい。
また、レベル1およびレベル2の各レベルの上乗せ抽選の当選確率は、設定値が高いほど高くなっている。具体的には、レベル1の上乗せ抽選の当選確率は、設定1の場合約33.2%であるのに対し、設定6の場合約46.9%となっている。また、レベル2の上乗せ抽選の当選確率は、設定1の場合約39.8%であるのに対し、設定6の場合約48.4%となっている。また、レベル3〜レベル5の各レベルの上乗せ抽選の当選確率は、設定値に関わらず同一となっている。具体的には、レベル3の上乗せ抽選の当選確率は、設定値に関わらず約50%となっている。また、レベル4の上乗せ抽選の当選確率は、設定値に関わらず約66.8%となっている。また、レベル5の上乗せ抽選の当選確率は、設定値に関わらず100%となっている。以上から明らかなように、本実施形態の遊技機では、設定値が高いほど上乗せ抽選に基づいて上乗せがされる確率が高くなっているとともに、所定段階以上のレベルにおいては上乗せ抽選に基づいて上乗せがされる確率が設定値に関わらず等しくなっている。
本実施形態の遊技機では、第2特別AT演出状態の開始時においては、上乗せ抽選のレベルは基本的にレベル1となっている。また、本実施形態の遊技機では、第2特別AT演出状態における内部抽選でリプレイが当選したことに基づいて、上乗せ抽選のレベルが上昇するようになっている。具体的には、特典付与手段82は、第2特別AT演出状態における内部抽選でリプレイが当選すると、レベルを上昇させるか否か決定する抽選(昇格抽選)を行い、当該昇格抽選において当選となると、レベルを1上昇させる。また、レベルが1〜3のときに行われる昇格抽選は、当選確率が100%に設定されている。すなわち、レベルが1〜3の状態においては、リプレイが当選すると必ずレベルが1上昇するようになっている。一方、レベルが4のときに行われる昇格抽選は、レベルが1〜3のときに行われる昇格抽選に比べて当選確率が低く設定されている。換言すると、レベルが4のときに行われる昇格抽選では、非当選となり、レベルが上昇しないことがある。また、レベルが4のときに昇格抽選に当選し、レベルが5に上昇すると、特典付与手段82は、後述する第2特別AT遊技数カウンタ71の記憶値を「10」増加させる。
なお、本実施形態の遊技機では、第2特別AT演出状態が開始されてから終了するまでの間にレベルが下がることはないようにされている。
また、第2特別AT演出状態では、上乗せを実行することが決定された場合(上乗せ抽選に当選した場合等)に、上乗せ数を増加させる遊技(増加遊技)を付与するか否か決定する抽選(増加遊技付与抽選)を行う。なお、増加遊技付与抽選は、上乗せを実行することが決定された遊技において行ってもよく、当該遊技の次の遊技を開始するためのスタートレバー24に対する遊技開始操作を契機として行ってもよい。増加遊技付与抽選において当選すると、特典付与手段82は、増加遊技を付与する。一方、増加遊技付与抽選において非当選となると、特典付与手段82は、増加遊技を付与しない。
すなわち、本実施形態の遊技機では、その他役の当選に基づいて実行される上乗せ抽選で当選した場合や、レア役に当選した場合に、まず、AT終了判定カウンタ67の記憶値に加算する数(上乗せ数)を決定し、当該上乗せ数をAT終了判定カウンタ67の記憶値に加算する。なお、当該上乗せ数は、抽選によって決定することとしてもよく、固定値等としてもよい。また、増加遊技が実行される場合には、当該上乗せ数に加え、増加遊技で決定された増加数が、AT終了判定カウンタ67の記憶値に加算される。
また、本実施形態の遊技機では、第2特別AT演出状態には、増加遊技付与抽選において増加遊技が付与される確率の異なる複数種類の状態として、通常確率状態と2種類の高確率状態(第1高確率状態および第2高確率状態)と特別高確率状態とが用意されている。
第2特別AT演出状態に移行する際には、まず、特典付与手段82は、状態を通常確率状態とするか特別高確率状態とするか決定する抽選(特別高確率状態抽選)を行う。特別高確率状態抽選において、特別高確率状態とすることが決定された場合、演出状態制御手段81は、演出状態を第2特別AT演出状態の特別高確率状態とする。また、特別高確率状態抽選において、通常確率状態とすること(特別高確率状態としないこと)が決定された場合、特典付与手段82は、通常確率状態の開始後(第2特別AT演出状態の開始後)、高確率状態へ移行するまでの遊技回数を決定する抽選(高確移行ゲーム数抽選)を行う。第2特別AT演出状態を開始する際に実行される高確移行ゲーム数抽選では、高確率状態へ移行するまでの遊技回数は、0回、5回または10回のいずれかに決定される。また、高確移行ゲーム数抽選の実行に伴い、第1高確率状態と第2高確率状態とのいずれの高確率状態に移行するかが決定される。そして、演出状態制御手段81は、高確移行ゲーム数抽選で決定された回数の遊技の実行後に、通常確率状態から第1高確率状態または第2高確率状態に移行させる。なお、上述のように、第2特別AT演出状態の保証遊技回数は15回に設定されているため、最低でも1回は通常確率状態から高確率状態へ移行するようになっている。
特別高確率状態抽選において、特別高確率状態とすることが決定された場合、第2特別AT演出状態が終了するまで、特別高確率状態が継続する。一方、特別高確率状態抽選において、通常確率状態とすることが決定された場合、高確移行ゲーム数抽選で決定された回数の遊技が実行されると、通常確率状態から高確率状態に移行する。また、高確率状態は、5回の遊技にわたり継続し、5回の遊技が実行されると、高確率状態から通常確率状態へ移行する。また、高確率状態から通常確率状態へ移行する際には、特典付与手段82は、高確移行ゲーム数抽選を再度行い、次に高確率状態へ移行するまでの遊技回数を決定する。なお、高確率状態から通常確率状態へ移行する際に実行される高確移行ゲーム数抽選、すなわち第2特別AT演出状態における2回目以降の高確移行ゲーム数抽選では、高確率状態へ移行するまでの遊技回数は、5回、10回、15回または20回のいずれかに決定される。
通常確率状態は、内部抽選でその他役が当選した場合の増加遊技付与抽選において増加遊技が付与される確率が、約3.1%に設定されている。また、通常確率状態は、内部抽選で当選エリア「スイカ」または「弱チェリー」が当選した場合の増加遊技付与抽選において増加遊技が付与される確率が、約50%に設定されている。また、通常確率状態は、内部抽選で当選エリア「チャンス目A」、「チャンス目B」または「強チェリー」が当選した場合の増加遊技付与抽選において増加遊技が付与される確率が、100%に設定されている。また、通常確率状態は、前述の特定リール演出が実行される遊技における増加遊技付与抽選において増加遊技が付与される確率が、100%に設定されている。
第1高確率状態は、内部抽選でその他役が当選した場合の増加遊技付与抽選において増加遊技が付与される確率が、約50%に設定されている。また、第1高確率状態は、内部抽選でレア役が当選した場合の増加遊技付与抽選において増加遊技が付与される確率が100%に設定されている。また、第1高確率状態は、前述の特定リール演出が実行される遊技における増加遊技付与抽選において増加遊技が付与される確率が、100%に設定されている。
第2高確率状態は、内部抽選でその他役が当選した場合およびレア役が当選した場合の増加遊技付与抽選において増加遊技が付与される確率が100%に設定されている。また、第2高確率状態は、前述の特定リール演出が実行される場合の増加遊技付与抽選において増加遊技が付与される確率が、100%に設定されている。
増加遊技においては、上乗せ数をどれだけ増加させるか決定する。また、各増加遊技においては、特典付与手段82は、増加遊技を継続するか否か決定する抽選(増加遊技継続抽選)を行う。そして、増加遊技継続抽選に当選した場合、特典付与手段82は、増加遊技を継続させる。すなわち、増加遊技継続抽選に当選すると、特典付与手段82は、1回の増加遊技を付与する。また、各増加遊技における内部抽選においてレア役が当選した場合、特典付与手段82は、100%の確率で増加遊技を継続させる。ただし、本実施形態の遊技機では、増加遊技の継続回数は上限が3回に設定されており、最大で3回しか続かないようにされている。このため、3回目の増加遊技においては、内部抽選でレア役が当選した場合でも増加遊技が付与されないようになっている。すなわち、増加遊技は、1〜3回連続して実行されるようになっている。また、3回目の増加遊技においては、内部抽選でレア役が当選した場合に、第1特別AT演出状態への移行の権利を付与するか否か決定する抽選(第1特別AT付与抽選)を行う。
増加遊技においては、特典付与手段82は、倍化抽選またはループ抽選を行い、上乗せ数の増加数を決定する。そして、1〜3回の増加遊技が実行されると、上乗せの実行が決定された遊技において決定された基礎値としての上乗せ数(上乗せ抽選またはレア役の当選に基づいて決定された上乗せ数)に、1〜3回の増加遊技(倍化抽選またはループ抽選)において決定された増加数としての上乗せ数を足した値がAT終了判定カウンタ67の記憶値に加算される。
ここで、倍化抽選とは、上乗せの実行が決定された遊技およびそれまでの増加遊技で決定された上乗せ数を何倍にするか決定する抽選である。特典付与手段82は、倍化抽選によって上乗せ数の倍率を決定し、上乗せの実行が決定された遊技およびそれまでの増加遊技で決定された上乗せ数(基礎値と増加数との合計)を当該倍率で倍増させる。換言すると、特典付与手段82は、上乗せの実行が決定された遊技およびそれまでの増加遊技で決定された上乗せ数が、倍化抽選によって決定された倍率で倍増されるように、増加数を決定し、AT終了判定カウンタ67の記憶値に加算する。本実施形態では、倍化抽選において選択され得る倍率は、2倍、3倍、4倍、6倍または8倍となっている。
また、ループ抽選とは、当選または非当選を決める抽選を、非当選という結果が出るまで繰り返し行い、当選の合計回数に応じて上乗せ数の増加数を決定するものである。すなわち、例えば、抽選が80回続き(80回連続で当選し)、81回目の抽選で非当選となった場合、当選回数80回×基準値分の増加数が遊技者に付与される。本実施形態の遊技機では、増加遊技において実行され得るループ抽選として、当該基準値が「100」に設定された第1ループ抽選と、当該基準値が「10」に設定された第2ループ抽選と、当該基準値が「1」に設定された第3ループ抽選とが用意されている。また、第1ループ抽選と第2ループ抽選と第3ループ抽選とでは、ループ抽選における当選確率(ループ確率)が異なっており、第1ループ抽選よりも第2ループ抽選の方が当選が連続する確率が高く、第2ループ抽選よりも第3ループ抽選の方が当選が連続する確率が高くなっている。また、第1ループ抽選では、増加数の保証値が「100」に設定されており、ループ抽選によって決定された増加数が「100」未満の場合、増加数を「100」に変更するようになっている。また、第2ループ抽選および第3ループ抽選では、増加数の保証値が「30」に設定されており、ループ抽選によって決定された増加数が「30」未満の場合、増加数を「30」に変更するようになっている。特典付与手段82は、ループ抽選に基づいて増加数を決定し、決定された増加数を、上乗せの実行が決定された遊技およびそれまでの増加遊技で決定された上乗せ数に追加する。
なお、増加遊技において倍化抽選と各ループ抽選とのいずれの抽選を行うかは、増加遊技の付与時等に抽選によって決定することとしてもよく、増加遊技の開始時等に(スタートレバー24に対する遊技開始操作を契機として)抽選等によって決定することとしてもよい。また、上乗せが決定された遊技で決定された上乗せ数(上乗せ抽選またはレア役の当選に基づいて決定された上乗せ数)や、上乗せが決定された遊技およびそれまでの増加遊技で決定された上乗せ数に応じて、倍化抽選と各ループ抽選の選択される確率を変化させてもよく、倍化抽選と各ループ抽選のいずれを行うかを変化させてもよい。
また、本実施形態の遊技機では、設定値が高いほど、増加遊技による上乗せ数の増加に関する期待度が低くなっている。具体的には、本実施形態の遊技機では、設定値が高いほど、増加遊技が行われる場合の上乗せ数(増加数)の期待値が低くなっている。さらに具体的には、設定値が低いほど、増加遊技が行われた場合に所定数以上(例えば「200」以上)の上乗せがされる確率が高くなっており、設定値が高いと、増加遊技が行われた場合に所定数以上の上乗せがされる確率が低くなっている(なお、ここで低いとは0%を含む)。また、設定値が低いほど、増加遊技が行われた場合の上乗せ数の平均値(期待値)が高くなっている。なお、本実施形態の遊技機では、設定値に関わらず、増加遊技付与抽選で増加遊技が付与される確率は一定となっている。しかし、設定値が高いほど、増加遊技付与抽選で増加遊技が付与される確率が低いものとし、これにより増加遊技による上乗せ数の増加に関する期待度が、設定値が高いほど低くなるようにしてもよい。換言すると、設定値が高いほど、上乗せがされる場合に増加遊技が実行される確率が低いものとしてもよい。
第2特別AT演出状態は、最低15回の遊技が実行されるとともに、15回の遊技が実行された後は、10回ずつ遊技が継続する場合がある。第2特別AT演出状態を開始する際に、演出状態制御手段81は、記憶手段60のRAMに設けられた第2特別AT遊技数カウンタ71の記憶値を、15回分の遊技に相当する数「15」にセットする。また、演出状態制御手段81は、第2特別AT演出状態において遊技が実行される毎に、第2特別AT遊技数カウンタ71の記憶値から「1」を減算する。なお、増加遊技の実行時には、演出状態制御手段81は、第2特別AT遊技数カウンタ71の記憶値を更新しない。また、特典付与手段82は、第2特別AT遊技数カウンタ71の記憶値が「0」になると、第2特別AT演出状態を継続するか否か決定する抽選(継続抽選)を行う。継続抽選に当選した場合(第2特別AT演出状態を継続することが決定された場合)、特典付与手段82は、第2特別AT遊技数カウンタ71の記憶値を「10」増加させる。一方、継続抽選において非当選となった場合(第2特別AT演出状態を継続しないことが決定された場合)、特典付与手段82は、第2特別AT遊技数カウンタ71の記憶値を増加させない。
ここで、継続抽選に非当選となったときに、第2特別AT演出状態におけるAT終了判定カウンタ67の記憶値の増加数の合計が「150」以上だった場合(第2特別AT演出状態が開始されてからの合計上乗せ数が「150」以上だった場合)、演出状態制御手段81は、演出状態を第2特別AT演出状態から通常AT演出状態へ移行させる。また、継続抽選に非当選となったときに、第2特別AT演出状態におけるAT終了判定カウンタ67の記憶値の増加数の合計が「150」未満だった場合(第2特別AT演出状態が開始されてからの合計上乗せ数が「150」未満だった場合)、特典付与手段82は、所定の抽選を実行する。当該抽選では、第2特別AT遊技数カウンタ71の記憶値を「10」増加させるか、あるいは、AT終了判定カウンタ67の記憶値を増加させることが可能な特定の遊技を付与するかを決定する抽選を行う。そして、当該抽選において、当該特定の遊技を付与することが決定されると、次遊技以降において、当該特定の遊技が実行される。また当該特定の遊技においては、第2特別AT演出状態が開始されてからのAT終了判定カウンタ67の記憶値の増加数の合計が「150」以上となるようにされている。
以上から明らかなように、第2特別AT演出状態においては、増加遊技の他に最低15回の遊技が実行されるようになっている。換言すると、第2特別AT演出状態においては、上乗せ抽選を受ける機会(上乗せがされる可能性のある遊技)が15回与えられる。また、演出状態が第2特別AT演出状態に移行すると、AT終了判定カウンタ67の記憶値が「150」以上増加するようになっている。
なお、第2特別AT遊技数カウンタ71の記憶値が「0」となる遊技における内部抽選においてレア役が当選した場合、特典付与手段82は、第2特別AT遊技数カウンタの記憶値を「10」増加させるようになっている。すなわち、本実施形態の遊技機では、第2特別AT演出状態における最終遊技においてレア役が当選した場合、第2特別AT演出状態が必ず継続するようになっている。
第2特別AT演出状態における液晶ディスプレイ13の画面表示の例を図10に示す。第2特別AT演出状態においては、演出制御手段100は、キャラクタ等が描かれた背景画像200と、上乗せに係る確率に関する表示201と、増加遊技の付与される確率に関する表示202とを、液晶ディスプレイ13に表示させる。
本実施形態の遊技機では、上乗せに係る確率に関する表示201は、上乗せ抽選の当選確率に係るレベル1〜レベル5の5段階のレベルのうち、現在どのレベルとなっているかを示すレベル表示部201aと、上乗せ抽選の当選確率を示す確率表示部201bとを有する。
レベル表示部201aは、レベルに応じて色が変化する球形の表示となっており、球の色によって現在どのレベルとなっているかを報知するようになっている。具体的には、本実施形態の遊技機では、レベル1〜レベル5の各レベルには、低い方から順に、青色、黄色、緑色、赤色、虹色がそれぞれ対応付けられており、レベル表示部201aは、現在のレベルに対応付けられた色となるようにされている。
また、確率表示部201bは、上乗せ抽選の当選確率を表示する部分となっている。確率表示部201bには、現在のレベルにおける上乗せ抽選の当選確率が表示される。また、本実施形態の遊技機では、(レベル1およびレベル2の)上乗せ抽選の当選確率は、設定に応じて異なっているが(図9参照)、確率表示部201bに表示される当選確率(数値)は、設定に関わらず同一となっている。具体的には、確率表示部201bには、現在レベル1である場合、「1/3.0」という表示がされ、現在レベル2である場合、「1/2.5」という表示がされ、現在レベル3である場合、「1/2.0」という表示がされ、現在レベル4である場合、「1/1.5」という表示がされ、現在レベル5である場合、「1/1.0」という表示がされるようになっている。すなわち、設定値がいくつに設定されている場合であっても、確率表示部201bには、上乗せ抽選の当選確率が最も低い設定1の場合の当選確率が表示されるようになっている。
なお、本実施形態の遊技機においては、確率表示部201bに表示される当選確率は、厳密には、設定1における実際の当選確率とは若干異なっている。すなわち、設定1の場合、レベル1のときの実際の当選確率は33.2%であり、レベル2のときの実際の当選確率は39.8%であるのに対し、確率表示部201bの表示は、レベル1のときには「1/3.0」となり、レベル2のときには「1/2.5」となる。このように、若干の差異はあるものの、本実施形態の遊技期においては、確率表示部201bに表示される当選確率と、設定1における実際の当選確率とは略等しくなっている。具体的には、両者の差異は数%以下となっており、より具体的には、1%未満となっている。すなわち、本実施形態の遊技機では、確率表示部201bには、現在の設定値に関わらず、特定の設定値(設定1)における上乗せ抽選の当選確率と略等しい数値が表示されるようになっている。
また、確率表示部201bは、レベル表示部201aの前面側に配置されている。すなわち、上乗せ抽選のレベルに応じた色の図形の上に、上乗せ抽選の当選確率を示す数値が表示されるようになっている。
増加遊技の付与される確率に関する表示202は、増加遊技が付与される確率に関する状態としての、通常確率状態と高確率状態とのどちらの状態となっているかに応じて表示内容が異なる。具体的には、高確率状態となっている場合には、増加遊技の付与される確率に関する表示202として「増加遊技高確」という文字が表示される。一方、通常確率状態においては、状態を示す文字が表示されない。
また、第2特別AT演出状態においては、演出制御手段100は、第2特別AT演出状態の残り遊技回数(第2特別AT遊技数カウンタ71の記憶値)205や、AT演出状態が開始されてから獲得したメダルの合計枚数(差枚数)206等を、液晶ディスプレイ13に表示させる。
本実施形態の遊技機によれば、指示機能制御手段51は、指示演出が実行されるAT演出状態と、AT演出状態よりも指示演出が実行される頻度の低い非AT演出状態と、を含む複数種類の演出状態の間で演出状態を移行させ、非AT演出状態であってAT演出状態への移行条件を満たしていない状態において、所定のポイントを付与し、非AT演出状態であってAT演出状態への移行条件を満たしていない状態において、ポイントの蓄積数が所定数に達したことに基づいて、AT演出状態を有利にする特典(特殊特典)を付与する。このため、遊技者は、AT演出状態が開始されることがまだ決まっていない状態においても、AT演出状態が有利になる特殊特典を獲得することが可能となる。したがって、AT演出状態への移行条件を満たすまでの遊技について、特殊特典を獲得するという目的を与え、遊技性を向上させることができる。また、非AT演出状態における遊技数が多くなるほど、ポイントの獲得機会が増え、特殊特典の獲得機会が増えることから、非AT演出状態における遊技数が多くなる場合でも、遊技者の損失感を軽減し、遊技の興趣を向上させることができる。また、特殊特典が付与されている場合には、後のAT演出状態が有利になることから、遊技者に遊技を続行する動機を与えることができる。
また、本実施形態の遊技機においては、特殊特典として、有利度の異なる複数種類の特殊特典(第1特殊特典、第2特殊特典および第3特殊特典)があり、指示機能制御手段51は、非AT演出状態が開始されてから、ポイントの蓄積数が最初にしきい値に達したときには、複数種類の特殊特典のうち、有利度の最も低い第1特殊特典以外の特殊特典を付与する。すなわち、非AT演出状態における最初の特典種別抽選では、第1特殊特典の当選確率が0%に設定されている。このため、ポイントの蓄積によって最初に付与される特殊特典が、有利度の高い第2特殊特典または第3特殊特典となるので、遊技者は早期に有利度の高い特殊特典を獲得することが可能となる。したがって、AT演出状態が開始される前の早い段階から、AT演出状態への期待感を遊技者に抱かせることができる。
また、本実施形態の遊技機によれば、指示機能制御手段51は、第2特別AT演出状態において、所定の条件の成立(レア役の当選や、その他役の当選に基づいて実行される上乗せ抽選の当選)に基づいて、AT演出状態を延長させる上乗せを実行し、第2特別AT演出状態において、所定の役の当選(リプレイの当選)に基づいて、上乗せが発生する確率を上昇させる。このため、第2特別AT演出状態において、単に上乗せの発生を待つだけでなく、上乗せが発生する確率を上昇させていくという楽しみができ、遊技性が向上する。
また、本実施形態の遊技機においては、指示機能制御手段51は、上乗せを実行する際に、上乗せ数を増加させる遊技である増加遊技を付与するか否か決定する処理を実行し、設定値が高いほど、第2特別AT演出状態において、上乗せが発生する確率が高く、設定値が高いほど、増加遊技による上乗せ数の増加に関する期待度が低くなる。このように、上乗せが発生しやすい高設定について、増加遊技による上乗せ数の増加に関する期待度が低く設定されているので、高設定において、メダルの獲得性能が高くなりすぎ射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止できる。
なお、本実施形態の遊技機においては、非AT演出状態において、ポイントカウンタ68にポイントを蓄積することとしたが、この非AT演出状態には、AT演出状態への移行の確率が比較的高いチャンス演出状態や、AT演出状態への移行の確率が比較的低い通常演出状態等が含まれることとしてもよい。また、非AT演出状態においては、基本的に、通常演出状態で遊技が実行されることとしてもよい。すなわち、非AT演出状態においては、通常演出状態で遊技が実行される確率が、非AT演出状態における他の演出状態において遊技が実行される確率よりも高くなっていてもよい。また、ポイントの蓄積は、通常演出状態とチャンス演出状態との両方で行うこととしてもよく、いずれか一方で行うこととしてもよい。
なお、本実施形態の遊技機においては、特殊特典は、AT演出状態に移行してから(AT演出状態(通常AT演出状態)に移行することが確定してから)使用されるものであり、AT演出状態を有利にする特典となっている。しかし、特殊特典は、このような特典に限られず、例えば、AT演出状態への移行を有利にする特典等であってもよい。例えば、特殊特典は、前記チャンス演出状態におけるAT演出状態への移行の確率を上昇させるのに使用される特典であってもよい。具体的には、例えば、チャンス演出状態に移行する際に、特殊特典が「1」以上ストックされている場合、特典付与手段82は、特殊特典を消費して、AT演出状態への移行の確率を上昇させることとしてもよい。また、このときに、特典付与手段82は、AT演出状態への移行の確率を上昇させるか否かや、確率の上昇幅を、抽選によって決定することとしてもよい。また、例えば、当該チャンス演出状態において複数種類のAT抽選が行われる場合に、特殊特典を消費して、どのAT抽選の当選確率を上昇させるかを抽選によって決定し、決定されたAT抽選の当選確率を上昇させることとしてもよい。
また、ポイントカウンタ68に蓄積されるポイントの使用方法は、上述のものに限らない。例えば、非AT演出状態が開始されてから、ポイントカウンタ68の記憶値が所定値「100」に何回達したかをカウントし、ポイントカウンタ68の記憶値が所定値「100」に達した回数に応じて、非AT演出状態から所定の演出状態(例えば、AT演出状態)への移行確率を変動させることとしてもよい。
また、例えば、AT演出状態に有利度の異なる複数の段階を用意し、非AT演出状態において、ポイントカウンタ68の記憶値が所定値「100」に達したことに基づいて当該段階を予め上昇させることができるようにしてもよい。具体的には、例えば、特殊特典として、当該段階を上昇させる抽選を付与することとし、ポイントカウンタ68の記憶値が所定値「100」に達したことに基づいて当該抽選を行い、当選した場合に当該段階を上昇させることとしてもよい。なお、例えば、当該段階が高いほどAT演出状態におけるメダルの獲得数の期待値が高いものとする。
なお、本明細書において記載した各抽選は、複数段階の抽選となっていてもよい。換言すると、各抽選は、複数の遊技にわたって行われる抽選となっていてもよい。例えば、特典付与手段82は、非AT演出状態における所定の演出状態(前記チャンス演出状態等)において、AT抽選を2遊技にわたって実行し得ることとし、1遊技目のAT抽選でAT演出状態への移行が決定された場合には2遊技目のAT抽選を行わず、1遊技目のAT抽選でAT演出状態への移行が決定されなかった場合には2遊技目のAT抽選を行うこととしてもよい。また、このとき、1遊技目のAT抽選でAT演出状態への移行が決定された場合の方が、2遊技目のAT抽選でAT演出状態への移行が決定された場合に比べ、AT演出状態が有利なものとなる(例えば、AT演出状態におけるメダルの獲得数の期待値が高くなる)ようにしてもよい。また、例えば、特典付与手段82は、特殊特典を1個消費して2遊技にわたる第1特別AT付与抽選を実行し得る(特殊特典を1個消費して実行される第1特別AT獲得遊技が2遊技にわたって実行され得る)こととし、1遊技目の第1特別AT付与抽選で第1特別AT演出状態への移行の権利を付与することが決定された場合には2遊技目の第1特別AT付与抽選を行わず(第1特別AT獲得遊技を継続させず)、1遊技目の第1特別AT付与抽選で第1特別AT演出状態への移行の権利を付与することが決定されなかった場合には2遊技目の第1特別AT付与抽選を行う(第1特別AT獲得遊技を継続させる)こととしてもよい。また、このとき、1遊技目の第1特別AT付与抽選で第1特別AT演出状態への移行の権利が付与される場合の方が、2遊技目の第1特別AT付与抽選で第1特別AT演出状態への移行の権利が付与される場合に比べ、有利なモードの第1特別AT演出状態へ移行する確率が高くなるようにしてもよい。
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。例えば、スロットマシンの遊技制御形態および構成等は前述した実施の形態のそれに限定されない。また、前述した制御動作は、スロットマシンに限らず、パチンコ遊技機、メダルレス遊技機等の他の遊技機にも適用できる。すなわち、本発明は、遊技機に適用でき、遊技機には、スロットマシン、パチンコ遊技機、メダルレス遊技機等が含まれる。
なお、本発明はその発明の範囲内において、各構成要素の自由な組み合わせ、あるいは各構成要素の任意の変形、もしくは各構成要素の省略等が可能である。
20a,20b,20c リール
42 内部抽選手段
43 リール制御手段
51 指示機能制御手段

Claims (2)

  1. 外周面に複数種類の図柄が配列された複数のリールと、
    役の当否を決定する内部抽選を行う内部抽選手段と、
    前記複数のリールを遊技毎に回転させ、停止操作を契機として、内部抽選の結果に応じた態様でリールを停止させる制御を行うリール制御手段と、
    特定の役の入賞を補助する指示演出の実行を制御する指示機能制御手段と、
    を備え、
    前記指示機能制御手段は、
    前記指示演出が実行されるAT演出状態と、前記AT演出状態よりも前記指示演出が実行される頻度の低い非AT演出状態と、を含む複数種類の演出状態の間で演出状態を移行させ、
    前記非AT演出状態であって前記AT演出状態への移行条件を満たしていない状態において、所定のポイントを付与し、
    前記非AT演出状態であって前記AT演出状態への移行条件を満たしていない状態において、前記ポイントの蓄積数が所定数に達したことに基づいて、前記AT演出状態を有利にする特典を付与することを特徴とする遊技機。
  2. 前記特典として、有利度の異なる複数種類の特典があり、
    前記指示機能制御手段は、
    前記非AT演出状態が開始されてから、前記ポイントの蓄積数が前記所定数に最初に達したときには、前記複数種類の特典のうち、有利度の最も低い特典以外の特典を付与することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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