JP2021176047A - 制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】プラントの制御量のフィードフォワード制御のための先行量をより適切に決定することが可能な制御装置を提供する。【解決手段】プラントの制御量を制御可能な対象操作端の操作量を決定する制御装置であって、プラントの運転状態を特定するためのプロセスパラメータと制御量の変動値との関係性を学習した学習モデルを用いて、制御量の予測変動値を出力する変動予測部と、予測変動値に基づいて、制御量の計測値と制御設定値との偏差に応じて算出される第1操作量を修正するための先行量を算出する先行量算出部と、を備え、先行量算出部は、制御量を変化させるイベントの発生時に、イベントの継続時間に応じた規定先行量を算出する第1算出部と、予測変動値および偏差に基づいて、規定先行量を修正するための先行指標を算出する第2算出部と、規定先行量および先行指標に基づいて、先行量を算出する第3算出部と、を有する。【選択図】図2

Description

本開示は、プラントにおける制御対象の状態量(制御量)の制御に関し、特に、制御量を制御可能な操作端の操作量の決定に関する。
発電プラントなどのプラントで用いられるボイラでは、主蒸気温度や主蒸気圧力、再熱蒸気温度、脱硝装置の出口におけるNOx濃度などの状態量を計測し、状態量の計測値が設定値になるようにフィードバック制御が行われる。また、このようなフィードバック制御では外乱の発生による状態量の急変に対して応答が遅れ、制御量の許容変動範囲を逸脱してしまう場合がある。このため、外乱が発生すると、その影響が制御量に表れる前に打ち消すための先行量を算出し、フィードバック制御によって演算される操作端の操作量に加えた操作量を操作端に与える、フィードフォワード制御も一緒に行う場合もある。
上述した主蒸気などの温度や圧力、再熱蒸気温度、NOx濃度などに対する外乱は、火炉壁を形成する炉壁蒸発管や、煙道に設置された過熱器や再熱器といった各種の熱交換器の表面に付着した灰を除去するためのスートブロアの稼動や、バーナの点火、消火などのイベントによって生じる。具体的には、炉壁蒸発管のためのスートブロアの稼動によって、主蒸気温度や再熱蒸気温度などの温度が低下し、煙道に設置された熱交換器のためのスートブロアを稼働させると、これらの温度は上昇する。このため、例えば主蒸気温度を一定範囲に調整するための温度低減器におけるスプレイ量を先行的に減少あるいは増加する制御が行われる(特許文献1参照)。
特許第6087226号公報
上述したように、操作端の操作量をフィードバック制御およびフィードフォワード制御により決定する場合であっても、最適な先行量は運転状態やその経時変化により変わる。よって、運転状態等に応じて先行量を算出する必要がある。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、プラントの制御量のフィードフォワード制御のための先行量をより適切に決定することが可能な制御装置を提供することを目的とする。
本発明の少なくとも一実施形態に係る制御装置は、
プラントの制御量を制御可能な対象操作端の操作量を規定タイミング毎に決定する制御装置であって、
前記プラントの運転状態を特定するためのプロセスパラメータと前記制御量の変動値との関係性を学習した学習モデルを用いて、前記プロセスパラメータの入力に応じた前記制御量の予測変動値を出力するよう構成された変動予測部と、
前記予測変動値に基づいて、前記制御量の計測値と制御設定値との偏差に応じて算出される第1操作量を修正するための先行量を算出するよう構成された先行量算出部と、を備え、
前記先行量算出部は、
前記制御量を変化させるイベントの発生時に、前記イベントの継続時間に応じた規定先行量を算出するよう構成された第1算出部と、
前記予測変動値および前記偏差に基づいて、前記規定先行量を修正するための先行指標を算出するよう構成された第2算出部と、
前記規定先行量および前記先行指標に基づいて、前記先行量を算出するよう構成された第3算出部と、を有する。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、プラントの制御量のフィードフォワード制御のための先行量をより適切に決定することが可能な制御装置が提供される。
本発明の一実施形態に係るプラント7が備えるボイラの構成を概略的に示す図である。 本発明の一実施形態に係る制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る第1算出部および第3算出部の構成を示す図であり、図2のAで示す部分の詳細である。 本発明の一実施形態に係る第1算出部によって算出される規定先行量とイベントの継続時間との関係を例示する図である。 本発明の一実施形態に係る規定先行指標算出部によって算出される規定先行指標値と予測変動値との関係を例示する図である。 本発明の一実施形態に係る評価部の構成を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は、本発明の一実施形態に係るプラント7が備えるボイラ71の構成を概略的に示す図である。
制御装置1は、自装置が制御対象とするプラント7の状態量(以下、制御量)を制御可能な操作端(以下、対象操作端9)の操作量MV(指令値)を、例えば周期的などの規定タイミング毎に決定可能な装置である。一般にプラント7には、例えば外部から与えられた操作量MVに従って例えば弁体(弁開度)などの可動部を変化させることが可能な複数の操作端や、温度や圧力、流量などの各種の状態量を計測するための複数のセンサが設置されている。制御装置1は、プラント7に設置された複数の操作端のうちの1以上となる対象操作端9の操作量MVを、上記のセンサを用いて得られる制御量の計測値PVが制御設定値SV(目標値)になるように、フィードバック制御およびフィードフォワード制御により決定する。また、制御装置1は、決定した操作量MVを外部に出力(送信)することで、対象操作端9の制御を行うことが可能となる。
図1に示すプラント7は、例えばボイラ・タービン発電設備(BTG)などのボイラ71を備えた発電プラントである。発電プラントは、ボイラ71で生成した過熱蒸気(主蒸気)を例えば蒸気タービンTに供給してその回転軸を回転駆動させることで、蒸気タービンTの回転軸に連結した発電機Gを回転駆動して発電を行う。このようなボイラ71を備えるプラント7において、制御装置1は、主蒸気温度や主蒸気圧力、再熱蒸気温度、脱硝装置の出口におけるNOx濃度などの状態量の少なくとも1つを制御量としても良い。これらの制御量を制御するための対象操作端9は、それぞれ、後述するようなスプレイ弁7vや燃料供給装置72v、ガス再循環ファン86の入口に設置されたガス再循環ファン入口ダンパ87あるいはバーナ角度調節器(不図示)、アンモニア流量制御弁81vなどとなる。
図1に示す実施形態では、ボイラ71は、例えば石炭を粉砕した微粉炭燃料を火炉71fの内部で燃焼させることにより発生させた熱を給水や蒸気と熱交換して、蒸気タービンTなどに供給する過熱蒸気(主蒸気)を生成するよう構成された微粉炭焚きボイラである。ただし、ボイラ71は、使用燃料や燃焼方式の異なるソーダ回収ボイラなどの廃熱回収ボイラ、流動床、流動層ボイラなどであっても良い。
まず、ボイラ71について、図1に示す微粉炭炊きボイラを例に詳細に説明する。図1に示すように、ボイラ71(ボイラ本体)は、火炉71fと、火炉71fに設置された燃焼装置72と、ボイラ71に接続された煙道73と、を有する。
火炉71fは、内部に燃焼室を有し、例えば四角筒の中空形状をなして鉛直方向に沿って設置される(図1参照)。燃焼室を形成する火炉71fの壁(火炉壁)の内壁面は、水から蒸気を生成するための炉壁蒸発管71p(伝熱管)と、炉壁蒸発管71pを接続するフィンとで構成される。具体的には、例えば鉛直方向に沿って配置される炉壁蒸発管71pが水平方向に並んで複数配置されると共に、これら複数の炉壁蒸発管71pにおける隣接する炉壁蒸発管71pと炉壁蒸発管71pとの間をフィンが閉塞するように配置される。火炉71fは、炉底に傾斜面が設けられており、傾斜面にも炉壁蒸発管71p(炉底蒸発管)が設けられて底面となる。また、燃焼室の内部には、炉壁蒸発管71pの表面に付着する灰や未燃分など付着物を除去するよう構成された不図示のスートブロアなどの除灰装置が設けられている。
燃焼装置72は、上記の火炉71fの内部に燃料を供給して燃焼させるための装置であり、火炉壁に設置される1以上の燃焼バーナ74と、風箱77eと、ボイラ71に供給する燃料量を調整するための燃料供給装置72vと、を備える。具体的には、火炉71fの内部に燃焼バーナ74を介して燃料を供給すると共に、風箱77eを介して燃焼用空気(2次空気)を供給することにより、燃料を燃焼させるように構成される。この燃焼バーナ74に供給される燃料量は、主蒸気圧力の計測値PV(制御量)が制御設定値SVになるように、燃料供給装置72v(操作端)が制御されることで調整される。図1に示す実施形態では、炉壁蒸発管71pで生成された蒸気は蒸気管7pを流れる際に過熱器79aで過熱された後に蒸気タービンTに送られるが、主蒸気圧力は、蒸気管7pにおけるボイラ出口に設置された圧力センサ7sによって検出されるようになっている。
この燃焼装置72は、図1に示すように、火炉壁に設置されるアディショナルエア(AA)を供給するためのAAポート77pを、さらに備えていても良い。この場合、燃焼バーナ74に燃料を供給するための後述する搬送用空気(1次空気)、及び風箱77eを介して火炉71fに供給される燃焼用空気(2次空気)によって、燃焼用空気の供給量が微粉炭燃料の供給量に対して理論空気量未満となるように設定されることで、内部が還元雰囲気に保持されて、微粉炭燃料を還元燃焼した後、新たに燃焼用空気(AA)を供給して微粉炭燃料の酸化燃焼が完結され、燃焼バーナ74側でのNOx発生量の低減が可能となっている(2段燃焼方式)。
本実施形態では、燃焼装置72は複数の燃焼バーナ74を備えている。そして、火炉壁には、火炉71fの周方向または、対向位置に例えば均等間隔などで1以上(図1では複数)の燃焼バーナ74が設置されると共に、このような周方向または対向位置に設置された1以上の燃焼バーナ74が鉛直方向に沿って1以上の段数(図1では74a〜74eの5段)で設置されている。これら複数の燃焼バーナ74は、それぞれ、微粉炭供給管75を介して複数の粉砕機76(図1では76a〜76e。微粉炭機/ミル)のいずれかに連結されており、各粉砕機76で生成された微粉炭が搬送用空気(1次空気)によって、上記の燃料供給装置72vが設置された微粉炭供給管75を介して燃焼バーナ74に供給されるようになっている。なお、上記の粉砕機76は、図示しない原炭搬送系統により供給される石炭を所定の微粉の大きさに粉砕することで、微粉炭を生成するようになっている。
また、上記の風箱77eは、火炉71fにおける各燃焼バーナ74の設置位置に設けられており、空気(燃焼用空気)を導く空気ダクト77aの一端部が連結されている。この空気ダクト77aの他端部は送風機78に接続されており、送風機78によって押し込まれた空気が空気ダクト77aを通って風箱77eに供給されるようになっている。また、空気ダクト77aに設けられた分岐部77bから分岐ダクト77cが分岐して上記のAAポート77pに接続されることで、分岐ダクト77cに設置されたAAダンパ77dの開度に応じたAAをAAポート77p(火炉71fの内部)に供給することが可能に構成されている。つまり、送風機78から空気ダクト77aに供給された空気は、エアヒータ82(後述)で温められた後、分岐部77bにおいて風箱77eへ導かれる2次空気と、分岐ダクト77cを経由してAAポート77pへと導かれるAAとに分配されるようになっている。
煙道73は、火炉71fにおける燃料の燃焼により生じた燃焼ガスを導くダクトであり、図1に示すように火炉71fの鉛直方向上方に連結される。この煙道73には、蒸気の生成や、蒸気の加熱(過熱)するための複数の熱交換器79(図1では、過熱器79a(SH)、再熱器79b(RH)、節炭器79c(ECO))や、熱交換器79の伝熱面に付着する付着物(灰など)を除去するために各熱交換器79に対してそれぞれ設けられる除灰装置(不図示)が設置される。そして、火炉71fから煙道73に流入した燃焼ガスにより火炉壁及び熱交換器79を流れる給水や蒸気を加熱して、主蒸気などを生成するようになっている。
より詳細には、例えば貫流型ボイラの場合には、炉壁蒸発管71pの内部の水が沸騰して生成された水(飽和水)と蒸気(飽和蒸気)が混合した気液混合流体が湿分(汽水)分離器(不図示)に流入し、気液混合流体が蒸気(気相)と水(液相)に分離される。その後、湿分(汽水)分離器で水と分離された蒸気(主蒸気)は、蒸気の流路を形成する蒸気管7p(過熱蒸気管)を通って蒸気タービンTなどに送られる際に、蒸気管7pに設置された過熱器による加熱と、温度低減器7c(過熱低減器)による必要に応じた冷却とを受けて、主蒸気温度(制御量)は制御設定値SVで一定になるように調整がなされる。
図1に示す実施形態では、上記の温度低減器7cには、冷却媒体7wを供給する冷却媒体供給管7Lが接続されており、スプレイ弁7v(操作端)によって、温度低減器7cに供給する冷却媒体7wの流量が調整可能になっている。そして、蒸気管7pに設置された温度計(ボイラ出口温度計測センサ7t)の計測値PV(制御量)が制御設定値SVになるように、スプレイ弁7v(操作端)の弁開度が調整されるようになっている。
一方、再熱器79bにより加熱された蒸気温度(再熱蒸気温度)については、再熱蒸気温度(制御量)の計測値PVが制御設定値SVになるように、ガス再循環ファン入口ダンパ87(操作端)や、バーナノズル角度を調整可能な不図示のバーナ角度調節器(操作端)が制御される。
また、煙道73の下流側には排ガス処理装置が接続されることにより、上記の熱交換器79を通過した後の燃焼ガス(排ガス)は、排ガス処理装置により無害化された後、大気に放出される。より詳細には、排ガス処理装置は、煙道73に連結される排ガス通路8と、排ガス通路8に設置される複数の機器で構成される。図1に示す実施形態では、排ガス通路8には、排ガスの上流側から下流側に向けて、順番に、脱硝装置81、送風機78から空気ダクト77aへ供給される空気と排ガス通路8を流れる排ガスとの間で熱交換を行うエアヒータ82、煤塵処理装置83、誘引送風機84などが設けられ、下流端部に煙突85が設けられている。
上記の脱硝装置81は、内部に設置された触媒にアンモニア8w等を供給することで、触媒を通過する排ガスに含まれるNOxを浄化する。具体的には、脱硝装置81には、アンモニア8wを供給するための配管(アンモニア供給配管81p)が接続されており、アンモニア流量制御弁81v(操作端)の弁開度を調整することで、脱硝装置81へのアンモニア8wの供給量を制御可能になっている。そして、脱硝装置81の出口には、NOx濃度を検出可能なセンサ(NOxセンサ81s)が設置されており、NOxセンサ81sによる計測値PVが制御設定値SVになるように、アンモニア流量制御弁81v(操作端)が制御される。
以上の通り、プラント7は、各々が複数の機器で構成されるボイラ71や排ガス処理装置、蒸気タービンT、操作端、センサなどの複数の機器を備えている。そして、プラント7(ボイラ71)の例えば電力需要などに基づく出力要求を満たしつつ、プラント7の運転が最適となるように、上記の制御装置1などによる制御量の制御がなされる。具体的には、上記の制御装置1などによって、フィードバック制御に加えて、フィードフォワード制御による制御が行われる。
ここで、フィードフォワード制御は、制御量のフィードバック制御における外乱を生じされるイベントの発生による影響を抑制するために行われる。例えば主蒸気温度の計測値PVが制御設定値SVとなるように、スプレイ弁7vに対して、フィードバック制御により求まる操作量(以下、第1操作量Fb)が規定タイミングで決定される。この際、炉壁蒸発管71pの除灰装置が稼働すると(イベントの発生)、その付着物が除去されることで、火炉71fでの燃焼により生じた熱と蒸発管71p内の流体(水)との間の熱交換量が急激に増大する。これがフィードバック制御に対する外乱となって、煙道73に向けて流れる燃焼ガスの温度がその分だけ大きく低下し、主蒸気温度の急激な低下及び蒸気圧力の急激な上昇を招来する。また、過熱器79aの除灰装置が稼働すると(イベントの発生)、その熱交換量が急激に増大するため、これがフィードバック制御に対する外乱となって、主蒸気に対する加熱が過剰になり、主蒸気温度の急激な上昇を招来する。
同様に、再熱蒸気温度の計測値PVが制御設定値SVとなるように、ガス再循環ファン入口ダンパ87あるいはバーナ角度調節器(不図示)の少なくとも一方に対する第1操作量Fbが規定タイミングで決定される。この際、炉壁蒸発管71pの除灰装置の稼働(イベントの発生)が上記の外乱となって、再熱蒸気温度は急激に低下する。また、再熱器79bの除灰装置の稼働が上記の外乱となって、再熱蒸気温度は急激に上昇する。
主蒸気圧力については、主蒸気圧力の計測値PVが制御設定値SVになるように、燃料供給装置72vに対する第1操作量Fbが規定タイミングで決定されるが、炉壁蒸発管71pの稼動(イベントの発生)が上記の外乱となって、主蒸気圧は急激に上昇する。
また、脱硝装置81の出口におけるNOx濃度については、そのNOx濃度の計測値PVが制御設定値SVになるように、アンモニア流量制御弁81vに対する第1操作量Fbが規定タイミングで決定されるが、燃焼バーナ74の点火または消火(イベントの発生)が上記の外乱となって、蒸気のNOx濃度が急激に上昇する。
そして、上述したような制御量のフィードバック制御における外乱に対して、フィードフォワード制御によって外乱の発生に応じて先行的に与える操作量(以下、先行量Ff)を演算するが、その最適値は、プラント7(ボイラ71)の運転状態やその経時変化により変わる。よって、制御装置1は、プラント7(ボイラ71)の運転状態等に応じた適切な先行量Ffを算出するために、次に説明するように先行量Ffを算出(演算)する。
以下、上記の制御装置1について、図2〜図6を用いて詳細に説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係る制御装置1の構成を示すブロック図である。図3は、本発明の一実施形態に係る第1算出部31および第3算出部5の構成を示す図であり、図2のAで示す部分の詳細である。図4は、本発明の一実施形態に係る第1算出部31によって算出される規定先行量Qaとイベントの継続時間tとの関係を例示す図である。図5は、本発明の一実施形態に係る規定先行指標算出部42によって算出される規定先行指標値Q1と予測変動値Vとの関係を例示する図である。また、図6は、本発明の一実施形態に係る評価部43の構成を示す図である。
図2に示すように、制御装置1は、変動予測部2と、先行量算出部3と、を備える。これらの機能部(回路)についてそれぞれ説明する。
なお、制御装置1は、コンピュータで構成されても良い。CPUなどのプロセッサ11や、ROMやRAMといったメモリなどの記憶部12を備えている。そして、メモリ(主記憶部)にロードされたプログラム(制御プログラム10)の命令に従ってプロセッサ11が動作(データの演算など)することで、上記の各機能部を実現する。例えば、MCU(Micro Controller Unit)などで実現しても良いし、SoC(System on Chip)など1つの集積回路(チップ)に実装しても良い。また、上記のプログラムは、コンピュータに後述する各機能部を実現させるためのソフトウェアであり、コンピュータによる読み込みが可能な記憶媒体に記憶されても良い。
変動予測部2は、プラント7の運転状態を特定するためのプロセスパラメータPと制御量の変動値との関係性を学習した学習モデルMを用いて、プロセスパラメータPの入力に応じた制御量の予測変動値Vを出力するよう構成された機能部である。プロセスパラメータPは、状態量の計測値と、操作端の操作量との少なくとも一方を含む。状態量の計測値は図示あるいは不図示のセンサによって計測可能であり、操作端の操作量は、操作端あるいは操作端の制御部から取得可能である。
例えば、プロセスパラメータPは、a)主蒸気圧力、b)節炭器79cの出口における排ガス温度、c)スプレイ弁7vの弁開度、d)燃料石炭流量(トン/時間)、e)給水流量(トン/時間)、f)主蒸気温度、g)前回の先行指標Qb(後述)、h)発電機出力(負荷指標)、i)再熱蒸気温度、j)過熱器79a(1次過熱器など)の入口蒸気温度、K)過熱器79a(1次過熱器など)の出口蒸気温度、l)ガス再循環ファン入口ダンパ87の開度、m)燃焼バーナ74のバーナノズル角度(バーナ角度調節器による設定角度)、n)燃料ガス流量、o)燃料油流量、p)主蒸気流量、q)全空気流量(上記の分岐部77bに流入する総流量)、r)再熱器79bの出口温度のうちの少なくとも1つのパラメータ値を含む。なお、上記のc)、g)、l)、m)が操作端の操作量であり、それ以外が状態量である。
また、上記の学習モデルMは、上述した1以上のパラメータのパラメータ値を含むプロセスパラメータPと、このプロセスパラメータPの下で計測された制御量の変動値との関係性を学習(機械学習)することにより作成される。この学習は、学習データ(教師データ)に対して周知な機械学習の手法により行われれば良い。学習データは、例えば過去にプラント7(ボイラ71)を運転(実運転、試運転)した際に得られたプロセスパラメータPの各パラメータ値と、これが得られた際の制御量の変動値の計測結果とを対応(関連)付けた複数のデータで構成されても良い。あるいは、学習データは、文献あるいは数値解析(材料シミュレーション)などから得られるプロセスパラメータPの各パラメータ値と制御量の変動値とを対応付けた複数のデータで構成されても良い。これらのデータを組み合せても良い。こうして作成された学習モデルMは、入力されたプロセスパラメータPに対して、上記の関係性から得られる制御量の変動値を予測変動値Vとして出力する。
先行量算出部3は、上述した予測変動値Vに基づいて、制御量の計測値PVと制御設定値SVとの偏差Dに応じて算出される第1操作量Fbを修正するための先行量Ffを算出するよう構成された機能部である。第1操作量Fbは、上記の偏差Dに基づいて、フィードバック制御により算出されるフィードバック操作量である。先行量Ffによって修正された値が最終的な操作量MVとして、この操作量MVによって操作される対象操作端9に出力される(図2参照)。
詳述すると、上記の先行量算出部3は、図2に示すように、上記の先行量Ffを算出するために、第1算出部31(図3参照)と、第2算出部4と、第3算出部5(図3参照)との3つの機能部(回路)を有する。これらの機能部について、イベントが除灰装置の稼働であり、制御量が主蒸気温度、対象操作端9がスプレイ弁7vである場合を例に説明する。
第1算出部31は、制御量を変化させる例えば上述した除灰装置の稼働、燃焼バーナ74の点火、消火などのイベントの発生時に、イベントの継続時間tに応じた規定先行量Qaを算出するよう構成された機能部(関数発生器)である。より詳細には、図3に示すように、第1算出部31には、イベントの継続時間tとして過熱器79aの除灰装置(本実施形態ではスートブロア)の作動時間が入力される。そして、入力されたイベントの継続時間tから一意に規定先行量Qaを算出可能な例えば制御理論や経験などに基づいて作成された関数(図4参照)やテーブルなどの関係を用いて、規定タイミング毎に進むイベントの継続時間tに応じた規定先行量Qaを算出する。
図2〜図6に示す実施形態では、図3に示すように、第1算出部31は、互いに異なる複数(図3では3つ)の関数を用いて、入力されたイベントの継続時間tに対する規定先行量Qaをそれぞれ算出するようになっている。
第2算出部4は、上述した変動予測部2から出力される予測変動値Vと、上述したフィードバック制御に用いられる上記の偏差D(例えばPV−SV)に基づいて、上記の規定先行量Qaを修正するための先行指標Qbを算出するよう構成された機能部である。つまり、第2算出部4は、予測変動値Vおよび偏差Dを入力値として、先行指標Qbの演算結果を出力する。
より詳細には、幾つかの実施形態では、図2に示すように、第2算出部4は、上記の予測変動値Vに応じた値を有し、上記の先行指標Qbの値の基になる規定先行指標値Q1を算出する規定先行指標算出部42(関数発生器)と、上記の偏差Dに基づいて、上記の規定先行指標値Q1を調整するための調整値Q2を算出する評価部43(図6参照)と、上記の規定先行指標値Q1および調整値Q2に基づいて先行指標Qbを算出する先行指標算出部44と、を備えても良い。
上記の規定先行指標算出部42は、図5に示すような、入力値から一意な値を算出可能な関数などの関係を用いて各々の算出を行っても良い。図5では、横軸が予測変動値Vとしての主蒸気温度の変動値(℃)であり、他軸が上記の規定先行指標値Q1であり、このような関係を示す関数を用いて、入力された予測変動値Vに応じた規定先行指標値Q1を算出する。
また、上記の調整値Q2は、上述した予測変動値Vに基づいて算出した先行量Ffを実際に対象操作端9に適用した結果として得られる偏差Dに基づいて、直前に適用した先行量Ffを評価したものであり、規定先行指標値Q1よりも小さい値を有する(Q1>Q2)。そして、規定先行指標値Q1を調整値Q2によって調整することで、先行指標Qbをより適切な値に調整する役割を有する。要するに、学習モデルMから求めた予測変動値Vに基づいて直接的に先行指標Qbを算出するのではなく、この予測変動値Vに基づいて算出した規定先行指標値Q1を、その直前に求めた先行量Ffを対象操作端9に適用した結果によりフィードバック制御的に調整する。
具体的には、上記の評価部43は、図6に示すように、上記の調整値Q2の基になる、入力された偏差Dに応じた値を有する規定調整値Q3を算出する規定調整値算出部43a(関数発生器)と、この規定調整値算出部43aの後段に接続され、規定されたイベントの発生時(図6ではSHスートブロアの稼動時)のみ規定調整値Q3を後段に出力する出力切替部43bと、この出力切替部43bの後段に接続され、規定タイミング毎に入力される規定調整値Q3を積算した積算値Iを算出する積算値算出部43cと、この積算値Iに応じた調整値Q2を算出する調整値算出部43d(関数発生器)と、を有しても良い。上記の規定調整値算出部43aおよび調整値算出部43dは、それぞれ、入力値から一意な値を算出可能な関数などの関係を用いて各々の算出を行っても良い。
図2〜図6に示す実施形態では、図6に示すように、出力切替部43bは、イベントの発生信号EがONを示す場合には、規定調整値算出部43aの出力値を後段の積算値算出部43cに出力し、OFFを示す場合には0(%)を後段に出力するようになっている。このように、積算値Iを算出することで、規定先行指標算出部42(図2)の関数などを修正して先行指標Qbを求めるのではなく、調整値Q2の算出を通した適切な先行指標Qbの算出が可能となる。
また、図2〜図6に示す実施形態では、図2に示すように、第2算出部4は、入力される予測変動値Vを保持するための保持部41をさらに備えており、規定先行指標算出部42は、保持部41に保持された予測変動値Vを入力として、規定先行指標値Q1を算出するようになっている。この保持部41は、イベントの発生直前時の予測変動値Vの値を保持するために設けられている。イベント発生中の過渡的な状態量の変化で予測変動値Vも変化するため、保持部41によって、イベントの発生直前の予測変動値Vで先行量Ffを決定することが可能となる。
第3算出部5は、上述した規定先行量Qaおよび先行指標Qbに基づいて、先行量Ffを算出するための機能部である(図3参照)。換言すれば、学習モデルMから求めた予測変動値Vに基づいて直接的に先行量Ffを算出するのではなく、第2算出部4により予測変動値Vに基づいて求められた先行指標Qbによって、第1算出部31により演算された規定先行量Qaをより適切なものに修正することで、先行量Ffを算出する。つまり、第3算出部5は、規定先行量Qaおよび先行指標Qbを入力値として、先行量Ffを出力する。
図2〜図6に示す実施形態では、図3に示すように、第3算出部5には、第1算出部31が有する複数の関数によってそれぞれ算出された規定先行量Qaと、第2算出部4によって算出された先行指標Qbとが入力されるようになっている。そして、第3算出部5においては、入力された先行指標Qbの値によって、入力された複数の規定先行量Qaのいずれかが選択されるようになっており、選択された規定先行量Qaが第3算出部5から出力される。なお、本実施形態ではボイラ71の負荷値を考慮して先行量Ffを算出するが、これについては後述する。
このようにして先行量算出部3から出力された先行量Ffは、フィードバック制御部6に入力されることで、加算部63において上述した第1操作量Fbに加算されるようになっており、この加算結果が操作量MVとして対象操作端9に送信(出力)される。対象操作端9が操作量MVで操作されることで制御量の計測値PVが変化するが、この変化後の制御量の計測値PVおよび制御設定値SVが偏差算出部61に入力されて、上記の偏差Dがコントローラ62に入力される。コントローラ62では、偏差Dが0となるように、対象操作端9の第1操作量Fbを演算し、この演算結果を上述した加算部63に出力する。なお、図2では、コントローラ62はPI制御を行うが、PID制御であっても良い。そして、加算部63において第1操作量Fbと先行量Ffとに基づいて操作量MVが演算される。このような制御が繰り返されることで、フィードバック制御が行われる。また、上記の偏差算出部61によって算出された偏差Dは、イベントの発生信号Eがオンの時に第3算出部5に入力されるようになっている。
上記の構成によれば、プラント7の制御量のフィードバック制御により求まる第1操作量Fbを修正する先行量Ffを、過去のプラント7の運転(実運転、試運転)等で得られた運転データなどからプロセスパラメータPと制御量の変動値との関係性を学習した学習モデルMにより得られる予測変動値Vに基づいて算出する。具体的には、制御理論や経験などに基づいて定めた、除灰装置の稼働、燃焼バーナ74の点火あるは消火といったイベントの継続時間に応じた規定先行量Qaを、予測変動値V、および制御量の計測値PVと制御設定値SVとの偏差Dに基づいて算出した先行指標Qbを用いて修正することで、先行量Ffを算出する。これによって、プラント7の運転状態やその経時変換に応じたより適切な先行量Ffを求めることができ、対象操作端9の操作量の適正化を通して、制御量の演算をより適切に行うことができる。
次に、上述したプロセスパラメータPと制御量との関係について詳細に説明する。
幾つかの実施形態では、プロセスパラメータPは、1以上の状態量の計測値と、1以上の操作端の設定済みの操作量(上記のC)、l)、m))と、先行指標Qb(上記g))と、を含んでいる。そして、上述した変動予測部2はこのようなプロセスパラメータPに基づいて予測変動値Vを算出する。
具体的には、制御量が主蒸気温度である場合には、プロセスパラメータPは、上記のb)、c)、d)、f)、g)、h)、およびj)を含んでも良い。そして、先行量算出部3は、主蒸気温度の予測変動値Vに基づいて、その対象操作端9となるスプレイ弁7vに対する先行量Ffを算出する。また、この算出結果は、スプレイ弁7vの弁開度のフィードバック制御部6に入力される。これによって、上記の外乱による主蒸気温度の急激な上昇または低下が抑制されるようにフィードフォワード制御をより適切に行うことができる。
制御量が再熱蒸気温度である場合には、プロセスパラメータPは、上記のb)、c)、d)、f)、g)、h)、i)、l)、m)、およびr)を含んでも良い。そして、先行量算出部3は、再熱蒸気温度の予測変動値Vに基づいて、その対象操作端9となるガス再循環ファン入口ダンパ87の開度およびバーナ角度調節器(不図示)によるバーナノズル角度に対する先行量Ffをそれぞれ算出する。また、この算出結果は、上記のガス再循環ファン入口ダンパ87の開度およびバーナノズル角度の各々のフィードバック制御部6に入力される。これによって、上記の外乱による再熱蒸気温度の急激な上昇または低下が抑制されるようにフィードフォワード制御をより適切に行うことができる。
制御量が主蒸気圧力である場合には、プロセスパラメータPは、上記のa)、b)、c)、d)、f)、g)、h)、j)、k)、l)、m)、およびp)を含んでも良い。そして、先行量算出部3は、主蒸気圧力の予測変動値Vに基づいて、その対象操作端9となるボイラマスタ(燃料供給装置72v)に対する先行量Ffをそれぞれ算出する。また、この算出結果は、燃料供給装置72vの弁開度のフィードバック制御部6に入力される。これによって、上記の外乱による主蒸気圧力の急激な上昇が抑制されるようにフィードフォワード制御をより適切に行うことができる。
また、制御量が脱硝装置81の出口におけるNOx濃度である場合には、プロセスパラメータPは、上記のd)、h)、g)、l)、m)、n)、o)、p)、およびq)を含んでも良い。そして、先行量算出部3は、上記のNOx濃度の予測変動値Vに基づいて、その対象操作端9となるアンモニア流量制御弁81vに対する先行量Ffを算出する。また、この算出結果は、アンモニア流量制御弁81vの弁開度のフィードバック制御部6に入力される。これによって、上記の外乱によるNOx濃度の急激な上昇が抑制されるようにフィードフォワード制御をより適切に行うことができる。
なお、変動予測部2および先行量算出部3は、規定タイミング毎に先行量Ffの算出を行うが、図3に示すように、イベントの継続時間tが0の場合には規定先行量Qaは0となるので、先行量Ffも0となる。
次に、上記の先行量Ffの算出をボイラ71の負荷を考慮して行う場合の実施形態について説明する。
幾つかの実施形態では、図2に示すように、上記の先行量Ffの算出はボイラ71の負荷を考慮して行っても良い。
具体的には、幾つかの実施形態では、図2に示すように、制御装置1は、プラント7が有するボイラ71の負荷値を取得する負荷取得部32をさらに備える。そして、上述した変動予測部2は、ボイラ71の複数の負荷帯に応じて設けられた複数の学習モデルMの各々の予測変動値Vに基づいて、予測時において上記の負荷取得部32によって取得されたボイラ71の負荷値(以下、現負荷値L)に応じた予測変動値Vを出力するように構成されても良い。さらに、上述した先行量算出部3は、上記の複数の負荷帯に応じてそれぞれ設けられた上述した第1算出部31、第2算出部4および第3算出部5を有し、上記の現負荷値Lに応じた先行量Ffを算出するよう構成されても良い。
より詳細には、上記の複数の学習モデルMは、それぞれ、各負荷帯を代表する負荷値(以下、代表負荷値)でボイラ71が運転されている際に得られる上述の関係性(学習データ)を学習することで作成される。図2に示す実施形態では、ボイラ71の負荷を4つの負荷帯に分けると共に、各負荷帯に属する30%、50%、75%、100%をそれぞれ代表負荷値とすることで、合計で4つの学習モデルMを作成している。
また、上述したプロセスパラメータPは、これらの複数の学習モデルMの各々にそれぞれ並列に入力される。そして、変動予測部2は、このプロセスパラメータPの入力値に対して複数の学習モデルMの各々からそれぞれ得られる出力値と、負荷取得部32によって取得された現負荷値Lとに基づいて、第2算出部4に対して出力する予測変動値Vを算出する。
具体的には、現負荷値Lと代表負荷値とが同じ場合には、現負荷値Lと同じ値を有する代表負荷値で作成された学習モデルMの出力が、予測変動値Vとして出力される。現負荷値Lと代表負荷値とが同じではない場合には、現負荷値Lを挟む代表負荷位置で作成された2つの学習モデルMの出力値の間を補間することで、現負荷値Lに応じた算出値を求めて、予測変動値Vとして出力する。図2に示す実施形態において、例えば現負荷値L(例えば90%)に対して、これを挟む値の代表負荷値をそれぞれL1(例えば75%)、L2(例えば100%)とする2つの学習モデルMの出力値がそれぞれV1、V2とすると、現負荷値Lに対応する予測変動値Vは、(V1、L1)、(V2、L2)の2つの座標点を結ぶ直線上に位置することになる。
同様に、第2算出部4および第3算出部5も、図2に示すように、学習モデルMと同じように負荷値を分割した負荷帯に応じて、学習モデルMの数と同じ数だけそれぞれ設けられる。具体的には、変動予測部2から出力された予測変動値Vは、各負荷帯に対して設けられた複数の第2算出部4にそれぞれ入力されると共に、その各々から規定先行指標値Q1が出力される。これらの複数の第2算出部4は、互いに異なる関数を用いて、負荷帯に応じた規定先行指標値Q1を算出する。
また、評価部43は、図2に示すように、複数の第2算出部4に対してそれぞれ設けられており、負荷帯毎に算出された規定先行指標値Q1が、負荷帯毎に算出された調整値Q2によってそれぞれ調整される。この際、各評価部43は、負荷帯に応じた調整値Q2を算出すると共に、負荷帯毎にそれぞれ求めた調整後の規定先行指標値Q1および現負荷値Lが切替部45に入力される。そして、切替部45によって上記と同様に線形補間などされることで、先行指標Qbが出力される。
この先行指標Qbは、負荷帯毎に設けられた複数の第3算出部5にそれぞれ入力される。また、各第3算出部5に対して設けられた第1算出部31は、負荷帯の応じた規定先行量Qaを算出するようになっており、第3算出部5の後段に接続された切替部52によって、負荷帯に応じた先行量Ffが出力される。
上記の構成によれば、先行量Ffは、その算出時におけるプラント7(ボイラ71)の負荷を考慮して算出される。これによって、負荷に応じた適切な先行量Ffを求めることができる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
<付記>
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る制御装置(1)は、
プラント(7)の制御量を制御可能な対象操作端(9)の操作量(MV)を規定タイミング毎に決定する制御装置(1)であって、
前記プラント(7)の運転状態を特定するためのプロセスパラメータ(P)と前記制御量の変動値との関係性を学習した学習モデル(M)を用いて、前記プロセスパラメータ(P)の入力に応じた前記制御量の予測変動値(V)を出力するよう構成された変動予測部(2)と、
前記予測変動値(V)に基づいて、前記制御量の計測値(PV)と制御設定値(SV)との偏差(D)に応じて算出される第1操作量(Fb)を修正するための先行量(Ff)を算出するよう構成された先行量算出部(3)と、を備え、
前記先行量算出部(3)は、
前記制御量を変化させるイベントの発生時に、前記イベントの継続時間(t)に応じた規定先行量(Qa)を算出するよう構成された第1算出部(31)と、
前記予測変動値(V)および前記偏差(D)に基づいて、前記規定先行量(Qa)を修正するための先行指標(Qb)を算出するよう構成された第2算出部(4)と、
前記規定先行量(Qa)および前記先行指標(Qb)に基づいて、前記先行量(Ff)を算出するよう構成された第3算出部(5)と、を有する。
上記(1)の構成によれば、プラント(7)の制御量(制御対象の状態量)のフィードバック制御により求まる第1操作量(Fb)を修正する先行量(Ff)(フィードフォワード操作量)を、過去のプラント(7)の運転(実運転、試運転)等で得られた運転データなどからプロセスパラメータ(P)と制御量の変動値との関係性を学習した学習モデル(M)により得られる制御量の変動値の予測結果(V)に基づいて算出する。例えばボイラ(71)を有するプラント(7)においては、除灰装置の稼働や、バーナの点火や消火といったイベントの発生は、主蒸気温度や主蒸気圧力、再熱蒸気温度、NOx濃度などの状態量(制御量)のフィードバック制御にとって外乱となるが、この外乱の制御量への影響を抑制するための先行量(Ff)を上記の学習モデル(M)に基づいて得られる予測変動値(V)に基づいて算出する。
具体的には、制御理論や経験などに基づいて作成した関数などを用いて、例えば除灰装置の作動時間(イベントの継続時間(t))に応じた規定先行量(Qa)を算出する。そして、この規定先行量(Qa)を、予測変動値(V)、および制御量の計測値(PV)と制御設定値(SV)との偏差(D)に基づいて算出した先行指標(Qb)を用いてより適切なものに修正することで、先行量(Ff)を算出する。つまり、学習モデル(M)から求めた予測変動値(V)に基づいて直接的に先行量(Ff)を算出するのではなく、この予測変動値(V)に基づいて算出した算出値を、その直前に求めた先行量(Ff)を対象操作端(9)に適用した結果によりフィードバック制御的に調整すると共に、このようにして算出した先行指標(Qb)で、上記の規定先行量(Qa)を修正するようにして、先行量(Ff)を算出する。
上述したような学習モデル(M)を用いたとしても予測変動値(V)と実際の偏差(D)との間には誤差が生じる可能性があり、予測変動値(V)からのみ先行指標(Qb)を求める場合には誤差がある状態で予測変動値(V)を求めることになってしまうが、予測変動値(V)および実際の偏差(D)に基づいて先行指標(Qb)を求めることで、予測変動値(V)と実際の偏差(D)との誤差が小さくされたことに相当するような先行指標(Qb)を求めることができる。よって、プラント(7)の運転状態やその経時変換に応じたより適切な先行量(Ff)を求めることができ、対象操作端(9)の操作量(MV)の適正化を通して、制御量の演算をより適切に行うことができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、
前記第2算出部(4)は、
前記予測変動値(V)に応じた規定先行指標値(Q1)を算出する規定先行指標算出部(42)と、
前記偏差(D)に基づいて、前記規定先行指標値(Q1)を調整するための調整値(Q2)を算出する評価部(43)と、
前記規定先行指標値(Q1)および前記調整値(Q2)に基づいて、前記先行指標(Qb)を差出する先行指標算出部(44)と、を有する。
上記(2)の構成によれば、予測変動値(V)に応じて算出される修正前指標を、偏差(D)に基づいて算出される調整値(Q2)で調整することで、先行指標(Qb)を算出する。これによって、より適切な先行量(Ff)を求めることができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(2)の構成において、
前記プロセスパラメータ(P)は、1以上の状態量の計測値と、前記プラント(7)に設置された1以上の操作端の操作量と、前記先行指標(Qb)と、を含む。
上記(3)の構成によれば、予測時における状態量の計測値と、操作端の操作量と、先行指標(Qb)(前回値)とを含む。状態量の計測値と操作端の操作量とを含むことで、プロセスパラメータ(P)によって、プラント(7)の運転状態を適切に特定することができる。また、先行指標(Qb)を含むことで、学習モデル(M)が前回の規定タイミングにおける先行指標(Qb)を考慮した予測変動値(V)を出力することができ、学習データの収集時間を含めた学習時間や、この学習データを得るための例えばボイラ(71)の試運転時間を短縮することができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(3)の構成において、
前記プラント(7)が有するボイラ(71)の負荷値(L)を取得する負荷取得部(32)をさらに備え、
前記変動予測部(2)は、前記ボイラ(71)の複数の負荷帯に応じて設けられた複数の前記学習モデル(M)の各々の前記予測変動値(V)に基づいて、前記負荷値(L)に応じた前記予測変動値(V)を出力するように構成されており、
前記先行量算出部(3)は、前記複数の負荷帯に応じてそれぞれ設けられた前記第1算出部(31)、前記第2算出部(4)および前記第3算出部(5)を有し、前記負荷値(L)に応じた前記先行量(Ff)を算出するよう構成されている。
上記(4)の構成によれば、先行量(Ff)は、その算出時におけるプラント(7)(ボイラ(71))の負荷を考慮して算出される。これによって、負荷に応じた適切な先行量(Ff)を求めることができる。
1 制御装置
10 制御プログラム
11 プロセッサ
12 記憶部
2 変動予測部
3 先行量算出部
31 第1算出部
32 負荷取得部
4 第2算出部
41 保持部
42 規定先行指標算出部
43 評価部
43a 規定調整値算出部
43b 出力切替部
43c 積算値算出部
43d 調整値算出部
44 先行指標算出部
45 切替部
5 第3算出部
52 切替部
6 フィードバック制御部
61 偏差算出部
62 コントローラ
63 加算部
7 プラント
7L 冷却媒体供給管
7c 温度低減器
7p 蒸気管
7s 圧力センサ
7t ボイラ出口温度計測センサ
7v スプレイ弁
7w 冷却媒体
71 ボイラ
71f 火炉
71p 炉壁蒸発管
72 燃焼装置
72v 燃料供給装置
73 煙道
74 燃焼バーナ
75 微粉炭供給管
76 粉砕機
77a 空気ダクト
77b 分岐部
77c 分岐ダクト
77d ダンパ
77e 風箱
77p ポート
78 送風機
79 熱交換器
79a 過熱器
79b 再熱器
79c 節炭器
8 排ガス通路
81 脱硝装置
81p アンモニア供給配管
81s NOxセンサ
81v アンモニア流量制御弁
8w アンモニア
82 エアヒータ
83 煤塵処理装置
84 誘引送風機
85 煙突
86 再循環ファン
87 ガス再循環ファン入口ダンパ
9 対象操作端
T 蒸気タービン
G 発電機
P プロセスパラメータ
M 学習モデル
V 予測変動値
Ff 先行量
Fb 第1操作量
PV 制御量の計測値
SV 制御設定値
MV 操作量
D 偏差
E 発生信号
I 積算値
L 現負荷値
Qa 規定先行量
Qb 先行指標
Q1 規定先行指標値
Q2 調整値
Q3 規定調整値
t イベントの継続時間

Claims (4)

  1. プラントの制御量を制御可能な対象操作端の操作量を規定タイミング毎に決定する制御装置であって、
    前記プラントの運転状態を特定するためのプロセスパラメータと前記制御量の変動値との関係性を学習した学習モデルを用いて、前記プロセスパラメータの入力に応じた前記制御量の予測変動値を出力するよう構成された変動予測部と、
    前記予測変動値に基づいて、前記制御量の計測値と制御設定値との偏差に応じて算出される第1操作量を修正するための先行量を算出するよう構成された先行量算出部と、を備え、
    前記先行量算出部は、
    前記制御量を変化させるイベントの発生時に、前記イベントの継続時間に応じた規定先行量を算出するよう構成された第1算出部と、
    前記予測変動値および前記偏差に基づいて、前記規定先行量を修正するための先行指標を算出するよう構成された第2算出部と、
    前記規定先行量および前記先行指標に基づいて、前記先行量を算出するよう構成された第3算出部と、を有する制御装置。
  2. 前記第2算出部は、
    前記予測変動値に応じた規定先行指標値を算出する規定先行指標算出部と、
    前記偏差に基づいて、前記規定先行指標値を調整するための調整値を算出する評価部と、
    前記規定先行指標値および前記調整値に基づいて、前記先行指標を差出する先行指標算出部と、を有する請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記プロセスパラメータは、1以上の状態量の計測値と、前記プラントに設置された1以上の操作端の操作量と、前記先行指標と、を含む請求項1または2に記載の制御装置。
  4. 前記プラントが有するボイラの負荷値を取得する負荷取得部をさらに備え、
    前記変動予測部は、前記ボイラの複数の負荷帯に応じて設けられた複数の前記学習モデルの各々の前記予測変動値に基づいて、前記負荷値に応じた前記予測変動値を出力するように構成されており、
    前記先行量算出部は、前記複数の負荷帯に応じてそれぞれ設けられた前記第1算出部、前記第2算出部および前記第3算出部を有し、前記負荷値に応じた前記先行量を算出するよう構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の制御装置。
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