JP2021174626A - 導電性ペースト - Google Patents

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Abstract

【課題】大きな伸びを示す焼結体を形成することができる、粘度の低減した導電性ペーストを提供する。【解決手段】導電性ペースト1は、0.6〜10μmの範囲内の粒子径及び0.6〜10μmの範囲内の平均結晶粒径を有する金属マイクロ粒子10と、10〜100nmの範囲内の粒子径及び10〜100nmの範囲内の平均結晶粒径を有する金属微粒子32とを、65:35〜95:5の範囲内の重量比で含む。前記金属微粒子32は、100〜1000nmの範囲内のモード径を有する凝集体30を形成している。【選択図】図1

Description

本発明は、導電性ペーストに関する。
金属粒子を含む導電性ペーストには、プリント配線板の配線回路、ビアホールの充填剤、素子実装用の接合剤等の種々の用途がある。導電性ペーストは、低温での焼結により低抵抗を示すことが求められることがある。このような要求を満たすために、ナノオーダーの粒径を有する微小な金属粒子を含有する導電性ペーストが検討されている。
特許文献1には、粒子径が0.1μm以上50μm未満の範囲にある銀粒子と、粒子径が1nm以上100nm未満の範囲にある微小銀粒子と、熱硬化型樹脂とを含む熱硬化型導電性ペーストが記載されている。また、微小銀粒子の混合量が増えるにしたがって、導電性ペーストの粘度が増加することが記載されている。
特許文献2には、銀又は銅のいずれか一方又は双方の金属を全ての金属100質量%に対して70質量%以上含有し、粒径が100nm以上500nm未満である第1粒子を20〜30個数%の割合で含み、粒径が50nm以上100nm未満である第2粒子と粒径が50nm未満である第3粒子を合計で80〜70個数%の割合で含む金属粒子と、有機物とを含み、前記第1〜第3粒子の各粒子の表面を被覆する保護膜が同一であることを特徴とする金属粒子凝集体が記載されている。
特開2009−252507号公報 特開2019−151908号公報
特許文献1に記載の導電性ペーストは、微小銀粒子の混合に伴う粘度の増加により、ハンドリング性が悪化する恐れがある。
また、導電性ペーストの焼結体は、素子の熱膨張による応力を低減できるように、大きな伸びを示すことも求められる。特許文献2の金属粒子凝集体に含まれる金属粒子は、粒径(粒子径)が小さく、それゆえ結晶粒径も小さい。後述するように、本発明者らの検討によれば、特許文献2に記載される金属粒子凝集体の焼結体は結晶粒径が小さく、それゆえに十分な伸びを示さない。
そこで、本発明は、大きな伸びを示す焼結体を形成することができる、粘度の低減した導電性ペーストを提供することを目的とする。
本発明の第一の態様に従えば、
0.6〜10μmの範囲内の粒子径及び0.6〜10μmの範囲内の平均結晶粒径を有する金属マイクロ粒子と、
10〜100nmの範囲内の粒子径及び10〜100nmの範囲内の平均結晶粒径を有する金属微粒子と、
を65:35〜95:5の範囲内の重量比で含み、
前記金属微粒子が、100〜1000nmの範囲内のモード径を有する凝集体を形成している、導電性ペーストが提供される。
本発明の導電性ペーストは低粘度であり、その焼結体は大きな伸びを示す。
図1は、実施形態に係る導電性ペーストに含まれる金属マイクロ粒子と金属微粒子を概念的に示す図である。 図2は、オストワルド成長の式に基づき、焼結体の平均結晶粒径を計算した結果を示す図である。 図3は、実施例で金属微粒子として用いた銀粒子の透過型電子顕微鏡像である。 図4は、実施例で金属微粒子として用いた銀粒子の透過型電子顕微鏡像である。 図5は、実施例で金属微粒子として用いた銀粒子の形状を概念的に示す図である。 図6は、焼結体の伸びと平均結晶粒径の関係を表すグラフである。 図7は、参考例2−1及び参考例2−2の導電性ペーストの粒度分布を示す図である。
(1)導電性ペースト
図1に示すように、実施形態に係る導電性ペースト1は、金属マイクロ粒子10と金属微粒子32と、を含む。
金属マイクロ粒子10は、0.6〜10μmの範囲内の粒子径を有する。なお、ここで、粒子径は、走査型電子顕微鏡(SEM)像又は透過型電子顕微鏡(TEM)像から求められる投影面積円相当径を意味する。
金属マイクロ粒子10は、金属を含み、好ましくは金属及び不可避不純物からなる。金属種としては、例えば、Ag、Al、Si、Ti、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、In、Coが挙げられる。
金属マイクロ粒子10は、単結晶又は多結晶の粒子であり、0.6〜10μmの平均結晶粒径を有する。本願において、金属マイクロ粒子10の平均結晶粒径は以下のようにして求められる。SEMを用いて、複数の金属マイクロ粒子10の断面の電子線後方散乱回折(EBSD)測定を行って、結晶方位マップ(逆極点図マップ)を得る。結晶方位マップにおいて各結晶粒が色分けされて示される。無作為に選択した50個以上の金属マイクロ粒子10中の結晶粒の投影面積円相当径を求め、その和を結晶粒の個数で除する。それにより、金属マイクロ粒子10の平均結晶粒径が求められる。
金属マイクロ粒子10が0.6〜10μmの平均結晶粒径を有することにより、導電性ペースト1を300℃以下、好ましくは250℃以下の温度で焼結して得られる焼結体が、0.6μm以上の平均結晶粒径を有することが可能になる。このような焼結体は、後述するように、大きな伸びを示す。また、本発明者らは、金属マイクロ粒子10が最大10μmまでの平均結晶粒径を有する場合、300℃以下、好ましくは250℃以下の温度での焼結で大きな伸びを示す焼結体が得られることを確認している。
金属マイクロ粒子10の形状は特に限定されない。例えば、金属マイクロ粒子10は、長球状若しくは扁球状等の回転楕円体状、球状、又は板状の粒子であってよい。
金属微粒子32は、10〜100nm、好ましくは10〜50nmの範囲内の粒子径を有する。なお、ここで、粒子径は、走査型電子顕微鏡(SEM)像又は透過型電子顕微鏡(TEM)像から求められる投影面積円相当径を意味する。
金属微粒子32は、金属マイクロ粒子10に含まれる金属と同じ種の金属を含み、好ましくは金属マイクロ粒子10に含まれる金属と同じ種の金属及び不可避不純物からなる。
金属微粒子32は、10〜100nm、好ましくは10〜50nmの平均結晶粒径を有する。本願において、金属微粒子32の平均結晶粒径は以下のようにして求められる。SEMを用いて、複数の金属微粒子32の断面の電子線後方散乱回折(EBSD)測定を行って、結晶方位マップ(逆極点図マップ)を得る。結晶方位マップにおいて各結晶粒が色分けされて示される。無作為に選択した50個以上の金属微粒子32中の結晶粒の投影面積円相当径を求め、その和を結晶粒の個数で除する。それにより、金属微粒子32の平均結晶粒径が求められる。金属微粒子32の平均結晶粒径が100nm以下、好ましくは50nm以下であることにより、金属微粒子32の融点が低くなる。それにより、従来技術において接合剤として使用されるはんだの接合温度である300℃以下、好ましくは250℃以下の温度で、導電性ペースト1を焼結することが可能となる。金属微粒子32の平均結晶粒径が10nm以上であることにより、室温で金属微粒子32が焼結することを防止できるため、導電性ペースト1が高い保存安定性を有することができる。
金属微粒子32の形状は特に限定されない。例えば、金属微粒子32は、球状、回転楕円体状、板状の粒子であってよい。
導電性ペースト1において、複数の金属微粒子32が凝集して、凝集体30を形成している。凝集体30は、100〜1000nmの範囲内のモード径を有する。ここで、金属微粒子32の凝集体30のモード径は、以下のようにして求められる。動的光散乱(DLS)法により導電性ペースト1に含まれる粒子の粒度分布を求める。粒度分布において頻度が極大となる粒子径を求める。求めた粒子径のうち、金属マイクロ粒子10に由来する粒子径を除いたものが、凝集体30のモード径である。粒度分布は、凝集体30に由来するピークを複数個有してもよい。その場合は、各ピークに対応する粒子径が凝集体30のモード径となるため、凝集体30は複数のモード径を有する。金属微粒子32が100〜1000nmの範囲内のモード径を有する凝集体30を形成していることにより、後述する参考例で示すように、導電性ペースト1の粘度を低減できる。
金属微粒子32の表面が保護層(不図示)により被覆されていてもよい。保護層は、非共有電子対を有する有機分子の層である。高分子は、非共有電子対を有することにより、金属微粒子32に吸着する。高分子の例として、ポリビニルピロリドン(ポリビニルピロリドン共重合体、PVP)、セチルトリメチルアンモニウムブロミド、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ジエタノールアミン、ブタン酸、イソ酪酸、オクタン酸、2−エチルヘキサン酸が挙げられる。PVPは、4000〜360000の重量平均分子量を有してよい。それにより、保護層が導電性ペースト1の焼結温度において融解するため、導電性ペースト1の焼結を妨げない。
導電性ペースト1は、金属マイクロ粒子10と金属微粒子32を65:35〜95:5の範囲内の重量比で含む。金属マイクロ粒子10と金属微粒子32の重量比は、金属マイクロ粒子10と金属微粒子32の最大充填率(最密充填されたときの体積分率)が高くなるように設定してよい。具体的には、金属マイクロ粒子10と金属微粒子32の重量比は、Horsfieldの最密充填理論に従って、金属マイクロ粒子10の平均粒子径と金属微粒子32の凝集体30の平均径に応じて計算することができる。例えば、金属マイクロ粒子10の平均粒子径が2.5μmであり、金属微粒子32の凝集体30のモード径が200nmである場合、導電性ペースト1に含まれる金属マイクロ粒子10と金属微粒子32の重量比は、約80:20であってよい。Mooneyの式によれば、金属マイクロ粒子10と金属微粒子32の最大充填率が高いほど、導電性ペースト1の粘度を低減することができる。また、金属マイクロ粒子10及び金属微粒子32の間の接触部が増えるため、焼結性を向上させることもできる。
なお、金属微粒子のみを含む導電性ペーストも、低温で焼結することは可能である。しかし、本発明者らによれば、そのような導電性ペーストを低温で焼結することにより得られる焼結体は、大きな結晶粒径(例えば0.6μm以上の結晶粒径)を有することができない。その理由を以下に説明する。
金属粒子を含む導電性ペーストを焼結すると、オストワルド成長により結晶粒が粗大化する。オストワルド成長は、以下の式(1)により表される。
Figure 2021174626
式(1)中、<R>は全結晶粒の平均半径、<R>は焼結前、すなわちオストワルド成長開始時の、全結晶粒の平均半径、Dは金属粒子材料の拡散係数、γは金属粒子の表面張力又は表面エネルギー、Vは金属粒子材料のモル体積、Rは気体定数、Tは絶対温度、tは時間を表す。
図2は、250℃での焼結により得られる焼結体の平均結晶粒径を式(1)に基づき計算した結果を示している。
図2によると、焼結前の結晶粒径が約200nm以下の場合、焼結体は、焼結前の結晶粒径よりも大きい結晶粒径を有する。しかし、この場合に得られる焼結体の結晶粒径は100〜200nm程度である。これは、200nm以下の結晶粒径を有する金属粒子のみを含む導電性ペーストを250℃程度の低温で焼結しても、大きな結晶粒径(例えば、0.6μm以上の結晶粒径)を有する焼結体を得ることはできないことを示している。例えば、特許文献2に記載される金属粒子凝集体を250℃で焼結して得られる焼結体は、100〜200nm程度の結晶粒径を有することが予想される。
一方、図2によると、焼結前の結晶粒径が200nmを超える場合、特に、0.6μm以上の場合、焼結体は、焼結前の結晶粒径と実質的に等しい結晶粒径を有する。つまり、結晶粒のオストワルド成長はほとんど起きない。したがって、0.6μm以上の結晶粒径を有する焼結体を得るためには、0.6μm以上の結晶粒径を有する金属粒子を焼結する必要がある。実施形態に係る導電性ペースト1は、0.6μm以上の平均結晶粒径を有する金属マイクロ粒子10を含む。そのため、実施形態に係る導電性ペースト1を焼結して得られる焼結体は、0.6μm以上の平均結晶粒径を有する。後述する参考例1−1〜1−3で示されるように、本発明者らは、焼結体がより大きい平均結晶粒径を有するほど、焼結体がより大きい伸びを示すことを見出した。0.6μm以上の平均結晶粒径を有する焼結体は、十分な伸びを示す。したがって、実施形態に係る導電性ペースト1は、素子実装用の接合剤用の導電性ペーストとして好適に用いることができる。
(2)導電性ペーストの製造方法
導電性ペースト1は、特に限定されず、任意の製造方法で製造してよい。例えば、金属マイクロ粒子10と金属微粒子32の凝集体30を混合することによって製造することができる。金属マイクロ粒子10としては市販のものを使用してよい。金属微粒子32は、特開2018−135566号公報に記載される方法と同様の方法により調製することができる。金属微粒子32の凝集体30は、金属微粒子32を適当な溶媒に混合し、固形分濃度を適当に調整することにより形成できる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例
(1)金属マイクロ粒子の調製
金属マイクロ粒子として、2.5μmの平均結晶粒径を有する銀粒子を準備した。なお、平均結晶粒径は、以下のようにして求めた。金属マイクロ粒子の断面のEBSD測定を行い、結晶方位マップを得た。結晶方位マップから、無作為に選択した50個の金属マイクロ粒子中の結晶粒の投影面積円相当径を求めた。その和を結晶粒の数で除することにより、平均結晶粒径を求めた。
(2)金属微粒子の調製
金属微粒子として用いる銀粒子を以下のようにして作製した。
硝酸銀の濃度が10mMとなり、アスコルビン酸の濃度が20Mとなるように、硝酸銀
及びアスコルビン酸を溶媒である水と混合した混合液を作製した。アスコルビン酸は、銀を還元する還元剤である。アスコルビン酸の標準電極電位は、0.06Vである。
次に、ポリビニルピロリドン(PVP)の濃度が20mM(モノマーユニット換算)となるように、混合液にポリビニルピロリドン(東京化成工業(株)製)を加え、混合した。ポリビニルピロリドンは、還元された銀に吸着する高分子吸着剤である。なお、ポリビニルピロリドンは、グラフト重合により、重量平均分子量を40000にしたものである。
得られた混合液に、周波数2.45GHzのマイクロ波を照射し、130℃で10分間混合液を加熱した。これにより、金属微粒子として用いる銀粒子の分散液を得た。
金属微粒子の透過型電子顕微鏡(TEM)像を図3及び図4に示す。また、図5に金属微粒子の形状を概念的に示す。図3及び図4から、金属微粒子は、厚さ50〜100nm、直径100〜200nmのプレート状の形状を有していた。なお、ここで、金属微粒子の直径は、金属微粒子を厚さ方向から観察した図3のようなTEM像により求めた投影面積円相当径である。また、金属微粒子の平均結晶粒径は70nmであった。平均結晶粒径は、以下のようにして求めた。金属微粒子の断面のEBSD測定を行い、結晶方位マップを得た。結晶方位マップから、無作為に選択した50個の金属微粒子中の結晶粒の投影面積円相当径を求めた。その和を結晶粒の数で除することにより、平均結晶粒径を求めた。
限外濾過により、金属微粒子の分散液中の未反応成分を除去するとともに分散液の分散媒を水からエタノールに置換した。さらに、分散液にエチレングリコールを加えて、混合した。分散液を加熱してエタノールを蒸発させ、分散液中の固形分濃度を約90%に調整した。それにより、金属微粒子の凝集体を含む混合液が形成された。
(3)導電性ペーストの作製
金属微粒子の凝集体を含む混合液に、混合液中の金属微粒子の重量の4倍の重量の金属マイクロ粒子を加えた。さらに、混合液中の固形分濃度が約90%になるように混合液にエチレングリコールを加え、混合した。それにより、金属マイクロ粒子と金属微粒子を80:20の重量比で含む導電性ペーストを得た。
動的光散乱(DLS)法により、導電性ペースト中の粒子の粒度分布を求めたところ、導電性ペーストが500nm及び1000nmのモード径を有する金属微粒子の凝集体を含むことが確認された。
(4)焼結体の結晶粒径
導電性ペーストを窒素雰囲気中で10MPaで加圧しながら250℃で1時間加熱して焼結し、焼結体を得た。
SEMにて、焼結体の断面のEBSD測定を行い、結晶方位マップを得た。結晶方位マップから、無作為に選択した50個の結晶粒の投影面積円相当径を求め、その和を選択した結晶粒の数で除することにより、焼結体の平均結晶粒径を求めた。平均結晶粒径は2.7μmであった。
(5)焼結体の伸び
導電性ペーストをポリイミドテープで挟み、窒素雰囲気中で10MPaで加圧しながら250℃で60分間加熱を行い、導電性ペーストを焼結した。その後、銀層からポリイミドテープを剥離して、伸び測定用の試験片を得た。
リニアサーボ式微小荷重疲労試験機(鷺宮製作所製、荷重容量±200N)を用いて、以下の条件にて試験片の伸び(一様伸び)を測定した。
試験速度:2.0%/s
試験制御:ひずみ制御(ひずみは、チャック間距離2mmを標点管距離として換算した。)
試験温度:室温
試験片の伸びは、25%であった。
比較例
(1)導電性ペーストの作製
特開2018−135566号公報に記載の方法に従って、平均粒子径30nmの銀微粒子と平均粒子径200nmの銀マイクロ粒子を作製した。銀微粒子、銀マイクロ粒子、及びデカノールを、重量比で81:9:10の割合で混合して、固形分濃度90%の導電性ペーストを得た。
(2)焼結体の構造の観察
実施例と同様にして、導電性ペーストの焼結体の平均結晶粒径を求めた。平均結晶粒径は、0.7μmであった。
(3)焼結体の伸びの測定
実施例と同様にして、伸び測定用の試験片を作製し、試験片の伸びを測定した。伸びは5%であった。
実施例と比較例の焼結体の結晶粒径及び伸びを比較すると、実施例の焼結体は、比較例の焼結体よりも大きい平均結晶粒径を有し、大きい伸びを示した。
参考例1−1
比較例と同様にして、伸び測定用の試験片を作製し、試験片の伸びを測定した。
また、SEMにて、伸び測定用の試験片のEBSD測定を行い、結晶方位マップを得た。結晶方位マップから、無作為に選択した50個の結晶粒の投影面積円相当径を求め、その和を選択した結晶粒の数で除することにより、試験片の平均結晶粒径を求めた。
参考例1−2
参考例1−1と同様にして作製した試験片に5MPaの圧力を加えた。次に、参考例1−1と同様にして、試験片の伸びを測定した。また、参考例1−1と同様にして、加圧後の試験片の平均結晶粒径を求めた。
参考例1−3
参考例1−1と同様にして作製した試験片を700℃で1時間加熱した。次に、参考例1−1と同様にして、試験片の伸びを測定した。また、参考例1−1と同様にして、加熱後の試験片の平均結晶粒径を求めた。
参考例1−1〜1−3の結果から、図6に示す伸びと平均結晶粒径の関係を表すグラフが得られた。試験片(焼結体)の平均結晶粒径が大きいほど、試験片の伸びが大きいことが示された。
参考例2−1
実施例で調製した金属マイクロ粒子とジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートとを混合して導電性ペーストを得た。DLS法により、導電性ペースト中の粒子の粒度分布を求めた。結果を図7に示す。また、導電性ペーストの粘度を、粘度計(KOKUGO社のTVB−15H)を用いて測定した。導電性ペーストの粘度は160Pa・sであった。
参考例2−2
ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートの代わりにジエチレングリコールモノブチルエーテルを用いたこと以外は参考例2−1と同様にして、導電性ペーストを作製し、導電性ペースト中の粒子の粒度分布及び導電性ペーストの粘度を測定した。粒度分布は図7に示す通りであった。導電性ペーストの粘度は54Pa・sであった。
図7に示すように、参考例2−2の導電性ペーストは、参考例2−1の導電性ペーストよりも大きいモード径を示した。このことから、参考例2−2の導電性ペーストでは、金属マイクロ粒子が凝集体を形成していることが示された。また、参考例2−2の導電性ペーストは参考例2−1の導電性ペーストよりも粘度が低かった。したがって、これらの結果から、導電性ペースト中の金属微粒子が凝集体を形成することにより、導電性ペーストの粘度を低減できることが示唆された。

Claims (1)

  1. 0.6〜10μmの範囲内の粒子径及び0.6〜10μmの範囲内の平均結晶粒径を有する金属マイクロ粒子と、
    10〜100nmの範囲内の粒子径及び10〜100nmの範囲内の平均結晶粒径を有する金属微粒子と、
    を65:35〜95:5の範囲内の重量比で含み、
    前記金属微粒子が、100〜1000nmの範囲内のモード径を有する凝集体を形成している、導電性ペースト。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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