JP2021173299A - 歯車装置 - Google Patents

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Masahiko Shiina
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Abstract

【課題】良好な噛み合い状態を維持することができる歯車装置を提供する。【解決手段】歯車装置2は、入力歯車10及び出力歯車12と、入力歯車10及び出力歯車12の一方を他方に対して差動回転させるように、入力歯車10及び出力歯車12とそれぞれ凹凸係合部56,58を介して噛み合う中間歯車14とを備える。凹凸係合部56は、入力歯車10に形成された凸歯30aと、中間歯車14に形成された凹歯52aとを有する。凹歯52aは、凸歯30aに対向して配置された当接面60と、当接面60の中間歯車14の周方向における両端部からそれぞれ立設され、互いに対向して配置された一対の係合面62,64とを含む。凸歯30aは、凹歯52aの一対の係合面62,64のうち一方と係合し、且つ、当接面60に当接する。【選択図】図6

Description

本発明は、複数の歯車を備えた歯車装置に関する。
複数の歯車を備えることにより、入力される回転角と出力される回転角との比である伝達比を変化させるための歯車装置が知られている。例えば特許文献1には、第1の軸線の回りに回転可能な入力部材及び出力部材と、入力部材及び出力部材を差動回転可能に連結する内輪と、内輪の外周面側に転動輪を介して回転可能に支持された外輪と、外輪を回転駆動するモータとを備える歯車装置が開示されている。内輪及び外輪の各中心軸線としての第2の軸線は、第1の軸線に対して傾斜している。
内輪は、凹凸係合部を介して入力部材(又は出力部材)と動力伝達可能に係合されている。凹凸係合部は、入力部材(又は出力部材)に形成された凸部と、内輪に形成され且つ凸部と係合する凹部とを有している。
特開2009−101802号公報
近年、製造コストの低減化の観点から、歯車装置の各部品の製造方法を研削加工から鍛造加工にシフトすることが提案されている。これにより、歯車装置の各部品を最終形状に近い形状に加工する、いわゆるニアネットシェイプ化を図ることが可能となる。
しかしながら、歯車装置の各部品を鍛造加工により製造した場合には、研削加工により製造した場合と比べて加工精度が劣るため、隣り合う2つの凸部(又は隣り合う2つの凹部)のピッチの誤差が大きくなる。その結果、凸部と凹部とが正しく係合しなくなるため、凹凸係合部において凸部と凹部との干渉が発生し、入力部材(又は出力部材)が内輪から浮き上がるという課題が生じる。
また、上述した従来の歯車装置では、入力部材(又は出力部材)と内輪とを互いに近付ける方向に予圧を付与しているが、凸部と凹部との干渉に起因して、凹凸係合部において凸部と凹部との間で摺動が発生する。その結果、伝達トルクが変動するとともに、異音が発生するという課題が生じる。
本発明は、上述した課題を解決しようとするものであり、その目的は、良好な噛み合い状態を維持することができる歯車装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る歯車装置は、第1の軸線を中心として配置された第1の歯車及び第2の歯車と、前記第1の歯車と前記第2の歯車との間において、前記第1の軸線に対して傾斜した第2の軸線を中心として配置された中間歯車であって、前記第1の歯車及び前記第2の歯車の一方を他方に対して差動回転させるように、前記第1の歯車及び前記第2の歯車とそれぞれ第1の凹凸係合部及び第2の凹凸係合部を介して噛み合う中間歯車と、を備え、前記第1の凹凸係合部は、前記第1の歯車及び前記中間歯車の一方に形成された第1の凸歯と、前記第1の歯車及び前記中間歯車の他方に形成された第1の凹歯と、を有し、前記第1の凹歯は、前記第1の凸歯に対向して配置された第1の当接面と、前記第1の当接面の前記第1の歯車及び前記中間歯車の他方の周方向における両端部からそれぞれ立設され、互いに対向して配置された一対の第1の係合面と、を含み、前記第1の凸歯は、前記第1の凹歯の前記一対の第1の係合面のうち一方と係合し、且つ、前記第1の当接面に当接する。
本発明の一態様に係る歯車装置によれば、良好な噛み合い状態を維持することができる。
実施の形態に係る歯車装置を示す断面図である。 実施の形態に係る入力歯車を示す平面図である。 実施の形態に係る出力歯車を示す平面図である。 実施の形態に係る中間歯車の入力歯車に対向する側を示す平面図である。 実施の形態に係る中間歯車の出力歯車に対向する側を示す平面図である。 図2のVI−VI線による、実施の形態に係る第1の凹凸係合部の断面図である。 図3のVII−VII線による、実施の形態に係る第2の凹凸係合部の断面図である。 比較例に係る歯車装置の凹凸係合部を示す断面図である。
次に、本発明に係る歯車装置の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序等は、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、図面は、本発明を示すために適宜強調や省略、比率の調整を行った模式的な図となっており、実際の形状や位置関係、比率とは異なる場合がある。さらに、以下の実施の形態及び特許請求の範囲において、平行及び直交等の、相対的な方向又は姿勢を示す表現が用いられる場合があるが、これらの表現は、厳密には、その方向又は姿勢ではない場合も含む。例えば、2つの方向が平行であるとは、当該2つの方向が完全に平行であることを意味するだけでなく、実質的に平行であること、すなわち、例えば数%程度の差異を含むことも意味する。
(実施の形態)
まず、図1〜図5を参照しながら、実施の形態に係る歯車装置2の全体構成について説明する。図1は、実施の形態に係る歯車装置2を示す断面図である。図2は、実施の形態に係る入力歯車10を示す平面図である。図3は、実施の形態に係る出力歯車12を示す平面図である。図4は、実施の形態に係る中間歯車14の入力歯車10に対向する側を示す平面図である。図5は、実施の形態に係る中間歯車14の出力歯車12に対向する側を示す平面図である。なお、説明の都合上、図1では、入力軸6、出力軸8、凸歯30,40及び凹歯52,54については、断面ではなく側面を図示してある。
図1に示すように、歯車装置2は、ハウジング4と、入力軸6と、出力軸8と、入力歯車10(第1の歯車の一例)と、出力歯車12(第2の歯車の一例)と、中間歯車14とを備えている。
歯車装置2は、入力される回転角、回転力又は回転速度を変化させて出力するための装置である。本実施の形態では、歯車装置2は、入力軸6の回転速度よりも小さな回転速度で出力軸8を回転させる、いわゆるニューテーションギヤ減速機として機能する。
ハウジング4は、第1の軸線16を中心(中心軸線)として配置された中空円柱状のハウジングである。ハウジング4の内部には、入力歯車10、出力歯車12及び中間歯車14を収容するための収容空間18が形成されている。ハウジング4の一端部4aの第1の軸線16上における部位には、入力軸6を回転可能に挿通するための円形状の貫通孔20が形成されている。ハウジング4の他端部4bの第1の軸線16上における部位には、出力軸8を回転可能に挿通するための円形状の貫通孔22が形成されている。なお、図示しないが、ハウジング4は、入力軸6側に配置されたアッパーハウジングと、出力軸8側に配置されたロアハウジングとをネジ等で互いに嵌合させることにより構成される。
入力軸6は、第1の軸線16を中心(中心軸線)として配置された円柱状の軸体である。入力軸6は、ハウジング4の貫通孔20に配置されたベアリング(図示せず)に回転可能に支持されている。これにより、入力軸6は、第1の軸線16を中心に回転可能である。また、入力軸6のうちハウジング4の収容空間18に配置された部位には、入力軸6よりも外径の大きい円柱状の傾斜部24が形成されている。傾斜部24は、第1の軸線16に対して所定の角度θ(例えば2〜5°)だけ傾斜した第2の軸線26を中心(中心軸線)として配置されている。
出力軸8は、第1の軸線16を中心(中心軸線)として配置された円柱状の軸体である。出力軸8は、ハウジング4の貫通孔22に配置されたベアリング(図示せず)に回転可能に支持されている。これにより、出力軸8は、第1の軸線16を中心に回転可能である。
入力歯車10は、第1の軸線16を中心(中心軸線)として配置された円盤状の歯車である。入力歯車10は、ハウジング4の収容空間18に配置され、ハウジング4の一端部4aに固定されている。入力歯車10の径中心には、ハウジング4の貫通孔20と連通する円形状の貫通孔28が形成されている。入力歯車10の貫通孔28には、入力軸6が回転可能に挿通される。
図1及び図2に示すように、入力歯車10の中間歯車14に対向する側の面には、入力歯車10の径方向に沿って延びる半円柱状の凸歯30(第1の凸歯の一例)が複数配置されている。具体的には、複数の凸歯30は、入力歯車10の周方向に沿って円環状に並んで配置されることにより、入力歯車10の径中心(第1の軸線16)を中心として放射状に配置されている。凸歯30の数は、例えば38個である。なお、凸歯30は、例えば入力歯車10の中間歯車14に対向する側の面に形成された半円柱状の溝部32に、円柱状のころ部材34が半分だけ埋め込まれることにより構成される。すなわち、凸歯30は、溝部32から半円柱状に突出したころ部材34により構成される。
図1に示すように、出力歯車12は、第1の軸線16を中心(中心軸線)として配置された円盤状の歯車である。出力歯車12は、ハウジング4の収容空間18に配置され、接続部材36を介して出力軸8に固定されている。これにより、出力歯車12は、出力軸8と一体に第1の軸線16を中心に回転可能である。出力歯車12の径中心には、円形状の貫通孔38が形成されている。出力歯車12の貫通孔38には、入力軸6が回転可能に挿通される。
図1及び図3に示すように、出力歯車12の中間歯車14に対向する側の面には、出力歯車12の径方向に沿って延びる半円柱状の凸歯40(第2の凸歯の一例)が複数配置されている。具体的には、複数の凸歯40は、出力歯車12の周方向に沿って円環状に並んで配置されることにより、出力歯車12の径中心(第1の軸線16)を中心として放射状に配置されている。凸歯40の数は、入力歯車10の凸歯30の数とは異なる数であり、例えば40個である。なお、凸歯40は、例えば出力歯車12の中間歯車14に対向する側の面に形成された半円柱状の溝部42に、円柱状のころ部材44が半分だけ埋め込まれることにより構成される。すなわち、凸歯40は、溝部42から半円柱状に突出したころ部材44により構成される。
図1に示すように、中間歯車14は、入力歯車10と出力歯車12との間において、第2の軸線26を中心(中心軸線)として配置された円盤状の歯車である。中間歯車14は、ハウジング4の収容空間18に配置され、第2の軸線26を中心に回転可能である。中間歯車14は、円環状の内輪部46と、内輪部46の外周面側に配置された円環状の外輪部48と、内輪部46と外輪部48との間に介在された複数の転動体50とを有する。内輪部46の内周面側には、入力軸6に形成された傾斜部24が固定されている。なお、図4及び図5では、傾斜部24を断面で図示してある。複数の転動体50は、内輪部46及び外輪部48の各周方向に沿って間隔を置いて配置されている。複数の転動体50の各々は、例えば玉ころ等で構成されている。
図1及び図4に示すように、中間歯車14の外輪部48の入力歯車10に対向する側の面には、外輪部48の径方向に沿って延びる凹歯52(第1の凹歯の一例)が複数配置されている。具体的には、複数の凹歯52は、外輪部48の周方向に沿って円環状に並んで配置されることにより、外輪部48の径中心(第2の軸線26)を中心として放射状に配置されている。凹歯52の数は、入力歯車10の凸歯30の数とは異なる数であり、例えば40個である。凹歯52の形状については、後で詳述する。
図1及び図5に示すように、中間歯車14の外輪部48の出力歯車12に対向する側の面には、外輪部48の径方向に沿って延びる凹歯54(第2の凹歯の一例)が複数配置されている。具体的には、複数の凹歯54は、外輪部48の周方向に沿って円環状に並んで配置されることにより、外輪部48の径中心(第2の軸線26)を中心として放射状に配置されている。凹歯54の数は、入力歯車10の凸歯30の数とは異なる数であり、例えば40個である。凹歯54の形状については、後で詳述する。
図1に示すように、中間歯車14の第2の軸線26が、入力歯車10及び出力歯車12の第1の軸線16に対して所定の角度θだけ傾斜していることにより、中間歯車14は、入力歯車10及び出力歯車12の一方を他方に対して差動回転させるように、入力歯車10及び出力歯車12とそれぞれ凹凸係合部56(第1の凹凸係合部の一例)及び凹凸係合部58(第2の凹凸係合部の一例)を介して噛み合っている。凹凸係合部56では、入力歯車10の複数の凸歯30のうち一部の凸歯30と、中間歯車14の複数の凹歯52のうち一部の凹歯52とが互いに係合している。また、凹凸係合部58では、出力歯車12の複数の凸歯40のうち一部の凸歯40と、中間歯車14の複数の凹歯54のうち一部の凹歯54とが互いに係合している。凹凸係合部56及び凹凸係合部58の各構成については、後述する。
次に、実施の形態に係る歯車装置2の動作について説明する。入力軸6が回転することにより、入力軸6の傾斜部24に固定された内輪部46は、入力軸6の回転に伴って歳差運動する。すなわち、内輪部46は、第2の軸線26と直交する姿勢(中心軸線が第2の軸線26に平行な姿勢)を保ちながら、入力軸6によって回転駆動される。また、外輪部48は、第2の軸線26と直交する姿勢を保ちながら、内輪部46の回転に伴って歳差運動して、中間歯車14は入力歯車10及び出力歯車12の各々と噛み合う。
この時、入力歯車10の凸歯30の数と中間歯車14の凹歯52の数との差に応じて、入力歯車10と中間歯車14との間で差動回転が発生する。具体的には、入力軸6が回転することにより、第1の軸線16に対して傾斜した姿勢を保ちながら回転する中間歯車14は、入力歯車10との噛み合い位置(凹凸係合部56)を入力歯車10の周方向にずらしながら回転するとともに、出力歯車12との噛み合い位置(凹凸係合部58)を出力歯車12の周方向にずらしながら回転する。
中間歯車14の凹歯52の数(40個)は、入力歯車10の凸歯30の数(38個)よりも2個だけ多い。そのため、入力軸6が1回転した場合に、中間歯車14は、凹歯52の数と凸歯30の数との差「2」に相当する量だけ位相が進む。すなわち、入力軸6が360°回転した場合に、中間歯車14は、360°×2/40=18°だけ回転する。したがって、入力軸6が20回転する間に、中間歯車14は1回転する。
また、中間歯車14の凹歯54の数(40個)は、出力歯車12の凸歯40の数(40個)と同数である。そのため、出力歯車12は、中間歯車14の回転と同相で回転する。すなわち、中間歯車14が1回転する間に、出力歯車12も1回転する。すなわち、入力軸6が20回転することにより、中間歯車14が1回転し、その結果、出力歯車12及び出力軸8の各々も1回転する。
以上のようにして、出力歯車12は、入力歯車10に対して差動回転する。すなわち、本実施の形態において、歯車装置2は、入力軸6と出力軸8とが同軸であり、且つ、減速比が1/20であるニューテーションギヤ減速機として機能する。
このように構成された歯車装置2は、例えば車両用の電動パワーステアリング装置におけるパワーアシスト用の減速機として用いられる。この場合、入力軸6は、パワーアシスト用のモータと接続され、出力軸8は、車両のステアリングホイールに接続されたステアリングシャフトにギア等を介して接続される。
ここで、図6及び図7を参照しながら、凹凸係合部56及び凹凸係合部58の各構成について詳細に説明する。図6は、図2のVI−VI線による、実施の形態に係る凹凸係合部56の断面図である。図7は、図3のVII−VII線による、実施の形態に係る凹凸係合部58の断面図である。
図6に示すように、凹凸係合部56は、入力歯車10の複数の凸歯30のうち中間歯車14に最も近接している凸歯30aと、中間歯車14の複数の凹歯52のうち入力歯車10に最も近接している凹歯52aとを有している。なお、中間歯車14が入力歯車10に対して図6の矢印Pで示す方向に回転するのに伴い、凹凸係合部56は、入力歯車10の周方向に図6の矢印Pで示す方向にずれていくようになる。
凹歯52aは、当接面60(第1の当接面の一例)と、一対の係合面62,64(一対の第1の係合面の一例)とを含んでいる。当接面60は、凸歯30aに対向して配置され、平面状に形成されている。一対の係合面62,64は、当接面60の中間歯車14の周方向における両端部からそれぞれ立設され、互いに対向して配置されている。すなわち、一対の係合面62,64は、当接面60の中間歯車14の周方向における両端部からそれぞれ互いに離隔する方向に延びている。一対の係合面62,64の各断面形状は、例えば平面状に形成されている。なお、凹歯52a以外の他の凹歯52についても、凹歯52aと同様に構成されている。
凹凸係合部56では、凸歯30aは、凹歯52aの一対の係合面62,64のうち一方の係合面62と動力伝達可能に係合し、且つ、当接面60に当接する。この時、入力歯車10と中間歯車14とを互いに近付ける方向に予圧を付与することにより、凸歯30aが当接面60に当接する。また、凸歯30aは、凹歯52aの一対の係合面62,64のうち他方の係合面64とは係合しない。図6において、凸歯30aと一方の係合面62とが係合する点を星印で表し、凸歯30と当接面60とが当接する点を黒丸で表している。なお、中間歯車14が入力歯車10に対して図6の矢印Pで示す方向とは反対方向に回転する場合には、凹凸係合部56では、凸歯30aは、凹歯52aの一対の係合面62,64のうち他方の係合面64と動力伝達可能に係合し、且つ、当接面60に当接する。この時、凸歯30aは、凹歯52aの一対の係合面62,64のうち一方の係合面62とは係合しない。
なお、凹凸係合部56の両側に隣接する箇所では、凸歯30bは、凹歯52bの一対の係合面62,64のうち一方の係合面62と係合するが、当接面60には当接しない。同様に、凸歯30cは、凹歯52cの一対の係合面62,64のうち一方の係合面62と係合するが、当接面60には当接しない。すなわち、凹凸係合部56の1箇所でのみ、凸歯30aが当接面60に当接し、凹凸係合部56以外の箇所では、凸歯30(凸歯30a以外の凸歯30)は当接面60に当接しない。
また、本実施の形態では、凹凸係合部56の両側に隣接する箇所では、凸歯30b,30cはそれぞれ、凹歯52b,52cの各々の一方の係合面62と係合するようにしたが、必ずしも一方の係合面62と係合しなくてもよい。
図7に示すように、凹凸係合部58は、出力歯車12の複数の凸歯40のうち中間歯車14に最も近接している凸歯40aと、中間歯車14の複数の凹歯54のうち出力歯車12に最も近接している凹歯54aとを有している。なお、中間歯車14が出力歯車12に対して図7の矢印Qで示す方向に回転するのに伴い、凹凸係合部58は、出力歯車12の周方向に図7の矢印Qで示す方向にずれていくようになる。
凹歯54aは、当接面66(第2の当接面の一例)と、一対の係合面68,70(一対の第2の係合面の一例)とを含んでいる。当接面66は、凸歯40aに対向して配置され、平面状に形成されている。一対の係合面68,70は、当接面66の中間歯車14の周方向における両端部からそれぞれ立設され、互いに対向して配置されている。すなわち、一対の係合面68,70は、当接面66の中間歯車14の周方向における両端部からそれぞれ互いに離隔する方向に延びている。一対の係合面68,70の各断面形状は、例えば平面状に形成されている。なお、凹歯54a以外の他の凹歯54についても、凹歯54aと同様に構成されている。
凹凸係合部58では、凸歯40aは、凹歯54aの一対の係合面68,70のうち一方の係合面68と動力伝達可能に係合し、且つ、当接面66に当接する。この時、出力歯車12と中間歯車14とを互いに近付ける方向に予圧を付与することにより、凸歯40aが当接面66に当接する。また、凸歯40aは、凹歯54aの一対の係合面68,70のうち他方の係合面70とは係合しない。図7において、凸歯40aと一方の係合面68とが係合する点を星印で表し、凸歯40aと当接面66とが当接する点を黒丸で表している。なお、中間歯車14が出力歯車12に対して図7の矢印Qで示す方向とは反対方向に回転する場合には、凹凸係合部58では、凸歯40aは、凹歯54aの一対の係合面68,70のうち他方の係合面70と動力伝達可能に係合し、且つ、当接面66に当接する。この時、凸歯40aは、凹歯54aの一対の係合面68,70のうち一方の係合面68とは係合しない。
なお、凹凸係合部58の両側に隣接する箇所では、凸歯40bは、凹歯54bの一対の係合面68,70のうち一方の係合面68と係合するが、当接面66には当接しない。同様に、凸歯40cは、凹歯54cの一対の係合面68,70のうち一方の係合面68と係合するが、当接面66には当接しない。すなわち、凹凸係合部58の1箇所でのみ、凸歯40aが当接面66に当接し、凹凸係合部58以外の箇所では、凸歯40(凸歯40a以外の凸歯40)は当接面66に当接しない。
また、本実施の形態では、凹凸係合部58の両側に隣接する箇所では、凸歯40b,40cはそれぞれ、凹歯54b,54cの各々の一方の係合面68と係合するようにしたが、必ずしも一方の係合面68と係合しなくてもよい。
以下、比較例に係る歯車装置100の凹凸係合部102と比較しながら、本実施の形態の歯車装置2により得られる効果について説明する。図8は、比較例に係る歯車装置100の凹凸係合部102を示す断面図である。
図8に示すように、比較例に係る歯車装置100では、入力歯車104の複数の凸歯106の各々は、本実施の形態に係る歯車装置2の凸歯30,40と同様に、半円柱状に形成されている。また、中間歯車108の複数の凹歯110の各々は、本実施の形態に係る歯車装置2の凹歯52,54とは異なり、ゴシックアーク状に形成されている。すなわち、複数の凹歯110の各々は、互いに対向する凸面状の一対の係合面112,114を含んでいる。
凹凸係合部102は、入力歯車104の複数の凸歯106のうち中間歯車108に最も近接している凸歯106aと、中間歯車108の複数の凹歯110のうち入力歯車104に最も近接している凹歯110aとを有している。凸歯106aは、凹歯110aの一対の係合面112,114の両方と係合する。図8において、凸歯106aと凹歯110aの一対の係合面112,114の各々とが係合する点を星印で表している。
なお、凹凸係合部102の両側に隣接する箇所では、凸歯106bは、凹歯110bの一対の係合面112,114のうち一方の係合面112のみと係合する。同様に、凸歯106cは、凹歯110cの一対の係合面112,114のうち一方の係合面112のみと係合する。
しかしながら、このような凹凸係合部102の構成では、歯車装置100の各部品を鍛造加工により製造した場合には、研削加工により製造した場合と比べて加工精度が劣るため、隣り合う2つの凸歯106のピッチ(例えば、凸歯106aと凸歯106bのピッチ)の誤差が大きくなる。その結果、凸歯106aと凹歯110aとが正しく係合しなくなる(例えば、凸歯106aが凹歯110aの一対の係合面112,114のいずれか一方としか係合しなくなる)ため、凹凸係合部102において凸歯106aと凹歯110aとの干渉が発生し、入力歯車104が中間歯車108から浮き上がるという課題が生じる。
また、上述した歯車装置100では、入力歯車104と中間歯車108とを互いに近付ける方向に予圧を付与しているが、凸歯106aと凹歯110aとの干渉に起因して、凹凸係合部102において凸歯106aと凹歯110aとの間で摺動が発生する。その結果、伝達トルクが変動するとともに、異音が発生するという課題が生じる。
これに対して、本実施の形態に係る歯車装置2は、第1の軸線16を中心として配置された入力歯車10及び出力歯車12と、入力歯車10と出力歯車12との間において、第1の軸線16に対して傾斜した第2の軸線26を中心として配置された中間歯車14であって、入力歯車10及び出力歯車12の一方を他方に対して差動回転させるように、入力歯車10及び出力歯車12とそれぞれ凹凸係合部56,58を介して噛み合う中間歯車14とを備える。凹凸係合部56は、入力歯車10に形成された凸歯30aと、中間歯車14に形成された凹歯52aとを有する。凹歯52aは、凸歯30aに対向して配置された当接面60と、当接面60の中間歯車14の周方向における両端部からそれぞれ立設され、互いに対向して配置された一対の係合面62,64とを含む。凸歯30aは、凹歯52aの一対の係合面62,64のうち一方と係合し、且つ、当接面60に当接する。
これによれば、図6に示すように、凹凸係合部56では、凸歯30aは、中間歯車14の回転方向において凹歯52aの一対の係合面62,64のうち一方の係合面62と動力伝達可能に係合し、且つ、中間歯車14の回転方向に直交する方向(第2の軸線26の方向)において当接面60に当接する。歯車装置2の各部品を鍛造加工により製造した場合には、隣り合う2つの凸歯30のピッチ(例えば、凸歯30aと凸歯30bのピッチ)の誤差が大きくなる。このような場合であっても、凸歯30aは、当接面60に当接したままの状態で、凹歯52aの一対の係合面62,64のうち他方の係合面64との間の隙間に逃げることができる。その結果、凹凸係合部56において凸歯30aと凹歯52aとの干渉が発生するのを抑制することができ、入力歯車10が中間歯車14から浮き上がるのを抑制することができる。また、凹凸係合部56において凸歯30aと凹歯52aとの間で摺動が発生するのを抑制することができるので、伝達トルクが変動するのを抑制することができるとともに、異音が発生するのを抑制することができる。
また、本実施の形態において、当接面60は、平面状に形成されている。
これによれば、凹凸係合部56において、凸歯30aを当接面60に安定して当接させることができる。
また、本実施の形態において、凹凸係合部58は、出力歯車12に形成された凸歯40aと、中間歯車14に形成された凹歯54aとを有する。凹歯54aは、凸歯40aに対向して配置された当接面66と、当接面66の中間歯車14の周方向における両端部からそれぞれ立設され、互いに対向して配置された一対の係合面68,70とを含む。凸歯40aは、凹歯54aの一対の係合面68,70のうち一方と係合し、且つ、当接面66に当接する。
これによれば、図7に示すように、凹凸係合部58では、凸歯40aは、中間歯車14の回転方向において凹歯54aの一対の係合面68,70のうち一方の係合面68と動力伝達可能に係合し、且つ、中間歯車14の回転方向に直交する方向(第2の軸線26の方向)において当接面66に当接する。歯車装置2の各部品を鍛造加工により製造した場合には、隣り合う2つの凸歯40のピッチ(例えば、凸歯40aと凸歯40bのピッチ)の誤差が大きくなる。このような場合であっても、凸歯40aは、当接面66に当接したままの状態で、凹歯54aの一対の係合面68,70のうち他方の係合面70との間の隙間に逃げることができる。その結果、凹凸係合部58において凸歯40aと凹歯54aとの干渉が発生するのを抑制することができ、出力歯車12が中間歯車14から浮き上がるのを抑制することができる。また、凹凸係合部58において凸歯40aと凹歯54aとの間で摺動が発生するのを抑制することができるので、伝達トルクが変動するのを抑制することができるとともに、異音が発生するのを抑制することができる。
また、本実施の形態において、当接面66は、平面状に形成されている。
これによれば、凹凸係合部58において、凸歯40aを当接面66に安定して当接させることができる。
(変形例等)
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、本明細書において記載した構成要素を任意に組み合わせて、また、構成要素のいくつかを除外して実現される別の実施の形態を本発明の実施の形態としてもよい。また、上記実施の形態に対して本発明の主旨、すなわち、特許請求の範囲に記載される文言が示す意味を逸脱しない範囲で当業者が思い付く各種変形を施して得られる変形例も本発明に含まれる。
上記実施の形態では、入力歯車10を第1の歯車、出力歯車12を第2の歯車として説明したが、これとは反対に、入力歯車10を第2の歯車、出力歯車12を第1の歯車としてもよい。この場合、入力歯車10の凸歯30が第2の凸歯、中間歯車14の凹歯52が第2の凹歯、出力歯車12の凸歯40が第1の凸歯、中間歯車14の凹歯54が第1の凹歯、凹凸係合部56が第2の凹凸係合部、凹凸係合部58が第1の凹凸係合部となる。また、当接面60が第2の当接面、一対の係合面62,64が一対の第2の係合面、当接面66が第1の当接面、一対の係合面68,70が一対の第1の係合面となる。
上記実施の形態では、入力歯車10に複数の凸歯30を形成し、中間歯車14に複数の凹歯52を形成したが、これとは反対に、入力歯車10に複数の凹歯52を形成し、中間歯車14に複数の凸歯30を形成してもよい。同様に、上記実施の形態では、出力歯車12に複数の凸歯40を形成し、中間歯車14に複数の凹歯54を形成したが、これとは反対に、出力歯車12に複数の凹歯54を形成し、中間歯車14に複数の凸歯40を形成してもよい。
上記実施の形態では、中間歯車14が入力歯車10及び出力歯車12とそれぞれ凹凸係合部56,58を介して噛み合うようにしたが、凹凸係合部56,58の少なくとも一方のみ、上述した当接面及び一対の係合面を有するように構成してもよい。
上記実施の形態では、当接面60(66)を平面状に形成したが、これに限定されず、例えば凸面状又は凹面状等に形成してもよい。
上記実施の形態では、一対の係合面62,64(68,70)の各々を平面状に形成したが、これに限定されず、凸面状又は凹面状等に形成してもよい。
また、凸歯30(40)の歯筋をクラウニングにより円弧状に形成してもよい。
本発明に係る歯車装置は、例えば、車両用の電動パワーステアリング装置に搭載されるニューテーションギヤ減速機等として適用可能である。
2,100:歯車装置、4:ハウジング、4a:一端部、4b:他端部、6:入力軸、8:出力軸、10,104:入力歯車、12:出力歯車、14,108:中間歯車、16:第1の軸線、18:収容空間、20,22,28,38:貫通孔、24:傾斜部、26:第2の軸線、30,30a,30b,30c,40,40a,40b,40c,106,106a,106b,106c:凸歯、32,42:溝部、34,44:ころ部材、36:接続部材、46:内輪部、48:外輪部、50:転動体、52,52a,52b,52c,54,54a,54b,54c,110,110a,110b,110c:凹歯、56,58,102:凹凸係合部、60,66:当接面、62,64,68,70,112,114:係合面

Claims (4)

  1. 第1の軸線を中心として配置された第1の歯車及び第2の歯車と、
    前記第1の歯車と前記第2の歯車との間において、前記第1の軸線に対して傾斜した第2の軸線を中心として配置された中間歯車であって、前記第1の歯車及び前記第2の歯車の一方を他方に対して差動回転させるように、前記第1の歯車及び前記第2の歯車とそれぞれ第1の凹凸係合部及び第2の凹凸係合部を介して噛み合う中間歯車と、を備え、
    前記第1の凹凸係合部は、
    前記第1の歯車及び前記中間歯車の一方に形成された第1の凸歯と、
    前記第1の歯車及び前記中間歯車の他方に形成された第1の凹歯と、を有し、
    前記第1の凹歯は、
    前記第1の凸歯に対向して配置された第1の当接面と、
    前記第1の当接面の前記第1の歯車及び前記中間歯車の他方の周方向における両端部からそれぞれ立設され、互いに対向して配置された一対の第1の係合面と、を含み、
    前記第1の凸歯は、前記第1の凹歯の前記一対の第1の係合面のうち一方と係合し、且つ、前記第1の当接面に当接する
    歯車装置。
  2. 前記第1の当接面は、平面状に形成されている
    請求項1に記載の歯車装置。
  3. 前記第2の凹凸係合部は、
    前記第2の歯車及び前記中間歯車の一方に形成された第2の凸歯と、
    前記第2の歯車及び前記中間歯車の他方に形成された第2の凹歯と、を有し、
    前記第2の凹歯は、
    前記第2の凸歯に対向して配置された第2の当接面と、
    前記第2の当接面の前記第2の歯車及び前記中間歯車の他方の周方向における両端部からそれぞれ立設され、互いに対向して配置された一対の第2の係合面と、を含み、
    前記第2の凸歯は、前記第2の凹歯の前記一対の第2の係合面のうち一方と係合し、且つ、前記第2の当接面に当接する
    請求項1又は2に記載の歯車装置。
  4. 前記第2の当接面は、平面状に形成されている
    請求項3に記載の歯車装置。
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