JP2021170015A - 単一分子を撮像する方法および機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】単一分子を撮像する方法を提供する。【解決手段】a)開口を備える基板面を有するキャリア基板を備える組立体を用意するステップであって、開口が、基板面に取り付けられる受容層で覆われ、受容層が、5〜1,000eVの運動エネルギーを有する低エネルギー電子に対して実質的に透過性である、ステップと、b)ソフトランディングエレクトロスプレーイオン堆積によって前記受容層に単一分子を堆積させるステップであって、単一分子が載せられた受容層が形成される、ステップと、c)前記単一分子が載せられた受容層のインライン型低エネルギー電子透過パターンを取得するステップと、d)前記単一分子が載せられた受容層に単一分子の少なくとも1つの画像を得るために、前記電子透過パターンに再構築手順を適用するステップとを含む。上記のステップa)からc)は、真空条件下で行われる。【選択図】図8

Description

本発明は、単一分子、詳細には単一タンパク質分子を撮像するための方法および機器に
関する。
今日利用可能なタンパク質の構造的情報の大半は、集合して結晶を構築する多くの分子
を平均化することにより、または信号雑音比が低い電子顕微鏡写真から選択される大きい
集団を平均化することにより、それぞれX線結晶解析実験または低温電子顕微鏡法による
研究から得られてきた10。目覚ましい量の利用可能なデータがあるにもかかわらず、当
然ながら個々の1つだけの分子から構造的データを取得したいという強い要望が生まれて
いる。生物学的に関連する分子の大半は異なる立体構造を示すが、関連する構造的詳細は
、平均化を必要とするとき確認されないままである。さらに、タンパク質全体の大きいサ
ブセット、具体的には、重要なカテゴリである膜タンパク質のサブセットは、まったく結
晶化しない。1つの個々のタンパク質、またはタンパク質複合体のみを十分に詳細に分析
することができた場合、最終的にはこれらの目的にも到達可能になる。
構造生物学に有意義な貢献をするためには、単一分子を撮像するためのツールは、個々
のタンパク質を、その構造を明らかにするのに十分な量のデータを取得するのに十分な長
さで、理想的には単一分子を破壊することなく観察することを可能にしなければならない
。最新式の収差補正TEMに利用されている、X線と高エネルギー電子の両方にとっての
強い非弾性散乱断面積は、1つだけの分子の高分解能再構築を明らかにするために必要と
される十分な弾性散乱事象の蓄積を妨げる。輝度が大幅に機能強化され、パルス継続時間
が減じられた将来的なX線自由電子レーザ(XFEL)は、最終的に単一分子を撮像する
という目標を達成する可能性がある。しかし、現在の、かつ予見可能な最新式のXFEL
の性能は、少なくとも100万個の分子を平均化することを依然として必要とする1,1
1〜13
タンパク質分子とは別に、単一分子の撮像が望ましいはずの、多くの他のタイプの他の
分子も存在する。これらは、分子のサイズが様々な分子を含む。
上記に鑑みて、本発明の一目的は、単一分子を撮像する方法および機器を提供すること
である。
ここで、上記の目的は、請求項1に定められる方法によって達成できることが分かって
いる。
したがって、本発明の一態様によれば、単一分子を撮像する方法は、
a)開口を備える基板面を有するキャリア基板を備える組立体を用意するステップであ
って、開口が、基板面に取り付けられる受容層で覆われ、受容層が、5〜1,000eV
の運動エネルギーを有する低エネルギー電子に対して実質的に透過性である、ステップと

b)ソフトランディングエレクトロスプレーイオン堆積によって前記受容層に単一分子
を堆積させるステップであって、単一分子が載せられた受容層が形成される、ステップと

c)前記単一分子が載せられた受容層のインライン型低エネルギー電子透過パターンを
取得するステップと、
d)前記単一分子が載せられた受容層に単一分子の少なくとも1つの画像を得るために
、前記電子透過パターンに再構築手順を適用するステップとを含み、
上記のステップa)からc)は、真空条件下で行われる。
本発明の別の態様によれば、単一分子を撮像する方法を実行するための機器は、
a)開口を備える基板面を有するキャリア基板を収容する真空チャンバであって、開口
が、基板面に取り付けられる受容層で覆われ、受容層が、5〜1,000eVの運動エネ
ルギーを有する低エネルギー電子に関して実質的に透過性である、真空チャンバと、
b)単一分子が載せられた受容層を形成するために、ソフトランディングエレクトロス
プレーイオン堆積によって前記受容層に単一分子を堆積させる手段と、
c)前記単一分子が載せられた受容層のインライン型低エネルギー電子透過パターンを
取得する手段とを備える。
本文脈では、「低エネルギー電子」という用語は、低エネルギー電子が向けられる受容
層に対して、5〜1,000eVの範囲の運動エネルギーを有する電子のことを指すと理
解されるものとする。
基本的に、本発明の方法は、小さい無機分子または有機分子から非常に大きい生体分子
まで、多種多様な分子に適用することができる。本発明の方法は、ダイマー、オリゴマー
、およびクラスターなどの、分子の集合体にも適用可能である。
3原子分子、またさらには2原子分子などの非常に小さい、比較的揮発性の分子の場合
、受容層に単一分子を十分に安定的に配置するために、周囲温度よりずっと低い温度まで
受容層を冷却することが必要な場合があることが理解されよう。
「ソフトランディングエレクトロスプレーイオン堆積」という用語は、エレクトロスプ
レーイオン堆積の、一般に知られている方法論の一実装形態と理解されるものであり、「
ソフトランディング」は、所望されないいかなる効果も避けるのに十分に小さいイオン衝
撃エネルギーを用いて行われる堆積を指すものである。対応するエネルギー閾値は、特定
の用途に依存する。多くの場合、衝撃エネルギーは、分子結合の解離を避けるために十分
に低いものとする。しかし、弱く結合する分子集合体の調査では、特にソフトな堆積条件
が必要とされることになるのは明らかである。
有利な実施形態は、さらに以下の説明、および従属請求項に定められる。
一実施形態によれば(請求項2および請求項10)、単一分子の堆積は、単一分子のイ
オンを形成するための単一分子のイオン化と、前記単一分子のイオンの静電的抽出および
マスフィルタリングと、マスフィルタされた単一分子のイオンの、前記受容層への静電的
案内とを含む。
一実施形態によれば(請求項3および請求項11)、単一分子は、タンパク質分子であ
る。
有利な一実施形態によれば(請求項4および請求項12)、受容層は、グラフェン単層
である。ウルトラクリーン自立グラフェンは、他で詳細に述べられているPt金属触媒作
用法によって準備することができる(WO2014/064057A2も参照)。
基本的に、種々のタイプの電子透過パターンを使用して、対象となる単一分子の所望の
情報を得ることができる。たとえば、低エネルギー電子回折パターン技法が使用され得る
。有利な一実施形態によれば(請求項5および請求項9)、電子透過パターンは、ホログ
ラムである。
さらに好都合な一実施形態(請求項6および請求項13)によれば、基板面は、Pt、
PdおよびRhで構成されるグループから選択される白金族元素で構成され、好ましくは
Ptである。
有利な一実施形態によれば、本発明の機器は、前記単一分子が載せられた受容層に、単
一分子の少なくとも1つの画像を得るために、前記電子透過パターンに再構築手順を適用
するための手段をさらに備える。
添付図面と併せて解釈される、本発明の種々の実施形態の以下の説明を参照することに
より、本発明の上記その他の特徴および目的、ならびにそれらを達成する手法がより明ら
かになり、本発明自体がよりよく理解されることになる。
単一タンパク質を撮像するための概略ワークフローである。上から下に:ウルトラクリーン自立グラフェンの準備および特徴付け。m/zフィルタされたES−IBDシステムでの、自立グラフェン上へのタンパク質の堆積。低エネルギー電子線ホログラフィによる、先に特徴付けられた領域内のタンパク質の撮像。実験ワークフロー全体を通して、試料は、2つの実験チャンバ間の移動において、UHVスーツケースの助けを借り、厳格なUHV条件に保たれる(さらなる詳細については補足情報を参照)。 自立グラフェンに堆積される個々のBSAタンパク質の画像を示す図である。a、BSAイオンビームのマススペクトルである。アンフォールドされたBSA(SigmaA4919)のイオンビームは、2%ギ酸が加えられた、水とエタノールの1:1混合液に溶かされた0.4mg/mLのBSAの溶液をエレクトロスプレーすることによって準備された。30μL/hrの流量では、2nAのイオン電流が、TOF−MSで測定される。1000u/eを超えるマススペクトルは、多電荷タンパク質(z=+35…+60)の特徴的なピーク群を示す。低いm/z範囲(<1000u/e)および高いm/z範囲(>2000u/e)には、いかなるピークもなく、夾雑および非特異的な凝塊がない、純粋なビームを示している。b、グラフェン上の、堆積された高電荷状態のBSAタンパク質の調査画像である。マススペクトルから予想されるように、タンパク質の大部分はアンフォールドされている状態である。フォールドされた構造のBSAの2つの高倍率画像が、cおよびdに示される。スケールバーは、bでは50nmに対応し、cおよびdでは5nmに対応する。対応する配向の、タンパク質データバンク(pdb id:3V03)からのBSAの原子モデルが、比較のためにeおよびfに示されている。 シトクロムCの低エネルギー電子線ホログラム、およびそれらの再構築物を示す図である。aは、142eV(左)、132eV(中央)、および117eV(右)の運動電子エネルギーで記録されたCytCの3つのホログラムである。bは、グラフェン上の様々な配向でのタンパク質を示す数値再構築である。スケールバーは、2nmに対応する。c、X線結晶解析データから導き出され、タンパク質データバンク(pdb id:1HRC)に記録を取られている、平均化されたタンパク質構造に基づいた、考えられる配向の提案である。 30pA/h未変性CytCの堆積前(a)および堆積後(b)の自立グラフェンを示す図である。bでは、2〜5nmのサイズの個々の球状物体、またはそれらの塊が観察される。このような凝塊は、以前、低電荷状態での未変性CytCの堆積後、Au(111)表面に観察されている14。c、電子点源(electron point source)を球状物体に近づけるように動かした後、それらの寸法を測定することができ、寸法は、個々の折り畳まれたCytC分子のサイズに対応する。スケールバーは、aおよびbでは50nmに対応し、cでは5nmに対応する。 2つの個々のヘモグロビンおよびそれらの再構築物の低エネルギー電子線ホログラムを示す図である。aは、それぞれ71eV(左)および69eV(右)の運動電子エネルギーで記録されたヘモグロビンの2つのホログラムである。bは、2つの異なる配向での、グラフェン上のタンパク質複合体を示す数値再構築である。スケールバーは、5nmに対応する。物体の周りの拡散リングは、インライン型ホログラフィに固有の、焦点が合っていない2重像の存在によるものである。cは、X線結晶解析データから導き出され、タンパク質データバンク(pdb id:2QSS)に記録を取られている、平均化されたタンパク質構造に基づいた、考えられる配向の提案である。 CytC複合体の配向の時間発展を示す図である。後に続く観察との間の時間差は30秒である。これらの画像から、堆積されたタンパク質のうちの少なくともいくつかは、自立グラフェン上で動くことができることが明らかである。低エネルギー電子線ホログラフィは、表面上でのタンパク質の拡散を調査するための方法でもあるように思われる。この観察により、空間中にタンパク質を固定し、原子分解能を達成するために、低温で作動する低エネルギー電子ホログラフィック顕微鏡が必要とされる可能性があることが示唆される。スケールバーは、5nmに対応する。 シトクロムC(左)およびヘモグロビン(右)のマススペクトルを示す図である。上はマスフィルタリングが表示される前のm/zスペクトルである。下はマスフィルタされた対応するスペクトルである。 UHV真空スーツケースおよびその性能を示す図である。aは、低エネルギー電子顕微鏡とES−IBDチャンバの間でのウルトラクリーン自立グラフェンのUHV移動を可能にする移送スーツケースの3次元レンダリングである。タンパク質堆積のない、完全な移動および輸送サイクルの前(b)および後(c)の、低エネルギー電子投影画像である。2つの真空チャンバ間の移動手順の過程において、これに関連するグラフェンの夾雑が蓄積することはなかった。 UHV真空スーツケースおよびその性能を示す図である。aは、低エネルギー電子顕微鏡とES−IBDチャンバの間でのウルトラクリーン自立グラフェンのUHV移動を可能にする移送スーツケースの3次元レンダリングである。タンパク質堆積のない、完全な移動および輸送サイクルの前(b)および後(c)の、低エネルギー電子投影画像である。2つの真空チャンバ間の移動手順の過程において、これに関連するグラフェンの夾雑が蓄積することはなかった。
実験的調査
ウルトラクリーン自立グラフェンは、他で詳細に述べられているPt金属触媒作用法に
よって準備された。低エネルギー電子ホログラフィック顕微鏡のUHVチャンバからE
S−IBD装置のUHVチャンバへとウルトラクリーン基板を移動する前に、基板の清浄
度が特徴付けられ、自立グラフェンのまったく同じ領域をタンパク質堆積の前後で比較す
るために参照用画像が記録される。
実験ワークフロー全体を通して、試料は、2つの実験チャンバ間の移動においてUHV
スーツケースの助けを借り、厳格なUHV条件に保たれる。
ES−IBD手順および低エネルギー電子線ホログラフィ実験方式の詳細は、補足情報
において説明される。
単一タンパク質を撮像するためのワークフローは、図1に示されるようにいくつかのス
テップを含む。ウルトラクリーン自立グラフェン試料は、最近開発された白金族元素触媒
作用法を使用して準備され、低エネルギー電子ホログラフィック顕微鏡でキャラクタラ
イズされる(図1上)。このような試料は、その後、10−11mbarの状況(reg
ime)で作動するUHVスーツケースを用いて、常時UHV条件の下でES−IBDシ
ステム(図1中央)に移動される(さらなる詳細については補足情報を参照)。未変性シ
トクロムC(CytC)、およびヘモグロビン(HG)のイオンビームが、エレクトロス
プレーイオン化およびマスフィルタリングによって発生する。CytCについては、電荷
状態z=5〜7が選択される15。HGの場合、インタクトな複合体の電荷状態z=16
またはz=17が、未変性立体構造になることが知られており16、したがって対応する
m/z領域が選択される(対応するマススペクトルは、補足情報に示されている)。第3
の実験では、高電荷状態z=35〜60のウシ血清アルブミン(BSA)が、堆積用に選
ばれる(図2参照)。3つの場合すべてにおいて、イオンは、電荷当たり2〜5eVの運
動エネルギーで14、100nm厚さのSiN膜にミリングされる500×500nm
の開口を覆うウルトラクリーン自立グラフェンに着地する
堆積後、試料は、維持されたUHV条件の下でES−IBDシステムから低エネルギー
電子ホログラフィック顕微鏡へと再び移動され、ここで個々のタンパク質の低エネルギー
電子線ホログラムが記録される13。Dennis Gaborの、ホログラフィの最初
のアイデアに触発されたこの実験方式では、試料は、試料の前方わずか100nmに配置
される原子的に鋭いフィールドエミッタチップによって発生する(図1下)、低エネルギ
ー電子の高度にコヒーレントなビームに向けられる。散乱電子波および非散乱電子波によ
って形成される干渉パターン、いわゆるホログラムが、数センチメートル離れた電子検出
器に記録される(さらなる詳細については補足情報を参照)。それに続く、ホログラムか
ら試料平面17〜19への波面の逆伝搬を含む数値ホログラム再構築により、タンパク質
の構造が最終的に明らかになる。
個々のCytCタンパク質のホログラムおよびそれらの各再構築物が、図3(a〜b)
に示されている。CytCの堆積前後の自立グラフェンの調査画像が、図4に示されてい
る。撮像されたタンパク質の形状は、X線結晶解析研究から得られる構造的データ情報、
およびタンパク質データバンク(pdb id:1HRC)から入手可能な構造的データ
情報と比較される。撮像されたCytCの全体のサイズは、予想された寸法に対応し、低
エネルギー電子画像は、いくつかの特異な配向において、タンパク質に関連付けることが
できる。電子画像の分解能は、個々のCytCおよびそれらの塊(図3b)を識別するの
に十分である。DNAでは先に実証されているように、電子への露出中、タンパク質の
分解の兆候は観察されていない。
図3の右の列に示されるデータからは、いくつかのCytCによって形成される塊が、
堆積前に集合しているのか、それとも堆積後に集合しているのかは、依然として明らかで
はない。一方、図5では、個々のヘモグロビンの2つのホログラムおよびそれらの各再構
築物が示され、我々の方法では、個々のタンパク質を撮像するだけでなく、生物学的に関
連するタンパク質複合体全体を堆積させ、撮像することも可能であることを実証している
。個々のヘモグロビンの高コントラスト画像から明らかなように、タンパク質複合体全体
の正確な寸法と共に球状構造が明らかになるだけではなく、異なる配向でのその形状の詳
細も明らかになる。図5(b右)では、サイズが0.7〜0.8nmの構造的特徴を、は
っきりと識別することができ、低エネルギー電子画像のための粗分解能推定(rough
resolution estimate)として機能する可能性がある。ホログラム
では、連続する干渉縞間の間隔は、より高次に向かって徐々に小さくなる。したがって、
高次の干渉縞、およびその結果としての高分解能の構造的詳細は、機械的振動の影響を最
も受けやすい。現在、後者によって分解能が制限されており、この制限を克服し、原子分
解能に近づくために、低エネルギー電子ホログラフィック顕微鏡の機械的安定性を向上さ
せる懸命な努力がなされている。
現段階では、タンパク質データバンクの構造との比較は、対象実験の性質を有する。し
かし、将来的な目標は、知られていないタンパク質の構造、および異なっているのは少数
の原子の位置のみである可能性がある、それらのすべての考えられる立体構造を直接発見
することである。しかし、この大望への道においては、追加的な根本的課題、たとえば基
板の影響、UHV条件下で水和殻を付加する可能性、ならびにタンパク質の拡散およびそ
れに続くタンパク質複合体への会合などの移送に関連する問題が今後対処されなければな
らない。低エネルギー電子線ホログラフィによる、自立グラフェン上でのフォールドされ
たタンパク質の拡散の最初の観察が図6に示されており、ここで述べられている我々の方
法も、動的プロセスにアクセスできることを示している。
終わりになるが、低エネルギー電子線ホログラフィとES−IBD技術を組み合わせる
ことにより、どのように単一タンパク質を撮像するかが示されてきた。これにより、未変
性の単一タンパク質およびタンパク質複合体の構造的詳細を、それらを破壊することなく
明らかにするための最初のツールがもたらされた。大きいタンパク質複合体20、特に膜
タンパク質21,22のエレクトロスプレーイオン化における最近の進歩により、生物学
的に重要であるが容易に結晶化しようとしないこれらの主体の構造にさえも、ことによる
と近い将来にはアクセスできるようになろう。
裸の自立グラフェンは、低エネルギー電子を用いるコヒーレント回折により、既に2オ
ングストロームの分解能で撮像されているが23、次には、ここで述べられている技術を
取り入れ、構造生物学において、単一タンパク質レベルで原子分解能に到達することが課
題である。
補足情報
エレクトロスプレーイオンビーム堆積(ES−IBD)
ソフトランディングエレクトロスプレーイオンビーム堆積は、手製の器具で実施される
4,5。イオンビームは、20〜30μL/hの流量および約3kVのエミッタ電圧で最
適化された流体力学的挙動を有するナノエレクトロスプレー源によって発生する24。陽
イオンは、加熱された金属毛細管を通って真空に入り、イオンファネルおよびrf専用モ
ードで作動される衝突コリメーション(collisional collimatio
n)四重極で平行化される。第3のポンピングステージでは、マスフィルタリング四重極
は、対象となるm/z領域を選択し、これは、第4のポンピングステージにおいて、飛行
時間型質量分析計によって監視される。ここでは、逆電位型エネルギー分析器が、イオン
の運動エネルギーを測定する。ビームは、次いで、2×10−10mbarにされ、タン
パク質の堆積が起きる第6のポンピングステージの標的に向かって、静電レンズによって
案内される。ゆるやかな着地を確実にするために、バイアス電圧を標的に印加し、したが
ってタンパク質イオンの運動エネルギーを低減することにより、衝突エネルギーが制御さ
れる。
未変性CytC(ウシ、Fluka30398)のイオンビームを得るために、0.1
5mg/mLの溶液が、水性50mM酢酸アンモニウムバッファ中で調製された。25μ
L/hrのスプレー流量では、1.1nAであるイオン電流が、TOF−MSで検出され
る。フィルタされていないマススペクトル(図7左/上)は、折り畳まれたCytCに対
応する、+5〜+7の低電荷状態を示す。より低いm/z値では、高電荷の(z>+8)
ほどかれているCytCに対応するピーク、およびフラグメントまたは夾雑に関連するピ
ークが見いだされる。TOF−MSのダイナミックレンジが制限されていることにより、
検出器の増幅は、非常に高く設定されており、その結果、未変性CytCのピークが歪ん
でいることに留意されたい。m/z選択的四重極は、5%の差動直流電圧で700Vのr
f振幅を設定することにより、1250u/eから約3500u/eまでのm/z窓を選
択するように調整された。これは、ほどかれているタンパク質(低いm/z)および定義
されていない重い会合体(高いm/z)が取り除かれる、主に未変性CytC(図7左/
下)のビームがもたらされる。
ヘモグロビン(ウシ、SigmaH2500)は、2つがA、2つがBである、4つの
ミオグロビンサブユニットのタンパク質複合体である。イオンビームは、50mMの酢酸
アンモニウムバッファ中に調製される0.3mg/mLのHGの溶液から生成される。6
00pAの電流が、TOF−MSで検出された。マススペクトルは、非常に複雑であり、
手製のリニアTOF−MSの分解能およびダイナミックレンジに関する性能が制限されて
いることにより、部分的にのみ分解される。しかし、資料のスペクトルとの比較により、
特徴的なピーク(図7右/下)を識別することが可能になり、これらのピークは、四重極
を用いるマスフィルタリングにより、高いm/z範囲(>5000u/e)での非特異的
な凝塊が取り除かれた後、より顕著になる。堆積のために送信されるビームは、ダイマー
(D)およびモノマー(HBA)と共に、未変性インタクトHG複合体(Q17+、Q
6+)を含む。
低エネルギー電子線ホログラフィ
Dennis Gaborの、インライン型ホログラフィの最初のアイデアに触発され
た低エネルギー電子ホログラフィック装置((図8)では25,26、鋭い(111)
配向タングステンチップが、電子点源(EPS)として機能し、高度にコヒーレントな電
子の発散ビームを提供する27,28。3軸ナノポジショナの助けを借りて、原子サイズ
の電子フィールドエミッタを、試料までわずか100nmのところまで持ってくることが
できる。電子波の一部は物体で弾性的に散乱し、したがって物体波と呼ばれ、波の散乱し
ない部分は参照波を表す。離れている検出器では、ホログラム、すなわちこれらの2つの
波面の干渉から得られるパターンが記録される。撮像システムの倍率は、検出器から点源
までの距離と、試料から点源までの距離との間の比によって与えられ、10にもなり得
る。回折パターンとは対照的に、ホログラムは、物体波の位相情報を含み、したがって、
物体構造を明確に再構築することができる。ホログラムからの数値再構築は、本質的には
物体平面への逆伝搬によって達成され、これはフレネル・キルヒホッフの積分変換(in
tegral transformation)を評価することに相当する17〜19
UHV移動
真空スーツケース(図9(a)(Ferrovac GmbH、Zurich))は、
一方が電子線ホログラフィであり、他方がエレクトロスプレーイオンビーム堆積である、
UHVをベースにする2つの実験の間で、試料を移動するために使用される。
スーツケースは、バッテリ駆動電源によって作動されるSAESゲッター/イオンゲッ
ターポンプの組合せを備えている。圧力は、圧力が1×10−9mbarの状況まで上が
る、短時間の移動(1〜2分)を除き、常に2×10−10mbar未満に保たれる。本
来はSTM実験用に開発されたこのスーツケースの性能は、種々の表面科学調査からよく
知られている29,30
それぞれの器具は、スーツケースを取り付けることができるロードロックを備えている
。ロードロックは、LN温度の低温活性炭トラップによって補助されるターボ分子ポン
プによって排気される。10−9mbar範囲の圧力が数時間以内に確立され、夾雑のな
い試料の移動を確実にする。図9は、Zurichに設けられている低エネルギー電子ホ
ログラフィック顕微鏡からStuttgartにあるES−IBDチャンバへ、そしてZ
urichにある顕微鏡に戻る移動の前(b)、およびその移動後(c)の、自立グラフ
ェンのまったく同じ領域の低エネルギー電子投影画像を示す。移動および移送に起因する
、夾雑に関連する兆候は観察されていない。
結びの所見
単一タンパク質分子の場合についてここで例示される、単一分子の撮像という目的を達
成するために、3つの要件を習得し、組み合わせる必要がある。第1に、さらなる検証の
ために個々のタンパク質を分離する方法が手近になければならず、これは、X線分析のた
めにタンパク質を集合させて結晶にするという現在の課題とは正反対のものである1,2
。さらに、散乱実験から十分な構造的情報を蓄積するのに十分に長い間、単一タンパク質
を空間中に固定したままにする技術が求められる。最後になるが、構造的詳細は低エネル
ギー電子線ホログラフィによって入手可能であるので、観察中、放射による損傷がタン
パク質を分解しないことを確実にしながら、構造的詳細を解明するのに十分に小さい波長
を用いてゆるやかに放射することが、撮像にとって極めて重要である。ここでは、ソフト
ランディングエレクトロスプレービーム堆積により4,5、特異的な選択、ならびに超高
真空環境での、個々のタンパク質およびタンパク質複合体のウルトラクリーン自立グラフ
ェンへの安定した堆積が可能になることが示されている。グラフェンは低エネルギー
電子に対して透過性であり、かつ後者は生物学的分子を損傷させないので8,9、個々
のタンパク質(シトクロムCおよびBSA)、ならびにタンパク質複合体(ヘモグロビン
)の、信号雑音比が高い電子線ホログラムを取得することができた。数値ホログラム再構
築物により、単一タンパク質の全体の形状が明らかになる。これを用いて、平均化処理の
結果としてではない、個々の折り畳まれたタンパク質およびタンパク質複合体の画像が、
初めて得られた。
参考文献
Figure 2021170015
Figure 2021170015

Claims (13)

  1. a)開口を備える基板面を有するキャリア基板を備える組立体を用意するステップであ
    って、前記開口が、前記基板面に取り付けられる受容層で覆われ、前記受容層が、5〜1
    ,000eVの運動エネルギーを有する低エネルギー電子に対して実質的に透過性である
    、ステップと、
    b)ソフトランディングエレクトロスプレーイオン堆積によって前記受容層に単一分子
    を堆積させるステップであって、単一分子が載せられた受容層が形成される、ステップと

    c)前記単一分子が載せられた受容層のインライン型低エネルギー電子透過パターンを
    取得するステップと、
    d)前記単一分子が載せられた受容層に単一分子の少なくとも1つの画像を得るために
    、前記電子透過パターンに再構築手順を適用するステップとを含み、
    上記の前記ステップa)からc)が、真空条件下で行われる、
    単一分子を撮像する方法。
  2. ステップb)が、単一分子のイオンを形成するための単一分子のイオン化と、前記単一
    分子のイオンの静電的抽出およびマスフィルタリングと、マスフィルタされた単一分子の
    イオンの、前記受容層への静電的案内とを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記単一分子が、タンパク質分子である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記受容層が、グラフェン単層である、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記電子透過パターンが、ホログラムである、請求項1から4のいずれか1項に記載の
    方法。
  6. 前記基板面が、Pt、PdおよびRhで構成されるグループから選択される白金族元素
    で構成され、好ましくはPtである、請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
  7. a)開口を備える基板面を有するキャリア基板を収容する真空チャンバであって、前記開
    口が、前記基板面に取り付けられる受容層で覆われ、前記受容層が、5〜1,000eV
    の運動エネルギーを有する低エネルギー電子に関して実質的に透過性である、真空チャン
    バと、
    b)単一分子が載せられた受容層を形成するために、ソフトランディングエレクトロスプ
    レーイオン堆積によって前記受容層に単一分子を堆積させる手段と、
    c)前記単一分子が載せられた受容層のインライン型低エネルギー電子透過パターンを取
    得する手段とを備える、
    請求項1に記載の方法を実行するための機器。
  8. 前記単一分子が載せられた受容層に、単一分子の少なくとも1つの画像を得るために、
    前記電子透過パターンに再構築手順を適用するための手段をさらに備える、請求項7に記
    載の機器。
  9. 前記再構築手段が、ホログラフィック電子透過パターンを処理するように構成される、
    請求項8に記載の機器。
  10. 前記堆積させる手段が、単一分子のイオンを形成するために単一分子をイオン化する手
    段と、前記単一分子のイオンを静電的抽出およびマスフィルタリングする手段と、前記受
    容層にマスフィルタされた単一分子のイオンを静電的に案内する手段とを含む、請求項7
    から9のいずれか1項に記載の機器。
  11. 前記堆積させる手段が、単一タンパク質分子を堆積させるように構成される、請求項7
    から10のいずれか1項に記載の機器。
  12. 前記受容層が、グラフェン単層である、請求項7から11のいずれか1項に記載の機器
  13. 前記基板面が、Pt、PdおよびRhで構成されるグループから選択される白金族元素
    で構成され、好ましくはPtである、請求項7から12のいずれか1項に記載の機器。
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