JP2021167305A - 抗炎症剤、炎症老化抑制剤及び皮膚外用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、炎症を抑制する効果があり、安全性が高く、広く化粧料等の皮膚外用組成物にも使用することができる新規の製剤を提供することである。【解決手段】本発明は、下記式(I)で表されるラクトン化合物を有効成分として含むことを特徴とする、抗炎症剤、炎症老化抑制剤、又はこれらを含む皮膚外用組成物である。これらの抗炎症剤、炎症老化抑制剤、又はこれらを含む皮膚外用組成物は、肌のごわつき、角層の乱れ、バリア機能低下、肌の乾燥、肌水分量の低下、刺激過敏、肌の赤み、肌の色むら、皮膚の小じわ、くすみ、キメの消失、ハリの低下、色素沈着、肌のトーンダウン、肌荒れ、加齢臭、頭臭から成る群より選択される少なくとも1種の症状を予防及び/又は改善するために用いられる。(式中、Rは、炭素数2〜9のアルキル基である。)【選択図】なし

Description

本発明は、抗炎症剤、炎症老化抑制剤及び皮膚外用組成物に関する。
皮膚は我々の体を覆い、外界との境界を作る層状の組織である。この皮膚は、最下層である基底層から始まって、有棘層、顆粒層、角質層へと連なる4層構造から構成されている。各層に存在する大部分の細胞は、基底層から分化した角化細胞である。基底層で分裂、増殖した角化細胞は、有棘層、顆粒層を通過しながら分化し角質細胞となって、強固な架橋結合をもったケラチン蛋白線維で構成された角質層を構成し、最終的には垢として角質層から脱落する。正常な皮膚では、一番外側にある角質層がバリアとなり、肌の水分が必要以上に外に出て行くことを防ぐと共に、外界からの細菌や有害物質等の異物の侵入を防いでいる(非特許文献1)。皮膚では何らかの理由でこのバリア機能が低下すると、表面は乾燥して鱗屑や亀裂が入るため、皮膚に隙間ができ、外から細菌や有害物質などの異物が混入し、炎症を起こす原因となるといわれている(非特許文献2)。このように、バリア機能の低下と炎症は密接な関わりを持っているといえる。また、炎症により、コラーゲン繊維を分解する酵素の産生が増加するため、肌のハリの低下やしわの形成を引き起こすとも考えられている(非特許文献3)。
また、皮膚炎の前段階の軽度の炎症は多くの人が抱えていると言われており、このような軽度の炎症が深刻化するとアトピー性皮膚炎や皮膚がんといった疾患に繋がると考えられている。また、深刻な疾患とまではいかない場合でも、炎症は肌の老化を加速させ、例えば、肌のごわつき、角層の乱れ、バリア機能低下(肌の水分量の低下、乾燥)、刺激過敏、肌の赤み、色むら、くすみなどの症状の原因となることが知られている(非特許文献4)。そのため、抗炎症効果のある物質は、医薬品の有効成分としてのみならず、医薬部外品や化粧品等の分野においても必要とされている。
一方、ラクトンはピーチ様、ココナッツ様の香りを有し、香水や化粧品のフレグランス原料、食品のフレーバー原料として広く一般的に使用されている。また、このラクトンの香料以外の機能として、例えば、生乾き臭、頭皮臭その他の悪臭の抑制機能(特許文献1〜3参照)、体臭改善機能(特許文献4参照)等の臭いに対する機能が知られている。それ以外のラクトンの薬理作用としては、マウスの実験モデルにおいてγ−デカノラクトンに抗痙攣特性があることが示されているが(非特許文献5参照)、それ以外の作用については知られていない。
特開2015−221956号公報 特開2015−151531号公報 特開2015−193643号公報 特開2015−131825号公報
生産研究、59、p124−127(2007) 日本臨床免疫学会会誌、40(6)、p416〜427(2017) オレオサイエンス、18(3)、p121−129(2018) YAKUGAKU ZASSHI、126(9)、p677−693(2006) Journal of Ethnopharmacology、Vol.58 No.3 Page.175−181(1997)
本発明は、かかる状況に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、炎症を抑制する効果があり、安全性が高く、広く化粧料等の皮膚外用組成物にも使用することができる新規の製剤を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意研究した結果、従来は香料として皮膚外用組成物等にも広く使用されているラクトンが、表皮角化細胞における炎症を抑制する優れた機能を有することを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明の要旨は以下の通りである。
[1]下記式(I)で表されるラクトン化合物を有効成分として含むことを特徴とする、抗炎症剤。
Figure 2021167305

(式中、Rは、炭素数2〜9のアルキル基である。)
[2]肌のごわつき、角層の乱れ、バリア機能低下、肌の乾燥、肌水分量の低下、刺激過敏、肌の赤み、肌の色むら、皮膚の小じわ、くすみ、キメの消失、ハリの低下、色素沈着、肌のトーンダウン、肌荒れ、加齢臭、頭臭から成る群より選択される少なくとも1種の症状を予防及び/又は改善するために用いられる、[1]に記載の抗炎症剤。
[3]表皮角化細胞の炎症を抑制する、[1]又は[2]に記載の抗炎症剤。
[4]外用である、[1]から[3]のいずれかに記載の抗炎症剤。
[5][1]から[4]のいずれかに記載の抗炎症剤を含有する、肌のごわつき、角層の乱れ、バリア機能低下、肌の乾燥、肌水分量の低下、刺激過敏、肌の赤み、肌の色むら、皮膚の小じわ、くすみ、キメの消失、ハリの低下、色素沈着、肌のトーンダウン、肌荒れ、加齢臭、頭臭から成る群より選択される少なくとも1種の症状を予防及び/又は改善するために用いられる、皮膚外用組成物。
[6]下記式(I)で表されるラクトン化合物を有効成分として含むことを特徴とする、炎症老化抑制剤。
Figure 2021167305

(式中、Rは、炭素数2〜9のアルキル基である。)
[7]肌のごわつき、角層の乱れ、バリア機能低下、肌の乾燥、肌水分量の低下、刺激過敏、肌の赤み、肌の色むら、皮膚の小じわ、くすみ、キメの消失、ハリの低下、色素沈着、肌のトーンダウン、肌荒れ、加齢臭、頭臭から成る群より選択される少なくとも1種の症状を予防及び/又は改善するために用いられる、[6]に記載の炎症老化抑制剤。
[8]表皮角化細胞の炎症老化を抑制する、[6]又は[7]に記載の炎症老化抑制剤。
[9]外用である、[6]から[8]のいずれかに記載の炎症老化抑制剤。
[10][6]から[9]のいずれかに記載の炎症老化抑制剤を含有する、肌のごわつき、角層の乱れ、バリア機能低下、肌の乾燥、肌水分量の低下、刺激過敏、肌の赤み、肌の色むら、皮膚の小じわ、くすみ、キメの消失、ハリの低下、色素沈着、肌のトーンダウン、肌荒れ、加齢臭、頭臭から成る群より選択される少なくとも1種の症状を予防及び/又は改善するために用いられる、皮膚外用組成物。
本発明の製剤は、炎症を抑制する効果があり、安全性も高いことから、広く化粧料等の皮膚外用組成物に使用することができる。そのため、本発明の製剤は、炎症老化といわれる軽度の炎症に分類される症状に対しても用いることができる。また、皮膚に炎症が起きると、皮膚環境が悪化して皮膚(頭皮も含む)の常在菌バランスが崩れ、臭いの原因となる細菌が増えることで、加齢臭、頭臭等の発生につながると考えられている。特に、頭皮においては、肌とは異なり、蒸れたり、毛髪により汚れ等がつきやすい傾向にあるため、炎症が起こり易いことから、本発明の製剤は頭皮に対しても有効である。そのため、本発明の製剤は、肌のごわつき、角層の乱れ、バリア機能低下、肌の乾燥、肌水分量の低下、刺激過敏、肌の赤み、肌の色むら、皮膚の小じわ、くすみ、キメの消失、ハリの低下、色素沈着、肌のトーンダウン、肌荒れ、加齢臭、頭臭(頭皮臭も含む)から成る群より選択される少なくとも1種の症状を予防及び/又は改善することが期待できる。本発明の製剤は、敏感肌や、季節や環境の変化、体調変化による一時的な肌荒れ、肌が敏感になった状態の、いわゆる、「ゆらぎ」肌に対しても用いることができる。そこで、本発明の製剤は、このような効果を期待した化粧料、医薬部外品等の皮膚外用組成物等に好適に用いられる。
UVB照射によって誘発されたヒト表皮角化細胞の炎症に対するラクトンの効果を示す図である。
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本明細書中で使用される用語は、特に言及しない限り、当該技術分野で通常用いられる意味で解釈される。
[抗炎症剤]
本発明の抗炎症剤は、下記式(I)で表されるラクトン化合物を有効成分として含むことを特徴とする。本発明の抗炎症剤は上記ラクトン化合物を有効成分として含むことで、皮膚における炎症反応を効果的に抑制することができる。ラクトン化合物はモモ、杏、ココナッツ等のフルーツの香りを有する成分であり、従来から香料として化粧料等の皮膚外用組成物に広く用いられている化合物であり、安全性が高いことも確認されている。このラクトン化合物が、皮膚の炎症を抑制する効果を有することは、本発明者らが見出した新しい知見である。本発明の抗炎症剤は、具体的には、皮膚の炎症によって生じる表皮角化細胞からの炎症性サイトカイン(IL−6等)の産生を抑制することで、炎症反応を改善することができる。また、皮膚に炎症が起きると、皮膚環境が悪化して皮膚(頭皮も含む)の常在菌バランスが崩れ、臭いの原因となる細菌が増えることで、加齢臭、頭臭等の発生につながると考えられている。特に、頭皮においては、肌とは異なり、蒸れたり、毛髪により汚れ等がつきやすい傾向にあるため、炎症が起こり易いことから、本発明の抗炎症剤は頭皮に対しても有効である。本発明の抗炎症剤は、上述のとおり安全性が高いことも確認されていることから、炎症老化といわれようなる軽度の炎症に分類される症状や、それによって起こる種々の症状に対しても用いることができ、肌のごわつき、角層の乱れ、バリア機能低下、肌の乾燥、肌水分量の低下、刺激過敏、肌の赤み、肌の色むら、皮膚の小じわ、くすみ、キメの消失、ハリの低下、色素沈着、肌のトーンダウン、肌荒れ、加齢臭、頭臭の症状を予防及び/又は改善することが期待できる。なお、本明細書において、頭臭は頭皮臭も含む概念である。
Figure 2021167305
式中、Rは、炭素数2〜9のアルキル基である。Rの炭素数は、3〜9であることが好ましく、4〜9であることがより好ましく、5〜8であることが更に好ましく、6又は7であることが特に好ましい。上記アルキル基が含む水素原子は置換されていてもよい。
上記式(I)で表されるラクトン化合物の具体例としては、例えばγ−ヘキサラクトン、γ−ヘプタラクトン、γ―オクタラクトン、γ―ノナラクトン、γ―デカラクトン、γ―ウンデカラクトン、γ―ドデカラクトン、γ―トリデカラクトン等が挙げられる。これらのうち、γ―ノナラクトン、γ―デカラクトン、γ―ウンデカラクトン、γ―ドデカラクトンが好ましく、γ―デカラクトン、γ―ウンデカラクトンがより好ましく、γ―デカラクトンがさらに好ましい。これらのラクトン化合物は、モモ、杏、ココナッツ等のフルーツの香りを有する成分である。なお、ラクトン化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の抗炎症剤が含む式(I)で表されるラクトン化合物の含有量は、0.0000001重量%〜10重量%であり、抗炎症効果の観点から、0.0000005重量%〜5重量%であることが好ましく、0.000001重量%〜3重量%であることがより好ましく、0.000005重量%〜2重量%であることが更に好ましく、0.00001重量%〜1重量%であることが特に好ましい。また、入浴剤等のように、希釈して使用する場合は、希釈後の含有量を参酌して、ラクトン化合物の含有量を調整されうる。例えば、入浴剤の場合、0.001〜10重量%であることが好ましく、0.001〜5重量%であることがより好ましい。なお、ラクトン化合物を2種以上併用する場合は、その総量が上記数値範囲となる。
本発明の抗炎症剤のpHは、通常pH3.0〜8.0であり、pH3.5〜7.5であることが好ましい。なお、このpHは、例えば後述するpH調整剤の使用により調整することができる。
本発明の抗炎症剤は、上記ラクトン化合物のみからなるものでもよいし、上記ラクトン化合物に製剤化に必要な成分を配合して製剤化したものでもよい。製剤化する場合は、薬学的に許容し得る基材、担体、その他任意の添加剤を用いて、常法に従い、粉末状、顆粒状、錠剤状、液状等の任意の剤形とすることができる。本発明の抗炎症剤自体を外用剤、軟膏剤、貼付剤等として使用することができる他、後述するとおり、抗炎症剤を皮膚外用組成物等の他の組成物に配合して使用することもできる。
本発明の抗炎症剤の適用対象は、炎症、炎症を伴う疾患、これらによって起こる種々の症状であれば特に制限されないが、特に炎症性サイトカイン(IL−6等)が関与する炎症、例えば、アレルギー性皮膚炎、アトピー性皮膚炎等が挙げられる。さらに、本発明の抗炎症剤は、副作用の心配もなく安全性に優れることから、深刻な疾患とまではいかない軽度の炎症に分類される症状に対しても用いることができ、肌のごわつき、角層の乱れ、バリア機能低下、肌の乾燥、肌水分量の低下、刺激過敏、肌の赤み、肌の色むら、皮膚の小じわ、くすみ、キメの消失、ハリの低下、色素沈着、肌のトーンダウン、肌荒れ、加齢臭、頭臭の症状を予防及び/又は改善することが期待できる。これらの症状は炎症老化ともいわれるものであり、本発明の抗炎症剤は、炎症老化に対しても用いることができる。また、敏感肌や、季節や環境の変化、体調変化による一時的な肌荒れ、肌が敏感になった状態の、いわゆる、「ゆらぎ」肌に対しても用いることができる。
本発明の抗炎症剤は、非経口投与、経口投与のいずれによって投与されてもよいが、皮膚に直接塗布して用いることが好ましいことから、非経口投与が好ましい。
<本発明の抗炎症剤の製剤化>
本発明の抗炎症剤は、化粧品、医薬品、医薬部外品に通常使用される基剤又は担体、及び必要に応じて、後述する添加剤と共に常法に従い混合して、必要に応じて乳化又は可溶化を行い、各種の製剤形態とすることができる。
(基材、担体)
上記基剤又は担体としては、例えば、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ゲル化炭化水素(プラスチベース等)、オゾケライト、α−オレフィンオリゴマー、軽質流動パラフィン等の炭化水素;メチルポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、環状シリコーン、アルキル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン、シリコーン・アルキル鎖共変性ポリエーテル変性シリコーン、シリコーン・アルキル鎖共変性ポリグリセリン変性シリコーン、ポリエーテル変性分岐シリコーン、ポリグリセリン変性分岐シリコーン、アクリルシリコーン、フェニル変性シリコーン、シリコーンレジン等のシリコーン油;ヤシ油、オリーブ油、コメヌカ油、シアバター等の油脂;ホホバ油、ミウロウ、キャンデリラロウ、ラノリン等のロウ類;セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、イソステアリルアルコール、フィトステロール、コレステロール等の高級アルコール;エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロース誘導体;ポリビニルピロリドン;カラギーナン;ポリビニルブチラート;ポリエチレングリコール;ジオキサン;ブチレングリコールアジピン酸ポリエステル;アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット等のエステル類;デキストリン、マルトデキストリン等の多糖類;カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子;エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル等のグリコールエーテル;水等が挙げられる。
本発明の抗炎症剤において、これらの基剤又は担体は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。またそれらの使用量は当業者に公知の範囲から、適宜選択される。
(添加剤)
本発明の抗炎症剤には、本発明の効果を損なわない範囲で、化粧品、医薬品、医薬部外品に添加される公知の添加剤、例えば、界面活性剤、安定化剤、酸化防止剤、着色剤、パール光沢付与剤、分散剤、キレート剤、pH調整剤、保存剤、増粘剤、刺激低減剤等を添加することができる。これらの添加剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。
上記界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、両性界面活性剤等のいずれでもよく、例えば、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ペンタ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル類;モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40(HCO−40)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油50(HCO−50)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60(HCO−60)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油80等の硬化ヒマシ油誘導体;モノラウリル酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(ポリソルベート20)、モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(ポリソルベート60)、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(ポリソルベート80)、イソステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレンモノヤシ油脂肪酸グリセリル;グリセリンアルキルエーテル;アルキルグルコシド;ポリオキシエチレンセチルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル;ステアリルアミン、オレイルアミン等のアミン類;ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン等のシリコーン系界面活性剤等が挙げられる。
上記安定化剤としては、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール等が挙げられる。
上記酸化防止剤としては、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ソルビン酸、亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸、エリソルビン酸、L−システイン塩酸塩等が挙げられる。
上記着色剤としては、例えば、無機顔料、天然色素等が挙げられる。
上記パール光沢付与剤としては、例えばジステアリン酸エチレングリコール、モノステアリン酸エチレングリコール、ジステアリン酸トリエチレングリコール等が挙げられる。
上記分散剤としては、例えば、ピロリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸架橋コポリマー、有機酸等が挙げられる。
上記キレート剤としては、例えば、EDTA・2ナトリウム塩、EDTA・カルシウム・2ナトリウム塩等が挙げられる。
上記pH調整剤としては、例えば無機酸(塩酸、硫酸等)、有機酸(乳酸、乳酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、コハク酸、コハク酸ナトリウム等)、無機塩基(水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等)、有機塩基(トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン等)等が挙げられる。
上記保存剤としては、例えば、安息香酸、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ベンジル、パラオキシ安息香酸メチル、フェノキシエタノール等が挙げられる。
上記増粘剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等のビニル系増粘剤、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース等のセルロース系増粘剤、グアーガム、ペクチン、プルラン、ゼラチン、ローカストビーンガム、カラギーナン、寒天、キサンタンガム、アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体、ポリエチレングリコール、ベントナイト、アルギン酸、アルギン酸プロピレングリコール、マクロゴール、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/ビニルピロリドン)コポリマー等が挙げられる。
上記刺激低減剤としては、例えば、甘草エキス、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
(製剤形態)
本発明の抗炎症剤の製剤形態は特に限定されず、例えばスキンケア製品(化粧水、乳液、美容液、クリーム等)、メイクアップ用の化粧料、下地用化粧料、ボディソープ、洗顔剤等の洗浄剤、シャンプー、トリートメント、ドライシャンプー、スカルプケア剤、ヘアミスト、育毛剤、発毛剤等のヘアケア剤、クレンジング剤、ふきとり化粧水、デオドラント剤、制汗剤、入浴剤、軟膏剤、液剤、懸濁剤、乳化剤(乳液及びクリーム)、ゲル剤、リニメント剤、ローション剤、パップ剤、ミスト、エアゾール剤、パウダー、顆粒、錠剤(発泡錠を含む)、固型石鹸等が挙げられる。これらのうち、液状〜半固体状の製剤形態が好ましく、特に、液剤、ローション剤、軟膏剤、ゲル剤、乳化剤に適用すると有用である。これらの製剤は、常法、例えば第17改正日本薬局方製剤総則に記載の方法等に従い製造することができる。また、不織布に含浸して用いてもよい。本発明の抗炎症剤は、特に、軽度の炎症に分類される炎症老化といわれる症状に対しても有効であり、アンチエージングを目的とした外用の製剤として好適に使用される。
[炎症老化抑制剤]
本発明の炎症老化抑制剤は、上記式(I)で表されるラクトン化合物を有効成分として含むことを特徴とする。本発明の炎症老化抑制剤は上記ラクトン化合物を含むことで、皮膚の炎症を抑制する作用を有することに加え、安全性が高いことも確認されていることから、炎症老化といわれようなる軽度の炎症に分類される症状に対しても広く用いることができる。また、皮膚に炎症が起きると、皮膚環境が悪化して皮膚(頭皮も含む)の常在菌バランスが崩れ、臭いの原因となる細菌が増えることで、加齢臭、頭臭等の発生につながると考えられている。特に、頭皮においては、肌とは異なり、蒸れたり、毛髪により汚れ等がつきやすい傾向にあるため、炎症が起こり易いことから、本発明の炎症老化抑制剤は頭皮に対しても有効である。本発明の炎症老化抑制剤は、このような炎症によって起こる種々の症状に対しても有効であり、例えば、本発明の炎症老化抑制剤によると、肌のごわつき、角層の乱れ、バリア機能低下、肌の乾燥、肌水分量の低下、刺激過敏、肌の赤み、肌の色むら、皮膚の小じわ、くすみ、キメの消失、ハリの低下、色素沈着、肌のトーンダウン、肌荒れ、加齢臭、頭臭の症状を予防及び/又は改善することが期待できる。なお、本発明の炎症老化抑制剤の具体的説明は、上述の本発明の抗炎症剤の項の説明中、抗炎症剤を炎症老化抑制剤に置き換えて、そのまま適用できる。
[皮膚外用組成物]
本発明の抗炎症剤、及び炎症老化抑制剤は、他の組成物に配合し、皮膚外用組成物として使用することもできる。すなわち、本発明には、上述の本発明の抗炎症剤、炎症老化抑制剤を含有する、皮膚外用組成物も含まれる。本発明の皮膚外用組成物は、本発明の抗炎症剤、又は炎症老化抑制剤を含有することで、皮膚における炎症反応を効果的に抑制することができる。本発明の皮膚外用組成物は、具体的には、皮膚の炎症によって生じる表皮角化細胞からの炎症性サイトカイン(IL−6等)の産生を抑制することで、炎症反応を改善することができる。本発明の皮膚外用組成物は、炎症老化といわれようなる軽度の炎症に分類される症状に対しても用いることができる。また、皮膚に炎症が起きると、皮膚環境が悪化して皮膚(頭皮も含む)の常在菌バランスが崩れ、臭いの原因となる細菌が増えることで、加齢臭、頭臭等の発生につながると考えられている。特に、頭皮においては、肌とは異なり、蒸れたり、毛髪により汚れ等がつきやすい傾向にあるため、炎症が起こり易いことから、本発明の皮膚外用組成物は頭皮に対しても有効である。本発明の皮膚外用組成物は、このような炎症によって起こる種々の症状に対しても有効である。したがって、本発明の皮膚外用組成物は、肌のごわつき、角層の乱れ、バリア機能低下、肌の乾燥、肌水分量の低下、刺激過敏、肌の赤み、肌の色むら、皮膚の小じわ、くすみ、キメの消失、ハリの低下、色素沈着、肌のトーンダウン、肌荒れ、加齢臭、頭臭の症状を予防及び/又は改善することができる。
本発明の皮膚外用組成物は、上述の本発明の抗炎症剤、炎症老化抑制剤の必須成分である上記式(I)で表されるラクトン化合物以外にも、本発明の効果を損なわない範囲で以下の任意成分を含むことができる。
本発明の皮膚外用組成物が上記必須成分以外に含んでもよい任意成分としては、例えば、ラクトン化合物以外の抗炎症剤、清涼化剤、殺菌剤、ビタミン類、有機酸、保湿成分、多価アルコール、スクラブ剤、紫外線吸収成分、紫外線散乱成分、収斂成分、ペプチド又はその誘導体、アミノ酸又はその誘導体、洗浄成分、角質柔軟成分、細胞賦活化成分、老化防止成分、血行促進作用成分、美白成分、粉体等が挙げられる。なお、本発明の皮膚外用組成物において、これらの成分はそれぞれ1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ラクトン化合物以外の抗炎症剤としては、例えば、アラントイン及びその誘導体、グリチルレチン酸及びその誘導体、グリチルリチン酸及びその誘導体、サリチル酸誘導体、アミノカプロン酸、アズレン及びその誘導体、酸化亜鉛、酢酸トコフェロール、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン並びにこれらの塩等が挙げられる。中でも、アラントイン、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、アラントインジヒドロキシアルミニウム、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸ステアリル、サリチル酸グリコール、サリチル酸メチル、イプシロンアミノカプロン酸、アズレン、グアイアズレン及びこれらの塩が好ましい。なお、ここで「誘導体」とは、記載の化合物のエステル、エーテル、アルキル化物、配糖体等をいう。またここで「塩」とは、例えば、硫酸、塩酸又はリン酸等の鉱酸の塩、マレイン酸又はメタンスルホン酸等の有機酸の塩、ナトリウム又はカリウム等のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩等をいう。
上記清涼化剤としては、例えば、メントール、カンフル、ボルネオール、ゲラニオール、シネオール、アネトール、リモネン、オイゲノール等のテルペン類(これらはd体、l体又はdl体のいずれでもよい。);ユーカリ油、ベルガモット油、ペパーミント油、クールミント油、スペアミント油、ウイキョウ油、ハッカ油、ケイヒ油、ローズ油、テレビン油等の精油等が挙げられる。
上記殺菌剤としては、例えば、イソプロピルメチルフェノール、クロルヘキシジン、サリチル酸、塩化ベンザルコニウム、アクリノール、エタノール、塩化ベンゼトニウム、クレゾール、グルコン酸及びその誘導体、ポピドンヨード、ヨウ化カリウム、ヨウ素、トリクロカルバン、トリクロサン、感光素101号、感光素201号、パラベン、フェノキシエタノール、1,2−ペンタンジオール、塩酸アルキルジアミノグリシン、ピロクトオラミン、ミコナゾール等が挙げられる。
上記ビタミン類としては、水溶性ビタミン及び油溶性ビタミンのいずれであってもよく、例えば、ピリドキシン、ピリドキサール、ピリドキサミン、5’−リン酸ピリドキサール、及びそれらの塩(例えば、塩酸ピリドキシン、酢酸ピリドキシン、塩酸ピリドキサール、塩酸ピリドキサミン)等のビタミンB6類;パントテン酸、パントテン酸カルシウム、パントテニルアルコール(パンテノール)、D−パンテサイン、D−パンテチン、補酵素A、パントテニルエチルエーテル、及びそれらの塩等のパントテン酸類;ニコチン酸、ニコチン酸dl−α−トコフェロール、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸メチル、ニコチン酸β−ブトキシエチル、ニコチン酸1−(4−メチルフェニル)エチル、ニコチン酸アミド、及びそれらの塩等のニコチン酸類;γ−オリザノール、チアミン、ジベンゾイルチアミン、チアミンセチル、チアミンモノリン酸エステル、チアミンジリン酸エステル、チアミントリリン酸エステル、及びそれらの塩(例えば、ジベンゾイルチアミン塩酸塩、チアミン塩酸塩、チアミンセチル塩酸塩、チアミンチオシアン酸塩、チアミンラウリル塩酸塩、チアミン硝酸塩、チアミンモノリン酸塩、チアミンリジン塩、チアミントリリン酸塩、チアミンモノリン酸エステルリン酸塩、チアミンジリン酸エステル塩酸塩、チアミントリリン酸エステルモノリン酸塩)等のビタミンB1類;リボフラビン、フラビンモノヌクレオチド、フラビンアデニンジヌクレオチド、リボフラビン酪酸エステル、リボフラビンテトラ酪酸エステル、リボフラビン5’−リン酸エステルナトリウム、リボフラビンテトラニコチン酸エステル、及びそれらの塩等のビタミンB2類;ビオチン、ビオシチン、及びそれらの塩等のビオチン類;葉酸、プテロイルグルタミン酸、及びそれらの塩等の葉酸類;シアノコバラミン、ヒドロキソコバラミン、デオキシアデノシルコバラミン、及びそれらの塩等のビタミンB12類;アスコルビン酸、デヒドロアスコルビン酸、アスコルビン酸リン酸エステル、アスコルビン酸−2−グルコシド、3−O−エチルアスコルビン酸等のアスコルビン酸誘導体、及びそれらの塩(例えば、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸リン酸エステルナトリウム、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム)等の水溶性のビタミンC類;dl−α−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロールカルシウム等のビタミンE類;アスコルビゲン−A、アスコルビン酸ステアリン酸エステル、アスコルビン酸パルミチン酸エステル、ジパルミチン酸L−アスコルビル、テトラ2−ヘキシルデカン酸アスコルビル等の油溶性のビタミンC類;エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール等のビタミンD類;フィロキノン、ファルノキノン等のビタミンK類;フェルラ酸等のビタミン様作用因子等が挙げられる。
上記有機酸としては、例えば、グルコン酸、アスパラギン酸、アミノエチルスルホン酸、クエン酸、グルタミン酸、コハク酸、シュウ酸、フマル酸、プロピオン酸、リンゴ酸、サリチル酸、グリコール酸、フィチン酸、酒石酸、酢酸、乳酸、及びこれらの塩が挙げられる。塩としては、例えば、硫酸、塩酸又はリン酸等の鉱酸の塩、マレイン酸又はメタンスルホン酸等の有機酸の塩、ナトリウム又はカリウム等のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩等が挙げられる。
上記保湿成分としては、例えば、ジグリセリントレハロース;ヒアルロン酸ナトリウム、ヘパリン類似物質、コンドロイチン硫酸ナトリウム、コラーゲン、エラスチン、ケラチン、キチン、キトサン等の高分子化合物;グリシン、アスパラギン酸、アルギニン等のアミノ酸;乳酸ナトリウム、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム等の天然保湿因子;セラミド、コレステロール、リン脂質等の脂質;カミツレエキス、ハマメリスエキス、チャエキス、シソエキス等の植物抽出エキス等が挙げられる。
上記多価アルコールとしては、炭素数2〜10のものが好ましく、例えば、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、イソプレングリコール、1、3−ブチレングリコール、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、マンニトール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、デカンジオール、ネオペンチルグリコール等が挙げられる。
上記スクラブ剤としては、例えば、アプリコット核粉末、アーモンド殻粉末、アンズ核粉末、塩化ナトリウム粒、オリーブ核粉末、海水乾燥物粒、キャンデリラワックス、くるみ殻粉末、さくらんぼ核粉末、サンゴ粉末、炭粉末、はしばみ殻粉末、ポリエチレン末、無水ケイ酸等が挙げられる。
上記紫外線吸収成分としては、例えば、オクチルトリアゾン、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸オクチル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸等が挙げられる。
上記紫外線散乱成分としては、例えば、含水ケイ酸、ケイ酸亜鉛、ケイ酸セリウム、ケイ酸チタン、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化チタン、酸化鉄、無水ケイ酸等の無機化合物、これらの無機化合物を含水ケイ酸、水酸化アルミニウム、マイカやタルク等の無機粉体で被覆したり、ポリアミド、ポリエチレン、ポリエステル、ポリスチレン、ナイロン等の樹脂粉体に複合化したもの、さらにシリコーン油や脂肪酸アルミニウム塩等で処理したもの等が挙げられる。
上記収斂成分としては、例えば、硫酸亜鉛、塩化アルミニウム、スルホ石炭酸亜鉛、タンニン酸等が挙げられる。
上記ペプチド又はその誘導体としては、例えば、ケラチン分解ペプチド、加水分解ケラチン、コラーゲン、魚由来コラーゲン、アテロコラーゲン、ゼラチン、エラスチン、エラスチン分解ペプチド、コラーゲン分解ペプチド、加水分解コラーゲン、塩化ヒドロキシプロピルアンモニウム加水分解コラーゲン、エラスチン分解ペプチド、コンキオリン分解ペプチド、加水分解コンキオリン、シルク蛋白分解ペプチド、加水分解シルク、ラウロイル加水分解シルクナトリウム、大豆蛋白分解ペプチド、加水分解大豆蛋白、小麦蛋白、小麦蛋白分解ペプチド、加水分解小麦蛋白、カゼイン分解ペプチド、アシル化ペプチド(パルミトイルオリゴペプチド、パルミトイルペンタペプチド、パルミトイルテトラペプチド等)等が挙げられる。
上記アミノ酸又はその誘導体としては、例えば、ベタイン(トリメチルグリシン)、プロリン、ヒドロキシプロリン、アルギニン、リジン、セリン、グリシン、アラニン、フェニルアラニン、β−アラニン、スレオニン、グルタミン酸、グルタミン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、シスチン、メチオニン、ロイシン、イソロイシン、バリン、ヒスチジン、タウリン、γ−アミノ酪酸、γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸、カルニチン、カルノシン、クレアチン等が挙げられる。
上記洗浄成分としては、例えば、ラウリン酸カリウム、ミリスチン酸カリウム、パルミチン酸カリウム又はステアリン酸カリウム等のアルカリ金属塩、アルカノールアミド塩又はアミノ酸塩等から選ばれる石けん類;ココイルグルタミン酸Na、ココイルメチルタウリンNa等のアミノ酸系界面活性剤;ラウレス硫酸Na等のエーテル硫酸エステル塩;ラウリルエーテル酢酸Na等のエーテルカルボン酸塩;アルキルスルホコハク酸エステルNa等のスルホコハク酸エステル塩;ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド等の脂肪酸アルカノールアミド;ラウリルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム等のモノアルキルリン酸エステル塩;ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン及びラウロイルアミドエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルベタインヒドロキシプロピルリン酸ナトリウム等のベタイン型両性界面活性剤;ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム等のアミノ酸型両性界面活性剤等が挙げられる。
上記角質柔軟成分としては、例えば、乳酸、サリチル酸、グルコン酸、クエン酸、リンゴ酸、フルーツ酸、フィチン酸、尿素、イオウ等が挙げられる。
上記細胞賦活化成分としては、例えば、γ−アミノ酪酸等のアミノ酸類;レチノール、チアミン、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、パントテン酸類等のビタミン類;グリコール酸、乳酸等のα−ヒドロキシ酸類;タンニン、フラボノイド、サポニン、感光素301号等が挙げられる。
上記老化防止成分としては、例えば、パンガミン酸、カイネチン、ウルソール酸、ウコンエキス、スフィンゴシン誘導体、ケイ素、ケイ酸、N−メチル−L−セリン、等が挙げられる。
上記血行促進作用成分としては、植物(例えば、オタネニンジン、アシタバ、アルニカ、イチョウ、ウイキョウ、エンメイソウ、オランダカシ、カミツレ、ローマカミツレ、カロット、ゲンチアナ、ゴボウ、コメ、サンザシ、シイタケ、ショウガ、セイヨウサンザシ、セイヨウネズ、センキュウ、センブリ、タイム、チョウジ、チンピ、トウガラシ、トウキ、トウニン、トウヒ、ニンジン、ニンニク、ブッチャーブルーム、ブドウ、ボタン、マロニエ、メリッサ、ユズ、ヨクイニン、リョクチャ、ローズマリー、ローズヒップ、チンピ、トウキ、トウヒ、モモ、アンズ、クルミ、トウモロコシ等)に由来する成分;アセチルコリン、イクタモール、カンタリスチンキ、ガンマーオリザノール、セファランチン、トラゾリン、ニコチン酸トコフェロール、グルコシルヘスペリジン等が挙げられる。
上記美白成分としては、例えば、トコフェロール、トラネキサム酸等が挙げられる。
上記粉体成分としては、例えば、オクテニルコハク酸デンプンAl(オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム)、タルク、コーンスターチ、水酸化マグネシウム、無水ケイ酸、軽質無水ケイ酸、マイカ、ヒドロキシアパタイト、酸化亜鉛、酸化チタン、ナイロン末、炭等が挙げられる。
(pH)
本発明の皮膚外用組成物のpHは、通常pH3.0〜8.0であり、pH3.5〜7.5であることが好ましい。なお、このpHは、例えば上述するpH調整剤の使用により調整することができる。
<皮膚外用組成物の製造方法>
本発明の皮膚外用組成物の製造方法は特に制限されず、必須成分である上記式(I)で表されるラクトン化合物を含む抗炎症剤又は炎症老化抑制剤、皮膚外用組成物を製造するのに必要な各種成分(上記任意成分、基剤又は担体、添加剤等)を適宜選択、配合して、常法により製造することができる。なお、上記基剤又は担体、添加剤については、抗炎症剤の項での説明を参照されたい。
<皮膚外用組成物の用途>
本発明の皮膚外用組成物は、本発明の抗炎症剤、又は炎症老化抑制剤を含有することで、皮膚における炎症反応を効果的に抑制することができる。本発明の皮膚外用組成物は、具体的には、皮膚の炎症によって生じる表皮角化細胞からの炎症性サイトカインの産生を抑制することで、炎症反応を改善することができる。本発明の皮膚外用組成物は、炎症老化といわれようなる軽度の炎症に分類される症状に対しても用いることができる。また、皮膚に炎症が起きると、皮膚環境が悪化して皮膚(頭皮も含む)の常在菌バランスが崩れ、臭いの原因となる細菌が増えることで、加齢臭、頭臭等の発生につながると考えられている。特に、頭皮においては、肌とは異なり、蒸れたり、毛髪により汚れ等がつきやすい傾向にあるため、炎症が起こり易いことから、本発明の皮膚外用組成物は頭皮に対しても有効である。本発明の皮膚外用組成物は、このような炎症によって起こる種々の症状に対しても有効であることから、肌のごわつき、角層の乱れ、バリア機能低下、肌の乾燥、肌水分量の低下、刺激過敏、肌の赤み、肌の色むら、皮膚の小じわ、くすみ、キメの消失、ハリの低下、色素沈着、肌のトーンダウン、肌荒れ、加齢臭、頭臭の症状を予防及び/又は改善することができる。このような目的で使用する本発明の皮膚外用組成物は、例えばスキンケア製品(化粧水、乳液、美容液、クリーム等)、メイクアップ用の化粧料、下地用化粧料、ボディソープ、洗顔剤等の洗浄剤、シャンプー、トリートメント、ドライシャンプー、スカルプケア剤、ヘアミスト、育毛剤、発毛剤等のヘアケア剤、クレンジング剤、デオドラント剤、制汗剤、軟膏剤、液剤、懸濁剤、乳化剤(乳液及びクリーム)、ゲル剤、リニメント剤、ローション剤、パップ剤、ミスト、エアゾール剤、パウダー、顆粒、固型石鹸等として使用することができる。特に、アンチエージングを目的とした皮膚外用組成物として好適に使用される。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されない。
[ヒト表皮角化細胞へのUVB照射による抗炎症試験]
正常ヒト表皮角化細胞(Normal Human Epidermal Keratinocytes:NHEK、クラボウ)を起眠後、推奨播種密度で75cmフラスコ(FALCON)に播種し、37℃、5%CO条件下にて4日間培養した。その後、0.025%Trypsin−EDTA(クラボウ)を用いて細胞を回収し、試験に用いた。1日目、NHEKを200,000cells/0.75mL/wellで12well black plate(Corning)に播種し、γ−デカノラクトンの終濃度が0.001%となるよう0.75mL/wellで添加し、培養した。2日目、培養後培地を除去し、(−)HBSS(ThermoFisher)に置換し、紫外線照射装置(デルマレイ−200、東芝医療用品)を用い、10mJ/cm UVBを照射した。照射後、γ−デカノラクトンの終濃度が0.001%になるよう1mL/wellで添加し、培養した。3日目、培養上清を回収し、培養上清中のIL−6量をELISA Kit(R&D systems)にて測定した。結果を図1に示した。
図1に示すとおり、γ−デカラクトンを培地に添加することで、ヒト表皮角化細胞のUVB照射によるIL−6産生が顕著に抑制され、UVB照射によって誘導されるヒト表皮角化細胞炎症反応をγ−デカラクトン添加培地での培養により抑制できることがわかった。
以下に、本発明の外用組成物の製剤処方例を示す。なお、表1に記載の各ラクトンの数値(%)は、各処方例にそれぞれの組合わせを使用した場合の、組成物全体における最終濃度(重量%)を示す。
<製剤処方例1:ボディソープ>
表1に記載のラクトン化合物の組み合わせのいずれか
ラウリン酸 5重量%
パルミチン酸 5重量%
ステアリン酸 5重量%
水酸化カリウム 適量
グリセリン 5重量%
ジブチルヒドロキシトルエン 0.01重量%
エデト酸2ナトリウム 0.05重量%
フェノキシエタノール 0.3重量%
塩化ベンザルコニウム 0.1重量%
ラウレス硫酸ナトリウム 5重量%
ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン 5重量%
ポリクオタニウム−10 0.5重量%
ポリクオタニウム−7 0.2重量%
カオリン 0.5重量%
炭 0.05重量%
アスコルビン酸リン酸マグネシウム 0.5重量%
ヒドロキシエチルセルロース 0.3重量%
水 残部
合計 100重量%
Figure 2021167305
<製剤処方例2:泡吐出型ボディウッシュ>
表1に記載のラクトン化合物の組み合わせのいずれか
ラウリン酸PEG−80ソルビタン 5重量%
ココイルグルタミン酸2ナトリウム 4重量%
ココイルグリシンナトリウム 2重量%
ソルビトール 5重量%
ココイルメチルタウリンタウリンナトリウム 2重量%
クエン酸 適量
エデト酸2ナトリウム 0.05重量%
コカミドDEA 1重量%
ココアンホ酢酸ナトリウム 3重量%
ポリクオタニウム−7 0.05重量%
グリチルリチン酸ジカリウム 0.3重量%
水 残部
合計 100重量%
<製剤処方例3:洗顔料>
表1に記載のラクトン化合物の組み合わせのいずれか
ラウリン酸 5重量%
ミリスチン酸 10重量%
パルミチン酸 7重量%
ステアリン酸 7重量%
水酸化カリウム 適量
ブチレングリコール 5重量%
グリセリン 5重量%
トコフェロール 0.05重量%
エデト酸2ナトリウム 0.05重量%
フェノキシエタノール 0.3重量%
サリチル酸 0.2重量%
ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン 5重量%
ポリクオタニウム−10 0.3重量%
ポリクオタニウム−7 0.1重量%
l−メントール 0.3重量%
香料 0.2重量%
水 残部
合計 100重量%
<製剤処方例4:シャンプー>
表1に記載のラクトン化合物の組み合わせのいずれか
ラウレス硫酸ナトリウム 30重量%
ココイルグルタミン酸トリエタノールアミン 5重量%
ラウロイルメチルアラニンナトリウム 5重量%
ラウラミドプロピルヒドロキシスルタイン 5重量%
クエン酸 適量
ジメチコン 0.3重量%
メチルパラベン 0.2重量%
エデト酸2ナトリウム 0.1重量%
ポリクオタニウム−10 0.5重量%
ポリクオタニウム−39 0.1重量%
ポリクオタニウム−7 0.1重量%
香料 0.8重量%
水 残部
合計 100重量%
<製剤処方例5:シャンプー>
表1に記載のラクトン化合物の組み合わせのいずれか
オレフィン(C14−16)スルホン酸ナトリウム 15重量%
POEラウリルエーテル酢酸Na 5重量%
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 5重量%
ヤシ油脂肪酸TEA液 5重量%
ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン液 5重量%
クエン酸 適量
エデト酸2ナトリウム 0.1重量%
塩化ベンザルコニウム 1重量%
ポリクオタニウム−10 0.6重量%
ポリクオタニウム−7 0.1重量%
香料 0.5重量%
水 残部
合計 100重量%
<製剤処方例6:ヘアコンディショナー>
表1に記載のラクトン化合物の組み合わせのいずれか
グリセリン 5重量%
ヒアルロン酸 0.1重量%
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1重量%
スクワラン 0.1重量%
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 4重量%
ポリクオタニウム−10 0.5重量%
セタノール 2重量%
POE−モノステアリルグリセリルエーテル 1重量%
ジブチルヒドロキシトルエン 0.01重量%
フェノキシエタノール 0.3重量%
EDTA−2Na 0.05重量%
l−メントール 0.2重量%
香料 0.3重量%
水 残部
合計 100重量%
<製剤処方例7:ヘアトリートメント>
表1に記載のラクトン化合物の組み合わせのいずれか
プロピレングリコール 5重量%
アセチル化ヒアルロン酸 0.01重量%
アラントイン 0.3重量%
テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタスリエット 1重量%
臭化セチルトリメチルアンモニウム 2.5重量%
ポリクオタニウム−7 0.1重量%
セトステアリルアルコール 2重量%
ステアリルアルコール 2重量%
POE−硬化ヒマシ油 1重量%
ジブチルヒドロキシトルエン 0.01重量%
パラオキシ安息香酸メチル 0.3重量%
EDTA−2Na 0.05重量%
香料 0.5重量%
水 残部
合計 100重量%
<製剤処方例8:ヘアエッセンス>
表1に記載のラクトン化合物の組み合わせのいずれか
ブチレングリコール 5重量%
加水分解ヒアルロン酸 0.1重量%
イプシロンアミノカプロン酸 0.05重量%
塩化アルキルトリメチルアンモニウム 0.7重量%
塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)
プロピル]グァーガム 0.5重量%
ジエチレングリコールモノエチルエーテル 2重量%
POE−ソルビタンモノイソステアレート 0.8重量%
エタノール 20重量%
フェノキシエタノール 0.3重量%
香料 0.1重量%
水 残部
合計 100重量%
<製剤処方例9:ヘアミスト>
表1に記載のラクトン化合物の組み合わせのいずれか
加水分解コラーゲン 1重量%
ブチレングリコール 5重量%
加水分解ヒアルロン酸 0.1重量%
グリチルリチン酸ジカリウム 0.05重量%
ポリクオタニウム−51 0.5重量%
流動パラフィン 0.5重量%
モノイソステアリルグリセリルエーテル 1重量%
エタノール 30重量%
パラオキシ安息香酸プロピル 0.3重量%
香料 0.3重量%
水 残部
合計 100重量%
<製剤処方例10:制汗クリーム>
表1に記載のラクトン化合物の組み合わせのいずれか
ベンザルコニウム塩化物 0.07重量%
イソプロピルメチルフェノール 0.07重量%
クロルヒドロキシアルミニウム 4重量%
シクロペンタシロキサン 25重量%
ポリアクリル酸アルキル 6重量%
POE・POPジメチコン共重合体 3.5重量%
グリチルリチン酸ジカリウム 0.05重量%
濃グリセリン 7重量%
イソノナン酸イソノニル 5重量%
イソステアリン酸ソルビタン 5重量%
l−メントール 0.5重量%
香料 0.3重量%
水 残部
合計 100重量%
<製剤処方例11:制汗ジェル>
表1に記載のラクトン化合物の組み合わせのいずれか
ベンザルコニウム塩化物 0.06重量%
イソプロピルメチルフェノール 0.05重量%
クロルヒドロキシアルミニウム 8重量%
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム 0.5重量%
ジプロピレングリコール 10重量%
ポリオキシプロピレングリコール 0.5重量%
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.5重量%
キサンタンガム 0.5重量%
エタノール 10重量%
l−メントール 0.3重量%
l−メンチルグリセリルエーテル 0.3重量%
ハッカ油 0.3重量%
香料 0.3重量%
水 残部
合計 100重量%
<製剤処方例12:制汗スプレー>
表1に記載のラクトン化合物の組み合わせのいずれか
イソプロピルメチルフェノール 0.1重量%
パラフェノールスルホン酸亜鉛 1重量%
セバシン酸ジエチル 4重量%
タルク 5重量%
ナイロン末 1重量%
香料 0.5重量%
エタノール 15重量%
ジメチルエーテル 残部
合計 100重量%
<製剤処方例13:制汗ロールオン>
表1に記載のラクトン化合物の組み合わせのいずれか
ベンザルコニウム塩化物 0.06重量%
イソプロピルメチルフェノール 0.06重量%
パラフェノールスルホン酸亜鉛 5重量%
ブチレングリコール 5重量%
クロルヒドロキシアルミニウム 0.05重量%
タルク 3重量%
ナイロン末 0.5重量%
臭化セチルトリメチルアンモニウム液 1重量%
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.5重量%
l−メントール 0.1重量%
香料 0.3重量%
水 40重量%
エタノール 残部
合計 100重量%
<製剤処方例14:制汗ミスト>
表1に記載のラクトン化合物の組み合わせのいずれか
ベンザルコニウム塩化物 0.05重量%
イソプロピルメチルフェノール 0.06重量%
パラフェノールスルホン酸亜鉛 1重量%
ブチレングリコール 5重量%
クロルヒドロキシアルミニウム 0.02重量%
セリサイト複合体 0.3重量%
臭化セチルトリメチルアンモニウム液 0.5重量%
l−メントール 0.3重量%
香料 0.3重量%
水 10重量%
エタノール 残部
合計 100重量%
<製剤処方例15:制汗スティック>
表1に記載のラクトン化合物の組み合わせのいずれか
ベンザルコニウム塩化物 0.055重量%
イソプロピルメチルフェノール 0.05重量%
クロルヒドロキシアルミニウム 5重量%
ポリエチレンワックス 5重量%
マイクロクリスタリンワックス 5重量%
モノステアリン酸グリセリル 3重量%
イソノナン酸イソノニル 5重量%
タルク 12重量%
メチルポリシロキサン 2重量%
デカメチルペンタシロキサン 0.3重量%
シリル化処理無水ケイ酸 15重量%
セタノール 2重量%
ヒドロキシアパタイト 0.3重量%
臭化セチルトリメチルアンモニウム液 0.5重量%
l−メントール 0.5重量%
酸化亜鉛 0.3重量%
香料 0.3重量%
ステアリルアルコール 残部
合計 100重量%
<製剤処方例16:ふき取り化粧水>
表1に記載のラクトン化合物の組み合わせのいずれか
エタノール 15重量%
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシル
エーテル 1重量%
加水分解ホホバエステル 0.01重量%
メチルシロキサン網状重合体 0.01重量%
アスコルビン酸リン酸マグネシウム 0.3重量%
香料 0.05重量%
パラベン 0.3重量%
クエン酸 適量
精製水 残部
合計 100重量%
<製剤処方例17:デオドラントシート>
表1に記載のラクトン化合物の組み合わせのいずれか
イソプロピルメチルフェノール 0.05重量%
パラフェノールスルホン酸亜鉛 1重量%
エタノール 30重量%
臭化セチルトリメチルアンモニウム液 0.5重量%
ブチレングリコール 1重量%
セリサイト複合体 0.1重量%
カオリン 0.3重量%
フェノキシエタノール 0.1重量%
香料 0.1重量%
クエン酸 適量
精製水 残部
合計 100重量%
<製剤処方例18:バスミルク>
表1に記載のラクトン化合物の組み合わせのいずれか
ポリソルベート20 12重量%
ポリソルベート80 3重量%
オクチルドデカノール 5重量%
ヒマワリ油 2重量%
色素・香料 適量
ミネラルオイル 残部
合計 100重量%
<製剤処方例19:粉末型入浴剤>
表1に記載のラクトン化合物の組み合わせのいずれか
炭酸水素ナトリウム 20重量%
硫酸ナトリウム 20重量%
塩化ナトリウム 5重量%
色素・香料 適量
炭酸ナトリウム 残部
合計 100重量%
<製剤処方例20:錠剤型入浴剤>
表1に記載のラクトン化合物の組み合わせのいずれか
炭酸水素ナトリウム 10重量%
炭酸ナトリウム 13重量%
コハク酸 25重量%
ポリエチレングリコール 1重量%
色素・香料 適量
硫酸ナトリウム 残部
合計 100重量%
本発明の製剤は、炎症を抑制する効果があり、安全性も高いことから、広く化粧料等の皮膚外用組成物に使用することができる。そのため、本発明の製剤は、炎症老化といわれる軽度の炎症に分類される症状に対しても用いることができる。また、皮膚に炎症が起きると、皮膚環境が悪化して皮膚(頭皮も含む)の常在菌バランスが崩れ、臭いの原因となる細菌が増えることで、加齢臭、頭臭等の発生につながると考えられている。特に、頭皮においては、肌とは異なり、蒸れたり、毛髪により汚れ等がつきやすい傾向にあるため、炎症が起こり易いことから、本発明の製剤は頭皮に対しても有効である。本発明の製剤は、このような炎症によって起こる種々の症状に対しても有効であることから、肌のごわつき、角層の乱れ、バリア機能低下、肌の乾燥、肌水分量の低下、刺激過敏、肌の赤み、肌の色むら、皮膚の小じわ、くすみ、キメの消失、ハリの低下、色素沈着、肌のトーンダウン、肌荒れ、加齢臭、頭臭(頭皮臭も含む)から成る群より選択される少なくとも1種の症状を予防及び/又は改善することが期待できる。そこで、本発明の製剤は、このような効果を期待した化粧料、医薬部外品等の皮膚外用組成物等に好適に用いられる。

Claims (10)

  1. 下記式(I)で表されるラクトン化合物を有効成分として含むことを特徴とする、抗炎症剤。
    Figure 2021167305

    (式中、Rは、炭素数2〜9のアルキル基である。)
  2. 表皮角化細胞の炎症を抑制する、請求項1に記載の抗炎症剤。
  3. 肌のごわつき、角層の乱れ、バリア機能低下、肌の乾燥、肌水分量の低下、刺激過敏、肌の赤み、肌の色むら、皮膚の小じわ、くすみ、キメの消失、ハリの低下、色素沈着、肌のトーンダウン、肌荒れ、加齢臭、頭臭から成る群より選択される少なくとも1種の症状を予防及び/又は改善するために用いられる、請求項1又は2に記載の抗炎症剤。
  4. 外用である、請求項1から3のいずれか1項に記載の抗炎症剤。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の抗炎症剤を含有する、肌のごわつき、角層の乱れ、バリア機能低下、肌の乾燥、肌水分量の低下、刺激過敏、肌の赤み、肌の色むら、皮膚の小じわ、くすみ、キメの消失、ハリの低下、色素沈着、肌のトーンダウン、肌荒れ、加齢臭、頭臭から成る群より選択される少なくとも1種の症状を予防及び/又は改善するために用いられる、皮膚外用組成物。
  6. 下記式(I)で表されるラクトン化合物を有効成分として含むことを特徴とする、炎症老化抑制剤。
    Figure 2021167305

    (式中、Rは、炭素数2〜9のアルキル基である。)
  7. 表皮角化細胞の炎症老化を抑制する、請求項6に記載の炎症老化抑制剤。
  8. 肌のごわつき、角層の乱れ、バリア機能低下、肌の乾燥、肌水分量の低下、刺激過敏、肌の赤み、肌の色むら、皮膚の小じわ、くすみ、キメの消失、ハリの低下、色素沈着、肌のトーンダウン、肌荒れ、加齢臭、頭臭から成る群より選択される少なくとも1種の症状を予防及び/又は改善するために用いられる、請求項6又は7に記載の炎症老化抑制剤。
  9. 外用である、請求項6から8のいずれか1項に記載の炎症老化抑制剤。
  10. 請求項6から9のいずれか1項に記載の炎症老化抑制剤を含有する、肌のごわつき、角層の乱れ、バリア機能低下、肌の乾燥、肌水分量の低下、刺激過敏、肌の赤み、肌の色むら、皮膚の小じわ、くすみ、キメの消失、ハリの低下、色素沈着、肌のトーンダウン、肌荒れ、加齢臭、頭臭から成る群より選択される少なくとも1種の症状を予防及び/又は改善するために用いられる、皮膚外用組成物。
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