JP2021166438A - 電力制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】リレーをON状態に維持することに起因した蓄電システムのダメージを抑制しつつ、リレーのON/OFF切替えの積算回数の増加に起因したリレーの寿命低下を抑制できる電力制御装置を提供する。【解決手段】車両50において、蓄電システム2の電力制御装置(ECU200)は、バッテリ100の電流経路に設けられたリレー140のON/OFFを制御する。ECUは、リレーがON状態である電流経路を通じて実行されているバッテリの充電又は放電を停止する際に、リレーのON/OFF切替えの積算回数の上限値に対する余裕度である回数余裕度と、リレーがON状態である積算時間の上限値に対する余裕度である時間余裕度とを比較し、回数余裕度が時間余裕度よりも大きい場合にはリレーをOFF状態にすることにより充電又は放電を停止し、回数余裕度が時間余裕度よりも小さい場合には、リレーをON状態にしたまま充電又は放電を停止する。【選択図】図2
Description
本開示は、電力制御装置に関する。
特開2013−235377号公報(特許文献1)には、リレーの開閉動作回数(ON/OFF切替えの積算回数)に基づいてリレーの寿命を予測する技術が開示されている。
ところで、蓄電装置を備える蓄電システムにおいては、蓄電装置の充電及び放電の少なくとも一方を行なうための電流経路に、電流経路の接続/遮断を切り替えるリレーが設けられることがある。こうした蓄電システムでは、リレーのON/OFF制御を通じて蓄電装置の充電及び/又は放電が制御される。リレーのON/OFF切替えの積算回数が増えるほどリレーの劣化が進行する傾向がある(特許文献1参照)。
リレーのON/OFF切替えの積算回数の増加を抑制するために、リレーをON状態にしたまま電流を流したり止めたりすることも考えられる。たとえば、蓄電装置からリレーを介して電力が供給される装置の電子回路によって電流の通電/遮断を切り替えることが考えられる。しかし、リレーをON状態に維持すると、リレーで電流が遮断されなくなるため、蓄電装置からリレーを介して上記装置の電子回路に電圧が印加され続け、上記装置の電子回路が劣化しやすくなる。
このため、リレーをON状態に維持することに起因した蓄電システムのダメージを抑制しつつ、リレーのON/OFF切替えの積算回数の増加に起因したリレーの寿命低下を抑制することが課題になる。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、リレーをON状態に維持することに起因した蓄電システムのダメージを抑制しつつ、リレーのON/OFF切替えの積算回数の増加に起因したリレーの寿命低下を抑制できる電力制御装置を提供することである。
本開示に係る電力制御装置は、蓄電装置の充電及び放電の少なくとも一方を行なうための電流経路に設けられたリレーのON/OFFを制御するように構成される。この電力制御装置は、リレーがON状態である上記電流経路を通じて実行されている蓄電装置の充電又は放電を停止する際に、リレーのON/OFF切替えの積算回数の上限値(以下、「第1上限値」とも称する)に対する余裕度である回数余裕度と、リレーがON状態である積算時間の上限値(以下、「第2上限値」とも称する)に対する余裕度である時間余裕度とを比較し、回数余裕度が時間余裕度よりも大きい場合にはリレーをOFF状態にすることにより充電又は放電を停止し、回数余裕度が時間余裕度よりも小さい場合には、リレーをON状態にしたまま充電又は放電を停止するように構成される。
回数余裕度が小さくなるほど、リレーのON/OFF切替えの積算回数の増加に起因したリレーの寿命低下(以下、「切替えダメージ」とも称する)が生じやすくなる。また、時間余裕度が小さくなるほど、リレーをON状態に維持することに起因した蓄電システムのダメージ(以下、「電圧印加ダメージ」とも称する)が生じやすくなる。たとえば、リレーのON/OFF切替えの積算回数が第1上限値に達したとき(すなわち、回数余裕度が0になったとき)に切替えダメージが限界に達し、リレーがON状態である積算時間が第2上限値に達したとき(すなわち、時間余裕度が0になったとき)に電圧印加ダメージが限界に達する。回数余裕度及び時間余裕度のうち一方だけが過剰に減少すると、切替えダメージと電圧印加ダメージとのいずれかが早期に限界に達しやすくなる。そこで、上記電力制御装置は、以下に説明する制御により、回数余裕度と時間余裕度とのバランスを調整している。
上記電力制御装置は、蓄電装置の充放電を停止する際に回数余裕度が時間余裕度よりも大きい場合には、リレーをON状態(接続状態)からOFF状態(遮断状態)に切り替えることにより、充放電を停止する。リレーがONからOFFに切り替わることにより回数余裕度は減少するが、リレーがOFF状態になることによって時間余裕度の減少は止まる。他方、蓄電装置の充放電を停止する際に回数余裕度が時間余裕度よりも小さい場合には、リレーがON状態(接続状態)に維持されたまま充放電が停止される。リレーがON状態に維持されることによって時間余裕度は引き続き減少するが、リレーのON/OFF切替えが行なわれないため、回数余裕度は減らない。
上記制御では、時間余裕度と比べて回数余裕度が小さいときには回数余裕度の減少を抑制し、回数余裕度と比べて時間余裕度が小さいときには時間余裕度の減少を抑制する。上記電力制御装置は、上述した制御により、回数余裕度及び時間余裕度のうち一方だけが過剰に減少することを抑制することができる。このため、上記電力制御装置は、電圧印加ダメージ(すなわち、リレーをON状態に維持することに起因した蓄電システムのダメージ)を抑制しつつ切替えダメージ(すなわち、リレーのON/OFF切替えの積算回数の増加に起因したリレーの寿命低下)を抑制できる。
上記電力制御装置は、上記の電流経路に設けられた電子回路(たとえば、インバータ又はDC/DCコンバータ)を制御することにより、リレーをON状態にしたまま充電又は放電を停止するように構成されてもよい。
上記電力制御装置は、今回の充電又は放電を停止してから次回の充電又は放電が開始されるまでの時間(以下、「充放電間隔」とも称する)が所定範囲内である場合に、上述した回数余裕度と時間余裕度との比較及びその比較結果に基づく制御を実行するように構成されてもよい。上記電力制御装置は、充放電間隔が上記所定範囲よりも長い場合には、上述した比較を行なうことなく、リレーをOFF状態にすることにより充電又は放電を停止するように構成されてもよい。上記電力制御装置は、充放電間隔が上記所定範囲よりも短い場合には、上述した比較を行なうことなく、リレーをON状態にしたまま充電又は放電を停止するように構成されてもよい。
充放電間隔が長い場合にリレーをON状態に維持すると、次回充放電が開始されるまでにリレーが長時間ON状態に維持され、時間余裕度が著しく減少する可能性がある。そのため、上記電力制御装置は、充放電間隔が上記所定範囲よりも長い場合には、回数余裕度と時間余裕度とのバランス調整よりも時間余裕度の減少を抑制することを優先して、上記のようにリレーをOFF状態にしてもよい。
充放電間隔が短い場合にリレーをOFF状態にして充放電を停止すると、次回充放電の開始時に再びリレーをON状態にすることになり、リレーのON/OFF切替えが短期間に2回行なわれ、回数余裕度の減少が著しくなる。一方で、充放電間隔が短い場合に次回充放電が開始されるまでリレーをON状態に維持しても時間余裕度はほとんど減少しない。そのため、上記電力制御装置は、充放電間隔が上記所定範囲よりも短い場合には、回数余裕度と時間余裕度とのバランス調整よりも回数余裕度の減少を抑制することを優先して、上記のようにリレーをON状態にしたまま充電又は放電を停止してもよい。
上記電力制御装置は、次回の充電又は放電が未定である場合には、上述した比較を行なうことなく、リレーをOFF状態にすることにより充電又は放電を停止するように構成されてもよい。こうした構成によれば、時間余裕度の過剰な減少を抑制することができる。
上記電力制御装置は、リレーがON状態を継続する時間が所定値を超えると、リレーをONからOFFに切り替えるように構成されてもよい。こうした構成によれば、時間余裕度の過剰な減少を抑制することができる。
上記電力制御装置は、リレーのON/OFF切替えの積算回数が第1上限値を超えた場合と、リレーがON状態である積算時間が第2上限値を超えた場合との少なくとも一方において、リレーが劣化したことの報知と、リレーが劣化したことの記録との少なくとも一方を行なってもよい。
上述したいずれかの電力制御装置は、上記の蓄電装置及びリレーとともに、蓄電システムに搭載されてもよい。蓄電システムは、リレーがON状態であるときに蓄電装置から電力が供給される装置(以下、「受電デバイス」とも称する)をさらに備えてもよい。受電デバイスは、充放電器、モータ駆動装置、空調機器、及びコンセント装置の少なくとも1つを含んでもよい。
上記蓄電装置は、電力網と電気的に接続可能に構成されてもよい。上記電力制御装置は、電力網の需給調整を行なうために上記蓄電装置の充電及び/又は放電を実行するように構成されてもよい。電力網の需給調整を行なうための充電及び/又は放電が遠隔操作によって行なわれるように、上記電力制御装置が遠隔操作可能に構成されてもよい。
上記蓄電装置は、電動車両に搭載された蓄電装置であってもよいし、定置用の蓄電装置(たとえば、住宅又は工場に設置された蓄電装置)であってもよい。電動車両は、蓄電装置に蓄えられた電力を用いて走行するように構成される車両である。電動車両には、EV(電気自動車)、HV(ハイブリッド車両)、及びPHV(プラグインハイブリッド車両)のほか、FC車(燃料電池自動車)、レンジエクステンダーEVなども含まれる。
本開示によれば、リレーをON状態に維持することに起因した蓄電システムのダメージを抑制しつつ、リレーのON/OFF切替えの積算回数の増加に起因したリレーの寿命低下を抑制できる電力制御装置を提供することが可能になる。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図中、同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
図1は、この実施の形態に係る電力システムの概略的な構成を示す図である。図1を参照して、この実施の形態では、電力系統PGと、サーバ10,30と、スマートメータ11と、EVSE40A〜40Dと、車両50A〜50Dと、携帯端末80A〜80Dとによって、VGI(Vehicle Grid Integration)システム1が構築される。VGIシステム1は、電力システムの一例に相当する。以下、区別して説明する場合を除いて、車両50A〜50Dの各々を「車両50」と記載し、EVSE40A〜40Dの各々を「EVSE40」と記載する。EVSEは、車両用給電設備(Electric Vehicle Supply Equipment)を意味する。
図1において、携帯端末80A〜80Dは、それぞれ車両50A〜50Dのユーザが携帯する携帯端末に相当する。以下、区別して説明する場合を除いて、携帯端末80A〜80Dの各々を「携帯端末80」と記載する。この実施の形態では、各携帯端末80として、タッチパネルディスプレイを具備するスマートフォンを採用する。ただしこれに限られず、各携帯端末80としては、任意の携帯端末を採用可能であり、タブレット端末、スマートフォン、ウェアラブルデバイス(たとえば、スマートウォッチ)、又は電子キーなども採用可能である。
図1には、車両、携帯端末、及びEVSEが4つずつ示されているが、VGIシステム1に含まれる車両、携帯端末、及びEVSEの数は、各々独立して任意であり、10個以上であってもよいし、100個以上であってもよい。VGIシステム1は、個人が所有する車両(POV)と、MaaS(Mobility as a Service)事業者が管理する車両(MaaS車両)との少なくとも一方を含んでもよい。VGIシステム1は、特定のユーザのみが使用可能な非公共のEVSE(たとえば、家庭用のEVSE)と、不特定多数のユーザが使用可能な公共のEVSEとの少なくとも一方を含んでもよい。
VGIシステム1における車両50A〜50Dは、互いに異なる構成を有してもよい。ただし、この実施の形態では、VGIシステム1における車両50A〜50Dの各々が図2に示す構成を有するものとする。図2は、VGIシステム1に含まれる各車両50の構成を示す図である。
図2を参照して、車両50は、電動車両であり、蓄電システム2を備える。蓄電システム2は、走行用の電力を蓄電するバッテリ100と、ECU(Electronic Control Unit)200とを含む。この実施の形態に係るECU200は、本開示に係る「電力制御装置」の一例に相当する。ECU200は、バッテリ100の充電制御及び放電制御を行なうように構成される。また、ECU200は、車両50の外部との通信を制御するように構成される。車両50は、バッテリ100に蓄えられた電力のみを用いて走行可能な電気自動車(EV)であってもよいし、バッテリ100に蓄えられた電力とエンジン(図示せず)の出力との両方を用いて走行可能なプラグインハイブリッド車(PHV)であってもよい。この実施の形態では、車両50がユーザによって運転されるが、車両50は自動運転可能に構成されてもよい。
バッテリ100は、たとえばリチウムイオン電池又はニッケル水素電池のような二次電池を含んで構成される。この実施の形態では、二次電池として、複数のリチウムイオン電池を含む組電池を採用する。組電池は、複数の単電池(一般に「セル」とも称される)が互いに電気的に接続されて構成される。なお、二次電池の代わりに、電気二重層キャパシタのような他の蓄電装置を採用してもよい。この実施の形態に係るバッテリ100は、本開示に係る「蓄電装置」の一例に相当する。
蓄電システム2は、バッテリ100の状態を監視する監視モジュール110をさらに含む。監視モジュール110は、バッテリ100の状態(たとえば、電圧、電流、及び温度)を検出する各種センサを含み、検出結果をECU200へ出力する。ECU200は、監視モジュール110の出力(すなわち、各種センサの検出値)に基づいてバッテリ100の状態(たとえば、温度、電流、電圧、SOC(State Of Charge)、及び内部抵抗)を取得することができる。
蓄電システム2は、MG(Motor Generator)51、PCU(Power Control Unit)52、及びSMR(System Main Relay)53をさらに含む。
SMR53は、バッテリ100とPCU52とを結ぶ電流経路に設けられている。SMR53は、たとえば電磁式のメカニカルリレーである。SMR53の状態(接続/遮断)は、ECU200によって制御される。SMR53がON状態(閉状態)であるときにはバッテリ100とPCU52との間で電力の授受を行なうことが可能になり、SMR53がOFF状態(開状態)であるときにはバッテリ100とPCU52との間で電力の授受を行なうことができなくなる。SMR53は、車両走行時にON状態にされる。
MG51は、たとえば三相交流モータジェネレータである。MG51は、PCU52によって駆動され、車両50の駆動輪55を回転させるように構成される。PCU52は、「モータ駆動装置」の一例に相当する。PCU52は、たとえば、プロセッサを含んで構成される制御装置と、インバータと、コンバータと(いずれも図示せず)を含んで構成される。PCU52の制御装置は、ECU200からの指示(制御信号)を受信し、その指示に従ってPCU52のインバータ及びコンバータを制御するように構成される。MG51の出力トルクは、減速機の役割を果たす動力伝達ギア54を介して車両50の駆動輪55に伝達される。MG51は、バッテリ100からPCU52のインバータ及びコンバータを経て供給される電力を用いてEV50の走行駆動力を発生させるように構成される。また、MG51は、回生発電を行ない、発電した電力をバッテリ100に供給するように構成される。図2ではMGが1つだけ設けられる構成が示されるが、MGの数はこれに限定されず、MGを複数(たとえば2つ)設ける構成としてもよい。
蓄電システム2は、リレー140、充放電器150、及びインレット160をさらに含む。リレー140は、充放電器150とバッテリ100との間に位置する。リレー140は、インレット160からバッテリ100までの電流経路の接続/遮断を切り替えるように構成される。リレー140がON状態(閉状態)であるときには電流経路が接続され、リレー140がOFF状態(開状態)であるときには電流経路が遮断される。リレー140は、ECU200によってON/OFF制御される。充放電器150は、インレット160とリレー140との間に位置する。インレット160は、車両50の外部から供給される電力を受電するように構成される。また、インレット160は、充放電器150から供給される電力を車両50の外部へ出力するように構成される。なお、図2には、充放電器150及びインレット160のみを示しているが、車両50は、複数種の給電方式(たとえば、AC方式及びDC方式)に対応できるように、給電方式ごとの複数のインレット及び充放電器を備えてもよい。
充放電器150は、インバータ151(たとえば、双方向インバータ)と、DC/DCコンバータ152(たとえば、双方向コンバータ)とを含む。インバータ151は、半導体スイッチング素子及びダイオードを有し、インレット160から入力された交流電力を直流電力に変換するように構成される。また、インバータ151は、DC/DCコンバータ152から入力された直流電力を交流電力に変換するように構成される。ただし、インバータ151は、DC/DCコンバータ152から入力された直流電力を直流電力のままインレット160へ出力することも可能である。DC/DCコンバータ152は、半導体スイッチング素子を有し、半導体スイッチング素子により直流電力の変圧(昇圧又は降圧)を行なうように構成される。また、DC/DCコンバータ152は、上記の半導体スイッチング素子によって電流経路の接続/遮断を切替可能に構成される。充放電器150に含まれるインバータ151及びDC/DCコンバータ152の各々は、ECU200によって制御される。車両50は、充放電器150の状態を監視する監視モジュール153をさらに備える。監視モジュール153は、充放電器150の状態(たとえば、電圧、電流、及び温度)を検出する各種センサを含み、検出結果をECU200へ出力する。この実施の形態では、監視モジュール153が、充放電器150に入力される電圧及び電流と、充放電器150から出力される電圧及び電流とを検出するように構成される。
図1及び図2を参照して、車両50外部のEVSE40とインレット160とが充電ケーブル42を介して接続されることにより、EVSE40と車両50との間で電力の授受を行なうことが可能になる。このため、車両50による外部充電(すなわち、車両50の外部から電力の供給を受けて車両50のバッテリ100を充電すること)が可能になる。外部充電のための電力は、たとえばEVSE40から充電ケーブル42を通じてインレット160に供給される。充放電器150は、インレット160が受電した電力をバッテリ100の充電に適した電力に変換し、変換された電力をバッテリ100へ出力するように構成される。また、EVSE40とインレット160とが充電ケーブル42を介して接続されることにより、車両50による外部給電(すなわち、車両50から充電ケーブル42を通じてEVSE40に給電を行なうこと)が可能になる。外部給電のための電力は、バッテリ100から充放電器150に供給される。充放電器150は、バッテリ100から供給される電力を外部給電に適した電力に変換し、変換された電力をインレット160へ出力するように構成される。外部充電及び外部給電のいずれかを実行するときにはリレー140がON状態にされ、外部充電及び外部給電のいずれも実行しないときにはリレー140がOFF状態にされる。
なお、充放電器150は、PFC(Power Factor Correction)回路、絶縁回路(たとえば、絶縁トランス)、及びフィルタ回路の少なくとも1つを含んでもよい。車両50がAC方式のEVSEに対して外部給電を行なう場合には、バッテリ100から放電された電力に充放電器150がDC/AC変換を行ない、変換後の交流電力が車両50からEVSEへ供給されてもよい。車両50がDC方式のEVSEに対して外部給電を行なう場合には、車両50からEVSEへ直流電力が供給され、EVSEに内蔵されるインバータによってDC/AC変換が行なわれるようにしてもよい。DC方式のEVSEの規格は、CHAdeMO、CCS(Combined Charging System)、GB/T、Teslaのいずれであってもよい。
再び図2を参照して、ECU200は、プロセッサ210、RAM(Random Access Memory)220、記憶装置230、及びタイマ240を含む。プロセッサ210としては、たとえばCPU(Central Processing Unit)を採用できる。RAM220は、プロセッサ210によって処理されるデータを一時的に記憶する作業用メモリとして機能する。記憶装置230は、格納された情報を保存可能に構成される。記憶装置230は、たとえばROM(Read Only Memory)及び書き換え可能な不揮発性メモリを含む。記憶装置230には、プログラムのほか、プログラムで使用される情報(たとえば、マップ、数式、及び各種パラメータ)が記憶されている。この実施の形態では、記憶装置230に記憶されているプログラムをプロセッサ210が実行することで、ECU200における各種制御が実行される。ただし、ECU200における各種制御は、ソフトウェアによる実行に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で実行することも可能である。なお、ECU200が備えるプロセッサの数は任意であり、所定の制御ごとにプロセッサが用意されてもよい。
タイマ240は、設定時刻の到来をプロセッサ210に知らせるように構成される。タイマ240に設定された時刻になると、タイマ240からプロセッサ210へその旨を知らせる信号が送信される。この実施の形態では、タイマ240としてタイマ回路を採用する。ただし、タイマ240は、ハードウェア(タイマ回路)ではなく、ソフトウェアによって実現してもよい。また、ECU200は、ECU200に内蔵されるリアルタイムクロック(RTC)回路(図示せず)を利用して現在時刻を取得できる。
車両50は、通信機器300、入力装置310、及び報知装置320をさらに備える。
通信機器300は、各種通信I/F(インターフェース)を含んで構成される。通信機器300は、DCM(Data Communication Module)を含んでもよい。通信機器300は、5G(第5世代移動通信システム)対応の通信I/Fを含んでもよい。ECU200は、通信機器300を通じて車両50外部の通信装置と無線通信を行なうように構成される。
入力装置310は、ユーザからの入力を受け付ける装置である。入力装置310は、ユーザによって操作され、ユーザの操作に対応する信号をECU200へ出力する。通信方式は有線でも無線でもよい。入力装置310の例としては、各種スイッチ、各種ポインティングデバイス、キーボード、タッチパネルが挙げられる。入力装置310は、カーナビゲーションシステムの操作部であってもよい。入力装置310は、音声入力を受け付けるスマートスピーカであってもよい。
報知装置320は、ECU200から要求があったときに、ユーザ(たとえば、車両50の乗員)へ所定の報知処理を行なうように構成される。報知装置320は、表示装置(たとえば、タッチパネルディスプレイ)、スピーカ、及びランプ(たとえば、MIL(故障警告灯))の少なくとも1つを含んでもよい。報知装置320は、メータパネル、ヘッドアップディスプレイ、又はカーナビゲーションシステムであってもよい。
再び図1を参照して、EVSE40は、電源回路41を備える。EVSE40には、充電ケーブル42が接続される。充電ケーブル42は、常にEVSE40に接続されていてもよいし、EVSE40に対して着脱可能であってもよい。充電ケーブル42は、先端にコネクタ43を有し、内部に電力線を含む。インレット160には、充電ケーブル42のコネクタ43を接続することができる。EVSE40につながれた充電ケーブル42のコネクタ43が車両50のインレット160に接続されることで、EVSE40と車両50とが電気的に接続される。これにより、EVSE40から充電ケーブル42を通じて車両50に電力を供給することが可能になる。
図1に示す車両50AはEVSE40Aと電気的に接続されている。この実施の形態では、EVSE40Aが、逆潮流に対応するAC充電設備(たとえば、普通充電器)である。ただし、VGIシステム1は、逆潮流に対応しない充電設備を含んでもよいし、DC充電設備(たとえば、急速充電器)を含んでもよい。EVSE40Aにつながれた充電ケーブル42のコネクタ43が車両50Aのインレット160に接続されることで、車両50AとEVSE40Aとの間での通信が可能になるとともに、EVSE40Aと車両50Aとの間で電力の授受を行なうことが可能になる。これにより、外部充電及び外部給電の準備が完了する。車両50Aに搭載された通信機器300は、充電ケーブル42を介してEVSE40Aと通信するように構成される。EVSE40Aと車両50Aとの通信方式は任意であり、たとえば、CAN(Controller Area Network)であってもよいし、PLCであってもよい。EVSE40Aと車両50Aとの通信に関する規格は、ISO/IEC15118でもよいし、IEC61851でもよい。
車両50は、外部充電の準備が完了した状態(たとえば、図1に示す車両50Aの状態)で、外部充電の開始条件が成立すると、外部充電を開始する。この実施の形態では、ECU200に予約されたタイマ充電又はDRスケジュール(詳細は後述)の開始時刻が到来すると、外部充電の開始条件が成立する。ユーザは入力装置310を通じてタイマ充電をECU200に予約することができる。タイマ充電のスケジュール(たとえば、開始時刻及び終了時刻)は、ユーザが入力装置310を通じて任意に設定できる。ECU200にタイマ充電もDRスケジュールも予約されていない場合には、EVSE40につながれた充電ケーブル42のコネクタ43が車両50のインレット160に接続されると、即時充電の開始条件が成立する。即時充電は、車両50における外部充電の準備が完了すると、すぐに開始される外部充電である。また、EVSE40又は車両50に対してユーザによる所定の充電開始操作がなされた場合にも、外部充電の開始条件が成立する。充電開始操作は任意に設定できる。充電開始操作は、たとえばユーザが所定のボタンを押す操作であってもよい。なお、外部充電は、サーバ30による車両50の遠隔操作で行なわれてもよい。
車両50は、外部給電の準備が完了した状態(たとえば、図1に示す車両50Aの状態)で、外部給電の開始条件が成立すると、外部給電を開始する。この実施の形態では、ECU200に予約されたDRスケジュール(詳細は後述)の開始時刻が到来すると、外部給電の開始条件が成立する。ECU200にDRスケジュールが予約されていない場合には、たとえばEVSE40又は車両50に対してユーザによる所定の給電開始操作がなされた場合に外部給電の開始条件が成立する。給電開始操作は任意に設定できる。給電開始操作は、たとえばユーザが所定のボタンを押す操作であってもよい。なお、外部給電は、サーバ30による車両50の遠隔操作で行なわれてもよい。
EVSE40Aに内蔵される電源回路41は、スマートメータ11を介して電力系統PGと電気的に接続されている。たとえば、電力系統PGから電源回路41及び充電ケーブル42を経由して車両50Aへ電力が供給されることで、バッテリ100の外部充電が行なわれる。また、車両50AがEVSE40Aに対して外部給電を行なうことによって、車両50Aから充電ケーブル42及び電源回路41を経由して電力系統PGへ電力を逆潮流させることができる。電源回路41は、電力系統PGから供給される電力を外部充電に適した電力に変換するとともに、車両50Aから供給される電力を逆潮流に適した電力に変換する。
スマートメータ11は、EVSE40Aから車両50Aに供給された電力量を計測するように構成される。また、スマートメータ11は、車両50AからEVSE40Aに逆潮流された電力量も計測するように構成される。スマートメータ11は、所定時間経過ごと(たとえば、30分経過ごと)に電力使用量を計測し、計測した電力使用量を記憶するとともにサーバ10へ送信するように構成される。スマートメータ11とサーバ10との間の通信プロトコルとしては、たとえばIEC(DLMS/COSEM)を採用できる。また、サーバ10は、サーバ30へスマートメータ11の計測値を随時送信する。サーバ10は、定期的に送信してもよいし、サーバ30からの要求に応じて送信してもよい。
VGIシステム1に含まれる各車両50に搭載された通信機器300は、たとえば移動体通信網(テレマティクス)を介してサーバ30と無線通信するように構成される。通信機器300とサーバ30との間でやり取りされる信号は暗号化されていてもよい。さらに、この実施の形態では、車両50Aに搭載された通信機器300と携帯端末80Aとが相互に無線通信するように構成される。ECU200は、無線通信により携帯端末80Aを制御して、ユーザに対する報知を携帯端末80Aに行なわせることができる。通信機器300と携帯端末80Aとの通信は、Bluetooth(登録商標)のような近距離通信(たとえば、車内及び車両周辺の範囲での直接通信)であってもよい。
この実施の形態では、VGIシステム1がVPP(仮想発電所)として機能する。VPPは、IoT(モノのインターネット)を利用した高度なエネルギーマネジメント技術により多数の分散型エネルギーリソース(以下、「DER(Distributed Energy Resources)」とも称する)を束ね、これらDERを遠隔・統合制御することによってあたかも1つの発電所のように機能させる仕組みである。DERの例としては、各需要家が保有するエネルギーリソース(以下、「DSR(Demand Side Resources)」とも称する)が挙げられる。VGIシステム1では、VPPを実現するためのDSRとして、蓄電装置を備える電動車両(より特定的には、図2に示した構成を有する車両50)を採用する。
VPPにおいて、DERを束ねてエネルギーマネジメントサービスを提供する電気事業者は、「アグリゲータ」と称される。電力会社は、たとえばアグリゲータと連携することにより、デマンドレスポンス(以下、「DR」とも称する)によって電力の需給バランスを調整することができる。DRは、デマンドレスポンス信号(以下、「DR信号」とも称する)によって各需要家に所定の要請を行なうことにより電力の需給バランスを調整する手法である。DR信号は、電力需要の抑制又は逆潮流を要請するDR信号(以下、「下げDR信号」とも称する)と、電力需要の増加を要請するDR信号(以下、「上げDR信号」とも称する)との2種類に大別される。
サーバ10は、送配電事業者に帰属するサーバである。この実施の形態では、電力会社が発電事業者及び送配電事業者を兼ねる。電力会社は、図示しない発電所及び送配電設備によって電力網(すなわち、電力系統PG)を構築するとともに、サーバ10、スマートメータ11、EVSE40A〜40D、及び電力系統PGを保守及び管理する。電力会社は、たとえば電力を使用する需要家(たとえば、個人又は会社)と取引を行なうことにより利益を得ることができる。この実施の形態では、電力会社が、電力系統PGを運用する系統運用者に相当する。
サーバ30は、サーバ10、車両50A〜50D、及び携帯端末80A〜80Dの各々と通信可能に構成される。サーバ30は、アグリゲータに帰属するサーバである。サーバ10とサーバ30とは、たとえばVPN(Virtual Private Network)を介して相互通信可能に構成される。サーバ10とサーバ30との通信プロトコルは、OpenADRであってもよい。この実施の形態では、アグリゲータの端末(たとえば、サーバ30)が、電力会社の端末(たとえば、サーバ10)及び車両ユーザの端末(たとえば、通信機器300及び携帯端末80)の各々と通信可能に構成される。しかしこれに限られず、VGIシステム1は、電力会社に連絡するサーバと、車両ユーザに連絡するサーバとを別々に含んでもよい。これらのサーバは、異なる電気事業者(たとえば、上位/下位アグリゲータ)に管理されてもよい。
サーバ30は、制御装置31と、記憶装置32と、通信装置33とを含んで構成される。制御装置31は、プロセッサを含み、所定の情報処理を行なうとともに通信装置33を制御するように構成される。記憶装置32は、各種情報を保存可能に構成される。通信装置33は各種通信I/Fを含む。制御装置31は、通信装置33を通じて外部と通信するように構成される。
サーバ10は、DR(デマンドレスポンス)を利用して電力平準化を行なうように構成される。サーバ10が、電力平準化を行なうときには、まず、複数のアグリゲータサーバ(サーバ30を含む)の各々に対してDRへの参加を要請する信号(以下、「DR参加要請」とも称する)を送信する。DR参加要請には、当該DRの対象となる地域、DRの種類(たとえば、下げDR又は上げDR)、及びDR期間が含まれる。DR期間は、DR開始時刻からDR終了時刻までの期間である。サーバ30は、サーバ10からDR参加要請を受信したときに、DR可能量(すなわち、DRに従って調整可能な電力量)を求めてサーバ10へ送信するように構成される。サーバ30は、たとえば管轄内の各需要家のDR容量(すなわち、電力調整力)の合計に基づいてDR可能量を求めることができる。
サーバ10は、各アグリゲータサーバから受信したDR可能量に基づいてアグリゲータごとのDR量(すなわち、アグリゲータに依頼する電力調整量)を決定し、各アグリゲータサーバ(サーバ30を含む)にDR実行を指示する信号(以下、「DR実行指示」とも称する)を送信する。DR実行指示には、当該DRの対象となる地域、DRの種類(たとえば、下げDR又は上げDR)、アグリゲータに対するDR量、及びDR期間が含まれる。サーバ30は、DR実行指示を受信すると、管轄内の車両50のうちDR対応可能な各車両50に対してDR量の割当てを行ない、車両ごとのDR信号を作成するとともに各車両50へDR信号を送信する。DR信号は、DRスケジュールを含む。DRスケジュールは、DR期間における充電プロファイル(たとえば、図9参照)又は放電プロファイル(たとえば、図13参照)を示す情報である。サーバ30は、DRに参加することを承諾した車両50へDR信号を送信する。車両50がDR信号を受信すると、DR信号が示すDRスケジュールがECU200に予約される。
DR信号は、車両50のユーザに需給調整を促す価格シグナルであってもよい。価格シグナルは、DRの種類(たとえば、下げDR又は上げDR)、車両50に対するDRスケジュール、及びインセンティブ情報を含んでもよい。価格シグナルは、車両50に代えて又は加えて、携帯端末80へ送信されてもよい。なお、DR信号は、サーバ30が車両50を直接的に制御するための充電指令又は給電指令であってもよい。車両50が遠隔操作(たとえば、サーバ30によるディスパッチ)を許可しているときには、DR期間においてサーバ30が充電指令又は給電指令を車両50へ送信することによって直接的に車両50を制御することが可能になる。
電気事業者は、DR信号を送信することにより、車両50のユーザに電力系統PGの需給調整を要請することができる。DR信号は、上述のようにDR実行指示に従ってサーバ30から車両50へ送信されることがある。また、DR信号は、電力市場情報に基づいてサーバ30から車両50へ送信されることもある。ECU200は、車両外部から通信機器300を通じてDR信号を受信するように構成される。また、車両50のユーザは、携帯端末80によってDR信号を受信してもよい。車両50のユーザは、ECU200及び/又は携帯端末80が上記のDR信号を受信した場合に、EVSE40及び車両50を用いてDR信号に従う外部充電又は外部放電を行なうことによって、電気事業者(たとえば、電力会社又はアグリゲータ)が要請する電力系統PGの需給調整に貢献することができる。この実施の形態では、電気事業者が要請する電力系統PGの需給調整に車両50のユーザが貢献したときには、車両50のユーザと電気事業者との間の取り決めに従い、貢献量に応じたインセンティブが電気事業者から車両50のユーザへ支払われる。貢献量は、たとえばDR信号に従う外部充電又は外部放電によって調整された電力量に相当する。この実施の形態では、スマートメータ11によって貢献量が計測される。
なお、電気事業者が上記貢献量を計測する方法は、スマートメータ11で計測する方法に限られず任意である。電気事業者は、EVSE40に内蔵される電力量計(図示せず)の測定値を用いて上記貢献量を求めてもよい。電気事業者は、車両50に搭載されたセンサの測定値を用いて上記貢献量を求めてもよい。持運び可能な充電ケーブルにメータ機能を持たせて、充電ケーブルにより計測された電力量に基づいて電気事業者が上記貢献量を求めてもよい。
この実施の形態では、サーバ30とEVSE40との間では通信が行なわれないが、サーバ30とEVSE40とは相互通信可能に構成されてもよい。サーバ30はEVSE40を経由して車両50と通信するように構成されてもよい。EVSE40は、EVSE管理用クラウドと通信可能に構成されてもよい。EVSE40とEVSE管理用クラウドとの通信プロトコルは、OCPP(Open Charge Point Protocol)であってもよい。
図2に示した蓄電システム2においては、バッテリ100の充電及び放電を行なうための電流経路に、電流経路の接続/遮断を切り替えるリレー140が設けられている。蓄電システム2では、リレー140のON/OFF制御を通じてバッテリ100の充電及び放電が制御される。しかし、リレー140のON/OFF切替えの積算回数が増えるほどリレー140の劣化が進行する傾向がある。以下、リレー140のON/OFF切替えの積算回数を、「リレー切替積算回数」とも称する。
リレー切替積算回数の増加を抑制するために、リレー140をON状態にしたまま電流を流したり止めたりすることが考えられる。蓄電システム2におけるECU200は、DC/DCコンバータ152を制御することによって電流の通電/遮断を切り替えることができる。しかし、リレー140をON状態に維持すると、リレー140で電流が遮断されなくなるため、バッテリ100からリレー140を介してDC/DCコンバータ152に電圧が印加され続け、DC/DCコンバータ152が劣化しやすくなる。以下、リレー140がON状態である積算時間を、「リレーON積算時間」とも称する。
この実施の形態では、リレー切替積算回数が第1上限値に達したときに切替えダメージ(すなわち、リレー切替積算回数の増加に起因したリレー140の寿命低下)が限界に達する。また、リレーON積算時間が第2上限値に達したときに電圧印加ダメージ(すなわち、リレー140をON状態に維持することに起因した蓄電システム2のダメージ)が限界に達する。第1上限値及び第2上限値の各々は、たとえば実験又はシミュレーションによって求めることができる。
第1上限値に対する余裕度である回数余裕度と、第2上限値に対する余裕度である時間余裕度とのうち、一方だけが過剰に減少すると、切替えダメージと電圧印加ダメージとのいずれかが早期に限界に達しやすくなる。いずれかのダメージが限界に達したときには、何らかの対処(たとえば、部品交換)が要求され、蓄電システム2の使用をそのまま継続することは難しくなる。
図3は、回数余裕度と時間余裕度とのバランスについて説明するための図である。図3を参照して、この例では、時間余裕度に比べて回数余裕度の減少が著しい。このため、時間余裕度が大きいにもかかわらず、切替えダメージが限界に達し、蓄電システム2の使用を継続できなくなることが予想される。
そこで、この実施の形態に係るECU200は、以下に説明する制御により、回数余裕度と時間余裕度とのバランスを調整している。図4は、時間余裕度が回数余裕度よりも大きい場合の充放電停止制御を示す図である。図5は、回数余裕度が時間余裕度よりも大きい場合の充放電停止制御を示す図である。
図4を参照して、バッテリ100の充放電(充電又は放電)を停止する際に時間余裕度が回数余裕度よりも大きい場合には、ECU200は、リレー140をON状態に維持したまま充放電を停止する。破線C1で示されるように、リレー140がON状態に維持されることによって時間余裕度は引き続き減少するが、リレー140のON/OFF切替えが行なわれないため、回数余裕度は減らない。
図5を参照して、バッテリ100の充放電(充電又は放電)を停止する際に回数余裕度が時間余裕度よりも大きい場合には、ECU200は、リレー140をON状態からOFF状態に切り替えることにより、充放電を停止する。破線C2で示されるように、リレー140がONからOFFに切り替わることにより回数余裕度は減少するが、リレー140がOFF状態になることによって時間余裕度の減少は止まる。
上記充放電停止制御では、時間余裕度と比べて回数余裕度が小さいときには回数余裕度の減少を抑制し、回数余裕度と比べて時間余裕度が小さいときには時間余裕度の減少を抑制する。このため、上述した充放電停止制御によれば、回数余裕度及び時間余裕度のうち一方だけが過剰に減少することを抑制することが可能になる。
この実施の形態では、リレー切替積算回数を示す切替カウンタと、リレーON積算時間を示すON時間カウンタとが、各車両50の記憶装置230(図2)に記憶されている。初期状態(たとえば、出荷時の状態)では、いずれのカウンタも0である。その後、リレー140のON/OFF切替えが行なわれるたびに切替カウンタが増加する。また、リレー140がON状態になっている期間においては、ON時間カウンタが増加する。
図6は、上記切替カウンタ及びON時間カウンタの各々が更新される処理の一例を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、所定周期で繰り返し実行される。
図2とともに図6を参照して、ステップ(以下、単に「S」と表記する)100では、リレー140がON状態であるか否かを、ECU200が判断する。リレー140がON状態である場合(S100にてYES)には、ECU200は、S101において、現在のリレー140の状態(すなわち、ON状態)を現在時刻と紐付けて記憶装置230に保存する。また、リレー140がOFF状態である場合(S100にてNO)には、ECU200は、S201において、現在のリレー140の状態(すなわち、OFF状態)を現在時刻と紐付けて記憶装置230に保存する。
上記S101の処理後、ECU200は、S102においてON時間カウンタをインクリメントする。そして、ECU200は、S103において、前回の処理ルーチンのS101又はS201で記憶装置230に保存されたリレー140の状態(以下、「前回リレー状態」とも称する)を確認し、前回リレー状態がON状態であるか否かを判断する。前回リレー状態がON状態である場合(S103にてYES)には、処理が最初のステップ(S100)に戻る。他方、前回リレー状態がOFF状態である場合(S103にてNO)には、ECU200が、S200において切替カウンタをインクリメントした後、処理が最初のステップ(S100)に戻る。S103においてNOと判断されることは、リレー140がOFF状態からON状態に切り替えられたことを意味する。
上記S201の処理後、ECU200は、S202において、前回リレー状態がOFF状態であるか否かを判断する。前回リレー状態がON状態である場合(S202にてNO)には、ECU200が、S200において切替カウンタをインクリメントした後、処理が最初のステップ(S100)に戻る。S202においてNOと判断されることは、リレー140がON状態からOFF状態に切り替えられたことを意味する。他方、前回リレー状態がOFF状態である場合(S202にてYES)には、いずれのカウンタもインクリメントされることなく、処理が最初のステップ(S100)に戻る。
図7は、ECU200によって実行される充電停止制御の一例を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、実行中の外部充電の停止タイミングが到来すると、開始される。図7に示す処理が開始された時点では、外部充電が実行されており、図2に示したリレー140がON状態になっている。図7中のS15,S16の処理(詳細は後述)により、上記実行中の外部充電(以下、「今回充電」と称する)が停止される。図7に示す処理の説明では、今回充電が停止された後、次に開始される外部充電又は外部給電を、「次回充放電」と称する。
この実施の形態では、ECU200が、DRスケジュールに従う外部充電(以下、「DR充電」とも称する)と、タイマ充電と、即時充電とを実行するように構成される。ECU200は、これらの外部充電の実行中において所定の終了条件が成立すると、外部充電の停止タイミングが到来したと判断する。終了条件は、たとえばバッテリ100のSOCが所定SOC値以上になったときに成立する。タイマ充電に関しては、タイマ充電の終了時刻が到来したときにも終了条件が成立する。DR充電に関しては、DRスケジュールが示す充電停止タイミングが到来したときにも終了条件が成立する。
図2とともに図7を参照して、S11では、次回充放電が予定されているか否かを、ECU200が判断する。この実施の形態では、タイマ充電のスケジュール又はDRスケジュールによって次回充放電の開始時刻がECU200に予約されている場合には、S11においてYESと判断される。他方、次回充放電の開始時刻がECU200に予約されていない場合には、S11においてNOと判断される。次回充放電が未定である場合(S11にてNO)には、後述するS16に処理が進む。
S11においてYESと判断されると、ECU200は、S12において、充放電間隔(すなわち、今回充電の停止タイミングから次回充放電の開始時刻までの時間)が所定の閾値Th11以下であるか否かを判断する。図7に示す一連の処理は、今回充電の停止タイミングが到来すると開始されるため、今回充電の停止タイミングは現在時刻に相当する。充放電間隔が閾値Th11以下である場合(S12にてYES)には、ECU200は、S13において、充放電間隔が所定の閾値Th12以上であるか否かを判断する。閾値Th12は、閾値Th11よりも小さい値に設定される。閾値Th11は、1〜5時間であってもよく、たとえば3時間であってもよい。閾値Th12は、3〜30分間であってもよく、たとえば10分間であってもよい。ただしこれに限られず、閾値Th12が閾値Th11よりも小さい範囲で、閾値Th11及びTh12の各々は任意に設定できる。
上記S12,S13の処理により、充放電間隔が所定範囲(すなわち、閾値Th12以上かつ閾値Th11以下の範囲)内であるか否かが判断される。充放電間隔が所定範囲内である場合(S12及びS13の両方でYES)には、処理はS14に進む。充放電間隔が所定範囲よりも長い場合(S12にてNO)には、処理はS14を経ずにS16に進む。充放電間隔が所定範囲よりも短い場合(S13にてNO)には、処理はS14を経ずにS15に進む。
図8は、上記S12,S13の処理(すなわち、充放電間隔の長さ判定)について説明するための図である。図8を参照して、次回充放電の開始時刻が基準値ta1よりも前であれば、充放電間隔は閾値Th12よりも短い。次回充放電の開始時刻が基準値ta2よりも後であれば、充放電間隔は閾値Th11よりも長い。図8に示す次回充放電の開始時刻は、基準値ta1から基準値ta2までの期間内であるため、充放電間隔T1は、閾値Th12以上かつ閾値Th11以下の範囲内である。
図9は、DRスケジュールが示す充電プロファイルの一例を示す図である。図9を参照して、この充電プロファイルでは、外部充電が断続的に行なわれる。初回の充電は、タイミングt1で開始され、タイミングt21で終了する。2回目の充電は、タイミングt11で開始され、タイミングt22で終了する。3回目の充電は、タイミングt12で開始され、タイミングt23で終了する。4回目の充電は、タイミングt13で開始され、タイミングt24で終了する。そして、最後の充電(すなわち、5回目の充電)は、タイミングt14で開始され、タイミングt2で終了する。
上記タイミングt21〜t24の各々は、充電停止タイミングに相当する。タイミングt21〜t24から次回充電開始(タイミングt11〜t14)までの各間隔は、たとえば1秒以上30秒以下であり、閾値Th12よりも短い。このため、図9に示す充電プロファイルに従うDR充電(間欠充電)において、図9中のタイミングt21〜t24のいずれかで図7に示す充電停止制御が開始された場合には、図7のS13においてNOと判断される。
再び図2とともに図7を参照して、S14では、ECU200が、前述した切替カウンタ値及びON時間カウンタ値に基づいて、回数余裕度が時間余裕度よりも小さいか否かを判断する。切替カウンタ値及びON時間カウンタ値は、前述した図6の処理により逐次更新されている。ECU200は、たとえば記憶装置230に記憶されているマップを参照して、回数余裕度が時間余裕度よりも小さいか否かを判断する。
図10は、上記S14の処理(すなわち、余裕度バランス判定)において使用されるマップの一例を示す図である。図10を参照して、線L1は、回数余裕度と時間余裕度とが一致する条件(切替カウンタ値及びON時間カウンタ値)を示している。切替カウンタ値が線L1よりも大きい領域Aは、回数余裕度が時間余裕度よりも小さくなる条件を示している。ON時間カウンタ値が線L1よりも大きい領域Bは、回数余裕度が時間余裕度よりも大きくなる条件を示している。この実施の形態では、図7のS14において、切替カウンタ値及びON時間カウンタ値が領域Aに属するか否かが判断される。切替カウンタ値及びON時間カウンタ値が領域Aに属する場合には、図7のS14においてYESと判断され、切替カウンタ値及びON時間カウンタ値が領域Aに属さない場合には、図7のS14においてNOと判断される。上記のマップは、たとえば実験又はシミュレーションに基づいて作成されて記憶装置230に格納されてもよい。
再び図2とともに図7を参照して、回数余裕度が時間余裕度よりも小さい場合(S14にてYES)には、ECU200は、S15において、リレー140をON状態にしたまま外部充電を停止する。この実施の形態では、ECU200が、DC/DCコンバータ152によって充電電流を遮断する。
他方、回数余裕度が時間余裕度よりも大きい場合(S14にてNO)には、ECU200は、S16において、リレー140をOFF状態にすることにより外部充電を停止する。この実施の形態では、回数余裕度が時間余裕度と同じ場合にも、S14においてNOと判断され、処理がS16に進む。しかしこれに限られず、回数余裕度が時間余裕度と同じ場合には、S14においてYESと判断され、処理が前述のS15に進むようにしてもよい。
図11は、ECU200によって実行される給電停止制御の一例を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、実行中の外部給電の停止タイミングが到来すると、開始される。図11に示す処理が開始された時点では、外部給電が実行されており、図2に示したリレー140がON状態になっている。図11中のS25,S26の処理(詳細は後述)により、上記実行中の外部給電(以下、「今回給電」と称する)が停止される。図11に示す処理の説明では、今回給電が停止された後、次に開始される外部充電又は外部給電を、「次回充放電」と称する。
この実施の形態では、ECU200が、DRスケジュールに従う外部給電(以下、「DR給電」とも称する)と、ユーザ操作に基づく給電とを実行するように構成される。ECU200は、これらの外部給電の実行中において所定の終了条件が成立すると、外部給電の停止タイミングが到来したと判断する。終了条件は、たとえばバッテリ100のSOCが所定SOC値以下になったときに成立する。DR給電に関しては、DRスケジュールが示す放電停止タイミングが到来したときにも終了条件が成立する。
図2とともに図11を参照して、S21では、次回充放電が予定されているか否かを、ECU200が判断する。この実施の形態では、タイマ充電のスケジュール又はDRスケジュールによって次回充放電の開始時刻がECU200に予約されている場合には、S21においてYESと判断される。他方、次回充放電の開始時刻がECU200に予約されていない場合には、S21においてNOと判断される。次回充放電が未定である場合(S21にてNO)には、後述するS26に処理が進む。
S21においてYESと判断されると、ECU200は、S22において、充放電間隔(すなわち、今回給電の停止タイミングから次回充放電の開始時刻までの時間)が所定の閾値Th21以下であるか否かを判断する。図11に示す一連の処理は、今回給電の停止タイミングが到来すると開始されるため、今回給電の停止タイミングは現在時刻に相当する。充放電間隔が閾値Th21以下である場合(S22にてYES)には、ECU200は、S23において、充放電間隔が所定の閾値Th22以上であるか否かを判断する。閾値Th22は、閾値Th21よりも小さい値に設定される。閾値Th21は、1〜5時間であってもよく、たとえば3時間であってもよい。閾値Th22は、3〜30分間であってもよく、たとえば10分間であってもよい。ただしこれに限られず、閾値Th22が閾値Th21よりも小さい範囲で、閾値Th21及びTh22の各々は任意に設定できる。
上記S22,S23の処理により、充放電間隔が所定範囲(すなわち、閾値Th22以上かつ閾値Th21以下の範囲)内であるか否かが判断される。充放電間隔が所定範囲内である場合(S22及びS23の両方でYES)には、処理はS24に進む。充放電間隔が所定範囲よりも長い場合(S22にてNO)には、処理はS24を経ずにS26に進む。充放電間隔が所定範囲よりも短い場合(S23にてNO)には、処理はS24を経ずにS25に進む。
図12は、上記S22,S23の処理(すなわち、充放電間隔の長さ判定)について説明するための図である。図12を参照して、次回充放電の開始時刻が基準値tb1よりも前であれば、充放電間隔は閾値Th22よりも短い。次回充放電の開始時刻が基準値tb2よりも後であれば、充放電間隔は閾値Th21よりも長い。図12に示す次回充放電の開始時刻は、基準値tb1から基準値tb2までの期間内であるため、充放電間隔T2は、閾値Th22以上かつ閾値Th21以下の範囲内である。
図13は、DRスケジュールが示す放電プロファイルの一例を示す図である。図13を参照して、この放電プロファイルでは、外部給電が断続的に行なわれる。初回の給電は、タイミングt3で開始され、タイミングt41で終了する。2回目の給電は、タイミングt31で開始され、タイミングt42で終了する。3回目の給電は、タイミングt32で開始され、タイミングt43で終了する。4回目の給電は、タイミングt33で開始され、タイミングt44で終了する。そして、最後の給電(すなわち、5回目の給電)は、タイミングt34で開始され、タイミングt4で終了する。
上記タイミングt41〜t44の各々は、放電停止タイミングに相当する。タイミングt41〜t44から次回給電開始(タイミングt31〜t34)までの各間隔は、たとえば1秒以上30秒以下であり、閾値Th22よりも短い。このため、図13に示す放電プロファイルに従うDR給電(間欠給電)において、図13中のタイミングt41〜t44のいずれかで図11に示す給電停止制御が開始された場合には、図11のS23においてNOと判断される。
再び図2とともに図11を参照して、S24では、ECU200が、前述した切替カウンタ値及びON時間カウンタ値に基づいて、回数余裕度が時間余裕度よりも小さいか否かを判断する。切替カウンタ値及びON時間カウンタ値は、前述した図6の処理により逐次更新されている。ECU200は、たとえば前述の図10に示したマップを参照して、回数余裕度が時間余裕度よりも小さいか否かを判断する。
回数余裕度が時間余裕度よりも小さい場合(S24にてYES)には、ECU200は、S25において、リレー140をON状態にしたまま外部給電を停止する。この実施の形態では、ECU200が、DC/DCコンバータ152によって給電電流を遮断する。他方、回数余裕度が時間余裕度よりも大きい場合(S24にてNO)には、ECU200は、S26において、リレー140をOFF状態にすることにより外部給電を停止する。この実施の形態では、回数余裕度が時間余裕度と同じ場合にも、S24においてNOと判断され、処理がS26に進む。しかしこれに限られず、回数余裕度が時間余裕度と同じ場合には、S24においてYESと判断され、処理が前述のS25に進むようにしてもよい。
この実施の形態に係るECU200は、図7に示した充電停止制御と、図11に示した給電停止制御(放電停止制御)とを実行する。図14は、この実施の形態に係る充放電停止制御が実行される場合の切替カウンタ値及びON時間カウンタ値の推移の一例を示す図である。図14中の線L1は、図10中の線L1と同じである。
図7、図11、及び図14を参照して、図7に示した充電停止制御では、時間余裕度と比べて回数余裕度が小さいとき(S14にてYES)には回数余裕度の減少を抑制し(S15)、回数余裕度と比べて時間余裕度が小さいとき(S14にてNO)には時間余裕度の減少を抑制する(S16)。また、図11に示した給電停止制御では、時間余裕度と比べて回数余裕度が小さいとき(S24にてYES)には回数余裕度の減少を抑制し(S25)、回数余裕度と比べて時間余裕度が小さいとき(S24にてNO)には時間余裕度の減少を抑制する(S26)。上記のように、図7に示した充電停止制御と図11に示した給電停止制御との各々によって回数余裕度と時間余裕度とのバランスが調整される。このため、切替カウンタ値及びON時間カウンタ値は、時間の経過に伴い、図14中に線L2で示すように、概ね線L1に沿って推移すると考えられる。この実施の形態に係るECU200は、上述した制御により、電圧印加ダメージ(すなわち、リレー140をON状態に維持することに起因した蓄電システム2のダメージ)を抑制しつつ切替えダメージ(すなわち、リレー140のON/OFF切替えの積算回数の増加に起因したリレー140の寿命低下)を抑制できる。
上記切替カウンタ値及びON時間カウンタ値の少なくとも一方は、充放電停止制御以外の制御に使用されてもよい。たとえば、ECU200は、リレー140がON状態になってからのON時間カウンタの上昇量が所定値を超えると、リレー140をON状態からOFF状態に切り替えるように構成されてもよい。また、ECU200は、切替カウンタ値が所定値を超えたときに、リレー140が劣化したことの報知及び記録を行なうように構成されてもよい。ECU200は、報知装置320を制御することにより、上記の報知を行なうことができる。報知の方法は任意である。ECU200は、たとえば、表示、音(音声を含む)、ランプ点灯(点滅を含む)の少なくとも1つによって、ユーザに報知してもよい。また、ECU200は、記憶装置230に対して上記記録を行なうことができる。記憶装置230に記録された情報はOBD(自己診断)で使用されてもよい。
図7に示した充電停止制御の少なくとも一部の処理は、サーバ30による車両50の遠隔操作で実行されてもよい。サーバ30の制御装置31が、充電停止制御を行なう電力制御装置として機能してもよい。図7に示した充電停止制御は適宜変更可能である。たとえば、図7の処理において、S11〜S13の少なくとも1つを割愛してもよい。充電停止制御において、常にS14の処理が実行されるとともに、S14の比較結果に基づいてS15,S16のいずれかの処理が実行されるようにしてもよい。
図11に示した給電停止制御の少なくとも一部の処理は、サーバ30による車両50の遠隔操作で実行されてもよい。サーバ30の制御装置31が、給電停止制御を行なう電力制御装置として機能してもよい。図11に示した給電停止制御は適宜変更可能である。たとえば、図11の処理において、S21〜S23の少なくとも1つを割愛してもよい。給電停止制御において、常にS24の処理が実行されるとともに、S24の比較結果に基づいてS25,S26のいずれかの処理が実行されるようにしてもよい。
車両の構成は、図2に示した構成に限られない。図15は、図2に示した構成の変形例を示す図である。図15を参照して、この変形例に係る蓄電システム2Aは、受電デバイス500を含む。SMR53がON状態であるときにバッテリ100から受電デバイス500に電力が供給される。受電デバイス500は、空調装置及びコンセント装置の少なくとも一方を含む。空調装置は、バッテリ100から供給される電力によって駆動され、車室内の空調を行なう。コンセント装置は、たとえば、バッテリ100から供給される直流電力を所定電圧の交流電力に変換して、車室内に設けられたコンセントに、その交流電力を出力するように構成される。
蓄電システム2Aでは、リレー140だけでなくSMR53も、インレット160からバッテリ100までの電流経路に配置されている。このため、外部充電及び外部給電のいずれかを実行するときには、リレー140だけでなくSMR53もON状態(閉状態)にされる。リレー140及びSMR53の各々がON状態になると、バッテリ100からPCU52、充放電器150、及び受電デバイス500の各々に電力が供給される。こうした蓄電システム2Aでは、PCU52、充放電器150、及び受電デバイス500の各々の耐久性を考慮して、第2上限値(電圧印加ダメージの上限値)が決定されてもよい。
図2又は図15に示した構成において、充放電器150の代わりに、外部充電のみ可能な充電装置、又は外部給電のみ可能な給電装置を採用してもよい。また、車両は、非接触充電可能に構成されてもよい。車両は、乗用車に限られず、バス又はトラックであってもよい。
電力制御装置が適用される対象は、車両に搭載された蓄電システムに限られず任意である。適用対象は、他の乗り物(船、飛行機等)に搭載された蓄電システムであってもよいし、無人の移動体(無人搬送車(AGV)、農業機械、移動型ロボット、ドローン等)に搭載された蓄電システムであってもよいし、携帯機器(スマートフォン、ウェアラブルデバイス等)に搭載された蓄電システムであってもよいし、建物(住宅、工場等)に設置された蓄電システムであってもよい。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 VGIシステム、2,2A 蓄電システム、10 サーバ、11 スマートメータ、30 サーバ、31 制御装置、32 記憶装置、33 通信装置、41 電源回路、42 充電ケーブル、43 コネクタ、50,50A〜50D 車両、51 MG、52 PCU、53 SMR、54 動力伝達ギア、55 駆動輪、80,80A〜80D 携帯端末、100 バッテリ、110 監視モジュール、140 リレー、150 充放電器、151 インバータ、152 コンバータ、153 監視モジュール、160 インレット、200 ECU、210 プロセッサ、220 RAM、230 記憶装置、240 タイマ、300 通信機器、310 入力装置、320 報知装置、500 受電デバイス、PG 電力系統。
Claims (1)
- 蓄電装置の充電及び放電の少なくとも一方を行なうための電流経路に設けられたリレーのON/OFFを制御する電力制御装置であって、
前記リレーがON状態である前記電流経路を通じて実行されている前記蓄電装置の充電又は放電を停止する際に、前記リレーのON/OFF切替えの積算回数の上限値に対する余裕度である回数余裕度と、前記リレーがON状態である積算時間の上限値に対する余裕度である時間余裕度とを比較し、
前記回数余裕度が前記時間余裕度よりも大きい場合には前記リレーをOFF状態にすることにより前記充電又は前記放電を停止し、
前記回数余裕度が前記時間余裕度よりも小さい場合には、前記リレーをON状態にしたまま前記充電又は前記放電を停止するように構成される、電力制御装置。
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JP2020069026A JP2021166438A (ja) | 2020-04-07 | 2020-04-07 | 電力制御装置 |
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Publications (1)
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JP2021166438A true JP2021166438A (ja) | 2021-10-14 |
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ID=78022082
Family Applications (1)
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JP2020069026A Pending JP2021166438A (ja) | 2020-04-07 | 2020-04-07 | 電力制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2021166438A (ja) |
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2020
- 2020-04-07 JP JP2020069026A patent/JP2021166438A/ja active Pending
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