JP2021163447A - 情報処理装置、およびその制御方法とプログラム - Google Patents

情報処理装置、およびその制御方法とプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】文書のスキャン画像や受信したファックス等のデータをファイル化して保存する際の、フォルダの振り分けやファイルの命名に関するルールを、ユーザがより簡便に設定できるようにする。
【解決手段】ファイルをフォルダに振り分けて保存する際に用いるプロパティ情報に関するルールを設定するためのユーザインタフェース画面に、前記ルールを編集するための第1エリア と、ユーザが選択可能なアイテムを表示する第2エリアとを少なくとも設ける。アイテムは、前記プロパティ情報を構成する文字列をユーザが設定するための単位要素であり、ユーザが設定可能な任意の属性の文字列に対応する。そして、前記ルールは、前記第2エリアからユーザによって選択された前記アイテムが、当該ユーザが指定した前記第1エリアにおける所定の位置に配置されることで作成される。
【選択図】図5

Description

本発明は、ファイルをフォルダに振り分ける際のルールを設定する技術に関する。
従来より、MFP((Multifunction Peripheral))等の情報処理装置において、文書をスキャンして得られた画像データやファックスの受信データなどをファイル化し、ネットワーク上のストレージサーバに送信して保存する手法が広く利用されている。そして、ファイル化されたデータを保存する際に、フォルダに自動で振り分けることも行われている。例えば、特許文献1には、事前に設定したフォルダの命名ルールに従って、フォルダの作成及びフォルダへのファックスデータの振り分けを自動で行う技術が開示されている。この特許文献1の技術におけるフォルダの命名ルールとして、第1階層のフォルダ名に属性名「登録名称」、第2階層のフォルダ名に属性名「Fax番号」、第3階層のフォルダ名に属性名「受信日」がそれぞれ設定されていたとする。この場合において、新しくファックスの受信があると、当該ファックスの受信データから特定される情報(登録名称、ファックス番号、受信日)をそれぞれ属性値として対応する属性名に当て嵌めることで、新たなフォルダが作成される。そして、作成されたフォルダに、ファックスの受信データファイルが保存されることになる。
特開2019−169951号公報
上記特許文献1の技術の場合、階層毎に属性名の入力欄(第1階層〜第3階層)が予め決められている。例えば、ユーザが第1階層のフォルダのための入力欄において属性値「A」、第2階層のフォルダのための入力欄において属性値「B」を入力していたとする。さらに、ユーザが、第1階層と第2階層との間に、属性値「C」を用いたフォルダを新たに作成したいと考えたとする。このような場合、上記特許文献1の技術では、第2階層以降のフォルダのための入力欄をすべて変更しなければならなかった。具体的には、新たな第2階層のフォルダのための入力欄において属性値「B」から「C」に入力内容を変更し、さらに、新たな第3階層(旧第2階層)のフォルダのための入力欄において属性値「B」を入力する必要があった。つまり、上記特許文献1の技術の場合には、フォルダの階層とその入力欄が固定されていることから、N階層のフォルダとN+1階層のフォルダとの間に新しくフォルダを挿入するような場合には煩雑な作業が必要であった。
また、特許文献1の場合、属性名を各入力欄のプルダウンメニューより選択させる構成だが、ユーザが新たな属性名を作成し、フォルダの振り分けルールやファイルの命名に関するルールに適用することはできない。
そこで、本開示の技術は、文書のスキャン画像や受信したファックス等のデータをファイル化して保存する際の、フォルダの振り分けやファイルの命名に関するルールを、ユーザがより簡便に設定できるようにすることを目的とする。
本開示に係る情報処理装置は、ファイルをフォルダに振り分けて保存するための情報処理装置であって、前記保存の際に用いるプロパティ情報に関するルールを設定するためのユーザインタフェース画面の表示を制御する表示制御手段を有し、前記ユーザインタフェース画面には、前記ルールを編集するための第1エリアと、ユーザが選択可能な単位アイテムを表示する第2エリアとが少なくとも存在し、前記単位アイテムは、前記プロパティ情報を構成する文字列をユーザが設定するための単位要素であり、前記単位アイテムは、ユーザが設定可能な任意の属性の文字列に対応する特別アイテムを含み、前記ルールは、前記第2エリアからユーザによって選択された前記単位アイテムが、当該ユーザが指定した前記第1エリアにおける所定の位置に配置されることで作成され、前記表示制御手段は、前記特別アイテムについての属性名がユーザによって入力されると、前記第1エリアに表示されている編集中の前記ルールにおけるユーザが指定した位置に、入力された前記属性名を持つ前記特別アイテムを配置し、当該配置された前記特別アイテムを前記第2エリアに追加する、ことを特徴とする。
本開示の技術によれば、文書のスキャン画像や受信したファックス等のデータをファイル化して保存する際の、フォルダの振り分けやファイルの命名に関するルールを、より簡便に設定することが可能となる。
画像処理システムの全体構成を示す図 MFPのハードウェア構成を示すブロック図 MFP連携サーバ及びストレージサーバのハードウェア構成を示すブロック図 画像処理システムのソフトウェア構成を示すブロック図 フォルダ振り分けルール設定画面の一例を示す図 フォルダ振り分けルール設定画面の一例を示す図 フォルダ振り分けルール設定画面の一例を示す図 フォルダ振り分けルール設定画面の一例を示す図 フォルダ振り分けルール設定画面の一例を示す図 設定されたフォルダ振り分けルールを表示する場合の一例を示す図 フォルダ振り分けルール設定画面の一例を示す図 フォルダ振り分けルール設定画面の一例を示す図 ファイル命名ルール設定画面の一例を示す図 プロパティ設定画面の一例を示す図 プロパティを設定する際の処理の流れを示すフローチャート (a)はフォルダ振り分けルール設定画面の一例を示す図、(b)はファイル命名ルール設定画面の一例を示す図 プロパティ設定画面表示処理の詳細を示すフローチャート プロパティ設定画面において、カスタムトークンの属性値が入力される様子を示す図。 スキャンプロファイル設定画面の一例を示す図 スキャンプロファイルの編集用画面の一例を示す図 スキャンプロファイルの追加用画面の一例を示す図 スキャンプロファイルの追加用画面の一例を示す図 送信先設定画面の一例を示す図 カスタムトークン正規化ルール設定画面の一例を示す図 プロパティ設定画面において、カスタムトークンの属性値が入力される処理の詳細を示すフローチャート フォルダ振り分けルール設定画面でカスタムトークン正規化ルールを選択する様子を示す図 プロパティ設定画面でカスタムトークン正規化ルールを選択する様子を示す図
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。なお、以下の実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでなく、また実施の形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須のものとは限らない。
[実施形態1]
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る、情報処理システムの全体構成を示す図である。情報処理システムは、MFP(Multifunction Peripheral)110、クライアントPC111、インターネット上でクラウドサービスを提供するサーバ装置120及び130を含む。MFP110及びクライアントPC111は、LAN(Local Area Network)経由でインターネット上の各種サービスを提供する各種装置に対して通信可能に接続されている。
MFP110は、スキャン機能を有する情報処理装置の一例である。MFP110は、スキャン機能に加え印刷機能やBOX保存機能といった複数の機能を有する複合機である。クライアントPC111は、インターネットを介してクラウドサービスの提供を受けることが可能な、デスクトップ端末やモバイル端末等の情報処理装置である。サーバ装置120及び130は、共にクラウドサービスを提供する情報処理装置である。本実施形態のサーバ装置120は、MFP110から受け取ったスキャン画像に対し画像解析を行ったり、別のサービスを提供するサーバ装置130に対しMFP110からのリクエストを転送したりするクラウドサービスを提供する。以下、サーバ装置120が提供するクラウドサービスを「MFP連携サービス」と呼ぶこととする。サーバ装置130は、インターネットを介して送られてきたファイルデータを所定のフォルダに保存したり、クライアントPC111のウェブブラウザからの要求に応じて保存ファイルを提供したりするクラウドサービス(以下、「ストレージサービス」と呼ぶ)を提供する。本実施形態では、MFP連携サービスを提供するサーバ装置120を「MFP連携サーバ」と呼び、ストレージサービスを提供するサーバ装置130を「ストレージサーバ」と呼ぶこととする。
本実施形態の情報処理システムは、MFP110、クライアントPC111、MFP連携サーバ120及びストレージサーバ130からなる構成としているがこれに限定されない。例えば、MFP110がクライアントPC111やMFP連携サーバ120の役割を兼ね備えてもよい。また、MFP連携サーバ120はインターネット上ではなくLAN上に配置されていてもよい。また、ストレージサーバ130はメールサーバなどに置き換えて、文書のスキャン画像をメールに添付し送信する場面に適用してもよい。
<MFP110のハードウェア構成>
図2は、MFP110のハードウェア構成を示すブロック図である。MFP110は、制御部210、操作部220、プリンタ部221、スキャナ部222、モデム223を含む。制御部210は、以下の各部211〜219で構成され、MFP110全体の動作を制御する。CPU211は、ROM212に記憶された制御プログラム(後述のソフトウェア構成図で示す各種機能に対応するプログラム)を読み出して実行する。RAM213は、CPU211の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。なお、本実施例では1つのCPU211が1つのメモリ(RAM213またはHDD214)を用いて後述のフローチャートに示す各処理を実行するものとするが、これに限定されない。例えば、複数のCPUや複数のRAMまたはHDDを協働させて各処理を実行してもよい。
HDD214は、画像データや各種プログラムを記憶する大容量記憶部である。操作部I/F215は、操作部220と制御部210とを接続するインタフェースである。操作部220には、タッチパネルやキーボードなどが備えられており、ユーザによる操作/入力/指示を受け付ける。なお、タッチパネルへのタッチ操作には、人の指による操作やタッチペンによる操作が含まれる。プリンタI/F216は、プリンタ部221と制御部210とを接続するインタフェースである。印刷用の画像データはプリンタI/F216を介して制御部210からプリンタ部221へ転送され、記録媒体上に印刷される。
スキャナI/F217は、スキャナ部222と制御部210とを接続するインタフェースである。スキャナ部222は、不図示の原稿台やADF(Auto Document Feeder)にセットされた原稿を読み取ってスキャン画像データを生成し、スキャナI/F217を介して制御部210に入力する。スキャナ部222で生成されたスキャン画像データは、プリンタ部221にて印刷したり(コピー出力)、HDD214に保存したり、LANを介してMFP連携サーバ120等の外部装置にファイル送信やメール送信したりすることができる。モデムI/F218は、モデム223と制御部210とを接続するインタフェースである。モデム223は、PSTN上のファクシミリ装置(不図示)との間で画像データをファクシミリ通信する。ネットワークI/F219は、制御部210(MFP110)をLANに接続するインタフェースである。MFP110は、ネットワークI/F219を用いて、インターネット上の各サービスに画像データや情報を送信したり、各種情報を受信したりする。以上説明したMFP110のハードウェア構成は一例であり、必要に応じてその他の構成を備えるものであってもよいし、一部の構成を有していなくてもよい。
<クライアントPC及びサーバ装置のハードウェア構成>
図3は、クライアントPC111、MFP連携サーバ120及びストレージサーバ130のハードウェア構成を示すブロック図である。クライアントPC111、MFP連携サーバ120及びストレージサーバ130は、CPU311、ROM312、RAM313、HDD314及びネットワークI/F315で構成される。CPU311は、ROM312に記憶された制御プログラムを読み出して各種処理を実行することで、全体の動作を制御する。RAM313は、CPU311の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。HDD314は、画像データや各種プログラムを記憶する大容量記憶部である。ネットワークI/F315は、クライアントPC111/MFP連携サーバ120/ストレージサーバ130をインターネットに接続するインタフェースである。MFP連携サーバ120とストレージサーバ130は、ネットワークI/F315を介して他の装置(MFP110やクライアントPC111など)から様々な処理のリスエストを受け、当該リクエストに応じた処理結果を返す。
<情報処理システムのソフトウェア構成>
図4は、本実施形態に係る、情報処理システムのソフトウェア構成を示すブロック図である。以下、MFP110、MFP連携サーバ120及びストレージサーバ130それぞれの役割に対応したソフトウェア構成を、順に説明する。なお、以下では、各装置が有する諸機能のうち、MFP110にて文書をスキャンして得たスキャン画像をファイル化し、MFP連携サーバ120を介してストレージサーバ130に保存するまでの処理に関わる機能に絞って説明を行うものとする。
≪MFPのソフトウェア構成≫
MFP110の機能モジュールは、ネイティブ機能モジュール410とアディショナル機能モジュール420の2つに大別される。ネイティブ機能モジュール410はMFP110に標準的に備えられたアプリケーションであるのに対し、アディショナル機能モジュール420はMFP110に追加的にインストールされたアプリケーションである。アディショナル機能モジュール420は、Java(登録商標)をベースとしたアプリケーションであり、MFP110への機能追加を容易に実現できる。なお、MFP110には図示しない他の追加アプリケーションがインストールされていてもよい。
ネイティブ機能モジュール410は、スキャン実行部411及びスキャン画像管理部412を有する。また、アディショナル機能モジュール420は、表示制御部421、スキャン制御部422、連携サービスリクエスト部423、画像処理部424を有する。
表示制御部421は、操作部220のタッチパネルに、各種のユーザ操作を受け付けるためのユーザインタフェース画面(UI画面)を表示する。各種のユーザ操作には、例えば、MFP連携サーバ120へアクセスするためのログイン認証情報の入力、スキャン設定、フォルダの振り分けやファイルの命名に関するルールの設定、スキャンの開始指示、ファイルの保存指示などがある。
スキャン制御部422は、UI画面でなされたユーザ操作(例えば「スキャン開始」ボタンの押下)に応じて、スキャン設定の情報と共にスキャン実行部411に対しスキャン処理の実行を指示する。スキャン実行部411は、スキャン制御部422からのスキャン処理の実行指示に従い、スキャナI/F217を介してスキャナ部240に文書の読み取り動作を実行させ、スキャン画像データを生成する。生成したスキャン画像データは、スキャン画像管理部412によってHDD214に保存される。この際、保存されたスキャン画像データを一意に示すスキャン画像識別子の情報が、スキャン制御部422へ通知される。スキャン画像識別子は、MFP110においてスキャンした画像をユニークに識別するための番号や記号、アルファベットなどである。スキャン制御部422は、例えばファイル化する対象のスキャン画像データを上記のスキャン画像識別子を使ってスキャン画像管理部412から取得する。そして、ファイル化のために必要な処理のリクエストをMFP連携サーバ120に対して行うよう、連携サービスリクエスト部423に対して指示する。
連携サービスリクエスト部423は、MFP連携サーバ120に対して各種処理のリクエストを行ったり、そのレスポンスを受け取ったりする。各種処理には、例えば、ログイン認証、スキャン画像の解析、スキャン画像データの送信などが含まれる。MFP連携サーバ120とのやり取りにはRESTやSOAPなどの通信プロトコルが使用される。
画像処理部424は、スキャン画像データに対し所定の画像処理を行って、表示制御部421が表示するUI画面で用いられる画像を生成する。
≪サーバ装置のソフトウェア構成≫
まず、MFP連携サーバ120のソフトウェア構成について説明する。MFP連携サーバ120は、リクエスト制御部431、画像処理部432、ストレージサーバアクセス部433、データ管理部434、表示制御部435を有する。リクエスト制御部431は、外部装置からのリクエストを受信できる状態で待機しており、受信したリクエスト内容に応じて、画像処理部432、ストレージサーバアクセス部433、データ管理部434に対し所定の処理の実行を指示する。画像処理部432は、MFP110から送られてくるスキャン画像データに対して、文字領域の検出処理、文字認識処理、類似文書の判定処理といった画像解析処理の他、回転や傾き補正といった画像加工処理を行う。ストレージサーバアクセス部433は、ストレージサーバ130に対する処理のリクエストを行う。クラウドサービスでは、RESTやSOAPなどのプロトコルを用いてストレージサーバにファイルを保存したり、保存したファイルを取得したりするための様々なインタフェースを公開している。ストレージサーバアクセス部433は、公開されたインタフェースを使用して、ストレージサーバ130に対するリクエストを行う。データ管理部434は、MFP連携サーバ120で管理するユーザ情報や各種設定データ等を保持・管理する。表示制御部435は、インターネット経由で接続されたMFP110やクライアントPC111上で動作しているウェブブラウザからのリクエストを受けて、画面表示に必要な画面構成情報(HTML、CSS等)を返す。ユーザは、ウェブブラウザで表示される画面経由で、登録されているユーザ情報を確認したり、スキャン設定やフォルダの振り分けやファイルの命名に関するルール設定の変更を行うことができる。
次に、ストレージサーバ130のソフトウェア構成について説明する。ストレージサーバ130は、リクエスト制御部441、ファイル管理部442、表示制御部443を有する。リクエスト制御部441は、外部装置からのリクエストを受信できる状態で待機しており、本実施形態においてはMFP連携サーバ120からのリクエストに応じて、受信したファイルの保存や保存ファイルの読み出しをファイル管理部442に指示する。そして、リクエストに応じたレスポンスをMFP連携サーバ120に返す。表示制御部443は、インターネット経由で接続されたMFP110やクライアントPC111上で動作しているウェブブラウザからのリクエストを受けて、画面表示に必要な画面構成情報(HTML、CSS等)を返す。ユーザは、ウェブブラウザで表示される画面経由で、保存ファイルを確認したり取得したりすることができる。
なお、図4では省略しているが、クライアントPC111も前述のアディショナル機能モジュール420と同一の機能モジュールを備えているものとする。
<フォルダ振り分けルールの設定>
続いて、文書のスキャン画像をファイル化してストレージサーバ130に保存する場面における、その保存先フォルダの振り分けに関するルールの設定について説明する。本実施形態では、クライアントPC111において、フォルダ振り分けルールの設定をはじめとする各種の設定を行うものとして説明する。なお、以下に述べる各種UI画面の表示や設定されたルールの保存といった制御は、クライアントPC111が備える前述のアディショナル機能モジュール420によって実現される。すなわち、以下に述べる内容は、アディショナル機能モジュール420を備えたMFP110で行うことも可能である。
図5は、クライアントPC111のディスプレイ(不図示)に表示される、ファイルの振り分け先(保存先フォルダ)に関するルールをユーザが設定するためのUI画面(以下、「フォルダ振り分けルール設定画面」と呼ぶ。)の一例を示す図である。図5に示すフォルダ振り分けルール設定画面500は、初期表示状態を示しており、ルール編集領域501、システムトークン領域502、区切り文字トークン領域503、カスタムトークン領域504の4つの領域を有している。そして、ルール編集領域501にはトークンドロップエリア507が存在し、さらに画面下部には、設定したルールを確定・保存するための「保存」ボタン505が存在している。
本明細書において“トークン”とは、ファイルをストレージサーバ130に保存する際に必要なプロパティ情報に使用する文字列(記号を含む)を、その属性を踏まえつつユーザが指定するための単位アイテムを意味する。そして、トークンには、予め決まった属性の文字列に対応する一般的なトークン(一般アイテム)と、ユーザがカスタマイズして自由に設定可能な任意の属性の文字列に対応する特別なトークン(特別アイテム)とが含まれる。後述のシステムトークンと区切り文字トークンは一般的なトークンに該当し、後述のカスタムトークンは特別なトークンに該当する。これらトークンは、以下に登場する各種の設定画面において、ドラッグ操作やドロップ操作といったユーザ操作の対象となるUI要素として表現される。
システムトークン領域502、区切り文字トークン領域503及びカスタムトークン領域504には、各種トークンが一覧表示される。そして、ルール編集領域501には、各種トークンを用いて作成されたフォルダ振り分けルールが表示されている。ここで、フォルダ振り分けルールには、スキャンデータの振り分け先(保存先フォルダ)のフォルダパス及びフォルダの階層構造に関する情報を含み、予めユーザによって設定される。
≪トークンの設定≫
ユーザは、システムトークン領域502、区切り文字トークン領域503及びカスタムトークン領域504に表示されたトークンのうちの一つをドラッグ操作によって選択し、トークンドロップエリア507にドロップ操作を行うことができる。その結果、ドラッグ操作によって選択されたトークンに対応する文字列をフォルダ名(フォルダパス)に含んだ新たなフォルダが疑似的に表現される。
システムトークン領域502は、「ログインユーザの表示名」、「時刻」、「日付」といったユーザの環境変数を属性値とするトークンが表示される領域である。区切り文字トークン領域503は、「アンダースコア」や「ハイフン」といった区切り文字(記号)を属性値とするトークンが表示される領域である。カスタムトークン領域504は、スキャン画像のOCR結果(認識文字列)から選択された(或いは手動で入力された)任意の文字列を属性値とするトークンが表示される領域である。カスタムトークンはユーザが自由に作成することができる。例えば、カスタムトークン領域504に表示されている「ドラッグしてトークンを作成」のトークン506をトークンドロップエリア507にドロップすると、そのトークンを表す属性名を入力するための入力欄が表示される。つまり、トークン506上に表示された「ドラッグしてトークンを作成」の文字列は、システムトークンや区切り文字トークン上に表示された文字列とはその意味が異なる。トークン506の場合は、当該トークンの内容を表す属性名そのものではなく、属性名を入力し新たなトークンを作成するようユーザに促す説明文の役割を果たしている。カスタムトークンに付与する属性名の具体的な設定方法など、カスタムトークンの詳細については後述する。
ルール編集領域501に表示されたルールの情報は、「保存」ボタン505の押下に応答してMFP連携サーバ120に送信され、データ管理部434によって管理される。また、「戻る」ボタンが押下された場合には、ルール編集領域501に表示中のルールは破棄されて設定処理が終了する。
ここで、本実施形態における、保存先フォルダの振り分けルールについて確認しておく。まず、フォルダ振り分けルールとして設定可能なトークンの組み合わせや順序には、特に制約を設けないものとする。例えば、1つのフォルダ名に対し、区切り文字トークン領域503にある区切り文字トークンのみで構成するようなルールを作成してもよいし、同じシステムトークンだけを使ったルールを作成することも可能である。ただし、システムトークン領域502及び区切り文字トークン領域503に表示された各トークンの内容は変更できないものとする。一方、カスタムトークンに関しては、カスタムトークン領域504に表示されているカスタムトークンについてその属性名を自由に変更したり、カスタムトークンそのものを削除できるものとする。
図6は、システムトークン領域502内の任意のシステムトークンを、ユーザがルール編集領域501にドラッグ&ドロップしたときのフォルダ振り分けルール設定画面500の状態を示している。具体的には、システムトークン領域502内に表示された複数のシステムトークンのうち、「ログインユーザの表示名」を属性名とするシステムトークン511が、トークンドロップエリア507にドロップされたときの状態を示している。図6におけるルール編集領域501を見ると、ユーザがドロップ操作を行ったトークンドロップエリア507の位置(図5を参照)に新たに「ログインユーザの表示名」を属性名とするトークン508が配置され、それと共に、新たなトークンドロップエリア514及び515が生成されている。図6に示す状態下で、トークンドロップエリア514に対して、上述の各種トークン領域502〜504に存在するトークン群の中から1つを選択してドラッグ&ドロップすると、さらに新しいトークンドロップエリアが生成されることになる(不図示)。そして、新しく生成されたトークンドロップエリアに対してさらに任意のトークンをドラッグ&ドロップすると、さらなるトークンドロップエリアが生成されていく。こうした作業を繰り返し行った後のフォルダ振り分けルール設定画面500の状態を図7に示す。図7におけるルール編集領域501を見ると、新たに2つのトークン(「{スペース}」を属性名とするトークン516と「スキャンプロファイルの名前」を属性名とするトークン517)が追加され、さらにトークンドロップエリア518が生成されている。この場合において、3つのトークン508、516及び517は、第1階層(最上位階層)のフォルダのフォルダ名に設定されている。図7の例に従えば、「(ログインユーザの表示名) (スキャンプロファイルの名前)」をフォルダパスとするフォルダが、最上位階層のフォルダとして作成されることになる。一方、図6に示すルール編集領域501において、第2階層に存在するトークンドロップエリア515に対して任意のトークンを1つドラッグ&ドロップした場合も、さらに新しいトークンドロップエリアが生成される。図7におけるルール編集領域501を見ると、「日付(年、4桁)」のトークン519が追加され、さらに2つのトークンドロップエリア520及び521が生成されている。トークンドロップエリア521は、トークン519を使用することが決まっている第2階層のフォルダに対して新たなトークンを追加する際に用いられる。また、トークンドロップエリア520は、第3階層のフォルダに対して最初のトークンを設定する際に用いられる。
ここまでの説明で明らかなように、3つのトークン508、516及び517をフォルダ名に使用するフォルダと、トークン519をフォルダ名に使用するフォルダとでは階層が異なっている(図7を参照)。つまり、フォルダ構造上、トークン519をフォルダ名に使用するフォルダの方が、3つのトークン508、516及び517をフォルダ名に使用するフォルダよりも下層に存在する。なお、上述のようにしてルール編集領域501に設定されたトークンであっても、ドラッグ操作によって、隣り合うトークン同士を入れ替えたり、トークン間に挿入したりする等、配置を変更することができる。
≪トークンの削除≫
続いて、上述のようにして設定されたフォルダ階層別のトークンをユーザが削除する場合について説明する。ルール編集領域501に表示中のいずれかのトークンに対し、ユーザがマウスホバー操作すると、当該トークン上に「×」ボタンが表示される(不図示)。ユーザはこの「×」ボタンを押下することで、任意のトークンを削除することができる。図8は、上述のような削除操作によって、ルール編集領域501に設定されたトークンが削除された後のフォルダ振り分けルール設定画面500の状態を示している。図8のルール編集領域501においては、トークンが削除された箇所に「削除済み」のUIブロック522及び523が表示されている。この「削除済み」と表示されたUIブロック522及び523はトークンドロップエリアとして機能し、当該UIブロックに対して新しいトークンをドラッグ&ドロップすると、「削除済み」と表示されている位置に新しいトークンが設定される。このように本実施形態では、ルール編集領域501に表示中のトークンが削除されても、当該トークンが存在していた領域が維持される。ただし、「削除済み」のUIブロックを表示しそこに新しいトークンを配置できるようにすることなく、トークンが削除された領域を詰めて表示するようにしてもよい。図8の状態下で、ユーザが「保存」ボタン505を押下すると、フォルダ振り分けルール設定画面500は図9に示す状態へと遷移し、「削除済み」のUIブロックは表示されなくなる。
≪設定されたフォルダ振り分けルールの確認≫
図10は、前述のフォルダ振り分けルール設定画面500を介してユーザが作成・保存したフォルダ振り分けルールが、不図示のメイン画面において表示された状態の一例を示す図である。図10に示す例では、フォルダ階層の区切りをスラッシュで表したフォルダパス1001が表示されている。なお、図10に示すフォルダパス1001は、後述の図12におけるルール編集領域501のように、第1階層〜第3階層のフォルダそれぞれに所定のトークンを設定した結果に対応している。仮に、図8に示すルール編集領域501に設定されたトークンに従った場合には、表示されるフォルダパスの内容は「{ログインユーザの表示名}/日付(月)」となる。つまり、図8の場合は、第2階層のフォルダのためのトークンが削除され、第1階層と第3階層のフォルダそれぞれに設定されたトークンに従ったフォルダパスが表示されることになる。このように、設定されていたトークンが削除されたことによって特定の階層のフォルダのためのトークンが存在しなくなった場合には、当該階層のフォルダを詰めた状態のフォルダパスが表示されることになる。
<カスタムトークン>
続いて、本実施形態の特徴であるカスタムトークンを用いて、フォルダ振り分けルールを設定する場合のユーザ操作並びにそれに伴うUI画面の遷移について説明する。図11は、ルール編集領域501における第3階層のトークンドロップエリアに、カスタムトークン506をドロップしたときのフォルダ振り分けルール設定画面の状態を示している。いま、カスタムトークン506がドロップ操作されたトークンドロップエリアには「追加中…」の文字1100が表示され、さらに当該ドロップ操作に応じてポップアップ表示されたテキストフィールド1101に“会社名”の文字列が入力されている。こうしてテキストフィールド1101に入力された文字列は、テキストフィールド1101内の「保存」ボタン1102の押下によって、第3階層のフォルダのためのトークンの属性名として設定されることになる。なお、「キャンセル」ボタンは、カスタムトークンの設定をとりやめる際に使用する。
図12は、ユーザによって「保存」ボタン1102が押下されたことによって、カスタムトークンが設定された後のフォルダ振り分けルール設定画面500の状態を示している。上述のテキストフィールド1101に入力された文字列「会社名」を属性名として持つトークン1201が、ルール編集領域501内の第3階層のフォルダのためのトークンとして表示されている。さらに、カスタムトークン領域504には、今回作成したカスタムトークンを再利用できるように、文字列「会社名」を属性名として持つカスタムトークン1202が表示されている。なお、テキストフィールド1101に入力された文字列が、再利用可能なカスタムトークンの属性名として保存されるタイミングは、テキストフィールド1101に属性名を入力した直後(すなわち、「保存」ボタン1102を押下する前)でもよい。また、システムトークンまたは区切り文字トークンとして既に存在する属性名と同一内容のトークンを、新たにカスタムトークンとして作成した場合にも、新たなカスタムトークンとしてカスタムトークン領域504に追加されるものとする。ただし、カスタムトークン領域504に既に存在するカスタムトークンの属性名と同一の文字列をテキストフィールド1101に入力したとしても、同じ属性名を持つカスタムトークンが重複してカスタムトークン領域504に表示されることはないものとする。なお、既存のカスタムトークンの属性名として使用済みの文字列がテキストフィールド1101に入力された際には、当該文字列は属性名として使用できない旨のメッセージを表示する等してユーザに通知するようにしてもよい。或いは、テキストフィールド1101への上記使用済み文字列の入力や当該入力に基づくカスタムトークンの設定自体は許容しつつ、カスタムトークン領域504への追加だけ行わないようにしてもよい。さらには、システムトークンまたは区切り記号トークンと同じ属性名を持つカスタムトークンが作成されても、カスタムトークンとしては登録・利用できないようにしてもよい。
<カスタムトークンの抽出規則、および検証規則の設定>
カスタムトークンに対して、文字列抽出規則及び文字列検証規則を設定する設定方法について説明する。本実施形態では、文字列抽出規則及び文字列検証規則の設定も、クライアントPC111で行う場合を例に説明を行うものとする。
文字列抽出規則とは、プロパティ設定時に属性値入力フィールドに入力された値を正規化(抽出や削除)するルールである。つまり、属性値入力フィールドに入力された値から特定の文字列を抽出あるいは削除する際に参照されるルールである。一方、文字列検証規則とは、プロパティ設定時に属性値入力フィールドに入力された値を検証するルールである。文字列検証規則を検証した結果、属性値入力フィールドに入力された文字列が規定の形式に従っていない場合には、ユーザにその旨の警告がなされる。
図24は、クライアントPC111のディスプレイに表示される文字列抽出規則及び文字列検証規則をユーザが設定するためのUI画面(以下、「カスタムトークン正規化ルール設定画面」と呼ぶ。)の一例を示す図である。図24に示すカスタムトークン正規化ルール設定画面2400は初期表示状態を示している。カスタムトークン正規化ルール設定画面2400の表示方法については特に限定しない。例えば、図11及び図12のフォルダ振り分けルール設定画面500において、登録されたカスタムトークンを選択したタイミングで表示する。或いは、カスタムトークン登録画面(不図示)を別途設け、当該カスタムトークン登録画面内の「追加」ボタンが押下され、続けて属性名が入力されたタイミングで表示させてもよい。
カスタムトークン正規化ルール設定画面2400には、表示名2401、デフォルト値2402、データの抽出規則2403、データの検証規則2404の各設定項目が存在する。各設定項目に対応するテキストフィールド内に任意の文字列を入力することで、各設定項目についての設定値が決まる。表示名2401では、属性名を設定する。デフォルト値2402では、属性値入力フィールドにデフォルトで入力される値を設定できる。データ抽出規則2403では、上述の文字列抽出規則を設定できる。データ検証規則2404では、上述の文字列検証規則を設定できる。デフォルト値2402及びデータ抽出規則2403及びデータ検証規則2404は空欄のままであってもよく、任意の組み合わせで値が入力されていてもよい。
また、データ抽出規則2403及びデータ検証規則2404に設定値を入力する形式は限定されない。例えば、正規表現を直接ユーザが入力する他、プルダウン形式で選択肢を表示しその中から選択するような形式が考えられる。例えば、文字列抽出規則として、商号に含まれている“株式会社”の文字列を削除する規則を設定したい場合には「.+(?=株式会社)|(?<=株式会社).+」を、データ抽出規則2403に直接入力することによって実現可能としてもよい。また、文字列検証規則として、入力された文字列が半角数字のみで構成されているかどうかを検証する規則を設定したい場合には、「[0-9]+」を、データ検証規則2404に直接入力することによって実現可能としてもよい。このような直接入力に代えて、選択肢を表示させる例としては、例えば文字列抽出規則について、「株式会社等の商号を削除する」といった選択肢を表示する。あるいは文字列検証規則について、「日付フォーマット:YYYYMMDD」や「日付フォーマット:YYYY年MM月DD日」といった選択肢を表示することが考えられる。
<ファイル命名ルールの設定>
続いて、スキャン画像等をファイル化する際に付与されるファイル名に関する命名ルールの設定について説明する。本実施形態では、ファイル命名ルールの設定も、クライアントPC111で行う場合を例に説明を行うものとする。図13は、クライアントPC111のディスプレイ(不図示)に表示される、ファイル命名ルールをユーザが設定するためのUI画面(以下、「ファイル命名ルール設定画面」と呼ぶ。)の一例を示す図である。図13に示すファイル命名ルール設定画面1300は、初期表示状態を示しており、前述のフォルダ振り分けルール設定画面500と同様の画面構成となっている。すなわち、ファイル命名ルール設定画面1300も、ルール編集領域1301、システムトークン領域1302、区切り文字トークン領域1303、カスタムトークン領域1304の4つの領域を有している。そして、ルール編集領域1301にはトークンドロップエリア1305が存在し、さらに画面下部には、設定されたファイル命名ルールを確定・保存するための「保存」ボタン1306が存在している。以下、フォルダ振り分けルール設定画面500と異なる点を中心に説明を行う。
ファイル命名ルールの作成も、システムトークン領域1302、区切り文字領域1303、カスタムトークン領域1304に表示されている各種トークンをドラッグ&ドロップして、ルール編集領域1301に配置することによって行う。フォルダ振り分けルール設定画面500との違いは、ファイル名の場合は階層構造となっておらず、新たなトークンをルール編集領域1301に追加したとしても、トークンドロップエリアが複数表示されることはないという点である。
ルール編集領域1301に配置された1又は複数のトークンは、単一のファイル名の構成要素となる。つまり、設定されたトークンが複数の場合には、各トークンの属性値を連結することで1つのファイル名が生成されることになる。
いま、図13に示すファイル命名ルール設定画面1300のカスタムトークン領域1304には、「会社名」を属性名とするカスタムトークン1311及び「見積書」を属性名とするカスタムトークン1312が表示されている。これら2つのカスタムトークンのうち、「会社名」のカスタムトークン1311は、前述のフォルダ振り分けルール設定画面500にて作成されたカスタムトークン1202に対応している。すなわち、フォルダの振り分けルールの設定時に作成されたカスタムトークンが、ファイル命名ルール設定時にも利用可能なカスタムトークンとして表示されたものである。同様に、ファイル命名ルール設定画面1300のカスタムトークン領域1304に表示されている「見積書」のカスタムトークン1312も、その作成以降は、フォルダ振り分けルール設定画面500を開いた際にそのカスタムトークン領域504に表示されることになる。このようにフォルダ振り分けルール設定画面とファイル命名ルール設定画面との間でカスタムトークンを共有させることができる。
<ファイル化時のプロパティ設定>
次に、スキャン画像等をファイル化する際のプロパティ設定における具体的な処理の流れについて説明する。ここで、プロパティとは、ファイル化対象のデータ毎に必要なファイル名、フォルダパス、メタデータなどを指す。例えば、ある文書をスキャンしてファイル化し、ストレージサーバ130に保存する場合、ユーザは上述のようにして設定した保存先フォルダの振り分けルール及びファイル命名ルールが反映されたプロパティ設定画面を介して、必要なプロパティを設定することになる。
図14は、プロパティ設定画面の一例を示す図である。図14に示すプロパティ設定画面1400は初期表示状態であり、プレビューペイン1401とプロパティペイン1402の2ペイン構成となっている。いま、プレビューペイン1401内には「御見積書」の帳票のスキャン画像がプレビュー表示されている。プレビューペイン1401では、スキャン画像をスクロール・ズームして、当該スキャン画像における任意の位置を表示させることができる。プロパティペイン1402は、処理対象のスキャン画像に対して付与すべきプロパティを表示・編集するためのペインである。いま、プロパティペイン1402内には、フォルダパス表示領域1403、ファイル名表示領域1404、フォルダパスに対応する属性値入力フィールド1405、ファイル名に対応する属性値入力フィールド1406が表示されている。そして、フォルダパス表示領域1403に表示されている「/tokita/{会社名}/2020.02.27」は、前述のフォルダ振り分けルール設定画面500で設定されたフォルダ振り分けルールに基づいている。また、ファイル名表示領域1404に表示されている「{見積書}_20200227_{会社名}_1」はファイル命名ルール設定画面1300で設定されたファイル名の命名ルールに基づいている。各ルールに基づくフォルダパスとファイル名の表示の詳細については後述する。
<プロパティ設定処理の流れ>
図15は、MFP110上で上述のプロパティ設定画面1400を介して、ユーザがファイルのプロパティを設定する際の処理の流れを示すフローチャートである。本フローは、MFP110の表示制御部421が、プロパティ設定画面1400を開く旨のユーザ指示を受け付けたことをトリガーとしてその実行を開始する。いま、フォルダ振り分けルールとファイル命名ルールは、それぞれ図16(a)(b)及び(c)の設定画面において示す以下の内容が設定されているものとする。
≪フォルダ振り分けルールの設定内容≫
「『ログインユーザの表示名』(システムトークン)/『会社名』(カスタムトークン)/『年』(システムトークン)『ピリオド』(区切り文字トークン)『月』(システムトークン)『ピリオド』(区切り文字トークン)『日』(システムトークン)」
≪ファイル命名ルールの設定内容≫
「『見積書(カスタムトークン)』『アンダーバー(区切り文字トークン)』『年(システムトークン)』『月(システムトークン)』『日(システムトークン)』『アンダーバー(区切り文字トークン)』『会社名(カスタムトークン)』」
≪会社名(カスタムトークン)のカスタムトークン正規化ルールの設定内容≫
「表示名:会社名、デフォルト値:空、データ抽出規則:“.+(?=株式会社)|(?<=株式会社).+”(先頭末尾の株式会社を削除する)、データ検証規則:“.+”(空ではない)」
以下、図15のフローに沿って詳しく説明する。なお、以下の説明において記号「S」はステップを表すものとする。
まず、S1501にて、ユーザが設定したフォルダ振り分けルールの情報が取得される。続くS1502では、ユーザが設定したファイル命名ルールの情報が取得される。次のS1503とS1504では、S1501及びS1502で取得した情報に含まれるシステムトークンの数だけその属性値を取得する処理が繰り返される。具体的には、システムトークンに対応したユーザの環境変数に対応する文字列が、MFP連携サーバ120のデータ管理部434から取得されることになる。例えば、システムトークン「年」、「月」、「日」に対しては、スキャンした日付を表す文字列“2020”、“2”、“27”がそれぞれ取得される。また、システムトークン「ログインユーザの表示名」に対しては、システムに登録されたユーザのユーザ名を表す文字列“tokita”が取得される。上述の例の場合には、フォルダ振り分けルールの中に4個、ファイル命名ルールの中に3個、システムトークンが含まれるので、属性値の取得が7回繰り返されることになる。取得した各ルールの中にシステムトークンが含まれない場合は、S1503及びS1504の処理をスキップし、S1505へ進む。システムトークンは、カスタムトークンや区切り文字トークンとは違い、システムの設定に応じて属性値が動的に変わる。そのため、システムトークン毎の対応する文字列(属性値)を、システム設定に変更がある都度、更新しておく必要がある。
S1505では、S1501で取得したフォルダ振り分けルール及びS1504にて取得したシステムトークン毎の文字列を使用して、フォルダパスが生成される。続くS1506では、S1502で取得したファイル命名ルール及びS1504で取得したシステムトークン毎の文字列を使用して、ファイル名が生成される。このとき、区切り文字トークンについては、ピリオドやスペースといった該当する区切り文字が入る。また、カスタムトークンについては、対応する属性名の文字列が暫定的に入る。
次のS1507では、前述のプロパティ設定画面1400がクライアントPC111のディスプレイ(不図示)上に表示される。図17は、プロパティ設定画面表示処理の詳細を示すフローチャートである。以下、図17のフローに沿って詳しく説明する。
S1701では、S1505で生成したフォルダパスが、プロパティ設定画面1400のフォルダパス表示領域1403に表示される。前述のとおり、図14の例では「/tokita/(会社名)/2020.02.27」が表示されることになる。この場合において、「ログインユーザの表示名」をその属性名とするシステムトークンに対しては、文字列「tokita」が入っている。また、「会社名」をその属性名とするカスタムトークンに対しては、例えばスキャン画像から所望のテキストブロックを選択することによって文字列が入るものなので、現段階では属性名を示す「会社名」の文字列が仮に入っている。そして、「年」、「月」、「日」をそれぞれ属性名とする各システムトークンに対しては、プレビューペイン1401内のスキャン画像が取得された日付を表す“2020”、“02”、“27”の各数字が、区切り文字トークンである“.(ピリオド)”を挟んで入っている。スキャンを実行した日が変われば、その都度、これらシステムトークンに対して割り当てられる数字は変わることになる。
S1702では、S1501で取得したフォルダ振り分けルールに、カスタムトークンが含まれるか否かが判定される。カスタムトークンが含まれていればS1703に進み、含まれていなければS1705に進む。上述の例では、「会社名」を属性名とするカスタムトークンが含まれているので、S1703に進むことになる。
S1703及びS1704では、フォルダ振り分けルールに含まれるカスタムトークンの数の分だけ、カスタムトークンのための属性値入力フィールド1405を表示する処理が繰り返される。上述の例では、フォルダ振り分けルールに含まれるカスタムトークンは1つなので、表示される属性値入力フィールドも1つであるが(図14を参照)、複数のカスタムトークンが含まれていた場合は複数の属性値入力フィールドが表示されることになる。なお、フォルダ振り分けルールにカスタムトークンが含まれていない場合(S1702でNo)は、属性値入力フィールドは表示されない。
次のS1705では、S1506で生成したファイル名が、プロパティ設定画面1400のファイル名表示領域1404に表示される。前述のとおり、図14の例では「{見積書}_20200227_{会社名}_1」が表示されることになる。この場合において、「年」、「月」、「日」のシステムトークンに対しては、プレビューペイン1401内のスキャン画像が取得された日付を表す“2020”、“02”、“27”の各数字が、区切り文字を用いることなく繋げて表示されている。また、「見積書」と「会社名」をそれぞれ属性名とするカスタムトークンについては、上述のとおり、それぞれの属性名を示す文字列が仮に入っている。
S1706では、S1502で取得したファイル命名ルールに、カスタムトークンが含まれるか否かが判定される。カスタムトークンが含まれていればS1707に進み、含まれていなければ本処理を抜ける。ここでは上述のとおり、「見積書」と「会社名」をそれぞれ属性名とするカスタムトークンが含まれているので、S1707に進むことになる。
S1707及びS1708では、ファイル命名ルールに含まれるカスタムトークンの数の分だけ、カスタムトークンのための属性値入力フィールド1406を表示する処理が繰り返される。上述の例では、ファイル命名ルールに含まれるカスタムトークンの数は2つなので、表示される属性値入力フィールド1406の数も2つとなる(図14を参照)。なお、ファイル命名ルールにカスタムトークンが含まれていない場合は(S1706でNo)、属性値入力フィールド1406は表示されない。
以上が、プロパティ設定画面表示処理の内容である。このように本実施形態では、フォルダパスやファイル名のためのルールを作成する際、共通のトークン(カスタムトークン、システムトークン)を用いることができる。そして、共通のトークンが用いられていたとしても、プロパティペイン1402においてはフォルダパスとファイル名とで区別して表示されることになる。
図18は、上述のプロパティ設定画面表示処理が終了した後のプロパティ設定画面1400において、ユーザによってカスタムトークンの属性値が入力される様子を示している。各カスタムトークンに対応する属性値入力フィールド1405/1406には、属性名1801、属性値1802、属性値に対応する切り抜き画像1803が表示される。カスタムトークンの属性値(文字列)を包含するテキストブロックを、プレビューペイン1401からユーザが未選択のとき、「見積書」を属性名とするカスタムトークンの属性値入力フィールド1406のように、属性値1802は「なし(空)」の表示となる。また、属性値に対応する切り抜き画像1803もブランクとなる。
カスタムトークンの属性値を入力するユーザは、まず、プロパティペイン1402に表示されている属性値入力フィールドの中から、対象とするカスタムトークンの属性値入力フィールドを選択する。いま、図18では属性値入力フィールド1405が選択され、ハイライト表示されている。この状態で、ユーザは、カスタムトークンの属性値(文字列)を含むテキストブロックを、プレビューペイン1401に表示されたスキャン画像から指定(例えばクリック操作)する。クリック操作がなされたテキストブロックは、プレビューペイン1401内で枠線や色を付与したりしてハイライト表示される。これと共に、プロパティペイン1402内の選択中の属性値入力フィールド1405には、指定されたテキストブロックに含まれる文字列が、属性値1802として表示される。このとき、属性値1802には、前述の「カスタムトークン正規化ルール設定画面」にて設定されたデータ抽出規則及びデータ検証規則が適用された後の値が表示される。さらに、当該テキストブロックに対応する画像部分が、属性値に対応する切り抜き画像1803として表示される。こうして、カスタムトークンに属性値が入力されると、その内容が、フォルダパス表示領域1403やファイル名表示領域1404に反映される。
ここで、図25に示すフローチャートを参照して、ユーザによって選択されたテキストブロックの値が属性値入力フィールドに入力される処理を説明する。なお、以下の説明において記号「S」はステップを表すものとする。
まず、S2501では、ユーザによるテキストブロックの選択操作が検知される。続くS2502では、属性値入力フィールドが選択されているかが判定される。選択されていない場合はS2501に戻る。選択されている場合は、S2503に遷移する。
S2503では、ユーザが選択したテキストブロックのOCR文字列が取得される。具体的には、連携サービスリクエスト部423からMFP連携サーバ120に対し、当該選択に係るテキストブロックの解析リクエストが送信され、そのリクエストに基づいて画像処理部432がOCR処理を実行する。そして、OCR処理の実行結果が連携サービスリクエスト部423に返され、表示制御部421が当該実行結果を取得する。例えば、プロパティペイン1402にて、「会社名」を属性名とするカスタムトークンの属性値入力フィールド1405が選択された状態で、プレビューペイン1401にてユーザが、「プラスティック金型株式会社」のテキストブロック1804をクリックする。すると、当該テキストブロック1804に対して上述の通りにOCR処理が実行され、OCR文字列として「プラスティック金型株式会社」が取得されることになる。
続いて、S2504では、選択されている属性値入力フィールドに対し、文字列抽出規則が設定されているかが判定される。設定されていない場合はS2507に遷移し、設定されている場合はS2505に遷移する。
S2505では、設定されている文字列抽出規則が取得される。ここでは「商号に含まれる“株式会社”を削除する」という内容の文字列抽出規則が取得されたものとする。続くS2506では、S2503にて取得されたOCR文字列から文字列抽出規則に則り、属性値となるデータが抽出される。いま、「プラスティック金型株式会社」のOCR文字列が取得されているので、そこから「株式会社」を除いた”プラスティック金型“が抽出されることになる。
次のS2507では、属性値入力フィールドに属性値が入力される。ここでは、属性値入力フィールド1405に対して、「プラスティック金型」の文字列が属性値として入力されることになる。このように属性値が入力されると、フォルダパス表示領域1403における「{会社名}」の部分が「プラスティック金型」に置き換わる。また、ファイル命名ルールにおいても「会社名」を属性名とするカスタムトークンが設定されていることから、その属性値入力フィールド1406に対して同期処理が施される。つまり、ファイル名表示領域1404における「{会社名}」の部分も同様に“プラスティック金型“へと置き換わることになる。なお、プレビューペイン1401から任意のテキストブロックを指定する以外の方法、例えば、属性値となる文字列をソフトキーボード(不図示)等を用いて手動で入力した場合も、同期処理は行われる。すなわち、共通のカスタムトークンに対してはその属性値の入力方法に関わらず、すべて同じ属性値が設定されることになる。なお、属性値が既に設定済みのカスタムトークンのための属性値入力フィールドを選択して、現在指定中のテキストブロックとは別のテキストブロックを指定すると、既存の属性値が新たに入力された属性値によって上書きされることになる。
続いて、S2508では、選択されている属性値入力フィールドに対し、文字列検証規則が設定されているかが判定される。設定されていない場合は、処理を終了する。設定されている場合は、S2509に遷移する。S2509では、設定されている文字列検証規則が取得される。そして、S2510では、S2507にて入力された属性値が、S2509にて取得した文字列検証規則に則り、検証される。検証した結果、属性値が不正の場合はS2511に遷移し、入力された属性値が不正である旨のメッセージが表示される(不図示)。一方、検証の結果に問題がなければ、本処理を終了する。
上述のような処理をすべてのカスタムトークンについて終えたユーザは、「送信」ボタン1805を押下する。これにより、プロパティ設定画面1400で設定されたフォルダパス及びファイル名の情報と共に、スキャン画像のデータがMFP110からMFP連携サーバ120へと送られる。そして、MFP連携サーバ120では、ストレージサーバアクセス部433が、受信した情報・データを利用し、スキャン画像のデータに指定されたファイル名を付与してファイル化し、クラウドサーバ130の指定されたフォルダに保存する。なお、カスタムトークンに対して属性値を設定しない空の状態でユーザが「送信」ボタン1805を押下した場合には、当該属性値の部分が空のままフォルダパス及びファイル名が生成されて保存されることになる。例えば、図18のプロパティ設定画面1400では、「見積書」を属性名とするカスタムトークンに対して属性値が設定されていない状態である。この状態のまま、「送信」ボタン1805が押下されると、MFP連携サーバ120は、プレビューペイン1401に表示中のスキャン画像のデータを以下の条件で、ストレージサーバ130に保存するようリクエストすることになる。
保存先フォルダ:「/tokita/プラスティック金型株式会社/2020.02.27」
ファイル名:「_20200227_プラスティック金型株式会社_1」
<スキャンプロファイル>
上述のようにして設定されるファルダ振り分けルール及びファイル命名ルールは、各種スキャンワークフロー毎に設定することが可能である。ここで、スキャンワークフローとは、帳票等の文書をスキャンして得られたスキャン画像のデータを特定の条件で特定の送信先(例えば、ストレージサーバ130)に送信するためのワークフローを意味する。各スキャンワークフローの条件や送信先の情報は、スキャンプロファイルによって管理される。ユーザは、スキャンプロファイルを事前に作成しておくことによって、所望のスキャンワークフローを簡便に実現することができる。
図19は、MFP110(或いはクライアントPC111)の操作部220に表示される、スキャンプロファイルを設定するためのUI画面(以下、「スキャンプロファイル設定画面」と呼ぶ。)の一例を示している。図19に示すスキャンプロファイル設定画面1900は、サイドメニュー領域1901とメニュー領域1902とで構成される。そして、サイドメニュー領域1901に表示された項目の中から「Scan」を選択すると、後述のスキャンプロファイルの追加・削除といった編集作業を行うためのUI画面(以下、「スキャンプロファイル編集画面」と呼ぶ。)へと遷移する。メニュー領域1902には、スキャンプロファイルに対応するアイコンが複数表示されている。ユーザがスキャンプロファイルを作成する都度、そのスキャンプロファイルに対応するアイコンがメニュー領域1902に追加される。またメニュー領域1902下部にあるボタン1903を押下すると表示しきれなかった別のスキャンプロファイルのアイコンが表示され閲覧可能となる。
なお、図19に示すスキャンプロファイル設定画面1900は、「user a」のユーザIDを持つユーザがMFP110にログインした際に表示されるUI画面である。ログインするユーザによって表示されるスキャンプロファイルが異なるようにしてもよいし、複数のユーザが共通で利用可能なスキャンプロファイルが存在するようにしてもよい。
ユーザが、スキャンプロファイル設定画面1900にて任意のスキャンプロファイルに対応するアイコンを選択した上で、スキャンの実行を指示したとする。すると、選択されたスキャンプロファイルに対応するファルダ振り分けルール及びファイル命名ルールに従ってフォルダ名及びファイル名を決定するプロパティ設定画面1400が表示される。例えば、アイコン1904が示すスキャンプロファイルに、以下のファルダ振り分けルールとファイル命名ルールが関連付けられていたとする。
フォルダ振り分けルール:「/{ログインユーザの表示名}/{会社名}/{年}{月}{日}/」
ファイル命名ルール:「{見積書}_{年}{月}{日}_{会社名}」
この場合、アイコン1904が選択された後に生成されたスキャン画像がプロパティ設定画面1400のプレビューペイン1401に表示される。そして、選択されたアイコン1904に対応するスキャンプロファイルに関連付けられている上記内容のファルダ振り分けルールがフォルダパス表示領域1403に表示される。また、同じスキャンプロファイルに関連付けられている上記内容のファイル命名ルールがファイル名表示領域1404に表示される。
≪スキャンプロファイルの作成≫
次に、スキャンプロファイルを作成する方法について説明する。ユーザは、例えばクライアントPC111を介してMFP連携サーバ120にログインし、ログイン後に表示されるメイン画面(不図示)からの画面遷移によって、図20に示すようなスキャンプロファイルの編集用のUI画面(以下、「編集画面」と表記。)を表示することが可能となる。図20に示す編集画面2000は、メニューリスト領域2001、プロファイル一覧領域2002、プロファイル設定領域2003を含む。プロファイル一覧領域2002には、作成中または作成済みのスキャンプロファイルが一覧表示される。プロファイル設定領域2003には、プロファイル一覧領域2002で一覧表示された中からユーザが選択したスキャンプロファイルの設定内容が表示される。プロファイル一覧領域2002及びプロファイル設定領域2003は、メニューリスト領域2001内の項目「スキャンプロファイル」を選択することによって表示される。
また、編集画面2000の上部にあるボタン2004を押下すると、図21に示すようなスキャンプロファイルを追加するためのUI画面(以下、「追加画面」と表記)が、編集画面2000に重畳して表示され、新たなスキャンプロファイルを追加することが可能となる。図21に示す追加画面2100には、複数の設定タブ2102が存在し、その中から1つのタブを選択すると、当該タブに含まれる複数の設定項目が表示される。図21の例では、「出力設定」のタブが選択された場合の設定項目が表示された状態を示している。表示されている設定項目のうち「ファイル名プレフィックス」2101には、「ファイル命名規則の設定」ボタン2103が表示されている。この「ファイル命名規則の設定」ボタン2103を押下することで、前述のファイル命名ルール設定画面1300が表示され、ファイル命名ルールの作成・編集が可能となる。
図22は、図21の追加画面2100内の「ワークフローの設定」のタブが選択された場合の設定項目が表示された状態を示している。表示されている設定項目の中には、「保存先フォルダの規則の設定」ボタン2201が含まれており、当該ボタン2201を選択することで、前述のフォルダ振り分けルール設定画面500が表示される。この際、既にファルダ振り分けルールが作成済みであると、「保存先フォルダの規則の設定」ボタン2201の周囲(前述の図10の例では直上)に、作成済みのフォルダ振り分けルールが表示される。
また、スキャンプロファイルの各種情報を設定した後、追加画面2100中に存在する「追加」ボタン2104を押下すると、追加画面2100が閉じて、今度はファイル化されたスキャン画像のデータの送信先を設定するためのUI画面(以下、「送信先設定画面」と呼ぶ。)に切り替わる。図23は、送信先設定画面の一例を示している。図23に示す送信先設定画面2300には、複数の送信先が一覧表示され、そのうちの1つを選択すると、当該選択に係る送信先の情報が、作成中のスキャンプロファイルに関連付けて保存される。
上記のようにしてスキャンワークフローを実現するのに必要な最低限の情報が設定されると、図20の編集画面2000に戻る。その際、プロファイル一覧領域2002には、新しく作成されたスキャンプロファイルが追加されて表示される。
<変形例>
次に、「会社名」や「日付」といった使用頻度が高い、特定の属性名が付されたカスタムトークンに対して文字列検証規則及び文字列抽出規則をユーザがより設定しやすくする態様を、変形例として説明する。ここで、本変形例に係る特定のカスタムトークンを、「属性種別カスタムトークン」と呼ぶこととする。
図26は、「会社名」をその属性名とする属性種別カスタムトークン2601をトークンドロップエリアにドロップしたときのフォルダ振り分けルール設定画面500の状態を示している。いま、ドロップされたカスタムトークンの下にプルダウン形式でコンテキストメニュー2602が表示されている。このコンテキストメニュー2602には、ラジオボタン2602a〜2602cが存在する。各ラジオボタンは、“データの正規化ルールを設定する”、“商号の除去(商号に含まれる“株式会社”等の文字を削除)”、“データの正規化ルールを設定しない”に対応している。例えば、データの正規化ルールを設定したいユーザはラジオボタン2602aを選択する。すると、属性種別カスタムトークンに予め関連付けられている文字列検証規則及び/又は文字列抽出規則が設定される。これによりユーザは、カスタムトークン正規化ルール設定画面2400を介さずとも、文字列検証規則や文字列抽出規則を付した所望のカスタムトークンを容易に設定することができる。一方、ラジオボタン2602cが選択されると、ドロップされた属性種別カスタムトークンに正規化ルールは設定されない。ラジオボタン2602bが選択されると、ドロップされた属性種別カスタムトークンに対して、商号に含まれる「株式会社」等の文字が自動で削除する設定が成される。
この属性種別カスタムトークンは、ユーザが選択したスキャンプロファイルやスキャン対象の文書タイプによって表示態様を変えてもよい。例えば、名刺スキャン用のスキャンプロファイルを作成するときに、フォルダ振り分けルールやファイル名振り分けルールに使用できる属性種別カスタムトークンは、「会社名」「部門」「名前」「電話番号」「メールアドレス」のみ表示されるようにする、といった具合である。また、コンテキストメニュー内の選択肢の中に所望のルールがなかった場合にユーザが正規表現など自由にカスタマイズできるよう、そのためのテキストフィールドを設けてもよい。
さらには、プロパティ設定画面1400のプレビューペイン1401においてテキストブロックを選択するタイミングで、正規化ルールをカスタムトークンに設定できるようにしてもよい。図27は、「会社名」をその属性名とする属性種別カスタムトークンをフォルダ振り分けルール及びファイル名ルールに設定したときのプロパティ設定画面1400を示している。いま、属性値入力フィールド2701が選択されている状態であり、ハイライト表示されている。この状態でユーザがテキストブロック2702をマウスオーバーした時、当該テキストブロック2702の下にポップアップメニュー2703が表示される。このときポップアップメニュー2703に表示される内容は、「会社名」の属性種別カスタムトークンに予め関連付けられていた文字列検証規則及び/又は文字列抽出規則である。この例ではユーザは、表示されたポップアップメニュー内の“商号の除去”を選択することで、商号に含まれる“株式会社”の文字を削除する正規化ルールを設定することができる。このように、属性値の入力時に正規化ルールの設定を行えるようにしてもよい。
本変形例によれば、カスタムトークンに対して正規化ルールを設定する際の手間が省け、ユーザは文字列検証規則や文字列抽出規則をより利用しやすくなる。
以上のとおり本実施形態によれば、文書のスキャン画像等をファイル化して保存する際に必要となる、ファルダ振り分けルールやファイル命名ルールを、ユーザは簡便に作成したり編集したりすることができる。
その他の実施例
本発明の目的は以下の処理を実行することによっても達成される。即ち、上述した実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す処理である。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施例の機能を実現することになり、そのプログラムコード及び該プログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
110 MFP
111 クライアントPC
120 MFP連携サーバ
130 ストレージサーバ
420 アディショナル機能モジュール
421 表示制御部

Claims (12)

  1. ファイルをフォルダに振り分けて保存するための情報処理装置であって、
    前記保存の際に用いるプロパティ情報に関するルールを設定するためのユーザインタフェース画面の表示を制御する表示制御手段を有し、
    前記ユーザインタフェース画面には、前記ルールを編集するための第1エリアと、ユーザが選択可能な単位アイテムを表示する第2エリアとが少なくとも存在し、
    前記単位アイテムは、前記プロパティ情報を構成する文字列をユーザが設定するための単位要素であり、
    前記単位アイテムは、ユーザが設定可能な任意の属性の文字列に対応する特別アイテムを含み、
    前記ルールは、前記第2エリアからユーザによって選択された前記単位アイテムが、当該ユーザが指定した前記第1エリアにおける所定の位置に配置されることで作成され、
    前記表示制御手段は、前記特別アイテムについての属性名がユーザによって入力されると、前記第1エリアに表示されている編集中の前記ルールにおけるユーザが指定した位置に、入力された前記属性名を持つ前記特別アイテムを配置し、当該配置された前記特別アイテムを前記第2エリアに追加する、
    ことを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記単位アイテムは、前記特別アイテム、および予め決まった属性の文字列に対応する一般アイテムを含むことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記表示制御手段は、第1のプロパティ情報に関するルールを設定するための前記ユーザインタフェース画面にて前記特別アイテムが前記第2エリアに追加された場合において、前記第1のプロパティ情報とは異なる第2のプロパティ情報に関するルールを設定するための前記ユーザインタフェース画面を表示する場合、その前記第2エリアに、前記第1のプロパティ情報に関するルールを設定する際に設定された前記特別アイテムを表示する、ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
  4. ユーザによる前記指定は、前記第2エリアから任意の単位アイテムをドラッグ操作して、前記第1エリアにドロップ操作することによって実現され、
    前記第1エリアにおける前記所定の位置は、前記ドロップ操作を行うために予め用意された位置である、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  5. 前記プロパティ情報はフォルダパスであり、
    前記ルールは、前記フォルダパスに使用する1又は複数の文字列及びフォルダの階層構造を特定するルールである、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  6. 前記プロパティ情報はファイル名であり、
    前記ルールは、前記ファイル名に使用する1又は複数の文字列を特定するルールである、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  7. 前記ファイルは、少なくともスキャン機能を有する情報処理装置から取得されたスキャンデータであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  8. 前記スキャンデータは、前記ルールに従って、外部のサーバが管理するフォルダに保存されることを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
  9. 前記特別アイテムに関連付けて入力された属性名を正規化するための正規化ルールを設定する設定手段を更に有し、
    前記特別アイテムに関連付けて入力された属性名は、前記正規化ルールに従って、修正される、
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  10. 前記特別アイテムに関連付けて入力された前記属性名が規定の形式に合っていない場合にその旨をユーザに通知する通知手段をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載の情報処理装置。
  11. ファイルをフォルダに振り分けて保存するための情報処理装置として機能させるためのプログラムであって、
    前記保存の際に用いるプロパティ情報に関するルールを設定するためのユーザインタフェース画面の表示を制御する表示制御手段を有し、
    前記ユーザインタフェース画面には、前記ルールを編集するための第1エリアと、ユーザが選択可能な単位アイテムを表示する第2エリアとが少なくとも存在し、
    前記単位アイテムは、前記プロパティ情報を構成する文字列をユーザが設定するための単位要素であり、
    前記単位アイテムは、ユーザが設定可能な任意の属性の文字列に対応する特別アイテムを含み、
    前記ルールは、前記第2エリアからユーザによって選択された前記単位アイテムが、当該ユーザが指定した前記第1エリアにおける所定の位置に配置されることで作成され、
    前記表示制御手段は、前記特別アイテムについての属性名がユーザによって入力されると、前記第1エリアに表示されている編集中の前記ルールにおけるユーザが指定した位置に、入力された前記属性名を持つ前記特別アイテムを配置し、当該配置された前記特別アイテムを前記第2エリアに追加する、
    ことを特徴とする情報処理装置として機能させるためのプログラム。
  12. ファイルをフォルダに振り分けて保存するための情報処理装置の制御方法であって、
    前記保存の際に用いるプロパティ情報に関するルールを設定するためのユーザインタフェース画面の表示を制御する表示制御ステップを有し、
    前記ユーザインタフェース画面には、前記ルールを編集するための第1エリアと、ユーザが選択可能な単位アイテムを表示する第2エリアとが少なくとも存在し、
    前記単位アイテムは、前記プロパティ情報を構成する文字列をユーザが設定するための単位要素であり、
    前記単位アイテムは、ユーザが設定可能な任意の属性の文字列に対応する特別アイテムを含み、
    前記ルールは、前記第2エリアからユーザによって選択された前記単位アイテムが、当該ユーザが指定した前記第1エリアにおける所定の位置に配置されることで作成され、
    前記表示制御ステップは、前記特別アイテムについての属性名がユーザによって入力されると、前記第1エリアに表示されている編集中の前記ルールにおけるユーザが指定した位置に、入力された前記属性名を持つ前記特別アイテムを配置し、当該配置された前記特別アイテムを前記第2エリアに追加する、
    ことを特徴とする情報処理装置として機能させるためのプログラム。
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