JP2021160802A - 包装袋、包装袋の製造方法、及び、包装材 - Google Patents

包装袋、包装袋の製造方法、及び、包装材 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた金属光沢感を有し、レーザー光による加工性に優れた包装袋を得る。【解決手段】レーザーカット性フィルム(A)、レーザー非カット性フィルム(A)、及び、光輝性印刷層を備える積層体Aを含み、レーザー非カット性フィルム(A)同士が内層側として部分的に接着された接着領域と、被収容物を収容するための非接着領域とを有し、非接着領域における包装袋の総厚みが、60μm以上300μm以下であり、非接着領域の一部に、レーザーカット性フィルム(A)が切断され、レーザー非カット性フィルム(A)が切断されていない領域を有する。【選択図】図6

Description

本発明は、包装袋及び該包装袋の製造方法、並びに、該包装袋に用いられる包装材に関する。
食品、洗剤などの液体状の被収容物を密封したパウチ等の包装袋には、はさみなどの道具を使うことなく、手で容易に切り裂き開封できるように、切れ目線が設けられる場合がある。この切れ目線は、種々の方法で形成することができるが、容易かつ正確に切れ目線を形成することができるとの観点から、レーザー加工により形成されることが多い(例えば、特許文献1,2)。
レーザー加工による切れ目線の形成では、製袋前の包装材に対して外側層側からレーザー照射が行われる。このレーザー照射では、外層側のフィルムがレーザー光を吸収して切断される一方で、内層側のヒートシール性を有するフィルムはレーザー光を透過するので切断されない。このため、レーザー照射後の包装材を用いて包装袋を形成しても、内容物の密封性が確保される。
上記の包装袋では、ガスバリア性、遮光性、及び、金属光沢感のある意匠性を付与するために、アルミ箔や金属蒸着膜を有する樹脂フィルムを積層させることが知られている。
特開平11−278556号公報 特開2000−85791号公報
レーザーを用いた切れ目線の形成では、外層のフィルムに確実に切れ目線を形成するとともに切れ目線幅を調整するために、レーザー光を集光して加工が行われる。しかしながら、アルミ箔や金属蒸着膜を積層させた包装材では、レーザー光がアルミ箔や金属蒸着膜により反射される。特に、金属光沢感のある意匠性を得るために外層フィルム近傍にアルミ箔や金属蒸着膜が配置される場合には、レーザー光の焦点とアルミ箔等が近接するため、反射が顕著となる。集光されているレーザー光がアルミ箔や金属蒸着膜により反射されて再度外層側のフィルムに入射することにより、外層側のフィルムがレーザー光を吸収して切断されてしまう。この結果、切れ目線幅が設計値よりも大きくなったり、切れ目線のエッジが乱雑になったりするなど、加工精度が悪いことが問題となっていた。
また、レーザー照射により切れ目線などのレーザー加工線が形成された包装材を用いて製袋する場合、レーザー加工線の位置ずれなどが発生しやすく、袋の開封性が良好でなくなるなどの問題が発生する虞があった。
本発明は、優れた金属光沢感を有しつつ、レーザー光による加工性に優れた包装袋及び該包装袋の製造方法、該包装袋に用いることができる包装材を提供することを目的とする。
本発明者らが検討した結果、下記構成の包装袋とすることにより、包装袋に優れた金属光沢感を付与することができ、更にレーザー加工精度や位置合わせ精度などの加工性が向上することを見出した。
上記課題を解決するために、本発明は、以下の[1]〜[10]を提供する。
[1]レーザーカット性フィルム(A)及びレーザー非カット性フィルム(A)を備えてなる積層体Aを含む包装袋であって、前記積層体Aは、前記レーザーカット性フィルム(A)と前記レーザー非カット性フィルム(A)との間、又は、前記レーザーカット性フィルム(A)の前記レーザー非カット性フィルム(A)とは反対側に、光輝性印刷層を備え、前記包装袋は、前記レーザー非カット性フィルム(A)同士が内層側として部分的に接着された接着領域と、被収容物を収容するための非接着領域とを有し、前記非接着領域における前記包装袋の総厚みが、60μm以上300μm以下であり、前記非接着領域の一部に、前記レーザーカット性フィルム(A)が切断され、前記レーザー非カット性フィルム(A)が切断されていない領域を有する、包装袋。
[2]レーザーカット性フィルム(A)及びレーザー非カット性フィルム(A)を備えてなる積層体Aと、レーザーカット性フィルム(B)及びレーザー非カット性フィルム(B)を備えてなる積層体Bとを含む包装袋であって、前記積層体Aは、前記レーザーカット性フィルム(A)と前記レーザー非カット性フィルム(A)との間、又は、前記レーザーカット性フィルム(A)の前記レーザー非カット性フィルム(A)とは反対側に、光輝性印刷層を備え、前記包装袋は、前記レーザー非カット性フィルム(A)と前記レーザー非カット性フィルム(B)とが内層側となるように配置され、前記レーザー非カット性フィルム(A)と前記前記レーザー非カット性フィルム(B)とが部分的に接着された接着領域と、被収容物を収容するための非接着領域とを有し、前記非接着領域における前記包装袋の総厚みが、60μm以上300μm以下であり、前記非接着領域の一部に、前記レーザーカット性フィルム(A)及び前記レーザーカット性フィルム(B)が切断され、前記レーザー非カット性フィルム(A)及び前記レーザー非カット性フィルム(B)が切断されていない領域を有する、包装袋。
[3]前記レーザーカット性フィルム(B)と前記レーザー非カット性フィルム(B)との間、又は、前記レーザーカット性フィルム(B)の前記レーザー非カット性フィルム(B)とは反対側に、印刷層を備える[2]に記載の包装袋。
[4]前記積層体Aが、金属蒸着膜または金属箔を含まない、[1]〜[3]のいずれかに記載の包装袋。
[5]前記積層体Bが、金属蒸着膜または金属箔を含まない、[2]または[3]に記載の包装袋。
[6]前記光輝性印刷層が、金属鱗片を含む[1]〜[5]のいずれかに記載の包装袋。
[7][1]に記載の包装袋の製造方法であって、前記レーザー非カット性フィルム(A)同士を内層側として部分的に接着させて、前記積層体Aの前記レーザー非カット性フィルム(A)が接着された接着領域と、被収容物を収容するための非接着領域とを形成する工程と、一方の前記レーザーカット性フィルム(A)側から炭酸ガスレーザーを用いてレーザー光を照射して、前記レーザー光が照射された側の前記積層体Aにおいて、前記包装袋の面内の一部分の厚み方向で、前記レーザーカット性フィルム(A)が切断され、前記レーザー非カット性フィルム(A)が切断されていない領域を形成するとともに、前記レーザー光が照射された側と反対側の前記積層体Aにおいて、前記包装袋の面内の一部分の厚み方向で、前記レーザーカット性フィルム(A)が切断され、前記レーザー非カット性フィルム(A)が切断されていない領域を形成する工程と、を含む、包装袋の製造方法。
[8][2]または[3]に記載の包装袋の製造方法であって、前記積層体Aの前記レーザー非カット性フィルム(A)と、前記積層体Bの前記レーザー非カット性フィルム(B)とが内層側となるように対向するように配置し、前記レーザー非カット性フィルム(A)と前記レーザー非カット性フィルム(B)とを部分的に接着させて、前記レーザー非カット性フィルム(A)及び前記レーザー非カット性フィルム(B)が接着された接着領域と、被収容物を収容するための非接着領域とを形成する工程と、前記レーザーカット性フィルム(A)側、または、前記レーザーカット性フィルム(B)側から炭酸ガスレーザーを用いてレーザー光を照射して、前記包装袋の面内の一部分の厚み方向で、前記レーザーカット性フィルム(A)が切断され、前記レーザー非カット性フィルム(A)が切断されていない領域を形成するとともに、前記包装袋の面内の一部分の厚み方向で、前記レーザーカット性フィルム(B)が切断され、前記レーザー非カット性フィルム(B)が切断されていない領域を形成する工程と、を含む、包装袋の製造方法。
[9][1]〜[6]のいずれかに記載の包装袋に用いる包装材であって、レーザーカット性フィルム(A)、光輝性印刷層、及び、レーザー非カット性フィルム(A)を備え、前記光輝性印刷層は、前記レーザーカット性フィルム(A)と前記レーザー非カット性フィルム(A)との間、又は、前記レーザーカット性フィルム(A)の前記レーザー非カット性フィルム(A)とは反対側に位置する包装材。
[10]前記レーザー非カット性フィルム(A)がヒートシール性を有する[9]に記載の包装材。
本発明によれば優れた金属光沢感を有しつつ、レーザー光による加工性に優れた包装袋及び該包装袋の製造方法、並びに、該包装袋に用いることができる包装材を得ることができる。
本発明の第1の態様に係る包装袋(ピロー袋)を背面から見たときの平面図である。 積層体Aの一例の断面概略図である。 積層体Aの一例の断面概略図である。 積層体Aの一例の断面概略図である。 積層体Aの一例の断面概略図である。 第1の態様に係る包装袋において、レーザー加工領域を含んで包装袋を切断した場合の断面概略図である。 本発明の第2の態様に係る包装袋(パウチ)の平面図である。 積層体Bの一例の断面概略図である。 積層体Bの一例の断面概略図である。 積層体Bの一例の断面概略図である。 第2の態様に係る包装袋において、レーザー加工領域を含んで包装袋を切断した場合の断面概略図である。
[包装袋]
本発明の第1の態様は、レーザーカット性フィルム(A)及びレーザー非カット性フィルム(A)を備えてなる積層体Aを含む包装袋であって、積層体Aは、前記レーザーカット性フィルム(A)と前記レーザー非カット性フィルム(A)との間、又は、前記レーザーカット性フィルム(A)の前記レーザー非カット性フィルム(A)とは反対側に、光輝性印刷層を備え、前記包装袋は、前記レーザー非カット性フィルム(A)同士が内層側として部分的に接着された接着領域と、被収容物を収容するための非接着領域とを有し、前記非接着領域における前記包装袋の総厚みが、60μm以上300μm以下であり、前記非接着領域の一部に、前記レーザーカット性フィルム(A)が切断され、前記レーザー非カット性フィルム(A)が切断されていない領域を有する包装袋である。
本発明の第2の態様は、レーザーカット性フィルム(A)及びレーザー非カット性フィルム(A)を備えてなる積層体Aと、レーザーカット性フィルム(B)及びレーザー非カット性フィルム(B)を備えてなる積層体Bとを含む包装袋であって、積層体Aは、前記レーザーカット性フィルム(A)と前記レーザー非カット性フィルム(A)との間、又は、前記レーザーカット性フィルム(A)の前記レーザー非カット性フィルム(A)とは反対側に、光輝性印刷層を備え、前記包装袋は、前記レーザー非カット性フィルム(A)と前記レーザー非カット性フィルム(B)とが内層側となるように配置され、前記レーザー非カット性フィルム(A)と前記前記レーザー非カット性フィルム(B)とが部分的に接着された接着領域と、被収容物を収容するための非接着領域とを有し、前記非接着領域における前記包装袋の総厚みが、60μm以上300μm以下であり、前記非接着領域の一部に、前記レーザーカット性フィルム(A)及び前記レーザーカット性フィルム(B)が切断され、前記レーザー非カット性フィルム(A)及び前記レーザー非カット性フィルム(B)が切断されていない領域を有する、包装袋である。
本発明の包装袋の用途は特に限定されるものではないが、例えば食品、医薬品、化粧品等を収容する袋に好適に用いることができる。被収容物は特に限定されるものではなく、液体、粉末、顆粒、固体などの種々の形状の被収容物を収容する包装袋に適用される。
本発明の包装袋の形状は、特に限定されない。包装袋の形状の例としては、ピロー袋、三方シール袋、四方シール袋、パウチ、ガゼット袋等が挙げられる。
本発明の包装袋は、コーヒースティック、スティック状に個包装された医薬品や健康食品など、全体の厚みが比較的薄い軽包装に特に好適に使用される。
[第1の態様に係る包装袋]
第1の態様に係る包装袋の構成を、ピロー袋を例に挙げて以下で説明する。
図1は、ピロー袋を背面から見たときの平面図である。ピロー袋(包装袋)10は、1枚の長方形のシート状の包装材をシールすることにより製袋される。
<積層体A(包装材)>
上記包装材は、積層体Aからなる。積層体Aは、少なくとも、レーザーカット性フィルム(A)、レーザー非カット性フィルム(A)、及び、光輝性印刷層を備えてなる。
図2は、積層体Aの一例の断面概略図である。図2の積層体A(符号30)は、レーザー非カット性フィルム(A)32、光輝性印刷層34、レーザーカット性フィルム(A)36がこの順で積層される。図2の変形例として、図3に示す積層体A(符号40)ように、光輝性印刷層34とレーザー非カット性フィルム(A)32との間に、更にレーザーカット性フィルム(A’)38が設けられていても良い。あるいは、図4に示す積層体A(符号50)ように、光輝性印刷層34とレーザーカット性フィルム(A)36との間に、更にレーザーカット性フィルム(A’)38が設けられていても良い。
図5は、積層体Aの別の例の断面概略図である。図5の積層体A(符号60)は、レーザー非カット性フィルム(A)32、レーザーカット性フィルム(A)36、光輝性印刷層34がこの順で積層される。
光輝性印刷層34を視認できるようにする観点から、光輝性印刷層34よりも外層側に形成される層は、面内の少なくとも一部が光透過性を有する。また、積層体Aを構成する各層は、炭酸ガスレーザー光の波長域の光を透過することができる。
積層体Aは、光輝性印刷層とレーザー非カット性フィルム(A)との間や、光輝性印刷層とレーザーカット性フィルム(A)との間に、ガスバリア層を有していても良い。ただし、積層体Aは、金属蒸着膜または金属箔を含まないことが好ましい。
第1の態様の包装袋(ピロー袋10)は、レーザー非カット性フィルム(A)を内層側として成形され、レーザー非カット性フィルム(A)同士を部分的にシール(接着)して作製される。ピロー袋10のシール部(接着領域)には、下シール部12、上シール部14、及び、背シール部16がある。下シール部12、上シール部14、背シール部16及び側縁部18a,18bで囲まれる領域が非接着領域20であり、被収容物を収納する収容空間になる。なお、下シール部12及び背シール部16が形成された時点では、上シール部14の辺14aは、内容物を収容するための開口となっている。
非接着領域における包装袋の総厚みが、60μm以上300μm以下である。図1のピロー袋10の非接着領域では、積層体Aが2枚重なっている。第1の態様において、「非接着領域における包装袋の総厚み」とは、2枚重なった積層体Aの厚みの合計に相当する。つまり、「非接着領域における包装袋の総厚み」とは、積層体Aの厚みの2倍に相当する。「積層体Aの厚み」とは、積層体Aを構成する各層(詳細には後述する)を合計した厚みに相当する。総厚みは、70μm以上であることが好ましく、80μm以上であることがより好ましい。また、総厚みは、250μm以下であることが好ましく、200μm以下であることがより好ましい。
第1の態様において、非接着領域の一部にレーザー加工領域22を有する。レーザー加工領域22は、切れ目線である。図1のピロー袋10においては、レーザー加工領域22は、上シール部14近傍で、上シール部14の辺14aと略平行に設けられる。
レーザー加工領域22が切れ目線である場合は、切断を特定方向に誘導しやすくする観点から、レーザー加工領域22は図1に示すように直線状であることが特に好ましい。ただし、本発明はこれに限定されず、レーザー加工領域22は、例えば曲線状や波線状であっても良い。また、レーザー加工領域22は連続線であっても良く、ドット状などの不連続線であっても良い。
レーザー加工領域22の幅及び長さは、包装袋の用途、レーザー加工領域の形成位置、開封性等に応じて適宜設定することができる。レーザー光のビーム径、開封性、意匠性などを考慮すると、レーザー加工領域22の幅は0.1mm〜2mmであることが好ましい。
レーザー加工領域22は、非接着領域の一部に設けられているのであれば、図1に示される位置に限定されない。例えば、レーザー加工領域22は、図1のピロー袋10の角部においてピロー袋10の側縁部18a及び上シール部14の辺14aに対して斜めに伸びるように形成されていても良い。このように、レーザー加工領域22は、非接着領域だけでなく、接着領域にも設けられる場合がある。なお、接着領域の厚みは、2枚重なった積層体Aの厚みの合計と略同一であり、非接着領域における包装袋の総厚みと略同一である。
第1の態様の包装袋において、レーザー加工領域が延びる方向に略直交する方向(すなわち、幅方向)に、レーザー加工領域を含んで包装袋を切断した場合の断面概略図を図6に示す。なお、図6は、図2に示す構成の積層体Aを用いた例であり、レーザー非カット性フィルム(A)32の間は非接着領域である。
図6に示すように、レーザー加工領域22では、レーザーカット性フィルム(A)36及び光輝性印刷層34が切断され、レーザー非カット性フィルム(A)32は切断されていない。レーザー加工領域22では、ピロー袋10の表面側に位置する積層体A(30−1)と、背面側に位置する積層体A(30−2)とで、レーザーカット性フィルム(A)36の切断位置が略一致している。
<第1の態様に係る包装袋の製造方法>
図1に示すピロー袋を例に挙げて、第1の態様に係る包装袋の製造方法を説明する。
(1)積層体A(包装材)から切り出したシートを、レーザー非カット性フィルム(A)が内層側になるように、袋状に成形する。その後、ヒートシールにより、下シール部12及び背シール部16(接着領域)を形成し、内容物を収容する非接着領域20(収容空間)を形成する。なお、上シール部14に相当する箇所は、被包装物(内容物)を非接着領域20(収容空間)内に収納する際の開口とする。
(2)(1)で得た成形品の所定箇所に、積層体Aの一方の面側(表面側または背面側)から、炭酸ガスレーザー(波長:10.6μm〜10.9μm)を用いてレーザー光を照射する。背シール部16の厚みを考慮すると、表面側からレーザー光を照射することが好ましい。炭酸ガスレーザーの照射条件は、出力:20〜40W、掃引速度:1000〜3000mm/sec、焦点距離:5〜20mmの範囲とすることが好ましい。
レーザー光の一部が、入射側のレーザーカット性フィルム(A)に吸収されて、照射箇所でレーザーカット性フィルム(A)が蒸発し、レーザーカット性フィルム(A)が厚み方向に切断される。また、レーザー光の一部が、入射側の光輝性印刷層に吸収され、照射領域で光輝性印刷層が蒸発し消失する。一方、レーザー非カット性フィルム(A)では、レーザー光の吸収は起こらない、もしくは、吸収量が小さい。このため、一部のレーザー光は、照射側の積層体Aを通過し、反対の面側の積層体Aに到達する。反対の面側の積層体Aにおいても同様に、レーザー非カット性フィルム(A)では、レーザー光の吸収は起こらない、もしくは、吸収量が小さいため、レーザー光の大部分は光輝性印刷層及びレーザー非カット性フィルム(A)を通過し、光輝性印刷層に到達する。光輝性印刷層でレーザー光が吸収されて、光輝性印刷層が蒸発し消失する。また、レーザーカット性フィルム(A)に到達したレーザー光は、レーザーカット性フィルム(A)で吸収されて、レーザーカット性フィルム(A)が蒸発し、レーザーカット性フィルム(A)が厚み方向に切断される。これにより、成形品の表面及び背面に、レーザーカット性フィルム(A)が切断され、レーザー非カット性フィルム(A)が切断されていない領域を形成であるレーザー加工領域を形成する。
(3)(2)の成形品に被包装物(内容物)を収容する。その後、ヒートシールにより、上シール部を形成する。
<効果>
第1の態様の包装袋は、光輝性印刷層を備えるため、優れた金属光沢感を有する包装袋となる。
包装袋(ピロー袋)から内容物を取り出す際は、レーザー加工領域で積層体Aを引き裂いて開封する。レーザー加工領域はその周囲の領域よりも厚みが薄いために、レーザー加工領域で包装袋の強度が弱くなる。このため、開封の際に、レーザー加工領域で積層体Aが切断される。表面と背面とでレーザーカット性フィルムの切断位置が略一致しているので、レーザー加工領域で包装袋が切れやすくなるので、より小さい力で包装袋を開封することができる。更に、切断方向がレーザー加工領域の延在方向に誘導されやすくなる。
第1の態様では、包装袋の総厚みが60μm以上300μm以下と比較的薄いため、一方の面側の積層体Aからレーザー光を照射しても、レーザー光の一部が該積層体Aを通過し、反対側の面の積層体Aにも到達することができる。この結果、一方の面側からのレーザー光の照射で、両面の積層体Aにレーザー加工領域を形成することができる。従来は包装材に切れ目線を形成してから、切れ目線の位置合わせを行いながら製袋していたところ、本発明の製造方法では位置合わせ工程が不要となる。更に、金属蒸着膜または金属箔を含まないことにより、切れ目線の加工精度を向上させることが可能となる。従って、第1の態様によれば、レーザー光による加工性に優れた包装袋及び該包装袋に適した包装材を得ることができる。
[第2の態様に係る包装袋]
次に、第2の態様に係る包装袋の構成を、パウチを例に挙げて以下で説明する。
図7は、第2の態様に係る包装袋の一例であるパウチの平面図である。図7のパウチ100は、胴部102と底部104とをヒートシールして形成されたスタンディング形式のパウチである。
図7に示すように、胴部102は、互いに対向して配置された表主面シート106aと裏主面シート106bとからなる一対の主面シート106を含む。重ね合わせられた一対の主面シート106の側縁108a,108b近傍が互いにヒートシールされて、接着領域116が形成されている。
一対の主面シート106の下縁110間に、底部104を形成する底面シート114が配置されている。底面シート114は、上縁112側に向かって凸状に曲げられ、その周縁近傍を、重なり合う表主面シート106a及び裏主面シート106bの下部とともにヒートシールされることにより、接着領域116が形成されている。
図7のパウチ100は、表主面シート106aと裏主面シート106bの上縁112の間に開口が形成されており、開口から内容物を収容することができる。内容物を収容後、上縁112近傍をヒートシールして接着領域116を形成することにより包装袋を密封することができる。
一対の主面シート106及び底面シート114の接着領域によって囲まれる領域が非接着領域120であり、内容物を収容する収容空間になる。
<積層体A(包装材)>
第2の態様において、表主面シート106aまたは裏主面シート106bが、積層体Aで形成される。積層体Aは、少なくとも、レーザーカット性フィルム(A)、レーザー非カット性フィルム(A)、及び、光輝性印刷層を備えてなる。本態様において、図2〜5に例示する積層体Aの何れかを用いることができる。なお、第2の態様においても、積層体Aは、ガスバリア層を有していても良い。ただし、積層体Aは、金属蒸着膜または金属箔を含まないことが好ましい。
<積層体B>
積層体Aで形成されていない表主面シート106aまたは裏主面シート106bが、積層体Bで形成される。積層体Bは、少なくとも、レーザーカット性フィルム(B)及びレーザー非カット性フィルム(B)を備えてなる。
図8は、第2の態様の包装袋に用いられる積層体Bの一例の断面概略図である。図8の積層体B(符号130)は、レーザー非カット性フィルム(B)132とレーザーカット性フィルム(B)136とが積層されてなる。
図9は、積層体Bの別の例の断面概略図である。図9の積層体B(符号140)は、レーザー非カット性フィルム(B)132、印刷層134、レーザーカット性フィルム(B)136がこの順で積層される。図9の変形例として、印刷層134とレーザー非カット性フィルム(B)132との間に、更にレーザーカット性フィルム(B’)が設けられていても良い。あるいは、印刷層134とレーザーカット性フィルム(B)との間に、更にレーザーカット性フィルム(B’)が設けられていても良い。
図10は、積層体Bの更に別の例の断面概略図である。図10の積層体B(符号150)は、レーザー非カット性フィルム(B)132、レーザーカット性フィルム(B)136、印刷層134がこの順で積層される。
なお、積層体Bにおける印刷層134は、光輝性印刷層であっても良く、光輝性顔料を含まない絵柄印刷層(後述)であっても良い。
第2の態様においては、積層体Bは、光輝性印刷層とレーザー非カット性フィルム(B)との間や、光輝性印刷層とレーザーカット性フィルム(B)との間に、ガスバリア層を有していても良い。ただし、積層体Bは、金属蒸着膜または金属箔を含まないことが好ましい。
なお、底面シートは、積層体Aまたは積層体Bから得る必要はなく、内層側にヒートシール性を有する層が形成されているシート状の包装材であれば特に限定されない。
第2の態様の包装袋(パウチ100)は、積層体Aのレーザー非カット性フィルム(A)と積層体Bのレーザー非カット性フィルム(B)とが内層側となるように配置され、レーザー非カット性フィルム(A)とレーザー非カット性フィルム(B)とを、上述したように部分的にシール(接着)して作製される。
第2の態様において、非接着領域における包装袋の総厚みが、60μm以上300μm以下である。図7のパウチ100の非接着領域では、積層体Aと積層体Bとが重なっている。第2の態様において、「非接着領域における包装袋の総厚み」とは、積層体Aの厚みと積層体Bの厚みの合計に相当する。「積層体Aの厚み」とは、積層体Aを構成する各層を合計した厚みに相当する。「積層体Bの厚み」とは、積層体Bを構成する各層を合計した厚みに相当する。総厚みは、70μm以上であることが好ましく、80μm以上であることがより好ましい。また、総厚みは、250μm以下であることが好ましく、200μm以下であることがより好ましい。
第2の態様において、非接着領域の一部にレーザー加工領域122を有する。レーザー加工領域122は、例えば切れ目線である。図7のパウチ100においては、レーザー加工領域122は、上縁112側の接着領域116近傍で、主面シート106の上縁112と略平行に設けられる。第1の態様と同様に、レーザー加工領域122は直線状であっても良く、曲線状や波線状などであっても良い。また、レーザー加工領域122は、連続線でも良く、ドット状などの不連続線であっても良い。
レーザー加工領域122は、非接着領域だけでなく、接着領域にも設けられる場合がある。なお、接着領域の厚みは、積層体Aの厚みと積層体Bの厚みとの合計と略同一であり、非接着領域における包装袋の総厚みと略同一である。
図7のパウチ100では、主面シート106の側縁108a,108bの少なくとも一方にノッチ124が設けられ、レーザー加工領域122はノッチ124から開始されていても良い。
第2の態様において、レーザー加工領域122の幅及び長さは、包装袋の用途、レーザー加工領域の形成位置、開封性等に応じて適宜設定することができる。レーザー光のビーム径、開封性、意匠性などを考慮すると、レーザー加工領域122の幅は0.1mm〜2mmであることが好ましい。
第2の態様の包装袋において、レーザー加工領域が延びる方向に略直交する方向(すなわち、幅方向)に、レーザー加工領域を含んで包装袋を切断した場合の断面概略図を図11に示す。なお、図11は、図2に示す構成の積層体Aと、図9に示す構成の積層体Bとを用いた例である。
図11に示すように、レーザー加工領域122では、レーザーカット性フィルム(A)36及びレーザーカット性フィルム(B)136が切断されている。また、積層体Aの光輝性印刷層34及び積層体Bの印刷層134も切断されている。一方、レーザー非カット性フィルム(A)32及びレーザー非カット性フィルム(B)132は切断されていない。レーザー加工領域122では、積層体A(符号30)のレーザーカット性フィルム(A)36及び、積層体B(符号140)のレーザーカット性フィルム(B)136の切断位置が略一致している。
<第2の態様に係る包装袋の製造方法>
図7に示すパウチを例に挙げて、第2の態様に係る包装袋の製造方法を説明する。
(1)積層体A(包装材)及び積層体Bから、表主面シート及び裏主面シートを切り出す。表主面シートが積層体Aの場合、裏主面シートは積層体Bとする。あるいは、表主面シートが積層体Bの場合、裏主面シートは積層体Aとする。また、ヒートシール層を有する包装用シートから、底面シートを切り出す。底面シートは、積層体A及び積層体Bでなくても良い。
表主面シート106a、裏主面シート106b及び底面シート114を、それぞれヒートシール性を有する層が内層側になるように位置合わせする。その後、ヒートシールにより、パウチ上縁112以外の箇所をヒートシールし、接着領域116を形成する。同時に、該接着領域116に囲まれた、内容物を収容する非接着領域120(収容空間)を形成する。
(2)(1)で得た成形品に対し、表主面シート106a側または裏主面シート106bの所定箇所に、炭酸ガスレーザー(波長:10.6μm〜10.9μm)を用いてレーザー光を照射する。レーザー光照射は、積層体A側または積層体B側から行う。炭酸ガスレーザーの照射条件は、出力:20〜40W、掃引速度:1000〜3000mm/sec、焦点距離:5〜20mmの範囲とする。
以下では、積層体A側からレーザー光照射を行う場合について説明するが、積層体B側からレーザー光照射を行う場合も同様である。
レーザー光の一部が、入射側のレーザーカット性フィルム(A)に吸収されて、照射箇所でレーザーカット性フィルム(A)が蒸発し、レーザーカット性フィルム(A)が厚み方向に切断される。また、レーザー光の一部が、入射側の光輝性印刷層に吸収され、照射領域で光輝性印刷層が蒸発し消失する。一方、レーザー非カット性フィルム(A)では、レーザー光の吸収は起こらない、もしくは、吸収量が小さい。このため、一部のレーザー光は、照射側の積層体Aを通過し、反対の面側の積層体Bに到達する。反対の面側の積層体Bにおいても同様に、レーザー非カット性フィルム(B)では、レーザー光の吸収は起こらない、もしくは、吸収量が小さいため、レーザー光の大部分はレーザー非カット性フィルム(B)を通過し、レーザーカット性フィルム(B)に到達する。積層体Bに印刷層(光輝性印刷層を含む)を形成する場合、印刷層でレーザー光が吸収され、照射領域で印刷層が蒸発し消失する。一部のレーザー光はレーザーカット性フィルム(B)に到達し、レーザーカット性フィルム(B)に吸収されて、レーザーカット性フィルム(B)が蒸発し、レーザーカット性フィルム(B)が厚み方向に切断される。これにより、成形品の表主面シート及び裏主面シートに、レーザーカット性フィルム(A)及びレーザーカット性フィルム(B)が切断され、レーザー非カット性フィルム(A)及びレーザー非カット性フィルム(B)が切断されていない領域を形成であるレーザー加工領域122を形成する。
(3)(2)の成形品に被包装物(内容物)を収容する。その後、パウチ上縁112をヒートシールにより、接着領域116を形成する。
<効果>
第2の態様の包装袋は、光輝性印刷層を備えるため、優れた金属光沢感を有する包装袋となる。
包装袋(パウチ)から内容物を取り出す際は、レーザー加工領域で主面シートを引き裂いて開封する。第2の態様においても、開封の際に、レーザー加工領域で積層体A及び積層体Bが切断される。レーザーカット性フィルム(A)及びレーザーカット性フィルム(B)の切断位置が略一致しているので、レーザー加工領域で主面シート(積層体A及び積層体B)が切れやすくなるので、より小さい力でパウチを開封することができる。更に、切断方向がレーザー加工領域の延在方向に誘導されやすくなる。
第2の態様では、包装袋の総厚みが60μm以上300μm以下と比較的薄いため、一方の面側の主面シート(積層体Aまたは積層体B)からレーザー光を照射しても、レーザー光の一部が該主面シートを通過し、反対側の面の主面シート(積層体Bまたは積層体A)にも到達することができる。つまり、一方の面側からのレーザー光の照射で、表主面シート及び裏主面シートに同時にレーザー加工領域を形成することができる。従って、本発明の製造方法では位置合わせ工程が不要となる。更に、金属蒸着膜または金属箔を含まないことにより、切れ目線の加工精度を向上させることが可能となる。第2の態様によれば、レーザー光による加工性に優れた包装袋及び該包装袋に適した包装材を得ることができる。
以下、積層体A及び積層体Bの各層について詳細に説明する。
<レーザーカット性フィルム(A)、レーザーカット性フィルム(B)>
レーザーカット性フィルム(A)及びレーザーカット性フィルム(B)は、基材としての役割を担う。レーザーカット性フィルム(A)が光輝性印刷層よりも外側に位置する場合は、レーザーカット性フィルム(A)は、光輝性印刷層を外観から視認できるように、光透過性を有する材料で構成される。また、レーザーカット性フィルム(B)が印刷層(光輝性印刷層を含む)よりも外側に位置する場合は、レーザーカット性フィルム(B)は、該印刷層を外観から視認できるように、光透過性を有する材料で構成される。
上記したように、レーザーカット性フィルム(A)及びレーザーカット性フィルム(B)は、炭酸レーザーによるレーザー光を吸収し、蒸発する性質を有する。これにより、レーザー光照射領域で、レーザーカット性フィルム(A)及びレーザーカット性フィルム(B)が切断する。
具体的に、本発明で用いられるレーザーカット性フィルム(A)及びレーザーカット性フィルム(B)としては、各種ナイロン(Ny)等のポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル系樹脂などが挙げられる。中でも、炭酸ガスレーザーによるレーザー光の吸収率が高いナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートが最も好適に使用できる。
レーザーカット性フィルム(A)及びレーザーカット性フィルム(B)は、一軸延伸又は二軸延伸されたものであっても良い。また、レーザーカット性フィルム(A)及びレーザーカット性フィルム(B)は、上記のうちの2種以上の樹脂フィルムが積層された複合フィルムであってもよい。複合フィルムは、インフレーション法、あるいは、溶融押し出しコーティング法で形成したものであってもよい。
レーザーカット性フィルム(A)及びレーザーカット性フィルム(B)の厚みは、特に限定されるものではなく、上述した包装袋の総厚みを超えないように、包装袋の用途に応じて適宜設定することができる。具体的に、厚みは、通常5μm〜50μm程度であることが好ましく、より好ましくは7μm〜40μm、さらに好ましくは9μm〜30μmである。
<レーザーカット性フィルム(A’)、レーザーカット性フィルム(B’)>
レーザーカット性フィルム(A’)及びレーザーカット性フィルム(B’)は、包装袋にガスバリア性などを付与する場合に、選択的に設けられる層である。レーザーカット性フィルム(A’)及びレーザーカット性フィルム(B’)が光輝性印刷層よりも外側に位置する場合は、レーザーカット性フィルム(A’)及びレーザーカット性フィルム(B’)は、光輝性印刷層を外観から視認できるように、光透過性を有する材料で構成される。
レーザーカット性フィルム(A’)及びレーザーカット性フィルム(B’)は、炭酸ガスレーザーによるレーザー光を吸収し、蒸発する性質を有する。
本発明に適用できるレーザーカット性フィルム(A’)及びレーザーカット性フィルム(B’)の材質としては、レーザーカット性フィルム(A)及びレーザーカット性フィルム(B’)と同種のものを例示することができる。レーザーカット性フィルム(A)及びレーザーカット性フィルム(A’)は、同種の材料であっても良いし、異なる材料であっても良い。レーザーカット性フィルム(B)及びレーザーカット性フィルム(B’)は、同種の材料であっても良いし、異なる材料であっても良い。
レーザーカット性フィルム(A’)及びレーザーカット性フィルム(B’)は、一軸延伸又は二軸延伸されたものであっても良い。また、レーザーカット性フィルム(A’)及びレーザーカット性フィルム(B’)は、上記のうちの2種以上の樹脂フィルムが積層された複合フィルムであってもよい。複合フィルムは、インフレーション法、あるいは、溶融押し出しコーティング法で形成したものであってもよい。
レーザーカット性フィルム(A’)及びレーザーカット性フィルム(B’)の厚みは、特に限定されるものではなく、上述した包装袋の総厚みを超えない範囲で、包装袋の用途に応じて適宜設定することができる。具体的に、厚みは、通常5μm〜50μm程度であることが好ましく、より好ましくは7μm〜40μm、さらに好ましくは9μm〜30μmである。
<レーザー非カット性フィルム(A)及びレーザー非カットフィルム(B)>
レーザー非カット性フィルム(A)及びレーザー非カットフィルム(B)は、被包装物と直接接触し、被包装物を保護する役割を担う。本発明の包装袋に適用する場合には、レーザー非カット性フィルム(A)及びレーザー非カットフィルム(B)はヒートシール性を有していることが好ましい。また、本発明の包装袋を、液状体の被包装物を収容する容器に使用する場合には、レーザー非カット性フィルム(A)及びレーザー非カットフィルム(B)は液状物が浸透しない材料であることが好ましい。
レーザー非カット性フィルム(A)及びレーザー非カットフィルム(B)は、炭酸ガスレーザーによるレーザー光の波長域に吸収帯を有しないため、該レーザー光を照射しても切断しない性質を有する。
レーザー非カット性フィルム(A)及びレーザー非カットフィルム(B)を構成する材料としては、例えば、低密度PE(LDPE)、直鎖状低密度PE(LLDPE)、中密度PE(MDPE)、高密度PE(HDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、プロピレン単独重合体、エチレン−プロピレンブロック共重合体、エチレン−プロピレンランダム共重合体等のポリオレフィン系樹脂等が挙げられる。これらのうちの1種又は2種以上の樹脂を用いることができる。なお、レーザー非カット性フィルム(A)及びレーザー非カットフィルム(B)は、ヒートシールの際の収縮を抑制するために、前述した樹脂からなる無延伸のフィルムであることが好ましい。包装材が、電子レンジ加熱用やレトルト用の包装容器に用いられる場合、耐熱性を高めるために、レーザー非カット性フィルム(A)及びレーザー非カットフィルム(B)は耐熱性に優れる樹脂(例えば、プロピレン系樹脂及びHDPE)から構成することが好ましい。
レーザー非カット性フィルム(A)及びレーザー非カットフィルム(B)は、単層で構成されても、2層以上の多層で構成されてもよい。
レーザー非カット性フィルム(A)及びレーザー非カットフィルム(B)の厚みは、特に限定されるものではなく、上述した包装袋の総厚みを超えない範囲で、包装袋の用途等に応じて適宜設定される。レーザー非カット性フィルム(A)の厚みは、通常、10μm〜200μm程度であることが好ましく、20μm〜150μmであることがより好ましく、30μm〜100μmであることが更に好ましい。
<印刷層>
印刷層には、光輝性印刷層と、絵柄印刷層とが含まれる。
積層体Aは、光輝性印刷層のみを有していても良く、光輝性印刷層の外側層に絵柄印刷層を有していても良い。あるいは、積層体Aは、パターン状の光輝性印刷層を有し、光輝性印刷層と並列して絵柄印刷層を有していても良い。
積層体Bは、絵柄印刷層のみを有していても良いし、光輝性印刷層のみを有していても良い。積層体Aと同様に、光輝性印刷層の外側層に絵柄印刷層を有していても良く、パターン状の光輝性印刷層を有し、光輝性印刷層と並列して絵柄印刷層を有していても良い。
<<光輝性印刷層>>
光輝性印刷層は、光輝性顔料及びバインダー樹脂を含む層である。光輝性印刷層は、包装材の全面に形成されていても良い。あるいは、光輝性印刷層は包装袋の一部のみにおいて、文字、図形、記号、模様、パターンなどの絵柄として形成されていても良い。
光輝性印刷層の厚みは、金属光沢性を十分に印象付けることができるようにする観点から、0.1μm〜8.0μmであることが好ましく、より好ましくは0.3μm〜5.0μmである。
(光輝性顔料)
光輝性顔料としては、金属鱗片及びパール顔料から選ばれる一種以上を含むことが好ましい。パール顔料としては、例えば、白色パール顔料、干渉パール顔料、着色パール顔料等が挙げられる。
白色パール顔料は、雲母、アルミニウム、ガラス等の鱗片状の母体を、二酸化チタン等の無色高屈折率材料かなる被覆層で覆ったものであり、かつ被覆層の厚みが0.1〜0.15μm程度と比較的小さいものであり、光のほぼすべての波長を反射するため、白色もしくは銀色に見える。
干渉パール顔料は、被覆層が二酸化チタン等の無色高屈折率材料であり、かつ被覆層の厚みが白色パール顔料よりも大きく、0.15μm超のものである。この厚みによって、反射光及び透過光が変化し、種々の干渉色を生じる。虹彩色パールと呼ばれる場合もある。
着色パール顔料は、有彩色であり、被覆層を酸化第二鉄等の有色高屈折率材料としたもの、白色パール顔料の周囲をさらに酸化第二鉄等の有色高屈折率材料もしくはその他の有色顔料で被覆したもの、又は、被覆層中に顔料やその他の着色剤を添加したもの等がある。
パール顔料は、平均長さが5μm〜70μmであることが好ましく、より好ましくは10μm〜40μmである。
なお、パール顔料の平均長さ及び金属鱗片の平均長さは、積層体Aや積層体Bの平面方向から光学顕微鏡又は電子顕微鏡で観察した任意の20個の粒子(パール顔料又は金属鱗片)の長さの平均値として求められる。なお、1個のパール顔料及び金属鱗片の長さは、1個のパール顔料及び金属鱗片の平面方向の最大長さを意味する。
また、パール顔料の平均厚みは、0.01μm〜1μmであることが好ましく、0.02μm〜0.7μmであることがより好ましく、0.05μm〜0.5mであることがさらに好ましい。
パール顔料及び金属鱗片の平均厚みは、積層体(積層体A、積層体B)の断面を光学顕微鏡又は電子顕微鏡で観察した任意の20個の粒子(パール顔料又は金属鱗片)の厚みの平均値として求められる。なお、1個のパール顔料及び金属鱗片の厚みは、1個のパール顔料及び金属鱗片の断面像を長さ方向に均等な長さで5つの領域に分割し、各領域の中央部の厚み(t、t、t、t、t)を測定し、t〜tを平均したものを意味する。
光輝性印刷層中のパール顔料の含有量は、光沢度と塗膜強度を高める観点から、光輝性印刷層の全固形分の40〜90質量%であることが好ましく、より好ましくは50〜85質量%、さらに好ましくは60〜80質量%である。
金属鱗片の材質としては、アルミニウム、金、銀、真鍮、チタン、クロム、ニッケル、ニッケルクロム、ステンレス等の金属や合金が挙げられる。
金属鱗片は、例えば、前記金属又は合金をプラスチックフィルム上に真空蒸着してなる金属薄膜をプラスチックフィルムから剥離し、剥離した金属薄膜を粉砕、撹拌した得られたものや、前記金属又は合金の粉末と溶剤とを混合し、媒体撹拌ミル、ボールミル、アトライター等で、該粉末を展延及び/又は粉砕して得られたもの、さらに、これらの表面が樹脂コートされたもの等を用いることができる。
金属鱗片はノンリーフィングタイプの金属鱗片であっても良く、リーフィングタイプの金属鱗片であっても良い。包装袋が電子レンジ用途に用いられる場合は、金属鱗片同士の接触を回避しやすくするために、ノンリーフィングタイプの金属鱗片を用いることが好ましい。
ノンリーフィングタイプの金属鱗片は、光輝性印刷層の形成過程で金属鱗片が層内に一様に分散する。ノンリーフィングタイプの金属鱗片は、ステアリン酸で表面処理されていない金属鱗片であり、例えば、オレイン酸等のステアリン酸以外の表面処理剤で表面処理された金属燐片、表面処理されていない金属燐片等が挙げられる。
リーフィングタイプの金属鱗片は、光輝性印刷層の形成過程で金属鱗片が層上部に浮き上がるため、光輝性印刷層上部に遍在する。これにより、高度な金属光沢を発現する。リーフィングタイプの金属鱗片は、ステアリン酸で表面処理された金属鱗片である。
金属鱗片は、金属鱗片の表面が樹脂コートされたものが好ましい。樹脂コートされた金属鱗片は、例えば、特開昭62−253668号公報、特開昭64−40566号公報、特開2003−213157号公報、特開2012−241039号公報に記載の方法により製造できる。
金属鱗片は、平均長さが1μm〜50μmであることが好ましく、より好ましくは2μm〜40μm、さらに好ましくは5μm〜30μmである。また、取り扱い性及び高い金属光沢性を得る観点から、平均厚みが0.01μm〜5μmであることが好ましく、より好ましくは0.02μm〜3μm、さらに好ましくは0.05μm〜1μmである。
光輝性印刷層中の金属鱗片の含有量は、良好な金属光沢感を得るとの観点から、光輝性印刷層の全固形分の3質量%以上50質量%以下であることが好ましく、3質量%以上40質量%未満であることがより好ましく、10質量%以上30質量%以下であることがさらに好ましい。
パール顔料及び金属鱗片等の光輝性顔料のアスペクト比(平均長さ/平均厚み)は15以上500以下であることが好ましい。上記範囲とすることにより、光輝性印刷層中での顔料の傾きを抑制しつつ、良好な金属光沢感のある光輝性印刷層を形成することができる。
(バインダー樹脂)
バインダー樹脂としては、例えば、ポリエチレン系樹脂や塩素化ポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン系樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、フッ化ビニリデン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、ポリブタジエン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アルキッド系樹脂、エポキシ系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、熱硬化型ポリ(メタ)アクリル系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、ポリウレタン系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン系樹脂、マレイン酸樹脂、ニトロセルロースやエチルセルロース、アセチルブチルセルロース、エチルオキシエチルセルロース等の繊維素系樹脂、塩化ゴムや環化ゴム等のゴム系樹脂、石油系樹脂、ロジン、カゼイン等の天然樹脂等が挙げられる。
また、包装袋がレトルト用途である場合には、レトルト処理した際に光沢印刷層内で光輝性顔料が流動することを抑制し、光輝性顔料同士(特に金属鱗片同士)が接触するのを抑制する観点から、融点が130℃以上であるものが好ましい。光沢印刷層のバインダー樹脂の融点は140℃以上であることがより好ましく、150℃以上であることがさらに好ましい。なお、本明細書において、融点がAA℃以上の樹脂とは、融点がAA℃以上で観測される樹脂を含むのはもちろんのこと、AA℃未満及びAA℃以上で融点が観測されない樹脂も含むものとする。
(その他の成分)
光輝性印刷層は更に、必要に応じて、例えば、充填剤、安定剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の光安定剤、分散剤、増粘剤、乾燥剤、滑剤、帯電防止剤、架橋剤等の任意の添加剤を任意に添加することができる。
また、光輝性印刷層中には、意匠性を高めるために着色剤が含まれていても良い。着色剤としては、汎用の染料及び顔料(例えば、黄鉛、チタン黄、弁柄、カドミウム赤、群青、コバルトブルー等の無機顔料、キナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルー等の有機顔料又は染料)を使用することができる。なお、耐電子レンジ性の観点から、カーボンブラック等の絶縁性の低い着色剤は、使用してもごく少量とすることが好ましい。
着色剤が顔料の場合、平均粒子径は250nm以下であることが好ましい。顔料の平均粒子径を250nm以下とすることにより、顔料による光の拡散を抑制し、金属光沢を良好にしやすくできる。顔料の平均粒子径は、レーザー光回折法による粒度分布測定における質量平均値d50として求められる。
着色剤の含有量は、光輝性顔料100質量部に対して、10〜70質量部であることが好ましく、20〜60質量部であることがより好ましく、30〜50質量部であることがさらに好ましい。
光輝性印刷層中には、平均粒子径が1nm〜100nmの無機微粒子が含まれていても良い。無機微粒子としては、シリカ、アルミナ、ジルコニア及びチタニア等が挙げられる。これらの中でも、透明性に優れるシリカが好適である。
無機微粒子の平均粒子径は、2nm〜50nmであることがより好ましく、5〜30nmであることがさらに好ましい。無機微粒子の平均粒子径は、レーザー光回折法による粒度分布測定における質量平均値d50として求められる。
光輝性印刷層中の無機微粒子の含有量は、光輝性顔料100質量部に対して、10〜70質量部であることが好ましく、15〜50質量部であることがより好ましく、20〜35質量部であることがさらに好ましい。
(光輝性印刷層用インキ)
光輝性印刷層は、レーザーカット性フィルム(A)またはレーザーカット性フィルム(B)上に、グラビア印刷、オフセット印刷、凸版印刷、シルクスクリーン印刷などの公知の印刷方式により、光輝性印刷層用インキを用いて形成することができる。
光輝性印刷層用インキは、バインダー樹脂及び溶剤からなるビヒクルを主成分とし、これに上記光輝性顔料が添加・混合されたものである。光輝性印刷層用インキには更に、必要に応じて、上記の添加剤を任意に添加することができる。
光輝性印刷層用インキに含まれる溶剤としては、通常の顔料インキに用いられる溶剤を適用することができる。例えば、メタノール、エタノール、ノルマルプロパノール、イソプロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール系溶剤、アセトンやメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、酢酸メチルや酢酸エチル、酢酸ノルマルプロピル等のエステル系溶剤、ノルマルヘキサンやノルマルヘプタン、ノルマルオクタン等の脂肪族炭化水素系溶剤、シクロヘキサンやメチルシクロヘキサン、シクロヘプタン等の脂環式炭化水素系溶剤、トルエンやキシレン等の芳香族系溶剤、ミネラルスピリット等が挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらのうち、印刷時の作業環境及び食品衛生等の観点から、芳香族系溶剤は含まないことが好ましい。
光輝性印刷層用インキには、必要に応じて、上記した添加剤、着色剤、無機微粒子を添加することができる。
<<絵柄印刷層>>
絵柄印刷層は、光輝性印刷層と異なり、光輝性顔料を含まない層である。絵柄印刷層は、包装材の面内の一部に形成されていても良く、全面に形成されていても良い。上述したように、絵柄印刷層と光輝性印刷層との位置関係は等に制限はないが、絵柄印刷層形成用塗布液に含まれる溶剤によって光輝性印刷層の光沢性が低下することを抑制するために、絵柄印刷層は光輝性印刷層と並列して形成することが好ましい。
絵柄印刷層は、光輝性印刷層と区別できる色合いから形成される印刷層が好ましく、文字、図形、記号、模様、パターン、ベタ印刷等を含む広い概念である。絵柄印刷層3bの着色剤は、汎用の染料及び顔料(例えば、黄鉛、チタン黄、弁柄、カドミウム赤、群青、コバルトブルー等の無機顔料、キナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルー等の有機顔料又は染料)を使用することができる。
絵柄印刷層の厚みは特に限定されるものではなく、1.0μm〜5μm程度であることが好ましく、より好ましくは1.0μm〜3μmである。
<ガスバリア層>
ガスバリア層は、レーザーカット性フィルム(A)とレーザー非カット性フィルム(A)との間、及び、レーザーカット性フィルム(B)とレーザー非カット性フィルム(B)との間に、必要に応じて設けることができる。ガスバリア層は、被包装物と包装材の外部環境との間で、酸素や水蒸気等の透過を遮断する役割を担う。ガスバリア層は、1層のみから構成されるものであっても、2層以上の複数層で構成されてもよい。2層以上の複数層で構成される場合、後述する蒸着膜とガスバリア性塗布膜とを積層させた構成としても良い。
なお、本発明において、ガスバリア層として金属蒸着膜を含まないことが好ましい。また、ガスバリア層として金属箔を用いないことが好ましい。
なお、ガスバリア層を形成する表面は、該ガスバリア層の密着性向上の観点から、予め表面処理を施しておいてもよい。表面処理としては、例えば、コロナ放電処理、オゾン処理、酸素ガスや窒素ガス等を用いた低温プラズマ処理、グロー放電処理、酸化剤処理、アンカーコート剤の塗布等が挙げられる。
<<蒸着膜>>
ガスバリア層の一例である蒸着膜としては、例えば、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、カリウム(K)、スズ(Sn)、ナトリウム(Na)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)等の無機物又はこれらの酸化物により形成することができる。これらの中でも、ケイ素酸化物またはアルミニウム酸化物が好ましい。
蒸着膜の形成方法としては、例えば、真空蒸着やスパッタリング、イオンプレーティング等の物理蒸着(PVD)法、プラズマ化学気相成長や熱化学気相成長、光化学気相成長等の化学蒸着(CVD)法等が挙げられる。
光輝性印刷層や絵柄印刷層よりも外層側に配置する蒸着膜は、光輝性印刷層及び絵柄印刷層の視認性の観点から、無機酸化物の蒸着膜であることが好ましい。
蒸着膜の膜厚は、形成材料や要求されるガスバリア性能等によって異なるが、通常、5nm〜200nm程度であることが好ましく、より好ましくは5nm〜150nm、さらに好ましくは10nm〜100nmである。ケイ素酸化物やアルミニウム酸化物等の無機酸化物の場合は、5nm〜100nm程度であることが好ましく、より好ましくは5nm〜50nm、さらに好ましくは10nm〜30nmである。
<<ガスバリア性塗布膜>>
ガスバリア層の一例であるガスバリア性塗布膜としては、例えば、一般式R1 M(OR2m(式中、R1、R2は炭素数1〜8の有機基、Mは金属原子である。nは0以上の整数、mは1以上の整数を表し、n+mはMの原子価である。)で表される少なくとも1種以上のアルコキシドと、ポリビニルアルコール系樹脂及び/又はエチレン−ビニルアルコール共重合体とを、ゾル−ゲル法触媒、酸、水及び有機溶剤の存在下で、ゾル−ゲル法により重縮合して得られた塗工液を塗布し、50〜300℃で、0.05〜60分間加熱処理することにより形成することができる。
塗布方法としては、例えば、グラビアロールコーター等のロールコート、スプレーコート、スピンコート、ディッピング、刷毛、バーコート、アプリケータ等の塗布手段により行うことができる。1回又は複数回の塗布で、塗布膜の乾燥膜厚が0.01μm〜30μm程度となることが好ましく、より好ましくは0.05μm〜20μm、さらに好ましくは0.1μm〜10μmである。
ガスバリア性塗布膜は、ガスバリア性の向上の観点から、蒸着膜の表面に形成されることが好ましい。
<接着層>
本発明の積層体A及び積層体Bにおいて、各構成層は、各層間の接合強度の向上との観点から、接着層を介して積層されていることが好ましい。接着層は、公知のドライラミネート用接着剤を用いた方法、または、押出しラミネートにより形成することができる。
ドライラミネート用接着剤としては、例えば、ポリ酢酸ビニル系接着剤、ポリアクリル酸エステル系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、エチレン共重合体系接着剤、セルロース系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリイミド系接着剤、尿素樹脂やメラミン樹脂等によるアミノ樹脂系接着剤、フェノール樹脂系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリウレタン系接着剤(例えば、ポリオールとイソシアネート化合物との硬化物)、反応型(メタ)アクリル酸系接着剤、クロロプレンゴムやニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム等によるゴム系接着剤、シリコーン系接着剤、アルカリ金属シリケートや低融点ガラス等による無機系接着剤等が挙げられる。
ドライラミネートにより形成した接着層の厚みは、1μm〜4μmであることが好ましく、2μm〜3μmであることがより好ましい。
押出しラミネートによる接着層に用いる樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレートなどが挙げられる。
押出しラミネートにより接着層を形成する場合は、公知のアンカーコート層を形成しても良い。押出しラミネートによる接着層の厚みは、0.1μm〜2.0μmであることが好ましく、0.3μm〜1.5μmであることがより好ましい。
上記積層体Aとしては、下記(1)〜(4)の構成を例示することができる。なお、下記(1)〜(4)では、左側の層が外層側であり、「/」は各層の境界を意味する。
(1)レーザーカット性フィルム/光輝性印刷層/接着層/レーザー非カット性フィルム
(2)レーザーカット性フィルム/光輝性印刷層/接着層/レーザーカット性フィルム/接着層/レーザー非カット性フィルム
(3)光輝性印刷層/レーザーカット性フィルム/接着層/レーザー非カット性フィルム
(4)光輝性印刷層/レーザーカット性フィルム/接着層/レーザーカット性フィルム/接着層/レーザー非カット性フィルム
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、この例によってなんら限定されるものではない。
1.測定及び評価
各実施例及び比較例の包装袋について、以下の評価を行った。
1−1.金属光沢による美観
実施例及び比較例の包装袋の外観を様々な方向に傾けながら観察し、金属光沢による美観を評価した。
金属光沢を感じることができ、金属光沢に基づく美観が良好なものを3点、どちらとも言えないものを2点、金属光沢を感じることができず、美観が十分ではないものを1点として、20人の被験者が評価を行い、平均点を算出し、下記評価基準に照合した。結果を表1に示す。
<評価基準>
A:平均点が2.5以上
B:平均点が2.0超2.5未満
C:平均点が2.0以下
1−2.レーザー貫通性
実施例及び比較例の包装袋について、表面側及び裏面側を観察し、レーザー光照射による刻設(切れ目線)の有無を目視確認した。
表面側及び裏面側の両方にはっきりとした刻設があるものをA、裏面に刻設が認められないものをCとした。結果を表1に示す。
1−3.開封性
実施例及び比較例の包装袋を、刻設(切れ目線)の延在方向に沿って引き裂き、開封性を評価した。
刻設に沿って容易に引き裂けたものを3点、ほぼ刻設に沿って引き裂けるが、切断面が乱れていたものを2点、刻設の延在方向と異なる方向に引き裂かれ、引き裂きに大きな力を要し、切断面が乱れていたものを1点とした。10個のサンプルについて上記評価を行い、平均点を算出した。得られた平均点を下記評価基準に照合して評価した。結果を表1に示す。
<評価基準>
A:平均点が2.5以上
B:平均点が2.0超2.5未満
C:平均点が1.5超2.0以下
D:平均点が1.5未満
2.包装袋の作製
[実施例1]
厚み12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム、片面コロナ処理)の一方の表面に、下記の光輝性印刷層用インキをグラビア印刷により塗布し、乾燥させて膜厚(乾燥後)3μmの光輝性印刷層を形成した。
<光輝性印刷層用インキ>
・金属鱗片及びミネラルスピリットを含む組成物 9質量部
(金属鱗片の含有割合は85質量%)
(金属鱗片:ノンリーフィングタイプのアルミニウム鱗片、アスペクト比20、平均厚み0.20μm)
・有機系黄色顔料 3質量部
(平均粒子径:150nm)
・無機微粒子 2質量部
(シリカ、平均粒子径:20nm)
・バインダー樹脂 20質量部
(ポリウレタン系樹脂、融点140℃)
・溶剤1(プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ノルマルプロピル、酢酸エチル、イソプロパノールの混合溶剤) 70質量部
・溶剤2(ミネラルスピリット) 6質量部
無軸延伸ポリプロピレンフィルム(以下「CPPフィルム」と記載する、エチレン−プロピレンブロック共重合体の単層フィルム、厚み30μm)上に、ポリオール及びイソシアネート化合物を含む接着剤層形成用塗布液を塗布、乾燥して、厚み3μmの接着層を形成した。
PETフィルム、光輝性印刷層、接着層、CPPフィルムの順となるように、各フィルムを積層し、ドライラミネートして積層体A(A−1)を得た。積層体A−1の厚みは48μmだった。
積層体A−1を用いて、CPPフィルムが内側層としてヒートシールし、下シール部、上シール部及び背シール部を形成し、図1に示す形状の包装袋(ピロー袋)を形成した。
包装袋の表面側(背シール部が形成されていない側)から、図1に示す位置に炭酸ガスレーザーによるレーザー光(波長:10.6μm〜10.9μm)を照射し、ピロー袋を表面側から見たときに横幅全てに渡る切れ目線(連続線)を刻設した。レーザー照射条件は以下の通りとした。これにより、実施例1の包装袋を得た。
・出力:18W
・掃引速度:2000mm/sec
[実施例2]
厚み15μmのナイロンフィルム(以下「Nyフィルム」と記載する、片面コロナ処理)の一方の表面に、実施例1と同じ光輝性印刷層用インキをグラビア印刷により塗布し、乾燥させて膜厚(乾燥後)3μmの光輝性印刷層を形成した。
ポリエチレンフィルム(以下「PEF」と記載する場合がある、片面コロナ処理、厚み120μm)上に、実施例1と同じ接着剤層形成用塗布液を塗布、乾燥して、厚み3μmの接着層を形成した。
Nyフィルム、光輝性印刷層、接着層、ポリエチレンフィルムの順となるように、各フィルムを積層し、ドライラミネートして積層体A(A−2)を得た。積層体A−2の厚みは141μmだった。
積層体A−2を用いて、ポリエチレンフィルムが内側層として下シール部、上シール部及び背シール部を形成し、図1に示す形状のピロー袋を形成した。
更に、実施例1と同様の条件で切れ目線を刻設し、実施例2の包装袋を得た。
[実施例3]
実施例1と同様に、厚み12μmのPETフィルム(PETフィルム1)上に、膜厚(乾燥後)3μmの光輝性印刷層を形成した。
同じPETフィルム(厚み12μm、PETフィルム2)を別途準備し、PETフィルム2の一方の表面に、実施例1と同じ接着剤層形成用塗布液を塗布、乾燥して、厚み3μmの接着層を形成した。
実施例1と同様に、厚み30μmのCPPフィルム上に、膜厚(乾燥後)3μmの接着層を形成した。
PETフィルム1、光輝性印刷層、接着層、PETフィルム2、接着層、CPPフィルムの順となるように、各フィルムを積層し、ドライラミネートして積層体A(A−3)を得た。積層体A−3の厚みは63μmだった。
積層体A−3を用いて、CPPフィルムが内側層として下シール部、上シール部及び背シール部を形成し、図1に示す形状のピロー袋を形成した。
更に、実施例1と同様の条件で切れ目線を刻設し、実施例3の包装袋を得た。
[実施例4]
実施例2と同様に、厚み15μmのNyフィルム上に、膜厚(乾燥後)3μmの光輝性印刷層を形成した。光輝性印刷層上に、アンカーコート層用インキとしてウレタン系接着剤(東洋モートン(株)製、主剤:EL−510、硬化剤:CAT−RT80)を塗布、乾燥して、膜厚1μmのアンカーコート層を形成した。
上記Nyフィルムのアンカーコート層と厚み40μmのポリエチレンフィルムの間に、溶融したポリエチレン樹脂を押し出して接着層(硬化後の膜厚:15μm)を形成し、各フィルムを積層した。これにより、Nyフィルム、光輝性印刷層、アンカーコート層、接着層、ポリエチレンフィルムの順に積層された積層体A(A−4)を得た。積層体A−4の厚みは74μmだった。
積層体A−4を用いて、ポリエチレンフィルムが内側層として下シール部、上シール部及び背シール部を形成し、図1に示す形状のピロー袋を形成した。
更に、実施例1と同様の条件で切れ目線を刻設し、実施例4の包装袋を得た。
[実施例5]
実施例1と同様に、厚み12μmのPETフィルム上に、膜厚(乾燥後)3μmの光輝性印刷層を形成した。光輝性印刷層上に、上記処方のアンカーコート層用インキを塗布、乾燥して、膜厚1μmのアンカーコート層を形成した。
厚さ15μmのNyフィルム上に、上記処方のアンカーコート層用インキを塗布、乾燥して、膜厚1μmのアンカーコート層を形成した。
上記PETフィルムのアンカーコート層と上記Nyフィルムの間、及び、上記Nyフィルムのアンカーコート層とポリエチレンフィルム(厚み:60μm)の間に、それぞれ溶融したポリエチレン樹脂を押し出して接着層(硬化後の膜厚:15μm)を形成し、各フィルムを積層した。これにより、PETフィルム、光輝性印刷層、アンカーコート層、接着層、Nyフィルム、アンカーコート層、接着層、ポリエチレンフィルムの順に積層された積層体A(A−5)を得た。積層体A−5の厚みは122μmだった。
積層体A−5を用いて、ポリエチレンフィルムが内側層として下シール部、上シール部及び背シール部を形成し、図1に示す形状のピロー袋を形成した。
更に、実施例1と同様の条件で切れ目線を刻設し、実施例5の包装袋を得た。
[比較例1]
厚み140μmのポリエチレンフィルムを用いたこと以外は、実施例2と同じ工程により、積層体C(C−1)を得た。積層体C−1の厚みは161μmだった。
積層体C−1を用いて、ポリエチレンフィルムが内側層として下シール部、上シール部及び背シール部を形成し、図1に示す形状のピロー袋を形成した。
更に、実施例1と同様の条件で切れ目線を刻設し、比較例1の包装袋を得た。
[比較例2]
PETフィルム1,2として厚み25μmのPETフィルム、及び、CPPフィルムに代えてポリエチレンフィルム(厚み:120μm)を用いたこと以外は、実施例3と同様の工程により、積層体C(C−2)を得た。積層体C−2の厚みは179μmだった。
[比較例3]
実施例1と同じPETフィルムの表面に、膜厚20nmのアルミ蒸着膜を形成した。その後実施例1と同様の工程で、PETフィルム、アルミ蒸着膜、接着層(厚み:3μm)、CPPフィルム(厚み:30μm)の順となるように、各フィルムを積層し、ドライラミネートして積層体D(D−1)を得た。積層体D−1の厚みは45μmだった。
[実施例6]
厚み12μmのPETフィルム(片面コロナ処理)の一方の表面に、絵柄印刷層用インキ(DICグラフィックス(株)製、商品名「フィナート」)をPETフィルムの全面にグラビア印刷により塗布し、乾燥させて膜厚(乾燥後)3μmの絵柄印刷層を形成した。
実施例1と同様の工程にて、厚み50μmのCPPフィルム上に厚み3μmの接着層を形成した。
PETフィルム、絵柄印刷層、接着層、CPPフィルムの順となるように、各フィルムを積層し、ドライラミネートして積層体B(B−1)を得た。積層体B−1の厚みは、68μmだった。
積層体A−1と積層体B−1とを、各々のCPPフィルムが内側層となるように重ね合わせ、周縁部をヒートシールして、四方シール袋を作製した。
包装袋の積層体A−1の面側から実施例1と同じ条件で炭酸ガスレーザーによるレーザー光を照射し、切れ目線を刻設した。なお、切れ目線は、上シール部に略平行に、四方シール袋の横幅全てに渡るように設けた。これにより、実施例6の包装袋を得た。実施例6の包装材の総厚みは116μmだった。
[実施例7]
厚み15μmのNyフィルム(片面コロナ処理)の一方の表面に、実施例6と同じ絵柄層用インキをナイロンフィルムの全面にグラビア印刷により塗布し、乾燥させて膜厚(乾燥後)3μmの光輝性印刷層を形成した。
厚み120μmのポリエチレンフィルム上に、実施例1と同じ接着剤層形成用塗布液を塗布、乾燥して、厚み3μmの接着層を形成した。
Nyフィルム、絵柄印刷層、接着層、ポリエチレンフィルムの順となるように、各フィルムを積層し、ドライラミネートして積層体B(B−2)を得た。積層体B−2の厚みは141μmだった。
積層体A−2と積層体B−2とを、各々のポリエチレンフィルムが内側層となるように重ね合わせ、周縁部をヒートシールして、四方シール袋を作製した。
包装袋の積層体A−2の面側から実施例1と同じ条件で炭酸ガスレーザーによるレーザー光を照射し、実施例6と同様の切れ目線を刻設した。これにより、実施例7の包装袋を得た。実施例7の包装材の総厚みは282μmだった。
[実施例8]
積層体A−3と積層体B−1とを、各々のCPPフィルムが内側層となるように重ね合わせ、周縁部をヒートシールして、四方シール袋を作製した。
包装袋の積層体A−3の面側から実施例1と同じ条件で炭酸ガスレーザーによるレーザー光を照射し、実施例6と同様の切れ目線を刻設した。これにより、実施例8の包装袋を得た。実施例8の包装材の総厚みは131μmだった。
[実施例9]
積層体A−4と積層体B−2とを、各々のポリエチレンフィルムが内側層となるように重ね合わせ、周縁部をヒートシールして、四方シール袋を作製した。
包装袋の積層体A−4の面側から実施例1と同じ条件で炭酸ガスレーザーによるレーザー光を照射し、実施例6と同様の切れ目線を刻設した。これにより、実施例9の包装袋を得た。実施例9の包装材の総厚みは215μmだった。
[実施例10]
CPPフィルムをポリエチレンフィルム(厚み:120μm)に代えたこと以外は実施例6と同様にして、積層体B(B−3)を得た。積層体B−3の厚みは、138μmだった。
積層体A−5と積層体B−3とを、各々のポリエチレンフィルムが内側層となるように重ね合わせ、周縁部をヒートシールして、四方シール袋を作製した。
包装袋の積層体A−5の面側から実施例1と同じ条件で炭酸ガスレーザーによるレーザー光を照射し、実施例6と同様の切れ目線を刻設した。これにより、実施例10の包装袋を得た。実施例10の包装材の総厚みは260μmだった。
[比較例4]
ポリエチレンフィルムの厚みを130μmに代えたこと以外は実施例7と同様にして、積層体B(B−4)を得た。積層体B−4の厚みは、151μmだった。
積層体C−1と積層体B−4とを、各々のポリエチレンフィルムが内側層となるように重ね合わせ、周縁部をヒートシールして、四方シール袋を作製した。
包装袋の積層体C−1の面側から実施例1と同じ条件で炭酸ガスレーザーによるレーザー光を照射し、実施例6と同様の切れ目線を刻設した。これにより、比較例4の包装袋を得た。比較例4の包装材の総厚みは312μmだった。
[比較例5]
CPPフィルムをポリエチレンフィルム(厚み:130μm)に代えたこと以外は実施例6と同様にして、積層体B(B−5)を得た。積層体B−5の厚みは、148μmだった。
積層体C−2と積層体B−5とを、各々のポリエチレンフィルムが内側層となるように重ね合わせ、周縁部をヒートシールして、四方シール袋を作製した。
包装袋の積層体C−2の面側から実施例1と同じ条件で炭酸ガスレーザーによるレーザー光を照射し、実施例6と同様の切れ目線を刻設した。これにより、比較例5の包装袋を得た。比較例5の包装材の総厚みは327μmだった。
[比較例6]
積層体D−1と積層体B−1とを、各々のCPPフィルムが内側層となるように重ね合わせ、周縁部をヒートシールして、四方シール袋を作製した。
包装袋の積層体C−1の面側から実施例1と同じ条件で炭酸ガスレーザーによるレーザー光を照射し、実施例6と同様の切れ目線を刻設した。これにより、比較例6の包装袋を得た。比較例6の包装材の総厚みは113μmだった。
表1に、実施例1〜5及び比較例1〜3の積層体Aの構成、包装袋としたときの総厚み、及び、評価結果を示す。表2に、実施例6〜10及び比較例4〜6の積層体A及び積層体Bの構成、包装袋としたときの総厚み、及び、評価結果を示す。
Figure 2021160802
Figure 2021160802
実施例1〜10の包装袋はいずれも、従前のアルミ蒸着膜を用いた包装袋(比較例3,6)と遜色のない金属光沢性を有していることが確認できた。また、一方の面側から炭酸ガスレーザーによるレーザー光を照射することにより、照射面側だけでなく反対面側にも切れ目線が刻設された。このため、開封性に優れていた。総厚みが比較的薄い実施例1,3〜4、6,8は、開封性が特に優れていた。また、実施例5は、実施例2よりも開封性が良好となった。実施例9は、実施例7,10よりも開封性が良好だった。
比較例1〜2、4〜5は、金属光沢性はあるものの、レーザー光照射面と反対側に明瞭な切れ目線が形成されなかった。このため、開封性に劣るものとなった。
10 ピロー袋(包装袋)
12 下シール部
14 上シール部
16 背シール部
20,120 非接着領域(収容空間)
22,122 レーザー加工領域
30,40,50,60 積層体A
32 レーザー非カット性フィルム(A)
34 光輝性印刷層
36 レーザーカット性フィルム(A)
100,160 パウチ(包装袋)
116 接着領域
132 レーザー非カット性フィルム(B)
136 レーザーカット性フィルム(B)
130,140,150 積層体B

Claims (10)

  1. レーザーカット性フィルム(A)及びレーザー非カット性フィルム(A)を備えてなる積層体Aを含む包装袋であって、
    前記積層体Aは、前記レーザーカット性フィルム(A)と前記レーザー非カット性フィルム(A)との間、又は、前記レーザーカット性フィルム(A)の前記レーザー非カット性フィルム(A)とは反対側に、光輝性印刷層を備え、
    前記包装袋は、前記レーザー非カット性フィルム(A)同士が内層側として部分的に接着された接着領域と、被収容物を収容するための非接着領域とを有し、
    前記非接着領域における前記包装袋の総厚みが、60μm以上300μm以下であり、
    前記非接着領域の一部に、前記レーザーカット性フィルム(A)が切断され、前記レーザー非カット性フィルム(A)が切断されていない領域を有する、包装袋。
  2. レーザーカット性フィルム(A)及びレーザー非カット性フィルム(A)を備えてなる積層体Aと、レーザーカット性フィルム(B)及びレーザー非カット性フィルム(B)を備えてなる積層体Bとを含む包装袋であって、
    前記積層体Aは、前記レーザーカット性フィルム(A)と前記レーザー非カット性フィルム(A)との間、又は、前記レーザーカット性フィルム(A)の前記レーザー非カット性フィルム(A)とは反対側に、光輝性印刷層を備え、
    前記包装袋は、前記レーザー非カット性フィルム(A)と前記レーザー非カット性フィルム(B)とが内層側となるように配置され、前記レーザー非カット性フィルム(A)と前記前記レーザー非カット性フィルム(B)とが部分的に接着された接着領域と、被収容物を収容するための非接着領域とを有し、
    前記非接着領域における前記包装袋の総厚みが、60μm以上300μm以下であり、
    前記非接着領域の一部に、前記レーザーカット性フィルム(A)及び前記レーザーカット性フィルム(B)が切断され、前記レーザー非カット性フィルム(A)及び前記レーザー非カット性フィルム(B)が切断されていない領域を有する、包装袋。
  3. 前記レーザーカット性フィルム(B)と前記レーザー非カット性フィルム(B)との間、又は、前記レーザーカット性フィルム(B)の前記レーザー非カット性フィルム(B)とは反対側に、印刷層を備える請求項2に記載の包装袋。
  4. 前記積層体Aが、金属蒸着膜または金属箔を含まない、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の包装袋。
  5. 前記積層体Bが、金属蒸着膜または金属箔を含まない、請求項2または請求項3に記載の包装袋。
  6. 前記光輝性印刷層が、金属鱗片及びパール顔料から選ばれる一種以上を含む請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の包装袋。
  7. 請求項1に記載の包装袋の製造方法であって、
    前記レーザー非カット性フィルム(A)同士を内層側として部分的に接着させて、前記積層体Aの前記レーザー非カット性フィルム(A)が接着された接着領域と、被収容物を収容するための非接着領域とを形成する工程と、
    一方の前記レーザーカット性フィルム(A)側から炭酸ガスレーザーを用いてレーザー光を照射して、前記レーザー光が照射された側の前記積層体Aにおいて、前記包装袋の面内の一部分の厚み方向で、前記レーザーカット性フィルム(A)が切断され、前記レーザー非カット性フィルム(A)が切断されていない領域を形成するとともに、前記レーザー光が照射された側と反対側の前記積層体Aにおいて、前記包装袋の面内の一部分の厚み方向で、前記レーザーカット性フィルム(A)が切断され、前記レーザー非カット性フィルム(A)が切断されていない領域を形成する工程と、
    を含む、包装袋の製造方法。
  8. 請求項2または請求項3に記載の包装袋の製造方法であって、
    前記積層体Aの前記レーザー非カット性フィルム(A)と、前記積層体Bの前記レーザー非カット性フィルム(B)とが内層側となるように対向するように配置し、前記レーザー非カット性フィルム(A)と前記レーザー非カット性フィルム(B)とを部分的に接着させて、前記レーザー非カット性フィルム(A)及び前記レーザー非カット性フィルム(B)が接着された接着領域と、被収容物を収容するための非接着領域とを形成する工程と、
    前記レーザーカット性フィルム(A)側、または、前記レーザーカット性フィルム(B)側から炭酸ガスレーザーを用いてレーザー光を照射して、前記包装袋の面内の一部分の厚み方向で、前記レーザーカット性フィルム(A)が切断され、前記レーザー非カット性フィルム(A)が切断されていない領域を形成するとともに、前記包装袋の面内の一部分の厚み方向で、前記レーザーカット性フィルム(B)が切断され、前記レーザー非カット性フィルム(B)が切断されていない領域を形成する工程と、
    を含む、包装袋の製造方法。
  9. 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の包装袋に用いる包装材であって、
    レーザーカット性フィルム(A)、光輝性印刷層、及び、レーザー非カット性フィルム(A)を備え、前記光輝性印刷層は、前記レーザーカット性フィルム(A)と前記レーザー非カット性フィルム(A)との間、又は、前記レーザーカット性フィルム(A)の前記レーザー非カット性フィルム(A)とは反対側に位置する包装材。
  10. 前記レーザー非カット性フィルム(A)がヒートシール性を有する請求項9に記載の包装材。
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