(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出または導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタおよびスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲームおよび飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示およびアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示する。第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には入賞球装置6Aが設けられており、該入賞球装置6Aの右側方には、可変入賞球装置6Bが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図3参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左下方3箇所と可変入賞球装置6Bの上方1箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bとの間には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図3参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口および一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左下方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の右方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の下方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車および多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられている。遊技機用枠3における画像表示装置5の上方位置にはメインランプ9aが設けられており、該メインランプ9aの左右には、遊技領域を包囲するように枠ランプ9bが設けられている。更に、遊技盤2における特別可変入賞球装置7の近傍位置にはアタッカランプ9cが設けられている。
遊技盤2の所定位置(図1では画像表示装置5の上方位置)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。また、可動体32には、可動体ランプ9dが設けられている。該可動体ランプ9dと前述したメインランプ9a、枠ランプ9b、アタッカランプ9cとは纏めて遊技効果ランプ9と呼称する場合がある。尚、これらメインランプ9a、枠ランプ9b、アタッカランプ9c、可動体ランプ9dは、LEDを含んで構成されている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。尚、遊技機用枠3には、上皿とは別に、上皿満タン時に賞球が払い出される払出部(打球供給皿)を設けてもよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図3参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図3参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
図2は、パチンコ遊技機1の背面斜視図である。パチンコ遊技機1の背面には、基板ケース201に収納された主基板11が搭載されている。主基板11には、設定キー51や設定切替スイッチ52が設けられている。設定キー51は、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための錠スイッチとして機能する。設定切替スイッチ52は、設定変更状態において大当りの当選確率や出玉率等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する。設定キー51や設定切替スイッチ52は、例えば電源基板17の所定位置といった、主基板11の外部に取り付けられてもよい。
主基板11の背面中央には、表示モニタ29が配置され、表示モニタ29の側方には表示切替スイッチ31が配置されている。表示モニタ29は、例えば7セグメントのLED表示装置を用いて、構成されていればよい。表示モニタ29および表示切替スイッチ31は、遊技機用枠3を開放した状態で遊技盤2の裏面側を視認した場合に、主基板11を視認する際の正面に配置されている。
表示モニタ29は、例えば連比や役比、ベースなどの入賞情報を表示可能である。連比は、賞球合計数のうち大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である。役比は、賞球合計数のうち第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である。ベースは、打ち出した遊技球数に対する賞球合計数が占める割合である。設定変更状態や設定確認状態であるときに、表示モニタ29は、パチンコ遊技機1における設定値を表示可能である。表示モニタ29は、設定変更状態や設定確認状態であるときに、変更や確認の対象となる設定値などを表示可能であればよい。
設定キー51や設定切替スイッチ52は、遊技機用枠3を閉鎖した状態であるときに、パチンコ遊技機1の正面側から操作が不可能となっている。遊技機用枠3には、ガラス窓を有するガラス扉枠3aが回動可能に設けられ、ガラス扉枠3aにより遊技領域を開閉可能に構成されている。ガラス扉枠3aを閉鎖したときに、ガラス窓を通して遊技領域を透視可能である。
パチンコ遊技機1において、縦長の方形枠状に形成された外枠1aの右端部には、セキュリティカバー50Aが取り付けられている。セキュリティカバー50Aは、遊技機用枠3を閉鎖したときに、設定キー51や設定切替スイッチ52を含む基板ケース201の右側部を、背面側から被覆する。セキュリティカバー50Aは、短片50Aaおよび長片50Abを含む略L字状の部材であり、透明性を有する合成樹脂により構成されていればよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図はずれ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図はずれ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄(はずれ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「はずれ」となる。尚、本パチンコ遊技機1における「はずれ」には、大当り遊技を経由することなく次回の可変表示から高ベース状態(時短状態)に制御される「時短付きはずれ」が含まれている。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない大当り種別、または、ほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率および特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて、または当該表示に代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、遊技効果ランプ9の点灯や消灯、可動体32の動作、あるいは、これらの一部または全部を含む任意の演出装置を用いた演出として行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチはずれ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチはずれ」となる)ことがある。また、表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチはずれ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチはずれ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読予告演出がある。先読予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図3に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板などといった、各種の基板が配置されている。さらには、電源基板17も搭載されている。各種制御基板は、導体パターンが形成されて電気部品を実装可能なプリント配線板などの電子回路基板だけでなく、電子回路基板に電気部品が実装されて特定の電気的機能を実現するように構成された電子回路実装基板を含む概念である。
電源基板17には、電源スイッチ91が接続されており、該電源スイッチ91を操作する(ON状態にする)ことによって、商用電源などの外部電源におけるAC100Vといった交流電源からの電力を、電源基板17から主基板11や演出制御基板12などの各種制御基板を含めた電気部品に供給可能である。電源基板17は、例えば交流(AC)を直流(DC)に変換するための整流回路、所定の直流電圧を特定の直流電圧(例えば直流12Vや直流5Vなど)に変換するための電源回路などを備えている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部または一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過または進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過または進入が検出されたことになる。
スイッチ回路110には、電源基板17からのリセット信号、電源断信号、クリア信号が取り込まれて遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送される。リセット信号は、遊技制御用マイクロコンピュータ100などの制御回路を動作停止状態とするための動作停止信号であり、電源監視回路、ウォッチドッグタイマ内蔵IC、システムリセットICのいずれかを用いて出力可能であればよい。電源断信号は、パチンコ遊技機1において用いられる所定電源電圧が所定値を超えるとオフ状態となり、所定電源電圧が所定値以下になった期間が電断基準時間以上まで継続したときにオン状態となる。クリア信号は、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチ92に対する押下操作などに応じてオン状態となる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11には、表示モニタ29、表示切替スイッチ31、設定キー51、設定切替スイッチ52、扉開放センサ90が接続されている。扉開放センサ90は、ガラス扉枠3aを含めた遊技機用枠3の開放を検知する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32または当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図4は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図4に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図5のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図5に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図6は、特別図柄プロセス処理として、図5に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄、はずれ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口および第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。表示結果が「はずれ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
パチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率や出玉率が変わる構成とされている。例えば、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率や出玉率が変わるようになっている。例えば設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も大当りの当選確率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど大当りの当選確率が低くなる。この例において、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。設定値に応じて大当りの当選確率が変われば、出玉率も設定値に応じて変わってもよい。大当りの当選確率は設定値にかかわらず一定であるのに対し、大当り遊技状態におけるラウンド数が設定値に応じて変わってもよい。パチンコ遊技機1は、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかを設定可能に構成されていればよい。パチンコ遊技機1において設定されている設定値は、主基板11の側から演出制御基板12の側へ設定値指定コマンドが送信されることにより通知される。
図7は、表示結果判定テーブルの構成例を示している。図7(A)は、変動特図が第1特図である場合に用いられる第1特図用表示結果判定テーブルの構成例を示し、図7(B)は、変動特図が第2特図である場合に用いられる第2特図用表示結果判定テーブルの構成例を示している。表示結果判定テーブルは、ROM101に記憶されているデータの集まりである。表示結果判定テーブルでは、設定値に応じて、乱数値MR1と比較される当り判定値が特別図柄の可変表示結果である特図表示結果に割り当てられている。乱数値MR1は、表示結果決定用の乱数値であり、0〜65535の範囲でランダムに値が更新される。表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
図7(A)に示すように、変動特図が第1特図である場合については、設定値が1であり且つ遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1237までが「大当り」に割り当てられており、65317〜65535までが「時短付きはずれ」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、設定値が1であり且つ遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。なお、変動特図が第1特図における設定値が2〜6で且つ遊技状態が通常状態または時短状態の場合については、図7(A)に示す通りである。
図7(B)に示すように、変動特図が第2特図である場合については、設定値が1であり且つ遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1237までが「大当り」に割り当てられており、65317〜65425までが「時短付きはずれ」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、設定値が1であり且つ遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。なお、変動特図が第2特図における設定値が2〜6で且つ遊技状態が通常状態または時短状態の場合については、図7(B)に示す通りである。
ここで、各表示結果判定テーブルにおいて「大当り」や「時短付きはずれ」に割り当てられている当り判定値の数値範囲に着目すると、図8に示すように、遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238〜1253の範囲、設定値3では1238〜1272の範囲、設定値4では1238〜1292の範囲、設定値5では1238〜1317の範囲、設定値6では1238〜1346の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
更に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち65317〜65535までの範囲が、設定値にかかわらず時短付きはずれを判定するための時短付きはずれ判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されているとともに、時短付きはずれ判定値は、前期設定値6の大当り判定値の範囲(1020〜1346)とは異なる数値範囲において、65317を時短付きはずれの基準値(時短付きはずれ基準値)として、65317〜65535の範囲に設定されているので、時短付きはずれ判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
また、遊技状態が確変状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1346までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1347から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1347〜1383の範囲、設定値3では1347〜1429の範囲、設定値4では1347〜1487の範囲、設定値5では1347〜1556の範囲、設定値6では1347〜1674の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、遊技状態が確変状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1346)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1347を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238〜1253の範囲、設定値3では1238〜1272の範囲、設定値4では1238〜1292の範囲、設定値5では1238〜1317の範囲、設定値6では1238〜1346の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本パチンコ遊技機1では、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
更に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち65317〜65425までの範囲が、設定値にかかわらず時短付きはずれを判定するための時短付きはずれ判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されているとともに、時短付きはずれ判定値は、前記設定値6の大当り判定値の範囲(1020〜1346)とは異なる数値範囲において、65317を時短付きはずれの基準値(時短付きはずれ基準値)として、65317〜65425の範囲に設定されているので、時短付きはずれ判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
遊技状態が確変状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。他の第2特図用表示結果判定テーブルの特徴は、第1特図用表示結果判定テーブルと同様である。
以上のように、本パチンコ遊技機1においては、変動特図が第1特別図柄であるときは、遊技状態が通常状態である場合と時短状態である場合とにおいて、設定値にかかわらず65317〜65535の範囲が時短付きはずれの共通数値範囲に設定されており、変動特図が第2特別図柄であるときは、遊技状態が通常状態である場合と時短状態である場合とにおいて、設定値にかかわらず65317〜65425の範囲が時短付きはずれの共通数値範囲に設定されている。つまり、遊技状態が通常状態である場合と時短状態である場合については、可変表示結果が時短付きはずれとなる割合がいずれの設定値においても共通の割合となっているため、設定値によって射幸性が過度に高まってしまうことを防ぐことができる。更に、各設定値で共通の判定値数が割り当てられている時短付きはずれについては、いずれの設定値においても時短付きはずれ基準値である65317から連続した数値範囲に設定されているので、可変表示結果を時短付きはずれとすることの判定に関するCPU103の処理負荷を低減することができるようになっている。
尚、本パチンコ遊技機1では、設定可能な設定値を1〜6までの6個としているが、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、5個以下や7個以上であってもよい。また、パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。
大当り種別は、大当り種別判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、大当り種別は、設定値にかかわらず共通の割合で決定されてもよい。変動パターンは、変動パターン判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、変動パターンは、設定値にかかわらず共通の割合で決定されてもよい。設定値に応じてノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合が異なることで、ノーマルリーチやスーパーリーチが実行される頻度により設定値が示唆されてもよい。あるいは、設定値にかかわらずノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合は共通であってもよい。その他、設定値に応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図9のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図9に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図10は、演出制御プロセス処理として、図9のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図10に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S175の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、演出プロセスフラグの値を“4”に更新する。また、大当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「はずれ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“5”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS175のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形および応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合または「100%」未満の割合であることも含む。
[特徴部01TMに関する説明]
次に、特徴部01TMに関して、図11−1〜図11−29を用いて説明する。本実施形態では、遊技機への電源投入後(RAMクリア処理が実行された場合)や、大当り発生後に、低確状態で連続して所定回数(本例では、800回)の変動表示が実行されても次の大当りが発生しなかった場合に、複数種類の時短状態のうち時短状態C(救済時短状態)に制御される場合がある。この救済時短は、長期間に亘り遊技を行ったにもかかわらず大当りが発生しなかった遊技者を救済するため(例えば、遊技への投資金を抑制するため)に設けられているものであり、本例では「遊タイム」と呼ばれる遊技状態である。
本実施形態では、複数種類の大当りのうち大当りAに制御された場合は、複数種類の時短状態のうち時短状態A(低確/高ベース状態)において100回の変動表示が行われるので、時短状態Aの終了後から救済時短到達までの変動回数が残り700回となる一方で、複数種類の大当りのうち大当りBまたは大当りCのいずれかに制御された場合は、確変状態(高確/高ベース状態)において100回の変動表示が行われるので、確変状態の終了後から救済時短到達までの変動回数が残り800回となる。また、本実施形態では、救済時短回数カウンタの値が「0」となったことに基づく時短状態C(低確/高ベース状態)における変動回数は800回であり、大当りAに制御された後の時短状態A(低確/高ベース状態)における変動回数は100回である。
本実施形態では、救済時短到達時の変動表示において、画像表示装置5の画面全体にシャッター画像(図11−22(2)および(3A)参照)を表示させることによって、救済時短到達前の変動表示において、背景画像として表示されていた通常状態に対応する第1背景画像(図11−22(1)参照)の視認性を低下させた後に、背景画像として救済時短に対応する第3背景画像(図11−22(4A)参照)を表示させる。
本実施形態では、パチンコ遊技機(遊技機)1の遊技盤2における画像表示装置5の左側は、遊技球が流下可能な左遊技領域に形成されており、遊技盤2における画像表示装置5の右側は、遊技球が流下可能な右遊技領域に形成されている。
本実施形態では、特別可変入賞球装置7には、遊技球の流下方向に沿って第1大入賞口と第2大入賞口とが形成されている。第1大入賞口は、ソレノイド(図11−1参照)の駆動によって、図示しない大入賞口扉の開閉駆動を行うことによって、遊技球が進入可能な開放状態と遊技球が進入不能な閉鎖状態とに変化可能となっている。第2大入賞口は、ソレノイド(図11−2参照)の駆動によって、図示しない大入賞口扉の開閉駆動を行うことによって、遊技球が進入可能な開放状態と遊技球が進入不能な閉鎖状態とに変化可能となっている。
更に、第1大入賞口内には、遊技球を検出可能な第1カウントスイッチ189SG023Aが設けられており、第2大入賞口内には、遊技球を検出可能な第2カウントスイッチ189SG023Bが設けられている。
つまり、左遊技領域を流下する遊技球は、一般入賞口10、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口、に入賞可能となっており、右遊技領域を流下する遊技球は、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口、一般入賞口10、特別可変入賞球装置7が形成する第1大入賞口又は第2大入賞口、に入賞可能となっているとともに、通過ゲート41を通過可能となっている。
尚、本実施形態におけるスイッチ回路110には、第1カウントスイッチ189SG023Aと第2カウントスイッチ189SG023B及び大当り開始ゲート189SG042に内蔵されている大当り開始スイッチ189SG024が接続されている。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6B及び特別可変入賞球装置7の間には、複数の障害釘が配設されている。このため、左遊技領域を流下する遊技球は、第2始動入賞口や大入賞口に入賞不能であるとともに、右遊技領域を流下する遊技球は、第1始動入賞口に入賞不能となっている。
図11−2に示す本実施形態における主基板11は、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケースに収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている。また、主基板11には、パチンコ遊技機1の設定値を変更可能な設定値変更状態に切り替えるための設定キー51と、設定値変更状態において後述する大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する設定切替スイッチ52と、遊技機用枠3の開放を検知する扉開放センサ90と、が設けられている。本実施形態における設定値変更状態は、遊技場の店員等がパチンコ遊技機1に設定されている設定値を確認可能な状態(設定値確認状態)でもある。
これら設定キー51及び設定切替スイッチ52といった遊技者が操作可能な操作部が設けられた設定切替本体部は、主基板11とともに基板ケース内に収容されており、設定キー51及び設定切替スイッチ52は、基板ケースを開放しなくても操作可能となるように基板ケースの背面に形成された開口を介して背面側に露出している。
設定キー51及び設定切替スイッチ52を有する基板ケースは、パチンコ遊技機1の背面に設けられているため、遊技機用枠3を閉鎖した状態では操作が極めて困難であり、所定の扉キーを用いて遊技機用枠3を開放することで操作が可能となる。また、設定キー51は、遊技場の店員等が所有する設定キーの操作を要することから、設定キーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、設定キー51は、設定キーによって、後述するONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチでもある。尚、本実施形態では、扉キーと設定キーとが別個のキーである形態を例示しているが、これらは1のキーにて兼用されていてもよい。
また、基板ケースには、設定値やベース値を表示可能な表示モニタが配置されている。該表示モニタは、主基板11に接続されているとともに、基板ケースの上部に配置されている。つまり、表示モニタは、基板ケースにおける主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11は、遊技機用枠3を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠3を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
また、図11−1に示すように、本実施形態におけるパチンコ遊技機1の遊技盤2の所定位置(例えば、遊技領域の左下方位置)には、第1特図の可変表示を実行可能な第1特別図柄表示装置189SG004A、第2特図の可変表示を実行可能な第2特別図柄表示装置189SG004B、第1保留記憶数を表示可能な第1保留表示器189SG025A、第2保留記憶数を表示可能な第2保留表示器189SG025B、普通図柄の可変表示を実行可能な普通図柄表示器189SG020、普図保留記憶数を表示可能な普図保留表示器189SG025C、大当り遊技中に当該大当り遊技のラウンド数(大当り種別)を表示可能なラウンド表示器189SG131、大当り遊技状態、高確高ベース状態(確変状態)、低確高ベース状態(時短状態)等の遊技球を右遊技領域189SG002Rに向けて打ち出す遊技状態において点灯する右打ちランプ189SG132、高確高ベース状態(確変状態)であるとき点灯する確変ランプ189SG133、高確高ベース状態(確変状態)と低確高ベース状態(時短状態)において点灯する時短ランプ189SG134が纏めて配置されている遊技情報表示部が設けられている。尚、右打ちランプ189SG132は、遊技状態が通常状態である場合については、可変表示結果が大当りとなった場合は、該可変表示が停止したタイミングから例外的に点灯する。
図11−1に示すように、主基板11には、図示しないターミナル基板を介して、パチンコ遊技機1が設置されている遊技場の管理コンピュータ等の外部装置に対して遊技情報(信号)を出力するための情報出力回路が搭載されている。
本実施形態では、第2大入賞口内には、V入賞口と、該V入賞口よりも下流側にある排出口とが設けられている。また、V入賞口の上流側には可変V入賞球装置(Vフタ)が設けられている。可変V入賞球装置は、ソレノイドによって閉鎖状態と開放状態とに変化する。つまり、第2大入賞口内を流下する遊技球は、可変V入賞球装置が開放状態であるときにV入賞口を通過可能であり、可変V入賞球装置が閉鎖状態であるときにV入賞口を通過できずに排出口に流下するものとする。
図11−1に示すように、主基板11には、スイッチ回路110を介して、第2大入賞口の下流に備えられたV入賞口を遊技球が通過したことを検出可能なVスイッチ18SG023B1と、排出口を遊技球が通過したことを検出可能な排出スイッチ18SG023B2と、が設けられている。
図11−2(A)は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図11−2(A)に示すように、本実施形態では、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1〜MR5は、CPU103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
尚、本実施形態では各乱数値MR1〜MR5をそれぞれ図11−2(A)に示す範囲の値として用いる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら各乱数値MR1〜MR5の範囲は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異ならせてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行し、RAM102をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種の処理が実行される。また、CPU103は、乱数生成プログラムを実行することで、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てを生成可能とされている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが記憶されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された複数の判定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの可変表示における各図柄の可変表示態様となる変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルなどが記憶されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、図7に示す第1特図用表示結果判定テーブルや第2特図用表示結果判定テーブルに加えて、図11−2(B1)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、図11−2(B2)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)の他、変動パターン判定テーブル、普図表示結果判定テーブル(図示略)、普図変動パターン決定テーブル(図示略)などが含まれている。
本実施形態のパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。詳しくは、後述する特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も出玉率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど出玉率が低くなる。すなわち、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。換言すれば、設定値とは、最も大きい値である6が最も遊技場側にとって不利な値であり、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど遊技場側にとって有利な値となる。
(大当り種別判定テーブル)
図11−2(B1)及び図11−2(B2)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)を示す説明図である。このうち、図11−2(B1)は、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の可変表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。また、図11−2(B2)は、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の可変表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。
大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当りA〜大当りCのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
ここで、本実施形態における大当り種別について、図11−2(C)を用いて説明する。本実施形態では、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において最大で100回の可変表示に亘って時短制御が実行される大当りA、大当りB、大当りCが設けられている。また、これら大当りA、大当りB、大当りCは、大当り遊技状態の1ラウンド目において遊技球が第2大入賞口に入賞した後に、V入賞口に入賞することによって、大当り遊技の終了後において最大で100回の可変表示に亘って確変制御が実行される大当りでもある。
本実施形態では、可変V入賞球装置(Vフタ)の開放状態には、開放状態となる期間が短いショート開放状態(例えば、0.1秒)と、開放状態となる期間が長いロング開放状態(例えば、15秒)とがある。大当りAは、大当り遊技状態の1ラウンド目において可変V入賞球装置がショート開放状態となり、大当りB及び大当りCは、大当り遊技状態の1ラウンド目において可変V入賞球装置がロング開放状態となるものとする。
「大当りA」による大当り遊技状態は、1ラウンド目に第2大入賞口を遊技者にとって有利な開放状態に変化させるとともに、2ラウンド目〜6ラウンド目に第1大入賞口を遊技者にとって有利な開放状態に変化させる通常開放大当りである。また、「大当りA」では、1ラウンド目に可変V入賞球装置がショート開放状態となることにより、遊技球をV入賞口に入賞させることは極めて困難であり、確変制御が実行されることが期待できないので、実質的な通常大当りとなる。
「大当りB」による大当り遊技状態は、1ラウンド目に第2大入賞口を遊技者にとって有利な開放状態に変化させるとともに、2ラウンド目〜6ラウンド目に第1大入賞口を遊技者にとって有利な開放状態に変化させる通常開放大当りである。また、「大当りB」では、1ラウンド目に可変V入賞球装置がロング開放状態となることにより、遊技球をV入賞口に入賞させることは極めて容易であり、確変制御が実行されることが期待できるので、実質的な確変大当りとなる。
「大当りC」による大当り遊技状態は、1ラウンド目に第2大入賞口を遊技者にとって有利な開放状態に変化させるとともに、2ラウンド目〜10ラウンド目に第1大入賞口を遊技者にとって有利な開放状態に変化させる通常開放大当りである。また、「大当りC」では、1ラウンド目に可変V入賞球装置がロング開放状態となることにより、遊技球をV入賞口に入賞させることは極めて容易であり、確変制御が実行されることが期待できるので、実質的な確変大当りとなる。
尚、本実施形態においては、大当り種別として大当りA〜大当りCの3種類を設ける形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は2種類以下、または4種類以上設けてもよい。
また、図11−2(B1)に示すように、大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)においては、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜149までが大当りAに割り当てられており、150〜299までが大当りBに割り当てられている。一方で、図11−2(B2)に示すように、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)においては、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りBに割り当てられており、100〜299までが大当りCに割り当てられている。
つまり、本実施形態では、変動特図が第1特別図柄である場合は、50%の割合で大当り遊技状態の1ラウンド目に遊技球がV入賞口に入賞しやすい状態となることによって、大当り遊技終了後に確変制御と時短制御との両方が実施される。更に、変動特図が第2特別図柄である場合は、100%の確率で大当り遊技状態の1ラウンド目に遊技球がV入賞口に入賞しやすい状態となることによって、大当り遊技終了後に確変制御と時短制御との両方が実施される。
本例では、大当りAとなった場合であっても、Vフタがショート開放状態となったときにV入賞させることは可能であるものの極めて希有であるので、大当りAとなった場合には、V入賞せず確変制御が実行されないものとして説明する。また、大当りBおよび大当りCとなった場合であっても、Vフタがロング開放状態となったときにV入賞させられないことはあり得るものの極めて希有であるので、大当りBおよび大当りCとなった場合には、V入賞し確変制御が実行されるものとして説明する。
尚、本実施形態では、大当り種別を大当り種別判定用の乱数値であるMR2を用いて決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は、特図表示結果判定用の乱数値であるMR1を用いて決定してもよい。
[表示結果判定]
図11−3は、本実施形態における表示結果判定テーブルの構成例を示している。図11−3(A)は、変動特図が第1特図である場合に用いられる第1特図用表示結果判定テーブルの構成例を示し、図11−3(B)は、変動特図が第2特図である場合に用いられる第2特図用表示結果判定テーブルの構成例を示している。表示結果判定テーブルは、ROM101に記憶されているデータの集まりである。表示結果判定テーブルでは、設定値に応じて、乱数値MR1と比較される当り判定値が特別図柄の可変表示結果である特図表示結果に割り当てられている。乱数値MR1は、表示結果決定用の乱数値であり、0〜65535の範囲でランダムに値が更新される。表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
図11−3(A)に示すように、変動特図が第1特図である場合については、設定値が1であり且つ遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1224までが「大当り」に割り当てられており、65317〜65535までが「時短付きはずれ」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、設定値が1であり且つ遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜2111までが「大当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。なお、設定値が2〜6の場合については、それぞれ図11−3(A)に示す通りである。
図11−3(B)に示すように、変動特図が第2特図である場合については、設定値が1であり且つ遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1224までが「大当り」に割り当てられており、65317〜65425までが「時短付きはずれ」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、設定値が1であり且つ遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜2111までが「大当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。なお、設定値が2〜6の場合については、それぞれ図11−3(B)に示す通りである。
尚、本パチンコ遊技機1では、設定可能な設定値を1〜6までの6個としているが、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、5個以下や7個以上であってもよい。また、パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。
[時短回数]
図11−4(A)は、移行契機毎の時短回数を説明するための説明図である。図11−4(A)に示すように、本例では、大当りAが発生して確変領域に遊技球が入賞しなかった場合に、(1)時短制御が100回行われ、且つ、(2)低確制御が100回行われる時短状態A(本例では、時短回数100回のチャンスタイム)に制御される。また、大当りBまたは大当りCのいずれかが発生して確変領域に遊技球が入賞した場合に、(1)時短制御が100回行われ、且つ、(2)確変制御が100回行われる確変状態(本例では、時短回数100回のバトルST)に制御される。また、通常状態において時短付きはずれ図柄が停止表示された場合には、(1)時短制御が100回行われ、且つ、(2)低確制御が100回行われる時短状態B(本例では、時短回数100回のチャンスタイム)に制御される。また、低確状態で大当りに制御されることなく800回の変動を行った場合に、(1)時短制御が800回行われ、且つ、(2)低確制御が800回行われる時短状態C(本例では、遊タイム)に制御される。ただし、時短状態Cの終了後に、低確状態で大当りに制御されることなく再び800回の変動を行った場合であっても、これに基づいて再び時短状態Cに制御されることはない。
なお、本実施形態では、高ベース状態(確変状態、時短状態)において時短付きはずれ図柄が停止表示されても遊技状態の移行制御は行われない(時短回数100回の時短状態に制御しない)ものである。これは、遊技者の救済度合を低下させないためである。例えば、仮に、大当りとなりやすい確変状態に制御されているときに時短付きはずれ図柄が停止表示されることにもとづいて、時短回数100回の時短状態に制御し直す構成とした場合には、遊技者にとって有利な状態から不利な状態へ制御することとなるため、好ましくない。そこで、時短付きはずれ図柄が停止表示された際に制御されていた遊技状態が通常状態である場合にのみ、時短回数100回の時短状態に制御するよう構成されている。
図11−4(B)は、設定値毎の救済時短到達率を示す説明図である。救済時短到達率とは、救済時短を経由した時短状態に制御される割合である。救済時短を経由した時短状態は、大当り遊技状態に制御されることなくn回(本例では800回)の変動を行うことにより制御されるものであるから、救済時短到達率Kは、以下のようにして算出できる。
K={(1−ML)^n}×100
(K=救済時短到達率、ML=大当り確率、n=変動回数)
具体的には、例えば、設定値「1」であれば大当り確率MLが約1/319であるから救済時短到達率Kは8.1%となり、設定値「2」であれば大当り確率MLが約1/310であるから救済時短到達率Kは7.5%となり、設定値「3」であれば大当り確率MLが約1/300であるから救済時短到達率Kは6.9%となり、設定値「4」であれば大当り確率MLが約1/290であるから救済時短到達率Kは6.3%となり、設定値「5」であれば大当り確率MLが約1/280であるから救済時短到達率Kは5.7%となり、設定値「6」であれば大当り確率MLが約1/270であるから救済時短到達率Kは5.1%となる。
このように、大当り確率が低い設定値である程、救済時短到達率が高くなっている。これにより、大当り確率が低い設定値であっても遊技者を救済することができる。
[変動パターン]
図11−5〜図11−7は、本実施形態における変動パターンテーブルの具体例を示す説明図である。図11−5(A)は、救済時短突入変動を除く通常状態用の変動パターンテーブルの具体例を示している。このうち、図11−5(A1)は、はずれ用の変動パターンテーブルの具体例を示しており、図11−5(A2)は、大当り用の変動パターンテーブルの具体例を示している。また、図11−5(B)は、通常状態における救済時短到達時用の変動パターンテーブルの具体例を示している。このうち、図11−5(B1)は、はずれ用の変動パターンテーブルの具体例を示しており、図11−5(B2)は、大当り用の変動パターンテーブルの具体例を示している。
また、図11−6(C)は、大当りA経由で制御された時短状態A用の変動パターンテーブルの具体例を示している。このうち、図11−6(C1)は、はずれ用の変動パターンテーブルの具体例を示しており、図11−6(C2)は、大当り用の変動パターンテーブルの具体例を示している。また、図11−6(D)は、時短付きはずれ経由で制御された時短状態B用の変動パターンテーブルの具体例を示している。このうち、図11−6(D1)は、はずれ用の変動パターンテーブルの具体例を示しており、図11−6(D2)は、大当り用の変動パターンテーブルの具体例を示している。
また、図11−7(E)は、救済時短経由で制御された時短状態C用の変動パターンテーブルの具体例を示している。このうち、図11−7(E1)は、はずれ用の変動パターンテーブルの具体例を示しており、図11−7(E2)は、大当り用の変動パターンテーブルの具体例を示している。また、図11−7(F)は、大当りB又は大当りCのいずれか経由で制御された確変状態用の変動パターン判定テーブルであって変動回数が1〜99回転目であるときの変動パターン判定テーブルの具体例を示している。このうち、図11−7(F1)は、はずれ用の変動パターンテーブルの具体例を示しており、図11−7(F2)は、大当り用の変動パターンテーブルの具体例を示している。また、図11−7(G)は、大当りB又は大当りCのいずれか経由で制御された確変状態用の変動パターン判定テーブルであって変動回数が100回転目であるときの変動パターン判定テーブルの具体例を示している。このうち、図11−7(G1)は、はずれ用の変動パターンテーブルの具体例を示しており、図11−7(G2)は、大当り用の変動パターンテーブルの具体例を示している。
〈リーチを伴わない変動パターン〉
本実施形態において、リーチを伴わない変動パターン(「非リーチはずれ」、「非リーチはずれB」、「短縮変動はずれ」、「超短縮変動はずれ」、「極超短縮変動はずれ」)とは、変動表示が開始された後にリーチが成立せずに変動表示結果が「はずれ」となることを示す飾り図柄の組み合わせが停止表示される変動パターンである。なお、「非リーチはずれB」の変動パターンの詳細については後述する。
本実施形態において、リーチを伴わない変動パターンのうち、「非リーチはずれ」、「非リーチはずれB」の変動パターンと判定された場合の変動表示期間は12000msであり、「短縮変動はずれ」の変動パターンと判定された場合の変動表示期間は5000msであり、「超短縮変動はずれ」の変動パターンと判定された場合の変動表示期間は3000msであり、「極超短縮変動はずれ」の変動パターンと判定された場合の変動表示期間は1500msである。このうち「極超短縮変動はずれ」の変動パターンは、時短状態Cでのみ決定可能な変動パターンであり、時短制御が実行される他の遊技状態(時短状態A、時短状態B、確変状態)に制御されているときに決定される何れの変動パターンよりも変動表示期間が短い。
〈ノーマルリーチを伴う変動パターン〉
本実施形態において、ノーマルリーチを伴う変動パターン(「ノーマルリーチはずれ」、「ノーマルリーチはずれB」、「ノーマルリーチ大当り」)とは、リーチ状態が成立した後に、後述するスーパーリーチ演出(バトル演出)が実行されることなく、最終表示結果が確定停止される。なお、「ノーマルリーチはずれB」の変動パターンの詳細については後述する。
本実施形態において、ノーマルリーチを伴う変動パターンのうち、「ノーマルリーチはずれ」、「ノーマルリーチはずれB」の変動パターンと判定された場合の変動表示期間は20000msであり、「ノーマルリーチ大当り」の変動パターンと判定された場合の変動表示期間は30000msである。
〈スーパーリーチを伴う変動パターン〉
本実施形態において、スーパーリーチを伴う変動パターン(「スーパーリーチはずれA−1」、「スーパーリーチはずれA−2」、「スーパーリーチはずれ」、「スーパーリーチ大当りA−1」、「スーパーリーチ大当りA−2」、「スーパーリーチ大当りA−3」、「スーパーリーチ大当り」)では、リーチ状態が成立した後に、スーパーリーチ演出として、味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルを行うことにより大当りに当選しているか否かを報知するバトル演出が実行され、バトル演出の終了後に最終表示結果が確定停止される。ここで、最終表示結果が「はずれ」となる場合には、味方キャラクタが敵キャラクタに敗北する演出(敗北演出)が実行される。一方、最終表示結果が「大当り」となる場合には、味方キャラクタが敵キャラクタに勝利する演出(勝利演出)が実行されるか、又は、味方キャラクタが敵キャラクタに敗北する演出(敗北演出)が実行された後に、味方キャラクタが敵キャラクタに復活勝利する演出(復活演出)が実行される。
〈救済時短到達時以外の変動パターン〉
(スーパーリーチはずれ/大当り)
本実施形態において、スーパーリーチを伴う変動パターンのうち「スーパーリーチはずれ」の変動パターンでは、リーチ状態が成立した後に、バトル演出において敗北演出が実行される。また、スーパーリーチを伴う変動パターンのうち「スーパーリーチ大当り」の変動パターンでは、リーチ状態が成立した後に、バトル演出において勝利演出が実行される。
(スーパーリーチはずれA−1)
本実施形態において、スーパーリーチを伴う変動パターンのうち「スーパーリーチはずれA−1」の変動パターンでは、バトル演出において敗北演出が実行された後に、画像表示装置5の画面全体にアイキャッチ画像が表示される(図11−8参照)。図12−8は、変動パターンを「スーパーリーチはずれA−1」に決定しているときの変動表示に関連した演出画像の一例を示す説明図である。
図11−8(1)に示すように、変動パターンにおけるスーパーリーチに発展させるべきタイミングで、演出制御用CPU120は、バトル演出を実行する。ここで、バトル演出の実行に伴い、画像表示装置5に味方キャラクタ01TM100Aと敵キャラクタ01TM100Bとを表示させる。
このとき、演出制御用CPU120は、第1保留記憶数が0であることに基づいて第1保留記憶数表示領域01TM041に「0」の文字を表示させ、第2保留記憶数が0であることに基づいて第2保留記憶数表示領域01TM042に「0」の文字を表示させており、画像表示装置5のアクティブ表示領域01TM013の第1アクティブ表示ガイド01TM023A内に、現在実行中の変動表示に対応したアクティブ表示01TM003を表示させている。演出制御用CPU120は、小図柄表示エリア5l、5c、5rにおいて、小図柄の変動表示を実行している。
本実施形態では、時短制御を行っていない期間には、アクティブ表示領域にアクティブ表示を表示するための第1アクティブ表示ガイド01TM023Aが表示される。この第1アクティブ表示ガイド01TM023Aは、特別図柄の変動表示が実行されていないときにも表示されている。
次いで、図11−8(2)に示すように、バトル演出において味方キャラクタ01TM100Aが敵キャラクタ01TM100Bに最後の攻撃を仕掛けている状態で、演出制御用CPU120は、バトルの勝敗が決することを示唆するバトルエフェクト画像01TM150を表示させる。
次いで、図11−8(3)に示すように、演出制御用CPU120は、敗北演出を実行する。敗北演出では、画像表示装置5に敵キャラクタ01TM100Bに敗北した味方キャラクタ01TM100Aを表示させた状態で、画像表示装置5の中央部に「敗北」の文字を表示させ、図柄表示エリア5L、5C、5Rに、表示結果が「はずれ」となることを示唆する飾り図柄の組合せ(本例では、「767」)を揺動停止させる。このとき、小図柄表示エリア5l、5c、5rでは、小図柄の変動表示を継続している。
次いで、図11−8(4)に示すように、変動パターンにおけるスーパーリーチを終了するべきタイミングで、演出制御用CPU120は、バトル演出を終了し、画像表示装置5から味方キャラクタ01TM100A、敵キャラクタ01TM100B、「敗北」の文字、及び飾り図柄の組合せ(本例では、「767」)を消去するとともに、画像表示装置5の画面全体にアイキャッチ画像01TM200を表示させる。アイキャッチ画像01TM200には、例えば、その遊技機の機種名(本例では「FEVER ZZZ」)等の表示結果とは関連しない情報が含まれ、大当りに制御されるか否かを予告する予告演出であるとの誤解を生じさせるような情報は含まれない。
本実施形態では、第1保留記憶数の値、第2保留記憶数の値、及び小図柄は、アイキャッチ画像01TM200よりも表示優先度の高い(表示レイヤが上位であり手前に表示されているように見える)画像である。そのため、遊技者からは、手前から奥に向けて、(1)第1保留記憶数の値、第2保留記憶数の値、及び小図柄、(2)アイキャッチ画像01TM200の順で表示されているように見える。
次いで、図11−8(5)に示すように、アイキャッチ画像の表示を開始して所定期間(例えば、2秒間)経過したタイミングで、演出制御用CPU120は、アイキャッチ画像01TM200の表示を終了し、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、飾り図柄の組合せ(本例では、「767」)を表示(揺動停止)させるとともに、飾り図柄の背景画像として空と山とを含む晴れの風景をあらわした第1背景画像01TM310を表示させる。このとき、画像表示装置5の小図柄表示エリア5l、5c、5rにおいて、小図柄の変動表示を継続している。
次いで、図11−8(6)に示すように、CPU103が第1特別図柄の変動表示を終了させるタイミングで、図柄確定指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、最終的な飾り図柄の組合せ(本例では、「767」)を確定停止させ、画像表示装置5のアクティブ表示領域01TM013の第1アクティブ表示ガイド01TM023A内からアクティブ表示01TM003を消去する。このとき、画像表示装置5の小図柄表示エリア5l、5c、5rにおいて、小図柄の組合せ(本例では、「767」)を確定停止させる。即ち、表示結果が「はずれ」となる小図柄の組合せを確定停止させる。
(スーパーリーチ大当りA−1)
本実施形態において、スーパーリーチを伴う変動パターンのうち「スーパーリーチ大当りA−1」の変動パターンでは、バトル演出において勝利演出が実行される(図11−9参照)。図11−9は、変動パターンを「スーパーリーチ大当りA−1」に決定しているときの変動表示に関連した演出画像の一例を示す説明図である。
図11−9(1)に示すように、変動パターンにおけるスーパーリーチに発展させるべきタイミングで、演出制御用CPU120は、バトル演出を実行する。ここで、バトル演出の実行に伴い、画像表示装置5に味方キャラクタ01TM100Aと敵キャラクタ01TM100Bとを表示させる。第1保留記憶数及び第2保留記憶数、アクティブ表示、並びに、小図柄の表示制御に関しては、図11−8(1)と同様である。
次いで、図11−9(2)に示すように、バトル演出において味方キャラクタ01TM100Aが敵キャラクタ01TM100Bに最後の攻撃を仕掛けている状態で、演出制御用CPU120は、バトルの勝敗が決することを示唆するバトルエフェクト画像01TM150を表示させる。
次いで、図11−9(3)に示すように、演出制御用CPU120は、勝利演出を実行する。勝利演出では、画像表示装置5に敵キャラクタ01TM100Bに勝利した味方キャラクタ01TM100Aを表示させた状態で、画像表示装置5の中央部に「勝利」の文字を表示させ、図柄表示エリア5L、5C、5Rに、表示結果が「大当り」となることを示唆する飾り図柄の組合せ(本例では、「777」)を揺動停止させる。このとき、小図柄表示エリア5l、5c、5rでは、小図柄の変動表示を継続している。
次いで、図11−9(4)に示すように、CPU103が第1特別図柄の変動表示を終了させるタイミングで、図柄確定指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、最終的な飾り図柄の組合せ(本例では、「777」)を確定停止させ、画像表示装置5のアクティブ表示領域01TM013の第1アクティブ表示ガイド01TM023A内からアクティブ表示01TM003を消去する。このとき、画像表示装置5の小図柄表示エリア5l、5c、5rにおいて、小図柄の組合せ(本例では、「777」)を確定停止させる。即ち、表示結果が「大当り」となる小図柄の組合せを確定停止させる。
(スーパーリーチ大当りA−2)
本実施形態において、スーパーリーチを伴う変動パターンのうち「スーパーリーチ大当りA−2」の変動パターンでは、バトル演出において敗北演出が実行された後に、画像表示装置5の画面全体にアイキャッチ画像が表示され、アイキャッチ画像の表示後に復活演出が実行される(図11−10参照)。図11−10は、変動パターンを「スーパーリーチ大当りA−2」に決定しているときの変動表示に関連した演出画像の一例を示す説明図である。
図11−10(1)〜(5)における演出構成は、図11−8(1)〜(5)に示した「スーパーリーチはずれA−1」の変動パターンにおける演出構成と同様であるため、説明を省略する。
次いで、図11−10(6)に示すように、変動パターンにおける復活演出を実行するべきタイミングで、演出制御用CPU120は、復活演出を実行する。復活演出では、画像表示装置5に味方キャラクタ01TM100Aを表示させた状態で、画像表示装置5の中央部に「復活」の文字を表示させ、図柄表示エリア5L、5C、5Rに、表示結果が「大当り」となることを示唆する飾り図柄の組合せ(本例では、「777」)を揺動停止させる。このとき、小図柄表示エリア5l、5c、5rでは、小図柄の変動表示を継続している。
次いで、図11−10(7)に示すように、CPU103が第1特別図柄の変動表示を終了させるタイミングで、図柄確定指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、最終的な飾り図柄の組合せ(本例では、「777」)を確定停止させ、画像表示装置5のアクティブ表示領域01TM013の第1アクティブ表示ガイド01TM023A内からアクティブ表示01TM003を消去する。このとき、画像表示装置5の小図柄表示エリア5l、5c、5rにおいて、小図柄の組合せ(本例では、「777」)を確定停止させる。即ち、表示結果が「大当り」となる小図柄の組合せを確定停止させる。
本実施形態において、スーパーリーチを伴う変動パターンのうち、「スーパーリーチはずれ」の変動パターンと判定された場合の変動表示期間は40000msであり、「スーパーリーチ大当り」の変動パターンと判定された場合の変動表示期間は70000msであり、「スーパーリーチはずれA−1」の変動パターンと判定された場合の変動表示期間は50000msであり、「スーパーリーチはずれA−2」の変動パターンと判定された場合の変動表示期間は50000msであり、「スーパーリーチ大当りA−1」の変動パターンと判定された場合の変動表示期間は70000msであり、「スーパーリーチ大当りA−2」の変動パターンと判定された場合の変動表示期間は100000msであり、「スーパーリーチ大当りA−3」の変動パターンと判定された場合の変動表示期間は100000msである。
〈救済時短到達時の変動パターン〉
本実施形態において、救済時短到達時の変動パターンのうちスーパーリーチを伴わない変動パターン(「非リーチはずれB」、「ノーマルリーチはずれB」)では、変動開始直後から変動終了までの期間に、後述するシャッター画像01TM250が表示されるシャッター演出が実行されることによって、画像表示装置5の画面上の演出画像の視認性が低下した状態となる(図11−22参照)。シャッター画像は、飾り図柄や背景画像よりも表示優先度の高い(表示レイヤが上位であり手前に表示されているように見える)画像である。そのため、遊技者からは、シャッター画像のみが表示されているように見える。
本実施形態において、救済時短到達時の表示結果が「はずれ」であるときの変動パターンのうちスーパーリーチを伴う変動パターン(「スーパーリーチはずれA−2」)では、「スーパーリーチはずれA−1」の変動パターンと同様の各種演出(敗北演出、アイキャッチ画像、飾り図柄、背景画像、対応表示(保留表示及びアクティブ表示)等)が実行されるものの、敗北演出が終了するタイミング(アイキャッチ画像が表示されるタイミング)から変動終了までの期間に、シャッター画像01TM250が表示されるシャッター演出が実行されることによって、画像表示装置5の画面上の演出画像の視認性が低下した状態となる(図11−24参照)。シャッター画像は前記各種画像よりも表示優先度の高い(表示レイヤが上位であり手前に表示されているように見える)画像である。そのため、遊技者からは、シャッター画像のみが表示されているように見える。
本実施形態において、救済時短到達時の表示結果が「大当り」であるときの変動パターンのうちスーパーリーチを伴う変動パターン(「スーパーリーチ大当りA−3」)では、「スーパーリーチ大当りA−2」の変動パターンと同様の各種演出(敗北演出、アイキャッチ画像、復活演出、飾り図柄、背景画像、対応表示等)が実行されるものの、敗北演出が終了するタイミング(アイキャッチ画像が表示されるタイミング)から復活演出が開始までの期間に、シャッター演出が実行されることによって、画像表示装置5の画面上の演出画像の視認性が低下した状態となる。
〈[通常状態用(救済時短未到達時)]変動パターン判定テーブル〉
図11−5(A1)に示すように、[通常状態用(救済時短未到達時)]の[はずれ用]変動パターン判定テーブルにおいては、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜900までが「非リーチはずれ」の変動パターンに割り当てられており、901〜950までが「ノーマルリーチはずれ」の変動パターンに割り当てられており、951〜997までが「スーパーリーチはずれA−1」の変動パターンに割り当てられている。
図11−5(A2)に示すように、[通常状態用(救済時短未到達時)]の[大当り用]変動パターン判定テーブルにおいては、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜100までが「ノーマルリーチ大当り」の変動パターンに割り当てられており、101〜970までが「スーパーリーチ大当りA−1」の変動パターンに割り当てられており、971〜997までが「スーパーリーチ大当りA−2」の変動パターンに割り当てられている。
〈[通常状態用(救済時短到達時)]変動パターン判定テーブル〉
図11−5(B1)に示すように、[通常状態用(救済時短到達時)]の[はずれ用]変動パターン判定テーブルにおいては、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜900までが「非リーチはずれB」の変動パターンに割り当てられており、901〜950までが「ノーマルリーチはずれB」の変動パターンに割り当てられており、951〜997までが「スーパーリーチはずれA−2」の変動パターンに割り当てられている。
図11−5(B2)に示すように、[通常状態用(救済時短到達時)]の[大当り用]変動パターン判定テーブルにおいては、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜997までが「スーパーリーチ大当りA−3」の変動パターンに割り当てられている。
〈[時短状態A用]変動パターン判定テーブル〉
図11−6(C1)に示すように、[時短状態A用]の[はずれ用]変動パターン判定テーブルにおいては、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜100までが「超短縮変動はずれ」の変動パターンに割り当てられており、101〜900までが「短縮変動はずれ」の変動パターンに割り当てられており、901〜950までが「ノーマルリーチはずれ」の変動パターンに割り当てられており、951〜997までが「スーパーリーチはずれ」の変動パターンに割り当てられている。
図11−6(C2)に示すように、[時短状態A用]の[大当り用]変動パターン判定テーブルにおいては、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜200までが「ノーマルリーチ大当り」の変動パターンに割り当てられており、201〜997までが「スーパーリーチ大当り」の変動パターンに割り当てられている。
〈[時短状態B用]変動パターン判定テーブル〉
図11−6(D1)に示すように、[時短状態B用]の[はずれ用]変動パターン判定テーブルにおいては、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜800までが「超短縮変動はずれ」の変動パターンに割り当てられており、801〜900までが「短縮変動はずれ」の変動パターンに割り当てられており、901〜950までが「ノーマルリーチはずれ」の変動パターンに割り当てられており、951〜997までが「スーパーリーチはずれ」の変動パターンに割り当てられている。
図11−6(D2)に示すように、[時短状態B用]の[大当り用]変動パターン判定テーブルにおいては、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜200までが「ノーマルリーチ大当り」の変動パターンに割り当てられており、201〜997までが「スーパーリーチ大当り」の変動パターンに割り当てられている。
〈[時短状態C用]変動パターン判定テーブル〉
図11−7(E1)に示すように、[時短状態C用]の[はずれ用]変動パターン判定テーブルにおいては、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜990までが「極超短縮変動はずれ」の変動パターンに割り当てられており、991〜997までが「ノーマルリーチはずれ」の変動パターンに割り当てられている。
図11−7(E2)に示すように、[時短状態C用]の[大当り用]変動パターン判定テーブルにおいては、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜200までが「ノーマルリーチ大当り」の変動パターンに割り当てられており、201〜997までが「スーパーリーチ大当り」の変動パターンに割り当てられている。
〈[確変状態用(1〜99回転目)]変動パターン判定テーブル〉
図11−7(F1)に示すように、[確変状態用(1〜99回転目)]の[はずれ用]変動パターン判定テーブルにおいては、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜900までが「超短縮変動はずれ」の変動パターンに割り当てられており、901〜950までが「ノーマルリーチはずれ」の変動パターンに割り当てられており、951〜997までが「スーパーリーチはずれ」の変動パターンに割り当てられている。
図11−7(F2)に示すように、[確変状態用(1〜99回転目)]の[大当り用]変動パターン判定テーブルにおいては、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜200までが「ノーマルリーチ大当り」の変動パターンに割り当てられており、201〜997までが「スーパーリーチ大当り」の変動パターンに割り当てられている。
〈[確変状態用(100回転目)]変動パターン判定テーブル〉
図11−7(G1)に示すように、[確変状態用(100回転目)]の[はずれ用]変動パターン判定テーブルにおいては、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜900までが「超短縮変動はずれ+リザルト画像表示」の変動パターンに割り当てられており、901〜997までが「スーパーリーチはずれ+リザルト画像表示」の変動パターンに割り当てられている。
本例では、「超短縮変動はずれ+リザルト画像表示」の変動パターンでは、「超短縮変動はずれ」の変動パターンと同様の演出が実行された後に、後述するリザルト画像が画像表示装置5の画面全体に表示される(図11−19(3)参照)。また、「スーパーリーチはずれ+リザルト画像表示」の変動パターンでは、「スーパーリーチはずれ」の変動パターンと同様の演出が実行された後に、リザルト画像が画像表示装置5の画面全体に表示される(図11−19(3)参照)
図11−7(G2)に示すように、[確変状態用(100回転目)]の[大当り用]変動パターン判定テーブルにおいては、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜997までが「スーパーリーチ大当り」の変動パターンに割り当てられている。
[演出制御コマンド]
図11−11(A)は、本実施形態における演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図11−11(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図11−11(A)に示す例において、コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8C00Hは、可変表示結果指定コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。可変表示結果指定コマンドでは、例えば、図11−11(B)に示すように、可変表示結果が「はずれ」であるか「大当り」であるか「時短付きはずれ」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当りとなる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
可変表示結果指定コマンドでは、例えば、図11−11(B)に示すように、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「はずれ」となる第1可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「時短付きはずれ」となる旨の事前決定結果を通知する第5可変表示結果指定コマンドである。
コマンド8FXXHは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の可変表示の停止(確定)と、次の可変表示を開始するまでの図柄確定期間を指定する図柄確定指定コマンドである。
図柄確定指定コマンドでは、例えば、図11−11(C)に示すように、コマンド8F00Hは、特別図柄の変動を終了して図柄確定期間が0.5秒となる図柄確定A指定コマンドである。コマンド8F01Hは、特別図柄の変動を終了して図柄確定期間が15秒となる図柄確定B指定コマンドである。コマンド8F02Hは、特別図柄の変動を終了して図柄確定期間が20秒となる図柄確定C指定コマンドである。
本実施形態では、(i)RAMクリア処理が実行された後に大当りを経由せずに救済時短に到達した場合と、(ii)RAMクリア処理が実行された後に大当りを経由してから救済時短に到達した場合とで、救済時短到達変動において異なるEXTデータが設定された図柄確定指定コマンドが送信される。具体的には、(i)RAMクリア処理が実行された後に大当りを経由せずに救済時短に到達した場合には、救済時短到達変動において図柄確定期間が0.5秒となる図柄確定A指定コマンドが送信される。また、(ii)RAMクリア処理が実行された後に大当りを経由してから救済時短に到達した場合には、救済時短到達変動において図柄確定期間が15秒となる図柄確定B指定コマンドが送信される。
コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えば、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御が行われない遊技状態(低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる遊技状態(高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。
コマンドE1XXHは、救済時短を除いた時短状態(時短状態A、時短状態B)における残り時短制御回数を通知する残り時短回数通知コマンドである。コマンドE2XXHは、確変状態における残り確変制御回数を通知する残り確変回数通知コマンドである。
コマンド91XXHは、復旧時救済時短回数指定コマンドであり、電源復旧時に救済時短カウンタの値を16進数に変換して指定する演出制御コマンドである。復旧時救済時短回数指定コマンドでは、例えば、図11−11(D)に示すように、電源復旧時の救済時短カウンタの値(4桁の値)の各位(1桁目、2桁目、3桁目、4桁目)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
復旧時救済時短回数指定コマンドでは、例えば、図11−11(D)に示すように、コマンド9100H〜コマンド910FHは、救済時短回数の値の1桁目を指定する復旧時救済時短回数指定1コマンドである。コマンド9110H〜コマンド911FHは、救済時短回数の値の2桁目を指定する復旧時救済時短回数指定2コマンドである。コマンド9130H〜コマンド913FHは、救済時短回数の値の3桁目を指定する復旧時救済時短回数指定3コマンドである。コマンド9140H〜コマンド914FHは、救済時短回数の値の4桁目を指定する復旧時救済時短回数指定4コマンドである。
コマンド94XXHは、救済時短回数指定コマンドであり、救済時短となるまでの残りの変動回数(126回以下の回数)を指定する演出制御コマンドである。救済時短回数指定コマンドでは、例えば、図11−11(E)に示すように、救済時短となるまでの残りの変動回数(126回以下の回数)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
救済時短回数指定コマンドでは、例えば、図11−11(E)に示すように、コマンド9400Hは、救済時短に到達していることを指定する救済時短回数A指定コマンドである。コマンド9401Hは、救済時短に到達するまで残り1〜125回であることを指定する救済時短回数B指定コマンドである。コマンド947EHは、救済時短に到達するまで残り126回であることを指定する救済時短回数C指定コマンドである。コマンド947FHは、救済時短に到達するまで残り127回以上であることを指定する救済時短回数D指定コマンドである。
コマンド96XXHは、救済時短回数2指定コマンドであり、救済時短となるまでの残りの変動回数(100回単位の回数)を指定する演出制御コマンドである。救済時短回数2指定コマンドでは、例えば、救済時短回数2指定コマンドのEXTデータに救済時短となるまでの残りの変動回数(100回単位の回数)に応じた値がセットされる。例えば、救済時短となるまでの残りの変動回数が100回である場合には、救済時短回数2指定コマンドとしてコマンド9601Hが送信され、残りの変動回数が700回である場合には、救済時短回数1指定コマンドとしてコマンド9607Hが送信される。
[遊技制御メイン処理]
図11−12は、本実施形態における遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。本例において、ステップS1〜S7の処理、ステップS8〜S9の処理、およびステップS10〜S12の処理は、図4で示したそれらの処理と同様である。
本例では、ステップS7において電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを送信すると、CPU103は、救済時短となるまでの残りの変動回数をカウントするための救済時短回数カウンタの値を確認し、現在の救済時短回数カウンタの値を16進数に変換した値をセットして復旧時救済時短回数指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップS01TM0013)。
次いで、CPU103は、現在の救済時短回数カウンタの値に応じた値をセットして救済時短回数指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップS01TM0014)。例えば、現在の救済時短回数カウンタの値が1〜125回である場合には、CPU103は、救済時短回数指定コマンドとしてコマンド9401Hを送信する制御を行う。従って、本例では、遊技機への電源投入時にRAMクリア処理が実行されず復旧処理が実行された場合には、救済時短回数指定コマンドが送信されて、現在の救済時短までの残りの変動回数が通知される。
なお、本例では、電断復旧時に、復旧時のコマンドとは別に、復旧時救済時短回数指定コマンド及び救済時短回数指定コマンドを送信する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、ステップS7で送信される復旧時のコマンド(例えば、電源投入指定コマンド)のEXTデータに、救済時短となるまでの残り回数に応じた値をセットして送信するように構成してもよい。
また、ステップS9において初期化を指示する演出制御コマンドを送信すると、CPU103は、救済時短回数カウンタに「800」をセットする(ステップS01TM0015)。従って、本例では、遊技機への電源投入時にRAMクリア処理が実行された場合には、救済時短回数カウンタに「800」がセットされる。すなわち、本例では、遊技機への電源投入時にRAMクリア処理が実行された後、800回の変動表示を実行しても大当りが発生しなかった場合には、救済時短となり時短状態Cに制御されることになる。なお、本例では、ステップS9において送信する初期化を指示する演出制御コマンドと、救済時短回数カウンタにセットされる初期値(「800」)とが対応しているため、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドの送信にもとづいて、救済時短回数カウンタにセットする初期値を特定可能でもある。
次いで、CPU103は、救済時短回数カウンタの値(本例では「800」となっている)を確認し、現在の救済時短回数カウンタの値を16進数に変換した値をセットして復旧時救済時短回数指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップS01TM0016)。
なお、本例では、遊技機への電源投入時にRAMクリア処理が実行されたときに救済時短回数カウンタに「800」をセットして初期設定する場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、RAMクリア処理が実行されたときに救済時短回数カウンタの初期設定を行わないように構成してもよい。そのように構成すれば、前日の救済時短回数カウンタの値の続きの状態から遊技を開始できるので、救済時短となるまでの投資額を減らすことができ、遊技者にとって不利にならないように構成することができる。
また、上記のように構成する場合、クリアスイッチのオンを検出(ステップS3のY)してRAMクリア処理が実行されたときにのみ救済時短回数カウンタの初期設定を行わないように構成し、RAM異常を検出(ステップS4,S5のN)してRAMクリア処理が実行されたときには、救済時短回数カウンタの初期設定を行うように構成してもよい。
[時短フラグ、確変フラグ]
本実施形態では、時短状態に制御されるためのいずれかの条件が成立した場合に、時短フラグをセット可能である。時短フラグには、時短フラグAと、時短フラグBと、時短フラグCとがある。なお、以下の説明において、フラグを消去(又はクリア)することを、フラグをリセットすると記載する場合がある。
時短フラグAは、大当りA経由の時短状態Aに制御されているときにセットされている。この時短フラグAは、大当りAの大当り遊技状態が終了するときにセットされ、時短状態Aが終了するとき(時短状態A中に大当りとなったタイミング、100回の時短制御が終了して通常状態に制御されたタイミング)で消去される。
時短フラグBは、時短付きはずれ経由の時短状態Bに制御されているときにセットされている。この時短フラグBは、時短付きはずれとなる表示結果が確定停止したときにセットされ、時短状態Bが終了するとき(時短状態B中に大当りとなったタイミング、100回の時短制御が終了して通常状態に制御されたタイミング、時短状態Cに制御されたタイミング)で消去される。
時短フラグCは、救済時短経由で制御された時短状態Cに制御されているときにセットされている。この時短フラグCは、RAMクリアから表示結果が大当り図柄とならない800回の変動表示が実行されたとき、又は、大当り遊技状態終了後に低確状態で表示結果が大当り図柄とならない800回の変動表示が実行されたときにセットされ、時短状態Cが終了するとき(時短状態C中に大当りとなったタイミング、800回の時短制御が終了して通常状態に制御されたタイミング等)で消去される。
確変フラグは、確変状態に制御されているときにセットされている。本実施形態では、大当り遊技の1ラウンド目にV入賞した場合に、当該大当り遊技が終了するときに、遊技状態が確変状態に制御されることに伴い確変フラグがセットされるものとする。この確変フラグは、確変状態が終了するタイミング(確変状態中に大当りとなったタイミング、100回目の確変制御が実行されて通常状態に制御されるタイミング等)で消去される。例えば、確変フラグは、後述する図11−14のステップS01TM69AでYESと判定された場合に、当該変動表示が確変状態に制御されてから100回目であることに基づいて消去される。
[特別図柄通常処理]
図11−13および図11−14は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS110)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU103は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップ113IWS51)。具体的には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数をカウントするための合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0でなければ、CPU103は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップ113IWS52)。具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU103は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップ113IWS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU103は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップ113IWS54)。
本実施形態では、ステップ113IWS52〜S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。言い換えれば、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2の開始条件が第1特別図柄の変動表示を開始させるための第1の開始条件に優先して成立するように制御される。
なお、本例で示した態様にかぎらず、例えば、第1始動入賞口および第2始動入賞口に遊技球が入賞した順に第1特別図柄の変動表示および第2特別図柄の変動表示を実行するように構成してもよい。
次いで、CPU103は、RAM102において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する(ステップ113IWS55)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ113IWS56)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM102の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM102の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU103は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップ113IWS57)。なお、CPU103は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM102の所定の領域に保存する。
次いで、CPU103は、乱数バッファ領域から当り判定用乱数を読み出し(ステップ113IWS61)、大当り判定モジュールを実行する(ステップ113IWS62)。なお、この場合、CPU103は、始動入賞判定処理(ステップS101)で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値(図12−1参照)と当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。この場合、CPU103は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされていなければ(低確率状態であれば)、低確率用の大当り判定値を用いて大当り判定を行う。また、CPU103は、確変フラグがセットされていれば(高確率状態であれば)、高確率用の大当り判定値を用いて大当り判定を行う。CPU103は、当り判定用乱数の値が図12−1に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。
大当りとすることに決定した場合には(ステップ113IWS63のY)、CPU103は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(ステップ113IWS64)そして、CPU103は、乱数バッファ領域に格納された種別判定用乱数の値と一致する値に対応した種別(大当りA、大当りB、大当りC)を大当りの種別に決定する(ステップ113IWS65)。なお、この場合、CPU103は、始動入賞判定処理(ステップS101)で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。そして、ステップ113IWS70に移行する。
一方、大当りとすることに決定しなかった場合には(ステップ113IWS63のN)、CPU103は、時短フラグA〜時短フラグCのうちいずれかがセットされているか否かを確認する(ステップ113IWS79)。時短フラグA〜時短フラグCのうちいずれかがセットされていれば(すなわち、時短状態であれば)、ステップ113IWS66に移行する。本例では、ステップ113IWS79の処理が実行されることによって、時短状態中である場合には、ステップ113IWS81の時短付きはずれの判定処理を行うことなく、そのまま時短なしのはずれとすることに決定される。
なお、本例では時短状態であるときには時短付きはずれ図柄が停止し得ない構成としたが、これに限るものではない。例えば、時短状態であるときにも時短付きはずれ判定(ステップ113IWS81)を実行し、時短付きはずれと決定した場合には時短付きはずれ図柄を停止表示するものの、時短付きはずれ図柄の停止にもとづく遊技状態の移行や時短回数のセットは行わない(無効とする)こととしてもよい。その場合、特別図柄の時短付きはずれ図柄は停止表示するものの、飾り図柄や小図柄としては時短付きはずれ図柄とは異なる図柄(例えば、時短無しはずれ図柄)が停止表示するものであってもよい。
仮に、時短状態Cに制御されており、時短回数カウンタの値が600であるときに時短付きはずれ図柄が停止することにもとづいて100回の時短状態Bに制御可能な構成とした場合には、時短回数が600回から100回に変化してしまうため、遊技者の救済度合が低くなってしまう。そこで、上述したように、時短状態であるときには、時短付きはずれ図柄が停止し得ない、若しくは時短付きはずれ図柄の停止にもとづく遊技状態の移行制御について無効しない構成とすることにより、遊技者にとって不利な制御を行うことを防止している。
いずれの時短フラグもセットされていなければ(すなわち、時短状態でなければ)、CPU103は、確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ113IWS80)。確変フラグがセットされていれば(すなわち、確変状態であれば)、ステップ113IWS66に移行する。本例では、ステップ113IWS80の処理が実行されることによって、確変状態中である場合には、ステップ113IWS81の時短付きはずれの判定処理を行うことなく、そのまま時短なしのはずれとすることに決定される。
確変フラグがセットされていなければ(すなわち、確変状態でなければ)、CPU103は、時短付きはずれとするか否かを決定するための時短付きはずれ判定テーブルを用いて、時短付きはずれ判定用乱数にもとづく抽選処理を行い、時短付きはずれとするか否かを決定する(ステップ113IWS81)。この場合、特別図柄ポインタの値が「第1」を示している場合には、第1特別図柄用の表示結果判定テーブルを選択し、約1/300の確率で時短付きはずれとすることに決定する(図11−3参照)。また、特別図柄ポインタの値が「第2」を示している場合には、第2特別図柄用の表示結果判定テーブルを選択し、約1/600の確率で時短付きはずれとすることに決定する(図11−3参照)。
本例では、特別図柄通常処理を行うことにより、可変表示結果(大当り、時短付きはずれ、はずれ)にかかわらず救済時短に制御するための救済時短条件(救済時短回数カウンタの値を減算して「0」となること)が発生し得る構成となっている。本例では、大当りAとなったことにもとづいて時短状態Aに、時短付きはずれ図柄の停止にもとづいて時短状態Bに、所定回数(本例では、800回)の変動表示を終了しても次の大当りが発生しなかったことにもとづいて時短状態Cに制御されるようになっているが、救済時短条件が成立した変動の可変表示結果が大当りとなる場合や、救済時短条件が成立した変動の可変表示結果が時短付きはずれとなる場合が想定される。そこで、救済時短条件が成立した変動の可変表示結果が大当りとなる場合には、大当りとなることにもとづく時短状態Aに制御し、救済時短条件が成立した変動の可変表示結果が時短付きはずれとなる場合には救済時短となることにもとづく時短状態Cに制御するよう構成されている。
次いで、CPU103は、時短状態中の変動表示の実行回数をカウントするための時短回数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップ113IWS66)。時短回数カウンタの値が0でなければ、CPU103は、時短回数カウンタの値を1減算し(ステップ113IWS67)、減算後の時短回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップ113IWS68)。減算後の時短回数カウンタの値が0となっていれば、CPU103は、変動終了時に時短状態を終了することを示す時短終了フラグをセットする(ステップ113IWS69)。
なお、本例では、ステップ113IWS71以降の救済時短までの変動回数のカウント処理の前にステップ113IWS66〜S69を実行して時短回数カウンタの減算処理を行う場合を示しているが、そのような処理態様にかぎられない。例えば、ステップ113IWS71以降の救済時短までの変動回数のカウント処理を実行した後に時短回数カウンタの減算処理を実行するように構成してもよい。この場合、例えば、救済時短となる変動表示である場合には、時短回数カウンタに「800」をセット(ステップ113IWS172参照)した後に減算処理を実行してしまうと時短回数カウンタの値が1余分に減算されてしまうことから、救済時短となる変動表示では減算処理の後に再び時短回数カウンタの値を1加算するように構成してもよい。また、あらかじめ時短回数カウンタに1多い「801」をセットするように構成してもよい。
次いで、CPU103は、確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS01TM69A)。確変フラグがセットされていれば(すなわち、確変状態であれば)、ステップ113IWS84に移行する。本例では、ステップS01TM69Aの処理が実行されることによって、確変状態中である場合には、ステップ113IWS70以降の処理(特にステップS113IWS71の処理)を行わないので、遊技状態が確変状態であるとき(本例では、バトルST中)に変動表示が実行されても、救済時短回数カウンタの値が減算されない。確変フラグがセットされていなければ(すなわち、非確変状態であれば)、ステップS113IWS70に移行する。
なお、本実施形態では、確変フラグがセットされている場合に、ステップ113IW70以降の処理が実行されることなく、ステップ113IWS84に移行する構成としているが、このような形態に限らず、確変フラグがセットされている場合に、ステップ113IW70に移行するものの、ステップ113IW71の処理は実行されないようにしてもよい。すなわち、救済時短回数カウンタの値は更新されないものの、更新されていない救済時短回数カウンタの値に対応した救済時短回数指定コマンドや救済時短回数2指定コマンドが送信されるようにしてもよい。
次いで、CPU103は、救済時短回数カウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップ113IWS70のY)。救済時短回数カウンタの値が0である場合には(ステップ113IWS70のY)、ステップ113IWS84へ移行する。この時点で救済時短回数カウンタの値が0である場合とは、既に救済時短経由の時短状態(時短状態C)に制御された後のタイミング(時短状態Cに制御されているか、または時短状態Cにおいて800回の変動を行った後に通常状態に制御されているタイミング)であり、救済時短回数カウンタに800がセットされる契機である大当りが発生していない状態である。また、救済時短回数カウンタの値が0でない場合には(ステップ113IWS70のN)、救済時短回数カウンタの値を1減算する(ステップ113IWS71)。また、本例では、ステップ113IWS71の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示が実行される場合であるか第2特別図柄の変動表示が実行される場合であるかに関係なく、一律に救済時短回数カウンタの値が更新される。
次いで、CPU103は、減算後の救済時短回数カウンタの値が127以上であるか否かを確認する(ステップ113IWS72)。減算後の救済時短回数カウンタの値が126以下であれば(ステップ113IWS72のN)、CPU103は、救済時短回数カウンタの値に応じた値をEXTデータにセットして、救済時短回数指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ113IWS73)。例えば、救済時短回数カウンタの値が1である場合には、CPU103は、救済時短回数指定コマンドとしてコマンド9401Hを送信する制御を行う。また、救済時短回数カウンタの値が126である場合には、CPU103は、救済時短回数指定コマンドとしてコマンド947EHを送信する制御を行う。
次いで、CPU103は、減算後の救済時短回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップ113IWS74)。減算後の救済時短回数カウンタの値が0となっていなければ、ステップ113IWS84に移行する。減算後の救済時短回数カウンタの値が0となっていれば、CPU103は、救済時短が発生したことにもとづき変動終了時に時短状態Cに制御することを示す救済時短決定フラグをセットする(ステップ113IWS75)。そして、ステップ113IWS84に移行する。
一方、減算後の救済時短回数カウンタの値が127以上であれば(ステップ113IWS72のY)、CPU103は、EXTデータとして一律に7FHをセットして、救済時短回数指定コマンドとしてコマンド957FHを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ113IWS76)。次いで、CPU103は、救済時短までの残りの変動回数が100回単位の回数(本例では、100回、200回、300回、400回、500回、600回、又は700回)となっているか否かを確認する(ステップ113IWS77)。なお、救済時短までの残りの変動回数が100回単位の回数となっているか否かは、救済時短回数カウンタの値を確認することにより判定できる。救済時短までの残りの変動回数が100回単位の回数となっていれば、CPU103は、救済時短回数カウンタの値に応じた値をEXTデータにセットして、救済時短回数2指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ113IWS78)。例えば、救済時短回数カウンタの値が100である場合には、CPU103は、救済時短回数2指定コマンドとしてコマンド9601Hを送信する制御を行う。また、救済時短回数カウンタの値が700である場合には、CPU103は、救済時短回数2指定コマンドとしてコマンド9607Hを送信する制御を行う。そして、ステップ113IWS84に移行する。
なお、本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)側で救済時短までの残り変動回数をカウントし、救済時短回数指定コマンドや救済時短回数2指定コマンドを送信する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、演出制御用CPU120側で救済時短までの残り変動回数をカウントして後述する煽り演出やカウントダウン演出を実行するように構成してもよい。
また、例えば、救済時短となったタイミングで救済時短回数カウンタの設定(「800」をセット)も行い、救済時短を連続して発生可能に構成する場合、1回目に救済時短となったときのみ救済時短回数指定コマンドや救済時短回数2指定コマンドを送信するように構成し、2回目以降に救済時短となったときには救済時短回数指定コマンドや救済時短回数2指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
次いで、CPU103は、大当り種別の決定結果に応じた特別図柄の停止図柄を決定する(ステップ113IWS84)。この場合、例えば、大当りAとすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「2」と決定し、大当りBとすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「3」と決定し、大当りCとすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「7」と決定し、時短付きはずれとすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「1」と決定し、はずれとすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「−」と決定する。また、CPU103は、決定した特別図柄の停止図柄をRAM102に設けられた停止図柄記憶領域に記憶させる(ステップ113IWS85)。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS111)に対応した値に更新する(ステップ113IWS86)。
[特別図柄停止処理]
図11−15および図11−16は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS113)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、図柄確定期間タイマの値を1減算し(ステップ113IWS131)、減算後の図柄確定期間タイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップ113IWS132)。
減算後の図柄確定期間タイマの値が0となっていなければ(すなわち、まだ第1特別図柄や第2特別図柄の停止図柄の確定表示期間を終了していなければ)、特別図柄停止処理を終了する。減算後の図柄確定期間タイマの値が0となっていれば(すなわち、第1特別図柄や第2特別図柄の停止図柄の確定表示期間を終了していれば)、CPU103は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップ113IWS133)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU103は、セットされていれば、確変フラグや、時短フラグA、時短フラグB、時短フラグC、救済時短決定フラグ、時短状態中の変動表示の実行回数をカウントするための時短回数カウンタをリセットする(ステップ113IWS134)。
次いで、CPU103は、救済時短回数カウンタに「800」をセットする(ステップ113IWS135)。従って、本例では、大当りを契機として救済時短回数カウンタに「800」がセットされ、大当り遊技終了後に800回の変動表示を実行しても次の大当りが発生しなかった場合には、救済時短となり時短状態Cに制御されることになる。
なお、本例では、ステップ113IWS135の処理を実行することによって、大当りとなった場合に、その大当りのファンファーレ期間の開始時に救済時短回数カウンタに「800」をセットして初期設定する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、大当り遊技のラウンド中に救済時短回数カウンタに「800」をセットしてもよく、大当り遊技のエンディング期間の開始時や終了時に救済時短回数カウンタに「800」をセットして初期設定するように構成してもよい。
次いで、CPU103は、右打ちLEDの点灯を開始する制御を行う(ステップ113IWS136)。また、CPU103は、右打ち報知を開始することを指定する右打ち報知開始指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ113IWS137)。
次いで、CPU103は、大当り開始指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ113IWS138)。次いで、CPU103は、第1大入賞口189SG007Aや第2大入賞口189SG007Bを開状態に制御するまでの大入賞口開放前時間(ファンファーレ時間)を計測するための大入賞口開放前時間タイマをセットする(ステップ113IWS139)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理(ステップS144)に対応した値に更新する(ステップ113IWS140)。
大当りフラグがセットされていなければ(ステップ113IWS133のN)、CPU103は、救済時短決定フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ113IWS170)。救済時短決定フラグがセットされていれば、CPU103は、救済時短決定フラグをリセットし(ステップ113IWS171)、セットされている場合には時短フラグをリセットし(ステップ113IWS171A)、時短フラグCをセットし、時短状態に制御する(ステップ113IWS171B)。そして、時短回数カウンタに「800」をセットする(ステップ113IWS172)。なお、図示は省略するが、ステップ113IWS171Aにおいては、セットされていれば時短終了フラグについてもリセットするものである。ここで時短終了フラグがセットされていた場合とは、一の変動において時短回数カウンタの値と救済時短回数カウンタの値とが共に0になった場合である。例えば、救済時短回数カウンタの値が100であるときに時短付きはずれ図柄が停止して時短状態Bに制御された場合である。
また、CPU103は、時短状態C指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ113IWS174)。その後、ステップ113IWS175へ移行する。
なお、本例では、救済時短となったタイミングでは時短状態Cに制御するだけで救済時短回数カウンタの設定は行わない例を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、救済時短となったタイミングで時短状態Cに制御するとともに救済時短回数カウンタの設定(「800」をセット)も行うように構成してもよい。そのような構成によれば、救済時短を連続して発生させることが可能となり、救済時短が一度発生すれば大当りが発生するまで時短状態を継続するように構成することができる。
また、本例では、救済時短回数カウンタを設定する際に「800」をセットし、変動表示を実行するごとに救済時短回数カウンタの値を1ずつ減算して救済時短回数カウンタの値が「0」となったことにもとづいて救済時短を発生させる場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、救済時短回数カウンタを設定する際に「0」をセットし、変動表示を実行するごとに救済時短回数カウンタの値を1ずつ加算して救済時短回数カウンタの値が「800」となったことにもとづいて救済時短を発生させるように構成してもよい。
また、本例では、ステップ113IWS172の処理が実行されることによって、救済時短が発生するまでの変動回数(800回)と同じ値の800回を時短回数としてセットする場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、ステップ113IWS172において時短回数カウンタに「800」より多い値をセットしてもよいし、少ない値をセットしてもよい。
また、ステップ113IWS172において、複数種類の時短回数に応じた値を時短回数カウンタにセット可能に構成してもよい。例えば、1回目に救済時短となった場合には時短回数カウンタに「100」をセットし、2回目に救済時短となった場合には時短回数カウンタに「800」をセットするように構成してもよい。
また、例えば、乱数にもとづく抽選処理を行って時短回数を決定するように構成し、ステップ113IWS172において、抽選処理で決定した時短回数に応じた値を時短回数カウンタにセットするように構成してもよい。この場合、例えば、時短回数として、10%の確率で100回と決定し、90%の確率で800回と決定するように構成してもよい。また、時短回数を抽選処理により決定する場合、大当り種別や時短種別の決定に用いる種別判定用乱数を兼用で用いて時短回数を決定してもよいし、専用の乱数を用いて時短回数を決定してもよい。
また、ステップ113IWS170において救済時短決定フラグがセットされていなければ、CPU103は、時短付きはずれとすることに決定した場合であるか否かを確認する(ステップ113IWS153)。なお、時短付きはずれとすることに決定した場合であるか否かは、例えば、ステップ113IWS85で停止図柄記憶領域に記憶した特別図柄の停止柄を確認することにより判定できる。
時短付きはずれとすることに決定した場合であれば、CPU103は、時短回数カウンタに「100」をセットする(ステップ113IWS164)。次いで、CPU103は、時短フラグBをセットし、時短状態Bに制御する(ステップ113IWS166)。
次いで、CPU103は、時短状態B指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ113IWS168)。その後、ステップ113IWS175へ移行する。
ステップ113IWS166,S168の処理が実行されることによって、本例では、時短付きはずれ図柄が導出表示された場合には、その図柄確定期間の終了時に時短状態に制御されるとともに、時短状態B指定コマンドが送信されることによって時短付きはずれ経由の時短状態Bに応じた背景画像(第2背景画像)に切り替えられる。
ステップ113IWS153において時短付きはずれとすることに決定した場合でなければ、CPU103は、時短終了フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ113IWS141)。時短終了フラグがセットされていれば、CPU103は、時短終了フラグをリセットする(ステップ113IWS142)。
次いで、CPU103は、セットされているいずれかの時短フラグ(時短フラグA〜Cのいずれか)をリセットし、時短状態を終了する(ステップ113IWS145)。そして、CPU103は、右打ちLEDの点灯を終了する制御を行う(ステップ113IWS150)。また、CPU103は、右打ち報知を終了することを指定する右打ち報知終了指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ113IWS151)。また、CPU103は、通常状態指定コマンド(遊技状態指定コマンドの一種)を演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ113IWS152)。そして、ステップ113IWS175に移行する。
なお、本例では、ステップ113IWS141〜S152の処理が実行されることによって、時短最終変動において図柄確定期間の終了時に通常状態に移行するとともに右打ち報知を終了する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、時短最終変動において変動開始時や図柄確定期間の開始時に通常状態に移行して右打ち報知を終了するように構成してもよい。
また、ステップ113IWS141において、時短終了フラグがセットされていなければ(ステップ113IWS141のN)、ステップ113IWS175に移行する。
ステップ113IWS175では、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS110)に対応した値に更新する(ステップ113IWS175)。
このように、ステップ113IWS170〜S174の処理をステップ113IWS153〜S168の処理よりも優先的に実行することにより、救済時短突入変動において時短付きはずれ図柄が停止表示される場合に、時短付きはずれ経由の時短状態Bよりも救済時短経由の時短状態Cに優先的に制御されるよう構成されている。また、時短付きはずれ経由の時短状態Bとして100回の時短状態に制御するものである一方、救済時短経由の時短状態Cとして時短状態Bよりも有利な800回の時短状態に制御されるものであるから、救済時短入変動において時短付きはずれ図柄が停止表示される場合にも、遊技者を救済することができる。
また、時短状態Bに制御されているときにもステップ113IWS170〜S174の処理を実行可能であることから、時短状態Bから時短状態Cに制御される(昇格する)ことが可能に構成されている。
(状態遷移)
次に、本実施形態における状態遷移について説明する。図11−17は、本実施形態における状態遷移を説明するための状態遷移図である。
図11−17に示すように、通常状態(低確/低ベース状態)において、大当りBが発生して確変領域を遊技球が通過した場合には確変状態に制御され、大当りAが発生した場合には、時短状態A(大当り経由の時短状態(低確/高ベース状態))に制御される。なお、図示していないが、大当りBが発生して確変領域を遊技球が通過しなかった場合にも、時短状態A(大当り経由の時短状態)に制御される。また、通常状態において、はずれとなる場合であっても、時短はずれ図柄が導出表示される場合には、時短状態B(時短はずれ経由の時短状態(低確/高ベース状態))に制御される。さらに、はずれとなる場合であっても、救済時短となった場合([P](P−1)RAMクリア処理後や、(P−2)確変状態終了後に、次の大当りが発生することなく変動回数が800回に到達した場合、又は[Q](Q−1)時短状態A終了後に、次の大当りが発生することなく変動回数が700回に到達した場合)には時短状態C(救済時短経由の時短状態(低確/高ベース状態))に制御される。
また、図11−17に示すように、確変状態(高確/高ベース状態)において、大当りBまたは大当りCのいずれかが発生して確変領域を遊技球が通過した場合には再び確変状態に制御される。なお、図示していないが、大当りBまたは大当りCのいずれかがが発生して確変領域を遊技球が通過しなかった場合には時短状態A(大当り経由の時短状態)に制御される。一方、確変状態においては時短はずれ図柄が導出表示される場合はなく、救済時短となる場合もない。
また、図11−17に示すように、時短状態A(低確/高ベース状態)において、大当りBまたは大当りCのいずれかがが発生して確変領域を遊技球が通過した場合には確変状態に制御される。なお、図示していないが、大当りBまたは大当りCのいずれかがが発生して確変領域を遊技球が通過しなかった場合には再び時短状態A(大当り経由の時短状態)に制御される。また、時短状態Aにおいて、大当りが発生することなく100回の変動表示を終了した場合には通常状態に制御される。一方、時短状態Aにおいては時短はずれ図柄が導出表示される場合はなく(ステップ113IWS80のY参照)、救済時短となる場合もない。
また、図11−17に示すように、時短状態B(低確/高ベース状態)において、大当りBまたは大当りCのいずれかが発生して確変領域を遊技球が通過した場合には確変状態に制御される。なお、図示していないが、大当りBまたは大当りCのいずれかがが発生して確変領域を遊技球が通過しなかった場合には再び時短状態A(大当り経由の時短状態)に制御される。また、時短状態Bにおいて、大当りが発生することなく100回の変動表示を終了した場合には通常状態に制御される。一方、時短状態Bにおいては時短はずれ図柄が導出表示される場合はない(ステップ113IWS79のY参照)。さらに、はずれとなる場合であっても、救済時短となった場合([P](P−1)RAMクリア処理後や、(P−2)確変状態終了後に、次の大当りが発生することなく変動回数が800回に到達した場合、又は[Q](Q−1)時短状態A終了後に、次の大当りが発生することなく変動回数が700回に到達した場合)には時短状態C(救済時短経由の時短状態)に制御される。
また、図11−17に示すように、時短状態C(低確/高ベース状態)において、大当りBまたは大当りCのいずれかがが発生して確変領域を遊技球が通過した場合には確変状態に制御される。大当りBまたは大当りCのいずれかがが発生して確変領域を遊技球が通過しなかった場合には時短状態A(大当り経由の時短状態)に制御される。一方、時短状態Cにおいては時短はずれ図柄が導出表示される場合はなく(ステップ113IWS79のY参照)、また、時短状態Cにおいて、大当りが発生することなく800回の変動表示を終了した場合には通常状態に制御される。
また、本実施形態では、時短状態Cにおいて、大当りが発生することなく800回の変動表示を終了した場合には通常状態に制御されるが、当該通常状態で大当りが発生することなくさらに800回の変動表示が実行されたとしても、これに基づいて再度時短状態Cには制御されない。
なお、本例では、時短状態B中に大当りが発生して確変領域へ遊技球が入賞しなかった場合に一律に時短状態Aに移行する場合を示しているが、そのような制御態様にかぎられない。例えば、現在の時短回数の残り回数と確変領域へ遊技球が入賞しなかった場合に対応した時短回数(本例では、100回)とを比較し、現在の時短回数の残り回数の方が多ければ、そのまま現在の時短状態Bを継続するように構成してもよい。
なお、本例では、時短状態中や確変状態中に第1特別図柄の変動表示を実行することは可能であるものの、遊技者にとって不利な遊技となるため、時短状態中や確変状態中に第1特別図柄の変動表示が実行されることは想定せずに状態遷移の説明を行っている。
[チャンスタイム]
本実施形態では、大当りA経由の時短状態Aや時短付きはずれ経由の時短状態Bに制御される場合に、演出モードが「チャンスタイム」に制御される。図11−18(A)は、演出モードが「チャンスタイム」に制御されている場合の画像表示装置5における演出例を示す図である。
図11−18(A1)に示すように、遊技状態が低確/高ベース状態(時短状態Aまたは時短状態Bのいずれか)に制御されており、時短回数カウンタの値が0〜100である場合に、演出モードが「チャンスタイム」であることに対応して、飾り図柄の背景画像として、雲を含む曇りの風景をあらわした第2背景画像01TM320が表示されており、画像表示装置5の画面左上部に「チャンスタイム」の文字が表示されている。また、画像表示装置5の画面左下部に、低確/高ベース状態に制御される残りの変動回数に対応させて時短残表示(本例では、「残りXX回」の文字、XX=0〜100)が表示されており、画像表示装置5の画面右下部に右打ち報知画像01TM400と「右打ち」の文字が表示されている。
このとき、第2特別図柄の変動表示が実行されていることに対応して、アクティブ表示領域01TM013にアクティブ表示01TM003が表示されており、第2保留記憶数の値が4であることに対応して、第2保留表示領域01TM012に第2保留表示01TM002が4つ表示されている。また、本実施形態では、時短制御を行っている期間において、アクティブ表示領域に、アクティブ表示の表示位置を示す第2アクティブ表示ガイド01TM023Bが表示されるとともに、第2保留表示領域01TM012に、1つ目〜4つ目の第2保留表示の表示位置を示す第2保留表示ガイド01TM022a〜01TM022dがそれぞれ表示されている。第2アクティブ表示ガイド01TM023Bと、第2保留表示ガイド01TM022a〜01TM022dは、特別図柄の変動表示が実行されていないときにも表示されており、第2保留記憶数が0のときにも表示されている。
次いで、図11−18(A2)に示すように、遊技状態が時短状態A又はBに制御されているときの100回目の変動表示が終了した後、低確/低ベース状態(通常状態)に制御される場合に、飾り図柄の背景画像として第1背景画像01TM310が表示され、画像表示装置5の画面右下部に、低確/低ベース状態に制御されてから実行された変動回数に対応する変動回数表示(本例では、「ゲーム0回」の文字)が表示されている。このとき、画像表示装置5の画面左上部の「チャンスタイム」の文字、画像表示装置5の画面左下部の時短残表示(本例では、「残りXX回」の文字、XX=0〜100)、画像表示装置5の画面右下部の右打ち報知画像01TM400と「右打ち」の文字は消去される。
また、本実施形態では、時短制御を行っていない期間において、アクティブ表示領域に、アクティブ表示を表示するための第1アクティブ表示ガイド01TM023Aが表示される一方で、第1保留表示領域01TM011には、第1保留表示の表示位置を示す第1保留表示ガイドは表示されていない。このような形態に限らず、第1保留表示領域01TM011に、第1保留表示の表示位置を示す第1保留表示ガイドが表示されてもよい。
なお、低確/低ベース状態(通常状態)に制御されている場合に、救済時短回数カウンタの値が300以下である場合には、後述するカウントダウン演出が実行され、画像表示装置5の画面右下部に特別回数表示(本例では、「遊タイムまで」の文字、「あとXXX回」の文字、及び三角形のオブジェクト、XXX=1〜300)が表示される。
[遊タイム]
本実施形態では、救済時短経由の時短状態Cに制御される場合に、演出モードが「遊タイム」に制御される。図11−18(B)は、演出モードが「遊タイム」に制御されている場合の画像表示装置5における演出例を示す図である。
図11−18(B1)に示すように、遊技状態が低確/高ベース状態(時短状態C)に制御されており、時短回数カウンタの値が0〜800である場合に、演出モードが「遊タイム」であることに対応して、飾り図柄の背景画像として、雲と風と雨とを含む台風の風景をあらわした第3背景画像01TM330が表示されており、画像表示装置5の画面左上部に「遊タイム」の文字が表示されている。また、画像表示装置5の画面左下部には、低確/高ベース状態に制御される残りの変動回数に対応させて、時短残表示(本例では、「残りXX回」の文字、XX=0〜800)が表示されており、画像表示装置5の画面右下部に右打ち報知画像01TM400と「右打ち」の文字が表示されている。
アクティブ表示及び保留表示、並びに、アクティブ表示ガイド及び保留表示ガイドに関する表示制御に関しては、[チャンスタイム]の場合と同様である。
次いで、図11−18(B2)に示すように、遊技状態が時短状態Cに制御されているときの800回目の変動表示が終了した後、低確/低ベース状態に制御される場合に、飾り図柄の背景画像として第1背景画像01TM310が表示され、画像表示装置5の画面右下部に、低確/低ベース状態に制御されてから実行された変動回数に対応する変動回数表示(本例では、「ゲーム0回」の文字)が表示されている。このとき、画像表示装置5の画面左上部の「遊タイム」の文字、画像表示装置5の画面左下部の時短残表示(本例では、「残りXX回」の文字、XX=0〜800)、画像表示装置5の画面右下部の右打ち報知画像01TM400と「右打ち」の文字は消去される。
[バトルST]
本実施形態では、大当りB又は大当りC経由の確変状態に制御される場合に、演出モードが「バトルST」に制御される。図11−19は、演出モードが「バトルST」に制御されている場合の画像表示装置5における演出例を示す図である。
図11−19(1)に示すように、遊技状態が高確/高ベース状態(確変状態)に制御されており、時短回数カウンタの値が11〜100である場合に、演出モードが「バトルST」であることに対応して、飾り図柄の背景画像として、空と山と噴煙とを含む火山の風景をあらわした第4背景画像01TM340が表示されており、画像表示装置5の画面左上部に「バトルST」の文字が表示されている。また、画像表示装置5の画面左下部に、高確/高ベース状態に制御される残りの変動回数に対応させて時短残表示(本例では、「残りXX回」の文字、XX=11〜100)が表示されており、画像表示装置5の画面右下部に右打ち報知画像01TM400と「右打ち」の文字が表示されている。
次いで、図11−19(2)に示すように、遊技状態が高確/高ベース状態に制御されており、時短回数カウンタの値が0〜10である場合に、画像表示装置5の画面左下部に、時短回数カウンタの値が11〜100であった場合の時短残表示よりも拡大した態様の強調時短残表示(本例では、「残りXX回」の文字、XX=0〜10)が表示されている。なお、強調時短残表示は、時短残表示を拡大した態様に限らず、時短残表示の表示色を変えたり、時短残表示にエフェクト表示を付加したりしてもよい。また、時短残表示から強調時短残表示に切り替わるタイミングで、スピーカから専用の効果音を再生出力させてもよい。
次いで、図11−19(3)に示すように、遊技状態が高確/高ベース状態に制御されている場合に、表示結果が「はずれ」となる100回目の変動表示が実行されているときに、画像表示装置5の画面全体にリザルト画像01TM500が表示されている。リザルト画像01TM500には、バトルSTが終了したことを報知する「バトルST終了」の文字と、大当り回数を示す「BONUS×A回」の文字(Aは大当り回数)と、付与された遊技球の総数を示す「BBBB pt」の文字(BBBBは付与された遊技球の総数)とが含まれている。
なお、このリザルト画像01TM500に含まれる大当り回数とは、高確状態での変動表示に基づく大当りが連続した回数(所謂連荘回数)であり、付与された遊技球の総数とは、連荘回数の大当りにおいて付与された賞球数を含むものである。
次いで、図11−19(4)に示すように、遊技状態が高確/高ベース状態に制御されているときの100回の変動表示が終了した後に、低確/低ベース状態に制御される場合に、飾り図柄の背景画像として第1背景画像01TM310が表示され、画像表示装置5の画面右下部に低確/低ベース状態に制御されてから実行された変動回数に対応する変動回数表示(本例では、「ゲーム0回」の文字)が表示されている。このとき、画像表示装置5の画面左上部の「バトルST」の文字、画像表示装置5の画面左下部の強調時短残表示(本例では、「残りXX回」の文字、X=0〜10)、画像表示装置5の画面右下部の右打ち報知画像01TM400と「右打ち」の文字は消去される。
なお、遊技状態が確変状態から通常状態に制御されたときに、時短制御が終了したことに基づいて左打ちを指示する左打ち報知演出を実行してもよい。左打ち報知演出は、画像表示装置5の画面中央部に左打ち報知画像と「左打ち」の文字が表示され、スピーカ8L、8Rから「左打ちしてください」の音声が再生出力される。
[変動回数表示、特別回数表示]
本実施形態では、遊技状態が低確/低ベース状態に制御されているときに、画像表示装置5の画面右下部に、低確/低ベース状態に制御されてから実行された変動表示の回数に対応した変動回数表示(本例では、「ゲームXXX回」の文字等)と、救済時短到達までの変動表示の残り回数に対応した特別回数表示(本例では、「遊タイムまで」の文字、「あとXXX回」の文字、及び三角形のオブジェクト等)とが表示可能である。本実施形態では、特別回数表示が表示される演出をカウントダウン演出と称するものとする。
本実施形態では、救済時短回数カウンタの値に応じて、変動回数表示と特別回数表示のいずれが表示されるかが決定される。また、救済時短回数カウンタの値に応じて特別回数表示の表示態様を変化可能である。図11−20は、変動回数表示又は特別回数表示が表示されている場合の画像表示装置5における演出例を示す図である。
図11−20(1)に示すように、救済時短回数カウンタの値が301〜800である場合には、画像表示装置5の画面右下部に変動回数表示(本例では、「ゲームXXX回」の文字、XXX=301〜800)が表示される。
図11−20(2)に示すように、救済時短回数カウンタの値が31〜300である場合には、カウントダウン演出が実行され、画像表示装置5の画面右下部に白色態様の特別回数表示(本例では、「遊タイムまで」の文字、「あとXXX回」の白色文字、及び白色の三角形のオブジェクト、XXX=31〜300)が表示される。
図11−20(3)に示すように、救済時短回数カウンタの値が1〜30である場合には、カウントダウン演出が実行され、画像表示装置5の画面右下部に赤色態様の特別回数表示(本例では、「遊タイムまで」の文字、「あとXXX回」の赤色文字、及び赤色の三角形のオブジェクト、XXX=1〜30)が表示される。
なお、本実施形態では、救済時短回数カウンタの値が0となった場合の変動表示において、特別回数表示を表示しないものとするが、このような形態に限らず、救済時短回数カウンタの値が0となった場合の変動表示において、特別回数表示を表示してもよい。例えば、救済時短回数カウンタの値が1となる変動表示において、赤色態様の特別回数表示が表示された後に、救済時短回数カウンタの値が0となる変動表示が実行されると、金色態様の特別回数表示(本例では、「遊タイムまで」の文字、「あと0回」の金色文字、及び金色の三角形のオブジェクト等)が表示されてもよい。
[救済時短到達時の演出例]
前述したように、(i)RAMクリア処理が実行された後に大当りを経由せずに救済時短に到達した場合には、救済時短到達変動において図柄確定期間が0.5秒となる図柄確定A指定コマンドが送信され、(ii)RAMクリア処理が実行された後に大当りを経由してから救済時短に到達した場合には、救済時短到達変動において図柄確定期間が15秒となる図柄確定B指定コマンドが送信される。本実施形態では、前記(i)の場合と前記(ii)の場合とでは図柄確定期間が異なるため、低確/低ベース状態における救済時短到達変動が終了してから低確/高ベース状態(時短状態C)に制御され救済時短遊技が開始するまでの期間(即ち、図柄確定期間)の演出態様が異なっている。
次に、(i)RAMクリア処理が実行された後に大当りを経由せずに救済時短に到達した場合の演出例に関して、図11−21〜図11−24を用いて説明する。本例では、(i)RAMクリア処理が実行された後に大当りを経由せずに救済時短に到達した場合のうち、(i−A)変動パターンが「非リーチはずれB」であるとき、(i−B)変動パターンが「ノーマルリーチはずれB」であるとき、(i−C)変動パターンが「スーパーリーチはずれA−2」であるときについて説明する。
〈(i−A)の場合の演出例〉
図11−21(A)は、RAMクリア処理が実行された後に大当りを経由せずに救済時短に到達した場合に、変動パターンが「非リーチはずれB」に決定されたときの各演出の実行タイミングを示すタイムチャートであり、図11−22(A)は、これらの各演出に関連した演出画像の一例を示す説明図である。
先ず、図11−22(1)に示すように、遊技状態が通常状態(低確/低ベース状態)に制御されているときに、CPU103が第1特別図柄の変動表示(救済時短回数カウンタの値が1である場合の変動表示)を終了させるタイミングで(図11−21(A)に示すT1のタイミングで)、図柄確定A指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、飾り図柄の組み合わせ(本例では、「146」)を確定停止させる。即ち、表示結果が「はずれ」となる飾り図柄の組み合わせを確定停止させる。
このとき、演出制御用CPU120は、アクティブ表示領域01TM013の第1アクティブ表示ガイド01TM023A内にアクティブ表示01TM003を表示させており、第1保留記憶数が1であることに基づいて、第1保留表示領域01TM011に保留表示01TM001を表示させている。また、演出制御用CPU120は、遊技状態が通常状態であることに基づいて、飾り図柄の背景画像として第1背景画像01TM310を表示させている。
このとき、演出制御用CPU120は、第1保留記憶数が1であるので、画像表示装置5の第1保留記憶数表示領域01TM041に「1」の文字を表示させており、第2保留記憶数が0であるので、画像表示装置5の第2保留記憶数表示領域01TM042に「0」の文字を表示させている。また、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の小図柄表示エリア5l、5c、5rにおいて、小図柄の組み合せ(本例では、「146」)を確定停止させる。即ち、表示結果が「はずれ」となる小図柄の組み合わせを確定停止させる。
次いで、図11−22(2)に示すように、CPU103が第1特別図柄の変動表示(救済時短回数カウンタの値が0となる場合の変動表示)を開始させるタイミングで(図11−21(A)に示すT2のタイミングで)、演出制御用CPU120は、シャッター演出を実行し、画像表示装置5の画面全体にシャッター画像01TM250を表示させる。
次いで、図11−22(3A)に示すように、CPU103が第1特別図柄の変動表示を終了させるタイミングで(図11−21(A)に示すT3のタイミングで)、図柄確定A指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、画像表示装置5の小図柄表示エリア5l、5c、5rにおいて、最終的な小図柄の組合せ(本例では、「234」)を確定停止させる。即ち、表示結果が「はずれ」となる小図柄の組合せを確定停止させる。
次いで、図11−22(4A)に示すように、図柄確定A指定コマンドにより指定された図柄確定期間(0.5秒)が経過したタイミングで(図11−21(A)に示すT4のタイミングで)、遊技状態が時短状態C(低確/高ベース状態)に制御されると、演出制御用CPU120は、演出モードが「遊タイム」となることに対応して、飾り図柄の背景画像として第3背景画像01TM330を表示させる。このとき、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の画面左上部に「遊タイム」の文字を表示させ、画像表示装置5の画面左下部に時短残表示(本例では、「残りXX回」の文字、XX=800)を表示させ、画像表示装置5の画面右下部に右打ち報知画像01TM400と「右打ち」の文字とを表示させる。このとき、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、直前に実行された飾り図柄の組み合わせ(本例では、「234」)を表示させる。また、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の小図柄表示エリア5l、5c、5rにおいて、直前に実行された小図柄の組み合わせ(本例では、「234」)を表示させる。
このとき、演出制御用CPU120は、変動表示が実行されていないので、アクティブ表示領域01TM013にアクティブ表示を表示させておらず、第2保留記憶数の値が0であるので、第2保留表示領域01TM012に第2保留表示を表示させていない。一方で、演出制御用CPU120は、アクティブ表示領域01TM013に第2アクティブ表示ガイド01TM023Bを表示させており、第2保留表示領域01TM012に第2保留表示ガイド01TM022a〜01TM022dを表示させている。
〈(i−B)の場合の演出例〉
図11−21(B)は、RAMクリア処理が実行された後に大当りを経由せずに救済時短に到達した場合に、変動パターンが「ノーマルリーチはずれB」に決定されたときの各演出の実行タイミングを示すタイムチャートであり、図11−22(B)は、これらの各演出に関連した演出画像の一例を示す説明図である。(i−B)の場合の演出画像に関して、前半部は変動パターンが「非リーチはずれB」の場合と同様であり、前述した図11−22(1)及び(2)と同様であるので、ここでは説明を省略し、図11−22(3B)及び(4B)について説明する。
図11−22(3B)に示すように、CPU103が第1特別図柄の変動表示(救済時短回数カウンタの値が1である場合の変動表示)を終了させるタイミングで(図11−21(B)に示すT3のタイミングで)、図柄確定A指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、画像表示装置5の小図柄表示エリア5l、5c、5rにおいて、最終的な小図柄の組合せ(本例では、「212」)を確定停止させる。即ち、表示結果が「はずれ」となる小図柄の組合せを確定停止させる。
次いで、図11−22(4B)に示すように、図柄確定A指定コマンドにより指定された図柄確定期間(0.5秒)が経過したタイミングで(図11−21(B)に示すT4のタイミングで)、遊技状態が時短状態C(低確/高ベース状態)に制御されると、演出制御用CPU120は、演出モードが「遊タイム」となることに対応して、飾り図柄の背景画像として第3背景画像01TM330を表示させる。このとき、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の画面左上部に「遊タイム」の文字を表示させ、画像表示装置5の画面左下部に時短残表示(本例では、「残りXX回」の文字、XX=800)を表示させ、画像表示装置5の画面右下部に右打ち報知画像01TM400と「右打ち」の文字とを表示させる。このとき、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、直前に実行された飾り図柄の組み合わせ(本例では、「212」)を表示させる。また、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の小図柄表示エリア5l、5c、5rにおいて、直前に実行された小図柄の組み合わせ(本例では、「212」)を表示させる。
このとき、演出制御用CPU120は、変動表示が実行されていないので、アクティブ表示領域01TM013にアクティブ表示を表示させておらず、第2保留記憶数の値が0であるので、第2保留表示領域01TM012に第2保留表示を表示させていない。一方で、演出制御用CPU120は、アクティブ表示領域01TM013に第2アクティブ表示ガイド01TM023Bを表示させており、第2保留表示領域01TM012に第2保留表示ガイド01TM022a〜01TM022dを表示させている。
〈(i−C)の場合の演出例〉
図11−23は、RAMクリア処理が実行された後に大当りを経由せずに救済時短に到達した場合に、変動パターンが「スーパーリーチはずれA−2」に決定されたときの各演出の実行タイミングを示すタイムチャートであり、図11−24は、これらの各演出に関連した演出画像の一例を示す説明図である。
先ず、図11−24(1)に示すように、遊技状態が通常状態(低確/低ベース状態)に制御されているときに、CUP103が第1特別図柄の変動表示(救済時短回数カウンタの値が0である場合の変動表示)を実行しており、変動パターンにおけるリーチ状態を成立させるべきタイミング(図11−23に示すT1のタイミング)で、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の図柄表示エリア5L及び図柄表示エリア5Rに「7」の飾り図柄を停止表示させることによりリーチ状態とし、画像表示装置5の上部に「リーチ!!」の文字を表示させる。このとき、小図柄表示エリア5l、5c、5rでは、小図柄の変動表示を実行している。即ち、飾り図柄が停止表示された図柄表示エリア5Lに対応した小図柄表示エリア5l、及び、飾り図柄が停止表示された図柄表示エリア5Rに対応した小図柄表示エリア5rにおいても、小図柄を停止表示させることなく継続して変動表示させている。
このとき、演出制御用CPU120は、アクティブ表示領域01TM013の第1アクティブ表示ガイド01TM023A内にアクティブ表示01TM003を表示させている。また、演出制御用CPU120は、遊技状態が通常状態であることに基づいて、飾り図柄の背景画像として第1背景画像01TM310を表示させている。
このとき、演出制御用CPU120は、第1保留記憶数が0であるので、画像表示装置5の第1保留記憶数表示領域01TM041に「0」の文字を表示させており、第2保留記憶数が0であるので、画像表示装置5の第2保留記憶数表示領域01TM042に「0」の文字を表示させている。
次いで、図11−24(2)〜図11−24(4)における演出構成は、図11−8(1)〜(3)に示した「スーパーリーチはずれA−1」の変動パターンにおける演出構成と同様であるため、説明を省略する。
次いで、図11−24(5)に示すように、敗北演出を終了するべきタイミングで(図11−23に示すT5のタイミングで)、演出制御用CPU120は、シャッター演出を実行し、画像表示装置5の画面全体にシャッター画像01TM250を表示させる。
次いで、図11−24(6)に示すように、CPU103が第1特別図柄の変動表示を終了させるタイミングで(図11−23(A)に示すT6のタイミングで)、図柄確定A指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、画像表示装置5の小図柄表示エリア5l、5c、5rにおいて、最終的な小図柄の組合せ(本例では、「767」)を確定停止させる。即ち、表示結果が「はずれ」となる小図柄の組合せを確定停止させる。
次いで、図11−24(7)に示すように、図柄確定A指定コマンドにより指定された図柄確定期間(0.5秒)が経過したタイミングで(図11−23に示すT7のタイミングで)、遊技状態が時短状態C(低確/高ベース状態)に制御されると、演出制御用CPU120は、シャッター演出を終了し、シャッター画像01TM250の表示を終了するとともに、演出モードが「遊タイム」となることに対応して、飾り図柄の背景画像として第3背景画像01TM330を表示させる。このとき、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の画面左上部に「遊タイム」の文字を表示させ、画像表示装置5の画面左下部に時短残表示(本例では、「残りXX回」の文字、XX=800)を表示させ、画像表示装置5の画面右下部に右打ち報知画像01TM400と「右打ち」の文字とを表示させる。このとき、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、直前に実行された飾り図柄の組み合わせ(本例では、「767」)を表示させる。また、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の小図柄表示エリア5l、5c、5rにおいて、直前に実行された小図柄の組み合わせ(本例では、「767」)を表示させる。
このとき、演出制御用CPU120は、変動表示が実行されていないので、アクティブ表示領域01TM013にアクティブ表示を表示させておらず、第2保留記憶数の値が0であるので、第2保留表示領域01TM012に第2保留表示を表示させていない。一方で、演出制御用CPU120は、アクティブ表示領域01TM013に第2アクティブ表示ガイド01TM023Bを表示させており、第2保留表示領域01TM012に第2保留表示ガイド01TM022a〜01TM022dを表示させている。
なお、図11−21〜図11−24の例では、図柄確定A指定コマンドにより指定された図柄確定期間(0.5秒)が経過して遊技状態が時短状態Cに制御されるタイミングで、演出モードが「遊タイム」となり第3背景画像01TM330が表示される例を示しているが、このような形態に限らず、図柄確定A指定コマンドにより指定された図柄確定期間(0.5秒)が経過して遊技状態が時短状態Cに制御されるタイミングとは異なるタイミングで、演出モードが「遊タイム」となり第3背景画像01TM330が表示されるようにしてもよい。例えば、遊技状態が時短状態Cに制御された後、(i)客待ち状態であることを指定する客待ちデモ表示指定コマンドを受信したタイミングや、(ii)時短状態Cに制御された後の1回目の変動表示が開始されたタイミングで、演出モードが「遊タイム」となり第3背景画像01TM330が表示されるようにしてもよい。例えば、客待ちデモ表示指定コマンドは、大当り遊技状態に制御されておらず、且つ、保留記憶数が0であり特別図柄の変動表示が実行されていない状態となってから所定期間(例えば30秒)が経過したときにCPU103から演出制御用CPU120に送信される。
次に、(ii)RAMクリア処理が実行された後に大当りを経由してから救済時短に到達した場合の演出例に関して、図11−25及び図11−26を用いて説明する。本例では、(ii)RAMクリア処理が実行された後に大当りを経由してから救済時短に到達した場合のうち、(ii−A)変動パターンが「非リーチはずれB」であるときについて説明する。
〈(ii−A)の場合の演出例〉
図11−25は、RAMクリア処理が実行された後に大当りを経由してから救済時短に到達した場合に、変動パターンが「非リーチはずれB」に決定されたときの各演出の実行タイミングを示すタイムチャートであり、図11−26は、これらの各演出に関連した演出画像の一例を示す説明図である。
先ず、図11−26(1)及び(2)における演出構成は、図11−22(1)及び(2)に示した、RAMクリア処理後に大当り非経由で救済時短に到達した場合の「非リーチはずれB」の変動パターンにおける演出構成と同様であるため、説明を省略する。
次いで、図11−26(3)に示すように、CPU103が第1特別図柄の変動表示を終了させるタイミングで(図11−25に示すT3のタイミングで)、図柄確定B指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、画像表示装置5の小図柄表示エリア5l、5c、5rにおいて、最終的な小図柄の組合せ(本例では、「234」)を確定停止させる。即ち、表示結果が「はずれ」となる小図柄の組合せを確定停止させる。
次いで、図11−26(4)に示すように、図柄確定B指定コマンドにより指定された図柄確定期間(15秒)のうち0.5秒が経過したタイミングで(図11−25に示すT4のタイミングで)、演出制御用CPU120は、シャッター演出を終了し、画像表示装置5の画面全体からシャッター画像01TM250を消去するとともに、時短突入演出を実行し、画像表示装置5の画面全体に時短突入画像01TM600(本例では、「遊タイム突入」の文字を含む画像)を表示させる。時短突入演出では、「遊タイム突入」の文字を含む時短突入画像01TM600を表示することにより遊技状態が時短状態C(低確/高ベース状態)に制御されることを遊技者に報知している。
次いで、図11−26(5)に示すように、図柄確定B指定コマンドにより指定された図柄確定期間(15秒)が経過したタイミングで(図11−25に示すT5のタイミングで)、遊技状態が時短状態C(低確/高ベース状態)に制御されると、演出制御用CPU120は、演出モードが「遊タイム」となることに対応して、飾り図柄の背景画像として第3背景画像01TM330を表示させる。このとき、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の画面左上部に「遊タイム」の文字を表示させ、画像表示装置5の画面左下部に時短残表示(本例では、「残りXX回」の文字、XX=800)を表示させ、画像表示装置5の画面右下部に右打ち報知画像01TM400と「右打ち」の文字とを表示させる。このとき、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、直前に実行された飾り図柄の組み合わせ(本例では、「234」)を表示させる。また、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の小図柄表示エリア5l、5c、5rにおいて、直前に実行された小図柄の組み合わせ(本例では、「234」)を表示させる。
このとき、演出制御用CPU120は、変動表示が実行されていないので、アクティブ表示領域01TM013にアクティブ表示を表示させておらず、第2保留記憶数の値が0であるので、第2保留表示領域01TM012に第2保留表示を表示させていない。一方で、演出制御用CPU120は、アクティブ表示領域01TM013に第2アクティブ表示ガイド01TM023Bを表示させており、第2保留表示領域01TM012に第2保留表示ガイド01TM022a〜01TM022dを表示させている。
なお、図11−25及び図11−26の例では、図柄確定B指定コマンドにより指定された図柄確定期間(15秒)が経過して遊技状態が時短状態Cに制御されるタイミングで、演出モードが「遊タイム」となり第3背景画像01TM330が表示される例を示しているが、このような形態に限らず、図柄確定B指定コマンドにより指定された図柄確定期間(15秒)が経過して遊技状態が時短状態Cに制御されるタイミングとは異なるタイミングで、演出モードが「遊タイム」となり第3背景画像01TM330が表示されるようにしてもよい。例えば、遊技状態が時短状態Cに制御された後、(i)客待ちデモ表示指定コマンドを受信したタイミングや、(ii)時短状態Cに制御された後の1回目の変動表示が開始されたタイミングで、演出モードが「遊タイム」となり第3背景画像01TM330が表示されるようにしてもよい。また、図柄確定B指定コマンドにより指定された図柄確定期間(15秒)のうち、0.5秒が経過したタイミング(本例では図柄確定A指定コマンドにより指定される図柄確定期間)が経過したタイミング(本例では、T4のタイミング)で、時短突入演出(図11−26(4))が実行されることなく、演出モードが「遊タイム」となり第3背景画像01TM330が表示されるようにしてもよい。
上記の実施形態では、RAMクリア後に大当り非経由で救済時短に到達するときに、図柄確定A指定コマンドにより指定された図柄確定期間(0.5秒)が経過したタイミングで、シャッター演出を終了し、シャッター画像01TM250の表示を終了するとともに遊タイムの背景画像を表示する例を示している。ここで、演出制御用CPU120が、図柄確定A指定コマンドを正常に受信できなかった場合、例えば、CPU103から送信された図柄確定A指定コマンドを取りこぼした場合や、図柄確定A指定コマンドのコマンド化けによって、受信したコマンドを図柄確定A指定コマンドと認識できなかった場合等には、その後、(i)客待ちデモ表示指定コマンドを受信したタイミングや、(ii)時短状態Cに制御された後の1回目の変動表示が開始されることに対応したコマンド(例えば、可変表示開始コマンド(第1可変表示開始コマンド、第2可変表示開始コマンド)、変動パターン指定コマンド等))を受信したタイミングで、シャッター演出を終了して、シャッター画像01TM250の表示を終了するとともに遊タイムの背景画像を表示するようにしてもよい。なお、時短状態Cに制御された後の1回目の変動表示に対応する他のコマンド(例えば、遊技状態指定コマンド、図柄確定指定コマンド等)を受信したタイミングで、シャッター演出を終了して、シャッター画像01TM250の表示を終了するとともに遊タイムの背景画像を表示するようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、RAMクリア後に大当り経由で救済時短に到達するときに、図柄確定B指定コマンドにより指定された図柄確定期間(15秒)のうち0.5秒が経過したタイミングで、シャッター演出を終了し、シャッター画像01TM250の表示を終了するとともに時短突入演出を実行する例を示している。ここで、演出制御用CPU120が、図柄確定B指定コマンドを正常に受信できなかった場合、例えば、CPU103から送信された図柄確定B指定コマンドを取りこぼした場合や、図柄確定B指定コマンドのコマンド化けによって、受信したコマンドを図柄確定B指定コマンドと認識できなかった場合等には、その後、(i)客待ちデモ表示指定コマンドを受信したタイミングや、(ii)時短状態Cに制御された後の1回目の変動表示が開始されることに対応したコマンド(例えば、可変表示開始コマンド(第1可変表示開始コマンド、第2可変表示開始コマンド)、変動パターン指定コマンド等))を受信したタイミングで、シャッター演出を終了して、シャッター画像01TM250の表示を終了するとともに時短突入演出を実行するようにしてもよい。なお、時短状態Cに制御された後の1回目の変動表示に対応する他のコマンド(例えば、遊技状態指定コマンド、図柄確定指定コマンド等)を受信したタイミングで、シャッター演出を終了して、シャッター画像01TM250の表示を終了するとともに時短突入演出を実行するようにしてもよい。
[客待ち画面例]
本実施形態では、客待ち状態であることを指定する客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用CPU120が受信すると、画像表示装置5にデモ画像01TM700が表示される客待ちデモ演出が実行される。図11−27(A)は、客待ち状態の画面の一例を示す説明図である。
図11−27(A)に示すように、このデモ画像01TM700には、味方キャラクタ01TM100Aと、「デモ映像」の文字と、告知画像01TM700a(本例では、三角形のオブジェクトに「遊タイム搭載」の文字が表示された画像)とが含まれている。また、救済時短回数カウンタの値が1〜300である場合には、デモ画像01TM700には、前述した各種画像(味方キャラクタ、「デモ映像」の文字等)に加えて、特別回数表示(本例では、白色態様の特別回数表示)がさらに含まれる。
このような構成によれば、救済時短到達までの残り変動回数が少ない(本例では、救済時短回数カウンタの値が300以下である)ことを客待ち状態中に遊技者に報知することができ、稼働を促進することができる。
[客待ち画面の変形例]
図11−27(A)の例では、救済時短回数カウンタの値が1〜300である場合に、デモ画像01TM700に特別回数表示が含まれる例を示したが、このような形態に限らず、救済時短回数カウンタの値にかかわらず、救済時短回数カウンタの値が301以上の場合と、300以下の場合の何れの場合にも、デモ画像01TM700に特別回数表示が含まれないようにしてもよい。
例えば、図11−27(B1)に示すように、客待ちデモ演出が実行されると、画像表示装置5にデモ画像01TM700が表示される。このとき、デモ画像01TM700には、味方キャラクタ01TM100Aと、「デモ映像」の文字と、告知画像01TM700a(本例では、三角形のオブジェクトに「遊タイム搭載」の文字が表示された画像)とが含まれているものの、救済時短回数カウンタの値にかかわらず、特別回数表示は含まれていない。
次いで、図11−27(B2)に示すように、新たに始動入賞が発生し、第1特別図柄の変動表示が開始したタイミングで、客待ちデモ演出が終了し、画像表示装置5の画面右下部に特別回数表示が表示される。
このような構成によれば、救済時短到達までの残り変動回数を客待ち状態中に遊技者に報知しないことにより、救済時短到達までの残り変動回数が少ない遊技機ばかりが選択されてしまうことを防止し、遊技機の稼働に過度な偏りが生じることを抑制することができる。
なお、電源投入時におけるRAMクリア処理の実行有無にかかわらず、電源投入後に所定回数(例えば50回)の変動表示が実行されるまでは、変動回数表示や特別回数表示を非表示としてもよい。
例えば、電源投入時にRAMクリア処理が実行されていない場合に、該電源投入時の救済時短回数カウンタの値が301以上のときと、300以下のときの何れのときにも、所定回数の変動表示が実行されるまでは変動回数表示および特別回数表示が非表示となることで、救済時短のみを目的とする遊技者の遊技を抑制することができる。また、電源投入時にRAMクリア処理が実行されている場合に、電断時の救済時短回数カウンタの値が301以上のときと、300以下のときの何れのときにも、所定回数の変動表示が実行されるまでは変動回数表示および特別回数表示が非表示となることで、遊技者の遊技の敬遠を抑制することができる。
このような構成によれば、開店の際の電源投入時にRAMクリア処理が実行されていない場合に、救済時短を目的とする遊技者が、前日の電断時の最終的な変動表示回数を参照することにより、救済時短に到達するまでの残り変動表示回数が少ない遊技機を選択して遊技を行うことを抑制することができる。また、開店の際の電源投入時にRAMクリア処理が実行されている場合に、救済時短を目的とする遊技者が、前日の電断時の最終的な変動表示回数を参照することにより、救済時短に到達するまでの残り変動表示回数が多い遊技機での遊技を敬遠することを抑制することもできる。
なお、上記の形態に限らず、救済時短回数カウンタの値が特定値となった場合には、電源投入後から所定回数の変動表示が実行されていないときであっても、変動回数表示や特別回数表示を表示するようにしてもよい。
例えば、電源投入時にRAMクリア処理が行われなかったときに、該電源投入時における救済時短回数カウンタの値が所定回数に対応した値(例えば50)より少ない特定値(例えば20以下)である場合には、該電源投入後の客待ち状態中や、特別図柄の変動表示が実行されているときに、特別回数表示を表示するようにしてもよい。また、電源投入時にRAMクリア処理が行われなかったときに、該電源投入時における救済時短回数カウンタの値が特定値とはなっていないものの、該電源投入後に実行された変動表示により救済時短回数カウンタの値が特定値(例えば20以下)となった場合に、救済時短回数カウンタの値が所定回数に対応した値となっていないときであっても、特別回数表示を表示するようにしてもよい。
[救済時短到達時のスーパーリーチを伴う変動パターンの変形例]
上記の実施形態では、図11−24に示したように、RAMクリア処理が実行された後に大当りを経由せずに救済時短に到達した場合に、スーパーリーチを伴う変動パターン(「スーパーリーチはずれA−2」)であるときには、敗北演出の実行後にシャッター演出を実行し、シャッター演出の終了後に救済時短に制御可能である例を示したが、このような形態に限らず、アイキャッチ画像を経由したシャッター演出の終了後に救済時短に制御してもよい。例えば、図11−28は、このような場合の演出例を示す説明図である。
先ず、図11−28(1)〜(3)における演出構成は、図11−8(3)〜(5)に示した「スーパーリーチはずれA−1」の変動パターンにおける演出構成と同様であるため、説明を省略する。次いで、図11−28(4)〜(6)における演出構成は、図11−24(5)〜(7)に示したRAMクリア処理が実行された後に大当りを経由せずに救済時短に到達した場合の「スーパーリーチはずれA−2」の変動パターンにおける演出構成と同様であるため、説明を省略する。
[救済時短示唆演出]
上記の実施形態では、救済時短回数カウンタの値が1〜300である場合に、画像表示装置5の画面右下部に特別回数表示を表示することによって、救済時短到達までの残り変動回数が少なくなっていることを示唆する演出構成であったが、このような形態に限らず、特別回数表示とは異なる演出であって、救済時短到達までの残り変動回数が少なくなっていることを示唆する救済時短示唆演出を実行してもよい。
先ず、図11−29(1)及び(2)における演出構成は、図11−20(1)及び(2)に示した変動回数表示及び特別回数表示(白色態様)に関する演出構成と同様であるため、説明を省略する。また、図11−29(3)及び(4)における救済時短示唆演出以外の演出構成は、図11−20(3)に示した特別回数表示(赤色態様)に関する演出構成と同様であるため、説明を省略する。
図11−29(3)に示すように、救済時短回数カウンタの値が11〜30であるときに、救済時短示唆演出における第1段階が実行されると、第1示唆画像(本例では、背景画像の上部1/4の領域を覆う救済時短到達時のシャッター画像01TM250に関連した第1示唆画像01TM800a)が第1背景画像01TM310に重畳表示される。第1示唆画像は背景画像よりも表示優先度の高い(表示レイヤが上位であり手前に表示されているように見える)画像である。そのため、遊技者からは、第1示唆画像が重畳表示されている部分の背景画像の視認性は低下して見える。即ち、このときの背景画像は、第1示唆画像01TM800aを含む第1背景画像01TM310として表示されている。
次いで、図11−29(4)に示すように、救済時短回数カウンタの値が1〜10であるときに、救済時短示唆演出における第2段階が実行されると、第2示唆画像(本例では、背景画像の上部1/2の領域を覆う救済時短到達時のシャッター画像01TM250に関連した第2示唆画像01TM800b)が第1背景画像01TM310に重畳表示される。第2示唆画像は背景画像よりも表示優先度の高い(表示レイヤが上位であり手前に表示されているように見える)画像である。そのため、遊技者からは、第2示唆画像が重畳表示されている部分の背景画像の視認性は低下して見える。即ち、このときの背景画像は、第2示唆画像01TM800bを含む第1背景画像01TM310として表示されている。
本実施形態では、救済時短示唆演出による示唆画像(第1示唆画像、第2示唆画像)を含む背景画像は、特別図柄の変動表示が実行されていないときも画像表示装置5に背景画像として表示される。このように、特別図柄の変動表示の実行有無にかかわらず画像表示装置5の画面上に表示されているインターフェイス画像の表示態様を、救済時短回数カウンタの値に応じて異ならせることによって、救済時短到達までの残り変動回数が少なくなっていることを示唆可能であるとともに、興趣を向上できる。
なお、本例では、インターフェイス画像を変化させる画像として、救済時短到達時のシャッター画像に関連する示唆画像(第1示唆画像、第2示唆画像)を背景画像に重畳表示させる例を示したが、このような形態に限らず、救済時短到達時のシャッター画像に関連しない画像を背景画像に重畳表示させてもよい。例えば、救済時短回数カウンタの値に応じて表示領域や表示色が異なるエフェクト画像を重畳表示させるようにしてもよく、救済時短回数カウンタの値が21以上のときには、エフェクト画像の表示領域が第1領域(例えば、画面の25%)であり表示色が青色であるが、救済時短回数カウンタの値が20以下のときには、エフェクト画像の表示領域が第1領域よりも広い第2領域(例えば、画面の50%)となり表示色が赤色となるようにしてもよい。
(手段01−1)
図11−14に示したように、ステップ113IWS71の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示が実行されるか第2特別図柄の変動表示が実行されるかに関係なく、一律に救済時短回数カウンタの値が更新される。また、ステップS01TM69AでNOと判定した場合、ステップ113IWS71の処理が実行されることによって、遊技状態が非確変状態である場合においてのみ、救済時短回数カウンタの値が更新される。
図11−17に示したように、大当りAに制御された後に時短状態A(低確/高ベース状態)に制御可能であり、大当りBまたは大当りCのいずれかに制御された後に確変状態(高確/高ベース状態)に制御可能である。
また、大当りAに制御された場合は、時短状態Aにおいて100回の変動表示が行われるので、時短状態Aの終了後から救済時短に到達する(救済時短回数カウンタの値が「0」となる)までの変動回数が残り700回となる一方で、大当りBまたは大当りCのいずれかに制御された場合は、確変状態において100回の変動表示が行われるので、確変状態の終了後から救済時短に到達する(救済時短回数カウンタの値が「0」となる)までの変動回数が残り800回となる。
また、救済時短回数カウンタの値が「0」となったことに基づく時短状態C(低確/高ベース状態)に制御された場合は、大当りを経由することなく800回の変動表示が実行されると通常状態に制御され、大当りAに制御された後の時短状態A(低確/高ベース状態)に制御された場合は、大当りを経由することなく100回の変動表示が実行されると通常状態に制御される。
このような構成によれば、大当りAに制御された後の時短状態Aにおいて大当りに制御されることなく100回の変動表示が実行され、通常状態に制御されてしまった場合であっても、救済時短に到達するまでの残り変動回数が、救済時短に到達するまでの通常の残り変動回数(800回)よりも少ない700回となるので、遊技者の残念感を軽減でき、興趣の低下を抑えることができる。また、救済時短に到達したことに基づく時短状態Cに制御された場合の高ベース状態の変動回数が800回であるのに対して、大当りAに制御された後の時短状態Aに制御された場合の高ベース状態の変動回数が100回であるので、時短状態Cの方が時短状態Aよりも有利度が高い。従って、時短状態Aの制御が終了してしまった場合にも、有利度がより高い時短状態Cに制御されるまでの期間は短くなることにより、救済度合いを高めることができる。
(手段01−2)
図11−2(B1)及び(B2)に示したように、第1特別図柄の変動表示に対応した大当りの実質的な確変割合は50%である一方で、第2特別図柄の変動表示に対応した大当りの実質的な確変割合は100%である。また、図11−2(C)に示したように、第1特別図柄の変動表示に対応した大当りのラウンド数は6ラウンドである一方で、第2特別図柄の変動表示に対応した大当りのラウンド数は6ラウンドまたは10ラウンドである。従って、第2特別図柄の方が第1特別図柄よりも確変割合が高く、大当りラウンド数も多い。
大当りA経由の時短状態Aや救済時短経由の時短状態Cは、通常状態よりも第2特別図柄の変動表示が実行されやすい遊技状態であるため、遊技者にとっての有利度が高い。また、救済時短経由の時短状態Cは、大当りA経由の時短状態Aよりも変動回数が多いので、遊技者にとっての有利度をより一層高めることができるとともに、非確変状態で大当りが発生することなく長期間にわたり変動表示が実行されたことに対する救済を担保することができる。
(手段01−3)
図11−5〜図11−7に示したように、表示結果が「はずれ」となるときに、時短状態Cに制御されている場合には990/997の確率(約99%の割合)で「極超短縮変動はずれ」の変動パターン(変動表示期間が1500ms)に決定される一方で、時短状態Aに制御されている場合には0/997の確率(0%の割合)で「極超短縮変動はずれ」の変動パターンに決定され、確変状態に制御されている場合には0/997の確率(0%の割合)で「極超短縮変動はずれ」の変動パターンに決定される。従って、時短状態Cに制御されている場合の方が、時短状態A及び確変状態の何れの遊技状態に制御されている場合よりも、変動パターンの変動表示期間が所定期間(例えば、2000ms)より短い割合が高い。このような構成によれば、時短状態Cに制御されている期間の単位時間あたりの変動回数(大当りとなるか否かの抽選機会)を増加させて、救済度合いを高めることができる。
(手段01−4)
図11−5〜図11−7に示したように、表示結果が「はずれ」となるときに、時短状態Cに制御されている場合には(997−991+1)/997=7/997の確率(約1%の割合)でノーマルリーチを伴う変動パターン又はスーパーリーチを伴う変動パターンの何れかの変動パターン(「ノーマルリーチはずれ」の変動パターン)に決定される一方で、時短状態Aに制御されている場合には(997−901+1)/997=97/997の確率(約10%の割合)でノーマルリーチを伴う変動パターン又はスーパーリーチを伴う変動パターンの何れかの変動パターン(「ノーマルリーチはずれ」の変動パターン、「スーパーリーチはずれ」の変動パターン)に決定され、確変状態に制御されている場合には(997−901+1)/997=97/997の確率(約10%の割合)でノーマルリーチを伴う変動パターン又はスーパーリーチを伴う変動パターンの何れかの変動パターン(「ノーマルリーチはずれ」の変動パターン、「スーパーリーチはずれ」の変動パターン)に決定される。従って、時短状態Cに制御されている場合の方が、時短状態A及び確変状態の何れの遊技状態に制御されている場合よりも、ノーマルリーチを伴う変動パターン又はスーパーリーチを伴う変動パターンの何れかの変動パターンに決定される割合が低い。このような構成によれば、時短状態Cに制御されている期間の単位時間あたりの変動回数(大当りとなるか否かの抽選機会)を増加させて、救済度合いを高めることができる。
(手段01−5)
図11−12に示したように、遊技制御メイン処理において、RAMクリア処理が実行される場合に、救済時短回数カウンタの値に初期値である800がセットされ(ステップS01TM0015)。また、図11−15に示したように、特別図柄停止処理において、大当りフラグがセットされている場合に(ステップ113IWS133でYES)、救済時短回数カウンタの値に初期値である800がセットされる(ステップ113IWS135)。従って、救済時短となったタイミングでは時短状態Cに制御するものの救済時短回数カウンタの設定は行わず、その後、800回の変動表示を終了して通常状態に制御されても救済時短回数カウンタを再設定しない。
また、図11−13及び図11−14に示したように、救済時短回数カウンタの値が0である場合には(ステップ113IWS70でYES)、ステップ113IWS75の処理がスキップされるので、時短状態Cに制御されることはない。従って、時短状態Cにおいて表示結果が「大当り」となる変動表示が実行されることなく800回の変動表示が実行されることにより、時短状態Cが終了して通常状態に制御された場合、通常状態で表示結果が「大当り」となる変動表示が実行されることなく800回の変動表示が実行されたとしても、救済時短回数カウンタの値が0のままであるので、時短状態Cに制御されることはない。即ち、時短状態Cはループしない。このような構成によれば、遊技者の救済を図りつつも射幸性を過度に高めない健全な遊技性を実現できる。
(手段01−6)
図11−20(2)に示したように、救済時短回数カウンタの値が31〜300である場合には、カウントダウン演出が実行され、画像表示装置5の画面右下部に白色態様の特別回数表示(本例では、「遊タイムまで」の文字、「あとXXX回」の白色文字、及び白色の三角形のオブジェクト、XXX=31〜300)が表示される。また、図11−20(3)に示したように、救済時短回数カウンタの値が1〜30である場合には、カウントダウン演出が実行され、画像表示装置5の画面右下部に赤色態様の特別回数表示(本例では、「遊タイムまで」の文字、「あとXXX回」の赤色文字、及び赤色の三角形のオブジェクト、XXX=1〜30)が表示される。このような構成によれば、救済時短に到達するまでの通常状態における変動回数が、通常状態に制御される前の遊技状態に応じて異なる本実施形態において、カウントダウン演出の特別回数表示によって、救済時短に到達するまでの残り変動回数を認識させることができ、遊技を継続する意欲を高めて、遊技機の稼働を向上できる。
(手段01−7)
図11−15に示したように、大当り種別にかかわらず大当りフラグがセットされている場合には(ステップ113IWS133でYES)、救済時短回数カウンタに800をセットしている(ステップ113IWS135)。従って、第1特別図柄の変動表示を契機として大当りとなる場合と、第2特別図柄の変動表示を契機として大当りとなる場合とで、救済時短到達までの変動回数は共通の800回である。このような構成によれば、第1特別図柄の変動表示に対応する大当り種別と、第2特別図柄の変動表示に対応する大当り種別とで異なる遊技性を発揮することにより興趣を向上しつつ、第1特別図柄の変動表示に対応する大当りに基づいてセットされる救済時短回数カウンタの値と、第2特別図柄の変動表示に対応する大当りに基づいてセットされる救済時短回数カウンタの値とが共通の800回であることによって、射幸性が過度に高まることを抑制できる。
(手段01−8)
図11−3に示したように、設定値「6」に設定されているときの方が、設定値「1」に設定されているときよりも、大当りとなる割合が高いので、該大当りの後に時短状態Aまたは確変状態のいずれかに制御される割合が高い。また、図11−4(B)に示したように、設定値「1」に設定されているときの方が、設定値「6」に設定されているときよりも、救済時短到達率が高い。また、図11−4(A)に示したように、大当りAの後の時短状態Aでは100回の時短状態に制御され、救済時短到達を経由した時短状態Cでは800回の時短状態に制御される。このような構成によれば、設定値「6」よりも大当りに制御される割合が低く遊技者にとって不利な設定値「1」に設定されているときであっても、時短状態Aよりも変動回数の点で有利な時短状態Cに制御される割合が高いので、より効果的に遊技者を救済できる。
(手段01−9)
図11−4(A)に示したように、大当りを経由する時短状態Aの変動回数(時短回数)がいずれの設定値が設定されているかにかかわらず共通の100回であるとともに、救済時短を経由する時短状態Cの変動回数はいずれの設定値が設定されているかにかかわらず共通の800回である。このような構成によれば、設定変更による射幸性の上昇を抑えることができ、健全な遊技性を実現できる。
(手段01−10)
図11−4(A)に示したように、第1特別図柄の変動表示に基づいて救済時短を経由する時短状態Cに制御する場合と、第2特別図柄の変動表示に基づいて救済時短を経由する時短状態Cに制御する場合とで、いずれの場合であっても800回の時短状態に制御可能である。このような構成によれば、第1特別図柄の変動表示に基づいて大当りとなる割合と、第2特別図柄の変動表示に基づいて大当りとなる割合とで異なる遊技性を発揮することにより興趣を向上しつつ、第1特別図柄の変動表示に基づいて制御される時短状態Cの変動回数と、第2特別図柄の変動表示に基づいて制御される時短状態Cの変動回数とが共通の800回であることによって、第2特別図柄の変動表示に基づく射幸性が過度に高まることを抑制できる。
(手段02−1)
図11−22に示したように、通常状態に制御されているときに背景画像として第1背景画像01TM310を表示可能であり、時短状態Cに制御されているときに背景画像として第3背景画像01TM330を表示可能である。また、図11−8〜図11−10に示したように、リーチ状態が成立した後に、スーパーリーチ演出として、味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルを行うバトル演出画像を用いることにより大当りに当選しているか否かを報知するバトル演出を実行可能である。
図11−8に示したように、救済時短到達前の変動表示において、変動パターンが「スーパーリーチはずれA−1」であり、バトル演出を実行しているときに、バトル演出における敗北演出が実行された後、バトル演出画像とは異なるアイキャッチ画像01TM200を表示させることによってバトル演出画像の視認性を低下させた後に、背景画像としての第1背景画像01TM310を表示している。
図11−22に示したように、救済時短到達時の変動表示において、変動パターンが「非リーチはずれB」または「ノーマルリーチはずれB」のいずれかであるときに、変動表示を開始したタイミングで、バトル演出画像とは異なるシャッター画像01TM250を表示させることによって、背景画像としての第1背景画像01TM310の視認性を低下させた後に、背景画像としての第3背景画像01TM330を表示している。
図11−24に示したように、救済時短到達時の変動表示において、変動パターンが「スーパーリーチはずれA−2」であり、バトル演出を実行しているときに、バトル演出における敗北演出が実行された後、バトル演出画像とは異なるシャッター画像01TM250を表示させることによって、バトル演出画像の視認性を低下させた後に、背景画像としての第3背景画像01TM330を表示している。
このような構成によれば、大当りを経由した時短状態Aや時短付きはずれを経由した時短状態Bとは異なる救済時短に到達したことに基づく時短状態Cに制御されるときに、(i)スーパーリーチを伴わない変動パターンである場合には、変動表示の開始直後からシャッター画像01TM250を表示させて、当該変動表示が終了した後に、時短状態Cに対応した第3背景画像01TM330を背景画像として表示させており、(ii)スーパーリーチを伴う変動パターンである場合には、変動表示の途中からシャッター画像01TM250を表示させて、当該変動表示が終了した後に、時短状態Cに対応した第3背景画像01TM330を背景画像として表示させているので、時短状態Cに制御されるときの演出の煩雑さを解消できる。
(手段02−2)
前述した(手段01−5)に示したように、時短状態Cはループしない。このような構成によれば、遊技者の救済を図りつつも射幸性を過度に高めない健全な遊技性を実現できる。
(手段02−3)
図11−18(B1)及び(B2)に示したように、遊技状態が時短状態C(低確/高ベース状態)に制御されているときの800回の変動表示が終了した後、通常状態(低確/低ベース状態)に制御される場合に、救済時短回数カウンタの値が0であっても、画像表示装置5の画面右下部に特別回数表示を表示せずに変動回数表示(本例では、「ゲーム0回」の文字)を表示している。仮に、時短状態Cがループしない本実施形態において、時短状態Cから通常状態に制御された後も、救済時短回数カウンタの値が0であることに基づいて特別回数表示(「遊タイムまで」の文字、「あと0回」の文字等)を表示してしまうと、救済時短に到達していると遊技者に誤解させてしまうので、本実施形態では、特別回数表示を表示しないことによって、遊技者の誤認を防ぐようにしている。
(手段02−4)
図11−20に示したように、救済時短回数カウンタの値が31〜300である場合には、画像表示装置5の画面右下部に白色態様の特別回数表示(本例では、「遊タイムまで」の文字、「あとXXX回」の白色文字、及び白色の三角形のオブジェクト、XXX=31〜300)が表示されており、救済時短回数カウンタの値が1〜30である場合には、画像表示装置5の画面右下部に赤色態様の特別回数表示(本例では、「遊タイムまで」の文字、「あとXXX回」の赤色文字、及び赤色の三角形のオブジェクト、XXX=1〜30)が表示されている。このような構成によれば、特別回数表示の表示態様が変化することによって、救済時短に到達するまでの残り変動回数が少ないことを明確に認識できるようになり、稼働を促進できる。
(手段02−5)
図11−20に示したように、救済時短回数カウンタの値が301〜800である場合には、画像表示装置5の画面右下部に変動回数表示(本例では、「ゲームXXX回」の文字、XXX=301〜800)が表示されており、救済時短回数カウンタの値が31〜300である場合には、画像表示装置5の画面右下部に白色態様の特別回数表示(本例では、「遊タイムまで」の文字、「あとXXX回」の白色文字、及び白色の三角形のオブジェクト、XXX=31〜300)が表示されており、救済時短回数カウンタの値が1〜30である場合には、画像表示装置5の画面右下部に赤色態様の特別回数表示(本例では、「遊タイムまで」の文字、「あとXXX回」の赤色文字、及び赤色の三角形のオブジェクト、XXX=1〜30)が表示されている。このような構成によれば、変動回数表示と特別回数表示とを、救済時短回数カウンタの値に応じて切り替えることが可能となるので、遊技者の関心に応じた適切な表示制御が可能となる。
(手段02−6)
図11−19に示したように、確変状態が終了するときに、画像表示装置5の画面全体にリザルト画像01TM500が表示されている。リザルト画像01TM500には、付与された遊技球の総数を示す「BBBB pt」の文字(BBBBは付与された遊技球の総数)が含まれている。一方で、図11−18(B)に示したように、時短状態Cが終了するときには、リザルト画像は表示されずに通常状態に制御される。このような構成によれば、時短状態Cが終了するときに、時短状態Cにおいて大当りに当選することなく高ベース状態から低ベース状態に制御されてしまう残念感が強調されてしまうことを防いで、興趣の低下を抑制できる。
(手段02−7)
図11−19に示したように、遊技状態が確変状態に制御されており、時短回数カウンタの値が0〜10である場合に、時短回数カウンタの値が11〜100であった場合の時短残表示よりも拡大した態様の強調時短残表示(本例では、「残りXX回」の文字、XX=0〜10)が表示されている。一方で、図11−18(B)に示したように、遊技状態が時短状態Cに制御されており、時短回数カウンタの値が0〜10である場合には、時短回数カウンタの値が11〜100であった場合と同じ態様の時短残表示(本例では、「残りXX回」の文字、XX=0〜10)が表示されている。このような構成によれば、時短状態Cが終了するときに、時短状態Cにおいて大当りに当選することなく高ベース状態から低ベース状態に制御されてしまう残念感が強調されてしまうことを防いで、興趣の低下を抑制できる。
(手段02−8)
図11−28の例に関して、救済時短に到達する表示結果が「はずれ」となる変動表示において、バトル演出における敗北演出が実行された後に(図11−28(1)を参照)、アイキャッチ画像を表示させ(図11−28(2)を参照)、その後に第1背景画像01TM310(及び揺動停止している飾り図柄「767」)を表示させることなく(図11−28(3)を表示させることなく)、また、シャッター演出を実行することなく(図11−28(4)(5)を表示させることなく)、時短状態Cに対応した第3背景画像01TM330(及び確定停止している飾り図柄「767」)を表示させてもよい(図11−28(6))。このような構成によれば、アイキャッチ画像によりバトル演出画像の視認性を低下させた状態として、当該変動表示が終了した後に、時短状態Cに対応した第3背景画像01TM330を表示させているので、時短状態Cに制御されるときの演出の煩雑さを解消できるとともに、演出に意外性を与えることができる。
[確変転落判定を実行するパチンコ遊技機の例]
パチンコ遊技機として、遊技状態が高確状態に制御されている状態で、遊技状態を低確状態に移行させるか否かの確変転落判定を実行して、確変転落判定の結果に基づいて遊技状態を低確状態に移行させるパチンコ遊技機が存在する。上記の実施形態に記載された発明は、確変転落判定を実行するパチンコ遊技機にも適用可能である。以下、確変転落判定を実行するパチンコ遊技機について説明する。
このようなパチンコ遊技機では、始動入賞(第1始動入賞口又は第2始動入賞口への入賞)が発生すると、確変転落判定用の乱数が抽出され、高確状態において当該始動入賞に基づく特別図柄の変動表示が実行されるときに、確変転落判定用の乱数に基づいて高確状態を終了させるか否か(所謂確変転落の有無)を判定して、判定結果に基づいて高確状態を終了させるようにしている。具体的には、CPU103は、図5のステップS21に示したスイッチ処理で第1始動入賞口又は第2始動入賞口への入賞が検出されると、確変転落判定用の乱数を抽出し、高確状態において当該入賞に基づく特別図柄の変動表示が開始されるときに(図6のステップS110に示す特別図柄通常処理で)確変転落判定用の乱数に基づいて高確状態を終了させるか否かを判定する確変転落判定を実行し、その判定結果に基づいて高確状態を終了させて低確状態に移行する。
この確変転落判定では、確変転落判定用の乱数を使用した判定によって「確変転落なし」又は「確変転落あり」の何れかに決定され、「確変転落なし」と決定されたことに基づいて高確状態が継続され、「確変転落あり」と決定されたことに基づいて高確状態が終了し、低確状態に制御する。
このように、始動入賞(第1始動入賞口又は第2始動入賞口への入賞)が発生すると、確変転落判定用の乱数が抽出され、高確状態において当該始動入賞に基づく特別図柄の変動表示が実行されるときに、確変転落判定用の乱数に基づいて高確状態を終了させるか否か(所謂確変転落の有無)を判定して、判定結果に基づいて高確状態を終了させるようにしている。従って、高確状態において変動表示を開始するタイミングで、確変転落判定で「確変転落あり」と判定すると、当該変動表示を含む以降の変動表示に関しては、図11−3に示した低確状態(通常状態または時短状態)用の表示結果判定テーブル(第1特図用表示結果判定テーブル又は第2特図用表示結果判定テーブル)に基づいて表示結果を判定する。
〈確変転落判定を有する遊技機の遊技フロー〉
次に、確変転落判定を実行するパチンコ遊技機における遊技フローを説明する。本遊技フローの例では、大当りが発生して確変領域に遊技球が入賞(V入賞)した場合、大当り遊技状態終了後に確変状態(高確/高ベース状態)に制御され、確変状態において変動表示が開始されるときに確変転落判定が実行されるものとする。ここで、確変状態において実行される変動表示の表示結果が「大当り」となることなく100回目の変動表示が開始されるまでに、(1)100回目までの変動表示に対応して実行された何れかの確変転落判定で「確変転落あり」と判定されたときに、「確変転落あり」と判定された当該確変転落判定に対応した変動表示(1回目〜100回目までの何れかの変動表示)の開始から時短状態D(低確/高ベース状態)に制御され、100回目の変動表示が終了するまで時短状態Dに維持された後に、通常状態(低確/低ベース状態)に制御される。
一方、(2)100回目までの変動表示に対応して実行された何れの確変転落判定でも「確変転落あり」と判定されなかった場合には、少なくとも100回目の変動表示が終了するまで確変状態(高確/高ベース状態)に維持され、101回目以降の変動表示に対応して実行された確変転落判定で「確変転落あり」と判定されたときに、「確変転落あり」と判定された当該確変転落判定に対応した変動表示の開始から通常状態(低確/低ベース状態)に制御される。
このような確変転落判定を実行するパチンコ遊技機において、確変転落判定で「確変転落なし」と判定して高確状態を継続した場合には、救済時短回数カウンタの値が更新される処理をスキップする一方で、確変転落判定で「確変転落あり」と判定して低確状態に制御した場合には、救済時短回数カウンタの値が更新される処理を行うものとする。
本実施形態では、[A]確変状態(高確状態)における100回目の変動表示までの何れかの変動表示(n回目、n=1〜100)の確変転落判定で「確変転落あり」と判定されたときに、「確変転落あり」と判定された当該確変転落判定に対応した変動表示(n回目の変動表示)の開始から時短状態D(低確/高ベース状態)に制御され、100回目の変動表示が終了するまで時短状態Dに維持された後に、通常状態(低確/低ベース状態)に制御される。
従って、確変状態に制御されてから100回目以内の変動表示(n回目の変動表示、n=1〜100)で確変転落して時短状態Dに制御された場合、大当りが発生することなく100−n+1=101−n回の変動表示が実行されて通常状態に制御されてしまったときには、通常状態に制御されてから救済時短に到達するまでの残り変動回数が、800−(100−n+1)=699+n回となる。
例えば、確変状態における10回目の変動表示において確変転落して時短状態Dに制御された場合、大当りが発生することなく91回の変動表示が実行されて通常状態に制御されてしまったときには、通常状態に制御されてから救済時短に到達するまでの残り変動回数が、800−91=709回となる。
また、[B]確変状態(高確状態)における101回目以降の変動表示(m回目、m≧101)の確変転落判定で「確変転落あり」と判定されたときに、「確変転落あり」と判定された当該確変転落判定に対応した変動表示(m回目の変動表示)の開始から通常状態(低確/低ベース状態)に制御される。
確変状態に制御されてから101回目以降の変動表示(m回目の変動表示、m≧101)で確変転落して通常状態に制御された場合には、通常状態に制御されてから救済時短に到達するまでの残り変動回数が800回となる。
例えば、確変状態に制御されてから150回目の変動表示において確変転落した場合には、通常状態に制御されてから救済時短に到達するまでの残り変動回数が800回となる。
このような構成によれば、前記[A]の場合であっても、前記[B]の場合よりも救済時短に到達するまでの残り変動回数が少なくなるので、遊技者の残念感を軽減でき、興趣の低下を抑えることができる。
以上に説明した本特徴部01TMには、以下に示す各構成が含まれてもよい。
(構成113−1)第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示および第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示を実行し、特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、
始動条件(例えば、第1始動入賞口または第2始動入賞口への遊技球の入賞)が成立し、開始条件(例えば、大当り遊技状態および変動中のいずれでもないこと)が成立したことにもとづいて可変表示を実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS110〜S113を実行する部分)と、
始動条件が成立したが開始条件が成立しないときに可変表示に関する情報を保留情報として記憶可能な保留記憶手段(例えば、第1保留記憶数バッファ、第2保留記憶数バッファ)と、
有利状態に制御することを決定可能な決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ113IWS63を実行する部分)と、
決定手段による決定の前に、有利状態に制御されることを判定可能な判定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS101を実行する部分)と、
判定手段による判定結果にもとづいて有利状態に制御されることを示唆する特定示唆演出(例えば、第1態様の先読み予告演出。先読み予告演出の具体例としては特殊な飾り図柄(チャンス目)を停止表示する演出や、保留表示の色や形状を変化させる保留変化演出や、特殊な背景表示を行うゾーン演出などであってもよい。)を実行可能な特定示唆演出実行手段(演出制御用CPU120)と、
通常状態よりも始動条件が成立しやすい特別状態(例えば、時短状態)に制御可能な状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
数値情報(例えば、救済時短回数カウンタ)を更新可能な更新手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップ113IWS71を行う部分)と、を備え、
更新手段は、第1識別情報の可変表示が実行される場合と第2識別情報の可変表示が実行される場合とで数値情報を更新し(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の変動時と第2特別図柄の変動時に救済時短回数カウンタを更新し)、
状態制御手段は、更新手段が更新した数値情報が、可変表示の実行回数としての特別回数(例えば、800回)に対応する特定値(例えば、救済時短回数カウンタの値が「0」)となることによって特別条件が成立したときに特別状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ113IWS74,S75,S171Bを実行する)、
特別条件の成立に関連する特別示唆演出(例えば、救済時短となるまでの残りの変動回数に応じた煽り演出等)を実行可能な特別示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120)をさらに備え、
特定示唆演出実行手段は、
特別条件が成立する前に記憶された保留情報に対応する可変表示のうち、特別条件が成立する可変表示よりも後の可変表示を予告対象とする特定示唆演出の実行を制限可能であり(例えば、救済時短への制御開始の前後に跨る第1態様の先読み予告演出の実行を禁止する)、
更新手段が更新した数値情報が特別回数よりも少ない所定回数(例えば、790回)に対応する所定値(例えば、救済時短回数カウンタの値が「10」)から特定値に到達するまでの所定期間において、特定示唆演出の実行を制限する(例えば、救済時短へ制御される直前の変動における第1態様の先読み予告演出の実行を禁止する)ことを特徴とする遊技機。
そのような構成によれば、演出の不具合が発生することを回避しつつ、演出が煩雑になることを抑え、興趣の低下を抑制することができる。
なお、本例では、既に時短状態に制御されている場合、救済時短への制御開始の前後に跨る先読み予告演出の実行を禁止しないこととしたが、これに限るものではなく、時短状態に制御されている場合であっても、救済時短への制御開始の前後に跨る先読み予告演出の実行を禁止するものであってもよい。
また、本例では、更新手段が更新した数値情報が特別回数よりも少ない所定回数に対応する所定値から特定値に到達するまでの所定期間において特別示唆演出を実行し、該所定期間において特定示唆演出の実行を制限することとする。具体的に、救済時短までの残り回数が10回となったタイミングから煽り演出等の実行を開始するとともに先読み予告演出の実行を禁止することとする。これにより、特別示唆演出と特定示唆演出とが重複して行われることがないことにより、演出が煩雑になることを抑え、興趣の低下を抑制することができる。
また、本例では、救済時短への制御開始の前後に跨る先読み予告演出の実行を禁止することとしたが、制限方法についてはこれに限るものではない。例えば、複数種類の先読み予告演出を実行可能な遊技機において、該複数種類の先読み予告演出のうち一部の先読み予告演出については、救済時短への制御開始の前後に跨る場合に実行を禁止する一方、他の先読み予告演出については、救済時短への制御開始の前後に跨る場合にも実行を禁止しない(実行可能)ものであってもよい。
同様に、本例では、救済時短へ制御される直前の変動における先読み予告演出の実行を禁止することとしたが、制限方法についてはこれに限るものではない。例えば、複数種類の先読み予告演出を実行可能な遊技機において、該複数種類の先読み予告演出のうち一部の先読み予告演出については、救済時短へ制御される直前の変動における実行を禁止する一方、他の先読み予告演出については、救済時短へ制御される直前の変動における実行を禁止しない(実行可能)ものであってもよい。
(構成113−2)構成113−1において、状態制御手段は、通常状態において特定表示結果とは異なる特別表示結果(例えば、時短はずれ図柄)が導出表示されたときに特別状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は時短状態Bに制御する)、
特別条件が成立したときに制御される特別状態の有利度は、特別表示結果が導出表示されたときに制御される特別状態の有利度よりも高く(図11−4(A)参照)、
状態制御手段は、特別条件が成立したとともに特別表示結果が導出表示された場合、特別条件の成立に対応した有利度の特別状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、時短はずれ経由の時短状態への制御よりも、救済時短経由の時短状態への制御を優先的に行うことにより、救済時短となる変動(救済時短回数カウンタ=0になる変動)において時短はずれ図柄が停止表示された場合、救済時短経由の時短状態に制御する)、
判定手段による判定結果にもとづいて特別表示結果が導出表示されることを示唆する特殊示唆演出(例えば、第2態様の先読み予告演出)を実行可能な特殊示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120)をさらに備え、
特殊示唆演出実行手段は、更新手段が更新した数値情報が特別回数よりも少ない所定回数(例えば、790回)に対応する所定値(例えば、救済時短回数カウンタの値が「10」)から特定値に到達するまでの所定期間において、特殊示唆演出の実行を制限する(例えば、救済時短へ制御される直前の変動における第2態様の先読み予告演出の実行を禁止する)こととしてもよい。
そのような構成によれば、演出が煩雑になることを抑え、興趣の低下を抑制することができるとともに、遊技者の救済度合を高めることができる。
(構成113−3)構成113−1または構成113−2において、特別条件が成立する前の所定期間(例えば、救済時短までの残り回数が10回以下である期間)の方が、該所定期間より前の期間(例えば、救済時短までの残り回数が11回以上である期間)よりも、特別示唆演出の実行割合が高いこととしてもよい。
そのような構成によれば、特別条件の成立に期待させることにより興趣の向上を図ることができるとともに、特別条件成立直前での遊技終了による遊技者の不利益の発生を抑制することができる。
(構成113−4)構成113−1〜構成113−3のいずれかにおいて、特別示唆演出実行手段は、可変表示の実行回数(例えば、救済時短までの残り回数)に応じて、複数の演出態様のうちのいずれにより特別示唆演出を実行するかの割合が異なることとしてもよい。
そのような構成によれば、特別条件の成立に遊技者を期待させ、興趣の向上を図ることができる。
なお、客待ち状態中に画像表示装置5の右下と左上の領域において「救済時短搭載」といった文字情報をスクロール表示するテロップ表示演出の他にも、救済時短までの残り回数を示す煽り演出等についても実行の有無を抽選により決定する構成であれば、救済時短までの残り回数に応じて実行割合が異なることとしてもよい。
(構成113−5)構成113−1〜構成113−4のいずれかにおいて、特別条件の成立にもとづく特別状態に関する説明演出を実行可能な説明演出実行手段を備えることとしてもよい。
そのような構成によれば、遊技機の仕様についての遊技者の理解度を高めることができ
る。
なお、説明演出についても、救済時短までの残り回数に応じて実行割合や演出態様の選択割合が異なることとしてもよい。例えば、救済時短までの残り回数が少ない程高い割合で説明演出を実行することとしてもよい。また、救済時短までの残り回数が10回以下である場合には説明演出の実行割合を低くすることにより、救済時短までの残り回数を示唆するカウントダウン演出やエフェクト演出の演出効果を低減させてしまうことを抑制することとしてもよい。
(構成113−6)構成113−1〜構成113−5のいずれかにおいて、特別示唆演出実行手段は、特別示唆演出として、特別条件が成立するまでの可変表示の実行回数を特定容易な第1特別示唆演出(例えば、煽り演出等)と、該第1特別示唆演出よりも特別条件が成立するまでの可変表示の実行回数を特定困難な第2特別示唆演出(例えば、テロップ表示演出等)と、を実行可能であることとしてもよい。
そのような構成によれば、遊技興趣を向上させることができる。
(構成113−7)構成113−1〜構成113−6のいずれかにおいて、可変表示が実行されておらず保留記憶手段に保留情報が記憶されていないときに、所定画像(例えば、客待ち画面等)を表示可能な所定画像表示手段(例えば、演出制御用CPU120)を備え、
特別示唆演出実行手段は、所定画像が表示されているときに、特別示唆演出(例えば、テロップ表示演出)を実行可能であり(例えば、テロップ表示演出と、客待ち画面を再生表示するデモムービー演出とを重複して実行可能である。所定画像の表示と示唆演出との実行順についてはいずれが先であっても良いし、または同時であってもよい。)、特別条件が成立するまでの可変表示の実行回数に応じて、所定画像が表示されているときに特別示唆演出を実行する割合が異なることとしてもよい。
そのような構成によれば、特別示唆演出の実行の有無に注目させて興趣の向上を図ることができるとともに、遊技機の稼働を促進することができる。
また、特別条件が成立するまでの可変表示の実行回数に応じて、所定画像が表示されているときに特別示唆演出の演出態様の選択割合を異ならせることとしてもよい。そのような構成によれば、特別示唆演出の態様に注目させて興趣の向上を図ることができるとともに、遊技機の稼働を促進することができる。
[他の変形例]
(1)上記の実施形態では、時短状態Cにおけるリーチを伴わない「はずれ」用の変動パターンとして、「極超短縮変動はずれ」の変動パターンのみが設けられている例を示したが、このような形態に限らず、「極超短縮変動はずれ」の変動パターンとは異なる変動パターンを設けてもよい。
例えば、[時短状態C用]の[はずれ用]変動パターン判定テーブルにおいて、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜500までが「極超短縮変動はずれ」の変動パターンに割り当てられており、501〜900までが「超短縮変動はずれ」の変動パターンに割り当てられており、991〜997までが「ノーマルリーチはずれ」の変動パターンに割り当てられてもよい。
(2)上記の実施形態では、時短状態Aや時短状態Bにおけるリーチを伴わない「はずれ」用の変動パターンとして、「超短縮変動はずれ」と「短縮変動はずれ」とが設けられている一方で、「極超短縮変動はずれ」が設けられていない例を示したが、このような形態に限らず、時短状態Aや時短状態Bにおけるリーチを伴わない「はずれ」用の変動パターンとして、「極超短縮変動はずれ」を設けてもよい。
例えば、[時短状態A用]の[はずれ用]変動パターン判定テーブルにおいて、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜100までが「超短縮変動はずれ」の変動パターンに割り当てられており、101〜200までが「極超短縮変動はずれ」の変動パターンに割り当てられており、201〜900までが「短縮変動はずれ」の変動パターンに割り当てられていてもよい。そして、[時短状態B用]の[はずれ用]変動パターン判定テーブルにおいて、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜500までが「超短縮変動はずれ」の変動パターンに割り当てられており、501〜800までが「極超短縮変動はずれ」の変動パターンに割り当てられており、801〜900までが「短縮変動はずれ」の変動パターンに割り当てられていてもよい。
(3)上記の実施形態や、上記変形例(1)及び(2)では、「非リーチはずれ」の変動パターンのうち「極超短縮変動はずれ」が選択される割合に関して、時短状態C>時短状態B、且つ、時短状態C>時短状態Aの関係である例を示したが、このような形態に限らず、時短状態B>時短状態Cの関係であってもよく、時短状態A>時短状態Cの関係であってもよい。
また、上記の実施形態では、「リーチはずれ」の変動パターンが選択される割合に関して、時短状態C<時短状態B、且つ、時短状態C<時短状態Aの関係である例を示したが、このような形態に限らず、時短状態B<時短状態Cの関係であってもよく、時短状態A<時短状態Cの関係であってもよい。
例えば、時短状態Bの場合には、図11−7(E1)のテーブルに基づいて変動パターンが決定され、時短状態Cの場合には、図11−6(D1)のテーブルに基づいて変動パターンが決定されてもよい。また、時短状態Aの場合には、図11−7(E1)のテーブルに基づいて変動パターンが決定され、時短状態Cの場合には、図11−6(C1)のテーブルに基づいて変動パターンが決定されてもよい。
(4)上記の実施形態では、時短状態Cにおける[はずれ用]変動パターン判定テーブルとして、時短状態Cにおける変動回数によらず共通(1種類)の変動パターン判定テーブルを設けているが、このような形態に限らず、時短状態Cにおける[はずれ用]変動パターン判定テーブルとして、時短状態Cにおける変動回数に応じて異なる変動パターン判定テーブルを設けてもよい。
例えば、時短状態Cに制御されてから、表示結果が「はずれ」となる1〜300回目の変動表示が実行されるまでは、変動パターン判定テーブルにおいて、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜800までが「超短縮変動はずれ」の変動パターンに割り当てられており、801〜950までが「ノーマルリーチはずれ」の変動パターンに割り当てられており、951〜997までが「スーパーリーチはずれ」の変動パターンに割り当てられてもよい。また、時短状態Cに制御されてから、表示結果が「はずれ」となる301〜800回目の変動表示が実行されるまでは、変動パターン判定テーブルにおいて、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜900までが「極超短縮変動はずれ」の変動パターンに割り当てられており、901〜950までが「ノーマルリーチはずれ」の変動パターンに割り当てられており、951〜997までが「スーパーリーチはずれ」の変動パターンに割り当てられてもよい。
(5)上記の実施形態では、図11−20に示したように、変動回数表示と特別回数表示が共通の領域に表示される例を示したが、このような形態に限らず、変動回数表示と特別回数表示が異なる領域に表示されてもよい。
例えば、変動回数表示を画像表示装置5の画面左上部に表示させ、特別回数表示を画像表示装置5の画面右下部に表示させてもよい。このような構成において、図11−20に示したように、救済時短回数カウンタの値が所定値となったことに応じて変動回数表示を消去するとともに特別回数表示を表示させるようにしてもよい。なお、救済時短回数カウンタの値が所定値となった場合でも、画面左上部に変動回数表示を継続して表示させるとともに、画面右下部に特別回数表示をさらに表示するようにしてもよい。すなわち、変動回数表示と特別回数表示とを並行して表示可能としてもよい。
(6)上記の実施形態では、時短状態Aに対応した時短制御期間が確変状態に対応した時短制御期間と同じ100回である例を示したが、非確変大当りに伴う時短制御期間として、確変状態に対応した時短制御期間よりも長い期間を設けてもよい。例えば、非確変大当りに伴う時短制御期間として、非確変大当りA1に対応した第1期間(例えば100回)と、非確変大当りA2に対応した第2期間(例えば500回)とを設けてもよい。ここで、第2期間は、第1期間よりも長い期間であり、大当りB、Cの確変制御期間よりも長い期間であるものの、時短状態Cにおける時短制御期間(例えば800回)よりも短い期間であるものとする。このような構成によれば、非確変大当りA1に対応した時短制御期間が終了したとき(残り700回)よりも、非確変大当りA2に対応した時短制御期間が終了したとき(残り300回)の方が、救済時短までの期間が短いことになるため、確変大当りが発生しなかった場合であっても、非確変大当りの種別に対する興味を持たせることができる。
(7)上記の実施形態では、RAMクリア処理が実行されたときに、救済時短回数カウンタに、低確状態に制御されてから救済時短に到達するまで大当りに制御されることなく実行される変動表示回数と同じ値である「800」をセットする例を示したが、このような形態に限らず、CPU103が、RAMクリア処理が実行されたときに、救済時短回数カウンタに、低確状態に制御されてから救済時短に到達するまで大当りに制御されることなく実行される変動表示回数と異なる値をセットしてもよい。
例えば、RAMクリア処理が実行されたときに、救済時短回数カウンタに、低確状態に制御されてから救済時短に到達するまで大当りに制御されることなく実行される変動表示回数(800回)よりも少ない値(例えば、「600」)をセットしてもよい。
このような構成によれば、RAMクリア処理が実行され、救済時短回数カウンタの値に初期値であるとともに最大値である「800」がセットされてしまうことによって、遊技者が、救済時短までの変動表示回数に関して不利になり過ぎてしまうのを防ぎ、救済時短までの変動表示回数に関しても遊技者を救済することができる。
また、開店の際の電源投入時にRAMクリア処理が実行されているか否かに関わらず、救済時短回数カウンタに800回よりも少ない値(例えば、(i)RAMクリア処理が実行されている場合は「600」、(ii)RAMクリア処理が実行されていない場合は、電断時の最終的な変動表示回数に基づいた救済時短到達までの残り変動表示回数に応じた値)がセットされているので、救済時短に到達するまでの残り変動表示回数に関わらず稼働を促進できる。
(8)上記の実施形態では、RAMクリア後に大当り経由で救済時短に到達する場合であって、変動パターンが「非リーチはずれB」又は「ノーマルリーチはずれB」のいずれかの変動パターンであるときには、変動開始時にシャッター演出を開始し、変動パターンが「スーパーリーチはずれA−2」の変動パターンであるときには、バトル演出(スーパーリーチ)における敗北演出が終了するタイミングで、シャッター演出を開始する例を示した。このような形態に限らず、RAMクリア後に大当り経由で救済時短に到達する場合に、変動パターンが、「非リーチはずれB」、「ノーマルリーチはずれB」、及び「スーパーリーチはずれA−2」の何れのときにも、図柄確定指定Bコマンドを受信したタイミングで、シャッター演出を開始するようにしてもよい。
ここで、図11−22に示したように、RAMクリア後に大当り非経由で救済時短に到達する場合であって、変動パターンが「非リーチはずれB」又は「ノーマルリーチはずれB」のいずれかの変動パターン(即ち、スーパーリーチを伴わない変動パターン)であるときには、変動開始時にシャッター演出を開始することにより、変動表示期間が短い変動パターン(非リーチの変動パターン)が選択されたときや、期待度の高い演出が実行されない変動パターン(リーチを伴わない変動パターンのとき、リーチを伴うもののスーパーリーチにまでは発展しない変動パターン)が選択されたときにも、図柄確定A指定コマンドを受信するタイミングによらず、遊技者に期待感を持たせる適切な演出制御が可能となる。
(9)上記の実施形態では、RAMクリア後に大当り経由で救済時短に到達する場合、CPU103は、第1特別図柄の変動表示を終了させるタイミングで、図柄確定B指定コマンドを送信する例を示したが、このような形態に限らず、CPU103は、第1特別図柄の変動表示を終了させるタイミングで、図柄確定A指定コマンドを送信してもよい。すなわち、RAMクリア後に大当り経由で救済時短に到達する場合と、RAMクリア後に大当り非経由で救済時短に到達する場合とで、共通の図柄確定期間としてもよい。
例えば、RAMクリア後に大当り経由で救済時短に到達する場合、シャッター演出が実行されている状態(シャッター画像01TM250が表示されている状態)で、図柄確定A指定コマンドを受信した演出制御用CPU120が、図柄確定A指定コマンドにより指定された図柄確定期間の0.5秒が経過したタイミングで、シャッター演出を終了させて、シャッター画像01TM250を消去するとともに時短突入演出を実行してもよい。このとき、図柄確定期間中は、小図柄表示エリア5l、5c、5Rにおいて、表示結果となる小図柄の組合せが視認可能に表示されている。
このように、RAMクリア後に救済時短に到達する場合に、CPU103が、大当り経由の有無にかかわらず共通の図柄確定指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する構成を採用することによって、救済時短到達時に送信される図柄確定指定コマンドを設定するための処理が簡素化され、CPU103の処理負担を軽減することができるとともに、メインプログラム容量の圧縮を図ることができる。
(10)上記の実施形態では、演出制御用CPU120は、図柄確定指定コマンドを受信する前の所定のタイミングでシャッター演出を開始する例を示したが、このような形態に限らず、図柄確定指定コマンドを受信したタイミングを含む図柄確定期間内にシャッター演出を開始するようにしてもよい。また、図柄確定期間内にシャッター演出を開始するとともに、当該図柄確定期間内にシャッター演出を終了させるようにしてもよい。
例えば、RAMクリア後に大当り経由で救済時短に到達した場合に、図柄確定B指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、図柄確定B指定コマンドにより指定された図柄確定期間(15秒)において、飾り図柄を停止させた後、第1所定期間(例えば、コマンド受信から0.5秒)が経過したタイミングでシャッター演出を開始し、第2所定期間(例えば、コマンド受信から1.5秒)が経過したタイミングでシャッター演出を終了するとともに停止していた飾り図柄を再び表示させ、一旦は、通常状態に対応した第1背景画像01TM310を表示させるものとする。
次いで、図柄確定B指定コマンドにより指定された図柄確定期間(15秒)が経過したタイミングで、演出制御用CPU120は、遊技状態が時短状態C(低確/高ベース状態)に制御され、演出モードが「遊タイム」となることに対応して、停止している飾り図柄を継続して表示させた状態で、背景画像を第1背景画像01TM310から第3背景画像01TM330に切り換えるものとする。この場合、図柄確定期間(例えば、コマンド受信から15秒間)は、表示結果となる小図柄の組合せが視認可能に表示されている。
また、例えば、RAMクリア後に大当り非経由で救済時短に到達した場合に、図柄確定A指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、飾り図柄を停止させるとともにシャッター演出を開始し、所定期間(例えば、コマンド受信から1.0秒)が経過したタイミングでシャッター演出を終了するとともに、第3背景画像01TM330を表示させるようにしてもよい。この場合、所定期間のうちの図柄確定期間に相当する期間(例えば、コマンド受信から0.5秒までの期間)は、表示結果となる小図柄の組合せが視認可能に表示されており、所定期間のうちの図柄確定期間に相当しない期間(例えば、コマンド受信後0.5秒から1.0秒までの期間)では、前回の表示結果となる小図柄の組合せ又は変動表示されている小図柄が視認可能に表示されているものとする。
このような構成において、演出制御用CPU120が、図柄確定A指定コマンドを正常に受信できなかった場合、例えば、CPU103から送信された図柄確定A指定コマンドを取りこぼした場合や、図柄確定A指定コマンドのコマンド化けによって、受信したコマンドを図柄確定A指定コマンドと認識できなかった場合等には、その後に実行された変動表示に対応した図柄確定A指定コマンドを受信したときに、飾り図柄を停止させるとともにシャッター演出を実行してから、第3背景画像01TM330を表示させるようにしてもよい。なお、本変形例における図柄確定期間においては、表示結果となる小図柄の組合せと、表示結果となる飾り図柄の組合せとが何れも視認可能に表示されるようにしてもよく、表示結果となる小図柄の組合せが視認可能に表示される一方で、飾り図柄の組合せは非表示(又は視認困難)となるようにしてもよい。
以上に説明した本特徴部01TMには、以下に示す各構成が含まれる。
手段01−1の遊技機は、
第1識別情報の可変表示(第1特別図柄の変動表示)および第2識別情報の可変表示(第2特別図柄の変動表示)を実行し、遊技者にとって有利な有利状態(大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
非特別状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態(時短状態A、時短状態B、時短状態C、確変状態(いずれも高ベース状態))と、非特定状態よりも前記有利状態に制御されやすい特定状態(確変状態(高確状態))と、に制御可能な状態制御手段(CPU103)と、
数値情報(救済時短回数カウンタ)を更新可能な更新手段(遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップ113IWS71を行う部分)と、を備え、
前記更新手段は、
前記第1識別情報の可変表示が実行される場合と前記第2識別情報の可変表示が実行される場合とで数値情報を更新可能であり(遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の変動時と第2特別図柄の変動時に救済時短回数カウンタを更新可能であり)、
前記非特定状態に制御されているときに数値情報を更新可能であり、前記特定状態に制御されているときに数値情報を更新せず(遊技制御用マイクロコンピュータ100は、確変フラグがセットされていない場合に救済時短回数カウンタを更新する一方で、確変フラグがセットされている場合に救済時短回数カウンタを更新せず)、
前記有利状態として第1有利状態(大当りA(確変制御されにくい大当り))と、第2有利状態(大当りB、大当りC(確変制御されやすい大当り))と、があり、
前記状態制御手段(CPU103)は、
前記更新手段が更新した数値情報が、可変表示の実行回数としての特別回数(800回)に対応する特定値となることによって特別条件(救済時短回数カウンタの値が「0」)が成立したときに前記特別状態(時短状態C(高ベース状態))に制御可能であり、
前記第1有利状態に制御された後に前記非特定状態かつ前記特別状態(大当りAに制御された後に時短状態A(低確/高ベース状態))に制御可能であり、前記第2有利状態に制御された後に前記特定状態かつ前記特別状態(大当りBまたは大当りCに制御された後に確変状態(高確/高ベース状態))に制御可能であり、
前記第1有利状態後の前記特別状態の終了から前記特別条件の成立までの期間は、前記第2有利状態後の前記特別状態の終了から前記特別条件の成立までの期間よりも短く(大当りAに制御された場合は、時短状態A(低確/高ベース状態)において100回の変動表示が行われるので、時短状態Aの終了後から救済時短に到達(救済時短回数カウンタの値が「0」となる)するまでの変動表示回数が残り700回となる一方で、大当りBまたは大当りCに制御された場合は、確変状態(高確/高ベース状態)において100回の変動表示が行われるので、確変状態の終了後から救済時短に到達(救済時短回数カウンタの値が「0」となる)するまでの変動表示回数が残り800回となり)、
前記特別条件の成立に基づく前記特別状態において実行可能な可変表示回数は、前記第1有利状態に制御された後の前記特別状態において実行可能な可変表示回数よりも多い(救済時短回数カウンタの値が「0」となったことに基づく時短状態C(低確/高ベース状態)における変動表示回数は800回であり、大当りAに制御された後の時短状態A(低確/高ベース状態)における変動表示回数は100回である)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、第1有利状態に制御された後の特別状態において有利状態に制御されることなく特別状態が終了した場合における残念感を軽減でき、興趣の低下を抑えることができるとともに、特別条件の成立に基づく特別状態の方が第1有利状態に制御された後の特別状態よりも実行可能な可変表示回数が多い点で救済度合いを高めることができる。
手段01−2の遊技機は、
手段01−1の遊技機であって、前記第1識別情報の可変表示に基づく前記有利状態よりも、前記第2識別情報の可変表示に基づく前記有利状態の方が、有利度が高い前記有利状態である割合が高く(第2特別図柄の方が第1特別図柄よりも確変割合が高く、大当りラウンド数も多い)、
前記特別状態は、前記非特別状態よりも前記第2識別情報の可変表示が実行されやすい状態である(時短状態A、時短状態B、時短状態C、及び確変状態は通常状態よりも第2特別図柄の変動表示が実行されやすい遊技状態である)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、特別条件の成立に基づく特別状態の有利度をより一層高めることができる。
手段01−3の遊技機は、
手段01−1または手段01−2の遊技機であって、
可変表示パターンを選択する可変表示パターン選択手段(遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップS111を行う部分)を備え、
前記有利状態後の前記特別状態において前記有利状態に制御されない場合に選択される可変表示パターンの可変表示期間が所定期間より短い割合よりも、前記特別条件の成立に基づく前記特別状態において前記有利状態に制御されない場合に選択される可変表示パターンの可変表示期間が前記所定期間より短い割合が高い(時短状態Cの方が、時短状態A及び確変状態の何れの状態よりも極超短縮変動はずれに決定される割合が高い)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、特別条件の成立に基づく特別状態において単位時間あたりの可変表示回数を増加させることができ、救済度合いを高めることができる。
手段01−4の遊技機は、
手段01−1から手段01−3の何れかに記載の遊技機であって、
可変表示パターンを選択する可変表示パターン選択手段(遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップS111を行う部分)を備え、
前記可変表示パターン選択手段は、リーチ演出に対応する特定可変表示パターン(ノーマルリーチを伴う変動パターン、スーパーリーチを伴う変動パターン)を選択可能であり、
前記有利状態後の前記特別状態において前記有利状態に制御されない場合に前記特定可変表示パターンが選択される割合よりも、前記特別条件の成立に基づく前記特別状態において前記有利状態に制御されない場合に前記特定可変表示パターンが選択される割合が低い(時短状態Cの方が、時短状態A及び確変状態の何れの状態よりも、ノーマルリーチを伴う変動パターン又はスーパーリーチを伴う変動パターンの何れかの変動パターンに決定する割合が低い)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、特別条件の成立に基づく特別状態において単位時間あたりの可変表示回数を増加させることができ、救済度合いを高めることができる。
手段01−5の遊技機は、
手段01−1から手段01−4の何れかに記載の遊技機であって、
前記特別条件の成立に基づく前記特別状態(救済時短回数カウンタの値が「0」となったことに基づく時短状態C(低確/高ベース状態))において前記有利状態に制御されることなく所定回数(800回)の可変表示が実行されたときに該特別状態(時短状態C)が終了し、該特別状態の終了後に前記有利状態に制御されることなく前記特別回数の可変表示が実行されたときに前記特別条件の成立に基づく前記特別状態に制御されない(時短状態Cがループしない)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、遊技者の救済を図りつつも射幸性を過度に高めない健全な遊技性を実現できる。
手段01−6の遊技機は、
手段01−1から手段01−5の何れかに記載の遊技機であって、
演出を実行する演出実行手段(演出制御用CPU120)を備え、
前記演出実行手段は、前記特別条件が成立する前の非特定状態(非確変状態(低確状態))において、前記特別条件の成立に関連する特別示唆演出(カウントダウン演出等)を実行可能である
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、特別条件の成立タイミングが、非特定状態に制御される前の状態に応じて異なる場合に、特別示唆演出によって特別条件の成立を示唆することができ、遊技の継続意欲を向上できる。
手段01−7の遊技機は、
手段01−1から手段01−6の何れかに記載の遊技機であって、
前記第1識別情報の可変表示を契機として前記有利状態に制御されるときと、前記第2識別情報の可変表示を契機として前記有利状態に制御されるときとで、前記第2有利状態に制御される割合が異なり(第1特別図柄の変動表示を契機として大当りとなる場合は50%の割合で確変大当り(大当りB)となる一方で、第2特別図柄の変動表示を契機として大当りとなる場合は100%の割合で確変大当り(大当りB、大当りCのいずれか)となり)、
前記更新手段は、前記第1識別情報の可変表示を契機として前記有利状態に制御された場合と、前記第2識別情報の可変表示を契機として前記有利状態に制御された場合の何れの場合にも、非特定状態に制御されているときに数値情報を更新可能である一方、前記特定状態に制御されているときに数値情報を更新せず(遊技制御用マイクロコンピュータ100は、確変フラグがセットされていない場合に救済時短回数カウンタを更新する一方で、確変フラグがセットされている場合に救済時短回数カウンタを更新せず)、
前記状態制御手段(CPU103)は、前記第1識別情報の可変表示に基づいて前記有利状態に制御された場合と、前記第2識別情報の可変表示に基づいて前記有利状態に制御された場合の何れの場合にも、前記更新手段が更新した数値情報が前記特定値となることによって特別条件(救済時短回数カウンタの値が「0」)が成立したときに前記特別状態(時短状態C(高ベース状態))に制御可能である(第1特別図柄の変動表示を契機として大当りとなる場合と、第2特別図柄の変動表示を契機として大当りとなる場合とで、救済時短に到達するまでの変動表示回数は800回で共通である)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、第1識別情報と第2識別情報とで数値情報が特定値となることによって特別条件が成立するので、一方の識別情報の可変表示に基づいて射幸性が過度に高まることを抑制することができる。
手段01−8の遊技機は、
手段01−1から手段01−7の何れかに記載の遊技機であって、
前記有利状態に制御される確率が第1確率(約1/319)である不利設定値(設定値「1」)と、第1確率よりも前記有利状態に制御される確率が高い第2確率(約1/270)である有利設定値(設定値「6」)とを含む複数の設定値のうちからいずれかの設定値を設定可能な設定手段(CPU103)を備え、
前記有利設定値に設定されている方が、前記不利設定値に設定されているよりも、前記有利状態に制御された後に前記特別状態に制御される割合が高く(図11−3に示すように、設定値「6」に設定されているときの方が、設定値「1」に設定されているときよりも、大当りとなる割合が高いので、該大当りの後に時短状態Aまたは確変状態に制御される割合が高く)、
前記不利設定値に設定されている方が、前記有利設定値に設定されているよりも、前記特別条件が成立する割合が高く(図11−4(B)に示すように、設定値「1」に設定されているときの方が、設定値「6」に設定されているときよりも、救済時短到達率が高く)、
前記特別条件が成立したときに制御される前記特別状態(救済時短回数カウンタの値が「0」となったことに基づく時短状態C(低確/高ベース状態))の有利度は、有利状態に制御された後に制御される特別状態(時短状態A)の有利度よりも高い(図11−4(A)に示すように、大当りAの後の時短状態Aでは100回の時短状態に制御され、救済時短到達を経由した時短状態Cでは800回の時短状態に制御される)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、不利設定値に設定されているときであっても、特別条件が成立したときに制御される特別状態の方が、有利状態に制御された後に制御される特別状態よりも有利度が高い点で、より効果的に遊技者を救済できる。
手段01−9の遊技機は、
手段01−1から手段01−8の何れかに記載の遊技機であって、
前記有利状態に制御される確率が異なる複数の設定値(設定値「1」〜「6」)のうちからいずれかの設定値を設定可能な設定手段(CPU103)を備え、
前記有利状態に制御された後に複数種類のうちのいずれの有利度の前記特別状態に制御されるかが、いずれの設定値が設定されているときにも共通であり(大当り種別の選択割合はいずれの設定値が設定されているかにかかわらず共通である)、
前記特別条件が成立したときに制御される前記特別状態の有利度は、いずれの設定値が設定されているときにも共通である(図11−4(A)に示すように、救済時短を経由する時短状態Cの変動表示回数(時短回数)はいずれの設定値が設定されているかにかかわらず共通の800回である)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、設定値によって射幸性が過度に上昇してしまうことを抑制することができ、健全な遊技性を実現できる。
手段01−10の遊技機は、
手段01−1から手段01−9の何れかに記載の遊技機であって、
前記第1識別情報の可変表示を契機として前記有利状態に制御されるときと、前記第2識別情報の可変表示を契機として前記有利状態に制御されるときとで、複数種類のうちのいずれの前記有利状態に制御されるかの割合が異なり(第1特別図柄と第2特別図柄とで、大当りとなったときに決定される大当り種別の割合が異なり)、
前記第1識別情報の可変表示に対応して前記特別条件が成立するときと、前記第2識別情報の可変表示に対応して前記特別条件が成立するときとで、前記特別条件が成立した後に制御される前記特別状態の有利度が共通である(図11−4(A)に示すように、第1特別図柄の変動にもとづいて救済時短を経由する時短状態Cに制御する場合と、第2特別図柄の変動にもとづいて救済時短を経由する時短状態Cに制御する場合とで、いずれも800回の時短状態に制御可能)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、第1識別情報と第2識別情報とで特別条件が成立した後に制御される特別状態の有利度が共通であるので、一方の識別情報の可変表示に基づいて射幸性が過度に高まることを抑制することができる。
手段02−1の遊技機は、
第1識別情報の可変表示(第1特別図柄の変動表示)および第2識別情報の可変表示(第2特別図柄の変動表示)を実行し、遊技者にとって有利な有利状態(大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
非特別状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態(時短状態A、時短状態B、時短状態C、確変状態(いずれも高ベース状態))に制御可能な状態制御手段(CPU103)と、
数値情報(救済時短回数カウンタ)を更新可能な更新手段(遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップ113IWS71を行う部分)と、
表示手段(画像表示装置5)と、
演出を実行可能な演出実行手段(演出制御用CPU120)と、を備え、
前記更新手段は、前記第1識別情報の可変表示が実行される場合と前記第2識別情報の可変表示が実行される場合とで数値情報を更新可能であり(遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の変動時と第2特別図柄の変動時に救済時短回数カウンタを更新し)、
前記表示手段(画像表示装置5)は、
前記非特別状態(通常状態(低ベース状態))に制御されているときに第1画像(背景画像としての第1背景画像01TM310)を表示可能であり、
前記特別状態(時短状態C(低確/高ベース状態))に制御されているときに第2画像(背景画像としての第3背景画像01TM330)を表示可能であり、
前記演出実行手段(演出制御用CPU120)は、
特定画像(バトル演出画像)を用いた演出であって、前記有利状態に制御されることを示唆する特定演出(バトル演出)を実行可能であり、
前記特別条件が成立する前の可変表示において前記特定演出により前記有利状態に制御されないことが示唆された後に、前記特定画像とは異なる特殊画像を前記表示手段に表示させることによって前記特定画像の視認性を低下させ、その後に前記第1画像を前記表示手段に表示させ(救済時短に到達する前の変動表示においてバトル演出を実行しているときに、バトル演出における敗北演出が実行された後に、バトル演出画像とは異なるアイキャッチ画像01TM200を表示させることによってバトル演出画像の視認性を低下させ、背景画像としての第1背景画像01TM310を表示しており)、
前記特別条件が成立する可変表示において前記特定演出を実行しないときに、前記特定画像とは異なる特別画像を前記表示手段に表示させることによって前記第1画像の視認性を低下させ、その後に前記第2画像を前記表示手段に表示させ(救済時短に到達するときの変動表示においてバトル演出を実行していないときに、バトル演出画像とは異なるシャッター画像01TM250を表示させることによって、背景画像としての第1背景画像01TM310の視認性を低下させた後に、背景画像としての第3背景画像01TM330を表示しており)、
前記特別条件が成立する可変表示において前記特定演出を実行するときに、前記特定演出により前記有利状態に制御されないことが示唆された後に、前記特別画像を前記表示手段に表示させることによって前記特定画像の視認性を低下させ、その後に前記第2画像を前記表示手段に表示させる(救済時短に到達するときの変動表示においてバトル演出を実行しているときに、バトル演出における敗北演出が実行された後に、バトル演出画像とは異なるシャッター画像01TM250を表示させることによって、バトル演出画像の視認性を低下させ、背景画像としての第3背景画像01TM330を表示している)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、特別条件の成立に基づく特別状態に制御されるときの演出の煩雑さを解消できる。
なお、手段02−1の遊技機が、手段01−1〜手段01−10の何れかの遊技機の構成の一部または全部を備えるようにしてもよい。例えば、手段02−1の遊技機が、特別状態と、非特定状態よりも有利状態に制御されやすい特定状態と、に制御可能な状態制御手段を備え、更新手段は、非特定状態に制御されているときに数値情報を更新可能であり、特定状態に制御されているときに数値情報を更新しないようにしてもよい。
手段02−2の遊技機は、
手段02−1の遊技機であって、
前記特別条件の成立に基づく前記特別状態(救済時短回数カウンタの値が「0」となったことに基づく時短状態C(低確/高ベース状態))において前記有利状態に制御されることなく所定回数(800回)の可変表示が実行されたときに該特別状態(時短状態C)が終了し、該特別状態の終了後に前記有利状態に制御されることなく前記特別回数の可変表示が実行されたときに前記特別条件の成立に基づく前記特別状態に制御されない(時短状態Cがループしない)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、遊技者の救済を図りつつも射幸性を過度に高めない健全な遊技性を実現できる。
手段02−3の遊技機は、
手段02−1又は手段02−2の遊技機であって、
前記演出実行手段(演出制御用CPU120)は、
前記特別条件が成立する前の非特定状態において、前記特別条件が成立するまでの可変表示回数に対応する特別回数表示を表示可能であり(救済時短回数カウンタの値が「0」となる前の非確変状態(低確状態)において、救済時短に到達するまでの変動表示回数に対応する特別回数表示を表示可能であり)、
前記特別条件が成立したときに制御される前記特別状態の終了後において、前記特別回数表示を表示しない(救済時短回数カウンタの値が「0」となったことに基づく時短状態C(低確/高ベース状態)が終了した後において、特別回数表示を表示しない)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、特別条件が成立したときに制御される特別状態の終了後に特別回数表示が表示されることの違和感を軽減できる。
手段02−4の遊技機は、
手段02−1から手段02−3の何れかに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段(演出制御用CPU120)は、前記特別条件が成立するまでの可変表示回数に対応する特別回数表示を表示可能であり(図11−20に示すように、救済時短回数カウンタの値が「0」となる前の非確変状態(低確状態)において、救済時短に到達するまでの変動表示回数に対応する特別回数表示を表示可能であり)、
前記特別条件が成立するまでの可変表示回数に応じて、前記特別回数表示の表示態様を異ならせることが可能である(救済時短に到達するまでの変動表示回数が30回以下になると特別回数表示を白色態様から赤色態様に変化させる)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、特別回数表示の表示態様が変化することによって、特別条件が成立するまでの可変表示回数を示唆することができ、稼働を促進できる。
手段02−5の遊技機は、
手段02−1から手段02−4の何れかに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段(演出制御用CPU120)は、
前記特別条件が成立する前の期間のうち第1期間(救済時短到達まで変動回数が301回以上(救済時短回数カウンタの値が「301」以上)の期間)において、非特定状態で実行された可変表示回数に対応する実行回数表示を特別領域に表示可能である一方で、前記特別条件が成立するまでの可変表示回数に対応する特別回数表示を表示せず(図11−20に示すように、画像表示装置5の画面右下部に変動回数表示を表示可能である一方で、特別回数表示を表示せず)、
前記特別条件が成立する前の期間のうち前記第1期間よりも後の第2期間(救済時短到達まで変動回数が300回以下(救済時短回数カウンタの値が「300」以下)の期間)において、前記特別回数表示を前記特別領域に表示可能である一方で、前記実行回数表示を表示しない(図11−20に示すように、画像表示装置5の画面右下部に特別回数表示を表示可能である一方で、変動回数表示を表示しない)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、実行回数表示と特別回数表示とを状況に応じて切り替えることにより、遊技者に報知する情報を明確化できる。
手段02−6の遊技機は、
手段02−1から手段02−5の何れかに記載の遊技機であって、
前記有利状態として第1有利状態(大当りA(通常大当り))と、第2有利状態(大当りB、大当りC(確変大当り))とがあり、
前記状態制御手段は、
前記第1有利状態に制御された後に非特定状態かつ前記特別状態(大当りAに制御された後に時短状態A(低確/高ベース状態))に制御可能であり、
前記第2有利状態に制御された後に前記特定状態かつ前記特別状態(大当りBまたは大当りCに制御された後に確変状態(高確/高ベース状態))に制御可能であり、
前記特定状態(確変状態(高確状態))と、前記有利状態に制御された後の前記特別状態(時短状態A(高ベース状態))とは、可変表示に伴う終了条件(一定回数変動(100回))が成立したときに終了し、
前記特別条件の成立に基づいて制御される前記特別状態(救済時短回数カウンタの値が「0」となったことに基づく時短状態C(低確/高ベース状態))において実行された可変表示回数が、所定回数(800回)となったときに該特別状態(時短状態C(低確/高ベース状態))が終了し、
前記演出実行手段(演出制御用CPU120)は、
前記特定状態が終了するときに、遊技価値の付与に関する付与画像を表示可能である(図1−19に示すように、確変状態(高確状態)が終了するときに、付与された遊技球の総数が示されたリザルト画像を表示可能である)一方で、
前記特別条件の成立に基づいて制御される前記特別状態が終了するときに、前記付与画像を表示しない(図11−18(B)に示すように、救済時短回数カウンタの値が「0」となったことに基づく時短状態C(低確/高ベース状態)が終了するときに、リザルト画像を表示しない)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、特別条件の成立に基づいて制御される特別状態が終了するときに残念感が強調されてしまうことを防いで興趣の低下を抑制できる。
手段02−7の遊技機は、
手段02−1から手段02−6の何れかに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段(演出制御用CPU120)は、
前記有利状態に制御された後の前記特別状態が終了するときに、前記特別状態が終了することを示唆する終了示唆演出を実行可能である(図11−19に示すように、確変状態(高確/高ベース状態)が終了するときに、強調時短残表示を表示可能である)一方で、
前記特別条件が成立したときに制御される前記特別状態が終了するときに、前記終了示唆演出を実行しない(図11−18(B)に示すように、救済時短回数カウンタの値が「0」となったことに基づく時短状態C(低確/高ベース状態)が終了するときに、強調時短残表示を表示しない)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、特別条件の成立に基づいて制御される特別状態が終了するときに残念感が強調されてしまうことを防いで興趣の低下を抑制できる。
手段02−8の遊技機は、
手段02−1から手段02−7の何れかに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段(演出制御用CPU120)は、前記特別条件が成立する可変表示において、前記特定演出を実行しているときに、前記特定演出により前記有利状態に制御されないことが示唆された後に、前記特殊画像を表示させることによって前記特定画像の視認性を低下させ、前記第2画像を表示させることが可能である(救済時短到達時の変動表示においてバトル演出を実行しているときに、バトル演出における敗北演出が実行された後に、バトル演出画像とは異なるアイキャッチ画像を表示させることによってバトル演出画像の視認性を低下させた後に、背景画像として第3背景画像を表示する)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、特別条件の成立に基づく特別状態に制御されるときの演出の煩雑さを解消できる。