JP2021159260A - 装着式動作補助装置の性能評価装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】体幹リンクおよび大腿リンクを独立して回転させることで装着式動作補助装置の装着者の姿勢を厳密に再現することが可能な性能評価装置を提供する。【解決手段】装着者の腰部の動作をアシストする装着式動作補助装置の性能評価に用いられる性能評価装置であって、装着者の頭部、胴体部、腰部に相当する体幹リンクと、装着者の大腿部に相当する大腿リンクとが、装着者の股関節に相当する股関節軸を介してそれぞれ回転自在に設けられ、前記体幹リンクの回転を駆動する駆動源と、前記大腿リンクの回転を駆動する駆動源を備え、前記股関節軸は、前記股関節軸の地面からの高さが、前記体幹リンクおよび前記大腿リンクが地面に接しないような高さに支持されていることを特徴とする、装着式動作補助装置の性能評価装置を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、装着式動作補助装置の性能評価装置に関する。
近年、各種産業において人と協力して働く協働ロボットが導入され始めたように、介護ロボットや案内ロボット、ヒューマノイドロボット等、様々なロボット技術が人の生活の場に浸透しつつある。その中でも、製品の積み下ろしや運搬の現場では、作業者が腰や膝の屈伸を繰り返すことによる関節へのダメージを緩和するため、腰部に装着して作業者の動作を補助する、装着式動作補助装置が提供されている。
装着式動作補助装置の開発にあたり、装着式動作補助装置の性能を評価するため、各測定基準に合わせた測定環境が必要とされている。
具体的には、従来、性能評価の対象となる装着式動作補助装置を装着可能な、装着者の人体を模した人体モデル(性能評価装置)を用いて、装着者の腰の屈伸を再現している。上記人体モデルでは、装着式動作補助装置の装着者の頭部、胴体部、腰部を模した体幹リンクを、装着者の大腿部に模した大腿リンクと接続し、これらが装着者の股関節を模した股関節軸周りに、所定の角度となるように回転させることができるようになっている。
上記人体モデルでは、体幹リンクおよび大腿リンクを所定の角度に回転させることで装着者がとり得る姿勢を再現する。このとき体幹リンクの腰部には、圧縮力や体幹リンクの回転方向のモーメントなどの負荷が発生し、これによって装着者の腰部の負荷を再現している。
性能評価にあたっては、上記の人体モデル(性能評価装置)に装着式動作補助装置を装着し、それより上部の体幹リンクからの負荷がかかる点を腰部負荷計測点として、装着式動作補助装置の発生するアシスト力によって上記負荷がどの程度軽減されたかが計測される。
特許文献1に開示された技術では、装着式動作補助装置を大腿リンク及び体幹リンクに固定して装着した状態で、体幹リンクの姿勢と各股関節及び各膝関節の回転角度とを、装着者の腰部の動作に仮想的に合わせるように、第1及び第2の駆動源による駆動力を制御するようにしている。そして、各股関節における体幹リンクに対するY方向の軸線に作用するトルクを検出し、第1及び第2の駆動源の駆動制御に応じたトルクの検出結果に基づいて、当該装着式動作補助装置によるアシスト力の性能を評価するようになっている。
国際公開第WO2017/110930号
特許文献1には、複数の駆動源から、大腿リンク内に設けた従属ローラおよびベルトを介して股関節の回転軸に動力を伝達することで所望の体幹角度を得る手段が開示されている。しかしながら上記手段においては、従属ローラおよびベルトを複数設置する必要があり、かつ大腿リンクを基台に固定したうえで従属ローラおよびベルトを大腿リンク内に設けているため、大腿リンクを自由に回転させることができず、装着式動作補助装置の装着者の姿勢を厳密に再現しにくいなどの問題があった。
本発明は、体幹リンクおよび大腿リンクを独立して回転させることで装着式動作補助装置の装着者の姿勢を厳密に再現することが可能な性能評価装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の一態様は、装着者の腰部の動作をアシストする装着式動作補助装置の性能評価に用いられる性能評価装置であって、装着者の頭部、胴体部、腰部に相当する体幹リンクと、装着者の大腿部に相当する大腿リンクとが、装着者の股関節に相当する股関節軸を介してそれぞれ回転自在に設けられ、前記体幹リンクの回転を駆動する駆動源と、前記大腿リンクの回転を駆動する駆動源を備え、前記股関節軸は、前記股関節軸の地面からの高さが、前記体幹リンクおよび前記大腿リンクが地面に接しないような高さに支持されていることを特徴としている。
前記体幹リンクの回転を駆動する前記駆動源は、シリンダであって、前記シリンダはZ軸方向に伸縮するピストンロッドを有し、前記体幹リンクには、前記体幹リンクと一体的に回転するリンク部材が接続され、前記リンク部材は、前記体幹リンクに接続されるリンク縦部と、前記ピストンロッドの先端に接続されるリンク横部とを有し、前記リンク横部と前記ピストンロッドの先端は、スライド自在に接続されるように構成されていてもよい。
前記ピストンロッドの先端と前記股関節軸とが、X軸方向に長さxだけ離間した位置にあり、前記リンク部材は、前記リンク縦部の長さがzであり、前記リンク縦部と前記リンク横部のなす角度がφであるとき、x,z,φが下記式(1)を満たすことようにしてもよい。
z=x/sinφ・・・(1)
前記大腿リンクは、左右一対に設けられ、それぞれが独立して回転するように構成されていてもよい。
本発明によれば、体幹リンクおよび大腿リンクを独立して回転させることで装着式動作補助装置の装着者の姿勢を厳密に再現することが可能な性能評価装置が提供される。
本発明の実施の形態に係る評価装置の側面図である。 本発明の実施の形態に係る評価装置の正面図である。 本発明の実施の形態に係る評価装置の駆動時の側面図である。 本発明の実施の形態に係る股関節軸、シリンダおよびリンク部材の位置関係を示す図である。 本発明の実施の形態に係る評価装置に装着式動作補助装置を装着した際の側面図である。 本発明の実施の形態に係る評価装置に装着式動作補助装置を装着した際の正面図である。 本発明の実施の形態に係るリンク部材の一例と、駆動時の機構を示す図である。 本発明の実施の形態に係るリンク部材の他の一例を示す図である。 本発明の実施の形態に係るリンク部材の他の一例を示す図である。 本発明の実施の形態に係るリンク部材の他の一例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る大腿リンクの可動範囲の一例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る他の駆動源の一例の側面図である。 本発明の実施の形態に係る他の駆動源の一例の正面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照にして説明する。各図において共通の構成要素には同じ符号を付することにより、重複した説明を省略する。なお、本発明の実施の形態に係る性能評価装置を、以下、単に評価装置と略記する。
図1、2に、本発明の実施の形態に係る評価装置1を示す。図1は本発明の実施の形態に係る評価装置1を、人体モデルの左手側から見た側面図であり、図2は本発明の実施の形態に係る評価装置1を、人体モデルの正面側から見た正面図である。なお、本明細書において、直線方向および回転方向の説明のために、図中に示す互いに直行するX軸、Y軸およびZ軸を用いる。X軸は評価装置1が模した装着者の正面方向を−X方向、背面方向を+X方向、Y軸は評価装置1が模した装着者の左手方向を−Y方向、右手方向を+Y方向、Z軸は評価装置1が模した装着者の足部方向を−Z方向、頭部方向を+Z方向をそれぞれ指すものとする。
評価装置1は、装着者の体幹部を模した体幹リンク10と、左右の大腿部を模した左右の大腿リンク11を備える。体幹リンク10は、装着者の頭部、胴体部および腰部をそれぞれ模した、頭部10a、胴体部10bおよび腰部10cからなる。また、体幹リンク10の腰部10cと大腿リンク11は、股関節軸12でピッチ方向に回転自在に接続される。なお上記ピッチ方向の回転は、図中Y軸周りの回転を指し、装着者の腰部の屈曲に相当する動作を再現するものである。
体幹リンク10の腰部10cにおいて、それより上部の体幹リンクからの負荷がかかる点である腰部負荷計測点13には腰部負荷計測手段20が設けられている。腰部負荷計測手段20は、既存のものを用いてよい。例えば、任意の体幹角度θ(後述)において6分力計により腰部負荷計測点13にかかるX軸、Y軸、Z軸の軸方向の圧縮力および、各軸周りのモーメントを計測するようにしてもよい。また、体幹リンク10の胴体部10bには、装着者の肩および上腕部を模した肩リンク14を有している。肩リンク14にはさらに、装着者の腕などを模した図示しない他のリンク部材が接続されていてもよい。
体幹リンク10の腰部10cの下部には、体幹リンク10と一体的に回転するリンク部材30が接続される。リンク部材30は、図示の通り略L字型に構成され、リンク縦部31およびリンク横部32を有する。リンク部材30はリンク縦部31で体幹リンク10に接続され、一体的にピッチ方向に回転する。またリンク部材30はリンク横部32の長さ方向にスライド溝33を有する。ここでスライド溝33は、長孔の開口として設けられており、スライド溝上面33aとスライド溝下面33bが略平行に向かいあっている。
評価装置1は体幹リンク10の駆動源であるシリンダ40を有している。シリンダ40は上記の体幹リンク10や大腿リンク11に対して、X軸の正方向(+X方向)に離間して設けられる。このときの離間距離に関しては後述する。シリンダ40はピストンロッド41を、Z軸方向に伸縮するように往復駆動する。ピストンロッド41の先端は、上記のリンク部材30のスライド溝33に、スライド自在に接続される。具体的には、ピストンロッド41の先端には、スライド溝33の内側にはまり込むように設けられるスライド軸42を有し、スライド軸42は、ピストンロッド41のZ軸方向の伸縮に伴い、スライド溝33の内側をスライドする。このようにスライド溝33とスライド軸42によって、リンク部材30とピストンロッド41はスライド自在に接続されている。
股関節軸12は支柱50によって一定の位置に固定され、支持されている。このような支柱50は、体幹リンク10および大腿リンク11が図示しない地面や基台に接触しないような高さとなるように、股関節軸12を固定する。これによって、体幹リンク10および大腿リンク11を、それぞれが独立して股関節軸12の周りに回転するようにできる。なお、シリンダ40および支柱50の下部は省略するが、図示しない基台に固定される。
また、評価装置1は大腿リンク11の駆動源である大腿駆動シリンダ51を有している。大腿駆動シリンダ51は大腿駆動ピストンロッド52を、Z軸方向に伸縮するように往復駆動する。大腿駆動ピストンロッド52の先端は、大腿駆動リンク53の一方の端部53aに回転自在に接続されている。大腿駆動リンク53はさらに、他方の端部53bで大腿リンク11に回転自在に接続される。大腿駆動ピストンロッド52の伸縮によって、大腿駆動リンク53が押し上げられ、または引き下げられることで、大腿リンク11を回転駆動する。大腿駆動シリンダ51、大腿駆動ピストンロッド52、大腿駆動リンク53は、左右一対に設けられる大腿リンク11に対してそれぞれ設けられている。また、大腿駆動シリンダ51の下部は省略するが、図示しない基台に固定される。なお、上記において大腿リンク11の駆動源として大腿駆動シリンダ51を用いることとしたが、大腿駆動シリンダ51に代えて、体幹リンク10の駆動源であるシリンダ40を、大腿リンク11にも接続して、同時に大腿リンク11の回転を駆動するようにしてもよい。この場合、大腿リンク11とシリンダ40の接続方法は、駆動時に大腿リンク11が直立状態から−X方向に回転するような接続方法であればよく、特に限定されない。
シリンダ40の下部は図示しない基台に固定されているため、ピストンロッド41は図中Z軸方向のみに伸縮することができる。図1、2に示す評価装置1は、ピストンロッド41が最も短縮した状態であり、このようにピストンロッド41が最も短縮すると、体幹リンク10は直立した状態となる。
ここで、体幹角度θについて説明する。図3は、図1、2の評価装置1においてピストンロッド41を伸長させ、体幹リンク10を回転させた状態を示している。図3中において、図1、2に示すような直立状態の体幹リンク10の中心軸の位置(基準位置)をαで示し、回転した状態の体幹リンク10の中心軸の位置をα’で示している。体幹角度θは、股関節軸12を中心にαとα’がなす角で示される。図1、2の状態の体幹リンク10において体幹角度θはθ=0であり、図3に示すように、ピストンロッド41の伸縮に伴い体幹リンク10が屈曲することで、体幹角度θはθ>0に変動する。なお、本明細書においては角度の単位としてラジアン(rad)を用いる。
ピストンロッド41の伸縮により、スライド軸42はスライド溝33を滑りながらスライド溝上面33aを押すことでリンク部材30のリンク横部32を押し上げ、またはスライド溝下面33bを押すことでリンク部材30のリンク横部32を引き下げ、リンク部材30を股関節軸12の周りに回転させる。リンク部材30は体幹リンク10と一体的に接続されているため、リンク部材30の回転によって、体幹リンク10が股関節軸12の周りに回転する。これにより、ピストンロッド41のZ軸方向の伸縮によって所望の体幹角度θを得ることができる。
次に、本発明の実施の形態に係るリンク部材30の構成と、股関節軸12とシリンダ40の位置関係について図4を用いて説明する。なお、図4は、図1、2の評価装置1に示す体幹リンク10の頭部10a、胴体部10bと、大腿リンク11の図示を省略した図である。
図4は図1、2に示す評価装置1と同様、体幹リンク10が直立状態であり、ピストンロッド41が最も短縮した状態にある。ピストンロッド41の先端は、このように股関節軸12からみてX軸方向に長さxだけ離間した位置を保ちながら、Z軸方向に伸縮移動する。
ここで、リンク部材30のリンク縦部31の長さをz、リンク縦部31とリンク横部32のなす角(屈折角度)をφとしたとき、本発明の実施の形態に係るリンク部材30は、股関節軸12とシリンダ40を、式(1)を満たしながら離間するように接続する。
z=x/sinφ・・・(1)
なお、屈折角度φの値のとり得る範囲について、リンク部材30の現実的にとり得る寸法や、実際の性能評価の条件に鑑みて、屈折角度φはπ/4から3π/4の範囲の値としてもよい。より好ましくは、屈折角度φはπ/4からπ/2の範囲の値としてもよい。また、xのとり得る範囲について、xが小さい方向ではzも短くなり装置全体の高さは低くなり、体幹リンク10の回転に必要なピストンロッド41のストロークも減少するが、シリンダ40の負荷は増大し、シリンダ40の性能としての最大駆動力の制限を受ける。逆にxが大きい方向ではzも長くなり、装置全体の高さが高くなり、体幹リンク10の回転に必要なピストンロッド41のストロークも増大することから作業性の問題が生じるが、シリンダ40の負荷は減少し、シリンダ40に要求される最大駆動力は小さくなる。これらの条件の範囲からxの長さが決められる。
なお、上記に示すほかに、本発明の実施の形態に係る評価装置1における体幹リンク10、大腿リンク11の寸法および重量や、腰部負荷計測点13の位置などは、一般的な骨格形状のデータや、人体質量分布のデータに従い、性能評価の対象とする装着式動作補助装置の想定される装着者や用途に基づいて適宜決定してよい。
以上のように構成された本発明の実施の形態に係る評価装置1にあっては、図5、6に示すように、装着式動作補助装置60を装着させ、性能を評価することができる。なお図5、6では見やすさのため、リンク部材30、シリンダ40、大腿駆動シリンダ51、および装着式動作補助装置60を実線で示し、他の構成要素については点線で示している。本発明の実施の形態において、装着式動作補助装置60は、装着者の腰部の屈伸をアシストするアシスト力を発生する動力部61を備え、動力部61は体幹ベルト62および大腿ベルト63で、体幹リンク10および大腿リンク11に固定される。体幹ベルト62および大腿ベルト63には動力部61によって駆動される動力リンク64aおよび動力リンク64bがそれぞれ接続される。また、装着式動作補助装置60は肩リンク14や、肩リンク14に接続される図示しない他のリンク部材に対して、図示しない他のベルトなどで固定するようにしてもよい。なお、上記の装着式動作補助装置60はあくまで一例であって、性能評価の対象とする装着式動作補助装置60としては、構成は特に限定されない。例えば上記以外に、装着式動作補助装置60において、上記の動力部61および動力リンク64a、64bに代えて、アシスト力を発生する部材(弾性部材など)が設けられ、直接体幹ベルト62および大腿ベルト63にアシスト力を発生するように構成される装着式動作補助装置60を評価装置1に装着させ、性能を評価することができる。
そして、このように評価装置1に装着式動作補助装置60を装着させた状態で、評価装置1は、シリンダ40の駆動でピストンロッド41をZ軸方向に伸縮させ、所望の体幹角度θに体幹リンク10を回転させることができる。また、大腿駆動シリンダ51の駆動で大腿駆動ピストンロッド52をZ軸方向に伸縮させ、大腿リンク11を所望の角度に回転させることができる。また、大腿駆動シリンダ51、大腿駆動リンク53は左右の大腿リンク11のそれぞれについて設けてあるので、左右の大腿リンク11はそれぞれ独立に回転させることができる。シリンダ40の駆動で体幹リンク10を回転させるに際し、評価装置1に装着した装着式動作補助装置60の動力部61からアシスト力を発生させることにより、装着式動作補助装置60によって、大腿リンク11に対する体幹リンク10の屈曲動作(Y軸周りの回転動作)をアシストする。こうして、装着式動作補助装置60でアシストしつつ、体幹リンク10を回転させながら、評価装置1の腰部負荷計測手段20によって、腰部負荷計測点13にかかる負荷を計測することにより、装着式動作補助装置60によるアシスト力の性能を評価することが可能となる。
本発明の実施の形態に係る評価装置1にあっては、シリンダ40の駆動だけで所望の体幹角度θに体幹リンク10をピッチ方向に回転動作させることができ、簡単な機構でありながら、任意の回転動作を容易に実現できる。また、本発明の実施の形態に係る評価装置1は機構が簡単なため、仮に故障等が生じた場合でも、メンテナンスや修理を容易に行うことができる。また、評価の対象とする装着式動作補助装置60が、例えば農作業の従事者を装着者とするものである場合、このような装着式動作補助装置60は、両足をそろえて前屈する動作のみを補助するとは限らない。これについて、本発明の実施の形態に係る評価装置1は、左右の大腿リンク11それぞれが、体幹リンク10に対して独立して回転できるため、このような場合の装着式動作補助装置60の性能を評価できる。
また、評価装置1の体幹リンク10の駆動源であるシリンダ40は、股関節軸12からX軸方向に離間して、体幹リンク10や大腿リンク11と干渉しない位置において、ピストンロッド41をZ軸方向に伸縮するように配置されている。このため、上記のように所望の体幹角度θに体幹リンク10をピッチ方向に回転動作させるに際しては、シリンダ40やリンク部材30が邪魔とならず、操作しやすいといった利点がある。また、本発明の実施の形態に係るリンク部材30は略L字型に構成されているため、図5、6に示すような体幹リンク10が直立の状態にあっては、リンク縦部31が股関節軸12の下方に延びており、評価対象である装着式動作補助装置60と干渉しない。駆動源であるシリンダ40によって体幹リンク10の回転を実現するにあたり、シリンダ40の下部をY軸周りに回転可能に基台に固定したようなシリンダ40を用いて、体幹リンク10が直立の状態で+X方向に延びるような直線状のリンク部材30と、ピストンロッド41の先端とを回転自在に接続したような一般的なリンク機構を用いた場合、該リンク部材30は股関節軸12から、股関節軸12の下方以外の方向に延びるため、このようなリンク部材30は装着式動作補助装置60の動力部61や動力リンク64と接触・干渉し、装着式動作補助装置60の評価装置1への装着そのものや、装着時の体幹リンク10の正常な回転が妨げられるおそれがある。
本実施の形態に係るリンク部材30は、上記の通りL字型であることにより装着式動作補助装置60との干渉を回避できるが、さらに、リンク横部32がスライド溝33でピストンロッド41の先端にスライド自在に接続されることで、体幹リンク10を体幹角度θ=φまで回転するときに必要なピストンロッド41の伸長量を小さくすることができる。具体的には、シリンダ40の下部をY軸周りに回転可能に基台に固定したようなシリンダ40を用い、リンク部材30がスライド溝33を有さず、代わりに図1、2に示す位置でリンク横部32とピストンロッド41の先端とが回転自在に接続されるような構成の場合、体幹リンク10を体幹角度θ=φまで回転させるときのピストンロッド41の伸長量は、スライド溝33を有する場合の2倍となる。
一般的にシリンダは、伸長量が大きくなるほど駆動力が低下する。このためシリンダは、伸長量が大きい状態でより大きい駆動力を発揮できるものほど、高価である。したがって、上記のようにピストンロッド41の伸長量が他の構成と比較して最も小さいことによって、より安価なシリンダ40を評価装置1に適用することができる。
次に、本発明の実施の形態に係るリンク部材30のリンク縦部の長さz、屈折角度φおよび、股関節軸12とシリンダ40の離間距離x、が、式(1)を満たすように構成されることによる作用効果を、図7〜9を用いて説明する。なお図7〜9は、図1、2の評価装置1に示す体幹リンク10の上部と、大腿リンク11の図示を省略した図である。
図7に示す実施の形態では、リンク部材30の屈折角度φはπ/2である。またこのとき、式(1)より、z=xである。z、x、φがこのようなとき、評価装置1は下記のように駆動することができる。
すなわち、体幹リンク10が直立の状態のときを示す図7(a)において、ピストンロッド41がZ軸方向に伸長するとき、スライド軸42がスライド溝上面33aを押すことで、股関節軸12周りにリンク部材30および体幹リンク10が回転し、図7(b)に示す状態となる。図7(b)に示す状態からさらにピストンロッド41が伸長し、図7(c)に示すように体幹角度θがπ/2となったとき、スライド溝上面33aがZ軸に平行となり、ピストンロッド41がさらに伸長しても、スライド軸42がスライド溝上面33aを押さなくなるため、ピストンロッド41の伸長によるリンク部材30の回転が停止する。
上記に示す機構により、シリンダ40の離間距離を任意のxで設定したとき、x、z、φが式(1)を満たすことで、体幹リンク10の体幹角度θの上限を、屈折角度φと同一に(θ=φ)することができる。このような効果は、上記(1)式を満たす限り、φがπ/2以外の場合でも同様に得られる。
例えば、図8はリンク部材30の屈折角度φがπ/4の場合であり、このとき式(1)よりz=√2xである。図8(d)で体幹リンク10は直立状態であり、ピストンロッド41の伸長によりリンク部材30と体幹リンク10は回転しながら図8(e)の状態となり、体幹角度θがπ/4となる。このとき、z、x、φが式(1)を満たすことで図8(e)のようにスライド溝上面33aがZ軸に平行となり、ピストンロッド41がさらに伸長しても、スライド軸42がスライド溝上面33aを押さなくなるため、ピストンロッド41の伸長によるリンク部材30の回転が停止する。またこの時、図7と同様の機構により、体幹角度θがπ/4を超えるように回転することができない。
また、図9はリンク部材30の屈折角度φが3π/4の場合であり、このとき式(1)よりz=√2xである。図9(f)で体幹リンク10は直立状態であり、ピストンロッド41の伸長によりリンク部材30と体幹リンク10は回転しながら図9(g)の状態となり、体幹角度θが3π/4となる。このとき、z、x、φが式(1)を満たすことで図9(g)のようにスライド溝上面33aがZ軸に平行となり、ピストンロッド41がさらに伸長しても、スライド軸42がスライド溝上面33aを押さなくなるため、ピストンロッド41の伸長によるリンク部材30の回転が停止する。またこの時、図7と同様の機構により、体幹角度θが3π/4を超えるように回転することができない。
上記の通り、本発明の実施の形態に係るリンク部材30が式(1)を満たすように構成されることによって、体幹角度θの上限を機構的に設定することが可能となる。これにより、装着式動作補助装置60の性能評価にあたり、装着式動作補助装置60のアシスト力が急に失われたときなどに、体幹リンク10が体幹角度θ=φを超えて回転せず、停止するため、安全リミットを機構的に設けることができるという効果を奏する。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到しうることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
上記において、リンク部材30の屈折角度φおよび、股関節軸12とシリンダ40の離間距離x、zが式(1)を満たすように構成されることとしたが、評価装置1において装着式動作補助装置60と駆動機構が干渉を回避し、体幹角度θの制御が簡素である限りにおいて、本発明に係るリンク部材30の形状は上記例に限定されない。
例えば、図10に示すように、リンク部材30のリンク横部32が四分楕円弧形状であって、リンク縦部31の長さがh1、リンク横部の四分楕円弧の中心Oからリンク縦部31までの長さがh2となるようにしてもよい。このようにすることで、ピストンロッド41の伸長量と体幹角度θが正比例に近い関係となるようにすることができる。
また、図11に示すように、大腿リンク11は、股関節軸12の両端部に設けられたボールジョイント12aによってY軸方向に可動に設けられていても良い。さらに、大腿駆動シリンダ51の図示しない基台の位置の調整が可能で、大腿駆動リンク53も大腿リンク11の可動に対応するようにしても良い。これによって、例えば装着式動作補助装置60の装着者が膝を広げた様な動作についても再現することが出来る。
また、本発明に係るシリンダ40は、電動シリンダ、油圧シリンダ、空気圧シリンダなどを用いることができる。これらの内、制御の簡易化の観点から、電動シリンダを用いることが好ましい。なお、本発明に係る駆動機構は、上記ではシリンダ40を用いることとしたが、リンク部材30とスライド自在に接続される部分がZ軸方向に上下動するような駆動機構であればよく、シリンダ40に限定されない。
また、リンク部材30とシリンダ40は、スライド溝33とスライド軸42で接続することとしたが、スライド自在な接続方法であれば、かかる例に限定されない。
また、大腿リンク11の駆動源は上記に限定されず、他の方法を用いてもよい。例えば、大腿駆動リンク53を有さず、大腿駆動ピストンロッド52の先端を直接大腿リンク11に回転自在に接続し、大腿駆動シリンダ51が図示しない基台に、Y軸周りに回転自在に固定されるようにしてもよい。
また、支柱50は上記および図1〜13においては、左右の大腿リンク11の間にあり、リンク部材30をはさむような2枚の板材としたが、支柱50は、股関節軸12の地面からの高さが、体幹リンク10および左右の大腿リンク11が地面に接しないような高さに支持するようなものであればよく、かかる例に限定されない。例えば、支柱50は上下逆のL字形状で、−X位置の基台から延びた位置で股関節軸12を固定してもよく、また例えば、支柱50は傾斜した角柱形状で−X位置の基台から斜めに延びた位置で股関節軸12を固定してもよい。
また、上記では体幹リンク10および大腿リンク11の駆動はリンク部材30とシリンダ40および、大腿駆動シリンダ51と大腿駆動リンク53によって回転を駆動するものとしたが、体幹リンク10および大腿リンク11の回転駆動の機構が単純であればよく、例えば、図12、13に示すように、モーター70を駆動源とし、プーリー71、ベルト72を介して直接、体幹リンク10または大腿リンク11に回転の駆動を伝えるようにしてもよい。
本発明は装着式動作補助装置の性能評価装置に利用することができる。
X X軸
Y Y軸
Z Z軸
1 評価装置
10 体幹リンク
11 大腿リンク
12 股関節軸
13 腰部負荷計測点
14 肩リンク
20 腰部負荷計測手段
30 リンク部材
31 リンク縦部
32 リンク横部
33 スライド溝
40 シリンダ
41 ピストンロッド
42 スライド軸
50 支柱
51 大腿駆動シリンダ
52 大腿駆動ピストンロッド
53 大腿駆動リンク
60 装着式動作補助装置
61 動力部
62 体幹ベルト
63 大腿ベルト
64a,64b 動力リンク
70 モーター
71 プーリー
72 ベルト

Claims (4)

  1. 装着者の腰部の動作をアシストする装着式動作補助装置の性能評価に用いられる性能評価装置であって、装着者の頭部、胴体部、腰部に相当する体幹リンクと、装着者の大腿部に相当する大腿リンクとが、装着者の股関節に相当する股関節軸を介してそれぞれ回転自在に設けられ、
    前記体幹リンクの回転を駆動する駆動源と、前記大腿リンクの回転を駆動する駆動源を備え、
    前記股関節軸は、前記股関節軸の地面からの高さが、前記体幹リンクおよび前記大腿リンクが地面に接しないような高さに支持されていることを特徴とする、装着式動作補助装置の性能評価装置。
  2. 前記体幹リンクの回転を駆動する前記駆動源は、シリンダであって、前記シリンダはZ軸方向に伸縮するピストンロッドを有し、
    前記体幹リンクには、前記体幹リンクと一体的に回転するリンク部材が接続され、
    前記リンク部材は、前記体幹リンクに接続されるリンク縦部と、前記ピストンロッドの先端に接続されるリンク横部とを有し、
    前記リンク横部と前記ピストンロッドの先端は、スライド自在に接続されることを特徴とする、請求項1に記載の装着式動作補助装置の性能評価装置。
  3. 前記ピストンロッドの先端と前記股関節軸とが、X軸方向に長さxだけ離間した位置にあり、前記リンク部材は、前記リンク縦部の長さがzであり、前記リンク縦部と前記リンク横部のなす角度がφであるとき、
    x,z,φが下記式(1)を満たすことを特徴とする、請求項2に記載の装着式動作補助装置の性能評価装置。
    z=x/sinφ・・・(1)
  4. 前記大腿リンクは、左右一対に設けられ、それぞれが独立して回転するように構成されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の装着式動作補助装置の性能評価装置。
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