JP2021155356A - ナノシート - Google Patents

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Abstract

【課題】簡便に製造でき、安全性及び耐水性に優れたナノシート、それを含有する疎水性に優れた塗膜、化粧料、並びにナノシートの製造方法を提供する。【解決手段】[1]溶解度パラメータ(SP値)が6(cal/cm3)1/2以上8.0(cal/cm3)1/2未満である変性シリコーン(A)、及びシクロデキストリン又はその誘導体(B)を含む複合体から構成されてなるナノシート、[2]前記ナノシートを含有する塗膜、[3]前記ナノシートを含有する化粧料、[4]前記変性シリコーン(A)及びシクロデキストリン又はその誘導体(B)を、水の存在下で混合する工程を有する、ナノシートの製造方法である。【選択図】なし

Description

本発明は、ナノシート、それを含有する塗膜、化粧料、及びナノシートの製造方法に関する。
物質の持つ物性や機能を変える技術として、その物質の表面を改質するいわゆる表面改質技術が様々な視点、方法で開発されている。例えば、基材表面の組成や構造をイオンや熱エネルギー等によって変えて表面の性質を変える方法、メッキや塗装等の表面皮膜を基材表面に形成する方法、粒子や薄片を基材表面に部分的に付着させて機能を発現させる方法等が挙げられる。
このような表面改質に用いられる材料のうち、粒子や薄片を用いる方法は簡便であり、有益な技術である。特に薄片であると、その薄さから光を透過しやすいため基材の色調変化が小さく、また、曲げ剛性が小さいため基材の形状の影響が小さく、様々な用途への応用が考えられる。このような特徴を生かせる分野として、皮膚や毛髪等に適用する化粧料や医薬品等の分野がある。当該分野では、皮膚刺激等の人体への影響がない安全な材料であることが求められる。
一方、シリコーンは、撥水性、潤滑性、光沢付与性等のシリコーン固有の性質を有することから、離型剤、消泡剤、繊維用柔軟剤、毛髪化粧料、化粧品等に応用されてきた。しかし、これらのシリコーンは、低極性の溶媒には良く溶けるが、水をはじめとする高極性溶媒には溶けにくく、また水中に乳化することも困難であることから、その使用法が制限される。
このようなシリコーンの欠点を改善し、かつシリコーンに水可溶性又は水乳化性を付与するために、親水基を導入する化学的な変性が行われているが、この方法で水可溶性等を発現させるためには変性シリコーン全体に対する親水基の占める割合を高くする必要があり、シリコーン固有の性質が減殺される傾向があった。
上記問題を解決する手段として、シクロデキストリンを用いる化合物、組成物、ナノシートが提案されている。
例えば、特許文献1には、シリコーン油等への溶解性に優れたシクロデキストリン化合物として、シクロデキストリンの基本骨格にOCOR基等が結合して誘導された化合物が開示されている。
特許文献2には、シリコーン固有の性質を減殺することなく、シリコーンを水に可溶化した組成物として、(a)γ−シクロデキストリン及びその誘導体からなる群より選択される少なくとも一種、(b)数平均分子量100万以下のポリジメチルシロキサン、及び水を含有し、(b)成分の少なくとも一部が(a)成分に内包されている組成物が開示されている。
特許文献3には、生体安全性や適合性に優れるナノシートとして、シクロデキストリン等の環状分子の開口部が、PEG等の直鎖状分子によって串刺し状に包接されてなる擬ポリロタキサンを複数有してなる単離ナノシートが開示されている。
また、非特許文献1及び非特許文献2には、ポリジメチルシロキサンがシクロデキストリンで包接されて複合体を形成することが記載されている。
特開平9−169802号公報 特開2000−230078号公報 国際公開第2020/13215号
Hiromichi Okumura et al.,Complex Formation between Poly(dimethylsiloxane) and Cyclodextrins: New Pseudo-Polyrotaxanes Containing Inorganic Polymers, Macromolecules, 2000, 33, p.4297-4298 Hiromichi Okumura et al.,Preparation Characterization of Inclusion Complexes of Poly(dimethylsiloxane)s with Cyclodextrins, Macromolecules, 2001, 34, p.6338-6343
しかしながら、特許文献1〜3、及び非特許文献1〜2の技術は十分に満足できるものではなく、改善の余地があった。具体的には、より優れた表面改質技術として、簡便に製造でき、化粧料、医薬品等に適用できるように安全性が高く、耐水性が向上したナノシート、及び疎水性に優れた塗膜が望まれている。
本発明は、簡便に製造でき、安全性及び耐水性に優れたナノシート、それを含有する疎水性に優れた塗膜、化粧料、並びにナノシートの製造方法を提供することを課題とする。
本発明者は、溶解度パラメータ(SP値)が6(cal/cm1/2以上8.0(cal/cm1/2未満である変性シリコーン(A)とシクロデキストリン又はその誘導体(B)とを混合することにより、上記課題を解決しうることを見出した。
すなわち、本発明は、次の[1]〜[4]を提供する。
[1]溶解度パラメータ(SP値)が6(cal/cm1/2以上8.0(cal/cm1/2未満である変性シリコーン(A)、及びシクロデキストリン又はその誘導体(B)を含む複合体から構成されてなるナノシート。
[2]前記[1]に記載のナノシートを含有する、塗膜。
[3]前記[1]に記載のナノシートを含有する、化粧料。
[4]溶解度パラメータ(SP値)が6(cal/cm1/2以上8.0(cal/cm1/2未満である変性シリコーン(A)、及びシクロデキストリン又はその誘導体(B)を、水の存在下で混合する工程を有する、ナノシートの製造方法。
本発明によれば、簡便に製造でき、安全性及び耐水性に優れたナノシート、それを含有する疎水性に優れた塗膜、化粧料、並びにナノシートの製造方法を提供することができる。
[ナノシート]
本発明のナノシートは、溶解度パラメータ(SP値)が6(cal/cm1/2以上8.0(cal/cm1/2未満である変性シリコーン(A)、及びシクロデキストリン又はその誘導体(B)を含む複合体から構成されてなる。
本発明のナノシートは、簡便に製造でき、安全性及び耐水性に優れ、それを含有する塗膜は疎水性に優れている。その理由は定かではないが、以下のように考えられる。
溶解度パラメータ(SP値)が6(cal/cm1/2以上8.0(cal/cm1/2未満である変性シリコーン(A)とシクロデキストリン又はその誘導体(B)とを水の存在下で混合することで、成分(A)と成分(B)とで複合体を構成すると考えられる。より具体的には、成分(B)が成分(A)のジメチルシロキサン部位を包接した擬ポリロタキサンを形成すると考えられる。
ここで、「包接」とは、空洞を有する分子又は分子の集合体(ホスト)の中に、他の分子(ゲスト)が取り込まれている状態をいう。このとき、ホストとゲストとは、必ずしも直接的に互いが接触している必要はなく、ホストとゲストとの間に他の物質が介在した状態で、ホストにゲストが間接的に保持されていてもよい。
この擬ポリロタキサンは、包接した複数の成分(B)がポリジメチルシロキサン部位で凝集して筒状構造となり、他の擬ポリロタキサンとこの筒状構造を介して会合し、この会合が連続的に起こることで、前記筒状構造が2次元的に成長し、平面構造を有するナノシートが形成されると考えられる。
SP値が6(cal/cm1/2以上8.0(cal/cm1/2未満である変性シリコーン(A)を用いることで、変性シリコーン(A)由来の親水性ユニットが水中で分散基として機能し、特に、変性シリコーンとして両末端を適切な極性を有する修飾基で変性したシリコーンを用いると、主鎖のシリコーン部位の一部のみが包接されて、包接されない修飾基が露出する。この露出した修飾基の作用により、形成される平面構造の垂直方向の凝集が抑制され、薄膜のナノシートが得られると考えられる。
また、擬ポリロタキサンを形成する変性シリコーン(A)は屈曲した状態でナノシートを形成し、ナノシート表面に未包接のシリコーン部位が露出するため、該ナノシートが形成する塗膜は疎水性となると考えられる。
本発明のナノシートを含有する塗膜は、表面が疎水性となるため、ダメージを受けて親水的性質を有するようになった毛髪や皮膚を、該ナノシートを含有する塗膜で被覆することで、正常化することが期待できる。また、ナノシート表面にはシリコーンが露出しているため、滑り性が良く、例えば、ダメージを受けた毛髪、肌等の感触を向上できる感触向上剤としても期待できる。
<変性シリコーン(A)>
本発明のナノシートは、膜厚を薄くし、ナノシートの耐水性、得られる塗膜の疎水性を向上させる観点から、未変性シリコーンではなく、溶解度パラメータ(SP値)が6(cal/cm1/2以上8.0(cal/cm1/2未満の変性シリコーン(A)を含有する。この変性シリコーン(A)は、包接複合体においてゲストとなる。
変性シリコーンとは、シリコーンのポリジアルキルシロキサン骨格、好ましくはポリジメチルシロキサン骨格(以下、総称して「ポリシロキサン」ともいう。)のいずれかの部位を置換した置換基を有するシリコーンであり、直鎖又は分岐のポリシロキサンの片末端、両末端、側鎖、又は側鎖両末端を変性した変性シリコーン、更にはこれらを架橋した架橋型変性シリコーンを包含する。変性シリコーンが2以上の置換基を有する場合、前記溶解度パラメータ(SP値)を満たすものであれば、置換基が全て同じであってもよく、また異なっていてもよい。
溶解度パラメータ(SP値)は、ナノシートの耐水性、得られる塗膜の疎水性を向上させる観点から、好ましくは6.1(cal/cm1/2以上、より好ましくは6.2(cal/cm1/2以上、更に好ましくは6.3(cal/cm1/2以上、より更に好ましくは6.4(cal/cm1/2以上であり、そして、好ましくは7.9(cal/cm1/2以下、より好ましくは7.8(cal/cm1/2以下、更に好ましくは7.7(cal/cm1/2以下である。
ここで、溶解度パラメータ(SP値)とは、Fedorsらが提案した[POLYMER ENGINEERING AND SCIENCE, FEBRUARY, 1974, Vol.14, No.2, ROBERT F. FEDORS. (147〜154頁)]に記載の方法によって計算されたものである。
変性シリコーンの官能基当量は、上記と同様の観点から、好ましくは100g/mol以上、より好ましくは200g/mol以上、更に好ましくは400g/mol以上であり、そして、好ましくは10000g/mol以下、より好ましくは8000g/mol以下、更に好ましくは7000g/mol以下である。
変性シリコーン(A)は、溶解度パラメータ(SP値)が前記範囲であれば、その種類に特に制限はない。例えば、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、カルビノール変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、エステル変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、(メタ)アクリル変性シリコーン等の各種の有機基による変性シリコーンが挙げられる。これらの中では、ナノシートの耐水性、得られる塗膜の疎水性を向上させる観点から、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、カルビノール変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン及び(メタ)アクリル変性シリコーンから選ばれる1種以上が好ましく、アミノ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、及びカルビノール変性シリコーンから選ばれる1種以上がより好ましく、アミノ変性シリコーンがより好ましい。
(アミノ変性シリコーン)
アミノ変性シリコーンは、シリコーンの側鎖及び/又は末端の炭化水素基の一部を−R−NH、−RNHR’NH(式中、R、R’は炭化水素基を示す)等のアミノ基を有する修飾基で置換された構造を有するものである。
アミノ変性シリコーンの好適例としては、ポリシロキサンの両末端にアミノ基を有する両末端変性型の化合物、ポリシロキサンの片末端にアミノ基を有する片末端変性型の化合物、ポリシロキサンの側鎖にアミノ基を有する側鎖変性型の化合物、ポリシロキサンの側鎖と両末端の両方にアミノ基有する側鎖両末端変性型の化合物が挙げられる。
本発明のアミノ変性シリコーンは、上記のいずれの構造を有するものであってもよく、ナノシートの製造の簡便性、及びナノシートの耐水性、得られる塗膜の疎水性を向上させる観点から、好ましくはポリジメチルシロキサンの片末端又は両末端にアミノ基が結合した化合物であり、より好ましくはポリジメチルシロキサンの両末端にアミノ基が結合した化合物である。
アミノ基を有する修飾基としては、アミノアルキル基、アミノポリエーテル基等が挙げられ、上記と同様の観点から、好ましくはアミノアルキル基である。
これらの中では、下記一般式(1)で表される両末端アミノ変性型の化合物が好ましく、ポリジメチルシロキサンの両末端にアミノアルキル基が結合した化合物がより好ましい。
Figure 2021155356
(式中、Rは炭素数1〜3のアルキル基を示し、Rは炭素数1〜5のアルカンジイル基を示し、nは、各ユニットの平均付加モル数を示し、nは1〜500である。複数のR及びRは同一でも異なっていてもよい。)
一般式(1)において、nは、好ましくは5〜400、より好ましくは10〜300である。
本発明のアミノ変性シリコーンは、アミノ基を有する修飾基の種類や、分子量を調整することにより、溶解度パラメータ(SP値)等を調整することができる。
アミノ変性シリコーンの25℃における動粘度は、ナノシートの製造の簡便性、及びナノシートの耐水性、得られる塗膜の疎水性を向上させる観点から、好ましくは10mm/s以上、より好ましくは15mm/s以上、更に好ましくは20mm/s以上であり、そして、好ましくは700mm/s以下、より好ましくは600mm/s以下、更に好ましくは500mm/s以下である。
なお、25℃における動粘度は、JIS Z8803:2011の方法により、ウベローデ型粘度計で求めることができる。
アミノ変性シリコーンのアミノ当量は、上記と同様の観点から、好ましくは200g/mol以上、より好ましくは400g/mol以上、更に好ましくは600g/mol以上、より更に好ましくは700g/mol以上であり、そして、好ましくは10000g/mol以下、より好ましくは9000g/mol以下、更に好ましくは8000g/mol以下、より更に好ましくは7000g/mol以下である。
アミノ変性シリコーンの市販品例としては、信越化学工業株式会社製のPAM−E、KF−8010、X−22−161A、X−22−161B、KF−8012、KF−8008、X−22−1660B−3、X−22−9409、KF−868、KF−865、KF−864、KF−859、KF−393、KF−860、KF−880、KF−8004、KF−8002、KF−8005、KF−867、KF−8021、KF−869、KF−861等、東レ・ダウコーニング株式会社製のFZ−3508、BY16−205、FZ−3705、BY16−850、FZ−3501、FZ−3785、BY16−213、BY16−203、BY16−849、BY16−890、BY16−893、SS−3588、SF8451C、SF8452C、SF8457C等、旭化成ワッカーシリコーン株式会社製のWACKER FINISH WRシリーズ、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ合同会社製のTSF4700、TSF4701、TSF4702、TSF4703、TSF4704、TSF4705、TSF4706、TSF4707、TSF4708、TSF4709等が挙げられる。これらの中では、KF−8012、KF−8008、X−22−161A等が好ましい。
アミノ変性シリコーンは、上記の中から選ばれる1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
アミノ変性シリコーン以外の変性シリコーンとしては、エポキシ変性シリコーン、カルビノール変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、及び(メタ)アクリル変性シリコーン等が挙げられる。
エポキシ変性シリコーンは、グリシジル基又は脂環式エポキシ基等のエポキシ基を有する変性シリコーンであり、その市販品としては、信越化学工業株式会社製のKF−1001、KF−101、KF−22−2000、KF−102、KF−105、X−22−163A、X−22−163B、X−22−163C、X−22−169AS、X−22−169B、X−22−173DX等、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ合同会社製のTSF4730等、、東レ・ダウコーニング株式会社製のSF8413、BY16−839、BY16−855等、株式会社NUC製のL−9300、FZ−3720、FZ−3736、Y−7499等が挙げられる。
カルビノール変性シリコーンは、アルコール性水酸基を有する変性シリコーンであり、その市販品としては、信越化学工業株式会社製のX−22−4039、X−22−4015、X−22−170BX、X−22−170DX、KF−6000、KF−6001、KF−6002、KF−6003等、東レ・ダウコーニング株式会社製のSF−8428、BY16−848等が挙げられる。
メルカプト基を有するメルカプト変性シリコーンとしては、シロキサン構造の側鎖にメルカプト基が導入されたもの、シロキサン構造の末端にメルカプト基が導入されたもの、これらの混合体などが挙げられる。このようなメルカプト変性シリコーンの市販品としては、信越化学工業株式会社製のKF−2001、KF−2004、X−22−167B、X−22−167C等が挙げられる。
カルボキシ変性シリコーンは、カルボキシアルキル基を有する変性シリコーンであり、市販品としては、信越化学工業株式会社製のX−22−162C、X−22−3701E、東レ・ダウコーニング株式会社製のBY−16−880、BY 16−750 Fluid等が挙げられる。
(メタ)アクリル変性シリコーンの市販品としては、信越化学工業株式会社製のX−22−2445、X−22−164、X−22−164AS、X−22−164A、X−22−164B、X−22−164C、X−22−164E等が挙げられる。なお、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及び/又はメタクリルを意味する。
変性シリコーン(A)は、上記のいずれかの変性シリコーンを1種以上含有していればよく、2種以上含有していてもよい。均一なナノシートを得る観点から、変性シリコーンを2種以上含有する場合、ジアルキルシロキサンのユニット数、好ましくはジメチルシロキサンのユニット数の分布が狭いことが好ましい。
<シクロデキストリン又はその誘導体(B)>
本発明のナノシートは、シクロデキストリン又はその誘導体(B)を含有する。このシクロデキストリン又はその誘導体(B)は包接複合体においてホストとなる。
シクロデキストリンとは、5個以上のD−グルコースが、α−1,4グリコシド結合によって結合し、環状構造を形成した環状オリゴ糖である。
シクロデキストリンの具体例としては、D−グルコースが6個結合したα−シクロデキストリン(α−CD、ヒドロキシ基数:18個)、D−グルコースが7個結合したβ−シクロデキストリン(β−CD、ヒドロキシ基数:21個)、及びD−グルコースが8個結合したγ−シクロデキストリン(γ−CD、ヒドロキシ基数:24個)が挙げられる。これらの中では、ナノシートの製造の簡便性、及びナノシートの耐水性、得られる塗膜の疎水性を向上させる観点から、好ましくはβ−シクロデキストリン及びγ−シクロデキストリン、より好ましくはγ−シクロデキストリンである。
「シクロデキストリン誘導体」とは、シクロデキストリン分子の一部が他の有機基で置換された構造を有する化合物をいう。シクロデキストリン誘導体としては、シクロデキストリンを構成するD−グルコースの2位、3位及び6位から選択されるヒドロキシ基の少なくとも1つが置換基で置換された化合物が好ましい。
前記置換基としては、例えば、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基等のヒドロキシアルキル基、メチル基、エチル基等のアルキル基、アミノ基、トリメチルアンモニウム基、トリメチルアンモニウムメチル基等の4級アンモニウム基、アミノメチル基等のアミノアルキル基、カルボキシメチル基、スルホキシル基、スルホキシエチル基、飽和又は不飽和のアシル基及びグルコシル基等が挙げられる。
β−シクロデキストリン誘導体の具体例としては、β−CDに1個以上のグルコース残基、ガラクトシル基、ヒドロキシプロピル基等が側鎖として連結した、マルトシルβ−CD(G2−β−CD)、ヒドロキシプロピル−β−CD(HP−β−CD)等が挙げられる。
γ−シクロデキストリン誘導体の具体例としては、2,6−ジ−O−メチル−γ−シクロデキストリン、2,3,6−トリ−O−メチル−γ−シクロデキストリン、2,6−ジ−O−エチル−γ−シクロデキストリン、2,3,6−トリ−O−エチル−γ−シクロデキストリン等のアルキル化γ−CD;2−ヒドロキシエチル−γ−シクロデキストリン、2−ヒドロキシプロピル−γ−シクロデキストリン、3−ヒドロキシプロピル−γ−シクロデキストリン、2,3−ジヒドロキシプロピル−γ−シクロデキストリン等のヒドロキシアルキル化γ−CD:2,3,6−トリ−O−アセチル−γ−シクロデキストリン等のアシル化γ−CD;6−O−α−D−グルコシル−γ−シクロデキストリン、6−O−α−マルトシル−γ−シクロデキストリン等の糖修飾γ−CD;ポリ−γ−シクロデキストリン等のポリマー体等が挙げられる。
シクロデキストリン又はその誘導体(B)は、市販のものを用いてもよいし、各種公報等に記載された公知の製造方法により合成したものを用いてもよい。
また、シクロデキストリン又はその誘導体(B)は、それぞれ単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
<ナノシートの組成>
本発明のナノシートは、溶解度パラメータ(SP値)が6(cal/cm1/2以上8.0(cal/cm1/2未満である変性シリコーン(A)と、シクロデキストリン又はその誘導体(B)とを含む複合体から構成されてなる。
前記複合体は、成分(B)が成分(A)のジメチルシロキサン部位を包接した擬ポリロタキサンが平面構造を形成するように会合して、ナノシートを形成すると推定される。
ナノシートの形態は、後述の実施例で示すように、走査プローブ顕微鏡法(SPM/AFM)により観察、計測することができる。
変性シリコーン(A)のジアルキルシロキサンのユニット数とシクロデキストリン又はその誘導体(B)のモル数の比〔変性シリコーン(A)のジアルキルシロキサンのユニット数/シクロデキストリン又はその誘導体(B)のモル数〕は、ナノシートの耐水性、得られる塗膜の疎水性を向上させる観点から、好ましくは0.2以上、より好ましくは0.5以上、更に好ましくは1.0以上であり、そして、好ましくは10以下、より好ましくは8以下、更に好ましくは6以下、より更に好ましくは4以下である。
前記の成分(A)のジアルキルシロキサンのユニット数と成分(B)のモル数の比は、実施例に記載の方法で算出することができる。
<ナノシートの厚さ>
本発明のナノシートは、化粧料、医薬品の分野等において、ナノシートを適用する場合に、ナノシートの効果を十分に発揮させる観点から、厚さが好ましくは0.5nm以上500nm以下である。また、好ましくはアスペクト比(xy軸方向の最長の長さ/z軸方向の長さ)が2以上である。
ナノシートの厚さは、ナノシートの強度の観点から、より好ましくは1nm以上、更に好ましくは2nm以上、より更に好ましくは5nm以上であり、生産性の観点から、より更に好ましくは10nm以上、より更に好ましくは20nm以上であり、基材への付着性、追従性の観点から、より好ましくは450nm以下、更に好ましくは400nm以下、より更に好ましくは300nm以下、より更に好ましくは250nm以下である。
[ナノシートの製造方法]
本発明のナノシートの製造方法は、溶解度パラメータ(SP値)が6(cal/cm1/2以上8.0(cal/cm1/2未満である変性シリコーン(A)、及びシクロデキストリン又はその誘導体(B)を、水の存在下で混合する工程を有する。
本発明のナノシートを効率的に製造する観点から、成分(B)は水溶液として用いることが好ましく、その濃度は、好ましくは3質量%以上、より好ましくは6質量%以上、更に好ましくは8質量%以上であり、そして、好ましくは40質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは20質量%以下である。
また、ナノシートを効率的に製造する観点から、成分(A)の使用量は、成分(B)100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上、更に好ましくは20質量部以上であり、そして、好ましくは150質量部以下、より好ましくは100質量部以下、更に好ましくは80質量部以下である。
成分(A)と成分(B)を水の存在下で混合する温度は、ナノシートを効率的に製造する観点から、好ましくは5℃以上、より好ましくは10℃以上、更に好ましくは20℃以上であり、そして、好ましくは50℃以下、より好ましくは40℃以下、更に好ましくは30℃以下である。
成分(A)と成分(B)の混合時間は、上記と同様の観点から、好ましくは30分間以上、より好ましくは10時間以上、更に好ましくは20時間以上であり、そして、好ましくは14日間以下、より好ましくは10日間以下、更に好ましくは5日間以下である。
混合を行う手段に制限はなく、成分(A)と成分(B)との接触頻度を高くすることができればよく、混合を行う手段としては振とう、撹拌等が挙げられ、混合効率の観点から、好ましくは振とうである。
上記製造方法により、ナノシートの水分散液が得られる。必要に応じて乾燥等により水を除去し、固形分としてナノシートを得ることもできる。
本発明のナノシートは、化粧料をはじめとする各種用途に適用することができる。例えば、ガラスやプラスチック等の硬質表面、皮膚や毛髪等への使用等が挙げられる。中でも、本発明のナノシートは化粧料に用いることで、皮膚や毛髪等の凹凸表面であってもその形状に合わせて密着することができ、付着性や追従性の優れた疎水性の塗膜が得られて良好である。また、本発明のナノシートは水中で材料を混合するだけで簡便かつ多量に得られるものでありながら、水中での安定性が非常に高い。そのため、水系製品への配合が容易であり、また日常生活で接する水(汗、雨や海水等)に対して耐久性の高い塗膜を提供することができる。
[塗膜]
本発明の塗膜は、本発明のナノシートを含有する。
本発明の塗膜は、前記ナノシートを含む塗布液を、基材の表面の少なくとも一部に塗布することにより得ることができる。
塗布液中のナノシートの含有量は、付与される疎水性及び作業性の観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上であり、そして、好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下、更に好ましくは20質量%以下である。
塗布液の媒体に特に制限はないが、水又は低級アルコール等を含む水系媒体を用いることが好ましい。
塗膜を形成する基材としては、皮膚、毛髪等のほか、ガラス、プラスチック、金属等の硬質表面や布地を使用することができる。
得られる塗膜の水との接触角は、毛髪や皮膚のダメージ改善及び塗膜の滑り性を向上し感触を向上させる観点から、好ましくは50°以上、より好ましくは60°以上、更に好ましくは70°以上、より更に好ましくは80°以上であり、そして、好ましくは180°以下、より好ましく160°以下、更に好ましくは140°以下、より更に好ましくは120°以下である。
塗膜と水との接触角は、θ/2法により測定することができる。
[化粧料]
本発明の化粧料は、本発明のナノシートを含有する。
化粧料中のナノシートの含有量は、付与される塗膜の疎水性及び安全性の観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上であり、そして、好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下、更に好ましくは5質量%以下である。
化粧料の溶媒として、水又は低級アルコール等を含む水系媒体を用いることができる。ナノシートの効果を損なわないことを限度として、化粧料分野で用いられる他の成分を含めることができる。
化粧料の具体的用途は、日焼け止め、ファンデーション、化粧下地、乳液、美容液、美容クリーム等の皮膚化粧料;コンディショナー、スタイリング剤等の毛髪化粧料が挙げられる。
化粧料の剤型には特に制限はなく、例えば液体状、泡状、ペースト状、クリーム状、固形状等、任意の剤型とすることができる。
実施例1(ナノシート分散液の製造)
20mLスクリュー管瓶(No.5、株式会社マルエム製)に、γ−シクロデキストリン(富士フイルム和光純薬株式会社製)1.0gを投入し、イオン交換水7.1gを加えてγ−シクロデキストリンを溶解した。次に、アミノ変性シリコーン(信越化学工業株式会社製、KF−8012)0.32gを添加し、中型振とう機(タイテック株式会社製、レシプロシェーカー NR−10)を用いて、室温にて振とう(振とう速度:140回/分)した。時間の経過に伴い混合液は白濁した。振とうを3日間行い、ナノシート分散液を得た。
なお、得られたナノシート分散液を遠心分離(3000rpm、10分間)して上澄み液を除去し、得られた残渣を室温で真空乾燥し、乾燥した残渣の質量をナノシートの含有量とした。得られたナノシート分散液を、各評価時にイオン交換水で希釈し、所定の濃度に調整した。
実施例2〜5及び比較例1〜3
実施例1において、表1に示す配合比としたこと以外は、実施例1と同様に処理した。
実施例2〜5及び比較例3では、ナノシートが得られたが、比較例1及び2ではナノシートは形成されなかった。結果を表1に示す。
<変性シリコーン(A)>
・A−1:アミノ変性シリコーン(信越化学工業株式会社製、KF−8012、アミノ基当量:2200g/mol、動粘度:90mm/s(25℃)、SP値:7.47(cal/cm1/2
・A−2:アミノ変性シリコーン(信越化学工業株式会社製、KF−8008、アミノ基当量:5700g/mol、動粘度:450mm/s(25℃)、SP値:7.42(cal/cm1/2
・A−3:アミノ変性シリコーン(信越化学工業株式会社製、X−22−161A、アミノ基当量:800g/mol、動粘度:25mm/s(25℃)、SP値:7.61(cal/cm1/2
<シクロデキストリン(B)>
・B−1:γ−シクロデキストリン(富士フイルム和光純薬株式会社製)
<その他>
・C−1:シリコーンオイル(信越化学工業株式会社製、KF−96−1000cs、末端トリメチルシリル基線状ジメチルポリシロキサン、動粘度:1000mm/s(25℃)、SP値:7.38(cal/cm1/2
上記で得られたナノシート分散液を用いて、以下の方法で、各種測定及び評価を行った。結果を表1に示す。
<ナノシートの表面形態の確認>
(1)前記製造例で得られたナノシート分散液をイオン交換水で希釈し、0.5質量%のナノシート分散液を調製した。得られた0.5質量%ナノシート分散液を天然マイカ基板(15×15×0.15mm、有限会社クリスタルベース製)にスピンコーターを用いて塗布し、室温で一晩乾燥させて、試料シートとした。走査型プローブ顕微鏡(SPM/AFM)(株式会社日立ハイテクノロジーズ製、汎用小型ユニット AFM5100N)を用いて、ダイナミック・フォース・モードにて作製した試料シートの表面形態を観察した。
(2)前記表面形態観察において、xy軸方向の最長の長さを求め、下記基準により、ナノシート形成の有無を評価した。
形態A:厚さが500μm以下、かつアスペクト比(xy軸方向の最長の長さ/z軸方向の長さ)が2以上であるナノシートが形成された。
形態B:厚さが500μm以下かつアスペクト比が2以上であるナノシートは形成されなかった。
<〔ジメチルシロキサンのユニット数/シクロデキストリンのモル数〕の比>
前記製造例で得られたナノシート分散液を濾過して液体を除去し、得られた残渣を室温で真空乾燥した。乾燥した残渣をイオン交換水に添加して超音波により分散させた後、PTFEタイプメンブレンフィルター(東洋濾紙株式会社製、T050A047A、孔径:0.50μm)を用いて減圧濾過し、引き続き多量の水で減圧濾過しながら洗浄した。水で洗浄した残渣を室温で真空乾燥して得た残渣を、テトラヒドロフランに添加して超音波により分散させた後、PTFEタイプメンブレンフィルター(東洋濾紙株式会社製、T050A047A、孔径:0.50μm)を用いて減圧濾過し、引き続き多量のテトラヒドロフランで減圧濾過しながら洗浄した。得られた残渣を室温で真空乾燥してナノシート粉末を得た。
得られたナノシート粉末をピリジン−d(富士フイルム和光純薬株式会社製、ピリジン−d(CN)、純度:99.5%)に溶解し、H−NMR測定(共鳴周波数400MHz、積算回数32回、緩和時間10秒)を行った。
H−NMRスペクトルにおいて、ジメチルシロキサンのメチル基に由来するシグナルは「6H:δ(ppm)0.21−0.33」であり、γ−シクロデキストリンを構成するD−グルコースの1位のCHに由来するシグナルは「8H:δ(ppm)5.65−5.75」であることから、下記式により、ナノシート中の変性シリコーン(A)のジメチルシロキサンのユニット数とシクロデキストリン(B)のモル数の比〔ジメチルシロキサンのユニット数/シクロデキストリンのモル数〕を算出した。
〔ジメチルシロキサンのユニット数/シクロデキストリンのモル数〕の比=[(δ(ppm)0.21−0.33の積分値/6)]/[(δ(ppm)5.65−5.75の積分値/8)]
<ナノシートの平均膜厚の測定>
前記表面形態の確認において得られた高さプロファイル(z軸方向の長さ)に基づき、ナノシートの上面と底面の高低差を算出し、ナノシートの厚さとした。ランダムに選出した10枚のナノシートを測定し、その平均値を算出し平均膜厚とした。
<耐水性の評価>
前記製造例で得られたナノシート分散液をイオン交換水で希釈し、0.2質量%ナノシート分散液を調製し、25℃にて24時間静置した。その後、前記表面形態の観察と同様の操作を行い、形態変化(ナノシート構造の崩壊)の有無を確認し、以下の基準で耐水性を評価した。
(評価基準)
A:形態の変化が全くない。
B:やや形態の変化があるが、ナノシート構造は崩壊していない。
C:ナノシート構造は崩壊している。
評価がB以上であれば、実使用が可能である。
<塗膜の接触角の測定>
前述の製造例で得たナノシート分散液をイオン交換水で希釈し、2質量%ナノシート分散液を調製した。2質量%ナノシート分散液をガラス基板(松浪硝子工業株式会社製、白縁磨フロストNo.2、76×26mm)にスピンコーターを用いて塗布し、室温で一晩乾燥させ、ガラス基板表面に塗膜を形成した。その後、複合体を形成していないシクロデキストリンを除去するために、基板表面を水ですすぎ、室温で乾燥した。
次に、複合体を形成していないシリコーンを除去するために、基板表面をテトラヒドロフランですすぎ、乾燥させ、ナノシートを含有する塗膜を得た。得られた塗膜上へ水を滴下し、全自動接触角計(協和界面科学株式会社製、DM−701)を用いて、θ/2法により接触角を測定し、5回測定の平均値を塗膜上の水滴の接触角(°)とした。
Figure 2021155356
表1から、本発明のナノシートは、簡便に製造でき、十分に薄く、安全性、耐水性に優れていることが分かる。また、本発明のナノシートを含有する塗膜は、疎水性に優れていることが分かる。
これに対して、本発明に係る変性シリコーン又はシクロデキストリンを用いていない比較例1〜2では、ナノシートを製造することができなかった。
また、未変性シリコーンを用いた比較例3では、十分に薄いナノシートを製造することができず、得られた塗膜も疎水性に劣るものであった。

Claims (11)

  1. 溶解度パラメータ(SP値)が6(cal/cm1/2以上8.0(cal/cm1/2未満の変性シリコーン(A)、及びをシクロデキストリン又はその誘導体(成分B)を含む複合体から構成されてなる、ナノシート。
  2. 変性シリコーン(A)のジアルキルシロキサンのユニット数とシクロデキストリン又はその誘導体(B)のモル数の比〔変性シリコーン(A)のジアルキルシロキサンのユニット数/シクロデキストリン又はその誘導体(B)のモル数〕が、1以上10以下である、請求項1に記載のナノシート。
  3. 変性シリコーン(A)が、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、カルビノール変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、及び(メタ)アクリル変性シリコーンから選ばれる少なくとも1種である、請求項1又は2に記載のナノシート。
  4. アミノ変性シリコーンが、ポリジメチルシロキサンの片末端又は両末端にアミノ基が結合した変性シリコーンである、請求項3に記載のナノシート。
  5. アミノ変性シリコーンが、ポリジメチルシロキサンの両末端にアミノ基が結合した変性シリコーンである、請求項3又は4に記載のナノシート。
  6. アミノ変性シリコーンのアミノ基当量が、200g/mol以上10000g/mol以下である、請求項3〜5のいずれかに記載のナノシート。
  7. 厚さが0.5nm以上500nm以下である、請求項1〜6のいずれかに記載のナノシート。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のナノシートを含有する、塗膜。
  9. 水との接触角が50°以上180°以下である、請求項8に記載の塗膜。
  10. 請求項1〜7のいずれかに記載のナノシートを含有する、化粧料。
  11. 溶解度パラメータ(SP値)が6(cal/cm1/2以上8.0(cal/cm1/2未満である変性シリコーン(A)、及びシクロデキストリン又はその誘導体(B)を、水の存在下で混合する工程を有する、ナノシートの製造方法。
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