JP2021154322A - 接合方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】材種の異なる支柱及び部材を好適に接合することができ、回転ツールの通過位置を把握することができる接合方法を提供する。【解決手段】支柱段差部17を形成する準備工程と、支柱15に部材3を載置する載置工程と、回転する攪拌ピンF2を部材3に挿入し、平坦面F3を部材3のみに接触させつつ、突起部F4の先端面を段差底面17aと同一の深さか、それよりもわずかに深く挿入し、底面F1aを部材3に接触させつつ、攪拌ピンF2の外周面を支柱15の少なくとも上側にわずかに接触させた状態で、設定移動ルートL1に沿って回転ツールFを一周させて第一突合せ部J1に対して摩擦攪拌しつつ、塑性化領域W1内の段差側面17bに近接する部位に所定幅の粗密部Zを形成する本接合工程と、を含み、本接合工程において、開始位置SPから攪拌ピンF2を挿入し、進行方向に移動させつつ徐々に押入する。【選択図】図5
Description
本発明は、接合方法に関する。
摩擦攪拌接合を利用した液冷ジャケットの製造方法が行われている。例えば、特許文献1には、液冷ジャケットの製造方法が開示されている。図15は、従来の液冷ジャケットの製造方法を示す断面図である。従来の液冷ジャケットの製造方法では、アルミニウム合金製のジャケット本体101の段差部に設けられた段差側面101cと、アルミニウム合金製の封止体102の側面102cとを突き合わせて形成された突合せ部J10に対して摩擦攪拌接合を行うというものである。また、従来の液冷ジャケットの製造方法では、回転ツールFDの攪拌ピンFD2のみを突合せ部J10に挿入して摩擦攪拌接合を行っている。また、従来の液冷ジャケットの製造方法では、回転ツールFDの回転中心軸線XAを突合せ部J10に重ねて相対移動させるというものである。
ここで、ジャケット本体101は複雑な形状となりやすく、例えば、4000系アルミニウム合金の鋳造材で形成し、封止体102のように比較的単純な形状のものは、1000系アルミニウム合金の展伸材で形成するというような場合がある。このように、アルミニウム合金の材種の異なる部材同士を接合して、液冷ジャケットを製造する場合がある。このような場合は、ジャケット本体101の方が封止体102よりも硬度が高くなることが一般的であるため、図15のように摩擦攪拌接合を行うと、攪拌ピンFD2が封止体102側から受ける材料抵抗に比べて、ジャケット本体101側から受ける材料抵抗が大きくなる。そのため、回転ツールFDの攪拌ピンFD2によって異なる材種をバランスよく攪拌することが困難となり、接合後の塑性化領域に空洞欠陥が発生し接合強度が低下するという問題がある。
また、攪拌ピンFD2を突合せ部J10に挿入する際、所定の深さとなるまで鉛直方向に攪拌ピンFD2を押入するため、摩擦攪拌の開始位置における摩擦熱が過大となる。これにより、当該開始位置において、ジャケット本体101側の金属が封止体102に混入しやすくなり、接合不良の一因となるという問題がある。
一方、攪拌ピンFD2を突合せ部J10から引き抜いて離脱させる際、鉛直方向に攪拌ピンFD2を引き抜くため、摩擦攪拌の終了位置における摩擦熱が過大となる。これにより、当該終了位置において、ジャケット本体101側の金属が封止体102に混入しやすくなり、接合不良の一因となるという問題がある。
また、液冷ジャケットが完成した後に、例えば、超音波探傷検査を行うことにより液冷ジャケットの品質管理を行う場合ある。このとき、超音波探傷検査による接合不良の有無は把握することができるが、回転ツールFDがどの位置を通過したか把握することができないという問題がある。
このような観点から、本発明は、材種の異なる支柱及び部材を好適に接合することができるとともに、回転ツールの通過位置を把握することができる接合方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明は、支柱と、前記支柱の先端が挿入される孔部を有する部材とを摩擦攪拌で接合する接合方法であって、前記支柱は、第一アルミニウム合金で形成されており、前記部材は第二アルミニウム合金で形成されており、前記第一アルミニウム合金は前記第二アルミニウム合金よりも硬度が高い材料であり、摩擦攪拌で用いる回転ツールは、ショルダ部を備え、前記ショルダ部の底面の中央から垂下する攪拌ピンを備えており、前記攪拌ピンは、先細りのテーパー状となっており、前記攪拌ピンは、その先端に回転中心軸線に垂直な平坦面を有するとともに、前記平坦面から突出する突起部を備え、前記支柱の先端に段差底面と、当該段差底面から前記支柱の先端が先細りとなるように斜めに立ち上がる段差側面とを有する支柱段差部を形成する準備工程と、前記支柱に前記部材を載置することにより、前記支柱段差部の段差側面と前記孔部の孔壁とを突き合せた際に隙間があるように第一突合せ部を形成するとともに、前記段差底面と前記部材の裏面とが重ね合わされた第二突合せ部を形成する載置工程と、回転する前記攪拌ピンを前記部材に挿入し、前記攪拌ピンの前記平坦面を前記部材のみに接触させつつ、前記突起部の先端面を前記段差底面と同一の深さか、それよりもわずかに深く挿入し、前記ショルダ部の底面を前記部材の表面に接触させつつ、前記攪拌ピンの外周面を前記支柱の少なくとも上側にわずかに接触させた状態で、前記部材の表面に設定された設定移動ルートに沿って回転ツールを一周させて前記第一突合せ部に対して摩擦攪拌しつつ、塑性化領域内の前記段差側面に近接する部位に所定幅の粗密部を形成する本接合工程と、を含み、前記本接合工程において、前記設定移動ルート上に設定した開始位置から回転する前記攪拌ピンを挿入し、進行方向に移動させつつ所定の深さとなるまで徐々に前記攪拌ピンを押入することを特徴とする。
また、本発明は、支柱と、前記支柱の先端が挿入される孔部を有する部材とを摩擦攪拌で接合する接合方法であって、前記支柱は、第一アルミニウム合金で形成されており、前記部材は第二アルミニウム合金で形成されており、前記第一アルミニウム合金は前記第二アルミニウム合金よりも硬度が高い材料であり、摩擦攪拌で用いる回転ツールは、ショルダ部を備え、前記ショルダ部の底面の中央から垂下する攪拌ピンを備えており、前記攪拌ピンは、先細りのテーパー状となっており、前記攪拌ピンは、その先端に回転中心軸線に垂直な平坦面を有するとともに、前記平坦面から突出する突起部を備え、前記支柱の先端に段差底面と、当該段差底面から前記支柱の先端が先細りとなるように斜めに立ち上がる段差側面とを有する支柱段差部を形成する準備工程と、前記支柱に前記部材を載置することにより、前記支柱段差部の段差側面と前記孔部の孔壁とを突き合せた際に隙間があるように第一突合せ部を形成するとともに、前記段差底面と前記部材の裏面とが重ね合わされた第二突合せ部を形成する載置工程と、回転する前記攪拌ピンを前記部材に挿入し、前記攪拌ピンの前記平坦面を前記部材のみに接触させつつ、前記突起部の先端面を前記段差底面と同一の深さか、それよりもわずかに深く挿入し、前記ショルダ部の底面を前記部材の表面に接触させつつ、前記攪拌ピンの外周面を前記支柱の少なくとも上側にわずかに接触させた状態で、前記部材の表面に設定された設定移動ルートに沿って前記回転ツールを一周させて前記第一突合せ部に対して摩擦攪拌しつつ、塑性化領域内の前記段差側面に近接する部位に所定幅の粗密部を形成する本接合工程と、を含み、前記本接合工程において、回転する前記攪拌ピンを前記設定移動ルートよりもさらに前記支柱から離間した側に設定した開始位置に挿入した後、前記回転ツールの回転中心軸線を前記設定移動ルートと重複する位置まで移動させつつ所定の深さとなるまで前記攪拌ピンを徐々に押入することを特徴とする。
また、本発明は、支柱と、前記支柱の先端が挿入される孔部を有する部材とを摩擦攪拌で接合する接合方法であって、前記支柱は、第一アルミニウム合金で形成されており、前記部材は第二アルミニウム合金で形成されており、前記第一アルミニウム合金は前記第二アルミニウム合金よりも硬度が高い材料であり、摩擦攪拌で用いる回転ツールは、ショルダ部を備え、前記ショルダ部の底面の中央から垂下する攪拌ピンを備えており、前記攪拌ピンは、先細りのテーパー状となっており、前記攪拌ピンは、その先端に回転中心軸線に垂直な平坦面を有するとともに、前記平坦面から突出する突起部を備え、前記支柱の先端に段差底面と、当該段差底面から前記支柱の先端が先細りとなるように斜めに立ち上がる段差側面とを有する支柱段差部を形成する準備工程と、前記支柱に前記部材を載置することにより、前記支柱段差部の段差側面と前記孔部の孔壁とを突き合せた際に隙間があるように第一突合せ部を形成するとともに、前記段差底面と前記部材の裏面とが重ね合わされた第二突合せ部を形成する載置工程と、回転する前記攪拌ピンを前記部材に挿入し、前記攪拌ピンの前記平坦面を前記部材のみに接触させつつ、前記突起部の先端面を前記段差底面と同一の深さか、それよりもわずかに深く挿入し、前記ショルダ部の底面を前記部材の表面に接触させつつ、前記攪拌ピンの外周面を前記支柱の少なくとも上側にわずかに接触させた状態で、前記部材の表面に設定された設定移動ルートに沿って前記回転ツールを一周させて前記第一突合せ部に対して摩擦攪拌しつつ、塑性化領域内の前記段差側面に近接する部位に所定幅の粗密部を形成する本接合工程と、を含み、前記本接合工程において、前記設定移動ルート上に終了位置を設定し、前記第一突合せ部に対する摩擦攪拌の後、前記回転ツールを前記終了位置に移動させつつ前記攪拌ピンを徐々に引き抜いて前記終了位置で前記部材から前記回転ツールを離脱させることを特徴とする。
また、本発明は、支柱と、前記支柱の先端が挿入される孔部を有する部材とを摩擦攪拌で接合する接合方法であって、前記支柱は、第一アルミニウム合金で形成されており、前記部材は第二アルミニウム合金で形成されており、前記第一アルミニウム合金は前記第二アルミニウム合金よりも硬度が高い材料であり、摩擦攪拌で用いる回転ツールは、ショルダ部を備え、前記ショルダ部の底面の中央から垂下する攪拌ピンを備えており、前記攪拌ピンは、先細りのテーパー状となっており、前記攪拌ピンは、その先端に回転中心軸線に垂直な平坦面を有するとともに、前記平坦面から突出する突起部を備え、前記支柱の先端に段差底面と、当該段差底面から前記支柱の先端が先細りとなるように斜めに立ち上がる段差側面とを有する支柱段差部を形成する準備工程と、前記支柱に前記部材を載置することにより、前記支柱段差部の段差側面と前記孔部の孔壁とを突き合せた際に隙間があるように第一突合せ部を形成するとともに、前記段差底面と前記部材の裏面とが重ね合わされた第二突合せ部を形成する載置工程と、回転する前記攪拌ピンを前記部材に挿入し、前記攪拌ピンの前記平坦面を前記部材のみに接触させつつ、前記突起部の先端面を前記段差底面と同一の深さか、それよりもわずかに深く挿入し、前記ショルダ部の底面を前記部材の表面に接触させつつ、前記攪拌ピンの外周面を前記支柱の少なくとも上側にわずかに接触させた状態で、前記部材の表面に設定された設定移動ルートに沿って前記回転ツールを一周させて前記第一突合せ部に対して摩擦攪拌しつつ、塑性化領域内の前記段差側面に近接する部位に所定幅の粗密部を形成する本接合工程と、を含み、前記本接合工程において、前記設定移動ルートよりもさらに前記支柱から離間した側に終了位置を設定し、前記第一突合せ部に対する摩擦攪拌の後、前記回転ツールを前記終了位置に移動させつつ前記攪拌ピンを徐々に引き抜いて前記終了位置で前記部材から前記回転ツールを離脱させることを特徴とする。
かかる接合方法によれば、部材と攪拌ピンとの摩擦熱によって第一突合せ部の主として部材側の第二アルミニウム合金が攪拌されて塑性流動化される。そのため、第一突合せ部において支柱段差部の段差側面と孔部の孔壁とを接合することができる。また、攪拌ピンの外周面を支柱の少なくとも上側にわずかに接触させるに留めるため、支柱から部材への第一アルミニウム合金の混入を極力少なくすることができる。これにより、第一突合せ部においては主として部材側の第二アルミニウム合金が摩擦攪拌されるため、接合強度の低下を抑制することができる。
また、回転ツールを設定移動ルート上で移動させつつ所定の深さとなるまで攪拌ピンを徐々に押入することにより、設定移動ルートの一点で摩擦熱が過大になるのを防ぐことができる。
また、回転ツールを設定移動ルートと重複する位置まで移動させながら所定の深さとなるまで攪拌ピンを徐々に押入することにより、設定移動ルート上で摩擦熱が過大になるのを防ぐことができる。
また、回転ツールを設定移動ルートと重複する位置まで移動させながら所定の深さとなるまで攪拌ピンを徐々に押入することにより、設定移動ルート上で摩擦熱が過大になるのを防ぐことができる。
また、回転ツールを設定移動ルート上で移動させつつ攪拌ピンを徐々に引き抜くことにより、設定移動ルートの一点で摩擦熱が過大になるのを防ぐことができる。
また、回転ツールを設定移動ルートと重複する位置から移動させながら攪拌ピンを徐々に引き抜くことにより、設定移動ルート上で摩擦熱が過大になるのを防ぐことができる。
また、回転ツールを設定移動ルートと重複する位置から移動させながら攪拌ピンを徐々に引き抜くことにより、設定移動ルート上で摩擦熱が過大になるのを防ぐことができる。
また、所定幅の粗密部をあえて形成することで、探傷検査によって攪拌ピンの通過位置を把握することができる。これにより、品質管理作業をより容易に行うことができる。
また、突起部の周りで巻き上げられた塑性流動材は平坦面で押さえられるため、第二突合せ部の酸化被膜を確実に分断することができる。これにより、第二突合せ部の接合強度を高めることができる。
また、前記準備工程では、前記部材の厚さを前記支柱段差部の段差側面の高さ寸法よりも大きくなるように設定することが好ましい。
かかる接合方法によれば、本接合工程における接合部の金属不足を防ぐことができる。
。
また、前記本接合工程では、前記回転ツールのアドバンシング側が前記支柱側となるように前記回転ツールの進行方向及び回転方向を設定することが好ましい。
また、前記本接合工程では、前記回転ツールのアドバンシング側が前記支柱側となるように前記回転ツールの進行方向及び回転方向を設定することが好ましい。
かかる接合方法によれば、第一突合せ部の周囲における攪拌ピンによる攪拌作用が高まり、第一突合せ部における温度上昇が期待でき、第一突合せ部において段差側面と部材とをより確実に接合することができる。
本発明に係る接合方法によれば、材種の異なる支柱及び部材を好適に接合することができるとともに、回転ツールの通過位置を把握することができる。
本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら説明する。本発明は、下記の実施形態のみに限定されるものではない。また、各実施形態における構成要素は、一部又は全部を適宜組み合わせることができる。まずは、本実施形態に係る液冷ジャケットの接合方法で用いる回転ツールについて説明する。回転ツールは、摩擦攪拌接合に用いられるツールである。図1に示すように、回転ツールFは、例えば工具鋼で形成されており、ショルダ部F1と、攪拌ピンF2と、平坦面F3と、突起部F4とで構成されている。ショルダ部F1の底面F1aは、塑性流動化した金属を押える部位である。ショルダ部F1は円柱状を呈する。
攪拌ピンF2は、ショルダ部F1の底面F1aの中央から垂下しており、ショルダ部F1と同軸になっている。攪拌ピンF2はショルダ部F1から離間するにつれて先細りのテーパー状となっている。攪拌ピンF2の外周面には螺旋溝が刻設されている。本実施形態では、回転ツールFを右回転させるため、螺旋溝を基端から先端に向けて左回りに刻設する。
なお、回転ツールFを左回転させる場合は、螺旋溝を基端から先端に向けて右回りに刻設する。このようにすると、摩擦攪拌接合によって塑性流動化した金属が螺旋溝に導かれて攪拌ピンF2の先端側に移動する。これにより、被接合金属部材(ジャケット本体2、封止体3)から溢れ出る金属を少なくすることができる。
突起部F4は、平坦面F3の中央から下方に突出した部位である。突起部F4の形状は特に限定されないが、例えば円柱状となっている。突起部F4の側面と、平坦面F3とで段差部が形成されている。
つまり、攪拌ピンF2の外面は、先細りとなる外周面と、先端に形成された平坦面F3と、平坦面F3の中央部から下方に突出する突起部F4とで構成されている。側面視した場合において、回転中心軸線Xと攪拌ピンF2の外周面のなす傾斜角度αは、例えば5°〜40°の範囲で適宜設定すればよい。
回転ツールFは、摩擦攪拌装置の回転軸に取り付けられる。なお、回転ツールFは、例えば先端にスピンドルユニット等の回転駆動手段を備えたロボットアームに取り付けてもよい。これにより、回転ツールFの回転中心軸線X(図5参照)を自在に傾斜させることができる。
[第一実施形態]
次に、本発明の第一実施形態に係る接合方法について図面を参照して説明する。図2に示すように、本実施形態の接合方法は、支柱15と部材(以下、「封止体」とも言う。)3を摩擦攪拌で接合するというものであるが、ここでは、支柱15を備えたジャケット本体2と、封止体3とを接合する場合を例示する。本発明は、支柱と部材とを接合する接合方法であって、支柱の形状や部材の形状、用途等は特に制限されるものではない。
次に、本発明の第一実施形態に係る接合方法について図面を参照して説明する。図2に示すように、本実施形態の接合方法は、支柱15と部材(以下、「封止体」とも言う。)3を摩擦攪拌で接合するというものであるが、ここでは、支柱15を備えたジャケット本体2と、封止体3とを接合する場合を例示する。本発明は、支柱と部材とを接合する接合方法であって、支柱の形状や部材の形状、用途等は特に制限されるものではない。
本実施形態の接合方法は、ジャケット本体2と、封止体3とを摩擦攪拌接合して液冷ジャケット1を製造するものである。液冷ジャケット1は、封止体3の上に発熱体(図示省略)を設置するとともに、内部に流体を流して発熱体と熱交換を行う部材である。なお、以下の説明における「表面」とは、「裏面」の反対側の面という意味である。
本実施形態に係る接合方法は、準備工程と、載置工程と、本接合工程と、を行う。準備工程は、ジャケット本体2と封止体3とを準備する工程である。ジャケット本体2は、底部10と、周壁部11と、複数の支柱15と、で主に構成されている。ジャケット本体2は、第一アルミニウム合金を主に含んで形成されている。第一アルミニウム合金は、例えば、JISH5302 ADC12(Al-Si-Cu系)等のアルミニウム合金鋳造材を用いている。
図2に示すように、底部10は、平面視矩形を呈する板状部材である。周壁部11は、底部10の周縁部から矩形枠状に立ち上がる壁部である。周壁部11の内周縁には周壁段差部12が形成されている。周壁段差部12は、段差底面12aと、段差底面12aから立ち上がる段差側面12bとで構成されている。図2に示すように、段差側面12bは、段差底面12aから開口部に向かって外側に広がるように傾斜している。段差側面12bの傾斜角度β(図3)は適宜設定すればよいが、例えば、鉛直面に対して3°〜30°になっている。底部10及び周壁部11で凹部13が形成されている。
図2に示すように、支柱15は、底部10から垂直に立ちあがっている。支柱15の本数は特に制限がされないが、本実施形態では4本形成されている。また、支柱15の形状は本実施形態では円柱状になっているが、角柱など他の形状であってもよい。支柱15の先端には突出部16が形成されている。突出部16の形状は特に制限されないが、本実施形態では円錐台状になっている。突出部16の高さは、封止体3の板厚よりも小さくなっている。
突出部16が形成されることにより、支柱15の先端には支柱段差部17が形成されている。支柱段差部17は、段差底面17aと、段差底面17aから立ち上がる段差側面17bとで構成されている。段差底面17aは、周壁段差部12の段差底面12aと同じ高さ位置に形成されている。段差側面17bの高さ寸法は、封止体3の板厚よりも小さくなっている。段差側面17bは、先端に向かうにつれて先細りとなるように、孔壁4aから離間するように傾斜している。
封止体3は、ジャケット本体2の開口部を封止する板状部材である。封止体3は、周壁段差部12に載置される大きさになっている。封止体3の板厚は、段差側面12bの高さよりも大きくなっている。封止体3には、支柱15と対応する位置に孔部4が形成されている。孔部4は突出部16が嵌め合わされるように形成されている。封止体3は、第二アルミニウム合金を主に含んで形成されている。第二アルミニウム合金は、第一アルミニウム合金よりも硬度の低い材料である。第二アルミニウム合金は、例えば、JIS A1050,A1100,A6063等のアルミニウム合金展伸材で形成されている。なお、本明細書において硬度はブリネル硬さをいい、JIS Z 2243に準じた方法によって測定することができる。
載置工程は、図3に示すように、ジャケット本体2に封止体3を載置する工程である。載置工程では、段差底面12aに封止体3の裏面3bを載置する。段差側面12bと封止体3の外周側面3cとが突き合わされて突合せ部J11が形成される。また、段差底面12aと、封止体3の裏面3bとが突き合わされて突合せ部J12が形成される。
また、載置工程によって孔部4の孔壁4aと支柱段差部17の段差側面17bとが突き合わされて第一突合せ部J1が形成される。第一突合せ部J1は、孔壁4aと支柱段差部17の段差側面17bとが断面略V字状の隙間をあけて突き合わされる場合を含み得る。さらに、封止体3の裏面3bと支柱段差部17の段差底面17aとが突き合わされて第二突合せ部J2が形成される。
本接合工程は、図4及び図5に示すように、回転ツールFを用いて第一突合せ部J1を摩擦攪拌接合する工程である。本接合工程では、開始位置SPから中間点S1(図10参照)までの押入区間と、設定移動ルートL1上の中間点S1から一周廻って中間点S2(図10参照)までの本区間と、中間点S2から終了位置EP(図10参照)までの離脱区間の三つの区間を連続して摩擦攪拌する。中間点S1,S2は、設定移動ルートL1上に設定されている。
設定移動ルートL1は、環状を呈しており、突出部16を囲むように設定される。設定移動ルートL1は、孔部4の孔壁4aよりも外側に設定されるのがよいが、孔壁4aの内側や孔壁4aの位置に設定されてもよい。設定移動ルートL1から孔壁4aまでの距離は、一定であるのがよい(つまり、設定移動ルートL1と孔壁4aとは同心円であるのがよい)。押入区間では、設定移動ルートL1上に設定した開始位置SPに右回転した攪拌ピンF2を挿入し、進行方向に移動させつつ所定の深さとなるまで攪拌ピンF2を下降させて封止体3に徐々に押入する。
中間点S1に達したらそのまま本区間の摩擦攪拌接合に移行する。図4及び図5に示すように、本区間では、回転中心軸線Xと設定移動ルートL1とが重なるようにしつつ所定の深さで回転ツールFを移動させる。「所定の深さ」とは、設定移動ルートL1上の中間点S1から中間点S2までの本区間において攪拌ピンF2を差し込む深さをいう。
図5に示すように、本区間では、回転ツールFの回転中心軸線Xを鉛直線(鉛直面)と平行にした状態で摩擦攪拌を行う。段差側面17bの傾斜角度γ(図3参照)は、攪拌ピンF2の外周面の傾斜角度α(図1参照)よりも小さく設定している。本区間では、ショルダ部F1の底面F1aを封止体3の表面3aに接触させつつ、攪拌ピンF2の外周面の上側を支柱段差部17の段差側面17bの上部にわずかに接触させ、さらには攪拌ピンF2の外周面の下側を支柱段差部17の段差側面17bに接触させないように設定する。また、攪拌ピンF2の平坦面F3を封止体3のみに接触させつつ、突起部F4の先端面を支柱段差部17の段差底面17aよりもわずかに深い位置となるように挿入する。なお、攪拌ピンF2の平坦面F3を封止体3のみに接触させつつ、突起部F4の先端面を支柱段差部17の段差底面17aと同一の高さ位置となるように挿入してもよい。
この状態で、第一突合せ部J1に沿って回転ツールFを左回りに移動させる際に封止体3の第二アルミニウム合金を前記の第一突合せ部J1の隙間に流入させながら摩擦攪拌を行う。このとき、少なくとも攪拌ピンF2の外周面F10と支柱段差部17の段差側面17bとの接触により、支柱15側の第一アルミニウム合金がわずかに削り取られ、第一アルミニウム合金が封止体3側に混入する。回転ツールFの移動軌跡には摩擦攪拌された金属が硬化することにより塑性化領域W1が形成される。
図6に示すように、本接合工程を行うと、回転ツールFの移動軌跡に塑性化領域W1が形成されるとともに、塑性化領域W1の下部のうち段差側面17bの内側近傍に粗密部Zが形成される。粗密部Zは、塑性流動材の攪拌が不十分な領域であって、他の部位よりも塑性流動材が粗密になっている領域である。粗密部Zは、塑性化領域W1の長手方向において連続的又は断続的に形成されている。この粗密部Zを利用して、液冷ジャケット1の探傷検査を行うことができる。探傷検査には、超音波探傷装置(例えば、超音波映像装置(SAT)株式会社日立ハイテクノロジーズ製)を用いる。
図7に示すように、検査結果画面Rの中で、液冷ジャケット1の中空部Uは色付きで表示され、支柱15と区別される。支柱15の中の、突出部16の内周には、粗密部Zが色付きで、枠状かつ線状に表示されている。つまり、検査結果画面Rに粗密部Zが表示されることで、突出部16の全周に亘って回転ツールFが通過していることが特定できる。突出部16と粗密部Zの間は塑性化領域W1に相当する部位である。
ここで、粗密部Zの幅Zwは400μm以下、好ましくは300μm以下、より好ましくは200μm以下に設定することが好ましい。粗密部Zの幅Zwが400μmを超えると第一突合せ部J1の接合強度が不十分になるおそれがある。換言すると、粗密部Zの幅Zwが400μm以下であれば十分な接合強度が得られる。一方、粗密部Zの幅Zwは100μm以上であることが好ましい。粗密部Zの幅Zwが100μm未満であると超音波探傷装置で、粗密部Z部分が検査結果画面Rに表示されないおそれがある。
図5に示すように、本接合工程において、攪拌ピンF2の外周面と段差側面12bとが接触する領域と、接触しない領域との割合は本実施形態では、2:8くらいになっているが、ジャケット本体2と封止体3とが所望の強度で接合されつつ、前記した所定幅の粗密部Zが形成される範囲で適宜設定すればよい。換言すると、攪拌ピンF2の外周面の傾斜角度α、支柱段差部17の段差側面17bの傾斜角度γ、攪拌ピンF2の回転中心軸線Xの位置(幅方向の位置)は、支柱15と封止体3とが所望の強度で接合されつつ、前記した所定幅の粗密部Zが形成される範囲で適宜設定すればよい。
図8に示すように、攪拌ピンF2の外周面と段差側面12bとが離間していると接合できないか、若しくは接合強度が低下するおそれがあるため、少なくとも段差側面17bの上部に攪拌ピンF2を接触させることが好ましい。また、図9に示すように、攪拌ピンF2と段差側面17bとの接触代が大きくなると、硬度が高い支柱15の金属が硬度の低い封止体3側に多く流入するため、支柱15と封止体3との攪拌のバランスが悪くなり、接合強度が低下するおそれがある。また、段差底面17a付近において、攪拌ピンF2の外周面と段差側面17bとが近接しすぎても、又は、離間しすぎても上記した所定幅の粗密部Zを形成することが困難となる。
図10に示すように、設定移動ルートL1に沿って回転ツールFを突出部16の廻りに一周させて中間点S2に達したら、そのまま離脱区間に移行する。離脱区間では、設定移動ルートL1上に設定した終了位置EPに回転ツールFを移動させつつ攪拌ピンF2を上昇させて徐々に引き抜き、終了位置EPで封止体3から回転ツールFを離脱させる。なお、図11に示すように、設定移動ルートL1よりもさらに支柱15から離間した側(つまり、設定移動ルートL1の外側)に終了位置EPを設定してもよい。その場合でも、設定移動ルートL1に沿って回転ツールFを突出部16の廻りに一周させた後に、設定移動ルートL1の外側に設定した終了位置EPに回転ツールFを移動させつつ攪拌ピンF2を封止体3から徐々に引き抜き、終了位置EPで封止体3から回転ツールFを離脱させる。
以上説明した本実施形態に係る接合方法によれば、封止体(部材)3と攪拌ピンF2との摩擦熱によって第一突合せ部J1の主として封止体3側の第二アルミニウム合金が攪拌されて塑性流動化される。そのため、第一突合せ部J1において支柱段差部17の段差側面17bと孔部4の孔壁4aとを接合することができる。同様に第一突合せ部J1において支柱段差部17の段差底面17aと封止体3の裏面3bとを接合することができる。また、攪拌ピンF2の外周面F10を支柱段差部17の段差側面17bの少なくとも上側にわずかに接触させるに留めるため、支柱15から封止体3への第一アルミニウム合金の混入を極力少なくすることができる。これにより、第一突合せ部J1においては主として封止体3側の第二アルミニウム合金が摩擦攪拌されるため、接合強度の低下を抑制することができる。
また、図10および図11に示す本接合工程の押入区間では、回転ツールFを設定移動ルートL1上で移動させつつ所定の深さとなるまで攪拌ピンF2を徐々に押入することにより、設定移動ルートL1の一点で摩擦熱が過大になるのを防ぐことができる。また、図10に示す本接合工程の離脱区間では、回転ツールFを設定移動ルートL1上で移動させつつ攪拌ピンF2を徐々に引き抜くことにより、設定移動ルートL1の一点で摩擦熱が過大になるのを防ぐことができる。
また、図11に示す本接合工程の離脱区間では、回転ツールFを設定移動ルートL1と重複する位置から移動させながら攪拌ピンF2を徐々に引き抜くことにより、設定移動ルートL1上で摩擦熱が過大になるのを防ぐことができる。これにより、設定移動ルートL1上において、支柱15の第一アルミニウム合金が封止体(部材)3側に混入するのを抑制することができる。
また、攪拌ピンF2においては、平坦面F3から突出する突起部F4が形成されている。つまり、攪拌ピンF2の平坦面F3と突起部F4とで段差部が形成されている。そのため、突起部F4の周りで巻き上げられた塑性流動材は平坦面F3で押さえられるため、第二突合せ部J2の酸化被膜を確実に分断することができる。これにより、第二突合せ部J2の接合強度を高めることができる。また、攪拌ピンF2の外周面及び段差側面17bを傾斜するように形成することで、攪拌ピンF2と段差側面17bとが大きく接触することを回避することができる。
また、突起部F4の先端面を段差底面17aと同一かそれよりもわずかに深く挿入するため、第二突合せ部J2における接合強度を高めつつ、ジャケット本体2から封止体3への金属の混入を極力少なくすることができる。また、ショルダ部F1の底面F1aを封止体3の表面3aに接触させることにより、バリの発生を抑制することができる。また、所定幅の粗密部Zをあえて形成することで、探傷検査によって攪拌ピンF2の通過位置を把握することができる。これにより、品質管理作業をより容易に行うことができる。
また、本接合工程では、回転ツールFの回転方向及び進行方向は適宜設定すればよいが、回転ツールFの移動軌跡に形成される塑性化領域W1のうち、支柱15側がシアー側となり、封止体3側がフロー側となるように回転ツールFの回転方向及び進行方向を設定した。支柱15側がシアー側となるように設定することで、第一突合せ部J1の周囲における攪拌ピンF2による攪拌作用が高まり、第一突合せ部J1における温度上昇が期待でき、第一突合せ部J1において段差側面17bと封止体3とをより確実に接合することができる。
なお、シアー側(Advancing side:アドバンシング側)とは、被接合部に対する回転ツールの外周の相対速度が、回転ツールの外周における接線速度の大きさに移動速度の大きさを加算した値となる側を意味する。一方、フロー側(Retreating side:リトリーティング側)とは、回転ツールの移動方向の反対方向に回転ツールが回動することで、被接合部に対する回転ツールの相対速度が低速になる側を言う。
また、準備工程において、封止体3の厚さを支柱段差部17の段差側面17bの高さ寸法よりも大きくなるように設定している。かかる接合方法によれば、接合部の金属不足を防ぐことができる。また、本接合工程では、第一突合せ部J1に沿って回転ツールFを移動させ支柱15の周りを一周させて摩擦攪拌を行うため、接合強度を高めることができるとともに、第一突合せ部J1の水密性及び気密性を高めることができる。
なお、本接合工程において、突合せ部J11,J12に対しては、例えば、摩擦攪拌などの方法により適宜接合すればよい。
[第二実施形態]
本発明の第二実施形態に係る接合方法について、図面を参照して詳細に説明する。第一実施形態との違いは本接合工程であるので、以下では本接合工程での相違点について説明を行い、準備工程および載置工程の説明を省略する。
本発明の第二実施形態に係る接合方法について、図面を参照して詳細に説明する。第一実施形態との違いは本接合工程であるので、以下では本接合工程での相違点について説明を行い、準備工程および載置工程の説明を省略する。
本実施形態の本接合工程では、第一実施形態と比較して開始位置SPの設定が異なる。第一実施形態では、図4に示すように設定移動ルートL1上に開始位置SPを設定していたが、第二実施形態では、図12に示すように設定移動ルートL1よりもさらに支柱15から離間した側(つまり、設定移動ルートL1の外側)に開始位置SPを設定する。本実施形態では、設定移動ルートL1の外側に設定した開始位置SPに右回転した攪拌ピンF2のみを挿入し、回転ツールFの回転中心軸線Xを設定移動ルートL1上の中間点S1に移動させつつ所定の深さとなるまで攪拌ピンF2を下降させて封止体3に徐々に押入する。そして、ショルダ部F1の底面F1aを封止体3の表面3aに接触させつつ突出部16に対して左回りに回転ツールFを移動させる。言い換えると、ショルダ部F1の底面F1aと突出部16とは離間した状態で摩擦攪拌を行う。回転ツールFの移動軌跡には摩擦攪拌された金属が硬化することにより塑性化領域W1が形成される。
図13に示すように、設定移動ルートL1に沿って回転ツールFを突出部16の廻りに一周させたら、設定移動ルートL1上に設定した終了位置EPに回転ツールFを移動させつつ中間点S2から攪拌ピンF2を上昇させて封止体3から徐々に引き抜き、終了位置EPで封止体3から回転ツールFを離脱させる。なお、図14に示すように、設定移動ルートL1よりもさらに支柱15から離間した側(つまり、設定移動ルートL1の外側)に終了位置EPを設定してもよい。その場合でも、設定移動ルートL1に沿って回転ツールFを突出部16の廻りに一周させた後に、設定移動ルートL1の外側に設定した終了位置EPに回転ツールFを移動させつつ中間点S2から攪拌ピンF2を上昇させて封止体3から徐々に引き抜き、終了位置EPで封止体3から回転ツールFを離脱させる。
以上説明した本実施形態に係る接合方法によっても第一実施形態と略同等の効果を奏することができる。例えば、図13および図14に示す本接合工程の押入区間では、回転ツールFを設定移動ルートL1と重複する位置まで移動させながら所定の深さとなるまで攪拌ピンF2を徐々に押入することにより、設定移動ルートL1上で摩擦熱が過大になるのを防ぐことができる。
また、図13に示す本接合工程の離脱区間では、回転ツールFを設定移動ルートL1上で移動させつつ攪拌ピンF2を徐々に引き抜くことにより、設定移動ルートL1の一点で摩擦熱が過大になるのを防ぐことができる。また、図14に示す本接合工程の離脱区間では、回転ツールFを設定移動ルートL1と重複する位置から移動させながら攪拌ピンF2を徐々に引き抜くことにより、設定移動ルートL1上で摩擦熱が過大になるのを防ぐことができる。
これにより、設定移動ルートL1上において、支柱15の第一アルミニウム合金が封止体(部材)3側に混入するのを抑制することができる。
1 液冷ジャケット
2 ジャケット本体
3 封止体(部材)
3a 表面
3b 裏面
4 孔部
4a 孔壁
12 周壁段差部
15 支柱
16 突出部
17 支柱段差部
17a 段差底面
17b 段差側面
J1 第一突合せ部
J2 第二突合せ部
F 回転ツール
F1 ショルダ部
F1a 底面
F2 攪拌ピン
F3 平坦面
F4 突起部
X 回転中心軸線
W1 塑性化領域
L1 設定移動ルート
SP 開始位置
EP 終了位置
2 ジャケット本体
3 封止体(部材)
3a 表面
3b 裏面
4 孔部
4a 孔壁
12 周壁段差部
15 支柱
16 突出部
17 支柱段差部
17a 段差底面
17b 段差側面
J1 第一突合せ部
J2 第二突合せ部
F 回転ツール
F1 ショルダ部
F1a 底面
F2 攪拌ピン
F3 平坦面
F4 突起部
X 回転中心軸線
W1 塑性化領域
L1 設定移動ルート
SP 開始位置
EP 終了位置
Claims (6)
- 支柱と、前記支柱の先端が挿入される孔部を有する部材とを摩擦攪拌で接合する接合方法であって、
前記支柱は、第一アルミニウム合金で形成されており、前記部材は第二アルミニウム合金で形成されており、前記第一アルミニウム合金は前記第二アルミニウム合金よりも硬度が高い材料であり、
摩擦攪拌で用いる回転ツールは、ショルダ部を備え、前記ショルダ部の底面の中央から垂下する攪拌ピンを備えており、前記攪拌ピンは、先細りのテーパー状となっており、前記攪拌ピンは、その先端に回転中心軸線に垂直な平坦面を有するとともに、前記平坦面から突出する突起部を備え、
前記支柱の先端に段差底面と、当該段差底面から前記支柱の先端が先細りとなるように斜めに立ち上がる段差側面とを有する支柱段差部を形成する準備工程と、
前記支柱に前記部材を載置することにより、前記支柱段差部の段差側面と前記孔部の孔壁とを突き合せた際に隙間があるように第一突合せ部を形成するとともに、前記段差底面と前記部材の裏面とが重ね合わされた第二突合せ部を形成する載置工程と、
回転する前記攪拌ピンを前記部材に挿入し、前記攪拌ピンの前記平坦面を前記部材のみに接触させつつ、前記突起部の先端面を前記段差底面と同一の深さか、それよりもわずかに深く挿入し、前記ショルダ部の底面を前記部材の表面に接触させつつ、前記攪拌ピンの外周面を前記支柱の少なくとも上側にわずかに接触させた状態で、前記部材の表面に設定された設定移動ルートに沿って回転ツールを一周させて前記第一突合せ部に対して摩擦攪拌しつつ、塑性化領域内の前記段差側面に近接する部位に所定幅の粗密部を形成する本接合工程と、を含み、
前記本接合工程において、前記設定移動ルート上に設定した開始位置から回転する前記攪拌ピンを挿入し、進行方向に移動させつつ所定の深さとなるまで徐々に前記攪拌ピンを押入することを特徴とする接合方法。 - 支柱と、前記支柱の先端が挿入される孔部を有する部材とを摩擦攪拌で接合する接合方法であって、
前記支柱は、第一アルミニウム合金で形成されており、前記部材は第二アルミニウム合金で形成されており、前記第一アルミニウム合金は前記第二アルミニウム合金よりも硬度が高い材料であり、
摩擦攪拌で用いる回転ツールは、ショルダ部を備え、前記ショルダ部の底面の中央から垂下する攪拌ピンを備えており、前記攪拌ピンは、先細りのテーパー状となっており、前記攪拌ピンは、その先端に回転中心軸線に垂直な平坦面を有するとともに、前記平坦面から突出する突起部を備え、
前記支柱の先端に段差底面と、当該段差底面から前記支柱の先端が先細りとなるように斜めに立ち上がる段差側面とを有する支柱段差部を形成する準備工程と、
前記支柱に前記部材を載置することにより、前記支柱段差部の段差側面と前記孔部の孔壁とを突き合せた際に隙間があるように第一突合せ部を形成するとともに、前記段差底面と前記部材の裏面とが重ね合わされた第二突合せ部を形成する載置工程と、
回転する前記攪拌ピンを前記部材に挿入し、前記攪拌ピンの前記平坦面を前記部材のみに接触させつつ、前記突起部の先端面を前記段差底面と同一の深さか、それよりもわずかに深く挿入し、前記ショルダ部の底面を前記部材の表面に接触させつつ、前記攪拌ピンの外周面を前記支柱の少なくとも上側にわずかに接触させた状態で、前記部材の表面に設定された設定移動ルートに沿って前記回転ツールを一周させて前記第一突合せ部に対して摩擦攪拌しつつ、塑性化領域内の前記段差側面に近接する部位に所定幅の粗密部を形成する本接合工程と、を含み、
前記本接合工程において、回転する前記攪拌ピンを前記設定移動ルートよりもさらに前記支柱から離間した側に設定した開始位置に挿入した後、前記回転ツールの回転中心軸線を前記設定移動ルートと重複する位置まで移動させつつ所定の深さとなるまで前記攪拌ピンを徐々に押入することを特徴とする接合方法。 - 支柱と、前記支柱の先端が挿入される孔部を有する部材とを摩擦攪拌で接合する接合方法であって、
前記支柱は、第一アルミニウム合金で形成されており、前記部材は第二アルミニウム合金で形成されており、前記第一アルミニウム合金は前記第二アルミニウム合金よりも硬度が高い材料であり、
摩擦攪拌で用いる回転ツールは、ショルダ部を備え、前記ショルダ部の底面の中央から垂下する攪拌ピンを備えており、前記攪拌ピンは、先細りのテーパー状となっており、前記攪拌ピンは、その先端に回転中心軸線に垂直な平坦面を有するとともに、前記平坦面から突出する突起部を備え、
前記支柱の先端に段差底面と、当該段差底面から前記支柱の先端が先細りとなるように斜めに立ち上がる段差側面とを有する支柱段差部を形成する準備工程と、
前記支柱に前記部材を載置することにより、前記支柱段差部の段差側面と前記孔部の孔壁とを突き合せた際に隙間があるように第一突合せ部を形成するとともに、前記段差底面と前記部材の裏面とが重ね合わされた第二突合せ部を形成する載置工程と、
回転する前記攪拌ピンを前記部材に挿入し、前記攪拌ピンの前記平坦面を前記部材のみに接触させつつ、前記突起部の先端面を前記段差底面と同一の深さか、それよりもわずかに深く挿入し、前記ショルダ部の底面を前記部材の表面に接触させつつ、前記攪拌ピンの外周面を前記支柱の少なくとも上側にわずかに接触させた状態で、前記部材の表面に設定された設定移動ルートに沿って前記回転ツールを一周させて前記第一突合せ部に対して摩擦攪拌しつつ、塑性化領域内の前記段差側面に近接する部位に所定幅の粗密部を形成する本接合工程と、を含み、
前記本接合工程において、前記設定移動ルート上に終了位置を設定し、前記第一突合せ部に対する摩擦攪拌の後、前記回転ツールを前記終了位置に移動させつつ前記攪拌ピンを徐々に引き抜いて前記終了位置で前記部材から前記回転ツールを離脱させることを特徴とする接合方法。 - 支柱と、前記支柱の先端が挿入される孔部を有する部材とを摩擦攪拌で接合する接合方法であって、
前記支柱は、第一アルミニウム合金で形成されており、前記部材は第二アルミニウム合金で形成されており、前記第一アルミニウム合金は前記第二アルミニウム合金よりも硬度が高い材料であり、
摩擦攪拌で用いる回転ツールは、ショルダ部を備え、前記ショルダ部の底面の中央から垂下する攪拌ピンを備えており、前記攪拌ピンは、先細りのテーパー状となっており、前記攪拌ピンは、その先端に回転中心軸線に垂直な平坦面を有するとともに、前記平坦面から突出する突起部を備え、
前記支柱の先端に段差底面と、当該段差底面から前記支柱の先端が先細りとなるように斜めに立ち上がる段差側面とを有する支柱段差部を形成する準備工程と、
前記支柱に前記部材を載置することにより、前記支柱段差部の段差側面と前記孔部の孔壁とを突き合せた際に隙間があるように第一突合せ部を形成するとともに、前記段差底面と前記部材の裏面とが重ね合わされた第二突合せ部を形成する載置工程と、
回転する前記攪拌ピンを前記部材に挿入し、前記攪拌ピンの前記平坦面を前記部材のみに接触させつつ、前記突起部の先端面を前記段差底面と同一の深さか、それよりもわずかに深く挿入し、前記ショルダ部の底面を前記部材の表面に接触させつつ、前記攪拌ピンの外周面を前記支柱の少なくとも上側にわずかに接触させた状態で、前記部材の表面に設定された設定移動ルートに沿って前記回転ツールを一周させて前記第一突合せ部に対して摩擦攪拌しつつ、塑性化領域内の前記段差側面に近接する部位に所定幅の粗密部を形成する本接合工程と、を含み、
前記本接合工程において、前記設定移動ルートよりもさらに前記支柱から離間した側に終了位置を設定し、前記第一突合せ部に対する摩擦攪拌の後、前記回転ツールを前記終了位置に移動させつつ前記攪拌ピンを徐々に引き抜いて前記終了位置で前記部材から前記回転ツールを離脱させることを特徴とする接合方法。 - 前記準備工程では、前記部材の厚さを前記支柱段差部の段差側面の高さ寸法よりも大きくなるように設定することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の接合方法。
- 前記本接合工程では、前記回転ツールのアドバンシング側が前記支柱側となるように前記回転ツールの進行方向及び回転方向を設定することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の接合方法。
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