JP2021153536A - 草刈り機 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来技術と比較して刈り残しを低減することができる草刈り機を提供する。【解決手段】草刈り機は、草を切断可能な切断部と、切断部と、切断部を上方から覆うカバーとを備える機体と、所定の条件が満たされた場合に、切断部において切断部とカバーとの間に設けられた空間内の草、又は、カバーより外側の草の少なくともいずれかを切断可能に、切断部又はカバーの少なくともいずれかの状態を制御する状態制御部514と、を備えている。【選択図】図2
Description
本発明は、草刈り機に関する。
草刈り機には、作業者が後方から操作して芝草や雑草などの草を刈る手押し式草刈り機、乗車した作業者が運転して草を刈る乗用型草刈り機、作業者が操縦することなく、車両が自動走行して草を刈る自動走行草刈り機などがある(例えば、特許文献1参照)。これらの草刈り機では、草を刈るためのブレードと、草刈り機の上方に設けられたハウジングとの間にクリアランスがある。このクリアランスは、ハウジングの内部にユーザが誤って手を入れた場合であっても、ブレードに手が届かないようにするための空間である。
しかしながら、従来の草刈り機では、このようなクリアランスを設けているために、壁際のようなブレードが届かない場所に生えている草を刈ることができず、刈り残しができてしまう場合があった。
上記事情に鑑み、本発明は、従来技術と比較して刈り残しを低減することができる草刈り機を提供することを目的とする。
本発明の草刈り機(例えば、実施形態の草刈り機10)は、草を切断可能な切断部(例えば、実施形態の切断部30)と、前記切断部と、前記切断部を上方から覆うカバーとを備える機体(例えば、実施形態の機体11)と、所定の条件(例えば、実施形態の第1の条件又は第2の条件)が満たされた場合に、前記切断部において前記切断部と前記カバーとの間に設けられた空間(例えば、実施形態の距離xの空間)内の草、又は、前記カバーより外側の草の少なくともいずれかを切断可能に、前記切断部又は前記カバーの少なくともいずれかの状態を制御する状態制御部(例えば、実施形態の状態制御部514)と、を備えている。
この構成によれば、草刈り機は、所定の条件が満たされた場合に、切断部において切断部とカバーとの間に設けられた空間内の草、又は、カバーより外側の草のいずれかを切断可能に、切断部又はカバーの少なくともいずれかの状態を制御する。これにより、従来では刈ることができなかった場所の草も刈ることができる。そのため、従来技術と比較して刈り残しを低減することができる。
本発明の草刈り機は、障害物(例えば、実施形態の壁W)を検知するための情報を取得する検知部(例えば、実施形態の検知部40)をさらに備え、前記状態制御部は、前記検知部により取得された情報(例えば、実施形態の画像データ)に基づいて前記障害物を検知した場合に、検出した前記障害物が存在する方向で草を切断可能に、前記切断部又は前記カバーの少なくともいずれかの状態を制御する。
この構成によれば、状態制御部は、障害物が検知された場合に、障害物が存在する方向で草を切断可能に切断部、又は、カバーの少なくともいずれかを移動させることができる。したがって、切断部又はカバーの少なくともいずれかを移動させる前では、切断部の刃が届かなった場所にも切断部の刃が届くようになる。これにより、従来では刈り残しが発生していた場所に生えている草も刈ることができる。そのため、従来技術と比較して刈り残しを低減することができる。
前記状態制御部は、前記障害物が存在する方向に前記切断部を移動させる、又は、前記障害物が存在する方向と反対方向に前記カバーを移動させる制御を行う。
この構成によれば、状態制御部は、障害物が存在する方向に切断部を移動させること、又は、障害物が存在する方向と反対方向にカバーを移動させることができる。したがって、切断部又はカバーの少なくともいずれかを移動させる前では、切断部の刃が届かなった場所にも切断部の刃が届くようになる。これにより、従来では刈り残しが発生していた場所に生えている草も刈ることができる。そのため、従来技術と比較して刈り残しを低減することができる。
前記状態制御部は、外部から制御の指示がなされた場合に、指示された方向で草を切断可能に、前記切断部又は前記カバーの少なくともいずれかの状態を制御する。
この構成によれば、作業者は、外部から制御の指示をするだけで所望の方向で草を切断可能に、切断部30又はカバーの少なくともいずれかの状態を制御することができる。そのため、従来技術と比較して刈り残しを低減することができる。
前記状態制御部は、指示された方向に前記切断部を移動させる、又は、前記指示された方向と反対方向に前記カバーを移動させる制御を行う。
この構成によれば、状態制御部は、外部から制御の指示がなされた場合に、障害物が存在する方向で草を切断可能に切断部、又は、カバーの少なくともいずれかを移動させることができる。したがって、切断部又はカバーの少なくともいずれかを移動させる前では、切断部の刃が届かなった場所にも切断部の刃が届くようになる。これにより、従来では刈り残しが発生していた場所に生えている草も刈ることができる。そのため、従来技術と比較して刈り残しを低減することができる。
前記検知部は、周辺の環境を撮影する画像センサであり、前記状態制御部は、前記画像センサにより得られた画像に基づいて前記障害物を検知する。
この構成によれば、状態制御部は、画像センサにより得られた画像を用いることにより、障害物をより精度よく検知することができる。
前記検知部は、前記障害物に接触することで前記障害物を検知可能な接触センサであり、前記状態制御部は、前記接触センサに対する加圧に基づいて前記障害物を検知する。
この構成によれば、状態制御部は、草刈り機が障害物に接触したか否かを圧力の変化により検知することができる。これにより、障害物をより精度よく検知することができる。
前記検知部は、前記検知部は、位置情報を取得する位置情報取得部であり、前記状態制御部は、取得された前記位置情報と、走行している場所における障害物の位置が示されたマップデータとに基づいて前記障害物を検知する。
この構成によれば、草刈り機が障害物に接触する前や、これから走行する場所において障害物を検知することができる。これにより、事前に、切断部又はカバーの状態を制御することができる。
前記状態制御部は、前記カバーより外側の草を切断可能に前記切断部又は前記カバーの少なくともいずれかの状態を制御する場合に生物が検知されると音を出力又は制御を停止する。
この構成によれば、人や動物等の生物が草刈り機の近くにいる場合に、生物に対して音による注意喚起や、カバーより外側の草を刈る制御を停止することができる。これにより、生物に対して危害が及ぶ前に注意を促す、又は、処理を停止することができる。
前記カバーには、前記切断部に接続される軸部が貫通する長孔が設けられ、前記状態制御部は、指示に応じて、前記軸部を移動させることで前記切断部の高さを制御する。
この構成によれば、切断部の高さを容易に変更することができる。そのため、所望の高さで草の切断が可能になる。
前記カバーには、前記長孔の内部に草が侵入しないような機構が備えられている。
この構成によれば、長孔の内部に草が侵入することを防ぐことができる。そのため、故障のリスクを低減させることが可能になる。
前記切断部を複数備え、前記状態制御部は、前記所定の条件が満たされた場合に、複数の切断部それぞれの状態を独立して制御する。
この構成によれば、複数の切断部を備えている場合であっても、それぞれの切断を独立して制御することができる。そのため、幅広い範囲の草を切断することができる。
本発明により、従来技術と比較して刈り残しを低減することが可能となる。
以下、本発明の実施形態に係る草刈り機について説明をする。なお、以下の説明において、上下左右前後方向は、草刈り機における上下左右前後方向と一致する。また、図中のBAは後方、LHは左方、RHは右方を示している。
図1は、本発明の草刈り機10の構成図である。本発明における草刈り機10は、地面Gにおける芝面に生えている芝草及び雑草等の植物の草を切断する。以下の説明では、草刈り機10が芝草を刈る場合を例に説明する。図1では、草刈り機10の一例として、作業者が操縦することなく地面Gを自立走行可能な草刈り機を示している。
草刈り機10は、機体11と、走行輪20と、切断部30(請求項の「切断部」に相当。)と、検知部40と、制御装置50と、表示部60とを備えている。
草刈り機10は、機体11と、走行輪20と、切断部30(請求項の「切断部」に相当。)と、検知部40と、制御装置50と、表示部60とを備えている。
機体11は、フレームと、カバーとで構成される。フレームは、例えば金属部材により平面視で矩形板状に形成されている。フレームには、後述の走行輪20、切断部30及び制御装置50等が設けられる。カバーは、例えば樹脂材料により箱状に形成されている。カバーは、フレーム及びフレームに設けられた走行輪20、切断部30、制御装置50を上方から覆っている。カバーの左右の外側には、検知部40が設けられる。
走行輪20は、フレームの4隅に対応した位置に設けられている。走行輪20は、フレームの前方に設けられた右前輪21及び左前輪22と、フレームの後方に設けられた右後輪23及び左後輪24とにより構成されている。右後輪23及び左後輪24は、それぞれに設けられた駆動用モータ25により駆動される。駆動用モータ25は、電動機であって、走行輪20を駆動するための動力源である。ただし、本実施形態において、駆動用モータ25は、電動機に限られず、エンジンによって駆動される原動機であってもよい。
切断部30は、外縁に金属材料により形成された複数の刃を有する、円板状の部材である。切断部30は、いわゆるカッターブレードである。切断部30は、フレームの下部に配置されている。切断部30は、回転することによって地面Gにおける芝面に生えている芝草及び雑草等の植物の草を切断可能となっている。例えば、切断部30は、昇降可能に支持されており、芝面の縁部の芝草を所望の高さに刈り取ることができる。切断部30は、フレームに設けられた切断部駆動用モータ65によって回転駆動される。
切断部駆動用モータ65は、電動機であって、回転軸70を駆動するための動力源である。ただし、本実施形態において、切断部駆動用モータ65は、電動機に限られず、エンジンによって駆動される原動機であってもよい。切断部駆動用モータ65は、回転軸70を有する。回転軸70は、切断部駆動用モータ65と切断部30とを接続している。例えば、回転軸70の第1端70aが切断部30の中心に接続され、回転軸70の第2端70bが切断部駆動用モータ65により回転する不図示のアクチュエータと接続されている。
切断部30は、通常時には切断部30の移動を制限するために不図示の固定部材で固定されている。そのため、切断部30は、固定された位置で回転しながら芝草を切断する。ここで、通常時とは、第1の条件が満たされていない状態である。第1の条件とは、切断部30の状態を制御するための条件である。例えば、第1の条件は、検知部40により取得された情報に基づいて障害物を検知することである。障害物は、草刈り機10の走行における障害となる物体である。例えば、障害物は、壁、建物、木等である。
一方、第1の条件が満たされた場合には、切断部30は位置が移動可能に制御される。この構成の説明については後述する。
一方、第1の条件が満たされた場合には、切断部30は位置が移動可能に制御される。この構成の説明については後述する。
検知部40は、障害物を検知するための情報を取得する。本実施形態では、検知部40として画像センサを例に説明する。検知部40(画像センサ)は、草刈り機10の周辺の環境を撮影する。検知部40は、撮影した画像を制御装置50に出力する。図1に示す例では、検知部40は、カバーの左右に設けられた検知部41及び42で構成される。例えば、検知部41はカバーの左側に設けられ、検知部42はカバーの右側に設けられる。
制御装置50は、草刈り機10全体の動作を制御する。制御装置50の具体的な説明は後述する。
表示部60は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の画像表示装置である。表示部60は、各種情報を表示する。表示部60は、例えば、草刈り機10の状態、メンテナンス又は管理に係る情報を表示する。表示部60は、タッチパネルであってもよい。この場合、表示部60は、ユーザからの指示を草刈り機10に入力可能に構成される。ユーザからの指示とは、例えば草刈り機10の駆動開始や終了などの指示である。
図2は、実施形態における制御装置50の機能構成を表す概略ブロック図である。
制御装置50は、制御部51及び記憶部52を備える。
制御部51は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサやメモリを用いて構成される。制御部51は、プログラムを実行することによって、切断制御部511、表示制御部512、駆動制御部513及び状態制御部514の機能を実現する。これらの機能の一部は、予め制御装置50に搭載されている必要はなく、追加のアプリケーションプログラムが制御装置50にインストールされることで実現されてもよい。
制御装置50は、制御部51及び記憶部52を備える。
制御部51は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサやメモリを用いて構成される。制御部51は、プログラムを実行することによって、切断制御部511、表示制御部512、駆動制御部513及び状態制御部514の機能を実現する。これらの機能の一部は、予め制御装置50に搭載されている必要はなく、追加のアプリケーションプログラムが制御装置50にインストールされることで実現されてもよい。
切断制御部511は、外部からの指示に応じて切断部30の回転を制御する。例えば、切断制御部511は、外部から動作開始の指示がなされると、切断部駆動用モータ65を駆動させることによって切断部30を回転させる。また、切断制御部511は、外部から動作終了の指示がなされると、切断部駆動用モータ65の駆動を停止させることによって切断部30の回転を停止させる。外部からの指示は、無線により外部から草刈り機10に入力されてもよい。
表示制御部512は、表示部60の表示を制御する。例えば、表示制御部512は、草刈り機10の状態、メンテナンス又は管理に係る情報を表示部60に表示させる。
駆動制御部513は、外部からの指示に応じて走行輪20の回転を制御する。例えば、駆動制御部513は、外部から走行開始の指示がなされると、駆動用モータ25を駆動させることによって右後輪23及び左後輪24を回転させる。具体的には、駆動制御部513は、左右の駆動用モータ25を等速で正転させることにより草刈り機10を前進させ、左右の駆動用モータ25を等速で逆転させることにより草刈り機10を後進させる。さらに、駆動制御部513は、左右の駆動用モータ25の一方を駆動させることによって草刈り機10を旋回させる。また、駆動制御部513は、外部から走行終了の指示がなされると、駆動用モータ25の駆動を停止させることによって草刈り機10の走行を停止させる。
状態制御部514は、第1の条件が満たされた場合に、切断部30において切断部30とカバーとの間に設けられた空間内の芝草を切断可能に切断部30の状態を制御する。状態制御部514は、第1の条件が満たされた場合、すなわち検知部40により取得された情報に基づいて障害物を検知した場合に切断部30の状態を制御する。例えば、状態制御部514は、障害物が存在する方向で芝草を切断可能に、切断部30の状態を制御する。より具体的には、状態制御部514は、障害物が存在する方向に切断部30を移動させる。これにより、切断部30が制御される前では届かない場所に生えている芝草も切断することができる。以下、状態制御部514による状態制御の処理を状態制御処理という。
記憶部52は、検知部配置情報521を記憶する。検知部配置情報521は、検知部40の配置位置に関する情報である。例えば、検知部配置情報521は、検知部41及び42それぞれが草刈り機10の左右のいずれに配置されているのかを示す情報を含む。記憶部52は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などの記憶装置を用いて構成される。
図3は、実施形態における草刈り機10の切断部30の固定状態を説明するための図である。
図3では、草刈り機10を後方から見た状態を示している。草刈り機10は、図3に示すような固定部80を切断部30と切断部駆動用モータ65との間に備える。固定部80は、切断部30の位置の移動を制限するために固定するための機能部である。固定部80は、少なくとも固定部材81及び82を有する。回転軸70の回転を阻害しないように、固定部材81及び82は回転軸70に必ずしも接している必要はない。このような構成により、切断部30の位置の移動が制限される。また、図3に示すように、機体11のカバーと、切断部30との間には、所定の距離x分の空間が設けられている。この空間は、クリアランスと呼ばれ、カバーの内部に人が誤って手を入れた場合であっても、切断部30の刃に手が届かないようにするための空間である。
図3では、草刈り機10を後方から見た状態を示している。草刈り機10は、図3に示すような固定部80を切断部30と切断部駆動用モータ65との間に備える。固定部80は、切断部30の位置の移動を制限するために固定するための機能部である。固定部80は、少なくとも固定部材81及び82を有する。回転軸70の回転を阻害しないように、固定部材81及び82は回転軸70に必ずしも接している必要はない。このような構成により、切断部30の位置の移動が制限される。また、図3に示すように、機体11のカバーと、切断部30との間には、所定の距離x分の空間が設けられている。この空間は、クリアランスと呼ばれ、カバーの内部に人が誤って手を入れた場合であっても、切断部30の刃に手が届かないようにするための空間である。
従来では、草刈り機10が、壁Wに近い場所に位置している場合には、この距離xcm(xは所定の値)分の空間における芝草を刈ることができなかった。すなわち、刈り残しが生じてしまっていた。これに対して、本発明では、検知部40により取得された情報に基づいて障害物が検知された場合に、切断部30において切断部30とカバーとの間に設けられた空間内の芝草を切断可能に切断部30の状態を制御する。図3に示す例では、検知部42により得られる情報に基づいて障害物が検知されたとする。この場合、状態制御部514は、図4に示すように、固定部材82を移動させることによって切断部30を移動可能な状態に制御する。図4は、実施形態における草刈り機10の切断部30の状態を制御した状態を説明するための図である。
図4に示すように、固定部材82を移動させることで切断部30の右方向への制御が可能になる。そこで、状態制御部514は、不図示のアクチュエータを制御することによって、切断部30の位置をカバーの位置付近まで移動させる。この移動量は、予め設定されていてもよい。例えば、図3に示したように、機体11のカバーと、切断部30との間の距離がxcmと決まっている場合には、カバーに30の刃が接しないような移動量を設定しておけばよい。図4では、状態制御部514が、壁Wの方向に切断部30を(x−a)cm(aは所定の値)移動させた例を示している。このような構成により、従来では、xcm分刈り残しができていた領域のうち(x−a)cm分は刈ることができる。
図4では切断部30を右方向へ移動させる構成を示したが、検知部41によって得られた情報に基づいて障害物が検知された場合には、状態制御部514は切断部30を左方向へ移動させるように制御する。
図5は、実施形態における草刈り機10の状態制御処理の流れを示すフローチャートである。図5の処理は、草刈り機10の走行中に実行される。
ステップS101では、状態制御部514は、検知部40から出力された情報を取得する。例えば、状態制御部514は、検知部40から出力された画像データを取得する。検知部40は、草刈り機10のカバーの左右に設置されているため、状態制御部514は検知部41及び42それぞれから情報を取得する。
ステップS101では、状態制御部514は、検知部40から出力された情報を取得する。例えば、状態制御部514は、検知部40から出力された画像データを取得する。検知部40は、草刈り機10のカバーの左右に設置されているため、状態制御部514は検知部41及び42それぞれから情報を取得する。
ステップS102では、状態制御部514は、取得された画像データに基づいて、第1の条件が満たされたか否かを判定する。具体的には、状態制御部514は、得られた画像データに障害物が撮影されている場合に第1の条件が満たされたと判定する。一方、状態制御部514は、得られた画像データ全てに障害物が撮影されていない場合に第1の条件が満たされていないと判定する。
画像データに障害物が撮影されているか否かは、画像マッチングにより判定されてもよいし、学習済みモデルを用いて判定してもよい。状態制御部514は、画像マッチングにより判定を行う場合、障害物が撮影されている参照画像データと、得られた画像データとの類似度を算出する。参照画像データは、複数あってもよい。この場合、状態制御部514は、各障害物が撮影された複数の参照画像データそれぞれと、得られた画像データとの類似度を算出する。算出した類似度が閾値以上である場合に、状態制御部514は得られた画像データに障害物が撮影されていると判定する。一方、算出した類似度が閾値未満である場合に、状態制御部514は得られた画像データに障害物が撮影されていないと判定する。
状態制御部514は、学習済みモデルにより判定を行う場合、以下の処理を行う。ここで、学習済みモデルは、得られた画像データを入力データとして、障害物の有無を出力データとして出力するように学習されたモデルである。学習済みモデルは、予め学習により生成され、記憶部52に記憶されているものとする。状態制御部514は、得られた画像データを学習済みモデルに入力し、出力結果として障害物があることが示されている場合に、得られた画像データに障害物が撮影されていると判定する。一方、出力結果として障害物がないことが示されている場合に、状態制御部514は得られた画像データに障害物が撮影されていないと判定する。
状態制御部514は、上記のいずれかの方法により、得られた画像データに障害物が撮影されているか否かを判定する。得られた画像データのうち少なくとも1つの画像データに構造物が撮像されている場合、状態制御部514は第1の条件が満たされたと判定する。得られた画像データの全てに構造物が撮像されていない場合、状態制御部514は第1の条件が満たされていないと判定する。第1の条件が満たされていない場合(ステップS102−NO)、第1の条件が満たされるまでステップS101の処理が繰り返し実行される。第1の条件が満たされた場合(ステップS102−YES)、状態制御部514はステップS103の処理を実行する。
ステップS103では、状態制御部514は、固定部80における固定部材81又は82のいずれか移動させる。具体的には、状態制御部514は、記憶部52に記憶されている検知部配置情報521を参照し、第1の条件を満たした画像データを取得した検知部40(41,42)の配置位置を特定する。その後、状態制御部514は、特定した検知部40の配置位置に該当する方向の固定部材を移動させる。これにより、第1の条件を満たした画像データを取得した検知部40(41,42)の方向に、切断部30を移動させることが可能になる。例えば、第1の条件を満たした画像データを取得した検知部40が検知部41である場合、検知部41が配置されている方向(例えば、左方向)に、切断部30を移動させることが可能になる。なお、状態制御部514は、第1の条件を満たした画像データを取得した検知部40(41,42)の配置位置によらず、固定部材81及び82の両方を移動させてもよい。
ステップS104では、状態制御部514は、切断部30の位置を制御する。具体的には、状態制御部514は、第1の条件を満たした画像データを取得した検知部40(41,42)の方向に、切断部30が寄るようにアクチュエータを制御して切断部30の位置を移動させる。
ステップS105では、状態制御部514は、検知部40から出力された情報を取得する。例えば、状態制御部514は、検知部40から出力された画像データを取得する。検知部40は、草刈り機10のカバーの左右に設置されているため、状態制御部514は検知部41及び42それぞれから情報を取得する。
ステップS106では、状態制御部514は、取得された画像データに基づいて、第1の条件が満たされたか否かを判定する。第1の条件が満たされた場合(ステップS106−YES)、第1の条件が満たされなくなるまでステップS105の処理が繰り返し実行される。第1の条件が満たされていない場合(ステップS106−NO)、草刈り機10の周辺に障害物がなくなったことが想定される。そこで、状態制御部514はステップS107の処理を実行する。
ステップS107では、状態制御部514は、回転軸70を固定する。具体的には、まず状態制御部514は、アクチュエータを制御して切断部30の位置を、制御前の位置に移動させる。次に、状態制御部514は、移動させた固定部材81又は82を、移動前の位置に戻すことによって回転軸70を固定する。
以上のように構成された草刈り機10によれば、従来技術と比較して刈り残しを低減することができる。草刈り機10は、芝草を切断可能な切断部30と、切断部30と、切断部30を上方から覆うカバーとを備える機体11と、第1の条件が満たされた場合に、切断部30において切断部30とカバーとの間に設けられた空間内の芝草を切断可能に、切断部30の状態を制御する状態制御部514とを備える。
この構成によれば、草刈り機10は、第1の条件が満たされた場合に、切断部30において切断部30とカバーとの間に設けられた空間内の芝草を切断可能に切断部30の状態を制御するため、従来では刈ることができなかった場所の芝草も刈ることができる。そのため、従来技術と比較して刈り残しを低減することができる。
この構成によれば、草刈り機10は、第1の条件が満たされた場合に、切断部30において切断部30とカバーとの間に設けられた空間内の芝草を切断可能に切断部30の状態を制御するため、従来では刈ることができなかった場所の芝草も刈ることができる。そのため、従来技術と比較して刈り残しを低減することができる。
<変形例>
上記の実施形態では、状態制御部514が第1の条件が満たされた場合に、切断部30において切断部30とカバーとの間に設けられた空間内の芝草を切断可能に切断部30の状態を制御する構成を示した。これに対して、状態制御部514は、第2の条件が満たされた場合に、切断部30において切断部30とカバーとの間に設けられた空間内の芝草を切断可能にカバーの状態を制御するように構成されてもよい。第2の条件とは、カバーの状態を制御するための条件である。例えば、第2の条件は、検知部40により取得された情報に基づいて障害物を検知することである。状態制御部514は、第2の条件が満たされた場合、すなわち検知部40により取得された情報に基づいて障害物を検知した場合にカバーの状態を制御する。例えば、状態制御部514は、障害物が存在する方向で芝草を切断可能に、カバーの状態を制御する。より具体的には、状態制御部514は、障害物が存在する方向と反対方向にカバーを移動させる。これにより、カバーが制御される前では届かない場所に生えている芝草も切断することができる。
上記の実施形態では、状態制御部514が第1の条件が満たされた場合に、切断部30において切断部30とカバーとの間に設けられた空間内の芝草を切断可能に切断部30の状態を制御する構成を示した。これに対して、状態制御部514は、第2の条件が満たされた場合に、切断部30において切断部30とカバーとの間に設けられた空間内の芝草を切断可能にカバーの状態を制御するように構成されてもよい。第2の条件とは、カバーの状態を制御するための条件である。例えば、第2の条件は、検知部40により取得された情報に基づいて障害物を検知することである。状態制御部514は、第2の条件が満たされた場合、すなわち検知部40により取得された情報に基づいて障害物を検知した場合にカバーの状態を制御する。例えば、状態制御部514は、障害物が存在する方向で芝草を切断可能に、カバーの状態を制御する。より具体的には、状態制御部514は、障害物が存在する方向と反対方向にカバーを移動させる。これにより、カバーが制御される前では届かない場所に生えている芝草も切断することができる。
上記の実施形態では、切断部30が、金属材料により形成された複数の刃を外縁に有する、カッターブレードを例に説明したが、切断部30の態様はこの態様に限定されない。例えば、切断部30は、円板状の部材の外縁に紐状のナイロンコードが複数取り付けられた、ナイロンコードカッターであってもよい。
この構成によれば、構造物やコンクリート、タイル、フェンス等に切断部30が接触した場合であっても、切断部30の損傷を抑制することができる。
この構成によれば、構造物やコンクリート、タイル、フェンス等に切断部30が接触した場合であっても、切断部30の損傷を抑制することができる。
上記の実施形態では、検知部40がカバーの左右に設けられた検知部41及び42で構成される例を示したが、検知部40としての画像センサは、複眼カメラ又は360°カメラであってもよい。検知部40としての画像センサが複眼カメラである場合、カバーの前方に進行方向前方を向く複眼カメラを取り付けてもよい。検知部40としての画像センサが360°カメラである場合、1つの360°カメラが草刈り機10の頭頂部に取り付けられてもよい。
上記の実施形態では、検知部40として画像センサを例に説明したが、検知部40はこれに限定されない。例えば、検知部40は、接触センサ、光学センサ又は位置情報取得部のいずれかであってもよいし、組み合わせであってもよい。
草刈り機10は、検知部40が接触センサである場合の構成について説明する。接触センサは、草刈り機10が障害物に接触することで接触センサに加わる圧力の違いを検知している。接触センサは、例えばピエゾ素子を備えており、外部からの圧力に応じて電気抵抗が変化することにより圧力の違いを検知している。接触センサは、検知した圧力の値を状態制御部514に出力する。状態制御部514は、接触センサから出力された圧力の値、すなわち接触センサに対する加圧に基づいて障害物を検知する。例えば、接触センサから出力された圧力の値が閾値以上であった場合に、状態制御部514は草刈り機10が障害物に接触したと判定する。そして、状態制御部514は、障害物に接触した方向で芝草を切断可能に、切断部30又はカバーの少なくともいずれかの状態を制御する。
草刈り機10は、検知部40が位置情報取得部である場合の構成について説明する。位置情報取得部は、草刈り機10の位置情報を取得する。この場合、状態制御部514は、取得された位置情報と、マップデータとに基づいて障害物を検知するように構成されてもよい。このように構成される場合、位置情報取得部は、GPS(Global Positioning System)により草刈り機10の位置情報を取得する。位置情報取得部は、取得した位置情報を状態制御部514に出力する。位置情報取得部は、予め定められたタイミング、又は、状態制御部514からの指示に応じて位置情報を取得する。マップデータは、草刈り機10が走行している場所における障害物の位置が示されたデータである。マップデータは、記憶部52に記憶されていてもよいし、外部から受信してもよい。状態制御部514は、位置情報と、マップデータとに基づいて、草刈り機10の位置と、マップデータ上で示される障害物との距離が所定の距離未満である場合に障害物を検知する。この場合、状態制御部514は、検知した障害物が存在する方向で芝草を切断可能に、切断部30又はカバーの少なくともいずれかの状態を制御する。
また、検知部40が位置情報取得部である場合であって、草刈り機10がマップデータを保持していない場合も想定される。一般的に、草刈り機10の周りに障害物がない場合に比べて、草刈り機10の周りに障害物がある場合には、位置情報の精度が低下すると考えられる。この場合、状態制御部514は、位置情報取得部により得られた複数の位置情報に基づいて障害物を検知するように構成されてもよい。このように構成される場合、状態制御部514は、複数の位置情報のばらつきを求める。状態制御部514は、求めた位置情報のばらつきが閾値以上である場合に、位置情報の精度が低下したと判定する。この場合、状態制御部514は、草刈り機10の周囲のどこかに障害物があると検知する。
上記の実施形態では、草刈り機10が、第1の条件が満たされた場合に、切断部30において切断部30とカバーとの間に設けられた空間内の芝草を切断可能にする構成を示した。これに対して、草刈り機10は、第1の条件が満たされた場合に、カバーより外側の芝草を切断可能に切断部30の状態を制御するように構成されてもよい。このように構成される場合、状態制御部514は、切断部30の少なくとも一部がカバーよりも外側に出るように切断部30を移動させる。切断部30の一部でもカバーよりも外側に出ると、安全性の問題が生じる。そこで、このような構成は、切断部30がナイロンコードカッターの場合に使用することが好ましい。
この構成によれば、カバーよりも外側の芝草を切断することができる。
この構成によれば、カバーよりも外側の芝草を切断することができる。
上記の例では、草刈り機10が、第2の条件が満たされた場合に、切断部30において切断部30とカバーとの間に設けられた空間内の芝草を切断可能にする構成を示した。これに対して、草刈り機10は、第2の条件が満たされた場合に、カバーより外側の芝草を切断可能にカバーの状態を制御するように構成されてもよい。このように構成される場合、状態制御部514は、切断部30の少なくとも一部がカバーよりも外側に出るようにカバーを移動させる。切断部30の一部でもカバーよりも外側に出ると、安全性の問題が生じる。そこで、このような構成は、切断部30がナイロンコードカッターの場合に使用することが好ましい。
この構成によれば、カバーよりも外側の芝草を切断することができる。
この構成によれば、カバーよりも外側の芝草を切断することができる。
上記に示したように、切断部30の一部でもカバーよりも外側に出ると安全性の問題が生じる。これは、草刈り機10の近くに人や動物等の生物が位置している場合に顕著になると考えられる。そこで、状態制御部514は、第1の条件又は第2の条件のいずれかが満たされた場合であっても、生物が検知された場合には音を出力する、又は、制御を停止するように構成されてもよい。このように構成される場合、草刈り機10は、検知部40として生物を検知するためのセンサをさらに備える。生物を検知するためのセンサは、人感センサであってもよいし、画像センサであってもよい。生物を検知するためのセンサは、例えば草刈り機10の前方に取り付けられる。状態制御部514は、第1の条件又は第2の条件のいずれかが満たされた直後から状態制御が終わるまでの間に、生物を検知するためのセンサにより得られる情報に基づいて生物を検知した場合、音を出力する、又は、制御を停止する。ここでいう制御の停止は、切断部30又はカバーの状態の制御を中止し、切断部30又はカバーの状態の制御を行う前の状態に戻す(固定された状態に戻す)ことを意味する。
上記の実施形態では、自律走行可能な草刈り機10を例に説明したが、草刈り機10はこれに限定される必要はない。例えば、草刈り機10は、手押し式草刈り機や乗用型草刈り機であってもよい。草刈り機10が、手押し式草刈り機や乗用型草刈り機である場合には、作業者により草刈り機10に対して直接指示することができる。例えば、作業者が、草刈り機10に対して右方向の芝草を刈りたいために、切断部30を右方向に移動させる指示や、カバーを左方向に移動させる指示を草刈り機10に入力したとする。この場合、状態制御部514は、指示された方向で芝草を切断可能に、切断部30又はカバーの少なくともいずれかの状態を制御するように構成されてもよい。具体的には、状態制御部514は、指示された方向に切断部30を移動させる、又は、指示された方向と反対方向にカバーを移動させる制御を行う。このように構成される場合、草刈り機10は、検知部40を備えていてもよいし、検知部40を備えなくてもよい。手押し式草刈り機や乗用型草刈り機の草刈り機10が、検知部40を備える場合には、状態制御部514は、検知部40から得られた情報に基づく制御、又は、外部からの指示による制御のいずれかを行う。さらに、切断部30を移動させる角度や、カバーを移動させる距離は、作業者によって適宜設定されてもよい。
この構成によれば、作業者の所望する方向の芝草であって、従来では刈り残しが生じてしまうような場所に生えている芝草も切断することが可能になる。その結果、従来技術と比較して刈り残しを低減することができる。
この構成によれば、作業者の所望する方向の芝草であって、従来では刈り残しが生じてしまうような場所に生えている芝草も切断することが可能になる。その結果、従来技術と比較して刈り残しを低減することができる。
上記の実施形態では、状態制御部514が第1の条件が満たされた場合に、切断部30において切断部30とカバーとの間に設けられた空間内の芝草を切断可能に切断部30の状態を制御する構成を示した。これに対して、状態制御部514は、草刈り機10と通信可能なサーバから切断部30の状態を制御する指示がなされた場合に、切断部30の状態を制御するように構成されてもよい。このように構成される場合、サーバは検知部40から出力された情報(例えば、画像データ)を草刈り機10から取得する。サーバは、取得された情報に基づいて第1の条件が満たされたか否かを判定する。第1の条件が満たされた場合、サーバは草刈り機10に対して、切断部30の状態を制御する指示を送信する。切断部30の状態を制御する指示には、切断部30を移動させる方向及び移動量の情報が含まれる。一方、第1の条件が満たされていない場合、サーバは待機する。状態制御部514は、サーバから得られた指示に応じて切断部30の位置を制御する。
この構成によれば、草刈り機10において第1の条件が満たされたか否かを判定する必要がない。そのため、草刈り機10の処理負荷を軽減することができる。
この構成によれば、草刈り機10において第1の条件が満たされたか否かを判定する必要がない。そのため、草刈り機10の処理負荷を軽減することができる。
また、状態制御部514は、草刈り機10と通信可能なサーバからカバーの状態を制御する指示がなされた場合に、カバーの状態を制御するように構成されてもよい。このように構成される場合、サーバは検知部40から出力された情報(例えば、画像データ)を草刈り機10から取得する。サーバは、取得された情報に基づいて第2の条件が満たされたか否かを判定する。第2の条件が満たされた場合、サーバは草刈り機10に対して、カバーの状態を制御する指示を送信する。カバーの状態を制御する指示には、カバーを移動させる方向及び移動量の情報が含まれる。一方、第2の条件が満たされていない場合、サーバは待機する。状態制御部514は、サーバから得られた指示に応じてカバーの位置を制御する。
この構成によれば、草刈り機10において第2の条件が満たされたか否かを判定する必要がない。そのため、草刈り機10の処理負荷を軽減することができる。
この構成によれば、草刈り機10において第2の条件が満たされたか否かを判定する必要がない。そのため、草刈り機10の処理負荷を軽減することができる。
草刈り機10のカバーに回転軸70が貫通するための長孔を設け、長孔の内部を回転軸70が移動可能に構成されてもよい。このように構成される場合、状態制御部514は、外部からの指示に応じて、切断部30の高さが指示された高さとなるように回転軸70を上下方向に移動させる。このような長孔を設けると、ゴミや切断された草等が長孔に侵入してしまうことも想定される。そこで、カバーには、ゴミや切断された草等が長孔内に侵入しないような機構が備えられてもよい。このような機構としては、例えば、車のギアのような歯車の機構、回転軸70側から切断部30の方向へ送風する機構等が挙げられる。
この構成によれば、回転軸70が上下に移動可能になる。したがって、切断部30の高さを容易に変更することができる。そのため、所望の高さで草の切断が可能になる。また、カバーには、長孔内部にゴミや切断された草等が侵入しないようにするための機構が備えている。これにより、ゴミや切断された草等が侵入したことによる故障のリスクを低減することができる。
この構成によれば、回転軸70が上下に移動可能になる。したがって、切断部30の高さを容易に変更することができる。そのため、所望の高さで草の切断が可能になる。また、カバーには、長孔内部にゴミや切断された草等が侵入しないようにするための機構が備えている。これにより、ゴミや切断された草等が侵入したことによる故障のリスクを低減することができる。
上記の実施形態では、草刈り機10が1つの切断部30を備える構成を示したが、草刈り機10は複数の切断部30を備えるように構成されてもよい。このように構成される場合、複数の切断部30それぞれの切断範囲の少なくとも一部が左右方向及び前後方向に重なり、各切断部30の高さが同一となるように草刈り機10に備えられる。切断部30の切断範囲は、例えば切断部30の刃が延びた状態で草を切断可能な範囲である。複数の切断部30それぞれが回転している際に、複数の切断部30の刃が互いに衝突しないように、各切断部30の回転は状態制御部514によって制御される。例えば、状態制御部514は、各切断部30を回転させる際に位相をずらすことによって複数の切断部30の刃が互いに衝突しないように制御する。また、複数の切断部30の位置を独立して制御可能なように、各切断部30にアクチュエータが接続されている。
状態制御部514は、所定の条件が満たされた場合に、アクチュエータを制御して、複数の切断部30それぞれの状態を制御する。例えば、状態制御部514は、所定の条件が満たされた場合に、複数の切断部30それぞれの切断範囲が重ならないように、複数の切断部30それぞれの位置を制御する。例えば、状態制御部514は、全ての切断部30を切断範囲が重ならないように、障害物が存在する方向に移動させてもよいし、切断範囲が重ならないように、一部の切断部30を障害物が存在する方向に移動させて、残りの切断部30を障害物が存在する方向と異なる方向に移動させてもよい。状態制御部514は、切断部30の位置を左右の方向に限らず、前後方向に移動させてもよい。また、複数の切断部30それぞれの切断範囲の少なくとも一部が左右方向及び前後方向に重なるのではなく、左右方向又は前後方向のいずれかで重なっていてもよい。
この構成によれば、草刈り機10が複数の切断部30を備えている場合であっても制御することができる。
この構成によれば、草刈り機10が複数の切断部30を備えている場合であっても制御することができる。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
10…草刈り機, 11…機体, 20…走行輪, 21…右前輪, 22…左前輪, 23…右後輪, 24…左後輪, 25…駆動用モータ, 30…切断部, 40、41、42…検知部, 50…制御装置, 51…制御部, 52…記憶部, 60…表示部, 65…切断部駆動用モータ, 70…回転軸, 80…固定部, 81、82…固定部材, 511…切断制御部, 512…表示制御部, 513…駆動制御部, 514…状態制御部
Claims (12)
- 草を切断可能な切断部と、
前記切断部と、前記切断部を上方から覆うカバーとを備える機体と、
所定の条件が満たされた場合に、前記切断部において前記切断部と前記カバーとの間に設けられた空間内の草、又は、前記カバーより外側の草の少なくともいずれかを切断可能に、前記切断部又は前記カバーの少なくともいずれかの状態を制御する状態制御部と、
を備える草刈り機。 - 障害物を検知するための情報を取得する検知部をさらに備え、
前記状態制御部は、前記検知部により取得された情報に基づいて前記障害物を検知した場合に、検出した前記障害物が存在する方向で草を切断可能に、前記切断部又は前記カバーの少なくともいずれかの状態を制御する、
請求項1に記載の草刈り機。 - 前記状態制御部は、前記障害物が存在する方向に前記切断部を移動させる、又は、前記障害物が存在する方向と反対方向に前記カバーを移動させる制御を行う、
請求項2に記載の草刈り機。 - 前記状態制御部は、外部から制御の指示がなされた場合に、指示された方向で草を切断可能に、前記切断部又は前記カバーの少なくともいずれかの状態を制御する、
請求項1に記載の草刈り機。 - 前記状態制御部は、指示された方向に前記切断部を移動させる、又は、前記指示された方向と反対方向に前記カバーを移動させる制御を行う、
請求項4に記載の草刈り機。 - 前記検知部は、周辺の環境を撮影する画像センサであり、
前記状態制御部は、前記画像センサにより得られた画像に基づいて前記障害物を検知する、
請求項2又は3に記載の草刈り機。 - 前記検知部は、前記障害物に接触することで前記障害物を検知可能な接触センサであり、
前記状態制御部は、前記接触センサに対する加圧に基づいて前記障害物を検知する、
請求項2又は3に記載の草刈り機。 - 前記検知部は、位置情報を取得する位置情報取得部であり、
前記状態制御部は、取得された前記位置情報と、走行している場所における障害物の位置が示されたマップデータとに基づいて前記障害物を検知する、
請求項2又は3に記載の草刈り機。 - 前記状態制御部は、前記カバーより外側の草を切断可能に前記切断部又は前記カバーの少なくともいずれかの状態を制御する場合に生物が検知されると音を出力又は制御を停止する、
請求項1から8のいずれか一項に記載の草刈り機。 - 前記カバーには、前記切断部に接続される軸部が貫通する長孔が設けられ、
前記状態制御部は、指示に応じて、前記軸部を移動させることで前記切断部の高さを制御する、
請求項1から9のいずれか一項に記載の草刈り機。 - 前記カバーには、前記長孔の内部に草が侵入しないような機構が備えられている、
請求項10に記載の草刈り機。 - 前記切断部を複数備え、
前記状態制御部は、前記所定の条件が満たされた場合に、複数の切断部それぞれの状態を独立して制御する、
請求項1から11のいずれか一項に記載の草刈り機。
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