JP2021152887A - サービス提供装置、サービス提供システム、ネットワークシステム、サービス提供方法、プログラム、ノードおよびブロックチェーン - Google Patents

サービス提供装置、サービス提供システム、ネットワークシステム、サービス提供方法、プログラム、ノードおよびブロックチェーン Download PDF

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Abstract

【課題】サービス提供者とユーザとの間における取引の利便性を向上させることを目的とする。【解決手段】サービス提供装置70は、通信端末10からサービス提供者によって提供される取引対象物(例えば、電子書籍)に対する取引要求を受信し、取引対象物の利用権限の変更要求を、サービス提供者から提供される取引対象物の利用権限を記憶するブロックチェーン8に対して送信する。そして、サービス提供装置70は、変更要求に応じて変更された利用権限を有する通信端末10に対して、取引対象物または取引対象物に付随する付随データを提供する。【選択図】図4

Description

本発明は、サービス提供装置、サービス提供システム、ネットワークシステム、サービス提供方法、プログラム、ノードおよびブロックチェーンに関する。
近年、電子商取引の発展に伴い、電子書籍や音楽ファイル等のデジタルコンテンツを売買するサービスが普及している。このようなサービスにおいて、ユーザは、サービス提供者との間でネットワーク上での取引を行うことによって、サービス提供者から配信される電子データを利用することができる。
また、このようなサービスにおいて取引される電子書籍や音楽ファイル等の著作物に対する著作権を保護する対策が必要となる。例えば、特許文献1には、電子書籍の著作権者が予め許可した、電子書籍に対する利用行為に応じて、ユーザに当該電子書籍の2次利用を可能にする技術が知られている。
特開2016−95731号公報
しかしながら、従来の方法では、サービス提供者が提供する専用のシステムを使用するものであるため、例えば、サービス提供者とユーザの間で所有権の譲渡を行ったり、所有権の所在を確認したりすることが困難であった。
上述した課題を解決すべく、請求項1に係る発明は、サービス提供者から提供される取引対象物の利用権限を記憶するブロックチェーンと通信可能なサービス提供装置であって、通信端末から前記取引対象物に対する取引要求を受信する受信手段と、前記取引対象物の前記利用権限の変更要求を、前記ブロックチェーンに対して送信する送信手段と、前記変更要求に応じて変更された利用権限を有する前記通信端末に対して、前記取引対象物を提供する提供手段と、を備えるサービス提供装置である。
本発明によれば、サービス提供者とユーザとの間における取引の利便性を向上させることができる。
実施形態に係るネットワークシステムの全体構成の一例を示す図である。 実施形態に係るコンピュータのハードウエア構成の一例を示す図である。 実施形態に係る通信端末のソフトウエア構成の一例を示す図である。 第1の実施形態に係るネットワークシステムの処理の概略の一例を示す図である。 第1の実施形態に係るネットワークシステムの機能構成の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る認証管理テーブルに一例を示す概念図である。 第1の実施形態に係る所有者管理テーブルの一例を示す概念図である。 第1の実施形態に係るデータ管理テーブルに一例を示す概念図である。 第1の実施形態に係る所有者管理テーブルの一例を示す概念図である。 第1の実施形態に係るネットワークシステムにおけるサービス提供装置から提供される電子データの登録処理の一例を示すシーケンス図である。 第1の実施形態に係るサービス提供装置に表示されるデータ登録画面の画面例を示す図である。 第1の実施形態に係るノードに記憶されたアセット情報の一例を示す概念図である。 第1の実施形態に係るノードに記憶されたトランザクション情報の一例を示す概念図である。 第1の実施形態に係るノードに記憶されたトランザクション情報の一例を示す概念図である。 第1の実施形態に係るノードに記憶されたトランザクション情報の別の例を示す概念図である。 第1の実施形態に係る通信端末とサービス提供装置との間における電子データの取引方法の一例を示すシーケンス図である。 第1の実施形態に係る通信端末に表示されるログイン画面の画面例を示す図である。 第1の実施形態に係る通信端末に表示されるデータ一覧画面の画面例を示す図である。 第1の実施形態に係る通信端末とサービス提供装置との間における電子データの取引方法の一例を示すシーケンス図である。 ステップS47で更新されたアセット情報の一例を示す概念図である。 ステップS48で生成されたトランザクション情報の一例を示す概念図である。 第1の実施形態に係るネットワークシステムにおいて、ユーザ間における電子データの取引方法の概略の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る複数の通信端末の間における電子データの取引方法の一例を示すシーケンス図である。 第1の実施形態に係る通信端末に表示される選択画面の画面例を示す図である。 ステップS70で更新されたアセット情報の一例を示す概念図である。 ステップS71で生成されたトランザクション情報の一例を示す概念図である。 第1の実施形態に係る複数の通信端末の間における電子データの取引方法の別の例を示すシーケンス図である。 第2の実施形態に係るネットワークシステムの処理の概略の一例を示す図である。 第2の実施形態に係る利用者管理テーブルの一例を示す概念図である。 第2の実施形態に係るノードに記憶されたアセット情報の一例を示す概念図である。 第2の実施形態に係るネットワークシステムにおける電子データの取引方法の一例を示すシーケンス図である。 第2の実施形態に係る通信端末に表示されるデータ一覧画面の画面例を示す図である。 ステップS118で更新されたアセット情報の一例を示す概念図である。 ステップS119で生成されたトランザクション情報の一例を示す概念図である。 実施形態の応用例に係るネットワークシステムの処理の概略の一例を示す図である。 実施形態の応用例に係るネットワークシステムの処理の概略の一例を示す図である。
以下、図面を参照しながら、発明を実施するための形態を説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
●実施形態●
●システム構成
図1は、実施形態に係るネットワークシステムの全体構成の一例を示す図である。図1に示されているネットワークシステム1は、複数のサービス提供者から提供される取引対象物を、ブロックチェーン8を用いて管理することによって、サービス提供者とユーザとの取引を行うシステムである。
ネットワークシステム1は、通信端末10、サービス管理装置30およびサービス提供システム7によって構成されている。通信端末10、サービス管理装置30およびサービス提供システム7は、通信ネットワーク5を介して、それぞれ接続されている。通信ネットワーク5は、LAN(Local Area Network)、専用線、インターネットまたは移動体通信網等によって構築されている。なお、通信ネットワーク5には、有線通信だけでなく、5G(5th Generation)、Wi−Fi(Wireless Fidelity(登録商標))、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)またはLTE(Long Term Evolution)等の無線通信によるネットワークが含まれてもよい。
また、通信ネットワーク5の内部には、複数のノード80によって構成されるブロックチェーン8が含まれている。ノード80は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話またはPC(Personal Computer)等である。ブロックチェーン8は、利用者間で情報(台帳)を共有する分散型台帳技術(分散型ネットワーク)である。ブロックチェーン8は、取引情報(トランザクション情報)を公開し、利用者全員でその正当性をチェックすることで、不正の無い取引(契約)を遂行させる。また、ブロックチェーン8は、利用者のそれぞれが使用する複数のノード80によって構成される。利用者は、自らのノード80を用いてブロックチェーン8で管理されている情報の書き換えまたはチェックを行う。
通信端末10は、ユーザが使用するスマートフォン等の端末装置である。通信端末10は、インターネット等の通信ネットワーク5にアクセスすることによって、サービス提供装置70とデータ通信を行うことができる。なお、通信端末10は、スマートフォンに限られず、タブレット端末、携帯電話、PC等であってもよい。
サービス管理装置30は、通信端末10によるサービス提供者から提供されるサービスを管理するサーバ装置である。
サービス提供システム7は、複数のサービス提供装置70(70a,70b,70c、以下区別する必要がないときは、サービス提供装置70と称する)によって構成される。サービス提供装置70は、サービス提供者により発行される取引対象物を、ユーザとの間で取引するサービスを提供するサーバ装置である。サービス提供者により提供されるサービスは、例えば、電子書籍の閲覧サービス、動画、写真もしくは絵画等の静止画、音楽、または音声等の配信サービス、契約書または公文書等の文書発行サービス、電力の小売り事業における電力取引サービス等である。また、取引対象物は、電子書籍、動画データ、静止画データ、音楽データ、音声データまたは文書データ等の電子データが該当する。
なお、図1に示されているサービス提供システム7を構成するサービス提供装置70の数は、これに限られない。また、サービス管理装置30およびサービス提供装置70は、それぞれ複数のコンピュータに各機能を分散させて実現させる構成であってもよい。さらに、サービス管理装置30およびサービス提供装置70は、クラウド環境に存在するサーバコンピュータであるものとして説明するが、オンプレミス環境に存在するサーバであってもよい。
●ハードウエア構成
次に、図2を用いて、ネットワークシステム1を構成する各装置のハードウエア構成について説明する。なお、図2に示されているハードウエア構成は、必要に応じて構成要素が追加または削除されてもよい。ネットワークシステム1を構成する各装置は、一般的なコンピュータの構成を有する。ここでは、一般的なコンピュータのハードウエア構成例について説明する。
図2は、実施形態に係るコンピュータのハードウエア構成の一例を示す図である。コンピュータは、CPU(Central Processing Unit)501、ROM(Read Only Memory)502、RAM(Random Access Memory)503、HD(Hard Disk)、504、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ505、ディスプレイ506、外部機器接続I/F(Interface)508、ネットワークI/F509、バスライン510、キーボード511、ポインティングデバイス512、DVD−RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ514、メディアI/F516を備えている。
これらのうち、CPU501は、コンピュータ全体の動作を制御する。ROM502は、IPL等のCPU501の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。HD504は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ505は、CPU501の制御にしたがってHD504に対する各種データの読み出しまたは書き込みを制御する。ディスプレイ506は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、または画像などの各種情報を表示する。外部機器接続I/F508は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリやプリンタ等である。ネットワークI/F509は、通信ネットワーク5を利用してデータ通信をするためのインターフェースである。バスライン510は、図2に示されているCPU501等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
また、キーボード511は、文字、数値または各種指示等の入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス512は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、またはカーソルの移動等を行う入力手段の一種である。DVD−RWドライブ514は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD−RW513に対する各種データの読み出しまたは書き込みを制御する。なお、DVD−RWに限らず、DVD−RやBlu-ray(登録商標) Disc(ブルーレイディスク)等であってもよい。メディアI/F516は、フラッシュメモリ等の記録メディア515に対するデータの読み出しまたは書き込み(記憶)を制御する。
なお、上記各プログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルで、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。記録媒体の例として、CD−R(Compact Disc Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)、Blu-ray Disc、SDカード、USBメモリ等が挙げられる。また、記録媒体は、プログラム製品(Program Product)として、国内または国外へ提供されることができる。例えば、各実施形態に係るサービス提供装置70は、本発明に係るプログラムが実行されることで本発明に係るサービス提供方法を実現する。
●ソフトウエア構成
次に、図3を用いて、通信端末10にインストールされるコンピュータソフトウエアについて説明する。図3は、実施形態に係る通信端末のソフトウエア構成の一例を示す図である。図3に示されているように、OS(Operating System)150、電子書籍アプリ170a、動画配信アプリ170bおよび電力取引アプリ170cは、RAM503の作業領域130上で動作する。OS150は、通信端末10の基本的な機能を提供し、通信端末10の全体を管理する基本ソフトウエアである。
電子書籍アプリ170a、動画配信アプリ170bおよび電力取引アプリ170cは、OS150上で動作するアプリケーションである。電子書籍アプリ170a、動画配信アプリ170bおよび電力取引アプリ170cは、それぞれ独立して処理が実行され、サービス提供装置70が提供するサービスまたは機能を実行する。電子書籍アプリ170aは、サービス提供装置70から配信される電子書籍を閲覧するためのアプリケーションである。また、動画配信アプリ170bは、サービス提供装置70から配信される動画データ、または音楽データを視聴するためのアプリケーションである。さらに、電力取引アプリ170cは、電力小売り事業者等との間で電力取引を行うためのアプリケーションである。なお、図3は、三つのアプリケーションが通信端末10にインストールされている例を示すが、通信端末10にインストールされるアプリケーションの数または種類は、これに限られない。
●第1の実施形態●
●概略
次に、図4を用いて、第1の実施形態に係るネットワークシステムの処理の概略について説明する。なお、図4は、第1の実施形態に係るネットワークシステムの概略を簡略的に説明したものであり、ネットワークシステム1aが実現する機能等の詳細は、後述する図面等を用いて説明する。
図4は、第1の実施形態に係るネットワークシステムの処理の概略の一例を示す図である。図4は、ユーザAが出版社Aから、取引対象物の一例である電子書籍を購入する場合の例を示す。
出版社Aのサービス提供装置70は、事前にユーザとの間で取引を行う電子書籍の情報をブロックチェーン8に対して登録する。この際に、サービス提供装置70は、電子書籍のデータ自体をブロックチェーン8に登録するのではなく、電子書籍に一意に割り当てられたハッシュ値を登録する。ハッシュ値は、電子書籍を識別するユニークな値であり、ハッシュ値からは元のデータが何を示すかを逆算することができない。ブロックチェーン8には、複数のサービス提供装置70から送信された取引対象の電子書籍の情報が、アセット情報として登録される。
ユーザAの通信端末10は、サービス管理装置30から提供された電子書籍アプリ170a(図3参照)を用いて、電子書籍の購入要求を、ブロックチェーン8に対して送信する(ステップS1a)。次に、ブロックチェーン8は、通信端末10から送信された購入要求を、購入対象の電子書籍を発行する出版社Aのサービス提供装置70に対して送信する(ステップS2a)。
次に、サービス提供装置70は、アセット情報の更新要求を、ブロックチェーン8に対して送信する(ステップS3a)。そして、ブロックチェーン8は、登録されているアセット情報のうち、購入対象の電子書籍の所有者の情報を更新する(ステップS4a)。これにより、出版社Aが発行する電子書籍の所有者は、出版社AからユーザAに変更される。ブロックチェーン8は、要求された電子書籍のアクセスキーを、要求元の通信端末10に対して送信する(ステップS5a)。
そして、ユーザAは、ブロックチェーン8から送信されたアクセスキーを用いて出版社Aのサービス提供装置70へアクセスすることにより、購入した電子書籍を閲覧することができる(ステップS6a)。
電子書籍、動画データ、静止画データ、音楽データ、音声データまたは文書データ等の著作物は、著作権保護のため、不正なコピー防止策としてDRM(Digital Rights Management)が利用されている。DRMは、データの不正なコピーの防止、コピー回数の制限といった機能を有しており、DRMがあることによって著者、出版社、図書館といった著作物の提供者は、著作権が保護されたデータをユーザに提供することができる。一方で、DRMを有したサービスは、提供者ごとに独自の専用システムを使用するものであるため、サービスの開発、運用および管理にコストが掛かってしまう。また、DRMを有したサービスは、著作権がサービスごとに管理されているため、他のサービスへのデータ移行や第三者へのデータの譲渡が困難であった。ユーザとしても、例えば、電子書籍を購入する先の提供者を特定する必要があり、サービスごとにユーザ登録、使用するアプリまたは料金体系が異なることは不便であった。
そこで、ネットワークシステム1aは、ブロックチェーン8上で電子書籍等の取引対象物の利用権限である所有権の取引を行うことにより、システムの耐障害性を高めることができるとともに、ブロックチェーン8に書き込まれた内容の改ざんが困難であることによる対改竄性を保証することができる。これにより、ネットワークシステム1は、サービス提供者とユーザとの間における取引の利便性を向上させることができる。
●機能構成
次に、図5を用いて、第1の実施形態に係るネットワークシステムの機能構成について説明する。図5は、第1の実施形態に係るネットワークシステムの機能構成の一例を示す図である。なお、図5には、図1に示されている端末または装置のうち、後述の処理または動作に関連しているものが示されている。
○通信端末の機能構成○
まず、図5を用いて、通信端末10の機能構成について説明する。通信端末10は、通信部11、受付部12、表示制御部13、判断部14、アプリ実行部15および記憶・読出部19を有している。これら各部は、図2に示されている各構成要素のいずれかが、ROM502からRAM503上に展開されたプログラムに従ったCPU501からの命令によって動作することで実現される機能または手段である。また、通信端末10は、図2に示されているROM502およびHD504によって構築される記憶部1000を有している。
通信部11は、主に、ネットワークI/F509に対するCPU501の処理によって実現され、通信ネットワーク5を介して、他の装置または端末との間で各種データまたは情報の通信を行う。通信部11は、例えば、サービス提供装置70に対して、サービス提供者が提供する取引対象物に対する取引要求を送信する。また、通信部11は、例えば、サービス提供装置70から送信された取引対象物に係る電子データを受信する。
受付部12は、主に、キーボード511またはポインティングデバイス512に対するCPU501の処理によって実現され、利用者から各種の選択または入力を受け付ける。表示制御部13は、主に、CPU501の処理によって実現され、ディスプレイ506に、各種画像を表示させる。判断部14は、CPU501の処理によって実現され、各種判断を行う。
アプリ実行部15は、CPU501の処理によって実現され、通信端末10にインストールされたアプリケーションを実行する。通信端末10は、例えば、アプリ実行部15によって図3に示されている所定のアプリケーションを実行させることで、サービス提供者が提供する取引対象物を受信する。
記憶・読出部19は、主に、CPU501の処理によって実現され、記憶部1000に、各種データ(または情報)を記憶したり、記憶部1000から各種データ(または情報)を読み出したりする。
○サービス管理装置の機能構成○
続いて、図5を用いて、サービス管理装置30の機能構成について説明する。サービス管理装置30は、通信部31、認証部32、アプリ管理部33、データ管理部34および記憶・読出部39を有している。これら各部は、図2に示されている各構成要素のいずれかが、RAM503上に展開されたプログラムに従ったCPU501からの命令によって動作することで実現される機能または手段である。また、サービス管理装置30は、図2に示されているROM502およびHD504によって構築される記憶部3000を有している。
通信部31は、主に、ネットワークI/F509に対するCPU501の処理によって実現され、通信ネットワーク5を介して、他の装置または端末との間で各種データまたは情報の通信を行う。通信部31は、例えば、通信端末10から送信されたログイン要求情報を受信する。
認証部32は、CPU501の処理によって実現され、通信部31によって受信されたログイン要求に基づいて、要求元のユーザの認証処理を行う。認証部32は、例えば、通信部31によって受信されたログイン要求に含まれているユーザIDおよびパスワードを検索キーとし、認証管理DB3001を検索する。そして、認証部32は、認証管理DB3001に同一の組のユーザIDおよびパスワードが管理されているかを判断することによってユーザ認証を行う。
アプリ管理部33は、主に、CPU501の処理によって実現され、ネットワークシステム1によって使用されるアプリケーションを管理する。データ管理部34は、主に、CPU501の処理によって実現され、ブロックチェーン8に登録された取引対象物に関するデータを管理する。
記憶・読出部39は、主に、CPU501の処理によって実現され、記憶部3000に、各種データ(または情報)を記憶したり、記憶部3000から各種データ(または情報)を読み出したりする。
○認証管理テーブル
図6Aは、第1の実施形態に係る認証管理テーブルの一例を示す概念図である。記憶部3000には、図6Aに示されているような認証管理テーブルによって構成されている認証管理DB3001が構築されている。この認証管理テーブルでは、サービス管理装置30によって提供されるアプリケーションを利用するユーザの各ユーザIDに対して、各パスワードが関連づけられて管理されている。ユーザIDは、例えば、UUID(Universally Unique Identifier)またはGUID(Globally Unique Identifier)等のユーザごとに一意に割り当てられたユーザ識別情報である。図6Aに示されている認証管理テーブルでは、ユーザAのユーザIDは「userA」であり、パスワードは「abab」であることが表されている。
○所有者管理テーブル
図6Bは、第1の実施形態に係る所有者管理テーブルの一例を示す概念図である。記憶部3000には、図6Bに示されているような所有者管理テーブルによって構成されている所有者管理DB3003が構築されている。この所有者管理テーブルでは、ブロックチェーン8に登録された取引対象物の所有者の情報を含むデータが記憶されて管理されている。所有者管理テーブルには、取引対象物の所有者を識別する所有者ID、取引対象物の名称、取引対象物に一意に割り当てられるハッシュ値、取引対象物である電子データにアクセスするためのアクセスキー、およびサービス提供者の宛先を示す提供者情報が関連づけられて記憶されている。
○サービス提供装置の機能構成○
続いて、図5を用いて、サービス提供装置70の機能構成について説明する。サービス提供装置70は、通信部71、受付部72、表示制御部73、判断部74、データ管理部75および記憶・読出部79を有している。これら各部は、図2に示されている各構成要素のいずれかが、RAM503上に展開されたプログラムに従ったCPU501からの命令によって動作することで実現される機能または手段である。また、サービス提供装置70は、図2に示されているROM502およびHD504によって構築される記憶部7000を有している。
通信部71は、主に、ネットワークI/F509に対するCPU501の処理によって実現され、通信ネットワーク5を介して、他の装置または端末との間で各種データまたは情報の通信を行う。通信部71は、例えば、通信端末10から特定の取引対象物に対する取引要求を受信する。また、通信部71は、特定の取引対象物の利用権限の変更要求を、ブロックチェーン8に対して送信する。さらに、通信部71は、ブロックチェーン8に対して送信した変更要求に応じて変更された利用権限を有する通信端末10に対して、特定の取引対象物を提供する。
受付部72は、主に、キーボード511またはポインティングデバイス512に対するCPU501の処理によって実現され、利用者から各種の選択または入力を受け付ける。表示制御部73は、主に、CPU501の処理によって実現され、ディスプレイ506に、各種画像を表示させる。判断部74は、CPU501の処理によって実現され、各種判断を行う。
データ管理部75は、主に、CPU501の処理によって実現され、ブロックチェーン8に登録された取引対象物に関するデータを管理する。
記憶・読出部79は、主に、CPU501の処理によって実現され、記憶部7000に、各種データ(または情報)を記憶したり、記憶部7000から各種データ(または情報)を読み出したりする。
○データ管理テーブル
図7Aは、第1の実施形態に係るデータ管理テーブルの一例を示す概念図である。記憶部7000には、図7Aに示されているようなデータ管理テーブルによって構成されているデータ管理DB7001が構築されている。このデータ管理テーブルでは、ユーザとの間でやり取りされる取引対象物である電子データが記憶されて管理されている。データ管理テーブルには、ユーザに提供する取引対象物の名称、取引対象物である電子データのファイル名、電子データに一意に割り当てられたハッシュ値および電子データにアクセスするためのアクセスキーが関連づけられて記憶されている。
○所有者管理テーブル
図7Bは、第1の実施形態に係る所有者管理テーブルの一例を示す概念図である。記憶部7000には、図7Bに示されているような所有者管理テーブルによって構成されている所有者管理DB7003が構築されている。この所有者管理テーブルでは、ブロックチェーン8に登録された取引対象物の所有者の情報を含むデータが記憶されて管理されている。所有者管理テーブルには、取引対象物の所有者を識別する所有者IDおよび取引対象物に一意に割り当てられたハッシュ値が関連づけられて記憶されている。
○ノードの機能構成○
続いて、図5を用いて、ブロックチェーン8を構成するノード80の機能構成について説明する。なお、ブロックチェーン8を構成する複数のノード80は、それぞれ同一の機能を有しているものとして説明する。ノード80は、通信部81、発行部82、トランザクション処理部83、アセット処理部84および記憶・読出部89を有している。これら各部は、図2に示されている各構成要素のいずれかが、RAM503上に展開されたプログラムに従ったCPU501からの命令によって動作することで実現される機能または手段である。また、ノード80は、図2に示されているROM502およびHD504によって構築される記憶部8000を有している。
通信部81は、主に、ネットワークI/F509に対するCPU501の処理によって実現され、他の装置または端末との間で各種データまたは情報の通信を行う。通信部81は、例えば、サービス提供装置70から送信された登録要求情報を受信する。
発行部82は、主に、CPU501の処理によって実現され、電子データにアクセスするためのアクセスキーを発行する。
トランザクション処理部83は、CPU501の処理によって実現され、トランザクション情報を生成して記憶部8000に記憶する等の処理を行う。トランザクション情報とは、ブロックチェーン8上での取引対象物の取引履歴が連続的に記憶された情報である。アセット処理部84は、CPU501の処理によって実現され、トランザクション情報に従って、アセット情報を生成して記憶部8000に記憶する等の処理を行う。なお、トランザクション情報およびアセット情報の詳細は、後述する。
記憶・読出部89は、主に、CPU501の処理によって実現され、記憶部8000に、各種データ(または情報)を記憶したり、記憶部8000から各種データ(または情報)を読み出したりする。
●第1の実施形態の処理または動作
○電子データの登録処理○
次に、図8乃至図24を用いて、第1の実施形態に係るネットワークシステムの処理または動作について説明する。なお、以下の説明において、ブロックチェーン8を構成する一つのノード80との間で処理が行われる例を説明するが、サービス提供装置70および通信端末10等の各装置は、ブロックチェーン8を構成する任意のノード80との間で処理が行われる構成であればよい。
まず、図8乃至図12を用いて、サービス提供装置70から提供される取引対象物である電子データを、ブロックチェーン8に登録する際の処理について説明する。図8は、第1の実施形態に係るネットワークシステムにおけるサービス提供装置から提供される電子データの登録処理の一例を示すシーケンス図である。図9は、第1の実施形態に係るサービス提供装置に表示されるデータ登録画面の画面例を示す図である。
サービス提供装置70aの表示制御部73aは、サービス提供者による所定の操作を受け付けることによって、図9に示されているデータ登録画面700を、ディスプレイ506に表示させる(ステップS11)。図9に示されているデータ登録画面700は、ユーザに提供する電子データを登録するための表示画面である。データ登録画面700には、登録対象の電子データを選択するデータ選択領域705、登録対象の電子データが示されているデータ表示領域707、電子データを登録する際に押下される「登録」ボタン708および登録処理を中止する際に押下される「キャンセル」ボタン709が含まれている。
次に、サービス提供装置70aの受付部72aは、サービス提供者によって、登録対象の電子データが選択され、「登録」ボタン708が押下されることで、電子データの登録要求を受け付ける(ステップS12)。そして、サービス提供装置70aのデータ管理部75aは、受付部72aによって電子データの登録が受け付けられた場合、登録対象の電子データに対応するハッシュ値を割り当てる(ステップS13)。そして、サービス提供装置70aのデータ管理部75aは、ステップS12によって受け付けられた登録要求に係る電子データのデータファイルと、ステップS13によって割り当てられたハッシュ値を関連づけてデータ管理DB7001a(図8参照)に記憶させる(ステップS14)。この場合、データ管理部75aは、ハッシュ値とともに、データ選択領域705に入力された電子データの名称を、電子データのデータファイルに関連づけて記憶する。
次に、サービス提供装置70aの通信部71aは、ノード80に対して、データ管理DB7001aに登録されたデータファイルに関する固有データの登録要求を示す登録要求情報を送信する(ステップS15)。この登録要求情報には、データ選択領域705に入力された電子データの名称および金額、割り当てられたハッシュ値、並びにサービス提供者を識別する識別情報(例えば、ID;pressA)が含まれている。これにより、ノード80の通信部81は、サービス提供装置70aから送信された登録要求情報を受信する。
ノード80のアセット処理部84は、通信部81によって受信された登録要求情報に示されている各種データを用いて、ブロックチェーン8上でやり取りされる電子データを示すアセット情報を生成する(ステップS16)。そして、ノード80の記憶・読出部89は、アセット処理部84によって生成されたアセット情報を記憶部8000に記憶させる(ステップS17)。
図10は、第1の実施形態に係るノードに記憶されたアセット情報の一例を示す概念図である。ここで、アセット情報は、取引対象物に関する各種固有情報であり、図10の例では、アセットとして取引対象の電子書籍に関する固有情報が示されている。アセット情報には、アセットごとに割り当てられたアセットIDごとに、サービス提供装置70によって割り当てられたハッシュ値、取引対象物の名称、取引対象物の所有者および発行者、並びに取引対象物の取引金額の情報が関連づけられて記憶されている。アセット情報の各項目には、通信部81によって受信された登録要求情報に示されている対応するデータが記述されている。例えば、アセットID「B0001」に関連づけられたアセット情報には、取引対象物である電子書籍に固有に割り当てられたハッシュ値、名称「書籍A」、所有者「pressA」、発行者「pressA」、取引金額「500」が記述されている。
次に、トランザクション処理部83は、ブロックチェーン8上でやり取りされるデータの取引履歴を示すトランザクション情報を生成する(ステップS18)。そして、ノード80の記憶・読出部89は、トランザクション処理部83によって生成されたトランザクション情報を記憶部8000に記憶させる(ステップS19)。
図11は、第1の実施形態に係るノードに記憶されたトランザクション情報の一例を示す概念図である。トランザクション情報は、取引対象物の取引履歴を記憶している。トランザクション情報は、一つの取引に対応するブロックと呼ばれるレコードを有し、ブロックが連続的に増加してリスト化されている。一つのブロックには、タイムスタンプと前のブロックへのリンクが含まれている。すなわち、トランザクション情報は、一度記録された場合、ブロック内のデータを遡及的に変更することができない。そのため、ブロックチェーン8は、トランザクション情報を参照して、ブロックチェーン8を構成する複数のノード80の間でその正当性をチェックすることで、取引の信頼性を担保することができる。
図11に示されているように、トランザクション情報の各ブロックには、取引ごとに割り当てられたトランザクションIDに、取引を一意に識別するハッシュ値、取引の種別を示すトランザクション種別、取引が行われた日時を示すタイムスタンプ、取引対象物を識別するアセットID、取引対象物に対応するハッシュ値、対応する取引対象物の発行者および所有者の情報が関連づけられて記憶されている。
ここで、ステップ18において、トランザクション処理部83は、図11Aに示されている第1のトランザクションが生成する。トランザクション処理部83は、トランザクションID「T0011」に関連づけられたブロックとして、取引を識別するハッシュ値「4390s058239052…」、ステップS16でアセットが生成されたことを示すトランザクション種別「アセット生成」、アセットの生成が行われた日時を示すタイムスタンプ、および生成されたアセットに関する固有情報(アセットID、ハッシュ値、発行者および所有者)が記述されたトランザクション情報(第1のトランザクション情報)を生成する。
ノード80の通信部81は、アセットが登録された場合、サービス提供装置70aに対して、電子データの登録完了通知を送信する(ステップS20)。これにより、サービス提供装置70aの通信部71aは、ノード80から送信された登録完了通知を受信する。
一方で、サービス提供装置70bの表示制御部73bは、サービス提供者による所定の操作を受け付けることによって、図9に示されているデータ登録画面700を、ディスプレイ506に表示させる(ステップS21)。次に、サービス提供装置70bの受付部72bは、サービス提供者によって、登録対象の電子データが選択され、「登録」ボタン708が押下されることで、電子データの登録要求を受け付ける(ステップS22)。そして、サービス提供装置70bのデータ管理部75bは、受付部72bによって電子データの登録が受け付けられた場合、登録対象の電子データに対応するハッシュ値を割り当てる(ステップS23)。そして、サービス提供装置70bのデータ管理部75bは、ステップS22によって受け付けられた登録要求に係る電子データのデータファイルと、ステップS23によって割り当てられたハッシュ値を関連づけてデータ管理DB7001bに記憶させる(ステップS24)。この場合、データ管理部75bは、ハッシュ値とともに、データ選択領域705に入力された電子データの名称を、電子データのデータファイルに関連づけて記憶する。
次に、サービス提供装置70bの通信部71bは、ノード80に対して、データ管理DB7001bに登録されたデータファイルに関する固有データの登録要求を示す登録要求情報を送信する(ステップS25)。この登録要求情報には、データ選択領域705に入力された電子データの名称および金額、割り当てられたハッシュ値、並びにサービス提供者を識別する識別情報(例えば、ID;pressR)が含まれている。これにより、ノード80の通信部81は、サービス提供装置70bから送信された登録要求情報を受信する。
ノード80のアセット処理部84は、通信部81によって受信された登録要求情報に示されている各種データを用いて、ブロックチェーン8上でやり取りされる電子データを示すアセット情報を生成する(ステップS26)。そして、ノード80の記憶・読出部89は、アセット処理部84によって生成されたアセット情報を記憶部8000に記憶させる(ステップS27)。この場合、アセット処理部84は、図10に示されているアセットID「B0002」に関連づけられたアセットとして、サービス提供装置70bによって割り当てられたハッシュ値、名称「書籍B」、所有者「pressR」、発行者「pressR」、取引金額「800」が記述されたアセット情報を生成する。
次に、トランザクション処理部83は、ブロックチェーン8上でやり取りされるデータの取引履歴を示すトランザクション情報を生成する(ステップS28)。この場合、トランザクション処理部83は、図11Bに示されている第2のトランザクション情報を生成する。トランザクション処理部83は、トランザクションID「T0021」に関連づけられたブロックとして、取引を識別するためのハッシュ値「6g764368d50fdk…」、ステップS26でアセットが生成されたことを示すトランザクション種別「アセット生成」、アセットの生成が行われた日時を示すタイムスタンプ、および生成されたアセットに関する固有情報(アセットID、ハッシュ値、発行者および所有者)が記述されたトランザクション情報(第2のトランザクション情報)を生成する。そして、ノード80の記憶・読出部89は、トランザクション処理部83によって生成されたトランザクション情報(第2のトランザクション情報)を記憶部8000に記憶させる(ステップS29)。
ノード80の通信部81は、アセットが登録された場合、サービス提供装置70bに対して、電子データの登録完了通知を送信する(ステップS30)。これにより、サービス提供装置70bの通信部71bは、ノード80から送信された登録完了通知を受信する。
ここで、ノード80は、ステップS17およびステップS19、並びにステップS27およびステップS29によって記憶部8000に記憶されたアセット情報およびトランザクション情報を、ブロックチェーン8を構成する他のノード80に送信することで共有する。これにより、ブロックチェーン8は、複数のノード80に同じ情報を保有させることができる。
このように、サービス提供装置70は、ブロックチェーン8を構成するノード80に対して、ユーザに提供する電子データを識別するための情報を登録することができる。また、ブロックチェーン8を構成するノード80は、サービス提供装置70によって登録されたデータを、データごとに割り当てられたハッシュ値に基づいて一意に特定することができる。
なお、以下の説明において、図11に示されているようにトランザクション情報がアセットごとに生成される例(第1のトランザクション情報および第2のトランザクション情報)を説明するが、トランザクション処理部83は、図12に示されているように、ブロックチェーン8上での取引を一つのトランザクション情報として生成する構成であってもよい。また、ステップS16〜ステップS17の処理と、ステップS18〜ステップS19の処理の順序は、前後してもよい。同様に、ステップS26〜ステップS27の処理と、ステップS28〜ステップS29の処理の順序は、前後してもよい。
○電子データの取引○
次に、図13乃至図18を用いて、ネットワークシステム1aにおける電子データの取引について説明する。図13および図16は、第1の実施形態に係る通信端末とサービス提供装置との間における電子データの取引方法の一例を示すシーケンス図である。以下の説明において、通信端末10とサービス提供装置70を用いた電子データの取引の一例として、ユーザが通信端末10を用いて電子書籍の閲覧を行う場合の例を説明する。
まず、通信端末10のアプリ実行部15は、ユーザAが通信端末10を操作することで、通信端末10にインストールされた特定のアプリケーションである電子書籍アプリ170aを起動させる(ステップS31)。次に、通信端末10の表示制御部13は、起動させた電子書籍アプリ170aにログインするためのユーザ情報を入力させるログイン画面100を、ディスプレイ506に表示させる(ステップS32)。図14は、第1の実施形態に係る通信端末に表示されるログイン画面の画面例を示す図である。図14に示されているログイン画面100には、ユーザのユーザIDおよびパスワードを入力する入力欄101および入力欄103、ログインを行う際に押下される「OK」ボタン107およびログインを中止する際に押下されるキャンセルボタン109が含まれている。
次に、ユーザAが、入力欄101に自己のユーザIDを入力し、入力欄103に自己のパスワードを入力し、「OK」ボタン107を押下すると、通信端末10の受付部12は、ログイン要求を受け付ける(ステップS33)。そして、通信部11は、サービス管理装置30に対して、ログイン要求を示すログイン要求情報を送信する(ステップS34)。このログイン要求情報には、ステップS33によって入力されたユーザIDおよびパスワードが含まれている。これにより、サービス管理装置30の通信部31は、通信端末10から送信されたログイン要求情報を受信する。なお、ユーザIDおよびパスワードは、予め通信端末10または通信端末10に接続されたSIM(Subscriber Identity Module Card)カードやSDカード等の記憶媒体に記憶されている構成であってもよい。この場合、通信端末10は、ステップS31での電子書籍アプリ170aの起動を契機とし、通信部11から通信ネットワーク5を介して、サービス管理装置30に対して、ログイン要求情報を送信する。
次に、サービス管理装置30の認証部32は、通信部31によって受信されたユーザIDおよびパスワードを検索キーとして、認証管理テーブル(図6A参照)を検索し、同一のユーザIDおよび同一のパスワードが管理されているかを判断することによってユーザの認証を行う(ステップS35)。以下、ユーザAが認証部32によって正当な利用権限を有するユーザであると判断された場合について説明する。そして、通信部31は、要求元である通信端末10に対して、ユーザAのログインが成功したことを示すログイン通知を送信する(ステップS36)。これにより、通信端末10の通信部11は、サービス管理装置30から送信されたログイン通知を受信する。
次に、通信端末10の通信部11は、ノード80に対して、ブロックチェーン8に登録されたアセット情報に示されるデータの一覧を要求する旨を示すデータ一覧要求を送信する(ステップS37)。これにより、ノード80の通信部81は、通信端末10から送信されたデータ一覧要求を受信する。
次に、ノード80の記憶・読出部89は、記憶部8000に記憶されたアセット情報を読み出す(ステップS38)。そして、通信部81は、要求元の通信端末10に対して、記憶・読出部89によって読み出されたアセット情報を送信する(ステップS39)。これにより、通信端末10の通信部11は、ノード80から送信されたアセット情報を受信する。
そして、通信端末10の表示制御部13は、ノード80から送信されたアセット情報に係る電子書籍のデータが一覧表示されているデータ一覧画面200を、ディスプレイ506に表示させる(ステップS40)。図15は、第1の実施形態に係る通信端末に表示されるデータ一覧画面の画面例を示す図である。図15に示されているデータ一覧画面200には、電子書籍を検索するための検索条件を入力させる入力領域201、入力領域201を用いた検索結果を示す一覧表示領域203、電子書籍を購入する際に押下される「購入」ボタン208および電子データの取引を中止する際に押下される「閉じる」ボタン209が含まれている。このうち、入力領域201には、著者名もしくはタイトル等の書誌情報、または電子書籍の所有者の項目に対するキーワードが入力される。そして、「検索」ボタン202が押下されることで、通信端末10は、入力されたキーワードを用いた検索を実行する。また、一覧表示領域203には、受信されたアセット情報に示されている電子書籍の名称および所有者の情報が示されている。さらに、一覧表示領域203には、表示されたアセット情報を選択するための選択メニュー204が含まれている。
次に、図16において、ユーザAが選択メニュー204から所定のデータを選択し、「購入」ボタン208を押下することで、通信端末10の受付部12は、選択された電子書籍の購入要求を受け付ける(ステップS41)。そして、通信端末10の通信部11は、ノード80に対して、選択された電子書籍の購入要求を示す購入要求情報を送信する(ステップS42)。この購入要求情報には、ステップS35で認証されたユーザAを識別するユーザ識別情報(例えば、ユーザID)、および選択された電子書籍に割り当てられたハッシュ値の情報が含まれている。これにより、ノード80の通信部81は、通信端末10から送信された購入要求情報を受信する。
次に、ノード80の発行部82は、購入対象の電子書籍に対するアクセスキーを発行する(ステップS43)。通信部81は、購入対象の電子書籍の所有者であるサービス提供者のサービス提供装置70に対して、購入要求情報を送信する(ステップS44)。この購入要求情報には、記憶部8000に記憶されたアセット情報に示されるハッシュ値および発行部82によって発行されたアクセスキーが含まれている。これにより、サービス提供装置70の通信部71は、ノード80から送信された購入要求情報を受信する。
次に、サービス提供装置70のデータ管理部75は、通信部71によって受信されたハッシュ値およびアクセスキーを関連づけてデータ管理DB7001(図7A参照)に記憶する(ステップS45)。
次に、サービス提供装置70の通信部71は、ノード80に対して、ブロックチェーン8に登録されているデータの更新要求を示す更新要求情報を送信する(ステップS46)。この更新要求情報には、ステップS42で受信されたユーザAを識別するユーザ識別情報(例えば、ユーザID)、更新対象の電子データを示すハッシュ値、およびサービス提供装置70の宛先を示す提供者情報が含まれている。提供者情報は、例えば、サービス提供装置70のURL(Uniform Resource Locator)またはURI(Uniform Resource Identifier)等である。これにより、ノード80の通信部81は、サービス提供装置70から送信された更新要求情報を受信する。
ノード80のアセット処理部84は、記憶部8000に記憶されたアセット情報を更新する(ステップS47)。図17は、ステップS47で更新されたアセット情報の一例を示す概念図である。図17に示されているように、アセット処理部84は、アセットID「B0001」のアセットの所有者の情報を、「pressA」から「userA」に変更する。これにより、アセットID「B0001」に対応する「書籍A」の所有権は、「pressA」から「userA」に移転される。そして、アセットID「B0001」に対応する「書籍A」の所有者は、「userA」となり、アセットID「B0001」に対応する「書籍A」の利用権限は、ユーザID「userA」によって識別されるユーザAに付与される。すなわち、ユーザAは、「書籍A」に対するアクセス権限を取得する。
また、トランザクション処理部83は、ステップS47によるアセット情報の更新に対応するトランザクション情報を生成する(ステップS48)。そして、記憶・読出部89は、トランザクション処理部83によって生成されたトランザクション情報を、記憶部8000に記憶させる(ステップS49)。図18は、ステップS48で生成されたトランザクション情報の一例を示す概念図である。書籍Aの所有権が「pressA」から「userA」に割り当てられた取引に対応するように、トランザクション処理部83は、第1のトランザクション情報に、新たなトランザクションのブロックを生成する。図18に示されているように、トランザクション処理部83は、新たに付与されたトランザクションID「T0012」のブロックに、ステップS48でアセットが新たな所有者に割り当てられた処理に対応するトランザクション種別「アセット割当」を記述する。また、トランザクション処理部83は、トランザクションID「T0012」のブロックに、取引を識別するハッシュ値「862ywj8j98wqcn…」、アセットの割当が行われた日時を示すタイムスタンプ「2020/01/15/19:15:07」、および割当されたアセットに関する固有情報(アセットID「B0001」、ハッシュ値「169467983253a7…」、および新規の所有者「userA」)を記述する。なお、ステップS47の処理と、ステップS48〜ステップS49の処理の順序は、前後してもよい。
次に、ノード80の通信部81は、サービス提供装置70に対して、ブロックチェーン8に登録されているデータが更新された旨を示すデータ更新通知を送信する(ステップS50)。このデータ更新通知には、ステップS47で更新されたアセット情報に示されている各種情報が含まれている。これにより、サービス提供装置70の通信部71は、ノード80から送信されたデータ更新通知を受信する。サービス提供装置70のデータ管理部75は、所有者管理DB7003(図7B参照)に登録された所有者情報を更新する(ステップS51)。この場合、データ管理部75は、所有者情報に含まれている「書籍A」の所有者を、「pressA」から「userA」に変更する。また、通信部81は、通信端末10に対して、ブロックチェーン8に登録されているデータが更新された旨を示すデータ更新通知を送信する(ステップS52)。このデータ更新通知には、ステップ43で発行されたアクセスキーおよびステップS46で受信された提供者情報が含まれている。これにより、通信端末10の通信部11は、ノード80から送信されたデータ更新通知を受信する。
このように、「書籍A」の所有権は、「pressA」から「userA」に移転される。そして、通信端末10を使用するユーザAは、書籍Aの電子書籍の閲覧が可能な状態となる。通信端末10の通信部11は、ステップS52で受信された提供者情報に示されている書籍Aの発行者であるサービス提供装置70に対して、書籍Aのデータ閲覧要求を示す閲覧要求情報を送信する(ステップS53)。この閲覧要求情報には、ステップS52で受信された書籍Aのアクセスキーが含まれている。これにより、サービス提供装置70の通信部71は、通信端末10から送信された閲覧要求情報を受信する。サービス提供装置70の記憶・読出部79は、通信部71で受信されたアクセスキーを検索キーとしてデータ管理テーブル(図7A参照)を検索することにより、書籍Aの電子データを読み出す(ステップS54)。そして、サービス提供装置70の通信部71は、通信端末10に対して、書籍Aの電子データを送信する(ステップS55)。これにより、通信端末10に通信部11は、サービス提供装置70から送信された電子データを受信する。
このように、通信端末10は、複数のサービス提供者によってブロックチェーン8上に登録された複数の電子書籍のうち、所望の電子書籍を選択して購入することができる。これにより、電子書籍の所有権を有するユーザは、ブロックチェーン8から送信されたアクセスキーを用いて、サービス提供装置70にアクセスすることによって、購入した電子書籍を閲覧することができる。
なお、図16は、ステップS53乃至ステップS55において、通信端末10が電子書籍を閲覧するたびに、アクセスキーを用いてサービス提供装置70にアクセスする場合の例を示したが、通信端末10は、サービス提供装置70から特定の電子書籍の電子データファイルをダウンロードする構成であってもよい。
上記説明において、取引対象物である電子データの一例として電子書籍の取引の例を示したが、取引対象物である電子データは、これに限られず、動画データ、静止画データ、音楽データ、音声データまたは文書データ等であってもよい。この場合、通信端末10は、図3に示されているような取引対象物に対応する専用アプリを用いてブロックチェーン8を用いたサービス提供装置70との取引を行う。
また、ネットワークシステム1は、通信端末10にインストールされた電力取引アプリ170cを用いて、ユーザの電力使用量を示すデータを用いた電力売買のサービスがサービス提供装置70によって提供される構成であってもよい。この場合、サービス提供装置70を使用するサービス提供者は、電力会社等の電力生産者とユーザとの間の電力小売り事業者(仲介業者)となる。ユーザとサービス提供者は、ブロックチェーン8に記述された電力量(電力生産量および電力消費量)を示すデータに基づいて、電力アセットの売買を行う。また、サービス提供者は、ユーザに対して、電力使用量または電力の生産方法を証明するための電力証書の発行または電子証書の発行を代行する証明書発行事業者(仲介事業者)ともなる。電力の生産方法とは、太陽光、風力、バイオマス、地熱、水力、太陽熱、または大気中の熱その他の自然界に存在する熱等の再生可能エネルギーを利用した電力の発電方法(生産方法)である。
再生可能エネルギーによる発電は、石油、石炭、液化天然ガス等の化石燃料による発電に比べて、地球温暖化の原因となっているCOをほとんど排出しないため、電力の生産に利用される資源の中でも、再生可能エネルギーは、環境に優しいエネルギー源である。電力証書は、このような再生可能エネルギーによって生産された電力の取引を証明するため、国や地方公共団体等の認可を受けた証明書発行事業者等の証明機関が発行する証明書である。電力証書は、例えば、グリーン電力証書と称される。例えば、ユーザが一企業である場合、企業は、例えば、証明書の発行の申請を行い、発行された証明書を環境への付加価値の証明に用いて企業価値を向上させることができる。この場合、取引対象物は、電力会社等の電力生産者により生産され、サービス提供者によって提供(仲介)される電力であり、取引対象物である電力に付随する付随データは、電力証書である。
サービス提供装置70の通信部71は、例えば、ユーザAの通信端末10から電力の取引要求を受信し、アセットの一例である電力の利用権限の変更要求を、ブロックチェーン8を構成するノード80に対して送信する。ノード80のアセット処理部84は、アセットの一例である電力の所有者をユーザAに変更する。そして、サービス提供装置70は、送信した変更要求に応じて変更された所有者であるユーザAの通信端末10に対して、取引対象物である電力に付随する付随データである電力証書を提供する。これにより、ユーザAは、生産方法証明書を用いて、例えば、再生可能エネルギー利用率(CO削減率)に基づく公的補助金の申請等を行うことができる。
○ユーザ間での取引○
ここで、第1の実施形態に係るネットワークシステムの別の例を説明する。図19に示されているようなネットワークシステム1aaは、複数の通信端末の間において、取引対象物である電子データの取引を行う場合の例である。図19は、第1の実施形態に係るネットワークシステムにおいて、ユーザ間における電子データの取引方法の概略の一例を示す図である。図19は、ユーザBが、上述した処理によってユーザAが購入して所有権を有する電子書籍(例えば、「書籍A」)を、ユーザAから購入する場合の処理を示す。
まず、電子書籍を購入したいユーザBは、通信端末10bを用いて、サービス管理装置30に対して電子書籍の購入要求を送信する(ステップS1aa)。次に、サービス管理装置30は、要求された電子書籍の所有者であるユーザAの通信端末10aに対して、電子書籍の購入要求を送信する(ステップS2aa)。そして、ユーザAは、ユーザBからの購入要求に対する承諾通知を、サービス管理装置30に対して送信し(ステップS3aa)、サービス管理装置30は、購入対象の電子書籍に対応するアセット情報の更新要求を、ブロックチェーン8に対して送信する(ステップS4aa)。
次に、ブロックチェーン8を構成するノード80は、サービス管理装置30から送信された更新要求に応じて、取引対象の電子書籍に対応するアセット情報を更新する(ステップS5aa)。具体的には、ノード80は、取引対象の電子書籍の所有者をユーザAからユーザBに変更する。これにより、ブロックチェーン8上において、購入された電子書籍の所有者は、ユーザBとなる。
また、サービス管理装置30は、電子書籍のアクセスキーを通信端末10bに対して送信する(ステップS6aa)。そして、通信端末10bは、サービス管理装置30から送信されたアクセスキーを用いてサービス提供装置70へアクセスすることにより、購入した電子書籍を閲覧することが可能となる(ステップS7aa)。
これにより、電子書籍の所有権を取得したユーザBは、ユーザAから購入した電子書籍を閲覧することができる。電子書籍等の著作物は、サービス提供装置70から提供されるデータの数を増やすと、著作権の管理等が複雑になり管理負担が増大する。そのため、ネットワークシステム1aaは、サービス提供装置70から提供される取引対象物に対して、ユーザ間での取引を認めることによって、取引対象物の数が蓄積されることによるサービス提供者の管理負担を低減させることができる。
図19は、第1の実施形態に係る複数の通信端末の間における電子データの取引方法の一例を示すシーケンス図である。なお、通信端末10bに購入対象の電子書籍を選択させる表示画面(例えば、図15に示されているデータ一覧画面200)を表示させるまでの処理は、図13のステップS31〜ステップS40の処理と同様であるため説明を省略する。また、ブロックチェーン8に登録されてるアセット情報のうち、アセットID「B0001」に対応する電子書籍の所有者は「userA」である場合(図17参照)について説明する。
通信端末10bの受付部12bは、選択された電子書籍の購入要求を受け付ける(ステップS61)。以下、ユーザBによって「書籍A」が選択されたものとして説明する。次に、通信部11bは、サービス管理装置30に対して、選択された「書籍A」の購入要求を示す購入要求情報を送信する(ステップS62)。この購入要求情報には、ユーザBを識別するユーザ識別情報(例えば、ユーザID)、および「書籍A」に割り当てられたハッシュ値の情報が含まれている。これにより、サービス管理装置30の通信部31は、通信端末10bから送信された購入要求情報を受信する。
次に、サービス管理装置30の通信部31は、通信端末10bから送信された購入要求情報を、「書籍A」の所有者であるユーザAが使用する通信端末10aに対して送信する(ステップS63)。これにより、通信端末10aの通信部11aは、サービス管理装置30から送信された購入要求情報を受信する。そして、通信端末10aの表示制御部13aは、サービス管理装置30から送信された購入要求情報に対する承諾の有無を選択する選択画面250を、ディスプレイ506に表示させる(ステップS64)。図21は、第1の実施形態に係る通信端末に表示される選択画面の画面例を示す図である。図21に示されている選択画面250には、購入要求に対して承諾する際に押下される「承諾」ボタン255および購入要求に対して拒否する際に押下される「拒否」ボタン257が含まれている。
次に、通信端末10aの受付部12aは、ユーザAが「承諾」ボタン255を押下することで、購入要求に対する承諾を受け付ける(ステップS65)。そして、通信端末10aの通信部11aは、サービス管理装置30に対して、購入要求に対する承諾通知を送信する(ステップS66)。この承諾通知には、承諾する電子書籍に割り当てられたハッシュ値の情報が含まれている。これにより、サービス管理装置30の通信部31は、通信端末10aから送信された承諾通知を受信する。
次に、サービス管理装置30の記憶・読出部39は、ステップS62で受信された購入要求情報またはステップS66で受信された承諾通知に含まれているハッシュ値を検索キーとして、所有者管理テーブル(図6B参照)を検索することにより、対応するアクセスキーおよび提供者情報を読み出す(ステップS67)。また、サービス管理装置30のデータ管理部34は、所有者管理DB3003に記憶されている「書籍A」の所有者情報を更新する(ステップS68)。この場合、データ管理部34は、「書籍A」の所有者を「userA」から「userB」に変更する。
そして、サービス管理装置30の通信部31は、ノード80に対して、登録されているデータの更新要求を示す更新要求情報を送信する(ステップS69)。この更新要求情報には、ステップS68で更新された所有者であるユーザを識別するためのユーザ識別情報(例えば、ユーザID)、および更新対象の電子データを示すハッシュ値の情報が含まれている。これにより、ノード80の通信部81は、サービス管理装置30から送信された更新要求情報を受信する。
次に、ノード80のアセット処理部84は、記憶部8000に記憶されたアセット情報を更新する(ステップS70)。図22は、ステップS70で更新されたアセット情報の一例を示す概念図である。図22に示されているように、アセット処理部84は、アセットID「B0001」のアセットの所有者の情報を、「userA」から「userB」に変更する。これにより、アセットID「B0001」に対応する「書籍A」の所有権は、「userA」から「userB」に移転される。そして、アセットID「B0001」に対応する「書籍A」の所有者は、「userB」となり、アセットID「B0001」に対応する「書籍A」の利用権限は、ユーザID「userB」によって識別されるユーザBに付与される。すなわち、ユーザBは、「書籍A」に対するアクセス権限を取得する。
また、トランザクション処理部83は、ステップS70によるアセット情報の更新に対応するトランザクション情報を生成する(ステップS71)。そして、記憶・読出部89は、トランザクション処理部83によって生成されたトランザクション情報を、記憶部8000に記憶させる(ステップS72)。図23は、ステップS71で生成されたトランザクション情報の一例を示す概念図である。書籍Aの所有権が「userA」から「userB」に変更された取引に対応するように、トランザクション処理部83は、第1のトランザクション情報に、新たなトランザクションのブロックを生成する。図23に示されているように、トランザクション処理部83は、新たに付与されたトランザクションID「T0013」のブロックに、ステップS70でアセットが新たな所有者に割り当てられた処理に対応するトランザクション種別「アセット割当」を記述する。また、トランザクション処理部83は、トランザクションID「T0013」のブロックに、取引を識別するハッシュ値「175v8j4ttkfkd3…」、アセットの割り当てが行われた日時を示すタイムスタンプ「2020/01/24/19:35:09」、および更新されたアセットに関する固有情報(アセットID「B0001」、ハッシュ値「169467983253a7…」、および新規の所有者「userB」)を記述する。なお、ステップS70の処理と、ステップS71〜ステップS72の処理の順序は、前後してもよい。
ノード80の通信部81は、サービス提供装置70に対して、ブロックチェーン8に登録されているデータが更新された旨を示すデータ更新通知を送信する(ステップS73)。このデータ更新通知には、ステップS70で更新されたアセット情報に示されている各種情報が含まれている。これにより、サービス提供装置70の通信部71は、ノード80から送信されたデータ更新通知を受信する。サービス提供装置70のデータ管理部75は、所有者管理DB7003(図7B参照)に記憶されている「書籍A」の所有者情報を更新する(ステップS74)。この場合、データ管理部75は、所有者情報に含まれている「書籍A」の所有者を、「userA」から「userB」に変更する。
また、ノード80の通信部81は、サービス管理装置30に対して、ブロックチェーン8に登録されているデータが更新された旨を示すデータ更新通知を送信する(ステップS75)。これにより、サービス管理装置30の通信部31は、ノード80から送信されたデータ更新通知を受信する。サービス管理装置30の通信部31は、通信端末10bに対して、ブロックチェーン8に登録されているデータが更新された旨を示すデータ更新通知を送信する(ステップS76)。このデータ更新通知には、ステップ67で読み出されたアクセスキーおよび提供者情報が含まれている。これにより、通信端末10bの通信部11bは、ノード80から送信されたデータ更新通知を受信する。
これにより、「書籍A」の所有権は、「userA」から「userB」に移転される。そして、通信端末10bを使用するユーザBは、書籍Aの電子書籍の閲覧が可能な状態となる。通信端末10bの通信部11bは、ステップS76で受信された提供者情報に示されている書籍Aの発行者であるサービス提供装置70に対して、書籍Aのデータ閲覧要求を示す閲覧要求情報を送信する(ステップS77)。この閲覧要求情報には、ステップS76で受信された書籍Aのアクセスキーが含まれている。これにより、サービス提供装置70の通信部71は、通信端末10bから送信された閲覧要求情報を受信する。サービス提供装置70の記憶・読出部79は、通信部71で受信されたアクセスキーを検索キーとしてデータ管理テーブル(図7A参照)を検索することにより、書籍Aの電子データを読み出す(ステップS78)。そして、サービス提供装置70の通信部71は、通信端末10bに対して、書籍Aの電子データを送信する(ステップS79)。これにより、通信端末10bの通信部11bは、サービス提供装置70から送信された電子データを受信する。
このように、ネットワークシステム1aaは、ブロックチェーン8に管理されているアセット情報を用いることで、ユーザとサービス提供者との間の取引のみならず、複数のユーザ間における信頼性が担保された取引を行うことができる。なお、上述したネットワークシステム1aにおけるサービス提供者とユーザとの取引においても、通信端末10は、サービス管理装置30を介して、ノード80を各種データまたは情報の送受信を行う構成であってもよい。
ここで、図19乃至図23は、サービス管理装置30を介して、複数の通信端末10(10a,10b)の間で取引を行う場合の例を示したが、図24に示されているように、複数の通信端末10(10a,10b)は、サービス管理装置30を介さずに直接やりとりを行う構成であってもよい。以下詳細に説明する。
通信端末10bの受付部12bは、選択された電子書籍の購入要求を受け付ける(ステップS81)。以下、ユーザBによって「書籍A」が選択されたものとして説明する。次に、通信部11bは、通信端末10aに対して、選択された「書籍A」の購入要求を示す購入要求情報を送信する(ステップS82)。この購入要求情報には、ユーザBを識別するためのユーザ識別情報(例えば、ユーザID)、および「書籍A」に割り当てられたハッシュ値の情報が含まれている。これにより、通信端末10aの通信部11aは、通信端末10bから送信された購入要求情報を受信する。
通信端末10aの表示制御部13aは、通信端末10aから送信された購入要求情報に対する承諾の有無を選択する選択画面250(図21参照)を、ディスプレイ506に表示させる(ステップS83)。次に、受付部12aは、ユーザAが「承諾」ボタン255を押下することで、購入要求に対する承諾を受け付ける(ステップS84)。そして、通信部11aは、ノード80に対して、「書籍A」の購入要求を示す購入要求情報を送信する(ステップS85)。この購入要求情報には、ステップS82で受信されたユーザ識別情報、および「書籍A」に割り当てられたハッシュ値の情報が含まれている。また、ノード80の通信部81は、サービス提供装置70に対して、通信端末10aから送信された購入要求情報を送信する(ステップS86)。これにより、サービス提供装置70の通信部71は、ノード80から送信された購入要求情報を受信する。
次に、サービス提供装置70の記憶・読出部79は、ステップS86で受信された購入要求情報に含まれているハッシュ値を検索キーとして、データ管理テーブル(図7A参照)を検索することにより、対応するアクセスキーを読み出す(ステップS87)。
次に、サービス提供装置70の通信部71は、ノード80に対して、ブロックチェーン8に登録されているデータの更新要求を示す更新要求情報を送信する(ステップS88)。この更新要求情報には、ステップ87で読み出されたアクセスキー、ステップS85で受信されたユーザ識別情報、更新対象の電子データを示すハッシュ値、およびサービス提供装置70の宛先を示す提供者情報が含まれている。これにより、ノード80の通信部81は、サービス提供装置70から送信された更新要求情報を受信する。
次に、ノード80のアセット処理部84は、図22に示されているように、記憶部8000に記憶されたアセット情報を更新する(ステップS89)。また、トランザクション処理部83は、図23に示されているように、ステップS89によるアセット情報の更新に対応するトランザクション情報を生成する(ステップS90)。そして、記憶・読出部89は、トランザクション処理部83によって生成されたトランザクション情報を、記憶部8000に記憶させる(ステップS91)。なお、ステップS89の処理と、ステップS90〜ステップS91の処理の順序は、前後してもよい。
通信部81は、サービス提供装置70に対して、ブロックチェーン8に登録されているデータが更新された旨を示すデータ更新通知を送信する(ステップS92)。このデータ更新通知には、ステップS89で更新されたアセット情報に示されている各種情報が含まれている。これにより、サービス提供装置70の通信部71は、ノード80から送信されたデータ更新通知を受信する。サービス提供装置70のデータ管理部75は、所有者管理DB7003(図7B参照)に記憶されている「書籍A」の所有者情報を更新する(ステップS93)。この場合、データ管理部75は、「書籍A」の所有者を「userA」から「userB」に変更する。また、通信部81は、通信端末10aに対して、ブロックチェーン8に登録されているデータが更新された旨を示すデータ更新通知を送信する(ステップS94)。このデータ更新通知には、ステップ88で受信されたアクセスキーおよび提供者情報が含まれている。そして、通信端末10aの通信部11aは、通信端末10bに対して、ノード80から送信されたデータ更新通知を送信する(ステップS95)。これにより、通信端末10bの通信部11bは、通信端末10aから送信されたデータ更新通知を受信する。
このように、「書籍A」の所有権は、「userA」から「userB」に移転される。そして、通信端末10bを使用するユーザBは、書籍Aの電子書籍の閲覧が可能な状態となる。通信端末10bの通信部11bは、ステップS95で受信された提供者情報に示されている書籍Aの発行者であるサービス提供装置70に対して、書籍Aのデータ閲覧要求を示す閲覧要求情報を送信する(ステップS96)。この閲覧要求情報には、ステップS95で受信された書籍Aのアクセスキーが含まれている。これにより、サービス提供装置70の通信部71は、通信端末10bから送信された閲覧要求情報を受信する。サービス提供装置70の記憶・読出部79は、通信部71で受信されたアクセスキーを検索キーとしてデータ管理テーブル(図7A参照)を検索することにより、書籍Aの電子データを読み出す(ステップS97)。そして、サービス提供装置70の通信部71は、通信端末10bに対して、書籍Aの電子データを送信する(ステップS98)。これにより、通信端末10bの通信部11bは、サービス提供装置70から送信された電子データを受信する。
このように、ネットワークシステム1aaは、サービス管理装置30を介さない場合であっても、複数の通信端末10(10a,10b)の間での通信を行うことで、複数のユーザ間における信頼性が担保された取引を行うことができる。
●第1の実施形態の効果
以上説明したように、ネットワークシステム1は、複数のサービス提供装置70から提供される電子書籍等の取引対象物に対するサービス提供者とユーザとの取引を、ブロックチェーン8を介して行うことにより、取引に対する利便性を向上させることができる。また、ネットワークシステム1は、サービス提供装置70と通信端末10とを用いた取引に、ブロックチェーン8を介することで、システムの耐障害性、および取引内容に対する対改竄性を向上させることができる。
●第2の実施形態●
次に、図25乃至図31を用いて、第2の実施形態に係るネットワークシステムついて説明する。なお、上述した実施形態と同一構成および同一機能は、同一の符号を付して、その説明を省略する。ネットワークシステム1bは、サービス提供者から提供されるサービスとして、取引対象物の貸出を行う場合のシステムである。
図25は、第2の実施形態に係るネットワークシステムの処理の概略の一例を示す図である。図4に示されているネットワークシステム1aの概略と異なる点は、取引対象物の取引が、購入ではなく貸出である点である。ネットワークシステム1bは、取引された取引対象物の貸出処理、貸出期間および返却処理等を、ブロックチェーン8を用いて管理する。なお、図25は、図4に示されている例と同様に、取引対象物である電子データの一例として電子書籍の取引が行われる例を示す。
サービス提供装置70は、事前にブロックチェーン8に対してユーザとの間で取引を行いたい電子書籍のハッシュ値を登録する。ブロックチェーン8には、複数のサービス提供者が使用するそれぞれのサービス提供装置70から取引対象の電子書籍の情報がアセット情報として登録される。
まず、ユーザAが使用する通信端末10は、サービス管理装置30から提供された電子書籍アプリ170a(図3参照)を用いて、電子書籍の貸出要求を、ブロックチェーン8に対して送信する(ステップS1b)。次に、ブロックチェーン8は、通信端末10から送信された貸出要求を、対象の電子書籍を発行する図書館Aのサービス提供装置70に対して送信する(ステップS2b)。
次に、サービス提供装置70は、アセット情報の更新要求を、ブロックチェーン8に対して送信する(ステップS3b)。そして、ブロックチェーン8は、登録されているアセット情報のうち、貸出対象の電子書籍の利用者および利用期限の情報を更新する(ステップS4b)。これにより、図書館Aが発行する電子書籍の利用者は、設定された期限までの間、ユーザAとなる。ブロックチェーン8は、要求された電子書籍のアクセスキーを、要求元の通信端末10に対して送信する(ステップS5b)。
そして、通信端末10は、ブロックチェーン8から送信されたアクセスキーを用いて図書館Aのサービス提供装置70へアクセスすることにより、貸し出された電子書籍を閲覧することができる。ブロックチェーン8に設定された利用期限が経過すると、アクセスキーが更新されることによって、通信端末10を使用するユーザAは、電子書籍を閲覧することができなくなる。このように、ネットワークシステム1bは、設定された利用期限に応じて電子書籍の利用者を更新してブロックチェーン8で管理することによって、電子データの信頼性が担保された貸出処理を行うことができる。
図26は、第2の実施形態に係る利用者管理テーブルの一例を示す概念図である。記憶部7000には、所有者管理DB7003に変えて、図26に示されているような利用者管理テーブルによって構成されている利用者管理DB7005が構築されている。この利用者管理テーブルでは、ブロックチェーン8に登録された取引対象物の利用者の情報を含むデータが記憶されて管理されている。利用者管理テーブルには、取引対象物の利用者を識別する利用者ID、取引対象物に一意に割り当てられたハッシュ値および取引対象物の利用期限の情報が関連づけられて記憶されている。
図27は、第2の実施形態に係るノードに記憶されたアセット情報の一例を示す概念図である。図27に示されているアセット情報には、アセットごとに割り当てられたアセットIDごとに、サービス提供装置70によって割り当てられたハッシュ値、取引対象物の名称、取引対象物の発行者および利用者、取引対象物の取引金額、貸出の有無を示す貸出フラグ並びに利用者が取引対象物を利用することができる利用期限を示す期限情報が関連づけられて記憶されている。このうち、発行者には、取引対象物を発行するサービス提供者の情報が示され、利用者には、取引対象物が貸し出されて電子データを利用することができるユーザの情報が示されている。すなわち、図27に示されているアセット情報において、利用者に記述されたユーザは、取引対象物の利用権限を有する。また、取引金額は、例えば、貸出の場合には「0」となる。図27の例では、利用者、貸出フラグおよび利用期限の項目がブランクであり、取引金額が「0」であるため、いずれのアセット情報に係る取引対象物も、ユーザに貸し出されていない状態である。
図28は、第2の実施形態に係るネットワークシステムにおける電子データの取引方法の一例を示すシーケンス図である。なお、通信端末10がノード80からアセット情報に示されているデータをダウンロードするまでの処理は、図13のステップS31〜ステップS39の処理と同様であるため、説明を省略する。
通信端末10の表示制御部13は、ノード80から送信されたアセット情報に係る電子書籍のデータが一覧表示されているデータ一覧画面300を、ディスプレイ506に表示させる(ステップS111)。図29は、第2の実施形態に係る通信端末に表示されるデータ一覧画面の画面例を示す図である。図29に示されているデータ一覧画面300には、電子書籍を検索するための検索条件を入力させる入力領域301、入力領域301を用いた検索結果を示す一覧表示領域303、電子書籍の貸出を要求する際に押下される「貸出」ボタン308および電子書籍の取引を中止する際に押下される「閉じる」ボタン309が含まれている。このうち、入力領域301には、著者名もしくはタイトル等の書誌情報、または電子書籍の所有者の項目に対するキーワードが入力される。そして、「検索」ボタン302が押下されることで、通信端末10は、入力されたキーワードを用いた検索を実行する。た、一覧表示領域303には、受信されたアセット情報に示されている電子書籍の名称および所有者の情報、および電子書籍の貸出期間を選択するための選択メニュー305が示されている。さらに、一覧表示領域303には、表示されたアセット情報を選択するための選択メニュー304が含まれている。
次に、ユーザAが選択メニュー304から所定のデータを選択するとともに、選択メニュー305により貸出期間を選択し、「貸出」ボタン308を押下することで、通信端末10の受付部12は、選択された電子書籍の貸出要求を受け付ける(ステップS112)。以下、ユーザAによって「書籍A」が選択されたものとして説明する。次に、通信端末10の通信部11は、ノード80に対して、選択された「書籍A」の貸出要求を示す貸出要求情報を送信する(ステップS113)。この貸出要求情報には、ユーザAを識別するためのユーザ識別情報(例えば、ユーザID)、選択された貸出期間および「書籍A」に割り当てられたハッシュ値の情報が含まれている。これにより、ノード80の通信部81は、通信端末10から送信された貸出要求情報を受信する。
次に、ノード80の発行部82は、貸出対象の電子書籍に対するアクセスキーを発行する(ステップS114)。通信部81は、貸出対象の電子書籍の所有者であるサービス提供者のサービス提供装置70に対して、貸出要求情報を送信する(ステップS115)。この貸出要求情報には、記憶部8000に記憶されたアセット情報に示されているハッシュ値および発行部82によって発行されたアクセスキーが含まれている。これにより、サービス提供装置70の通信部71は、ノード80から送信された購入要求情報を受信する。
次に、サービス提供装置70のデータ管理部75は、通信部71によって受信されたハッシュ値およびアクセスキーを関連づけてデータ管理DB7001(図7A参照)に記憶する(ステップS116)。
次に、サービス提供装置70の通信部71は、ノード80に対して、ブロックチェーン8に登録されているデータの更新要求を示す更新要求情報を送信する(ステップS117)。この更新要求情報には、ユーザAを識別するためのユーザ識別情報(例えば、ユーザID)、更新対象の電子書籍を示すハッシュ値、およびサービス提供装置70の宛先を示す提供者情報が含まれている。これにより、ノード80の通信部81は、サービス提供装置70から送信された更新要求情報を受信する。
ノード80のアセット処理部84は、記憶部8000に記憶されたアセット情報を更新する(ステップS118)。図30は、ステップS118で更新されたアセット情報の一例を示す概念図である。図30に示されているように、アセット処理部84は、アセットID「C0001」のアセットの利用者の項目に、「userA」を記述する。また、アセット処理部84は、貸出フラグを「貸出中」に変更し、利用期限の項目に、ステップS113で受信された貸出期間に対応する日時を記述する。これにより、アセットID「C0001」に対応する「書籍A」の利用権限は、利用期限を経過するまで、ユーザID「userA」により識別されるユーザAに付与される。すなわち、ユーザAは、利用期限が経過するまで「書籍A」に対するアクセス権限を有する。
また、トランザクション処理部83は、ステップS118によるアセット情報の更新に対応するトランザクション情報を生成する(ステップS119)。そして、記憶・読出部89は、トランザクション処理部83によって生成されたトランザクション情報を、記憶部8000に記憶させる(ステップS120)。図31は、ステップS119で生成されたトランザクション情報の一例を示す概念図である。書籍Aの利用権限が「userA」に割り当てられた取引に対応するように、トランザクション処理部83は、第3のトランザクション情報に、新たなトランザクションのブロックを生成する。
図31に示されているように、トランザクション処理部83は、新たに付与されたトランザクションID「T0032」のブロックに、ステップS118でアセットが利用者に貸し出された処理に対応するトランザクション種別「アセット貸出」を記述する。また、トランザクション処理部83は、トランザクションID「T0032」のブロックに、取引を識別するハッシュ値「5yvmtwcyxqq4xq…」、アセットの貸出が行われた日時を示すタイムスタンプ「2020/01/18/20:21:43」、および割当されたアセットに関する固有情報(アセットID「C0001」、ハッシュ値「48678v9mtwppcq…」、および利用者「userA」)を記述する。さらに、ステップS113で受信された貸出期間が経過すると、トランザクション処理部83は、トランザクションID「T0033」に示されているようなトランザクション種別「アセット返却」のブロックを新たに生成する。この場合、トランザクション処理部83は、利用者、貸出フラグおよび利用期限の項目をブランク(空欄)にする。なお、ステップS118の処理と、ステップS119〜ステップS120の処理の順序は、前後してもよい。
次に、ノード80の通信部81は、サービス提供装置70に対して、ブロックチェーン8に登録されているデータが更新された旨を示すデータ更新通知を送信する(ステップS121)。このデータ更新通知には、ステップS118で更新されたアセット情報に示されている各種情報が含まれている。これにより、サービス提供装置70の通信部71は、ノード80から送信されたデータ更新通知を受信する。サービス提供装置70のデータ管理部75は、利用者管理DB7005(図26参照)に登録された利用者情報を更新する(ステップS122)。この場合、データ管理部75は、利用者情報に含まれている「書籍A」の利用者に「userA」を登録するとともに、ステップS121で受信された利用期限の情報が含まれている。また、通信部81は、通信端末10に対して、ブロックチェーン8に登録されているデータが更新された旨を示すデータ更新通知を送信する(ステップS123)。このデータ更新通知には、ステップ114で発行されたアクセスキーおよびステップS117で受信された提供者情報が含まれている。これにより、通信端末10の通信部11は、ノード80から送信されたデータ更新通知を受信する。
このように、「書籍A」の利用権限は、「userA」に割り当てられる。そして、通信端末10を使用するユーザAは、選択された貸出期間の間、書籍Aの電子書籍の閲覧が可能な状態となる。通信端末10の通信部11は、書籍Aの発行者であるサービス提供装置70に対して、ステップS123で受信された提供者情報に示されている書籍Aのデータ閲覧要求を示す閲覧要求情報を送信する(ステップS124)。この閲覧要求情報には、ステップS85で受信された書籍Aのアクセスキーが含まれている。これにより、サービス提供装置70の通信部71は、通信端末10から送信された閲覧要求情報を受信する。サービス提供装置70の記憶・読出部79は、通信部71で受信されたアクセスキーを検索キーとしてデータ管理テーブル(図7A参照)を検索することにより、書籍Aの電子データを読み出す(ステップS125)。そして、サービス提供装置70の通信部71は、通信端末10に対して、書籍Aの電子データを送信する(ステップS126)。これにより、通信端末10に通信部11は、サービス提供装置70から送信された電子データを受信する。
なお、図28は、ステップS124乃至ステップS126において、通信端末10がサービス提供装置70から特定の電子書籍の電子データファイルをダウンロードする構成の場合、貸出期間の経過によってアクセスキーを変更(無効化)することで、閲覧制限を行う構成であってもよい。
また、第2の実施形態に係るネットワークシステム1bは、第1の実施形態の図19乃至図24に示されている場合と同様に、複数の通信端末10(10a,10b)を用いたユーザ間での取引(貸出)が行われる構成であってもよい。
●第2の実施形態の効果
これにより、ネットワークシステム1bは、ブロックチェーン8を用いて電子書籍の利用権限と利用期限を管理することで、電子書籍の売買だけでなく、利用期限を設けた貸出を行うことができる。また、このようなブロックチェーン8を用いた利用権限および利用期限の管理方法を用いることで、ユーザは、例えば、一つの図書館等のサービス提供先だけでなく、複数のサービス提供先から電子書籍を借りることができる。
●実施形態の応用例●
上述の各実施形態において、電子書籍、動画データ、静止画データ、音楽データ、音声データまたは文書データ等の電子データである取引対象物のサービス提供者とユーザとの取引、または取引対象物のユーザ間での取引について説明したが、以下、上述の実施形態の応用例について説明する。以下で説明する応用例は、取引対象物が、電子データではなく、物理的に実在する商品である場合の例である。
図32は、実施形態の応用例に係るネットワークシステムの処理の概略の一例を示す図である。図32に示されているネットワークシステム1cは、取引対象物に対する取引を行う際に、取引対象物に付随する付随データである電子鍵データをサービス提供者からユーザに提供するシステムである。図32に示されているように、例えば、ユーザAは、電子鍵を用いて、マンション等の建物の入退館または建物内の各部屋の入退室を行う。その際に、ユーザAは、通信端末10を用いて、電子錠の開錠に用いる電子鍵データを、建物または建物内の各部屋等の取引対象物に付随する付随データとして、サービス提供者から取得する。また、ユーザAは、複数のユーザが共用する共用体としての車両を利用するため、通信端末10を用いて、共用体を使用するための電子錠の開錠に用いる電子鍵データを共用体の取引に付随する付随データとして、サービス提供者から取得する。共用体は、複数の人または団体が共同で使用する物、サービス、空間(部屋)、場所、または情報である。共用体は、車両に限られず、例えば、複数のユーザで共用するPC等の電子機器または会議室等が含まれる。また、車両は、車、バイク、自転車または車椅子等が含まれる。以下、詳細に説明する。
ユーザAの通信端末10は、取引対象物の購入または貸出要求を、ブロックチェーン8に対して送信する(ステップS1c)。次に、ブロックチェーン8は、通信端末10から送信された要求を、要求対象の取引対象物を取り扱う事業者Aのサービス提供装置70に対して送信する(ステップS2c)。
次に、サービス提供装置70は、アセット情報の更新要求を、ブロックチェーン8に対して送信する(ステップS3c)。そして、ブロックチェーン8は、登録されているアセット情報のうち、取引対象物の所有者または利用者の情報を更新する(ステップS4c)。これにより、取引対象物の所有者または利用者は、事業者AからユーザAに変更される。ブロックチェーン8は、要求された取引対象物のアクセスキーを、要求元の通信端末10に対して送信する(ステップS5c)。
そして、ユーザAは、ブロックチェーン8から送信されたアクセスキーを用いて事業者Aのサービス提供装置70へアクセスすることにより、購入または貸し出された取引対象物の電子鍵データを取得することができる(ステップS6c)。通信端末10は、取得した電子鍵データを電子鍵に登録することによって、取引対象物である建物への入退館または共用体の利用等を行うことができる。なお、通信端末10が電子鍵の機能を備える構成であってもよい。このように、ネットワークシステム1cは、ユーザAからの取引対象物に対する取引要求に応じて、サービス提供装置70から取引対象物に付随する電子鍵データ等の付随データを通信端末10に対して送信する。
また、図33に示されているネットワークシステム1ccでは、通信端末10からの要求に応じて、取引対象物に付随する取り扱い説明書等の電子データ(付随データ)がサービス提供装置70から通信端末10へ送信される。取引対象物となる商品は、配送または手渡し等によって、サービス提供者からユーザAに引き渡される。サービス提供装置70は、ユーザAとの取引対象物に対する取引が成立した場合、通信端末10に対して取引対象物の契約書または取り扱い説明書等の付随データを送信するとともに、サービス提供者は、配送または手渡し等の方法で取引対象物をユーザAのもとに届ける。なお、図33に示されているS1cc〜S6ccの処理の流れは、図32に示されているS1c〜S6cと同様であるため、説明を省略する。
このように、応用例に係るネットワークシステム1c,1ccは、ブロックチェーン8上で取引対象物の利用権限の取引を行うとともに、サービス提供装置70から取引対象物に付随した付随データを通信端末10に対して送信することで、実際の取引対象物の取引が配送等の作業を伴う場合であっても、取引の信頼性を担保することができる。
●まとめ●
以上説明したように、本発明の一実施形態に係るサービス提供装置は、サービス提供者から提供される取引対象物(例えば、電子書籍)の利用権限を記憶するブロックチェーン8と通信可能なサービス提供装置70である。サービス提供装置70は、通信端末10からサービス提供者によって提供される取引対象物に対する取引要求を受信し、取引対象物の利用権限の変更要求を、ブロックチェーン8に対して送信する。そして、サービス提供装置70は、変更要求に応じて変更された利用権限を有する通信端末10に対して、取引対象物または取引対象物に付随する付随データを提供する。これにより、サービス提供装置70は、ブロックチェーン8上を管理された取引対象物の利用権限の情報を利用することで、サービス提供者とユーザとの間における取引の利便性を向上させることができる。また、サービス提供装置70は、対改竄性の高いブロックチェーン8を用いた取引を行うことで、取引対象物の管理負担の低減、または取引対象物の利用者に係るデータの信頼性を高めることができる。
また、本発明の一実施形態に係るサービス提供装置において、取引対象物は、サービス提供者から提供される電子データであり、利用権限は、電子データに対するアクセス権限である。また、ブロックチェーン8に対して送信する変更要求は、通信端末10を利用するユーザを識別するユーザ識別情報(例えば、ユーザID)を含み、ユーザ識別情報により識別されるユーザに対して取引対象物の利用権限が付与される。これにより、サービス提供装置70は、電子データのアクセス権限を有するユーザの情報を、ブロックチェーン8に管理させることで、アクセス権限を有するユーザのみに電子データの閲覧を行わせることができる。
さらに、本発明の一実施形態に係るサービス提供装置70において、ブロックチェーン8に対して送信する変更要求は、取引対象物の利用期限を示す期限情報を含み、期限情報に示されている利用期限を経過するまで、ユーザ識別情報(例えば、ユーザID)により識別されるユーザに対して利用権限が付与される。これにより、サービス提供装置70は、ブロックチェーン8を用いて取引対象物の利用権限と利用期限を管理することで、ユーザに対して取引対象物の貸出を行うことができる。
また、本発明の一実施形態に係るネットワークシステムは、サービス提供者から提供される取引対象物の利用権限を記憶するブロックチェーン8と通信可能なサービス提供装置70と、サービス提供装置70と通信可能な通信端末10と、を備えるネットワークシステム1(1a,1aa,1b)である。サービス提供装置70は、通信端末10からサービス提供者によって提供される取引対象物に対する取引要求を受信し、取引対象物の利用権限の変更要求を、ブロックチェーン8に対して送信し、変更要求に応じて変更された利用権限を有する通信端末10に対して、取引対象物または取引対象物に付随する付随データを提供する。通信端末10は、取引対象物の取得要求を送信し、取得要求に応じてサービス提供装置70から提供される取引対象物または取引対象物に付随する付随データを取得する。これにより、ネットワークシステム1(1a,1aa,1b)は、ブロックチェーン8を用いて取引対象物の利用権限の情報を管理することで、サービス提供装置70と通信端末10との間の取引の利便性を向上させることができる。
さらに、本発明の一実施形態に係るネットワークシステムは、複数の通信端末10(10a,10b)の間における取引を管理するサービス管理装置30(管理装置の一例)を備える。サービス管理装置30は、通信端末10bから取引要求を受信し、取引対象物の利用権限を有するユーザが使用する他の通信端末10aから、取引要求に対する承諾通知を受信することに応じて、取引対象物の利用権限の変更要求を、ブロックチェーン8に対して送信する。これにより、ネットワークシステム1aaは、ブロックチェーン8に管理されている情報を用いることで、ユーザとサービス提供者との間の取引のみならず、複数のユーザ間における信頼性が担保された取引を行うことができる。
また、本発明の一実施形態に係るノードは、サービス提供装置70と通信端末10との間で取引される取引対象物の利用権限を管理するブロックチェーン8におけるノード80であって、取引対象物の識別情報(例えば、ハッシュ値)を、サービス提供装置70から受信し、受信された識別情報および当該識別情報に関連づけられた取引対象物の利用権限を示すアセット情報を生成する。また、ノード80は、通信端末10を利用するユーザを識別するユーザ識別情報を含む、取引対象物の利用権限の変更要求をサービス提供装置70から受信し、生成されたアセット情報に示されている利用権限を、受信された変更要求に含まれているユーザ識別情報によって識別されるユーザに変更する。これにより、ノード80は、ユーザとサービス提供者との間の取引される取引対象物の利用権限をブロックチェーン8上で管理することで、ユーザとサービス提供者の間における取引の利便性および信頼性を高めることができる。
●補足●
上記で説明した実施形態の各機能は、一または複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本実施形態における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウエアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)、SOC(System on a chip)、GPU(Graphics Processing Unit)および従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
また、上記で説明した実施形態の各種テーブルは、機械学習の学習効果によって生成されたものでもよく、関連づけられている各項目のデータを機械学習にて分類付けすることで、テーブルを使用しなくてもよい。ここで、機械学習とは、コンピュータに人のような学習能力を獲得させるための技術であり,コンピュータが,データ識別等の判断に必要なアルゴリズムを,事前に取り込まれる学習データから自律的に生成し,新たなデータについてこれを適用して予測を行う技術のことをいう。機械学習のための学習方法は、教師あり学習、教師なし学習、半教師学習、強化学習、深層学習のいずれかの方法でもよく、さらに、これらの学習方法を組み合わせた学習方法でもよく、機械学習のための学習方法は問わない。
これまで本発明の一実施形態に係るサービス提供装置、サービス提供システム、ネットワークシステム、サービス提供方法、プログラム、ノードおよびブロックチェーンについて説明してきたが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態の追加、変更または削除等、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
1(1a,1aa,1b,1c,1cc) ネットワークシステム
5 通信ネットワーク
8 ブロックチェーン
10 通信端末
11 通信部(要求送信手段の一例、取得手段の一例)
30 サービス管理装置(管理装置の一例)
31 通信部(第2の受信手段の一例、第2の送信手段の一例)
70 サービス提供装置
71 通信部(第1の受信手段の一例、第1の送信手段の一例、提供手段の一例、第4の受信手段の一例)
80 ノード
81 通信部(第3の受信手段の一例)
83 トランザクション処理部
84 アセット処理部(処理手段の一例)

Claims (19)

  1. サービス提供者から提供される取引対象物の利用権限を記憶するブロックチェーンと通信可能なサービス提供装置であって、
    通信端末から前記取引対象物に対する取引要求を受信する第1の受信手段と、
    前記取引対象物の前記利用権限の変更要求を、前記ブロックチェーンに対して送信する第1の送信手段と、
    前記変更要求に応じて変更された利用権限を有する前記通信端末に対して、前記取引対象物を提供する提供手段と、
    を備えるサービス提供装置。
  2. 前記取引対象物は、前記サービス提供者から提供される電子データであり、
    前記利用権限は、前記電子データに対するアクセス権限である請求項1に記載のサービス提供装置。
  3. 前記変更要求は、前記通信端末を利用するユーザを識別するユーザ識別情報を含み、
    前記ユーザ識別情報により識別されるユーザに対して前記利用権限が付与される請求項1または2に記載のサービス提供装置。
  4. 前記変更要求は、前記取引対象物の利用期限を示す期限情報を含み、
    前記期限情報に示されている前記利用期限を経過するまで、前記ユーザ識別情報により識別されるユーザに対して前記利用権限が付与される請求項3に記載のサービス提供装置。
  5. 前記提供手段は、前記利用権限が前記ブロックチェーンによって付与された場合、前記通信端末に対して、前記取引対象物を提供する請求項1乃至4のいずれか一項に記載のサービス提供装置。
  6. 前記取引対象物は、電子書籍、動画データ、静止画データ、音楽データ、音声データまたは文書データである請求項1乃至5のいずれか一項に記載のサービス提供装置。
  7. サービス提供者から提供される取引対象物の利用権限を記憶するブロックチェーンと通信可能なサービス提供装置であって、
    通信端末から前記取引対象物に対する取引要求を受信する第1の受信手段と、
    前記取引対象物の前記利用権限の変更要求を、前記ブロックチェーンに対して送信する第1の送信手段と、
    前記変更要求に応じて変更された利用権限を有する前記通信端末に対して、前記取引対象物に付随する付随データを提供する提供手段と、
    を備えるサービス提供装置。
  8. 前記変更要求は、前記通信端末を利用するユーザを識別するユーザ識別情報を含み、
    前記ユーザ識別情報により識別されるユーザに対して前記利用権限が付与される請求項7に記載のサービス提供装置。
  9. 前記提供手段は、前記利用権限が前記ブロックチェーンによって付与された場合、前記通信端末に対して、前記取引対象物に付随する付随データを提供する請求項7または8に記載のサービス提供装置。
  10. 前記付随データは、電力使用量または電力の生産方法を証明するための電力証書である請求項7乃至9のいずれか一項に記載のサービス提供装置。
  11. 前記取引対象物は、複数のユーザが共用する共用体であり、
    前記付随データは、前記共用体を利用するための電子鍵である請求項7乃至9のいずれか一項に記載のサービス提供装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれか一項に記載のサービス提供装置であって、更に、
    前記変更要求に応じて変更された利用権限を示す情報を、前記ブロックチェーンから受信する第4の受信手段を備えるサービス提供装置。
  13. サービス提供者から提供される取引対象物の利用権限を記憶するブロックチェーンと通信可能なサービス提供装置を備えるサービス提供システムであって、
    通信端末から前記取引対象物に対する取引要求を受信する第1の受信手段と、
    前記取引対象物の前記利用権限の変更要求を、前記ブロックチェーンに対して送信する第1の送信手段と、
    前記変更要求に応じて変更された利用権限を有する前記通信端末に対して、前記取引対象物または当該取引対象物に付随する付随データを提供する提供手段と、
    を備えるサービス提供システム。
  14. サービス提供者から提供される取引対象物の利用権限を記憶するブロックチェーンと通信可能なサービス提供装置と、前記サービス提供装置と通信可能な通信端末と、を備えるネットワークシステムであって、
    前記サービス提供装置は、
    前記通信端末から前記取引対象物に対する取引要求を受信する第1の受信手段と、
    前記取引対象物の前記利用権限の変更要求を、前記ブロックチェーンに対して送信する第1の送信手段と、
    前記変更要求に応じて変更された利用権限を有する前記通信端末に対して、前記取引対象物または当該取引対象物に付随する付随データを提供する提供手段と、を備え、
    前記通信端末は、
    前記取引対象物の取得要求を送信する要求送信手段と、
    前記取得要求に応じて前記サービス提供装置から提供される前記取引対象物または前記付随データを取得する取得手段と、を備えるネットワークシステム。
  15. 請求項14に記載のネットワークシステムであって、更に、
    複数の前記通信端末の間における取引を管理する管理装置を備え、
    前記管理装置は、
    前記通信端末から前記取引要求を受信する第2の受信手段と、
    前記取引対象物の利用権限を有するユーザが使用する他の通信端末から、前記取引要求に対する承諾通知を受信することに応じて、前記変更要求を、前記ブロックチェーンに対して送信する第2の送信手段と、を備えるネットワークシステム。
  16. サービス提供者から提供される取引対象物の利用権限を記憶するブロックチェーンと通信可能なサービス提供装置が実行するサービス提供方法であって、
    通信端末から前記取引対象物に対する取引要求を受信する受信ステップと、
    前記取引対象物の前記利用権限の変更要求を、前記ブロックチェーンに対して送信する送信ステップと、
    前記変更要求に応じて変更された利用権限を有する前記通信端末に対して、前記取引対象物または当該取引対象物に付随する付随データを提供する提供ステップと、
    を実行するサービス提供方法。
  17. サービス提供者から提供される取引対象物の利用権限を記憶するブロックチェーンと通信可能なサービス提供装置に、
    通信端末から前記取引対象物に対する取引要求を受信する受信ステップと、
    前記取引対象物の前記利用権限の変更要求を、前記ブロックチェーンに対して送信する送信ステップと、
    前記変更要求に応じて変更された利用権限を有する前記通信端末に対して、前記取引対象物または当該取引対象物に付随する付随データを提供する提供ステップと、
    を実行させるプログラム。
  18. サービス提供装置と通信端末との間で取引される取引対象物の利用権限を管理するブロックチェーンにおけるノードであって、
    前記取引対象物の識別情報を、前記サービス提供装置から受信する第3の受信手段と、
    前記識別情報および当該識別情報に関連づけられた前記取引対象物の利用権限を示すアセット情報を生成する処理手段と、を備え、
    前記第3の受信手段は、前記通信端末を利用するユーザを識別するユーザ識別情報を含む、前記利用権限の変更要求を前記サービス提供装置から受信し、
    前記処理手段は、生成された前記アセット情報に示されている前記利用権限を、受信された前記変更要求に含まれている前記ユーザ識別情報によって識別されるユーザに変更するノード。
  19. サービス提供装置と通信端末との間で取引される取引対象物の利用権限を管理するブロックチェーンであって、
    前記取引対象物の識別情報を、前記サービス提供装置から受信する第3の受信手段と、
    前記識別情報および当該識別情報に関連づけられた前記取引対象物の利用権限を示すアセット情報を生成する処理手段と、を備え、
    前記第3の受信手段は、前記通信端末を利用するユーザを識別するユーザ識別情報を含む、前記利用権限の変更要求を前記サービス提供装置から受信し、
    前記処理手段は、生成された前記アセット情報に示されている前記利用権限を、受信された前記変更要求に含まれている前記ユーザ識別情報によって識別されるユーザに変更するブロックチェーン。
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