JP2021150796A - 通信端末、通信システム、通信方法及びプログラム - Google Patents

通信端末、通信システム、通信方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】隠れ端末による信号の衝突を回避しつつスループットの向上を図る。【解決手段】通信端末2は、通信媒体(電力線3)を介してパケットの送信及び受信を行う通信部21と、通信部21を制御し、通信部21が受信するパケットからメッセージを取得するとともに、パケットを通信部21に送信させる制御部20とを備える。制御部20は、通信部21が受信する第1のパケット(CTSパケット)の送信先アドレスが、自己に割り当てられている固有の自己アドレスと一致せず、かつ、第1のパケットから送信許可通知のメッセージを取得した場合、送信許可通知のメッセージを含み、かつ、第1のパケットの送信元のアドレスを送信先のアドレスに設定した第2のパケット(CTSパケット)を生成する。制御部20は、第2のパケットを通信部21に送信させる。【選択図】 図2

Description

本開示は、通信端末、通信システム、通信方法及びプログラムに関する。より詳細には、本開示は、他の通信端末との間でマルチホップ通信を行う通信端末、当該通信端末を複数有する通信システム、当該通信端末で行われる通信方法及び当該通信端末が備えるコンピュータシステムで実行されるプログラムに関する。
従来、マルチホップ通信を行う通信システムは、いわゆる隠れ端末による信号の衝突を回避するため、RTS(Request To Send)/CTS(Clear To Send)のフロー制御を行っている(例えば、特許文献1参照)。なお、隠れ端末による信号の衝突は、無線通信システムに限られない。例えば、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance:キャリア検知多重アクセス衝突回避)方式を採用した電力線通信(PLC:Power Line Communication)等の有線通信システムにおいても、周囲のノイズ源の影響等によって、隠れ端末による信号の衝突が生じ得る。
特開2004−253885号公報
ところで、マルチホップ通信を行う各通信端末のそれぞれが、RTS/CTSのフロー制御を行った場合、スループットの低下を招くという問題がある。
本開示の目的は、隠れ端末による信号の衝突を回避しつつスループットの向上を図ることができる通信端末、通信システム、通信方法及びプログラムを提供することである。
本開示の一態様に係る通信端末は、通信媒体を用いてパケットの送信及び受信を行う通信部と、前記通信部を制御し、前記通信部が受信する前記パケットからメッセージを取得し、かつ、前記パケットを前記通信部に送信させる制御部とを備える。前記制御部は、前記通信部が受信する第1のパケットの送信先アドレスが、自己に割り当てられている固有の自己アドレスと一致せず、かつ、前記第1のパケットから送信許可通知のメッセージを取得する。前記制御部は、前記送信許可通知のメッセージを取得した場合、送信許可通知のメッセージを含み、かつ、前記第1のパケットの送信元のアドレスを送信先のアドレスに設定した第2のパケットを生成する。前記制御部は、前記第2のパケットを前記通信部に送信させる。
本開示の一態様に係る通信システムは、前記通信端末を含む複数の通信端末を備える。前記通信システムは、前記複数の通信端末の間でマルチホップ通信を行う。
本開示の一態様に係る通信方法は、固有の自己アドレスが割り当てられた通信端末における通信方法である。前記通信方法は、受信した第1のパケットの送信先アドレスが、自己に割り当てられている固有の自己アドレスと一致せず、かつ、前記第1のパケットから送信許可通知のメッセージを取得した場合、送信許可通知のメッセージを含み、かつ、前記第1のパケットの送信元のアドレスを送信先のアドレスに設定した第2のパケットを生成して前記第2のパケットを送信する。
本開示の一態様に係るプログラムは、前記通信端末の前記制御部が行う処理をコンピュータシステムに実行させる。
本開示の通信端末、通信システム、通信方法及びプログラムは、隠れ端末による信号の衝突を回避しつつスループットの向上を図ることができるという効果がある。
図1は、本開示の実施形態に係る通信システムのネットワーク・トポロジの一例を示す図である。 図2は、同上の通信システムのシステム構成図である。 図3は、同上の通信システムのアップストリームの動作を説明するためのシーケンス図である。 図4は、同上の通信システムのダウンストリームの動作を説明するためのシーケンス図である。 図5は、別の実施形態に係る通信システムの動作を説明するためのシーケンス図である。
以下に説明する実施形態及び変形例は、本開示の一例に過ぎず、本開示は、実施形態及び変形例に限定されることなく、以下の実施形態及び変形例以外であっても、本開示に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
本開示の実施形態に係る通信システム1(以下、通信システム1という。)は、図1及び図2に示すように、それぞれに固有のアドレスを持つ複数の通信端末2を有する。これら複数の通信端末2はそれぞれ、本開示の実施形態に係る通信端末である。各通信端末2は、通信媒体を用いて相互にマルチホップ通信する。通信媒体は、例えば、電力線3である(図2参照)。ただし、通信媒体は電力線3に限定されない。通信媒体は、通信専用の電線(通信線)でもよい。あるいは、通信媒体は電波であってもよい。
(1.通信端末の構成)
複数の通信端末2はそれぞれ、制御部20、通信部21及び記憶部22を備える(図2参照)。通信部21は、自身以外の他の通信端末2の通信部21との間で、電力線搬送通信を行う通信モジュールである。通信部21は、交流電力を供給するための電力線3を伝送路(通信媒体)として用いて電力線搬送通信を行う。本実施形態における通信部21は、電力線搬送通信の方式として、G3-PLC(ITU-T(International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector)G.9903参照)を採用している。G3-PLCでは、通信周波数帯域としてkHz帯が用いられ、変調方式として直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)が用いられる。通信部21は、変調及び復調の機能を有しており、通信部21同士の間で、双方向にデータ伝送が可能である。
記憶部22は、例えば、フラッシュメモリなどの電気的に書換可能な不揮発性の半導体メモリを有する。記憶部22は、マルチホップ通信に使用されるパラメータ、例えば、後述するネットワークアドレス、中継ルート、リンクコストなどを記憶している。
制御部20は、コンピュータシステムを主構成要素とする。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、制御部20としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリにあらかじめ記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。
また、制御部20は、国際標準規格ITU-T G.9905のマルチホップ通信プロトコル(CMSR:Centralized Metric based Source Routing)を実装している。つまり、本実施形態における通信端末2は、CMSRのコーディネータ(Coordinator)に相当する1台の親機Mと、ノード(Node)に相当する複数台の子機Sn(n=1、2、…)に区別される。なお、以下の説明において、親機Mが備える制御部20、通信部21及び記憶部22を、それぞれ制御部20M、通信部21M及び記憶部22Mと表記する場合がある(図2参照)。同様に子機Snが備える制御部20、通信部21及び記憶部22を、それぞれ制御部20S、通信部21S及び記憶部22Sと表記する場合がある(図2参照)。さらに、親機Mと各子機Snのそれぞれに割り当てられている固有のアドレス(ネットワークアドレス)を「M」、「S1」、「S2」、…、「Sn」と表記する。ただし、実際に親機Mと各子機Snのそれぞれに割り当てられているアドレスは、数ビットから十数ビット又は数十ビットのビット列で構成されている。
(2.通信システムの構成)
通信システム1は、複数台のノード(親機Mと複数台の子機Sn)を有するメッシュタイプのコンピュータネットワークを構成している。制御部20が実装しているCMSRは、各ノード(親機M及び子機Sn)の間で定常的にリンク情報を交換してルート(中継ルート)を生成するプロアクティブ型のルーティングプロトコルである。CMSRにおいては、フラッディング(Flooding)を使用せず、各子機Snから親機Mまでのルートに限定して探索し、仮ルートコストが良好な少数ノードに限定してリンク品質情報を交換し、リンク品質の調査後は、大きな変化がある場合のみ再調査を行う。各ノードは、定期的にHELLOメッセージをブロードキャストし、隣接ノードとリンク品質情報を交換する。各ノードは、HELLOメッセージの受信時のリンクコストと、上位ルートコスト(子機Snの場合は親機Mまでのルートコスト)から算出した仮ルートコストが低い一つ以上のノードを優先リンクとして選択する。さらに、各ノードは、選択した優先リンクについて、受信方向のリンクコストをHELLOメッセージに格納して送受信することにより、双方向のリンクコストを把握する。そして、各ノードは、双方向のリンクコストを元に算出した正式ルートコストが最良のものをルート(中継ルート)に決定する。
図1は、通信システム1のネットワーク構成(ネットワーク・トポロジ)の一例を示している。図1において、各通信端末2(親機M及び子機Sn)は、CMSRによって決定された中継ルートに対応するリンクL1−L4で接続されている。例えば、親機Mは、子機S1とリンクL1を介してパケットを送受信することができる。また、子機S1は、子機S2とリンクL2を介してパケットを送受信することができる。さらに、子機S2は、子機S3、S4とそれぞれリンクL3、L4を回してパケットを送受信することができる。ただし、図1に示したネットワーク・トポロジは恒久的なものではなく、上述したようにリンクコストに大きな変化が生じた場合には別のリンクが選択されることでネットワーク・トポロジも変化する。ここで、子機S3と子機S4がリンクを介して直接パケットを送受信できない場合、子機S3から見て子機S4が隠れ端末となり、子機S4から見て子機S3が隠れ端末となる。
各通信端末2の記憶部22は、隣接テーブルとルートテーブルを記憶している。隣接テーブルには、隣接ノードのアドレス、すなわち、1ホップで通信可能な通信端末2のアドレス、及び当該隣接ノードの種別(親機M又は子機Sn)、リンクコスト、上位リンクコストなどが登録されている。また、ルートテーブルには、最終の送信先の通信端末2のアドレス、及び当該通信端末2までのルートコスト、ホップ数、中継する各通信端末2のアドレスとその順番などが登録されている。
例えば、親機Mの記憶部22Mの隣接テーブルには、子機S1のアドレス、リンクコストなどが記憶されている。また、親機Mの記憶部22Mのルートテーブルには、親機Mからそれぞれの子機S1−S4までの複数の中継ルート(下りの中継ルート)が記憶されている。例えば、親機Mから子機S4までの下りの中継ルートは、子機S1−>子機S2−>子機S4であるから、ルートテーブルには、最終送信先の子機S4のアドレス(S4)、ホップ数(3)、ホップ先の子機S1、S2の各アドレス(S1、S2)が登録されている。また、親機Mから子機S3までの下りの中継ルートは、子機S1−>子機S2−>子機S3であるから、ルートテーブルには、最終送信先の子機S3のアドレス(S3)、ホップ数(3)、ホップ先の子機S1、S2のアドレス(S1、S2)が登録されている。
一方、子機S3の記憶部22Sの隣接テーブルには、子機S2のアドレス、リンクコストなどが登録されている。また、子機S3の記憶部22Sのルートテーブルには、子機S3から親機Mまでの中継ルート(上りの中継ルート)として、子機S3から見て上位の子機S2のアドレスが登録されている。
子機S2の記憶部22Sの隣接テーブルには、子機S1、S3、S4のアドレス、リンクコストなどが記憶されている。また、子機S2の記憶部22Sのルートテーブルには、子機S2から親機Mまでの中継ルート(上りの中継ルート)として、子機S2から見て上位の子機S1のアドレスが登録されている。
また、通信システム1において、各通信端末2は、CSMA/CA方式を採用している。つまり、各通信端末2は、パケットを送信する前にキャリア検知を行い、キャリアを検知しない場合にパケットを送信し、キャリアを検知した場合はパケットを送信しないことで衝突を防いでいる。さらに、各通信端末2は、他の通信端末2から送信されたパケットを正常に受信した場合、送信元の他の通信端末2に対してACKパケットを返信する。そして、送信元の通信端末2は、送信先の通信端末2からACKパケットを受信することでパケットの送受信が正常に完了したと判断する。一方、送信元の通信端末2は、パケットを送信した後、所定時間が経過するまでにACKパケットを受信しなければ、同じパケットを再送する。
さらに、送信元の通信端末2は、従来技術で説明したようなRTS/CTSのフロー制御を実行する。ただし、送信元の通信端末2が実行するRTS/CTSのフロー制御は、従来技術で説明したRTS/CTSのフロー制御と同一である必要はない。送信元の通信端末2は、送信先の通信端末2に対してRTSパケットを送信する。送信先の通信端末2は、RTSパケットを受信した場合、受信可能な状態であれば、CTSパケットを返信する。送信元の通信端末2は、送信先の通信端末2から返信されたCTSパケットを受信すると、送信先の通信端末2に対してパケットを送信する。送信先の通信端末2は、パケットを正常に受信すれば、送信元の通信端末2に対してACKパケットを返信する。
(3.パケットフォーマットの説明)
通信システム1におけるパケットは、少なくとも、送信先アドレス、送信元アドレス、中継ルート、メッセージ(データ)のそれぞれのフィールドを有している。送信先アドレスのフィールドには、当該パケットの最終送信先の通信端末2のアドレスが格納される。送信元アドレスのフィールドには、当該パケットの送信元の通信端末2のアドレスが格納される。中継ルートのフィールドには、送信元アドレスから送信先アドレスまでの中継ルートに含まれる全ての通信端末2のアドレスが、ホップされる順番通りに格納される。メッセージのフィールドには、様々なデータ、例えば、スマートメータのような計測装置で計測される電力の計測値などが格納される。また、メッセージのフィールドには、RTS(送信許可要求)、CTS(送信許可)、ACKなどのデータ(メッセージ)が格納される場合がある。
(4.通信システムにおけるマルチホップ通信の説明)
ここで、通信システム1におけるマルチホップ通信の手順について具体例を挙げて説明する。例えば、子機S3から子機S4に宛ててパケットを送信する場合を例示する。
送信元の子機S3の制御部20Sは、送信元アドレスのフィールドに自己のアドレス(S3)を格納し、送信先アドレスのフィールドに子機S4のアドレス(S4)を格納したパケットを生成する。また、子機S3の制御部20Sは、生成したパケットの中継ルートのフィールドに、子機S2のアドレス(S2)を格納する。ここで、子機S3の記憶部22Sのルートテーブルに、子機S3から親機Mへの上りの中継ルートとして、子機S3から見て上位の子機S2のアドレスが登録されている。そのため、子機S3の制御部20Sは、記憶部22Sのルートテーブルを参照し、上りの中継ルートに含まれる子機S2のアドレス(S2)を選択して中継ルートのフィールドに当該アドレス(S2)を格納する。さらに、子機S3の制御部20Sは、送信しようとするデータをパケットのメッセージのフィールドに格納する。そして、子機S3の制御部20Sは、通信部21Sを制御して、生成したパケットを子機S2に宛てて送信(ユニキャスト)する。
子機S2の制御部20Sは、子機S3から送信されたパケットを通信部21Sで受信する。子機S2の制御部20Sは、受信したパケットの送信先アドレス(子機S4のアドレス)が自己のアドレスに一致しないことを確認すると、記憶部22Sの隣接テーブル及びルートテーブルを参照する。子機S2の記憶部22Sの隣接テーブル及びルートテーブルには、子機S3から親機Mへの上りの中継ルートとして、子機S2から見て上位の子機S1のアドレスが登録されている。そのため、子機S2の制御部20Sは、記憶部22Sのルートテーブルを参照し、上りの中継ルートに含まれる子機S1のアドレス(S1)を選択して中継ルートのフィールドに当該アドレス(S1)を格納する。さらに、子機S2の制御部20Sは、送信しようとするデータをパケットのメッセージのフィールドに格納する。そして、子機S2の制御部20Sは、通信部21Sを制御して、生成したパケットを子機S1に宛てて送信(ユニキャスト)する。
子機S1の制御部20Sは、子機S2から送信されたパケットを通信部21Sで受信する。子機S1の制御部20Sは、受信したパケットの送信先アドレス(子機S4のアドレス)が自己のアドレスに一致しないことを確認すると、記憶部22Sの隣接テーブル及びルートテーブルを参照する。子機S1の記憶部22Sの隣接テーブル及びルートテーブルには、それぞれ親機Mのアドレス(M)が登録されている。したがって、子機S1の制御部20Sは、パケットの中継ルートのフィールドに親機Mのアドレス(M)を格納する。そして、子機S1の制御部20Sは、通信部21Sを制御してパケットを親機Mに宛てて送信(ユニキャスト)する。
親機Mの制御部20Mは、子機S1から送信されたパケットを通信部21Mで受信する。親機Mの制御部20Mは、受信したパケットの送信先アドレス(子機S4のアドレス)が自己のアドレスに一致しないことを確認すると、記憶部22Mのルートテーブルを参照して子機S4への中継ルートを読み出す。親機Mから子機S4への下りの中継ルートは、既に説明したように、子機S1−>子機S2−>子機S4である。したがって、親機Mの制御部20Mは、パケットの中継ルートのフィールドに、ルートテーブルから読み出した子機S4への中継ルート、すなわち、ホップ先の子機S1、S2の各アドレス(S1、S2)をホップ順に格納する。そして、親機Mの制御部20Mは、通信部21Mを制御してパケットを最初のホップ先である子機S1に宛てて送信(ユニキャスト)する。
子機S1の制御部20Sは、親機Mから送信されたパケットを通信部21Sで受信する。子機S1の制御部20Sは、受信したパケットの送信先アドレス(子機S4のアドレス)が自己のアドレスに一致しないことを確認すると、パケットの中継ルートを参照し、次の中継先(ホップ先)のアドレス(S2)を取得する。そして、子機S1の制御部20Sは、通信部21Sを制御してパケットを次のホップ先である子機S2に宛てて送信(ユニキャスト)する。
子機S2の制御部20Sは、子機S1から送信されたパケットを通信部21Sで受信する。子機S2の制御部20Sは、受信したパケットの送信先アドレス(子機S4のアドレス)が記憶部22Sの隣接テーブルに登録されていることを確認すると、通信部21Sを制御してパケットを送信先である子機S4に宛てて送信(ユニキャスト)する。このようにして、子機S3から子機S4に対し、親機Mを経由してパケットが送信される。
(5.RTS/CTSのフロー制御実行中のマルチホップ通信の説明)
(5−1.子機から親機へのアップストリームの場合)
次に、RTS/CTSのフロー制御の実行中におけるマルチホップ通信について、図3のシーケンス図を参照して説明する。なお、以下の説明では、子機S3から子機S4に宛ててパケットを送信する場合において、子機S3から親機Mまでパケットを転送(マルチホップ)するまでの過程(アップストリーム)について説明する。
送信元の子機S3の制御部20Sは、送信元アドレスのフィールドに自己のアドレス(S3)を格納し、送信先アドレスのフィールドに中継ルートの上位の子機S2のアドレス(S2)を格納したパケットを生成する。また、子機S3の制御部20Sは、生成したパケットのメッセージのフィールドにRTSを格納する。そして、子機S3の制御部20Sは、通信部21Sを制御して、生成したパケット(以下、RTSパケットと呼ぶ。)を子機S2に宛てて送信する(図3の[1]参照)。
子機S2の制御部20Sは、通信部21Sで受信したRTSパケットの送信先アドレスが自己のアドレスと一致すれば、CTSパケットを生成して通信部21Sから子機S3に返信する(図3の[2]参照)。CTSパケットは、RTSパケットの送信元である子機S3のアドレスが送信先アドレスのフィールドに格納され、送信元アドレスのフィールドにRTSパケットの送信先である子機S2のアドレスが格納され、メッセージのフィールドにCTSが格納されたパケットである。
子機S3の制御部20Sは、通信部21Sで受信したCTSパケットの送信先アドレスが自己のアドレスと一致すれば、子機S4に送るデータD1をメッセージのフィールドに格納したパケットを子機S2に宛てて通信部21Sから送信する(図3の[3]参照)。そして、子機S2の制御部20Sは、子機S3から送信されたパケットを通信部21Sで受信すれば、子機S3に対してACKパケットを返信する(図3の[4]参照)。
ここで、子機S1と子機S4はそれぞれ、リンクL2、L4を介して子機S2と送受信可能であるから、子機S2が子機S3に送信するCTSパケットを受信することができる(図3の[2a]参照)。なお、子機S2から子機S3に返信されるACKパケットも、子機S1及び子機S4のそれぞれの通信部21Sで受信可能である(図3の[4a]参照)。
子機S1及び子機S4の制御部20Sはそれぞれ、通信部21Sで受信したCTSパケットの送信先アドレスが自己のアドレスと一致しない場合、各々のルートテーブルに登録されている中継ルートの下位のアドレスと一致するか否かを判定する。
子機S1の制御部20Sは、子機S3のアドレス(CTSパケットの送信先アドレス)が中継ルートの下位のアドレスと一致すると判定する。つまり、CTSパケットを返信した子機S2が子機S1の中継ルートの下位の通信端末2であるので、子機S1の制御部20Sは、子機S3から子機S2に送信されたパケットが子機S2から転送されてくることを予測できる。
一方、子機S4の制御部20Sは、子機S3のアドレス(CTSパケットの送信先アドレス)が中継ルートの下位のアドレスと一致しないと判定する。つまり、CTSパケットを返信した子機S2は子機S4の中継ルートの下位の通信端末2でないので、子機S4の制御部20Sは、子機S3から子機S2に送信されたパケットが子機S2から転送されてこないことを予測できる。
そこで、子機S1の制御部20Sは、例えば、子機S2から子機S3に送信されたCTSパケットを受信した時点から所定の待ち時間が経過した時点で、子機S2に対して直ちに通信部21SからCTSパケットを送信する(図3の[5]参照)。一方、子機S4の制御部20Sは、子機S2から子機S3に送信されたCTSパケットを受信した時点から所定の待ち時間が経過した後、CTSパケットの送信を行わずに受信待ちの状態に戻る。なお、所定の待ち時間は、子機S3から子機S2へのパケットの送信及び子機S2から子機S3へのACKパケットの送信に要する時間よりも長く、かつ、前記時間に子機S2から子機S1へのRTSパケットの送信に要する時間を加えた時間よりも短い時間である。また、当該所定の待ち時間は、子機S2から送信されるCTSパケットに含まれて子機S1に通知されることが好ましい。ただし、子機S1の制御部20Sは、子機S2から子機S3に送信されたACKパケットを通信部21Sで受信した後、直ちに子機S2に対して通信部21SからCTSパケットを送信しても構わない。このように通信端末2(子機S1)の制御部20が、ACKパケットを受信したタイミングでCTSパケットを送信すれば、CTSパケットに待ち時間の情報を含めることなく、待ち時間を短縮してスループットの更なる向上を図ることができる。
子機S2の制御部20Sは、子機S1から送信されたCTSパケットを受信すると、子機S3から受信したデータD1をメッセージのフィールドに格納したパケットを通信部21Sから子機S1に送信する(図3の[6]参照)。つまり、子機S2から子機S1へのパケット送信においては、子機S2から子機S1へのRTSパケットの送信手順を省略することができる。
ここで、親機Mは、リンクL1を介して子機S1と送受信可能であるから、子機S1が子機S2に送信するCTSパケットを受信することができる(図3の[5a]参照)。なお、子機S1から子機S2に返信されるACKパケットも、親機Mの通信部21Mで受信可能である(図3の[7a]参照)。
親機Mの制御部20Mは、CTSパケットを返信した子機S1が中継ルートの下位の通信端末2であるので、子機S2から子機S1に送信されたパケットが子機S1から転送されてくることを予測できる。
そこで、親機Mの制御部20Mは、子機S1から子機S2に送信されたCTSパケットを受信した時点から所定の待ち時間が経過した時点で、子機S1に対して直ちに通信部21MからCTSパケットを送信する(図3の[8]参照)。ただし、親機Mの制御部20Mは、子機S1から子機S2に送信されたACKパケットを通信部21Mで受信した後、直ちに子機S1に対して通信部21MからCTSパケットを送信しても構わない。
子機S1の制御部20Sは、親機Mから送信されたCTSパケットを受信すると、子機S2から受信したデータD1をメッセージのフィールドに格納したパケットを通信部21Sから親機Mに送信する(図3の[9]参照)。つまり、子機S1から親機Mへのパケット送信においても、子機S1から親機MへのRTSパケットの送信手順を省略することができる。
親機Mの制御部20Mは、子機S1から送信されるパケットを通信部21Mで受信すれば、子機S1に対して通信部21MからACKパケットを返信する(図3の[10]参照)。このようにして子機S3から親機MへデータD1が転送される。
しかして、通信端末2の制御部20は、自己宛ではないCTSパケット(第1のパケット)を受信した場合、当該CTSパケットの送信元である他の通信端末2に対してCTSパケット(第2のパケット)を通信部21から送信させる。そのため、通信端末2は、第1のパケットの送信元である他の通信端末2から送信許可要求(RTS)のパケットを受信する過程を省くことができる。その結果、通信端末2は、RTS/CTSのフロー制御と同様に隠れ端末による信号の衝突を回避しつつ、当該フロー制御に比べて、スループットの向上を図ることができる。
(5−2.親機から子機へのダウンストリームの場合)
次に、子機S3から子機S4に宛ててパケットを送信する場合において、親機Mから子機S4までパケットを転送(マルチホップ)するまでの過程(ダウンストリーム)について、図4のシーケンス図を参照して説明する。
親機Mの制御部20Mは、RTSパケットの中継ルートのフィールドに、ルートテーブルから読み出した子機S4への中継ルート、すなわち、ホップ先の子機S1、S2、S4の各アドレス(S1、S2、S4)をホップ順に格納する。そして、親機Mの制御部20Mは、通信部21Mを制御してRTSパケットを最初のホップ先である子機S1に宛てて通信部21Mから送信する(図4の[1]参照)。
子機S1の制御部20Sは、通信部21Sで受信したRTSパケットの送信先アドレスが自己のアドレスと一致すれば、CTSパケットを生成して通信部21Sから子機S3に返信する(図4の[2]参照)。ただし、子機S1の制御部20Sは、親機Mに返信するCTSパケットの中継ルートに、親機Mから受信したRTSパケットの中継ルートのフィールドに格納されている中継ルート(ホップ先の子機S1、S2、S4の各アドレス(S1、S2、S4))を格納する。
親機Mの制御部20Mは、通信部21Mで受信したCTSパケットの送信先アドレスが自己のアドレスと一致すれば、子機S1に送るデータD1をメッセージのフィールドに格納したパケットを子機S1に宛てて通信部21Mから送信する(図4の[3]参照)。そして、子機S1の制御部20Sは、親機Mから送信されたパケットを通信部21Sで受信すれば、親機Mに対してACKパケットを返信する(図4の[4]参照)。
ここで、子機S2は、リンクL2を介して子機S1と送受信可能であるから、子機S1が親機Mに送信するCTSパケットを受信することができる(図4の[2a]参照)。なお、子機S1から親機Mに返信されるACKパケットも、子機S2の通信部21Sで受信可能である(図4の[4a]参照)。
子機S2の制御部20Sは、通信部21Sで受信したCTSパケットの送信先アドレスが自己のアドレスと一致しない場合、CTSパケットの中継ルートのフィールドに自己のアドレスが格納されているか否かを判定する。そして、子機S2の制御部20Sは、CTSパケットの中継ルートのフィールドに自己のアドレスが格納されていると判定する。
そこで、子機S2の制御部20Sは、例えば、子機S1から親機Mに送信されたCTSパケットを受信した時点から所定の待ち時間が経過した時点で、子機S1に対して直ちに通信部21SからCTSパケットを送信する(図4の[5]参照)。ただし、子機S2の制御部20Sは、子機S1から親機Mに送信されたACKパケットを通信部21Sで受信した後、直ちに子機S1に対して通信部21SからCTSパケットを送信しても構わない。
子機S1の制御部20Sは、子機S2から送信されたCTSパケットを受信すると、親機Mから受信したデータD1をメッセージのフィールドに格納したパケットを通信部21Sから子機S2に送信する(図4の[6]参照)。つまり、子機S1から子機S2へのパケット送信においては、子機S1から子機S2へのRTSパケットの送信手順を省略することができる。
ここで、子機S4は、リンクL4を介して子機S2と送受信可能であるから、子機S2が子機S1に送信するCTSパケットを受信することができる(図4の[5a]参照)。なお、子機S1から子機S2に返信されるACKパケットも、子機S4の通信部21Mで受信可能である(図4の[7a]参照)。
子機S4の制御部20Sは、子機S2が子機S1に送信したCTSパケットの中継ルートのフィールドに格納されている中継ルートを参照することにより、子機S1から子機S2に送信されたパケットが子機S2から転送されてくることを認識できる。
そこで、子機S4の制御部20Sは、子機S2から子機S1に送信されたCTSパケットを受信した時点から所定の待ち時間が経過した時点で、子機S2に対して直ちに通信部21SからCTSパケットを送信する(図4の[8]参照)。ただし、子機S4の制御部20Sは、子機S2から子機S1に送信されたACKパケットを通信部21Sで受信した後、直ちに子機S2に対して通信部21SからCTSパケットを送信しても構わない。
子機S2の制御部20Sは、子機S4から送信されたCTSパケットを受信すると、子機S1から受信したデータD1をメッセージのフィールドに格納したパケットを通信部21Sから子機S4に送信する(図4の[9]参照)。つまり、子機S2から子機S4へのパケット送信においても、子機S2から子機S4へのRTSパケットの送信手順を省略することができる。
子機S4の制御部20Sは、子機S2から送信されるパケットを通信部21Sで受信すれば、子機S2に対して通信部21SからACKパケットを返信する(図4の[10]参照)。このようにして親機Mから子機S4へデータD1が転送される。
しかして、通信端末2の制御部20は、自己宛ではないCTSパケット(第1のパケット)から経路情報のメッセージ(中継ルート)を取得した場合、経路情報に自己アドレスが含まれていれば、第2のパケットを通信部21に送信させる。ただし、制御部20は、経路情報に自己アドレスが含まれていなければ、第2のパケットを生成しない。そのため、通信端末2は、第1のパケットの送信元である他の通信端末2から送信許可要求(RTS)のパケットを受信する過程を省くことができる。その結果、通信端末2は、RTS/CTSのフロー制御と同様に隠れ端末による信号の衝突を回避しつつ、当該フロー制御に比べて、スループットの向上を図ることができる。
なお、上述したように、通信端末2の制御部20は、RTSパケット(第1のパケット)の送信元である他の通信端末2から送信されるACKパケット(第3のパケット)を通信部21で受信した後、直ちにCTSパケット(第2のパケット)を送信させてもよい。制御部20が上述のように動作することにより、CTSパケットを送信するまでの待ち時間を短縮してスループットの更なる向上を図ることができる。
(6.変形例の説明)
次に、実施形態に係る通信端末2の変形例1、2について説明する。ただし、変形例1、2に係る通信端末2(親機M及び複数の子機Sn(n=1、2、…))のハードウェア構成は実施形態に係る通信端末2と共通であるから、ハードウェア構成に関する図示並びに説明を省略する。
(6−1.変形例1の説明)
一般に、RTSパケット及びCTSパケットにはそれぞれ、RTSパケットの送信元の通信端末2が送信しようとしているデータD1の長さ情報(時間情報)が含まれている。そこで、変形例1に係る通信端末2の制御部20は、CTSパケットに含まれる時間情報に基づいて待ち時間を決定する。ただし、CTSパケットに含まれる時間情報は、データD1を含むパケットの長さ(パケット長)の情報、及びデータD1を含むパケットの転送に要する時間(転送時間)の情報を含んでも構わない。なお、転送時間は、パケット長と各リンクL1、L2、…のリンクコストなどから算出される。
例えば、子機S3から親機MにデータD1が転送される場合において、子機S2の制御部20Sは、子機S3に対して送信するCTSパケットに、子機S3から子機S2への転送時間(第1転送時間)と子機S2から子機S1への転送時間(第2転送時間)を含めることが好ましい。子機S1の制御部20Sは、子機S2から子機S3に送信されるCTSパケットを受信した場合、当該CTSパケットに含まれる第1転送時間とACKパケットの送信に要する時間を合計した待ち時間が経過した後、直ちに子機S2にCTSパケットを送信することができる。その結果、通信端末2は、待ち時間を短縮してスループットの更なる向上を図ることができる。
(6−2.変形例2の説明)
変形例2に係る通信端末2において、制御部20は、他の通信端末から受信するパケットに、次回のパケットを送信するタイミングの情報が含まれている場合、タイミングの情報に基づいて、他の通信端末に対して通信許可通知のパケットを通信部21に送信させる。
例えば、子機S3から子機S4へ転送すべきデータ(パケット)が複数(n個)存在する場合、子機S3の制御部20Sは、i番目(i=1、2、…n−1)のパケットに、i+1番目のパケットを送信するタイミング(時間)の情報を含める。子機S3から最初にパケットが転送される子機S2の制御部20Sは、i番目のパケットを通信部21Sで受信した場合、i番目のパケットに含まれるタイミングの情報に基づき、子機S3に対してi+1番目のパケットの送信を許可するためのCTSパケットを送信する。例えば、子機S3の制御部20Sは、i番目のパケットの送信が終了した時点からX1[ms]が経過した時点でi+1番目のパケットを送信する場合、X1[ms]をタイミングの情報としてi番目のパケットによって子機S2に通知すればよい。
一方、子機S2の制御部20Sは、子機S3から受け取ったパケットにタイミングの情報が含まれていた場合、i番目のパケットの受信を完了した時点からX1[ms]が経過した時点で、子機S3に対してCTSパケットを送信する。
したがって、子機S2からCTSパケットを受信した子機S3の制御部20Sは、直ちにi+1番目のパケットを通信部21Sから子機S2に宛てて送信させることができる。つまり、子機S3の制御部20Sは、i番目のパケットにタイミングの情報を含めて送信した場合、i+1番目のパケットを送信する前に子機S2に対して通信部21SからRTSパケットを送信させる必要がない。その結果、通信端末2は、RTSパケットの送信を不要とすることでCTSパケットを送信するまでの待ち時間を短縮してスループットの更なる向上を図ることができる。
(7.別の実施形態の説明)
本開示の別の実施形態に係る通信端末2について説明する。ただし、別の実施形態に係る通信端末2(親機M及び複数の子機Sn(n=1、2、…))のハードウェア構成は実施形態に係る通信端末2と共通であるから、ハードウェア構成に関する図示並びに説明を省略する。
通信端末2において、制御部20は、それぞれに所定のメッセージ(データDk、k=1、2、…、n)を含む複数のパケットを連続して他の通信端末2に送信する場合にフロー制御を実行する。また、制御部20は、所定のメッセージ(データD1)を含む1つのパケットのみを他の通信端末2に送信する場合はフロー制御を実行せず、パケットを通信部21に送信させる。
例えば、子機S3から親機Mに1つのデータD1(1つのパケット)のみを転送する場合、子機S3の制御部20Sは、RTS/CTSのフロー制御を実行せずに、データD1を含むパケットを通信部21Sから子機S2に送信させる(図5の[1]参照)。
子機S2の制御部20Sは、子機S3から送信されたパケットを通信部21Sで受信すれば、子機S3に対してACKパケットを返信する(図5の[2]参照)。さらに子機S2の制御部20Sは、RTS/CTSのフロー制御なしで子機S3からパケットを受信した場合、同様に、RTS/CTSのフロー制御を実行せずに、データD1を含むパケットを通信部21Sから子機S1に送信させる(図5の[3]参照)。
子機S1の制御部20Sは、子機S2から送信されたパケットを通信部21Sで受信すれば、子機S2に対してACKパケットを返信する(図5の[4]参照)。さらに子機S1の制御部20Sは、RTS/CTSのフロー制御なしで子機S2からパケットを受信した場合、同様に、RTS/CTSのフロー制御を実行せずに、データD1を含むパケットを通信部21Sから親機Mに送信させる(図5の[5]参照)。
一方、子機S3から親機Mに複数のデータDk(k=1、2、…、n)を転送する場合、子機S3の制御部20Sは、RTS/CTSのフロー制御を実行する。すなわち、子機S3の制御部20Sは、子機S2に対してRTSパケットを通信部21Sから送信させる(図5の[7]参照)。RTSパケットを受信した子機S2の制御部20Sは、子機S3に対してCTSパケットを通信部21Sから送信させる(図5の[8]参照)。子機S3の制御部20Sは、子機S2からCTSパケットを受信すると、最初のデータD1を含むパケットを子機S2に宛てて通信部21Sから送信させる(図5の[9]参照)。子機S2の制御部20Sは、子機S3から送信されたパケットを通信部21Sで受信すれば、子機S3に対してACKパケットを返信する(図5の[10]参照)。
子機S3の制御部20Sは、子機S2からACKパケットを受信すると、2番目のデータD2を含むパケットを子機S2に宛てて通信部21Sから送信させる。ただし、2番目の以降のデータDk+1を含むパケットを送信する際、上述した実施形態と同様に子機S3から子機S2へのRTSパケットの送信を省略することが好ましい。
しかして、別の実施形態に係る通信端末2は、複数のパケットを連続して他の通信端末2に送信しない場合にRTS/CTSのフロー制御を実行しないことにより、トラフィックの削減を図りつつスループットの更なる向上を図ることができる。
(8.まとめ)
本開示の第1の態様に係る通信端末(2)は、通信媒体を用いてパケットの送信及び受信を行う通信部(21)と、通信部(21)を制御し、通信部(21)が受信するパケットからメッセージを取得し、かつ、パケットを通信部(21)に送信させる制御部(20)とを備える。制御部(20)は、通信部(21)が受信する第1のパケットの送信先アドレスが、自己に割り当てられている固有の自己アドレスと一致せず、かつ、第1のパケットから送信許可通知のメッセージを取得した場合、送信許可通知のメッセージを含み、かつ、第1のパケットの送信元のアドレスを送信先のアドレスに設定した第2のパケットを生成する。制御部(20)は、第2のパケットを通信部(21)に送信させる。
第1の態様に係る通信端末(2)は、第1のパケットの送信元である他の通信端末(2)から送信許可要求(RTS)のパケットを受信する過程を省くことができる。その結果、第1の態様に係る通信端末(2)は、隠れ端末による信号の衝突を回避しつつ、通常のフロー制御に比べて、スループットの向上を図ることができる。
本開示の第2の態様に係る通信端末(2)は、第1の態様との組合せにより実現され得る。第2の態様に係る通信端末(2)において、制御部(20)は、所定のメッセージを含むパケットを他の通信端末に送信する前に、他の通信端末との間で送信要求のメッセージと送信要求に対する送信許可通知のメッセージを授受するフロー制御を実行することが好ましい。
第2の態様に係る通信端末(2)は、必要に応じてフロー制御を実行することにより、隠れ端末による信号の衝突をより確実に回避することができる。
本開示の第3の態様に係る通信端末(2)は、第1又は第2の態様との組合せにより実現され得る。第3の態様に係る通信端末(2)において、制御部(20)は、第1のパケットから取得した送信許可通知において指定されている待ち時間が経過した後に、第2のパケットを通信部(21)に送信させることが好ましい。
第3の態様に係る通信端末(2)は、隠れ端末による信号の衝突をより確実に回避することができる。
本開示の第4の態様に係る通信端末(2)は、第1−第3のいずれの態様との組合せにより実現され得る。第4の態様に係る通信端末(2)において、制御部(20)は、第1のパケットから経路情報のメッセージを取得した場合、経路情報に自己アドレスが含まれていれば、第2のパケットを通信部(21)に送信させることが好ましい。制御部(20)は、経路情報に自己アドレスが含まれていなければ、第2のパケットを生成しないことが好ましい。
第4の態様に係る通信端末(2)は、第1のパケットの送信元である他の通信端末(2)から送信許可要求(RTS)のパケットを受信する過程を省くことができる。その結果、通信端末(2)は、通常のフロー制御と同様に隠れ端末による信号の衝突を回避しつつ、当該フロー制御に比べて、スループットの向上を図ることができる。
本開示の第5の態様に係る通信端末(2)は、第2の態様との組合せにより実現され得る。第5の態様に係る通信端末(2)において、制御部(20)は、それぞれに所定のメッセージを含む複数のパケットを連続して他の通信端末に送信する場合にフロー制御を実行することが好ましい。制御部(20)は、所定のメッセージを含む1つのパケットのみを他の通信端末(2)に送信する場合はフロー制御を実行せず、パケットを通信部(21)に送信させることが好ましい。
第5の態様に係る通信端末(2)は、トラフィックの削減を図りつつスループットの更なる向上を図ることができる。
本開示の第6の態様に係る通信端末(2)は、第1又は第2の態様との組合せにより実現され得る。第6の態様に係る通信端末(2)において、制御部(20)は、他の通信端末から受信するパケットに、次回のパケットを送信するタイミングの情報が含まれている場合、タイミングの情報に基づいて、他の通信端末に対して通信許可通知のパケットを通信部(21)に送信させることが好ましい。
第6の態様に係る通信端末(2)は、第2のパケットを送信するまでの待ち時間を短縮してスループットの更なる向上を図ることができる。
本開示の第7の態様に係る通信端末(2)は、第1−第4のいずれかの態様との組合せにより実現され得る。第7の態様に係る通信端末(2)において、制御部(20)は、第1のパケットから取得した送信許可通知に含まれる時間情報に基づいて待ち時間を決定することが好ましい。制御部(20)は、待ち時間が経過した後に第2のパケットを通信部(21)に送信させることが好ましい。時間情報は、少なくとも、第1のパケットの送信元である他の通信端末が、第1のパケットを送信してから第2のパケットを受信可能となるまでの時間の情報を含むことが好ましい。
第7の態様に係る通信端末(2)は、待ち時間を短縮してスループットの更なる向上を図ることができる。
本開示の第8の態様に係る通信端末(2)は、第1又は第2の態様との組合せにより実現され得る。第8の態様に係る通信端末(2)において、制御部(20)は、第1のパケットの送信元である他の通信端末から送信される第3のパケット(ACKパケット)を通信部(21)で受信した後、第2のパケットを通信部(21)に送信させることが好ましい。第3のパケットは、他の通信端末が第2のパケットを受信可能な状態であることを示していることが好ましい。
第8の態様に係る通信端末(2)は、第2のパケットを送信するまでの待ち時間を短縮してスループットの更なる向上を図ることができる。
本開示の第9の態様に係る通信システム(1)は、第1−第8のいずれかの態様に係る通信端末(2)を含む複数の通信端末(2)を備える。複数の通信端末(2)の間でマルチホップ通信を行う。
第9の態様に係る通信システム(1)は、隠れ端末による信号の衝突を回避しつつ、通常のフロー制御に比べて、スループットの向上を図ることができる。
本開示の第10の態様に係る通信方法は、固有の自己アドレスが割り当てられた通信端末(2)における通信方法である。第10の態様に係る通信方法は、受信した第1のパケットの送信先アドレスが、自己に割り当てられている固有の自己アドレスと一致せず、かつ、前記第1のパケットから送信許可通知のメッセージを取得した場合、送信許可通知のメッセージを含み、かつ、前記第1のパケットの送信元のアドレスを送信先のアドレスに設定した第2のパケットを生成して前記第2のパケットを送信する。
第10の態様に係る通信方法は、隠れ端末による信号の衝突を回避しつつ、通常のフロー制御に比べて、スループットの向上を図ることができる。
本開示の第11の態様に係るプログラムは、第1−第8のいずれかの態様に係る通信端末(2)の制御部(20)が行う処理をコンピュータシステムに実行させる。
第11の態様に係るプログラムは、隠れ端末による信号の衝突を回避しつつ、通常のフロー制御に比べて、スループットの向上を図ることができる。
1 通信システム
2 通信端末
3 電力線(通信媒体)
20 制御部
21 通信部
22 記憶部

Claims (11)

  1. 通信媒体を用いてパケットの送信及び受信を行う通信部と、
    前記通信部を制御し、前記通信部が受信する前記パケットからメッセージを取得し、かつ、前記パケットを前記通信部に送信させる制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記通信部が受信する第1のパケットの送信先アドレスが、自己に割り当てられている固有の自己アドレスと一致せず、かつ、前記第1のパケットから送信許可通知のメッセージを取得した場合、送信許可通知のメッセージを含み、かつ、前記第1のパケットの送信元のアドレスを送信先のアドレスに設定した第2のパケットを生成し、前記第2のパケットを前記通信部に送信させる、
    通信端末。
  2. 前記制御部は、所定のメッセージを含む前記パケットを他の通信端末に送信する前に、前記他の通信端末との間で送信要求のメッセージと前記送信要求に対する送信許可通知のメッセージを授受するフロー制御を実行する、
    請求項1記載の通信端末。
  3. 前記制御部は、前記第1のパケットから取得した前記送信許可通知において指定されている待ち時間が経過した後に、前記第2のパケットを前記通信部に送信させる、
    請求項1又は2記載の通信端末。
  4. 前記制御部は、前記第1のパケットから経路情報のメッセージを取得した場合、前記経路情報に前記自己アドレスが含まれていれば、前記第2のパケットを前記通信部に送信させ、前記経路情報に前記自己アドレスが含まれていなければ、前記第2のパケットを生成しない、
    請求項1−3のいずれか1項に記載の通信端末。
  5. 前記制御部は、それぞれに前記所定のメッセージを含む複数の前記パケットを連続して前記他の通信端末に送信する場合に前記フロー制御を実行し、
    前記制御部は、前記所定のメッセージを含む1つの前記パケットのみを前記他の通信端末に送信する場合は前記フロー制御を実行せず、前記パケットを前記通信部に送信させる、
    請求項2記載の通信端末。
  6. 前記制御部は、他の通信端末から受信する前記パケットに、次回の前記パケットを送信するタイミングの情報が含まれている場合、前記タイミングの情報に基づいて、前記他の通信端末に対して通信許可通知のパケットを前記通信部に送信させる、
    請求項1又は2記載の通信端末。
  7. 前記制御部は、前記第1のパケットから取得した前記送信許可通知に含まれる時間情報に基づいて待ち時間を決定し、前記待ち時間が経過した後に前記第2のパケットを前記通信部に送信させ、
    前記時間情報は、少なくとも、前記第1のパケットの送信元である他の通信端末が、前記第1のパケットを送信してから前記第2のパケットを受信可能となるまでの時間の情報を含む、
    請求項1−4のいずれか1項に記載の通信端末。
  8. 前記制御部は、前記第1のパケットの送信元である他の通信端末から送信される第3のパケットを前記通信部で受信した後、前記第2のパケットを前記通信部に送信させ、
    前記第3のパケットは、前記他の通信端末が前記第2のパケットを受信可能な状態であることを示している、
    請求項1又は2記載の通信端末。
  9. 請求項1−8のいずれか1項に記載の通信端末を含む複数の通信端末を備え、
    前記複数の通信端末の間でマルチホップ通信を行う、
    通信システム。
  10. 固有の自己アドレスが割り当てられた通信端末における通信方法であって、
    受信した第1のパケットの送信先アドレスが、自己に割り当てられている固有の自己アドレスと一致せず、かつ、前記第1のパケットから送信許可通知のメッセージを取得した場合、送信許可通知のメッセージを含み、かつ、前記第1のパケットの送信元のアドレスを送信先のアドレスに設定した第2のパケットを生成して前記第2のパケットを送信する、
    通信方法。
  11. 請求項1−8のいずれかの前記通信端末の前記制御部が行う処理をコンピュータシステムに実行させるための、
    プログラム。
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