JP2021146673A - 複合成形品の製造方法 - Google Patents

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克則 松木
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Abstract

【課題】屈曲された面を持つものでありながら、工程の簡素化且つ外観品質の向上を図ることができる複合成形品の製造方法を提供する。【解決手段】可撓性を有するシート体2と、樹脂成形体3とを備える複合成形品1を製造する製造方法において、前記シート体の一方の面20に、前記シート体側とは反対側に突出するとともに間隔を空けて設けられた複数の突部を有する基部40を取り付ける取付工程と、前記複数の突部間の少なくともひとつに屈曲部位46を設ける屈曲工程と、成形型100に対して前記シート体を位置決めした後に、溶融樹脂を前記成形型のキャビティ110内に射出し前記樹脂成形体を成形する二次成形工程とを備え、前記成形型は、前記屈曲工程で屈曲される前記基部の形状に沿うように形成された屈曲面133と、前記屈曲面に形成されるとともに前記突部が挿入され収容される凹部130aとを有することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、シート体と、該シート体の一方の面に接合された樹脂成形体とを有する複合成形品の製造方法に関する。
従来、上述のような複合成形品の製造方法としては、特許文献1や特許文献2が挙げられる。
下記特許文献1には、装飾用の表皮材を金型の内面に予め装着し、表皮材が装着され且つ開いた状態の金型内に所定量の溶融樹脂を射出し、溶融樹脂の射出後或いは射出中に型締めプレスすることにより、合成樹脂材と表皮材とを一体にする加工方法が記載されている。
下記特許文献2には、板状部材に予め突起部材を設け、突起部材をキャビティの内面に設けられた凹形状部に嵌め込んで位置決めを行い、板状部材に樹脂部材を射出成形により一体化させた複合成形品を製造する方法が記載されている。
特開平6−293043号公報 特開2012−86556号公報
ところで、複合成形品は、使用場所や用途に応じて様々な形状に成形される。中でも図8(a)〜図8(c)に示すような屈曲された面を持つ複合成形品を製造する場合、二次成形時の位置決め突起410,410を一次成形品400に屈曲部位460を挟んで一対に形成すると、位置決め突起410,410の先端部410a,410aのそれぞれの向きが異なるため(図8(b)・矢印d1,d2参照)、二次成形型100の凹所130,130に位置決め突起410,410を挿入できず(図8(c)参照)、一次成形品400を二次成形型100にセットできない点が問題となる。
上記特許文献1に開示されている複合成形品の場合は、屈曲した面を形成する際に、シート状の表皮材が位置ズレを起こしてしまうことが考えられる。また上記特許文献2に開示されている複合成形品の場合は、板状部材を屈曲させることを想定しておらず、成形型がフラットに形成されているため、突起部材の先端部の向きがそれぞれ異なるように屈曲させると板状部材を成形型に設置することができない。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、屈曲された面を持つものでありながら、工程の簡素化且つ外観品質の向上を図ることができる複合成形品の製造方法を提供することを目的としている。
本発明に係る複合成形品を製造する製造方法は、可撓性を有するシート体と、前記シート体の一方の面に接合された樹脂成形体とを備える複合成形品を製造する製造方法において、前記シート体の一方の面に、前記シート体側とは反対側に突出するとともに間隔を空けて設けられた複数の突部を有する基部を取り付ける取付工程と、前記複数の突部間の少なくともひとつに屈曲部位を設ける屈曲工程と、成形型に対して前記シート体を位置決めした後に、溶融樹脂を前記成形型のキャビティ内に射出し前記樹脂成形体を成形する二次成形工程と、を備え、前記成形型は、前記屈曲工程で屈曲される前記基部の形状に沿うように形成された屈曲面と、前記屈曲面に形成されるとともに前記突部が挿入され収容される凹部とを有することを特徴とする。
上記によれば、屈曲された面を持つ複合成形品であっても、突部を成形型に設けられた凹部に干渉させることなく挿入できる。したがって、成形工程の際、突部を凹部に円滑に挿入して、樹脂成形体を成形できる。また屈曲工程で屈曲される基部の形状に沿うように成形型の屈曲面が形成されるため、シート体と成形型の屈曲面が一致し、複合成形品になったときにシート体と樹脂成形体とが面一となり、複合成形品の外観品質が向上する。
本発明に係る複合成形品の製造方法によれば、屈曲された面を持つものでありながら、工程の簡素化且つ外観品質の向上を図ることができる。
本発明の本実施形態に係る複合成形品の製造方法の一工程例を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る複合成形品の製造方法を説明するための図であり、(a)及び(b)は一次成形工程(取付工程)を示す模式的断面図である。また(c)は第1突部の模式的平面図、(d)は(c)の変形例を示す。 同製造方法を説明するための図であり、(a)及び(b)は屈曲工程(予備成形工程)を示す模式的断面図、(c)はトリム工程を示す模式的断面図である。 同製造方法を説明するための図であり、(a)及び(b)は二次成形工程を示す模式的断面図、(c)はゲートカット工程を示す模式的断面図である。 (a)〜(c)は同実施形態に係る製造方法で製造される複合成形品における屈曲工程の変形例を説明するための図であり、予備成形型の変形例を示す模式的断面図である。 本発明の第2実施形態に係る複合成形品の製造方法を説明するための図であり、(a)及び(b)は二次成形工程を示す模式的断面図、(c)は屈曲成形後の一次成形品の模式的平面図である。 (a)〜(d)は同製造方法における図6(c)の変形例を説明するための一次成形品の模式的平面図である。 (a)〜(c)は複合成形品の製造方法における従来の問題点を説明するための模式的断面図である。(a)は一次成形品の一例を示す図、(b)は(a)に示す一次成形品を屈曲した例を示す図、(c)は(b)に示す一次成形品を二次成形しようとする工程を示す図である。
本実施形態に係る製造方法は、可撓性を有するシート体2と、シート体の一方の面20に接合された樹脂成形体3とを有する複合成形品1を製造する製造方法に関する。
本実施形態に係る製造方法は、取付工程、屈曲工程、二次成形工程を備える。取付工程では、シート体2の一方の面20に、シート体2側とは反対側に突出するとともに間隔を空けて設けられた複数の突部41を有する基部40を取り付ける。以下、図例を参照しながら突部41a,41bについて説明する。屈曲工程では、複数の突部41a,41b間の少なくともひとつに屈曲部位46を設ける。二次成形工程では、成形型100に設けられた凹部130に突部41a,41bを挿入してシート体2を位置決めした後に、溶融樹脂を成形型100のキャビティ110内に射出し樹脂成形体3を成形する。
成形型100は、屈曲工程で屈曲される基部40の形状に沿うように形成された屈曲面133と、屈曲面133に形成されるとともに突部41aが挿入され収容可能な凹部130aとを有する。
以下では、図面を参照しながら本実施形態を詳述する。なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
<第1実施形態>
図1〜図5を参照しながら、第1実施形態に係る複合成形品の製造方法について説明する。
本実施形態に係る製造方法は、可撓性を有するシート体2と、シート体2の一方の面20に接合された樹脂成形体3とを備える複合成形品1の製造方法であって、シート体2の他方の面21がおもて面1a、すなわち意匠面(装飾面)として使用される複合成形品1の製造方法である。
<取付工程(一次成形工程)・S100>
複合成形品1を製造するに際し、まずシート体2の位置決め機能を果たすことになる突部41を有した一次成形品4を成形する。
そこで図2(a)に示すように、第1型10aと、第2型10bとを備えた一次成形用の成形型10を用意する。一次成形用の成形型10は、第1型10aと第2型10bとをシート体2を介して型締めするとキャビティ11が形成されるように構成されている。そして、このキャビティ11内に樹脂を射出することによって一次成形品4が形成される(図2(b)参照)。このとき一次成形工程・S100では、後述する二次成形工程・S103で射出される樹脂の融点と同じか、それより低い融点となる樹脂によって一次成形品4を形成する。図2(a)に示す第1型10aは、ゲート12と、第1凹部13と、第2凹部14とを備えている。ゲート12は、溶融された樹脂が基部40を形成するキャビティ11へ通じる経路である。第1凹部13は、複数形成される突部41のうちの一方の突部41a(以下、第1突部41aという)を模るキャビティであり、略円錐状に形成される。第2凹部14は、複数形成される突部41のうちの他方の突部41b(以下、第2突部41bという)を模るキャビティであり、略円柱状に形成される。キャビティ11は、平面視において、シート体2より小さい領域になるように形成され、このキャビティ11によって基部40が成形される。シート体2としては、可撓性を有する素材のシートが用いられる。シート体2の大きさ、形状、厚みは、図例に限定されず、この一次成形工程S100で第1型10aと第2型10bの間に配され、一次成形品4を形成し屈曲工程S101の後のトリム工程S102でカットすることを想定して用意される。
上述の成形型10を準備し、シート体2を配し、第1型10aと第2型10bとを型締めし、キャビティ11を形成する(図2(a)参照)。そしてこの状態でゲート12を通じて樹脂を射出して、キャビティ11内に樹脂を充填する。そしてキャビティ11から第1凹部13及び第2凹部14も含む全域に樹脂を充填した後、保圧状態で冷却し樹脂を固化させる。型開きして脱型し、ゲート残り部45をカット(切断)する。そして図2(b)に示すような一次成形品4を得る。
このように上述の取付工程(S100)は、樹脂の射出成形により、基部40がシート体2と一体となるように成形する一次成形工程である。
これによれば、基部40を成形した後に、成形した基部40をシート体2に取り付ける場合に比べて、基部40をシート体2に取り付ける作業が容易になる。
本実施形態では、第1突部41aを平面視した際(第1突部41aをその先端部42aに対向する方向から視た際)、図2(c)に示すように、先端部42aと基端部43とが同心に形成される第1突部41aの例を説明する。ここに示す第1突部41aは、平面視において、先端部42aの大きさが基端部43の大きさより小さくなるように形成され、先端部42a全体が基端部43に重なっている。また、第1突部41aは、平面視において、先端部42a全体が基端部43と重なるように形成されていれば、図2(d)に示すように若干偏心して形成されていてもよい。
<屈曲工程(予備成形工程)・S101>
シート体2の一方の面20に基部40を取り付ける取付工程(S100)を行った後、屈曲工程S101を行う。屈曲工程S101は、第1突部41aと第2突部41bとの間の少なくともひとつに屈曲部位46を設けるための工程である。図例では、第1突部41aと第2突部41bとの間に予備成形型50を用いて屈曲部位46を設ける例を示している。図3(a)に示すように予備成形型50は、第1予備型50aと第2予備型50bとを備える。第1予備型50aは、窪み部53と、傾斜面54と、平坦面55とを備えている。窪み部53は、一次成形品4の樹脂成形部位、すなわち基部40,第1突部41a及び第2突部41bを受け入れられるように模られ形成されている。窪み部53は、基部40をシート体2とともに屈曲させるために形成された屈曲面53aと、第1突部41a,第2突部41bのそれぞれの形状に応じて形成された凹部51,52とを有する。第1突部41aが挿入され収容される凹部51は、略円錐形状の第1突部41aを受け入れ、第1突部41aが嵌合されるように形成されている。凹部51は、第1突部41aの先端部42aと対向する底部51aと、傾斜部44の傾斜角度に合わせて傾斜する側面部51bと、凹部51の受け入れ口となる開口部51cとを有している。図3(a)の部分拡大図に示すように、凹部51の開口部51cは、先端部42aの径よりも大径に形成されている。よって、スムーズに第1予備型50aに一次成形品4をセットすることができる。第2突部41bが嵌合される凹部52は、略円柱状の第2突部41bを受け入れるように形成されている。凹部52は、第2突部41bの先端部42bと対向する底部52aと、第2突部41bの側面に合わせて形成された側面部52bと、凹部52の受け入れ口となる開口部52cとを有している。第2予備型50bは屈曲面58と、傾斜面56と、平坦面57とを備えている。第2予備型50bの屈曲面58は、第1予備型50aの屈曲面53aに対応して形成されており、シート体2側から一次成形品4を屈曲させる。
上述の予備成形型50を準備し、型開きして、一次成形品4を予備成形型50内に設置する。このとき、第1突部41a,第2突部41bが形成された基部40側が窪み部53のある第1予備型50aに配されるように設置すれば、図3(a)の2点鎖線に示すように位置決め機能を有する第1突部41a,第2突部41bを第1予備型50aの凹部51,52に干渉させることなく、スムーズに挿入させることできる。そして、図3(b)に示すように第1突部41aは凹部51に嵌合されるとともに、第2突部41bは凹部52に嵌合される。すると、可撓性のあるシート体2は、第1予備型50aの傾斜面54、平坦面55に沿って撓む。そして予備成形型50を型締めすると、シート体2の一方の面20は第1予備型50aに接触するとともに、他方の面21は第2予備型50bに接触した状態で加圧される。そして、一次成形品4は第1予備型50a及び第2予備型50bによって挟まれて屈曲面53a,58の屈曲形状に応じて屈曲される。保圧状態で一次成形品4を保形したら、型開きして脱型し、屈曲された一次成形品4を得ることができる。
上述の屈曲工程(S102)は、予備成形型50の凹部51に第1突部41aを挿入するとともに、凹部52に第2突部41bを挿入し、予備成形型50によりシート体2を加圧して、シート体2及び基部40を屈曲させる予備成形工程である。予備成形工程では、シート体2を予備成形型50に位置決めしたうえで、シート体2を加圧して屈曲形状に成形することができる。したがって、シート体2と予備成形型50との位置ずれを抑えつつ、一次成形品4を所望する位置で屈曲させることができ、予備成形を簡易に行うことができる。
<トリム工程・S102>
次にシート体2を所定の形状にトリミングする(不要な部分を切り取る)トリム工程(S102)を行う。図3(c)に示すようにトリム型60は、第1トリム型60aと第2トリム型60bとを備える。第1トリム型60aは、窪み部63と、傾斜面64と、平坦面65とを備えている。窪み部63は、一次成形品4の樹脂成形部位、すなわち基部40、第1突部41a及び第2突部41bを受け入れられるように模られ形成されている。窪み部63は、第1予備型50aと同様に屈曲面63aと、第1突部41a、第2突部41bのそれぞれの形状に応じて形成された凹部61,62とを有する。凹部61は、略円錐形状の第1突部41aを受け入れ可能及び収容可能な形状に形成されている。凹部62は、略円柱状の第2突部41bを受け入れ可能及び収容可能な形状に形成されている。第2トリム型60bは屈曲面68と、傾斜面66と、平坦面67とを備えている。第2トリム型60bの傾斜面66と平坦面67には、シート体2を所定の箇所で切断する刃69,69が設置されている。第2トリム型60bの屈曲面68は、第1トリム型60aの屈曲面63aに対応して形成されている。
上述のトリム型60を準備し、型開きして、一次成形品4をトリム型60内に設置する。このとき、第1突部41a及び第2突部41bが形成された基部40側が窪み部63のある第1トリム型60aに配されるように設置される。図3(c)に示すように第1突部41aは凹部61に、第2突部41bは凹部62に嵌合される。そしてトリム型60を型締めすると、シート体2の所定の箇所が刃69,69によって切断され(図3(c)の点線参照)、トリミングされた一次成形品4(トリム品)を得ることができる。
このように本実施形態では、トリム型60に凹部61,62を設け、トリム型60の凹部61,62に第1突部41a及び第2突部41bを挿入した状態で、シート体2の一部を切除するトリム工程(S102)をさらに備えている。したがって、第1突部41a及び第2突部41bをトリム型60の凹部61,62に挿入することで、シート体2をトリム型60に位置決めしたうえで、シート体2を切除することができ、シート体2の一部を切除する作業を簡易に行うことができる。
<二次成形工程・S103>
次に図4(a)に示すように第1型100aと、第2型100bとを備えた二次成形用の成形型100を用意する。第1型100aは、キャビティ110に樹脂を射出するゲート120と、第1突部41aが嵌合される凹部130aと、第2突部41bが嵌合される凹部130bとを備えている。凹部130a,130bの深さ寸法、形状は、第1突部41a、第2突部41bの突出寸法、形状等に合わせて形成されている。凹部130aの側面部131bは、第1型100aの可動方向(図4(a)の矢印Xで示す方向)に平行な部分と凹部130aの開口を広げる側に傾斜する部分とを有している。また、凹部130aは、第1突部41aを収容可能な形状に形成されている。凹部130bの側面部132bは、第1型100aの可動方向に平行な部分からなる。また、凹部130bは、第2突部41bを収容可能な形状に形成されている。そして、凹部130aに第1突部41aを嵌合させるとともに、凹部130bに第2突部41bを嵌合させれば、樹脂がキャビティ110内に高圧で射出され、シート体2が樹脂の射出圧を受けてもシート体2を所望する位置に位置決めすることができる。図4(a)に示す例では、第1型100aは、屈曲工程(S101)で屈曲された基部40の屈曲部位46の形状に沿うように形成された屈曲面133を有している。第2型100bには、樹脂成形体3を模る第2型凹部140が形成されている。また、一次成形品4の形状に沿うように形成された屈曲面140aを有しており、第2型凹部140内にシート体2が収まるように形成されている。
第1型100aの凹部130aは、略円錐形状の第1突部41aを受け入れるように形成されている。第1型100aの凹部130aは、第1突部41aの先端部42aと対向する底部131aと、傾斜部44の傾斜角度に合わせて傾斜する側面部131bと、凹部130aの受け入れ口となる開口部131cとを有している。図4(a)の部分拡大図に示すように、凹部130aの開口部131cは、先端部42aの径よりも大径に形成されている。すなわち、第1突部41aは、図2(c)に示すように第1突部41aの先端部42aに対向する方向から視て、先端部42a全体が基端部43aと重なるように形成されている。また凹部130aの側面部131bは、傾斜部44の傾斜角度に合わせて傾斜して形成されている。第2突部41bが嵌合される凹部130bは、第2突部41bの先端部42bと対向する底部132aと、第2突部41bの側面に合わせて形成された側面部132bと、凹部130bの受け入れ口となる開口部132cとを有している。凹部130bの側面部132bは、略円柱形状の第2突部41bを受け入れるように第2突部41bの側面に沿うように直線状に形成されている。よって、第1突部41aの先端部42aと、第2突部41bの先端部42bの向きがそれぞれ異なっても、第1突部41aはスムーズに凹部130aに嵌合され、第1型100aに一次成形品4をセットすることができる。
上述の成形型100を準備し、第1型100aの凹部130aに第1突部41aを嵌合するとともに、凹部130bに第2突部41bを嵌合した状態で一次成形品4を所定の位置に配置する。このとき、第1型100aに凹部130a,130bが設けられているので、凹部130aに第1突部41aを嵌め合わせるとともに、凹部130bに第2突部41bを嵌め合わせればよく、一次成形品4を所定の位置へ配置する位置決めがし易い。また屈曲された面を持つ一次成形品4であっても、第2型100b側から第1型100aへ向けて第2突部41bの突出方向と略平行方向に、一次成形品4を動かせば、第1突部41aを凹部130aに挿入させるとともに、第2突部41bを凹部130bに挿入させることができる。したがって、二次成形工程(S103)においても、第1突部41a及び第2突部41bがそれぞれ凹部130a及び凹部130bに干渉することを確実に抑制できる。また成形型100から複合成形品1を型抜きする際においても、第1突部41a、第2突部41bが成形型100に干渉することなく、複合成形品1をスムーズに型抜きすることができる。また屈曲工程(S101)で屈曲される基部40の形状に沿うように第1型100aの屈曲面133及び第2型100bの屈曲面140aが形成されるため、シート体2と第2型100bの屈曲面140aが一致し、複合成形品1になったときにシート体2と樹脂成形体3とが面一となり、複合成形品1の外観品質が向上する(図4(c)参照)。
一次成形品4を第1型100aにセットしたら、第1型100aと第2型100bとを型締めし、キャビティ110を形成する。この状態でゲート120を通じて樹脂を射出して、キャビティ110内に樹脂を充填する(図4(b)参照)。このとき二次成形工程(S103)でキャビティ110内に充填される樹脂は、一次成形工程(S100)で射出される樹脂と同類の材料としてもよい。
<ゲートカット工程・S104>
こうして、キャビティ110全域に樹脂を充填した後、保圧状態で冷却し樹脂を固化させる。成形型100を型開きして脱型しシート体2と接合された樹脂成形体3を取り出し、ゲート残り部70を切断すれば、図4(c)に示す複合成形品1を得ることができる。この複合成形品1において、シート体2が配された側が一方面(おもて面)1a、突部41が配された側が他面(裏面)1bとなる。
以上の本実施形態に係る製造方法によれば、二次成形用の成形型100の凹部130に突部41を嵌合させた状態で、成形型100のキャビティ110内に樹脂を射出することで、シート体2が位置ズレすることなく、シート体2と樹脂成形体3とを所望する位置関係で接合させることができる。
上述の実施形態に係る製造方法において、一次成形工程(S100)で射出される樹脂と二次成形工程(S103)で射出される樹脂とは、同類の材料としてもよい。この場合、一次成形品4と樹脂成形体3とが別材料からなる場合に比べて、一次成形品4と樹脂成形体3との接合強度を高めることができる。さらに上述の実施形態に係る製造方法において、一次成形工程(S100)で射出される樹脂は、その融点が、二次成形工程(S103)で射出される樹脂の融点以下としてもよい。この場合、二次成形工程(S103)で射出された樹脂が、一次成形品4に達すると、一次成形品4の表面を溶かし、一次成形品4の樹脂と二次成形工程(S103)で射出された樹脂とが絡み合ったうえで固化する。したがって、一次成形工程(S100)で射出される樹脂の融点が、二次成形工程(S103)で射出される樹脂の融点より大きい場合に比べて、一次成形品4と樹脂成形体3との接合強度を高めることができる。そして上述の実施形態に係る製造方法において、一次成形品4を成形する際に射出する樹脂の量と、樹脂成形体3を成形する際に射出する樹脂の量とが同量となるように成形してもよい。この場合、同じサイズの成形機(不図示)を用いて、一次成形品4を成形する時に用いられる成形機のシリンダ内で滞留する樹脂と、樹脂成形体3を成形する時に用いられる成形機のシリンダ内で滞留する樹脂とをほぼ同量にすることができる。したがって、それぞれの成形機のシリンダ内で樹脂が滞留する時間を平準化できるため、基部40及び樹脂成形体3で使われる樹脂の劣化を抑制することができる。
<変形例>
次に図5(a)〜図5(c)を参照しながら、本実施形態に係る製造方法で製造される複合成形品1の屈曲工程(S101)の変形例を説明する。上述の実施形態と共通する部位には共通の符号を付し、共通する説明は省略し、異なる点を主に説明する。なお、ここでは予備成形型50のうち、第1予備型50aを示し、第2予備型50bを図示は省略する。また一次成形品4に形成された突部41については、略円錐形状の突部を第1突部として符号41aで示し、略円柱形状の突部を第2突部として符号41bとし、これら第1突部41a,第2突部41bに対応する略円錐形状の凹部は符号51、略円柱形状の凹部は符号52として説明する。
上述の実施形態では、略円錐形状と略円柱形状の2つの突部、すなわち第1突部41a,第2突部41bを備え、第1突部41aと第2突部41bとの間にひとつの屈曲部位46を有した複合成形品1について説明したが、複合成形品1の形状、構成はこれに限定されるものではない。
図5(a)に示す変形例の一次成形品4は、基部40の両端に2つの略円錐形状の第1突部41a,41aを備えるとともに、2つの第1突部41a,41aの間に略円柱形状の第2突部41bを備えている。また第1予備型50aには、基部40の略中央部位に設けられた第2突部41bが挿入される凹部52を挟んで2か所に屈曲面53a,53aが設けられている。
屈曲工程(S101)では、基部40を屈曲して第1突部41aと第2突部41bとの間に鈍角の屈曲部を形成する予備成形型50が用意される。図5(a)の例では、第1予備型50aの窪み部53に形成される屈曲面53aの角度αは鈍角(直角より大きい角度)とされる。
図5(b)には、さらなる第1予備型50aの変形例を示している。
図5(b)に示す第1予備型50aでは、2か所の屈曲面53a,53aを有するものとしてもよい。図5(b)に示す例は、第1予備型50aに窪み部53に形成される2か所の屈曲面53a,53aが平面部53bを介して外向きに屈曲して形成されている。この場合も屈曲面53aの角度βは鈍角とされる。
図5(c)には、さらなる第1予備型50aの変形例を示している。
図5(c)に示す例は、第1予備型50aの窪み部53に形成される2か所の屈曲面53a,53aの一方が内向きに屈曲するとともに、他方が平面部53bを介して外向きに屈曲して形成されている。この場合も屈曲面53aの角度γは鈍角とされる。
また図5(c)の例では、基部40には、屈曲工程の後に屈曲部(46)となる部位に基部40の剛性を低下させる凹部40aが形成されている。この凹部40aは、屈曲がスムーズになれるように形成されていればよく、溝状に一部分のみ形成されてもよいし、屈曲される部位に亘って形成されるものとしてもよい。凹部40aの深さも図例に限定されるものではない。これによれば、凹部を起点に基部を屈曲させることができる。したがって、基部に予め設定した箇所を屈曲させ易くなる。
図5(a)〜図5(c)に示す各例においても、2点鎖線に示すように位置決め機能を有する第1突部41a,41a及び第2突部41bを第1予備型50aに設けられた凹部51,51,52に干渉させることなく、スムーズに挿入できる。
また、第1予備型50aを用い、屈曲工程(S101)で基部40を屈曲すれば、それに伴いシート体2を屈曲させることができる。したがって、シート体2に予備成形型50から直接圧力を付加する場合に比べて、基部40を介在させて予備成形型50で一次成形品4を屈曲することでシート体2に圧力を加えた跡が残り難く、外観品質が向上する。
ここで一次成形品4として基部40に用いる樹脂材料は特に限定されないが、加熱によって軟化する樹脂材料、いわゆる熱可塑性樹脂から構成されているものとしてもよい。この場合、加熱することによって、基部40が軟化し屈曲し易くなるので、屈曲工程(S101)で基部40を加熱しつつ屈曲させれば、基部40に生じる応力を低減できる。よって、予備成形型50は加熱部を備えたものとしてもよい。
<第2実施形態>
図6、図7を参照しながら、第2実施形態に係る複合成形品の製造方法について説明する。
第2実施形態に係る製造方法は、第1実施形態に係る複合成形品と同様に、可撓性を有するシート体2と、シート体2の一方の面20に接合された樹脂成形体3とを備える複合成形品1の製造方法である。第2実施形態においても、図1等に示す基本的な製造工程は同じであるので、図中、共通する点については共通する符号を付し、異なる点を主に説明する。
第2実施形態に係る製造方法は、二次成形工程(S103)で使用する第1型100aの凹部130aの形状や第2突部41bの形状が異なる。よって、複合成形品1の仕上がりも第1実施形態とは異なる例である。図6(b)に示すように、第1型100aの凹部130aは、第1突部41aが挿入され収容されれば、必ずしも嵌合される態様でなくてもよい。すなわち、凹部130aに第1突部41aが収容された状態で、第1突部41aの周囲に樹脂が回り込む空間が設けられる態様でもよい。具体的には、第1型100aの凹部130aは、第1突部41aの先端部42aと対向する底部131aと、直線状の側面部131bと、凹部130aの受け入れ口となる開口部131cとを有している。凹部130aの開口部131cは、先端部42a及び基端部43の径よりも大径に形成されている。凹部130bの構成は第1実施形態と同様である。この場合、図6(b)及び図6(c)に示すように第2突部41bが挿入され収容される凹部130bが、第2突部41bと嵌合するよう形成されていれば、一次成形品4の位置決めが可能となる。また一次成形品4を第1型100aに位置合わせする際にも、図6(a)に示すように凹部130a側に余裕があれば、位置合わせしやすい。さらに第1突部41aの先端部42aと、第2突部41bの先端部42bの向きがそれぞれ異なっても、第1突部41aはスムーズに凹部130aに挿入され収容でき、第1型100aに干渉することなく、一次成形品4をセットすることができる。そして成形型100から複合成形品1を型抜きする際も、第1突部41a、第2突部41bが成形型100に干渉することなく、複合成形品1をスムーズに型抜きすることができる。
第2実施形態では、第2突部41bは、先端部42bが先細形状の傾斜部44と、基端部43に向けて略円柱状の柱部47とを有している。このため、図6(b)に示すとおり、二次成形工程(S103)において、第2突部41bが凹部130bに嵌合された状態でも先端部42bに樹脂が行き渡る空間が設けられている。
以上によれば、複合成形品1となったときには、第1突部41a及び第2突部41bにも樹脂が配されるので、一次成形品4と樹脂成形体3との接合強度を一層高めることができる。またこの場合、複合成形品1となったときには、第1突部41a及び第2突部41bが外観上露出した状態でないものを成形できる。
<変形例>
次に図7(a)〜図7(d)を参照しながら、第1突部41a及び第2突部41bのそれぞれの先端部42a,42bの形状のバリエーションと、これらが挿入され収容される凹部130a,130bの形状のバリエーションについて説明する。上述の実施形態と共通する部位には共通の符号を付し、共通する説明は省略し、異なる点を主に説明する。図中、凹部130a,130bは1点鎖線で示している。
図7(a)及び図7(b)には、第1突部41a及び第2突部41bが、平面視においてX状(クロス状)の先端部42a,42bと、基端部43に向けて略円柱状の柱部47とを有した例を示している。この例においても二次形成工程(S103)において、樹脂成形体3を形成する樹脂がX状の先端部42a,42bに行き渡らせることができるので、一次成形品4と樹脂成形体3との接合強度を高めることができる。
図7(a)に示す例の凹部130a,130bは、それぞれ第1突部41a及び第2突部41bが挿入され収容されるように形成されているが、凹部130aが凹部130bより若干大きく形成され、二次成形工程(S103)において、樹脂成形体3を形成する樹脂が第1突部41aの全体に回り込むように構成されている。この場合、凹部130bと嵌合する第2突部41bが主にシート体2の位置決め機能を発揮する。またこの例においても、凹部130aは屈曲面133に形成されるとともに、突部41aが挿入され収容可能に形成されているので、成形型100から複合成形品1を型抜きする際、第1突部41a、第2突部41bが成形型100に干渉することなく、複合成形品1をスムーズに型抜きすることができる。また二次成形工程(S103)において、キャビティ110内に樹脂を充填する際に、一次成形品4に圧力が作用しても、第1突部41a又は第2突部41bを中心として一次成形品4が回転することを抑制できる。
ここで凹部130aは、上述のように屈曲面133に形成された突部41aが挿入可能であるとともに収容可能に形成されていればよく、図7(a)に示すように平面視において略円形状に限定されず、図7(b)に示すように凹部130aが平面視において略方形状に形成されていてもよい。
図7(c)に示す例は、第1突部41aの先端部42aの形状が平面視において多角形状とされ、凹部130aの形状が平面視において楕円形状とされている。また図7(d)に示す例は、第1突部41a及び第2突部41bが、いずれも略角柱状とされ、凹部130a,130bの形状が平面視において長方形状とされている。これら図7(b)〜図7(d)の例においても図7(a)の例と同様の効果を奏する。
以上、複合成形品1の製造方法の一例を説明したが、製造工程は上述の例に限定されるものではない。例えば基部40の屈曲工程が取付工程の後でもよいし、トリム工程の後に屈曲工程を行ってもよい。また、二次成形工程において、成形型100に設けられた凹部130a,130bにそれぞれ第1突部41a及び第2突部41bを挿入してシート体2を位置決めする際に、基部40を成形型100の屈曲面58及び傾斜面56に倣わせることで、基部40を屈曲してもよい。またシート体2、基部40、第1突部41a、第2突部41b、一次成形品4、樹脂成形体3、複合成形品1の構成、形状、構造、予備成形型50、トリム型60、成形型10,100の構成、形状、構造は図例に限定されるものではない。例えば、図2(b)等に示す一次成形品4の先端部42a,42bの形状を図6、図7に示す形状としてもよい。また第1型100aの凹部130a,130bの構成、形状、構造も図例に限定されるものではない。シート体2と一体に成形される一次成形品4の構成、形状も、一次成形品4と一体に成形される樹脂成形体3の構成、形状は、製品として求められる複合成形品1の構成、形状に応じて適宜設計される。例えばシート体2としては、可撓性を有するシート状のものであればよく、具体的には、セルロース系スポンジ、発泡ゴム、皮革、布、織物、木皮等を用いることができる。またシート体2としては、天然素材や多孔質素材に限定されず、塩化ビニル等の樹脂製シート等としてもよい。図2(a)に示したシート体2は成形型10からはみ出すほどに大きい例を模式的に示しているが、これに限定されるものではない。実際には成形型10内におさまる大きさであってもよく、要はシート体2の一方の面20に一次成形品4が成形し易く配されればよい。またトリム工程(S102)では、トリム型60でなく、位置決め治具に一次成形品4を載置し、トムソン刃を用いて切断するようにしてもよい。
一次成形品4及び樹脂成形体3に用いられる樹脂材料としては、例えば、ポリアミド66同士や、ポリプロピレン同士等同一組成の組み合わせでもよい。また、さらに具体的には、一次成形品4及び樹脂成形体3に用いられる合成樹脂として、同一組成の樹脂の組み合わせで、かつ一次成形工程で射出される樹脂の融点が二次成形工程で射出される樹脂の融点以下である樹脂を用いてもよい。また、一次成形品4及び樹脂成形体3に用いられる樹脂の種類が異なるように、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン、ABS、アクリル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン等の熱可塑性樹脂からそれぞれ選んで用いてもよい。さらに合成樹脂としては、種々の添加剤が添加されたものでもよく、また、例えば、炭素繊維やガラス繊維等の強化繊維を含む繊維強化樹脂でもよい。複合成形品1は、主としてシート体2を有した合成樹脂製であればよく、インサート成形等によって一部に金属製の部材を含んだ構成とされたものでもよい。
また上述の製造方法によって製造される複合成形品1は、基部40の一方面が樹脂成形体3を形成する樹脂で被覆されていてもいいし、されていなくてもよい。また、基部40にリブを形成して樹脂成形体3の変形防止、強度アップを図った構成としてもよい。またこの場合、突部41の形成位置とリブとをかみ合わすように形成すれば、突部41の強度を向上できる。
また複合成形品1の適用対象は、特に限定されないが、例えば、内燃機関のシリンダブロックにシリンダボアを取り囲むように形成された冷却水流路内に配置されるスペーサとしてもよい。冷却水流路内の一か所に配置されるスペーサとしてもよいし、複数箇所に配置するものでも、半割状もしくは冷却水流路内の全周に亘って配されるものであってもよい。この場合、シート体2として用いられるものも、多孔質体としてもよく、具体的には、気泡の大きさ(径)が0.1〜5mm程度のセルロース系スポンジを用いてもよい。セルロース系スポンジは、セルロースと補強繊維とからなるものが好ましいが、これに限らず、セルロース単独で構成されるものであってもよい。シート体2は、セルロース系スポンジ等の多孔質体に限定されず、例えば、水膨潤性シート、水可溶性のバインダー或いは所定温度以上の温度で溶解するバインダーによって圧縮状態に維持されたものを用いてもよい。さらにシート体2が膨大化する所定の外的要因としては、冷却水流路内を流通する冷却水自体に限定されず、エンジンの作動によって加熱された冷却水から伝えられる熱であってもよい。また、複合成形品1は、断熱性、緩衝性及び防音性が求められる構成部材にも好ましく適用され、例えば、自動車の内装部品(ドアトリムやピラーガーニッシュ等)、産業機械、電子機器、建築資材等が挙げられる。
1 複合成形品
2 シート体
3 樹脂成形体
4 一次成形品
40 基部
41 突部
41a 第1突部
42a 先端部
43 基端部
44 傾斜部
41b 第2突部
46 屈曲部位
100 成形型
110 キャビティ
130a 凹部
131c 開口部
133 屈曲面

Claims (10)

  1. 可撓性を有するシート体と、前記シート体の一方の面に接合された樹脂成形体とを備える複合成形品を製造する製造方法において、
    前記シート体の一方の面に、前記シート体側とは反対側に突出するとともに間隔を空けて設けられた複数の突部を有する基部を取り付ける取付工程と、
    前記複数の突部間の少なくともひとつに屈曲部位を設ける屈曲工程と、
    成形型に対して前記シート体を位置決めした後に、溶融樹脂を前記成形型のキャビティ内に射出し前記樹脂成形体を成形する二次成形工程と、を備え、
    前記成形型は、前記屈曲工程で屈曲される前記基部の形状に沿うように形成された屈曲面と、前記屈曲面に形成されるとともに前記突部が挿入され収容される凹部とを有することを特徴とする複合成形品の製造方法。
  2. 請求項1において、
    前記取付工程は、樹脂の射出成形により、前記基部が前記シート体と一体となるように成形する一次成形工程であることを特徴とする複合成形品の製造方法。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    前記屈曲工程は、予備成形型に設けられた凹部に前記突部を挿入し、前記予備成形型により前記シート体を加圧して、前記シート体を屈曲させる予備成形工程であることを特徴とする複合成形品の製造方法。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項において、
    前記シート体の一部を切除するためのトリム型に凹部を設け、前記トリム型の凹部に前記突部を挿入した状態で、前記トリム型により前記シート体の一部を切除するトリム工程を、さらに備えたことを特徴とする複合成形品の製造方法。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一項において、
    前記突部は、前記突部の先端部に対向する方向から視て、前記先端部全体が前記基端部と重なるように形成されていることを特徴とする複合成形品の製造方法。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか一項において、
    前記突部は、第1突部と第2突部とを有し、
    前記屈曲工程では、前記第1突部と前記第2突部との間の屈曲部が、鈍角となるように前記基部を屈曲することを特徴とする複合成形品の製造方法。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか一項において、
    前記基部は、加熱によって軟化する樹脂材料から構成されていることを特徴とする複合成形品の製造方法。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか一項において、
    前記基部には、前記屈曲部に、前記基部の剛性を低下させる凹部が形成されていることを特徴とする複合成形品の製造方法。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれか一項において、
    前記二次成形工程では、前記屈曲工程において屈曲された面に形成された前記突部が前記成形型の前記凹部に嵌合されて前記シート体が位置決めされることを特徴とする複合成形品の製造方法。
  10. 請求項1〜請求項9のいずれか一項において、
    前記突部は、前記成形型の前記凹部の開口部よりも小さい先端部と、前記凹部へ挿入する方向において前記先端部から次第に拡大するように傾斜する傾斜部と、有し、
    前記成形型の前記凹部は、前記突部の形状に応じて形成されていることを特徴とする複合成形品の製造方法。
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