JP2021145462A - 異物検出装置 - Google Patents

異物検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2021145462A
JP2021145462A JP2020042400A JP2020042400A JP2021145462A JP 2021145462 A JP2021145462 A JP 2021145462A JP 2020042400 A JP2020042400 A JP 2020042400A JP 2020042400 A JP2020042400 A JP 2020042400A JP 2021145462 A JP2021145462 A JP 2021145462A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
detection
power
foreign matter
circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020042400A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7468007B2 (ja
Inventor
孝則 今澤
Takanori Imazawa
孝則 今澤
悟朗 中尾
Goro Nakao
悟朗 中尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Omron Corp, Omron Tateisi Electronics Co filed Critical Omron Corp
Priority to JP2020042400A priority Critical patent/JP7468007B2/ja
Priority to US17/800,549 priority patent/US20230079460A1/en
Priority to DE112021001544.3T priority patent/DE112021001544T5/de
Priority to PCT/JP2021/001507 priority patent/WO2021181883A1/ja
Publication of JP2021145462A publication Critical patent/JP2021145462A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7468007B2 publication Critical patent/JP7468007B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02JCIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
    • H02J50/00Circuit arrangements or systems for wireless supply or distribution of electric power
    • H02J50/60Circuit arrangements or systems for wireless supply or distribution of electric power responsive to the presence of foreign objects, e.g. detection of living beings
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02JCIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
    • H02J50/00Circuit arrangements or systems for wireless supply or distribution of electric power
    • H02J50/005Mechanical details of housing or structure aiming to accommodate the power transfer means, e.g. mechanical integration of coils, antennas or transducers into emitting or receiving devices
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02JCIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
    • H02J50/00Circuit arrangements or systems for wireless supply or distribution of electric power
    • H02J50/10Circuit arrangements or systems for wireless supply or distribution of electric power using inductive coupling
    • H02J50/12Circuit arrangements or systems for wireless supply or distribution of electric power using inductive coupling of the resonant type
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02JCIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
    • H02J50/00Circuit arrangements or systems for wireless supply or distribution of electric power
    • H02J50/40Circuit arrangements or systems for wireless supply or distribution of electric power using two or more transmitting or receiving devices
    • H02J50/402Circuit arrangements or systems for wireless supply or distribution of electric power using two or more transmitting or receiving devices the two or more transmitting or the two or more receiving devices being integrated in the same unit, e.g. power mats with several coils or antennas with several sub-antennas
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/70Energy storage systems for electromobility, e.g. batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/7072Electromobility specific charging systems or methods for batteries, ultracapacitors, supercapacitors or double-layer capacitors

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Geophysics And Detection Of Objects (AREA)
  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】送電側の装置の送信コイルと受電側の装置の受信コイルとの間に混入した異物の検出精度を向上できる異物検出装置を提供する。【解決手段】異物検出装置は、非接触にて電力が伝送される、送電装置2の送信コイル12と受電装置3の受信コイル21との間に、互いに電磁結合可能に配置される複数の検出コイル(43−1〜43−n)と、複数の検出コイルのそれぞれについて、その検出コイルとともに共振回路を構成する複数のコンデンサ(44−1〜44−n)と、複数の検出コイルのそれぞれと電磁結合可能に配置される給電コイル42を介して各検出コイルに所定の周波数を持つ交流電力を供給する電力供給回路41と、各検出コイルから出力される電圧を検出し、検出された電圧に応じて送信コイル12と受信コイル21の間に混入した異物を検出する検出回路45とを有する。【選択図】図2

Description

本発明は、非接触にて電力が伝送される電力伝送システム内の異物を検出する異物検出装置に関する。
従来より、金属の接点などを介さずに、空間を通じて電力を伝送する、いわゆる非接触給電(ワイヤレス給電とも呼ばれる)技術が研究されている。このような非接触給電技術の一つとして、電磁誘導により給電する方式が知られている。電磁誘導により給電する方式では、一次側(送電側あるいは給電側)のコイル(以下、送信コイルと呼ぶ)と二次側(受電側)のコイル(以下、受信コイルと呼ぶ)とが電磁結合することにより、送信コイルから受信コイルへ電力が伝送される。
このような非接触給電技術を利用した電力伝送システムにおいて、送信コイルと受信コイルの間に、金属などの異物が入り込んでしまうことがある。このような場合、電力伝送中にその異物が誘導加熱されて発火し、あるいは、異物の発熱に起因して装置が故障することがある。また、このような電力伝送システムでは、電力伝送中に送信コイルと受信コイルとの相対的な位置関係が変動し、その結果として、送信コイルと受信コイル間の結合度が変化することがある。そこで、送信コイルと受信コイル間の結合度が変化する場合でも、送信コイルと受信コイルの間に混入した異物による故障を防止する技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。この技術では、非接触給電装置が有する送電装置の送信コイルに供給される交流電力の周波数を所定の周波数領域にわたって変化させても、非接触給電装置が定電圧出力動作しない場合、非接触給電装置は、送信コイルと、受電装置が有する受信コイルとの間に何らかの異物が混入したと判定して、送信コイルへの電力供給を停止する。
特開2018−207764号公報
しかしながら、送信コイルと受信コイルの間に、非常に小さい異物が混入した場合、送電装置から受電装置への電力伝送特性が変化せず、その結果として、送信コイルと受信コイルの間に混入した異物が検出されないことがある。
そこで、本発明は、送電側の装置の送信コイルと受電側の装置の受信コイルの間に混入した異物の検出精度を向上できる異物検出装置を提供することを目的とする。
本発明の一つの形態として、異物検出装置が提供される。この異物検出装置は、非接触にて電力が伝送される、送電装置の送信コイルと受電装置の受信コイルとの間において互いに異なる位置に配置される複数の検出コイルと、複数の検出コイルのそれぞれについて、その検出コイルとともに共振回路を構成する複数のコンデンサと、複数の検出コイルのそれぞれと電磁結合可能に配置される給電コイルと、複数の検出コイルのそれぞれに、給電コイルを介して所定の周波数を持つ交流電力を供給する電力供給回路と、複数の検出コイルのそれぞれから、供給された交流電力に対して出力される電圧を検出し、検出された電圧に応じて送信コイルと受信コイルの間に混入した異物を検出する検出回路とを有する。
本発明に係る異物検出装置は、このような構成を有することにより、送電側の装置の送信コイルと受電側の装置の受信コイルとの間に混入した異物の検出精度を向上することができる。
この異物検出装置において、検出回路は、複数の検出コイルのそれぞれについて、送信コイルと受信コイルとの間に混入した異物が無い場合におけるその検出コイルから出力される基準電圧を記憶する記憶部を有し、複数の検出コイルの何れかについて、その検出コイルの基準電圧に対する、その検出コイルについて検出された電圧の比が所定の許容電圧変化率の範囲から外れる場合、送信コイルと受信コイルとの間に混入した異物が有ると判定することが好ましい。
このような構成を有することにより、この異物検出装置は、各検出コイルと給電コイルとの相対的な位置関係によらずに、同じ許容電圧変化率を利用して、異物の有無を判定できるので、異物が混入した位置によらずに異物を精度良く検出できるとともに、検出コイルごとに異物混入の判定基準を設定しなくてよいので、異物混入の判定基準設定の煩雑さを軽減することができる。
また、この異物検出装置において、所定の周波数は、送信コイルに供給される交流電力の周波数と異なることが好ましい。
これにより、異物検出装置は、異物検出用の交流電力が、送電装置から受電装置への電力伝送に影響することを防止できるとともに、送電装置から受電装置へ伝送される電力が、送信コイルと受信コイルの間に混入した異物の検出に影響することを防止して、その異物を精度良く検出できる。
さらに、この異物検出装置において、給電コイルは、送信コイルの中心軸方向から見て、複数の検出コイルを囲むように配置されることが好ましい。
これにより、この異物検出装置は、複数の検出コイルのそれぞれに、異物検出のために利用される電力を確実に供給することができる。
さらにまた、この異物検出装置において、複数の検出コイルのそれぞれの送信コイルの中心軸方向から見たサイズは、送信コイルの中心軸方向から見たサイズよりも小さいことが好ましい。
これにより、この異物検出装置は、送信コイルと受信コイルの間に混入した異物が送信コイルよりも小さくても、その異物を精度良く検出できる。
本発明の一つの実施形態に係る異物検出装置を含む電力伝送システムの概略構成図である。 異物検出装置の概略構成図である。 異物検出装置が設けられる基板と送信コイルとの位置関係の一例を示す概略側面断面図である。 異物検出装置が有する、複数の検出コイルと給電コイルの配置の一例を示す概略平面図である。 電力供給回路の一例を示す回路構成図である。 検出回路の一例を示す回路構成図である。 給電コイルと検出コイル間の位置関係と結合度との関係を説明する図である。 混入した異物の位置と、各検出コイルから出力される電圧と、電圧変化率との関係を表す測定結果を示す図である。
以下、本発明の一つの実施形態による異物検出装置を、図を参照しつつ説明する。この異物検出装置は、非接触により電力を伝送する電力伝送システムが有する、送電側の装置(以下、単に送電装置と呼ぶ)の送信コイルと、受電側の装置(以下、単に受電装置と呼ぶ)の受信コイルとの間に配置される基板を有し、その基板上に形成される、異物検出用の電力を供給するための給電コイルと、給電コイル内において互いに異なる位置に配置され、給電コイルと電磁結合可能であり、かつ、給電コイルよりも小さい複数の検出コイルを有する。複数の検出コイルのそれぞれは、送電装置の送信コイルに供給される電力の周波数とは異なり、かつ、送信コイルを含む共振回路(送電側に共振回路が設けられる場合)及び受信コイルを含む共振回路の何れもが共振しない周波数において共振可能となっている。この異物検出装置は、給電コイルに、それら検出コイルが共振する周波数を持つ交流電力を供給し、一方、複数の検出コイルのそれぞれから出力される電圧を検出する。送信コイルと受信コイルの間に金属などの導電性を有する異物が混入すると、複数の検出コイルの何れかの共振特性が変化し、その結果として、検出される電圧が変化する。そこで、この異物検出装置は、検出される電圧を監視して、その電圧が、異物が混入していない場合に相当する所定の基準範囲から外れると、送信コイルと受信コイルの間に異物が混入したと判定する。さらに、この異物検出装置は、異物が存在しない状態で給電コイルに電力を供給したときに各検出コイルから出力される電圧に基づいて検出コイルごとに基準となる電圧(以下、単に基準電圧と呼ぶ)を設定し、その基準電圧に対する、検出された電圧の比に対する許容電圧変化率を基準範囲として設定することで、個々の検出コイルと給電コイルとの位置関係の違いによる異物の誤検出を抑制する。
図1は、本発明の一つの実施形態に係る異物検出装置を含む電力伝送システムの概略構成図である。図1に示されるように、電力伝送システム1は、送電装置2と、受電装置3と、異物検出装置4とを有する。送電装置2と受電装置3とは、非接触給電装置を構成し、送電装置2から受電装置3へ、空間を介して非接触で電力が伝送される。送電装置2は、電力供給回路11と、送信コイル12とを有する。一方、受電装置3は、受信コイル21と、共振コンデンサ22と、受電回路23とを有する。電力伝送システム1は、例えば、いわゆる一次直列二次直列共振コンデンサ方式(SS方式)、または一次直列二次並列共振コンデンサ方式(SP方式)の非接触給電装置とすることができる。あるいは、電力伝送システム1は、一次側の共振を利用せず、二次側において受信コイルと共振コンデンサとが直列共振する方式(NS方式)、または、一次側の共振を利用せず、二次側において受信コイルと共振コンデンサとが並列共振する方式(NP方式)の非接触給電装置であってもよい。
先ず、送電装置2について説明する。
電力供給回路11は、交流電力を送信コイル12へ供給する。そのために、電力供給回路11は、例えば、直流電力を供給する直流電源と、直流電源から供給された直流電力を交流電力に変換して送信コイル12へ供給するインバータ回路と、インバータ回路を制御する制御回路とを有する。インバータ回路は、4個のスイッチング素子(例えば、MOSFET)がフルブリッジ状に接続されるフルブリッジインバータであってもよく、あるいは、2個のスイッチング素子がハーフブリッジ状に接続されるハーフブリッジインバータであってもよい。制御回路は、送信コイル12に供給される交流電力の周波数が所定の周波数(例えば、受電装置3の共振回路が共振する周波数)となるように、インバータ回路が有する各スイッチング素子のオン/オフの切り替えを制御する。電力供給回路11は、さらに、直流電源とインバータ回路との間に、DC−DCコンバータを有してもよい。あるいは、電力供給回路11は、直流電源の代わりに、交流電源と接続され、交流電源からの交流電力を整流する整流回路と、整流回路と接続され、整流回路から出力される脈流電力を直流電力に変換する力率改善回路とを有していてもよい。この場合には、制御回路は、例えば、受電装置3が受電する電力の電圧を一定に保つために、力率改善回路を制御して、インバータ回路へ供給される直流電力の電圧を調整してもよい。
送信コイル12は、電力供給回路11から供給された交流電力を、空間を介して受電装置3の受信コイル21へ伝送する。なお、送電装置2は、送信コイル12と電力供給回路11のインバータ回路との間に、送信コイル12と直列に接続されるコンデンサを有してもよい。このコンデンサは、直流電力を遮断するためのものであってもよく、あるいは、送信コイル12に供給される交流電力の周波数において送信コイル12とともに共振する共振回路を構成するためのものであってもよい。
なお、送電装置2は、受電装置3による受電状況を表す信号を受信する通信器をさらに有してもよい。この場合には、電力供給回路11の制御回路は、受電状況に応じて、送信コイル12に供給される交流電力の周波数を変更するよう、インバータ回路の各スイッチング素子のオン/オフの切り替えタイミングを変更してもよい。
さらに、電力供給回路11の制御回路は、異物検出装置4から、送信コイル12と受信コイル21の間に混入した異物が検出されたことを表す信号を受信すると、インバータが有する各スイッチング素子をオフにして、電力供給回路11から送信コイル12への電力供給を停止してもよい。
次に、受電装置3について説明する。
受信コイル21は、共振コンデンサ22とともに共振回路を構成し、送電装置2の送信コイル12に流れる交流電流と共振することで、送信コイル12から電力を受信する。そのために、共振コンデンサ22は、受信コイル21と直列に接続されてもよく、あるいは、受信コイル21と並列に接続されてもよい。そして受信コイル21と共振コンデンサ22とにより形成される共振回路から出力される交流電力は、受電回路23へ出力される。なお、受信コイル21の巻き数と、送信コイル12の巻き数は同じでもよく、あるいは、互いに異なっていてもよい。
受電回路23は、受信コイル21と共振コンデンサ22とにより形成される共振回路からの交流電力を直流電力に変換して、直流電力を受電回路23と接続される負荷回路(図示せず)へ出力する。そのために、受電回路23は、例えば、共振回路からの交流電力を脈流電力に変換する全波整流回路と、全波整流回路から出力される脈流電力を平滑化して負荷回路へ出力するための平滑コンデンサとを有する。さらに、受電回路23は、負荷回路へ出力される電圧を測定するための電圧計、電圧計により測定された電圧など、受電状況を表す信号を送電装置2へ送信するための通信器、負荷回路と受電回路23との接続または切断を切り替えるためのスイッチング素子、及び、そのスイッチング素子のオン/オフの切り替えを制御する制御回路などを有してもよい。
次に、本実施形態による、異物検出装置4について説明する。異物検出装置4は、送電装置2と受電装置3とが、電力伝送可能な位置関係、すなわち、送信コイル12と受信コイル21とが電磁結合可能な位置関係となっている場合における、送信コイル12と受信コイル21の間に配置される。そして異物検出装置4は、送信コイル12と受信コイル21の間に混入した、金属などの導電性を有する異物を検出する。
図2は、異物検出装置4の概略構成図である。図3は、異物検出装置4が設けられる基板と送信コイル12との位置関係の一例を示す概略側面断面図である。さらに、図4は、異物検出装置4が有する、複数の検出コイルと給電コイルの配置の一例を示す概略平面図である。
図2に示されるように、異物検出装置4は、電力供給回路41と、給電コイル42と、複数の検出コイル43−1〜43−n(nは2以上の整数)と、複数のコンデンサ44−1〜44−nと、検出回路45とを有する。電力供給回路41、給電コイル42、複数の検出コイル43−1〜43−n、複数のコンデンサ44−1〜44−n、及び、検出回路45は、送信コイル12と受信コイル21とが電磁結合可能な位置関係となっている場合における、送信コイル12と受信コイル21の間に位置する基板46上に設けられる。本実施形態では、基板46は、送電装置2に取り付けられる。そして検出回路45からの異物の検出結果を表す信号は、送電装置2の電力供給回路11へ出力される。
図5は、電力供給回路41の一例を示す回路構成図である。電力供給回路41は、例えば、直流電力を供給する直流電源51と、コンデンサ52と、インバータ回路53と、インバータ回路53を制御する制御回路54とを有する。そして電力供給回路41は、給電コイル42を介して、各検出コイル43−1〜43−nへ異物検出用の電力を供給する。
給電コイル42は、その一端がコンデンサ52を介してインバータ回路53と接続され、他端が接地される。なお、給電コイル42とコンデンサ52の接続順序は入れ替わってもよい。
インバータ回路53は、直流電源51から供給された直流電力を交流電力に変換して給電コイル42へ供給する。この例では、インバータ回路53は、2個のスイッチング素子(例えば、MOSFET)がハーフブリッジ状に接続されるハーフブリッジインバータとして構成されるが、インバータ回路53は、4個のスイッチング素子がフルブリッジ状に接続されるフルブリッジインバータであってもよい。制御回路54は、給電コイル42に供給される交流電力の周波数が所定の周波数となるように、インバータ回路が有する各スイッチング素子のオン/オフの切り替えを制御する。
なお、電力供給回路41から給電コイル42を介して各検出コイル43−1〜43−nへ供給される交流電力の周波数は、送電装置2の送信コイル12に供給される交流電力の周波数とは異なり、かつ、送信コイル12を含む共振回路(送電装置2に共振回路が設けられる場合)及び受信コイル21を含む共振回路の何れもが共振しない周波数とすることが好ましい。例えば、電力供給回路41が供給する交流電力の周波数は、送信コイル12に供給される交流電力の周波数(例えば、85kHzまたは150kHz)よりも高い周波数、例えば、ISMバンドに属する、13.56MHz、27.12MHzまたは40.68MHzとすることができる。これにより、電力供給回路41から供給される交流電力が送電装置2から受電装置3への電力伝送に影響することが防止される。またこのように電力供給回路41が供給する交流電力の周波数が設定されることで、異物検出装置4が有する複数の検出コイル43−1〜43−nのそれぞれのインダクタンスを相対的に小さくできるので、各検出コイルのサイズを送信コイル12のサイズよりも小さくすることが容易となる。
再度図3及び図4を参照すると、給電コイル42及び複数の検出コイル43−1〜43−n(図4では、n=10)のそれぞれは、基板46上に設けられる、金属などの導体による配線パターンとして構成される。そして各検出コイル43−iと対応するコンデンサ44−i(i=1,2,...,n)とは互いに接続され、それぞれ、一つの共振回路を構成する。各検出コイルのインダクタンス及び各コンデンサの静電容量は、その検出コイルとコンデンサとにより構成される共振回路の共振周波数が、送信コイル12に供給される交流電力の周波数にて共振しない周波数となるように設定されることが好ましい。これにより、異物検出装置4の各共振回路は、送電装置2から受電装置3へ伝送される交流電力に対して共振しないので、異物検出装置4は、送電装置2から受電装置3へ伝送される交流電力が、異物の検出に影響することを防止できる。さらに、各検出コイルのインダクタンス及び各コンデンサの静電容量は、その検出コイルとコンデンサとにより構成される共振回路の共振周波数が、電力供給回路41から給電コイル42を介して供給される交流電力の周波数にて共振する周波数となるように設定されることが好ましい。これにより、電力供給回路41から給電コイル42を介して供給される交流電力が検出回路45に達するまでの損失が抑制されるので、異物検出装置4は、異物の検出精度が低下することを抑制できる。なお、各共振回路の共振周波数と、電力供給回路41から供給される交流電力の周波数とは、電力供給回路41から供給される交流電力に応じた電圧が各検出コイルから検出回路45に出力される限りにおいて、一致していなくてもよい。
また、基板46は、送信コイル12の中心軸方向と基板46の法線方向とが略平行となるように配置される。そして、基板46の法線方向、すなわち、送信コイル12の中心軸方向から見た給電コイル42の外径が、送信コイル12の外形と同程度あるいは送信コイル12よりも大きくなるように、給電コイル42が設けられることが好ましい。さらに、基板46の法線方向から見て、給電コイル42の内側に送信コイル12が位置するように、給電コイル42が設けられることが好ましい。そして複数の検出コイル43−1〜43−nのそれぞれは、給電コイル42よりも小さく、かつ、基板46の法線方向から見て、給電コイル42の内部の互いに異なる位置において、給電コイル42と電磁結合可能に配置される。これにより、給電コイル42は、各検出コイルに対して確実に異物検出用の電力を供給することができる。したがって、電力供給回路41から給電コイル42を介して供給された交流電力に対して、各検出コイルが対応するコンデンサとともに共振することで、その交流電力に応じた電圧が、各検出コイルから検出回路45へ出力される。なお、複数の検出コイルのそれぞれが給電コイル42から電力を受電可能な限りにおいて、複数の検出コイルのうちの一つまたは二つ以上が、基板46の法線方向から見て、給電コイル42の外側、または、給電コイル42と重なるように配置されてもよい。
図4に示される例では、各検出コイルは、千鳥足状に配置されているが、各検出コイルの配置はこの例に限らず、例えば、格子状に配置されてもよい。さらに、隣接する二つの検出コイル間の間隔が、隣接する二つの検出コイルの組ごとに異なっていてもよい。あるいは、各検出コイルは等間隔に配置されてもよい。
なお、複数の検出コイル43−1〜43−nのそれぞれは、互いに電磁結合可能であってもよく、あるいは、給電コイル42を介さない場合に互いに電磁結合されなくてもよい。各検出コイルが互いに電磁結合されないほど互いに離して配置されることで、各検出コイルから検出回路45へ出力される電圧に対して、各検出コイルの相互の影響が無視できるほど小さくなる。そのため、異物の混入に対する、各検出コイルのうち、異物近傍の検出コイルから検出回路45へ出力される電圧の変動の感度が高くなる。したがって、各検出コイルが互いに電磁結合されないほど互いに離して配置されることで、異物検出装置4は、異物が混入したときの検出精度を向上できる。
逆に、各検出コイルが互いに電磁結合可能なほど、各検出コイルの配置間隔を狭くすることで、異物が混入した際に、混入した異物に対して最も近い検出コイルまでの距離が短くなる。そのため、異物が混入した際に、何れかの検出コイルから検出回路45へ出力される電圧の変動が大きくなる。したがって、各検出コイルが互いに電磁結合可能なほど、各検出コイルの配置間隔を狭くすることでも、異物検出装置4は、異物が混入したときの検出精度を向上できる。
なお、この例では、給電コイル42と各検出コイル43−1〜43−nとは、基板46の同じ面上に配置されるが、給電コイル42が配置される基板46の面と、各検出コイル43−1〜43−nが配置される基板46の面とが互いに異なっていてもよい。さらに、各検出コイル43−1〜43−nの一部が給電コイル42と同じ面上に配置され、各検出コイル43−1〜43−nの他の一部が給電コイル42と異なる面上に配置されてもよい。
なお、図4に示される例では、複数の検出コイル43−1〜43−nのそれぞれは、略円形に形成されているが、各検出コイルの形状は円形に限られず、例えば、楕円形または矩形であってもよい。また、複数の検出コイル43−1〜43−nのそれぞれの形状及びサイズは、互いに同一でもよく、あるいは、互いに異なっていてもよい。さらに、送信コイル12の中心軸方向から見た、複数の検出コイル43−1〜43−nのそれぞれのサイズは、送信コイル12のサイズよりも小さいことが好ましい。これにより、送信コイル12よりも小さい異物が送信コイル12と受信コイル21の間に混入した場合でも、複数の検出コイル43−1〜43−nの何れかが、その異物により影響を受け易くなるので、異物検出装置4は、そのような小さな異物を精度良く検出することができる。
検出回路45は、複数の検出コイル43−1〜43−nのそれぞれから出力された交流電力の電圧を検出し、検出された電圧に基づいて、送信コイル12と受信コイル21の間に混入した異物を検出する。
本実施形態では、送電装置2から受電装置3へ伝送される交流電力は、給電コイル42と複数の検出コイル43−1〜43−nの何れかを介した、電力供給回路41から検出回路45への交流電力の伝達に影響しない。一方、送信コイル12と受信コイル21の間に異物が混入すると、その異物により、複数の検出コイル43−1〜43−nのうち、異物の近傍に位置する検出コイルの共振特性が変化する。そのため、異物の混入は、その異物の近傍に位置する検出コイルを介した電力供給回路41から検出回路45への交流電力の伝達に影響する。その結果として、異物の近傍に位置する検出コイルから出力され、検出回路45にて検出される電圧が変化する。例えば、供給された交流電力により、電流が流れている何れかの検出コイルに金属が近付くと、その電流により検出コイル近傍に生じる磁束により、その金属において渦電流が発生して損失が生じる。また、発生した渦電流による磁束により、検出コイルのインダクタンスが低下する。特に、その金属が磁性体である場合、インダクタンスの変化は小さいにもかかわらず、損失だけが比較的大きくなることがある。これらの結果として、その検出コイルを含む共振回路の共振特性が変化する。そこで、検出回路45は、複数の検出コイル43−1〜43−nのそれぞれについて、その検出コイルから出力された電圧が所定の基準範囲に含まれるか否か判定し、所定の基準範囲から外れる場合に、送信コイル12と受信コイル21の間に異物が混入したと判定する。本実施形態では、所定の基準範囲は、検出コイルごとに設定される。なお、所定の基準範囲の詳細については後述する。
図6は、検出回路45の一例を示す回路構成図である。なお、検出回路45は、各検出コイルに対して同じ構成とすることができるので、図6では、一つの検出コイルについての検出回路45の構成が示される。
検出回路45は、受信コイル61及び共振コンデンサ62を有する共振回路63と、ハイパスフィルタ64と、アンプ65と、半波整流回路66と、ローパスフィルタ67と、電圧検出回路68と、判定回路69と、記憶回路70とを有する。なお、検出回路45の回路構成は、図6に示されたものに限られず、各検出コイルにより伝達された交流電力の電圧を検出し、検出された電圧が所定の基準範囲から外れるか否かを判定可能な様々な回路の何れかとすることができる。
共振回路63は、電力供給回路41から供給され、給電コイル42と、複数の検出コイル43−1〜43−nのうちの対応する検出コイルを介して伝達された交流電力を検出する。そのために、共振回路63の受信コイル61は、複数の検出コイル43−1〜43−nのうちの対応する検出コイルと電磁結合可能に配置される。そして共振回路63は、電力供給回路41から供給された交流電力に対して共振するように、受信コイル61のインダクタンス及び共振コンデンサ62の静電容量は設定される。なお、図6では、二つの共振コンデンサ62が受信コイル61と並列に接続されることが示されているが、共振回路63が有する共振コンデンサ62の数は二つに限られず、一つまたは三つ以上であってもよい。また、受信コイル61と共振コンデンサ62とは、直列に接続されてもよい。
ハイパスフィルタ64は、共振回路63とアンプ65との間に接続され、共振回路63が受信した交流電力のうち、電力供給回路41から供給される交流電力の周波数未満の周波数を持つノイズ成分を減衰させる。アンプ65は、ハイパスフィルタ64と半波整流回路66との間に接続され、ハイパスフィルタ64から出力された交流電力を増幅する。
半波整流回路66は、アンプ65とローパスフィルタ67の間に接続され、アンプ65から出力された、増幅された交流電力を半波整流して脈流電力に変換する。ローパスフィルタ67は、半波整流回路66と電圧検出回路68との間に接続され、半波整流回路66から出力された脈流電力を平滑化して直流電力に変換する。
電圧検出回路68は、ローパスフィルタ67と接続され、ローパスフィルタ67から出力された直流電力の電圧を検出する。そして電圧検出回路68は、検出した電圧を判定回路69へ出力する。なお、電圧検出回路68は、直流電圧を検出するための電圧検出回路の何れかとすることができる。
判定回路69は、検出された電圧が所定の基準範囲に含まれるか否か判定する。検出された電圧が所定の基準範囲に含まれる場合、判定回路69は、送信コイル12と受信コイル21の間に異物は無いと判定する。一方、検出された電圧が所定の基準範囲から外れると、判定回路69は、送信コイル12と受信コイル21の間に混入された異物が有ると判定する。そして判定回路69は、異物の検出結果を表す信号を、送電装置2の電力供給回路11へ出力する。
本実施形態では、判定回路69は、電圧検出回路68から受け取った電圧を信号値に変換する変換回路と、その信号値が所定の基準範囲に含まれるか否かを判定するための演算回路と、異物の検出結果を表す信号を送電装置2の電力供給回路11へ出力するための通信回路とを有する。
記憶回路70は、記憶部の一例であり、例えば、不揮発性の半導体メモリまたは揮発性の半導体メモリを有し、所定の基準範囲を表す情報を記憶する。
なお、図6では、検出回路45に、検出コイルごとに判定回路69と記憶回路70とが設けられる例を示したが、複数の検出コイル43−1〜43−nのそれぞれに対して共通に利用される一つの判定回路69と一つの記憶回路70とが検出回路45に設けられてもよい。
本実施形態では、所定の基準範囲は、複数の検出コイル43−1〜43−nのそれぞれに対して個別に設定される。ただし、所定の基準範囲の設定方法自体は、各検出コイルについて共通であるので、以下では、着目する一つの検出コイルに対する所定の基準範囲について説明する。
本実施形態では、キャリブレーション処理の実行時において、電力供給回路41から給電コイル42を介して着目する検出コイルに供給された電力に対する、着目する検出コイルから出力される電圧が、基準電圧として、電圧検出回路68により検出される。例えば、送電装置2から受電装置3へ電力供給開始されたとき、あるいは、異物検出装置4が起動された直後では、異物が混入していないと想定される。そこでこれらのタイミングにおいてキャリブレーション処理が実行される。そして検出された基準電圧を表す値が記憶回路70に記憶される。判定回路69は、基準電圧に対して予め設定された許容電圧変化率(例えば、0.8〜1.2)を乗じて得られる電圧値の範囲を、所定の基準範囲として設定する。すなわち、判定回路69は、基準電圧に対する、異物検出装置4が異物検出処理を実行している間に検出された、着目する検出コイルから出力される電圧の比(以下、電圧変化率と呼ぶ)が許容電圧変化率以内であれば、異物を検出したと判定せず、一方、電圧変改率が許容電圧変化率から外れると、異物を検出したと判定する。これにより、検出コイルごとに給電コイル42との結合度が異なる場合でも、検出コイルごとに所定の基準範囲が適切に設定される。なお、この例では、所定の基準範囲として、異物混入と判定されない電圧の下限値と上限値の両方が設定される。しかし、所定の基準範囲として、異物混入と判定されない電圧の下限値だけ設定されてもよく、あるいは逆に、異物混入と判定されない電圧の上限値だけ設定されてもよい。
なお、判定回路69は、キャリブレーション処理の実行時において、検出された基準電圧が予め設定された初期設定範囲から外れている場合に、異物が混入されていると判定してもよい。これにより、キャリブレーション処理の実行時において既に異物が混入している場合に、基準電圧が不適切にされてしまい、異物が混入しているにもかかわらず、異物の検出に失敗することが防止される。
図7は、給電コイル42と検出コイル間の位置関係と結合度との関係を説明する図である。この例では、給電コイル42は半径100mmの略円形として形成される。また、検出コイル43−jは、半径10mmの略円形として形成される。図7に示されるグラフの横軸は、検出コイル43−jを、給電コイル42の中心位置から半径方向に沿って給電コイル42に近付けたときの、給電コイル42の中心位置から検出コイル43−jの中心までの距離xを表す。また、図7に示されるグラフの縦軸は、給電コイル42と検出コイル43−j間の結合度を表す。そしてグラフ700は、給電コイル42の中心位置から検出コイル43−jの中心までの距離xと、給電コイル42と検出コイル43−j間の結合度との関係を表す。グラフ700に示されるように、検出コイル43−jが給電コイル42の中心から離れるほど、すなわち、検出コイル43−jが給電コイル42に近付くほど、給電コイル42と検出コイル43−j間の結合度は大きくなる。結合度が大きくなるほど、検出コイル43−jが給電コイル42から給電される電力も大きくなる。そして給電される電力が大きくなるほど、検出コイル43−jから検出回路45へ出力される電圧も高くなる。したがって、給電コイル42に対する検出コイル43−jの相対的な位置関係により、検出コイル43−jから検出回路45へ出力される電圧が変動することが分かる。
図8は、実験により求められた、混入した異物の位置と、各検出コイルから出力される電圧と、電圧変化率との関係を表す測定結果を示す図である。この測定結果では、線800に示されるように、給電コイル42の中心を通る方向に沿って異物が混入した位置が変化したときの、線800上に位置する各検出コイル(検出コイル43−p、43−q、43−r、43−s)からの出力電圧及び電圧変化率との関係が示される。
図8の上側及び下側のグラフのそれぞれにおいて、横軸は、線800に沿った異物の混入位置を表す。上側のグラフの縦軸は、各検出コイルからの出力電圧を表す。また、下側のグラフの縦軸は、電圧変化率を表す。そして上側のグラフにおける、グラフ801〜804は、それぞれ、異物の混入位置と検出コイル43−p、43−q、43−r、43−sのそれぞれからの出力電圧の関係を表す。また、下側のグラフにおける、グラフ811〜814は、それぞれ、異物の混入位置と、検出コイル43−p、43−q、43−r、43−sのそれぞれからの出力電圧について算出される電圧変化率との関係を表す。また、位置x1は、検出コイル43−pの中心位置を表し、位置x2は、検出コイル43−qの中心位置を表し、位置x3は、検出コイル43−rの中心位置を表し、位置x4は、検出コイル43−sの中心位置を表す。
グラフ801〜804に示されるように、何れの検出コイルについても、異物の混入位置が近付くにつれて出力電圧が低下し、異物がその検出コイルの中心位置に存在するときに、その検出コイルについて、出力電圧が最小となることが分かる。しかし、各検出コイルと給電コイル42との距離が互いに異なるため、異物の影響が無いほどその検出コイルから異物が離れているときの出力電圧(すなわち、基準電圧)は、検出コイルごとに異なる。そのため、各検出コイルに対して同じ異物検出の判定基準が適用されると、検出コイルによっては、異物が混入していないにもかかわらず、異物が検出されたと誤検出され、あるいは、異物が混入しているにもかかわらず、異物が検出されない可能性が有る。
しかし、グラフ811〜814で示されるように、何れの検出コイルについても、その検出コイルの近傍に異物が混入しているときの電圧変化率はそれほど変わらない。同様に、何れの検出コイルについても、異物の影響が無いほどその検出コイルから異物が離れているときの電圧変化率はそれほど変わらない。そのため、検出コイルごとに基準電圧を設定し、かつ、電圧変化率に従って異物が混入したか否かを判定することで、異物検出装置4は、検出コイルと給電コイルとの相対的な位置関係によらず、混入した異物を精度良く検出できることが分かる。
以上に説明してきたように、この異物検出装置は、送電装置と受電装置とが送電装置から受電装置へ電力伝送可能な位置関係となる場合に、送信コイルと受信コイルの間に配置される基板上に設けられる、複数の検出コイルを有する。この異物検出装置は、複数の検出コイルのそれぞれに、複数の検出コイルと電磁結合可能に配置される給電コイルを介して交流電力を供給し、検出コイルごとに、供給された交流電力に応じて出力された電圧を検出回路で検出する。そしてこの異物検出装置は、何れかの検出コイルから出力された電圧が所定の基準範囲から外れている場合に、送信コイルと受信コイルの間に異物が混入したと判定する。そのため、この異物検出装置は、送信コイル及び受信コイルよりも小さい異物が混入しても、その異物を精度良く検出することができる。その結果として、この異物検出装置は、異物の検出精度を向上できる。さらに、この異物検出装置は、検出コイルごとに、異物が混入していない場合の出力電圧を基準電圧として設定し、その基準電圧に対する異物検出処理時の出力電圧の比である電圧変化率に基づいてその出力電圧が所定の基準範囲に含まれるか否か判定する。そのため、この異物検出装置は、各検出コイルと給電コイル間の相対的な位置関係によらずに精度良く異物を検出できるとともに、検出コイルごとに異物混入の判定基準を設定しなくてよいので、異物混入の判定基準設定の煩雑さを軽減することができる。さらにまた、この異物検出装置は、送電装置から受電装置へ伝送される交流電力とは別個の交流電力を用いて異物を検出するので、送電装置から受電装置への電力伝送に影響されずに異物を検出できる。
なお、変形例によれば、異物検出装置4は、受電装置3に取り付けられてもよい。この場合には、受電装置3は、受信コイル21と並列に、受信コイル21の両端を短絡するか否かを切り替えるスイッチング素子(図示せず)と、そのスイッチング素子をオンにするかオフにするかを切り替えるための制御回路(図示せず)をさらに有していてもよい。そして検出回路45からの異物の検出結果を表す信号は、受電装置3の制御回路へ出力され、制御回路は、その信号が、送信コイル12と受信コイル21の間に混入した異物が検出されたことを表している場合、スイッチング素子をオンにして、受信コイル21の両端を短絡する。これにより、送電装置2から受電装置3への電力伝送が中断され、混入した異物による故障の発生が防止される。
また、上記のように、送電装置2と受電装置3とが、互いに通信するための通信器(図示せず)をそれぞれ有していてもよい。この場合、受電装置3の制御回路は、異物検出装置4の検出回路45から受信した信号が、送信コイル12と受信コイル21との間に混入した異物が検出されたことを表している場合、通信器を介して、送電装置2へ電力伝送の停止を指示する信号を送信してもよい。そして送電装置2の電力供給回路11の制御回路は、通信器を介して、電力伝送の停止を指示する信号を受信すると、電力供給回路11から送信コイル12への電力供給を停止してもよい。
さらに、送電装置2と受電装置3のそれぞれに、異物検出装置4が取り付けられてもよい。すなわち、送信コイル12と受信コイル21との間に、二つの異物検出装置4が配置されてもよい。
また他の変形例によれば、異物検出装置4は、送信コイル12と受信コイル21の間に混入した異物を除去するための除去機構(図示せず)をさらに有していてもよい。この場合、検出回路45は、送信コイル12と受信コイル21の間に混入した異物を検出すると、その除去機構を動作させて、異物を除去してもよい。なお、そのような除去機構は、例えば、送電装置2の筐体の受電装置3と対向する側の面、または、受電装置3の筐体の送電装置2と対向する側の面を拭くワイパー、あるいは、送電装置2と受電装置3の間に空気を吹き出して異物を除去するエアーガンとすることができる。これにより、異物検出装置4は、異物が検出された場合でも、異物の発火及び異物の発熱による送電装置2または受電装置3の故障を防止しつつ、送電装置2から受電装置3への電力伝送の継続を可能とすることができる。
このように、当業者は、本発明の範囲内で、実施される形態に合わせて様々な変更を行うことができる。
1 電力伝送システム
2 送電装置
11 電力供給回路
12 送信コイル
3 受電装置
21 受信コイル
22 共振コンデンサ
23 受電回路
4 異物検出装置
41 電力供給回路
42 給電コイル
43−1〜43−n 検出コイル
44−1〜44−n コンデンサ
45 検出回路
46 基板
51 直流電源
52 コンデンサ
53 インバータ回路
54 制御回路
61 受信コイル
62 共振コンデンサ
63 共振回路
64 ハイパスフィルタ
65 アンプ
66 半波整流回路
67 ローパスフィルタ
68 電圧検出回路
69 判定回路
70 記憶回路

Claims (5)

  1. 非接触にて電力が伝送される、送電装置の送信コイルと受電装置の受信コイルとの間において互いに異なる位置に配置される複数の検出コイルと、
    前記複数の検出コイルのそれぞれについて、当該検出コイルとともに共振回路を構成する複数のコンデンサと、
    前記複数の検出コイルのそれぞれと電磁結合可能に配置される給電コイルと、
    前記複数の検出コイルのそれぞれに、前記給電コイルを介して所定の周波数を持つ交流電力を供給する電力供給回路と、
    前記複数の検出コイルのそれぞれから、供給された前記交流電力に対して出力される電圧を検出し、検出された電圧に応じて前記送信コイルと前記受信コイルの間に混入した異物を検出する検出回路と、
    を有する異物検出装置。
  2. 前記検出回路は、前記複数の検出コイルのそれぞれについて、前記送信コイルと前記受信コイルとの間に混入した異物が無い場合における当該検出コイルから出力される基準電圧を記憶する記憶部を有し、
    前記複数の検出コイルの何れかについて、当該検出コイルの前記基準電圧に対する、当該検出コイルについての前記検出された電圧の比が所定の許容電圧変化率の範囲から外れる場合、前記送信コイルと前記受信コイルとの間に混入した異物が有ると判定する、請求項1に記載の異物検出装置。
  3. 前記所定の周波数は、前記送信コイルに供給される交流電力の周波数と異なる、請求項1または2に記載の異物検出装置。
  4. 前記給電コイルは、前記送信コイルの中心軸方向から見て、前記複数の検出コイルを囲むように配置される、請求項1〜3の何れか一項に記載の異物検出装置。
  5. 前記複数の検出コイルのそれぞれの前記送信コイルの中心軸方向から見たサイズは、前記送信コイルの前記中心軸方向から見たサイズよりも小さい、請求項1〜4の何れか一項に記載の異物検出装置。
JP2020042400A 2020-03-11 2020-03-11 異物検出装置 Active JP7468007B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020042400A JP7468007B2 (ja) 2020-03-11 2020-03-11 異物検出装置
US17/800,549 US20230079460A1 (en) 2020-03-11 2021-01-18 Foreign object detector
DE112021001544.3T DE112021001544T5 (de) 2020-03-11 2021-01-18 Fremdkörperdetektor
PCT/JP2021/001507 WO2021181883A1 (ja) 2020-03-11 2021-01-18 異物検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020042400A JP7468007B2 (ja) 2020-03-11 2020-03-11 異物検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021145462A true JP2021145462A (ja) 2021-09-24
JP7468007B2 JP7468007B2 (ja) 2024-04-16

Family

ID=77671715

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020042400A Active JP7468007B2 (ja) 2020-03-11 2020-03-11 異物検出装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20230079460A1 (ja)
JP (1) JP7468007B2 (ja)
DE (1) DE112021001544T5 (ja)
WO (1) WO2021181883A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7535162B2 (ja) 2022-08-03 2024-08-15 ヒタチ-エルジー データ ストレージ コリア,インコーポレイティド 無線電力伝送装置及び方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9178361B2 (en) 2012-09-27 2015-11-03 ConvenientPower, Ltd. Methods and systems for detecting foreign objects in a wireless charging system
JP6784170B2 (ja) 2016-12-27 2020-11-11 Tdk株式会社 金属異物検出装置、ワイヤレス給電装置、ワイヤレス受電装置、及びワイヤレス電力伝送システム
JP6399244B1 (ja) * 2017-06-02 2018-10-03 オムロン株式会社 非接触給電装置及び異常停止方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7535162B2 (ja) 2022-08-03 2024-08-15 ヒタチ-エルジー データ ストレージ コリア,インコーポレイティド 無線電力伝送装置及び方法
JP7535162B6 (ja) 2022-08-03 2024-09-03 ヒタチ-エルジー データ ストレージ コリア,インコーポレイティド 無線電力伝送装置及び方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP7468007B2 (ja) 2024-04-16
DE112021001544T5 (de) 2023-01-12
US20230079460A1 (en) 2023-03-16
WO2021181883A1 (ja) 2021-09-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7451916B2 (ja) 異物検出装置
US11329519B2 (en) Inductive power transmitter
JP5484843B2 (ja) 非接触充電システム
JP5426510B2 (ja) 無線電力伝送装置
US9829454B2 (en) Coil unit and apparatus for detecting foreign matter
KR20200099916A (ko) 다중 송신 코일을 이용한 다중 충전 조건에서 수신 코일 및 이물질 감지 장치
CN105515216A (zh) 无线传输电力的设备和方法
JP7550856B2 (ja) ワイヤレス電力伝送システムにおける異物検出
CN110875638B (zh) 无线传输功率的装置和方法
WO2013125090A1 (ja) 電力伝送システム
WO2021181883A1 (ja) 異物検出装置
JP6249287B2 (ja) 非接触給電装置及び非接触給電装置の漏れ磁界測定方法
US11422281B2 (en) Foreign matter detecting device
JP2023526998A (ja) ワイヤレス電力伝送システムにおける異物検出
WO2021192552A1 (ja) 異物検出装置
US20240146118A1 (en) Foreign matter detection device
JP2019022263A (ja) 送電装置
KR20230122110A (ko) 무선 전력 전송 시스템에서의 이물체 검출
CN116436172A (zh) 无线充电异物检测系统

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230111

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240305

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240318

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7468007

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150