JP2021139944A - 表示装置、表示システムおよびそれらの画像補正方法 - Google Patents
表示装置、表示システムおよびそれらの画像補正方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】表示画像の焼き付きをユーザの指示により解消することの可能な表示装置を提供する。【解決手段】表示装置1が備える表示部2は、自発光素子により画像を表示する。指定範囲認識部7は、表示部2に表示された画像の中でユーザにより指定される範囲を認識する。意匠判定部4は、指定範囲認識部7で認識された範囲に表示される意匠を判定する。補正処理部5は、表示部2に表示されている画像の中で、意匠判定部4により判定された意匠が表示されていた箇所の輝度またはその箇所の背景の輝度を補正する。【選択図】図1
Description
本発明は、有機EL(エレクトロルミネッセンス)などの自発光素子を用いた表示部に画像を表示する表示装置、表示システムおよびそれらの画像補正方法に関するものである。
従来、自発光素子を用いた表示部に画像を表示する表示装置では、動作時間に伴って自発光素子の輝度が次第に低下するため、表示画像を変えた時に直前まで表示していた文字、記号などの意匠(画像パーツ)が固着して見える焼き付きが発生することがある。そのため、表示装置の内部回路で、焼き付きを低減するための画像補正処理が行われている。一般に、表示装置の内部回路で行われる画像補正処理では、表示部の温度、表示階調および表示時間などから、直前に意匠を表示していた箇所のEL素子(すなわちOLED:Organic Light Emitting Diode)に対するストレス値を算出する。そして、そのストレス値からEL素子の輝度の低下を予測し、その予測に応じてEL素子の輝度を上げるといった補正処理を行っている。なお、本明細書において意匠とは、表示画面の一部に表示される文字、記号などの画像パーツをいうものとする。
例えば、特許文献1に記載の表示装置では、画像信号、駆動時間、温度を用いて、EL素子の輝度の劣化量を想定し、予め設定した輝度劣化カーブに合わせるように画像補正処理を行っている。
しかしながら、特許文献1に記載された画像補正処理において、想定されているEL素子の輝度の劣化量は、予め測定された試験データに基づいて定められたEL素子の特性値から成るものであり、統計的手法を用いて代表特性を一義的に抽出しているにすぎない。それに対し、実際に生産される表示部は、EL素子の特性の出来栄えにばらつきがある。そのため、特許文献1に記載の方法では、実際に生産されるEL素子の正確な輝度劣化量を想定することができず、予め設定した輝度劣化カーブにEL素子の特性値が合わないことが発生する。その場合、輝度寿命に伴って目標性能を満足しないことや、輝度の補正量に過不足が生じて結果的に焼き付きとしてユーザに視認されてしまうといった不具合が生じることがある。
EL素子の特性値が予め設定した輝度劣化カーブに合わない原因としては、複数の表示部同士間でEL素子の特性にばらつきが生じることや、同一表示部内でも位置によってEL素子の特性にばらつき(すなわち面内分布)が生じることもある。また、表示部の温度予測においても、各ドットの温度を正確に測定することは困難なため、温度測定誤差によっても劣化量想定のばらつきが生じることがある。
このように、表示部の開発時ないし製造時に判明した特性データに基づいて知り得る表示部のEL素子の特性は、統計的にある範囲をもって知り得る程度のものである。そのため、実際に生産された表示装置がユーザに渡った後、その表示装置をユーザがどのような使い方をして、表示部がどのように劣化するかを正確に見積ることはできない。
このことを鑑みると、製品化された後に発生する焼き付きの輝度劣化量は、ある想定範囲内に入るものの、焼き付きが完全に無くなることはなく、ユーザが画像表示に不快感や違和感を覚えることもあり得る。そのため、ユーザが表示装置を使用する中で、表示画像の焼き付きが気になった場合、それをユーザ自身で解消することのできる構成およびその手法が求められる。
本発明は上記点に鑑みて、表示画像の焼き付きをユーザの指示により解消することの可能な表示装置、表示システム、およびそれらの画像補正方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明の表示装置は、1つまたは複数の意匠を表示部(2)の所定の位置に表示するものであり、次の各構成を備えている。すなわち、表示装置が備える表示部(2)は、自発光素子により画像を表示する。指定範囲認識部(7)は、表示部に表示された画像の中でユーザにより指定される範囲を認識する。意匠判定部(4)は、指定範囲認識部で認識された範囲に表示される意匠を判定する。補正処理部(5)は、表示部に表示されている画像の中で、意匠判定部により判定された意匠が表示されていた箇所の輝度またはその箇所の背景の輝度を補正する。
これによれば、表示部の画像の一部に焼き付きが生じた場合、ユーザがその範囲を指定すると、その範囲に表示される意匠(すなわち、画像パーツ)が意匠判定部により判定される。そして、補正処理部は、表示部に表示されている画像の中で、その意匠が表示されていた箇所(すなわち、焼き付き箇所)の輝度を補正するか、または、その箇所の背景の輝度を補正する。これにより、この表示装置は、表示画像中の焼き付きによる不具合をユーザの指示により解消することができる。
請求項4に係る発明は、表示装置(1)と携帯機(10)を備える表示システムに関するものである。表示装置は、自発光素子により画像を表示する表示部(2)、および、その表示部に表示されている画像の輝度を補正する補正処理部(5)を有し、1つまたは複数の意匠を表示部の所定の位置に表示する。携帯機は、対象物を撮影する撮影部(11)、および、その撮影部により撮影された画像を表示する携帯表示部(12)を有する。
さらに、携帯機は、次の各構成を有している。携帯側指定範囲認識部(17)は、撮影部により撮影された表示部の画像が携帯表示部に表示された場合、その携帯表示部に表示された画像の中でユーザにより指定される範囲を認識する。携帯側意匠判定部(14)は、携帯側指定範囲認識部で認識された範囲に表示装置が表示する意匠を判定する。携帯側補正処理部(15)は、携帯表示部に表示された画像の中で、携帯側意匠判定部により判定された意匠が表示されていた箇所の輝度またはその箇所の背景の輝度を補正する。データ送信部(19)は、携帯側補正処理部が補正した補正データを表示装置に送信する。
そして、表示装置が有する補正処理部は、データ送信部から送信された補正データに基づき、表示部に表示されている画像を補正するように構成されている。
さらに、携帯機は、次の各構成を有している。携帯側指定範囲認識部(17)は、撮影部により撮影された表示部の画像が携帯表示部に表示された場合、その携帯表示部に表示された画像の中でユーザにより指定される範囲を認識する。携帯側意匠判定部(14)は、携帯側指定範囲認識部で認識された範囲に表示装置が表示する意匠を判定する。携帯側補正処理部(15)は、携帯表示部に表示された画像の中で、携帯側意匠判定部により判定された意匠が表示されていた箇所の輝度またはその箇所の背景の輝度を補正する。データ送信部(19)は、携帯側補正処理部が補正した補正データを表示装置に送信する。
そして、表示装置が有する補正処理部は、データ送信部から送信された補正データに基づき、表示部に表示されている画像を補正するように構成されている。
これによれば、ユーザが携帯機により表示部の画像を撮影すると、その画像が携帯表示部に表示される。その携帯表示部に表示された表示部の画像の中で焼き付きとなっている範囲をユーザが指定すると、その指定された範囲に表示される意匠が携帯側意匠判定部により判定される。そして、携帯側補正処理部は、携帯表示部に表示された画像の中で、その意匠が表示されていた箇所(すなわち、焼き付き箇所)の輝度を補正するか、または、その箇所の背景の輝度を補正する。データ送信部は、その補正データを表示装置に送信する。表示装置が有する補正処理部は、データ送信部から送信された補正データに基づき、表示部に表示されている画像を補正する。これにより、この表示システムは、表示画像中の焼き付きによる不具合を、ユーザが携帯機を用いて指示することで解消することができる。
請求項8に係る発明は、表示装置(1)が行う画像補正方法に関するものである。表示装置は、自発光素子により画像を表示する表示部(2)を備え、1つまたは複数の意匠を表示部の所定の位置に表示する。そして、この表示装置が行う画像補正方法は、次の各ステップを含んでいる。
すなわち、この画像補正方法では、表示部に表示された画像の中でユーザにより指定される範囲を認識する(S110、S210)。ユーザにより指定される範囲に表示される意匠を判定する(S120、S220、S225)。表示部に表示されている画像の中で、その意匠が表示されていた箇所の輝度またはその箇所の背景の輝度を補正する(S130、S230)。
これによれば、請求項8に係る発明も、請求項1に係る発明と同様の作用効果を奏することができる。
すなわち、この画像補正方法では、表示部に表示された画像の中でユーザにより指定される範囲を認識する(S110、S210)。ユーザにより指定される範囲に表示される意匠を判定する(S120、S220、S225)。表示部に表示されている画像の中で、その意匠が表示されていた箇所の輝度またはその箇所の背景の輝度を補正する(S130、S230)。
これによれば、請求項8に係る発明も、請求項1に係る発明と同様の作用効果を奏することができる。
請求項9に係る発明は、表示装置(1)と携帯機(10)を備える表示システムが行う画像補正方法に関するものである。表示装置は、自発光素子により画像を表示する表示部(2)、および、その表示部に表示されている画像の輝度を補正する補正処理部(5)を有し、1つまたは複数の意匠を表示部の所定の位置に表示する。携帯機は、対象物を撮影する撮影部(11)、および、その撮影部により撮影された画像を表示する携帯表示部(12)を有する。そして、この表示システムが行う画像補正方法は、次の各ステップを含んでいる。
すなわち、この画像補正方法では、携帯機の撮影部により撮影された表示部の画像が携帯表示部に表示された場合、携帯表示部の中でユーザにより指定される範囲を認識する(S320、S420、S520)。携帯表示部の中でユーザにより選択された範囲に表示装置が表示する意匠を判定する(S330、S430、S435、S530)。携帯表示部に表示された画像の中で、その意匠が表示されていた箇所の輝度またはその箇所の背景の輝度を補正する(S340、S350、S440、S450、S540)。携帯表示部に表示された画像を補正した補正データを携帯機から表示装置に送信する(S370、S470、S560)。携帯機から表示装置に送信された補正データに基づき、表示装置の補正処理部が、表示部に表示されている画像を補正する(S380、S480、S570)。
これによれば、請求項9に係る発明も、請求項4に係る発明と同様の作用効果を奏することができる。
すなわち、この画像補正方法では、携帯機の撮影部により撮影された表示部の画像が携帯表示部に表示された場合、携帯表示部の中でユーザにより指定される範囲を認識する(S320、S420、S520)。携帯表示部の中でユーザにより選択された範囲に表示装置が表示する意匠を判定する(S330、S430、S435、S530)。携帯表示部に表示された画像の中で、その意匠が表示されていた箇所の輝度またはその箇所の背景の輝度を補正する(S340、S350、S440、S450、S540)。携帯表示部に表示された画像を補正した補正データを携帯機から表示装置に送信する(S370、S470、S560)。携帯機から表示装置に送信された補正データに基づき、表示装置の補正処理部が、表示部に表示されている画像を補正する(S380、S480、S570)。
これによれば、請求項9に係る発明も、請求項4に係る発明と同様の作用効果を奏することができる。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
以下、本発明の複数の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下に説明する複数の実施形態において、実質的に同一の構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
(第1実施形態)
第1実施形態について説明する。第1実施形態の表示装置は、例えば自動車などの移動体に搭載され、メータ表示やセンターディスプレイなどに使用されると好適なものである。なお、表示装置の用途は、それに限定されるものでなく、他の用途にも使用され得るものである。
第1実施形態について説明する。第1実施形態の表示装置は、例えば自動車などの移動体に搭載され、メータ表示やセンターディスプレイなどに使用されると好適なものである。なお、表示装置の用途は、それに限定されるものでなく、他の用途にも使用され得るものである。
第1実施形態の表示装置の構成について説明する。
図1に示すように、表示装置1は、表示部2、表示画像格納部3、意匠判定部4および補正処理部5などを備えている。
図1に示すように、表示装置1は、表示部2、表示画像格納部3、意匠判定部4および補正処理部5などを備えている。
表示部2は、画像を表示するための有機ELディスプレイである。表示部2は、例えば、基板上に形成された自発光素子としてのOLED(有機発光ダイオード)などの複数の発光素子(画素)およびTFT(薄膜トランジスタ)とを有してなる。OLEDは、例えば、一対の電極間に、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層などが順次積層されてなり、電圧を印加することで発光する構成とされる。TFTは、ゲート電極、ゲート絶縁層、半導体層、ソース電極およびドレイン電極を備え、ゲート電極の電圧調整により電流のオンオフを制御可能な素子であり、OLEDの駆動制御などに用いられる。OLEDやTFTの構成や材料などについては、公知であるため、本明細書ではそれらの詳細の説明を省略するが、上記した例に限られず、任意の構成や材料が採用され得る。また、表示部2は、トップエミッション構造とされてもよいし、ボトムエミッション構造とされてもよい。
表示画像格納部3は、表示部2に表示するための画像および意匠を格納する部位である。表示画像格納部3には、外部入力映像信号が入力される。外部入力映像信号とは、各画素のアドレスに対して指示される諧調データである。その諧調データは、例えば「座標(0,0)R:255、G255、B255」などであり、全画面のデータである。それが画像1枚分(すなわち、1フレーム分)として、表示画像格納部3に格納される。表示画像格納部3に格納されたデータは、補正処理部5を経由して表示部2に表示される。なお、本実施形態の表示装置1は、表示画像格納部3に格納されている例えば「km/h」、「ODO」などの意匠(すなわち、画像パーツ)を表示部2の中の予め設定された位置に表示するように構成されている。
操作部6は、ユーザにより使用されるマウスなどの遠隔操作による入力装置としてもよく、または、表示部2の画面上に設けられたタッチパネルなどの直接操作による入力装置としてもよい。ユーザは、操作部6を用いて、表示部2に表示された画像の中の任意の範囲を指定することが可能である。操作部6から出力される信号は、指定範囲認識部に入力される。
指定範囲認識部7は、操作部6で指定された範囲(座標)を認識し、その情報を表示画像格納部3に伝送するように構成されている。
操作部6で指定された範囲に関する情報が指定範囲認識部7から表示画像格納部3に伝送されると、意匠判定部4は、表示画像格納部3に格納されている複数の意匠(すなわち、画像パーツ)の中から、指定された範囲(座標)に表示される意匠を判定する。なお、上述したように、本実施形態の表示装置1は、表示画像格納部3に格納されている1つまたは複数の意匠を表示部2の中の予め設定された位置に表示するように構成されている。そのため、意匠判定部4は、表示画像格納部3に格納されている複数の意匠の中から、指定された範囲(座標)に表示される意匠を判定することが可能である。意匠判定部4は、その情報を表示画像格納部3に伝送する。
表示画像格納部3は、外部入力映像信号により入力された画像データを表示部2に表示する際、補正処理部5により画像の輝度を補正する。本実施形態では、補正処理部5は、補正量指示部8から入力される信号に従って、表示部2に表示される画像の輝度を補正するように構成されている。
補正量指示部8は、ユーザにより使用されるダイヤル式またはスライド式のスイッチなどの遠隔操作による入力装置としてもよく、または、表示部2の画面上に設けられたタッチパネルなどの直接操作による入力装置としてもよい。ユーザは、補正量指示部8を用いて、意匠判定部4により判定された意匠が表示されていた箇所(すなわち、焼き付き箇所)の輝度を補正することが可能である。補正量指示部8の出力する信号は、補正処理部5に入力される。補正処理部5は、その補正量指示部8から入力される信号に従って、焼き付き箇所の輝度を補正する。
なお、ユーザは、補正量指示部8を用いて、焼き付き箇所の背景の輝度を補正することも可能である。その場合、補正処理部5は、補正量指示部8から入力される信号に従って、焼き付き箇所の背景の輝度を補正する。
第1実施形態の表示装置1は、上記のように構成されていることから、表示部2の画像の一部に焼き付きが生じた場合、その表示画像中の焼き付き箇所をユーザが指定し、さらに補正量を指示することで消すことができる。
次に、表示装置1が行う画像補正方法について、図2のフローチャートおよび図3〜図10を参照して説明する。
まず、図2のステップS100で、ユーザは、表示部2に表示された画像の中に焼き付きを発見するものとする。
ここで、図3〜図7は、表示装置1の表示部2に表示される画像の一例を示したものである。表示装置1の表示部2には、メータ表示がされている。具体的に、図3では、表示部2の右上に速度表示として「60km/h」と表示されている。このうち、「60」の数字部分は、車速に応じて随時変更される。一方、「km/h」の意匠部分は、継続して表示されている。なお、図6は、図3の表示部2の右上に表示された「km/h」の意匠部分の拡大図である。図3および図6では、文字および記号の輝度が高く、背景の輝度が低いものとなっている。
ここで、図3〜図7は、表示装置1の表示部2に表示される画像の一例を示したものである。表示装置1の表示部2には、メータ表示がされている。具体的に、図3では、表示部2の右上に速度表示として「60km/h」と表示されている。このうち、「60」の数字部分は、車速に応じて随時変更される。一方、「km/h」の意匠部分は、継続して表示されている。なお、図6は、図3の表示部2の右上に表示された「km/h」の意匠部分の拡大図である。図3および図6では、文字および記号の輝度が高く、背景の輝度が低いものとなっている。
図4は、図3の状態から表示画像を切り替えた場合に、表示部2に表示したい画像を示している。表示部2に表示したい画像とは、言い換えれば、外部入力映像信号に基づいて表示されるべき画像である。具体的には、図4では、図3の状態から表示画像のメータの図形およびODO(走行距離計)などの意匠を黒とし、背景を白とするように表示が切り替えられ、且つ、速度表示の意匠が消された画像が示されている。したがって、図4では、文字および記号の輝度が低く、背景の輝度が高いものとなっている。
一方、図5は、表示画像を図4と同様に切り替えた場合に、表示部2に表示される画像の一部に焼き付きが生じた状態を示している。一般に、自発光素子を用いた表示部2に画像を長時間表示させていると、OLEDの動作時間などに伴って輝度が次第に低下する。そのため、図3の状態から図4のような状態に画像を切り替えると、実際には図5に示したように、直前まで長時間表示させていた「km/h」のような意匠部分に焼き付きが生じることがある。図7は、図5の表示部2の右上に表示された「km/h」部分の拡大図である。図5および図7では、「km/h」の部分の輝度が背景の輝度よりも僅かに低いものとなっている。このような状態になると、ユーザは、表示部2に表示された画像の中に、直前まで表示されていた意匠の焼き付きを発見する。
次に、図2のステップS110で、ユーザは、操作部6を用いて、表示部2に表示された画像の中で焼き付きが生じている箇所を指定する。
例えば、図8に示すように、ユーザが、操作部6としてマウスを使用する場合、画面上のカーソル9を図の破線のように移動させ、表示部2に表示された画像の中で焼き付きが生じている箇所を囲むことで、その焼き付き箇所を指定することが可能である。なお、焼き付き箇所を指定する方法はそれに限らず、例えば、操作部6として表示部2の画面上にタッチパネルが設けられていれば、焼き付き箇所を指で囲ってもよく、焼き付き箇所の周辺の数点を指し示してもよく、または、焼き付き箇所を指でなぞってもよい。その操作部6から出力される信号は、指定範囲認識部7に入力される。指定範囲認識部7は、操作部6で指定された範囲(座標)を認識し、その情報を表示装置1が備える表示画像格納部3に伝送する。
例えば、図8に示すように、ユーザが、操作部6としてマウスを使用する場合、画面上のカーソル9を図の破線のように移動させ、表示部2に表示された画像の中で焼き付きが生じている箇所を囲むことで、その焼き付き箇所を指定することが可能である。なお、焼き付き箇所を指定する方法はそれに限らず、例えば、操作部6として表示部2の画面上にタッチパネルが設けられていれば、焼き付き箇所を指で囲ってもよく、焼き付き箇所の周辺の数点を指し示してもよく、または、焼き付き箇所を指でなぞってもよい。その操作部6から出力される信号は、指定範囲認識部7に入力される。指定範囲認識部7は、操作部6で指定された範囲(座標)を認識し、その情報を表示装置1が備える表示画像格納部3に伝送する。
続いて、図2のステップS120で、意匠判定部4は、表示画像格納部3に格納されている複数の意匠の中から、ユーザにより指定された範囲に表示される意匠を判定し、その情報を表示画像格納部3に伝送する。なお、意匠判定部4で判定された意匠は、表示画像中の「焼き付き箇所」に相当する。
一方、意匠判定部4は、ユーザにより指定された範囲に表示される意匠が、表示画像格納部3に格納されている複数の意匠の中に存在しないとき、処理を終了する。
一方、意匠判定部4は、ユーザにより指定された範囲に表示される意匠が、表示画像格納部3に格納されている複数の意匠の中に存在しないとき、処理を終了する。
続いて、ステップS130で、ユーザは、補正量指示部8を用いて、焼き付き箇所の輝度を補正する。この補正は、RGBの諧調をそれぞれ独立して調整してもよく、または、RGBの諧調を一度に調整してもよい。
具体的には、図9のグラフに示すように、焼き付きが生じている箇所の輝度は、その背景の輝度よりも低くなっている。その状態から、ユーザは、補正量指示部8を用いて、焼き付きが生じている箇所の輝度を上げるように指示ことが可能である。その指示に従って補正処理部5が焼き付き箇所の輝度を補正すると、図10のグラフに示すように、焼き付きが生じている箇所の輝度と、その背景の輝度とがほぼ同一となる。これにより、表示画像中の焼き付きを消すことが可能である。
なお、ユーザは、補正量指示部8を用いて、背景の輝度を下げることも可能である。そのようにしても、焼き付きが生じている箇所の輝度と、その背景の輝度とをほぼ同一として、表示画像中の焼き付きを消すことが可能である。
次に、図2のステップS140で、ユーザは、補正後の表示画像の見栄えを判定する。ユーザは、表示画像中の焼き付きが十分に消えておらず再補正が必要であると判定した場合、再びステップS110の処理に戻って焼き付きを消すことが可能である。
一方、ステップS140で、ユーザは、表示画像の見栄えが良好であると判定した場合、処理を終了する。
一方、ステップS140で、ユーザは、表示画像の見栄えが良好であると判定した場合、処理を終了する。
以上説明した第1実施形態に係る表示装置1は、表示画像の一部に焼き付きが生じた場合、ユーザがその範囲を指定すると、その範囲に表示される意匠が意匠判定部4により判定される。そして、補正処理部5は、表示部2に表示されている画像の中で、その意匠が表示されていた箇所(すなわち、焼き付き箇所)の輝度を補正するか、または、その箇所の背景の輝度を補正する。これにより、この表示装置1は、表示画像中の焼き付きによる不具合をユーザの指示により解消することができる。
また、第1実施形態では、ユーザは、補正量指示部8を用いて、焼き付き箇所の輝度の補正量、またはその背景の輝度の補正量を指示可能である。表示装置1が備える補正処理部5は、補正量指示部8から伝送される指示信号に従って、焼き付き箇所の輝度またはその背景の輝度を補正する。これにより、箇所の輝度またはその箇所の背景の輝度をユーザが自ら調整し、表示画像中の焼き付きを消すことができる。
(第2実施形態)
第2実施形態について、図11および図12を参照して説明する。第2実施形態の表示装置1では、表示部2の同一箇所に、複数の意匠が表示される場合があるものとする。表示部2の同一箇所に複数の意匠が表示される一例として「km/h」、「Mph」などがある。なお、Mphはmiles per hourの記号表記である。
第2実施形態について、図11および図12を参照して説明する。第2実施形態の表示装置1では、表示部2の同一箇所に、複数の意匠が表示される場合があるものとする。表示部2の同一箇所に複数の意匠が表示される一例として「km/h」、「Mph」などがある。なお、Mphはmiles per hourの記号表記である。
第2実施形態の意匠判定部4は、ユーザに焼き付きの範囲を指定されると、表示画像格納部3に格納されている意匠の中から、その指定された範囲(座標)に表示される可能性のある1つまたは複数の意匠を抽出して表示部2に提示する機能を有している。
ユーザは、さらに操作部6を用いて、表示部2に提示された1つまたは複数の意匠の中から、焼き付きとなっている意匠を選択することが可能である。操作部6から出力される操作信号は、意匠判定部4に入力される。これにより、意匠判定部4は、焼き付きとなっている意匠を判定することが可能である。意匠判定部4は、その情報を表示画像格納部3に伝送する。
第2実施形態の表示装置1が行う画像補正方法について、図12のフローチャートを参照して説明する。
図12のステップS200、S210の処理は、第1実施形態で説明したS100、S110の処理と実質的に同一である。
ステップS210に続くステップS220で、表示装置1が備える意匠判定部4は、表示画像格納部3に格納されている複数の意匠の中から、ユーザにより指定された範囲に表示される可能性のある1つまたは複数の意匠を抽出する。そして、その抽出した1つまたは複数の意匠を表示部2に表示することで、ユーザに提示する。なお、意匠判定部4は、ユーザにより指定された範囲に表示される意匠が存在しないとき、処理を終了する。
次に、ステップS225で、ユーザは操作部6を用いて、表示部2に提示された1つまたは複数の意匠の中から、焼き付きとなっている意匠を選択する。これにより、意匠判定部4は、焼き付きとなっている意匠を判定することが可能である。
ステップS225に続くステップS230、S240の処理は、第1実施形態で説明したS130、S140の処理と実質的に同一である。
以上説明した第2実施形態に係る表示装置1は、表示部2の同一箇所に複数の意匠が表示される場合でも、ユーザの選択により焼き付きとなっている意匠を判定し、その焼き付きを消すことができる。
(第3実施形態)
第3実施形態について説明する。第3実施形態は、例えば自動車などの移動体に搭載される表示装置1と、ユーザが携帯する携帯機10とを備える表示システムに関するものである。
第3実施形態について説明する。第3実施形態は、例えば自動車などの移動体に搭載される表示装置1と、ユーザが携帯する携帯機10とを備える表示システムに関するものである。
第3実施形態の表示システムの構成について説明する。
図13に示すように、表示システムが備える表示装置1は、表示部2、表示画像格納部3および補正処理部5などを有している。表示装置1が有する表示部2および表示画像格納部3は、第1実施形態で説明したものと実質的に同一であるので、その説明を省略する。表示装置1が有する補正処理部5は、携帯機10から送信される補正データに基づき、表示部2に表示されている画像の中で焼き付き箇所の輝度またはその背景の輝度を補正するように構成されている。
図13に示すように、表示システムが備える表示装置1は、表示部2、表示画像格納部3および補正処理部5などを有している。表示装置1が有する表示部2および表示画像格納部3は、第1実施形態で説明したものと実質的に同一であるので、その説明を省略する。表示装置1が有する補正処理部5は、携帯機10から送信される補正データに基づき、表示部2に表示されている画像の中で焼き付き箇所の輝度またはその背景の輝度を補正するように構成されている。
一方、表示システムが備える携帯機10は、例えばスマートフォンであり、表示装置1に対応するアプリケーション・プログラム(以下、「アプリ」という)がインストールされたものである。このアプリは、車両メーカーまたは部品メーカーが提供する専用アプリである。このアプリでは、表示装置1が搭載された車両の車種やグレードをユーザがアプリに登録することで、アプリ製品側で準備されている表示意匠との紐付けが行われる。
携帯機10は、撮影部11、携帯表示部12、携帯操作部16、携帯側指定範囲認識部17、携帯側意匠判定部14、携帯側表示画像格納部13、携帯側補正処理部15およびデータ送信部19を有している。
そのうち、撮影部11、携帯表示部12、携帯操作部16およびデータ送信部19は、一般的なスマートフォンが備えている機能である。
一方、携帯側指定範囲認識部17、携帯側意匠判定部14、携帯側表示画像格納部13および携帯側補正処理部15は、上記のアプリがスマートフォンにインストールされることで機能するプログラムである。
そのうち、撮影部11、携帯表示部12、携帯操作部16およびデータ送信部19は、一般的なスマートフォンが備えている機能である。
一方、携帯側指定範囲認識部17、携帯側意匠判定部14、携帯側表示画像格納部13および携帯側補正処理部15は、上記のアプリがスマートフォンにインストールされることで機能するプログラムである。
撮影部11は、携帯機10が備えるカメラであり、種々の対象物を撮影することが可能である。携帯表示部12は、携帯機10が備える表示画面であり、撮影部11により撮影された画像を表示することが可能である。また、携帯表示部12は、アプリの各機能を表示することも可能である。
ユーザが携帯機10の撮影部11により表示装置1の表示部2を撮影すると、アプリ内の機能により撮影した画像内の位置座標が特定される。携帯表示部12に表示される画像(すなわち、表示装置1の表示部2を撮影した画像)のゆがみも補正される。そして、携帯表示部12に表示された画像(すなわち、表示装置1の表示部2を撮影した画像)と、アプリ側で準備されている表示意匠とが照合されるようになっている。
携帯操作部16は、携帯表示部12上に設けられたタッチパネルである。表示装置1の表示部2を撮影した画像が携帯表示部12に表示された場合、ユーザは、携帯操作部16としてのタッチパネルを用いて、その画像の中で焼き付きが生じている箇所を指定することが可能である。携帯操作部16から出力される信号は、携帯側指定範囲認識部17に入力される。
携帯側指定範囲認識部17は、携帯操作部16で指定された範囲(すなわち、ユーザがタッチパネルで指定した範囲)を認識し、その情報を携帯側表示画像格納部13に伝送するように構成されている。
その情報が携帯側表示画像格納部13に伝送されると、携帯側意匠判定部14は、携帯側表示画像格納部13に格納されている複数の意匠(すなわち、アプリ内に格納されている画像パーツ)の中から、指定された範囲(座標)に表示される意匠を判定する。携帯側意匠判定部14は、その意匠に関する情報を携帯側表示画像格納部13に伝送する。そして、携帯側表示画像格納部13は、携帯側意匠判定部14により判定された意匠に基づいて焼き付き箇所を特定し、その焼き付き箇所の情報を携帯側補正処理部15に伝送する。
携帯側補正処理部15は、輝度差測定部20と補正量算出部21とを有している。
輝度差測定部20は、撮影部11により撮影された表示装置1の表示部2の画像の中で、焼き付き箇所の輝度と、その背景の輝度との輝度差を測定するものである。換言すれば、輝度差測定部20は、携帯表示部12に表示される画像の中で焼き付き箇所の諧調と、その背景の諧調との諧調差を測定するものである。
輝度差測定部20は、撮影部11により撮影された表示装置1の表示部2の画像の中で、焼き付き箇所の輝度と、その背景の輝度との輝度差を測定するものである。換言すれば、輝度差測定部20は、携帯表示部12に表示される画像の中で焼き付き箇所の諧調と、その背景の諧調との諧調差を測定するものである。
そして、補正量算出部21は、輝度差測定部20により測定された値に基づき、RGB輝度調整機能を用いて焼き付き箇所の輝度(諧調)の補正量を算出するものである。なお、補正量算出部21は、焼き付き箇所の背景の輝度(諧調)の補正量を算出するようにしてもよい。そして、補正量算出部21により算出された補正量に応じて、携帯表示部12に表示された画像が補正されるように構成されている。そのため、ユーザは、携帯表示部12に表示される画像を見ることで、自ら指定した箇所の焼き付きが解消することを確認することができる。
補正量算出部21により算出された焼き付き箇所の補正量に関する補正データは、データ送信部19に伝送される。ユーザの送信指示に応じて、データ送信部19は、その補正データを表示装置1の補正処理部5に送信可能に構成されている。
表示装置1が有する補正処理部5は、上述したように、データ送信部19から送信される補正データに基づき、表示部2に表示されている画像の中で焼き付き箇所の輝度またはその箇所の背景の輝度を補正するように構成されている。そのため、表示装置1の表示部2に表示された画像の焼き付きは、ユーザの携帯機10の操作により解消する。
次に、表示システムが行う画像補正処理について、図14のフローチャートおよび図15、図16を参照して説明する。
まず、図14のステップS300で、ユーザは、表示部2に表示された画像の中に焼き付きを発見するものとする。
次に、図14のステップS310で、ユーザは、携帯機10の撮影部11を用いて表示装置1の表示部2を撮影する。すると、図15に示したように、携帯機10の撮影部11により撮影された画像は、携帯表示部12に表示される。
上述したように、携帯機10の撮影部11により表示装置1の表示部2が撮影されると、携帯機10のアプリの機能により、撮影した画像内の位置座標が特定される。また、携帯表示部12に表示される画像のゆがみも補正される。そして、携帯表示部12に表示された画像と、アプリ側で準備されている表示意匠とが照合される。
図15では、携帯表示部12に表示された画像の右上に「km/h」と薄く表示されている。この「km/h」は、表示装置1の表示部2に直前まで表示されていた意匠の焼き付きである。
上述したように、携帯機10の撮影部11により表示装置1の表示部2が撮影されると、携帯機10のアプリの機能により、撮影した画像内の位置座標が特定される。また、携帯表示部12に表示される画像のゆがみも補正される。そして、携帯表示部12に表示された画像と、アプリ側で準備されている表示意匠とが照合される。
図15では、携帯表示部12に表示された画像の右上に「km/h」と薄く表示されている。この「km/h」は、表示装置1の表示部2に直前まで表示されていた意匠の焼き付きである。
次に、ステップS320で、ユーザは、携帯操作部16としてのタッチパネルを用いて、携帯表示部12に表示された画像の中で焼き付きが生じている箇所を指定する。
例えば、図16に示すように、ユーザは、携帯表示部12に表示された画像の中で焼き付きが生じている箇所を指で図の破線のように囲うことで、その焼き付き箇所を指定することが可能である。なお、焼き付き箇所を指定する方法はそれに限らず、例えば、焼き付き箇所の周辺の数点を指し示してもよく、または、焼き付き箇所を指でなぞってもよい。
携帯操作部16から出力される信号は、携帯側指定範囲認識部17に入力される。携帯側指定範囲認識部17は、携帯操作部16で指定された範囲(すなわち、ユーザがタッチパネルで指定した範囲)を認識し、その情報を携帯側表示画像格納部13に伝送する。
例えば、図16に示すように、ユーザは、携帯表示部12に表示された画像の中で焼き付きが生じている箇所を指で図の破線のように囲うことで、その焼き付き箇所を指定することが可能である。なお、焼き付き箇所を指定する方法はそれに限らず、例えば、焼き付き箇所の周辺の数点を指し示してもよく、または、焼き付き箇所を指でなぞってもよい。
携帯操作部16から出力される信号は、携帯側指定範囲認識部17に入力される。携帯側指定範囲認識部17は、携帯操作部16で指定された範囲(すなわち、ユーザがタッチパネルで指定した範囲)を認識し、その情報を携帯側表示画像格納部13に伝送する。
続いて、図14のステップS330で、携帯側意匠判定部14は、携帯側表示画像格納部13に格納されている複数の意匠の中から、ユーザにより指定された範囲に表示装置1が表示する意匠を判定し、その情報を携帯側表示画像格納部13に伝送する。なお、携帯側意匠判定部14で判定された意匠は、表示画像中の「焼き付き箇所」に相当する。
一方、携帯側意匠判定部14は、ユーザにより指定された範囲に表示される意匠が、携帯側表示画像格納部13に格納されている複数の意匠の中に存在しないとき、処理を終了する。
一方、携帯側意匠判定部14は、ユーザにより指定された範囲に表示される意匠が、携帯側表示画像格納部13に格納されている複数の意匠の中に存在しないとき、処理を終了する。
続いて、ステップS340で、輝度差測定部20は、表示装置1の表示部2を携帯機10で撮影した画像の中で、焼き付き箇所の輝度と、その背景の輝度との輝度差を測定する。換言すれば、輝度差測定部20は、携帯表示部12に表示される画像の中で焼き付き箇所の諧調と、その背景の諧調との諧調差を測定する。
次に、ステップS350で、補正量算出部21は、輝度差測定部20により測定された値に基づき、RGB輝度調整機能を用いて焼き付き箇所の輝度(諧調)の補正量を算出する。そして、補正量算出部21により算出された焼き付き箇所の補正量に応じて、携帯表示部12に表示されている画像を補正する。
続いて、ステップS360で、ユーザは、携帯表示部12に表示される画像を見て、焼き付きが解消したか否かの出来栄えを判定する。ユーザは、携帯表示部12に表示されている画像の中に焼き付きが残っている、すなわち出来栄えが悪いと判定した場合、再びステップS320の処理に戻って焼き付き箇所を指で囲い、その焼き付き箇所を指定する。それにより、再びステップS320〜ステップS360の処理が実行される。
一方、ステップS360で、ユーザは、携帯表示部12に表示されている画像の中に焼き付きが残っていない、すなわち出来栄えが良いと判定した場合、処理をステップS370に進める。
ステップS370で、ユーザは、携帯機10に対し送信指示を入力し、携帯機10の補正データをデータ送信部19から表示装置1に送信する。
ステップS380で、表示装置1は、データ送信部19から送信される補正データを受信すると、その補正データに基づき、表示部2に表示されている画像の中で焼き付き箇所の輝度を補正する。これにより、表示装置1の表示部2に表示された画像の中で焼き付きが生じている箇所の輝度と、その背景の輝度とがほぼ同一となり、表示画像中の焼き付きが消えることとなる。
次に、ステップS390で、ユーザは、補正後の表示画像の見栄えを判定する。ユーザは、表示装置1の表示部2の画像中の焼き付きが十分に消えておらず再補正が必要であると判定した場合、再びステップS310の処理に戻って焼き付きを消す処理を行うことが可能である。
一方、ステップS390で、ユーザは、表示装置1の表示部2の画像の見栄えが良好であると判定した場合、処理を終了する。
一方、ステップS390で、ユーザは、表示装置1の表示部2の画像の見栄えが良好であると判定した場合、処理を終了する。
以上説明した第3実施形態に係る表示システムは、表示装置1の表示部2の画像に焼き付きが生じた場合、ユーザが携帯機10により表示部2の画像を撮影すると、その画像が携帯表示部12に表示される。その携帯表示部12に表示された表示部2の画像の中で焼き付きとなっている範囲をユーザが指定すると、その指定された範囲に表示される意匠が携帯側意匠判定部14により判定される。そして、携帯側補正処理部15は、携帯表示部12に表示された画像の中で、その意匠が表示されていた箇所(すなわち、焼き付き箇所)の輝度を補正するか、または、その箇所の背景の輝度を補正する。データ送信部19は、その補正データを表示装置1に送信する。表示装置1が有する補正処理部5は、データ送信部19から送信された補正データに基づき、表示部2に表示されている画像を補正する。これにより、この表示システムは、表示画像中の焼き付きによる不具合を、ユーザが携帯機10を用いて指示することで解消することができる。
また、第3実施形態では、携帯機10のアプリ機能としての携帯側補正処理部15は、輝度差測定部20および補正量算出部21を有している。輝度差測定部20は、撮影部11により撮影した表示部2の画像の中で、焼き付き箇所の輝度と、箇所の背景の領域の輝度との差を測定する。補正量算出部21は、輝度差測定部20により測定された値に基づき、焼き付き箇所の輝度またはその箇所の背景の輝度の補正量を算出する。
これによれば、表示部2の画像を携帯機10の撮影部11で撮影することにより、携帯機10の画像の中で焼き付き箇所の輝度と、その箇所の背景の領域の輝度との差を測定し、それに基づいて補正量を算出することが可能である。そのため、この表示システムは、ユーザによる輝度調整を必要とすることなく、表示画像中の焼き付きを消すことができる。
これによれば、表示部2の画像を携帯機10の撮影部11で撮影することにより、携帯機10の画像の中で焼き付き箇所の輝度と、その箇所の背景の領域の輝度との差を測定し、それに基づいて補正量を算出することが可能である。そのため、この表示システムは、ユーザによる輝度調整を必要とすることなく、表示画像中の焼き付きを消すことができる。
(第4実施形態)
第4実施形態について、図17および図18を参照して説明する。第4実施形態の表示システムでは、表示装置1が備える表示部2の同一箇所に複数の意匠が表示される場合があるものとする。表示部2の同一箇所に複数の意匠が表示される一例として「km/h」、「Mph」などがある。
第4実施形態について、図17および図18を参照して説明する。第4実施形態の表示システムでは、表示装置1が備える表示部2の同一箇所に複数の意匠が表示される場合があるものとする。表示部2の同一箇所に複数の意匠が表示される一例として「km/h」、「Mph」などがある。
第4実施形態の携帯機10が備える携帯側意匠判定部14は、携帯側表示画像格納部13に格納されている意匠の中から、携帯操作部16で指定された範囲(座標)に表示装置1が表示する可能性のある1つまたは複数の意匠を抽出して携帯表示部12に提示する機能を有している。
ユーザは、携帯操作部16を用いて、携帯表示部12に提示された1つまたは複数の意匠の中から、焼き付きとなっている意匠を選択することが可能である。携帯操作部16から出力される操作信号は、携帯側意匠判定部14に入力される。これにより、携帯側意匠判定部14は、焼き付きとなっている意匠を判定することが可能である。携帯側意匠判定部14は、その情報を携帯側表示画像格納部13に伝送する。
第4実施形態の表示装置1が行う画像補正方法について、図18のフローチャートを参照して説明する。
図18のステップS400〜S420の処理は、第3実施形態で説明したS300〜S320の処理と実質的に同一である。
ステップS420に続くステップS430で、携帯側意匠判定部14は、携帯側表示画像格納部13に格納されている複数の意匠の中から、ユーザにより指定された範囲に表示される可能性のある1つまたは複数の意匠を抽出する。そして、その抽出した1つまたは複数の意匠を携帯表示部12に表示することで、ユーザに提示する。なお、携帯側意匠判定部14は、ユーザにより指定された範囲に表示される意匠が存在しないとき、処理を終了する。
次に、ステップS435で、ユーザは携帯操作部16としてのタッチパネルを用いて、携帯表示部12に提示された1つまたは複数の意匠の中から、焼き付きとなっている意匠を選択する。これにより、携帯側意匠判定部14は、焼き付きとなっている意匠を判定することが可能である。
ステップS435に続くステップS440〜S490の処理は、第3実施形態で説明したS340〜S390の処理と実質的に同一である。
以上説明した第4実施形態に係る表示システムは、表示装置1が備える表示部2の同一箇所に複数の意匠が表示される場合でも、ユーザが携帯機10を用いて焼き付きとなっている意匠を指定することで、その焼き付きを消すことができる。
(第5実施形態)
第5実施形態について、図19および図20を参照して説明する。
第5実施形態の表示システムでは、携帯機10の有する携帯側補正処理部15が、携帯操作部16としてのタッチパネルから入力される信号に従って、焼き付き箇所の輝度を補正するように構成されている。その際、携帯操作部16としてのタッチパネルは、焼き付き箇所の輝度を補正するための携帯側補正量指示部18としても機能する。携帯側補正量指示部18は、携帯表示部12に表示された画像の中で焼き付き箇所の輝度またはその箇所の背景の輝度の補正量をタッチパネル上で指示可能に構成されている。
第5実施形態について、図19および図20を参照して説明する。
第5実施形態の表示システムでは、携帯機10の有する携帯側補正処理部15が、携帯操作部16としてのタッチパネルから入力される信号に従って、焼き付き箇所の輝度を補正するように構成されている。その際、携帯操作部16としてのタッチパネルは、焼き付き箇所の輝度を補正するための携帯側補正量指示部18としても機能する。携帯側補正量指示部18は、携帯表示部12に表示された画像の中で焼き付き箇所の輝度またはその箇所の背景の輝度の補正量をタッチパネル上で指示可能に構成されている。
携帯側補正処理部15は、携帯側補正量指示部18から伝送される指示信号に従って、携帯表示部12に表示された画像の中で焼き付き箇所の輝度またはその箇所の背景の輝度を補正する。そのため、ユーザは、携帯表示部12に表示される画像を見ながら携帯側補正量指示部18としての携帯機10のタッチパネルを操作し、焼き付きが解消するように携帯機10に指示することが可能である。
第5実施形態の表示システムが行う画像補正方法について、図20のフローチャートを参照して説明する。
図20のステップS500〜S530の処理は、第3実施形態で説明したS300〜S330の処理と実質的に同一である。
ステップS530に続くステップS540で、ユーザは、携帯表示部12に表示される画像を見ながら携帯側補正量指示部18としての携帯機10のタッチパネルを操作し、焼き付きが解消するように携帯機10に対して指示を行う。そして、ステップS550で、ユーザは、携帯表示部12に表示される画像の中に焼き付きが残っていない、すなわち出来栄えが良いと判定した場合(すなわち、ステップS550でOK判定の場合)、処理をステップS560に進める。そして、ステップS560で、ユーザは、携帯機10に対し送信指示を入力し、携帯機10の補正データをデータ送信部19から表示装置1に送信する。
一方、ステップS550で、ユーザは、携帯表示部12に表示されている画像の中に焼き付きが残っており、出来栄えが悪いと判定した場合(すなわち、ステップS550でNG判定の場合)、再びステップS520の処理に戻すことも可能である。それにより、再びステップS520〜S550の処理が実行される。
なお、ステップS560〜S580の処理は、第3実施形態で説明したS370〜S390の処理と実質的に同一である。
以上説明した第5実施形態では、携帯機10は、携帯表示部12に表示された画像の中で、焼き付き箇所の輝度またはその箇所の背景の輝度の補正量をユーザが指示可能な携帯側補正量指示部18を備える。そして、携帯側補正処理部15は、携帯側補正量指示部18から伝送される指示信号に従って、携帯表示部12に表示された画像の中で焼き付き箇所の輝度またはその箇所の背景の輝度を補正する。これにより、携帯表示部12に表示された画像の中で焼き付き箇所の輝度またはその箇所の背景の輝度をユーザが自ら調整し、表示部2の画像の焼き付きを消すことができる。
(他の実施形態)
例えば、上述した各実施形態において、焼き付き箇所に複数の意匠が重なっている場合には、複数の候補からユーザが当該意匠を選択できるように構成してもよい。
例えば、上述した各実施形態において、焼き付き箇所に複数の意匠が重なっている場合には、複数の候補からユーザが当該意匠を選択できるように構成してもよい。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。
本発明に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリーを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本発明に記載の制御部及びその手法は、一つ以上の専用ハードウエア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本発明に記載の制御部及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリーと一つ以上のハードウエア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
1 表示装置
2 表示部
3 表示画像格納部
4 意匠判定部
5 補正処理部
6 操作部
7 指定範囲認識部
2 表示部
3 表示画像格納部
4 意匠判定部
5 補正処理部
6 操作部
7 指定範囲認識部
Claims (9)
- 1つまたは複数の意匠を所定の位置に表示する表示装置において、
自発光素子により画像を表示する表示部(2)と、
前記表示部に表示された画像の中でユーザにより指定される範囲を認識する指定範囲認識部(7)と、
前記指定範囲認識部で認識された範囲に表示される意匠を判定する意匠判定部(4)と、
前記表示部に表示されている画像の中で、前記意匠判定部により判定された意匠が表示されていた箇所の輝度またはその箇所の背景の輝度を補正する補正処理部(5)と、を備える表示装置。 - 前記表示部に表示されている画像の中で焼き付き箇所の輝度またはその箇所の背景の輝度の補正量をユーザが指示可能な補正量指示部(8)をさらに備え、
前記補正処理部は、前記補正量指示部から伝送される指示信号に従って、前記意匠判定部により判定された意匠が表示されていた箇所の輝度またはその箇所の背景の輝度を補正する、請求項1に記載の表示装置。 - 前記意匠判定部は、前記指定範囲認識部により認識された範囲に表示される可能性のある1つまたは複数の意匠をユーザに提示し、その提示した意匠の中でユーザにより選択される意匠を判定する、請求項1または2に記載の表示装置。
- 自発光素子により画像を表示する表示部(2)、および、前記表示部に表示されている画像の輝度を補正する補正処理部(5)を有し、1つまたは複数の意匠を前記表示部の所定の位置に表示する表示装置(1)と、
対象物を撮影する撮影部(11)、および、前記撮影部により撮影された画像を表示する携帯表示部(12)を有する携帯機(10)と、を備える表示システムにおいて、
前記携帯機は、
前記撮影部により撮影された前記表示部の画像が前記携帯表示部に表示された場合、前記携帯表示部に表示された画像の中でユーザにより指定される範囲を認識する携帯側指定範囲認識部(17)と、
前記携帯側指定範囲認識部で認識された範囲に前記表示装置が表示する意匠を判定する携帯側意匠判定部(14)と、
前記携帯表示部に表示された画像の中で、前記携帯側意匠判定部により判定された意匠が表示されていた箇所の輝度またはその箇所の背景の輝度を補正する携帯側補正処理部(15)と、
前記携帯側補正処理部が補正した補正データを前記表示装置に送信するデータ送信部(19)をさらに有し、
前記表示装置が有する前記補正処理部は、前記データ送信部から送信された補正データに基づき、前記表示部に表示されている画像を補正するように構成されている、表示システム。 - 前記携帯側補正処理部は、
前記撮影部により撮影した前記表示部の画像の中で焼き付き箇所の輝度と、その箇所の背景の輝度との差を測定する輝度差測定部(20)と、
前記輝度差測定部により測定された値に基づき、焼き付き箇所の輝度またはその箇所の背景の輝度の補正量を算出する補正量算出部(21)と、を有している、請求項4に記載の表示システム。 - 前記携帯機は、前記携帯表示部に表示された前記表示部の画像の中で焼き付き箇所の輝度またはその箇所の背景の輝度の補正量をユーザが指示可能な携帯側補正量指示部(18)をさらに備え、
前記携帯側補正処理部は、前記携帯側補正量指示部から伝送される指示信号に従って、前記携帯表示部に表示された画像の中で、前記携帯側意匠判定部により判定された意匠が表示されていた箇所の輝度またはその箇所の背景の輝度を補正する、請求項4に記載の表示システム。 - 前記携帯側意匠判定部は、前記携帯側指定範囲認識部により認識された範囲に前記表示装置が表示する可能性のある1つまたは複数の意匠をユーザに提示し、その提示した意匠の中でユーザにより選択される意匠を判定する、請求項4ないし6のいずれか1つに記載の表示システム。
- 自発光素子により画像を表示する表示部(2)を備え、1つまたは複数の意匠を前記表示部の所定の位置に表示する表示装置(1)の画像補正方法において、
前記表示部に表示された画像の中でユーザにより指定される範囲を認識すること(S110、S210)と、
ユーザにより指定される範囲に表示される意匠を判定すること(S120、S220、S225)と、
前記表示部に表示されている画像の中で、その意匠が表示されていた箇所の輝度またはその箇所の背景の輝度を補正すること(S130、S230)、を含む表示装置の画像補正方法。 - 自発光素子により画像を表示する表示部(2)、および、前記表示部に表示されている画像の輝度を補正する補正処理部(5)を有し、1つまたは複数の意匠を前記表示部の所定の位置に表示する表示装置(1)と、対象物を撮影する撮影部(11)、および、前記撮影部により撮影された画像を表示する携帯表示部(12)を有する携帯機(10)と、を備える表示システムの画像補正方法において、
前記撮影部により撮影された前記表示部の画像が前記携帯表示部に表示された場合、前記携帯表示部の中でユーザにより指定される範囲を認識すること(S320、S420、S520)と、
前記携帯表示部の中でユーザにより選択された範囲に前記表示装置が表示する意匠を判定すること(S330、S430、S435、S530)と、
前記携帯表示部に表示された画像の中で、その意匠が表示されていた箇所の輝度またはその箇所の背景の輝度を補正すること(S340、S350、S440、S450、S540)と、
前記携帯表示部に表示された画像を補正した補正データを前記携帯機から前記表示装置に送信すること(S370、S470、S560)と、
前記携帯機から前記表示装置に送信された補正データに基づき、前記表示装置の前記補正処理部が、前記表示部に表示されている画像を補正すること(S380、S480、S570)、を含む表示システムの画像補正方法。
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