JP2021139325A - 発電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料合成装置と発電装置とを組み合わせた発電システムを提供すること。【解決手段】発電システム1は、合成燃料タンク42に貯蔵された合成燃料を燃焼させることによって発電する発電装置3と、発電装置3において合成燃料を燃焼させることによって発生する二酸化炭素を貯蔵するCO2タンク41と、再生可能エネルギによって発電された再生可能電力と水とCO2タンク41に貯蔵された二酸化炭素とによって合成燃料を生成し、合成燃料タンク42に貯蔵する燃料合成装置2と、を備える。発電装置3は、合成燃料タンク42に貯蔵された合成燃料を燃焼させることによって発電した電力を電力網82に供給するとともに、合成燃料を燃焼させることによって発生した二酸化炭素をCO2タンク41に供給する。【選択図】図1

Description

本発明は、発電システムに関する。より詳しくは、合成燃料を燃焼させることによって発電する発電システムに関する。
近年、化石燃料の代替として、再生可能エネルギによって発電した電力によって生成した水素とバイオマスや工場から排出される二酸化炭素等の炭素源とを原材料とした合成燃料が注目されている。例えば特許文献1に示された燃料合成装置では、バイオマス原料を炭素源とし、このバイオマス原料をガス化炉で水や水素ともにガス化させることによって所定のH/CO比の合成ガスを生成し、この合成ガスから合成燃料を製造する。
特開2002−193858号公報
ところで上述のように製造される合成燃料は、リチウムイオン電池やニッケル水素電池等の二次電池と比較しての体積当たりのエネルギ密度[Wh/L]及び質量当たりのエネルギ密度[Wh/kg]が共に高い。このため燃料合成装置を発電システムに組み込むことが考えられるものの、このような発電システムは従来具体的に検討されていない。
本発明は、燃料合成装置と発電装置とを組み合わせた発電システムを提供することを目的とする。
(1)本発明に係る発電システム(例えば、後述の発電システム1)は、燃料を燃焼させることによって発電する発電装置(例えば、後述の発電装置3)と、二酸化炭素を貯蔵する二酸化炭素貯蔵装置(例えば、後述のCOタンク41)と、再生可能エネルギによって発電された電力と水と前記二酸化炭素貯蔵装置に貯蔵された二酸化炭素とによって合成燃料を生成する燃料合成装置(例えば、後述の燃料合成装置2)と、前記燃料合成装置によって生成された合成燃料を貯蔵する合成燃料貯蔵装置(例えば、後述の合成燃料タンク42)と、を備え、前記発電装置は、前記合成燃料貯蔵装置に貯蔵された合成燃料を燃焼させることによって発電した電力を電力網(例えば、後述の電力網82)に供給するとともに、合成燃料を燃焼させることによって発生した二酸化炭素を前記二酸化炭素貯蔵装置に供給することを特徴とする。
(2)この場合、前記発電システムは、再生可能エネルギによって発電された電力を蓄えるナトリウム硫黄電池(例えば、後述のナトリウム硫黄電池61)と、前記発電装置において合成燃料を燃焼させることで発生する廃熱によって前記ナトリウム硫黄電池を加温する加温装置(例えば、後述の加温装置62)と、を備えることが好ましい。
(3)この場合、前記燃料合成装置と前記発電装置とは、前記燃料合成装置において合成燃料を生成することによって発生するガスが流れるガス配管(例えば、後述の排ガス配管57)によって接続され、前記発電装置は、前記ガス配管から供給されるガスを支燃性ガスとして合成燃料を燃焼させることが好ましい。
(4)この場合、前記燃料合成装置及び前記電力網は、再生可能エネルギによって発電する再生可能電力発電設備(例えば、後述の再生可能電力発電設備81)と接続され、前記燃料合成装置は、前記再生可能電力発電設備における発電量が前記電力網から前記再生可能電力発電設備に対する需要量を超えている間に前記再生可能電力発電設備から供給される電力によって合成燃料を生成し、前記発電装置は、前記発電量が前記需要量未満である間に合成燃料を燃焼させることによって発電し、発電した電力を前記電力網に供給することが好ましい。
(1)本発明に係る発電システムは、発電装置と、燃料合成装置と、二酸化炭素貯蔵装置と、合成燃料貯蔵装置と、を備える。燃料合成装置は、再生可能エネルギによって発電された電力(以下、「再生可能電力」ともいう)と水と二酸化炭素貯蔵装置に貯蔵された二酸化炭素とによって合成燃料を生成しさらにこの合成燃料を合成燃料貯蔵装置に貯蔵する。発電装置は、合成燃料貯蔵装置に貯蔵された合成燃料を燃焼させることによって発電し、これを電力網に供給するとともに、合成燃料を燃焼させることによって発生した二酸化炭素を二酸化炭素貯蔵装置に供給する。ここで再生可能エネルギは環境条件に大きく変動することから、再生可能電力を電力網に安定して供給することは困難である。これに対し本発明では、再生可能電力を燃料合成装置において合成燃料に変換し合成燃料貯蔵装置に貯蔵した後、発電装置によって再び電力に変換し電力網に供給する。このように再生可能電力を一旦合成燃料に変換することにより、環境条件の変動によらず自由なタイミングで発電装置を稼働させることができるので、再生可能エネルギに由来する電力を安定して電力網に供給することができる。
ここで合成燃料は、リチウムイオン電池やニッケル水素電池等の二次電池と比較して体積当たりのエネルギ密度及び質量当たりのエネルギ密度共に高くまた貯蔵のスケールアップを安価に行うことができる。従って本発明に係る発電システムによれば、再生可能電力を二次電池に蓄えておき必要に応じて二次電池から電力網に電力を供給する場合よりも、エネルギの貯蔵に係るコストを抑えることができかつ発電システム全体の大きさを小さくすることができる。また本発明において燃料合成装置は、発電装置で発生する二酸化炭素を炭素源として合成燃料を生成することにより、発電システム全体での二酸化炭素の排出量を抑制できる。
(2)ナトリウム硫黄電池は、鉛電池と比較して体積当たりのエネルギ密度及び質量当たりのエネルギ密度が高いため、再生可能エネルギを用いた再生可能電力発電設備と組み合わせて用いられる場合が多い。しかしながらナトリウム硫黄電池は常温では作動しないため、加温し、所定の温度域内に維持する必要がある。これに対し本発明では、発電装置において合成燃料を燃焼させることで発生する廃熱によってナトリウム硫黄電池を加温する。これにより、ナトリウム硫黄電池と発電装置とを別々に利用した場合と比較して、ナトリウム硫黄電池を加温するためのエネルギが不要となるので、発電システム全体におけるエネルギのロスを削減することができる。
(3)本発明では、燃料合成装置と発電装置とをガス配管で接続し、発電装置では、燃料合成装置における合成燃料の生成に伴って発生するガスを支燃性ガスとして合成燃料を燃焼させることによって発電させる。燃料合成装置において、電力、水、及び二酸化炭素から合成燃料を生成する際に発生するガスは、空気と比較して二酸化炭素濃度が高く窒素濃度が低い。従って発電装置では、このような燃料合成装置から排出されるガスを支燃性ガスとして合成燃料を燃焼させることにより、発電装置において発生するガスの二酸化炭素の濃度を、空気を支燃性ガスとして合成燃料を燃焼させることによって発生するガスよりも高くすることができる。このため、発電装置で合成燃料を燃焼させることによって発生したガスから二酸化炭素を濃縮せずに二酸化炭素貯蔵装置に貯蔵させることができる。よって空気を支燃性ガスとする場合よりも、二酸化炭素を濃縮するための装置に係るコスト及び二酸化炭素を濃縮するために必要なエネルギを抑制することができる。また本発明によれば、空気を支燃性ガスとして合成燃料を燃焼させる場合よりも、発電装置から排出されるガスの窒素酸化物の濃度を低下させることができるので、発電装置の排気浄化装置の負担を軽減することができる。
(4)本発明において燃料合成装置は、再生可能電力発電設備における再生可能電力の発電量が電力網から再生可能電力発電設備に対する需要量を超えている間に再生可能電力発電設備から供給される再生可能電力によって合成燃料を生成し、発電装置は、再生可能電力発電設備における発電量が電力網における需要量未満である間に合成燃料を燃焼させることによって発電し、発電した電力を電力網に供給する。すなわち本発明では、電力網における需要に対し余剰となる再生可能電力によって合成燃料を生成しておき、需要に対し不足が生じている間に合成燃料を燃焼させることによって発電し、発電した電力を電力網に供給する。これにより、電力網における需要が満たされるように再生可能エネルギに由来する電力を安定して供給することができる。また再生可能エネルギに由来する電力を安定して電力網に供給可能とすることにより、火力発電や原子力発電などの環境負荷の高い発電によって得られる基盤電力の依存度を下げることができる。
本発明の第1実施形態に係る発電システムの構成を示す図である。 制御装置において燃料合成装置及び発電装置を制御する手順を示すフローチャートである。 電源システムで発電した場合に、電力網で消費される電力量の内訳の1日の変化の一例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る発電システムの構成を示す図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態に係る発電システムについて図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係る発電システム1の構成を示す図である。
発電システム1は、合成燃料を生成する燃料合成装置2と、合成燃料を燃焼させることによって発電する発電装置3と、二酸化炭素を貯蔵するCOタンク41と、合成燃料を貯蔵する合成燃料タンク42と、水を貯蔵する水タンク43と、電力を蓄える蓄電装置6と、燃料合成装置2及び発電装置3を制御する制御装置7と、を備える。燃料合成装置2は、電力線を介して再生可能電力発電設備81と接続され、発電装置3は、電力線を介して接続された電力網82と接続されている。
電力網82は、火力発電設備や原子力発電設備等の基盤電力発電設備において発電された基盤電力を、電力を消費する負荷としての複数の住宅や工場等に供給する送電線を含む。
再生可能電力発電設備81は、再生可能エネルギである風力によって発電する風力発電設備や、再生可能エネルギである太陽光によって発電する太陽光発電設備等によって構成される。以下では、再生可能電力発電設備81において再生可能エネルギによって発電される電力を、火力発電や原子力発電等において発電される電力と区別して再生可能電力ともいう。再生可能電力発電設備81は、燃料合成装置2、蓄電装置6、及び電力網82と電力線を介して接続されている。このため再生可能電力発電設備81において発電された再生可能電力は、燃料合成装置2、蓄電装置6、及び電力網82に供給することが可能となっている。
燃料合成装置2は、COタンク41と第1CO配管51を介して接続されており、合成燃料タンク42と第1燃料配管53を介して接続されており、水タンク43と水配管55を介して接続されている。燃料合成装置2は、制御装置7による制御下において再生可能電力発電設備81から供給される再生可能電力と、COタンク41から供給される二酸化炭素と、水タンク43から供給される水とによって、液体の合成燃料を生成する。
より具体的には、燃料合成装置2では、再生可能電力発電設備81、COタンク41、及び水タンク43から再生可能電力、二酸化炭素、及び水が供給されると、下記式(1−1)及び(1−2)に示すような反応によって、炭化水素及び酸素と結合した炭化水素を含む合成燃料が生成される。燃料合成装置2において生成された合成燃料は、第1燃料配管53を介して合成燃料タンク42に供給され、この合成燃料タンク42内に貯蔵される。燃料合成装置2による合成燃料の生成量は制御装置7によって制御される。
xCO+[y/2]HO→C+[x+(y/4)]O (1−1)
xCO+[y/2]HO→C+[x+(y/4)−z]O (1−2)
発電装置3は、COタンク41と第2CO配管52を介して接続されており、合成燃料タンク42と第2燃料配管54を介して接続されている。また発電装置3は、電力線を介して電力網82と接続されている。
発電装置3は、合成燃料を燃焼させることによって化学エネルギを機械エネルギに変換する内燃機関と、内燃機関の機械エネルギを電気エネルギに変換する発電機と、内燃機関の排気を浄化する排気浄化装置と、を備える。発電装置3は、制御装置7による制御下において合成燃料タンク42から供給される合成燃料を内燃機関において燃焼させることによって合成燃料の化学エネルギを機械エネルギに変換するとともに、この機械エネルギによって発電機を駆動することにより発電する。発電装置3において発電される電力量は制御装置7によって制御される。
発電装置3において発電された電力は、電力網82に供給される。また排気浄化装置を経て浄化された含二酸化炭素の排気は、第2CO配管52を介してCOタンク41に供給され、このCOタンク41内に貯蔵される。COタンク41は、二酸化炭素を圧縮した状態で貯蔵する高圧タンクである。またこのCOタンク41に接続されるCO配管51,52の耐圧性能を高圧タンクと同程度とすることにより、これらCO配管51,52内にも二酸化炭素を圧縮した状態で貯蔵することができる。なおCOタンク41には、図示しないCO濃縮装置によって発電装置3の排気から二酸化炭素を濃縮したものを貯蔵してもよい。
蓄電装置6は、電力を蓄えるナトリウム硫黄電池61と、このナトリウム硫黄電池61を加温する加温装置62と、を備える。ナトリウム硫黄電池61は、負極にナトリウムを、正極に硫黄を、電解質にβ−アルミナを利用した二次電池である。ナトリウム硫黄電池61は、再生可能電力発電設備81及び電力網82と電力線を介して接続されている。再生可能電力発電設備81において発電された再生可能電力は、適宜ナトリウム硫黄電池61に蓄えられる。またナトリウム硫黄電池61に蓄えられた電力は、適宜電力網82に供給される。
加温装置62は、その少なくとも一部に発電装置3において合成燃料を燃焼させることで発生する廃熱を利用して、ナトリウム硫黄電池61を加温することにより、ナトリウム硫黄電池61の温度を所定の作動温度域内に維持する。
制御装置7は、再生可能電力発電設備81における再生可能電力の発電量や、電力網82において要求されている電力量に相当する需要量等に基づいて定めた期間において燃料合成装置2によって合成燃料を生成させたり発電装置3によって発電させたりする。
図2は、制御装置7において燃料合成装置2及び発電装置3を制御する手順を示すフローチャートである。
始めにS1では、制御装置7は、再生可能電力発電設備81において発電可能な電力量に相当する発電量を算出し、S2に移る。S2では、制御装置7は、電力網82から再生可能電力発電設備81に対する需要量を算出し、S3に移る。ここで電力網82から再生可能電力発電設備81に対する需要量とは、電力網82において再生可能電力発電設備81に対して要求される電力量に相当する。より具体的には、電力網82に含まれる複数の住宅や工場において必要とされる電力量に相当する総需要量から、基盤電力発電設備から供給される電力量を除いたものに相当する。
S3では、制御装置は、S1で算出した発電量はS2で算出した需要量以上であるか否かを判定する。制御装置8は、S3における判定結果がYESである場合、すなわち、電力網82において要求されている電力を再生可能電力発電設備81から供給してもなお余剰がある場合には、S4に移る。
S4では、制御装置7は、燃料合成装置2によって合成燃料を生成させ、生成した合成燃料を合成燃料タンク42に貯蔵させる。より具体的には、制御装置7は、再生可能電力発電設備81において余剰となる再生可能電力を燃料合成装置2に供給することによって合成燃料を生成し、生成した合成燃料を合成燃料タンク42に貯蔵させる。
制御装置7は、S3における判定結果がNOである場合、すなわち、再生可能電力発電設備81において発電された再生可能電力を全て電力網82に供給してもなお電力網82における要求を満たさない場合には、S5に移る。
S5では、制御装置7は、発電装置3によって発電させ、発電した電力を電力網82に供給する。より具体的には、制御装置7は、合成燃料タンク42内に貯蔵された合成燃料を燃焼させることによって発電し、発電した電力を電力網82に供給する。
図3は、本実施形態に係る電源システム1で発電した場合に、電力網82で消費される電力量の内訳の1日の変化の一例を示す図である。図3において、太実線は電力網82において消費された電力量、すなわち電力網82における総需要量を示す。また図3では、基盤電力発電設備による発電量を最も薄いハッチングで示し、再生可能電力発電設備81による発電量をやや濃いハッチングで示し、発電装置3による発電量を最も濃いハッチングで示す。
図3に示すように、再生可能電力発電設備81では、再生可能エネルギによって発電するため、その発電量は1日の間に大きく変動する。より具体的には、再生可能電力発電設備81は太陽光発電設備を含むため、その発電量は昼間において最も多くなる傾向がある。このため、図3に示すように昼において再生可能電力発電設備81における発電量が電力網82における総需要量を超えてしまい、再生可能電力発電設備81による再生可能電力に余剰が生じる傾向がある。上述のように発電システム1では、再生可能電力発電設備81による再生可能電力に余剰が生じた場合に、この余剰となった再生可能電力によって合成燃料を生成し、合成燃料タンク42に貯蔵する。
また発電システム1は、再生可能電力発電設備81における発電量が少なくなる傾向がある朝や夜において、図3に示すように電力網82における総需要量が基盤電力発電設備による発電量と再生可能電力発電設備81による発電量とを合わせたものを超える場合、換言すれば再生可能電力発電設備81による再生可能電力に不足が生じた場合に、昼間に生成した合成燃料を燃焼させることによって発電し、発電した電力を電力網82に供給する。
以上のように発電システム1によれば、再生可能電力発電設備81における再生可能電力に余剰が生じる間には、この余剰となる再生可能電力の電気エネルギを燃料合成装置2によって化学エネルギに変換し、合成燃料として合成燃料タンク42に貯蔵する。そして再生可能電力発電設備81において発電される再生可能電力に不足が生じる間には、上述のように再生可能電力に余剰が生じる間に蓄えられた合成燃料の化学エネルギを発電装置3によって電気エネルギに変換し、電力を電力網82に供給し、上記不足を補う。これにより発電システム1によれば、再生可能エネルギに由来する電力を多くの時間で供給できるので、基盤電力への依存度を減らすことができる。
本実施形態に係る発電システム1によれば、以下の効果を奏する。
(1)発電システム1では、再生可能電力を燃料合成装置2において合成燃料に変換し合成燃料タンク42に貯蔵した後、発電装置3によって再び電力に変換し電力網82に供給する。このように再生可能電力を一旦合成燃料に変換することにより、環境条件の変動によらず自由なタイミングで発電装置3を稼働させることができるので、再生可能エネルギに由来する電力を安定して電力網82に供給することができる。合成燃料は、二次電池と比較して体積当たりのエネルギ密度及び質量当たりのエネルギ密度共に高くまた貯蔵が容易である。また発電システム1によれば、再生可能電力を二次電池に蓄えておき必要に応じて二次電池から電力網に電力を供給する場合よりも、エネルギの貯蔵に係るコストを抑えることができかつ発電システム1全体の大きさを小さくすることができる。また燃料合成装置2は、発電装置3で発生する二酸化炭素を炭素源として合成燃料を生成することにより、発電システム1全体での二酸化炭素の排出量を抑制できる。
(2)発電システム1では、発電装置3において合成燃料を燃焼させることで発生する廃熱によってナトリウム硫黄電池61を加温する。これにより、ナトリウム硫黄電池61と発電装置3とを別々に利用した場合と比較して、ナトリウム硫黄電池61を加温するためのエネルギが不要となるので、発電システム1全体におけるエネルギのロスを削減することができる。
(3)燃料合成装置2は、再生可能電力発電設備81における再生可能電力の発電量が電力網82から再生可能電力発電設備81に対する需要量を超えている間に再生可能電力発電設備81から供給される再生可能電力によって合成燃料を生成し、発電装置3は、再生可能電力発電設備81における発電量が電力網82における需要量未満である間に合成燃料を燃焼させることによって発電し、発電した電力を電力網82に供給する。すなわち発電システム1では、電力網82における需要に対し余剰となる再生可能電力によって合成燃料を生成しておき、需要に対し不足が生じている間に合成燃料を燃焼させることによって発電し、発電した電力を電力網82に供給する。これにより、電力網82における需要が満たされるように再生可能エネルギに由来する電力を安定して供給することができる。また再生可能エネルギに由来する電力を安定して電力網82に供給可能とすることにより、環境負荷の高い発電によって得られる基盤電力の依存度を下げることができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る発電システムについて図面を参照しながら説明する。
図4は、本実施形態に係る発電システム1Aの構成を示す図である。なお以下の説明において、第1実施形態に係る発電システム1と同じ構成については同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。発電システム1Aは、排ガス配管57を備える点において第1実施形態に係る発電システム1と異なる。
燃料合成装置2と発電装置3とは、排ガス配管57によって接続されている。排ガス配管57には、燃料合成装置2から発電装置3へ、燃料合成装置2において合成燃料を生成することによって発生する排ガスが流れる。上記式(1−1)及び(1−2)に示すように、燃料合成装置2では、二酸化炭素及び水から、炭化水素と酸素が所定比で生成される。このため、燃料合成装置2において合成燃料を生成する際に発生する排ガスは、主に二酸化炭素と酸素とによって構成され、理論上窒素を含まない。
発電装置3は、制御装置7による制御下において、燃料合成装置2から排ガス配管57を介して供給される排ガスを支燃性ガスとして合成燃料タンク42から供給される合成燃料を内燃機関において燃焼させることによって発電する。燃料合成装置2の排ガスは主に二酸化炭素と酸素とによって構成されるため、内燃機関において合成燃料を燃焼させるための支燃性ガスに適している。このように燃料合成装置2の排ガスを支燃性ガスとして用いることにより、発電装置3の内燃機関では上記式(1−1)及び(1−2)の逆反応が進行することから、内燃機関の排ガスは、主に二酸化炭素と水とを含んだものとなる。このため発電装置3では、内燃機関の排ガスから凝縮水のみを除くことにより、CO濃縮装置を用いることなく二酸化炭素濃度の高い排ガスをCOタンク41に貯蔵することができる。
本実施形態に係る発電システム1Aによれば、以下の効果を奏する。
(4)発電システム1Aでは、燃料合成装置2と発電装置3とを排ガス配管57で接続する。発電装置3では、燃料合成装置2において合成燃料を生成することによって発生する排ガスを支燃性ガスとして合成燃料を燃焼させることによって発電させる。これにより、発電装置3において発生する排ガスの二酸化炭素の濃度を、空気を支燃性ガスとして合成燃料を燃焼させることによって発生する排ガスよりも高くすることができる。このため、発電装置3で合成燃料を燃焼させることによって発生した排ガスから二酸化炭素を濃縮せずにCOタンク41に貯蔵させることができる。よって空気を支燃性ガスとする場合よりも、二酸化炭素を濃縮するための装置に係るコスト及び二酸化炭素を濃縮するために必要なエネルギを抑制することができる。また発電システム1によれば、空気を支燃性ガスとして合成燃料を燃焼させる場合よりも、発電装置3の排ガスの窒素酸化物の濃度を低下させることができるので、発電装置3の排気浄化装置の負担を軽減することができる。
以上、本発明の第1及び第2実施形態について説明したが、本発明はこれに限らない。本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜変更してもよい。
例えば第1実施形態では、制御装置7は、再生可能電力発電設備81における発電量が電力網82から再生可能電力発電設備81に対する需要量を超えている間に燃料合成装置2によって合成燃料を生成させ、発電量が需要量未満である間に発電装置3によって発電させた場合、すなわち燃料合成装置2による合成燃料の生成と発電装置3による発電とを同時に行わない場合について説明したが、本発明はこれに限らない。燃料合成装置2による合成燃料の生成と発電装置3による発電とは、同時に行ってもよい。
また第2実施形態では、燃料合成装置2と発電装置3とを排ガス配管57によって接続した場合について説明したが、本発明はこれに限らない。例えば上記第1実施形態に係る発電システム1のように、燃料合成装置2によって合成燃料を生成していない間に発電装置3によって発電する場合、燃料合成装置2において合成燃料を生成する際に発生する排ガスを一時的に貯蔵する必要がある場合がある。このような場合、排ガス配管57には排ガスタンクを設けてもよい。これにより燃料合成装置2の排ガスを排ガスタンク内に一時的に貯蔵しておき、発電装置3は排ガスタンク内に貯蔵された排ガスを支燃性ガスとして合成燃料を燃焼させてもよい。
1,1A…発電システム
2…燃料合成装置
3…発電装置
41…COタンク(二酸化炭素貯蔵装置)
42…合成燃料タンク(合成燃料貯蔵装置)
51…第1CO配管
52…第2CO配管
53…第1燃料配管
54…第2燃料配管
57…排ガス配管
6…蓄電装置
61…ナトリウム硫黄電池
62…加温装置
7…制御装置
81…発電設備(再生可能電力発電設備)
82…電力網

Claims (4)

  1. 燃料を燃焼させることによって発電する発電装置を備える発電システムであって、
    二酸化炭素を貯蔵する二酸化炭素貯蔵装置と、
    再生可能エネルギによって発電された電力と水と前記二酸化炭素貯蔵装置に貯蔵された二酸化炭素とによって合成燃料を生成する燃料合成装置と、
    前記燃料合成装置によって生成された合成燃料を貯蔵する合成燃料貯蔵装置と、を備え、
    前記発電装置は、前記合成燃料貯蔵装置に貯蔵された合成燃料を燃焼させることによって発電した電力を電力網に供給するとともに、合成燃料を燃焼させることによって発生した二酸化炭素を前記二酸化炭素貯蔵装置に供給することを特徴とする発電システム。
  2. 再生可能エネルギによって発電された電力を蓄えるナトリウム硫黄電池と、
    前記発電装置において合成燃料を燃焼させることで発生する廃熱によって前記ナトリウム硫黄電池を加温する加温装置と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の発電システム。
  3. 前記燃料合成装置と前記発電装置とは、前記燃料合成装置において合成燃料を生成することによって発生するガスが流れるガス配管によって接続され、
    前記発電装置は、前記ガス配管から供給されるガスを支燃性ガスとして合成燃料を燃焼させることを特徴とする請求項1又は2に記載の発電システム。
  4. 前記燃料合成装置及び前記電力網は、再生可能エネルギによって発電する再生可能電力発電設備と接続され、
    前記燃料合成装置は、前記再生可能電力発電設備における発電量が前記電力網から前記再生可能電力発電設備に対する需要量を超えている間に前記再生可能電力発電設備から供給される電力によって合成燃料を生成し、
    前記発電装置は、前記発電量が前記需要量未満である間に合成燃料を燃焼させることによって発電し、発電した電力を前記電力網に供給することを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の発電システム。
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