JP2021138410A - 理化学用保存容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】容易に生物由来物質を管状本体から取り出すことが可能な理化学用保存容器を提供する。【解決手段】理化学用保存容器100は、底面131と上端開口17とを有する樹脂製の管状本体10と、上端開口17に対して着脱可能に装着されて、上端開口17を塞ぐキャップ20と、を備え、キャップ20の天板21には、針刺し用の貫通孔25又は凹部29が形成されている。【選択図】図3

Description

本発明は、理化学用保存容器に関する。
特許文献1には、上端開口(同文献には開口部と記載)と底面(同文献には底部と記載)を有する管状本体(同文献には容器(チューブ)本体と記載)と、この上端開口を閉塞するキャップ(同文献には蓋と記載)とを備え、キャップと管状本体とは、ねじ蓋機構により互いに脱着可能である理化学用保存容器(同文献には保存容器と記載)について記載されている。
特許文献1の理化学用保存容器では、キャップを管状本体から取り外すことによって、管状本体に収容されている内容物を取り出すことができる。
特開2015−029945号公報
本願発明者の検討によれば、特許文献1の技術では、内容物の取り出し性について、改善の余地がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、内容物を容易に取り出すことが可能な構造の理化学用保存容器を提供するものである。
本発明によれば、底面と上端開口とを有する樹脂製の管状本体と、
前記上端開口に対して着脱可能に装着されて、該上端開口を塞ぐキャップと、
を備え、
前記キャップの天板の外面には、針刺し用の貫通孔又は凹部が形成されている理化学用保存容器が提供される。
本発明によれば、内容物である生物由来物質を管状本体から容易に取り出すことができる。
第1実施形態に係る理化学用保存容器の正面図である。 第1実施形態におけるキャップの平面図である。 図2のA−A線に沿った断面図である。 第2実施形態に係る理化学用保存容器の正面図である。 第2実施形態におけるキャップの平面図である。 図5のA−A線に沿った断面図である。 第2実施形態の変形例における理化学用保存容器の側断面図である。
以下、本発明の実施形態の例について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。
〔第1実施形態〕
先ず、図1から図3を用いて第1実施形態を説明する
図1から図3に示すように、本実施形態に係る理化学用保存容器100は、底面131と上端開口17とを有する樹脂製の管状本体10と、上端開口17に対して着脱可能に装着されて、上端開口17を塞ぐキャップ20と、を備え、キャップ20の天板21には、針刺し用の貫通孔25が形成されている。
管状本体10の内部空間は、生物由来物質が収容される収容部となっている。
理化学用保存容器100(管状本体10)から生物由来物質を取り出す手法としては、例えば、シリンジ(不図示)などの細径の中空針(不図示)を有する器具を用いる手法が挙げられる。
本実施形態の場合、キャップ20が上端開口17に対して装着されている状態において、貫通孔25を介して、シリンジの中空針を管状本体10の内部に挿入することによって、管状本体10から生物由来物質をシリンジの内部に吸引することができる。すなわち、キャップ20を管状本体10から取り外すことなく、生物由来物質を管状本体10から容易に取り出すことができる。
以下の説明では、図1における下方向が下方、上方向が上方であるものとする。
理化学用保存容器100は、典型的には生物由来物質の凍結保存に用いられる。
本発明において、生物由来物質の種類は、特に限定されない。生物由来物質としては、例えば、受精卵、未受精卵、細胞、血清、微生物、ウイルス、DNA、RNA、抗体、酵素タンパク質、低分子化合物などが挙げられる。
管状本体10の形状は特に限定されないが、管状本体10は、例えば、胴部11と、管状本体10の上端に連接されている段差部12と、段差部12の中央部から上方に突出している円筒状の口頸部14と、胴部11の下端を閉塞している底部13と、を有している(図1参照)。
胴部11は、例えば、上下方向を軸方向とした円筒状に形成されている。胴部11の内径及び外径の各々は、例えば、軸方向における位置にかかわらず一定である。
段差部12は、例えば、平面形状が環状の内フランジ状に形成されており、口頸部14の下端からキャップ20の径方向外側に張り出している。段差部12は、胴部11の上縁と口頸部14の下縁とを相互に接続している。
本実施形態の場合、口頸部14の上端の開口が上端開口17を構成している。キャップ20は、口頸部14に対して着脱可能に装着される。すなわち、キャップ20は、上端開口17に対して着脱可能に装着される。
口頸部14の一部分は、ネジ山が形成された雄ネジ部となっている。
図1に示すように、底部13は、例えば、胴部11の下端側の開口を閉塞している底面131と、胴部11の下縁から垂下しているスカート部132と、を含む。
底面131は、例えば、下方に向けて凸の半球形状に形成されている。
底面131の外径は、例えば、胴部11の内径と同等に設定されている。
スカート部132は、例えば、上下方向を軸方向とした円筒状に形成されている。
スカート部132の外径は、胴部11の外径と同等に設定されており、スカート部132の内径は、胴部11の内径と同等に設定されている。
理化学用保存容器100は、例えば、自立可能に構成されていてもよい。
より詳細には、本実施形態の場合、スカート部132の下縁132aは、例えば、管状本体10の軸方向に対して直交する面を含む円環状に形成されている。そして、管状本体10は、スカート部132の下縁132aが水平な載置面上に載置された状態で自立可能となっている。
ただし、管状本体10の底部13の形状は特に限定されず、例えば、底面131は、下方に向けて凸の円錐状に形成されていてもよい。また、底部13は、例えば、スカート部132を有しておらず、代わりに底面131において、局所的に平坦に形成されているとともに水平に配置されている平坦部(不図示)を有しており、当該平坦部が水平な載置面上に載置された状態で自立可能となっていてもよい。
管状本体10は、例えば、熱可塑性の樹脂材料によって、その全体が一体成形されている。熱可塑性の樹脂材料としては、例えば、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、アクリルニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリメチルテルペン(TPX)樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂などを挙げることができる。
図1、図2及び図3に示すように、キャップ20は、例えば、口頸部14に対して着脱可能に装着される装着部22と、装着部22の上端を閉塞している閉塞部22aと、を有する。
装着部22は、例えば、上下方向を軸方向とする円筒状に形成されている。
閉塞部22aは、例えば、平板状に形成されている。閉塞部22aの上面及び下面の各々は、平坦に形成されているとともに、水平に配置されている。閉塞部22aの平面形状は、例えば、円形状である。
ここで、閉塞部22aにおいて、平面視に視たときに装着部22の内腔の外形線よりも内側に収まっている部分が、天板21を構成している。よって、天板21の直径(図2及び図3に示すR1)は、装着部22の内径と同等に設定されている。また、天板21の外面21a(上面)及び内面21b(下面)の各々は、平坦に形成されているとともに、水平に配置されている。
本実施形態の場合、装着部22は、口頸部14に対して着脱可能に装着される。より詳細には、装着部22の一部分は、ネジ山が形成された雌ネジ部を構成している。雌ネジ部は、上述した口頸部14の雄ネジ部と螺合する部分である。雌ネジ部と雄ネジ部とを螺合させることによって、装着部22を口頸部14に装着することができる。
そして、口頸部14に装着部22が装着されることによって、キャップ20の全体が管状本体10に装着され、ひいてはキャップ20によって口頸部14の上端開口17が閉塞される。
キャップ20は、射出成形によってその全体が一体成形されている。
キャップ20は、例えば、熱可塑性の樹脂材料によって構成されている。熱可塑性の樹脂材料としては、例えば、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、アクリルニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリメチルテルペン(TPX)樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂などを挙げることができる。
なお、管状本体10とキャップ20とは、互いに同種の樹脂材料によってそれぞれ構成されていてもよいし、互いに異なる種類の樹脂材料によってそれぞれ構成されていてもよい。
ここで、天板21には、天板21を厚み方向(上下方向)に貫通している貫通孔25が形成されている。
本実施形態の場合、貫通孔25の内径(図2及び図3に示すR2)は、例えば、天板21の直径R1の1/4以下であることが好ましい。
このようにすることにより、貫通孔25の内径R2が天板21の直径R1の1/4よりも大きい場合と比較して、中空針の外径と貫通孔25の内径R2との差をより小さくすることができる。これにより、中空針を貫通孔25に挿通する際に、当該中空針が貫通孔25の内周面によって下方に案内されるようにできる。よって、中空針のぐらつきが抑制され、天板21を介して、中空針を管状本体10内にスムーズに挿入することができる。
より詳細には、天板21の直径R1は、例えば、5.0mm以上16.0mm以下であることが好ましく、10.0mm以上12.0mm以下であることがより好ましい。また、貫通孔25の内径R2は、例えば、1.0mm以上4.0mm以下であることが好ましく、1.5mm以上3.0mm以下であることがより好ましい。
そして、シリンジが有する中空針の外径は、例えば、中空針をスムーズに貫通孔25に挿入する観点から、貫通孔25の内径R2よりも小さいことが好ましい。より詳細には、中空針の外径は、例えば、0.1mm以上2.7mm以下であることが好ましく、0.2mm以上1.5mm以下であることがより好ましい。
更に、図3に示すように、貫通孔25は、例えば、内径が下方に向けて狭まるテーパー状に形成されていることが好ましい。
このようにすることにより、シリンジの中空針を貫通孔25に挿入する際に、中空針がテーパー状の貫通孔25の内周面によって下方に案内されるようにできる。よって、中空針のぐらつきを更に抑制しつつ、中空針をよりスムーズに天板21に挿入させることができる。
なお、上述のように貫通孔25がテーパー状に形成されている場合、図2及び図3に示すように、貫通孔25の内径R2は、貫通孔25の内径の最小値(下端側の開口の内径)である。
また、本実施形態の場合、天板21の外面21aにはゲート痕28である窪みが形成されている。
ゲート痕28は、例えば、下方に向けて窪んだ形状に形成されている。また、図2に示すように、ゲート痕28の平面形状は、例えば、円形状である。
ここで、図3に示すように、ゲート痕28の深さ(図3に示すD1)は、例えば、天板21の肉厚(図3に示すT1)の1/2未満である。このため、ゲート痕28と、天板21を厚み方向に貫通している貫通孔25と、を容易に判別することができるので、生物由来物質を管状本体10から取り出す際に、確実に中空針を貫通孔25に挿入することができる。
貫通孔25は、ゲート痕28よりも天板21の中央寄りの位置に配置されている。
これにより、平面視において、ゲート痕28と、天板21を厚み方向に貫通している貫通孔25と、をより容易に判別することができるので、中空針を天板21に刺し通す際に、より確実に中空針を貫通孔25に挿入することができる。
より詳細には、図2に示すように、平面視において、貫通孔25の中心は天板21の中心と一致している。一方、ゲート痕28の中心は、平面視において、天板21の中心に対して外方にオフセットした位置に配置されている。
ゲート痕28の直径R3は、特に限定されないが、ゲート痕28と貫通孔25との判別を容易にする観点から、貫通孔25の内径R2とは異なる大きさに設定されていることが好ましい。より詳細には、ゲート痕28の直径R3は、例えば、3mm以下であることが好ましく、2.0mm以下であることがより好ましい。なお、ゲート痕28の直径R3は、例えば、1.0mm以上とすることができる。
ここで、本実施形態の場合、キャップ20は、例えば、天板21の内面21bに沿って設けられている樹脂製のシール部材30を更に備えている。
本実施形態の場合、図3に示すように、貫通孔25の下端側の開口は、シール部材30の上面31によって気密に閉塞されている。より詳細には、キャップ20が管状本体10に対して装着されている状態において、上端開口17は、キャップ20(シール部材30)によって気密に閉止されている。
生物由来物質を管状本体10から取り出す際には、例えば、中空針の先端部は、貫通孔25に挿入され、更に、シール部材30に対して厚み方向(シール部材30の厚み方向)に刺し通されることによって、管状本体10の内部に配置される。これにより、キャップ20を管状本体10から取り外すことなく、すなわち気密を保ちつつ、生物由来物質を管状本体10から容易に取り出すことができる。
図2に示すように、シール部材30の平面形状は、例えば、円形状である。
シール部材30の直径(図2及び図3に示すR4)は、例えば、天板21の直径R1と同等の寸法に設定されている。
シール部材30は、例えば、キャップ20の内腔(装着部22の内腔)に嵌合することによって、キャップ20に対して固定されている。
より詳細には、図3に示すように、シール部材30は、装着部22の内周面に対して全周に亘って周回状に密着している。また、シール部材30の上面31は、天板21の内面21bに対して面接触している。更に、図1に示すように、キャップ20が口頸部14に対して装着されている状態において、シール部材30は、上下方向において、天板21の内面21bと口頸部14の上端とによって良好に挟持されており、シール部材30の下面32は口頸部14の上端14aに対して密着している。これにより、上端開口17は、キャップ20(シール部材30)によって気密に閉止されている。
また、上述の構成によれば、シール部材30に中空針が刺し通される際に、シール部材30は、中空針によって下方に押圧されたとしても、キャップ20に対して嵌合している状態を良好に維持することができる。
ここで、シール部材30の材料は、例えば、キャップ20の材料よりも靱性が高いことが好ましい。
このようにすることにより、中空針を刺し通すことによって生じるシール部材30の削り屑の量を削減することができる。よって、中空針を管状本体10の内部に挿入する際に、中空針の先端部の内腔が当該削り屑によって閉塞してしまうことを抑制できる。
また、シール部材30の材料は、例えば、キャップ20の材料よりも易裂性が高いことも好ましい。
このようにすることにより、中空針を刺し通すことによって生じるシール部材30の削り屑の量をより削減することができる。よって、中空針を管状本体10の内部に挿入する際に、中空針の先端部の内腔が当該削り屑によって閉塞してしまうことをより抑制できる。しかも、管状本体10から生物由来物質を取り出す際に、中空針をシール部材30に対してよりスムーズに刺し通すことができる。
シール部材30の肉厚(図3に示すT2)は、特に限定されないが、例えば、中空針の刺し易さの観点から、天板21の肉厚T1よりも小さいことが好ましい。より詳細には、シール部材30の肉厚T2は、例えば、0.4mm以上3.0mm以下であることが好ましく、0.6mm以上1.5mm以下であることがより好ましい。
なお、本実施形態の場合、理化学用保存容器100は、ゴムなどの弾性材料によって構成されており且つ管状本体10に装着されている環状部材(不図示)を更に備えていてもよい。環状部材は、例えば、口頸部14に対して外挿されており、口頸部14に対する下方への脱落が規制されている。このような環状部材は、キャップ20が管状本体10に対して装着されている状態において、キャップ20の下縁と段差部12の上面との間において圧縮状態で保持される。
理化学用保存容器100がこのような環状部材を有することによって、より確実に上端開口17を気密に閉止することができる。
〔第2実施形態〕
次に、図4、図5及び図6を用いて第2実施形態を説明する。
第2実施形態に係る理化学用保存容器100は、以下に説明する点で、上記の第1実施形態に係る理化学用保存容器100と相違しており、その他の点では、上記の第1実施形態に係る理化学用保存容器100と同様に構成されている。
本実施形態に係る理化学用保存容器100は、生物由来物質の凍結保存に用いられる理化学用保存容器であって、底面131と上端開口17とを有する樹脂製の管状本体10と、上端開口17に対して着脱可能に装着されて、該上端開口17を塞ぐキャップ20と、を備え、キャップ20の天板21には、針刺し用の凹部29が形成されている。
凹部29は、下方に向けて窪んだ形状に形成されている。
キャップ20が管状本体10に対して装着されている状態において、キャップ20は上端開口17を気密に閉止している。
そして、本実施形態の場合、中空針の先端部を天板21に刺し通し、中空針の内腔を介して、シリンジによって管状本体10から生物由来物質を吸引する。このようにすることにより、キャップ20を管状本体10から取り外すことなく、すなわち気密を保持しつつ、生物由来物質を管状本体10から容易に取り出すことができる。
ここで、本実施形態によれば、理化学用保存容器100は、キャップ20の天板21において、局所的に肉薄となっている部分、すなわち凹部29の形成箇所を有する構成となる。そして、中空針を凹部29の形成箇所に刺し通すことによって、中空針が天板21を貫通する深さをより小さくすることができるので、中空針がキャップ20を貫通する際に生じる天板21の削り屑が中空針の内腔に入り込こんでしまうことが抑制される。しかも、当該削り屑の量をより少なくすることもできる。よって、削り屑によって中空針の内腔が閉塞されてしまうことが抑制されるので、生物由来物質を管状本体10から容易に取り出すことができる。
凹部29の深さは、例えば、天板21の肉厚T1の1/2を超えていることが好ましい。換言すると、天板21において凹部29の形成箇所の厚み寸法は、天板21における凹部29以外の部分の厚み寸法の1/2未満であることが好ましい。
このようにすることによって、中空針が貫通するキャップ20の深さがより小さくなり、中空針がキャップ20に挿通される際に生じる削り屑が中空針の内腔に入り込こんでしまうことを更に抑制することができる。
また、本実施形態の場合、例えば、天板21の肉厚T1と凹部29の深さ(図6に示すD2)との差が0.2mm以上0.8mm以下であることが好ましい。すなわち、図5及び図6に示す、凹部29の形成箇所の肉厚T2は、0.2mm以上0.8mm以下であることが好ましい。
このようにすることによって、中空針が貫通するキャップ20の深さが更に小さくなり、中空針がキャップ20に挿通される際に生じる樹脂が中空針の内腔に入り込こんでしまうことが一層抑制される。
天板21の肉厚T1は、例えば、0.5mm以上2.0mm以下であることが好ましく、0.8mm以上1.5mm以下であることが更に好ましい。
また、凹部29の深さD2は、例えば、0.2mm以上1.0mm以下であることが好ましく、0.4mm以上0.8mm以下であることが更に好ましい。
また、第1実施形態と同様に、凹部29の内径(図5及び図6に示すR5)は、例えば、天板21の直径(図5及び図6に示すR1)の1/4以下であることが好ましい。また、シリンジが有する中空針の外径は、例えば、天板21の直径R1の1/4以下であることが好ましい。
このようにすることにより、凹部29の内径R5が天板21の直径R1の1/4よりも大きい場合と比較して、中空針の外径と凹部29の内径R5との差をより小さくすることができる。これにより、中空針の先端部を管状本体10の内部に挿入する際に、中空針が凹部29の内周面によって下方に案内されるようにできる。よって、中空針のぐらつきが抑制され、中空針をスムーズに凹部29の形成箇所に刺し通すことができる。
凹部29は、例えば、内径が下方に向けて狭まるテーパー状に形成されていることが好ましい。
このようにすることにより、シリンジの中空針を凹部29の形成箇所に刺し通す際に、中空針がテーパー状の凹部29の内周面によって下方に案内されるようにできる。よって、中空針のぐらつきが更に抑制され、中空針をスムーズに天板21に刺し通すことができる。しかも、凹部29の内周面によって中空針が支持されることによって、中空針を外面21aに対して面直に刺し通すこともできるため、中空針が天板21を貫通する際の削り屑の発生を抑制することができる。
なお、凹部29が上述のようにテーパー状に形成されている場合、図5及び図6に示すように、凹部29の内径R5は、凹部29の内径の最小値(下端の内径)である。
凹部29の内径R5は、特に限定されないが、例えば、1.0mm以上4.0mm以下であることが好ましく、1.5mm以上3.0mm以下であることが更に好ましい。
また、天板21の直径R1は、特に限定されないが、例えば、5.0mm以上16.0mm以下であることが好ましく、10.0mm以上12.0mm以下であることが更に好ましい。
更に、第1実施形態と同様に、天板21の外面21aにはゲート痕28である窪みが形成されており、ゲート痕28の深さ(図6に示すD1)は、天板21の肉厚T1の1/2未満であることが好ましい。
このようにすることにより、ゲート痕28と凹部29とを容易に判別することができるので、中空針を天板21に刺し通す際に、確実に中空針を凹部29に刺し通すことができる。
また、凹部29は、例えば、ゲート痕28よりも天板21の中央寄りの位置に配置されていることが好ましい。
このようにすることにより、これにより、平面視において、ゲート痕28と凹部29とをより容易に判別することができるので、中空針を天板21に刺し通す際に、より確実に中空針を凹部29に挿入することができる。
ゲート痕28の直径R3は、特に限定されないが、ゲート痕28と凹部29との判別を容易にする観点から、凹部29の内径R5とは異なる大きさに設定されていることが好ましい。より詳細には、ゲート痕28の直径R3は、例えば、3mm以下であることが好ましく、2.0mm以下であることがより好ましい。なお、ゲート痕28の直径R3は、例えば、1.0mm以上とすることができる。
なお、本実施形態に係る理化学用保存容器100は、第1実施形態と同様に、天板21の内面21bに沿って設けられている樹脂製のシール部材(不図示)を更に備えていてもよい。
このようにすることにより、キャップ20において、天板21とシール部材30との2層構造が実現され、天板21はシール部材によって補強されることとなるので、キャップ20の耐力を向上させることができる。
なお、理化学用保存容器100がシール部材30を備えている場合、中空針を管状本体10の内部に挿入する際に、中空針は、天板21とシール部材30との両方を厚み方向に貫通することとなる。
<第2実施形態の変形例>
次に、図7を用いて第2実施形態の変形例を説明する。なお、図7は、理化学用保存容器100の軸方向(キャップ20の軸方向)に沿った断面図であり、キャップ20と管状本体10の上端部とを示している。
第2実施形態の変形例に係る理化学用保存容器100は、以下に説明する点で、上記の第1又は第2実施形態に係る理化学用保存容器100と相違しており、その他の点では、上記の第1又は第2実施形態に係る理化学用保存容器100と同様に構成されている。
図7に示すように、本変形例の場合、キャップ20は、例えば、口頸部14に対して着脱可能に装着(嵌入)される中栓部41と、中栓部41の上端を閉塞している閉塞部22aと、中栓部41の上側に配置されているとともに、閉塞部22aによって下端が閉塞されている円筒部42と、を有する。
中栓部41は、例えば、上下方向を軸方向とした円筒状に形成されている。中栓部41が口頸部14の内腔に嵌入されることによって、中栓部41は口頸部14に対して着脱可能に装着される。
より詳細には、本変形例の場合、中栓部41の外周面の一部分は、ネジ山が形成された雄ネジ部を構成している。また、口頸部14の内周面の一部分は、ネジ山が形成された雌ネジ部(不図示)となっている。雄ネジ部と雌ネジ部とを螺合させることによって、中栓部41を口頸部14に装着することができる。
閉塞部22aは、例えば、平板状に形成されている。閉塞部22aの上面及び下面の各々は、平坦に形成されているとともに、水平に配置されている。閉塞部22aの平面形状は、例えば、円形状である。閉塞部22aの直径は、中栓部41よりも大きい寸法に設定されている。
円筒部42は、例えば、閉塞部22aの周縁部から上方に向けて突出した円筒状に形成されている。また、円筒部42は、中栓部41よりも大径である。
ここで、閉塞部22aにおいて、平面視に視たときに中栓部41の内腔の外形線よりも内側に収まっている部分が、天板21を構成している。したがって、天板21の直径は、図7に示す直径R1である。
本変形例の場合も、天板21の外面21aには、第2実施形態と同様に、下方に向けて窪んだ凹部29が形成されている。
これにより、当該削り屑が中空針の内腔に入り込こんでしまうことが抑制され、しかも、中空針がキャップ20を貫通する際に生じる削り屑の量をより少なくすることができる。よって、当該削り屑によって中空針の内腔が閉塞されてしまうことが抑制されるので、生物由来物質を管状本体10の内部から容易に取り出すことができる。
本発明は上記の各実施形態及びその変形例に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
本実施形態は以下の技術思想を包含する。
(1)底面と上端開口とを有する樹脂製の管状本体と、
前記上端開口に対して着脱可能に装着されて、該上端開口を塞ぐキャップと、
を備え、
前記キャップの天板には、針刺し用の貫通孔又は凹部が形成されている理化学用保存容器。
(2)前記天板の外面には、前記凹部が形成されており、
前記凹部の深さは、前記天板の肉厚の1/2を超えている(1)に記載の理化学用保存容器。
(3)前記天板の外面には、前記凹部が形成されており、
前記天板の肉厚と前記凹部の深さとの差が0.2mm以上0.8mm以下である(1)又は(2)に記載の理化学用保存容器。
(4)前記貫通孔又は前記凹部は、内径が下方に向けて狭まるテーパー状に形成されている(1)から(3)のいずれか一項に記載の理化学用保存容器。
(5)前記貫通孔又は前記凹部の内径は、前記天板の直径の1/4以下である(1)から(4)のいずれか一項に記載の理化学用保存容器。
(6)前記天板の外面にはゲート痕である窪みが形成されており、
前記ゲート痕の深さは、前記天板の肉厚の1/2未満である(1)から(5)のいずれか一項に記載の理化学用保存容器。
(7)前記貫通孔又は前記凹部は、前記ゲート痕よりも前記天板の中央寄りの位置に配置されている(6)に記載の理化学用保存容器。
(8)前記天板の内面に沿って設けられている樹脂製のシール部材を更に備え、
前記シール部材の材料は、前記キャップの材料よりも靱性が高い(1)から(7)のいずれか一項に記載の理化学用保存容器。
(9)前記天板の内面に沿って設けられている樹脂製のシール部材を更に備え、
前記シール部材の材料は、前記キャップの材料よりも易裂性が高い(1)から(8)のいずれか一項に記載の理化学用保存容器。
10 管状本体
11 胴部
12 段差部
13 底部
131 底面
132 スカート部
132a 下縁
14 口頸部
14a 上端
17 上端開口
20 キャップ
21 天板
21a 外面
21b 内面
22 装着部
22a 閉塞部
25 貫通孔
28 ゲート痕
29 凹部
30 シール部材
31 上面
32 下面
41 中栓部
42 円筒部
100 理化学用保存容器

Claims (9)

  1. 底面と上端開口とを有する樹脂製の管状本体と、
    前記上端開口に対して着脱可能に装着されて、該上端開口を塞ぐキャップと、
    を備え、
    前記キャップの天板には、針刺し用の貫通孔又は凹部が形成されている理化学用保存容器。
  2. 前記天板の外面には、前記凹部が形成されており、
    前記凹部の深さは、前記天板の肉厚の1/2を超えている請求項1に記載の理化学用保存容器。
  3. 前記天板の外面には、前記凹部が形成されており、
    前記天板の肉厚と前記凹部の深さとの差が0.2mm以上0.8mm以下である請求項1又は2に記載の理化学用保存容器。
  4. 前記貫通孔又は前記凹部は、内径が下方に向けて狭まるテーパー状に形成されている請求項1から3のいずれか一項に記載の理化学用保存容器。
  5. 前記貫通孔又は前記凹部の内径は、前記天板の直径の1/4以下である請求項1から4のいずれか一項に記載の理化学用保存容器。
  6. 前記天板の外面にはゲート痕である窪みが形成されており、
    前記ゲート痕の深さは、前記天板の肉厚の1/2未満である請求項1から5のいずれか一項に記載の理化学用保存容器。
  7. 前記貫通孔又は前記凹部は、前記ゲート痕よりも前記天板の中央寄りの位置に配置されている請求項6に記載の理化学用保存容器。
  8. 前記天板の内面に沿って設けられている樹脂製のシール部材を更に備え、
    前記シール部材の材料は、前記キャップの材料よりも靱性が高い請求項1から7のいずれか一項に記載の理化学用保存容器。
  9. 前記天板の内面に沿って設けられている樹脂製のシール部材を更に備え、
    前記シール部材の材料は、前記キャップの材料よりも易裂性が高い請求項1から8のいずれか一項に記載の理化学用保存容器。
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