JP2021136754A - 回転電機のロータの磁石位置設定方法 - Google Patents

回転電機のロータの磁石位置設定方法 Download PDF

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学 八釼
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Abstract

【課題】ティース部に流れ込む流入磁束の高調波成分を低減でき、回転電機の駆動時における損失を低減できる回転電機のロータの磁石位置設定方法を提供する。【解決手段】回転電機1の外径側磁石810及び内径側磁石820を配置する位置を設定する、回転電機のロータの磁石位置設定方法であって、磁極部30における一方のq軸の電気角を0度、d軸の電気角を90度、他方のq軸の電気角を180度として、周方向における一方及び他方のq軸上のティース部512に流れ込む流入磁束が0である所定時刻t0において、電気角に対するティース部512に流れ込む流入磁束の磁束波形W1、W2、W3と、所定時刻t0における電気角に対するティース部512に流れ込む流入磁束の理想正弦波形Wiと、に基づいて、外径側磁石810のq軸側外端部811、及び内径側磁石820のq軸側外端部821の位置を設定する。【選択図】図5

Description

本発明は、電動車両などに搭載される回転電機のロータの磁石位置設定方法に関する。
ハイブリッド車、バッテリ駆動車、燃料電池車等の電動車両には、電動機、発電機等の回転電機が搭載されている。近年、これら電動車両の普及に伴い、電動車両に搭載される回転電機には、出力性能の向上がより一層求められている。そこで、例えば特許文献1には、磁石部が径方向に複数層配置された回転電機のロータが開示されている。特許文献1の回転電機のロータは、磁石部が径方向に複数層配置されていることによって、ロータの各磁極部におけるマグネットトルクが増大し、回転電機の出力性能が向上する。
特開平10−201147号公報
しかしながら、回転電機のロータにおいては、ティース部に流れ込む流入磁束の高調波成分によって、回転電機の駆動時に損失が生じる。ティース部に流れ込む流入磁束の高調波成分は、回転電機のロータに配置された磁石の位置によって変動する。したがって、回転電機のロータに配置される磁石の位置を適切に設定し、ティース部に流れ込む流入磁束の高調波成分を低減することによって、回転電機の駆動時における損失を低減することが求められている。
本発明は、ティース部に流れ込む流入磁束の高調波成分を低減でき、回転電機の駆動時における損失を低減できる回転電機のロータの磁石位置設定方法を提供する。
本発明は、
略円環形状のロータコア、及び前記ロータコアに周方向に所定の間隔で形成された複数の磁極部、を有するロータと、
略円環形状のステータコア、及び前記ステータコアに取り付けられたコイル、を有するステータと、を備え、
各磁極部の中心軸をd軸、該d軸に対し電気角で90度隔てた軸をq軸とした場合、
各磁極部は、前記d軸に対して対称に配置された外径側磁石によって構成される外径側磁石部と、前記外径側磁石部よりも径方向の内側に位置し、前記d軸に対して対称に配置された内径側磁石によって構成される内径側磁石部と、を有し、
前記ステータコアは、略円環形状のステータヨーク部と、該ステータヨーク部の内周面に周方向に沿って複数設けられた、径方向に中心へ向かって突出するティース部と、周方向で隣接する前記ティース部の間に形成された複数のスロット部と、を有し、
前記コイルは、前記複数のスロット部に配置される、回転電機の前記外径側磁石及び前記内径側磁石を配置する位置を設定する、回転電機のロータの磁石位置設定方法であって、
前記磁極部における一方の前記q軸の電気角を0度、前記d軸の電気角を90度、他方の前記q軸の電気角を180度として、前記周方向における前記一方の前記q軸上及び前記他方の前記q軸上の前記ティース部に流れ込む流入磁束が0である所定時刻において、電気角に対する前記ティース部に流れ込む流入磁束の磁束波形と、前記所定時刻における電気角に対する前記ティース部に流れ込む流入磁束の理想正弦波形と、に基づいて、前記外径側磁石の前記周方向における前記q軸側、かつ前記径方向における外側のq軸側外端部、及び前記内径側磁石の前記周方向における前記q軸側、かつ前記径方向における外側のq軸側外端部の位置を設定する。
本発明によれば、電気角に対するティース部に流れ込む流入磁束の磁束波形が理想正弦波形に近づくように、外径側磁石及び内径側磁石を配置する位置を設定することができる。これにより、ティース部に流れ込む流入磁束の高調波成分を低減でき、回転電機の駆動時における損失を低減できる。
本発明の一実施形態の回転電機を軸方向から見た断面図である。 図1の回転電機における1つの磁極部周辺を抜き出して示した図である。 図1の回転電機において、所定時刻における、電気角に対するティース部に流れ込む流入磁束の理想正弦波形と、電気角に対するティース部に流れ込む流入磁束の磁束波形との比較、及び内径側磁石のq軸側外端部の位置を、周方向のq軸側かつ径方向の内側に変更した場合の、電気角に対するティース部に流れ込む流入磁束の磁束波形の変化を示すグラフである。 図1の回転電機において、所定時刻における、電気角に対するティース部に流れ込む流入磁束の理想正弦波形と、電気角に対するティース部に流れ込む流入磁束の磁束波形との比較、及び外径側磁石のq軸側外端部の位置を、周方向のq軸側かつ径方向の内側に変更した場合の、電気角に対するティース部に流れ込む流入磁束の磁束波形の変化を示すグラフである。 図1の回転電機において、所定時刻における、電気角に対するティース部に流れ込む流入磁束の理想正弦波形と、電気角に対するティース部に流れ込む流入磁束の磁束波形との比較、及び内径側磁石及び外径側磁石のq軸側外端部の位置を、周方向のq軸側かつ径方向の内側に変更した場合の、電気角に対するティース部に流れ込む流入磁束の磁束波形の変化を示すグラフである。
以下、本発明の回転電機のロータの磁石位置設定方法の一実施形態を、添付図面に基づいて説明する。
(回転電機の構成)
図1に示すように、本発明の一実施形態の回転電機のロータの磁石位置設定方法における回転電機1は、略円環形状のロータ10と、ロータ10の外周面と対向するように配置されたステータ50と、を備える。
なお、本明細書等では、説明を簡単かつ明確にするために、軸方向、径方向、周方向というときは、ロータ10の回転軸線CLを基準にした方向をいう。また、軸方向内側とは、軸方向におけるロータ10及びステータ50の中央側をいい、軸方向外側とは、ロータ10及びステータ50の中央から離れる側をいう。
ロータ10は、ロータシャフト(不図示)の外周部に取り付けられ、回転軸線CLを中心とする略円環形状のロータコア20と、ロータコア20に周方向に所定の間隔で形成された複数の磁極部30(本実施形態では8個)と、を備える。
ロータコア20は、略円環形状の電磁鋼板が軸方向に複数積層されて構成されている。ロータコア20は、回転軸線CLと同中心のロータシャフト孔21を有する。さらに、回転軸線CLと各磁極部30の中心とを結ぶ、各磁極部30の中心軸をd軸(図中d−axis)、d軸に対し電気角で90度隔てた軸をq軸(図中q−axis)とした場合、ロータコア20の各磁極部30は、d軸を挟んで対称に形成された一対の外径側磁石挿入孔410と、一対の外径側磁石挿入孔410よりも径方向の内側で周方向に延び、d軸を挟んで対称に形成された一対の内径側磁石挿入孔420と、を備える。
各磁極部30は、外径側磁石部310と、外径側磁石部310よりも径方向において内側に位置する内径側磁石部320と、を有する。外径側磁石部310は、d軸を挟んで対称に配置された一対の外径側磁石810から構成される。内径側磁石部320は、d軸を挟んで対称に配置された一対の内径側磁石820から構成される。
外径側磁石部310を構成する一対の外径側磁石810は、ロータコア20の一対の外径側磁石挿入孔410に挿入されている。内径側磁石部320を構成する一対の内径側磁石820は、ロータコア20の一対の内径側磁石挿入孔420に挿入されている。
一対の外径側磁石810及び一対の内径側磁石820は、径方向に磁化されている。また、一対の外径側磁石810及び一対の内径側磁石820は、隣り合う磁極部30と磁化方向が異なり、磁極部30が周方向で交互に磁化方向が異なるように配置されている。
ステータ50は、略円環形状を有するステータコア51と、ステータコア51に取り付けられ、U相、V相、W相の複数の巻線によって構成されるコイル52と、を備える。
ステータコア51は、略円環形状の電磁鋼板が軸方向に複数積層されて構成されている。ステータコア51は、略円環形状のステータヨーク部511と、該ステータヨーク部511の内周面から径方向に中心へ向かって突出する複数のティース部512と、を備える。複数のティース部512は、ステータコア51の周方向に沿って互いに等間隔に配置されている。ステータコア51の周方向に隣接するティース部512の間には、スロット部513が形成されている。スロット部513は、ステータコア51の周方向に沿って互いに等間隔に複数形成されている。
コイル52は、ステータコア51のスロット部513に挿入されて、ティース部512に巻回されている。
(磁極部)
図2に示すように、ロータコア20の一対の外径側磁石挿入孔410は、周方向においてd軸から離れるにしたがって径方向の外側となるように形成されている。すなわち、一対の外径側磁石挿入孔410は、径方向の外側に向かって、互いの周方向の距離が長くなるように広がる略ハの字状に設けられている。
ロータコア20の一対の内径側磁石挿入孔420は、周方向においてd軸から離れるにしたがって径方向の外側となるように形成されている。すなわち、一対の内径側磁石挿入孔420は、径方向の外側に向かって、互いの周方向の距離が長くなるように広がる略ハの字状に設けられている。
一対の外径側磁石810は、軸方向から見た断面形状がいずれも略長方形状となっている。一対の外径側磁石810はそれぞれ、周方向においてd軸から離れるにしたがって径方向の外側となるように延び、互いに略平行な外周面810A及び内周面810Bと、d軸側で外周面810Aから内周面810Bへと延びるd軸側端面810Dと、q軸側で外周面810Aから内周面810Bへと延びるq軸側端面810Qと、を有する。したがって、一対の外径側磁石810は、径方向の外側に向かって、互いの周方向の距離が長くなるように広がる略ハの字状になるように配置されている。
一対の内径側磁石820は、軸方向から見た断面形状がいずれも略長方形状となっている。一対の内径側磁石820はそれぞれ、周方向においてd軸から離れるにしたがって径方向の外側となるように延び、互いに略平行な外周面820A及び内周面820Bと、d軸側で外周面820Aから内周面820Bへと延びるd軸側端面820Dと、q軸側で外周面820Aから内周面820Bへと延びるq軸側端面820Qと、を有する。したがって、一対の内径側磁石820は、径方向の外側に向かって、互いの周方向の距離が長くなるように広がる略ハの字状になるように配置されている。
(磁石位置設定方法)
本実施形態の磁石位置設定方法は、一対の外径側磁石810の周方向におけるq軸側、かつ径方向における外側のq軸側外端部811、及び一対の内径側磁石820の周方向におけるq軸側、かつ径方向における外側のq軸側外端部821の位置を設定する、磁石位置設定方法である。一対の外径側磁石810のq軸側外端部811は、軸方向から見て、それぞれ外周面810Aとq軸側端面810Qが接する部分である。一対の内径側磁石820のq軸側外端部821は、軸方向から見て、それぞれ外周面820Aとq軸側端面820Qが接する部分である。
本実施形態の磁石位置設定方法では、軸方向から見て、一対の外径側磁石810のq軸側外端部811における、d軸からの周方向距離DC1及び回転軸線CLからの径方向距離DR1と、一対の内径側磁石820のq軸側外端部821における、d軸からの周方向距離DC2及び回転軸線CLからの径方向距離DR2と、を変更して、一対の外径側磁石810の周方向におけるq軸側、かつ径方向における外側のq軸側外端部811、及び一対の内径側磁石820の周方向におけるq軸側、かつ径方向における外側のq軸側外端部821の位置を設定する。
本実施形態の磁石位置設定方法では、磁極部30における一方のq軸の電気角を0度、d軸の電気角を90度、他方のq軸の電気角を180度として、周方向における一方のq軸上のティース部5121及び他方のq軸上のティース部5122に流れ込む流入磁束が0である所定時刻t0において、電気角に対するティース部512に流れ込む流入磁束の磁束波形と、所定時刻t0における電気角に対するティース部512に流れ込む流入磁束の理想正弦波形と、に基づいて、一対の外径側磁石810の周方向におけるq軸側、かつ径方向における外側のq軸側外端部811、及び一対の内径側磁石820の周方向におけるq軸側、かつ径方向における外側のq軸側外端部821の位置を設定する。
次に、所定時刻t0において、一対の外径側磁石810のq軸側外端部811の周方向距離DC1及び径方向距離DR1と、一対の内径側磁石820のq軸側外端部821の周方向距離DC2及び径方向距離DR2と、を変更した場合における、電気角に対するティース部512に流れ込む流入磁束の磁束波形の変化について、所定時刻t0における電気角に対するティース部512に流れ込む流入磁束の理想正弦波形と比較しながら、図3〜図5を参照して説明する。図3〜図5において、所定時刻t0における電気角に対するティース部512に流れ込む流入磁束の理想正弦波形は、理想正弦波形Wiとして示されている。
図3〜図5の磁束波形W1〜W3に示すように、電気角に対するティース部512に流れ込む流入磁束の実際の磁束波形には、ティース部512に流れ込む流入磁束の高調波成分によって、電気角0度近傍及び180度近傍で、理想正弦波形Wiよりも立ち上がりが遅い第1窪み部V1と、第1窪み部V1と電気角90度の間で、理想正弦波形Wiよりも立ち上がりが遅い第2窪み部V2と、が形成されている。具体的には、第2窪み部V2は、電気角30度近傍〜60度近傍の間、及び電気角120度近傍〜150度近傍の間に形成されている。
本実施形態の磁石位置設定方法は、所定時刻t0における電気角に対するティース部512に流れ込む流入磁束の磁束波形に、電気角0度近傍及び180度近傍で、理想正弦波形Wiよりも立ち上がりが遅い第1窪み部V1が形成されており、第1窪み部V1におけるティース部512に流れ込む流入磁束が理想正弦波形Wiよりも所定値以上小さい場合、一対の内径側磁石820のq軸側外端部821の位置を、周方向のq軸側かつ径方向の内側に変更する。
また、本実施形態の磁石位置設定方法は、所定時刻t0における電気角に対するティース部512に流れ込む流入磁束の磁束波形に、第1窪み部V1と電気角90度の間、具体的には、電気角30度近傍〜60度近傍の間、及び電気角120度近傍〜150度近傍の間で、理想正弦波形Wiよりも立ち上がりが遅い第2窪み部V2が形成されており、第2窪み部V2におけるティース部512に流れ込む流入磁束が理想正弦波形Wiよりも所定値以上小さい場合、一対の外径側磁石810のq軸側外端部811の位置を、周方向のq軸側かつ径方向の内側に変更する。
次に、一対の内径側磁石820のq軸側外端部821の位置及び一対の外径側磁石810のq軸側外端部811の位置の変更による、電気角に対するティース部512に流れ込む流入磁束の磁束波形の変化を、具体的に説明する。
まず、図3に示すように、一対の外径側磁石810のq軸側外端部811の周方向距離DC1がx11、径方向距離DR1がy11であり、一対の内径側磁石820のq軸側外端部821の周方向距離DC2がx21、径方向距離DR2がy21の位置となるように一対の外径側磁石810及び一対の内径側磁石820を配置した場合に、所定時刻t0における電気角に対するティース部512に流れ込む流入磁束の磁束波形は、磁束波形W1となっている。
磁束波形W1には、電気角0度近傍及び180度近傍で、理想正弦波形Wiよりも立ち上がりが遅い、第1窪み部V1が形成されている。このとき、磁束波形W1の第1窪み部V1におけるティース部512に流れ込む流入磁束が理想正弦波形Wiよりも所定値以上小さくなっている。
したがって、本実施形態の磁石位置設定方法は、一対の内径側磁石820のq軸側外端部821の周方向距離DC2がx21よりも大きいx22、径方向距離DR2がy21よりも小さいy22の位置となるように、一対の内径側磁石820のq軸側外端部821の位置を変更する。
一対の外径側磁石810のq軸側外端部811の周方向距離DC1がx11、径方向距離DR1がy11であり、一対の内径側磁石820のq軸側外端部821の周方向距離DC2がx22、径方向距離DR2がy22の位置となるように一対の外径側磁石810及び一対の内径側磁石820を配置した場合に、所定時刻t0における電気角に対するティース部512に流れ込む流入磁束の磁束波形は、磁束波形W2となる。
磁束波形W1と磁束波形W2とを比較すると明らかなように、一対の内径側磁石820のq軸側外端部821の位置を、周方向のq軸側かつ径方向の内側に変更することによって、第1窪み部V1が形成されている電気角0度近傍及び180度近傍において、ティース部512に流れ込む流入磁束の高調波成分が低減して立ち上がりが早まり、第1窪み部V1の波形が理想正弦波形Wiに近づくので、電気角に対するティース部512に流れ込む流入磁束の磁束波形を理想正弦波形Wiに近づけることができる。
次に、図4に示すように、一対の外径側磁石810のq軸側外端部811の周方向距離DC1がx11、径方向距離DR1がy11であり、一対の内径側磁石820のq軸側外端部821の周方向距離DC2がx22、径方向距離DR2がy22の位置となるように一対の外径側磁石810及び一対の内径側磁石820を配置した場合に、所定時刻t0における電気角に対するティース部512に流れ込む流入磁束の磁束波形は、磁束波形W2となっている。
磁束波形W2には、第1窪み部V1と電気角90度の間、具体的には、電気角30度近傍〜60度近傍の間、及び電気角120度近傍〜150度近傍の間で、理想正弦波形Wiよりも立ち上がりが遅い第2窪み部V2が形成されている。このとき、磁束波形W2の第2窪み部V2におけるティース部512に流れ込む流入磁束が理想正弦波形Wiよりも所定値以上小さくなっている。
したがって、本実施形態の磁石位置設定方法は、一対の外径側磁石810のq軸側外端部811の周方向距離DC1がx11よりも大きいx12、径方向距離DR1がy11よりも小さいy12の位置となるように、一対の内径側磁石820のq軸側外端部821の位置を変更する。
一対の外径側磁石810のq軸側外端部811の周方向距離DC1がx12、径方向距離DR1がy12であり、一対の内径側磁石820のq軸側外端部821の周方向距離DC2がx22、径方向距離DR2がy22の位置となるように一対の外径側磁石810及び一対の内径側磁石820を配置した場合に、所定時刻t0における電気角に対するティース部512に流れ込む流入磁束の磁束波形は、磁束波形W3となる。
磁束波形W2と磁束波形W3とを比較すると明らかなように、一対の外径側磁石810のq軸側外端部811の位置を、周方向のq軸側かつ径方向の内側に変更することによって、第2窪み部V2が形成されている電気角30度近傍〜60度近傍の間、及び電気角120度近傍〜150度近傍の間において、ティース部512に流れ込む流入磁束の高調波成分が低減して立ち上がりが早まり、第2窪み部V2の波形が理想正弦波形Wiに近づけることができる。このとき、磁束波形W3は、第1窪み部V1においても、磁束波形W2と比較して、理想正弦波形Wiから乖離することなく、第2窪み部V2の波形が理想正弦波形Wiに近づく。したがって、電気角に対するティース部512に流れ込む流入磁束の磁束波形を理想正弦波形Wiに近づけることができる。
また、一対の外径側磁石810のq軸側外端部811の位置を、周方向のq軸側かつ径方向の内側に変更することによって、電気角90度近傍で理想正弦波形Wiよりもティース部512に流れ込む流入磁束が大きくなることも緩和され、電気角に対するティース部512に流れ込む流入磁束の磁束波形を、より理想正弦波形Wiに近づけることができる。
図5に示すように、磁束波形W1、磁束波形W2及び磁束波形W3と、理想正弦波形Wiとを比較すると、磁束波形W3が最も理想正弦波形Wiに近い磁束波形となっている。
本実施形態の磁石位置設定方法は、第1窪み部V1におけるティース部512に流れ込む流入磁束が理想正弦波形Wiよりも所定値以上小さい場合、一対の内径側磁石820のq軸側外端部821の位置を、周方向のq軸側かつ径方向の内側に変更し、第2窪み部V2におけるティース部512に流れ込む流入磁束が理想正弦波形Wiよりも所定値以上小さい場合、一対の外径側磁石810のq軸側外端部811の位置を、周方向のq軸側かつ径方向の内側に変更することによって、磁束波形W1及び磁束波形W2よりも理想正弦波形Wiに近い磁束波形W3となるように、一対の外径側磁石810のq軸側外端部811、及び一対の内径側磁石820のq軸側外端部821の位置を設定する。
このように、電気角に対するティース部512に流れ込む流入磁束の磁束波形が理想正弦波形に近づくように、一対の外径側磁石810及び一対の内径側磁石820を配置する位置を設定することができる。これにより、ティース部512に流れ込む流入磁束の高調波成分を低減でき、回転電機の駆動時における損失を低減できる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
例えば、本実施形態では、外径側磁石部310は、d軸を挟んで対称に形成された一対の外径側磁石挿入孔410それぞれに挿入された一対の外径側磁石810によって構成されるものとしたが、外径側磁石部310は、d軸と交差するように形成され、d軸に対して対称な形状を有する外径側磁石挿入孔に挿入された1つの外径側磁石によって構成されるものとしてもよいし、周方向に並んで形成された3つ以上の外径側磁石挿入孔それぞれに挿入された3つ以上の外径側磁石によって構成されるものとしてもよい。
また、例えば、本実施形態では、内径側磁石部320は、d軸を挟んで対称に形成された一対の内径側磁石挿入孔420それぞれに挿入された一対の内径側磁石820によって構成されるものとしたが、内径側磁石部320は、d軸と交差するように形成され、d軸に対して対称な形状を有する内径側磁石挿入孔に挿入された1つの内径側磁石によって構成されるものとしてもよいし、周方向に並んで形成された3つ以上の内径側磁石挿入孔それぞれに挿入された3つ以上の内径側磁石によって構成されるものとしてもよい。
また、例えば、本実施形態では、一対の外径側磁石810及び一対の内径側磁石820は、軸方向から見た形状がいずれも略長方形状であるものとしたが、一対の外径側磁石810及び一対の内径側磁石820は、軸方向から見た形状がいずれも略長方形状に限らず、径方向の内側に凸の略円弧形状等であってもよい。
また、本明細書には少なくとも以下の事項が記載されている。なお、括弧内には、上記した実施形態において対応する構成要素等を示しているが、これに限定されるものではない。
(1) 略円環形状のロータコア(ロータコア20)、及び前記ロータコアに周方向に所定の間隔で形成された複数の磁極部(磁極部30)、を有するロータ(ロータ10)と、
略円環形状のステータコア(ステータコア51)、及び前記ステータコアに取り付けられたコイル(コイル52)、を有するステータ(ステータ50)と、を備え、
各磁極部の中心軸をd軸、該d軸に対し電気角で90度隔てた軸をq軸とした場合、
各磁極部は、前記d軸に対して対称に配置された外径側磁石(外径側磁石810)によって構成される外径側磁石部(外径側磁石部310)と、前記外径側磁石部よりも径方向の内側に位置し、前記d軸に対して対称に配置された内径側磁石(内径側磁石820)によって構成される内径側磁石部(内径側磁石部320)と、を有し、
前記ステータコアは、略円環形状のステータヨーク部(ステータヨーク部511)と、該ステータヨーク部の内周面に周方向に沿って複数設けられた、径方向に中心へ向かって突出するティース部(ティース部512)と、周方向で隣接する前記ティース部の間に形成された複数のスロット部(スロット部513)と、を有し、
前記コイルは、前記複数のスロット部に配置される、回転電機(回転電機1)の前記外径側磁石及び前記内径側磁石を配置する位置を設定する、回転電機のロータの磁石位置設定方法であって、
前記磁極部における一方の前記q軸の電気角を0度、前記d軸の電気角を90度、他方の前記q軸の電気角を180度として、前記周方向における前記一方の前記q軸上及び前記他方の前記q軸上の前記ティース部に流れ込む流入磁束が0である所定時刻(所定時刻t0)において、電気角に対する前記ティース部に流れ込む流入磁束の磁束波形(磁束波形W1、W2、W3)と、前記所定時刻における電気角に対する前記ティース部に流れ込む流入磁束の理想正弦波形(理想正弦波形Wi)と、に基づいて、前記外径側磁石の前記周方向における前記q軸側、かつ前記径方向における外側のq軸側外端部(q軸側外端部811)、及び前記内径側磁石の前記周方向における前記q軸側、かつ前記径方向における外側のq軸側外端部(q軸側外端部821)の位置を設定する、回転電機のロータの磁石位置設定方法。
(1)によれば、磁極部における一方のq軸の電気角を0度、d軸の電気角を90度、他方のq軸の電気角を180度として、周方向における一方のq軸上及び他方のq軸上のティース部に流れ込む流入磁束が0である所定時刻において、電気角に対するティース部に流れ込む流入磁束の磁束波形と、所定時刻における電気角に対するティース部に流れ込む流入磁束の理想正弦波形と、に基づいて、外径側磁石の周方向におけるq軸側、かつ径方向における外側のq軸側外端部、及び内径側磁石の周方向におけるq軸側、かつ径方向における外側のq軸側外端部の位置を設定するので、電気角に対するティース部に流れ込む流入磁束の磁束波形が理想正弦波形に近づくように、外径側磁石及び内径側磁石を配置する位置を設定することができる。これにより、ティース部に流れ込む流入磁束の高調波成分を低減でき、回転電機の駆動時における損失を低減できる。
(2) (1)に記載の回転電機のロータの磁石位置設定方法であって、
前記磁束波形には、電気角0度近傍及び180度近傍で、前記理想正弦波形よりも立ち上がりが遅い第1窪み部(第1窪み部V1)が形成されており、
前記磁束波形の前記第1窪み部における前記ティース部に流れ込む流入磁束が前記理想正弦波形よりも所定値以上小さい場合、前記内径側磁石の前記q軸側外端部の位置を、前記周方向の前記q軸側かつ前記径方向の内側に変更する、回転電機のロータの磁石位置設定方法。
(2)によれば、磁束波形の第1窪み部におけるティース部に流れ込む流入磁束が理想正弦波形よりも所定値以上小さい場合に、一対の内径側磁石のq軸側外端部の位置を、周方向のq軸側かつ径方向の内側に変更することで、第1窪み部における立ち上がりが早まり、第1窪み部の波形が理想正弦波形に近づく。これにより、電気角に対するティース部に流れ込む流入磁束の磁束波形を理想正弦波形に近づけることができる。
(3) (1)又は(2)に記載の回転電機のロータの磁石位置設定方法であって、
前記磁束波形には、電気角0度近傍及び180度近傍で、前記理想正弦波形よりも立ち上がりが遅い第1窪み部(第1窪み部V1)と、前記第1窪み部V1と電気角90度との間で、前記理想正弦波形よりも立ち上がりが遅い第2窪み部(第2窪み部V2)と、が形成されており、
前記磁束波形の前記第2窪み部における前記ティース部に流れ込む流入磁束が前記理想正弦波形よりも所定値以上小さい場合、前記外径側磁石の前記q軸側外端部の位置を、前記周方向の前記q軸側かつ前記径方向の内側に変更する、回転電機のロータの磁石位置設定方法。
(3)によれば、磁束波形の第2窪み部におけるティース部に流れ込む流入磁束が理想正弦波形よりも所定値以上小さい場合、外径側磁石のq軸側外端部の位置を、周方向のq軸側かつ径方向の内側に変更することで、第2窪み部における立ち上がりが早まり、第2窪み部の波形が理想正弦波形に近づく。これにより、電気角に対するティース部に流れ込む流入磁束の磁束波形を理想正弦波形に近づけることができる。
1 回転電機
10 ロータ
20 ロータコア
30 磁極部
310 外径側磁石部
320 内径側磁石部
50 ステータ
51 ステータコア
511 ステータヨーク部
512 ティース部
513 スロット部
52 コイル
810 外径側磁石
811 q軸側外端部
820 内径側磁石
821 q軸側外端部
t0 所定時刻
W1、W2、W3 磁束波形
Wi 理想正弦波形

Claims (3)

  1. 略円環形状のロータコア、及び前記ロータコアに周方向に所定の間隔で形成された複数の磁極部、を有するロータと、
    略円環形状のステータコア、及び前記ステータコアに取り付けられたコイル、を有するステータと、を備え、
    各磁極部の中心軸をd軸、該d軸に対し電気角で90度隔てた軸をq軸とした場合、
    各磁極部は、前記d軸に対して対称に配置された外径側磁石によって構成される外径側磁石部と、前記外径側磁石部よりも径方向の内側に位置し、前記d軸に対して対称に配置された内径側磁石によって構成される内径側磁石部と、を有し、
    前記ステータコアは、略円環形状のステータヨーク部と、該ステータヨーク部の内周面に周方向に沿って複数設けられた、径方向に中心へ向かって突出するティース部と、周方向で隣接する前記ティース部の間に形成された複数のスロット部と、を有し、
    前記コイルは、前記複数のスロット部に配置される、回転電機の前記外径側磁石及び前記内径側磁石を配置する位置を設定する、回転電機のロータの磁石位置設定方法であって、
    前記磁極部における一方の前記q軸の電気角を0度、前記d軸の電気角を90度、他方の前記q軸の電気角を180度として、前記周方向における前記一方の前記q軸上及び前記他方の前記q軸上の前記ティース部に流れ込む流入磁束が0である所定時刻において、電気角に対する前記ティース部に流れ込む流入磁束の磁束波形と、前記所定時刻における電気角に対する前記ティース部に流れ込む流入磁束の理想正弦波形と、に基づいて、前記外径側磁石の前記周方向における前記q軸側、かつ前記径方向における外側のq軸側外端部、及び前記内径側磁石の前記周方向における前記q軸側、かつ前記径方向における外側のq軸側外端部の位置を設定する、回転電機のロータの磁石位置設定方法。
  2. 請求項1に記載の回転電機のロータの磁石位置設定方法であって、
    前記磁束波形には、電気角0度近傍及び180度近傍で、前記理想正弦波形よりも立ち上がりが遅い第1窪み部が形成されており、
    前記磁束波形の前記第1窪み部における前記ティース部に流れ込む流入磁束が前記理想正弦波形よりも所定値以上小さい場合、前記内径側磁石の前記q軸側外端部の位置を、前記周方向の前記q軸側かつ前記径方向の内側に変更する、回転電機のロータの磁石位置設定方法。
  3. 請求項1又は2に記載の回転電機のロータの磁石位置設定方法であって、
    前記磁束波形には、電気角0度近傍及び180度近傍で、前記理想正弦波形よりも立ち上がりが遅い第1窪み部と、前記第1窪み部V1と電気角90度との間で、前記理想正弦波形よりも立ち上がりが遅い第2窪み部と、が形成されており、
    前記磁束波形の前記第2窪み部における前記ティース部に流れ込む流入磁束が前記理想正弦波形よりも所定値以上小さい場合、前記外径側磁石の前記q軸側外端部の位置を、前記周方向の前記q軸側かつ前記径方向の内側に変更する、回転電機のロータの磁石位置設定方法。
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