JP2021135537A - データ補完装置及びデータ補完方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】分析対象物、対象事象をより精度よく分析すべく、当該分析対象物、対象事象について残されている分析用デジタルデータに相当する記録、当該相当記録を示唆する記録、あるいは取得済みの前記分析用デジタルデータに基づいて、前記分析用デジタルデータとして取得されていないデータを効率的に生成し、補完する。【解決手段】プロセッサと、前記プロセッサに接続される記憶装置と、を有するデータ補完装置であって、前記記憶装置は、所定の分析対象物又は分析対象事象に関して取得された分析用のデジタルデータと、前記分析用のデジタルデータに対応するものとして存在している非デジタルデータと、前記非デジタルデータに基づいて補完用の前記デジタルデータを生成するために用いるパラメータ情報とを保持し、前記プロセッサは、前記非デジタルデータを、前記パラメータ情報を含む所定の演算処理によって補完用のデジタルデータを算出し、取得済みの前記デジタルデータを補完するデータ補完装置である。【選択図】図1

Description

本発明は、データ補完装置及びデータ補完方法に関する。
従来、ある対象物、対象事象などについて取得した各種データを基に、それら対象物、あるいは対象事象に関する現状の問題点の分析・改善、あるいはそれら対象物、あるいは対象事象の将来的な変化予測などを行う技術が開発されてきた。このような分析、改善、予測等を実施するためには、対象物、対象事象などについてあらかじめ必要なデータが取得されていることを前提としていた。
しかしながら、データ分析技術が成熟してきた昨今、データ取得の運用が始まる前の対象物、対象事象に関する情報を疑似的に生成して、現状の問題点の分析・改善や将来予測などを行う技術が必要となってきた。このような事情から、種々の分析用データ補完技術が提案されている。
例えば特許文献1では、複数の製造工程の複数の説明変数の値と前記複数の製造工程により製造される製品の品質を示す目的変数とからなる製造データを取得して記憶手段に記憶し、前記記憶手段に記憶した複数の製造データの中で説明変数の値が欠損している製造データの集合と前記説明変数の値が欠損していない製造データの集合に分割し、前記説明変数の値が欠損している製造データの集合と前記説明変数の値が欠損していない製造データの集合とを分析して前記説明変数の前記目的変数に対する影響の度合いを評価する製造データ解析方法が記載されている。すなわち、特許文献1に記載の技術では、取得した製造データについて、欠損値のあるデータと欠損値のないデータとに分けて分析することが提案されている。
また、特許文献2では、複数の計測箇所の各々で計測されたエネルギー使用量をデータ収集装置で収集するデータ収集システムにおける前記計測箇所での欠測データを補完する欠測データ補完方法であって、欠測が発生した時には、前記欠測が発生した計測箇所のエネルギー使用量の変動パターンと類似のエネルギー使用量の変動パターンの計測箇所における前記欠測の期間に相当する期間の計測時刻間隔ごとのエネルギー使用量比率を算出し、この算出したエネルギー使用量比率を用いて、前記欠測の期間の計測時刻間隔ごとのエネルギー使用量を算出して前記欠測データを補完する欠測データ補完方法が記載されている。すなわち、特許文献2に記載の技術では、データ収集システムにおいてデータの欠測が発生しても、その欠測データを高精度で補完することができるように構成している。
さらに、特許文献3では、データ分析装置であって、プログラムを実行するプロセッサと、前記プログラムを格納する記憶装置とを有する計算機によって構成され、前記記憶装置は、工程の順序、作業の種類、作業した機械の識別情報、作業開始時刻及び作業終了時刻を含む製造実績データを格納し、前後の工程の製造実績データと矛盾しないように決定されたデータで欠損データを補完するデータ補完処理部と、交換可能データを置換するデータ置換処理部とを有することを特徴とするデータ分析装置が記載されている。すなわち、特許文献3に記載の技術では、工程の順序、作業の種類、作業した機械の識別情報、作業開始時刻及び作業終了時刻などの欠損データや誤りデータを、前後のデータと矛盾しないように、最尤値で補完することが提案されている。
特開2007−079971号公報 特開2015−185066号公報 特開2017−126164号公報
特許文献1、特許文献2、又は特許文献3に記載の技術では、データ取得の運用が開始されて実行されている時の取得すべきデータのうちの欠損値、あるいは誤りのデータを補完することができると考えられるが、データ取得の運用が始まる前における取得対象データを疑似的に生成して現在の対象物、対象事象分析の運用を改善したり、生成したデータに基づき将来の対象物、対象事象の変化を精度よく予測したりするなどの課題の解決は難しいと考えられる。
すなわち、従来はデータ取得の運用がすでになされている前提で、現在取得可能なデータから、分析の対象物、対象事象について、現状の問題点や将来の予測を行う技術が提案されていた。しかし、前記のように、分析用データを疑似的に生成して、現在における分析の対象物、対象事象の運用を改善するという点では、前記各特許文献に記載の技術では、このような課題の解決が難しい。後者の分析用データの擬似的生成という観点はそれ自体が新規であり、それを解決しようとする試みも行われて来なかったためである。
またこのような課題は、様々な技術分野で見ることができる。例えば画像処理などの分野では、分析用データ取得の運用を開始した後に蓄積したデジタルデータに対して乱数等を用いて疑似的に過去データを生成する敵対的生成ネットワーク(Generative Adversarial Network, GAN)などの技術が存在する。しかしながら、例えば製造現場において、デジタルデータ取得の運用が始まる前の作業実績を基に作業者の製品・工程別の能力を職場管理者などが査定した結果など、デジタルデータ取得の運用が始まる前の作業実績に関する情報が存在する場合、デジタルデータ取得後の査定と整合性のとれる作業実績を補完することは難しい。
さらに、デジタルデータ取得の運用が始まる前に、作業者が別の部署で異なる製品や工程を担当していた場合には、デジタルデータ取得の運用を開始した後に蓄積したデジタルデータに対して乱数を用いて疑似的に過去データを生成するGANなどの技術では、デジタルデータ取得の運用が始まる前の作業実績を補完することは難しい。
また、前記GANなどの乱数を用いて疑似的に過去データを生成する技術以外に、製造現場のモデルを作成してシミュレーションを行うことで、疑似的に、データ取得の運用が始まる前の作業実績を補完する技術も存在する。しかし、現実に近い製造現場のモデルを作成する工数が過大となりがちであること、デジタルデータ取得の運用が始まる前の作業実績に関する情報が存在する場合に、製造現場モデルにおいて前記情報にマッチする条件を試行錯誤的に設定する工数が過大となりがちであること、という問題もある。
さらにまた、前述のように、例えば製造現場では、前記GANなどの技術、製造現場モデルを作成してシミュレーションする技術などを用いてデジタルデータ取得運用後の分析結果と整合性を有するようにデジタルデータ取得前のデータを補完することが困難であるから、デジタルデータ取得運用前のデータ補完を前提として製造現場での将来的な作業実績を推定したり、製造現場での教育活動に活かしたりすることも難しい。
本発明は、前述の、及び他の課題に基づいてなされたもので、分析対象物、対象事象をより精度よく分析すべく、当該分析対象物、対象事象について残されている分析用デジタルデータに相当する記録、当該相当記録を示唆する記録、あるいは取得済みの前記分析用
デジタルデータに基づいて、前記分析用デジタルデータとして取得されていないデータを効率的に生成し、補完することができるデータ補完装置及びデータ補完方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の一態様は、プロセッサと、前記プロセッサに接続される記憶装置と、を有するデータ補完装置であって、前記記憶装置は、所定の分析対象物又は分析対象事象に関して取得された分析用のデジタルデータと、前記分析用のデジタルデータに対応するものとして存在している非デジタルデータと、前記非デジタルデータに基づいて補完用の前記デジタルデータを生成するために用いるパラメータ情報とを保持し、前記プロセッサは、前記非デジタルデータを、前記パラメータ情報を含む所定の演算処理によって補完用のデジタルデータを算出し、取得済みの前記デジタルデータを補完する。
本発明の一態様によれば、分析対象物、対象事象をより精度よく分析すべく、当該分析対象物、対象事象について残されている分析用デジタルデータに相当する記録、当該相当記録を示唆する記録、あるいは取得済みの前記分析用デジタルデータに基づいて、前記分析用デジタルデータとして取得されていないデータを効率的に生成し、補完することが可能になる。前述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明によって明らかにされる。
図1は本発明の一実施形態における作業実績補完システム1の構成例を示すブロック図である。 図2は本実施形態における作業実績テーブル121の一例を示す説明図である。 図3は本実施形態における技能ランクテーブル122の一例を示す説明図である。 図4は本実施形態における技能ランク定義テーブル123の一例を示す説明図である。 図5は本実施形態における作業者情報テーブル124の一例を示す説明図である。 図6は本実施形態におけるパラメータマスタテーブル125の一例を示す説明図である。 図7は本実施形態における計算結果格納テーブル126の一例を示す説明図である。 図8は本実施形態における計算結果パラメータ格納テーブル127の一例を示す説明図である。 図9は本実施形態における将来予測結果格納テーブル128の一例を示す説明図である。 図10は本実施形態の作業実績補完装置100が出力する技能ランク手入力画面1000の一例を示す説明図である。 図11は本実施形態の作業実績補完装置100が出力する技能ランク定義入力画面1100の一例を示す説明図である。 図12は本実施形態の作業実績補完装置100が出力するパラメータ入力画面1200の一例を示す説明図である。 図13は本実施形態の作業実績補完装置100が出力する計算実行指示画面1300の一例を示す説明図である。 図14は本実施形態の作業実績補完装置100が出力する計算結果出力画面1400の一例を示す説明図である。 図15は本実施形態の作業実績補完装置100が出力する将来予測結果出力画面1500の一例を示す説明図である。 図16は本実施形態の作業実績補完システム1における作業実績補完プログラムによるデータ処理の一例を示すフローチャートである。 図17は本実施形態の作業実績補完システムにおける将来実績予測プログラムの処理の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。本実施形態では、製造現場における作業実績の評価に用いられる作業実績補完システムについて説明する。製造現場では、例えば、作業実績分析用のデジタルデータ取得の運用が始まる前から勤務している作業者の技能を、デジタルデータを基に管理・査定などしたい場合には、デジタルデータ取得の運用が始まる前にアナログ的に記録されている各種情報も用いる必要がある。本実施例における作業実績補完システムは、作業実績分析用のデジタルデータ取得の運用が始まる前から記録されている帳票、査定書類等のアナログデータを分析用データとして補完するものである。
[作業実績補完システム]
図1は、本実施形態における作業実績補完システム1の構成例を示すブロック図である。作業実績補完システム1は、データ補完装置としての作業実績補完装置100と、通信ネットワーク180とを有する。通信ネットワーク180には、通信機能を備えた端末装置200としてのコンピュータを接続して、リモート環境において作業実績補完装置100の機能を利用することができる。作業実績補完装置100は、補助記憶装置110、CPU(Central Processing Unit)等の演算デバイスであるプロセッサ150、RAM、
ROM等のメモリデバイスであるメモリ155、入力装置160、出力装置165、記録媒体読取装置170、及び通信インターフェース175を有する。
補助記憶装置110は、作業実績分析用データ取得の運用が始まる前の作業実績などのデータを、帳票、メモ、査定書類などで記録されたアナログ的情報に基づいて補完し、作業実績の遷移の仕方を推定するために必要な情報を記憶する装置である。補助記憶装置110は、例えば、ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive、HDD)、フラッシュメ
モリなどを用いた半導体ドライブ(Solid State Drive、SSD)等の記憶デバイスによ
って構成されている。補助記憶装置110は、後述する作業実績補完装置100のプログラムが使用するデータを格納するテーブルとして、作業実績テーブル121、技能ランクテーブル122、技能ランク定義テーブル123、作業者情報テーブル124、パラメータマスタテーブル125、計算結果格納テーブル126、計算結果パラメータ格納テーブル127、及び将来予測結果格納テーブル128を少なくとも有する。
また、補助記憶装置110は、作業実績補完装置100の機能を実現するためのプログラムとして、作業実績補完プログラム141、及び将来実績予測プログラム142を少なくとも有する。各プログラムの具体的なデータ処理については後述する。
プロセッサ150は、CPU等の演算デバイスであり、補助記憶装置110に格納されている作業実績補完プログラム141、及び将来実績予測プログラム142を、後述するメモリ155に読み出して実行する機能を有する。
メモリ155は、プロセッサ150により実行されるプログラム、及びそのプログラムの実行に必要なデータなどを格納するための記憶領域を提供する記憶デバイスである。
入力装置160は、作業実績補完装置100での作業実績の補完に必要な情報を入力するための装置であり、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、マイクロフォンなどの入力デバイスを含む。
出力装置165は、作業実績補完装置100で生成された計算結果出力画面などを出力するための出力デバイスであり、例えば、CRT(Cathode Ray Tub)ディスプレイ、L
CD(Liquid Crystal Display)又は有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、スピーカ、プリンタ等を含む。
記録媒体読取装置170は、可搬性を有する可搬型記憶媒体に記録された情報を読み出すための装置である。可搬型記憶媒体の例としては、フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等の可搬型記憶デバイスを用いることができるとともに、通信ネットワーク180に接続された外部のサーバなどをLANなどの通信経路等を経由して用いることができる。なお、記録媒体読取装置170は、作業実績補完装置100に内蔵されていてもよいし、外付けされていてもよい。
前述のように、作業実績補完プログラム141、及び将来実績予測プログラム142は、補助記憶装置110からメモリ155に読み込まれ、プロセッサ150によって実行されることによって、それぞれのプログラムによる作業実績補完装置100のデータ処理が実現される。実現されるデータ処理は、後出の図16、及び図17を参照して後述する。なお上記のプログラムとは、例えば、プロセッサ150により動作するOS(Operating System)プログラム上で実行可能なアプリケーションプログラムである。
また、上記のプログラムは、例えば、通信インターフェース175を介して通信ネットワーク180から入力され、インストールされたものであってもよい。
作業実績補完システム1の作業実績補完装置100は、例えば一台の情報処理装置(コンピュータ)として構成してもよいし、通信ネットワークによって通信可能に相互接続された複数のコンピュータ上のクラウド環境で分散動作するように構成してもよい。また、作業実績補完装置100の一部又は全部は、論理回路等によりハードウェアとして実現されてもよい。
次に、作業実績補完装置100において利用されるデータテーブルについて説明する。各データテーブルに記録されているデータ項目は本実施形態における例示であり、データ項目の追加、変更などは本発明の適用分野等に応じて適宜行ってよい。
[データテーブル]
作業実績テーブル121
まず作業実績テーブル121について説明する。図2は、本実施形態における作業実績テーブル121の一例を示す説明図である。
図2の作業実績テーブル121は、製造現場における作業者の作業実績を示すデータを登録するためのテーブルである。図2に例示する作業実績テーブル121には、作業者ID210、作業者名220、製品種別230、工程240、イレギュラーフラグ250、作業日260、及び作業時間[Hr.]270の項目が、これらの項目を1レコードとして記
録される。各レコードは、作業者・製品・工程ごとに、作業者が作業を完了するたびに、作業実績補完装置100に接続される生産管理システムの端末装置に入力する等の方法により生成される。
作業者ID210及び作業者名220は、該当レコードに関わる作業を行った作業者を
識別するための情報である。製品種別230及び工程240は、当該レコードが示す作業の対象の製品種別及び工程を識別するための情報である。作業日260及び作業時間[Hr.]270は、それぞれ当該作業が行われた日、当該作業を完了するのに要した作業時間を
示す。イレギュラーフラグ250は、作業者のスキル評価に利用するのに適したレコードであるかを示すためのフラグである。作業実績分析用のデータ登録の運用を開始した当初の試行期間に行われた作業である、例えばオンザジョブトレーニング(On the Job Training,OJT)のような付帯作業が存在する作業であるなど、作業者スキルの判定に相応
しくないと考えられるレコードはイレギュラーな作業実績であると判定する。図2の例では、イレギュラーフラグ250には、イレギュラーであれば1、イレギュラーでなければ0が登録される。イレギュラーフラグ250は、各レコードのデータ入力時に作業者自身、あるいは作業者の管理者等が決定すればよい。
技能ランクテーブル122
次に、技能ランクテーブル122について説明する。図3は、本実施形態における技能ランクテーブル122の一例を示す説明図である。
技能ランクテーブル122
次に、技能ランクテーブル122について説明する。図3の技能ランクテーブル122は、製造現場の作業者について、製品種別・工程・時期ごとの技能ランクを管理するためのテーブルである。技能ランクとは、各作業者が特定の製品種別、工程について、どの程度の技能を有しているかを客観的に識別するための指標である。図3の例では作業者の技能ランクは1,2,3,…と数字によって表され、技能ランク1が最も優れた技能を有していることを示している。ただし、技能ランクの表示は数字以外の適当な表示をもってしてもよい。
図3に例示する技能ランクテーブル122には、作業者ID310、作業者名320、製品種別330、工程340、技能ランク350、判定年月日360、及び手動入力フラグ370の項目が、これらの項目を1レコードとして記録される。作業者ID310、作業者名320、製品種別330、及び工程340の各項目は、作業実績テーブル121と同様である。手動入力フラグ370は、該当レコードが手動入力されたかを判別するためのフラグである。手動入力フラグ370には、該当レコードについて、後述する図10の技能ランク手入力画面から入力されたのであれば1が、プログラムなどにより自動的に登録されたレコードであれば0が記録される。作業実績補完システム1では、紙の帳票に記録されているデータなどの、製造現場のデータベースにデジタルデータとして登録されていない時期の、アナログデータとしての技能ランクを手入力することで、作業実績に関する分析用データ取得の運用が開始される前の作業実績を補完することができる。
技能ランク定義テーブル123
次に、技能ランク定義テーブル123について説明する。図4は、本実施形態における技能ランク定義テーブル123の一例を示す説明図である。
図4の技能ランク定義テーブル123は、製品種別・工程・ランクごとの技能ランクの判定方法と、前記製品種別・工程・ランクごとに要求される作業時間、作業製品数の各項目を記録し、管理するためのテーブルである。図4の技能ランク定義テーブル123は、製品種別410、工程420、判定方法430、ランク440、及び最小所要値450の項目が、これらの項目を1レコードとして記録される。
製品種別410、工程420、ランク440は、図3の技能ランクテーブル122と同様である。判定方法430は、対応する製品種別410及び工程420について、対応するランク440を判定するための方法を規定している。また最小所要値450は、対応す
る判定方法にてランク440を認定するために必要とされる最低限の作業量を規定している。図4の例では、製品Aを製造するための工程Cについてランク440を判定する際に、実際に行った作業時間のみで認定することができ、ランク440が「2」と判定されるためには、最低限500時間の作業実績が必要であることが示されている。図4によれば、同様に、製品Cの工程Cについては、最低限20セットの作業実績があればランク440が「3」と認定されることになる。なお、判定方法430と最小所要値450は、製品種別410と工程420の内容等に応じて適宜に規定することができる。
作業者情報テーブル124
次に、作業者情報テーブル124について説明する。図5は、本実施形態における作業者情報テーブル124の一例を示す説明図である。
作業者情報テーブル124は、作業実績の補完に必要な作業者ごとの情報などを管理するためのテーブルである。図5の作業者情報テーブル124は、作業者ID510、作業者名520、及び勤続実績[カ月]530の項目が、これらの項目を1レコードとして記録される。作業者ID510、作業者名520は、図2の作業実績テーブル121等と同様である。勤続実績530は、対応する作業者が、分析対象である製造現場等で勤務した期間の実績値を示している。この作業者情報テーブル124は、作業実績補完装置100の運用開始時に補助記憶装置110に格納され、以後定期的に更新される。
パラメータマスタテーブル125
次に、パラメータマスタテーブル125について説明する。図6は、本実施形態におけるパラメータマスタテーブル125の一例を示す説明図である。
パラメータマスタテーブル125は、作業実績の補完処理に必要なパラメータを管理するためのテーブルである。図6に例示するパラメータマスタテーブル125には、製品種別610、工程620、ランク630、習熟期間640、目標精度650、及び最大試行回数660の項目が、これらの項目を1レコードとして記録される。製品種別610、工程620、ランク630は、図4の技能ランク定義テーブル123と同様である。習熟期間640は、製品種別610、工程620、ランク630ごとに、作業者が当該作業に習熟するのに必要とされる最低時間を、月数を単位として規定している。また目標精度650は、図16で後述する作業実績補完処理フローにおいて、製品種別610・工程620・分析用データを格納するデータベースの運用前に帳票等に記録されていたアナログデータを補完した上で算定されたランクと、対応する最新の技能ランクとの一致率(以下「正解率」)が何%以上であれば処理を終了するかの判定条件を規定している。さらに最大試行回数660は、前記正解率が目標精度650に達しない場合に作業実績補完処理を繰り返す試行回数の最大値を規定している。パラメータマスタテーブル125は、作業実績補完装置100の運用開始時に補助記憶装置110に格納される。
計算結果格納テーブル126
次に、計算結果格納テーブル126について説明する。図7は、本実施形態における計算結果格納テーブル126の一例を示す説明図である。
計算結果格納テーブル126は、図16で後述する作業実績補完処理フローの出力結果を格納するためのテーブルである。図7の計算結果格納テーブル126には、作業者ID710、作業者名715、製品種別720、工程725、判定方法730、補完値735、実績値740、最新ランク推奨値745、最新ランク750、及び正解判定755の項目が、これらの項目を1レコードとして記録される。作業者ID710、作業者名715、製品種別720、工程725、及び判定方法730は、図2の作業実績テーブル121、図4の技能ランク定義テーブル123と同様である。補完値735は、図16で後述す
る作業実績補完処理を通じて、分析用のデジタルデータ取得運用開始前に紙帳票等の形態で記録されていたアナログデータに基づいて運用開始前の作業実績を補完した上で算出した作業実績の算出値を示す。実績値740は、対応する作業者、製品種別、工程ごとに集計した作業実績の算出値を示す。最新ランク推奨値745は、前記作業実績の補完処理を行った上で算出された最新ランクを示す。最新ランク750は、作業実績補完処理を行うことなく決定された最新ランクを示す。正解判定755は、最新ランク推奨値745が最新ランク755と一致しているかを示し、一致していれば正解が、一致していなければ不正解が記録される。
計算結果パラメータ格納テーブル127
次に、計算結果パラメータ格納テーブル127について説明する。図8は、本実施形態における計算結果パラメータ格納テーブル127の一例を示す説明図である。
計算結果パラメータ格納テーブル127は、図16で後述する作業実績補完処理フロー中で用いられる補完式(1)のためのパラメータを格納するためのテーブルである。図8の計算結果パラメータ格納テーブル127には、パラメータID810、パラメータ名820、及び値830の項目が、これらの項目を1レコードとして記録される。各項目については、後述の作業実績補完処理フローに関連して説明する。
将来予測結果格納テーブル128
次に、将来予測結果格納テーブル128について説明する。図9は、本実施形態における将来予測結果格納テーブル128の一例を示す説明図である。
将来予測結果格納テーブル128は、図17に関して後述する将来実績予測処理フローの出力結果を格納するためのテーブルである。図9の将来予測結果格納テーブル128には、作業者ID910、作業者名915、製品種別920、工程925、判定方法930、現在ランク935、将来予測実績値940、将来予測ランク945、及び時期950の項目が、これらの項目を1レコードとして記録される。作業者ID910、作業者名915、製品種別920、工程925、及び判定方法930は、図2の作業実績テーブル121、図4の技能ランク定義テーブル123と同様である。現在ランク935は、対応する作業者、製品種別、工程について現に認定されているランクを示す。将来予測実績値940は、将来的に累積されると予定される作業実績を加味した将来の作業実績予測値である。将来予測ランク945は、作業実績予測値に基づいて算定されるランクの予測値を示す。時期950は、作業実績、ランクの将来予測時期を示す。
次に、作業実績補完装置100に各種データを入力するために使用されるデータ入力画面について説明する。
[データ入力画面]
技能ランク手入力画面1000
まず、技能ランク入力画面1000について説明する。図10は、本実施形態の作業実績補完装置100が出力する技能ランク手入力画面1000の一例を示す説明図である。
技能ランク手入力画面1000は、作業実績補完システム1の利用者による、帳票等の紙に記録されているデータなどの、データベースに登録されていない時期の、作業者・製品種別・工程別の技能ランクの入力を受け付けるために、例えば作業実績補完装置100の出力装置165によって表示される画面である。技能ランク手入力画面1000は、行追加ボタン1001、登録ボタン1002、及び閉じるボタン1003を含む。行追加ボタン1001が操作(例えばマウス又はタッチセンサを使用した押下)されると、後述する技能ランク入力用のテーブルに1行(1レコード)が追加される。登録ボタン1002
が操作されると、技能ランク手入力画面1000に入力された情報が図3の技能ランクテーブル122に登録される。閉じるボタン1003が操作されると、技能ランク手入力画面1000が閉じる。
また、技能ランク手入力画面1000には、技能ランク入力用のテーブルが表示される。図10の例では、このテーブルには、作業者名1010、製品種別1020、工程1030、技能ランク1040、及び判定年月日1050の技能ランクに関する項目が記録される。これらの項目は、図3の作業者名320、製品種別330、工程340、技能ランク350、判定年月日360に対応する。すなわち、図10の技能ランク手入力画面1000を参照した利用者が、入力装置160を操作して入力したそれぞれの項目が、それぞれ、技能ランクテーブル122の対応するフィールドに登録される。なお、技能ランク等が定型の帳票等に記載されている場合には、手入力に代えて帳票等のイメージスキャン及びテキストデータ化処理を行ってもよい。
技能ランク定義入力画面1100
次に、技能ランク定義入力画面1100について説明する。図11は、本実施形態の作業実績補完装置100が出力する技能ランク定義入力画面1100の一例を示す説明図である。
技能ランク定義入力画面1100は、作業実績補完システム1の利用者による製品種別・工程別の技能ランク定義の入力を受け付けるために、例えば作業実績補完装置100の出力装置165によって表示される画面である。技能ランク定義入力画面1100は、行追加ボタン1101、登録ボタン1102、及び閉じるボタン1103を含む。行追加ボタン1101が操作(例えばマウス又はタッチセンサを使用した押下)されると、後述する技能ランク定義入力用のテーブルに1行(1レコード)が追加される。登録ボタン1102が操作されると、技能ランク定義入力画面1100に入力された情報が図4の技能ランクテーブル123に登録される。閉じるボタン1103が操作されると、技能ランク定義入力画面1100が閉じる。
また、技能ランク定義入力画面1100には、技能ランク入力用のテーブルが表示される。図11の例では、このテーブルには、製品種別1110、工程1120、判定方法1130、ランク1140、及び最低限必要な値1150の技能ランクに関する項目が記録される。これらの項目は、図4の製品種別410、工程420、判定方法430、ランク440、及び最小所要値450に対応する。すなわち、図11の技能ランク定義入力画面1100を参照した利用者が、入力装置160を操作して入力したそれぞれの項目が、それぞれ、技能ランク定義テーブル123の対応するフィールドに登録される。
パラメータ入力画面1200
次に、パラメータ入力画面1200について説明する。図12は、本実施形態の作業実績補完装置100が出力するパラメータ入力画面1200の一例を示す説明図である。
パラメータ入力画面1200は、作業実績補完システム1の利用者による作業実績の補完に必要なパラメータの入力を受け付けるために、例えば作業実績補完装置100の出力装置165によって表示される画面である。パラメータ入力画面1200は、行追加ボタン1201、登録ボタン1202、及び閉じるボタン1203を含む。行追加ボタン1201が操作(例えばマウス又はタッチセンサを使用した押下)されると、後述するパラメータ入力用のテーブルに1行(1レコード)が追加される。登録ボタン1202が操作されると、パラメータ入力画面1200に入力された情報が図6のパラメータマスタテーブル125に登録される。閉じるボタン1203が操作されると、パラメータ入力画面1200が閉じる。
また、パラメータ入力画面1200には、パラメータ入力用のテーブルが表示される。図12の例では、このテーブルは、製品種別1210、工程1220、ランク1230、習熟期間1240、目標精度1250、及び最大試行回数1260のパラメータに関する項目を記録する。これらの項目は、図6の製品種別610、工程620、ランク630、習熟期間640、目標精度650、最大試行回数660に対応する。すなわち、図12のパラメータ入力画面1200を参照した利用者が、入力装置160を操作して入力したそれぞれの項目が、それぞれ、パラメータマスタテーブル125の対応するフィールドに登録される。
計算実行指示画面1300
次に、計算実行指示画面1300について説明する。図13は、本実施形態の作業実績補完装置100が出力する計算実行指示画面1300の一例を示す説明図である。
計算実行指示画面1300は、作業実績補完システム1の利用者による作業実績補完処理の実行指示や、将来の作業実績予測処理の実行指示の入力を受け付けるために、例えば作業実績補完装置100の出力装置165によって表示される画面である。図13の例では、計算実行指示画面1300は、補完値計算実行ボタン1301、将来予測計算実行ボタン1302、及び閉じるボタン1203を含む。補完値計算実行ボタン1301が操作(例えばマウス又はタッチセンサを使用した押下)されると、図16を参照して後述する作業実績補完処理フローが実行される。将来予測計算実行ボタン1302が操作されると、図17を参照して後述する将来実績予測処理フローが実行される。閉じるボタン1303が操作されると、計算実行指示画面1300が閉じる。
計算結果出力画面1400
次に、計算結果出力画面1400について説明する。図14は、本実施形態の作業実績補完装置100が出力する計算結果出力画面1400の一例を示す説明図である。
計算結果出力画面1400は、作業実績補完処理フローの処理結果を出力するために表示される画面であり、登録ボタン1401、及び閉じるボタン1402を備える。製品種別1410、工程1415、判定方法1420、及び正解率1425は作業実績補完処理フローの処理結果を一時的に表示する領域であり、作業実績補完システム1の利用者に処理結果のサマリを示すものである。登録ボタン1410が操作されると、作業者名1430、製品種別1435、工程1440、判定方法1445、補完値1450、実績値1455、最新ランク推奨値1460、最新ランク1465、及び正解判定1470の情報が、図7の計算結果格納テーブル126に登録される。閉じるボタン1402が操作されると、計算結果出力画面1400が閉じる。
将来予測結果出力画面1500
次に、将来予測結果出力画面1500について説明する。図15は、本実施形態の作業実績補完装置100が出力する将来予測結果出力画面1500の一例を示す説明図である。
将来予測結果出力画面1500は、将来実績予測処理フローの処理結果を出力するために表示される画面であり、印刷ボタン1501、及び閉じるボタン1502を備える。
印刷ボタン1501が操作されると、作業者名1510、製品種別1520、工程1530、判定方法1540、現在ランク1550、将来予測実績値1560、将来予測ランク1570、及び時期1580の情報が、出力装置165を介して印刷される。閉じるボタン1502が操作されると、将来予測結果出力画面1500が閉じる。
次に、本実施形態の作業実績補完装置100によって実行されるデータ処理について説明する。
[作業実績補完装置100によるデータ処理]
作業実績補完処理
まず、作業実績補完処理について説明する。図16は、本実施形態の作業実績補完装置100における作業実績補完プログラム141により実行されるデータ処理の一例を示すフローチャートである。
作業実績補完処理は、作業者・製品・工程別の作業実績を補完するために、プロセッサ150が作業実績補完プログラム141に従って実行する。
まず、プロセッサ150は、作業実績テーブル121、技能ランクテーブル122、技能ランク定義テーブル123、作業者情報テーブル124、パラメータマスタテーブル125を読み込む(S1600)。
プロセッサ150は、作業実績テーブル121のイレギュラーフラグ250が1のレコードを除外する(S1605)。これにより、処理対象のレコードから、技能ランク推定に適していないレコードを除外して技能ランク決定の精度を向上させることができる。
プロセッサ150は、製品種別・工程・技能ランクテーブル122の手動入力フラグ370の値が1の種類数だけS1610〜S1650を繰り返す(S1610)。
プロセッサ150は、当該のループで対象とする製品種別・工程・技能ランクに関する、S1605で抽出されたレコード、技能ランクテーブル122の手動入力フラグ370の値が1のレコード、作業者情報テーブル124のうち前記レコードに該当する作業者のレコード、技能ランク定義テーブル123、パラメータテーブル125を取得する(S1615)。
プロセッサ150は、後述する補完式(1)のw1、w2、w3を任意の方法で指定して、作業者ごとに、製品種別・工程別の補完すべき作業実績を計算する(S1620)。ここで作業実績とは、作業時間、作業製品数である。ただし、作業実績を示す指標として他の指標、例えば特定の製品、工程についての講習受講時間、訓練時間などを取り入れてもよい。
(補完する作業実績)= {(Lgpw1 + Lgpw2)÷2}*{(ey−fq)*w1+w2}+w3 ・・・(補完式1)
ここで、補完式(1)において、Lgpw1は、製品g、工程pにおける作業者wの技能ランクテーブル122の手動入力フラグ370の値が1であるレコードの技能ランクに関して、技能ランク定義テーブル123に規定されている最小所要値450の値である。例えば、製品A、工程pについてある作業者wのデータ取得運用前の技能ランク(すなわち、技能ランクテーブル122の手動入力フラグ370の値が1であるレコードの技能ランク)が2の場合、技能ランク定義テーブル123を参照して500時間となる。
またLgpw2は、製品g、工程pにおける作業者wの技能ランクテーブル122の手動入力フラグ370の値が1であるレコードの技能ランクの1つ上の技能ランクに関して、技能ランク定義テーブル123に規定されている最小所要値450の値である。ただし、技能ランクテーブル122の手動入力フラグ370の値が1であるレコードの技能ランクが、製品g、工程pに関して最高の技能ランクである場合には、当該の技能ランクに関
して、技能ランク定義テーブル123の最小所要値450の値である。
さらにeyは、当該作業者に関する作業者情報テーブル124に記録されている勤続実績530(単位は月)であり、fqは当該の製品種別・工程・技能ランクテーブル122の手動入力フラグ370の値が1であるレコードの技能ランクに関して、パラメータマスタテーブル125に規定されている習熟期間640である。補完式(1)により、補完すべき作業実績に、本来作業実績としてカウントすべきでない作業者の習熟期間が含まれるのを防止することができる。
続いてプロセッサ150は、作業者ごとに、S1605で抽出されたレコードにおける当該の製品種別・工程の作業時間270(単位は時間)を合計した値と、S1620で求めた補完すべき作業実績から、後述する補完式(2)で補完後の作業実績を計算し、技能ランク定義テーブル123を参照して、ランク推奨値を計算する。ここで作業実績とは、作業時間、作業製品数である(S1625)。
(補完後の作業実績)=(S1605で抽出されたレコードにおける当該の製品種別・工程の作業時間270を合計した値)+(S1620で求めた補完すべき作業実績)・・・(補完式2)
プロセッサ150は、S1625で求めたランク推奨値と、技能ランクテーブル122に格納された最新の技能ランクを比較して、正解率を計算する。正解率は後述する式(3)で計算する(S1630)。
(正解率)=(S1625で求めたランク推奨値と、技能ランクテーブル122に格納された最新の技能ランクが一致した件数)÷(S1625で求めたランク推奨値の総件数)・・・(式3)
プロセッサ150は、パラメータマスタテーブル125を参照し、当該の製品種別・工程・ランクに対する目標精度650の値を取得し、S1630の正解率が目標精度650以上であるかを判定し(S1635)、S1630の正解率が目標精度650未満の場合(S1635:No)、当該の試行回数が、パラメータマスタテーブル125の最大試行回数以下かを判定する(S1640)。
当該の試行回数が、パラメータマスタテーブル125に規定されている最大試行回数以下の場合(S1640:Yes)、補完式(1)のパラメータw1、w2、w3を変更してS1620に戻る。当該の試行回数が、パラメータマスタテーブル125に規定されている最大試行回数より大きい場合(S1640:No)、試行結果をメモリ155などに保存し、他のレコード(まだ補完処理がされていない製品種別・工程・技能ランクテーブル122の手動入力フラグ370の値が1のレコード)の試行を開始するためS1610に戻る。
S1630の正解率が目標精度650以上の場合(S1635:Yes)、プロセッサ150は試行結果をメモリ155などに保存し、他のレコード(まだ補完処理がされていない製品種別・工程・技能ランクテーブル122の手動入力フラグ370の値が1のレコード)の試行を開始するためS1610に戻る。製品種別・工程・技能ランクテーブル122の手動入力フラグ370の値が1の全レコードについて試行が終了するまでS1610〜S1650を繰り返す。
なお、S1620〜S1625の処理ステップは回帰的に計算してよい。この場合、パラメータマスタテーブル125に規定されている最大試行回数は交差検証回数と置き換えてよい。すなわち、S1620〜S1625の処理ステップは、補完式2によって算出される補完後の作業実績を、技能ランク定義テーブル123を参照して技能ランクに置き換
える関数f〔x〕を定義したとき、後述の式(4)で当該の製品種別・工程におけるある作業者の最新の技能ランクを目的変数としたときに、w1、w2、w3の回帰係数を求める問題とみなすことができる。w1、w2、w3を求める技法としては、公知のモンテカルロ法、単純な総当たり法などを用いることができる
(最新の技能ランク)=f〔(S1605で抽出されたレコードにおける当該の製品種別・工程の作業時間270を合計した値)+{(Lgpw1 + Lgpw2)÷2}*{(ey−fq)*w1+w2}+w3〕・・・(式4)
次いで、プロセッサ150は、製品種別・工程・技能ランクテーブル122の手動入力フラグ370の値が1の全レコードについて試行が終了した後、計算結果出力画面1400を出力し、登録ボタン1401が操作されたら、計算結果格納テーブル126に、作業者名1430、製品種別1435、工程1440、判定方法1445、補完値1450、実績値1455、最新ランク推奨値1460、最新ランク1465、正解判定1470の情報を登録すると同時に、計算結果パラメータ格納テーブル127に、補完式(1)のパラメータw1、w2、w3を登録する。これらのパラメータw1、w2、w3は、あらかじめ規定した技能ランクの正解率を満足するものであり、所定の技能ランク決定精度が保たれることになる。また、閉じるボタン1402が操作されたら計算結果出力画面1400を閉じる(S1655)。
以上の作業実績補完処理によって、デジタルデータ取得の運用が始まる前の作業実績などのデータを、帳票、査定書類等の形態でアナログ的に記録された、データ取得の運用が始まる前の作業実績に関する情報、作業実績を示唆する情報等に沿って補完し、職場管理者の技能ランク査定業務を効率化することなどが可能となる。
将来実績予測処理
次に、将来実績予測処理について説明する。図17は、本実施形態の作業実績補完装置100における将来実績予測プログラム142によるデータ処理の一例を示すフローチャートである。
将来実績予測処理は、作業者・製品・工程別の将来にわたる作業実績を予測するために、プロセッサ150が将来実績予測プログラム142に従って実行する。
まずプロセッサ150は、技能ランクテーブル122、技能ランク定義テーブル123、作業者情報テーブル124、パラメータマスタテーブル125、計算結果格納テーブル126、及び計算結果パラメータ格納テーブル127を読み込む(S1700)。
プロセッサ150は、読み込んだテーブルに記録されている製品種別・工程・技能ランクテーブル122の最新の技能ランクの全レコードについて、S1710〜S1740を繰り返す(S1710)。
まずプロセッサ150は、作業者ごとに、技能ランクテーブル122の最新の技能ランクに対して、補完式(1)を用いて、6か月後、12か月後などの作業実績を予測する(S1720)。予測にあたっては、製造現場における生産計画等に基づいて、各作業員についての、将来にわたっての担当予定業務を利用することができる。
プロセッサ150は、作業者ごとに、S1720で算出した値と、計算結果格納テーブル126の補完値735と、実績値740の3つの値を合計して、6か月後、12か月後などの技能ランクを予測する(S1730)。
プロセッサ150は、製品種別・工程・技能ランクテーブル122の最新の技能ランクの全レコードに対して計算が終了するまでS1710〜S1740を繰り返す。
次いで、プロセッサ150は、製品種別・工程・技能ランクテーブル122の最新の技能ランクの全レコードについて計算が終了したら、将来予測結果出力画面1500を出力する。将来予測結果出力画面1500の印刷ボタン1501を操作することにより、作業者名1510、製品種別1520、工程1530、判定方法1540、現在ランク1550、将来予測実績値1560、将来予測ランク1570、及び時期1580の情報を、出力装置165を用いて印刷することができる。また、閉じるボタン1502を操作されば将来予測結果出力画面1500を閉じる(S1750)。
以上の将来実績予測処理によって、各作業者の将来にわたる作業実績の遷移の仕方を推定することができる。将来実績予測処理の結果を利用すれば、各作業者について将来の教育計画などを効果的に立案することができる。また、各作業者の技能ランクを向上させることによって、将来的な生産性向上に繋げることが可能になる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明のより良い理解のために詳細に説明したのであり、必ずしも説明の全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によってハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによってソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、不揮発性半導体メモリ、ハードディスクドライブ、SSD(Solid State Drive)等の記憶デバイス、または、ICカード、SDカード、DVD等の計算機読み取り可能な非一時的データ記憶媒体に格納することができる。
また、制御線及び情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線及び情報線を示しているとは限らない。実際にはほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1:作業実績補完システム、100:作業実績補完装置、110:記憶装置、121:作業実績テーブル、122:技能ランクテーブル、123:技能ランク定義テーブル、124:作業者情報テーブル、125:パラメータマスタテーブル、126:計算結果格納テーブル、127:計算結果パラメータ格納テーブル、128:将来予測結果格納テーブル、141:作業実績補完処理プログラム、142:将来実績予測処理プログラム

Claims (10)

  1. プロセッサと、前記プロセッサに接続される記憶装置と、を有するデータ補完装置であって、
    前記記憶装置は、所定の分析対象物又は分析対象事象に関して取得された分析用のデジタルデータと、前記分析用のデジタルデータに対応するものとして存在している非デジタルデータと、前記非デジタルデータに基づいて補完用の前記デジタルデータを生成するために用いるパラメータ情報とを保持し、
    前記プロセッサは、
    前記非デジタルデータを、前記パラメータ情報を含む所定の演算処理によって補完用のデジタルデータを算出し、取得済みの前記デジタルデータを補完する、
    データ補完装置。
  2. 前記デジタルデータは、製造現場における、特定の作業工程に関する作業員の技能レベルを示す技能ランク情報であり、
    前記記憶装置は、前記デジタルデータとして取得されている作業実績情報と、前記パラメータ情報と、前記デジタルデータを補完するための、相異なる少なくとも2つの期間についての作業員の技能レベルを示す技能ランク情報、前記技能ランクを決定するための基準を規定している技能ランク定義情報、及び各前記作業者の勤続実績を示す作業者情報とを保持し、
    前記プロセッサは、
    前記デジタルデータである作業実績情報、前記技能ランク情報、前記技能ランク定義情報、前記作業者情報、及び前記パラメータ情報に基づいて、前記デジタルデータとして取得されていない前記作業実績情報を補完する、請求項1に記載のデータ補完装置。
  3. 前記デジタルデータとしての作業実績情報、前記技能ランク情報、前記技能ランク定義情報、前記作業者情報、前記パラメータ情報と、デジタルデータとして取得されていない作業実績の補完値、及び、補完時に算出した前記パラメータ情報に基づいて、各前記作業者についての将来の作業実績情報を予測する、請求項2に記載のデータ補完装置。
  4. 前記デジタルデータとして取得されている前記作業実績情報が、前記技能ランク情報の算出に利用するのに適当であるものと、適当でないものに区分されて前記記憶装置に保持されている、請求項1に記載のデータ補完装置。
  5. 前記作業実績情報の補完値は、非デジタルデータとして取得された前記技能ランク情報に基づいて推定された前記作業実績情報から、該当作業の習熟に要する習熟期間を控除するとともに、前記パラメータ情報により所定の補正を行って算出される、請求項2に記載のデータ補完装置。
  6. 前記プロセッサは、補完後の前記作業実績情報に基づいて決定した前記技能ランクと、前記デジタルデータとしての前記作業実績情報に基づいて決定された前記技能ランク情報とを比較し、特定の作業工程、特定の作業者についての両者の一致率である正解率が所定値以上であると判定した場合、当該作業工程、作業者について使用されたパラメータ情報を前記記憶装置に記録する、請求項2に記載のデータ補完装置。
  7. プロセッサと、前記プロセッサに接続される記憶装置とによって実行されるデータ補完方法であって、
    前記記憶装置は、所定の分析対象物又は分析対象事象に関して取得された分析用のデジタルデータと、前記分析用のデジタルデータに対応するものとして存在している非デジタルデータと、前記非デジタルデータに基づいて補完用の前記デジタルデータを生成するた
    めに用いるパラメータ情報とを保持し、
    前記プロセッサは、
    前記非デジタルデータを、前記パラメータ情報を含む所定の演算処理によって補完用のデジタルデータを算出し、取得済みの前記デジタルデータを補完する、
    データ補完方法。
  8. 前記デジタルデータは、製造現場における、特定の作業工程に関する作業員の技能レベルを示す技能ランク情報であり、
    前記記憶装置は、前記デジタルデータとして取得されている作業実績情報と、前記パラメータ情報と、前記デジタルデータを補完するための、相異なる少なくとも2つの期間についての作業員の技能レベルを示す技能ランク情報、前記技能ランクを決定するための基準を規定している技能ランク定義情報、及び各前記作業者の勤続実績を示す作業者情報とを保持し、
    前記プロセッサは、
    前記デジタルデータである作業実績情報、前記技能ランク情報、前記技能ランク定義情報、前記作業者情報、及び前記パラメータ情報に基づいて、前記デジタルデータとして取得されていない前記作業実績情報を補完する、請求項7に記載のデータ補完方法。
  9. 前記デジタルデータとしての作業実績情報、前記技能ランク情報、前記技能ランク定義情報、前記作業者情報、前記パラメータ情報と、デジタルデータとして取得されていない作業実績の補完値、及び、補完時に算出した前記パラメータ情報に基づいて、各前記作業者についての将来の作業実績情報を予測する、請求項8に記載のデータ補完方法。
  10. 前記デジタルデータとして取得されている前記作業実績情報が、前記技能ランク情報の算出に利用するのに適当であるものと、適当でないものに区分されて前記記憶装置に保持されている、請求項8に記載のデータ補完方法。
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