JP2021135090A - 車両用測位装置および車両用測位装置用のプログラム - Google Patents

車両用測位装置および車両用測位装置用のプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】衛星航法とセンサによる推測航法とで得た車両の位置等によりセンサの出力に応じた量の補正を行う技術において、センサからの情報と衛星航法による情報との時間ずれの悪影響を抑える。【解決手段】車両用測位装置は、センサ(11、13)の出力に応じた車両の移動距離および車両の方位変化量を計測し(14a、14b)、計測した移動距離および方位変化量に基づいて車両の位置および方位に関する量と、GNSS受信部(12)によって算出された車両の位置および方位に関する量とに基づいて、移動距離の計測誤差および方位変化量の計測誤差を算出し、車両が一定速度で走行しており且つ一定ヨーレートで走行していると推定される安定区間において、移動距離の計測誤差および方位変化量の計測誤差に基づいた補正を行う。【選択図】図1

Description

本発明は、車両用測位装置および車両用測位装置用のプログラムに関するものである。
特許文献1には、車載のセンサに基づいた推測航法によって得られる車両の位置等と衛星航法によって得られる車両の位置等により、推測航法における上記センサの出力に応じた量の補正を行う技術が開示されている。
特開平8−68654号公報
発明者の検討によれば、上記のような技術では、センサの出力に応じた情報と衛星航法によって取得する情報との時間ずれが生じてしまい、その時間ずれのために、補正の精度が悪化してしまうおそれがある。
本発明は上記点に鑑み、車載のセンサに基づいた推測航法による車両の位置等と衛星航法で得た車両の位置等により上記センサの出力に応じた量の補正を行う技術において、センサからの情報と衛星航法による情報との時間ずれの悪影響を抑えることを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、車両に搭載されたセンサ(11、13)の出力に応じた前記車両の移動距離および前記車両の方位変化量を計測する計測部(14a、14b)と、前記計測部が計測した前記移動距離および前記方位変化量に基づいて前記車両の位置に関する量と前記車両の方位に関する量とを推測する位置推測部(14d)と、衛星から信号を受信して前記信号に基づいて衛星航法で前記車両の位置に関する量と前記車両の方位に関する量とを算出するGNSS受信部(12)と、前記位置推測部によって推測された前記車両の位置および方位に関する量と、前記GNSS受信部によって算出された前記車両の位置および方位に関する量とに基づいて、前記移動距離の計測誤差および前記方位変化量の計測誤差を算出し、算出した計測誤差に基づいた補正を行う誤差補正部(14e)と、を備え、前記誤差補正部は、前記車両が一定速度で走行していると推定される安定区間を選び、選ばれた前記安定区間において前記移動距離の計測誤差および前記方位変化量の計測誤差に基づいた補正を行い、前記安定区間として選ばれなかった区間において前記移動距離の計測誤差および前記方位変化量の計測誤差に基づく補正を禁止する、車両用測位装置である。
上記目的を達成するための請求項10に記載の発明は、車両に搭載されたセンサ(11、13)の出力に応じた前記車両の移動距離および前記車両の方位変化量を計測する計測部(14a、14b)、前記計測部が計測した前記移動距離および前記方位変化量に基づいて前記車両の位置および方位に関する量を推測する位置推測部(14d)、衛星から信号を受信して前記信号に基づいて衛星航法で前記車両の位置および方位に関する量であるGNSS計測結果を算出するGNSS受信部(12)、前記位置推測部によって推測された前記車両の位置および方位に関する量と、前記GNSS受信部によって算出された前記車両の位置および方位に関する量とに基づいて、前記移動距離の計測誤差および前記方位変化量の計測誤差を算出し、算出した計測誤差に基づいた補正を行う誤差補正部(14e)として、車両用測位装置を機能させるプログラムであって、前記誤差補正部は、前記車両が一定速度で走行していると推定される安定区間を選び、選ばれた前記安定区間において前記移動距離の計測誤差および前記方位変化量の計測誤差に基づいた補正を行い、前記安定区間として選ばれなかった区間において前記移動距離の計測誤差および前記方位変化量の計測誤差に基づく補正を禁止する、プログラムである。
このように、車両が一定速度で走行していると推定される安定区間を走行しているときを選んで、移動距離の計測誤差および方位変化量の計測誤差に基づいた補正が行われる。
この安定区間では、車速の経時変化の量が少ない。したがって、安定区間を走行しているときを選んでセンサの出力に応じた量の補正が行われれば、時間ずれがあったとしても、その時間ずれに起因する各計測誤差の算出精度に対する悪影響を抑えることができる。なお、「一定速度」については、厳密な一定を意味するのではなく、実施形態に例示した通り、移動距離の計測誤差および方位変化量の計測誤差を算出することに問題の無い程度に緩い速度変化があるものも包含する。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
測位装置の構成図である。 GNSS受信部および処理部における信号の授受例を示すシーケンス図である。 遅延部によってメモリに記録される複数のセンサレコードの構成図である。 誤差補正部が実行する処理のフローチャートである。 GNSS計測結果に合ったセンサレコードを抽出する処理のフローチャートである。 車両のカーブ進入時の場面の例を示す図である。 車両のカーブ進入時のセンサレコードとGNSS計測結果の経時変化の例を示すグラフである。 車速の経時変化の例を示すグラフである。 方位の経時変化の例を示すグラフである。
以下、実施形態について説明する。本実施形態に係る図1の測位装置1は車両に搭載され、車両の絶対位置(例えば緯度と経度)、絶対方位(例えば子午線を基準とする方位)、車速等を測位結果として算出する車両用測位装置である。測位装置1は、車両用ナビゲーション装置であって、算出した測位結果を用いて目的地までの推奨経路を案内してもよい。あるいは、測位装置1は、各種車載センサの出力に応じて車両の操舵、走行駆動力制御、制動制御等を自動的に行う自動運転装置等に測位結果を出力してもよい。あるいは、測位装置1は、不図示の無線通信装置を用いて自車両の外部の通信装置(例えば、他車両の通信装置、建物に設置されるサーバ)に測位結果を出力してもよい。
測位装置1は、車速センサ11、GNSS受信部12、ジャイロセンサ13、処理部14を有する。車速センサ11は、車両の車輪の回転に同期したパルス信号を出力する車輪速センサである。
GNSS受信部12は、不図示の複数の航法衛星から信号を受信して当該信号に基づいて衛星航法で車両の絶対位置、絶対方位、車速、時刻を算出してそれらの情報をGNSS計測結果として繰り返し出力する装置である。
より具体的には、GNSS受信部12は、所定の通信線を介してGNSS計測結果を繰り返し処理部14に出力する。またGNSS受信部12は、上記通信線とは異なる通信線を介して1PPS信号というタイミング信号を、処理部14に出力する。このタイミング信号は、1秒周期で出力されるパルス信号である。図2に、GNSS受信部12が出力する信号のタイミングを示す。図2においては、タイミング信号sp1、sp2が、1秒周期で時刻tp1、tp2に出力されている。
GNSS受信部12は、このタイミング信号の出力タイミングに基づいたタイミングで、絶対位置、絶対方位、車速、時刻を算出してGNSS計測結果を出力する。具体的には、GNSS受信部12は、タイミング信号sp1、sp2を出力したタイミングにおいて航法衛星から信号を受信し、受信した信号に基づいて車両の絶対位置、絶対方位、車速、時刻を算出し、算出結果を含むGNSS計測結果sg1、sg2を出力する。GNSS受信部12は、当該信号を受信してからGNSS計測結果を出力するまでに、当該信号と所定の擬似ランダムノイズとの相関演算を行い、その相関演算の結果から疑似距離を算出し、それら疑似距離に基づいてGNSS計測結果sg1、sg2を算出する。擬似ランダムノイズとしては、例えばGPSで用いられるC/Aコードがある。
このように、タイミング信号sp1、sp2を出力したタイミングと、GNSS計測結果sg1、sg2の計測開始タイミングとは、一致する。したがって、タイミング信号sp1、sp2から、そのタイミング信号の出力の後最初に算出されるGNSS計測結果sg1、sg2の計測開始タイミングが特定できる。
またGNSS受信部12は、タイミング信号を出力したタイミングから時間Txだけ遅れた時刻tphにおいて航法衛星から信号を受信し、その信号に基づいて車両の絶対位置、絶対方位、車速、時刻を算出し、算出結果を含むGNSS計測結果sghを出力する。ここで、時間Txは、500ミリ秒である。時間Txは、周期Tmよりも長いが、そうでない例を排除するわけではない。
このように、タイミング信号sp1を出力してから時間Txだけ経過したタイミングである時刻tphと、GNSS計測結果sghの計測開始タイミングとは、一致する。したがって、タイミング信号sp1から、そのタイミング信号の出力の後2番目に算出されるGNSS計測結果sghの計測開始タイミングが特定できる。タイミング信号sp2についても同様である。
このように、GNSS受信部12は、タイミング信号を出力したときと、タイミング信号の出力から時間Txだけ経過したときに、絶対方位、車速、時刻を算出し始め、算出が終わると、算出結果を含むGNSS計測結果を出力する。時間Txはタイミング信号の出力周期の1/2である。すなわち、GNSS受信部12は時間Txの周期で繰り返しGNSS計測結果を出力する。すなわち、GNSS受信部12は、タイミング信号が出力される毎にGNSS計測結果を2回出力する。
ただし、GNSS受信部12が航法衛星から信号を受信してから、その信号に基づいて絶対位置、絶対方位、車速、時刻を算出し終わるまでには、ある程度の時間がかかる。このため、タイミング信号の出力時刻tp1、tp2に対して、その直後のGNSS計測結果sg1、sg2の出力時刻tg1、tg2は、遅れ時間Tdだけ遅れる。また、タイミング信号の出力タイミングから時間Txが経過したタイミングである時刻tphに対して、その直後のGNSS計測結果sghの出力時刻tghは、遅れ時間Tdだけ遅れる。この遅れ時間Tdは、GNSS受信部12の性能に応じて異なり、また、同じGNSS受信部12においても状況に応じて変動する。このように、遅れ時間Tdは一定ではないが、例えば約100ミリ秒であってもよい。
タイミング信号sp1、sp2に応じて出力されるGNSS計測結果sg1、sg2は、タイミング信号sp1、sp2が出力された時刻の現実の車両の走行状態を表すものである。GNSS計測結果sghは、最後のタイミング信号sp1が出力された時刻から時間Tx後の時刻の現実の車両の走行状態を表すものである。したがって、処理部14は、遅れ時間Td分だけ過去の情報をGNSS受信部12から取得していることになる。
なお、GNSS計測結果に含まれる時刻は、GNSS受信部12に搭載される不図示の発振子によって生成されるクロックに基づいて決まる時刻である。この時刻の情報は、航法衛星に搭載される原子時計の時刻情報に基づいて補正されているので、精度の高い情報である。
このGNSS受信部12において使用される航法衛星は、例えば、複数のGPS衛星であっても、複数のGLONASS衛星であっても、複数のGalieo衛星であってもよいし、複数の準天頂衛星であってもよい。GNSS受信部12が絶対位置、絶対方位、車速に関する量を算出するための測位方法としては、単独測位でも相対測位でもよい。
ジャイロセンサ13は、車両のヨーレートに応じた信号を出力する。処理部14は、CPU、RAM、ROM、フラッシュメモリ等を有する装置であり、例えば、マイクロコンピュータを備えたECUである。RAM、ROM、フラッシュメモリの各々は、非遷移的実体的記憶媒体である。CPUがROMまたはフラッシュメモリに記録されたプログラムを実行し、その際にRAMを作業領域として使用することで、処理部14の後述する処理が実現する。処理部14は、その処理に特化された回路構成を有する装置であってもよい。
処理部14は、図1に示すように、移動距離計測部14a、方位変化量計測部14b、相対軌跡演算部14c、絶対位置推測部14d、誤差補正部14e、遅延部14fを有する。処理部14は、上述のプログラムを実行することで、移動距離計測部14a、方位変化量計測部14b、相対軌跡演算部14c、絶対位置推測部14d、誤差補正部14e、遅延部14fとして機能する。あるいは、処理部14は、移動距離計測部14a、方位変化量計測部14b、相対軌跡演算部14c、絶対位置推測部14d、誤差補正部14e、遅延部14fに1対1に対応する複数の回路モジュールを備えていてもよい。
以下、移動距離計測部14a、方位変化量計測部14b、相対軌跡演算部14c、絶対位置推測部14d、および誤差補正部14eの機能について、個々に説明する。
移動距離計測部14aは、繰り返し、所定の周期Tm毎に、その周期内において車速センサ11から出力されたパルスの数に距離係数を乗じた値を、移動距離として算出して出力する。この移動距離は、車速センサ11の出力に応じた量である。後述する通り、この距離係数は誤差補正部14eによって繰り返し補正される。なお、移動距離計測部14aは、出力する移動距離と共に、その移動距離の出力時刻の情報も出力する。Tmは、例えば25ミリ秒であってもよいが、これに限られない。
方位変化量計測部14bは、ジャイロセンサ13から出力された信号に基づいて、車両の方位変化量を繰り返し算出する。具体的には、方位変化量計測部14bは、移動距離計測部14aと同期した周期Tm毎に、ジャイロセンサ13から出力された信号が示すヨーレートに周期Tmを乗算し、更に、オフセット補正量に周期Tmを乗じた値を乗算する。すなわち、方位変化量を以下の式で算出する。
方位変化量=ヨーレート×Tm−オフセット補正量×Tm
そして方位変化量計測部14bは、所定の周期Tm毎に、算出した方位変化量を出力する。この方位変化量は、ジャイロセンサ13の出力に応じた量である。後述する通り、このオフセット補正量は誤差補正部14eによって繰り返し補正される。なお、方位変化量計測部14bは、出力する方位変化量と共に、その方位変化量の出力時刻の情報も出力する。
相対軌跡演算部14cは、移動距離計測部14aから出力された最新の移動距離と方位変化量計測部14bから出力された最新の方位変化量に基づいて、車両の相対軌跡および車速を周期Tm毎に算出して出力する。
具体的には相対軌跡演算部14cはまず、車両の進行方向の相対方位を更新する。具体的には、最新の方位変化量を現在の相対方位に加算することで、最新の相対方位を算出して出力する。相対方位は、車両のローカル座標系における相対方位である。
次に相対軌跡演算部14cは、最新の相対方位と最新の移動距離に基づいて、車両の相対位置を更新する。具体的には、現在の相対位置から当該最新の相対方位の方向に当該移動距離だけ移動した位置を、最新の相対位置として出力する。相対方位は、車両のローカル座標系における相対位置である。
上述のように出力された相対方位および相対位置が、相対軌跡に相当する。そして相対軌跡演算部14cは、最新の移動距離を周期Tmで除算した値を車速として出力する。なお、相対軌跡演算部14cは、出力する車速と共に、時刻情報も出力する。この時刻情報は、当該車速の算出のために用いた移動距離と共に移動距離計測部14aから出力された出力時刻と同じ時刻を示す。
絶対位置推測部14dは、移動距離計測部14aから出力された最新の移動距離と方位変化量計測部14bから出力された最新の方位変化量に基づいて、車両の絶対方位および絶対位置を周期Tm毎に算出して出力する。
具体的にはまず、絶対位置推測部14dは、車両の進行方向の絶対方位を更新する。具体的には、最新の方位変化量を現在の絶対方位に加算することで、最新の絶対方位を算出して出力する。なお、加算先の現在の絶対方位は、後述する誤差補正部14eによる補正があった場合はその補正後の絶対方位である。
次に絶対位置推測部14dは、最新の絶対方位と最新の移動距離に基づいて、車両の絶対位置を更新する。具体的には、現在の絶対位置から当該最新の絶対方位の方向に当該移動距離だけ移動した位置を、最新の絶対位置として出力する。なお、加算先の現在の絶対位置は、後述する誤差補正部14eによる補正があった場合はその補正後の絶対位置である。
なお、絶対位置推測部14dは、出力する絶対位置、絶対方位と共に、時刻情報も出力する。この時刻情報は、当該絶対位置、絶対方位の算出のために用いた移動距離、方位変化量と共に移動距離計測部14a、方位変化量計測部14bから出力された出力時刻と同じ時刻を示す。
相対軌跡演算部14c、絶対位置推測部14dにおいて出力される時刻情報は、処理部14が有する不図示の発振子によって生成されるクロックに基づいて決まる時刻を示す。以下、処理部14が有する不図示の発振子によって生成されるクロックに基づいて決まる時刻を、処理部内ローカル時刻という。
遅延部14fは、上述の周期Tm毎に、相対軌跡演算部14cと絶対位置推測部14dから同タイミングで出力された情報に基づいて、1つのセンサレコードを、処理部14の記憶媒体(例えばRAM)に追加記録する。
このセンサレコードには、時刻情報、絶対位置、絶対方位、車速が含まれる。この車速は、相対軌跡演算部14cから出力されたものである。この絶対位置およびこの絶対方位は、当該車速と同タイミングで絶対位置推測部14dから出力された情報である。
この時刻情報は、相対軌跡演算部14cから出力された時刻情報が用いられても、同タイミングで絶対位置推測部14dから出力された時刻情報が用いられてもよい。なぜなら、それらは同じ時刻を示しているからである。また、仮にそれら2つの時刻情報が異なっていたとしても、その違いは、上述したGNSS計測結果の出力の遅れ時間Tdに比べて遙かに小さいので、どちらがセンサレコードに含まれても問題ない。そしてこの時刻情報は、このセンサレコードの算出に用いられた車速センサ11、ジャイロセンサ13の出力の時刻と実質的に同じである。
このようにして、図2に示すように、周期Tm毎にセンサレコードsrが記憶媒体に追加記録されることで、当該記憶媒体には、図3に示すように、最新のものから1周期ずつ遡った複数周期分のセンサレコードが保存された状態になる。保存されるセンサレコードの最大数(例えば10個)が決められていてもよい。その場合は、遅延部14fは、既に最大数のセンサレコードが記憶媒体に保存されているときに新たにセンサレコードを記録する際、現在記録されている複数個のセンサレコードのうち最も古いものを削除する。
なお、遅延部14fがセンサレコードを記録する時刻は、そのセンサレコードに含まれる時刻情報の時刻に対して、殆ど遅れない。後者の時刻に対する前者の時刻の遅れ時間は、上述のGNSS計測結果の遅れ時間Tdに比べて十分小さく、例えば5ミリ秒以下である。これは、相対軌跡演算部14c、絶対位置推測部14dにおいて車速、絶対位置、絶対方位が算出されるために要する時間が、GNSS受信部12でGNSS計測結果が算出されるために要する時間よりも、十分短いからである。また、センサレコードが記録される周期Tmは、上述の遅れ時間Tdよりも小さいが、遅れ時間Tdと同程度であってもよいし、遅れ時間Tdの2倍程度であってもよい。
誤差補正部14eは、遅延部14fによってセンサレコードとして記録された車速、絶対位置、絶対方位、および、GNSS受信部12が出力した絶対位置、絶対方位、車速に基づいて、誤差および補正量を周期Tm毎に算出する。具体的には、移動距離計測部14aが用いる上述の距離係数の誤差、方位変化量計測部14bが用いる上述のオフセット補正量の誤差、絶対位置推測部14dが出力する上述の絶対位置の補正量、絶対方位の補正量を、算出する。距離係数の誤差は移動距離の計測誤差であり、オフセット補正量は方位変化量の計測誤差である。
誤差補正部14eは、これらの量を算出するために、ルースカップリングのカルマンフィルタを用いる。このカルマンフィルタにおいては、観測過程における観測値として、観測値A、K、Y、Xが採用される。
観測値Aは、絶対位置推測部14dで算出され出力された絶対方位とGNSS受信部12で算出され出力された車両の絶対方位との差である。
観測値Kは、相対軌跡演算部14cで算出され出力された車速とGNSS受信部12で算出され出力された車速との差から求まる距離係数誤差である。具体的には、相対軌跡演算部14cで算出され出力された車速をVd、GNSS受信部12で算出され出力された車速をVsとすると、距離係数誤差は(Vd−Vs)/Vdと表される。
観測値Yは、絶対位置推測部14dで算出され出力された車両の絶対位置のY成分とGNSS受信部12で算出され出力された車両の位置のY成分との差である。観測値Xは、絶対位置推測部14dで算出され出力された車両の絶対位置のX成分とGNSS受信部12で算出され出力された車両の位置のX成分との差である。ここで、X成分、Y成分は、鉛直方向に直交する面内において互いに直交する方向の成分である。例えば、X成分は北方(すなわち緯度変化方向)の成分であり、Y成分は東方(すなわち経度変化方向)の成分である。
誤差補正部14eは、観測値A、K、Y、Xを、相対軌跡演算部14c、絶対位置推測部14dから得られた車速、絶対位置、絶対方位と、GNSS受信部12から得られた車速、絶対位置、絶対方位とに基づいて、算出する。そして、算出した観測値A、K、Y、Xをカルマンフィルタに入力する。
そして、このカルマンフィルタにおいて算出される状態量は、距離係数の誤差、オフセット補正量の誤差、絶対位置の補正量、絶対方位の補正量である。このカルマンフィルタの詳細については説明を省略する。例えば、特許文献1と同じカルマンフィルタが用いられてもよい。
更に誤差補正部14eは、上述のようにカルマンフィルタを用いて算出した状態量に基づいて、車速センサ11、ジャイロセンサ13の出力に応じた量の補正を行い、絶対位置、絶対方位の補正を行う。
以上のような処理を行うために、誤差補正部14eは図4に示す処理を行う。以下、この図4の処理について、図2の事例に沿って説明する。
[時刻tg1まで]
図4の処理において誤差補正部14eは、まずステップ100で、フラグFLをゼロに初期化する。続いてステップ101で、GNSS受信部12からタイミング情報を新たに受信したか否かを判定し、新たに受信していなければステップ105に進む。ステップ105では、衛星航法による測位が新たに行われたか否か、すなわち、GNSS計測結果を新たに受信したか否かを判定し、新たに受信していないと判定すればステップ101に戻る。したがって、タイミング信号もGNSS計測結果も受信しない間は、誤差補正部14eは、ステップ101、105のループで否定判定を繰り返す。
誤差補正部14eは、ステップ101、105のループ中において、時刻tp1にタイミング信号sp1を受信した場合、ステップ101でタイミング信号を受信したと判定し、ステップ102に進む。ステップ102では、フラグFLの値を1に設定する。続くステップ103では、当該タイミング信号sp1の受信時刻である時刻tp1を処理部14の記憶媒体(例えばRAM)に記録する。ここで記録される時刻は、処理部内ローカル時刻である。ステップ103の後、誤差補正部14eはステップ105に進む。
このようにタイミング信号sp1を受信した後、誤差補正部14eは、再度ステップ101、105のループを繰り返す。そして、時刻tg1において、GNSS計測結果sg1を受信すると、ステップ105で、GNSS計測結果を新たに受信したと判定し、ステップ110に進む。
続いてステップ110で、誤差補正部14eは、最新のGNSS計測結果sg1とタイミングが合うセンサレコードを、記憶媒体に記録されている複数のセンサレコード中から抽出する。このために、誤差補正部14eは、図5に示す処理を行う。
図5の処理において誤差補正部14eは、まずステップ111で、フラグFLが1であるか否かを判定する。フラグFLが1であるということは、新たに受信したGNSS計測結果sg1は、タイミング信号sp1の出力タイミングにおいて受信された信号に基づいて算出されたものであることを、示している。本事例では、誤差補正部14eは、フラグFLの値が1であることに基づいて、ステップ112に進む。
ステップ112では、記録されている受信時刻である時刻tp1に最も合致するセンサレコードを、記憶媒体中の複数のセンサレコードから抽出する。受信時刻に最も合致するセンサレコードは、受信時刻に最も近い時刻が時刻情報として含まれているセンサレコードである。
なお、このようにして抽出されたセンサレコードは、GNSS計測結果sg1の出力時刻tg1に最も合致するセンサレコードよりも、古い。前者のセンサレコードに含まれる時刻が、後者のセンサレコードに含まれる時刻よりも、過去の時刻だからである。つまり、抽出されたセンサレコードは、最新のセンサレコードよりも過去のセンサレコードである。
このように誤差補正部14eは、タイミング信号sp1に基づいて、古いセンサレコード中の時刻の方が、最新のセンサレコード中の時刻よりも、GNSS計測結果sg1の計測開始タイミングに近くなるよう、古いセンサレコードを抽出する。このように、GNSS計測結果sg1の計測開始タイミングを特定できるタイミング信号sp1に基づいて、抽出対象のセンサレコードを選ぶことで、センサレコードを適切に抽出することができる。ステップ112の後、図5の処理が終了し、誤差補正部14eは図4のステップ115に進む。
ステップ115では、誤差補正部14eは、最新のGNSS計測結果sg1と、直前のステップ112で抽出した過去のセンサレコードに基づいて、上述の観測値A、K、Y、Xを算出し、それら観測値を上述のカルマンフィルタに入力する。
このように、最新のGNSS計測結果sg1と過去のセンサレコードに基づいた量をカルマンフィルタに入力することの意義について説明する。上述の通り、最新のGNSS計測結果の方が、最新のセンサレコードよりも遅れている。すなわち、図6に例示するように、最新のGNSS計測結果が反映する車両の状態は、センサレコードが反映する車両の状態X1よりも過去の状態X2である。図6の例では、車両がカーブに進入しており、状態X1と状態X2とでは車両の位置も方位も大きく異なってしまう。
より具体的には、図7に示すように、最新のセンサレコードsrは、車両が既にコーナーに入った後の時刻T2の状態X2を反映しているのに対し、最新のGNSS計測結果は、車両がまだコーナーに入っていない時刻T1の状態X1を反映している。このように、最新のGNSS計測結果が最新のセンサレコードに対して遅れ時間Tdだけ遅れているので、最新のGNSS計測結果と最新のセンサレコードとを一緒にカルマンフィルタに入力すると、誤補正の可能性が高くなる。
これに対し、本実施形態では、上述の通り、最新のGNSS計測結果sg1と、最新よりも古いセンサレコードに基づいた量がカルマンフィルタに入力される。そして、当該古いセンサレコード中の時刻の方が、最新のセンサレコード中の時刻よりも、最新のGNSS計測結果を前記GNSS受信部が計測し始めた時刻に、近い。したがって、カルマンフィルタにおいて、センサレコードに対するGNSS計測結果の遅れを低減することができる。
続いてステップ120〜145で誤差補正部14eは、上述のように観測値A、K、Y、Xが入力された結果カルマンフィルタの最新の出力値として得られる状態量を用いて、推測航法の算出過程に対する補正を行う。ステップ120〜145の処理内容については、後に詳述する。
[時刻tg1から時刻tghまで]
ステップ120〜145の後、誤差補正部14eはステップ100に戻ってフラグFLをゼロに初期化する。その後、時刻tghの直前までは、タイミング信号もGNSS計測結果も受信しないので、ステップ110、105のループを繰り返す。
誤差補正部14eは、ステップ101、105のループ中において、時刻tghにGNSS計測結果sghを受信した場合、ステップ105で、GNSS計測結果を新たに受信したと判定し、ステップ110に進む。
続いてステップ110で、誤差補正部14eは、最新のGNSS計測結果sghとタイミングが合うセンサレコードを、記憶媒体に記録されている複数のセンサレコード中から抽出する。このために、誤差補正部14eは、図5に示す処理を行う。
図5の処理において誤差補正部14eは、まずステップ111で、フラグFLが1であるか否かを判定する。フラグFLが1でないということは、新たに受信したGNSS計測結果sghは、タイミング信号の出力タイミングにおいて受信された信号に基づいて算出されたものでないことを、示している。本事例では、誤差補正部14eは、フラグFLの値が0であることに基づいて、ステップ114に進む。
ステップ114では、記録されている受信時刻であるtp1に時間Txを加算した時刻に最も合致するセンサレコードを、記憶媒体中の複数のセンサレコードから抽出する。上述の通り時間Txは、GNSS計測結果が出力される周期である。処理部14の記憶媒体(例えばフラッシュメモリ、ROM等の不揮発性記憶媒体)には、この時間Txの情報があらかじめ記録されており、誤差補正部14eは、この記録されている時間Txを用いて、時刻tp1に加算する。
この場面では、1回目に出力されたGNSS計測結果sg1の計測開始タイミングである時刻tg1がタイミング信号によって特定され、2回目に出力されたGNSS計測結果sghが最新のGNSS計測結果である。このような場面で、誤差補正部14eは、1回目に出力されたGNSS計測結果sg1の計測開始タイミングである時刻tg1に、所定の時間Txを加算した時刻tphを、2回目に出力されたGNSS計測結果sghの計測開始タイミングとする。このようにすることで、タイミング信号と同時に航法衛星から受信した信号に基づくGNSS計測結果でなくても、そのGNSS計測結果がどの時刻の現実の車両の状態を示すものかを特定できる。
なお、このようにして抽出されたセンサレコードは、GNSS計測結果sghの出力時刻tghに最も合致するセンサレコードよりも、古い時刻情報を有する。つまり、抽出されたセンサレコードは、最新のセンサレコードよりも過去のセンサレコードである。
このように誤差補正部14eは、タイミング信号sp1に基づいて、古いセンサレコード中の時刻の方が、最新のセンサレコード中の時刻よりも、GNSS計測結果sghの計測開始タイミングに近くなるよう、古いセンサレコードを抽出する。このように、GNSS計測結果sghの計測開始タイミングを特定できるタイミング信号sp1に基づいて、抽出対象のセンサレコードを選ぶことで、センサレコードを適切に抽出することができる。ステップ114の後、図5の処理が終了し、誤差補正部14eは図4のステップ115に進む。
ステップ115では、誤差補正部14eは、最新のGNSS計測結果sghと、直前のステップ112で抽出した過去のセンサレコードに基づいて、上述の観測値A、K、Y、Xを算出し、それら観測値を上述のカルマンフィルタに入力する。このとき、当該古いセンサレコード中の時刻の方が、最新のセンサレコード中の時刻よりも、最新のGNSS計測結果を前記GNSS受信部が計測し始めた時刻に、近い。したがって、カルマンフィルタにおいて、センサレコードに対するGNSS計測結果の遅れを低減または解消することができる。
続いてステップ120〜145で誤差補正部14eは、上述のように観測値A、K、Y、Xが入力された結果カルマンフィルタの最新の出力値として得られる状態量を用いて、推測航法の算出過程に対する補正を行う。
[時刻tghから時刻tg2まで]
ステップ120〜145の後、誤差補正部14eはステップ100に戻ってフラグFLをゼロに初期化する。その後、時刻tp2の直前までは、タイミング信号もGNSS計測結果も受信しないので、ステップ110、105のループを繰り返す。時刻tp2から時刻tg2までの誤差補正部14eの作動は、時刻tp1から時刻tg1までと同じである。ただし、タイミング信号sp1、GNSS計測結果sg1、時刻tp1、時刻tg1がタイミング信号sp2、GNSS計測結果sg2、時刻tp2、時刻tg2に置き換わる。これにより、時刻tp1から時刻tg1までと同等の効果を得ることができる。
[ステップ120以降の詳細]
ここで、ステップ120〜145の処理の詳細について説明する。ステップ120で誤差補正部14eは、上述のように観測値A、K、Y、Xが入力された結果カルマンフィルタの最新の出力値として得られる状態量を取得する。取得される状態量は、上述の通り、距離係数の誤差、オフセット補正量の誤差、および絶対位置推測部14dが出力する絶対位置、絶対方位の各々の補正量である。
更に誤差補正部14eは、取得した状態量のうち、絶対位置推測部14dが出力する絶対位置、絶対方位の各々の補正量に基づいて、絶対位置推測部14dが出力した絶対位置および絶対方位を補正する。このようなステップ120の処理が繰り返されることで、GNSS計測結果に基づいて、絶対位置推測部14dが出力する絶対位置および絶対方位が逐次補正される。
なお、補正対象である絶対位置および絶対方位は、図1に示すように、相対軌跡演算部14c、絶対位置推測部14dから出力された最新の絶対位置および絶対方位である。このように補正された絶対位置および絶対方位を含むセンサレコードが、遅延部14fによって、最新のセンサレコードとして記憶媒体に記録される。これに対し、当該補正対象の補正量をカルマンフィルタで算出するために誤差補正部14eが用いたのは、それより古いセンサレコードである。
つまり、過去の時点に相対軌跡演算部14c、絶対位置推測部14dで算出されたセンサレコードに基づいて算出した補正量が、その過去の時点よりも後に相対軌跡演算部14c、絶対位置推測部14dで算出された絶対位置および絶対方位に適用される。
このようにするのではなく、過去の時点に相対軌跡演算部14c、絶対位置推測部14dで算出されたセンサレコードに基づいて算出した補正量が、その過去の時点で算出された絶対位置および絶対方位に適用されてもよい。しかしこの場合、補正された絶対位置および絶対方位が、リアルタイムで出力されるのではなく、遅れて出力されてしまうことになる。
これに対し、本実施形態の誤差補正部14eは、最新ではなくそれより古いセンサレコードを用いて算出した補正量を、最新の絶対位置および絶対方位に適用する。これにより、補正を待つために絶対位置および絶対方位の出力が遅れてしまう可能性が低減される。すなわち、補正された絶対位置および絶対方位の出力の遅れを低減することができる。
しかも、絶対位置および絶対方位に対する補正量は、使用するセンサレコードを最新よりも遅らせた程度の時間ずれがあっても、値が大きく変動する可能性は低い。これにより、誤差補正部14eは、現実における車両の同タイミングの量に基づくGNSS計測結果とセンサレコードを用いて補正量を算出できると共に、補正後の絶対位置および絶対方位の出力の遅れが低減される。
続いてステップ125で誤差補正部14eは、移動距離計測部14aから出力された複数時点における移動距離に基づいて、車両の加速度を算出する。例えば、移動距離計測部14aから最後に出力された移動距離と、その1つ前の回に出力された移動距離との差を上述の周期Tmの自乗で除算した値を、車両の加速度とする。この加速度は、車両の進行方向における加速度である。
更にステップ125で誤差補正部14eは、算出した加速度の絶対値が所定の第1定速閾値P1以下であるか否かを判定する。そして、第1定速閾値P1以下であると判定した場合はステップ145をバイパスしてステップ105に戻り、第1定速閾値P1以下でない(すなわち第1定速閾値P1より大きい)と判定した場合はステップ130に進む。ここで、第1定速閾値P1は、車両が一定速度で走行しているか否かを推定するための正の閾値である。第1定速閾値P1は例えば0.05Gであるが、これに限定されない。
ステップ130で誤差補正部14eは、GNSS受信部12から出力された複数時点におけるGNSS計測結果に基づいて、車両の加速度を算出する。
例えば、GNSS受信部12から最後に出力されたGNSS計測結果中の車速、時刻をそれぞれV1、T1とし、その1つ前の回に出力されたGNSS計測結果中の車速、時刻をそれぞれV0、T0とする。この場合、誤差補正部14eは、(V1−V0)/(T1−T0)を車両の加速度として算出する。この加速度は、車両の進行方向における加速度である。
更にステップ130で誤差補正部14eは、算出した加速度の絶対値が所定の第2定速閾値P2以下であるか否かを判定する。そして、第2定速閾値P2以下であると判定した場合はステップ145をバイパスしてステップ105に戻り、第2定速閾値P2以下でない(すなわち第2定速閾値P2より大きい)と判定した場合はステップ135に進む。ここで、第2定速閾値P2は、車両が一定速度で走行していることを推定するための正の閾値である。第2定速閾値P2は例えば0.05Gであるが、これに限定されない。第2定速閾値P2は第1定速閾値P1と同じであってもよいし異なっていてもよい。
このように、誤差補正部14eは、車速センサ11の出力に基づく加速度の絶対値が定速閾値P1以下であり、かつ、GNSS受信部12の出力に基づく加速度の絶対値が定速閾値P2以下である場合を選んで、ステップ135に進む。そして、それ以外の場合はステップ145をバイパスする。
続いてステップ135で誤差補正部14eは、方位変化量計測部14bから出力された方位変化量に基づいて、車両のヨーレートを算出する。例えば、方位変化量計測部14bから最後に出力された方位変化量を上述の周期Tmの自乗で除算した値を、車両のヨーレートとする。
更にステップ135で誤差補正部14eは、算出したヨーレートの絶対値が所定の第1定方位閾値Q1以下であるか否かを判定する。そして、第1定方位閾値Q1以下であると判定した場合はステップ145をバイパスしてステップ105に戻り、第1定方位閾値Q1以下でない(すなわち第1定方位閾値Q1より大きい)と判定した場合はステップ140に進む。ここで、第1定方位閾値Q1は、車両が一定方位で走行しているか否かを推定するための正の閾値である。第1定方位閾値Q1は例えば1.0deg/secであるが、これに限定されない。
ステップ140で誤差補正部14eは、GNSS受信部12から出力された複数時点におけるGNSS計測結果に基づいて、車両のヨーレートを算出する。例えば、GNSS受信部12から最後に出力されたGNSS計測結果が示す絶対方位および時刻をそれぞれθ2、T2とする。そして、その1つ前の回に出力されたGNSS計測結果が示す絶対方位および時刻をそれぞれθ1、T2とする。そして、(θ2−θ1)/(T2−T1)を車両のヨーレートとして算出する。
更にステップ140で誤差補正部14eは、算出したヨーレートの絶対値が所定の第2定方位閾値Q2以下であるか否かを判定する。そして、第2定方位閾値Q2以下であると判定した場合はステップ145をバイパスしてステップ105に戻り、第2定方位閾値Q2以下でない(すなわち第2定方位閾値Q2より大きい)と判定した場合はステップ145に進む。ここで、第2定方位閾値Q2は、車両が一定方位で走行しているか否かを推定するための正の閾値である。第2定方位閾値Q2は例えば1.0deg/secであるが、これに限定されない。第2定方位閾値Q2は第1定方位閾値Q1と同じであってもよいし異なっていてもよい。
このように、誤差補正部14eは、車速センサ11の出力に基づくヨーレートの絶対値が定方位閾値Q1以下であり、かつ、GNSS受信部12の出力に基づくヨーレートの絶対値が定方位閾値Q2以下である場合を選んで、ステップ145に進む。そして、それ以外の場合はステップ145をバイパスする。
ステップ145で誤差補正部14eは、ステップ120でカルマンフィルタの出力として取得した距離係数の誤差、オフセット補正量の誤差に基づいた補正を行う。具体的には、これら誤差を低減または解消するよう、移動距離計測部14aで用いられる距離係数および方位変化量計測部14bで用いられるオフセット補正量を補正する。ステップ145の後は、ステップ105に戻る。このようなステップ145の処理が繰り返されることで、GNSS計測結果に基づいて、移動距離計測部14a、方位変化量計測部14bにおける距離係数およびオフセット補正量が逐次補正される。
以上のように、誤差補正部14eは、ステップ125、130、135、140のすべてで肯定判定された場合を選んでステップ145を実行する。このことの意義について、以下説明する。
発明者の検討によれば、車速センサ11、ジャイロセンサ13の出力に基づいて相対軌跡演算部14c、絶対位置推測部14dで算出される車速、絶対位置、絶対方位と、GNSS受信部12から得られる車速、絶対位置、絶対方位との間には、時間ずれが生じる。
具体的には、ある時刻Taにセンサ11、13からの信号に基づいて移動距離計測部14a、方位変化量計測部14bで移動距離および方位変化量が計測されたとする。そして、時刻TbにGNSS受信部12からGNSS計測結果が出力されたとする。そして、誤差補正部14eが、時刻Taに計測された移動距離および方位変化量と、時刻Tbに出力されたGNSS計測結果を用いて観測値A、K、Y、Xを算出してカルマンフィルタに入力したとする。このときの時刻Ta、Tbの違いが、時間ずれである。理想的には、Ta、Tbは一致していることが望ましい。
時間ずれが発生する原因は種々ある。例えば、移動距離計測部14a、方位変化量計測部14bにおいて移動距離および方位変化量の算出にかかる時間に比べ、GNSS受信部12において車速、絶対位置、絶対方位の算出にかかる時間が長くなりがちであることも、その一因である。
このような時間ずれが発生すると、異なる時刻の車速、絶対位置、絶対方位に基づいて算出された観測値A、K、Y、Xがカルマンフィルタに入力されてしまい、その結果、誤差補正部14eによって算出される誤差および補正量の正確性が低下してしまう。
この対策として、本実施形態では、ステップ110で、GNSS計測結果の遅延の低減を行っている。すなわち複数のセンサレコードのうち最新よりも古いセンサレコードを抽出し、最新のGNSS計測結果と共にカルマンフィルタに入力する。これにより、GNSS計測結果の遅延量を低減でき、ひいては、誤差補正部14eによって算出される誤差および補正量の正確性の低下を抑えることができる。
しかし、このような対策を行っても、時間ずれは減るものの依然として存在する。GNSS計測結果の方がより古い情報になる時間ずれもあれば、移動距離、方位変化量の方がより古い情報になる時間ずれもある。
そこで、本実施形態では、時間ずれがあったとしても、誤差補正部14eで算出される誤差および補正量の正確性が時間ずれから受ける悪影響を抑制するために、車両の走行状態が良好な状況を選ぶ。そして、選んだ状況において、誤差補正部14eによって算出される誤差(すなわち、距離係数の誤差、オフセット補正量の誤差)の補正を行い、それ以外の状況において、誤差補正部14eによって算出される誤差の補正を禁止する。
良好な状況とは、具体的には、ステップ125、130、135、140のすべてで肯定判定される状況、すなわち、安定区間を車両が走行している状況である。誤差補正部14eは、車両が一定速度で走行しており且つ一定方位で走行していると推定される安定区間においてのみ、誤差補正部14eによって算出される誤差の補正を行う。以下、このような区間を安定区間とする理由について説明する。
まず、車両が一定速度で走行していると推定される状況について説明する。図8に例示するように、時刻T00から時刻T05までの時間帯において、相対軌跡演算部14cによって算出された車速が実線51のように推移し、GNSS受信部12によって算出された車速が実線52のように推移したとする。
図8の横軸は、実線51に関しては移動距離計測部14aが当該車速の算出の元となる移動距離を算出した時刻を表し、実線52に関してはGNSS受信部12が当該車速の算出の元となるGNSS計測結果を出力する時刻を、表す。したがって、図8中の同時刻における実線51、52の値から、観測値A、K、Y、Xが算出される。以下の図8の説明において言及する時刻も、この横軸の時刻である。
なお、図8は、GNSS受信部12によって算出された車速の方が遅れている例を示している。もし遅れがなければ、実線51、52における車速の増加開始タイミング、増加終了タイミング、減少開始タイミング、減少終了タイミングは、一致するはずである。
図8において、時刻T00から時刻T01までの時間帯および時刻T04から時刻T05までの時間帯においては、実線51においても、実線52においても、車速はゼロのまま一定である。したがって、これらの時間帯においては、時間ずれが存在しても、それが誤差補正部14eで算出される計測誤差の正確性を損ねることはない。時間ずれがあってもなくても、車速に変化はないからである。
また図8において、時刻T02から時刻T03までの時間帯においては、実線51の値と実線52の値はいずれもゼロより大きく、互いに異なる。しかし、実線51の値も実線52の値も、一定である。したがって、この時間帯においては、時間ずれが存在しても、それが誤差補正部14eで算出される誤差の正確性を損ねることはない。時間ずれがあってもなくても、車速に変化はないからである。したがって、補正したい車速センサ11の特性に由来する車速の誤差DV1が、時間ずれに由来する誤差の影響なく、カルマンフィルタの演算に反映される。
そして実際、これらの時間帯T00−T01、T02−T03、T04−T05においては、実線51、52のいずれにおいても、車速の経時変化がないので、加速度の絶対値が第1定速閾値P1、第2定速閾値P2以下である。したがって、これらの時間帯において、ステップ125、130の両方で肯定判定が得られる。
一方、時刻T01から時刻T02までの時間帯および時刻T03から時刻T04までの時間帯においては、実線51、52値のうち少なくとも一方が変動する。具体的には、これら時間帯の各々において、初期においては実線51の値が変動して実線52の値が一定であり、続く中期においては実線51、52の両方の値が変動し、続く終期においては実線51の値が一定で実線52の値が変動する。
これらの時間帯においては、時間ずれが存在すると、それが誤差補正部14eで算出される計測誤差(すなわち、距離係数の誤差、オフセット補正量の誤差)の正確性を損なう可能性が高い。なぜなら、補正したい車速センサ11の特性に由来する成分に加えて時間ずれに由来する成分を含んだ車速の誤差DV2、DV3が、カルマンフィルタの演算に反映されてしまうからである。
そして実際、これらの時間帯においては、上述の初期においてはステップ125で否定判定が得られる。実線51に基づいて算出される加速度の絶対値が第1定速閾値P1より大きいからである。なおこの初期においては、実線52に基づいて算出される加速度の絶対値は第2定速閾値P2以下となる。
また、上述の中期においてもステップ125で否定判定が得られる。実線51に基づいて算出される加速度の絶対値が第1定速閾値P1より大きいからである。なおこの中期においては、実線52に基づいて算出される加速度の絶対値は第2定速閾値P2より大きい。
また、上述の終期においてはステップ125で肯定判定が得られるが、続くステップ130で否定判定が得られる。実線51に基づいて算出される加速度の絶対値が第1定速閾値P1以下であり、実線52に基づいて算出される加速度の絶対値が第2定速閾値P2より大きいからである。
次に、車両が一定方位で走行していると推定される状況について説明する。図9に例示するように、時刻T10から時刻T15までの時間帯において、絶対位置推測部14dによって算出された絶対方位が実線53のように推移したとする。そして、GNSS受信部12によって算出された絶対方位が実線54のように推移したとする。
図9の横軸は、実線53に関しては方位変化量計測部14bが当該絶対方位の算出の元となる方位変化量を算出した時刻を表し、実線54に関してはGNSS受信部12が当該ヨーレートの算出の元となるGNSS計測結果を出力する時刻を、表す。したがって、図9中の同時刻における実線53、54の値から、観測値A、K、Y、Xが算出される。以下の図9の説明において言及する時刻も、この横軸の時刻である。
なお、図9は、GNSS受信部12によって算出された車速の方が遅れている例を示している。もし遅れがなければ、実線53、54における絶対方位の増加開始タイミング、増加終了タイミング、減少開始タイミング、減少終了タイミングは、一致するはずである。
図9において、時刻T10から時刻T11までの時間帯および時刻T14から時刻T15までの時間帯においては、絶対位置推測部14dの算出結果においても、GNSS受信部12の算出結果においても、絶対方位は一定である。そして、絶対位置推測部14dの算出結果とGNSS受信部12の算出結果は同じである。したがって、これらの時間帯においては、時間ずれが存在しても、それが誤差補正部14eで算出される計測誤差の正確性を損ねることはない。時間ずれがあってもなくても、絶対方位に変化はないからである。
また図9において、時刻T12から時刻T13までの時間帯においては、実線53の値と実線54の値は互いに異なる。しかし、実線51の値も実線52の値も、一定である。したがって、この時間帯においては、時間ずれが存在しても、それが誤差補正部14eで算出される誤差の正確性を損ねることはない。時間ずれがあってもなくても、絶対方位に変化はないからである。したがって、補正したいジャイロセンサ13の特性に由来する絶対方位の誤差DY1が、時間ずれに由来する誤差の影響なく、カルマンフィルタの演算に反映される。
そして実際、これらの時間帯T10−T11、T12−T13、T14−T15においては、実線53、54のいずれにおいても、絶対方位の経時変化がないので、ヨーレートの絶対値が第1定方位閾値Q1、第2定方位閾値Q2以下である。したがって、これらの時間帯において、ステップ135、140の両方で肯定判定が得られる。
一方、時刻T11から時刻T12までの時間帯および時刻T13から時刻T14までの時間帯においては、実線53、54値のうち少なくとも一方が変動する。具体的には、これら時間帯の各々において、初期においては実線53の値が変動して実線54の値が一定であり、続く中期においては実線53、54の両方の値が変動し、続く終期においては実線53の値が一定で実線54の値が変動する。
これらの時間帯においては、時間ずれが存在するので、誤差補正部14eで算出される計測誤差の正確性が損なわれる可能性が高い。なぜなら、補正したいジャイロセンサ13の特性に由来する成分に加えて時間ずれに由来する成分を含んだ方位の誤差DY2、DY3が、カルマンフィルタの演算に反映されてしまうからである。
そして実際、これらの時間帯においては、上述の初期においてはステップ135で否定判定が得られる。実線53に基づいて算出されるヨーレートの絶対値が第1定方位閾値Q1より大きいからである。なおこの初期においては、実線54に基づいて算出されるヨーレートの絶対値は第2定方位閾値Q2以下となる。
また、上述の中期においてもステップ135で否定判定が得られる。実線53に基づいて算出されるヨーレートの絶対値が第1定方位閾値Q1より大きいからである。なおこの中期においては、実線54に基づいて算出されるヨーレートの絶対値は第2定方位閾値Q2より大きい。
また、上述の終期においてはステップ135で肯定判定が得られるが、続くステップ140で否定判定が得られる。実線53に基づいて算出されるヨーレートの絶対値が第1定方位閾値Q1以下であり、実線54に基づいて算出されるヨーレートの絶対値が第2定方位閾値Q2より大きいからである。
上記のような理由により、ステップ125、130、135、140のすべてで肯定判定される状況、すなわち、車両が一定速度で走行しており且つ一定方位で走行していると推定される状況を、車両が安定区間を走行している状況とされる。
安定区間を走行している状況としては、例えば、車両が概ね一定速度で概ね直線の道路を走行している場合等がある。安定区間を走行していない状況としては、例えば、加速走行中および減速走行中がある。また例えば、急なカーブを一定速度で走行している場合も、方位が一定でないので、安定区間を走行していない状況となる。なお、車両が一定速度かつ一定方位で安定区間を走行している場合は、車両のヨーレートも一定である。
このように、誤差補正部14eは、車両が一定速度で走行しており且つ一定方位で走行していると推定される安定区間を走行しているときを選んで、移動距離の計測誤差および方位変化量の計測誤差に基づいた補正を行う。上述の通り、この安定区間では、車速もヨーレートも経時変化の量が少ない。したがって、安定区間を走行しているときを選んでセンサの出力に応じた量の補正が行われれば、時間ずれがあったとしても、その時間ずれに起因する各計測誤差の算出精度に対する悪影響を抑えることができる。
また誤差補正部14eは、車両の進行方向の加速度の絶対値が所定の定速閾値以下であることに基づいて、前記車両が一定速度で走行していると推定する。具体的には、車速センサ11の出力に基づいて得られた加速度の絶対値が第1定速閾値P1以下であり且つGNSS受信部12による衛星航法で得られた加速度の絶対値が第2定速閾値P2以下である場合、一定速度で走行していると推定する。
このように、車速センサ11側の出力に応じた量においてもGNSS受信部12側の算出値においても車速が安定している場合を選んで車速センサ11の出力に応じた移動距離の計測誤差の補正が行われる。しがって、車速センサ11からの情報と衛星航法による情報との時間ずれの悪影響をより効果的に抑えることができる。
また、誤差補正部14eは、車両のヨーレートの絶対値が所定の定方位閾値以下であることに基づいて、車両が一定方位で走行していると推定する。具体的には、ジャイロセンサ13の出力に基づくヨーレートの絶対値が第1定方位閾値Q1以下であり且つGNSS受信部12の出力によるヨーレートの絶対値が第2定方位閾値Q2以下である場合、一定方位で走行していると推定する。
このように、ジャイロセンサ13側の出力に応じた量においてもGNSS受信部12側の算出値においてもヨーレートが安定している場合を選んで方位変化量の計測誤差の補正が行われる。したがって、ジャイロセンサ13からの情報と衛星航法による情報との時間ずれの悪影響をより効果的に抑えることができる。
また誤差補正部14eは、安定区間において推測航法および衛星航法で算出された量に基づく観測値A、K、Y、Xも、安定区間でない区間において推測航法および衛星航法で算出された量に基づく観測値A、K、Y、Xも、カルマンフィルタに入力する。
また誤差補正部14eは、ステップ120で、推測航法による絶対位置、絶対方位に対してカルマンフィルタによって算出された補正量を、当該絶対位置、絶対方位に反映する。この処理は、安定区間においても、前記安定区間として選ばれなかった区間においても、行われる。
絶対位置推測部14dによって算出される絶対位置、絶対方位は、車速センサ11、ジャイロセンサ13の出力に応じて計測される移動距離、方位変化量に比べて、上述の時間ずれから受ける影響が少ない。したがって、位置推測部によって推測される車両の位置に関しては、安定区間以外においても補正することで、より頻繁に補正を行うことができる。ただし、他の例として、絶対位置推測部14dによって算出される絶対位置、絶対方位の補正についても、安定区間でのみ行われるようになっていてもよい。
なお、「一定速度」、「一定方位」については、厳密な一定を意味するものに限られず、本実施形態に例示した通り、移動距離の計測誤差および方位変化量の計測誤差を算出することに問題の無い程度に緩い速度変化および方位変化があるものも包含する。例えば、緩やかに曲がった高速道路を車両が概ね一定速度で走行している場合、その区間は安定区間であると判定されてもよい。
(他の実施形態)
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、適宜変更が可能である。また、上記実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではない。また、上記実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。特に、ある量について複数個の値が例示されている場合、特に別記した場合および原理的に明らかに不可能な場合を除き、それら複数個の値の間の値を採用することも可能である。また、上記実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。また、上記実施形態において、センサから車両の外部環境情報(例えば車外の湿度)を取得することが記載されている場合、そのセンサを廃し、車両の外部のサーバまたはクラウドからその外部環境情報を受信することも可能である。あるいは、そのセンサを廃し、車両の外部のサーバまたはクラウドからその外部環境情報に関連する関連情報を取得し、取得した関連情報からその外部環境情報を推定することも可能である。また、本発明は、上記実施形態に対する以下のような変形例および均等範囲の変形例も許容される。なお、以下の変形例は、それぞれ独立に、上記実施形態に適用および不適用を選択できる。すなわち、以下の変形例のうち明らかに矛盾する組み合わせを除く任意の組み合わせを、上記実施形態に適用することができる。
また、本開示に記載の制御部およびその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサおよびメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の制御部およびその手法は、一つ以上の専用ハードウェア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の制御部およびその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサおよびメモリと一つ以上のハードウェア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移的実体的記録媒体に記憶されていてもよい。
(変形例1)
上記実施形態では、カルマンフィルタとしてルースカップリングカルマンフィルタが採用されているが、他のタイプのカルマンフィルタ(例えばタイトカップリングカルマンフィルタ)が採用されてもよい。タイトカップリングカルマンフィルタに入力される観測値である疑似距離やドップラー周波数は、それぞれ、車両の位置に関する量、車両の方位に関する量である。
(変形例2)
上記実施形態では、推測航法および衛星航法で得られた車両の位置、方位に関する量に基づいて、カルマンフィルタによって移動距離の計測誤差および方位変化量の計測誤差ならびに各種補正量が算出される。しかし、そのような処理は、カルマンフィルタ以外のアルゴリズムによって実現されてもよい。
(変形例3)
上記実施形態における、車速センサ11の出力に応じた移動距離は、周期Tmの間に車両が走行した距離として算出されている。しかし、移動距離計測部14aは、車速センサ11の出力に応じた移動距離として、このようなものに限らず、単位時間に車両が走行した距離すなわち車速を算出してもよい。
(変形例4)
上記実施形態における、ジャイロセンサ13の出力に応じた方位変化量は、周期Tmの間に車両の進行方向の方位が変化した角度として算出されている。しかし、方位変化量計測部14bは、ジャイロセンサ13の出力に応じた方位変化量として、このようなものに限らず、単位時間に車両の進行方向の方位が変化した角度すなわちヨーレートを算出してもよい。
(変形例5)
上記実施形態において、車速センサ11から移動距離計測部14aには、車速に応じてパルス間隔が変化する車速パルス信号が入力されている。しかし、必ずしもそのようになっていなくてもよい。例えば、車速センサ11の出力するパルス信号に応じた車速そのものの情報が、車内通信ネットワーク(例えばCAN、LIN)を介して移動距離計測部14aに入力されてもよい。その場合、移動距離計測部14aは、入力された車速に周期Tmおよび距離係数を乗算した値を移動距離として出力する。
(変形例6)
上記実施形態におけるジャイロセンサ13は、車両のステアリングハンドルの切れ角を検出して出力するステアリング角センサに置き換えられてもよい。ステアリングハンドルの切れ角とヨーレートとの間には相関があるからである。
(変形例7)
上記実施形態では、誤差補正部14eは、安定区間においてのみ、距離係数およびオフセット補正量の補正を行い、安定区間として選ばれなかった区間のすべてにおいて、距離係数およびオフセット補正量の補正を禁止している。しかし、誤差補正部14eは、安定区間として選ばれなかった区間の一部においても、何らかの理由により、距離係数およびオフセット補正量の補正を行ってもよい。
(変形例8)
上記実施形態では、誤差補正部14eは、車両が安定区間を走行しているか否かにかかわらず、ステップ120で、絶対位置および絶対方位の補正を行っている。しかし、誤差補正部14eは、車両が安定区間を走行している場合を選んで、絶対位置および絶対方位の補正を行ってもよい。すなわち、ステップ120の処理は、ステップ145と同じ条件下で実行されてもよい。すなわち、ステップ120の処理は、ステップ145と同じ条件下で実行されてもよい。例えば、ステップ120の処理をステップ145の後に実行することで、このような作動が実現する。
(変形例9)
上記実施形態では、誤差補正部14eは、安定区間において推測航法および衛星航法で算出された量に基づく観測値も、安定区間でない区間において推測航法および衛星航法で算出された量に基づく観測値も、カルマンフィルタに入力する。しかし、必ずしもそのようになっていなくてもよい。例えば、誤差補正部14eは、安定区間において推測航法および衛星航法で算出された量に基づく観測値のみ、カルマンフィルタに入力してもよい。
(変形例10)
上記実施形態では、車両が一定速度で走行していると推定されるか否かが、ジャイロセンサ13からの出力に基づいて算出される加速度とGNSS受信部12からの出力に基づいて算出される加速度に基づいて判定されている。しかし、これらの2種類の加速度のうちいずれか一方のみに基づいて、車両が一定速度で走行していると推定されるか否かが判定されてもよい。
また例えば、車速センサ11ではなく車載の加速度センサに基づいて、車両の進行方向の加速度が所定の定速閾値以下であるか否かに基づいて、車両が一定速度で走行していると推定されるか否かが判定されてもよい。
また例えば、誤差補正部14eは、加減速しやすい道路区間を特定してもよい。そして、その道路区間を車両が走行しているときは、車両が一定速度で走行していないと判定し、その道路区間以外を車両が走行しているときは、車両が一定速度で走行していると推定されると判定してもよい。
加減速しやすい道路区間としては、渋滞中の道路、料金所付近、カーブ区間前後等がある。道路が渋滞中か否かは、不図示の無線通信装置で車外のセンタから取得した渋滞情報に基づいて判断してもよい。あるいは、車載カメラの撮影画像に対して画像認識技術を用いて判定してもよい。あるいは、車速センサ11の出力に基づいて判定してもよい。
道路が料金所付近か否かは、道路の位置および料金所の位置が記録された地図データに基づいて判定してもよい。地図データは、処理部14のROMまたはフラッシュメモリから読み出してもよいし、不図示の無線通信装置で車外のセンタから取得してもよいし、車内通信ネットワークを介して車内の地図データ提供装置から取得してもよい。あるいは、道路が料金所付近か否かは、車載カメラの撮影画像に対して画像認識技術を用いて判定してもよい。
道路がカーブ区間の前後であるか否かは、ジャイロセンサ13の出力に基づいて判定してもよい。あるいは、道路の位置および形状が記録された地図データに基づいて判定してもよい。あるいは、車載カメラの撮影画像に対して画像認識技術を用いて判定してもよい。
(変形例11)
上記実施形態では、車両が一定方位で走行していると推定されるか否かが、ジャイロセンサ13からの出力に基づいて算出されるヨーレートとGNSS受信部12からの出力に基づいて算出されるヨーレートに基づいて判定されている。しかし、これらの2種類のヨーレートのうちいずれか一方のみに基づいて、車両が一定方位で走行していると推定されるか否かが判定されてもよい。
また例えば、カーブ区間を車両が走行中であることに基づいて、車両が一定方位で走行していないと判定してもよい。カーブ区間を車両が走行中であるか否かは、道路の位置および形状が記録された地図データに基づいて判定してもよい。あるいは、ステアリング角センサの出力に基づいて判定してもよい。あるいは、車載カメラの撮影画像に対して画像認識技術を用いて急カーブの道路標識を認識した場合は、カーブ区間を車両が走行中であると判定してもよい。
(変形例12)
上記実施形態では、ステップ110において遅れ時間Tdの低減を行うよう、過去のセンサレコードの抽出を行っているが、この処理は省略されてもよい。すなわち、誤差補正部14eは、ステップ105に続いてステップ110をバイパスしてステップ115を実行してもよい。このようにしても、ステップ125−140の処理の有用性はある。
(変形例13)
上記実施形態では、誤差補正部14eは、車両が一定速度で走行しており且つ一定方位で走行していると推定される区間を、安定区間として選ぶ。しかし、必ずしもこのようになっておらずともよい。
例えば、誤差補正部14eは、車両の方位に関わらず、車両が一定速度で走行していると推定される区間を、安定区間として選ぶ。このようにしても、カルマンフィルタの誤補正の可能性を低減することはできる。
また例えば、誤差補正部14eは、車両が一定速度で走行しており且つ一定方位で走行し、且つ一定ヨーレートで走行していると推定される区間を、安定区間として選んでもよい。一定ヨーレートで走行しているか否かは、車両のヨーレート変化率の絶対値が所定の基準値より小さいか否かで判定してもよい。
(変形例14)
上記実施形態では、誤差補正部14eは、センサレコードを抽出する基準となる時刻(すなわち、タイミング信号の受信時刻または当該受信時刻に上記時間Txを加算した時刻)を、GNSS受信部12から出力するタイミング信号に基づいて特定している。これに対し、逆に、誤差補正部14eがGNSS受信部12にタイミング信号を出力し、GNSS受信部12は、このタイミング信号を受信した時点の航法衛星からの信号に基づいてGNSS計測結果を計測し始めてもよい。その場合、誤差補正部14eは、センサレコードを抽出する基準となる時刻として、誤差補正部14eがタイミング信号を出力した時刻を採用する。
(変形例15)
上記実施形態では、GNSS受信部12がGNSS計測結果を出力する周期である時間Txは500ミリ秒となっているが、これは500ミリ秒に限らず、それより長い時間でも短い時間でもよい。この場合、タイミング信号の周期は1秒に限らず、それより長い時間でも短い時間でもよい。
(変形例16)
上記実施形態では、GNSS受信部12は、タイミング信号が1回出力される毎に時間Txだけ間隔を開けてGNSS計測結果を2回出力する。しかし、必ずしもこのようになっておらずともよい。GNSS受信部12は、タイミング信号が1回出力される毎に1回だけGNSS計測結果を算出および出力してもよい。あるいは、GNSS受信部12は、タイミング信号が1回出力される毎に、時間Txだけ間隔を開けて3回以上GNSS計測結果を出力してもよい。
(変形例17)
上記実施形態では、誤差補正部14eは、複数のセンサレコードのうち、タイミング信号の受信時刻または当該受信時刻に上記時間Txを加算した時刻に最も近いセンサレコードを抽出している。このとき、このセンサレコードと共に、他のセンサレコードを抽出してもよい。当該他のセンサレコードは、最新のセンサレコードであってもよいし、最新でない過去のセンサレコードであってもよい。そして、これら抽出した複数のセンサレコード全部の平均値または重み付き平均値を、最新のGNSS計測結果と共に用いて、絶対位置および絶対方位の補正量を算出してもよい。このようにする場合も、誤差補正部14eは、受信時刻または当該受信時刻に上記時間Txを加算した時刻に最も近いセンサレコードと最新のGNSS計測結果に基づいて、絶対位置および絶対方位の補正量を算出している。
(変形例18)
上記実施形態のステップ110では、最新のセンサレコードではなく古いセンサレコードを抽出する際に、タイミング信号に基づいて、センサレコードを抽出する基準となる時刻を特定している。センサレコードを抽出する基準となる時刻は、タイミング信号の受信時刻または当該受信時刻に上記時間Txを加算した時刻である。
しかし、複数のセンサレコードのうち、どれを抽出するかは、あらかじめ固定的に決められていてもよい。例えば、誤差補正部14eは、GNSS計測結果を新たに受信した場合、その時点の最新のセンサレコードよりも所定のN個前に記録されたセンサレコードを毎回抽出するようになっていてもよい。ここでNの値は、あらかじめGNSS受信部12の特性等に応じてあらかじめ固定的に決定される。
このような手法を採用する場合は、多くの場合、N個前のセンサレコード中の時刻の方が、最新のセンサレコード中の時刻よりも、最新のGNSS計測結果の計測開始タイミングに近くなるよう、数値Nが設定される。GNSS受信部12が、GNSS計測結果の計測を開始してから出力するまでの時間が概ね一定の場合は、このような手法は特に有用である。
(変形例19)
上記実施形態では、誤差補正部14eは、タイミング信号sp1を受信した時刻tp1を受信時刻として記録し、当該受信時刻に最も近い時刻を有するセンサレコードを抽出する。しかし誤差補正部14eは、タイミング信号sp1を受信したタイミングで、処理部14内部の発振子が生成するクロックに基づいて時間経過を計測し始めて、GNSS計測結果sg1を取得した時点における経過時間を遅れ時間Tdとして記憶してもよい。その場合、誤差補正部14eは、ステップ110で、記憶媒体に記録されている最新のセンサレコード中の時刻から当該遅れ時間Tdを減算し、その減算結果に最も近い時刻を有するセンサレコードを抽出してもよい。
(変形例20)
上記実施形態では、センサレコードとして記録されるのは、相対軌跡演算部14c、絶対位置推測部14dが出力した絶対位置、絶対方位、車速であった。しかし、センサレコードとして記録されるのは、車速センサ11、ジャイロセンサ13の出力に基づいた量であれば、他の量であってもよい。
例えば、センサレコードとして記録される量は、移動距離計測部14a、方位変化量計測部14bが出力した移動距離、方位変化量であってもよい。この場合、誤差補正部14eは、抽出したセンサレコードから絶対位置、絶対方位、車速を算出し、算出した絶対位置、絶対方位、車速から、カルマンフィルタに入力する値を算出する。
(変形例21)
上記実施形態では、タイミング信号の出力時刻tp1に最も近い時刻を有するセンサレコードが抽出されているが、この時刻tp1に2番目以降に近い時刻を有するセンサレコードが抽出されてもよい。ただし、この場合でも、抽出された古いセンサレコード中の時刻の方が、最新のセンサレコード中の時刻よりも、GNSS計測結果sg1の計測開始タイミングである時刻tg1に近いことが望ましい。
1 測位装置
11 車速センサ
12 GNSS受信部
13 ジャイロセンサ
14a 移動距離計測部
14b 方位変化量計測部
14e 誤差補正部

Claims (10)

  1. 車両に搭載されたセンサ(11、13)の出力に応じた前記車両の移動距離および前記車両の方位変化量を計測する計測部(14a、14b)と、
    前記計測部が計測した前記移動距離および前記方位変化量に基づいて前記車両の位置および方位に関する量を推測する位置推測部(14d)と、
    衛星から信号を受信して前記信号に基づいて衛星航法で前記車両の位置および方位に関する量であるGNSS計測結果を算出するGNSS受信部(12)と、
    前記位置推測部によって推測された前記車両の位置および方位に関する量と、前記GNSS受信部によって算出された前記車両の位置および方位に関する量とに基づいて、前記移動距離の計測誤差および前記方位変化量の計測誤差を算出し、算出した計測誤差に基づいた補正を行う誤差補正部(14e)と、を備え、
    前記誤差補正部は、前記車両が一定速度で走行していると推定される安定区間を選び、選ばれた前記安定区間において前記移動距離の計測誤差および前記方位変化量の計測誤差に基づいた補正を行い、前記安定区間として選ばれなかった区間において前記移動距離の計測誤差および前記方位変化量の計測誤差に基づく補正を禁止する、車両用測位装置。
  2. 前記誤差補正部は、前記車両の進行方向の加速度の絶対値が所定の定速閾値(P1、P2)以下であることに基づいて、前記車両が一定速度で走行していると推定する、請求項1に記載の車両用測位装置。
  3. 前記誤差補正部は、前記センサの出力に基づいて得られた前記車両の進行方向の加速度の絶対値が所定の第1定速閾値(P1)以下であり、かつ、前記GNSS受信部による衛星航法で得られた前記車両の進行方向の加速度の絶対値が所定の第2定速閾値(P2)以下であることに基づいて、前記車両が一定速度で走行していると推定する、請求項1に記載の車両用測位装置。
  4. 前記誤差補正部は、前記車両が一定速度で走行しており且つ一定方位で走行していると推定される区間を前記安定区間として選ぶ、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用測位装置。
  5. 前記誤差補正部は、前記車両のヨーレートの絶対値が所定の定方位閾値(Q1、Q2)以下であることに基づいて、前記車両が一定方位で走行していると推定する、請求項4に記載の車両用測位装置。
  6. 前記誤差補正部は、前記センサの出力に基づいて得られた前記車両のヨーレートの絶対値が所定の第1定方位閾値(Q1)以下であり、かつ、前記GNSS受信部による衛星航法で得られた前記車両のヨーレートの絶対値が所定の第2定方位閾値(Q2)以下であることに基づいて、前記車両が一定方位で走行していると推定する、請求項4または5に記載の車両用測位装置。
  7. 前記誤差補正部は、前記位置推測部によって推測された前記車両の位置および方位に関する量と、前記GNSS受信部によって算出された前記車両の位置および方位に関する量とに基づいて、前記位置推測部が推測した前記車両の位置および方位に関する量の補正量とを算出し、
    前記誤差補正部は、前記安定区間においても、前記安定区間として選ばれなかった区間においても、前記補正量に基づいて、前記位置推測部が推測した前記車両の位置および方位に関する量を補正する、請求項1ないし6のいずれか1つに記載の車両用測位装置。
  8. 前記誤差補正部は、複数のタイミングにおいて前記センサの出力に基づいて算出された複数のセンサレコードのうち、最新のセンサレコードよりも古いセンサレコードを抽出し、抽出した前記古いセンサレコードと、最新のGNSS計測結果とに基づいて、前記位置推測部によって推測された前記車両の位置および方位に関する量の補正量を算出し、算出した計測誤差に基づいた補正を行い、
    前記古いセンサレコードの算出に用いられた前記センサの出力の時刻の方が、前記最新のセンサレコードの算出に用いられた前記センサの出力の時刻よりも、前記最新のGNSS計測結果の計測開始タイミングに近い、請求項1ないし7のいずれか1つに記載の車両用測位装置。
  9. 前記誤差補正部は、前記古いセンサレコードと、前記最新のGNSS計測結果とに基づいて、前記補正量を算出し、算出した前記補正量に基づいて、前記位置推測部によって算出された前記車両の最新の位置および方位に関する量の補正を行う、請求項8に記載の車両用測位装置。
  10. 車両に搭載されたセンサ(11、13)の出力に応じた前記車両の移動距離および前記車両の方位変化量を計測する計測部(14a、14b)、
    前記計測部が計測した前記移動距離および前記方位変化量に基づいて前記車両の位置および方位に関する量を推測する位置推測部(14d)、および、
    衛星から信号を受信して前記信号に基づいて衛星航法で前記車両の位置および方位に関する量であるGNSS計測結果を算出するGNSS受信部(12)によって算出された前記車両の位置および方位に関する量と、前記位置推測部によって推測された前記車両の位置および方位に関する量と、に基づいて、前記移動距離の計測誤差および前記方位変化量の計測誤差を算出し、算出した計測誤差に基づいた補正を行う誤差補正部(14e)
    として、車両用測位装置を機能させるプログラムであって、
    前記誤差補正部は、前記車両が一定速度で走行していると推定される安定区間を選び、選ばれた前記安定区間において前記移動距離の計測誤差および前記方位変化量の計測誤差に基づいた補正を行い、前記安定区間として選ばれなかった区間において前記移動距離の計測誤差および前記方位変化量の計測誤差に基づく補正を禁止する、プログラム。
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