JP2021132648A - 冷凍食品 - Google Patents
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Abstract
【課題】 喫食時に水添加不要な上、鍋や電磁調理器又はガスコンロといった大型調理器も不要で、簡便に喫食可能なことに加え、長期間保存可能で、電子レンジで加熱するだけで、麺の伸びや加熱むらがなく、手軽に香り高い本格的な味が楽しめる、冷凍食品を提供する。【解決手段】 上記課題を解決するために検討した結果、特定のサイズの複数の塊状冷凍スープを冷凍麺より上に載置することで、電子レンジ加熱だけで、温かい麺として本格的な味が楽しめる冷凍食品を提供できることを見出し、本発明に至った。【選択図】図1
Description
本発明は、電子レンジ加熱用冷凍食品及び冷凍食品の喫食方法に関する。
冷凍食品は、電子レンジ加熱で簡便に喫食できる上、保存料なしで長期間保存可能なため、多種多様な食品が販売されている。また最近では、レストランに行かなくても本格的な味が楽しめるような、便利で手軽な本格派冷凍食品が増えている。
例えば、特許文献1では、手間がかからず本格的な具材を有する本格的な麺を楽しめる食品として、喫食用容器の底から順に、1.5〜15倍濃縮の冷凍濃縮スープ、冷凍茹で麺又は冷凍米飯、及び、麺又は米飯100重量部に対して70〜200重量部の具材を収納したことを特徴とする、水又は湯を加え、電子レンジ加熱するだけで喫食できる、喫食用容器入り具材付き冷凍麺又は米飯が開示されている。
濃縮冷凍スープを使用した冷凍食品では、濃縮段階で香気成分が飛ぶため喫食時に香り高いスープを味わうことはできない上、喫食時に水が必要といった問題があった。また、温かい麺類として喫食する冷凍食品について、板状の冷凍スープを使用した冷凍食品では、水添加不要だが喫食時に鍋等の調理器具が必要であり、仮に鍋の代わりに電子レンジを使用すると、麺が伸びる、加熱むらが生じるといった問題があった。喫食時に水添加不要な上、鍋や電磁調理器又はガスコンロといった大型調理器も不要で、簡便に喫食可能なことに加え、長期間保存可能で、電子レンジで加熱するだけで、麺の伸びや加熱むらが起こりにくく、手軽に香り高い本格的な味が楽しめる、冷凍食品を提供する。
本発明者らは、上記課題を解決するために検討した結果、特定のサイズの複数の塊状冷凍スープを冷凍麺より上に載置することで、電子レンジ加熱だけで、温かい麺として本格的な味が楽しめる冷凍食品を提供できることを見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、以下の[1]〜[6]の態様に係る。
[1]冷凍麺の上に、1個当たり5g以上80g以下の複数の塊状冷凍スープを載置して電子レンジ加熱して喫食する冷凍食品であって、電子レンジ加熱で温かい麺として喫食可能な、電子レンジ加熱用冷凍食品。
[2]冷凍麺の上に、1個当たり5g以上80g以下の複数の塊状冷凍スープを配した喫食用容器入り冷凍食品である、[1]記載の冷凍食品。
[3]スープが非濃縮スープである、[1]又は[2]記載の冷凍食品。
[4]スープの油分が20重量%以下である、[1]〜[3]の何れかに記載の冷凍食品。
[5]スープの20℃の粘度が1.8Pa・s以下である、[1]〜[4]の何れかに記載の冷凍食品。
[6]冷凍麺の上に、1個当たり5g以上80g以下の複数の塊状冷凍スープを載置して電子レンジ加熱して温かい麺として喫食する冷凍食品の喫食方法。
[1]冷凍麺の上に、1個当たり5g以上80g以下の複数の塊状冷凍スープを載置して電子レンジ加熱して喫食する冷凍食品であって、電子レンジ加熱で温かい麺として喫食可能な、電子レンジ加熱用冷凍食品。
[2]冷凍麺の上に、1個当たり5g以上80g以下の複数の塊状冷凍スープを配した喫食用容器入り冷凍食品である、[1]記載の冷凍食品。
[3]スープが非濃縮スープである、[1]又は[2]記載の冷凍食品。
[4]スープの油分が20重量%以下である、[1]〜[3]の何れかに記載の冷凍食品。
[5]スープの20℃の粘度が1.8Pa・s以下である、[1]〜[4]の何れかに記載の冷凍食品。
[6]冷凍麺の上に、1個当たり5g以上80g以下の複数の塊状冷凍スープを載置して電子レンジ加熱して温かい麺として喫食する冷凍食品の喫食方法。
本発明によって、喫食時に水添加不要な上、鍋や電磁調理器又はガスコンロといった大型調理器も不要で、簡便に喫食可能なことに加え、長期間保存可能で、電子レンジで加熱するだけで、麺の伸びや加熱むらが起こりにくく、手軽に香り高い本格的な麺類が楽しめるようになった。
本発明の冷凍食品は、冷凍前に喫食可能な状態の調理済み食品を冷凍したもので、冷凍麺の上に、特定のサイズの複数の塊状冷凍スープを載置して電子レンジ加熱して喫食する冷凍食品であって、電子レンジ加熱により、冷凍食品を融解、加温して、温かい麺として簡便においしく喫食できる電子レンジ加熱用冷凍食品である。
本発明に記載の冷凍麺は、茹でる又は蒸す等して澱粉がアルファ化しており、解凍すれば喫食可能な麺であれば特に限定されず、麺の原料は小麦粉、米粉、そば粉等が例示でき、例えば、アルファ化した中華麺、うどん、冷麦、そうめん、そば、パスタ、ビーフン、フォー等の麺が例示でき、アルファ化させた後に冷凍した冷凍麺であればよい。
本発明の冷凍食品は冷凍具材を含んでいてもよく、麺及びスープに適した具材を適宜使用でき、具材のみを凍結して冷凍麺上面又は冷凍スープ上に載置してもよく、冷凍麺上面に載置して一体に凍結された凍結物としてもよく、冷凍スープ中又は冷凍スープの上で一体に凍結された凍結物としてもよい。
本発明に記載の塊状冷凍スープは、通常、麺類に使用する液状のストレートタイプのスープを塊状に冷凍したスープであれば特に限定されず、しょう油味、味噌味、豚骨味、塩味、中華味、コンソメ味、海鮮味、野菜味等のスープ、クリームスープ、出汁、つゆ等が例示でき、解凍しても、液状とは言えない状態となるものや麺上に配されるミートソースのようなソースは、本発明の塊状冷凍スープには不適である。スープは、非濃縮で、希釈せずに使用できるスープであれば特に限定されないが、塩分濃度は7重量%以下が好ましく、0.3〜6重量%がより好ましく、0.5〜5重量%がさらに好ましく、水分は70重量%以上が好ましく、75重量%以上がより好ましく、80重量%以上がさらに好ましく、油分は20重量%以下が好ましく、15重量%以下がより好ましく、10重量%以下がさらに好ましく、20℃における粘度は1.8Pa・s以下が好ましく、1.6Pa・s以下がより好ましく、1.4Pa・s以下がさらに好ましく、1.0Pa・s以下が特に好ましい。ストレートタイプのスープのため、濃縮による香気成分の喪失が起こっておらず、専門店で提供されるスープと同等の品質で提供できるため、香気成分を保持しており、喫食時に香りが良く、呈味も良い上、喫食時に水添加不要なため電子レンジ加熱するだけで喫食可能で、さらに濃縮タイプに比べ塩分濃度が低いため、常温移送中に融解し難い。
喫食時に油脂を含む液体スープとする場合、油脂を配合したスープを塊状に冷凍した冷凍スープとしてもよく、アルファ化した麺の凍結前又は後に油脂を麺にかけて冷凍した冷凍麺としてもよい。
本発明に記載の塊状冷凍スープは、1個当たりの重量が5g以上80g以下、好ましくは10g以上70g以下、より好ましくは15g以上60g以下で塊状に冷凍すれば特に形状に限定はなく、円柱形、三角柱形、四角柱形等、底面が円形、多角形、ハート型、星型、扇形等の柱体、球形、半球形、円錐形、三角錐形、四角錐形、円錐台形、三角錐台形、四角錐台形、楔形等の形状が例示でき、トレー等の型を使用して前記形状に凍結してもよく、凍結後に前記形状に成形してもよく、前記塊状スープが上部で平面状に連結した冷凍スープでもよい。塊1個当たりの重量が5g以上80g以下であれば、柱体等の高さ(厚さ)は5mmより大きいのが好ましく、7mm以上70mm以下がより好ましく、10mm以上65mm以下がさらに好ましく、12mm以上60mm以下が特に好ましい。塊1個当たりの重量が5g以上80g以下であって、底面の一辺又は直径は18mm以上70mm以下が好ましく、20mm以上65mm以下がより好ましく、22mm以上60mm以下がさらに好ましい。1個当たりの重量が5g未満の場合や、薄く平たい形状であるフレーク状は、融解し易いため、冷凍食品購入後、家に持ち帰る間に融解が始まり、見栄えや麺の食感等に悪影響を与えると共に、常温で一定時間経過後に再凍結するとスープ塊同士が結着して1つの大きな塊状となり、電子レンジ加熱により融解しにくくなるため好ましくなく、また80gより大きい場合、塊が大き過ぎて加熱融解し難くなり、喫食時に加熱むらが生じ易くなるため不適である。塊状スープが上部で平面状に連結した冷凍スープは、例えば図6のような形状を例示できるが、トレーの仕切り部を超える量のスープを入れて凍結することで製造できる。また、例えば図7のように、例えば直径が0.5〜10mm程度の刻みネギ、天カス、ゴマ、コショウ、七味等の細かい具材を入れた冷凍スープとしてもよい。連結部分の厚さは1〜10mmが好ましく、8mm以下がより好ましく、6mm以下がさらに好ましく、5mm以下が特に好ましいが、連結したスープの塊の形状が直方体の場合は、隣あう塊同士の間隔が5〜20mmが好ましく、7mm以上がより好ましく、10mm以上がさらに好ましく、13mm以上又は15mm以上が特に好ましく、間隔が2mmより狭いと加熱融解し難くなる。
1個当たり5g以上80g以下の塊状冷凍スープは、喫食時に麺が融解した液体スープに浸る程度のスープ量であれば個数は適宜決定できるが、例えば、3〜60個が例示でき、4〜50個が好ましい。全スープ重量が麺重量の0.8〜3.0倍量が好ましく、1.0〜2.8倍量がより好ましく、1.2〜2.5倍量がさらに好ましく、麺重量によるが、例えば融解後に全体量が好ましくは100〜600g、より好ましくは150〜500g、さらに好ましくは200〜400gになるような個数を使用すればよい。塊状冷凍スープを複数使用することで、電子レンジ加熱により全体が融解し易くなり、加熱むらを防ぐことができる。
前記塊状冷凍スープは、冷凍した麺の上に複数載置して電子レンジ加熱すればよく、冷凍麺の上に載置とは、冷凍麺より上に載置していればよく、冷凍麺に接する又は冷凍麺上に具材がある場合は具材上に接して電子レンジ加熱するのが好ましく、電子レンジ加熱することで、麺の上部から融解したスープが流れ落ちながら加熱されるため、電子レンジ加熱だけで迅速にむらなく全体が融解、加温され、温かい麺としておいしく喫食できる。塊状冷凍スープより上に冷凍麺があると、加熱の終盤まで麺上部に液がかからず、冷凍麺が融解し難くなり不適である。
本発明の冷凍食品は、全体が冷凍耐性を有する包材で包装されていれば、例えば図1のような袋包装でも、例えば図3のような食器の代用品となり得る容器包装でもよく、例えば図4のように該容器をさらに袋包装してもよく、袋包装は、シュリンク包装、部分シュリンク包装でもよい。前記冷凍麺を袋包装してもよく、複数の塊状スープを一つの袋に包装してもよく、具材を含む場合は具材を包装してもよく、冷凍麺と具材とを一体に凍結された凍結物として包装してもよく、トレーに入れた塊状冷凍スープをトレーごと使用してもよい。トレーを使用する場合は、トップシールを施して凍結したものが好ましく、凍結時のスープの飛び跳ね防止、異物混入防止、さらに移送時にスープの溶解による液漏れを防止することができる。下から冷凍麺、具材、1個当たり5g以上80g以下の複数の塊状冷凍スープを配した喫食用容器入り冷凍食品が好ましく、食器の代用品となり得る容器は冷凍耐性及び耐熱性を有する容器で、蓋を有するのが好ましく、シート状でも、嵌合蓋でもよいが、接着又はヒートシールした蓋が好ましく、喫食用容器をさらに袋で包装してもよいが、塊状スープが油脂を含み、冷凍麺と冷凍塊状スープとが包装内で接する場合、油脂面を冷凍麺と接するように配して包装すると、仮にスープ表面が一度融解した後、再凍結しても結着し難いため好ましい。
本発明の冷凍食品は、冷凍麺と液状のストレートタイプのスープを塊状に冷凍したスープとを含み、さらに具材を含むのが好ましく、電子レンジ加熱により、冷凍食品を融解、加温して、液状スープ中に麺が存在する、通常の温かい麺として簡便においしく喫食できる食品であれば特に限定されないが、ラーメン、うどん、そば、スープパスタ等が例示でき、ラーメンが好ましい。
喫食時には、喫食用容器以外のトレーや包装がある場合は取り除き、必要に応じて食器等の喫食用容器を準備して、喫食用容器の下から冷凍麺、複数個の塊状冷凍スープの順で配し、具材を個別に含む場合は、冷凍麺より上に具材が存在する状態で電子レンジ加熱すればよく、冷凍麺と冷凍スープの間又は冷凍スープ中に存在する状態で、電子レンジに投入して、冷凍食品が融解し、温かい麺として喫食できる程度に加熱して喫食すればよい。加熱時間はスープ量や麺の種類に応じて適宜設定でき、加熱むらなく全体が融解し、喫食に最適な温度及び麺の食感となるよう設定すればよい。塊状スープが連結した冷凍スープの場合は、喫食時にトレーから取出しそのまま冷凍麺上に載置してもよいが、連結部分を割って冷凍麺上に載置して電子レンジ加熱するのが好ましく、例えば、図8(1)のように、冷凍麺と、具材と、塊状スープを平面状に連結したトレー入りの冷凍スープとを食器の代用品となり得る容器包装してなる冷凍食品が例示でき、喫食時には、例えば図8(2)のように、トレーから取り出した冷凍スープを、連結部分を割って冷凍麺及び具材の上に載置して、電子レンジで最適な温度及び麺の食感となるように加熱し、図8(3)のように、融解した麺が液体スープ中に浸っている状態で、喫食できる。さらに、例えば図9(1)のように、冷凍麺と、具材と、塊状スープを平面状に連結したトレー入りの冷凍スープとを袋包装してなる冷凍食品が例示でき、喫食時には、例えば図9(2)のように、準備した食器に冷凍麺及び具材を入れ、その上にトレーから取り出した冷凍スープを、連結部分を割って載置して、ラップ等で蓋をし、電子レンジで最適な温度及び麺の食感となるように加熱し、図9(3)のように、融解した麺が液体スープ中に浸っている状態で、喫食できる。
以下、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の例によって限定されるものではない。尚、本発明において、%は別記がない限り全て重量%である。
210gのラーメンスープ(水分:85.8%、塩分:3.03%、油分:4%、Brix:15.5%、粘度(20℃):0.38Pa・s)を約30分間加熱し、90℃達温後、上面サイズ44.2mm×41.9mm、底面サイズ42.2mm×39.9mm、高さ20.5mmのトレー6個に入れ、−40℃で30分間冷凍して、1個当たり約35gの塊状冷凍スープを6個得た。
太麺(株式会社岩崎食品工業製)を沸騰水中で1分間ゆで、冷水に約10秒間浸して粗熱を取った後、ゆでた麺150gを、上面直径140mm、底面直径120mm、高さ25mmの円形トレーに入れ、その上に具材として、焼き豚、ネギ、メンマを置いて、−40℃で30分間冷凍して、ゆで麺と具材との一体の凍結物とした。
喫食用容器に、前記凍結物を入れ、その上に塊状冷凍スープ6個を置き、−40℃で30分間冷凍して、喫食用容器入り冷凍ラーメンとした。
太麺(株式会社岩崎食品工業製)を沸騰水中で1分間ゆで、冷水に約10秒間浸して粗熱を取った後、ゆでた麺150gを、上面直径140mm、底面直径120mm、高さ25mmの円形トレーに入れ、その上に具材として、焼き豚、ネギ、メンマを置いて、−40℃で30分間冷凍して、ゆで麺と具材との一体の凍結物とした。
喫食用容器に、前記凍結物を入れ、その上に塊状冷凍スープ6個を置き、−40℃で30分間冷凍して、喫食用容器入り冷凍ラーメンとした。
[比較例1]
鍋に入れて加熱後、別途容器に盛り付けて喫食するタイプの、市販冷凍ラーメン(キンレイ製)を包装袋から取り出し、喫食用容器に入れ、喫食用容器入り冷凍ラーメンとした。全体の形状は、下から、円板状の冷凍スープ、スープと同一直径の円板状冷凍麺、具材(焼き豚、ネギ、メンマ)の順に一体となっている形状だった。
鍋に入れて加熱後、別途容器に盛り付けて喫食するタイプの、市販冷凍ラーメン(キンレイ製)を包装袋から取り出し、喫食用容器に入れ、喫食用容器入り冷凍ラーメンとした。全体の形状は、下から、円板状の冷凍スープ、スープと同一直径の円板状冷凍麺、具材(焼き豚、ネギ、メンマ)の順に一体となっている形状だった。
[比較例2]
実施例1と同じラーメンスープ210gを約30分間加熱し、90℃達温後、冷めるまで静置した。
太麺(株式会社岩崎食品工業製)を沸騰水中で1分間ゆで、冷水に約10秒間浸して粗熱を取った後、ゆでた麺150gを直径140mm、高さ40mmの円形トレーに入れ、さらにその上に具材として、焼き豚、ネギ、メンマを置いて、−40℃で30分間冷凍して、ゆで麺と具材との一体の凍結物とした。
前記凍結物入りの円形トレーに、ラーメンスープ210gを注ぎ入れ、−40℃で30分間冷凍して、スープ、ゆで麺及び具材を一体に凍結した後、該凍結物を喫食用容器に入れ、喫食用容器入り冷凍ラーメンとした。
実施例1と同じラーメンスープ210gを約30分間加熱し、90℃達温後、冷めるまで静置した。
太麺(株式会社岩崎食品工業製)を沸騰水中で1分間ゆで、冷水に約10秒間浸して粗熱を取った後、ゆでた麺150gを直径140mm、高さ40mmの円形トレーに入れ、さらにその上に具材として、焼き豚、ネギ、メンマを置いて、−40℃で30分間冷凍して、ゆで麺と具材との一体の凍結物とした。
前記凍結物入りの円形トレーに、ラーメンスープ210gを注ぎ入れ、−40℃で30分間冷凍して、スープ、ゆで麺及び具材を一体に凍結した後、該凍結物を喫食用容器に入れ、喫食用容器入り冷凍ラーメンとした。
[比較例3]
実施例1と同じラーメンスープ210gを約30分間加熱し、90℃達温後、実施例1記載の円形トレーに入れ、−40℃で30分間冷凍して、円板状の冷凍スープを得た。
太麺(株式会社岩崎食品工業製)を沸騰水中で1分間ゆで、冷水に約10秒間浸して粗熱を取った後、ゆでた麺150gを実施例1記載の円形トレーに入れ、その上に具材として、焼き豚、ネギ、メンマを置いて、−40℃で30分間冷凍して、ゆで麺と具材との一体の凍結物とした。
喫食用容器に、前記凍結物を入れ、その上に円板状の冷凍スープを置き、−40℃で30分間冷凍して、喫食用容器入り冷凍ラーメンとした。
実施例1と同じラーメンスープ210gを約30分間加熱し、90℃達温後、実施例1記載の円形トレーに入れ、−40℃で30分間冷凍して、円板状の冷凍スープを得た。
太麺(株式会社岩崎食品工業製)を沸騰水中で1分間ゆで、冷水に約10秒間浸して粗熱を取った後、ゆでた麺150gを実施例1記載の円形トレーに入れ、その上に具材として、焼き豚、ネギ、メンマを置いて、−40℃で30分間冷凍して、ゆで麺と具材との一体の凍結物とした。
喫食用容器に、前記凍結物を入れ、その上に円板状の冷凍スープを置き、−40℃で30分間冷凍して、喫食用容器入り冷凍ラーメンとした。
[比較例4]
喫食用容器に、実施例1記載の塊状冷凍スープ6個を入れ、その上に実施例1記載のゆで麺と具材との一体の凍結物を置き、−40℃で30分間冷凍して、喫食用容器入り冷凍ラーメンとした。
喫食用容器に、実施例1記載の塊状冷凍スープ6個を入れ、その上に実施例1記載のゆで麺と具材との一体の凍結物を置き、−40℃で30分間冷凍して、喫食用容器入り冷凍ラーメンとした。
[評価試験1]
実施例1及び比較例1〜4で得られた喫食用容器入り冷凍ラーメンについて、電子レンジで600W、6分間加熱後、官能評価した。表1に麺重量、スープ重量及び形状をまとめると共に、評価結果を、○:商品価値あり、×:商品価値無しとして表1に示し、詳細も記載した。尚、6分間で完全融解しなかったものについては官能評価は実施せず、完全融解するまで加熱して官能評価し、加熱時間と評価結果を記載した。
実施例1及び比較例1〜4で得られた喫食用容器入り冷凍ラーメンについて、電子レンジで600W、6分間加熱後、官能評価した。表1に麺重量、スープ重量及び形状をまとめると共に、評価結果を、○:商品価値あり、×:商品価値無しとして表1に示し、詳細も記載した。尚、6分間で完全融解しなかったものについては官能評価は実施せず、完全融解するまで加熱して官能評価し、加熱時間と評価結果を記載した。
表1より、複数個の塊状冷凍スープを用いて、麺より上に塊状冷凍スープを置いた場合は、電子レンジ加熱で、おいしく喫食できる状態になり、香り高い本格的な味わいを楽しむことが可能だった。一方、円板状の冷凍スープを使用したものや、ゆで麺がスープ中に入っているものは、加熱時間を延ばすことで何れも完全に融解したが、加熱むらによると思われる麺の食感むらや、スープの麺への浸透によると思われる麺の伸びや変色が発生し、電子レンジ加熱でおいしく喫食できる状態にするのは困難だった。また、複数個の塊状冷凍スープを用いても、最下層にスープを置いた場合は、電子レンジ加熱でおいしく喫食できる状態にするのは困難だった。
以上から、複数個の塊状冷凍スープを麺より上に載置して電子レンジ加熱することで、簡便に香り高い本格的な味を楽しめることが分かった。
[試験例]
210gのラーメンスープを約30分間加熱し、90℃達温後、表2記載の各トレーに入れ、−40℃で30分間冷凍して、表2記載の各サイズ、各個数の塊状冷凍スープを得た。
喫食用容器に、実施例1と同様に凍結したゆで麺と具材との一体の凍結物を入れ、その上に各塊状冷凍スープを置き、−40℃で30分間冷凍して、試験例1〜7の喫食容器入り冷凍ラーメンとした。
210gのラーメンスープを約30分間加熱し、90℃達温後、表2記載の各トレーに入れ、−40℃で30分間冷凍して、表2記載の各サイズ、各個数の塊状冷凍スープを得た。
喫食用容器に、実施例1と同様に凍結したゆで麺と具材との一体の凍結物を入れ、その上に各塊状冷凍スープを置き、−40℃で30分間冷凍して、試験例1〜7の喫食容器入り冷凍ラーメンとした。
[評価試験2]
試験例1〜4の喫食容器入り冷凍ラーメンについて、25℃で40分間、約30回/分で振盪することで、冷凍ラーメン購入後の移送環境の影響を確認した。
試験例1〜4の喫食容器入り冷凍ラーメンについて、25℃で40分間、約30回/分で振盪することで、冷凍ラーメン購入後の移送環境の影響を確認した。
その結果、試験例2〜4は変化がなかったのに対し、1個当たり約3.3gの塊状冷凍スープを使用した試験例1はスープが一部融解しており、常温で融解し易いことが分かった。
尚、35℃で30分間静置後、側面に5回振動を加える試験も行ったが、同様の結果だった。
尚、35℃で30分間静置後、側面に5回振動を加える試験も行ったが、同様の結果だった。
[評価試験3]
試験例5〜7の冷凍ラーメンについて、評価試験1と同様に評価した。尚、600W、6分間加熱後は、全て完全融解しなかったため、完全融解するまで加熱して官能評価し、加熱時間と評価結果を記載した。
試験例5〜7の冷凍ラーメンについて、評価試験1と同様に評価した。尚、600W、6分間加熱後は、全て完全融解しなかったため、完全融解するまで加熱して官能評価し、加熱時間と評価結果を記載した。
表3より、1個当たり約42g又は約52gの塊状冷凍スープを5個又は4個使用した試験例5及び6は、実施例1より加熱時間を延ばすことで加熱むらなく融解し、電子レンジ加熱で、おいしく喫食できる状態になり、香り高い本格的な味わいを楽しむことが可能だった。一方、1個当たり105gの塊状冷凍スープ2個を使用した試験例7は、電子レンジ加熱でおいしく喫食できる状態にするのは困難だった。
以上から、1個当たり約11〜52gの塊状冷凍スープを使用することで、購入後の常温暴露の影響を受け難く、かつ電子レンジ加熱により簡便に香り高い本格的な味を楽しめることが分かった。
1 塊状冷凍スープ
2 冷凍具材
3 冷凍ゆで麺
4a 袋
4b 喫食用容器
4c 蓋
5 トレー
6 食器
7 液体スープ
8 融解した麺
2 冷凍具材
3 冷凍ゆで麺
4a 袋
4b 喫食用容器
4c 蓋
5 トレー
6 食器
7 液体スープ
8 融解した麺
Claims (6)
- 冷凍麺の上に、1個当たり5g以上80g以下の複数の塊状冷凍スープを載置して電子レンジ加熱して喫食する冷凍食品であって、電子レンジ加熱で温かい麺として喫食可能な、電子レンジ加熱用冷凍食品。
- 冷凍麺の上に、1個当たり5g以上80g以下の複数の塊状冷凍スープを配した喫食用容器入り冷凍食品である、請求項1記載の冷凍食品。
- スープが非濃縮スープである、請求項1又は2記載の冷凍食品。
- スープの油分が20重量%以下である、請求項1〜3の何れか1項に記載の冷凍食品。
- スープの20℃の粘度が1.8Pa・s以下である、請求項1〜4の何れか1項に記載の冷凍食品。
- 冷凍麺の上に、1個当たり5g以上80g以下の複数の塊状冷凍スープを載置して電子レンジ加熱して温かい麺として喫食する冷凍食品の喫食方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020044740 | 2020-02-26 | ||
JP2020044740 | 2020-02-26 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021132648A true JP2021132648A (ja) | 2021-09-13 |
Family
ID=77661961
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021052365A Pending JP2021132648A (ja) | 2020-02-26 | 2021-02-02 | 冷凍食品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2021132648A (ja) |
-
2021
- 2021-02-02 JP JP2021052365A patent/JP2021132648A/ja active Pending
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