JP2021131680A - 電気機器システム - Google Patents
電気機器システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2021131680A JP2021131680A JP2020026226A JP2020026226A JP2021131680A JP 2021131680 A JP2021131680 A JP 2021131680A JP 2020026226 A JP2020026226 A JP 2020026226A JP 2020026226 A JP2020026226 A JP 2020026226A JP 2021131680 A JP2021131680 A JP 2021131680A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- battery pack
- main body
- electric device
- information
- usage
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 238000004891 communication Methods 0.000 claims abstract description 74
- 238000004364 calculation method Methods 0.000 claims description 30
- 238000001514 detection method Methods 0.000 claims description 25
- 230000001186 cumulative effect Effects 0.000 claims description 15
- 238000000034 method Methods 0.000 description 34
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 description 11
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 10
- 230000015654 memory Effects 0.000 description 10
- 229910052751 metal Inorganic materials 0.000 description 9
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 9
- 230000008569 process Effects 0.000 description 9
- 239000000463 material Substances 0.000 description 8
- 238000012790 confirmation Methods 0.000 description 7
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 7
- 230000013011 mating Effects 0.000 description 6
- 238000000691 measurement method Methods 0.000 description 5
- HBBGRARXTFLTSG-UHFFFAOYSA-N Lithium ion Chemical compound [Li+] HBBGRARXTFLTSG-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 4
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 description 4
- 229910001416 lithium ion Inorganic materials 0.000 description 4
- 238000012423 maintenance Methods 0.000 description 4
- 239000007779 soft material Substances 0.000 description 4
- 230000008859 change Effects 0.000 description 3
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 3
- 238000007599 discharging Methods 0.000 description 3
- 238000003825 pressing Methods 0.000 description 3
- PXHVJJICTQNCMI-UHFFFAOYSA-N Nickel Chemical compound [Ni] PXHVJJICTQNCMI-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 230000006870 function Effects 0.000 description 2
- 230000008439 repair process Effects 0.000 description 2
- 230000008054 signal transmission Effects 0.000 description 2
- UFHFLCQGNIYNRP-UHFFFAOYSA-N Hydrogen Chemical compound [H][H] UFHFLCQGNIYNRP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 238000012356 Product development Methods 0.000 description 1
- 238000010521 absorption reaction Methods 0.000 description 1
- 230000002776 aggregation Effects 0.000 description 1
- 238000004220 aggregation Methods 0.000 description 1
- 230000009286 beneficial effect Effects 0.000 description 1
- 230000008901 benefit Effects 0.000 description 1
- 230000002457 bidirectional effect Effects 0.000 description 1
- OJIJEKBXJYRIBZ-UHFFFAOYSA-N cadmium nickel Chemical compound [Ni].[Cd] OJIJEKBXJYRIBZ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 description 1
- 238000011161 development Methods 0.000 description 1
- 230000005611 electricity Effects 0.000 description 1
- 238000005516 engineering process Methods 0.000 description 1
- 230000020169 heat generation Effects 0.000 description 1
- 229910052739 hydrogen Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000001257 hydrogen Substances 0.000 description 1
- 230000007246 mechanism Effects 0.000 description 1
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 1
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 1
- 238000012544 monitoring process Methods 0.000 description 1
- 230000008450 motivation Effects 0.000 description 1
- 229910052759 nickel Inorganic materials 0.000 description 1
- 229920000642 polymer Polymers 0.000 description 1
- 238000012545 processing Methods 0.000 description 1
- 230000000630 rising effect Effects 0.000 description 1
- 229920003002 synthetic resin Polymers 0.000 description 1
- 239000000057 synthetic resin Substances 0.000 description 1
- 238000012546 transfer Methods 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Portable Power Tools In General (AREA)
- Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)
Abstract
【課題】
ユーザ側において電気機器1や電池パック30の使用履歴データを無線を用いて情報端末100に送信できるシステムを提供し、サービスポイントサービスを実現する。
【解決手段】
電気機器本体1と、電池パック30と、電池パック30と通信可能な情報端末100を有する電気機器システムであって、情報端末100は、電池パック30の通信部から識別情報及び使用量に関する情報を受信し、サーバ装置210から受信した識別情報及び使用量に関する情報にもとづいて、電池パックの所有者に付与するサービスポイントを集計する。ユーザは電動工具の使用量に応じたサービスポイントを取得すると共に、サーバ装置210はユーザの稼動状況を管理することができる。
【選択図】図1
ユーザ側において電気機器1や電池パック30の使用履歴データを無線を用いて情報端末100に送信できるシステムを提供し、サービスポイントサービスを実現する。
【解決手段】
電気機器本体1と、電池パック30と、電池パック30と通信可能な情報端末100を有する電気機器システムであって、情報端末100は、電池パック30の通信部から識別情報及び使用量に関する情報を受信し、サーバ装置210から受信した識別情報及び使用量に関する情報にもとづいて、電池パックの所有者に付与するサービスポイントを集計する。ユーザは電動工具の使用量に応じたサービスポイントを取得すると共に、サーバ装置210はユーザの稼動状況を管理することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、電気機器本体又は電池パックの累積された使用量に応じてポイントを付与するポイントサービスを実現する電気機器システムに関する。
モータを使用した電動工具等の電気機器において、制御部にマイコンを搭載し、制御部に設けられた記憶部に電動工具のトリガ操作回数等の使用履歴を格納することが行われている。使用履歴は、電気機器に有線ケーブルを接続して、外部のコンピュータ装置によって読み出して、電気機器のメンテナンスに活用される。特許文献1ではインパクト工具にUSBケーブルを接続可能として、有線ケーブルを用いて使用履歴データを読み出す技術である。一方、電気機器の電源となる電池パックにも制御部にマイコンと記憶部を設け、電池パックの充電回数等の使用履歴を格納することが行われている。
特許文献1の技術では電気機器に専用のアダプタを接続した上でUSBケーブルにてラップトップコンピュータと接続する必要があったため、使用履歴データの読み出しはメーカ側のメンテナンス時に行われるのみであった。この使用履歴の情報取得を増やして周期的にメーカ側で情報を得ることができるようにすれば、メーカ側で製品管理や次の製品の開発に生かせると発明者らは考えた。この使用履歴データの読み出しを有線でなくスマートフォンなどの情報端末を用いて無線でできるようにすれば、読み出した使用履歴データを容易にメーカのサーバ装置に送信できるので、メーカはユーザによる電気機器の使用状況を把握でき、次の製品開発に生かすことができると発明者らは考えた。しなしながら、そのようなシステムの実現には、ユーザに電気機器の使用履歴データを送ってもらわないと成り立たないが、ユーザ側にメリットがないならユーザはわざわざ送信する意味が無い。
本発明は上記背景に鑑みてなされたもので、その目的は、ユーザ側において電気機器、及び/又は、電池パックの使用履歴データを無線を用いて情報端末に送信できるようにした電気機器システムを提供することにある。
本発明の他の目的は、使用履歴データをアップロードしたユーザに対する見返りとして、代金の代わりとして利用できるサービスポイントの進呈を行うようにした電気機器システムを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、電気機器、及び/又は、電池パックにおける使用履歴データの取得処理を工夫することにより、望ましくない電気機器の動作方法によるポイントの過剰取得を防止できるようにした電気機器システムを提供することにある。
本発明の他の目的は、使用履歴データをアップロードしたユーザに対する見返りとして、代金の代わりとして利用できるサービスポイントの進呈を行うようにした電気機器システムを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、電気機器、及び/又は、電池パックにおける使用履歴データの取得処理を工夫することにより、望ましくない電気機器の動作方法によるポイントの過剰取得を防止できるようにした電気機器システムを提供することにある。
本願において開示される発明のうち代表的な特徴を説明すれば次のとおりである。
本発明の一つの特徴によれば、電気機器本体、電気機器本体に接続可能な電池パック、及び電池パックと通信可能な外部機器と、を有する電気機器システムであって、電気機器本体又は電池パックは、電気機器本体又は電池パックを識別するための識別情報と、電気機器本体又は電池パックの使用状況を検知して使用状況に関する情報を生成する検知部と、検知部で検知された使用状況に関する情報から使用量に関する情報を生成する演算部と、演算部で生成された使用量に関する情報を識別情報と関連付けて記憶する記憶部とを有している。電池パックは記憶部に記憶された識別情報及び使用量に関する情報を、外部機器に対して送信する電池側通信部を有し、外部機器は電池側通信部から識別情報及び使用量に関する情報を受信する外部機器側通信部と、外部機器側通信部で受信した識別情報及び使用量に関する情報にもとづいて、電池パックの所有者に付与するポイントを集計する外部演算部を有する。このポイントの集計は、電池パックが電気機器本体に装着された時点を起点とし、電池パックの使用量に関する情報に基づいて行われる。外部機器は、電池側通信部と通信可能な携帯端末装置か、又は電池側通信部と通信可能なコンピュータ装置を用いることができる。
本発明の一つの特徴によれば、電気機器本体、電気機器本体に接続可能な電池パック、及び電池パックと通信可能な外部機器と、を有する電気機器システムであって、電気機器本体又は電池パックは、電気機器本体又は電池パックを識別するための識別情報と、電気機器本体又は電池パックの使用状況を検知して使用状況に関する情報を生成する検知部と、検知部で検知された使用状況に関する情報から使用量に関する情報を生成する演算部と、演算部で生成された使用量に関する情報を識別情報と関連付けて記憶する記憶部とを有している。電池パックは記憶部に記憶された識別情報及び使用量に関する情報を、外部機器に対して送信する電池側通信部を有し、外部機器は電池側通信部から識別情報及び使用量に関する情報を受信する外部機器側通信部と、外部機器側通信部で受信した識別情報及び使用量に関する情報にもとづいて、電池パックの所有者に付与するポイントを集計する外部演算部を有する。このポイントの集計は、電池パックが電気機器本体に装着された時点を起点とし、電池パックの使用量に関する情報に基づいて行われる。外部機器は、電池側通信部と通信可能な携帯端末装置か、又は電池側通信部と通信可能なコンピュータ装置を用いることができる。
本発明の他の特徴によれば、電気機器システムの(1)検知部は、電気機器本体又は電池パックが不適切な使用をされた場合を除いた正常な使用にかかる使用状況に関する情報を生成し、(2)演算部は、電気機器本体又は電池パックが不適切な使用をされた場合を除いた正常な使用にかかる使用量に関する情報を生成し、(3)外部演算部は、電気機器本体又は電池パックが不適切な使用をされた場合を除いた使用量に関する情報を生成し、これら(1)〜(3)の何れかの情報にもとづいて、ポイントを集計するようにした。
本発明のさらに他の特徴によれば、電気機器本体は、電気機器本体を識別するための第1の識別情報と、電気機器本体の使用状況を検知して使用状況に関する情報を生成する第1の検知部と、第1の検知部で検知された使用状況に関する情報から電気機器本体の使用量に関する情報を生成する第1の演算部と、第1の演算部で生成された使用量に関する情報を識別情報と関連付けて記憶する第1の記憶部と、を有する。電池パックは、電池パックを識別するための第2の識別情報と、電気機器本体又は電池パックの使用状況を検知して使用状況に関する情報を生成する第2の検知部と、第2の検知部で検知された使用状況に関する情報から電池パックの使用量に関する情報を生成する第2の演算部と、演算部で生成された使用量に関する情報を識別情報と関連付けて記憶する第2の記憶部と、を有しており、第2の演算部は、第1の記憶部に格納された電気機器本体の使用量に関する情報を第1の演算部より受け取り、第2の記憶部に格納された電池パックの使用量に関する情報と共に外部機器に送信する。電気機器本体は出力部を有し、第1の演算部は、出力部に加わる負荷の大きさに応じて電気機器本体の使用量に関する情報を作成する。ポイントは、出力部の負荷が高い場合は低い場合よりも多くする。また、電気機器本体の作業状態に応じて、又は、電気機器本体の種類に応じてポイントの付与量を変更するようにしても良い。さらに、ポイントを付与するための閾値を変更可能とし、閾値を超えた状態の累積時間に応じてポイントを変更するようにしても良い。
本発明のさらに他の特徴によれば、電気機器本体と、電気機器本体に接続可能な電池パックと、電池パックと通信可能な外部機器と、を有する電気機器システムであって、電池パックに外部機器と無線通信可能とする通信部を設け、電気機器本体は負荷に応じて変動するパラメータによって算出する重み付け稼動履歴を格納する。また、電池パックを用いて電気機器本体の稼動情報を有線接続にて取得して、外部機器に無線で送信し、外部機器は、送信された稼動情報に応じたポイントを集計して、電池パックの所有者に集計されたポイントを付与する。このパラメータとして、負荷に流れる電流値、負荷に含まれるモータの回転数、負荷の出力トルクのうちいずれか一つ以上の計測値を用いて電気機器本体ごとに使用量のポイント換算率を変更するようにした。
本発明によれば、ユーザ側において電気機器、及び/又は、電池パックの使用履歴データを無線を用いて情報端末に送信できるようにした電気機器システムを提供することができる。また、使用履歴データをアップロードしたユーザに対する見返りとして、代金の代わりとして利用できるサービスポイントの進呈を行うようにした電気機器システムを提供することができる。また、望ましくない電気機器の動作方法によるポイントの過剰取得を防止できるようにした電気機器システムを提供することができる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。なお、以下の図において、同一の部分には同一の符号を付し、繰り返しの説明は省略する。また、本明細書においては、前後、上下の方向は図中に示す方向であるとして説明する。
図1は本発明の実施例に係る電気機器システムの概略図である。電気機器本体の一例である電動工具本体1は、電池パック30を電源として使用可能な携帯型の電気機器であって、例えばインパクト工具である。電動工具(電気機器)は、電池パック30を取り外した状態の電動工具本体1(電気機器本体)と、電池パック30から構成される。本実施例の電池パック30は、内部にマイコン(マイクロコンピュータ)が搭載され、そのマイコンとの近接無線通信装置、例えばブルートゥース(Bluetooth:Bluetooth SIG, Inc. USAの登録商標)が搭載される。このように電池パック30の内部に無線通信装置が搭載されるため、外部機器たる情報端末100と電池パック30との間での双方向に無線通信が可能となる。情報端末100は、電動工具本体1に装着されている状態の電池パック30との通信も可能であるし、電動工具本体1等の電気機器から取り外した状態の電池パック30とも通信が可能である。
電池パック30は、定格電圧3.6Vのリチウムイオン電池セルを複数本直列接続して、例えば14.4Vや18V等の直流電流を出力可能としたものである。電動工具本体1に装着される電池パック30にはブルートゥース(登録商標)等の近接無線通信装置が設けられ、情報端末100が電池パック30と接続することによって、情報端末100が電動工具本体1の情報を電池パック30を介して間接的に取得することも可能である。このように情報端末100が電池パック30と通信を行うことによって、無線通信装置を有しない電動工具本体1であっても、情報端末100は電動工具本体1に関する情報を読み取ることが可能である。なお、電動工具本体1と電池パック30との間の情報の送受信(通信)は、互いに機械的及び電気的に接続される接続端子を介して行えば良い。本実施例では、電動工具本体1の情報を外部機器(情報端末100)で読み取った際に、ユーザ80(作業者であり、所有者に相当する)への見返りとして一定のサービス(図1の矢印25)を提供することが重要である。また、電動工具本体1側と外部機器側との間で無線を用いた通信を可能とした点も重要である。
電動工具本体1内には、モータの回転制御や無線通信制御を行うマイコン(マイクロコンピュータ)が設けられる。電動工具本体1のマイコンは、ユーザ80によって電動工具本体1が使用される毎に(図1の矢印21)、その使用状況に関する情報(使用履歴データ)を自らの記憶部に格納する。この記憶部としては電動工具本体1に設けられた不揮発性のメモリを用いると良い。使用履歴データには、電動工具本体1の本体情報(型名など)、本体の固有情報(シリアルナンバーなど)と、電動工具本体1の使用履歴(本体の稼動時間など)を含めることができる。この一連の使用履歴データの取得手順は、図3にて後述する。尚、マイコンは本発明の演算部に相当する。
情報端末100は、例えば電話会社が販売するスマートフォンを用いることができる。情報端末100は、電話通信網を用いてインターネット等のネットワーク網200に接続可能であり、電池パック30や電動工具本体1のメーカ(製造メーカ)のサーバ装置210にインターネットを介して接続可能である。この情報端末100を用いて、電池パック30から受信した情報をメーカのサーバ装置210に送信するように構成した。また、サーバ装置210から何らかの情報を受信可能として受信した情報等を表示部115に表示するようにした。尚、情報端末100は本発明の携帯端末装置に相当し、サーバ装置210は本発明のコンピュータ装置に相当する。
情報端末100は、電動工具と無線通信を行うことができる外部機器である。ここでは情報端末100として、電話会社等が販売するスマートフォンを用いる例を示している。情報端末100は、電話通信網を用いてインターネット等のネットワーク網200に接続可能であり、電動工具本体1や電池パック30のメーカの提供するクラウド等のサーバ装置210に接続可能である。つまり、情報端末100は電池パック30から受信した情報をメーカのサーバ装置210に送信することが可能であり、また、サーバ装置210から何らかの情報を受信して表示部115に表示することができる。尚、本実施例の電気機器システムにおいては、情報端末100は必ずしも携帯性を必須とせず、ノートパソコン、タブレット、デスクトップパソコンなど、無線通信装置と通信可能であって表示装置を有する電気機器やコンピュータ機器を用いることができる。
電池パック30は情報端末100とペアリングを行う。「ペアリング」とは、無線通信を用いて情報端末100と、電池パック30側の関連づけ登録を行う作業であり、これらの登録作業(ペアリング)を行うことにより、情報端末100は、ペアリングされた特定の電池パック30から必要な情報を取得できる。このペアリング相手の関係は、端末装置:電池パックの数=1:1でも良いが、1:n(nは自然数)であっても良い。nがいくつまでペアリングできるかは、使用する無線通信規格に依存する。また、所有するすべての無線接続可能な電池パックと同時にペアリングさせても良いが、必ずしも全数を同時に行う必要は無く、状態を確認したい対象の電池パック30だけを選択してペアリングさせるようにしても良い。
情報端末100は、無線通信によって電池パック30から2種類の情報を入手する。一つは電動工具本体1に関する情報であり、もう一つは電池パック30に関する情報である。情報端末100には、電動工具との無線通信を可能とするために、専用のソフトウェア、いわゆるアプリケーションソフトをインストールしておく。サーバ装置210は、電池パック30を介して取得したデータを記録することにより、ユーザ80に所有する電動工具本体1と電池パック30における使用履歴データを蓄積する。
サーバ装置210は、情報端末100から電動工具本体1と電池パック30の使用履歴データを受信すると(図1の矢印24)、ユーザ80にメリットのあるサービスを提供する(図1の矢印25)。このサービスは種々考えられるが、例えば、電動工具本体1側又は電池パック30側の使用情報からサービスポイントを換算して、ユーザ80に対して使用情報に応じてサービスポイントを付与する。ここでサービスポイントとは、ユーザ80の電動工具本体1や電池パック30の使用又は別の電動工具本体1や電池パック30の購入(電動工具の買い替え)において有用なものであり、ここではサービス提供業者(例えばメーカ)における製品の購買や、メンテナンス時の代金支払いに使えるものである。付与されるサービスポイントは、サーバ装置210が算出してそれを情報端末100に伝達しても良いし、サーバ装置210は算出式や算出方法を示す換算表を情報端末100に送信して、情報端末100が付与されるサービスポイントを算出しても良い。
このような電気機器システムによって、ユーザ80が電動工具(電動工具本体1、電池パック30)を使用すると(図1の矢印21)、負荷部の使用履歴が電動工具本体1内の制御部で作成され、記憶部に保存される(図1の矢印22)。この電動工具本体1がトリガスイッチ5とモータを有する場合は、電動工具本体1の使用履歴は図3に示すフローに従って取得され、電動工具本体1内の記憶部に保存される。
図2は電気機器システムに含まれる各機器の回路構成を示す概略ブロック図である。電池パック30は、合成樹脂製のケース42内に電池セル43を収容したものである。電池セル43の種類は任意であり、例えば18650サイズと呼ばれる直径18mm、長さ65mmの複数回充放電可能なリチウムイオン電池セル(図示せず)を5本直列接続する。電池セルの種類はリチウムイオン電池だけに限られずに、ニッケル水素電池セル、リチウムイオンポリマー電池セル、ニッケルカドミウム電池セル等の任意の種類の二次電池を用いても良い。電池セルの長さ方向の両端には2つの電極が設けられ、それら電極の一方は正極であり、他方は負極であり、物理接続端子44に接続される。
電池セル43への充放電はマイコンを有する制御部40によって監視および制御される。制御部40は、電池セル43への充電および放電の制御を実行するとともに電池セル43の状態を検知し、検知した情報を定期的に記憶部41に格納する。記憶部41としては、マイコンに内蔵された、または、マイコンとは別に設けられる不揮発性のメモリを用いることができる。電池パック30内には、ブルートゥース(登録商標)を用いた無線通信部47が設けられる。無線通信部47による無線通信は、制御部40によって管理される。制御部40のマイコンは、物理接続端子44の金属端子45のうち、LD端子、D端子等の信号伝達用の金属端子を用いて、電動工具本体1側の物理接続端子14の金属端子15の信号伝達用の金属端子を介して電動工具本体1側の制御部10との間で信号の伝達(有線による非同期シリアル通信)を行う。金属端子15、45は複数の端子を含み、例えば正極入力端子(充電用や放電用)、負極入力端子、LD端子(放電許可信号端子)、D端子(制御信号端子)が含まれる。尚、マイコンは本発明の演算部に相当し、無線通信部37は本発明の電池側通信部に相当する。
図2には図示していないが電池パック30には電圧チェック回路が搭載され、電池パック30の筐体の一部に複数セグメントのLED表示装置(図示せず)と、作業者(ユーザ80であり、所有者に相当する)によって操作されるチェックボタン(図示せず)が設けられる。作業者によってチェックボタンが操作されてONになると、操作されている間、及び、操作状態が解消してから数秒程度だけ電池残量に応じた数のLEDが点灯する。本実施例では電池パック30側に電圧チェック回路が設けられるので、電池パック30を電動工具本体1から取り外しているときにも残量チェックができる。電池パック30が充電も放電もされていない時は、制御部40のマイコンがスリープ状態に移行するが、電池パック30が電動工具本体1に装着されるとスリープ状態からアクティブ状態に移行する。また、電池パック30のチェックボタンを押すことで制御部40のマイコンを起動させることができる。
電動工具本体1は、着脱可能に装着される電池パック30の電力を用いて放電負荷13を駆動する。放電負荷13は、例えばインパクト工具、電動ドリル、グラインダ、電動のこぎりであれば、モータが出力部となる。モータ等の放電負荷13の回転制御は制御部10によって行われる。電動工具本体1にはユーザインターフェース18が設けられる。ユーザインターフェース18はユーザからの入力を受け付け、ユーザに対する情報の出力を実現する部位であり、例えばスイッチ装置やLED等の表示部を含んで構成される。ユーザインターフェース18から、または、ユーザインターフェース18への入出力は制御部10によって制御される。電動工具本体1には記憶部11が設けられ、例えば、制御部10のマイコンによって管理される各種データの履歴情報が格納される。
情報端末100は、ブルートゥース(登録商標)による無線通信により電池パック30の制御部40との通信を可能とする機器である。情報端末100は、コンピュータ機器に無線通信部113を付加したものであり、スマートフォンとして市販されている機器を使うことが好適である。情報端末100は、マイクロプロセッサを含む制御部111と、揮発性及び不揮発性メモリを含む記憶部112と、ユーザへの情報の出力やユーザからの情報の入力を行う表示画面115と、LAN(Local Area Network)を利用してインターネット網(ネットワーク網200)に接続するインターネット接続部114を含んで構成される。無線通信部113はブルートゥース(登録商標)を用いた通信機能であって、近距離範囲内で電池パック30との双方向通信が可能となる。尚、無線通信部113は本発明の外部機器側通信部に相当し、制御部111は本発明の外部演算部に相当する。
図3は情報端末100、電池パック30、電動工具本体1の間の通信フローである。図3の例では電池パック30を電動工具本体1に装着して情報端末100とペアリングを行い、ペアリング状態を維持したままで電動工具本体1の駆動を行う。また、電動工具本体1の使用を終了した後に電池パック30を電動工具本体1から取り外し、その後に情報端末100とのペアリングを切断する。電池パック30から情報端末100への使用量データの送信は、ペアリング状態が確立している時であって、電動工具本体1のモータが駆動していない待機状態の時に行われる。
まず、電池パック30と情報端末100のペアリングを行うために、作業者(ユーザ80)は電池パック30に設けられたペアリング登録を開始するためのスイッチを操作する(ステップ81)。このスイッチは、電池パック30に設けられた電圧チェック用の操作ボタンを長押しする(例えば2秒以上)ことによって行う。ステップ81においてペアリング登録を開始するためのスイッチが操作されると、電池パック30の制御部に含まれるマイコンは、電池パック30に含まれるブルートゥース(登録商標)用の無線通信部47を受信可能状態にすることにより、接続の待機状態とする(ステップ71)。次に、作業者は自ら携帯する情報端末100の画面から、電池パック30と通信するための専用のアプリ(アプリケーションソフト)を起動させて、その画面を操作して電池パック30とのペアリングの確立を指示する(ステップ82)。すると、情報端末100は、自ら有する無線通信手段(無線通信部113)を用いて接続可能範囲内にある電池パック30に対して接続要求信号を送信する(ステップ121)。するとステップ71で接続待機状態にある電池パック30が応答することによって、情報端末100と電池パック30との接続状態が確立(ペアリング)され(ステップ151)、白抜き矢印140で示す近接無線通信路が確立される。尚、この接続状態の確立のための手順は、公知のブルートゥース(登録商標)の規格に沿って行えば良い。
次に、作業者はペアリングが行われた電池パック30を電動工具本体1に装着する(ステップ152)。電動工具本体1に電池パック30が装着されると電動工具本体1による作業が可能となる。作業者が最初にトリガスイッチ5(図1参照)を引いてON状態にすると(ステップ83)、電動工具本体1の制御部10に含まれるマイコンが起動することにより電動工具本体1(制御部10)が起動状態になる(ステップ7)。電動工具本体1の制御部はトリガスイッチ5の操作量に応じて放電負荷13の一例であるモータの駆動を行い、作業者は所望の作業を行う(ステップ6)。例えば電動工具本体1がインパクト工具の場合は、その作業はネジやボルトの締め付け作業であるが、電動工具本体1の種類や作業内容は任意であり、電池パック30を用いて何らかの作業負荷、例えば、モータの回転、照明装置の点灯、音響装置の稼動、発熱又は吸熱装置の稼動を行う。モータを駆動している最中に、電動工具本体1のマイコンは、電流検知回路16によってモータに流れる電流量を測定して、測定された電流量に応じてその工具の使用量データを取得し、取得されたデータを一時記憶メモリに格納する。作業者によって電動工具本体1のトリガスイッチ5がOFFにされると(ステップ84)、電動工具本体1の制御部10のマイコンは、一時記憶メモリに格納に格納された使用量データを、不揮発性記憶手段(記憶部11)に格納済みの使用量データに加算することにより、不揮発性記憶手段(記憶部11)のデータを更新する(ステップ8)。ここで、電動工具本体1の使用量データの更新とは、すでに取得済みのデータに新たに取得されたデータを追加していく方法や、すでに取得済みのデータに新たなデータを加算して、加算後の新データを作成する方法、すでに取得済みのデータを新たに取得したデータで置き換える方法など、種々考えられる。
ステップ83において、電動工具本体1のトリガスイッチ5(図1参照)がONにされると、同時に電池パック30は、無線通信手段(無線通信部47)を用いて電動工具本体1が起動した旨の通知を情報端末100に送信する(ステップ72)。電池パック30は、電流検知部46及び制御部40によって放電電流量を監視することにより電動工具本体1が起動したことを検知できる。電池パック30は自らの放電状況を制御部40で監視し、その放電状況(ステップ73)を基に電池使用量データを取得し、取得されたデータを一時記憶メモリに格納する。一時記憶メモリに格納された使用量データは、定期的に又はトリガスイッチ5がオフにされた後に、電池パック30の制御部40に含まれる、又は制御部40とは別の不揮発性の記憶部41に格納する(ステップ74)。この格納は、記録済みの使用量データに加算しても良いし、新しい使用量データを追加記録するようにしても良いし、記憶済みの使用量データを新しい使用量データに書き換えても良い。このようにして、電動工具本体1の制御部10が工具使用量のデータを蓄積し(ステップ8)、電池パック30の制御部40が電池使用量データを更新するが(ステップ74)、これらの更新作業はそれぞれの制御部によって独立、非連動で行われる。
次に、作業者が情報端末100のアプリの画面から特定の操作をすることにより電動工具本体1の使用量データの取得を指示すると(ステップ85)、情報端末100は電池パック30に対して使用量データを無線にて送信するように要求する(ステップ123)。使用量データ要求を受けた電池パック30のマイコン(制御部40)は、電動工具本体1の制御部10のマイコンに対して工具使用量のデータを送信するように要求する(ステップ75)。この要求は、電池パック30と電動工具本体1を接続する接続端子(金属端子)15及び45を介するUART(非同期シリアル通信)45で行われる。工具使用量データ送信要求を受けた電動工具本体1のマイコン(制御部10)は、ステップ9にて更新され不揮発性記憶手段(記憶部11)に格納されている工具使用量データを読み出して、電池パック30にUART45にて送信する(ステップ9)。なお、電池パック30と電動工具本体1との通信(データの送受信)は有線接続でも無線接続でも良い。
電動工具本体1から工具使用量データを受信した電池パック30のマイコン(制御部40)は、受信した工具使用量データと、ステップ74にて更新している自らの電池使用量データを、近接無線通信140により情報端末100に送信する(ステップ76)。これらの情報を受信した情報端末100は、アプリによる処理によってそれぞれの使用量データに基づくポイント換算を行う(ステップ86)。ここで“ポイント換算”とは、取得した電動工具本体1の使用量データと、電池パック30の使用量データを用いて、サービスポイントを算出する処理である。ポイント換算が完了すると、情報端末100のプロセッサ(制御部111)は表示画面(表示部115)にポイント確認画面を表示する(ステップ87)。このポイント確認画面について、図4を用いて説明する。なお、ステップ86のポイント換算は、情報端末100で行う必要はなく、サーバ装置210で行っても良い。この場合、サーバ装置210でポイント換算し、その結果を情報端末100に送信して表示部115で表示すれば良い。
図4は図3のステップ87のポイント確認用の表示画面(表示部115)の表示例である。このポイントサービスを提供する前提として、ユーザ80は予めメーカ又はサービス提供業者が管理するサーバ装置210に対して、ユーザ登録と、使用する電動工具本体1、電池パック30の情報を登録しておく。情報端末100にて専用のアプリを起動すると、最初にログイン手続が要求され、ユーザ80はログインIDとパスワードを入力する。すると接続ポイント201からネットワーク網200に接続されている情報端末100はこれらの情報をサーバ装置210に送信する。サーバ装置210は、ログイン操作を完了させて、情報端末100によるポイント集計のためのデータを返信する。本実施例ではサーバ装置210側でポイント数を直接算出するのではなく、情報端末100にて算出するようにしているが、サーバ装置210で算出しても良い。
ポイント確認画面(表示部115)では、上部に「電動工具ポイントカード」のように、ポイントサービスの名称131が表示され、その下側にバーコード132が表示される。バーコード132はユーザ80が店舗にて製品購入をしたり、サービスセンターで修理を受けたりする際に、サービスポイントを使用する際に用いられる。会員番号133は、ログインするユーザ80に割り振られた固有の識別番号である。会員番号133の下には、ポイント集計を行った更新日134が表示される。更新日134の下側には、更新日134に更新された現在のポイント135の値が表示される。現在のポイント135の下側には、ポイント失効日136が表示される。ここではポイント失効日136を更新日から2年としているが、どの程度の有効期間を設けるかは任意である。失効日136の下側には、ポイント確認画面から次の操作を行うための指示用のアイコン、即ち、“ポイント交換”用のアイコン137が表示される。ユーザ80がアイコン137をタッチすると、取得されたポイント135に応じて、商品代金の補填として、又は、メンテナンスや修理の代金の補填として使用することができる。尚、ポイント135と代金との換金比率をどの程度にするかは、メーカやサービス提供業者が設定する。
再び図3に戻る。図3のステップ86において、電動工具本体1の使用量データと、電池パック30の使用量データの送信の見返りとして、ユーザ80に対してサービスポイントが付与されると(ステップ87)、ユーザ80はポイント確認画面115を確認して(ステップ88)、次の操作を行う。ここでは、電動工具本体1による作業を終えて電池パック30を電動工具本体1から取外す例を示している(ステップ153)。電池パック30が取り外されると、電動工具本体1の起動状態(ステップ7)が解消されて、電動工具本体1の電源を失うことにより停止状態になる。電池パック30から電動工具本体1が取り外されると、電池パック30の制御部40は、情報端末100に対して工具取り外し通知を送信する(ステップ77)。ユーザ80が情報端末100の表示部115の画面を操作して電池パック30とのペアリングの切断を指示すると(ステップ89)、情報端末100の無線通信部113は、電池パック30の無線通信部47に対してペアリング切断要求信号を送信する(ステップ124)。電池パック30の制御部40は無線通信部47を介してペアリング切断要求信号を受信すると、情報端末100との接続を解除(ペアリング解除)する(ステップ154)。電池パック30から電動工具本体1が取り外されると、電池パック30の制御部40は一定時間の経過後にスリープ状態に移行し、その後シャットダウンする。なお、電池パック30から電動工具本体1が取り外された後にステップ89で画面操作しなくても良く、この場合には、電池パック30がシャットダウンされると自動的にペアリングも切断される。
以上のように、電動工具本体1を稼動させる毎に工具使用量のデータ及び電池使用量のデータが電動工具本体1と電池パック1のそれぞれにて取得及び更新されるので、情報端末100や、情報端末100から情報を受けるサーバ装置210はユーザ80の所有する電動工具本体1や電池パック30の管理を行うことができる。尚、図3のフローチャートで示した制御手順は種々変更可能である。例えば、図3のフローではペアリングを行った後に電動工具本体1に電池パック30を装着する手順を図示しているが、電池パック30を先に電動工具本体1に装着して、その後にペアリングを行うようにしても良い。また、工具使用量の転送を、電池パック30を取り外した後に行うようにしても良い。
図5は電動工具本体1における使用履歴データの取得手順を示すフローチャートであり、図3のステップ6、8の手順を示す。図5に示す一連の手順は、制御部10に含まれるマイコンが起動したら実行されるものであり、制御部10にあらかじめ格納されたプログラムによってソフトウェア的に実行される。最初に、マイコンはトリガスイッチ5が操作されたか否かを判定する(ステップ161)。ステップ161でトリガスイッチ5が操作されていなければ操作されるまで待機する(ステップ161)。ステップ161でトリガスイッチ5が操作されると、マイコンはモータの駆動を開始する(ステップ162)。
マイコンは電流検知回路16による検出値に基づいて作業に伴う負荷の有無を判定する(ステップ163)。ここで負荷が検出できなければステップ166に進み、負荷が検出できたら所定の電流値以上が流れた時間を測定する(ステップ164)。この時間計測の方法は図6〜図11を用いて後述する。制御部10に含まれるマイコンは、電動工具本体1の稼動した時間を計測して、それを使用量データの計測値として累積してマイコン内のメモリに一時保存する(ステップ165)。
次に、マイコンはトリガスイッチ5の操作が解除されたか否かを判定し(ステップ166)、解除されていなかったらステップ163に戻る。トリガスイッチ5の操作が解除されて電動工具本体1による一つの作業が終了したら、制御部10のマイコンはモータの駆動を停止させて(ステップ167)、マイコン内のメモリに一時保存されていた使用量データを、記憶部11の不揮発性記憶領域(フラッシュメモリによる記憶領域)に格納して(ステップ168)、ステップ161に戻る。図5に示す一連の処理は、制御部10に含まれるマイコンが起動している限り実行されるので、記憶部11には電動工具本体1に関する使用量データが蓄積されることになる。
次に図6〜11を用いて、図5のステップ164、165における電動工具本体1の動作時の負荷稼動時間の測定の方法について説明する。図6〜図11は電動工具本体1がインパクトドライバである時の稼動時のタイムチャートを示す図であり、稼動状況に応じて図6〜図11の6パターンを示したものである。図6は、締め付け作業を行う相手材(例えばネジ)が存在しない状態で、トリガスイッチ5を半分程度引いてモータを低出力で駆動させた時の波形である。図中の上側が、電流値171の波形であり、横軸は時間の経過(単位ミリ秒)であり、縦軸は電流(単位アンペア)である。また、図中下側が、モータ回転数(回転速度)181であり、横軸は時間の経過(単位ミリ秒)である。ここでは時刻T0にてトリガスイッチ5を半分程度引く(操作する)ことによってモータの回転をオンにして、時刻T1にてトリガスイッチ5の操作を解除(オフ)している。トリガスイッチ5の引き量(操作量)が少ないため、モータ回転数181は矢印181aに示すように最大回転数の1/3以下の低速である。また、図6の状態は相手材が無い状態、つまり無負荷運転の状態であって不適切な使用状態である。よって、モータに流れる電流値171は非常に小さく1Aにも満たない程度である。
負荷稼動時間を測定するために電流値171に対してポイント加算用の判定閾値I0(ポイント加算判定閾値)が設定される。この判定閾値I0は、サービスポイントを付与するメーカ側で設定されるもので、電気機器(電動工具本体1)の特性に合わせて工場出荷前に予め設定される。本実施例の電動工具本体1では、判定閾値I0=5アンペアとしている。時刻T0にて作業者がトリガスイッチ5を引くと、モータが起動してトリガの引き量に応じた回転数にて回転される。ここでは、トリガスイッチ5の引き量が約半分であって、モータの回転数が約1800rpmである。このときの電流値171は、矢印171a、171bにて示すように、判定閾値I0に到達しない小さい値である。本実施例では電流値171が判定閾値I0を越えた累積時間をカウントする。図6の例では電流値171は一度も判定閾値I0を越えていないので、記録される負荷稼動時間は0msとなる。
図7は、図6とトリガの引き量が同じであるものの、時刻T1で軟材たる相手材に先端工具(例えばビット)を押し当てて作業を開始し、時刻T2にてトリガスイッチ5を離した状態を示している。ここでは、時刻T1にて先端工具に負荷がかかると、モータに流れる電流値172が上昇し、矢印172bのように上昇する。ここでは、モータの駆動電流のDUTY(デューティ)に対してモータの回転数が低下したことを300ms継続して検知したら、制御部10のマイコンは作業を行っていると判断する(時刻T1)。このようにT1の検知は、モータの回転数の低下により検知し、検知後である時刻T1以降は、制御部10のマイコンはモータの回転制御を定速度制御に切り替える(矢印182c、182d)。電動工具本体1がインパクト工具の場合は、ハンマが後退する際にモータの負荷が上昇する。しかしながら、トリガスイッチ5を半引き程度で作業ができるような軟材の場合、ハンマが後退することなく作業を継続できるため、モータの負荷が小さく、モータに流れる電流値172の変化も小さい。よって、モータの回転数も殆ど低下することなく略一定を維持することができる。判定閾値I0を越えるのは、矢印172c、172dで示す付近の数パルス程度である。制御部10のマイコンは、この判定閾値I0を越えている電流値172の累積合計時間を、負荷稼動時間として集計する。図7の例では、負荷稼動時間は70ミリ秒である。時刻T2においてトリガスイッチ5がオフ(操作解除)にされたら、電動工具本体1の制御部10(マイコン)は、記憶部11に格納済みの負荷稼動時間に“70ミリ秒”を加算する処理を行う(図5のステップ168)。
図8は、図7とトリガの引き量が同じであるものの、時刻T1で硬材たる相手材に先端工具を押し当てて作業を開始し、時刻T0にてトリガスイッチ5を引くと、矢印183aのようにモータの回転数がトリガの引き量に合わせた速度に設定される。ここで、矢印183bで示す区間のように、トリガスイッチ5のオン状態にもかかわらずモータの回転が100ms間連続で検出されない場合、制御部10のマイコンは作業を行っていると判断する。このモータロックの検知後の時刻T1においてマイコンはモータの制御を定速度制御に切り替える。定速度制御に移行した後でも、ハンマとアンビルによる打撃動作による回転数の低下又は電流値の上昇(ハンマの後退)や、回転数の上昇又は電流値の低下(ハンマの打撃)を検知したら、一定の間隔で打撃を行うようDUTYを変更する制御に切り替える。すなわち、一定の間隔でDUTYを増加させ、そのタイミングで打撃を行い、それ以外のタイミング(一定の間隔の間)ではDUTYを低下(ゼロ又はゼロ近くまで)させておく。ハンマが後退してアンビルとの係合が解除されるまでの電流値173は、矢印173b〜173fのように複数の尖塔状のピークパルスが発生する。ハンマがアンビルを乗り越えると負荷がなくなるため電流が小さくなりモータの回転数が増加し、ハンマが回転してアンビルを打撃する。この際のモータの回転数は、矢印183c〜183gのように複数のピーク状に上昇する。時刻T2にてトリガスイッチ5が離される。
図8の電流値173の状態では、ハンマとアンビルの係合が解除される際(打撃の直前であって、ハンマが後退を開始してハンマとアンビルの係合が解除されるまで)に矢印173b〜173fのようにパルス状に大きく上昇して、それぞれで判定閾値I0を越えることになる。この際のモータの回転数は、ハンマが後退してハンマの爪部のアンビルの羽根部との係合が離れると矢印183d〜183gのようにモータの回転数がパルス状に上昇し、そのピーク回転数が約6000rpmに到達する。このように図8の例では、T1−T2間で電流値がI0以上となった時間を累積すると、負荷稼動時間は180ミリ秒となった。時刻T2においてトリガスイッチ5がオフにされたら、電動工具本体1のマイコンは、記憶部11に格納済みの負荷稼動時間に“180ミリ秒”を加算する処理を行う(図5のステップ168)。
図9は、トリガスイッチ5をいっぱいに引いた状態(トリガ全引き)で、無負荷運転を運転する際のタイムチャートを示している。ここでは、時刻T0にてトリガスイッチ5をいっぱいに引くと、矢印184aのようにモータが加速して回転数が上昇する。この際、モータにはいわゆる始動電流と呼ばれる大きな突入電流が流れて矢印174a、174bのように上昇し、モータの回転数の上昇率が矢印184bのように低下すると、電流値174も矢印174cのように低下する。この際、矢印174c〜174bの区間は判定閾値I0を越えることがない。これは、矢印174c〜174bの区間では作業を行っていないからである。そこで本実施例では、モータの始動電流が増加する区間、例えばトリガスイッチ5を引いてから150ms付近の、電流下降度合いが小さくなった矢印174cまでは負荷稼動時間の計測不感区間とし、矢印174c以降において判定閾値I0を越えているかどうかを判定する。この結果、図9の例で計測される負荷稼動時間は0msとなる。尚、矢印174cの位置のように電流下降度合いが小さくなったことで判定するのではなく、トリガスイッチ5を引いてから一定時間経過するまでの時間を計測不感区間とし、トリガスイッチ5を引いてから一定時間経過後(例えば120ms)に負荷稼動時間の計測を開始するように制御しても良い。
図10は、図9とトリガの引き量が同じ(トリガ全引き)であるものの、時刻T1の直前で軟材たる相手材に先端工具を押し当てて作業を開始し、時刻T3にてトリガスイッチ5を離した状態を示している。この場合は、時刻T0でトリガスイッチ5を引くと、モータの回転が開始する。すると、電流値175は、始動電流によって矢印175a、175bのように大きく上昇してから、矢印175cのように低下する。そして、始動電流が流れた後の時刻T1付近で、電流は矢印175dのように、再び上昇を開始する。この電流の変化が下降から上昇に切り替わった地点の時刻T1を負荷稼動時間の計測開始点とする。時刻T0からT1までには計測不感区間とする。図10の示す作業では軟材であるため、ハンマとアンビルによる打撃動作が行われずに、連続的な締め付けだけで完了する。従って、モータの回転数185は、矢印185bから185cにかけて負荷の上昇に伴いやや低下する程度である。一方、電流値は、矢印175dから175eにかけて徐々に上昇する。この区間では、判定閾値I0及び後述の第1の閾値I1を越えている。ここで、負荷作業(実作業)か否かを判定するため、検出した電流と、第1の電流上昇判定閾値すなわち負荷判定閾値となる第1の閾値I1(例えば6アンペア)と、を比較する。始動電流が終わった後の時刻T1から時刻T2の間の負荷判定区間において電流値と閾値とを比較する。尚、第1の閾値I1は負荷作業として軽負荷作業を判定する閾値であり、ポイント加算判定閾値I0より大きい値に設定される。時刻T1付近において電流値175dは第1の閾値I1より大きい状態となっているため、負荷作業と判定され、時刻T1から負荷稼動時間の計測を開始し、トリガスイッチ5がオフされるまで計測を継続する。この結果、時刻T1〜T3における負荷稼動時間は110msとなる。電動工具本体1のマイコン(制御部10)は、記憶部11に格納済みの負荷稼動時間に“110ミリ秒”を加算する処理を行う(図5のステップ168)。
図11は、図8とトリガの引き量が同じ(全引き)であるものの、時刻T0硬材たる相手材に先端工具を押し当てて作業を開始し、時刻T2にてトリガスイッチ5を離した状態を示している。電流値176は、矢印176a〜176bに示すように始動電流が大きく上昇し、その後矢印176cのように低下する。負荷の判定タイミングは、矢印176cのように電流値176が第2の電流上昇判定閾値すなわち負荷判定閾値となる第2の閾値I2(例えば16アンペア)を下回った後に電流値176が再び第2の閾値I2を上回った時刻T1から開始する。即ち、任意の時刻T1において、電流値176がポイント加算判定閾値I0、第1の閾値I1(不図示)、第2の閾値I2のそれぞれを超えているかを判定する。ここで各閾値の大小関係はI0<I1<I2となる。時刻T1において電流値176は第2の閾値I2を超えているから、負荷作業と判定する。第2の閾値I2は負荷作業として重負荷作業を判定する閾値である。なお、電流値176が第2の閾値I2を超えている場合には、判定したタイミングとなる時刻T1から負荷稼動時間を計測し、図10のように、第1の閾値I1を超えるが第2の閾値I2には達しない場合には任意の時間となる負荷判定区間(時刻T1〜T2)を設けている。これにより軽負荷作業時の負荷判定を確実に行うことができる。なお図11のような重負荷作業では負荷作業であることは明らかであるから負荷判定区間を設けなくても良い。
時刻T1以降は、制御部10のマイコンはモータの定速度制御を行う。そして時刻T2にてトリガスイッチ5がオフにされた時までを検出する。時刻T1以降は打撃を行うたびに矢印176d〜176eに示すように電流値176が増減する。しかしながら、それらはポイント加算判定閾値I0を越えている状態なので、負荷稼動時間として計測される。打撃時のモータの回転数は約20,000rpm程度(最大速度)である。図11の例では、時刻T1から時刻T2までに計測される負荷稼動時間は590ミリ秒である。時刻T2においてトリガスイッチ5がオフにされたら、電動工具本体1のマイコンは、記憶部11に格納済みの負荷稼動時間に“180ミリ秒”を加算する処理を行う(図5のステップ168)。なお、図10においても電流値175と第2の閾値I2とを比較しているが、軽負荷作業であるため、負荷判定区間となる時刻T1から時刻T2の区間で電流値175が第2の閾値I2に達することは考えにくい。そのため、図10では第2の閾値I2の記載を省略している。また、図6は無負荷運転の状態を示しており、電流値171がポイント加算判定閾値I0未満であるため、電流値171が第1の閾値I1や第2の閾値I2に達することは考えにくいため、それら閾値の記載を省略している。また、図7から図9においても第1の閾値I1や第2の閾値I2の記載を省略している。尚、図7及び図8の電流値の一部は、第1の閾値I1と第2の閾値I2の少なくとも一方を超えているため負荷作業と判定される。
図12は、電池パック30における使用履歴データの取得方法を説明するためのデータテーブルである。図5で示すフローチャートは電動工具本体1における使用量データを、判定閾値I0を越えた電流値に基づく負荷稼動時間として算出する。図12(A)は、使用量データを電池パック30からの放電電流と、その経過時間を用いて使用履歴データを算出する方法である。電池パック30においては、装着される電気機器本体の種類が様々であるため、多数の電気機器本体に装着された場合でも適切に負荷電流量を5段階の電流レベルに区切って、それぞれの電流レベルで累積何秒の電流が流れたかの累積値を格納する。この際、累積値を電流の大きさに応じて重み付けされたポイントに換算して記録する。ここでは、“ステップ0”に示す電流量10A未満の電流値の場合は、ポイントを付与しない(0ポイント)。つまり、無負荷運転などの10A未満の電流を流し続けてもポイントとしてはカウントされない。よって、作業者(ユーザ)がサービスポイントを稼ぐために無負荷運転を行ったとしても電池パック30の使用履歴データにはカウントされない。
“ステップ1”は、電流量10A以上20A未満の範囲であり、この範囲の電流の累積値が20秒に到達したら1ポイントカウントされる。“ステップ2”は、電流量20A以上30A未満の範囲であり、この範囲の電流の累積値が15秒に到達したら1ポイントカウントされる。“ステップ3”は、電流量30A以上40A未満の範囲であり、この範囲の電流の累積値が10秒に到達したら1ポイントカウントされる。最後の“ステップ4”は、電流量40A以上であり、この範囲の電流の累積値が5秒に到達したら1ポイントカウントされる。以上のようにして、放電電流を大きさに合わせて重み付けされたポイント値に変更した形で、累積ポイント値として電池パック30の記憶部41に記憶するようにした。尚、このようなポイント値への変換を電池パック30内の制御部40が行うのではなくて、制御部40は“ステップ0”から“ステップ4”の累積時間を、時間としてカウントする様にしても良い。各ステップの累積時間を、図12(A)に基づくポイント換算値に基づいて返還する計算は、情報端末100側又はサーバ装置210側でも実行できる。
電池パック30は電気機器本体に装着された状態で使用される放電動作だけでなく、外部の充電器(図示せず)に装着される充電動作も存在する。充電動作も電池パック30の使用に該当するため、ここでは充電時にもポイントとしてカウントするようにした。充電時のポイント値の加算の仕方は種々あるが、例えば図12(B)又は(C)の方法でカウントすることができる。図12(B)は充電電流が固定となる定電流充電器によって充電される場合に好適な算出方法で、所定の充電時間毎に所定のポイントを付与する。ここでは、10分の充電で10ポイント付与するようにした。このようにして外部充電装置から電池パック30に対する充電電流の累積量をポイントという形で算出し、ポイント値を積算して一時記憶エリアに保存する。
図12(C)はもっと単純な充電時の使用量の算出方法であり、充電回数で算出するようにした。ここでは、10分以上の1回の充電で30ポイントを付与するようにした。10分未満の充電の場合は、使用量データとしてポイント換算しない。また、20〜30分程度の充電を行った場合であっても30ポイント付与するだけである。
このように電池パック30において負荷に応じて変動するパラメータを設定し、使用量データに基づくポイントを付与するようにすれば、使用量データの記録機構を持たない従来の電気機器本体や、マイコンを持たない電気機器本体においても電池パック30を用いて電気機器本体側の使用履歴を取得することができる。
図13は電気機器システムにおける各機種間の通信データの一例を示すテーブルである。図13(A)は、情報端末100から電動工具本体1に対して使用量データの取得要求を送るコマンド(図3のステップ123)の内容である。ここでは、データ番号251は、送信される情報のデータの内容253の通し番号であり、ここでは0番目のデータだけがあることを示している。データ種別252は内容253の種別であり、ここでは使用量取得を要求するコマンドだけであり、値254はフォーマット形式を示し、そのサイズ255は5バイトである。備考256は、データについて特筆して説明することがある場合の格納スペースである。これらの情報は、ブルートゥース(登録商標)を用いて情報端末100から電池パック30に送信され、電池パック30の制御部40が金属端子45、15(図2参照)を介して非同期シリアル通信により電動工具本体1に転送させる。
図13(B)は、(A)のコマンドを受け取った電動工具本体1が電池パック30に送信する使用量データ(図3のステップ9)である。これらの使用量データのうち、左側のデータ番号261は、データの内容263毎の通し番号であり、ここでは0〜9の10種類の内容263があることを示している。データ種別262は、内容263の種類を示すもので、ここでは“指示データ”、“(電動)工具データ”、“(電動)工具使用量データ”、“チェック用データ”の4つに分類される。“(電動)工具データ”が電気機器本体を識別するための第1の識別情報である。内容263は送信される合計68バイトに含まれるデータの内容を列挙したもので、それぞれのサイズ265が何バイトか決められている。先頭から5バイトが送信元から送信先へのコマンドであり、値264はその5バイトの内容が何を差すのかを示すフォーマットである。コマンドのXは数値データであり、フレーム数はコマンドに続くデータ(データ番号1〜9)の長さ(フレーム)を示す数値を格納する。ここでは予めフレーム数が8に設定されている。データ種別262が“工具データ”は、工具の型名と固有IDを格納する。型名は5バイトの数字であり、Nは任意の数値データ、固有IDはXで始まる7バイトの数字である。尚、固有IDのXは任意の文字データである。
データ番号261が“4”〜“8”は“工具使用量データ”である。ここでは電動工具本体1の使用量データを、図6〜11のように閾値I0を越えた累積時間、即ち負荷稼動時間で算出するのではなくて、図12(A)で示した電池パック30のステップ0〜ステップ4の分類に合わせた5つの分類ごとに時間を集計する。それぞれの値264は数字で9バイトであり、最大99999時間59分59秒までカウントできる。データ番号261が“9”は“チェック用データ”であり、1バイト目から65バイトまでの格納データのパリティ演算を行って3バイトの演算結果を格納する。このようなフォーマットデータにて、電動工具本体1から電池パック30にシリアル転送される。
図13(C)は、(B)のデータを受け取った電池パック30が情報端末100に送信する使用量データ(図3のステップ76)である。ここで、データ番号271が“2”から“8”は、電動工具本体1から受け取ったデータである。データ番号271が“9”から“15”は、電池パック30が付加したデータである。“電池データ”が電池パックを識別するための第2の識別情報である。データ番号271が“11”から“15”は図12で示したフォーマットにて取得された電池使用量データである。データ番号271が“11”として、矢印277に示す内容(図12(A)の内容)の代わりに、矢印278に示す総充電時間のデータ(図12(B)の内容)、又は、矢印279に示す総充電回数のデータ(図12(C)の内容)に置き換えても良い。それらに応じて、矢印280に示すチェック用データのデータ番号271が16又は12に変わる。
図13に示すように、電動工具本体1から電池パック30に工具使用量データを送信し、電池パック30は受け取った電動工具使用量データに、自らの電池使用量データを追加したうえで、無線にて情報端末100に送信することができる。この送信によって、情報端末100とサーバ装置210は、ユーザの所有する電池パック30と電動工具本体1の使用量データを取得することができるので、寿命管理、使用状況調査などに役立てることが可能となる。特に、無線通信機能付きの電池パック30を準備することで、電池パック30を介して電池パック30の使用履歴データに加えて電動工具本体1側の使用履歴データを、情報端末100を介してメーカ等のサーバ装置210に容易にアップロードすることができる。また、ユーザにとってはデータを情報端末100に送信することによってサービスポイントが取得できるというメリットがある。すなわち、ユーザとしては使用履歴データをアップロードする際にサービスポイントを得ることができるので、サーバ装置210の管理側(メーカ等)として、ユーザによる積極的な使用履歴データのアップロードを期待するこができる。さらに、ポイント付与システムを導入することにより、ポイントに対応した電池パックの購入意欲や使用意欲を高めることができる。さらに、使用履歴データの収集を負荷部(モータ等)による負荷の大きさとその対応稼動時間を含むように構成したので、無負荷運転を行うことによるポイントの過剰取得を防止することができる。
以上、本発明を実施例に基づいて説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。例えば、電池パック30と情報端末100は、ブルートゥース(登録商標)による無線通信だけに限られずに、その他の双方向または片方向通信技術を用いた無線通信を行うようにしても良い。また、電池パック30に加えて電動工具本体1にも無線通信部を設けても良い、或いは、電池パック30には設けずに電動工具本体1のみに無線通信部を設けても良い。さらには無線通信だけに限定されずに、規格化されたケーブル(例えばUSBケーブル)等を用いて電池パック30と情報端末100を有線で接続しても良いし、その他の物理的接触による通信を行うように構成しても良い。さらに、負荷の大きさを測定するパラメータとして、上述の実施例では負荷に流れる電流値を用いたが、電流値だけでなく負荷に含まれるモータの回転数、負荷の出力トルク等の他の計測値を用いて電気機器本体ごとに使用量のポイント換算率を変更するように構成しても良い。
1 電動工具本体 5 トリガスイッチ 10 制御部(第1の演算部)
11 (第1の)記憶部 13 放電負荷 14 物理接続端子
15 金属端子 16 電流検知回路(第1の検知部)
18 ユーザインターフェース 30 電池パック
40 制御部(第2の演算部) 41 (第2の)記憶部 42 ケース
43 電池セル 44 物理接続端子 45 金属端子
46 電流検知部(第2の検知部) 47 無線通信部 80 ユーザ
100 情報端末 111 制御部 112 記憶部
113 無線通信部 114 インターネット接続部
115 表示部(ポイント確認画面) 131 ポイントサービスの名称
132 バーコード 133 会員番号 134 更新日
135 現在のポイント 136 ポイント失効日 140 近接無線通信
171〜176 電流値 181〜186 モータ回転数
200 ネットワーク網 201 接続ポイント 210 サーバ装置
245 サイズ 251、261、271 データ番号
252、262、272 データ種別 253、263、273 内容
254、264、274 値 255、265、275 サイズ
256、266、276 備考
I0 (ポイント加算の判定)閾値
I1 第1の負荷判定閾値 I2 第1の負荷判定閾値
11 (第1の)記憶部 13 放電負荷 14 物理接続端子
15 金属端子 16 電流検知回路(第1の検知部)
18 ユーザインターフェース 30 電池パック
40 制御部(第2の演算部) 41 (第2の)記憶部 42 ケース
43 電池セル 44 物理接続端子 45 金属端子
46 電流検知部(第2の検知部) 47 無線通信部 80 ユーザ
100 情報端末 111 制御部 112 記憶部
113 無線通信部 114 インターネット接続部
115 表示部(ポイント確認画面) 131 ポイントサービスの名称
132 バーコード 133 会員番号 134 更新日
135 現在のポイント 136 ポイント失効日 140 近接無線通信
171〜176 電流値 181〜186 モータ回転数
200 ネットワーク網 201 接続ポイント 210 サーバ装置
245 サイズ 251、261、271 データ番号
252、262、272 データ種別 253、263、273 内容
254、264、274 値 255、265、275 サイズ
256、266、276 備考
I0 (ポイント加算の判定)閾値
I1 第1の負荷判定閾値 I2 第1の負荷判定閾値
Claims (12)
- 電気機器本体、前記電気機器本体に接続可能な電池パック、及び前記電池パックと通信可能な外部機器と、を有する電気機器システムであって、
前記電気機器本体又は電池パックは、前記電気機器本体又は電池パックを識別するための識別情報と、前記電気機器本体又は電池パックの使用状況を検知して使用状況に関する情報を生成する検知部と、前記検知部で検知された使用状況に関する情報から使用量に関する情報を生成する演算部と、前記演算部で生成された前記使用量に関する情報を前記識別情報と関連付けて記憶する記憶部とを有しており、
前記電池パックは、前記記憶部に記憶された前記識別情報及び前記使用量に関する情報を、前記外部機器に対して送信する電池側通信部を有しており、
前記外部機器は、前記電池側通信部から前記識別情報及び前記使用量に関する情報を受信する外部機器側通信部と、前記外部機器側通信部で受信した前記識別情報及び前記使用量に関する情報にもとづいて、前記電池パックの所有者に付与するポイントを集計する外部演算部と、を有することを特徴とする電気機器システム。 - 請求項1に記載の電気機器システムであって、
前記ポイントの集計は、前記電池パックが前記電気機器本体に装着された時点を起点とし、前記電池パックの使用量に関する情報に基づいて行われることを特徴とする電気機器システム。 - 請求項1又は2に記載の電気機器システムであって、
前記外部機器は、前記電池側通信部と通信可能な携帯端末装置か、又は前記電池側通信部と通信可能なコンピュータ装置であることを特徴とする電気機器システム。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の電気機器システムであって、
(1)前記検知部は、前記電気機器本体又は電池パックが不適切な使用をされた場合を除いた正常な使用にかかる使用状況に関する情報を生成し、
(2)前記演算部は、前記電気機器本体又は電池パックが不適切な使用をされた場合を除いた正常な使用にかかる前記使用量に関する情報を生成し、
(3)前記外部演算部は、前記電気機器本体又は電池パックが不適切な使用をされた場合を除いた前記使用量に関する情報を生成し、
前記(1)〜(3)の何れかの情報にもとづいて、前記ポイントを集計することを特徴とする電気機器システム。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載の電気機器システムであって、
前記電気機器本体は、前記電気機器本体を識別するための第1の識別情報と、前記電気機器本体の使用状況を検知して使用状況に関する情報を生成する第1の検知部と、前記第1の検知部で検知された使用状況に関する情報から前記電気機器本体の使用量に関する情報を生成する第1の演算部と、前記第1の演算部で生成された前記使用量に関する情報を前記識別情報と関連付けて記憶する第1の記憶部と、を有しており、
前記電池パックは、前記電池パックを識別するための第2の識別情報と、前記電気機器本体又は電池パックの使用状況を検知して使用状況に関する情報を生成する第2の検知部と、前記第2の検知部で検知された使用状況に関する情報から前記電池パックの使用量に関する情報を生成する第2の演算部と、前記演算部で生成された前記使用量に関する情報を前記識別情報と関連付けて記憶する第2の記憶部と、を有しており、
前記第2の演算部は、前記第1の記憶部に格納された前記電気機器本体の使用量に関する情報を前記第1の演算部より受け取り、前記第2の記憶部に格納された前記電池パックの使用量に関する情報と共に前記外部機器に送信することを特徴とする電気機器システム。 - 請求項5に記載の電気機器システムであって、
前記電気機器本体は出力部を有し、
前記第1の演算部は、前記出力部に加わる負荷の大きさに応じて前記電気機器本体の前記使用量に関する情報を作成することを特徴とする電気機器システム。 - 請求項6に記載の電気機器システムであって、
前記ポイントは、前記出力部の負荷が高い場合は低い場合よりも多く付与されることを特徴とする電気機器システム。 - 請求項6に記載の電気機器システムであって、
前記電気機器本体の作業状態に応じて前記ポイントの付与量を変更することを特徴とする電気機器システム。 - 請求項6に記載の電気機器システムであって、
前記電気機器本体の種類に応じて前記ポイントの付与量を変更することを特徴とする電気機器システム。 - 請求項9に記載の電気機器システムであって、
前記ポイントを付与するための閾値を変更可能とし、前記閾値を超えた状態の累積時間に応じて前記ポイントを変更することを特徴とする電気機器システム。 - 電気機器本体と、前記電気機器本体に接続可能な電池パックと、前記電池パックと通信可能な外部機器と、を有する電気機器システムであって、
前記電池パックに前記外部機器と無線通信可能とする通信部を設け、
前記電気機器本体は負荷に応じて変動するパラメータによって算出する重み付け稼動履歴を格納し、
前記電池パックを用いて、前記電気機器本体の稼動情報を有線接続にて取得して、前記外部機器に無線で送信し、
前記外部機器は、送信された前記稼動情報に応じたポイントを集計して、前記電池パックの所有者に集計されたポイントを付与することを特徴とする電気機器システム。 - 請求項11に記載の電気機器システムであって、
前記パラメータとして、前記負荷に流れる電流値、前記負荷に含まれるモータの回転数、前記負荷の出力トルクのうちいずれか一つ以上の計測値を用いて前記電気機器本体ごとに使用量のポイント換算率を変更することを特徴とする電気機器システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020026226A JP2021131680A (ja) | 2020-02-19 | 2020-02-19 | 電気機器システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020026226A JP2021131680A (ja) | 2020-02-19 | 2020-02-19 | 電気機器システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021131680A true JP2021131680A (ja) | 2021-09-09 |
Family
ID=77551031
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020026226A Pending JP2021131680A (ja) | 2020-02-19 | 2020-02-19 | 電気機器システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2021131680A (ja) |
-
2020
- 2020-02-19 JP JP2020026226A patent/JP2021131680A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN110061540B (zh) | 具有无线通信的电动工具蓄电池组及系统 | |
US11579206B2 (en) | Method and device for estimating the state of health of an exchangeable rechargeable battery | |
CN201510739U (zh) | 可无线充电的游戏装置组合 | |
US20010017531A1 (en) | Adapters for rechargeable battery packs | |
EP1863108B1 (en) | Cordless power tool battery and charging system therefore | |
WO2018196862A1 (zh) | 电动工具的电源电量管理方法和系统 | |
JPH1070848A (ja) | バッテリ充電装置 | |
CN103988146B (zh) | 驱动控制装置和驱动控制方法 | |
CA2608229A1 (en) | Cordless power tool battery charging and analyzing system | |
JP7279785B2 (ja) | 電池パックの管理システム | |
WO2023185473A1 (zh) | 一种电池检测装置及电池检测系统 | |
JP2021131680A (ja) | 電気機器システム | |
CN105082080A (zh) | 电动工具 | |
CN115483723A (zh) | 电动工具系统 | |
EP4090488A1 (en) | Portable battery pack-powered welder | |
JP2021120176A (ja) | 通信装置及びそれを用いた電気機器システム | |
JP2021119432A (ja) | 電気機器システム | |
JP6793335B2 (ja) | 充電アダプタ | |
US20220029433A1 (en) | Method for Detecting Electrical Fault States in a Removable Battery Pack and System for Carrying out the Method | |
KR20230000479U (ko) | 차량용 배터리 모니터링 시스템 | |
CN204271672U (zh) | 多功能充电器 | |
JP2005033946A (ja) | 電源アダプタ装置 | |
US12066494B2 (en) | Method for identifying a measure that is not provided for by the manufacturer on or using a removable battery pack and removable battery pack for carrying out the method | |
CN114389334B (zh) | 提高电池使用寿命的笔记本充电器 | |
CN212969118U (zh) | 电池充电器和电池充电系统 |