JP2021131096A - 既設配管の更新方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】新設配管の座屈を生じることなく、新設配管を既設配管の内部に挿入することができる既設配管の更新方法を提供すること。【解決手段】水底に配置される既設配管1の内部に新設配管2を設置する既設配管1の更新方法であって、既設配管1の第1端部11から新設配管2を挿入する挿入工程を備え、挿入工程では、新設配管2に接続される牽引索40を既設配管1の第2端部12側から牽引することにより、新設配管2を第2端部12側へ移動させることを特徴とする。【選択図】図4

Description

本発明は、既設配管の更新方法に関する。
近年、石油、ガス、水道等の既設配管の老朽化が進んでいる。新設配管を既設配管の内部に設置することにより老朽化した既設配管を更新する、いわゆるパイプインパイプ工法が知られている。例えば、パイプインパイプ工法は、海底に配置された既設配管の更新に用いられる。
下記特許文献1には、従来のパイプインパイプ工法が開示されている。特許文献1においては、既設配管の端部に設けられた挿入装置を用いて、新設配管を既設配管の端部から押し込むことにより、新設配管を既設配管内へ挿入していく。
特開平8−14441号公報
特許文献1に示されるパイプインパイプ工法においては、新設配管を押し込むことにより既設配管内へ挿入するため、新設配管に圧縮力がかかり、新設配管の座屈が生じる可能性がある。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、新設配管の座屈を生じることなく、新設配管を既設配管の内部に設置することができる既設配管の更新方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明に係る既設配管の更新方法は、水底に配置される既設配管の内部に新設配管を設置する既設配管の更新方法であって、前記既設配管の第1端部から前記新設配管を挿入する挿入工程を備え、前記挿入工程では、前記新設配管に接続される牽引索を前記既設配管の第2端部側から牽引することにより、前記新設配管を前記第2端部側へ移動させることを特徴とする。
従来は、新設配管を押し込む動作により、新設配管を第2端部側へ移動させていたため、新設配管に圧縮力がかかり、新設配管の座屈が生じる可能性があった。しかしながら、本発明においては、牽引索によって新設配管を引っ張る動作により、新設配管を第2端部側へ移動させる。したがって、挿入工程において新設配管に圧縮力がかからないため、新設配管の座屈を防止することができる。また、新設配管の設計時に、挿入工程における新設配管の座屈を考慮する必要がないため、新設配管の寸法設定の自由度が向上する。
また、本発明に係る既設配管の更新方法において、前記第2端部側の出口に、前記牽引索を支持する支持部を設け、前記挿入工程では、前記牽引索は、前記支持部により牽引方向が変更されてもよい。
また、本発明に係る既設配管の更新方法において、前記支持部は、前記牽引索が掛け回される棒状部材と、前記棒状部材を水底に対して固定する固定部材とを有し、前記固定部材は、水底に設置された重力式の基礎、又は水底の地盤に貫入されて地盤に固定された杭式の基礎を有していてもよい。
また、本発明に係る既設配管の更新方法において、前記挿入工程の前に、前記第1端部を水上に持ち上げる持上工程を更に備え、前記挿入工程では、持ち上げた前記第1端部から前記新設配管を挿入してもよい。
また、本発明に係る既設配管の更新方法において、前記第1端部を浮力体の浮力を利用して持ち上げてもよい。
また、本発明に係る既設配管の更新方法において、前記持上工程の前に、架台を設置する架台設置工程を更に備え、前記持上工程では、持ち上げた前記第1端部を前記架台に固定してもよい。
また、本発明に係る既設配管の更新方法において、前記挿入工程では、前記第1端部は水底に配置されていてもよい。
また、本発明に係る既設配管の更新方法において、前記第1端部よりも前記牽引索の牽引方向における上流側には、前記新設配管の送り出し量を調整する送り出し装置が設けられていてもよい。
また、本発明に係る既設配管の更新方法において、前記新設配管のうち、前記第1端部よりも前記牽引索の牽引方向における上流側の部分には重りが設けられていてもよい。
また、本発明に係る既設配管の更新方法において、前記第1端部には、前記新設配管を案内するガイド装置が設けられていてもよい。
また、本発明に係る既設配管の更新方法において、前記ガイド装置は、その軸心が前記第1端部の軸心と一致するように配置される筒状部材と、前記筒状部材の内側に設けられ、前記新設配管を前記筒状部材の軸心方向に沿って摺動させるガイドローラとを有するローラ部を備えていてもよい。
また、本発明に係る既設配管の更新方法において、前記ガイド装置は、前記ローラ部よりも前記牽引索の牽引方向における上流側に配置され、前記上流側に向けて拡径する拡径部を備えていてもよい。
また、本発明に係る既設配管の更新方法において、前記挿入工程では、前記既設配管の内部が第1液体で満たされていてもよい。
また、本発明に係る既設配管の更新方法において、前記挿入工程では、前記新設配管の内部は空洞であってもよい。
また、本発明に係る既設配管の更新方法において、前記挿入工程では、前記新設配管の内部は、比重が前記第1液体よりも小さい第2液体で満たされていてもよい。
本発明によれば、新設配管の座屈を生じることなく、新設配管を既設配管の内部に設置することができる。
本発明の第1実施形態に係る既設配管の更新方法における、架台設置工程、及び床掘工程を説明するための図である。 本発明の第1実施形態に係る既設配管の更新方法における、持上工程を説明するための図である。 本発明の第1実施形態に係る既設配管の更新方法における、牽引索挿通工程を説明するための図である。 本発明の第1実施形態に係る既設配管の更新方法における、挿入工程を説明するための図である。 本発明の第1実施形態に係る既設配管の更新方法に用いられる支持部の斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る既設配管の更新方法に用いられる支持部の変形例を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る既設配管の更新方法を説明するための図である。 本発明の第3実施形態に係る既設配管の更新方法を説明するための図である。 本発明の第3実施形態に係る既設配管の更新方法を説明するための図である。 本発明の第3実施形態に係る既設配管の更新方法に用いられるガイド装置の断面図である。
(第1実施形態)
以下、図1〜6を参照し、本発明の第1実施形態に係る既設配管1の更新方法を説明する。既設配管1の更新は、既設配管1より小径の新設配管2を、既設配管1の内部に設置することにより行われる。
既設配管1は、石油備蓄基地や、海上の油・ガス受け入れ施設に使用される海底配管である。既設配管1は、例えば、石油を、シーバースに停泊される石油タンカーから、陸上の精製工場やタンクへ輸送するための配管である。図1に示されるように、既設配管1は、海底に埋没配置され、鉛直方向に延びるライザー管4を介して、陸上の精製工場やタンクに繋がる陸上配管3と接続される。
以下、図1〜3における陸上配管3側(すなわち、紙面左側)を陸側と称し、その反対側(すなわち、紙面右側)を沖側と称する。本実施形態においては、既設配管1の更新が、陸側から沖側へ向かって行われる。
本実施形態に係る既設配管1の更新方法は、架台設置工程S1と、床掘工程S2と、持上工程S3と、牽引索挿通工程S4と、挿入工程S5と、を備える。以下、図1〜4を参照し、工程S1〜S5の詳細について説明する。
図1に示されるように、架台設置工程S1においては、仮桟橋30(架台)が海底の地盤Gに設置される。仮桟橋30は、既設配管1の陸側の端部である第1端部11の上方に設置される。仮桟橋30は、沖側に向かうに従い下方に延びる斜路30aを備える。
架台設置工程S1が終了すると、床掘工程S2が行われる。床掘工程S2においては、地盤Gが床掘される。図1に二点鎖線で示されるように、既設配管1の第1端部11及び第2端部12の所定範囲(例えば、200m範囲)において、地盤Gが床掘される。
床掘工程S2が終了すると、持上工程S3が行われる。図2に示されるように、持上工程S3においては、既設配管1と陸上配管3との間に配置されるライザー管4が撤去され、第1端部11が水上に持ち上げられる。例えば、地盤Gが床掘されることにより露出した第1端部11を、クレーンにより水上へ持ち上げる。
持ち上げた第1端部11は、仮桟橋30の斜路30a上に配置される。第1端部11は、斜路30aに設けられる固定装置31により、仮桟橋30に対して相対移動不能に固定される。固定装置31は、仮桟橋30に固定されており、例えば第1端部11の管端付近を挟持することにより、第1端部11を保持する。
第1端部11は、仮桟橋30によって支持される。したがって、持ち上げた第1端部11が自身の重力により変形し、折れ曲がることを防止できる。
第1端部11には、複数の浮力体32が設けられる。浮力体32は、第1端部11のうち、仮桟橋30よりも沖側に位置する部分に設けられている。既設配管1にかかる応力(重力)を浮力体32の浮力によって低減させることにより、持ち上げた第1端部11の折れ曲がりを防止する。
持上工程S3が終了すると、牽引索挿通工程S4が行われる。図3に示されるように、牽引索挿通工程S4においては、牽引索40を既設配管1内に挿通し、第2端部12の出口に設けられた支持部43に支持させる。なお牽引索40は、第2端部12から第1端部11に向けて挿通してもよく、第1端部11から第2端部12に向けて挿通してもよい。
牽引索40の既設配管1内への挿通は、例えば、図示しないメッセンジャワイヤを用いた以下の手順により行われる。
まず、牽引索40よりも小径のメッセンジャワイヤを、ピグを用いて第2端部12から既設配管1内に挿入し、第1端部11から引き出す。第1端部11から引き出されたメッセンジャワイヤに牽引索40を繋ぎ、メッセンジャワイヤを引き戻していくことにより、牽引索40を、第1端部11から第2端部12へと既設配管1内に挿通させる。既設配管1内に挿通された牽引索40の端は、既設配管1よりも沖側に配置される船41上のウィンチ42に巻き取っておく。
支持部43による牽引索40の支持について以下に詳述する。
図5に示されるように、支持部43は、棒状部材44と、一対の固定部材45と、一対の突出部46とを備える。
棒状部材44は、第2端部12の延在方向と交差する方向に延びる。本実施形態において、棒状部材44は、第2端部12の延在方向と略直交する方向に延びる。棒状部材44には、第2端部12から引き出される牽引索40が下方から掛け回される。これにより、牽引索40の延在方向が、略水平(第2端部12の延在方向と略同一の方向)から、斜め上方へと変更される。また、棒状部材44により、牽引索40の上方移動が制限される。
固定部材45は、棒状部材44を海底の地盤Gに対して固定する。一対の固定部材45により、棒状部材44の両端部がそれぞれ、鉛直方向及び水平方向に移動不能に支持される。なお、一対の固定部材45は、棒状部材44を、その軸線回りに回転可能に支持することが好ましい。すなわち、棒状部材44は、その軸線回りに回転可能なローラ式であることが好ましい。固定部材45は、海底の地盤Gに設置された重力式の基礎である。すなわち、固定部材45は、自重を用いて棒状部材44を海底の地盤Gに対して固定する。
なお、図6に示されるように、固定部材45は、地盤Gに貫入されて地盤Gに固定された杭式の基礎であってもよい。
一対の突出部46は、棒状部材44の外面に設けられる。突出部46は、棒状部材44から下方に向かって突出する。牽引索40が一対の突出部46間に配置されることにより、牽引索40の揺動による水平方向の変動を規制する。
第2端部12から引き出された牽引索40は、棒状部材44、一対の固定部材45、及び地盤Gにより囲まれる空間内に配置される。
牽引索40を既設配管1内へ挿通した後に、支持部43を、前記空間内に配置されるように設置してもよい。
あるいは、支持部43を設置した後、牽引索40の挿通時に、牽引索40(メッセンジャワイヤ)を、前記空間に通過させてもよい。
牽引索40として、既設配管1や新設配管2に傷をつけにくい繊維ロープを用いることが好ましい。さらに、牽引索40の液中重量をゼロに近づけるために、牽引索40として比重が1に近い材質が用いられることが好ましい。例えば、牽引索40として、ダイニーマ(登録商標)が用いられる。
また、既設配管1や新設配管2を傷つけることを防止するために、牽引索40にコーティングが施されていてもよい。
牽引索挿通工程S4が終了すると、挿入工程S5が行われる。図4に示されるように、挿入工程S5においては、持ち上げた第1端部11から、新設配管2を既設配管1内に挿入する。新設配管2は、仮桟橋30上において、複数の鋼管21が接続されることにより形成される。複数の鋼管21が順次、溶接接続されつつ、第1端部11の管端から既設配管1内に挿入される。新設配管2は、例えば、新設配管2の軸心が既設配管1の軸心と一致した状態で、既設配管1内に挿入される。
すなわち、挿入工程S5においては、新設配管2(鋼管21)を既設配管1内へ挿入して第2端部12側へ所定距離だけ移動させる工程と、新設配管2(鋼管21)へ新たな鋼管21を接続する工程とが繰り返し行われる。挿入工程S5は、新設配管2が既設配管1内の全体に設置される(すなわち、新設配管2の先端2aが第2端部12の管端まで到達する)まで行われる。
本実施形態においては、牽引索40によって新設配管2を牽引することにより、新設配管2(鋼管21)を第2端部12側へ移動させる。具体的には、新設配管2の先端2a(すなわち、最初の鋼管21の先端)にヘッド50を取り付ける。ヘッド50に牽引索40を連結することにより、新設配管2と牽引索40とを接続する。その後、ウィンチ42により牽引索40を巻き取ることにより、牽引索40を第2端部12側から牽引し、新設配管2を第2端部12側へ移動させる。
棒状部材44に牽引索40が掛け回されて、牽引索40の延在方向が、略水平から、斜め上方へと変更されている。すなわち、支持部43により、牽引索40の牽引方向が変更されている。これにより、船41上(すなわち、水上)に設けられるウィンチ42により牽引索40を巻き取り、牽引索40によって新設配管2を牽引することができる。
ウィンチ42により牽引索40が巻き取られると、牽引索40が、張力により鉛直方向上方へ移動しようとする。牽引索40が上方へ移動すると、これに伴い第2端部12も持ち上がってしまう。しかしながら、棒状部材44に牽引索40が掛け回されているため、牽引索40の上方移動を制限し、第2端部12が持ち上がることを防止することができる。
なお、支持部43を設けることなく、第2端部12の持ち上がりを防止しようとすると、牽引索40の牽引角度を水平方向に近づける(牽引索40を寝かせた状態で牽引する)必要がある。牽引索40は海上のウィンチ42まで到達させる必要があるため、牽引索40の牽引角度が水平方向に近くなると、牽引索40を海上まで上昇させるための距離(すなわち、第2端部12からウィンチ42までの距離)が大きくなり、作業エリアが広がってしまう。また、作業エリアが広がると、安全管理にかかる負担も増大する。さらに、牽引索40の牽引角度が水平方向に近くなると、牽引索40の牽引によってウィンチ42にかかる水平力が大きくなる。この水平力に抗してウィンチ42が配置される船41を係留させておく必要があるため、船41の係留構造が大掛かりとなる。
一方、本実施形態においては、支持部43により牽引索40の上方移動を制限し、第2端部12が持ち上がることを防止できる。したがって、牽引索40のうち、支持部43からウィンチ42までの部分の水平方向に対する角度(牽引索40の牽引角度)を大きく、例えば60度とすることができる。この結果、牽引索40を海上まで上昇させるための距離(すなわち、第2端部12からウィンチ42までの距離)を小さくし、作業エリアを縮小することができる。また、安全管理にかかる負担を軽減することができる。さらに、牽引索40の牽引によってウィンチ42にかかる水平力が小さくなるため、より小規模な構造により、ウィンチ42が配置される船41を係留させておくことができる。
挿入工程S5において、既設配管1の内部は第1液体で満たされる。例えば、第2端部12の管端を不図示の蓋体により塞ぐことにより、既設配管1の内部を第1液体で満たすことができる。なお、蓋体には、牽引索40が挿通される孔が形成されるが、この孔と牽引索40との間の隙間を小さくすることにより、この孔から第1液体が漏出することを防止できる。第1液体として、例えば、海水や水が用いられる。なお、第1液体として海水を用いる場合には、第2端部12に設けられる蓋体は省略されていてもよい。
新設配管2の内部は注水されておらず、空洞となっている。例えば、新設配管2の先端2aを不図示の蓋体により塞ぐことにより、新設配管2の中空状態を維持することができる。
ここで、新設配管2の寸法設定について説明する。既設配管1へ新設配管2を挿入する際の抵抗力を低減するために、既設配管1の内部に満たされる第1液体中における新設配管2の液中重量(以下、単に新設配管2の液中重量とも称する)は、ゼロに近くなることが好ましい。新設配管2の外径及び肉厚を変更することにより、新設配管2の液中重量(新設配管2の浮力)を調整することができる。すなわち、新設配管2の外径及び肉厚は、新設配管2の液中重量がゼロになるべく近くなるような寸法に設定される。
挿入工程S5が終了すると、新設配管2からヘッド50を取り外し、これにより新設配管2から牽引索40を取り外す。新設配管2の止端処理等が行われる。また、新設配管2の陸側の端(すなわち、先端2aと反対側の端)に、新たなライザー管が接合される。その後、持ち上げていた既設配管1及び新設配管2を海底に吊り降ろす。
新設配管2のピグ検査や、耐圧試験を行う。地盤Gの床掘された部分を埋め戻し、仮桟橋30を撤去する。
以上により、既設配管1の更新が終了する。
本実施形態に係る既設配管1の更新方法は、既設配管1の第1端部11から新設配管2を挿入する挿入工程S5を備える。また、挿入工程S5では、新設配管2に接続される牽引索40を既設配管1の第2端部12側から牽引することにより、新設配管2を第2端部12側へ移動させる。
従来は、新設配管を押し込む動作により、新設配管を第2端部側へ移動させていたため、新設配管に圧縮力がかかり、新設配管の座屈が生じる可能性があった。しかしながら、本実施形態においては、牽引索40によって新設配管2を引っ張る動作により、新設配管2を第2端部12側へ移動させる。したがって、挿入工程S5において新設配管2に圧縮力がかからないため、新設配管2の座屈を防止することができる。また、新設配管2の設計時に、挿入工程S5における新設配管2の座屈を考慮する必要がないため、新設配管2の寸法設定の自由度が向上する。
また、第2端部12側の出口に、牽引索40を支持する支持部43を設け、挿入工程S5では、牽引索40は、支持部43により牽引方向が変更される。
これにより、水上から牽引索40の牽引を行うことができ、既設配管1の更新がより容易になる。
また、支持部43は、牽引索40が掛け回される棒状部材44と、棒状部材44を海底に対して固定する固定部材45とを有し、固定部材45は、海底に設置された重力式の基礎、又は海底の地盤Gに貫入されて地盤Gに固定された杭式の基礎を有する。
これにより、簡単な構成により支持部43を形成することができる。また、支持部43の海底への設置も容易となる。
また、挿入工程S5の前に、第1端部11を水上に持ち上げる持上工程S3を備え、挿入工程S5では、持ち上げた第1端部11から新設配管2を挿入する。
これにより、挿入工程S5での新設配管2の既設配管1への挿入が容易となる。
また、第1端部11を浮力体32の浮力を利用して持ち上げる。
既設配管1にかかる応力(重力)を浮力体32の浮力によって低減させることにより、持ち上げた第1端部11の折れ曲がりを防止することができる。
また、持上工程S3の前に、仮桟橋30を設置する架台設置工程S1を備え、持上工程S3では、持ち上げた第1端部11を仮桟橋30に固定する。
第1端部11が仮桟橋30に固定されるため、挿入工程S5での新設配管2の既設配管1への挿入がより容易となる。
また、挿入工程S5では、既設配管1の内部が第1液体で満たされている。
これにより、既設配管1の内部が空洞である場合に比べ、既設配管1内に挿入される新設配管2の液中重量を軽減することができる。また、新設配管2を既設配管1内に挿入する際の摩擦抵抗を低減させることができる。したがって、例えば既設配管1が湾曲している場合であっても、新設配管2に過剰な引っ張り力がかかることなく、新設配管2を第2端部12側へスムーズに移動させることができる。
また、挿入工程S5では、新設配管2の内部は空洞である。
新設配管2の外径及び肉厚を適切に設定することにより、既設配管1の内部に満たされる第1液体中における新設配管2の液中重量をほぼゼロとすることができる。この結果、既設配管1へ新設配管2を挿入する際の抵抗力を低減することができる。
(第2実施形態)
以下、図7を参照して本発明の第2実施形態を説明する。なお、本実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態においては、既設配管1の更新が、沖側から陸側へ向かって行われる。したがって、以下の説明では、既設配管1の第1端部11が沖側の端部であり、第2端部12が陸側の端部であるとする。
本実施形態に係る既設配管1の更新方法は、架台設置工程S1を有していない。本実施形態に係る既設配管1の更新方法は、床掘工程S2と、持上工程S31と、牽引索挿通工程S41と、挿入工程S51と、を備える。本実施形態の床掘工程S2は、第1実施形態の床掘工程S2と同様である。
持上工程S31においては、既設配管1の、沖側の端部である第1端部11が水上に持ち上げられる。持ち上げた第1端部11は、沖側に配置される船60上に配置される。第1端部11は、船60に設けられる固定装置61により、船60に対して相対移動不能に固定される。
船60には、船60から水中へ延びるスティンガ62が設けられる。持ち上げた第1端部11は、スティンガ62上に配置される。第1端部11は、スティンガ62によって支持される。したがって、持ち上げた第1端部11が自身の重力により変形し、折れ曲がることを防止できる。なお、既設配管1の大きさ等により、第1端部11を水上に持ち上げたとしても第1端部11の折れ曲がりが生じない場合には、スティンガ62は省略されていてもよい。
第1端部11には、複数の浮力体32が設けられる。既設配管1にかかる応力(重力)を浮力体32の浮力によって低減させることにより、持ち上げた第1端部11の折れ曲がりを防止する。
牽引索挿通工程S41においては、第1実施形態の牽引索挿通工程S4と同様に、牽引索40を既設配管1内に挿通し、第2端部12の出口に設けられた支持部43に支持させる。本実施形態においては、既設配管1内に挿通された牽引索40の端は、既設配管1よりも陸側に配置される船41上のウィンチ42に巻き取っておく。
挿入工程S51においては、第1実施形態の挿入工程S5と同様に、持ち上げた第1端部11から、新設配管2を既設配管1内に挿入する。新設配管2は、沖側に配置される船60上において、複数の鋼管21が接続されることにより形成される。複数の鋼管21が順次、溶接接続されつつ、第1端部11の管端から既設配管1内に挿入される。新設配管2と牽引索40とを接続し、ウィンチ42により牽引索40を巻き取ることにより、牽引索40によって新設配管2を牽引し、陸側である第2端部12側へ移動させる。
本実施形態に係る既設配管1の更新方法においても、第1実施形態と同様の効果を奏することが可能である。すなわち、牽引索40によって新設配管2を引っ張る動作により、新設配管2を第2端部12側へ移動させる。したがって、新設配管2に圧縮力がかからないため、新設配管2の座屈を防止することができる。
また、本実施形態に係る既設配管1の更新方法によれば、地形の制約等により陸側から新設配管2を既設配管1へ挿入できない場合であっても、沖側から新設配管2を既設配管1へ挿入していくことにより、既設配管1の更新が可能である。
(第3実施形態)
以下、図8〜10を参照して本発明の第3実施形態を説明する。なお、本実施形態においては、第2実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態においては、第2実施形態と同様に、既設配管1の更新が、沖側から陸側へ向かって行われる。また、本実施形態においては、第1端部11が水上に持ち上げられず、海底に配置されたままとなっている。
すなわち、本実施形態に係る既設配管1の更新方法は、持上工程S31を有していない。本実施形態に係る既設配管1の更新方法は、床掘工程S2と、牽引索挿通工程S41と、挿入工程S52と、を備える。本実施形態の床掘工程S2は、第1実施形態の床掘工程S2と同様である。本実施形態の牽引索挿通工程S41は、第2実施形態の牽引索挿通工程S41と同様である。
挿入工程S52においては、図8及び図9に示されるように、既設配管1よりも沖側に配置される船60上において、複数の鋼管21を溶接接続することにより新設配管2を形成する。新設配管2は、船60から海中に沈められ、海底に配置される第1端部11の管端から既設配管1内に挿入される。
本実施形態においても、牽引索挿通工程S41において既設配管1に挿通された牽引索40を、新設配管2と接続し、ウィンチ42により巻き取ることにより、牽引索40によって新設配管2を牽引する。これにより、船60上で形成された新設配管2を、船60上から海中に沈ませ、海底に配置される第1端部11から既設配管1内に挿入し、陸側である第2端部12側へ移動させる。
船60には、船60の船体から水中へ延びるスティンガ62が設けられる。新設配管2のうち、船60から延びる所定距離の送り出し部分は、スティンガ62上に配置される。新設配管2の送り出し部分は、スティンガ62によって支持される。したがって、送り出し部分が自身の重力により変形し、折れ曲がることを防止できる。なお、新設配管2の大きさ等により、新設配管2の送り出し部分を水上に持ち上げたとしても送り出し部分の折れ曲がりが生じない場合には、スティンガ62は省略されていてもよい。
なお、挿入工程S52においても、第1実施形態の挿入工程S5と同様に、既設配管1の内部は第1液体(海水)で満たされる。また、新設配管2の内部は注水されておらず、空洞となっている。
ここで、本実施形態においては、新設配管2のうち、船60から第1端部11の管端までの間に位置する部分については、既設配管1の内部に挿入されず、水中に露出している。第1実施形態と同様に、新設配管2の液中重量をゼロに近い値とすると、新設配管2を既設配管1内に挿入する際の摩擦抵抗は低減できるが、船60の動揺により、新設配管2の張力が大きく変動し、新設配管2の当該水中に露出した部分が変形して局所的な曲げが発生する可能性がある。
このような新設配管2の張力の変動を低減させるため、新設配管2の液中重量は、ゼロよりも大きい値とされていることが好ましい。すなわち、新設配管2の液中重量は、新設配管2を既設配管1内に挿入する際の摩擦抵抗の低減と、新設配管2の張力の変動の低減との双方が達成できるように設定されている。例えば、新設配管2の気中重量をW1、新設配管2の液中重量をW2とすると、W1÷(W1−W2)の値が1.1より大きくなるように設定することが好ましい。
さらに、新設配管2のうち、船60から第1端部11の管端までの間に位置する部分に重り65を設け、この部分の液中重量を増やすことが好ましい。これにより、新設配管2の張力を安定させ、新設配管2の当該部分の変形を抑えることができる。
図9に示されるように、重り65は、ホース66と、複数のループ状ワイヤ67とを備える。ホース66の内部には、重量部材(例えば砂)が充填されており、ホース66の両端は、例えば蓋体により塞がれている。ホース66の一端は、船60に固定されている。複数のループ状ワイヤ67は、ホース66に、その延在方向に間隔を空けて取り付けられている。複数のループ状ワイヤ67は、新設配管2に挿通されている。ホース66は、新設配管2のうち、船60から第1端部11の管端までの間に位置する部分に、複数のループ状ワイヤ67を介して吊り下げられる。
このような構成により、新設配管2のうち、船60から第1端部11の管端までの間に位置する部分にホース66の重量を付与することができる。なお、ホース66の一端が船60に固定されているため、新設配管2が第2端部12側へ移動したとしても、ホース66は新設配管2の移動に追随することなく、新設配管2の上記部分に吊り下げられた状態が維持される。
また、船60には、新設配管2の送り出し量を調整する送り出し装置64が設けられる。新設配管2へ新たな鋼管21を接続するときは、送り出し装置64により、新設配管2を、船60に対して相対移動不能に固定する。新設配管2を第2端部12側へ移動させるときは、送り出し装置64は、新設配管2を既設配管1へ向けて所定の速度で送り出す。また、船60の動揺により新設配管2の張力が変動し、新設配管2が既設配管1側へ過度に引っ張られることがある。送り出し装置64は、このような場合に新設配管2に既設配管1と反対側への張力を付与し、新設配管2の過剰な送り出しを規制する。すなわち、送り出し装置64によって新設配管2の送り出し量を調整することにより、新設配管2の張力を管理することが可能である。
また、本実施形態においては、海底に配置された第1端部11への新設配管2の挿入を容易にするため、第1端部11には、新設配管2の既設配管1への挿入を案内するガイド装置70が取り付けられる。図10に示されるように、ガイド装置70は、拡径部71と、ローラ部72と、取付部73とを備える。ガイド装置70は、新設配管2を、新設配管2の軸心と既設配管1の軸心とが一致するように、既設配管1内に案内する。
拡径部71は、ガイド装置70のうち、牽引索40の牽引方向における最も上流側に配置される。拡径部71は、牽引索40の牽引方向における上流側に向けて拡径する。すなわち、拡径部71は、第1端部11側に向けて縮径する。拡径部71は、拡径部71の軸心が既設配管1の軸心と一致するように配置される。拡径部71は、新設配管2の軸心が既設配管1の軸心と重なるように、新設配管2を既設配管1に対して位置決めする。
ローラ部72は、拡径部71よりも牽引索40の牽引方向における下流側に配置される。ローラ部72は、拡径部71と接続される筒状部材72aと、筒状部材72aの内側に設けられる複数のガイドローラ72bとを備える。筒状部材72aは、筒状部材72aの軸心が既設配管1の軸心と一致するように配置される。ガイドローラ72bは、筒状部材72aの軸心と直交する軸まわりに回転可能に配置される。新設配管2がローラ部72内に配置されると、新設配管2はガイドローラ72bに当接する。ローラ部72内に配置された新設配管2は、ガイドローラ72bの回転により、筒状部材72aの軸心方向に沿ってガイドローラ72b上を摺動し、第1端部11側に向けて案内される。
取付部73は、ローラ部72よりも牽引索40の牽引方向における下流側に配置される。取付部73は、筒状部材72aと接続される筒状部材である。取付部73は、取付部73の軸心が既設配管1の軸心と一致するように配置される。取付部73は、第1端部11に外嵌される。取付部73により、ガイド装置70が第1端部11に取り付けられる。
本実施形態に係る既設配管1の更新方法においても、第1実施形態と同様の効果を奏することが可能である。すなわち、牽引索40によって新設配管2を引っ張る動作により、新設配管2を第2端部12側へ移動させる。したがって、新設配管2に圧縮力がかからないため、新設配管2の座屈を防止することができる。
また、本実施形態に係る既設配管1の更新方法によれば、既設配管1の老朽化などにより第1端部11を海上へ持ち上げることができない場合であっても、海底に配置された既設配管1に新設配管2を挿入していくことにより、既設配管1の更新が可能である。
また、第1端部11よりも牽引索40の牽引方向における上流側には、新設配管2の送り出し量を調整する送り出し装置64が設けられている。
送り出し装置64によって新設配管2の送り出し量を調整することにより、新設配管2の張力を管理することが可能である。すなわち、送り出し装置64によって新設配管2の送り出し量を調整することにより、新設配管2の過剰な移動を防止することができ、新設配管2の既設配管1内への挿入を安定させることができる。
また、新設配管2のうち、第1端部11よりも牽引索40の牽引方向における上流側の部分には重り65が設けられている。
新設配管2のうち、第1端部11よりも牽引索40の牽引方向における上流側の部分については、外力の影響により張力が変動しやすい。この部分に重り65を設けることにより、この部分の液中重量を増やし、外力の影響による新設配管2の張力の変動を低減させ、この部分に局所的な曲げが発生することを防止できる。
また、第1端部11には、新設配管2を案内するガイド装置70が設けられている。
これにより、新設配管2を既設配管1内へ容易に挿入することができる。
また、ガイド装置70は、その軸心が第1端部11の軸心と一致するように配置される筒状部材72aと、筒状部材72aの内側に設けられ、新設配管2を筒状部材72aの軸心方向に沿って摺動させるガイドローラ72bとを有するローラ部72を備える。
新設配管2を筒状部材72aに挿入させて、ガイドローラ72b上を摺動させることにより、新設配管2を第1端部11側に向けて案内することができる。したがって、簡単な構成により、新設配管2を既設配管1内に案内することができる。
また、ガイド装置70は、拡径部71を備える。拡径部71は、ローラ部72よりも牽引索40の牽引方向における上流側に配置され、上流側に向けて拡径する。
拡径部71によって、新設配管2の既設配管1に対する位置決めを行うことができる。また、新設配管2の筒状部材72aへの挿入も容易となる。したがって、簡単な構成により、新設配管2を既設配管1内に案内することができる。
なお、本発明は、図面を参照して説明した上記実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、上記実施形態では、挿入工程S5、S51、S52において、既設配管1の内部は第1液体で満たされ、新設配管2の内部は注水されておらず、空洞となっている。
しかしながら、本発明はこれに限られず、新設配管2の内部に、比重が第1液体よりも小さい第2液体が満たされていてもよい。新設配管2の先端2aを不図示の蓋体により塞ぐことにより、新設配管2の内部を第2液体で満たすことができる。この場合には、新設配管2の内部が空洞となっている場合と異なり、例えば、第1液体として塩化カルシウム溶液が用いられ、第2液体として海水または真水が用いられてもよい。なお、新設配管2の内部の全体を第2液体で満たさずに、新設配管2の内部の一部のみに第2液体を注入してもよい。
この場合であっても、新設配管2の外径及び肉厚を適切に設定することにより、新設配管2の液中重量(既設配管1の内部に満たされる第1液体中における、新設配管2と、新設配管2の内部に満たされる第2液体との合計の液中重量)をほぼゼロとすることができる。この結果、既設配管1へ新設配管2を挿入する際の抵抗力を低減することができる。
また、第3実施形態では、既設配管1の更新が沖側から陸側へ向かって行われた。しかしながら、本発明はこれに限られず、第1端部11を海底に配置した状態で、既設配管1の更新が陸側から沖側へ向かって行われてもよい。この場合、船60の代わりに、陸側に仮桟橋30を設置し、仮桟橋30上において、複数の鋼管21を溶接接続することにより新設配管2を形成してもよい。この場合は、仮桟橋30に、新設配管2の仮桟橋30から第1端部11への送り出し量を調整する送り出し装置64が設けられる。
また、第3実施形態では、新設配管2の張力の変動を低減させるため、新設配管2のうち、船60から第1端部11の管端までの間に位置する部分に重り65を設ける。しかしながら、本発明はこれに限られず、重り65は省略されてもよい。
また、上記実施形態においては、既設配管1の第2端部12は海底に配置されている。しかしながら、本発明は、第2端部12が海上に持ち上げられている場合にも適用可能である。
すなわち、第2端部12の海上の出口の近傍に牽引索40を巻き取るウィンチ42を設け、ウィンチ42により牽引索40を巻き取ることにより、新設配管2に接続される牽引索40を第2端部12側から牽引し、新設配管2を第2端部12側へ移動させる。
この場合には、牽引索40を支持する支持部43は省略してもよい。また、既設配管1の内部を第1液体で満たすために用いられる、第2端部12の管端を塞ぐ蓋体は省略してもよい。
また、上記第1実施形態においては、陸側に仮桟橋30が設置され(架台設置工程S1)、持ち上げられた第1端部11は仮桟橋30上に配置される。しかしながら、本発明はこれに限られない。例えば陸側に仮桟橋30の設置が困難な場合には、陸側にも船を配置し、持ち上げられた第1端部11を陸側の船上に配置してもよい。 また、上記第2実施形態においては、既設配管1よりも陸側に船41を配置し、陸側での処理(例えば、既設配管1内に挿通された牽引索40の端の巻き取り)を船41上で行った。しかしながら、本発明はこれに限られない。例えば、陸側での処理を、陸側に設置された仮桟橋上や、陸上で行ってもよい。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
1…既設配管 2…新設配管 11…第1端部 12…第2端部 30…仮桟橋(架台) 30a…斜路 31、61…固定装置 32…浮力体 40…牽引索 42…ウィンチ 43…支持部 44…棒状部材 45…固定部材 46…突出部 62…スティンガ 64…送り出し装置 65…重り 70…ガイド装置 71…拡径部 72…ローラ部 72a…筒状部材 72b…ガイドローラ 73…取付部
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明に係る既設配管の更新方法は、水底に配置される既設配管の内部に新設配管を設置する既設配管の更新方法であって、前記既設配管の第1端部から前記新設配管を挿入する挿入工程を備え、前記挿入工程では、前記新設配管に接続される牽引索を前記既設配管の第2端部側から牽引することにより、前記新設配管を前記第2端部側へ移動させ、前記第2端部側の出口に、前記牽引索を支持する支持部を設け、前記挿入工程では、前記牽引索は、前記支持部により牽引方向が変更され、前記支持部は、前記牽引索が掛け回される棒状部材と、前記棒状部材を水底に対して固定する固定部材とを有し、前記固定部材は、水底に設置された重力式の基礎、又は水底の地盤に貫入されて地盤に固定された杭式の基礎を有することを特徴とする。
また、本発明に係る既設配管の更新方法は、水底に配置される既設配管の内部に新設配管を設置する既設配管の更新方法であって、前記既設配管の第1端部から前記新設配管を挿入する挿入工程を備え、前記挿入工程では、前記新設配管に接続される牽引索を前記既設配管の第2端部側から牽引することにより、前記新設配管を前記第2端部側へ移動させ、前記挿入工程の前に、前記第1端部を水上に持ち上げる持上工程を更に備え、前記挿入工程では、持ち上げた前記第1端部から前記新設配管を挿入することを特徴とする
また、本発明に係る既設配管の更新方法は、水底に配置される既設配管の内部に新設配管を設置する既設配管の更新方法であって、前記既設配管の第1端部から前記新設配管を挿入する挿入工程を備え、前記挿入工程では、前記新設配管に接続される牽引索を前記既設配管の第2端部側から牽引することにより、前記新設配管を前記第2端部側へ移動させ、前記挿入工程では、前記第1端部は水底に配置されており、前記第1端部よりも前記牽引索の牽引方向における上流側には、前記新設配管の送り出し量を調整する送り出し装置が設けられることを特徴とする
また、本発明に係る既設配管の更新方法において、前記第2端部側の出口に、前記牽引索を支持する支持部を設け、前記挿入工程では、前記牽引索は、前記支持部により牽引方向が変更されてもよい。
また、本発明に係る既設配管の更新方法において、前記支持部は、前記牽引索が掛け回される棒状部材と、前記棒状部材を水底に対して固定する固定部材とを有し、前記固定部材は、水底に設置された重力式の基礎、又は水底の地盤に貫入されて地盤に固定された杭式の基礎を有していてもよい。
また、本発明に係る既設配管の更新方法において、前記挿入工程では、前記既設配管の内部が第1液体で満たされていてもよい。

Claims (15)

  1. 水底に配置される既設配管の内部に新設配管を設置する既設配管の更新方法であって、
    前記既設配管の第1端部から前記新設配管を挿入する挿入工程を備え、
    前記挿入工程では、前記新設配管に接続される牽引索を前記既設配管の第2端部側から牽引することにより、前記新設配管を前記第2端部側へ移動させることを特徴とする既設配管の更新方法。
  2. 前記第2端部側の出口に、前記牽引索を支持する支持部を設け、
    前記挿入工程では、前記牽引索は、前記支持部により牽引方向が変更されることを特徴とする請求項1記載の既設配管の更新方法。
  3. 前記支持部は、前記牽引索が掛け回される棒状部材と、前記棒状部材を水底に対して固定する固定部材とを有し、
    前記固定部材は、水底に設置された重力式の基礎、又は水底の地盤に貫入されて地盤に固定された杭式の基礎を有することを特徴とする請求項2に記載の既設配管の更新方法。
  4. 前記挿入工程の前に、前記第1端部を水上に持ち上げる持上工程を更に備え、
    前記挿入工程では、持ち上げた前記第1端部から前記新設配管を挿入することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の既設配管の更新方法。
  5. 前記第1端部を浮力体の浮力を利用して持ち上げることを特徴とする請求項4に記載の既設配管の更新方法。
  6. 前記持上工程の前に、架台を設置する架台設置工程を更に備え、
    前記持上工程では、持ち上げた前記第1端部を前記架台に固定することを特徴とする請求項4または5に記載の既設配管の更新方法。
  7. 前記挿入工程では、前記第1端部は水底に配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の既設配管の更新方法。
  8. 前記第1端部よりも前記牽引索の牽引方向における上流側には、前記新設配管の送り出し量を調整する送り出し装置が設けられていることを特徴とする請求項7に記載の既設配管の更新方法。
  9. 前記新設配管のうち、前記第1端部よりも前記牽引索の牽引方向における上流側の部分には重りが設けられていることを特徴とする請求項7または8に記載の既設配管の更新方法。
  10. 前記第1端部には、前記新設配管を案内するガイド装置が設けられていることを特徴とする請求項7〜9のいずれか一項に記載の既設配管の更新方法。
  11. 前記ガイド装置は、その軸心が前記第1端部の軸心と一致するように配置される筒状部材と、前記筒状部材の内側に設けられ、前記新設配管を前記筒状部材の軸心方向に沿って摺動させるガイドローラとを有するローラ部を備えることを特徴とする請求項10に記載の既設配管の更新方法。
  12. 前記ガイド装置は、前記ローラ部よりも前記牽引索の牽引方向における上流側に配置され、前記上流側に向けて拡径する拡径部を備えることを特徴とする請求項11に記載の既設配管の更新方法。
  13. 前記挿入工程では、前記既設配管の内部が第1液体で満たされていることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の既設配管の更新方法。
  14. 前記挿入工程では、前記新設配管の内部は空洞であることを特徴とする請求項13に記載の既設配管の更新方法。
  15. 前記挿入工程では、前記新設配管の内部は、比重が前記第1液体よりも小さい第2液体で満たされていることを特徴とする請求項13に記載の既設配管の更新方法。
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