以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。本実施形態では電子黒板装置を利用する会議の例を説明する。なお、本実施形態の会議は関係者が集まり、特定の目的に関して説明、意見交換などを行う状況であり、セミナーや講義など、電子黒板装置やプロジェクタなどの電子機器を利用して行う様々な状況を包含している。
[第1の実施形態]
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る情報処理システムの一例の構成図である。図1に示す情報処理システム1は、ユーザ情報サーバ装置10と、外部サービス群システム12と、電子黒板装置14と、PC15と、遠隔サービスサーバ装置16と、利用情報蓄積サーバ装置17と、レポートサーバ装置18とが、インターネットやLANなどのネットワーク19を介して通信可能に接続されている。
ユーザ情報サーバ装置10、電子黒板装置14、利用情報蓄積サーバ装置17、及びレポートサーバ装置18は電子黒板システムを構成する。電子黒板システムは、電子黒板システム外部の外部サービス群システム12と連携して動作することで、電子黒板装置14に関連した機能を提供する。
また、電子黒板システムは電子黒板システム外部の遠隔サービスサーバ装置16と連携して動作することで、遠隔会議に関連した機能を提供する。遠隔会議とは、ネットワーク19に接続可能な電子黒板装置14やPC15を使って、映像、音声のやり取りや、資料を共有して行う例えばウェブ会議などの会議であり、遠隔サービス、遠隔接続と呼ばれることもある。
外部サービス群システム12が提供する外部サービス群は、例えばユーザサービス、共有サイトサービス、メールサービス、スケジュールサービス(カレンダーサービス)等から構成されるOffice365(登録商標)等の統合サービスを指す。外部サービス群は、ユーザサービス、共有サイトサービス、メールサービス、スケジュールサービス等のサービスを同一のユーザアカウントで利用できる形で提供される。外部サービス群システム12が提供する外部サービス群は、グループウェアとも呼ばれるものであり、同じ外部サービス群に属する各サービスが同じ認証情報(IDとパスワードの組み合わせ、アクセストークン等)で利用できるものである。これらの外部サービス群は、ユーザ毎に異なるものであってもよく、一つもしくは複数あってもよい。外部サービス群システム12は一台以上のコンピュータにより実現される。
ユーザ情報サーバ装置10は、後述するユーザ情報一覧、外部サービス設定情報などを保存し、外部サービス群システム12又は電子黒板装置14から利用される。ユーザ情報サーバ装置10は複数台の電子黒板装置14で共用してもよく、同一ネットワークセグメント上になくてもよい。また、ユーザ情報サーバ装置10は電子黒板装置14に内蔵されていてもよい。ユーザ情報サーバ装置10は一台以上のコンピュータにより実現される。
電子黒板装置14は複数のユーザが参加する会議で利用される。電子黒板装置14は例えば電子ペンや手により描画された画像を表示する。また、電子黒板装置14はUSBメモリ、ケーブルを介して接続されるPC、又は、外部サービス群システム12などから読み出した電子ファイルの画像を表示することもできる。さらに、電子黒板装置14はカメラにより撮影された画像を表示することもできる。
電子黒板装置14は、遠隔会議の接続先に接続することで遠隔会議に参加できる。電子黒板装置14は、遠隔会議に参加している他の電子黒板装置やPC、スマートデバイスなどの複数のデバイス間で、画像データや音声データを遠隔共有できる。電子黒板装置14は一例であり、遠隔会議システムの端末、ディスプレイ、プロジェクタ等、遠隔共有の機能を持つ装置であれば、どのような電子機器であってもよい。電子黒板装置14は、会議に利用される電子機器の一例である。
PC15は情報処理端末の一例であって、遠隔会議の接続先に接続することで遠隔会議に参加できるデバイスの一例である。なお、遠隔会議に参加できる情報処理端末は、PCの他、スマートフォンやタブレット端末などであってもよい。
遠隔サービスサーバ装置16は遠隔会議サービスを提供する。遠隔会議サービスは遠隔会議の接続先に接続したデバイスの間で画像データや音声データを遠隔共有させて遠隔会議を行わせる。例えば遠隔サービスサーバ装置16は、同じ遠隔会議の接続先に接続した電子黒板装置14、PC15等のデバイス同士で遠隔会議を行わせる。
利用情報蓄積サーバ装置17は会議への参加者による電子黒板装置14の利用情報を電子黒板装置14から受信し、管理する。レポートサーバ装置18は、利用情報蓄積サーバ装置17が管理している電子黒板装置14の利用情報に応じて、会議を傾向、種別、種類などの特徴で分類(グループ分け、区分け)し、分類の結果を含むレポート情報を管理する。レポートサーバ装置18はレポート情報を提示する後述のレポートサイト画面の画像データを生成し、ユーザの情報処理端末にレポートサイト画面を表示させる。なお、本実施形態において「分類」は、ある基準に従って同類のものをまとめ、全体を幾つかの集まりに分けることを表しており、「分類」という語句に限定されない。
なお、図1の情報処理システム1の構成は一例である。例えばユーザ情報サーバ装置10、外部サービス群システム12、遠隔サービスサーバ装置16、利用情報蓄積サーバ装置17、及びレポートサーバ装置18の機能の少なくとも一部は、電子黒板装置14に備えてもよい。図1の情報処理システム1はユーザ情報サーバ装置10、外部サービス群システム12、電子黒板装置14、遠隔サービスサーバ装置16、利用情報蓄積サーバ装置17、又はレポートサーバ装置18の機能の少なくとも一部を、ユーザ情報サーバ装置10、外部サービス群システム12、電子黒板装置14、遠隔サービスサーバ装置16、利用情報蓄積サーバ装置17、及びレポートサーバ装置18以外の他の情報処理装置に備えてもよい。
<ハードウェア構成>
《コンピュータ》
図1に示したユーザ情報サーバ装置10、外部サービス群システム12、PC15、遠隔サービスサーバ装置16、利用情報蓄積サーバ装置17、及びレポートサーバ装置18は、例えば図2に示すハードウェア構成のコンピュータ500により実現される。図2は本実施形態に係るコンピュータの一例のハードウェア構成図である。
図2に示されているように、コンピュータ500はCPU(Central Processing Unit)501、ROM(Read Only Memory)502、RAM(Random Access Memory)503、HD504、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ505、ディスプレイ506、外部機器接続I/F(Interface)508、ネットワークI/F509、データバス510、キーボード511、ポインティングデバイス512、DVD−RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ514、メディアI/F516を備えている。
これらのうち、CPU501は、プログラムに従ってコンピュータ500全体の動作を制御する。ROM502は、IPL等のCPU501の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。HD504は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ505は、CPU501の制御にしたがってHD504に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。
ディスプレイ506は、カーソル、メニュー、ウインドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示する。外部機器接続I/F508は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリやプリンタ等である。ネットワークI/F509は、ネットワーク19を利用してデータ通信をするためのインターフェースである。データバス510は、CPU501等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
キーボード511は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス512は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。DVD−RWドライブ514は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD−RW513に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。なお、DVD−RWに限らず、DVD−R等であってもよい。メディアI/F516は、フラッシュメモリ等の記録メディア515に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。
《電子黒板装置》
図3は本実施形態に係る電子黒板装置の一例のハードウェア構成図である。図3に示すように、電子黒板装置14は、CPU601、ROM202、RAM603、SSD(Solid State Drive)604、ネットワークI/F605、及び外部機器接続I/F606を備えている。
これらのうち、CPU601は、プログラムに従って電子黒板装置14全体の動作を制御する。ROM602はCPU601やIPL等のCPU601の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM603は、CPU601のワークエリアとして使用される。SSD604は、電子黒板装置14用のプログラム等の各種データを記憶する。
ネットワークI/F605は、ネットワーク19との通信を制御する。外部機器接続I/F606は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USBメモリ630、外付け機器(マイク640、スピーカ650、カメラ660)である。
また、電子黒板装置14は、キャプチャデバイス611、GPU612、ディスプレイコントローラ613、接触センサ614、センサコントローラ615、電子ペンコントローラ616、ICカードリーダ617、近距離通信回路619、及び近距離通信回路619のアンテナ619a、電源スイッチ622及び選択スイッチ類623を備えている。
これらのうち、キャプチャデバイス611は、外付けのPC670のディスプレイに対して映像情報を静止画または動画として表示させる。GPU(Graphics Processing Unit)612は、グラフィクスを専門に扱う半導体チップである。ディスプレイコントローラ613は、GPU612からの出力画像をディスプレイ680等へ出力するために画面表示の制御及び管理を行う。
接触センサ614はディスプレイ680上に電子ペン690やユーザの手H等が接触したことを検知する。センサコントローラ615は接触センサ614の処理を制御する。接触センサ614は、赤外線遮断方式による座標の入力及び座標の検出を行う。この座標の入力及び座標の検出する方法は、ディスプレイ680の上側両端部に設置された2つ受発光装置が、ディスプレイ680に平行して複数の赤外線を放射し、ディスプレイ680の周囲に設けられた反射部材によって反射されて、受光素子が放射した光の光路と同一の光路上を戻って来る光を受光する方法である。
接触センサ614は、物体によって遮断された2つの受発光装置が放射した赤外線のIDをセンサコントローラ615に出力し、センサコントローラ615が、物体の接触位置である座標位置を特定する。電子ペンコントローラ616は、電子ペン690と通信することで、ディスプレイ680へのペン先のタッチやペン尻のタッチの有無を判断する。
ICカードリーダ617はICカード700に埋め込まれたRFタグからICカード700に固有の識別情報を無線通信で読み取る。ICカードリーダ617は電子黒板装置14に内蔵されていても、電子黒板装置14に外付けされていてもよい。なお、ICカード700はスマートフォンなどのスマートデバイスが内蔵するものでもよい。また、電子黒板装置14はユーザを識別可能な識別情報を取得できるのであればICカードリーダ617以外を利用してもよく、生体認証装置(指紋、掌紋、虹彩、顔など)やバーコード読み取り装置等を利用してもよい。
また、近距離通信回路619はNFCやBluetooth(登録商標)等の通信回路である。電源スイッチ622は、電子黒板装置14の電源のON/OFFを切り換えるためのスイッチである。選択スイッチ類623は、例えば、ディスプレイ680の表示の明暗や色合い等を調整するためのスイッチ群である。
更に、電子黒板装置14はバスライン610を備えている。バスライン610は、図3に示されているCPU601等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
なお、接触センサ614は、赤外線遮断方式に限らず、静電容量の変化を検知することにより接触位置を特定する静電容量方式のタッチパネル、対向する2つの抵抗膜の電圧変化によって接触位置を特定する抵抗膜方式のタッチパネル、接触物体が表示部に接触することによって生じる電磁誘導を検知して接触位置を特定する電磁誘導方式のタッチパネルなどの種々の検出手段を用いてもよい。また、電子ペンコントローラ616が、電子ペン690のペン先及びペン尻だけでなく、電子ペン690のユーザが握る部分や、その他の電子ペンの部分のタッチの有無を判断するようにしてもよい。
<機能構成>
第1の実施形態に係る情報処理システム1は、例えば図4に示す機能構成により実現される。図4は本実施形態に係る情報処理システムの一例の機能構成図である。図4の機能構成は、本実施形態の説明に不要な構成について適宜省略している。
図4の情報処理システム1は、ユーザ情報サーバ装置10と、外部サービス群システム12と、電子黒板装置14と、PC15と、遠隔サービスサーバ装置16と、利用情報蓄積サーバ装置17と、レポートサーバ装置18と、を有する構成である。図4では、外部サービス群システム12の一例として外部サービス群システム「office.example.com」を示している。
外部サービス群システム12はユーザに提供する外部サービス群としてユーザサービス30、共有サイトサービス32、スケジュールサービス34、及びメールサービス36を例示している。外部サービス群システム12のユーザサービス30は例えば図5に示すようなアカウント情報を保存している。図5はアカウント情報の一例の構成図である。図5に示すように外部サービス群システム12のユーザサービス30は、アカウント情報として、ユーザID、名前、及びメールアドレスを保存する。
スケジュールサービス34は例えば図6に示すようなスケジュール予定情報を保存している。図6はスケジュール予定情報の一例の構成図である。スケジュールサービス34は図6のスケジュール予定情報により、ユーザの行動予定や会議予定を登録・管理する。図6に示すようにスケジュールサービス34は、スケジュール予定情報として、予定ID、予定名、予定種別、スケジュールオーナ、開始時刻と期間、予定出席者、及び遠隔サービス接続先情報を保存する。予定IDは予定の識別情報の一例である。予定名は予定の名称である。予定種別は、予定をユーザの行動予定とユーザの会議予定とで区別する情報の一例である。スケジュールオーナは、その予定のスケジュール予定情報を所有するユーザを識別する情報の一例である。
開始時刻と期間は、予定が開始される日時と、予定が開始されてから終了されるまでの期間とを表す情報の一例であって、開始予定時刻及び終了予定時刻(開始終了予定時刻)を表している。予定出席者は、予定へ出席(参加)する予定のユーザを表す情報の一例であって、予定参加者の一例である。遠隔サービス接続先情報は、遠隔会議サービス及び遠隔会議の接続先を示し、例えばhttpsのURL(Uniform Resource Locator)や固有の形式のIDにより表現される。
図6のスケジュール予定情報に示した遠隔サービス接続先情報「https://remoteservicea.com/meetingroom/134565」はドメイン部分「remoteservicea.com」が遠隔会議サービスを示し、数字列部分「134565」が接続先を示している。電子黒板装置14が遠隔会議サービス「remoteservicea.com」の接続先「134565」に接続している場合、他の電子黒板装置やPC15は同じ遠隔会議サービス「remoteservicea.com」の接続先「134565」に接続することで、その遠隔会議の接続先に接続しているデバイス同士で、遠隔会議を行うことができる。
共有サイトサービス32は複数人のユーザで共有する(共同で利用する)サイト(共有サイト)を提供する。共有サイトでは、ユーザがファイルの読み込み/保存を行うことができる。また、共有サイトは目的毎に作成できる。共有サイトは、同じ目的のために作業を行う複数人のユーザ(グループ作業を行う複数人のユーザ)が、同じ共有サイトに対してファイルの読み込み/保存を行うことができる。なお、図4では共有サイトサービス32の例を示したが、ストレージサービスであってもよい。
メールサービス36は外部サービス群システム12におけるユーザごとのメールアドレスを管理し、ユーザにメール機能を提供する。メールサービス36は、外部サービス群システム12におけるユーザのメールアドレスを宛先とする電子メールを保管する。
ユーザ情報サーバ装置10は外部サービス設定情報部20及びユーザ情報部22を有する構成である。ユーザ情報部22は例えば図7に示すユーザ情報一覧を保存している。図7はユーザ情報一覧の一例の構成図である。図7に示すようにユーザ情報一覧は、ユーザID、名前、メールアドレス、外部サービス設定ID、及び識別情報を保存する。
メールアドレスは図5のメールアドレスと異なり、例えばイントラネットワークで利用するメールアドレスである。外部サービス設定IDは、後述の外部サービス設定情報を識別する情報である。識別情報は例えばICカード700に固有の識別情報である。図7のユーザ情報一覧によれば、ユーザのICカード700から読み取った識別情報からユーザのユーザID、名前、メールアドレス、及び外部サービス設定情報を特定できる。
外部サービス設定情報部20は例えば図8に示すような外部サービス設定情報を保存している。図8は外部サービス設定情報の一例の構成図である。図8に示す外部サービス設定情報は、外部サービス群システム12を利用するためのユーザ毎に異なる設定情報である。外部サービス設定情報は、外部サービス設定ID、ユーザID、アドレス情報、外部サービスのユーザID及び外部サービスの認証トークンを保存する。
アドレス情報、及び、外部サービスのユーザIDは、外部サービス群システム12への接続情報の一例である。外部サービスの認証トークンは外部サービス群システム12の認証情報の一例である。
電子黒板装置14は、会議予定設定部40、遠隔サービスクライアント42、参加者管理部44、書込表示部46、ICカード検出部48、共有サイト管理部50、及び入力部52を有する構成である。ICカード検出部48は検出したユーザのICカード700から識別情報を読み取る。参加者管理部44は会議の参加者を例えば図12のような参加者管理情報一覧で管理する。
図12は、参加者管理情報一覧の一例の構成図である。参加者管理情報一覧は、会議の参加者として認識されたユーザのユーザIDと、そのユーザIDの参加者が主催者であるか否かを示す情報と、そのユーザの外部サービス設定情報と、そのユーザのメールアドレスとを保存する。例えば参加者管理部44はICカード検出部48が読み取った識別情報を利用して図7のユーザ情報一覧からユーザ情報を特定し、特定したユーザ情報に従って参加者管理情報を図12の参加者管理情報一覧に追加保存する。
図12の参加者管理情報一覧は、ユーザID「user001」「user002」「user005」の参加者のうち、ユーザID「user001」の参加者が主催者である例を示している。
また、参加者管理部44は利用情報蓄積サーバ装置17の利用情報管理部60に対して利用情報の通知を行う。具体的に、参加者管理部44は電子黒板装置14の利用開始時に、最初に参加者(主催者)を追加したタイミングで、機器IDと、会議開始の時刻と、主催者のユーザIDとを通知する。その後、参加者管理部44は会議の開催中に、参加者が追加される毎に、機器IDと、参加者のユーザIDとを通知する。また、参加者管理部44は電子黒板装置14の利用終了時に、機器IDと、会議終了の時刻とを通知する。
書込表示部46はユーザの電子黒板装置14への書き込みを受け付け、その書き込みの内容を表示する。共有サイト管理部50は後述の共有サイト選択画面を表示する。共有サイト管理部50は、共有サイトの検索機能、検索結果の中から共有サイトを選択させる機能などを持つ。共有サイト管理部50は共有サイトが選択されると、機器IDと、共有サイト名とを利用情報として利用情報管理部60に通知する。
また、共有サイト管理部50は、選択された共有サイトのファイルを読み込むための後述の共有サイト読込画面を表示する。共有サイト管理部50は、共有サイトのファイルが読み込まれると、機器IDと、ファイル名とを利用情報として利用情報管理部60に通知する。
また、共有サイト管理部50は、電子黒板装置14の表示内容をファイルとして共有サイトに保存するための後述の共有サイト保存画面を表示する。共有サイト管理部50は共有サイトにファイルが保存されると、機器IDと、ファイル名とを利用情報として利用情報管理部60に通知する。共有サイト管理部50は共有サイトに保存したファイルのURL(リンク)をメール送信する機能を共有サイト保存画面に用意しておく。なお、共有サイト管理部50が共有サイトに保存したファイルのURLを送信するメールの宛先は参加者管理部44が参加者として管理しているユーザとなる。
会議予定設定部40は会議予定を設定するユーザインタフェースを持ち、スケジュールサービス34と通信して図6のスケジュール予定情報を取得し、ユーザの会議予定を表示して選択させることで、ユーザに実施する会議を設定させる。会議が設定されると、会議予定設定部40は機器ID、予定名、及びスケジュールオーナなどを利用情報管理部60に通知する。
また、会議予定設定部40は実施する会議のスケジュール予定情報に含まれている遠隔サービス接続先情報を使って、遠隔サービスへの接続を行うことができる。遠隔サービスへ接続されると、会議予定設定部40は機器ID、及び遠隔サービス接続先情報を利用情報管理部60に通知する。
遠隔サービスクライアント42は、遠隔サービスサーバ装置16の遠隔会議サービスを利用するためのクライアントとして機能する。遠隔サービスクライアント42は、例えば遠隔会議サービスを利用するためのアプリケーションやウェブブラウザ等によって実現される。
なお、本実施形態では図6のスケジュール予定情報に含まれる遠隔サービス接続先情報を使って、遠隔サービスへの接続を行っているが、他の遠隔サービス接続先情報を使って遠隔サービスへの接続を行ってもよい。例えば図7のユーザ情報一覧に遠隔サービス接続先情報を項目として追加しておくことで、電子黒板装置14の利用開始時に、最初に主催者が追加された後で、主催者のユーザ情報一覧の遠隔サービス接続先情報を使って、遠隔サービスに接続するボタンなどを準備してもよい。
入力部52は、HDMI(登録商標)等の有線通信やMiracast(登録商標)等の無線通信によるホストからの画面投影を受け付け、書込表示部46に表示させる。入力部52は、HDMI等の有線通信やMiracast等の無線通信によりホストに接続されたタイミングで、機器ID、及びHDMI等の有線通信やMiracast等の無線通信によりホストに接続された旨などを、利用情報管理部60に通知する。
利用情報蓄積サーバ装置17は、利用情報管理部60、及び電子黒板利用情報記憶部62を有する構成である。利用情報管理部60は、例えば図9に示す電子黒板利用情報を電子黒板利用情報記憶部62に記憶させて管理する。図9は電子黒板利用情報の一例の構成図である。図9に示すように電子黒板利用情報は、機器ID、時刻、及びイベントを記憶する。利用情報管理部60は会議予定設定部40、参加者管理部44、共有サイト管理部50、及び入力部52から通知を受け取ると、その通知の情報を図9の電子黒板利用情報に追加する。
図9では機器ID「K100029」の電子黒板装置14で「2018 11/11の10:55」まで利用された利用情報の例を示している。イベント「Start meeting」は会議開始のイベントを示している。イベント「End meeting」は会議終了のイベントを示している。
イベント「Add user ユーザID」は、ユーザIDのユーザによる電子黒板装置14の利用開始のイベントを示している。イベント「Schedule Set スケジュール名」は、会議予定の設定のイベントを示している。イベント「Connect to RemoteMeeting」は、遠隔接続のイベントを示している。
イベント「Select site 共有サイト名」は、共有サイトの選択のイベントを示している。イベント「Load ファイル名」は共有サイトからの読込イベントを示している。イベント「Save to/パス名」は共有サイトへの保存イベントを示している。イベント「Input from デバイス名」は、HDMI等の有線通信やMiracast等の無線通信によりホストに接続されるイベントを示している。
例えば図9の電子黒板利用情報では、ユーザID「user001」のMaryが「12:01」にICカード700をICカードリーダ617にかざし、機器ID「K100029」の電子黒板装置14の利用を開始している。また「12:02」に予定ID「sch−1」の予定が設定されている。また、同時刻にユーザID「user002」のSatoとユーザID「user005」のSuzukiがICカード700をICカードリーダ617にかざし、機器ID「K100029」の電子黒板装置14の利用を開始している。また「12:05」に共有サイト名「Abc Project」の共有サイトが選択されている。
「12:06」に共有サイトから「備品一覧.pdf」が読み込まれている。また「12:06」に共有サイトから「消耗品一覧.pdf」とが読み込まれている。また、電子黒板装置14の表示内容がファイルとして「12:49」に共有サイトのパス名「/設計図」に保存されている。また「12:50」に会議が終了している。
また、図9の電子黒板利用情報では、ユーザID「user001」のMaryが「2018 11/11の10:01」にICカード700をICカードリーダ617にかざし、機器ID「K100029」の電子黒板装置14の利用を開始している。
また「10:02」にユーザID「user002」のSatoがICカード700をICカードリーダ617にかざし、機器ID「K100029」の電子黒板装置14の利用を開始している。また「10:03」にHDMI等の有線通信やMiracast等の無線通信によりPC(ホスト)が接続されている。また「10:55」に会議が終了している。
レポートサーバ装置18は、レポート情報管理部70、レポートサイト部72、機器属性情報記憶部74、及びレポート情報記憶部76を有する構成である。レポート情報管理部70は任意のタイミング(例えば1時間に一度)で、利用情報蓄積サーバ装置17から電子黒板利用情報を取得し、後述のように会議を分類し、図10に示すようなレポート情報を更新する。
図10はレポート情報の一例の構成図である。図10(a)は会議記録のレポート情報の一例である。図10(b)は読込イベント情報のレポート情報の一例である。また、図10(c)は遠隔会議イベント情報のレポート情報の一例である。
図10(a)のレポート情報は、会議ID、スケジュール名、主催者、参加者、機器ID、及び時刻を項目として有する。会議IDは、レポート情報作成時に任意に決定されるIDである。会議IDは電子黒板利用情報のイベント「Start meeting」から「End meeting」までを1つの会議とみなし、IDが振られる。
スケジュール名は、会議の中でセットされたスケジュール予定情報の「予定名」が設定される。主催者には最初に追加されたユーザのユーザIDが設定される。参加者には会議の中で追加された全てのユーザのユーザIDが設定される。機器IDには、イベント「Start meeting」の時刻に、会議で用いられる電子黒板装置14のIDが設定される。
図10(a)のレポート情報を利用することで、レポートサイト部72は電子黒板装置14を利用して行われた会議を、予約ありの会議と予約なしの会議とに分類できる。
図10(b)のレポート情報は、会議ID、読込方法、及びファイルを項目として有している。会議IDは図10(a)と同一である。読込方法は、共有サイトからファイルが読み込まれた場合に「Site」が設定される。ファイルは、共有サイトから読み込まれたファイルが設定される。読込方法は、HDMI等の有線通信やMiracast等の無線通信によるホストからの画面投影を受け付けた場合に「PC」が設定される。読込方法が「PC」の場合、ファイルは空欄となる。
図10(b)のレポート情報を利用することで、レポートサイト部72は電子黒板装置14を利用して行われた会議を、共有サイトを利用して行われた会議と、PCなどの情報処理端末からの画面投影を利用して行われた会議とに分類できる。
図10(c)のレポート情報は、会議ID、及び遠隔サービス接続先情報を項目として有している。会議IDは図10(a)と同一である。図10(c)のレポート情報では遠隔会議の接続先に接続した会議ごとに行(レコード)が追加される。図10の例では会議ID「8826918」の会議において遠隔会議の接続先に接続されていないため、図10(c)に会議ID「8826918」の行が無い。
図10(c)のレポート情報と図11の機器属性情報とを利用することで、レポートサイト部72は電子黒板装置14を利用して行われた遠隔会議を、会議室で行われた遠隔会議と、オープンスペースで行われた遠隔会議とに分類できる。
また、レポートサイト部72はレポート情報管理部70から機器属性情報とレポート情報とを取得し、分類した結果を提示する後述のレポートサイト画面を、ユーザの情報処理端末に表示させる。機器属性情報は例えば例えば図11のような構成である。図11は機器属性情報の一例の構成図である。
図11の機器属性情報は、機器ID、及び設置場所を項目として有する。図11の機器属性情報は、機器IDにより識別される電子黒板装置14の設置場所を表す情報の一例である。なお、設置場所「Meeting Room」は会議室などの区切られた壁のある空間の一例を示している。また、設置場所「Open Space」はオープンスペースなどの区切りのない居室内のスペースの一例を示している。
図11の機器属性情報を利用することで、レポートサイト部72は、電子黒板装置14を利用して行われた会議を、会議室で行われた会議とオープンスペースで行われた会議とに分類できる。
なお、図4の構成は一例であって、他の構成であってもよい。例えば電子黒板装置14の各部は2つの装置から構成されてもよく、電子黒板装置14のICカード検出部48及び書込表示部46以外の各部をサーバ装置で実現するような構成でもよい。また、装置構成を変えず、電子黒板装置14のICカード検出部48及び書込表示部46以外の各部をユーザ情報サーバ装置10が有する構成としてもよい、また、装置構成を変えず、ユーザ情報サーバ装置10のユーザ情報部22と外部サービス設定情報部20とを異なる装置が有する構成としてもよい。さらに、遠隔サービスサーバ装置16は複数の装置から構成されてもよい。
<電子黒板装置の機能概要>
図13は、一実施形態に係る電子黒板装置の外観図である。図13に示すように、電子黒板装置14は、ディスプレイ680、カメラ660、およびICカードリーダ617を備える。また、ディスプレイ680には、後述の操作パネル900が表示されている。一実施形態に係る電子黒板装置14は、少なくとも下記の機能1〜機能5を有する。
《機能1:電子黒板機能》
電子黒板装置14は、電子ペン690や指により、電子ホワイトボードへの書き込みが可能である。電子黒板装置14は、電子ホワイトボードに書き込み込まれた内容の画像の画像データを、メール送信したり、外部サービス群システム12のストレージサービスにより提供されるストレージ等に格納したりすることが可能である。なお、電子黒板装置14は、会議用資料等のファイルの表示や、ファイルの編集を行うこともできる。
《機能2:認証機能》
電子黒板装置14は、ICカードリーダ617、カメラ660、生体認証装置等を用いて認証情報等を取得し、認証情報等に基づいてユーザ認証を行うことができる。電子黒板装置14は、ユーザ認証を自装置が行ってもよく、ユーザ認証を外部装置に行わせてもよい。ICカードリーダ617は、ICカード700から例えばICカード700に固有の識別情報などの認証情報を取得し、図7のユーザ情報一覧を参照して認証情報の一致を判定することにより、ユーザ認証を行うことができる。カメラ660により撮影された顔画像から特徴量を抽出し、ユーザ情報一覧に登録しておいた特徴量との一致を判定する顔認証により、ユーザ認証を行うこともできる。
《機能3:外部サービス連携機能》
電子黒板装置14は、外部サービス群システム12との連携が可能である。例えば、電子黒板装置14は、上記認証機能によってユーザ認証されたユーザの外部サービス設定情報を用いて外部サービスからユーザのスケジュール予定情報を取得し、会議予定の予定出席者のメールアドレス宛に、会議中の板書やファイル等の情報をメールで送信することができる。また、例えば、電子黒板装置14は、ユーザ認証されたユーザの外部サービス群システム12のストレージサービスにより提供されるストレージにアクセスし、ファイルを取得したり、他の機器とファイルを共有したり、他の機器へファイルを転送したりすることができる。
《機能4:遠隔共有機能》
電子黒板装置14は、離れた場所に設置された複数の情報処理装置(他の電子黒板装置14、PC等)との間で、電子黒板装置14に表示されている画面の共有、共同編集(遠隔での電子黒板機能の実行)、カメラ660によって撮像された遠隔会議の参加者等の画像や映像の共有、マイク640の音声の共有等が可能である。画面の共有とは、離れた場所に設置された複数の情報処理装置の間で、それぞれの情報処理装置で同じ内容を表示(遠隔共有)し、その内容を遠隔会議で議論するために用いること等を意味する。画面の共同編集とは、同じ画面に複数の情報処理装置から書き込みを行ったり、ファイル編集したりする事等を意味する。
《機能5:その他機能》
電子黒板装置14は、ウェブブラウザやメールアプリ等、一般的なPCやスマートデバイス上で動作するアプリケーションと同様のアプリケーションを備えていてもよい。
なお、上記各機能は、電子黒板装置14のハードウェアとソフトウェアとが協働することにより実現される。ソフトウェアは、電子黒板装置14および外部装置の複数のソフトウェアが協働して動作するものも含む。
<処理>
第1の実施形態に係る情報処理システム1は、例えば図14に示すような手順で電子黒板装置14を用いた会議を行う。図14は、電子黒板装置を使った会議の流れの一例のフローチャートである。
ステップS10において、電子黒板装置14は起動し、例えば図13に示した操作パネル900を表示して、ICカード700によるログインを待ち受ける。会議を行う主催者は、自分のICカード700をICカード検出部48にかざす。
ICカード検出部48がICカード700を検出すると、電子黒板装置14はステップS12に進み、ICカード700から読み取った識別情報からユーザ情報を特定し、そのユーザを主催者として認証・設定する。本実施形態では最初に認証を行ったユーザを会議の主催者として設定している。ステップS12の認証・設定は、ID/パスワード認証や顔認証であってもよい。参加者管理部44は認証されたユーザを参加者管理情報一覧に主催者として追加する。
ステップS14に進み、参加者管理部44は利用情報蓄積サーバ装置17の利用情報管理部60に、機器IDと共に、時刻、会議開始のイベント、ユーザによる利用開始のイベントを通知する。
ステップS16に進み、電子黒板装置14は例えば図22に示すような操作パネル1000をユーザインタフェース(以下、UIと呼ぶ)として表示する。図22は電子黒板装置に表示されるUIの一例のイメージ図である。図22の操作パネル1000は参加者一覧1002と会議終了ボタン1004とスケジュール選択ボタン1006と共有サイト選択ボタン1008と共有サイト読込ボタン1010と共有サイト保存ボタン1012とが表示されている。なお、ステップS16で表示させる図22の操作パネル1000では、参加者一覧1002に主催者である「Mary」のみが表示されている。
ステップS18において電子黒板装置14は参加者追加受付を開始する。図15は参加者追加受付の処理の一例のフローチャートである。ステップS40において電子黒板装置14は参加者追加受付の処理が開始されると、主催者以外のユーザからのICカード700などによるログインを待ち受ける。
主催者以外のユーザも自分のICカード700をICカード検出部48にかざす。ICカード700を検出すると、電子黒板装置14はステップS42に進み、ICカード700から読み取った識別情報からユーザ情報を特定し、会議の参加者として認証・設定する。電子黒板装置14は会議の参加者として認証・設定したユーザを参加者一覧1002に追加する。また、電子黒板装置14は利用情報蓄積サーバ装置17の利用情報管理部60に、機器IDと共に、時刻、追加された参加者による利用開始のイベントを通知する。
図14のステップS20に戻り、電子黒板装置14はスケジュール選択ボタン1006が押下されたものとする。スケジュール選択ボタン1006が押下されると、電子黒板装置14はスケジュール選択を開始する。図16はスケジュール選択の処理の一例のフローチャートである。
ステップS50において、電子黒板装置14は主催者のスケジュール予定情報をスケジュールサービス34から取得する。なお、操作パネル1000はスケジュール選択ボタン1006が押下された後も表示され続ける。ステップS52において、電子黒板装置14は図12の参加者管理情報一覧を取得する。
ステップS54において、電子黒板装置14はスケジュール予定情報を利用し、図22の予定提案画面1020を表示する。図22の予定提案画面1020には、予定名、開始時刻、終了時刻、スケジュールオーナ、予定出席者、及び遠隔サービス接続先情報が表示されている。
図22の予定提案画面1020では設定・読込ボタン1022を押下することで、その予定提案画面1020に表示されている予定、及び遠隔サービス接続先を、利用する予定として設定できる。
利用する予定が設定されると、電子黒板装置14はステップS56において、設定された予定の予定出席者を重複が生じないように図12の参加者管理情報一覧に追加すると共に、機器ID、会議予定の設定のイベント、及び利用開始のイベントにより、利用情報蓄積サーバ装置17の利用情報管理部60に通知される。
電子黒板装置14はステップS58において、設定された予定を図22の操作パネル1000aに示すように表示すると共に、設定された予定の予定出席者を重複が生じないように参加者一覧1002に追加する。
電子黒板装置14はステップS60において、設定された予定に遠隔サービス接続先情報が含まれているか否かを判定する。設定された予定に遠隔サービス接続先情報が含まれている場合、電子黒板装置14は遠隔サービス接続先情報を使って遠隔サービスへの接続を行うと共に、遠隔サービスクライアント42の画面1040を表示する。また、電子黒板装置14は機器ID、及び遠隔接続のイベントを利用情報蓄積サーバ装置17の利用情報管理部60に通知する。
図14のステップS22に戻り、電子黒板装置14は共有サイト選択ボタン1008が押下されたものとする。共有サイト選択ボタン1008が押下されると、電子黒板装置14の共有サイト管理部50は共有サイト選択を開始する。図17は共有サイト選択の処理の一例のフローチャートである。
ステップS70において、電子黒板装置14は図23に示すような共有サイト選択画面1100を表示する。図23は電子黒板装置に表示されるUIの一例のイメージ図である。共有サイト選択画面1100には、共有サイトの検索キーワードの入力欄1102、検索ボタン、検索結果、及び設定ボタン1104が表示される。検索結果には、共有サイト名と、共有サイトを選択するチェックボックスと、が表示されている。
入力欄1102に共有サイトの検索キーワードが入力された後、検索ボタンが押下されると、ステップS72に進み、電子黒板装置14は共有サイトサービス32の例えばサイト検索APIを用いて、共有サイトの検索を実行する。電子黒板装置14は共有サイトの検索結果を共有サイトサービス32から取得する。
ステップS74に進み、電子黒板装置14は共有サイト選択画面1100に共有サイトの検索結果を表示する。図23の共有サイト選択画面1100では設定ボタン1104を押下することで、チェックボックス1106により選択された状態の共有サイト名「Abc Tech」の共有サイトを、利用する共有サイトとして設定できる。
利用する共有サイトが設定されると、電子黒板装置14はステップS76において、機器IDと共に、設定された共有サイトを共有サイトの選択のイベントにより、利用情報蓄積サーバ装置17の利用情報管理部60に通知する。また、電子黒板装置14は、設定された共有サイトを図23の操作パネル1000cに示すように表示する。
図14のステップS24に戻り、電子黒板装置14は共有サイト読込ボタン1010が押下されたものとする。共有サイト読込ボタン1010が押下されると、電子黒板装置14の共有サイト管理部50は共有サイトからの読込を開始する。図18は共有サイトからの読込の処理の一例のフローチャートである。
ステップS80において、電子黒板装置14の共有サイト管理部50は読込先の共有サイトの情報を共有サイトサービス32から取得する。例えば、共有サイト管理部50は共有サイト名をキーとして、読込先となる共有サイトのフォルダ構造及びファイルの情報を共有サイトサービス32から取得する。
ステップS82において、電子黒板装置14は図24に示すような共有サイト読込画面1200を表示する。図24は電子黒板装置に表示されるUIの一例のイメージ図である。共有サイト読込画面1200には、共有サイトのファイルの選択欄、及び読込ボタン1202が表示される。
共有サイトのファイルが選択された後、読込ボタン1202が押下されると、共有サイト管理部50はステップS84において共有サイトサービス32から共有サイトのファイルをダウンロードする。ステップS86において、電子黒板装置14の書込表示部46はダウンロードしたファイルを表示させる。
ステップS88において、共有サイト管理部50は機器IDと共に、共有サイトから読み込まれたファイルを共有サイトからの読込イベントにより、利用情報蓄積サーバ装置17の利用情報管理部60に通知する。
会議を実施中の電子黒板装置14は会議画面を表示し、図14のステップS26においてユーザの電子黒板装置14への書き込み等の操作を受け付ける。
ステップS28において、電子黒板装置14は図25に示す操作パネル1000dの共有サイト保存ボタン1012が押下されたものとする。図25は電子黒板装置に表示されるUIの一例のイメージ図である。
共有サイト保存ボタン1012が押下されると、電子黒板装置14の共有サイト管理部50は共有サイトへの保存を開始する。図19は共有サイトへの保存の処理の一例のフローチャートである。
ステップS90において、電子黒板装置14の共有サイト管理部50は保存先の共有サイトの情報を共有サイトサービス32から取得する。例えば、共有サイト管理部50は共有サイト名をキーとして、保存先となる共有サイトのフォルダ構造の情報を共有サイトサービス32から取得する。また、共有サイト管理部50は参加者管理部44から図12の参加者管理情報一覧を取得する。
ステップS92において、電子黒板装置14の共有サイト管理部50は図25の共有サイト保存画面1300を表示する。共有サイト保存画面1300には、選択された共有サイトのフォルダから保存先のフォルダを選択する欄、保存ファイルのファイル名を入力する欄、保存ファイルのリンクをメール送信するか否かを選択させるチェックボックス1304、メール送信先一覧、及び保存ボタン1302が表示されている。電子黒板装置14は共有サイト保存画面1300を表示する際、図12の参加者管理情報一覧を利用し、メール送信先一覧を表示する。
例えばユーザが保存ボタン1302を押下すると、電子黒板装置14の共有サイト管理部50はステップS94において書込表示部46から板書内容を取得する。ステップS96において、共有サイト管理部50は取得した板書内容のファイルを選択された保存先のフォルダに保存するために、共有サイト名と保存先のフォルダのパスとをキーとしてファイルの保存を行う。このとき、共有サイト管理部50は保存したファイルへのURL(保存ファイルのリンク)を受け取る。
また、電子黒板装置14はチェックボックス1304が保存ファイルのリンクをメール送信する状態に選択されていれば、保存ファイルのリンクを本文に記載した例えば図31の保存通知メールを、メール送信先一覧の全ての送信先又はチェックボックスなどにより選択した一部の送信先に送信する。
図31は保存通知メールの一例のイメージ図である。保存通知メール1400の本文には、共有サイトに保存したファイルを開くことのできるURLが記載されている。なお、URLは一例であって、共有サイトに保存したファイルを開くことのできる情報であればよく、例えば共有サイト名とファイルパスとで記載してもよい。さらに、保存通知メール1400はURLに替えて、板書内容のファイルを添付するようにしてもよい。
ステップS98において、共有サイト管理部50は機器IDと共に、共有サイトに保存したファイルを共有サイトへの保存イベントにより、利用情報蓄積サーバ装置17の利用情報管理部60に通知する。
図14のステップS30に戻り、電子黒板装置14は操作パネル1000dの会議終了ボタン1004が押下されたものとする。会議終了ボタン1004が押下されると、電子黒板装置14は会議終了のイベントを利用情報蓄積サーバ装置17の利用情報管理部60に通知する。ステップS32、ステップS34において、電子黒板装置14は参加者の追加受付を終了し、利用情報蓄積サーバ装置17の利用情報管理部60に通知する。
第1の実施形態に係る情報処理システム1は、例えば図20に示すような手順で電子黒板装置14を用いた会議を行うこともできる。図20は、電子黒板装置を使った会議の流れの一例のフローチャートである。図20のフローチャートは、スケジュール選択や共有サイト選択を行わずに、HDMI等の有線通信やMiracast等の無線通信により接続されたPCからの画面投影を利用する例である。
ステップS100〜S108は図14のステップS10〜18と同様である。ステップS110において、電子黒板装置14はユーザからの操作を待ち受ける。電子黒板装置14の入力部52は例えばディスプレイケーブルにより接続されたPCからの画面投影を受け付けると、ステップS112において例えば図21に示すような処理を行う。
図21はPC画面の出力の処理の一例のフローチャートである。ステップS120において、電子黒板装置14の入力部52は例えばディスプレイケーブルにより接続されたPCからの画面投影を受け付け、PC画面を書込表示部46に表示させる。ステップS122において、入力部52は機器ID、及びHDMI等の有線通信やMiracast等の無線通信によりホストに接続される読込方法「PC」のイベントを、利用情報蓄積サーバ装置17の利用情報管理部60に通知する。
図20のステップS114に戻り、電子黒板装置14は操作パネル1000dの会議終了ボタン1004が押下されたものとする。会議終了ボタン1004が押下されると、電子黒板装置14は会議終了のイベントを利用情報蓄積サーバ装置17の利用情報管理部60に通知する。ステップS116、ステップS118において、電子黒板装置14は参加者の追加受付を終了し、利用情報蓄積サーバ装置17の利用情報管理部60に通知する。
図14のステップS12では、例えば図26に示す手順で主催者を認証・設定する。図26は主催者を認証・設定する処理の一例のフローチャートである。図26は電子黒板装置14のICカード検出部48がICカード700を検出し、ICカード700から識別情報を読み取った後の処理を示している。
ステップS200に進み、参加者管理部44はICカード検出部48がICカード700から読み取った識別情報を取得する。ステップS202に進み、参加者管理部44は図7に示したユーザ情報一覧を参照し、ステップS200で取得した識別情報のユーザを図7に示したユーザ情報一覧から特定する。また、参加者管理部44は図8に示した外部サービス設定情報を参照し、特定したユーザの外部サービス設定情報を図8の外部サービス設定情報から特定する。ステップS204に進み、参加者管理部44は特定したユーザを主催者として図12の参加者管理情報一覧に追加して管理する。
例えば図7のユーザ情報一覧に示した「Mary Smith」のICカード700を検出したICカード検出部48は、ICカード700から識別情報「ICCARD−123」を読み取る。ステップS200において、参加者管理部44はICカード検出部48から識別情報「ICCARD−123」を取得する。ステップS202に進み、参加者管理部44は取得した識別情報「ICCARD−123」に基づき、ユーザ情報サーバ装置10の外部サービス設定情報部20とユーザ情報部22とに問い合わせる。
ユーザ情報部22は、問い合わせのあった識別情報「ICCARD−123」による検索を行い、ユーザID「user001」のユーザ情報を特定し、電子黒板装置14の参加者管理部44に返す。また、外部サービス設定情報部20は特定されたユーザID「user001」による検索を行い、図8に示した外部サービス設定情報「connect1a」を特定し、電子黒板装置14の参加者管理部44に返す。
また、参加者管理部44は外部サービス設定情報「connect1a」のメールアドレスを外部サービス設定情報部20に問い合わせる。外部サービス設定情報部20は外部サービス設定情報「connect1a」の外部サービスの認証トークンである「eyJhbGc11…」を利用し、ユーザサービス30からユーザID「office1」のメールアドレス「office1@office.example.com」を特定し、電子黒板装置14の参加者管理部44に返す。
ステップS204において、参加者管理部44はユーザID「user001」のユーザを主催者として図12の参加者管理情報一覧に追加して管理できると共に、ユーザID「user001」のユーザの外部サービス設定情報「connect1a」を管理できる。これにより、会議の主催者「Mary Smith」が、図12で示す参加者管理情報一覧に、ユーザID「user001」と、外部サービス設定ID「connect1a」と、メールアドレス「office1@office.example.com」とに対応付けられて保存される。
図16のステップS50では、例えば図27に示す手順で、スケジュールを取得・提案する。図27はスケジュールを取得・提案する処理の一例のフローチャートである。
ステップS210において、電子黒板装置14の会議予定設定部40は認証で取得した主催者のユーザIDに基づき、スケジュールサービス34から主催者の当日のスケジュール予定情報に含まれる会議予定を取得する。
主催者の当日の会議予定の取得にあたっては、認証で取得した主催者のユーザIDに基づいて会議予定設定部40がユーザ情報サーバ装置10から主催者の外部サービス設定情報を取得し、取得した主催者の外部サービス設定情報に基づいてスケジュールサービス34に、外部サービス設定情報によって識別されるユーザの当日の会議予定情報を要求することで取得する。
また、会議予定設定部40は外部サービス設定情報を取得せず、単に主催者のユーザIDを指定してユーザ情報サーバ装置10に会議予定情報の取得を要求してもよい。ユーザ情報サーバ装置10は、取得した主催者のユーザIDに基づいて外部サービス設定情報を特定し、特定した外部サービス設定情報に基づいてスケジュールサービス34から会議予定情報を取得し、取得した会議予定情報を電子黒板装置14に返してもよい。つまり、電子黒板装置14はスケジュールサービス34と直接情報のやり取りを行わず、他のサーバ等を介してスケジュールサービス34から会議予定情報の取得を行ってもよい。
ステップS212において、会議予定設定部40はステップS210で取得した会議予定があるか否かを判定する。会議予定がなければ会議予定設定部40はステップS214の処理をスキップする。会議予定があれば会議予定設定部40は、例えば図28に示すようなステップS214のスケジュール提案の処理を行う。
図28はスケジュール提案の処理の一例のフローチャートである。ステップS220において、会議予定設定部40は、ステップS210で取得した主催者の当日の会議予定から「開始時刻と期間」が現在時刻から近い会議予定を抽出する。例えば会議予定設定部40は現在時刻が開始予定時刻の15分前から終了予定時刻の間に含まれる会議予定を抽出する。ステップS220で抽出する会議予定が複数存在し得るため、会議予定設定部40は抽出した会議予定から、開始予定時刻が最も遅い会議予定をステップS222で抽出する。
ステップS224において会議予定設定部40はステップS222で抽出した会議予定があるか否かを判定する。ステップS222で抽出した会議予定があれば、会議予定設定部40はステップS226に進み、その会議予定を提案スケジュールに設定する。ステップS222で抽出した会議予定がなければ、会議予定設定部40はステップS226の処理をスキップする。
例えばステップS210において、電子黒板装置14の会議予定設定部40はユーザ情報サーバ装置10から返されたユーザID「user001」の主催者「Mary Smith」の外部サービス設定情報「connect1a」を用いて、スケジュールサービス34から主催者の当日のスケジュール予定情報に含まれる予定ID「sch−1」「sch−2」の会議予定を取得する。会議予定設定部40はステップS210で取得した会議予定があるか否かを判定する。
予定ID「sch−1」及び「sch−2」の会議予定があったように、取得される会議予定は複数存在し得るため、ユーザに会議予定としての設定を提案するスケジュールを一つに決める必要がある。このため、会議予定設定部40は例えば図28に示すようなステップS214のスケジュール提案の処理を行う。
例えば2018年11月10日11時55分に会議室に入り、電子黒板装置14を起動したものとする。ステップS214において、会議予定設定部40は、ステップS210で取得した主催者の当日の会議予定である予定ID「sch−1」及び「sch−2」の会議予定から開始時刻と期間が現在時刻「2018年11月10日11時55分」から近い、予定ID「sch−1」の会議予定を抽出する。
なお、一般に会議室や会議スペースは30分、60分など、30分の単位で予約・運用されていることが多いため、ステップS220で会議予定を抽出した抽出条件であれば、上記した例のように少し早く入室して利用を開始する場合や、少し遅れて入出して利用を開始する場合でも対応できる。
また、会議の時間単位である30分の半分の15分が閾値とされているため、例えば9時30分に会議予定を設定せずにハドル形式の会議を開始しても、開始時刻が12時00分の会議予定が誤って提案されてしまうこともない。事前準備の開始時刻としても、開始予定時刻の15分より前に事前準備を始めることは稀であるため、妥当な設定値であるといえる。
これらの抽出条件は主催者の設定によって変更可能であってもよい。また、ステップS214において複数の会議予定を抽出した場合は、提案スケジュール無しとし、予定提案画面1020を表示しないようにしてもよい。
図16のステップS58では、例えば図29に示す手順で、提案した会議予定の予定出席者を図12の参加者管理情報一覧に追加する処理を行う。図29は、予定出席者を参加者管理情報に追加する処理の一例のフローチャートである。
ステップS230において参加者管理部44は現在の参加者の外部サービス設定情報を外部サービス設定情報部20に照会する。ステップS232に進み、参加者管理部44は主催者のスケジュール予定情報に含まれる予定出席者一覧から、主催者のユーザIDと一致するものを除外する。
ステップS234〜S240の処理はステップS232で主催者のユーザIDが除外された予定出席者一覧に含まれる全ての予定出席者に対して行われる。ステップS234に進み、参加者管理部44は予定出席者の外部サービスのユーザIDに対応するユーザ情報をユーザ情報部22に問い合わせる。
外部サービスのユーザIDに対応するユーザ情報があればステップS238に進み、参加者管理部44は、予定出席者のユーザIDを図12の参加者管理情報一覧に追加する。そして、ステップS240において参加者管理部44は利用開始のイベントにより、利用情報蓄積サーバ装置17の利用情報管理部60に参加者の追加を通知する。外部サービスのユーザIDに対応するユーザ情報がなければ、参加者管理部44はステップS168〜S170の処理をスキップする。
例えば図22に示した予定提案画面1020の設定・読込ボタン1022が押下されるとステップS230に進み、参加者管理部44は現在の参加者(主催者)の外部サービス設定情報「connect1a」を外部サービス設定情報部20に照会する。
ステップS232に進み、参加者管理部44は主催者「user001」のスケジュール予定情報に含まれる予定出席者一覧から、主催者の外部サービスのユーザIDである「office1」を除外する。
次に、ステップS234に進み、参加者管理部44は残った予定出席者の外部サービスのユーザID「office2」及び「office5」に対応するユーザ情報をユーザ情報サーバ装置10に問い合わせる。
ユーザ情報サーバ装置10は、外部サービスのユーザID「office2」及び「office5」に対応するユーザID「user002」及び「user005」があるため、ステップS238に進み、ユーザID「user002」及び「user005」を参加者管理部44に返す。参加者管理部44は、参加者管理情報一覧にユーザID「user002」及び「user005」を追加する。そして、ステップS240において参加者管理部44は利用開始のイベントにより、利用情報蓄積サーバ装置17の利用情報管理部60にユーザID「user002」及び「user005」の参加者の追加を通知する。
このような手順により、本実施形態では主催者のスケジュールサービス34に登録されているスケジュール予定情報を、電子黒板装置14の会議予定として設定・読込することができるため、ICカード700による認証を行っていなかった参加者を参加状態とすることや、ICカード700の無い参加者を参加状態とすることが容易となる。
遠隔会議サービスへ接続する処理は、例えば図30に示す手順で行われる。図30は遠隔サービスへ接続する処理の一例のフローチャートである。会議予定設定部40は遠隔サービスへ接続する際に、遠隔サービス接続先情報に含まれるドメイン部分などを利用して、ステップS250で遠隔サービスの判別を行う。
ステップS252に進み、会議予定設定部40はステップS250で判別した遠隔サービスに従って、起動する遠隔サービスクライアント42を決定し、起動させる。なお、判別した遠隔サービスが未対応である場合、会議予定設定部40は遠隔サービスクライアント42を起動させない。このように、判別した遠隔サービスが未対応である場合は遠隔サービスクライアント42を起動させないことでセキュリティを向上させる。また、起動する遠隔サービスクライアント42に遠隔サービス接続先情報を通知する方法は、遠隔サービスクライアント42ごとに異なる。
専用のアプリケーション「remoteservicea.exe」を用いて遠隔サービスに接続できる遠隔サービスクライアント42の場合は、例えば接続先「134565」を引数として起動することで、遠隔サービスクライアント42に遠隔サービス接続先情報を通知できる。
また、ウェブブラウザを用いて遠隔サービスに接続できる遠隔サービスクライアント42の場合は、URLとして遠隔サービス接続先情報をウェブブラウザに入力することで、遠隔サービスクライアント42に遠隔サービス接続先情報を通知できる。
専用のアプリケーションを用いるか、ウェブブラウザを用いるか等の遠隔サービスへの接続方法は遠隔サービスごとに異なり、ステップS250で判別した遠隔サービスに応じた接続方法を用いて判別した遠隔サービスへ接続する。
なお、起動する遠隔サービスクライアント42に遠隔サービス接続先情報を通知する引数やURLは、遠隔サービス接続先情報をそのまま利用してもよいし、一部を抜き出して利用してもよいし、一部を書き替えて利用してもよい。
また、会議予定設定部40は遠隔サービス接続先情報がカスタムURLスキームを利用するものであれば、そのカスタムURLスキームで起動する専用のアプリケーションを判別し、接続先を引数として起動することで、遠隔サービスクライアント42に遠隔サービス接続先情報を通知することもできる。
ステップS254に進み、会議予定設定部40は機器IDと共に、遠隔サービス接続先情報を遠隔接続のイベントにより、利用情報蓄積サーバ装置17の利用情報管理部60に通知する。
図32は電子黒板利用情報を更新する処理の一例のフローチャートである。利用情報蓄積サーバ装置17の利用情報管理部60は、電子黒板装置14からのイベントの通知を受信する度に、ステップS260において、電子黒板利用情報記憶部62が記憶する電子黒板利用情報を更新する。
レポートサーバ装置18のレポート情報管理部70は所定時間ごと(例えば1時間に一回など)に利用情報蓄積サーバ装置17から電子黒板利用情報を取得し、レポート向け情報(レポート情報)の更新を行う。
図33はレポート向け情報を更新する処理の一例のフローチャートである。ステップS270において、レポート情報管理部70は利用情報蓄積サーバ装置17から電子黒板利用情報を取得する。
ステップS272において、レポート情報管理部70はステップS270で取得した電子黒板利用情報を使って、図10(a)の会議記録のレポート向け情報を更新する。例えばレポート情報管理部70は図9の電子黒板利用情報からイベント「Start meeting」から「End meeting」までを1つの会議とみなし、会議IDを発行する。レポート情報管理部70は1つの会議とみなした電子黒板利用情報のイベント「Add user」及び「Schedule Set」を探し、スケジュール名、主催者、及び参加者を決定し、図10(a)の会議記録のレポート向け情報の一行を作成する。主催者はイベント「Start meeting」の後のイベント「Add user」のユーザとする。
ステップS274において、レポート情報管理部70はステップS270で取得した電子黒板利用情報を使って、図10(b)の読込イベント情報のレポート向け情報を更新する。例えばレポート情報管理部70は、図10(a)の会議記録の会議IDの会議それぞれのイベント「Load」「Input from PC」を探す。レポート情報管理部70はイベント「Load」の会議を読込方法「Site」として図10(b)の一行を作成する。また、レポート情報管理部70はイベント「Input from PC」の会議を読込方法「PC」として図10(b)の一行を作成する。
ステップS276において、レポート情報管理部70はステップS270で取得した電子黒板利用情報を使って、図10(c)の遠隔会議イベント情報のレポート向け情報を更新する。例えばレポート情報管理部70は、図10(a)の会議記録の会議IDの会議それぞれのイベント「Connect」を探し、遠隔サービス接続先情報を決定し、図10(c)の遠隔会議イベント情報のレポート向け情報の一行を作成する。
レポートサーバ装置18のレポートサイト部72は、例えば図34に示すような手順でPC15などの情報処理端末にレポートサイトを表示する。図34はレポートサイトを表示する処理の一例のフローチャートである。
ステップS280においてレポートサイト部72はウェブブラウザ等でレポートサイトを開かれることで、ユーザにログインを求め、ID/パスワード等のログイン情報の入力を待ち受ける。ここで使用するログイン情報は例えば電子黒板装置14へのログインに使用するアカウントであってもよい。
ユーザによるログインが成功すると、レポートサイト部72はステップS282において、図10(a)の会議記録のレポート向け情報、図10(b)の読込イベント情報のレポート向け情報、及び図10(c)の遠隔会議イベント情報のレポート向け情報を取得する。ステップS284において、レポートサイト部72は図11の機器属性情報を取得する。なお、ステップS280でログインしたユーザが所属するグループで実施された会議の図10(a)〜(c)のレポート向け情報のみを、ステップS282で取得することが可能である。このグループには会社、チーム、テナント等を含まれてもよい。グループの情報は予め各機器や各ユーザと紐付けて管理する。ステップS282では機器IDまたは主催者がログインユーザの属するグループと紐付けられている会議のレポート向け情報のみを取得するようにすればよい。これによって、ユーザが所属するグループのレポートサイト画面を作成することが可能となる。
ステップS286〜S290において、レポートサイト部72はステップS282で取得した図10(a)の会議記録のレポート向け情報、図10(b)の読込イベント情報のレポート向け情報、図10(c)の遠隔会議イベント情報のレポート向け情報、及び図11の機器属性情報から、会議効率結果、遠隔会議結果、及びPCレス結果を判断する。
ステップS292において、レポートサイト部72は判断した会議効率結果、遠隔会議結果、及びPCレス結果に基づき、後述のレポートサイト画面を、ユーザの情報処理端末に表示させる。
会議効率結果の判断は、例えば以下のように行う。レポートサイト部72は例えば図10(a)の会議記録のレポート向け情報の項目「時刻」と項目「スケジュール名」から、当月中のスケジュールありの会議回数(A)と、スケジュールなしの会議回数(B)とを算出する。そして、レポートサイト部72は「A≧B」の場合に「不要な会議が多い可能性がある」と判断する。また、レポートサイト部72は「A<B」の場合に「不要な会議が少ない」と判断する。
図35はレポートサイト画面の一例のイメージ図である。図35は「不要な会議が少ない」と判断された場合のレポートサイト画面1500の「会議効率」のページの表示例である。図35のレポートサイト画面1500では「不要な会議が少ない」旨のメッセージと、当月のスケジュールあり(予約あり)の会議回数及びスケジュールなし(予約なし)の会議回数から描画したグラフと、が表示された例を示している。
図36はレポートサイト画面の一例のイメージ図である。図36は「不要な会議が多い可能性がある」と判断された場合のレポートサイト画面1500の「会議効率」のページの表示例である。図36のレポートサイト画面1500では「無駄な会議が開催されている可能性がある」旨のメッセージと、当月のスケジュールあり(予約あり)の会議回数及びスケジュールなし(予約なし)の会議回数から描画したグラフと、が表示された例を示している。
また、遠隔会議結果の判断は、例えば以下のように行う。レポートサイト部72は例えば図10(a)の会議記録のレポート向け情報の項目「時刻」と項目「会議ID」から、当月分の会議の会議ID一覧を作成する。さらに、レポートサイト部72は当月分の会議の会議ID一覧と図10(c)の遠隔会議イベント情報のレポート向け情報とに基づき、当月分の遠隔会議ID一覧を作成する。
次に、図10(a)の会議記録のレポート向け情報と当月分の遠隔会議ID一覧とに基づき、レポートサイト部72は機器IDごとに遠隔会議が行われた回数を算出する。機器IDごとの遠隔会議が行われた回数、及び図11の機器属性情報から、レポートサイト部72は会議室で行われた遠隔会議の回数(C)と、オープンスペースで行われた遠隔会議の回数(D)とを算出する。
そして、レポートサイト部72は(D/(C+D))×100≦20%の場合に「遠隔会議の周囲への影響小」と判断する。また、レポートサイト部72は(D/(C+D))×100>20%の場合に「遠隔会議の周囲への影響大」と判断する。
図37はレポートサイト画面の一例のイメージ図である。図37は「遠隔会議の周囲への影響小」と判断された場合のレポートサイト画面1500の「遠隔会議」のページの表示例である。図37のレポートサイト画面1500では「遠隔会議が周りに迷惑をかけていない」旨のメッセージと、当月中の会議室で行われた遠隔会議の回数(C)及びオープンスペースで行われた遠隔会議の回数(D)から描画したグラフと、が表示された例を示している。
図38はレポートサイト画面の一例のイメージ図である。図38は「遠隔会議の周囲への影響大」と判断された場合のレポートサイト画面1500の「遠隔会議」のページの表示例である。図38のレポートサイト画面1500では「遠隔会議が周りに迷惑をかけている」旨のメッセージと、当月中の会議室で行われた遠隔会議の回数(C)及びオープンスペースで行われた遠隔会議の回数(D)から描画したグラフと、が表示された例を示している。
また、PCレス結果の判断は、例えば以下のように行う。レポートサイト部72は例えば図10(a)の会議記録のレポート向け情報の項目「時刻」と項目「会議ID」から、先月分の会議の会議ID一覧と当月分の会議の会議ID一覧とを作成する。
さらに、レポートサイト部72は先月分の会議の会議ID一覧と当月分の会議の会議ID一覧と図10(b)の読込イベント情報のレポート向け情報とに基づき、先月の共有サイト読込回数(E)と先月のPC入力回数(F)と、当月の共有サイト読込回数(G)と当月のPC入力回数(H)とを算出する。
そして、レポートサイト部72は、E/(E+F)≦G/(G+H)の場合に「PCレス化が進んでいる」と判断する。また、レポートサイト部72は、E/(E+F)>G/(G+H)の場合に「PCレス化が進んでいない」と判断する。
図39はレポートサイト画面の一例のイメージ図である。図39は「PCレス化が進んでいる」と判断された場合のレポートサイト画面1500の「PCレス」のページの表示例である。図39のレポートサイト画面1500では「PCレス化が進んでいる」旨のメッセージと、先月の共有サイト読込回数(E)、先月のPC入力回数(F)、当月の共有サイト読込回数(G)、及び当月のPC入力回数(H)から描画したグラフと、が表示された例を示している。
図40はレポートサイト画面の一例のイメージ図である。図40は「PCレス化が進んでいない」と判断された場合のレポートサイト画面1500の「PCレス」のページの表示例である。図40のレポートサイト画面1500では「PCレス化が進んでいない」旨のメッセージと、先月の共有サイト読込回数(E)、先月のPC入力回数(F)、当月の共有サイト読込回数(G)、及び当月のPC入力回数(H)から描画したグラフと、が表示された例を示している。
その他、レポートサーバ装置18のレポートサイト部72がPC15などの情報処理端末に表示させるレポートサイトの例としては、遠隔会議回数と遠隔会議以外の会議回数とを割合で表示するレポートサイト画面1500、ファイル保存した会議回数とファイル保存していない会議回数とを割合で表示するレポートサイト画面1500、またはファイル読込した会議回数とファイル読込していない会議回数とを割合で表示するレポートサイト画面1500など、様々な例がある。
以上、第1の実施形態によれば、電子黒板装置14を利用した会議を分類し、どのような会議が行われているのかを分析できる。
[第2の実施形態]
図35〜図40のレポートサイト画面1500は一例であって、図41及び図42に示すようにメッセージが省略されていてもよい。図41及び図42はレポートサイト画面の一例のイメージ図である。図41は、図35に示したレポートサイト画面1500のメッセージが省略された例である。図42は、図36に示したレポートサイト画面1500のメッセージが省略された例である。また、図35〜図40のレポートサイト画面1500は会議を2つに分類する例であるが、例えば共有サイト読込を行った会議、PC入力を行った会議、共有サイト読込もPC入力も行わなかった会議のように、会議を3つ以上に分類した例を表示してもよい。
図1の情報処理システム1は、ユーザ情報サーバ装置10、外部サービス群システム12、遠隔サービスサーバ装置16、利用情報蓄積サーバ装置17、及びレポートサーバ装置18の機能の少なくとも一部を、クラウドコンピューティングにより実現するようにしてもよい。
本発明は、具体的に開示された上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。なお、本実施形態で説明した情報処理システム1は一例であって、用途や目的に応じて様々なシステム構成例があることは言うまでもない。
上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
実施例に記載された装置群は、本明細書に開示された実施形態を実施するための複数のコンピューティング環境のうちの1つを示すものにすぎない。
ある実施形態では、ユーザ情報サーバ装置10は、サーバクラスタといった複数のコンピューティングデバイスを含む。複数のコンピューティングデバイスは、ネットワーク19や共有メモリなどを含む任意のタイプの通信リンクを介して互いに通信するように構成されており、本明細書に開示された処理を実施する。同様に、電子黒板装置14は、互いに通信するように構成された複数のコンピューティングデバイスを含むことができる。
さらに、ユーザ情報サーバ装置10および電子黒板装置14は開示された処理ステップを様々な組み合わせで共有するように構成できる。例えば、所定のユニットによって実行されるプロセスは、電子黒板装置14によって実行され得る。同様に、所定のユニットの機能は、電子黒板装置14によって実行することができる。また、ユーザ情報サーバ装置10と電子黒板装置14の各要素は、1つのサーバ装置にまとめられていてもよいし、複数の装置に分けられていてもよい。
遠隔会議の接続先に接続するデバイスは電子黒板装置14及びPC15に限られるものではなく、例えばPJ(Projector:プロジェクタ)、デジタルサイネージ等の出力装置、HUD(Head Up Display)装置、産業機械、撮像装置、集音装置、医療機器、ネットワーク家電、自動車(Connected Car)、携帯電話、ゲーム機、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルカメラ、ウェアラブルPC等であってもよい。