JP2021126694A - 造形物の製造方法、造形物の製造装置、及びプログラム - Google Patents

造形物の製造方法、造形物の製造装置、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】アークを用いて溶加材を溶融及び固化してなるビードを複数重ねた積層体を含む造形物を製造する際に、積層計画における積層体の断面画像と造形中の積層体の断面画像とを比較して溶接トーチの位置を補正する。【解決手段】アークを用いて溶加材14を溶融及び固化してなるビードを複数重ねた積層体を含む造形物の製造方法であって、溶接トーチ13を用いて造形中の積層体の断面を撮影可能な位置に、撮影部を設置する工程と、積層体を積層するための積層計画から、計画された積層体の断面画像を含む計画画像を作成する工程と、撮影部にて撮影された造形中の積層体の断面画像を含む撮影画像を取得する工程と、計画画像に含まれる断面画像と、撮影画像に含まれる断面画像との比較に基づいて、溶接トーチ13の位置を補正する工程とを含むことを特徴とする造形物の製造方法。【選択図】図5−1

Description

本発明は、アークを用いて溶加材を溶融及び固化してなるビードを母材上に複数重ねた積層体を含む造形物を製造する、造形物の製造方法、造形物の製造装置、及びプログラムに関する。
溶接ロボットの溶接ハンドを予め設定された溶接手順に従って作動させ、溶接ロボットのロボットハンドに溶接トーチと並ぶ状態に配設した撮像カメラで溶接個所を映像化し、この映像化された画像情報と予め記憶されている標準画像とを対比して、標準画像とのズレ量を算出し、このズレ量に基づき溶接トーチの溶接開始位置を決定して、溶接する、溶接ロボットでの溶接制御方法及び溶接制御装置は、知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−168299号公報
アークを用いて溶加材を溶融及び固化してなるビードを複数重ねた積層体を含む造形物を製造する際に、溶接トーチと並ぶ状態に配設した撮影部を用いる構成を採用した場合、造形中の積層体の正面画像を撮影することができない。従って、積層計画における積層体の正面画像と造形中の積層体の正面画像とを比較して溶接トーチの位置を補正することはできない。
本発明の目的は、アークを用いて溶加材を溶融及び固化してなるビードを複数重ねた積層体を含む造形物を製造する際に、積層計画における積層体の正面画像と造形中の積層体の正面画像とを比較して溶接トーチの位置を補正することにある。
かかる目的のもと、本発明は、アークを用いて溶加材を溶融及び固化してなるビードを複数重ねた積層体を含む造形物の製造方法であって、溶接トーチを用いて造形中の積層体の正面画像を撮影可能な位置に、撮影部を設置する工程と、積層体を積層するための積層計画から、計画された積層体の正面画像を含む計画画像を作成する工程と、撮影部にて撮影された造形中の積層体の正面画像を含む撮影画像を取得する工程と、計画画像に含まれる正面画像と、撮影画像に含まれる正面画像との比較に基づいて、溶接トーチの位置を補正する工程とを含む造形物の製造方法を提供する。
補正する工程では、溶接トーチの位置を水平方向に補正してよい。その場合、補正する工程では、溶接トーチから突出した溶加材の曲がりを考慮せずに溶接トーチの位置を水平方向に補正する第1の補正と、溶加材の曲がりを考慮して溶接トーチの位置を水平方向に補正する第2の補正とを行ってよい。計画画像は、溶接トーチのアーク狙い位置を含み、撮影画像は、溶接トーチの画像を含み、第1の補正は、計画画像に含まれるアーク狙い位置と、撮影画像に含まれる溶接トーチの画像の位置とのずれ方向及びずれ量に基づく補正であってよい。計画画像は、計画されたビードの正面画像を含み、撮影画像は、造形中のビードの正面画像を含み、第1の補正は、計画画像に含まれる計画されたビードの正面画像の位置と、撮影画像に含まれる造形中のビードの正面画像の位置とのずれ方向及びずれ量に基づく補正であってもよい。撮影画像は、溶加材の画像を含み、第2の補正は、撮影画像に含まれる溶加材の画像の曲がり方向及び曲がり量に基づく補正であってよい。
補正する工程では、溶接トーチの位置を鉛直方向に補正してよい。その場合、計画画像は、計画されたビードの正面画像を含み、撮影画像は、造形中のビードの正面画像を含み、補正する工程では、計画画像に含まれる計画されたビードの正面画像の位置と、撮影画像に含まれる造形中のビードの正面画像の位置とのずれ方向及びずれ量に基づいて、溶接トーチの位置を鉛直方向に補正してよい。
補正する工程では、溶接トーチの傾きを補正してよい。その場合、計画画像は、計画されたビードの正面画像を含み、撮影画像は、造形中のビードの正面画像を含み、補正する工程では、計画画像に含まれる計画されたビードの正面画像の積層方向と、撮影画像に含まれる造形中のビードの正面画像の積層方向とのずれ方向及びずれ量に基づいて、溶接トーチの傾きを補正してよい。
造形物の製造方法は、溶接トーチを自身の軸を中心として回転させつつ撮像部で溶接トーチから突出した溶加材を撮影して溶加材の曲がり方向を検出し、曲がり方向に基づいて溶接トーチの姿勢を変更する工程を更に含んでよい。
また、本発明は、アークを用いて溶加材を溶融及び固化してなるビードを複数重ねた積層体を含む造形物の製造方法であって、積層体を積層するための積層計画から作成された画像であって、計画された積層体の正面画像を含む画像である計画画像を取得する工程と、撮影部にて撮影された画像であって、溶接トーチを用いて造形中の積層体の正面画像を含む画像である撮影画像を取得する工程と、計画画像に含まれる正面画像と、撮影画像に含まれる正面画像との比較に基づいて、溶接トーチの位置を補正する工程とを含む造形物の製造方法も提供する。
更に、本発明は、アークを用いて溶加材を溶融及び固化してなるビードを複数重ねた積層体を含む造形物の製造装置であって、積層体を積層するための積層計画から作成された画像であって、計画された積層体の正面画像を含む画像である計画画像を取得する計画画像取得手段と、撮影部にて撮影された画像であって、溶接トーチを用いて造形中の積層体の正面画像を含む画像である撮影画像を取得する撮影画像取得手段と、計画画像に含まれる正面画像と、撮影画像に含まれる正面画像との比較に基づいて、溶接トーチの位置を補正する位置補正手段とを備えた造形物の製造装置も提供する。
更にまた、本発明は、アークを用いて溶加材を溶融及び固化してなるビードを複数重ねた積層体を含む造形物の製造装置として、コンピュータを機能させるためのプログラムであって、コンピュータを、積層体を積層するための積層計画から作成された画像であって、計画された積層体の正面画像を含む画像である計画画像を取得する計画画像取得手段と、撮影部にて撮影された画像であって、溶接トーチを用いて造形中の積層体の正面画像を含む画像である撮影画像を取得する撮影画像取得手段と、計画画像に含まれる正面画像と、撮影画像に含まれる正面画像との比較に基づいて、溶接トーチの位置を補正する位置補正手段として機能させるためのプログラムも提供する。
本発明によれば、アークを用いて溶加材を溶融及び固化してなるビードを複数重ねた積層体を含む造形物を製造する際に、積層計画における積層体の正面画像と造形中の積層体の正面画像とを比較して溶接トーチの位置を補正することができる。
本発明の実施の形態における金属積層造形システムの概略構成例を示した図である。 本発明の実施の形態における制御装置のハードウェア構成例を示す図である。 積層計画から作成された計画画像の一例を示した図である。 カメラで撮影された撮影画像の一例を示した図である。 計画画像と撮影画像とを重ね合わせて比較するときの状態を示した図である。 計画画像と撮影画像とを重ね合わせて比較するときの他の状態を示した図である。 (a)〜(d)は、溶接トーチを回転させながらカメラで撮影された撮影画像の一例を示した図である。 本発明の実施の形態における積層計画装置の機能構成例を示した図である。 本発明の実施の形態における制御装置の機能構成例を示した図である。 本発明の実施の形態における積層計画装置の動作例を示したフローチャートである。 本発明の実施の形態における制御装置のトーチ位置補正部の動作例を示したフローチャートである。 本発明の実施の形態における制御装置のトーチ姿勢補正部の動作例を示したフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[金属積層造形システムの構成]
図1は、本実施の形態における金属積層造形システム1の概略構成例を示した図である。
図示するように、金属積層造形システム1は、溶接ロボット(マニピュレータ)10と、カメラ15と、CAD装置20と、積層計画装置30と、制御装置50とを備える。また、積層計画装置30は、溶接ロボット10を制御する制御プログラムを、例えばメモリカード等のリムーバブルな記録媒体70に書き込み、制御装置50は、記録媒体70に書き込まれた制御プログラムを読み出すことができるようになっている。
溶接ロボット10は、複数の関節を有する腕(アーム)11を備え、制御装置50が読み込んだ制御プログラムに従って動作することで溶接作業を行う。また、溶接ロボット10は、腕11の先端に手首部12を介して、積層体の一例である積層造形物100を造形するための溶接トーチ13を有している。そして、金属積層造形システム1の場合、溶接ロボット10は、軟鋼製の溶加材(ワイヤ)14を溶融しながら、溶接トーチ13を移動させて、積層造形物100を製造する。具体的には、溶接トーチ13は、溶加材14を供給しつつ、シールドガスを流しながらアークを発生させて溶加材14を溶融及び固化し、母材90上に複数層のビード101を積層して積層造形物100を製造する。尚、ここでは、溶加材14を溶融する熱源としてアークを用いるが、レーザやプラズマを用いてもよい。また、溶接ロボット10は、この他に、溶加材14を送給する送給装置等も含むが、これについては説明を省略する。
カメラ15は、溶接トーチ13を用いて造形中の積層造形物100の正面画像を撮影可能な位置に固定される。この位置は、母材90を基準として設定された位置である。カメラ15は、例えば、1パスのビード101の形成が開始される前又は終了した後に積層造形物100の正面画像を撮影する。ここで、「正面画像」とは、ビードが延伸する方向から見た画像のことをいう。本実施の形態では、撮影部の一例として、カメラ15を設けている。
CAD装置20は、コンピュータを用いて造形物の設計を行うと共に、設計によって得られた三次元データ(以下、「三次元CADデータ」という)を保持する機能を有している。
積層計画装置30は、CAD装置20が保持する三次元CADデータに基づいて積層造形物100の積層計画を作成する。つまり、溶接トーチ13の軌道を決定すると共に、溶接ロボット10が溶接する際の溶接条件を決定する。そして、この決定した軌道に沿って決定した溶接条件でビード101を形成するように溶接ロボット10を制御するための制御プログラムを生成し、この制御プログラムを記録媒体70に出力する。
制御装置50は、記録媒体70から制御プログラムを読み込んで保持する。そして、この制御プログラムを動作させることにより、積層計画装置30で作成された積層計画に従って、つまり、積層計画装置30で決定された軌道に沿って、積層計画装置30で決定された溶接条件でビード101を形成するよう、溶接ロボット10を制御する。本実施の形態では、造形物の製造装置の一例として、制御装置50を設けている。
[制御装置のハードウェア構成]
図2は、制御装置50のハードウェア構成例を示す図である。
図示するように、制御装置50は、例えば汎用のPC(Personal Computer)等により実現され、演算手段であるCPU51と、記憶手段であるメインメモリ52及び磁気ディスク装置(HDD:Hard Disk Drive)53とを備える。ここで、CPU51は、OS(Operating System)やアプリケーションソフトウェア等の各種プログラムを実行し、制御装置50の各機能を実現する。また、メインメモリ52は、各種プログラムやその実行に用いるデータ等を記憶する記憶領域であり、HDD53は、各種プログラムに対する入力データや各種プログラムからの出力データ等を記憶する記憶領域である。
また、制御装置50は、外部との通信を行うための通信I/F54と、ビデオメモリやディスプレイ等からなる表示機構55と、キーボードやマウス等の入力デバイス56と、記録媒体70に対してデータの読み書きを行うためのドライバ57とを備える。尚、図2は、制御装置50をコンピュータシステムにて実現した場合のハードウェア構成を例示するに過ぎず、制御装置50は図示の構成に限定されない。
また、図2に示したハードウェア構成は、積層計画装置30のハードウェア構成としても捉えられる。但し、積層計画装置30について述べるときは、図2のCPU51、メインメモリ52、磁気ディスク装置53、通信I/F54、表示機構55、入力デバイス56、ドライバ57をそれぞれ、CPU31、メインメモリ32、磁気ディスク装置33、通信I/F34、表示機構35、入力デバイス36、ドライバ37と表記するものとする。
[本実施の形態の概要]
第一に、本実施の形態では、金属積層造形システム1が、積層計画から得られた画像とカメラ15から得られた画像との比較に基づき、溶接トーチ13の位置を補正する。
具体的には、次のような概略動作を行う。
即ち、まず、金属積層造形システム1は、カメラ15の倍率及び視野角に合わせて、積層計画装置30で作成された積層計画から、積層計画通りに積層が行われた場合に得られるであろう積層造形物100の正面画像(以下、「計画画像IP」という)を作成する。尚、計画画像IPには、アーク狙い位置も含める。
図3は、この計画画像IPの一例を示した図である。ここでは、積層計画における溶接トーチ13の軌道がカメラ15のレンズ面に直交する方向に1層当たり3パスで3層存在する場合を例にとっている。即ち、画像中、下からi番目の層の左からj番目のビードをB(i,j)とすると、計画画像IPは、母材90の画像の上に左からビードB(1,1)〜B(1,3)の正面画像が並び、その上に左からビードB(2,1)〜B(2,3)の正面画像が並び、更にその上に左からビードB(3,1)〜B(3,3)の正面画像が並んだものとなっている。また、ビードB(i,j)に対応するアーク狙い位置をP(i,j)として示している。
次に、金属積層造形システム1は、積層造形の途中における積層造形物100をカメラ15で撮影することにより、実際の積層造形物100の正面画像(以下、「撮影画像IC」という)を取得する。その際、溶接トーチ13からはワイヤ送給機能を利用して溶加材(ワイヤ)14がビードの表面に接触するまで送り出した状態にする。
図4は、この撮影画像ICの一例を示した図である。ここでは、積層計画における溶接トーチ13の軌道が上記のようにカメラ15のレンズ面に直交する方向に1層当たり3パスで3層存在する場合において、1層目までが積層された状態を例にとっている。即ち、画像中、下からi番目の層の左からj番目のビードをB(i,j)とすると、撮影画像ICは、母材90の画像の上に左からビードB(1,1)〜B(1,3)の正面画像が並んだものとなっている。また、撮影画像ICは、ビードB(1,1)の上にビードB(2,1)を形成するために位置付けられた溶接トーチ13の画像と、その溶接トーチ13から送り出された溶加材14の画像とを更に含んでいる。
その後、金属積層造形システム1は、計画画像IPと撮影画像ICとを重ね合わせて比較する。
図5−1は、計画画像IPと撮影画像ICとを重ね合わせて比較するときの状態を示した図である。図中、撮影画像ICにおける母材90、ビードB(1,1)〜B(1,3)、溶接トーチ13、及び溶加材14は実線で示している。一方、計画画像IPにおける母材90、ビードB(1,1)〜B(3,3)、及びアーク狙い位置P(1,1)〜P(3,3)は破線で示している。但し、母材90、及びビードB(1,1)〜B(1,3)については、計画画像IPと撮影画像ICとで完全に重なっているため、破線は判別できないようになっている。
このように計画画像IPと撮影画像ICとを重ね合わせて比較することにより、金属積層造形システム1は、計画画像IPにおけるアーク狙い位置と撮影画像ICにおける溶加材14の先端位置とのずれ方向及びずれ量を算出する。この場合、ずれ方向は、図5−1のカメラ15に合わせて設定された方向D1及び方向D3の何れかの方向となる。
具体的には、金属積層造形システム1は、計画画像IPにおけるアーク狙い位置と撮影画像ICにおける溶接トーチ13の位置とのずれ方向及びずれ量を算出する。或いは、計画画像IPにおけるビード正面画像の位置と撮影画像ICにおけるビード正面画像の位置との水平方向におけるずれ方向及びずれ量を算出してもよい。
但し、これだけだと、溶加材14の先端が曲がっていた場合に、算出したずれ方向及びずれ量は、計画画像IPにおけるアーク狙い位置と撮影画像ICにおける溶加材14の先端位置とのずれ方向及びずれ量とは一致しない。そこで、金属積層造形システム1は、撮影画像ICから溶加材14の画像の先端の曲がり方向及び曲がり量を検出する。そして、アーク狙い位置と溶接トーチ13の位置とのずれ方向及びずれ量に対し、溶加材14の画像の先端の曲がり方向及び曲がり量を加算又は減算することにより、アーク狙い位置と溶加材14の先端位置とのずれ方向及びずれ量を算出する。
例えば、図5−1において、溶接トーチ13がアーク狙い位置P(2,1)よりも方向D1にαだけずれており、溶加材14の先端が方向D1にβだけ曲がっていたとする。すると、溶加材14の先端位置はアーク狙い位置P(2,1)よりも方向D1に(α+β)だけずれていることになる。
その後、金属積層造形システム1は、上記で求めたずれ方向及びずれ量に基づいて、溶接トーチ13の位置を修正する。つまり、カメラ15に対する溶接トーチ13の相対位置を修正する。例えば、上述したように、溶加材14の先端位置がアーク狙い位置P(2,1)よりも方向D1に(α+β)だけずれていたとすると、溶接トーチ13を方向D3に(α+β)だけ移動させる。
尚、上記では、計画画像IPが、計画されたビード101の正面画像及び溶接トーチ13のアーク狙い位置の両方を含むものとしたが、この限りでない。計画画像IPは、溶接トーチ13の水平方向の位置の補正で最低限必要な要素のみを含むものであってよい。具体的には、計画画像IPにおけるアーク狙い位置と撮影画像ICにおける溶接トーチ13の位置とのずれ方向及びずれ量に基づく補正を行う場合にのみ、計画画像IPは、アーク狙い位置を含むものとすればよい。また、計画画像IPにおけるビード正面画像の位置と撮影画像ICにおけるビード正面画像の位置との水平方向におけるずれ方向及びずれ量に基づく補正を行う場合にのみ、計画画像IPは、計画されたビード101の正面画像を含むものとすればよい。
また、計画画像IPと撮影画像ICとを重ね合わせて比較することにより、金属積層造形システム1は、撮影画像ICにおける溶接トーチ13の位置とビード正面画像から求まる適切な溶接トーチ13の位置とのずれ方向及びずれ量を算出してもよい。この場合、ずれ方向は、図5−1のカメラ15に合わせて設定された方向D2及び方向D4の何れかの方向となる。
具体的には、1層前のビード101について、計画画像IPにおけるビード正面画像の上面と撮影画像ICにおけるビード正面画像の上面とのずれ方向及びずれ量を算出する。そして、1層前のビード101の上面と溶接トーチ13との適切な距離として予め定められた距離に対し、この算出したずれ量をずれ方向に応じて加算又は減算することにより、実際の溶接トーチ13の位置と適切な溶接トーチ13の位置とのずれ方向及びずれ量を算出する。
例えば、図5−1において、撮影画像ICにおけるビードB(1,1)の上面が計画画像IPにおけるビードB(1,1)の上面よりも方向D2にγだけずれていたとする。つまり、ビードB(1,1)が計画よりもγだけ低かったとする。すると、実際の溶接トーチ13の位置はビードB(1,1)の上面から求まる適切な溶接トーチ13の位置よりも方向D2にγだけずれていることになる。
その後、金属積層造形システム1は、上記で求めたずれ方向及びずれ量に基づいて、溶接トーチ13の位置を修正する。つまり、カメラ15に対する溶接トーチ13の相対位置を修正する。例えば、上述したように、実際の溶接トーチ13の位置がビードB(1,1)の上面から求まる適切な溶接トーチ13の位置よりも方向D4にγだけずれていたとすると、溶接トーチ13を方向D2にγだけ移動させる。
図5−2は、計画画像IPと撮影画像ICとを重ね合わせて比較するときの他の状態を示した図である。
図中、計画画像IPは破線で示している。計画画像IPは、積層計画における溶接トーチ13の軌道がカメラ15のレンズ面に直交する方向に1層当たり1パスで6層存在する場合を例にとっている。即ち、画像中、下からi番目の層のビードをB(i)とすると、計画画像IPは、母材90の画像の上に下からビードB(1)〜B(6)の正面画像が並んだものとなっている。また、ビードB(i)に対応するアーク狙い位置をP(i)として示している。従って、母材90、ビードB(1)〜B(6)、及びアーク狙い位置P(1)〜P(6)が破線で示されている。但し、母材90、及びビードB(1)〜B(3)の一部については、計画画像IPと撮影画像ICとで完全に重なっているため、破線は判別できないようになっている。
また、撮影画像ICは実線で示している。撮影画像ICは、積層計画における溶接トーチ13の軌道が上記のようにカメラ15のレンズ面に直交する方向に1層当たり1パスで6層存在する場合において、3層目までが積層された状態を例にとっている。即ち、画像中、下からi番目の層のビードをB’(i)とすると、撮影画像ICは、母材90の画像の上に下からビードB’(1)〜B’(3)の正面画像が並んだものとなっている。また、撮影画像ICは、ビードB’(3)の上にビードB’(4)を形成するために位置付けられた溶接トーチ13の画像と、その溶接トーチ13から送り出された溶加材14の画像とを更に含んでいる。従って、母材90、ビードB’(1)〜B’(3)、溶接トーチ13、及び溶加材14が実線で示されている。
このように計画画像IPと撮影画像ICとを重ね合わせて比較することにより、金属積層造形システム1は、計画画像IPにおけるビード正面画像の積層方向と撮影画像ICにおけるビード正面画像の積層方向とのずれ方向及びずれ量を算出する。この場合、ずれ方向は、時計回り方向及び反時計回り方向の何れかの方向となる。
具体的には、計画画像IPにおいて積層されたビード正面画像の中心又はアーク狙い位置をつないだ方向を計画画像IPにおける積層方向とし、撮影画像ICにおいて積層されたビード正面画像の中心をつないだ方向を撮影画像ICにおける積層方向とする。そして、計画画像IPにおける積層方向と撮影画像ICにおける積層方向とのずれ方向及びずれ量、つまり、これらの方向がなす角度を算出する。
例えば、図5−2に示すように、撮影画像ICにおけるビード正面画像の積層方向が、計画画像IPにおけるビード正面画像の積層方向から反時計回りにθ傾いた方向を向いていたとする。すると、溶接トーチ13の傾き方向は計画された方向に対して反時計回り方向にθだけずれていることになる。
その後、金属積層造形システム1は、上記で求めたずれ方向及びずれ量に基づいて、溶接トーチ13の傾きを修正する。つまり、カメラ15に対する溶接トーチ13の相対位置を修正する。例えば、上述したように、溶接トーチ13の傾き方向が計画された積層方向に対して反時計回り方向にθだけずれていたとすると、カメラ15のレンズ面に平行な平面上で、溶接トーチ13を時計回り方向にθだけ回転させる。
第二に、本実施の形態では、金属積層造形システム1が、溶接トーチ13を自身の軸を中心として回転させつつカメラ15で溶加材14を撮影して溶加材14の曲がり方向を評価し、溶接トーチ13の姿勢を補正する。
図6(a)〜(d)は、溶接トーチ13を回転させながらカメラ15で撮影された撮影画像ICの一例を示した図である。
(a)は、溶接トーチ13を回転しない状態での撮影画像ICである。この撮影画像ICにおいて、溶加材14の先端は方向D1へ曲がっている。
(b)は、(a)の状態の溶接トーチ13を例えば上面から見て反時計回りに90°回転させた状態での撮影画像ICである。この撮影画像ICにおいて、溶加材14の先端はカメラ15のレンズ面とは垂直でカメラ15から遠ざかる方向へ曲がった状態になるので、溶加材14の曲がりは確認できない。
(c)は、(b)の状態の溶接トーチ13を例えば上面から見て反時計回りに更に90°回転させた状態での撮影画像ICである。この撮影画像ICにおいて、溶加材14の先端は方向D3へ曲がっている。
(d)は、(b)の状態の溶接トーチ13を例えば上面から見て反時計回りに更に90°回転させた状態での撮影画像ICである。この撮影画像ICにおいて、溶加材14の先端はカメラ15のレンズ面とは垂直でカメラ15に近付く方向へ曲がった状態になるので、溶加材14の曲がりは確認できない。
この場合、金属積層造形システム1は、溶接トーチ13を(b)又は(d)の状態として、溶接を行う。
[本実施の形態の機能構成]
(積層計画装置の機能構成)
図7は、本実施の形態における積層計画装置30の機能構成例を示した図である。図示するように、本実施の形態における積層計画装置30は、CADデータ取得部41と、CADデータ分割部42と、積層計画部43と、制御プログラム生成部44と、計画画像生成部45と、情報出力部46とを備える。
CADデータ取得部41は、CAD装置20から、積層造形物100の三次元形状を表す三次元CADデータを取得する。
CADデータ分割部42は、CADデータ取得部41が取得した三次元CADデータを複数の層に分割(スライス)することで、各層の形状をそれぞれが表す複数の層形状データを生成する。その際、CADデータ分割部42は、三次元CADデータを複数の層に分割し易い内部形式に変換してもよい。
積層計画部43は、CADデータ分割部42が生成した複数の層形状データの各層の高さ及び幅に合ったビード101を溶着する際の溶接条件やアーク狙い位置を含む積層計画を生成する。このような積層計画を生成するには、ビード101の高さや幅の他、ビード101の断面形状を近似するモデルが必要である。これらは測定実験の実測値や、溶着金属量の断面積から計算して推定したものでもよい。本実施の形態では、溶接速度やワイヤ送給速度を数条件振って溶着量を変えつつ、ビードオンプレート溶接や鉛直に数層の積層を行い、各々の条件にて1層当たりの高さや幅を測定した結果をデータベース化する。そして、積層する際に積層する所望の高さや幅を満たす溶接速度と溶着量を選択し、測定した結果から各層の推定形状を随時計算し、アーク狙い位置を決める。尚、溶着断面の計算は溶加材14の材質や、既に積層した部位の形状の状態によって計算方法を変えるようにしてもよい。この計算方法によって造形物を内包する積層を計画していく。
制御プログラム生成部44は、積層計画部43が生成した積層計画に従って溶接を行うように溶接ロボット10を制御するための制御プログラムを生成する。
計画画像生成部45は、積層計画部43が生成した積層計画から計画画像IPを生成する。積層計画は、例えば、CADデータ分割部42が生成した複数の層形状データの各層について、ビード101の断面形状及びアーク狙い位置の列を、母材90を基準とした三次元の座標の列として含む。従って、母材90を基準とした予め定められた位置にカメラ15を固定すれば、カメラ15を基準としたビード101の断面形状及びアーク狙い位置の三次元の座標の列も算出することができる。そして、カメラ15のレンズ面に平行な任意の平面とこの三次元の座標の列との交点の座標も分かるので、その平面上のビード101の断面形状及びアーク狙い位置も分かる。但し、撮影画像ICの範囲は、その平面上の撮影範囲を、カメラ15の倍率及び視野角に応じて縮小したものとなっている。そのため、撮影画像IC上の長さをカメラ15の倍率及び視野角、カメラ15からその平面までの距離等に基づいて拡大することにより、その平面上の実際の長さは算出されることになる。
情報出力部46は、制御プログラム生成部44が生成した制御プログラムと、計画画像生成部45が生成した計画画像IPとを含む情報を記録媒体70に出力する。
(制御装置の機能構成)
図8は、本実施の形態における制御装置50の機能構成例を示した図である。図示するように、本実施の形態における制御装置50は、情報取得部61と、制御プログラム記憶部62と、制御プログラム実行部63と、計画画像記憶部64と、撮影画像受信部65と、トーチ位置補正部66と、トーチ姿勢補正部67とを備える。
情報取得部61は、記録媒体70に記録された情報を取得する。この情報には、制御プログラムと、計画画像IPとが含まれる。本実施の形態では、積層体を積層するための積層計画から作成された画像であって計画された積層体の正面画像を含む画像である計画画像を取得する計画画像取得手段の一例として、情報取得部61を設けている。
制御プログラム記憶部62は、情報取得部61が取得した情報のうち、制御プログラムを記憶する。
制御プログラム実行部63は、制御プログラム記憶部62に記憶された制御プログラムを読み出して実行する。これにより、制御プログラム実行部63は、積層計画部43が生成した積層計画に従ってビード101を形成するよう、溶接ロボット10を制御する。また、制御プログラム実行部63は、例えば、1パスの溶接の終了後に、トーチ位置補正部66を呼び出して、溶接トーチ13の位置を補正させる。更に、制御プログラム実行部63は、例えば、1パスの溶接の開始前に、トーチ姿勢補正部67を呼び出して、溶接トーチ13の姿勢を補正させる。
計画画像記憶部64は、情報取得部61が取得した情報のうち、計画画像IPを記憶する。
撮影画像受信部65は、トーチ位置補正部66又はトーチ姿勢補正部67の指示によりカメラ15を制御して造形中の積層造形物100の正面画像を撮影する。そして、カメラ15からその撮影した正面画像である撮影画像ICを受信する。本実施の形態では、撮影部にて撮影された画像であって溶接トーチを用いて造形中の積層体の正面画像を含む画像である撮影画像を取得する撮影画像取得手段の一例として、撮影画像受信部65を設けている。
トーチ位置補正部66は、制御プログラム実行部63から呼び出されると、カメラ15から撮影画像ICを受信するよう撮影画像受信部65を制御して撮影画像ICを取得する。すると、トーチ位置補正部66は、計画画像記憶部64に記憶された計画画像IPと、撮影画像受信部65から取得した撮影画像ICとを比較し、溶接トーチ13の位置のずれ方向及びずれ量を検出する。そして、この検出したずれ方向及びずれ量に基づいて、溶接トーチ13の位置を補正する。
ここで、溶接トーチ13の位置の補正には、上述したように、溶接トーチ13の位置の水平方向への補正、溶接トーチ13の位置の鉛直方向への補正、溶接トーチ13の傾きの補正がある。
まず、溶接トーチ13の位置を水平方向に補正する場合について説明する。この場合、トーチ位置補正部66は、まず、計画画像IPにおけるアーク狙い位置と、撮影画像ICにおける溶接トーチ13の位置とのずれ方向及びずれ量を検出し、そのずれ方向及びずれ量に基づいて溶接トーチ13の位置を水平方向に補正する。或いは、計画画像IPにおけるビード正面画像の位置と、撮影画像ICにおけるビード正面画像の位置との水平方向におけるずれ方向及びずれ量を検出し、そのずれ方向及びずれ量に基づいて溶接トーチ13の位置を水平方向に補正する。これらのずれ方向及びずれ量に基づく補正は、溶加材の曲がりを考慮せずに溶接トーチの位置を水平方向に補正する第1の補正の一例である。その後、撮影画像ICにおける溶加材14の曲がり方向及び曲がり量を検出し、その曲がり方向及び曲がり量に基づいて溶接トーチ13の位置を水平方向に更に補正する。この曲がり方向及び曲がり量に基づく補正は、溶加材の曲がりを考慮して溶接トーチの位置を水平方向に補正する第2の補正の一例である。
次に、溶接トーチ13の位置を鉛直方向に補正する場合について説明する。この場合、トーチ位置補正部66は、計画画像IPにおけるビード正面画像の位置と、撮影画像ICにおけるビード正面画像の位置との鉛直方向におけるずれ方向及びずれ量を検出し、そのずれ方向及びずれ量に基づいて溶接トーチ13の位置を鉛直方向に補正する。
次いで、溶接トーチ13の傾きを補正する場合について説明する。この場合、トーチ位置補正部66は、計画画像IPにおいて積層されたビード正面画像の中心又はアーク狙い位置をつないだ線の傾きと、撮影画像ICにおいて積層されたビード正面画像の中心をつないだ線の傾きとのずれ方向及びずれ量を検出し、そのずれ方向及びずれ量に基づいて溶接トーチ13の傾きを補正する。
本実施の形態では、計画画像に含まれる正面画像と撮影画像に含まれる正面画像との比較に基づいて溶接トーチの位置を補正する位置補正手段の一例として、トーチ位置補正部66を設けている。
トーチ姿勢補正部67は、制御プログラム実行部63から呼び出されると、溶接トーチ13を回転させるよう溶接ロボット10を制御すると共に、カメラ15から回転ごとの撮影画像ICを受信するよう撮影画像受信部65を制御して回転ごとの撮影画像ICを取得する。そして、撮影画像IC上で最も曲がりが小さい回転を特定し、その回転の時の角度だけ溶接トーチ13を回転させた状態で溶接を行うよう溶接ロボット10を制御する。
[本実施の形態の動作]
(積層計画装置の動作)
図9は、本実施の形態における積層計画装置30の動作例を示したフローチャートである。
積層計画装置30では、まず、CADデータ取得部41が、CAD装置20から三次元CADデータを取得する(ステップ301)。
次に、CADデータ分割部42が、ステップ301で取得された三次元CADデータを複数の層に分割して、層形状データを生成する(ステップ302)。
次に、積層計画部43が、ステップ302で生成された層形状データから積層計画を生成する(ステップ303)。
次に、制御プログラム生成部44が、ステップ303で生成された積層計画に従ってビード101を形成することにより積層造形物100を造形するように溶接ロボット10を制御する制御プログラムを生成する(ステップ304)。
一方、計画画像生成部45が、ステップ303で生成された積層計画から、造形中の積層造形物100の正面画像である計画画像IPを生成する(ステップ305)。
最後に、情報出力部46が、ステップ304で生成された制御プログラムと、ステップ305で生成された計画画像IPとを記録媒体70に出力する(ステップ306)。
(制御装置の動作)
制御装置50では、まず、情報取得部61が、記録媒体70から制御プログラムと計画画像IPとを取得し、制御プログラムを制御プログラム記憶部62に、計画画像IPを計画画像記憶部64にそれぞれ記憶する。そして、制御プログラム実行部63が制御プログラム記憶部62に記憶された制御プログラムを読み出してこれを実行する。
その際、制御プログラム実行部63が実行する制御プログラムは、例えば、1パスの溶接を終了するごとに、トーチ位置補正部66を呼び出して実行する。
図10は、このトーチ位置補正部66の動作例を示したフローチャートである。尚、このフローチャートでは、溶接トーチ13の位置を水平方向に補正する場合、特に、アーク狙い位置と溶接トーチ13の位置とのずれを補正した後、溶加材14の曲がり方向及び曲がり量に基づいて補正量を調整する場合について説明する。
図示するように、トーチ位置補正部66は、制御プログラムから呼び出されると、まず、カメラ15に撮影画像ICを撮影させてこれを受信するように撮影画像受信部65を制御し、撮影画像受信部65から撮影画像ICを取得する(ステップ501)。
これにより、トーチ位置補正部66は、計画画像記憶部64に記憶された計画画像IPにおけるアーク狙い位置と、ステップ501で取得した撮影画像ICにおける溶接トーチ13の位置とを比較し、溶接トーチ13のずれ方向及びずれ量を検出する(ステップ502)。
そして、トーチ位置補正部66は、ステップ502で検出した溶接トーチ13のずれ方向及びずれ量に基づいて、溶接トーチ13の位置を補正する(ステップ503)。即ち、溶接トーチ13をずれ方向とは反対の方向にずれ量だけずらすよう溶接ロボット10を制御する。
その後、トーチ位置補正部66は、ステップ501で取得した撮影画像ICにおける溶加材14の曲がり方向及び曲がり量を検出する(ステップ504)。
そして、トーチ位置補正部66は、ステップ504で検出した溶加材14の曲がり方向及び曲がり量に基づいて、溶接トーチ13の位置を補正する(ステップ505)。即ち、溶接トーチ13を曲がり方向とは反対の方向に曲がり量だけずらすよう溶接ロボット10を制御する。
また、制御プログラム実行部63が実行する制御プログラムは、これに加えて、例えば、1パスの溶接を開始する前に、トーチ姿勢補正部67を呼び出して実行してもよい。
図11は、このトーチ姿勢補正部67の動作例を示したフローチャートである。尚、このフローチャートでは、溶接トーチ13を、1回当たり(360/n)°の回転をn回行うことにより、360°回転させるものとする(nは自然数)。図6(a)〜(d)に示した例は、n=4の場合の例である。
図示するように、トーチ姿勢補正部67は、制御プログラムから呼び出されると、まず、溶接トーチ13の回転回数を示すインデックスiを1に設定する(ステップ551)。そして、インデックスiを1ずつ増加させながら、インデックスiがnを超えるまで、以下の処理を行う。
即ち、トーチ姿勢補正部67は、溶接トーチ13を(i×360/n)°だけ回転するように、溶接ロボット10を制御する(ステップ552)。次に、カメラ15に撮影画像ICを撮影させてこれを受信するように撮影画像受信部65を制御し、撮影画像受信部65から撮影画像ICを取得する(ステップ553)。そして、インデックスiに1を加算する(ステップ554)。
その後、トーチ姿勢補正部67は、インデックスiがnを超えたかどうかを判定する(ステップ555)。トーチ姿勢補正部67は、インデックスiがnを超えていないと判定すれば、処理をステップ552へ戻し、インデックスiがnを超えたと判定すれば、処理をステップ556へ進める。
次いで、トーチ姿勢補正部67は、インデックスiを1からnまで増加させながらステップ553で取得した撮影画像ICから、溶加材14の曲がりが最小となる場合のインデックスkを求め、溶加材14の曲がりが最小となる溶接トーチ13の回転角度を(k×360/n)°として求める(ステップ556)。
これにより、トーチ姿勢補正部67は、ステップ556で求めた回転角度だけ、溶接トーチ13を回転するよう、溶接ロボット10を制御する(ステップ557)。
[本実施の形態の効果]
以上述べたように、本実施の形態では、積層計画から作成された積層造形物100の正面画像を含む計画画像IPと、カメラ15にて撮影された造形中の積層造形物100の正面画像を含む撮影画像ICとを取得し、計画画像IPに含まれる正面画像と撮影画像ICに含まれる正面画像との比較に基づいて、溶接トーチ13の位置を補正するようにした。これにより、アークを用いて溶加材14を溶融及び固化してなるビード101を複数重ねて積層造形物100を製造する際に、積層計画における積層造形物100の正面画像と造形中の積層造形物100の正面画像とを比較して溶接トーチ13の位置を補正することが可能となった。
1…金属積層造形システム、10…溶接ロボット、20…CAD装置、30…積層計画装置、41…CADデータ取得部、42…CADデータ分割部、43…積層計画部、44…制御プログラム生成部、45…計画画像生成部、46…情報出力部、50…制御装置、61…情報取得部、62…制御プログラム記憶部、63…制御プログラム実行部、64…計画画像記憶部、65…撮影画像受信部、66…トーチ位置補正部、67…トーチ姿勢補正部、70…記録媒体

Claims (14)

  1. アークを用いて溶加材を溶融及び固化してなるビードを複数重ねた積層体を含む造形物の製造方法であって、
    溶接トーチを用いて造形中の前記積層体の正面画像を撮影可能な位置に、撮影部を設置する工程と、
    前記積層体を積層するための積層計画から、計画された当該積層体の正面画像を含む計画画像を作成する工程と、
    前記撮影部にて撮影された造形中の前記積層体の正面画像を含む撮影画像を取得する工程と、
    前記計画画像に含まれる正面画像と、前記撮影画像に含まれる正面画像との比較に基づいて、前記溶接トーチの位置を補正する工程と
    を含むことを特徴とする造形物の製造方法。
  2. 前記補正する工程では、前記溶接トーチの位置を水平方向に補正することを特徴とする請求項1に記載の造形物の製造方法。
  3. 前記補正する工程では、前記溶接トーチから突出した溶加材の曲がりを考慮せずに当該溶接トーチの位置を水平方向に補正する第1の補正と、当該溶加材の曲がりを考慮して当該溶接トーチの位置を水平方向に補正する第2の補正とを行うことを特徴とする請求項2に記載の造形物の製造方法。
  4. 前記計画画像は、前記溶接トーチのアーク狙い位置を含み、
    前記撮影画像は、前記溶接トーチの画像を含み、
    前記第1の補正は、前記計画画像に含まれる前記アーク狙い位置と、前記撮影画像に含まれる前記溶接トーチの画像の位置とのずれ方向及びずれ量に基づく補正であることを特徴とする請求項3に記載の造形物の製造方法。
  5. 前記計画画像は、計画されたビードの正面画像を含み、
    前記撮影画像は、造形中のビードの正面画像を含み、
    前記第1の補正は、前記計画画像に含まれる計画されたビードの正面画像の位置と、前記撮影画像に含まれる造形中のビードの正面画像の位置とのずれ方向及びずれ量に基づく補正であることを特徴とする請求項3に記載の造形物の製造方法。
  6. 前記撮影画像は、前記溶加材の画像を含み、
    前記第2の補正は、前記撮影画像に含まれる前記溶加材の画像の曲がり方向及び曲がり量に基づく補正であることを特徴とする請求項3に記載の造形物の製造方法。
  7. 前記補正する工程では、前記溶接トーチの位置を鉛直方向に補正することを特徴とする請求項1に記載の造形物の製造方法。
  8. 前記計画画像は、計画されたビードの正面画像を含み、
    前記撮影画像は、造形中のビードの正面画像を含み、
    前記補正する工程では、前記計画画像に含まれる計画されたビードの正面画像の位置と、前記撮影画像に含まれる造形中のビードの正面画像の位置とのずれ方向及びずれ量に基づいて、前記溶接トーチの位置を鉛直方向に補正することを特徴とする請求項7に記載の造形物の製造方法。
  9. 前記補正する工程では、前記溶接トーチの傾きを補正することを特徴とする請求項1に記載の造形物の製造方法。
  10. 前記計画画像は、計画されたビードの正面画像を含み、
    前記撮影画像は、造形中のビードの正面画像を含み、
    前記補正する工程では、前記計画画像に含まれる計画されたビードの正面画像の積層方向と、前記撮影画像に含まれる造形中のビードの正面画像の積層方向とのずれ方向及びずれ量に基づいて、前記溶接トーチの傾きを補正することを特徴とする請求項9に記載の造形物の製造方法。
  11. 前記溶接トーチを自身の軸を中心として回転させつつ前記撮像部で当該溶接トーチから突出した溶加材を撮影して当該溶加材の曲がり方向を検出し、当該曲がり方向に基づいて当該溶接トーチの姿勢を変更する工程を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の造形物の製造方法。
  12. アークを用いて溶加材を溶融及び固化してなるビードを複数重ねた積層体を含む造形物の製造方法であって、
    前記積層体を積層するための積層計画から作成された画像であって、計画された当該積層体の正面画像を含む画像である計画画像を取得する工程と、
    撮影部にて撮影された画像であって、溶接トーチを用いて造形中の前記積層体の正面画像を含む画像である撮影画像を取得する工程と、
    前記計画画像に含まれる正面画像と、前記撮影画像に含まれる正面画像との比較に基づいて、前記溶接トーチの位置を補正する工程と
    を含むことを特徴とする造形物の製造方法。
  13. アークを用いて溶加材を溶融及び固化してなるビードを複数重ねた積層体を含む造形物の製造装置であって、
    前記積層体を積層するための積層計画から作成された画像であって、計画された当該積層体の正面画像を含む画像である計画画像を取得する計画画像取得手段と、
    撮影部にて撮影された画像であって、溶接トーチを用いて造形中の前記積層体の正面画像を含む画像である撮影画像を取得する撮影画像取得手段と、
    前記計画画像に含まれる正面画像と、前記撮影画像に含まれる正面画像との比較に基づいて、前記溶接トーチの位置を補正する位置補正手段と
    を備えたことを特徴とする造形物の製造装置。
  14. アークを用いて溶加材を溶融及び固化してなるビードを複数重ねた積層体を含む造形物の製造装置として、コンピュータを機能させるためのプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    前記積層体を積層するための積層計画から作成された画像であって、計画された当該積層体の正面画像を含む画像である計画画像を取得する計画画像取得手段と、
    撮影部にて撮影された画像であって、溶接トーチを用いて造形中の前記積層体の正面画像を含む画像である撮影画像を取得する撮影画像取得手段と、
    前記計画画像に含まれる正面画像と、前記撮影画像に含まれる正面画像との比較に基づいて、前記溶接トーチの位置を補正する位置補正手段と
    して機能させるためのプログラム。
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