JP2021117704A - 表示装置、及び表示方法 - Google Patents

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和寛 ▲高▼澤
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真人 草▲なぎ▼
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Abstract

【課題】障害物と移動体の相対移動に応じた事故リスクを移動体の運転者に認識させる表示装置及び表示方法を提供する。【解決手段】表示装置は、移動体の移動速度及び移動方向と障害物の移動速度及び移動方向とに基づいて、移動体に対する障害物の相対移動速度及び相対移動方向を算出する算出部25と、算出部により算出された相対移動速度及び相対移動方向に基づき、移動体に対する障害物の相対移動速度及び相対移動方向を示す提示画像を生成する画像生成部27と、移動体に備えられ、画像生成部により生成された提示画像を表示する表示部と、を備える。【選択図】図8

Description

本発明は、表示装置、及び表示方法に関する。
従来、道路上に存在する歩行者や他車両等の様々な障害物を指し示す指示画像の虚像を車両等の移動体の前景に重畳表示することで、移動体の運転者に障害物を分かりやすく認識させるヘッドアップディスプレイ等の表示装置が知られている。
また、障害物の将来の移動先を運転者に認識させるために、検出された障害物の移動速度に基づき、障害物の現在地から将来の移動先に向けて、地面に沿って広がる波紋画像を提示する構成が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1の技術では、障害物と移動体の相対移動に応じた事故リスクを移動体の運転者に認識させられない場合がある。
本発明は、障害物と移動体の相対移動に応じた事故リスクを移動体の運転者に認識させることを課題とする。
本発明の一態様に係る表示装置は、移動体の移動速度及び移動方向と障害物の移動速度及び移動方向とに基づいて、前記移動体に対する前記障害物の相対移動速度及び相対移動方向を算出する算出部と、前記算出部により算出された前記相対移動速度及び前記相対移動方向に基づき、前記移動体に対する前記障害物の前記相対移動速度及び前記相対移動方向を示す提示画像を生成する画像生成部と、前記移動体に備えられ、前記画像生成部により生成された前記提示画像を表示する表示部と、を備える。
本発明によれば、障害物と移動体の相対移動に応じた事故リスクを移動体の運転者に認識させることができる。
実施形態に係る表示装置が車両に搭載された構成例を示す図である。 表示部の構成例を示す図である。 表示装置が車両に搭載された車載システムの構成例を示すブロック図である。 検出装置の構成例を示すブロック図である。 認識装置の機能構成例を示すブロック図である。 車両又は車両の表示部品に対する障害物の相対位置例を示す図である。 実施形態に係る制御部のハードウェア構成例のブロック図である。 実施形態に係る制御部の機能構成例のブロック図である。 実施形態に係る制御部による処理例を示すフローチャートである。 障害物が歩行者である場合の提示画像例を示す図であり、(a)は歩行者が静止している場合、(b)は歩行者が自車両から遠ざかる方向に移動している場合、(c)は歩行者が道路を横断している場合である。 障害物が先行車両である場合の提示画像例を示す図であり、(a)は先行車両と自車両が同じ速度で移動している場合、(b)は先行車両より速い速度で自車両が移動している場合である。 運転者が視認する自車両の前景の一例を示す図である。 提示画像の変形例を示す図であり、(a)は相対移動方向を矢印で提示した提示画像例、(b)は図形の歪みで相対移動方向を提示した提示画像例である。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。なお、各図面において、同一構成の部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
実施形態に係る表示装置は、移動体に対する障害物の相対移動速度及び相対移動方向を取得し、この相対移動速度及び相対移動方向を示す提示画像を、移動体に備えられた表示部により移動体の前景に重畳表示することで、障害物と移動体の相対移動に応じた事故リスクを移動体の運転者に認識させる。
<実施形態における用語について>
(移動体)
車両等の移動する乗り物をいう。
(障害物)
移動体の周囲にあり、移動体の移動に対して障害となる物体をいう。具体的には、移動体としての車両の前方を走行する先行車両や車両の周囲の歩行者等の物体が挙げられる。
(前景)
移動体の運転者が視認する移動体の前方の風景をいう。例えば、車両のフロントウインドシールドを通じて運転者が視認する車両前方の風景である。
(運転者)
移動体を運転又は操縦する者のことをいう。
(提示画像)
移動体の前景における障害物を指し示し、また移動体に対する障害物の相対移動ベクトルを提示する画像をいう。移動体の前景に視認される障害物の近傍に提示画像の虚像を重畳表示することで、障害物を指示する。運転者は、移動体の前景で提示画像の虚像を視認することで、障害物と、移動体に対する障害物の相対移動ベクトルとを認識しやすくなる。この提示画像は、「相対移動速度及び相対移動方向に基づき表示する画像」の一例である。
(ベクトル)
ベクトルとは方向と大きさを持つ量をいう。上記の相対移動ベクトルは相対移動のベクトルであり、相対移動速度と相対移動方向を示す量である。
以下、車両に搭載されるヘッドアップディスプレイ(HUD;Head Up Display)を表示装置の一例として、実施形態を説明する。
<構成例>
図1は、実施形態に係る表示装置1が自車両8に搭載された構成の一例を示す図である。
表示装置1は自車両8に設けられたダッシュボードの内部に埋め込まれており、表示装置1の上面に設けられた射出窓3からフロントウインドシールド71に向けて画像を投射する。投射された画像はフロントウインドシールド71よりも正のY方向に虚像Iとして表示され、自車両8の運転者Vにより視認される。運転者Vは、虚像Iを視認することで、自車両8の正のY方向にある他の車両や路面等に視線を保ったまま、少ない視線移動で運転のために有用な情報を取得できる。
なお、表示装置1はフロントウインドシールド71に画像を投射できればよく、ダッシュボードの他、天井やサンバイザなどに設置されていてもよい。
図1に示すように、表示装置1は、主要な構成要素として、表示部10と、制御部20とを備えている。表示部10は、フロントウインドシールド71に向けて画像を投射する。表示部10による画像の投射方式としては、レーザ走査方式及びパネル方式が知られている。レーザ走査方式は、レーザ光源から射出されたレーザビームを2次元走査デバイスで走査し中間像(後述するスクリーンに投射される実像)を形成する方式である。パネル方式は、液晶パネル、DMD(Digital Micro-mirror Device)パネル、蛍光表示管(VFD;Vacuum Fluorescent Display)等のイメージングデバイスで中間像を形成する方式である。
レーザ走査方式は、全画面を発光して部分的に遮光することで画像を形成するパネル方式とは違い、各画素に対して発光/非発光を割り当てることができるため、一般に高コントラストの画像を形成できる点で好適である。高コントラストであることで視認性が向上するため、パネル方式のHUDよりも少ない注意資源で車両の乗員が情報を視認できることが明らかになっている。
特に、パネル方式では情報がない領域でも遮光しきれない光が投射され、HUDが画像を表示できる範囲に表示枠が投射されてしまう(この現象をポストカードという)。レーザ走査方式ではこのような現象がなく、コンテンツのみを投影できる。特に、AR(Augmented Reality)において、実在する風景に生成した画像を重ねて表示する際のリアリティが向上する。
なお、ARとは、「拡張現実」と訳され、実在する風景に実在しないオブジェクトの画像を重ねて表示することで、目の前にある世界を仮想的に拡張する技術をいう。但し、パネル方式のHUDであってもより少ない注意資源で視認できる(疲れにくい)態様で情報を表示できるHUDであればよい。
図2は、表示部10の構成の一例を示す図である。表示部10は、主に、光源部101と、光偏向器102と、ミラー103と、スクリーン104と、凹面ミラー105とを備えている。なお、図2は主要な構成要素を示したに過ぎず、図示する以外の構成要素を備えてもよいし、図示する構成要素の一部を備えていなくてもよい。
光源部101は、Red(R)、Green(G)及びBlue(B)に対応した3つのレーザ光源(以下、LD:レーザダイオードとする)、カップリングレンズ、アパーチャ、合成素子及びレンズ等を備えており、3つのLDから出射されたレーザビームを合成して光偏向器102の反射面に向かって導く。光偏向器102の反射面に導かれたレーザビームは、光偏向器102により2次元的に偏向される。
光偏向器102としては、直交する2軸に対して揺動する1つの微小なミラーや、1軸に揺動又は回動する2つの微小なミラー等を用いることができる。光偏向器102は、半導体プロセス等で作製されたMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラーとすることができる。光偏向器102は、圧電素子の変形力を駆動力とするアクチュエータにより駆動できる。但し、光偏向器102として、ガルバノミラーやポリゴンミラー等を用いてもよい。
光偏向器102により2次元的に偏向されたレーザビームはミラー103に入射し、ミラー103により折り返され、スクリーン104の表面(被走査面)上に2次元の画像(中間像)を描画する。ミラー103としては、凹面鏡等を用いることができるが、凸面鏡や平面鏡を用いてもよい。光偏向器102とミラー103でレーザビームの方向を偏向することで、表示部10の小型化又は構成要素の配置を柔軟に変更できる。
スクリーン104としては、レーザビームを所望の発散角で発散させる機能を有するマイクロレンズアレイやマイクロミラーアレイを用いると好適であるが、レーザビームを拡散させる拡散板、表面が平滑な透過板や反射板等を用いてもよい。一般に光源部101からスクリーン104まではHUD装置と呼ばれる。但し、この他の部品を含んでもよい。
スクリーン104から射出されたレーザビームは、凹面ミラー105で反射され、フロントウインドシールド71に投影される。凹面ミラー105はレンズと似た働きを備え、所定の焦点距離に像を結像させる機能を備える。このため、凹面ミラー105がレンズであるとすると物体に相当するスクリーン104上の像は凹面ミラー105の焦点距離によって定まる距離Rの位置に結像する。従って、自車両8の運転者V等の乗員から見た場合、フロントウインドシールド71から距離R+Rの位置に虚像Iが表示される。自車両8の運転者Vからフロントウインドシールド71までの距離をRとすると、図2では自車両8の運転者Vの視点Eから距離R(=R+R+R)の位置に虚像Iが表示される(結像する)。
フロントウインドシールド71への光束の少なくとも一部は自車両8の運転者Vの視点Eに向けて反射される。この結果、自車両8の運転者Vはフロントウインドシールド71を介してスクリーン104の中間像が拡大された虚像Iを視認可能となる。換言すると、自車両8の運転者Vから見て、フロントウインドシールド71越しに中間像が拡大表示された虚像Iが表示される。
なお、一般にフロントウインドシールド71は平面ではなく僅かに湾曲している。このため、凹面ミラー105の焦点距離だけでなくフロントウインドシールド71の曲面によっても虚像Iの結像位置が決定されるが、距離Rは上述したようにほぼ距離R+Rによって定まる。視線移動が少なくて済むように虚像Iを遠方に結像させるには、距離R又はRを長くする。距離Rを長くする方法としてはミラーで光路を折り返す方法があり、距離R2を長くする方法としては凹面ミラー105の焦点距離を調整する方法がある。
なお、フロントウインドシールド71の影響で中間像の水平線が上又は下に凸形状となる光学歪みが生じるため、ミラー103及び凹面ミラー105の少なくとも一方は、歪みを補正するように設計、配置されることが好ましい。あるいは、投影される映像が歪みを考慮して補正されることが好ましい。
また、フロントウインドシールド71よりも視点E側に透過反射部材としてコンバイナを配置してもよい。コンバイナに凹面ミラー105からの光を照射するようにしても、フロントウインドシールド71に凹面ミラー105からの光を照射した場合と同様に、虚像Iとして情報を提示することができる。
<表示装置1が搭載される車載システム2の構成例>
次に、表示装置1が自車両8に搭載された車載システム2を、図3を参照して説明する。図3は、表示装置1が自車両8に搭載された車載システム2の構成の一例を示すブロック図である。
車載システム2はCAN(Controller Area Network)バス等の車載ネットワークNWを介して通信するカーナビゲーションシステム11と、エンジンECU(Electronic Control Unit)12と、表示装置1と、ブレーキECU13と、ステアリングECU14と、認識装置15と、検出装置16とを備えている。
カーナビゲーションシステム11は、GPS(Global Positioning System)に代表されるGNSS(Global Navigation Satellite System)を備え、自車両8の現在地を検出して電子地図上に自車両8の位置を表示する。
また、出発地と目的地の入力を受け付け、出発地から目的地までの経路を検索して電子地図上に経路を表示したり、進路変更の手前で自車両8の乗員に進行方向を音声、文字(ディスプレイに表示される)、又はアニメーション等で案内したりする。なお、カーナビゲーションシステム11は携帯電話網などを介してサーバと通信してもよい。この場合、サーバが電子地図を自車両8に送信したり経路検索を行ったりすることができる。
エンジンECU12は、各センサからの情報と自車両8の状況に合わせ、理想となる燃料噴射量の決定、点火時期の進角・遅角、動弁機構等の制御を行う。また、現在車速とアクセル開度の関係に対し変速段の切り替え線が定められたマップを参照する等して変速の必要性を判断する。エンジンECU12はこれらを組み合わせ先行車への追従走行時の加速や減速制御を行う。なお、エンジンと共に又はエンジンを動力とすることなく電気モータを動力としてもよい。
ブレーキECU13は、ABS(Antilock Braking System)制御、先行車への追従走行時の制動制御、障害物とのTTC(Time To Collision)に基づく自動制動、坂道発進時の停止状態維持制御等、自車両8の運転者Vによるブレーキペダルの操作がなくても自車両8の車輪毎に制動力を制御する。
ステアリングECU14は、自車両8の運転者Vによるハンドルの操舵の方向と操舵量を検出し、操舵方向に操舵トルクを付加するパワーステアリング制御を行う。また、走行レーンからの逸脱を回避する方向、走行レーンの中央の走行を維持する方向、又は障害物との接近を回避する方向に、自車両8の運転者Vによるハンドル操作がなくても操舵する。ここで、ステアリングECU14が検出する操舵の方向は、「移動体の操舵角」の一例である。
検出装置16は各種のセンサを備えており、自車両8の周囲の障害物の検出や、運転者Vによる自車両8の操作情報の検出等を行う。
認識装置15は検出装置16が検出した障害物が何か、自車両8に対する障害物の相対位置(方向と距離)及び自車両8を示す表示部品に対する障害物の相対位置(方向と距離)を認識する。車速等の情報、及び障害物の識別結果と相対位置は表示装置1に入力される。
<検出装置16の構成例>
次に、検出装置16の構成を、図4を参照して説明する。図4は、検出装置16の構成の一例を示すブロック図である。検出装置16は、表示装置1が表示する車速を検出する車速センサ161、表示装置1が表示する車両情報を取得する車両情報センサ162、障害物を検出するレーダセンサ163と周囲カメラ164、乗員に関する情報である乗員状態情報を取得する乗員状態情報センサ165、外部から渋滞情報などを受信するVICS受信装置166(登録商標。VICS:Vehicle Information and Communication System Center)、及びインターネットなどに接続する外部通信装置167等を備えている。
なお、検出装置16が備える各センサは検出装置16にまとまって存在する必要はなく、車載されていればよい。
車速センサ161は、ドライブトレイン系のシャフトの回転と共に回転する磁石を、車体に固定されたセンサ部が検出し、回転速度に比例したパルス波を発生させる。単位時間のパルス数により車速を検出できる。ここで、車速は「移動体の移動速度」の一例である。
車両情報センサ162は、車速センサ161以外の車両情報を検出する1つ以上のセンサを備えている。例えば、燃料計センサ、シフトレバー位置センサ、オドメータ、トリップメータ、ウィンカセンサ、及び水温センサ等である。これらは一般的な構成で各車両情報を取得できればよい。燃料計センサは現在の残燃料を検出する。
シフトレバー位置センサは自車両8の運転者Vが操作したシフトレバー位置を検出する。オドメータは自車両8の走行距離を累積して総走行距離を提供する。トリップメータは自車両8の運転者Vが初期化してから現在までの区間走行距離を提供する。
ウィンカセンサは自車両8の運転者Vが操作したウィンカの方向を検出する。水温センサはエンジン冷却水の温度を検出する。これらは車両から取得できる情報の一例に過ぎず、この他、自車両8から取得できる情報は車両情報となりうる。例えば、電気自動車やハイブリッド車ではバッテリ残量、回生電力量、又は、消費電力量等も取得できる。
周囲カメラ164は車両の周囲を撮像する撮像装置である。取り付け場所は好ましくは車用の側方から後方を撮像できるように、複数の場所に設置される。例えば、自車両8のルーフやバンパにおいて車両の左後方コーナー、右後方コーナー、及び、後部などに設置される。後部に設置された撮像装置をバックモニタというが、後部の周囲カメラ164はバックモニタに限られない。この他、サイドミラー、ピラー、ルーフのサイド部分、又はドアなどに配置されてもよい。なお、周囲カメラ164には前方を撮像する撮像装置が含まれてよい。例えばルームミラーの裏側やその近くに取り付けられる。
周囲カメラ164は単眼カメラの場合とステレオカメラの場合がある。距離情報を取得できる単眼カメラ又はステレオカメラの場合、レーダセンサ163がなくてもよい。しかし、距離情報を取得できる周囲カメラ164に加え、レーダセンサ163があることで、周囲カメラ164の距離情報とレーダセンサ163の距離情報をフュージョンし(統合し),互いのデメリットを補完しあって高精度な距離情報を取得できる。なお、レーダセンサ163と周囲カメラ164の他にソニックセンサ(超音波センサ)等を有していてもよい。
レーダセンサ163は自車両8の前方、側方、後方など自車両8の周囲にレーダを送信し、物体で反射して戻ってくるレーダを受信する。配置場所は自車両8の周囲の障害物を検出できる場所であればよい。レーダセンサ163は送信から受信までの時間により物体までの距離を検出すると共に、レーダの照射方向により物体の方向を検出するTOF方式(Time Of Fright)がある。
TOF方式のレーダセンサとしてLIDAR(Light Detection and Ranging、Laser Imaging Detection and Ranging)が知られている。また、連続的に送信波の周波数を大きくしながら受信波と送信波の混合波を生成し、周波数がわずかに異なることで生じる混合波のうなり周波数を距離に換算するFMCW方式(Frequency Modulation Continuous Wave)がある。FMCW方式では複数の受信アンテナで受信波の位相ずれを検出することで物体の方向を推定する。
乗員状態情報センサ165は自車両8の乗員から直接又は間接的に検出される乗員状態情報を検出するセンサである。代表的なものに顔カメラがある。顔カメラは自車両8の乗員の顔を撮像して顔認証を行い、自車両8の乗員を特定又は識別する。また、顔画像から顔の向きや視線方向を検出することが可能になる。
この他、乗員状態情報センサ165は、例えば、心電センサ、心拍数センサ、血圧センサ、体温センサ、脈拍センサ、呼吸センサ、発汗センサ、瞬きセンサ、瞳孔センサ、脳波センサ、又は、筋電位センサ等でもよい。乗員状態情報センサ165としては例えば、腕時計型のウェアラブル端末(スマートウォッチ)を車両の乗員が装着する形態がある。
VICS受信装置166はVICSが配信する電波を受信する。なお、VICSは渋滞や交通規制等の道路交通情報を、FM多重放送やビーコンを使ってリアルタイムに車載装置に送信するシステムである。外部通信装置167は3G、4G、5G、LTE及び無線LAN等のネットワークを介してインターネット等に接続し各種の情報を受信する。例えば、雨、雪、霧などの天候情報を受信できる。
また、ニュース、音楽、動画等を受信してもよい。また、外部通信装置167は、例えば信号機の状態情報と信号が変わるまでの時間等を取得できる。このように、VICS受信装置166と外部通信装置167は路車間通信を行う場合がある。この他、外部通信装置167は車間通信で他車両6が検出した情報を取得してもよい。
なお、先進運転システム(ADAS)では情報を表示して警告するだけでなく、自車両8の制御を行う場合もある。この場合、ECUはレーダセンサ163又は周囲カメラ164の少なくとも一方が検出する障害物の距離情報に基づいてエンジンECU12、ブレーキECU13及びステアリングECU14と連携して各種の運転支援を行う。例えば、先行車への追従走行時の加減速制御、自動制動、走行レーンからの逸脱回避、レーンキープ走行、及び、障害物の回避操舵等を行う。このような制御のために、周囲カメラ164が撮像した画像から、ECUが白線等の道路ペイント等を認識する。
追従走行時の加減速制御では、ECUは車速に応じた目標の距離を維持するように動力と制動力を制御する。自動制動では、TTCに応じて、警告、ブレーキペダルの押下を促す表示、及び衝突の可能性が高い場合におけるシートベルトの巻き上げと衝突回避制動等を行う。走行レーンからの逸脱回避では、運転支援ECU36は撮像された画像から白線(走行区分線)を認識し、走行レーンを逸脱する方向と反対方向に操舵トルクを付加する。
また、レーンキープ走行では走行レーンの中央を目標走行ラインに設定し、目標走行ラインからの乖離に比例した操舵トルクを乖離とは反対方向に付加する。障害物の回避操舵では、制動では衝突を回避できないと判断した場合に、障害物を回避するための走行ラインを決定し、この走行ラインを走行する操舵トルクを付加する。
また、例えば車線変更時にレーダセンサ163又は周囲カメラ164により、隣の車線のドアミラーに映らない領域(死角領域)を併走する車両を検知した場合に、乗員に警告する。このような支援をブラインドスポットモニタという。
<認識装置15の機能構成例>
次に、認識装置15の機能構成について図5を参照して説明する。図5は認識装置15が有する機能構成の一例を示すブロック図である。認識装置15は対象判断部151と相対位置決定部152を有する。
対象判断部151は主に周囲カメラ164が撮像して得た周囲画像データを解析して写っている障害物の分類を判断する。実施形態では、例えば、他車両、歩行者、二輪車、又はその他等を判断する。
なお、周囲カメラ164がステレオカメラの場合、周囲画像データの各画素又は画素ブロックには距離情報が含まれている。このような周囲画像データを距離画像という。また、対象判断部151は周囲画像データだけでなく、レーダ測距情報からも障害物を判断できる。例えば、LIDARの点群の密度が十分に高い場合、障害物の形状が得られるので、形状を解析して障害物の分類を判断できる。
対象判断部151が対象を判断する方法の1つとして、機械学習を用いた画像認識方法がある。機械学習とは、コンピュータに人のような学習能力を獲得させるための技術であり,コンピュータが,データ識別等の判断に必要なアルゴリズムを,事前に取り込まれる学習データから自律的に生成し,新たなデータについてこれを適用して予測を行う技術のことをいう。機械学習のための学習方法は、教師あり学習、教師なし学習、半教師学習、強化学習、深層学習のいずれかの方法でもよく、更に、これらの学習方法を組み合わせた学習方法でもよく、機械学習のための学習方法は問わない。なお、機械学習の手法には、パーセプトロン、ディープラーニング、サポートベクターマシン、ロジスティック回帰、ナイーブベイズ、決定木、ランダムフォレストなどがある。
相対位置決定部152は、図6に示すように、自車両8又は自車両8を示す表示部品62に対する障害物の相対位置(方向と距離)を決定する。図6は、自車両8又は自車両8を示す表示部品62に対する障害物の相対位置の一例を説明する図である。図6に示すように、自車両8を示す表示部品62(虚像Iの中心)が、自車両8の中心から車幅方向にQ、車長方向にPの位置に表示されるものとする。
周囲画像データ又はレーダ測距情報により他車両6が自車両8の中心を原点に(A,B)の座標であることが検出されたものとする。また、自車両8の中心から他車両6までの距離をL、その方向をθで表す。なお、周囲画像データが距離画像の場合、(A,B)を直接求められるが、レーダ測距情報の場合は距離と方向を(A,B)に分解すればよい。相対位置決定部152は座標(A,B)を、自車両8を示す表示部品62を基準とする座標(C,D)に変換する。
自車両8を示す表示部品62は虚像Iとして提示されるので自車両8の前方の決まった位置に存在する。上記のように車両の中心から自車両8を示す表示部品62までの車幅方向の距離をQ、車長方向の距離をPとすると、座標(C,D)は以下のように決定される。
(C、D)=(A+Q,B+P)
相対位置決定部152は車両に配置された各レーダセンサ又は周囲カメラ毎に同様の処理を行い、自車両8を示す表示部品62に対する障害物の相対位置を決定する。相対位置を決定することで距離と方向も求められる。自車両8を示す表示部品62から他車両6までの距離をL、その方向をθで表す。図6の例では、距離L=√(C+D)、方向θ=arctan(D/C)である。なお、方向θ、θの基準(どの方向を0度とするか)は適宜設定されてよい。図6では9時の方向を0度としている。
認識装置15は、対象判断部151が判断した障害物の分類を示す分類情報と、相対位置決定部152が取得した自車両8から障害物までの距離情報と、自車両8に対する障害物の相対位置を示す位置情報とを制御部20に出力する。
<制御部20のハードウェア構成例>
次に、制御部20のハードウェア構成を、図7を参照して説明する。図7は、制御部20のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図7に示すように、制御部20は、FPGA(Field-Programmable Gate Array)201と、CPU(Central Processing Unit)202と、ROM(Read Only Memory)203と、RAM(Random Access Memory)204と、I/F(Interface)205と、バスライン206と、LDドライバ207と、MEMSコントローラ208とを備えている。FPGA201、CPU202、ROM203、RAM204、及びI/F205は、バスライン206を介して相互に接続されている。
CPU202は、制御部20の各機能を制御する。ROM203は、CPU202が、制御部20の各機能を制御するために実行するプログラム203pを記憶している。RAM204にはプログラム203pが展開され、CPU202がプログラム203pを実行するためのワークエリアとして使用される。また、RAM204は画像メモリ209を備えている。
画像メモリ209は虚像Iとして投影される画像の生成に使用される。I/F205は、認識装置15や検出装置16と通信するためのインターフェイスであり、車両9のCAN(Controller Area Network)バス又はイーサネット(登録商標)等に接続される。
FPGA201は、CPU202が作成した画像に基づいてLDドライバ207を制御する。LDドライバ207は表示部10の光源部101のLDを駆動することで、画像に応じたLDの発光を制御する。FPGA201は、画像の画素位置に応じた方向にレーザビームが偏向されるようにMEMSコントローラ208を介して表示部10の光偏向器102を動作させる。
<制御部20の機能構成例>
次に、表示装置1の備える制御部20の機能構成について、図8を参照して説明する。図8は、制御部20の機能構成の一例を示すブロック図である。
図8に示すように、制御部20は、障害物移動速度取得部21と、障害物移動方向取得部22と、車両移動速度取得部23と、車両移動方向取得部24と、算出部25、画像生成部27と、出力部28とを備えている。これらのうち、障害物移動速度取得部21、障害物移動方向取得部22、車両移動速度取得部23、車両移動方向取得部24、算出部25及び画像生成部27の機能は図7のCPU202が所定のプログラムを実行すること等により実現され、出力部28の機能は図7のI/F205等により実現される。
障害物移動速度取得部21は、レーダセンサ163及び周囲カメラ164から入力した情報を統合することで、自車両8の移動方向にある障害物の相対位置を検出する。具体的には、障害物移動速度取得部21は、周囲カメラ164の画像データに含まれる障害物を画像処理によって抽出する。そして、抽出した障害物の相対位置をレーダセンサ163の走査情報に基づいて算出する。障害物移動速度取得部21は、相対位置の推移に基づいて、障害物の移動速度(車速)を演算により取得し、取得結果を算出部25に出力する。
障害物移動方向取得部22は、レーダセンサ163及び周囲カメラ164から入力した情報を統合することで、自車両8の移動方向にある障害物の相対位置を検出する。具体的には、障害物移動方向取得部22は、周囲カメラ164の画像データに含まれる障害物を画像処理によって抽出する。そして、抽出した障害物の相対位置をレーダセンサ163の走査情報に基づいて算出する。障害物移動方向取得部22は、相対位置の推移に基づいて、障害物の移動方向を演算により取得し、取得結果を算出部25に出力する。
車両移動速度取得部23は、車速センサ161から自車両8の移動速度情報を入力する。そして、これらの情報に基づき、自車両8の移動速度を演算により取得し、取得結果を算出部25に出力する。
車両移動方向取得部24は、ステアリングECU14から自車両8の操舵方向情報を入力する。そして、これらの情報に基づき、自車両8の移動方向を演算により取得し、取得結果を算出部25に出力する。
算出部25は、障害物の移動速度及び移動方向と、自車両8の移動速度及び移動方向とに基づいて、自車両8に対する障害物の相対移動速度及び相対移動方向を算出し、算出結果を画像生成部27に出力する。
画像生成部27は、相対移動速度及び相対移動方向の情報に基づいて、相対移動速度及び相対移動方向を示すための提示画像を生成する。なお、この提示画像については、図10〜図13を用いて別途詳述する。また画像生成部27は、乗員状態情報センサ165から入力した運転者Vの視線位置情報に基づき、自車両8の前景における障害物と、表示部10が表示する提示画像の虚像の位置が対応して運転者Vに視認されるように、位置を調整して提示画像を生成する。画像生成部27は、出力部28を介して提示画像のデータを表示部10に出力する。
<制御部20による処理例>
次に、制御部20による処理の流れについて、図9を参照して説明する。図9は、制御部20による処理の一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS91において、障害物移動速度取得部21は、レーダセンサ163及び周囲カメラ164から入力した情報を統合することで、自車両8の移動方向にある障害物の相対位置を検出する。そして相対位置の推移に基づいて、障害物の移動速度を演算により取得し、取得結果を算出部25に出力する。
続いて、ステップS92において、障害物移動方向取得部22は、レーダセンサ163及び周囲カメラ164から入力した情報を統合することで、自車両8の移動方向にある障害物の相対位置を検出する。そして相対位置の推移に基づいて、障害物の移動方向を演算により取得し、取得結果を算出部25に出力する。
続いて、ステップS93において、車両移動速度取得部23は、自車両8の移動速度情報に基づき、自車両8の移動速度を演算で取得し、取得結果を算出部25に出力する。
続いて、ステップS94において、車両移動方向取得部24は、ステアリングECU14から自車両8の操舵方向情報を入力する。そして、これらの情報に基づき、自車両8の移動方向を演算により取得し、取得結果を算出部25に出力する。
なお、ステップS91〜S94の処理は、適宜順番を入れ替えて実行されてもよく、また両方が並行して実行されてもよい。
続いて、ステップS95において、算出部25は、障害物の移動速度及び移動方向と、自車両8の移動速度及び移動方向とに基づいて、自車両8に対する障害物の相対移動速度及び相対移動方向を算出し、算出結果を画像生成部27に出力する。
続いて、ステップS96において、画像生成部27は、相対移動速度及び相対移動方向の情報に基づいて、相対移動速度及び相対移動方向を提示するための提示画像を生成する。また画像生成部27は、乗員状態情報センサ165から入力した運転者Vの視線位置情報に基づき、自車両8の前景における障害物と、表示部10が表示する提示画像の虚像の位置とが対応して運転者Vに視認されるように、位置を調整して提示画像を生成する。
続いて、ステップS97において、出力部28は、生成された提示画像のデータを表示部10に出力する。
このようにして、制御部20は、移動体に対する障害物の相対移動速度及び相対移動方向を示すための提示画像を生成し、表示部10に出力することができる。
[第1実施形態]
<提示画像例>
次に、自車両8及び障害物との相対移動に応じた提示画像について、図10〜図12を参照して説明する。
まず、図10は、障害物が歩行者172である場合の提示画像の一例を説明する図である。(a)は歩行者172が静止している場合の提示画像を説明する図、(b)は歩行者172が速度4(km/h)で自車両8から遠ざかる方向に移動している場合の提示画像を説明する図、(c)は歩行者172が速度4(km/h)で道路を横断している場合の提示画像を説明する図である。
図10(a)では、歩行者172は静止し、移動していないため、提示画像173は歩行者172が移動していないことを示す真円画像になっている。また、歩行者172は静止していることで事故リスクは比較的低いため、提示画像173における円は、事故リスクが低いことを示す破線で形成されている。
また、図10(b)では、自車両8が速度15(km/h)で移動し、歩行者172は自車両8から遠ざかる方向に速度4(km/h)で移動しているため、歩行者172は相対移動速度11(km/h)で、相対移動ベクトル110が示す方向(自車両8の移動方向とは反対方向)に移動している。ここで、自車両8の移動方向を示す角度uは「移動体の操舵角」の一例である。
これに応じて、相対移動ベクトル110が示す方向に対応する部分が伸びるようにして、提示画像174における円の形状が歪んでいる。換言すると、相対移動ベクトル110の変化に応じて提示画像174の形状が変化している。但し、歩行者172は自車両8に向かって移動しておらず、事故リスクは比較的低いため、提示画像174における円は、図10(a)と同様に破線で形成されている。
一方、図10(c)では、自車両8が速度30(km/h)で移動し、歩行者172は自車両8の移動方向と交差する方向に速度4(km/h)で移動している。そのため、歩行者172は相対移動速度30.27(km/h)(=√(30+4))で、相対移動ベクトル111が示す方向(自車両8に向かう方向)に移動している。
これに応じて、相対移動ベクトル111が示す方向に対応する部分が伸びるようにして、提示画像175における円の形状が歪んでいる。また歩行者172は相対的に自車両8に向かって移動しており、事故リスクは比較的高いため、提示画像175における円は、事故リスクが高いことを示す実線で形成されている。
なお、図10では、自車両8と歩行者172と提示画像とを便宜的に同じ図中に示したが、自車両8の前景に表示される場合には、図10における提示画像の虚像のみが、自車両8の前景における歩行者に重畳するように表示される(図12参照)。この点は、以下の図11においても同様である。
次に、図11は、障害物が先行車両121である場合の提示画像の一例を説明する図である。(a)は先行車両121と自車両8が同じ速度で移動している場合の提示画像を説明する図、(b)は先行車両121に対して速い速度で自車両8が移動している場合の提示画像を説明する図である。
図11(a)では、先行車両121と自車両8は同じ速度で移動しているため、自車両8に対する先行車両121の相対移動速度は0(km/h)となり、先行車両121は見かけ上静止した状態である。そのため、提示画像108は先行車両121が移動していないことを示す真円画像になっている。また、先行車両121が見かけ上静止していることで、事故リスクは比較的低いため、提示画像108における円は、事故リスクが低いことを示す破線で形成されている。
また、図11(b)では、自車両8が速度30(km/h)で移動し、先行車両121は自車両8の移動方向と同じ方向に速度10(km/h)で移動している。例えば、先行車両121がブレーキをかけた状態である。
この状態では、先行車両121は、相対移動速度20(km/h)で、相対移動ベクトル112が示す方向(自車両8に向かう方向)に移動するため、相対移動ベクトル112が示す方向に対応する部分が伸びるようにして、提示画像109における円の形状が歪んでいる。また先行車両121は相対的に自車両8に向かって移動しており事故リスクは比較的高いため、提示画像109における円は、事故リスクが高いことを示す実線で形成されている。
次に、図12は、運転者が視認する自車両8の前景の一例を説明する図である。図12に示すように、自車両8の運転者Vは、フロントウインドシールド71を通して、自転車131と、歩行者132及び133と、対向車両134とを視認している。また、前景における自転車131に対応する位置に提示画像の虚像135が表示され、歩行者132に対応する位置に提示画像の虚像136が表示されている。また、歩行者133に対応する位置に提示画像の虚像137が表示され、対向車両134に対応する位置に提示画像の虚像138が表示されている。
自転車131は道路141を横断する方向に移動しており、自車両8に向かって移動しているため、自車両8に向かう方向(相対移動ベクトルの方向)に対応する部分が伸びるようにして、提示画像の虚像135における円の形状が歪んでいる。また自転車131は相対的に自車両8に向かって移動しており事故リスクは比較的高いため、提示画像の虚像135における円は、事故リスクが高いことを示す実線で形成されている。
歩行者132及び133は、自車両8の移動方向に沿って移動しているため、自車両8の移動方向に対応する部分が伸びるようにして、提示画像の虚像136及び137における円の形状が歪んでいる。また歩行者132及び133は相対的に自車両8に向かって移動しておらず事故リスクは比較的低いため、提示画像の虚像136及び137における円は、事故リスクが低いことを示す破線で形成されている。
対向車両134は、対向車線を自車両8の移動方向とは反対方向に移動しているため、自車両8の移動方向と反対方向に対応する部分が伸びるようにして、提示画像の虚像138における円の形状が歪んでいる。また対向車両134は相対的に自車両8に向かって移動しておらず事故リスクは比較的低いため、提示画像の虚像138における円は、事故リスクが低いことを示す破線で形成されている。
このように、自車両8の周囲に、移動する複数の障害物が存在していても、提示画像の虚像を前景に重畳表示することで、どれが事故リスクの高い障害物であるかを運転者Vに分かりやすく認識させることができるようになっている。
<表示装置1の作用効果>
以上説明したように、本実施形態では、自車両8の周囲における歩行者や先行車両といった障害物の自車両8に対する相対移動速度及び相対移動方向を取得し、この相対移動速度及び相対移動方向を示すための提示画像を、自車両8の前景に重畳表示する。これにより、自車両8に対する障害物の相対的な移動方向及び移動速度に基づく事故リスクを、自車両8の運転者Vに視覚的に認識させることが可能になる。換言すると、障害物と自車両8との相対移動に応じた事故リスクを、自車両8の運転者Vに認識させることができる。
また、本実施形態では、画像生成部27は、相対移動ベクトルに応じて、相対移動ベクトルが示す方向に対応する部分が伸びるようにして、提示画像における円の形状を変化させる。これにより、相対移動ベクトルの方向を運転者Vに容易に認識させることができる。
また、本実施形態では、表示部10は、自車両8の運転者Vの視線位置に応じて調整された位置に提示画像の虚像を表示する。これにより、運転者Vに提示画像の虚像を視認させやすくし、また提示画像の虚像が示す相対移動ベクトルを運転者Vに正確に認識させることができる。
[その他の実施形態]
上述した実施形態では、提示画像の一例として、障害物の相対移動方向に対応する部分が伸びるように歪む円形画像を示したが、提示画像はこれに限定されるものではなく、各種の変形が可能である。
例えば、歩行者の足元に表示した多角形や、歩行者の輪郭を象るような曲線形状、矢印等によって提示画像を形成してもよい。また多角形の頂点が伸びるようにしたり、障害物の相対移動方向とは反対側に残像が残るようにしたり、障害物の相対移動方向を矢印で指し示すようにしたりして、障害物の相対移動方向を表現してもよい。またこれらを組み合わせて障害物の相対移動方向及び/又は事故リスクを表現することもできる。
ここで、図13は、自車両8及び障害物との相対移動に応じた提示画像の変形例を示す図である。(a)は歩行者172の相対移動方向を矢印で示した提示画像の一例を説明する図、(b)は図形の歪みにより歩行者172の相対移動方向を示した提示画像の一例を説明する図である。
図13(a)において、相対移動ベクトル113は、歩行者172の移動方向と自車両8の移動方向とに基づき特定される。太い矢印の提示画像114は、相対移動ベクトル113を強調した提示画像である。
また、図13(b)において、提示画像176及び177は、歩行者172の相対移動速度が速いため、円形の歪みは大きいが、円における伸びた部分が自車両8に向かっていないため、事故リスクは比較的低いことを表している。
なお、上述した実施形態では便宜的に、提示画像における円を破線で形成することで事故リスクが低いことを表現したが、提示画像の虚像が自車両8の前景に表示される場合には、提示画像の輝度を低くすること等で事故リスクが低いことを表現することもできる。同様に、提示画像の輝度を高くすること等で事故リスクが高いことを表現することができる。
また事故リスクのレベルに対応付けて予め定めた色で、提示画像を表示することもできる。換言すると、画像生成部27は、相対移動ベクトルに応じて提示画像の色を変化させることができる。色を用いることで、事故リスクを多段階に分けて且つ分かりやすく表現することが可能になる。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
なお、上述した実施形態において、認識装置15の備える機能の一部、又は全部を制御部20が備える構成にしてもよい。また、制御部20の備える機能の一部を認識装置15やステアリングECU14、検出装置16等の他の構成要素が備える構成にしてもよい。
また、実施形態は表示方法も含む。例えば、表示方法は、移動体に備えられた表示装置による表示方法であって、前記移動体の移動速度及び移動方向と障害物の移動速度及び移動方向とに基づいて、前記移動体に対する障害物の相対移動速度及び相対移動方向とを算出する工程と、前記相対移動速度及び相対移動方向に基づき表示する提示画像を生成する画像生成工程と、前記画像生成工程で生成された前記提示画像を表示する工程と、を行う。このような表示方法により、上述した表示装置と同様の効果を得ることができる。
上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
1 表示装置
2 車載システム
8 自車両(移動体の一例)
10 表示部
14 ステアリングECU
15 認識装置
16 検出装置
161 車速センサ
162 車両情報センサ
163 レーダセンサ
164 周囲カメラ
165 乗員状態情報センサ
20 制御部
21 障害物移動速度取得部
22 障害物移動方向取得部
23 車両移動速度取得部
24 車両移動方向取得部
25 算出部
27 画像生成部
28 出力部
71 フロントウインドシールド
110〜113 相対移動ベクトル
135〜138 提示画像の虚像
173〜175 提示画像
V 運転者
u 角度(操舵角の一例)
特許6372402号公報

Claims (7)

  1. 移動体の移動速度及び移動方向と障害物の移動速度及び移動方向とに基づいて、前記移動体に対する前記障害物の相対移動速度及び相対移動方向を算出する算出部と、
    前記算出部により算出された前記相対移動速度及び前記相対移動方向に基づき、前記移動体に対する前記障害物の前記相対移動速度及び前記相対移動方向を示す提示画像を生成する画像生成部と、
    前記移動体に備えられ、前記画像生成部により生成された前記提示画像を表示する表示部と、を備える
    表示装置。
  2. 前記表示部は、前記提示画像の虚像を前記移動体の前景に重畳表示する
    請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記算出部は、前記移動体の移動速度と、前記移動体の操舵角と、前記障害物の位置と、に基づき前記相対移動速度及び前記相対移動方向を算出する
    請求項1、又は2に記載の表示装置。
  4. 前記画像生成部は、前記相対移動速度及び前記相対移動方向に応じて前記提示画像の形状を変化させる
    請求項1乃至3の何れか1項に記載の表示装置。
  5. 前記画像生成部は、前記相対移動速度及び前記相対移動方向に応じて前記提示画像の色を変化させる
    請求項1乃至4の何れか1項に記載の表示装置。
  6. 前記表示部は、前記移動体の運転者の視線位置に応じて調整された位置に、前記提示画像の虚像を表示する
    請求項1乃至5の何れか1項に記載の表示装置。
  7. 移動体に備えられた表示装置による表示方法であって、
    前記移動体の移動速度及び移動方向と障害物の移動速度及び移動方向とに基づいて、前記移動体に対する障害物の相対移動速度及び相対移動方向とを算出する工程と、
    前記相対移動速度及び相対移動方向に基づき表示する提示画像を生成する画像生成工程と、
    前記画像生成工程で生成された前記提示画像を表示する工程と、を行う
    表示方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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