JP2021116951A - 空気調和機 - Google Patents

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Chie Hirai
千恵 平井
祐 福田
Yu Fukuda
祐 福田
大輝 梅本
Daiki Umemoto
大輝 梅本
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Abstract

【課題】本開示は、塵埃等の汚染物質の付着を抑制する熱交換器を有する空気調和機を提供する。【解決手段】本開示における空気調和機は筐体内部に熱交換器と送風機とを備え、熱交換器は少なくともフィンと冷媒を通す配管とから構成され、熱交換器を構成するフィンの表面の一部もしくは全部に防汚被覆膜を有し、結露を伴う運転中および/または運転終了後に乾燥運転を行う制御を有する。これにより、防汚被覆膜により塵埃とアルミフィン表面との付着力を低減させることができる。また、結露を伴う運転中および/または運転終了後に乾燥運転を行うことで、塵埃の付着力を低減することができる。そのため、塵埃の付着を抑制することができる。【選択図】図3B

Description

本開示は、空気調和機に関する。
特許文献1は、空調運転が行われていない時に、カビ菌などの微生物の増殖を抑えることを意図した空気調和機を開示する。この空気調和機は室内機内部の環境を監視する監視部と、一定の温湿度になった場合に内部清掃運転を行う制御装置と、を備える。
特許文献2は、室内機内部におけるカビや細菌の繁殖を抑制することを意図した空気調和機を開示する。この空気調和機は送風状態、停止状態、暖房状態の順に運転を切り替える制御部を備える。
特開2016−118371号公報 特開2009−287853号公報
本開示は、塵埃等の汚染物質(以下、塵埃と記す)の付着を抑制する熱交換器を有する空気調和機を提供する。
本開示における空気調和機は筐体内部に熱交換器と送風機とを備え、熱交換器を構成するフィンの表面の一部もしくは全部に防汚被覆膜を有し、結露を伴う運転中および/または運転終了後に乾燥運転を行う制御を有する。
本開示における空気調和機は防汚被覆膜を有することで、塵埃の付着量を低減することができる。また、結露により生じた水分を乾燥運転により除去することでホコリの付着量をさらに低減させることができる。そのため、塵埃の付着を抑制することができ、メンテナンス回数低減かつ清潔な空気を提供することができる。
実施の形態における空気調和機の斜視図 実施の形態における空気調和機の下面図 実施の形態における熱交換器の模式斜視図 実施の形態におけるアルミフィンの模式断面図 実施の形態におけるアルミフィンの模式断面図 熱交換器を用いた塵埃付着量評価のグラフ アルミ平板を用いた塵埃残留性評価のグラフ
(本開示の基礎となった知見)
従来より、空気調和機において、冷房運転または除湿運転が行われると、熱交換器の結露に伴い室内機内部が高湿となり、カビや細菌が増殖しやすい環境になることが知られていた。そのため、当該業界では冷房運転終了後に送風運転あるいは暖房運転等による乾燥運転を行い、水分を蒸発させるという対策が一般的であった。そうした状況下において発明者らはカビや細菌を熱交換器に運び、かつ繁殖の温床となる塵埃の付着自体を抑制することで根本的な解決を行えることに着眼した。特に熱交換器は塵埃を含んだ空気との接触面積が広いため塵埃の付着が多く、また、結露水の液架橋力により付着力が高まるという課題があることを見出し、その課題を解決するために、本開示の主題を構成するに至った。
そこで、本開示は熱交換器を構成するフィンの表面の一部もしくは全部に防汚被覆膜を備え、かつ結露を伴う運転中および/または運転終了後に乾燥運転を行うことによって塵埃の付着を抑制することができる空気調和機を提供する。
以下、図面を参照しながら実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同一の構成に対する詳細説明を省略する場合がある。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
(実施の形態)
以下、図1A〜図3Bを用いて、実施の形態を説明する。
[1−1.構成]
図1Aと図1Bにおいて、空気調和機100は、筐体110と空気流入口120と空気吹出口130と送風機140と熱交換器150と、を備える。送風機140は筐体110内の中央付近に配置され、空気流入口120は、送風機140の下側に設けられている。
次に図2を用いて、熱交換器150について詳細に説明する。熱交換器150はアルミフィン160を一定の間隔をあけて積層した構造と、アルミフィン160を貫通する複数の配管で形成され、その配管には冷媒が通っている。このアルミフィン160の表面全体には図3Aのように防汚被覆膜170が形成されている。なお、防汚被覆膜170は図3Bのように熱交換器の空気流入側のアルミフィン160端面のみに形成されていてもよい。
防汚被覆膜170は塵埃の付着力を低減させることができれば、その組成は特に限定されない。一般的に塵埃の付着力は、静電引力、分子間力、液架橋力からなり、これらを小さくすることで付着力を低減させることができる。例えば、静電引力を低減させるためには帯電防止性を付与する方法があげられる。また、分子間力を低減させるには微細凹凸を形成することにより塵埃と基材との接触面積を低下させる方法が挙げられる。また、液架橋力を低減させるには表面の疎水化などが挙げられる。
また、防汚被覆膜170はナノ粒子を含有していてもよい。防汚被覆膜を構成するナノ粒子は特に限定されないが、代表的には、金属ナノ粒子、無機酸化物ナノ粒子、無機窒化物ナノ粒子、ポリマーナノ粒子等を挙げることができる。
金属ナノ粒子の具体例は、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、鉄(Fe)、白金(Pt)、鉄白金(FePt)、ジルコニウム(Zr)、ニッケル(Ni)、スズ(Sn)等やこれらを含む合金である。無機酸化物ナノ粒子の具体例は、シリカ(酸化ケイ素、SiO2)、酸化イットリウム(Y2O3)、チタン酸バリウム(BaTiO3)、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、酸化チタン(TiO2)、酸化インジウム(In2O3)、スズドープ酸化インジウム(ITO)等である。無機窒化物ナノ粒子の具体例は、窒化ガリウム(GaN)等である。ポリマー粒子の具体例は、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)やポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等である。これらのナノ粒子は1種類あるいは複数種類が組み合わせられて防汚被覆膜を構成することもできる。
ナノ粒子の粒径は、5nm〜500nm以下であればよく、200nm以下であればさらに良好な防汚性を得ることができる。粒径が5nmを下回ると粒子同士の凝集が発生しやすく、目的のナノ凹凸が得られない可能性がある。なお、ナノ粒子の粒径の測定方法は特に限定されない。すなわち、拡散法、慣性法、沈降法、顕微鏡法、光散乱回折法などの公知の方法を用いることができる。また、塗膜化後に粒子の粒径測定が困難な場合は、電子顕微鏡等を用いて表面観察を行い、表面に存在している粒子のおおよその粒径を測定してもよい。
また、防汚被覆膜はナノ粒子に加え、防汚被覆膜による防汚性能を極端に妨げない限りでナノ粒子以外の成分を含んでもよい。例えば、防汚被覆膜は、ナノ粒子に加えてバインダ成分および添加剤(帯電防止剤、抗菌剤、繊維材等)を含んでもよい。
なお、膜厚は特に限定されないが、一般的に5nm〜1μmで構成されるとよい。1μm以下であれば、被膜を形成したことによる通風抵抗の増加の抑制あるいは透明性の向上を実現できる。また、5nmより小さくなると上述のとおり、ナノ粒子の凝集により目的のナノ凹凸が得られない可能性がある。膜厚の測定方法は特に限定されないが、例えば、電子顕微鏡等により被覆断面を観察し、複数点測定した膜厚の平均値を算出することにより測定できる。
空気調和機100において熱交換器150は送風機140の下流側に配置して記載しているが、これに限定しない。上流側に熱交換器150を配置し、下流側から送風機140を用いて吸引する形式でも良い。
また、送風機140のファンの種類は特に限定されず、代表的にはプロペラファンやクロスフローファン、シロッコファン、ターボファンなどが挙げられる。
[1−2.動作]
以上のように構成された空気調和機100について、以下その動作、作用を説明する
空気調和機100を作動させると、送風機140が回転することによって室内の空気が吸引され、空気流入口120から筐体110内へ流入する。熱交換器150は、送風機140を囲むように配置され、筐体110に固定されている。このため、流入した空気は熱交換器150を通過した後、熱交換器150の外側に設けられた空気吹出口130から再び室内へと流出する。
また、空気調和機100は結露を伴う運転中および/または運転終了後に乾燥運転の制御を行う。結露を伴う運転においては、アルミフィン160が冷媒により冷やされ、表面温度が露点温度以下になった時に空気中の水分が凝縮して水滴となり、アルミフィン160の表面が濡れた状態となる。
結露を伴う運転は、冷房運転若しくは除湿運転などがある。冷房運転では、アルミフィン160を室温以下に冷やした状態で、空気流入口120から吸引した空気を熱交換器150に通過させることで、空気を冷やし、空気吹出口130から再び室内に流出させる。除湿運転では、冷房運転と同様の動作を行う。ただし、除湿運転においては、結露による空気中湿度の低減を目的とするため、空気吹出口130から流出する空気が室温より低温でなくてもよい。
結露を伴う運転中では、熱交換器150に空気を通過させるために送風機140が回転している。結露を伴う運転終了後では、回転していた送風機140が停止している。
結露を伴う運転中および/または運転終了後に行う乾燥運転は、送風運転若しくは送風を伴う暖房運転などがある。送風運転では、冷媒回路で冷凍サイクルが行われずに送風機140を動作させる。送風を伴う暖房運転では、熱交換器150内部の冷媒温度を昇温させ、送風機140により空気流入口120から流入した空気を暖めて、空気吹出口130から流出させる。乾燥運転時の風速や時間については特に限定されないが、少なくともアルミフィンの空気流入側端面に付着した塵埃が乾燥していれば良い。
[1−3.効果等]
以上のように、本実施の形態において、空気調和機100は、防汚被覆膜170によってフィンの表面が一部もしくは全部に被覆された熱交換器150を備え、結露を伴う運転中および/または運転終了後に乾燥運転を行う制御を有する。
これにより、防汚被覆膜170により塵埃とアルミフィン160表面との付着力を低減させることができる。そのため、塵埃の付着を抑制することができる。また、結露を伴う運転時には結露水を介した液架橋により塵埃の付着力は増加してしまうが、運転中および/または運転終了後に乾燥運転を行うことで、塵埃の付着力を低減することができる。そのため、付着した塵埃が剥離しやすくなる。
本実施形態において防汚被覆膜170は少なくとも粒径5〜500nmのナノ粒子を含有してもよい。
これにより、塵埃との接触面積を低減することができ、塵埃の付着力を低減することが可能となる。
本実施の形態において、防汚被覆膜170は図3Bのように少なくとも空気流入側のアルミフィン160端面に形成されていればよい。
塵埃の流れは空気と同様に流入側から吹き出し口へと一方向に流れるため、流入側端面への塵埃の付着が多い。そのため、防汚被覆膜170を少なくとも空気流入側のアルミフィン160端面に形成すれば効果を得ることができる。
また、本実施の形態において結露を伴う運転は冷房運転若しくは除湿運転のいずれであっても良い。
これらの運転時は熱交換器の温度が室温より低下するため熱交換器150の表面が結露し、塵埃の付着力が増加する。そのため、本開示の乾燥運転を行えば付着した塵埃の付着力を低減させることが可能となる。
また、本実施の形態において乾燥運転は少なくとも前記フィンの空気流入側端面に付着した塵埃が乾燥するものであっても良い。
これにより、空気流入側のアルミフィン端面に付着した塵埃の付着力を低減させることが可能となる。
また、本実施の形態において乾燥運転は送風運転、若しくは送風を伴う暖房運転のいずれであっても良い。
これにより、塵埃が付着しやすい空気流入側のアルミフィン端面に付着した塵埃を優先的に乾燥させることができ、塵埃の付着力を低減させることが可能となる。
[熱交換器を用いた塵埃付着量評価]
本実施例では実際の熱交換器を用い、模擬的な試験環境下で塵埃を付着させることで効果を確認した。具体的には冷房運転6か月相当と、暖房運転6か月相当と、を交互に行い4年相当分の評価を行った。また、冷房運転途中に乾燥運転を行う場合には、冷房運転期間を均等に分割するタイミングで乾燥運転を30分間行った。例えば、乾燥運転1回の場合は冷房運転3か月相当後に乾燥運転を行い、その後、冷房運転3か月相当を再度行った。冷房運転中と暖房運転中には一定量の模擬塵埃を散布して、熱交換器へ塵埃を付着させた。4年相当の評価終了後に熱交換器のアルミフィン表面をマイクロスコープで観察し、ホコリの付着面積率を算出することで、性能を評価した。
評価に用いられる模擬塵埃は特に限定されないが、有機系および無機系の塵埃およびその混合物が好適に使用される。具体的にはJIS Z 8901に規定に沿った、けい砂、タルク、フライアッシュ、関東ローム、カーボンブラック、炭酸カルシウム等やその混合物を用いることができる。また、風速についても特に限定するものではなく空気調和機が使用される環境に応じて好適に設定してよい。
[アルミ平板を用いた塵埃残留性評価]
防汚被覆膜のみの効果を確認するため、アルミ平板上に防汚被覆膜を形成し、塵埃の付着性を測定した。平板に上記模擬塵埃をふりかけた後、平板を垂直に立てて塵埃を滑り落とし、最後に残留した塵埃の重量を測定することで防汚被覆膜の性能を評価した。
(比較例1)
平均粒径が10nm以上15nm以下のシリカ粒子を有機溶剤中に分散させ、固形分量が1.4%になるように調整し、コーティング液を作製した。スプレーを用いて熱交換器のアルミフィン全体にコーティング液を塗布し、130℃1分間乾燥し、被覆体を得た。評価において、乾燥運転は行わず、冷房運転と暖房運転の組み合わせを4年相当実施した。
この熱交換器について塵埃付着量評価を行ったところ塵埃の付着率は15.1%となった。
(実施例1)
平均粒径が10nm以上15nm以下のシリカ粒子を有機溶剤中に分散させ、固形分量が1.4%になるように調整し、コーティング液を作製した。スプレーを用いて熱交換器のアルミフィン全体にコーティング液を塗布し、130℃1分間乾燥し、被覆体を得た。評価において、乾燥運転を1回行い、乾燥運転を含む冷房運転と暖房運転の組み合わせを4年相当実施した。
この熱交換器について塵埃付着量評価を行ったところ塵埃の付着率は8.4%となった。比較例3と比較すると、付着量が低減し、比較例1と比較しても低減しているといえる。
(実施例2)
平均粒径が10nm以上15nm以下のシリカ粒子を有機溶剤中に分散させ、固形分量が1.4%になるように調整し、コーティング液を作製した。スプレーを用いて熱交換器のアルミフィン全体にコーティング液を塗布し、130℃1分間乾燥し、被覆体を得た。評価において、乾燥運転を2回行い、乾燥運転を含む冷房運転と暖房運転の組み合わせを4年相当実施した。
この熱交換器について塵埃付着量評価を行ったところ塵埃の付着率は5.0%となった。比較例4と比較すると、付着量が低減し、比較例1、実施例1と比較しても低減しているといえる。
(実施例3)
平均粒径が10nm以上15nm以下のシリカ粒子を有機溶剤中に分散させ、固形分量が1.4%になるように調整し、コーティング液を作製した。スポンジを用いて熱交換器のアルミフィン端面のみにコーティング液を塗布し、130℃1分間乾燥し、被覆体を得た。評価において、乾燥運転を2回行い、乾燥運転を含む冷房運転と暖房運転の組み合わせを4年相当実施した。
この熱交換器について塵埃付着量評価を行ったところ塵埃の付着率は7.1%となった。比較例4と比較すると、付着量が低減し、比較例1、実施例1と比較しても低減しているといえる。
(実施例4)
平均粒径が10nm以上15nm以下のシリカ粒子を有機溶剤中に分散させ、固形分量が5.0%になるように調整し、コーティング液を作製した。バーコーターを用いてアルミ平板にコーティング液を塗布し、130℃1分間乾燥し、被覆体を得た。
この平板について塵埃残留性評価を行ったところ塵埃の残留重量は0.2mgとなった。比較例5と比較すると、付着量が低減しているといえる。
(実施例5)
平均粒径が70nm以上100nm以下のシリカ粒子を有機溶剤中に分散させ、固形分量が5.0%になるように調整し、コーティング液を作製した。バーコーターを用いてアルミ平板にコーティング液を塗布し、130℃1分間乾燥し、被覆体を得た。
この平板について塵埃残留性評価を行ったところ塵埃の残留重量は0.3mgとなった。比較例5と比較すると、付着量が低減しているといえる。
(実施例6)
平均粒径が200nmのシリカ粒子を有機溶剤中に分散させ、固形分量が5.0%になるように調整し、コーティング液を作製した。バーコーターを用いてアルミ平板にコーティング液を塗布し、130℃1分間乾燥し、被覆体を得た。
この平板について塵埃残留性評価を行ったところ塵埃の残留重量は0.3mgとなった。比較例5と比較すると、付着量が低減しているといえる。
(比較例2)
防汚被覆膜なしの熱交換器を用いて、塵埃付着量評価を行った。評価において、乾燥運転は行わず、冷房運転と暖房運転の組み合わせを4年相当実施したところ、付着面積率は22.1%であった。
(比較例3)
防汚被覆膜なしの熱交換器を用いて、塵埃付着量評価を行った。評価において、乾燥運転を1回行い、乾燥運転を含む冷房運転と暖房運転の組み合わせを4年相当実施したところ、付着面積率は12.6%であった。
(比較例4)
防汚被覆膜なしの熱交換器を用いて、塵埃付着量評価を行った。評価において、乾燥運転を2回行い、乾燥運転を含む冷房運転と暖房運転の組み合わせを4年相当実施したところ、付着面積率は9.8%であった。
(比較例5)
防汚被覆膜なしのアルミ平板に対して塵埃残留性評価を行ったところ塵埃の残留量は7.5mgであった。
これらの評価結果について表1に記載した。
Figure 2021116951
表1の記載に基づき塵埃の付着量評価および残留性評価結果について図4A及びBのグラフにまとめた。以下、表1及び図4について詳細に述べる。
図4Aは熱交換器を用いた塵埃付着量を示すグラフである。縦軸の塵埃付着率が低いほど塵埃の付着抑制効果が高いといえる。
図4Bはアルミ平板を用いた塵埃残留性評価を示すグラフである。縦軸の塵埃残留量が低いほど塵埃の付着抑制効果が高いといえる。
付着量評価について実施例1と比較例3とを比較する。実施例1及び比較例3は、冷房運転途中に乾燥運転を1回行っている点が共通している。実施例1の付着面積率は8.4%であり、比較例3の付着面積率は12.6%である。付着率の差は4.2%であり、防汚被覆膜170により付着量を低減できているといえる。
次に実施例2と比較例4とを比較する。実施例2及び比較例4は、冷房運転途中に乾燥運転を2回行っている点が共通している。実施例2の付着面積率は5.0%であり、比較例4の付着面積率は9.8%である。付着率の差は4.8%であり、防汚被覆膜170により付着量を低減できているといえる。
また比較例1と実施例2の低減率、および比較例2と比較例4の低減率とを比較する。比較例1と実施例2および比較例2と比較例4との変化点は冷房途中に送風乾燥を2回行った点である。送風乾燥により、比較例1から実施例2では約67%の低減率、比較例2から比較例4では約56%の低減率であり、防汚被覆膜を形成することにより、送風乾燥の効果が得られやすいといえる。以上から、防汚被覆膜と送風乾燥の組み合わせにより相乗効果が得られるといえる。
次に実施例3と比較例4とを比較する。実施例3及び比較例4は、冷房運転途中に乾燥運転を2回行っている点が共通している。実施例3の付着面積率は7.1%であり、比較例4の付着面積率は9.8%である。付着率の差は2.7%であり、アルミフィン160端面のみの防汚被覆膜170でも付着量を低減できているといえる。
残留性評価について実施例4と比較例5とを比較する。実施例4と比較例5は、防汚被覆膜の有無が変化点である。実施例4の残留重量は0.2mgであり、比較例5の残留重量は7.5mgである。残留重量の差は7.3mgであり、防汚被覆膜170により残留重量を低減できているといえる。
次に実施例5と比較例5とを比較する。実施例5と比較例5は、防汚被覆膜の有無が変化点である。実施例5の残留重量は0.3mgであり、比較例5の残留重量は7.5mgである。残留重量の差は7.2mgであり、防汚被覆膜170により残留重量を低減できているといえる。
次に実施例6と比較例5とを比較する。実施例6と比較例5は、防汚被覆膜の有無が変化点である。実施例6の残留重量は0.3mgであり、比較例5の残留重量は7.5mgである。残留重量の差は7.2mgであり、防汚被覆膜170により残留重量を低減できているといえる。
本開示は熱交換器および送風機を有する空気調和機に幅広く適用可能である。形状は限定されず、具体的には家庭用空気調和機、業務用空気調和機などに適用できる。
100 空気調和機
110 筐体
120 空気流入口
130 空気吹出口
140 送風機
150 熱交換器
160 アルミフィン
170 防汚被覆膜

Claims (6)

  1. 筐体内部に熱交換器と送風機とを有する空気調和機であって、前記熱交換器は少なくともフィンと冷媒を通す配管とから構成され、前記フィンの表面の一部もしくは全部に防汚被覆膜を備え、かつ結露を伴う運転中および/または運転終了後に乾燥運転を行う空気調和機。
  2. 防汚被覆膜が少なくとも粒径5〜500nmのナノ粒子を含有する請求項1記載の空気調和機。
  3. 防汚被覆膜が少なくとも熱交換器の空気流入側のフィン端面に形成された請求項1または2のいずれかに記載の空気調和機。
  4. 結露を伴う運転が冷房運転若しくは除湿運転である請求項1〜3のいずれかに記載の空気調和機。
  5. 乾燥運転が少なくともフィンの空気流入側端面に付着した塵埃が乾燥するものである請求項1〜3のいずれかに記載の空気調和機。
  6. 乾燥運転が送風運転、若しくは送風を伴う暖房運転である請求項1〜3のいずれかに記載の空気調和機。
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