JP2021116520A - 流体浸透条件における改良体または多孔質岩盤の耐久性評価方法と装置 - Google Patents

流体浸透条件における改良体または多孔質岩盤の耐久性評価方法と装置 Download PDF

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Abstract

【課題】貯留層に造成された浸透性を有する改良体、固化砂、人工砂岩、及びダムやトンネル等における高水圧、浸透流の条件にさらされる改良体、人工止水層、遮水壁、多孔質岩盤の劣化特性または耐久性の評価試験に適する方法、装置を提供する。【解決手段】耐圧の恒温コアセルに供試体1を設置し、対象地層と同等な圧力、温度、地球化学環境を構築する。実際の坑井周辺の地層流体と同等または近似した試験流体を、一定の期間にわたり供試体に強制的に浸透させる。これにより、地層水へのイオン溶出による改良体の劣化現象だけでなく、地下流体資源の生産時における物理的な劣化と、化学的な劣化も評価できる。更に、劣化の時系列予測や耐久性の評価も可能になる。また、上記システムにより、ダムやトンネル等の高水圧、浸透流を有する環境を再現でき、地下水の浸透による改良体や止水層の劣化を評価することもできる。【選択図】図2

Description

本発明は、流体浸透条件における改良体または多孔質岩盤の耐久性を評価する方法及び装置に関する。
メタンハイドレートは、次世代のエネルギー資源として世界中に注目され、各国の研究チームにより様々な開発方法が検討されている(特許文献1)(特許文献2)。そのうち、日本の研究者らは複数回のフィールド産出試験を実施し、メタンハイドレートの分解手法として減圧法が有効であることを検証できた(非特許文献1)。
しかし、過去国内外で行われたフィールド産出試験では、いずれも地層の圧密や出砂が問題とされ、メタンハイドレートの安定生産を実現するまでの最大難関と視される(非特許文献2)。これは、固体のメタンハイドレートは砂粒子が未固結または固結の弱い地層に賦存しており、粒子間の孔隙を充填することで砂粒子を支える役割も果たしている。一方、メタンハイドレートがメタンガスと水へと分解すると、砂粒子間は固着力が弱まり、流動性が生じてしまう。流動性が生じた砂は水やガスの生産により坑内に運ばれ、坑内機器にダメージを与えることになる。
この出砂現象による生産障害を回避するために、直近の第二回海洋産出試験では、従来の石油・ガス生産で実績のあるグラベルパック・スクリーン法が投入された。しかし、この手法は単純に流出した砂をフィルタリングするものであり、砂に流動性の発生を抑制できず、メタンハイドレート生産の出砂対策としては効果が極めて限定的である。その不十分さは、同産出試験により明らかにされた(非特許文献3)。
上記問題を解決するために、メタンハイドレート層の砂粒子の孔隙に、砂粒子を固着させる改良剤を注入することで、地層強度の低下や砂粒子の流動化を防ぎ、ガス生産に必要な浸透性と地層の強度を両立した安定化手法を昨年度に提案し、特許に出願した(特許文献3)。同手法は、開発対象とされる地層に含まれるメタンハイドレートの飽和度が高くなるにつれて注入効果が低下するものの、それを補う手段として、メタンハイドレートの分解を促進できるインヒビター(生成阻害剤/分解促進剤)を地層投入する、または対象地層を加熱することで、メタンハイドレートの飽和率を低下させ、薬剤注入効果及び安定化効果を向上させる手法を提案し、特許に出願した(特許文献4)。こうした工夫により、ハイドレート層に浸透率と強度を両立した改良体を作成でき、同手法の有効性を検証された(非特許文献4)。
一方、流体(水、ガス)の生産に必要な浸透性と、強減圧に耐えて出砂が発生しない強度を有する改良体を坑井周辺に造成するだけでは、メタンハイドレートの長期安定生産にはまだ不十分である。それは、改良体は実際の生産条件において劣化が生じる可能性があり、かつ、劣化が生じる場合の劣化特性がまだ解明されていないためである。例えば、セメント系改良剤を使用した場合は、1−地層の圧力、温度、地層水のイオン、pH等の条件におけるセメントの経年劣化、2−水やガスの流動による内部浸食を考慮しなければならない。そのため、操業計画を策定する際に、造成しようとする改良体が、対象フィールドの生産条件における劣化特性を事前に解明しておく必要がある。
土木工学の分野では、薬液注入による改良体が流水条件における耐久性を評価する研究が行われた。(特許文献5、非特許文献5)。しかし、これらの研究は、いずれも土木工学分野における改良体を対象に常圧条件で行われたものであり、試験流体となる水を供試体の外周を循環させる方式を採用された。これらの方式は、地層水へのイオン溶出による改良体の劣化を評価対象としているが、ダムや海底トンネルといった大深度、高水圧、浸透流を伴う条件での劣化評価には不十分である。更に、石油、天然ガス又はメタンハイドレートの貯留層に地層の安定化(出砂・崩壊防止)を目的として造成された改良体の場合は、大深度、高圧のほか、地温、強減圧、浸透流による内部浸食、複数相の流体や坑井添加剤による物理的、化学的な影響も受ける。従って、既存の評価手法や装置は、このような過酷な条件にさらされる改良体の耐久性評価に対応できない問題点がある。
特開2009―030378号公報 特開2011―012451号公報 特願PCT/JP2018/033532 特願2019―107706 特開2013―087570号公報
山本晃司「メタンハイドレート資源の開発方法」、メタンハイドレート資源開発国際シンポジウム、2010 メタンハイドレート資源開発研究コンソーシアム「第1回海洋産出試験の結果報告について」、経済産業省メタンハイドレート開発実施検討会(第8回)、2007 メタンハイドレート資源開発研究コンソーシアム「第2回海洋産出試験について」、メタンハイドレートフォーラム2017 劉雨晨ら「地盤改良剤によるハイドレート層の安定化実験」、2019年石油技術協会春季講演会、口頭講演、2019 仲山貴司ら「液注入工法で固化した改良体の耐久性評価に関する研究」、土木学会論文集C(地圏工学)、Vol.69,No.2,162−173,2013
既存の改良体劣化評価手法は、土木工学分野における改良地盤や遮水壁を対象としたものであり、これより遥かに大深度で高圧の地層に造成された浸透性を有する改良体の耐久性評価に適しない問題点がある。本発明は、石油、天然ガス、メタンハイドレート、地熱蒸気、地下水の開発、生産において、貯留層または帽岩層に造成された浸透性を有する改良体、固化砂、人工砂岩、及びダムや海底トンネル等の高圧で浸透流を有する条件にさらされる改良体、人工止水層、遮水壁、多孔質岩盤を対象に、実際の地層環境と操業条件における劣化具合と耐久性を評価する方法及び装置を提供する。
本発明は、石油、天然ガス、メタンハイドレート、地熱蒸気、地下水の開発、生産において、坑壁崩壊防止または出砂対策を目的として、貯留層または帽岩層に造成された浸透性を有する改良体、固化砂、人工砂岩、及びダムや海底トンネル等の高圧で浸透流を有する条件にさらされる改良体、人工止水層、遮水壁、多孔質岩盤を対象に、下記の工程(a)‐(f)を有した耐久性評価方法と、下記の構成(A)−(E)を有した試験装置である。
(a)対象プロジェクトの地層条件と操業条件に合わせ、本耐久性評価試験のパラメータを決定する、試験計画工程。例えば、石油、天然ガス、メタンハイドレート、地熱貯留層に造成した浸透性を有する改良体、固化砂、人工砂岩を評価対象とする場合は、坑井付近の温度、応力、差圧、流速の分布、及びそれらの時系列データ等をシミュレーションにより解明し、そのデータに基づき本試験のパラメータ(上流圧、下流圧、拘束圧、荷重、流量、温度、試験期間等)を決定する試験計画工程。
(b)評価対象となる改良体、固化砂、人工砂岩、止水層、または多孔質岩盤の供試体を温度調整が可能な耐圧コアセル内に設置し、供試体にかかる応力条件を前記試験計画工程により算定した地層条件と一致するように調整する、応力制御工程。好適には、前記応力条件として、供試体にかかる拘束圧、軸方向の荷重、孔隙流体圧力、有効応力等を考慮する。
(c)実在または想定された地層流体の条件に合わせ、石油、塩水、メタンガスまたは他の原料を用い、その地層流体条件と一致または相似した試験流体を作成する、試験流体作成工程。好適には、前記地層流体の条件として、地層流体の組成、濃度、飽和率、pH、温度、圧力、粘度等を考慮する。
(d)前記試験流体を、前記応力制御工程(b)により応力条件を制御された供試体に送り込み、更に、供試体の上流圧と下流圧の制御により試験流体を供試体の内部を強制的に浸透させる、浸透制御工程(図1)。
(e)前記浸透制御工程(d)と同時に、供試体の物性を定期的に計測し、その変化特性を求める、劣化評価工程。好適には、前記供試体の物性として、孔隙率、絶対浸透率、相対浸透率、P波速度、S波速度、卓越周波数、比抵抗、誘電率、質量、寸法及び体積の変化、湿潤密度、乾燥密度、弾性定数、圧縮強度、及び前記物性の異方性等、を計測または推定する。
(f)前記工程(b)‐(e)の後に供試体を取り出し、その劣化具合をコア観察や室内試験により評価する、最終試験工程。
好適には、上記工程(b)‐(f)のうち、応力制御工程(b)を真っ先に実施し、その後に工程(b)‐(e)を同時実施する。所定した生産期間が終了後に、工程(b)‐(e)を停止させ、工程(f)のみを実施する。ただし、長期間にわたる耐久性評価の場合は、劣化評価工程(e)を一時期中断したり、一定期間を置いて再開したりすることも可能である。また、一定の生産中止期間を設ける場合は、その生産計画に合わせて工程(c)‐(e)を中止させ、その期間中に応力制御工程(a)のみを実施しても良い。
好適には、前記供試体は、石油工学及び土木工学で一般的に利用される円柱形コアを採用するが、この規格に限らない。例えば、常用規格のφ30×60mmやφ50×100mmとは別に、供試体の直径や長さを変えても良い。例えば、対象地層や改良体の性状により、球形や立方体の供試体を用いても良い。ただし、長期間にわたる耐久性評価試験では、試験流体の使用量等のランニングコストを考慮し、評価試験の要求に満たせればなるべく小さな供試体を用いると良い。
好適には、コアセル内の温度と圧力を、実際の貯留層または対象岩盤の温度、圧力と一致するように制御する。例えば、日本の南海トラフの海底地層に賦存するメタンハイドレートを開発対象とした場合、改良体の耐久性試験に用いる温度、圧力をそれぞれ13℃前後と13MPaと設定すると良い。また、石油、天然ガス貯留層の出砂を防ぐために造成された改良体を対象とした場合、実際の貯留層条件に合わせて温度、圧力を設定すると良い。従って、本発明における実験装置の温度範囲を0℃〜150℃、圧力範囲を0MPa〜50MPaにカバーするよう設計すると良い。ただし、特定のプロジェクトやフィールドに対しては、前記温度、圧力範囲とは限らない。
好適には、供試体の上流圧と下流圧を、実際の坑井付近の圧力分布に合わせ設定する。例えば、減圧法によりメタンハイドレートからガスを生産する場合は、坑井からの距離に対する圧力曲線と供試体の長さにより、上流圧と下流圧を設定する。ただし、これはあくまでも地層条件と生産条件に沿って試験パラメータを設定するケースであるが、特定の試験目的では前記上流圧と下流圧の設定方法とは限らない。例えば、作成した改良体や人工砂岩の最大耐用差圧、耐用流量、耐用地温、坑井添加剤への耐薬品性等のポテンシャルを探るために、または試験の期間を短縮させるためには、意図的に差圧を極端に上げたり、試験流体の組成や性質に過酷な試験条件を与えたりすることも可能である。
また、本発明に係る実験装置は、下記の構成(A)−(E)を有する。
(A)評価対象となる改良体、固化砂、人工砂岩、止水層、または多孔質岩盤の供試体を収容でき、かつ、地層の圧力及び温度条件を再現可能な単独または複数のコアセルを有する流体透過ユニット。
好適には、円柱型の供試体を用いるが、試験の対象や目的により異なる形状の供試体を用いても良い。円柱型の供試体を用いる場合、供試体の外周にゴムスリーブを履かせ、ゴムスリーブの外部から水圧または空気圧により拘束圧を掛ける。ゴムスリーブを通じて拘束圧を供試体に伝わせる一方、供試体の外周を通す流体を遮断し、試験流体を供試体内部のみ通らせる。拘束圧は、実際の地層圧力条件に合わせて設定すると良いが、試験の目的等により変えても良い。
好適には、供試体の軸方向に荷重を与え、実際の地層条件の応力場を再現させると良い。軸方向に荷重を与える方法として、ロードセルを設置したモーター駆動の可動式台座を用いても良いが、水圧、油圧または空気圧駆動の可動式台座を用いても良い。後者の場合は、シリンダー内の水圧、油圧または空気圧(以下はピストン作動圧と記す)と、ピストンの有効断面積から、供試体に与えた荷重を換算できる。また、後者の場合は個別のモーターやロードセルが不要であり、配管に繋げれば全てのセルに同一の圧力を与えられる利点がある。
好適には、コアセル内に、供試体の劣化具合を直接または間接的に測定するセンサー類を設ける。例えば、比抵抗を測定する電極、P波速度及びS波速度を測定する起振子と受振センサー、等を設置できる。これにより、装置を解体せずに、地層同等の圧力条件を維持したまま、供試体の物性を非破壊で測定または推定可能になる。
供試体は劣化により、評価試験中に変形が生じる可能性がある。例えば、供試体の強度低下により軸方向に縮んだり、側面が膨らんだりすることを考えられる。その変形に対応するよう、伸縮可能であらゆるストローク量において安定した荷重を与える可動式台座を設ける。また、供試体が横方向に撓むことを想定し、ゴムスリーブの外周に、流体透過可能で供試体を支える支保材を設けると良い。例えば、ストレーナー管、ウェッジワイヤースクリーンなどを用いると良い。支保材を設ける場合は、支保材とゴムスリーブの間にある程度の余裕を設けると良い。
好適には、各コアセルの配管部に仕切弁またはニードル弁を設け、これらを閉じることで管路から一時的に切り離せるようにすると良い。これにより、長期間にわたる評価試験を行いながらも、装置の維持管理を行うことを可能になる。
(B)水圧、油圧、圧縮空気または機械により、供試体の外周及び軸方向に実際の地層条件に相当する応力を作用させる外圧供給ユニット。
好適には、拘束圧とピストン作動圧の発生源として、水圧ポンプ、油圧ポンプ、またはエアコンプレッサーを使用する。ポンプまたはコンプレッサーの最大発生圧力を、想定した拘束圧とピストン作動圧を上回るよう選定する。好適には、圧力媒質として圧縮空気を用いる。これは、配管やシリンダー内のエア抜きが不要になり、かつ、配管から切り離しても内部気圧を保持でき、一時的な場所移動や機械のメンテナンス点検に対応しやすい為である。なお、装置の設置場所や試験条件により、水圧または油圧を用いても良い。水圧または油圧を用いる場合は漏洩を検知し易く、かつ、漏洩が起こると圧力が速やかに低下するため、大きな破裂事故が起こりにくい利点がある。
好適には、試験開始時の昇圧段階において、供試体の破損の防ぐために、拘束圧、ピストン作動圧、上流側、下流側の一部制御管路に連通弁を設け、初期応力を供試体に均等的に与えると良い。
(C)複数の流体や組成物(原油、天然ガス、水、メタン、エタン、プロパン、他の炭化水素類、炭酸ガス、粘度調整剤、pH調整剤、海塩、岩塩、食塩、ほかの無機塩類、掘削用泥水またはその配合剤、未反応の注入剤成分、または他の原料)を用いて、各成分の濃度、pH、粘度、及び流体圧力等のパラメータを実際の地層流体と一致または相似するように昇圧、混合、分散、調整し、試験流体を作成する流体供給ユニット。
好適には、前記流体供給ユニットには、流体タンク、配管類、バルブ類、流体昇圧装置、流体混合装置、粘度計、温度センサー、等を備える。試験流体を作成する原料となる水、油、ガス、塩類、添加剤等の溶液等をそれぞれのタンクに貯蔵し、配管を通じて昇圧装置及び混合装置に送り込む。昇圧装置では、各成分の流体の圧力を実際の地層流体圧力と同等まで昇圧させ、混合装置に送り込む。混合装置では、各成分の流体を均一に混合し、各組成の濃度、流体の粘度、pH等のパラメータを実際の地層流体と一致または近似するよう調整し、試験流体を作成する。ただし、試験の目的により、前記の作成方法とは限らない。例えば、流体侵食による物理的な劣化を評価する場合は、水のみを試験流体に用いても良い。
好適には、試験流体を作成する原料となる各成分の流体を、所定の圧力まで昇圧後に混合を行うと良い。これは、ガス相の流体は温度・圧力により液化したり、体積が大きく変化したりするため、作成した試験流体の性状を安定に保つ必要があるためである。ただし、所定した組成、濃度、pH、粘度、圧力、温度の試験流体を作成できれば、前記の手順とは限らない。また、混合の方式としては、キャブレター方式のほかに、電子制御噴射法、機械攪拌法、界面活性剤による乳化法のいずれまたは複数を採用しても良い。更に、混合装置で作成した試験流体を対象に、所定した圧力、温度条件における粘度を測定し、供試体の浸透率変化の推定(後述)に用いると良い。
(D)供試体にかかる温度、圧力条件、供試体を透過する試験流体を制御する、また、供試体の劣化具合を推定するためのパラメータを測定、解析する演算制御ユニット。
好適には、演算制御ユニットは以下の役割と機能(a)‐(c)を有する。
(a)供試体の上流圧、下流圧を調整し、計画または実際の生産時の減圧度合(差圧)を再現し、試験流体を供試体の内部を強制的に透過させるよう、各バルブ類を制御、調整する機能。
(b)上流圧、下流圧、差圧、供試体の変位量、試験流体の粘度、試験流体のうち各相流体の流量、試験流体の総流量をリアルタイムまたは定期的に計測し、供試体の絶対浸透率と相対浸透率を求める機能。
(c)コアセル内に設置した起振子を、所定する方向、周波数、強度を有する波動を発生させるよう制御し、その波動を受振センサーにより記録することで、供試体のP波速度、S波速度、弾性定数、卓越周波数、等を測定する機能。また、この測定を定期的に行い、供試体のP波速度、S波速度、弾性定数、卓越周波数、等の経時変化または流体透過量に対する変化を求める機能。
(E)供試体を透過した試験流体を回収、分離し、適切に処理する廃液処理ユニット。好適には、処理済みの混合流体の成分、pH、粘度等を測定し、一定の条件に満たせば、前記の流体供給ユニットに還元し再利用すると良い。
本発明は、実際の地層流体を模擬した試験流体を供試体の内部を一定期間にわたり強制的に浸透させることにより、長期生産時における坑井近傍での流動侵食と化学的な劣化を再現でき、石油、天然ガス、メタンハイドレート、地熱蒸気、地下水の開発、生産において造成した浸透性を有する改良体(固化砂、人工砂岩)の劣化特性や耐久性を評価可能にした。また、大深度、高水圧条件での浸透劣化を再現できることから、ダムや海底トンネル等を建設するために造成された改良体や止水層の耐久性評価と劣化予測も可能になる。
本発明の浸透劣化試験のイメージ図である。 本発明の第1の実施形態に係る耐圧コアセルの説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る装置のシステム図である。 本発明の第1の実施形態に係る供試体の装填方法の説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る試験方法の流れ図である。 坑井近傍の圧力分布のイメージ図である。
<第1の実施形態>
図2は、本発明の第1の実施形態に係る耐圧コアセルの説明図である。
本実施形態では、円柱形の供試体を対象に、円筒状の耐圧コアセルを用いて試験する。コアセルは、円筒状のシリンダー11を主要部材とし、両端にロッドカバー12a、シールキャップ12bを取り付けることで密閉した圧力室を作る。シリンダー11の内部に、ピストン9とピストンロッド10の組立品1式を設け、シリンダー11内のスペースを前後2つの圧力室へと分割する。ピストン9の先端に円盤台座4aを取り付け、ピストン9と共に上下に移動が可能である。一方、反対側のシールキャップ12bに同規格の円盤台座4bを取り付ける。可動式の円盤台座4aと固定式の円盤台座4bの間に供試体1をセットする。供試体から脱落する砂粒子が配管に流入しないように、円盤台座4a、4bと供試体の間に濾紙2a、2b、及び焼結板3a、3bを挟む。供試体1、濾紙2a、2b、焼結板3a、3b、及び円盤台座4a、4bの外周にゴムスリーブ5を履かせる。ゴムスリーブ5の両端を、輪ゴム6a、6bによって固定される。これにより、拘束圧を供試体1に伝わせると同時に、供試体1の外周を通す流体を遮断し、試験流体を供試体1の内部のみ通らせる。長期間にわたる浸透試験の場合は、濾紙2a、2bに耐久性を有する濾過布を採用しても良い。円盤台座4a、4bには、それぞれ受振センサーと起振子を設けており、供試体の弾性波速度や卓越周波数の計測に供す。受振センサー付きの円盤台座4aと起振子付きの円盤台座4bの間は受信センサーケーブル7を介して繋ぐ。受信センサーケーブル7を伝わる波動による影響を防ぐ為に、ケーブル7の長さに余裕を持たせるよう設計する。劣化による供試体の変形や撓みに備え、ゴムスリーブの外周に供試体支保材8を設けても良い。供試体支保材は、供試体の形状を支える一方、流体の透過が可能な、即ち拘束圧をゴムスリーブまで支障なく伝わせるものから選ぶ。例えば、ストレーナー管、ジョンソンスクリーン等から選ばれる。ただ、供試体支保材8自体は、供試体の耐久性評価に必須な部品ではないため、必要に応じて取り外しても良い。前記供試体1、部材2〜9、及びシールキャップ12bの一式をシリンダー11内に収め、その外にロックキャップ13を掛ける。ロックキャップ13とシリンダー11の間に、ネジ、回転閉鎖、ストッパー、または他のロック機構により固定され、シリンダー11内に圧力を掛けても耐えられる強度を有する。ロックキャップ13の中心部分は、シールキャップ12bの配管部との間に隙間を設け、そこから起振子と受振センサーのケーブル15を外部に引き出す。また、ロックキャップ13とシールキャップ12bの間に、Oリングまたは他のシール方式により適宜密閉する。
シリンダー11に、拘束圧配管接続部14aと仕切弁19aを設け、配管を通じて別設の圧力供給源(後述)と繋げる。圧力供給源からの圧縮気体または高圧液体101を、接続部14aを通してシリンダー11内に充満させる。この圧力は、ゴムスリーブ5を介して供試体1の外周に作用する。これにより、供試体に拘束圧を掛けることが可能になる。圧力媒質としては、圧縮空気、圧縮ガス、水、作動油、等の流体から選ばれる。圧縮空気やガスといった気体媒質を用いる場合は、媒質自体に圧力を保持できることから、仕切弁19aを閉めた状態でコアセルを配管から一時切り離すことが可能である。
ロッドカバー12aに、ピストン作動圧配管接続部14bと仕切弁19bを設け、配管を通じて別設の圧力供給源(後述)と繋げる。圧力供給源からの圧縮気体または高圧液体102を、シリンダー11の内、ピストン9とロッドカバー12aの間のスペースを充満させる。このピストン9の裏側に作用する圧力102は、ピストン9の表側に作用する拘束圧101と相殺するが、そのバランスを変えることで、ピストンを移動させたり、または供試体に掛ける荷重を調整したりすることができる。即ち、圧力102はピストンの作動圧として考えられる。なお、供試体にかかる荷重を推定するには、拘束圧101、ピストン作動圧102とは別に、ピストン9の直径、ピストンロッド10の直径、円盤台座4aの直径、即ち、ピストンの表側と裏側の有効面積が必要である。
供試体1は、圧密を受け変形したり、劣化により一部の砂が脱落し破壊したりすることが想定される。その変形や破壊に伴い、ピストン9及びピストンロッド10は、軸方向に動くことが想定される。その変位量を、変位計16により測定する。好適には、変位計16に電気信号を出力できるものを用いると良いが、機械式ノギスを用いても良い。経過時間に伴う供試体の変位量から、供試体の劣化具合を推定することが可能である。
ピストンロッド10の先端にニードル弁17aを取り付け、その先に流体供給ユニット(後述)まで配管類を通じて接続させる。流体供給ユニットにより作成した試験流体103を、ニードル弁17aからコアセル内に導入させる。この試験流体103の圧力は、ニードル弁17a、ピストンロッド10、ピストン9、上流側円盤台座4の中空部分、上流側の焼結板3a、濾紙2aを通し、多孔質供試体1の内部に作用する。ニードル弁17a、17bを閉めた状態では、この流体圧力は供試体の孔隙内に均等に分布する。一方、シールキャップ12bの先端にあるニードル弁17bを開放し、供試体1の下流圧を下げれば、差圧により試験流体が供試体の孔隙を浸透し、下流側へ流動する。供試体1を透過した試験流体104は、下流側の濾紙2b、焼結板3b、円盤台座4b、シールキャップ12bを経由し、ニードル弁17bから排出する。更に、ニードル弁17a、17bを制御することで、供試体1の上流圧と下流圧を調整でき、実際の地層条件と生産条件を模擬した安定な浸透流を供試体の内部に再現できる。この浸透流により、供試体1は内部侵食、改良剤のセメント成分の溶出、試験流体との化学作用、等の影響を受け劣化が生じる。これにより、石油、天然ガス、メタンハイドレート、または熱水生産時における貯留層の浸透流条件を供試体1に再現できる。
円盤台座4a、4bに、それぞれ3成分受振センサーと3成分起振子を設ける。起振子により、供試体1の軸方向に高周波の振動(超音波)を発生させ、供試体1を介して受振センサーまで伝播させる。その伝播時間と供試体1の長さから、供試体1のP波速度を推定可能である。同様に、供試体1の軸方向と垂直した2成分からS波を発生、記録することで、供試体1のS波速度も推定可能である。供試体1のP波速度、S波速度からは一部の弾性定数を推定し、それを試験前の初期状態と比べることで、供試体1の劣化具合を評価することができる。
なお、耐圧コアセル(シリンダー11)の材質に金属を用いる場合は、その材質におけるP波速度、S波速度は供試体1での伝播速度を遥かに上回ることがある。このケースでは、受振センサーによる波形記録からは供試体1経由のP波初動またはS波反転を判読することが難しいと考えられる。この問題を回避するためには、供試体1をセットしない状態での波形記録を基準波形として事前に取得しておき、供試体1経由の実測波形から基準波形を引き算する演算を行うと良い。また、基準波形と実測波形をそれぞれ複数回取得し、スタッキングを行う(波形を積み重ねる)ことで、S/N比を向上させ、供試体1経由のP波初動とS波反転を明確に判読できるようにする。
更に、起振子の振源周波数を変えながら、受振センサーの波形記録からは卓越周波数を探ることも可能である。この際も同様に、測定した複数の卓越周波数からは、供試体1をセットしない状態で取得した装置自体の固有周波数を除外する必要がある。測定した卓越周波数や供試体1の寸法を基に、供試体1のP波速度とS波速度を逆解析で推定できる。この逆解析による推定結果を前記波形初動及び反転から推定したP波速度、S波速度と照合することで、より精度が高い結果を得ることができる。
図3は、本発明の第1の実施形態に係る装置システム図である。
本実施形態の装置システムは、流体透過ユニットA、外圧供給ユニットB、流体供給ユニットC、演算制御ユニットD、流体処分ユニットEから構成する。
流体透過ユニットAは、複数の耐圧コアセル、バルブ類、配管類、流量計及びそれらを固定する治具から構成する。コアセルは、試験中の数ヶ月ないし年単位で連続稼動するため、効率的に試験を行うためには複数のコアセルが必要とされる。好適には、各コアセルを並列に設置し、それぞれのコアセルに独自のニードル弁17a、17b、流量計22を設ける。これにより、コアセルごとに異なる試験パラメータ(上流圧、下流圧、流量)を設定できる。また、コアセルと繋ぐ各配管に仕切弁21a、21b、21c、21dを設置することで、拘束圧101とピストン作動圧102を果たす圧縮空気、及び上流側試験流体103と下流側試験流体104を一時的に止める機能を設ける良い。これにより、拘束圧と荷重を維持したままコアセルを取り外せ、場所を移動させたり、装置をメンテナンスしたりすることができる。更に、対象地層の温度に合わせ、コアセルを異なる恒温槽に設置することも可能である。
外圧供給ユニットBは、コンプレッサー31、拘束圧に係る調圧弁32aと圧力計33a、ピストン作動圧に係る調圧弁32bと圧力計33b、及び各配管類から構成する。コンプレッサー31は、圧縮空気を作成し、配管類を通じて流体透過ユニットAの各コアセルに送り込み、拘束圧101とピストン作動圧102を提供する。この供給圧力を、圧力計33a、33bより監視し、調圧弁32a、32aにより制御できる。好適には、コンプレッサーの最大対応圧力を、評価対象となる貯留層の地層圧力より上回る性能を有すると良いが、試験の目的や条件に応じて適宜選定する。また、圧力を伝播させる媒質として、圧縮空気以外に、圧縮ガス、水、作動油、等からも選べる。気体媒質を利用する場合は、1‐配管内やコアセル内のエア抜きが不要である、2‐遮断弁を閉めた状態では、拘束圧とピストン作動圧を維持したままコアセルを配管から切り離せる、という利点がある。一方、液体媒質を利用する場合は、1‐漏洩を検知しやすい、2‐漏洩が発生する際に圧力が速やかに低下するため、大きな破裂事故が起こりにくい、3‐拘束圧101を果たす媒質液体の流入、流出量から、供試体1の体積変化を把握できる、という利点がある。
流体供給ユニットCは、ガスボンベ41、水タンク42、流体昇圧混合装置43及び配管類等から構成する。ガスボンベ41から供給するガスと水タンク42から供給する塩水を用い、流昇圧混合装置43により、生産時における坑井周辺の地層流体と成分、性状、圧力等が一致または相似した試験流体を作成する。例えば、南海トラフのメタンハイドレート層に造成した多孔質改良体を評価対象とする場合は、1‐ガスボンベ41より供給されたメタンガス、2‐水タンク42より供給された、地層水の塩分濃度に合わせて調製した35000ppm塩水、を用い、流体昇圧混合装置43により13MPaの水‐メタンガス混合流体を作成する。各成分の配合比については、貯留層シミュレーションによる各生産段階のガス/水比、または坑井テストなど実際の現場データに基づき決定する。また、供給する流体の種類については、評価対象となる貯留層により変えることが可能である。例えば、油層に造成した改良体を評価対象とする場合は原油と塩水を用いて試験流体を配合する。また、地熱貯留層や、ダム、トンネル等の土木工事で造成した改良体または止水層を評価対象とする場合は、鉱物イオンを含む水のみを試験流体とすることも可能である。この場合は、前記ガスボンベ41と水タンク42を、流体種類に合わせ適宜変更しても良い。好適には、流体昇圧混合装置43の下流側に粘性計を設け、作成した試験流体の粘性を把握しておくと良い。
演算制御ユニットDは、コアセルごとに設ける拘束圧減圧弁23とピストン作動圧減圧弁24、起振・受信制御並びに演算装置61、電源及び補機類等、から構成する。減圧弁23により、外圧供給ユニットBからの圧縮空気または他の圧力流体を減圧し、拘束圧101としてコアセル内に送り込む。個別の減圧弁23を調整することで、コアセルごとに異なる拘束圧101を設定、維持できる。また、減圧弁24により、外圧供給ユニットBからの圧縮空気または他の圧力流体を減圧し、ピストン作動圧102としてコアセル内に送り込む。個別の減圧弁24を制御することで、供試体ごとに異なる荷重を与えることができる。一方、起振・受信制御並びに演算装置61により、各コアセルに設置する起振子や受振センサーを駆動し、定期的または不定期に供試体のP波速度、S波速度、卓越周波数を測定する。他に、各コアセルの上流圧、下流圧、温度、流量、出砂量、変位量、及び試験流体の組成、粘度等のデータを本ユニットに集約、解析することで、供試体の劣化具合をリアルタイムに推定、監視、予測、または外部へ出力することが可能である。
流体処分ユニットEは、各コアセルから排出した試験流体を、ガス、水、油、固形成分(劣化による出砂等)に分離する装置51、並びにこれらを分析、計量、処分する各装置から構成する。コアセルごとに異なる試験条件を設定する場合は、それぞれの供試体の劣化具合にばらつきが生じるため、コアセルごとに簡易な分離装置、分析装置を設けると良い。また、分離後の水、油、ガス等については、一定の条件に満たせば、流体供給ユニットCに還流し再利用することができる。好適には、前記一定の条件としては、各成分の濃度(純度)、粘度、密度、比抵抗、誘電率、pH等から、1つまたは複数を考慮する。
図4は、本発明の第1の実施形態に係る供試体の装填方法の説明図である。以下に、本実施形態における供試体の装填方法について説明する。
1‐ピストンロッド10の先端を押し、ピストン9に取り付けられた上流側円盤台座4aを下流側(図示の右側)に移動させる。
2‐供試体1の外周に、両端に余長(余裕)を持たせるようにゴムスリーブ5を被せ、上流側(図示の左側)の余長を反転し供試体1に仮止めする。
3‐供試体上流側(図示の左側)を、円盤台座4a‐焼結板3a‐濾紙2a‐供試体1の順に、上流側の可動式円盤台座4aにセットする。
4‐ゴムスリーブ5の余長部分を戻し、上流側円盤台座4aまで被せる。更に、円盤台座4aを被るゴムスリーブ5の余長部分を輪ゴム6aにより固定する。
5‐試験の対象や条件により、適宜、供試体支保材8をゴムスリーブ5の外部を被せる。
6‐下流側のゴムスリーブ5余長部分を反転させ、供試体1‐濾紙2b‐焼結板3b‐円盤台座4b‐の順に、シールキャップ12bと一体化した起振子付き円盤台座4bを供試体の下流側(図示の右側)にセットする。
7‐ゴムスリーブ5の余長部分を戻し、下流側円盤台座4bまで被せる。更に、円盤台座4bを被るゴムスリーブ5の余長部分を輪ゴム6bにより固定する。
8‐シールキャップ12bを上流側(図示の左側)へ押し、ピストン9、円盤台座4a‐焼結板3a‐濾紙2a‐供試体1‐濾紙2b‐焼結板3b‐円盤台座4b‐シールキャップ12b及びゴムスリーブ5、受信センサーケーブル7、供試体支保材8、の一式をシリンダー11内に収める。
9‐シールキャップ12bの外にロックキャップ13を閉める。ロックキャップ13とシリンダー11との間は、ネジ、回転閉鎖、ストッパー、または他のロック機構により固定される。また、ロックキャップ13とシールキャップ12bの間に、Oリングまたは他のシール方式により適宜密閉する。
10‐ピストン作動圧102を少し与え、円盤台座4a‐焼結板3a‐濾紙2a‐供試体1‐濾紙2b‐焼結板3b‐円盤台座4bの各部品の間にあった隙間を無くす。好適には、隙間の有無を判断する基準としては、変位計(または機械式ノギス等)16による供試体の長さと、セットする前の実測値との比較、等が挙げられる。
図5は、本発明の第1の実施形態に係る試験方法の流れ図である。以下に、本実施形態に係る試験の流れについて説明する。
1‐貯留層シミュレーション、ジオメカ(地質力学)シミュレーション、経済性評価等により、試験パラメータを決定する。例えば、南海トラフの海底地層に賦存するメタンハイドレート層に造成された、浸透性を有する改良体(人工砂岩)を評価対象とする場合は、地層条件(水深、上部地層厚、温度、流体成分、メタンハイドレートの飽和率、孔隙率、浸透率等)と生産条件(強減圧による坑井周辺の圧力分布、流速分布、温度変化、流体成分と性質変化、スキン生成、生産期間等)に基づき、試験のパラメータ(上流圧、下流圧、差圧、拘束圧、荷重、温度、試験流体の組成と性質、試験期間等)を決定する。なお、生産段階により地層条件と生産条件が変わるため、試験パラメータも変化させる必要がある。例えば、生産開始後に、坑井周辺の圧力勾配とその空間的分布が大きく変わるため、供試体の上流圧と下流圧も常に変化させる必要がある(図6)。この場合は、前記シミュレーションにより上流圧と下流圧の時系列データを作成し、それを試験装置に入力しておくと良い。同様に、試験流体の組成と性質についても、時系列データを用意しておくと良い。
2‐前記供試体装填手順に沿い、供試体を耐圧コアセルにセットする。好適には、同一の評価対象につき複数本の供試体を用いて試験を行い、試験の誤差を最小限に抑えると良い。また、坑井中心からの距離により、生産期間中に起こり得る劣化の具合にもばらつき生じるため、異なる位置、即ち異なる応力条件での同時試験も実施すると良い(図6)。これは、仮に坑井から極近傍(数センチ)の改良体(人工砂岩)が劣化、出砂しても、その外周(坑井から数十センチ)の部分に十分な耐久性を有することが判明されれば、その生産計画には大きな問題がなく、かつ、坑径の拡大の予測にも参考となるためである。
3‐前記シミュレーションの結果から、試験期間中に所要の試験流体の量を計算し、その原料を調達する。塩水を使用する場合は、事前に地層の塩分濃度に合わせ配合しておき、水タンク42に貯蔵する。
4‐試験流体により供試体を飽和させる。なお、飽和効果を高めるために、真空ポンプにより一旦供試体内部の空気を抽出し、水または油に置換しておくと良い。
5‐圧力環境を作成する。外圧供給ユニットBにより、十分な圧力を有する圧縮空気または他の圧力流体を作成する。それを減圧弁23、24を通して、供試体に拘束圧と荷重をゆっくりと与える。同時に、上流側のニードル弁17aを開け、供試体内部の流体圧力を徐々に上げる。このように、外圧と内圧をバランスよく上昇させ、最終的に所定する圧力環境(生産開始前の地層状態)まで達させる。
6‐流体供給ユニットCを本稼動させ、試験流体を供試体内部を透過させる。この操作では、前記シミュレーションで得られた圧力分布(図6)に合わせ、上流側ニードル弁17aと下流側ニードル弁17bを適宜制御させる。これにより、供試体の上流側と下流側に差圧が生じ、試験流体を実際の生産条件と同様に供試体内部を強制的に浸透させる。
7‐供試体の物性を非破壊的に測定する。各供試体の両端にかかる差圧、流量及び流体の粘度から、供試体の浸透率変化を推定できる。一方、コアセル内に設置した起振子と受振センサーにより、供試体のP波速度、S波速度、弾性定数、卓越周波数を測定、推定する。更に、比抵抗電極や誘電率センサーを設置した場合は、これらのデータを定期的に取得することもできる。前記浸透率、P波速度、S波速度、弾性定数、卓越周波数、比抵抗電極、誘電率の時系列データを作成し、供試体の劣化具合を監視、予測する。供試体の浸透率が劇的に増大した場合、または強度を表す指標が著しく低下した場合は、供試体の破壊を判定し、試験流体の透過を中止させることも可能である。
8‐試験流体の透過を停止させ、圧力状態を解除し、コアセルを解体する。この操作は、手順5と同様に、外圧と内圧をバランスよく下げる必要がある。特に、試験流体にガスを含む場合は、拘束圧を一気に低下させると、供試体内部のガスが急速に膨張し供試体を破壊してしまう可能性があるため、慎重な操作を求められる。
9‐供試体を取り出し、室内コア試験により物性を測定する。例えば、浸透率、寸法変形量、一軸圧縮強度、三軸圧縮強度、比抵抗、誘電率、孔隙率、飽和率、密度等。これらの指標を試験前と比較し、供試体の劣化具合と耐久性を最終評価する。
上記の実施形態は、あくまでも、現在のところの最良の形態の一つに過ぎない。本発明の構造、材質、各部材の規格と連結方式、システム、制御及び演算方法、アルゴリズム、プログラム、コアセルの配列方式、供試体の規格、試験流体、浸透方向、試験パラメータ(圧力、温度、流量、期間、連続性)、などは、本発明の要旨を変更しない範囲で、様々に変更可能である。
1 :供試体
2a :濾紙(上流側)
2b :濾紙(下流側)
3a :焼結板(上流側)
3b :焼結板(下流側)
4a :受振センサー付き円盤台座(上流側)
4b :起振子付き円盤台座(下流側)
5 :ゴムスリーブ
6a :輪ゴム(上流側)
6b :輪ゴム(下流側)
7 :受信センサーケーブル
8 :供試体支保材
9 :ピストン
10 :ピストンロッド
11 :シリンダー
12a:ロッドカバー
12b:シールキャップ
13 :ロックキャップ
14a:拘束圧配管接続部
14b:ピストン作動圧配管接続部
15 :ケーブル
16 :変位計
17a:ニードル弁(上流側)
17b:ニードル弁(下流側)
18 :圧力計
19a:仕切弁(拘束圧)
19b:仕切弁(ピストン作動圧)
21a:仕切弁(上流圧)
21b:仕切弁(下流圧)
21c:仕切弁(拘束圧)
21d:仕切弁(ピストン作動圧)
22 :流量計
23 :減圧弁(拘束圧)
24 :減圧弁(ピストン作動圧)
31 :コンプレッサー
32a:調圧弁(拘束圧)
32b:調圧弁(ピストン作動圧)
33a:圧力計(拘束圧)
33b:圧力計(ピストン作動圧)
41 :ガスボンベ
42 :水タンク
43 :流体昇圧混合装置
51 :廃液分離装置
61 :起振・受信制御並びに演算装置
101:圧力流体(拘束圧)
102:圧力流体(ピストン作動圧)
103:試験流体(上流側)
104:試験流体(下流側)
A :流体透過ユニット
B :外圧供給ユニット
C :流体供給ユニット
D :演算制御ユニット
E :流体処分ユニット


Claims (31)

  1. 石油、天然ガス、メタンハイドレート、その他非在来型炭化水素、地熱蒸気、地下水、の開発生産において、貯留層または帽岩層に造成された浸透性を有する改良体、固化砂、人工砂岩、または土木工事における地盤改良体、人工止水層、遮水壁、多孔質岩盤を対象とし、試験流体を供試体内部を強制的に透過させる、劣化特性または耐久性の試験、評価方法。
  2. 石油、天然ガス、メタンハイドレート、その他非在来型炭化水素、地熱蒸気、地下水、の開発生産において、貯留層または帽岩層に造成された浸透性を有する改良体、固化砂、人工砂岩、または土木工事における地盤改良体、人工止水層、遮水壁、多孔質岩盤を対象とし、試験流体を供試体内部を強制的に透過させる、劣化特性または耐久性の試験、評価装置。
  3. 対象プロジェクトの地層条件、生産条件または施工条件に合わせ、評価試験のパラメータを決定する試験計画工程を有する、前記請求項1記載の劣化特性または耐久性の試験、評価方法。
  4. 前記請求項3記載の現場条件、生産条件または施工条件として、坑井付近の有効応力分布、流体圧力分布、流速分布、温度分布、孔隙率、メタンハイドレートの飽和率、浸透率、流体組成、流体飽和率、塩分濃度、流体粘度、pH、減圧度合(坑底圧力)、スキン、生産期間、生産休止期間、生産サイクル、計画供用期間、のいずれ又は複数を考慮する試験計画工程を有する、請求項1記載の劣化特性または耐久性の試験、評価方法。
  5. 前記請求項3記載の評価試験のパラメータとして、供試体に掛ける拘束圧、軸方向荷重、上流圧、下流圧、差圧、供試体を透過させる試験流体の組成、流量、濃度、粘度、温度、pH、試験期間、試験サイクル、のいずれ又は複数を決定する試験計画工程を有する、請求項1記載の劣化特性または耐久性の試験、評価方法。
  6. 前記請求項5記載の評価試験のパラメータのうち、少なくとも拘束圧を供試体に作用させる応力制御工程を有する、請求項1記載の劣化特性または耐久性の試験、評価方法。
  7. 前記請求項5記載の評価試験のパラメータのうち、少なくとも試験流体の組成に基づき試験流体を作成する、試験流体作成工程を有する、請求項1記載の劣化特性または耐久性の試験、評価方法。
  8. 原油、天然ガス、水、メタン、エタン、プロパン、他の炭化水素類、炭酸ガス、粘度調整剤、pH調整剤、海塩、岩塩、食塩、他の無機塩類、掘削用泥水、坑井添加剤、未反応の注入剤成分のうち、いずれまたは複数を用いて試験流体を作成する試験流体作成工程を有する、請求項1記載の劣化特性または耐久性の試験、評価方法。
  9. 前記請求項7または請求項8記載の試験流体を差圧により供試体の内部を強制的に浸透させる浸透制御工程を有する、請求項1記載の劣化特性または耐久性の試験、評価方法。
  10. 供試体の孔隙率、絶対浸透率、相対浸透率、P波速度、S波速度、弾性定数、卓越周波数、比抵抗、誘電率、質量、寸法、体積、密度、推定圧縮強度、のいずれまたは複数を定期的または不定期的に計測する劣化評価工程を有する、請求項1記載の劣化特性または耐久性の試験、評価方法。
  11. 前記請求項9記載の浸透制御工程と同時に、試験流体の上流圧、下流圧、流量、粘度、及び供試体の寸法に基づき、供試体の浸透率とその変化を推定する劣化評価工程を有する、請求項1記載の劣化特性または耐久性の試験、評価方法。
  12. 機械振動または超音波を供試体を伝播させ、その波動記録から、供試体のP波速度、S波速度、卓越周波数のいずれ又は複数を測定する劣化評価工程を有する、請求項1記載の劣化特性または耐久性の試験、評価方法。
  13. 前記請求項12記載の波動記録から、供試体をセットしない状態での基準波形を用いて演算を行い、装置自体を伝わる波動による影響を取り除く劣化評価工程を有する、請求項1記載の劣化特性または耐久性の試験、評価方法。
  14. 前記請求項12記載の供試体のP波速度とS波速度から、供試体の弾性定数を推定する劣化評価工程を有する、請求項1記載の劣化特性または耐久性の試験、評価方法。
  15. 前記請求項12記載の供試体の卓越周波数と供試体の寸法から、供試体のP波速度とS波速度を逆解析で推定し、それを請求項12記載の実測のP波速度とS波速度と照合する劣化評価工程を有する、請求項1記載の劣化特性または耐久性の試験、評価方法。
  16. 前記請求項9記載の浸透制御工程を経た供試体を取り出し、その劣化具合をコア観察または室内試験により評価する最終試験工程を有する、請求項1記載の劣化特性または耐久性の試験、評価方法。
  17. シリンダー内のスペースをピストンにより前後2つへと分割し、そのうち1つに供試体をセットするコアセルを有する、請求項2記載の劣化特性または耐久性の試験、評価装置。
  18. 前記請求項17記載のピストン前後の圧力を変えることで、供試体に荷重を与えることができるコアセルを有する、請求項2記載の劣化特性または耐久性の試験、評価装置。
  19. ニードル弁、仕切弁又は他のバルブ類により配管から切り離せ、シリンダー内の圧縮気体により拘束圧と荷重を維持できるコアセルを有する、請求項2記載の劣化特性または耐久性の試験、評価装置。
  20. 機械振動または超音波を発生させる起振子と受振センサーを備えており、前記請求項9記載の浸透制御工程と同時に、供試体を伝播させる波動を記録できるコアセルを有する、請求項2記載の劣化特性または耐久性の試験、評価装置。
  21. ピストンロッドを主尺とし、ロッドカバーに副尺を設け、機械式またはデジタルノギスとして供試体の長さを測定できるコアセルを有する、請求項2記載の劣化特性または耐久性の試験、評価装置。
  22. 複数のコアセルを並列に設置し、コアセルごとに異なる試験パラメータを与えることができる、請求項2記載の劣化特性または耐久性の試験、評価装置。
  23. 圧縮空気、圧縮ガス、水、作動油、またはその他の圧力媒質により、拘束圧またはピストン作動圧をコアセルに供給できる外圧供給ユニットを有する、請求項2記載の劣化特性または耐久性の試験、評価装置。
  24. 原油、天然ガス、水、メタン、エタン、プロパン、他の炭化水素類、炭酸ガス、粘度調整剤、pH調整剤、海塩、岩塩、食塩、他の無機塩類、掘削用泥水、坑井添加剤、未反応の注入剤成分のうち、いずれまたは複数を用いて試験流体を作成できる流体供給ユニットを有する、請求項2記載の劣化特性または耐久性の試験、評価装置。
  25. ニードル弁、減圧弁、またはその他のバルブ類を制御し、供試体にかかる拘束圧、荷重、上流圧、下流圧、流量、のいずれまたは複数を調整できる演算制御ユニットを有する、請求項2記載の劣化特性または耐久性の試験、評価装置。
  26. 入力した時系列データに基づき、時間ごとに異なる拘束圧、荷重、上流圧、下流圧、試験流体組成、粘度、流量、温度、を与えことができる演算制御ユニットを有する、請求項2記載の劣化特性または耐久性の試験、評価装置。
  27. 各コアセルに設置する起振子と受振センサーを駆動し、定期的または不定期的に供試体のP波速度、S波速度、卓越周波数、のいずれまたは複数を測定できる演算制御ユニットを有する、請求項2記載の劣化特性または耐久性の試験、評価装置。
  28. 各コアセルの上流圧、下流圧、流量、試験流体の粘度、供試体の寸法に基づき、供試体の浸透率とその変化を推定できる演算制御ユニットを有する、請求項2記載の劣化特性または耐久性の試験、評価装置。
  29. 各供試体の寸法と実測の卓越周波数から供試体のP波速度とS波速度を逆解析で推定し、それを請求項12記載の供試体のP波速度とS波速度と照合できる演算制御ユニットを有する、請求項2記載の劣化特性または耐久性の試験、評価装置。
  30. 各コアセルから排出した試験流体を、ガス、水、油、固形成分に分離できる流体処分ユニットを有する、請求項2記載の劣化特性または耐久性の試験、評価装置。
  31. 分離後の水、油、ガス等に対し、各成分の濃度、純度、粘度、密度、比抵抗、誘電率、pH、のいずれまたは複数を測定し、基準に満たせば流体供給ユニットに原料として還流させることができる流体処分ユニットを有する、請求項2記載の劣化特性または耐久性の試験、評価装置。




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