JP2021108947A - 遊技機の演出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】多様な演出を行うことが可能な遊技機の演出装置を提供する。【解決手段】第2左側支持部731が第1左側支持部721を初期位置から左下方へ移動させ、第2右側支持部831が第1右側支持部821を初期位置から右下方へ移動させることで、左側演出部材710と右側演出部材810とを初期位置から左右に離して下方へ移動させることが可能である。また、第2左側支持部731が第1左側支持部721を初期位置から左下方へ移動させる際に左側相対移動部725が左側演出部材710を第1左側支持部721の右下側へ相対移動させ、第2右側支持部831が第1右側支持部821を初期位置から右下方へ移動させる際に右側相対移動部825が右側演出部材810を第1右側支持部821の左下側へ相対移動させることで、左側演出部材710と右側演出部材810とを初期位置から左右に並んだ状態を維持して下方へ移動させることが可能である。【選択図】図31

Description

本発明は、ぱちんこ遊技機等に用いられる遊技機の演出装置に関する。
遊技機の一つであるぱちんこ遊技機は、遊技球による遊技を行う遊技領域が設けられた遊技盤を保持する枠部材に、払出装置および各種制御基板が装着された裏機構盤が取り付けられて構成される。そして、発射機構により遊技領域の上側に打ち出した遊技球を落下させる過程で、遊技領域内に設けた各種の入賞装置に入賞させる遊技が行われる。遊技領域には、各種の入賞装置の他、遊技性を高めるためにセンター飾り、画像表示装置、各種演出装置(例えば、特許文献1を参照)が設けられる。
特開2019−63183号公報
しかしながら、このような遊技機では、多様な演出が求められている。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、多様な演出を行うことが可能な遊技機の演出装置を提供することを目的とする。
このような目的達成のため、本発明に係る演出装置は、遊技機に設けられる演出装置であって、初期位置において左右に並んで配置される左側演出部材および右側演出部材と、前記左側演出部材と前記右側演出部材とを前記初期位置から別個に移動可能に支持する可動支持部とを備え、前記可動支持部は、前記左側演出部材を支持して前記左側演出部材とともに前記初期位置から左下方へ移動可能な第1左側支持部と、前記第1左側支持部を前記初期位置から左下方へ移動可能に支持する第2左側支持部と、前記右側演出部材を支持して前記右側演出部材とともに前記初期位置から右下方へ移動可能な第1右側支持部と、前記第1右側支持部を前記初期位置から右下方へ移動可能に支持する第2右側支持部とを有し、前記第2左側支持部が前記第1左側支持部を前記初期位置から左下方へ移動させ、前記第2右側支持部が前記第1右側支持部を前記初期位置から右下方へ移動させることで、前記左側演出部材と前記右側演出部材とを前記初期位置から左右に離して下方へ移動させることが可能であり、前記第1左側支持部は、前記第1左側支持部に支持された前記左側演出部材を前記第1左側支持部の右下側へ相対移動させることが可能な左側相対移動部を有し、前記第1右側支持部は、前記第1右側支持部に支持された前記右側演出部材を前記第1右側支持部の左下側へ相対移動させることが可能な右側相対移動部を有し、前記第2左側支持部が前記第1左側支持部を前記初期位置から左下方へ移動させる際に前記左側相対移動部が前記左側演出部材を前記第1左側支持部の右下側へ相対移動させ、前記第2右側支持部が前記第1右側支持部を前記初期位置から右下方へ移動させる際に前記右側相対移動部が前記右側演出部材を前記第1右側支持部の左下側へ相対移動させることで、前記左側演出部材と前記右側演出部材とを前記初期位置から左右に並んだ状態を維持して下方へ移動させることが可能である。
本発明によれば、多様な演出を行うことが可能になる。
ぱちんこ遊技機からガラス枠を取り外した状態を示す正面図である。 ガラス枠を前方から見た斜視図である。 ぱちんこ遊技機の背面図である。 前枠の正面図である。 前枠を前方から見た斜視図である。 (A)は遊技盤が前枠に対して取り付けられた状態を示す平断面図であり、(B)は遊技盤が前枠から離れる方向に揺動している状態を示す平断面図であり、(C)は遊技盤が着脱位置まで揺動した状態を示す平断面図である。 遊技盤の正面図である。 遊技盤を前方から見た分解斜視図である。 遊技盤を後方から見た分解斜視図である。 ベース部材およびレール飾りを前方から見た分解斜視図である。 ベース部材およびレール飾りの正面図である。 ベース部材の下側部分を示す背面拡大図である。 ベース部材におけるアウト口の近傍を示す背面拡大図である。 第1レール飾りを前方から見た分解斜視図である。 第1レール飾りを下方から見た断面拡大図である。 第1レール飾りにおける外レール保持部の近傍を示す背面拡大図である。 外レール保持部の変形例を示す背面拡大図である。 図11における円Cで囲まれた部分を示す拡大図である。 (A)は図18における矢印A−Aに沿った断面図であり、(B)は図18における矢印B−Bに沿った断面図である。 遊技盤の製造工程を示すフローチャートである。 印刷工程を示すフローチャートである。 演出ユニットを前方から見た斜視図である。 左側演出装置を後方から見た斜視図である。 下側演出装置を後方から見た斜視図である。 (A)は上側演出装置の正面図であり、(B)は上側演出装置を後方から見た斜視図である。 左側演出部材が左側演出初期位置に移動し、右側演出部材が右側演出初期位置に移動した状態を示す遊技盤の正面図である。 左側演出部材が第1左側演出可動位置に移動し、右側演出部材が第1右側演出可動位置に移動した状態を示す遊技盤の正面図である。 左側演出部材および右側演出部材の第1の移動態様について(A)〜(C)の順に示す模式図である。 左側演出部材および右側演出部材の第2の移動態様について(A)〜(B)の順に示す模式図である。 左側演出部材および右側演出部材の第3の移動態様について(A)〜(B)の順に示す模式図である。 左側演出部材および右側演出部材の第4の移動態様について(A)〜(C)の順に示す模式図である。 左側演出部材および右側演出部材の第5の移動態様について(A)〜(C)の順に示す模式図である。 左側演出部材が左側演出初期位置に移動し、右側演出部材が右側演出初期位置に移動し、下側演出部材が待機演出初期位置に移動した状態を示す正面図である。 左側演出部材が第1左側演出可動位置に移動し、右側演出部材が第1右側演出可動位置に移動し、下側演出部材が上昇演出可動位置に移動した状態を示す正面図である。 左側演出部材が第2左側演出可動位置に移動し、右側演出部材が第2右側演出可動位置に移動し、下側演出部材が上昇演出可動位置に移動した状態を示す正面図である。 (A)は左側演出部材および右側演出部材の逃げ部と下側演出部材との位置関係を示す平面図であり、(B)は左側演出部材および右側演出部材の逃げ部と下側演出部材との位置関係を示す正面図である。 本実施形態に係る、ぱちんこ遊技機の制御ブロック図である。 本実施形態に係る、ぱちんこ遊技機の主制御基板および演出制御基板の機能ブロック図である。 特別図柄当否抽選テーブルの一例を示す模式図である。 特別図柄当り図柄テーブルの一例を示す模式図である。 特別図柄変動パターンテーブルの一例を示す模式図である。 ぱちんこ遊技機の主制御側メイン処理を示すフローチャートである。 主制御側メイン処理の図42に続く制御処理を示すフローチャートである。 主制御側タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 始動口監視制御処理を示すフローチャートである。 特別図柄変動開始監視制御処理を示すフローチャートである。 図46中の特別図柄変動開始監視処理を示すフローチャートである。 特別図柄制御処理を示すフローチャートである。 図48中の特別図柄制御汎用処理を示すフローチャートである。 図49中の特別図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 図49中の特別図柄変動中処理を示すフローチャートである。 図49中の特別図柄停止図柄表示中処理を示すフローチャートである。 特別図柄停止図柄表示中処理の図52に続く制御処理を示すフローチャートである。 特別電動役物制御処理を示すフローチャートである。 特別電動役物制御処理の図54に続く制御処理を示すフローチャートである。 特別電動役物制御処理の図54に続く制御処理を示すフローチャートである。 リセット開始処理を示すフローチャートである。 演出制御側メイン処理を示すフローチャートである。 図58中のコマンド解析処理を示すフローチャートである。 図58中の演出内容決定処理を示すフローチャートである。 図58中のエラー演出内容決定処理を示すフローチャートである。 ランプ演出割込み処理を示すフローチャートである。 ランプリクエスト処理を示すフローチャートである。 演出制御コマンドの受信割込み処理を示すフローチャートである。 演出制御側タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 各割込み処理の優先レベルの説明に供する模式図である。 図65中のデバイス制御データ出力処理を示すフローチャートである。 各演出装置の演出部材が他の演出部材と同時に動作可能であるか否かを示す表である。 (A)は左側支持部材が左後側可動位置へ向かう動作条件を示す表であり、図(B)は左側支持部材が左後側初期位置へ向かう動作条件を示す表である。 (A)は左側演出部材が左前側可動位置へ向かう動作条件を示す表であり、(B)は左側演出部材が左前側初期位置へ向かう動作条件を示す表である。 (A)は右側支持部材が右後側可動位置へ向かう動作条件を示す表であり、図(B)は右側支持部材が右後側初期位置へ向かう動作条件を示す表である。 (A)は右側演出部材が右前側可動位置へ向かう動作条件を示す表であり、(B)は右側演出部材が右前側初期位置へ向かう動作条件を示す表である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態に係る遊技機としてぱちんこ遊技機PMを図1〜図3に示しており、まず、この図を参照してぱちんこ遊技機PMの全体構成について説明する。なお、本実施形態のぱちんこ遊技機PMは、従来の第1種ぱちんこ遊技機に相当する機能を二つ混在した機種であり、第1の遊技(第1特別図柄遊技)と第2の遊技(第2特別図柄遊技)との両立を実現している。本実施形態において、図2の各矢印で示す方向をそれぞれ、上下方向、前後方向、左右方向として説明する。
[ぱちんこ遊技機の全体構成]
始めに、ぱちんこ遊技機PMの前面側の基本構造を説明する。ぱちんこ遊技機PMは、図1に示すように、外郭方形枠サイズに構成された縦向きの固定保持枠をなす外枠1と、これに合わせた方形枠サイズに構成されて開閉搭載枠をなす前枠2とを主体に構成される。前枠2は、外枠1および前枠2の左側縁部に配設された上下のヒンジ機構3a,3bにより、外枠1の前側開口部に対して横開き開閉および着脱が可能に取り付けられる。また、前枠2は、右側縁部に設けられたダブル錠と称される施錠装置4を利用して、常には外枠1と係合連結された閉鎖状態に保持される。
前枠2の前面側には、図2に示すように、この前枠2の上部前面域に合わせた方形状のガラス枠5が上下のヒンジ機構3a,3bを利用して横開き開閉および着脱可能に組み付けられる。ガラス枠5は、上述の施錠装置4を利用して、常には前枠2の前面を覆う閉鎖状態に保持される。図1に示すように、前枠2の上側に設けられた収容枠500に遊技盤50が着脱可能にセット保持され、常には閉鎖保持されるガラス枠5の複層ガラス5aを通して、遊技盤50の前面に設けられた遊技領域PAを視認可能に臨ませるようになっている。なお、図1において遊技領域PAの詳細な記載を省略している。
図2に示すように、ガラス枠5の左下部前面側には、遊技球を貯留する上下の球皿(上球皿6aおよび下球皿6b)が設けられる。ガラス枠5の中央下部前面側には、遊技者によって押圧操作される演出ボタン10が設けられる。ガラス枠5の上部前面側には、遊技の展開状況に応じて発光する枠ランプ7や、遊技の展開状況に応じて効果音を発生させるスピーカ8が設けられる。
図1に示すように、前枠2の右下部には、遊技球の発射操作を行う発射ハンドル9が設けられる。前枠2の下部におけるガラス枠5の後側の領域(以降、遊技補助盤20と称する)には、上球皿6aに貯留された遊技球を1球ずつ送り出す球送り機構21、球送り機構21から送り出された遊技球を遊技領域PAに向けて打ち出す発射機構22等が設けられる。
続いて、ぱちんこ遊技機PMの後面側の基本構造を説明する。図3に示すように、前枠2の後面側には、中央に前後連通する窓口を有して前枠2よりも幾分小型の矩形枠状に形成された裏機構盤30が取り付けられている。裏機構盤30の各部には、遊技施設側から供給される遊技球を貯留するタンク部材33、タンク部材33から供給される遊技球を流下させる樋部材34、樋部材34を流下する遊技球を払い出す賞球払出ユニット35、賞球払出ユニット35から払い出された遊技球を上球皿6aもしくは下球皿6bに流下させる裏側通路部材36等が設けられている。また、裏機構盤30には、遊技盤50の後側を全体的に覆う遊技盤カバー39が取り付けられる。
遊技盤50の後側には、ぱちんこ遊技機PMの作動を統括的に制御する主制御基板(主制御基板ユニット)100や、演出全般の制御を行う演出制御基板(演出制御基板ユニット)200、遊技展開に応じた画像表示、効果音の制御を行う画像制御基板(画像制御基板ユニット)300等が取り付けられている。これに対して、裏機構盤30の後側には、遊技球の発射及び払い出しに関する制御を行う払出制御基板(払出制御基板ユニット)400や、遊技施設側から受電して各種制御基板や電気・電子部品に電力を供給する電源基板(電源基板ユニット)450等が取り付けられている。なお、これらの制御基板は、不正改造防止のため、カシメ構造および封印シール構造を有する透明樹脂製の基板ケースに収容されたアッセンブリ状態で、遊技盤50の後側もしくは裏機構盤30の後側にそれぞれ配設される。これらの制御基板とぱちんこ遊技機PM各部の電気・電子部品とがハーネス(コネクタケーブル)を介して相互に接続されて、ぱちんこ遊技機PMが作動可能に構成されている。
ぱちんこ遊技機PMは、外枠1が遊技施設の遊技島(設置枠台)に固定設置され、前枠2、ガラス枠5等が閉鎖施錠された状態で遊技に供され、上球皿6aに遊技球を貯留させて発射ハンドル9を回動操作することにより遊技が開始される。発射ハンドル9が回動操作されると、上球皿6aに貯留された遊技球が、球送り機構21によって1球ずつ発射機構22に送り出され、発射機構22により遊技領域PAに打ち出されて、以降パチンコゲームが展開される。
[収容枠の構成]
次に、前枠2の上側に設けられた収容枠500について、図4〜図6を参照して説明する。収容枠500は、図4および図5に示すように、前枠2の上部から中央に掛けて形成される。収容枠500の左辺部上側には、遊技盤50の左上部前面側を支持する上部揺動支持部501が形成される。上部揺動支持部501は、収容枠500の内側(右方)に突出する板状に形成される。収容枠500の左辺部下側には、遊技盤50の左下部前面側を支持する第1下部揺動支持部503が形成される。第1下部揺動支持部503は、上部揺動支持部501と同様に、収容枠500の内側(右方)に突出する板状に形成される。収容枠500の下辺部左端には、遊技盤50の左下部底面側を支持する第2下部揺動支持部504が形成される。第2下部揺動支持部504は、遊技盤50の左下部底面側が摺動可能な平板状に形成される。上部揺動支持部501、第1下部揺動支持部503および第2下部揺動支持部504は、遊技盤50が収容枠500に保持される保持位置(図6(A)を参照)と、収容枠500に対して遊技盤50を着脱可能な着脱位置(図6(C)を参照)との間で、遊技盤50を揺動可能に支持するようになっている。
収容枠500の下辺部左側には、遊技盤50を揺動させ易くするためのガイドリブ505が形成される。ガイドリブ505は、第2下部揺動支持部504の右側に隣接して形成される。収容枠500の下辺部中央には、遊技盤50の中央下部底面側を支持する下側支持部507が形成される。また、収容枠500の左辺部上側における上部揺動支持部501の後方には、上部押さえ部材511が取り付けられる。上部押さえ部材511は、板バネ等の弾性力を有する金属板材を用いて形成され、遊技盤50の左上部後面側を前方に(上部揺動支持部501の方に)押さえるようになっている。収容枠500の左辺部下側における第1下部揺動支持部503の後方には、下部押さえ部材512が取り付けられる。下部押さえ部材512は、上部押さえ部材511と同様に形成され、遊技盤50の左下部後面側を前方に(第1下部揺動支持部503の方に)押さえるようになっている。
収容枠500の上辺部右側には、保持位置に揺動した遊技盤50の右上部を係脱可能に固定保持する上部ロック機構521が設けられる。収容枠500の下辺部右側には、保持位置に揺動した遊技盤50の右下部を係脱可能に固定保持する下部ロック機構522が設けられる。なお、前枠2における収容枠500の右上方部分の前面側に、前枠2に対するガラス枠5の開閉を検出する上部開閉センサ531が設けられる。また、前枠2における収容枠500の右下方部分の前面側に、前枠2に対するガラス枠5の開閉を検出する下部開閉センサ532が設けられる。
収容枠500に遊技盤50を装着するには、まず、図6(C)に示すように、上述の着脱位置において、遊技盤50の左側部を上部揺動支持部501および第1下部揺動支持部503の後側の空間に挿入し、遊技盤50をセットする。次に、図6(B)に示すように、着脱位置においてセットされた遊技盤50を後方に向けて揺動させる。そして、図6(A)に示すように、遊技盤50を上述の保持位置まで揺動させる。これにより、遊技盤50の右上部が上部ロック機構521に固定保持されるとともに、遊技盤50の右下部が下部ロック機構522に固定保持された状態となり、保持位置に揺動した遊技盤50が収容枠500にセット保持される。
[遊技盤の構成]
次に、本実施形態に係る遊技盤50の概要構成について、図7〜図9を参照して説明する。本実施形態に係る遊技盤50は、図7〜図9に示すように、板状のベース部材51と、ベース部材51の前面側に取り付けられたレール飾り550と、ベース部材51の後面側に取り付けられた演出ユニット600とを有して構成される。レール飾り550は、ベース部材51の前面側に略円形状の遊技領域PAを形成する。
図7に示すように、遊技領域PAには、風車や多数本の遊技釘とともに、第1始動口60、第2始動口65、作動ゲート70、大入賞口75、一般入賞口80等の各種入賞口の他、第1特別図柄表示装置81(図37を参照)、第2特別図柄表示装置82(図37を参照)、第1特図保留ランプ83、第2特図保留ランプ84、普通図柄表示装置85(図37を参照)、普図保留ランプ86(図37を参照)等の各種表示装置が設けられている。遊技領域PAの略中央には、センター飾り90が配設されており、このセンター飾り90の中央開口を通して演出表示装置95の画面95aが視認可能に設けられている。遊技領域PAの中央下端部には、各入賞口に入球せずに転動流下した遊技球を遊技盤50の裏側へ排出するアウト口99が設けられている。
第1始動口60は、第1特別図柄遊技に対応する始動入賞口として設けられており、遊技球の入球を検出するための第1始動口スイッチ61(図37を参照)を有する。第1始動口60への遊技球の入球は、第1特別図柄抽選の契機となる。
第2始動口65は、第2特別図柄遊技に対応する始動入賞口として設けられており、遊技球の入球を検出するための第2始動口スイッチ66(図37を参照)を有する。第2始動口65への遊技球の入球は、第2特別図柄抽選の契機となる。第2始動口65は、普通電動役物67に設けられる。普通電動役物67は、普通電動役物67を開閉駆動させるための普通電動役物ソレノイド68(図37を参照)を有し、第2始動口65へ遊技球が入球し難い閉鎖状態と該状態よりも遊技球が入球し易い開放状態とに可変する。
作動ゲート70は、普通図柄遊技に対応する始動入賞口として設けられており、遊技球の通過を検出するための作動ゲートスイッチ71(図37を参照)を有する。なお、作動ゲート70への遊技球の通過は、第2始動口65の普通電動役物67を拡開させるか否かを決定するための普通図柄抽選の契機となる。
大入賞口75は、第1特別図柄又は第2特別図柄の当否抽選で大当り又は小当りとなった場合に開放状態となる、横長方形状を有して遊技領域PAの下方に配置された入賞口である。大入賞口75は、遊技球の入球を検出するための大入賞口スイッチ76(図37を参照)を有する。大入賞口75は、いわゆるアタッカー装置と称される特別電動役物77に設けられる。特別電動役物77は、特別電動役物77を開閉駆動させるための特別電動役物ソレノイド78(図37を参照)を有し、大入賞口75に遊技球が入球不能又は入球困難な通常状態と、大入賞口75に遊技球が入球可能又は入球容易な開放状態とに可変する。
第1特別図柄表示装置81(図37を参照)は、遊技球が第1始動口に入球したことを契機として、第1特別図柄の変動表示および確定表示を行う。この第1特別図柄表示装置81は、図7において詳細な図示を省略するが、例えば8個のLEDランプから構成され、第1特別図柄の変動表示は当該ランプの点滅パターンに従って表現され、当該ランプの点滅が停止して点灯表示に切り替わることで第1特別図柄が確定表示される。
第2特別図柄表示装置82(図37を参照)は、遊技球が第2始動口に入球したことを契機として、第2特別図柄の変動表示および確定表示を行う。この第2特別図柄表示装置82は、図7において詳細な図示を省略するが、例えば8個のLEDランプから構成され、第2特別図柄の変動表示は当該ランプの点滅パターンに従って表現され、当該ランプの点滅が停止して点灯表示に切り替わることで第2特別図柄が確定表示される。
第1特図保留ランプ83および第2特図保留ランプ84は、例えば4個のLEDランプからそれぞれ構成され、当該ランプの点灯・点滅表示によって第1特別図柄および第2特別図柄の作動保留球数(最大4個)を表現する。第1特別図柄の作動保留球数は、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動中あるいは特別遊技の実行中に、第1始動口へ入球した遊技球の個数であり、図柄変動の実行許可が一旦保留された数を示している。第2特別図柄の作動保留球数は、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動中あるいは特別遊技の実行中に、第2始動口へ入球した遊技球の個数であり、図柄変動の実行許可が一旦保留された数を示している。
図7において詳細な図示を省略するが、普通図柄表示装置85(図37を参照)は、例えば2個のLEDランプから構成され、普通図柄の変動表示及び確定表示を行う。普図保留ランプ86(図37を参照)は、例えば4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が普通図柄変動の保留数(まだ実行されていない普通図柄変動の数)に相当する。なお、普通図柄表示装置85の近傍には、特別遊技におけるラウンド遊技の回数(ラウンド数:特別電動役物77が連続して作動する回数)を表示するラウンド表示器(図示せず)が設けられる。
演出表示装置95は、主として、第1特別図柄又は第2特別図柄と連動して変動表示・停止する装飾図柄や予告演出を含む演出画像を表示するとともに、第1特別図柄および第2特別図柄の保留表示を行う。具体的には、演出表示装置95の画面95a上に、装飾図柄の変動表示や予告演出表示などが実行される装飾図柄表示部96と、第1特図保留ランプ83と同期して第1特別図柄の保留表示が実行される第1特図保留表示部97と、第2特図保留ランプ84と同期して第2特別図柄の保留表示が実行される第2特図保留表示部98とが設けられている。本実施形態では、演出表示装置95として、液晶表示装置を採用している。装飾図柄表示部96には、所定の有効ライン(不図示)上に、装飾図柄の変動表示領域となる三列の表示領域(左表示領域Z1、中表示領域Z2、右表示領域Z3)が設けられており、左表示領域Z1に対応して装飾図柄の右図柄、中表示領域Z2に対応して装飾図柄の中図柄、右表示領域Z3に対応して装飾図柄の右図柄がそれぞれ停止表示されるようになっている。特図保留表示部97,98には、通常の表示態様では、特別図柄の作動保留球が生起されると白丸印の保留画像が表示される一方、当該作動保留球が消化されると対応する保留画像が消失される。この保留画像は、特別図柄の作動保留球の発生順(入球順)に従って順番に表示され、各保留表示部97,98に最大で4個ずつ表示が可能である。
センター飾り90は、演出表示装置95の周囲に設置され、遊技球の流路、演出表示装置95の画面95aの保護、装飾等の機能を有する。センター飾り90の後方には、遊技の展開状況に応じた演出動作を実行する複数の演出装置(左側演出装置700、右側演出装置750、および下側演出装置900等)が設けられている。各演出装置は、駆動源として電動の駆動モータ(ステッピングモータ)を備えて構成されている。なお、演出装置の駆動源として、例えばソレノイド等の他の駆動源を用いてもよい。また、遊技盤50の各部には、遊技の展開状況に応じて発光する盤ランプ(例えば、図19に示す絵柄用盤ランプ91)が設けられている。以下の説明では、便宜上、各演出装置が備える駆動モータを総称して「モータM」とも称する。枠ランプ7および盤ランプ等の演出用ランプを総称して「演出ランプLP」とも称する。演出表示装置95等を総称して「画像表示装置DS」とも称する。なお、本実施形態では、演出ランプLPとして、LEDランプを用いているが、ランプ演出効果を発揮できるものであれば、LEDランプ以外の他の発光手段であってもよい。
遊技領域PAを転動流下する遊技球が、第1始動口60、第2始動口65、大入賞口75、一般入賞口80のいずれかに入球すると、その入賞口の種別に応じた賞球が賞球払出ユニット35により上球皿6a又は下球皿6bに払い出される。遊技球が第1始動口60(第2始動口65)に入球すると、第1特別図柄表示装置81(第2特別図柄表示装置82)において第1特別図柄(第2特別図柄)が変動表示されるとともに、これと同期して演出表示装置95の装飾図柄表示部96において装飾図柄が変動表示される。第1特別図柄、第2特別図柄、装飾図柄の変動表示は、先だって抽選によって決定された変動時間の経過後に停止(確定表示)される。
第1特別図柄又は第2特別図柄が大当りを示す停止態様で確定表示された場合、通常遊技よりも遊技者に有利な遊技状態である特別遊技に移行し、大入賞口75の開閉動作が開始される。大当りを示す装飾図柄の停止態様は、例えば3つの図柄の種類が一致する態様である。本実施形態では、特別遊技として、ラウンド遊技が2回(2ラウンド)に設定された2R特別遊技と、ラウンド遊技が12回(12ラウンド)に設定された12R特別遊技と、ラウンド遊技が16回(16ラウンド)に設定された16R特別遊技と、が設けられている。
本実施形態では、2R特別遊技、12R特別遊技および16R特別遊技のいずれに移行されたとしても、特別遊技の終了後に特別図柄の確率変動機能(以下「確変」ともいう)が作動する場合がある。特別図柄の確率変動機能が作動した場合には、通常の確率状態よりも特別図柄の大当り確率が高い抽選が行われるため、比較的早期に新たな特別遊技が発生するようになる。
一方、特別遊技が終了した後は、確率変動機能に付随して、一律に特別図柄の変動時間短縮機能(以下「時短」ともいう)が作動する。特別図柄の変動時間短縮機能が作動すると、特別図柄及び装飾図柄の平均的な変動時間が通常状態よりも短縮される傾向となり、通常状態よりも単位時間当たりの当否抽選回数が向上する(単位時間当たりの大当りの獲得容易性を高めることができる)。なお、本例における、時短状態の継続期間は、その特別遊技の終了から特別図柄の所定変動回数(例えば50回)の期間に設定される。一方、特別図柄の確率変動機能に付随した変動時間短縮機能であれば、その特別遊技の終了後から次の大当りが発生するまでの期間に設定される。
特別図柄の変動時間短縮機能が作動すると、いわゆる電チューサポート機能が作動し、電チューサポート状態(入球容易状態)に移行する。入球容易状態は、普通図柄の変動時間短縮機能、普通図柄の確率変動機能、普通電動役物の開放時間延長機能、が作動することにより、第2始動口65への入球容易性が高められる状態である。この入球容易状態においては、一定時間あたりの普通図柄の変動回数が通常よりも増加する可能性が高まる上、第2始動口65への入球容易性も高まるため、第2始動口65への入球数が増加する可能性も向上する。したがって、特別図柄の変動時間短縮機能及び電チューサポート機能の作動により、その期間中は第2始動口65への入球による賞球を得られる機会が増加する結果、持ち球をほとんど減らさずに遊技を継続することが可能となる。
[ベース部材およびレール飾りの構成]
次に、ベース部材51およびレール飾り550について、図10〜図17を参照して説明する。ベース部材51は、図10および図11に示すように、アクリル樹脂等の透明樹脂材料を用いて板状に形成される。ベース部材51の略中央部に、前後方向に貫通する穴状の中央開口部52が形成される。中央開口部52には、センター飾り90が中央開口部52の縁部に沿って取り付けられる。
ベース部材51の左下部から中央下部に亘り、前後方向に貫通する穴状の左下開口部53が形成される。左下開口部53には、入賞ユニット56が左下開口部53を塞ぐように取り付けられる(図12も参照)。なお、入賞ユニット56の前面側に、前述の第1始動口60および一般入賞口80が形成される。入賞ユニット56は、第1始動口60もしくは一般入賞口80に入球した遊技球をベース部材51の後方へ排出するようになっている。左下開口部53の下端部には、入賞ユニット56との間でアウト口99を形成するアウト口形成部53aが設けられる(図12も参照)。
ベース部材51の右下部に、右下開口部54が形成される。右下開口部54には、特別電動役物77が右下開口部54を塞ぐように取り付けられる(図12も参照)。右下開口部54の下端部54aは、左下開口部53(アウト口形成部53a)の下端部とほぼ同じ高さに形成される。これにより、特別電動役物77の下部が、レール飾り550の下部の空間部GPに配置されるようになっている(図7も参照)。図12に示すように、特別電動役物77の後側に、大入賞口75に入球した遊技球をベース部材51の後方へ流下させる排出通路部79が形成される。なお、図12において、ベース部材51の上流端部と下流端部を示し、中間部の図示を省略する。排出通路部79の下流端部に、排出口79aが形成される。排出口79aは、レール飾り550の空間部GPに配置された特別電動役物77の下部の後側に、下方を向いて配置される。特別電動役物77において、大入賞口75に入球した遊技球は、排出通路部79を流下して排出口79aからベース部材51の後方へ排出される。
図9に示すように、ベース部材51の後面には、絵柄装飾シート580が接合される。遊技盤50(ベース部材51)の前方から、透明のベース部材51を介して絵柄装飾シート580に形成された絵柄PTNを視認することができる(図11を参照)。なお、絵柄装飾シート580の詳細については後述する。
また、ベース部材51の後面側には、樹脂製のベース部材51の強度を補う補強部材570が取り付けられる。補強部材570は、第1補強部材571と、第2補強部材573とを有して構成される。第1補強部材571は、樹脂材料を用いて下側に開いたコ字状に形成され、ベース部材51の後面側の上側の縁部に取り付けられる。第2補強部材573は、樹脂材料を用いて上側に開いたコ字状に形成され、ベース部材51の後面側の下側の縁部に取り付けられる。レール飾り550および補強部材570は、互いに係止可能に形成された係止部(パッチン構造)により間にベース部材51を挟み込んだ状態で係止保持される。このような係止構造により、レール飾り550および補強部材570をベース部材51に取り付けるネジの本数を削減することができる。
レール飾り550は、図10および図11に示すように、第1レール飾り551と、第2レール飾り553と、第3レール飾り555と、外レール部材557と、アース部材560と、接続部材565とを有して構成される。レール飾り550は、第1レール飾り551と、第2レール飾り553と、第3レール飾り555の3つの部材が組み合わされることにより、これらの3つの部材の内側に略円形状の遊技領域PAが形成されるようになっている。
第1レール飾り551は、樹脂材料を用いて、上下方向に延びるとともにその上端部から右方へ延びる略逆L字状に形成される。第1レール飾り551は、ベース部材51の前面の左辺部と上辺部に亘って配設される。第1レール飾り551の内側面は、下側が開いた円弧状に形成される。第1レール飾り551の内側面に、外レール部材557が取り付けられる。図14に示すように、第1レール飾り551の左外側面に、浅い溝状のアース部材取付部552が形成される。アース部材取付部552には、アース部材560が取り付けられる。アース部材取付部552の略中央部に、第1レール飾り551に取り付けられた外レール部材557に接触可能な開口部552aが形成される。アース部材取付部552の開口部552aには、接続部材565が取り付けられる。
第2レール飾り553は、図10および図11に示すように、樹脂材料を用いて略C字状に形成される。第2レール飾り553は、ベース部材51の前面の左側と下辺部に亘って配設される。第2レール飾り553の左側部は、内外両面ともに円弧状に形成される。第2レール飾り553の左側部と第1レール飾り551に取り付けられた外レール部材557とが所定間隔を空けて配設されることにより、発射機構22により打ち出された遊技球を遊技領域PAに導く発射通路559が形成される。第2レール飾り553の下部中央に、後下方へ延びる床板状のアウト口通路部554が形成される。アウト口通路部554は、ベース部材51のアウト口形成部53aに取り付けられ、アウト口99を通過した遊技球をベース部材51の後方へ流下させるようになっている。
第3レール飾り555は、図10および図11に示すように、樹脂材料を用いて略L字状に形成される。第3レール飾り555は、ベース部材51の前面の右辺部と下辺部に亘って配設される。第2レール飾り553の下部右端と、第3レール飾り555の下部左端との間に、特別電動役物77の下部が配置される空間部GPが形成される。なお、図13に示すように、特別電動役物77の排出通路部79の排出口79aは、アウト口通路部554の下流端部554aより下方に配置される。ここで、アウト口通路部554の下流端部554aとは、床板状に形成されたアウト口通路部554の後端部における上縁の部分である。
このように、本実施形態では、レール飾り550の下部におけるアウト口通路部554の右方に、特別電動役物77の下部が配置される空間部GPが形成され、特別電動役物77の下部の後側に設けられた、排出通路部79の排出口79a(下流端部)は、アウト口通路部554の下流端部554aより下方に配置される。これにより、特別電動役物77が従来よりも下方に配置されるため、遊技領域PAにおける特別電動役物77の上方の領域を広くすることができる。具体的には、遊技領域PAにおける特別電動役物77とセンター飾り90との間の領域(すなわち、遊技領域PAの右下側の領域)を広くすることができるため、この領域に設けられる第2始動口65、作動ゲート70、遊技釘等の配置の自由度が高くなり、遊技領域PAにおけるレイアウトの自由度を向上させることが可能になる。
上述のように、排出通路部79の排出口79a(下流端部)はアウト口通路部554の下流端部554aより下方に配置されるが、このような配置を可能にする空間を確保するため、従来は一体構造としていた通称内レール飾りを、第2レール飾り(第1の内レール飾り)553と第3レール飾り(第2の内レール飾り)555とからなる分離構造とした。このような分離構造とすれば、遊技盤50の型式を示す型式シール556aや遊技盤50の管理情報を有する二次元コードシール556b(図10および図11を参照)が貼り付けられた第3レール飾り555を交換するだけで、遊技盤50の型式や管理情報(製品管理の情報)を容易に変更することできる。また、内レール飾りを再利用(リサイクル)する際、遊技球との衝突等による劣化の程度に応じて、第2レール飾り(第1の内レール飾り)553の洗浄工程等と、第3レール飾り(第2の内レール飾り)555の洗浄工程等を分けて行うようにしてもよい。内レール飾りを再利用(リサイクル)する際、第2レール飾り(第1の内レール飾り)553および第3レール飾り(第2の内レール飾り)555のうち、劣化の程度が相対的に小さい第3レール飾り(第2の内レール飾り)555のみを再利用するようにしてもよい。
本実施形態において、レール飾り550の下部におけるアウト口通路部554の右方に、特別電動役物77の下部が配置される空間部GPが形成され、特別電動役物77の下部の後側に設けられた、排出通路部79の排出口79a(下流端部)は、アウト口通路部554の下流端部554aと同じ高さに配置されてもよい。このような構成にしても、遊技領域PAにおける特別電動役物77とセンター飾り90との間の領域を広くすることができるため、遊技領域PAにおけるレイアウトの自由度を向上させることが可能になる。また、前枠2における収容枠500の下方後側(遊技補助盤20の後側)に、遊技盤50(ベース部材51)の後方に達した遊技球(以降、遊技済み球と称する)をぱちんこ遊技機PMの外部に排出するための遊技済み球排出通路部29(図5を参照)が設けられているが、上述のような構成にすれば、遊技済み球排出通路部29の形状が複雑にならないため、遊技済み球排出通路部29において遊技済み球のチャタリング等による球詰まりが生じるのを低減させることが可能になる。
外レール部材557は、導電材料(例えば金属材料)を用いて薄板状に形成され、第1レール飾り551の内側面に取り付けられる。図16に示すように、外レール部材557の先端部は、第1レール飾り551の右上部に形成された外レール保持部590に収容保持される。外レール部材557の先端部近傍の部分には、略U字状に屈曲した先端屈曲部558が形成される。外レール保持部590は、外レール保持部590の上側に形成された箱状の第1収容保持部591と、外レール保持部590の下側に形成されて第1収容保持部591と連通する箱状の第2収容保持部592とを有している。また、外レール保持部590における第1収容保持部591の左側近傍の部分に、ゴム製のストッパ部材599が取り付けられる。ストッパ部材599には、外レール部材557に沿って遊技領域PAの右上部に達した遊技球が当接する。
第1収容保持部591は、外レール部材557の先端屈曲部558を収容保持する。第1収容保持部591は、外レール部材557の先端屈曲部558が外レール部材557の延伸方向に沿って変形可能な内部空間を有している。第2収容保持部592は、外レール部材557の先端部を収容保持する。第2収容保持部592は、外レール部材557の先端部が外レール部材557の延伸方向と略垂直な方向に変位可能な内部空間を有している。外レール保持部590において、外レール部材557の先端屈曲部558が外レール部材557の延伸方向に沿って変形し、外レール部材557の先端部が外レール部材557の延伸方向と略垂直な方向に変位しても、外レール部材557の先端側が、第1収容保持部591と第2収容保持部592とを区画する区画壁部593に係止するようになっている。これにより、外レール部材557の延伸方向の寸法公差に応じて外レール部材557の先端屈曲部558が変形しても、外レール部材557に作用する張力(テンション)を低下させることなく安定させることができる。
図17に、外レール保持部の変形例を示す。変形例に係る外レール保持部595は、外レール保持部590の上側に形成された箱状の第1収容保持部596と、外レール保持部590の下側に形成されて第1収容保持部596と連通する箱状の第2収容保持部597とを有している。第1収容保持部596は、外レール部材557の先端屈曲部558を収容保持する。第1収容保持部596は、外レール部材557の先端屈曲部558が外レール部材557の延伸方向に沿って変形可能な内部空間を有している。第2収容保持部597は、外レール部材557の先端部を収容保持する。第2収容保持部597は、外レール部材557の先端部が外レール部材557の延伸方向と略垂直な方向に変位可能な内部空間を有している。変形例に係る外レール保持部595において、外レール部材557の先端屈曲部558が外レール部材557の延伸方向に沿って変形し、外レール部材557の先端部が外レール部材557の延伸方向と略垂直な方向に変位しても、外レール部材557の先端側が、第1収容保持部591と第2収容保持部592との連通部に形成された2つの連通突起部598のうち一方に係止するようになっている。これにより、外レール部材557の延伸方向の寸法公差に応じて外レール部材557の先端屈曲部558が変形しても、外レール部材557に作用する張力(テンション)を低下させることなく安定させることができる。
アース部材560は、図14に示すように、導電材料(例えば金属材料)を用いて、上下方向に延びるとともに上下断面においてL字状に形成される。アース部材560は、第1レール飾り551のアース部材取付部552に取り付けられる。アース部材560の上下方向の中間部に、矩形穴状の挿通穴部561が形成される。挿通穴部561には、接続部材565の突出部566が挿通されるようになっている。アース部材560の左側部に、左方へ突出して上下方向に延びる接触突起部562が形成される。
接続部材565は、導電樹脂材料を用いて、弾力性(クッション性)のあるブロック状に形成される。接続部材565は、第1レール飾り551におけるアース部材取付部552の開口部552aに取り付けられ、外レール部材557とアース部材560とに接触するようになっている。接続部材565の左側部に、左方へ突出する突出部566が形成される。図15に示すように、突出部566は、アース部材560の挿通穴部561に挿通されて第1レール飾り551の左側方に突出するようになっている。
遊技盤50が収容枠500にセット保持されると、アース部材560の接触突起部562と接続部材565の突出部566は、収容枠500の左内側部に設けられたアース端子526(図15を参照)と接触して電気的に接続される。このとき、アース部材560が導電性を有する接続部材565を介して外レール部材557と電気的に接続されているので、外レール部材557が電気的に接地された状態となる。従って、発射機構22により打ち出された遊技球が外レール部材557に接触したときに、遊技球の電荷を放出させて静電気を除去することができる。これにより、従来のようにアース線の接続作業を行う必要がなく、遊技盤50を収容枠500にセット保持させると同時に外レール部材557の接地を行うことができる。また、アース線の接続作業を行う必要がないため、遊技盤50の交換作業も簡単に行うことができる。さらに、接続部材565の突出部566が収容枠500のアース端子526と接触して電気的に接続されることによっても、外レール部材557が電気的に接地された状態となる。これにより、収容枠500に対する遊技盤50の着脱が繰り返されることによりアース部材560が劣化変形して、アース部材560がアース端子526と接触しない(電気的に接続されない)状態になっても、外レール部材557が電気的に接地された状態を維持することができる。そのため、収容枠500に対する遊技盤50の着脱が繰り返し行われても、収容枠500(前枠2)と遊技盤50との間のアース接続を安定して行うことが可能になる。
[絵柄装飾シートの構成]
次に、絵柄装飾シート580について、図18および図19を参照して説明する。絵柄装飾シート580は、シート部材581と、シート部材581の後面側に設けられて絵柄PTNを形成する絵柄層583と、絵柄層583の後側に重ねて設けられた白色層585と、白色層585の後側に重ねて設けられた黒色層587とを有して構成される。シート部材581は、透明樹脂材料を用いて、ベース部材51の外周形状に合わせた薄板に形成される。シート部材581には、八角形に延びる帯状の絵柄PTNが形成される(図11を参照)。図18に示すように、絵柄PTNは、八角形に延びる帯状の3つの黒色部PT1と、八角形に延びる帯状の2つの黄色部PT2と、円形状の透明部PT3とを有している。黄色部PT2は、3つの黒色部PT1の間に配置される。透明部PT3は、3つの黒色部PT1のうち中央の黒色部PT1に沿って複数並んで配置される。
図19に示すように、絵柄層583は、絵柄装飾シート580の後面側に設けられ、絵柄PTNの黒色部PT1を形成する黒色絵柄層583aと、絵柄PTNの黄色部PT2を形成する黄色絵柄層583bとを有している。なお、絵柄層583に設けられる円形状の開口部分は、絵柄PTNの透明部PT3を形成する。黒色絵柄層583aは、黒色インキを用いて、オフセット印刷によりシート部材581の後面側に印刷形成される。黄色絵柄層583bは、黄色インキを用いて、オフセット印刷によりシート部材581の後面側に印刷形成される。黄色絵柄層583bには、シルクスクリーン印刷によりメジュウムインキが塗布され、黄色絵柄層583bにおける黄色インキの濃度が薄くなるように調整される。これにより、黄色絵柄層583bの透光性を高めている。
白色層585は、白色インキを用いて、オフセット印刷により絵柄層583における黒色絵柄層583aの後面側に印刷形成される。これにより、白色層585には、黄色絵柄層583bをベース部材51の後方に露出させる露出部586が形成される。黒色層587は、黒色インキを用いて、オフセット印刷により白色層585における露出部586を除いた部分の後面側に印刷形成される。
ベース部材51の後方に、絵柄用盤ランプ91が絵柄装飾シート580の黄色絵柄層583bと対向して配設される。絵柄用盤ランプ91は、例えば、LEDランプを用いて構成され、演出ユニット600の前部に取り付けられた盤ランプ基板92の実装面に実装される。絵柄用盤ランプ91は、露出部586を介してベース部材51の後方に露出した黄色絵柄層583bに対して、当該黄色絵柄層583bの色と同色系統の光、すなわち黄色系統の光(例えば、黄色絵柄層583bと同程度の明度および彩度を有する黄色光)を照射する。以降、黄色絵柄層583bに対して照射する光を照射光と称する場合がある。絵柄用盤ランプ91から照射される照射光の一部は、メジュウムインキにより黄色インキの濃度が薄くなるように調整された黄色絵柄層583bを透過し、絵柄PTNの黄色部PT2が発光する。絵柄用盤ランプ91から照射される照射光の他の一部は、絵柄層583の開口部分を通過し、絵柄PTNの透明部PT3が発光する。
なおこのとき、絵柄用盤ランプ91から黄色絵柄層583bに照射される照射光は指向性が高いため、黄色絵柄層583bにおいて照射光の照度ムラが生じる。そのため、絵柄PTNの黄色部PT2の一部分(前方から見て絵柄用盤ランプ91と重なる部分)では相対的に明るく発光し、黄色部PT2の他の部分では相対的に暗く発光する。これにより、絵柄PTNの黄色部PT2は、黄色部PT2での発光の明暗によって黄金のような金属光沢を有しているように視認される。そのため、金属的な装飾を簡便に行うことが可能である。また、ベース部材51の後方に設けられた絵柄用盤ランプ91からの光が黄色絵柄層583bを透過して、絵柄PTNの黄色部PT2が発光するため、絵柄PTNの黄色部PT2が暗くなることもない。
ここで、絵柄装飾シート580を備えた遊技盤50の製造方法について、図20のフローチャートを参照して概要説明する。まず、遊技盤50を構成する各部品を作製する部品作製工程(PC10)を実施する。この部品作製工程(PC10)において、例えば、成型加工等により、ベース部材51、レール飾り550および補強部材570を作製する。また、印刷加工等により、絵柄装飾シート580を作製する。また、所定の加工により、風車や多数本の遊技釘とともに、入賞ユニット56、作動ゲート70、普通電動役物67、特別電動役物77、センター飾り90、および各種表示装置を作製する。また、所定の加工により、演出ユニット600を作製する。
そして、主基板ケースユニット700を組み立てる組立工程(PC20)を実施する。この組立工程(PC20)において、絵柄装飾シート580をベース部材51の後面に接合し、レール飾り550および補強部材570をベース部材51に取り付ける。また、ベース部材51の前面側に形成される遊技領域PAに、風車や多数本の遊技釘とともに、入賞ユニット56、作動ゲート70、普通電動役物67、特別電動役物77、センター飾り90、および各種表示装置を取り付ける。また、ベース部材51の後面側に、演出ユニット600を取り付ける。
続いて、部品作製工程の一つである絵柄装飾シート580の印刷工程について、図21のフローチャートを参照して説明する。まず、シート部材581に対してオフセット印刷を行うオフセット印刷工程(PC11)を実施する。このオフセット印刷工程(PC11)において、まず、オフセット印刷によりシート部材581の後面側に絵柄層583を印刷形成する。具体的には、紫外線硬化型印刷インキ等の黒色インキを用いて、オフセット印刷によりシート部材581の後面側に黒色絵柄層583aを印刷形成する。また、紫外線硬化型印刷インキ等の黄色インキを用いて、オフセット印刷によりシート部材581の後面側に黄色絵柄層583bを印刷形成する。次に、紫外線硬化型印刷インキ等の白色インキを用いて、オフセット印刷により絵柄層583における黒色絵柄層583aの後面側に白色層585を印刷形成する。次に、紫外線硬化型印刷インキ等の黒色インキを用いて、オフセット印刷により白色層585における露出部586を除いた部分の後面側に黒色層587を印刷形成する。次に、耐摩耗ニスを用いて、オフセット印刷により黒色層587の後面側にクリア層(図示せず)を印刷形成する。
そして、シート部材581に対してシルクスクリーン印刷を行うシルクスクリーン印刷工程(PC12)を実施する。このシルクスクリーン印刷工程(PC12)において、白色層585の露出部586を介して露出した黄色絵柄層583bに対し、シルクスクリーン印刷によりメジュウムインキを塗布する。
[本実施形態における遊技盤の特徴構成]
本実施形態において、絵柄用盤ランプ91は、露出部586を介してベース部材51の後方に露出した黄色絵柄層583bに、当該黄色絵柄層583bの色と同色系統の光、すなわち黄色系統の光を照射し、絵柄PTNの黄色部PT2を発光させるように構成されている。これにより、絵柄PTNの黄色部PT2は、前述したように、黄色部PT2での発光の明暗によって黄金のような金属光沢を有しているように視認されるため、金属的な装飾を簡便に行うことが可能である。また、ベース部材51の後方に設けられた絵柄用盤ランプ91からの光が黄色絵柄層583bを透過して、絵柄PTNの黄色部PT2が発光するため、絵柄PTNの黄色部PT2が暗くなることもない。
本実施形態において、アース部材560の接触突起部562と接続部材565の突出部566が、収容枠500のアース端子526と電気的に接続されて、外レール部材557が電気的に接地されるように構成される。これにより、収容枠500に対する遊技盤50の着脱が繰り返されることによりアース部材560が劣化変形して、アース部材560がアース端子526と接触しない(電気的に接続されない)状態になっても、接続部材565の突出部566により、外レール部材557が電気的に接地された状態を維持することができる。そのため、収容枠500に対する遊技盤50の着脱が繰り返し行われても、収容枠500(前枠2)と遊技盤50との間のアース接続を安定して行うことが可能になる。
本実施形態において、レール飾り550の下部におけるアウト口通路部554の右方に、特別電動役物77の下部が配置される空間部GPが形成され、特別電動役物77の下部の後側に設けられた、排出通路部79の排出口79a(下流端部)は、アウト口通路部554の下流端部554aより下方に配置される。これにより、特別電動役物77が従来よりも下方に配置されるため、遊技領域PAにおける特別電動役物77の上方の領域を広くすることができる。具体的には、遊技領域PAにおける特別電動役物77とセンター飾り90との間の領域(すなわち、遊技領域PAの右下側の領域)を広くすることができるため、この領域に設けられる第2始動口65、作動ゲート70、遊技釘等の配置の自由度が高くなり、遊技領域PAにおけるレイアウトの自由度を向上させることが可能になる。
[演出ユニットの構成]
次に、演出ユニット600について、図22〜図36を参照して説明する。演出ユニット600は、図8および図22に示すように、ユニットベース610と、左側演出装置700と、右側演出装置800と、下側演出装置900と、上側演出装置950とを有して構成され、ベース部材51の後面側に取り付けられる。ユニットベース610は、樹脂材料を用いて前後に開口部を有する箱状に形成される。ユニットベース610の左上側に、左側演出装置700が取り付けられる。ユニットベース610の右上側に、右側演出装置800が取り付けられる。ユニットベース610の下側に、下側演出装置900が取り付けられる。ユニットベース610の上部後側に、上側演出装置950が取り付けられる。
左側演出装置700は、図22および図23に示すように、左側演出部材710と、左側可動支持部720と、左側装飾部材740とを有して構成される。左側演出部材710は、樹脂材料等を用いて板状に形成される。図35に示すように、左側演出部材710の前面側に、文字、図形、絵柄等による装飾が施された左前側装飾部711が形成される。本実施形態では、説明容易化のため、左前側装飾部711における装飾の一例として、「看」の文字が用いられるものとする。図36(A)に示すように、左側演出部材710における左前側装飾部711の後側には、段差状の左側逃げ部712が形成され、下側演出装置900の下側演出部材910が左側演出部材710に当接しないようになっている。
左側可動支持部720は、図22および図23に示すように、第1左側支持部721と、第2左側支持部731とを有して構成される。第1左側支持部721は、左側支持部材722と、左側相対移動部725と有して構成される。左側支持部材722は、樹脂材料等を用いて、左側演出部材710の外周形状に合わせた板状に形成される。左側支持部材722は、左側相対移動部725の第1左側機構部726を介して、左側支持部材722の前面側で左側演出部材710を支持する。図35に示すように、左側支持部材722の前面側に、文字、図形、絵柄等による装飾が施された左後側装飾部723が形成される。本実施形態では、説明容易化のため、左後側装飾部723における装飾の一例として、人間のキャラクタの絵柄が用いられるものとする。
左側相対移動部725は、図22および図23に示すように、第1左側駆動モータ727と、第1左側機構部726とを有して構成され、左側支持部材722の後側に取り付けられる。左側相対移動部725は、左側演出部材710を左側支持部材722に対して、左側支持部材722の前面側を覆う左前側初期位置(図29(A)を参照)と、左側支持部材722の右下方に位置して左側支持部材722の前面側を露出させる左前側可動位置(図29(B)を参照)との間で、左斜めの上下方向に相対移動させることができるようになっている。第1左側機構部726は、歯車機構およびリンク機構等を用いて構成され、第1左側駆動モータ727の駆動力を左側演出部材710に伝達する。左側支持部材722の後側に、左側演出部材710が左前側初期位置に相対移動したことを検出する左前側初期位置センサ728が取り付けられる。また、左側支持部材722の後側に、左側演出部材710が左前側可動位置に相対移動したことを検出する左前側可動位置センサ729が取り付けられる。
第2左側支持部731は、図22および図23に示すように、左側ベース部材732と、左側案内移動部735とを有して構成される。左側ベース部材732は、樹脂材料等を用いて略逆三角形の板状に形成され、ユニットベース610の左上側に取り付け固定される。左側ベース部材732の後面側に、左側ガイド部733が設けられる。左側ガイド部733は、左側ベース部材732の右縁部に沿って右斜めの上下方向に延びるレール溝状に形成される。左側ガイド部733は、第1左側支持部721の左側支持部材722と係合し、左側支持部材722を右斜めの上下方向に直線移動可能に案内する。これにより、左側ベース部材732は、第1左側支持部721の左側支持部材722を右斜めの上下方向に直線移動可能に支持する。
左側案内移動部735は、第2左側駆動モータ737と、第2左側機構部736とを有して構成され、左側ベース部材732の後側に取り付けられる。左側案内移動部735は、左側演出部材710を支持する左側支持部材722を、左側ベース部材732の右上部に位置する左後側初期位置(図26および図28(A)を参照)と、左側ベース部材732の下部に位置する左後側可動位置(図27および図28(B)を参照)との間で、右斜めの上下方向に直線移動させることができるようになっている。第2左側機構部736は、歯車機構およびリンク機構を用いて構成され、第2左側駆動モータ737の駆動力を左側支持部材722に伝達する。左側ベース部材732の後側に、左側支持部材722が左後側初期位置に移動したことを検出する左後側初期位置センサ738が取り付けられる。また、左側ベース部材732の後側に、左側支持部材722が左後側可動位置に移動したことを検出する左後側可動位置センサ739が取り付けられる。
左側支持部材722が左後側初期位置に移動し、且つ、左側演出部材710が左側支持部材722に対して左前側初期位置に相対移動したとき、左側演出部材710は、センター飾り90の開口部における上部左側の左側演出初期位置(図26および図28(A)を参照)に移動する。左側支持部材722が左後側可動位置に移動し、且つ、左側演出部材710が左側支持部材722に対して左前側初期位置に相対移動したとき、左側演出部材710は、センター飾り90の開口部における中間部左側の第1左側演出可動位置(図27および図28(B)を参照)に移動する。左側支持部材722が左後側可動位置に移動し、且つ、左側演出部材710が左側支持部材722に対して左前側可動位置に相対移動したとき、左側演出部材710は、センター飾り90の開口部における下部左側の第2左側演出可動位置(図28(C)を参照)に移動する。
左側装飾部材740は、樹脂材料等を用いて、前面側に所定の装飾が施された板状に形成される。左側装飾部材740は、左側ベース部材732の前面側における、左側ガイド部733の左上方の位置に取り付けられる。左側ガイド部733により、一軸の案内機構で、第1左側支持部721を構成する左側支持部材722の上下方向の移動と、左側支持部材722の左右方向の移動が可能になるため、第2左側支持部731の構成を簡潔にすることができる。そのため、簡便な構成で、意外性のある多彩な演出を行うことが可能になる。また、第2左側支持部731(左側ベース部材732)における左側ガイド部733の左上方の空いた部分に左側装飾部材740を配置することにより、簡便な構成で、演出ユニット600の装飾性を高めることが可能になる。
右側演出装置800は、図22に示すように、右側演出部材810と、右側可動支持部820と、右側装飾部材840とを有して構成される。右側演出部材810は、樹脂材料等を用いて板状に形成される。図35に示すように、右側演出部材810の前面側に、文字、図形、絵柄等による装飾が施された右前側装飾部811が形成される。本実施形態では、説明容易化のため、右前側装飾部811における装飾の一例として、「板」の文字が用いられるものとする。図36(A)に示すように、右側演出部材810における右前側装飾部811の後側には、段差状の右側逃げ部812が形成され、下側演出装置900の下側演出部材910が右側演出部材810に当接しないようになっている。
右側可動支持部820は、図22に示すように、第1右側支持部821と、第2右側支持部831とを有して構成される。第1右側支持部821は、右側支持部材822と、右側相対移動部825と有して構成される。右側支持部材822は、樹脂材料等を用いて、右側演出部材810の外周形状に合わせた板状に形成される。右側支持部材822は、右側相対移動部825の第1右側機構部(図示せず)を介して、右側支持部材822の前面側で右側演出部材810を支持する。図35に示すように、右側支持部材822の前面側に、文字、図形、絵柄等による装飾が施された右後側装飾部823が形成される。本実施形態では、説明容易化のため、右後側装飾部823における装飾の一例として、人間のキャラクタの絵柄が用いられるものとする。
右側相対移動部825は、左側相対移動部725と同様に、第1右側駆動モータ(図示せず)と、第1右側機構部(図示せず)とを有して構成され、右側支持部材822の後側に取り付けられる。右側相対移動部825は、右側演出部材810を右側支持部材822に対して、右側支持部材822の前面側を覆う右前側初期位置(図29(A)を参照)と、右側支持部材822の左下方に位置して右側支持部材822の前面側を露出させる右前側可動位置(図29(B)を参照)との間で、右斜めの上下方向に相対移動させることができるようになっている。第1右側機構部は、歯車機構およびリンク機構等を用いて構成され、第1右側駆動モータの駆動力を右側演出部材810に伝達する。右側支持部材822の後側に、右側演出部材810が右前側初期位置に相対移動したことを検出する右前側初期位置センサ(図示せず)が取り付けられる。また、右側支持部材822の後側に、右側演出部材810が右前側可動位置に相対移動したことを検出する右前側可動位置センサ(図示せず)が取り付けられる。
第2右側支持部831は、図22に示すように、右側ベース部材832と、右側案内移動部835とを有して構成される。右側ベース部材832は、樹脂材料等を用いて略逆三角形の板状に形成され、ユニットベース610の右上側に取り付け固定される。右側ベース部材832の後面側に、右側ガイド部833が設けられる。右側ガイド部833は、右側ベース部材832の左縁部に沿って左斜めの上下方向に延びるレール溝状に形成される。右側ガイド部833は、第1右側支持部821の右側支持部材822と係合し、右側支持部材822を左斜めの上下方向に直線移動可能に案内する。これにより、右側ベース部材832は、第1右側支持部821の右側支持部材822を左斜めの上下方向に直線移動可能に支持する。
右側案内移動部835は、第2右側駆動モータ837と、第2右側機構部836とを有して構成され、右側ベース部材832の後側に取り付けられる。右側案内移動部835は、右側演出部材810を支持する右側支持部材822を、右側ベース部材832の左上部に位置する右後側初期位置(図26および図28(A)を参照)と、右側ベース部材832の下部に位置する右後側可動位置(図27および図28(B)を参照)との間で、左斜めの上下方向に直線移動させることができるようになっている。第2右側機構部836は、歯車機構およびリンク機構を用いて構成され、第2右側駆動モータ837の駆動力を右側支持部材822に伝達する。右側ベース部材832の後側に、右側支持部材822が右後側初期位置に移動したことを検出する右後側初期位置センサ(図示せず)が取り付けられる。また、右側ベース部材832の後側に、右側支持部材822が右後側可動位置に移動したことを検出する右後側可動位置センサ(図示せず)が取り付けられる。
右側支持部材822が右後側初期位置に移動し、且つ、右側演出部材810が右側支持部材822に対して右前側初期位置に相対移動したとき、右側演出部材810は、センター飾り90の開口部における上部右側の右側演出初期位置(図26および図28(A)を参照)に移動する。右側支持部材822が右後側可動位置に移動し、且つ、右側演出部材810が右側支持部材822に対して右前側初期位置に相対移動したとき、右側演出部材810は、センター飾り90の開口部における中間部右側の第1右側演出可動位置(図27および図28(B)を参照)に移動する。右側支持部材822が右後側可動位置に移動し、且つ、右側演出部材810が右側支持部材822に対して右前側可動位置に相対移動したとき、右側演出部材810は、センター飾り90の開口部における下部右側の第2右側演出可動位置(図28(C)を参照)に移動する。なお、右側演出初期位置、第1右側演出可動位置および第2右側演出可動位置は、前述の左側演出初期位置、第1左側演出可動位置および第2左側演出可動位置と、それぞれ同じ高さに位置する。
右側装飾部材840は、樹脂材料等を用いて、前面側に所定の装飾が施された板状に形成される。右側装飾部材840は、右側ベース部材832の前面側における、右側ガイド部833の右上方の位置に取り付けられる。右側ガイド部833により、一軸の案内機構で、第1右側支持部821を構成する右側支持部材822の上下方向の移動と、右側支持部材822の左右方向の移動が可能になるため、第2右側支持部831の構成を簡潔にすることができる。そのため、簡便な構成で、意外性のある多彩な演出を行うことが可能になる。また、第2右側支持部831(右側ベース部材832)における右側ガイド部833の右上方の空いた部分に右側装飾部材840を配置することにより、簡便な構成で、演出ユニット600の装飾性を高めることが可能になる。
下側演出装置900は、図22および図24に示すように、下側演出部材910と、下側可動支持部920とを有して構成される。下側演出部材910は、樹脂材料等を用いて円盤状に形成される。下側演出部材910の前面中央部に、例えば星形状の装飾が施された下側装飾部911が形成される。下側演出部材910の前面外周側に、例えば三連星形状の飾り部材916が取り付けられている。飾り部材916は、下側演出部材910に対して相対移動可能に(揺動移動可能に)取り付けられる。
下側可動支持部920は、回転支持部921と、昇降支持部931(図9を参照)とを有して構成される。回転支持部921は、下側支持部材922と、回転移動部925と有して構成される。下側支持部材922は、樹脂材料等を用いて、下側演出部材910よりも左右方向に長い板状に形成される。下側支持部材922は、回転移動部925の第1下側機構部(図示せず)を介して、下側支持部材922の前面側で下側演出部材910を支持する。下側支持部材922の左右端部に、昇降支持部931の側方ガイド部933(図9を参照)と係合する係合部材923が取り付けられる。
回転移動部925は、第1下側駆動モータ927と、第1下側機構部(図示せず)とを有して構成され、下側支持部材922の中央部に取り付けられる。回転移動部925は、下側支持部材922の前面中央部において前後方向に延びる軸を中心に、下側演出部材910を回転移動させることができるようになっている。第1下側機構部は、歯車機構およびリンク機構を用いて構成され、第1下側駆動モータ927の駆動力を下側演出部材910に伝達する。下側支持部材922の中央部近傍に、下側演出部材910が下側支持部材922に対して所定の回転初期位置(図33を参照)に回転移動(相対移動)したことを検出する回転初期位置センサ(図示せず)が取り付けられる。
なお、下側支持部材922の中央部近傍に、飾り部材移動部945が取り付けられている。飾り部材移動部945は、飾り部材用駆動モータ947と、飾り部材用機構部(図示せず)とを有して構成される。飾り部材移動部945は、飾り部材916を下側演出部材910に対して、下側演出部材910の前面外周側に重なる前面側初期位置(図33を参照)と、下側演出部材910の外周側から径方向に突出する前面側可動位置との間で、相対移動(揺動移動)させることができるようになっている。飾り部材用機構部は、歯車機構およびリンク機構を用いて構成され、飾り部材用駆動モータ947の駆動力を飾り部材916に伝達する。下側支持部材922の中央部近傍に、飾り部材916が前面側初期位置に移動したことを検出する前面側初期位置センサ(図示せず)が取り付けられる。また、下側支持部材922の中央部近傍に、飾り部材916が前面側可動位置に移動したことを検出する前面側可動位置センサ(図示せず)が取り付けられる。
昇降支持部931は、図9に示すように、側方ガイド部933と、昇降移動部935とを有して構成される。側方ガイド部933は、樹脂材料等を用いて上下方向に延びるレール状に形成され、ユニットベース610の左右後側に取り付け固定される。側方ガイド部933は、回転支持部921の下側支持部材922の左右端部に取り付けられた係合部材923と係合し、係合部材923を上下方向(鉛直方向)にスライド移動可能に案内する。これにより、側方ガイド部933は、回転支持部921の下側支持部材922を上下方向(鉛直方向)に移動可能に支持する。
昇降移動部935は、第2下側駆動モータ(図示せず)と、第2下側機構部936とを有して構成され、ユニットベース610の左右下部に取り付けられる。昇降移動部935は、下側演出部材910を支持する下側支持部材922を、側方ガイド部933の下側に位置する下側初期位置(図33を参照)と、側方ガイド部933の上側に位置する下側可動位置(図34を参照)との間で、上下方向(鉛直方向)に移動させることができるようになっている。第2下側機構部936は、歯車機構およびリンク機構を用いて構成され、第2下側駆動モータの駆動力を下側支持部材922に伝達する。側方ガイド部933に、下側支持部材922が下側初期位置に移動したことを検出する下側初期位置センサ(図示せず)が取り付けられる。また、側方ガイド部933に、下側支持部材922が下側可動位置に移動したことを検出する下側可動位置センサ(図示せず)が取り付けられる。また、側方ガイド部933に、下側支持部材922が下側初期位置と下側可動位置との間の下側中間位置に移動したことを検出する下側中間位置センサ(図示せず)が取り付けられる。
下側支持部材922が下側初期位置に移動し、且つ、下側演出部材910が下側支持部材922に対して所定の回転初期位置に回転移動(相対移動)したとき、下側演出部材910は、センター飾り90の下方においてベース部材51の後側に隠れる待機演出初期位置(図33を参照)に移動する。下側支持部材922が下側可動位置に移動し、且つ、下側演出部材910が下側支持部材922に対して所定の回転初期位置に回転移動(相対移動)したとき、下側演出部材910は、センター飾り90の開口部を通して視認可能な上昇演出可動位置(図34を参照)に移動する。上昇演出可動位置に移動した下側演出部材910は、回転移動部925により、下側支持部材922の前面中央部において前後方向に延びる軸を中心に回転移動することが可能である。なお、待機演出初期位置および上昇演出可動位置は、前述の左側演出初期位置および右側演出初期位置よりも下方に位置する。
上側演出装置950は、図25に示すように、上側演出部材960と、上側支持部材970と、揺動移動部980と有して構成される。上側演出部材960は、樹脂材料等を用いて、前面側に所定の装飾が施された板状に形成される。上側支持部材970は、樹脂材料等を用いて、前面側に所定の装飾が施された、上側演出部材960よりも広い板状に形成される。上側支持部材970は、ユニットベース610の上部後側に取り付け固定され、上側演出部材960を揺動可能に支持する。
揺動移動部980は、上側駆動モータ982と、上側機構部(図示せず)とを有して構成され、上側支持部材970の後面側に取り付けられる。揺動移動部980は、上側演出部材960を、上側支持部材970の後面側に重なる上側初期位置(図25(B)の実線を参照)と、上側支持部材970の下方に出現する上側可動位置(図25(B)の二点鎖線を参照)との間で、上下方向に揺動変位させることができるようになっている。上側機構部は、歯車機構およびリンク機構を用いて構成され、上側駆動モータ982の駆動力を上側演出部材960に伝達する。上側支持部材970の後面側に、上側演出部材960が上側初期位置に変位したことを検出する上側初期位置センサ(図示せず)が取り付けられる。また、上側支持部材970の後面側に、上側演出部材960が上側可動位置に変位したことを検出する上側可動位置センサ(図示せず)が取り付けられる。
以上のように構成される演出ユニット600において、通常の場合、図26および図28(A)に示すように、左側演出装置700の左側演出部材710が左側演出初期位置に移動し、右側演出装置800の右側演出部材810が右側演出初期位置に移動する。また、図33に示すように、下側演出装置900の下側演出部材910が待機演出初期位置に移動する。また、図25の実線で示すように、上側演出装置950の上側演出部材960が上側初期位置に移動する。このとき、左側演出初期位置の左側演出部材710と、右側演出初期位置の右側演出部材810とが左右に並んで配置される。これにより、左側演出部材710の左前側装飾部711における「看」の文字装飾と、右側演出部材810の右前側装飾部811における「板」の文字装飾とが左右に並んで、一連の「看板」の文字装飾として視認される。
遊技の展開に応じて演出を行う場合、左側演出装置700の左側演出部材710と、右側演出装置800の右側演出部材810とが別個に、センター飾り90の開口部において二次元的に移動することが可能である。例えば、左側演出部材710が左側演出初期位置に位置する状態において、第2左側支持部731の左側案内移動部735が、第1左側支持部721の左側支持部材722を左後側初期位置から左後側可動位置まで左下方へ直線移動させる。また、右側演出部材810が右側演出初期位置に位置する状態において、第2右側支持部831の右側案内移動部835が、第1右側支持部821の右側支持部材822を右後側初期位置から右後側可動位置まで右下方へ直線移動させる。そうすると、図27および図28(B)に示すように、左側演出部材710が左側演出初期位置から第1左側演出可動位置まで左下方へ直線移動し、右側演出部材810が右側演出初期位置から第1右側演出可動位置まで右下方へ直線移動する。このとき、左側演出部材710と右側演出部材810とが左右に離れる。これにより、左側演出部材710の左前側装飾部711における「看」の文字装飾と、右側演出部材810の右前側装飾部811における「板」の文字装飾とが左右に離れて、それぞれ別個の文字装飾として視認される。
そして、第1左側支持部721の左側相対移動部725が、左側演出部材710を左側支持部材722に対して、左前側初期位置から左前側可動位置まで右下方へ相対移動させる。また、第1右側支持部821の右側相対移動部825が、右側演出部材810を右側支持部材822に対して、右前側初期位置から右前側可動位置まで左下方へ相対移動させる。そうすると、図28(C)に示すように、左側演出部材710が第1左側演出可動位置から第2左側演出可動位置まで右下方へ直線移動し、右側演出部材810が第1右側演出可動位置から第2右側演出可動位置まで左下方へ直線移動する。このとき、左側演出部材710が左側支持部材722の右下方に位置して左側支持部材722の前面側の左後側装飾部723が露出し、右側演出部材810が右側支持部材822の左下方に位置して右側支持部材822の前面側の右後側装飾部823が露出する。これにより、左側演出部材710と右側演出部材810とを左右に離して動かす演出と、左後側装飾部723と右後側装飾部823とを出現させる演出を行うことができ、簡便な構成で、意外性のある多彩な演出を行うことができる。
また例えば、左側演出部材710が左側演出初期位置に位置する状態において、第2左側支持部731の左側案内移動部735が、第1左側支持部721の左側支持部材722を左後側初期位置から左後側可動位置まで左下方へ直線移動させる。一方、右側演出部材810が右側演出初期位置に位置する状態において、第2右側支持部831の右側案内移動部835が、第1右側支持部821の右側支持部材822を右後側初期位置から移動させない。そうすると、図29(A)に示すように、左側演出部材710が左側演出初期位置から第1左側演出可動位置まで左下方へ直線移動し、右側演出部材810が右側演出初期位置で固定される。このとき、左側演出部材710が右側演出部材810に対して左下方に離れる。これにより、左側演出部材710の左前側装飾部711における「看」の文字装飾が、右側演出部材810の右前側装飾部811における「板」の文字装飾に対して左下方に離れて、それぞれ別個の文字装飾として視認される。
そして、第1左側支持部721の左側相対移動部725が、左側演出部材710を左側支持部材722に対して、左前側初期位置から左前側可動位置まで右下方へ相対移動させる。また、第1右側支持部821の右側相対移動部825が、右側演出部材810を右側支持部材822に対して、右前側初期位置から右前側可動位置まで左下方へ相対移動させる。そうすると、図29(B)に示すように、左側演出部材710が第1左側演出可動位置から第2左側演出可動位置まで右下方へ直線移動し、右側演出部材810が右側演出初期位置から左下方へ直線移動する。このとき、左側演出部材710が左側支持部材722の右下方に位置して左側支持部材722の前面側の左後側装飾部723が露出し、右側演出部材810が右側支持部材822の左下方に位置して右側支持部材822の前面側の右後側装飾部823が露出する。これにより、左側演出部材710および右側演出部材810のうち左側演出部材710(もしくは、右側演出部材810)を大きく動かす演出と、左後側装飾部723と右後側装飾部823とを出現させる演出を行うことができ、簡便な構成で、意外性のある多彩な演出を行うことができる。
ここで、左後側初期位置と左後側可動位置との間の中間位置を左後側中間位置とし、右後側初期位置と右後側可動位置との間の中間位置を右後側中間位置とする。左側演出初期位置と第1左側演出可動位置との間の中間位置を左側演出中間位置とし、右側演出初期位置と第1右側演出可動位置との間の中間位置を右側演出中間位置とする。
例えば、左側演出部材710が左側演出初期位置に位置する状態において、第2左側支持部731の左側案内移動部735が、第1左側支持部721の左側支持部材722を左後側初期位置から左後側中間位置まで左下方へ直線移動させる。また、右側演出部材810が右側演出初期位置に位置する状態において、第2右側支持部831の右側案内移動部835が、第1右側支持部821の右側支持部材822を右後側初期位置から右後側中間位置まで右下方へ直線移動させる。そうすると、図30(A)に示すように、左側演出部材710が左側演出初期位置から左側演出中間位置まで左下方へ直線移動し、右側演出部材810が右側演出初期位置から右側演出中間位置まで右下方へ直線移動する。このとき、左側演出部材710と右側演出部材810とが一旦左右に離れる。
そして、第1左側支持部721の左側相対移動部725が、左側演出部材710を左側支持部材722に対して、左前側初期位置から左前側可動位置まで右下方へ相対移動させる。また、第1右側支持部821の右側相対移動部825が、右側演出部材810を右側支持部材822に対して、右前側初期位置から右前側可動位置まで左下方へ相対移動させる。そうすると、図30(B)に示すように、左側演出部材710が左側演出中間位置から右下方の第3左側演出可動位置まで移動し、右側演出部材810が右側演出中間位置から左下方の第3右側演出可動位置まで移動する。このとき、左側演出部材710が左側支持部材722の右下方に位置して左側支持部材722の前面側の左後側装飾部723が露出し、右側演出部材810が右側支持部材822の左下方に位置して右側支持部材822の前面側の右後側装飾部823が露出する。またこのとき、第3左側演出可動位置に移動した左側演出部材710と、第3右側演出可動位置に移動した右側演出部材810とが、左右に並ぶようになっている。これにより、左側演出部材710と右側演出部材810とを一旦左右に離してから再び左右に並ぶように動かす演出と、左後側装飾部723と右後側装飾部823とを出現させる演出を行うことができ、簡便な構成で、意外性のある多彩な演出を行うことができる。
また例えば、図31(A)に示すように、左側演出部材710が左側演出初期位置に位置する状態において、第2左側支持部731の左側案内移動部735が、第1左側支持部721の左側支持部材722を左後側初期位置から左後側中間位置まで左下方へ直線移動させる。また、右側演出部材810が右側演出初期位置に位置する状態において、第2右側支持部831の右側案内移動部835が、第1右側支持部821の右側支持部材822を右後側初期位置から右後側中間位置まで右下方へ直線移動させる。なお、右側案内移動部835による右側支持部材822の移動速度は、左側案内移動部735による左側支持部材722の移動速度と同じ速度に設定される。
第2左側支持部731の左側案内移動部735が第1左側支持部721の左側支持部材722を直線移動させる際に、第1左側支持部721の左側相対移動部725が、左側演出部材710を左側支持部材722に対して、左前側初期位置から左前側可動位置まで右下方へ相対移動させる。また、第2右側支持部831の右側案内移動部835が第1右側支持部821の右側支持部材822を直線移動させる際に、第1右側支持部821の右側相対移動部825が、右側演出部材810を右側支持部材822に対して、右前側初期位置から右前側可動位置まで左下方へ相対移動させる。このとき、左側相対移動部725による左側演出部材710の相対移動速度と、右側相対移動部825による右側演出部材810の相対移動速度を調整することにより、図31(B)に示すように、左側演出部材710と右側演出部材810とを左右に並んだ状態を維持して各演出初期位置から鉛直下方へ移動させる。
そうすると、図31(C)に示すように、左側演出部材710が左側演出初期位置から前述の第3左側演出可動位置まで鉛直下方へ移動し、右側演出部材810が右側演出初期位置から前述の第3右側演出可動位置まで鉛直下方へ移動する。このとき、左側演出部材710が左側支持部材722の右下方に位置して左側支持部材722の前面側の左後側装飾部723が露出し、右側演出部材810が右側支持部材822の左下方に位置して右側支持部材822の前面側の右後側装飾部823が露出する。これにより、左側演出部材710と右側演出部材810とを左右に並んだ状態を維持して動かす演出と、左後側装飾部723と右後側装飾部823とを出現させる演出を行うことができ、簡便な構成で、意外性のある多彩な演出を行うことができる。
また例えば、図32(A)に示すように、左側演出部材710が左側演出初期位置に位置する状態において、第2左側支持部731の左側案内移動部735が、第1左側支持部721の左側支持部材722を左後側初期位置から左後側中間位置まで左下方へ直線移動させる。また、右側演出部材810が右側演出初期位置に位置する状態において、第2右側支持部831の右側案内移動部835が、第1右側支持部821の右側支持部材822を右後側初期位置から右後側中間位置まで右下方へ直線移動させる。なお、右側案内移動部835による右側支持部材822の移動速度は、左側案内移動部735による左側支持部材722の移動速度よりも高い速度に設定される。
第2左側支持部731の左側案内移動部735が第1左側支持部721の左側支持部材722を直線移動させる際に、第1左側支持部721の左側相対移動部725が、左側演出部材710を左側支持部材722に対して、左前側初期位置から左前側可動位置まで右下方へ相対移動させる。また、第2右側支持部831の右側案内移動部835が第1右側支持部821の右側支持部材822を直線移動させる際に、第1右側支持部821の右側相対移動部825が、右側演出部材810を右側支持部材822に対して、右前側初期位置から右前側可動位置まで左下方へ相対移動させる。このとき、左側相対移動部725による左側演出部材710の相対移動速度と、右側相対移動部825による右側演出部材810の相対移動速度を調整することにより、図32(B)に示すように、左側演出部材710と右側演出部材810とを左右に並んだ状態を維持して各演出初期位置から右方に湾曲した円弧状の移動軌跡で下方へ移動させる。
そうすると、図32(C)に示すように、左側演出部材710が左側演出初期位置から前述の第3左側演出可動位置まで右方に湾曲した円弧状の移動軌跡で下方へ移動し、右側演出部材810が右側演出初期位置から前述の第3右側演出可動位置まで右方に湾曲した円弧状の移動軌跡で下方へ移動する。このとき、左側演出部材710が左側支持部材722の右下方に位置して左側支持部材722の前面側の左後側装飾部723が露出し、右側演出部材810が右側支持部材822の左下方に位置して右側支持部材822の前面側の右後側装飾部823が露出する。これにより、左側演出部材710と右側演出部材810とを左右に並んだ状態を維持して動かす演出と、左後側装飾部723と右後側装飾部823とを出現させる演出を行うことができ、簡便な構成で、意外性のある多彩な演出を行うことができる。
なお、図32に示す例において、右側案内移動部835による右側支持部材822の移動速度は、左側案内移動部735による左側支持部材722の移動速度よりも高い速度に設定されているが、左側案内移動部735による左側支持部材722の移動速度よりも低い速度に設定されてもよい。この場合、左側相対移動部725による左側演出部材710の相対移動速度と、右側相対移動部825による右側演出部材810の相対移動速度を調整することにより、左側演出部材710と右側演出部材810とを左右に並んだ状態を維持して各演出初期位置から左方に湾曲した円弧状の移動軌跡で下方へ移動させることができる。そうすると、左側演出部材710が左側演出初期位置から前述の第3左側演出可動位置まで左方に湾曲した円弧状の移動軌跡で下方へ移動し、右側演出部材810が右側演出初期位置から前述の第3右側演出可動位置まで左方に湾曲した円弧状の移動軌跡で下方へ移動する。
下側演出装置900の下側演出部材910は、左側演出装置700の左側演出部材710の動きと、右側演出装置800の右側演出部材810の動きに応じて、センター飾り90の後方において上下方向に移動することが可能である。例えば、図33に示すように、左側演出部材710が左側演出初期位置に位置する状態において、第2左側支持部731の左側案内移動部735が、第1左側支持部721の左側支持部材722を左後側初期位置から左後側可動位置まで左下方へ直線移動させる。また、右側演出部材810が右側演出初期位置に位置する状態において、第2右側支持部831の右側案内移動部835が、第1右側支持部821の右側支持部材822を右後側初期位置から右後側可動位置まで右下方へ直線移動させる。そうすると、図34に示すように、左側演出部材710が左側演出初期位置から第1左側演出可動位置まで左下方へ直線移動し、右側演出部材810が右側演出初期位置から第1右側演出可動位置まで右下方へ直線移動する。このとき、左側演出部材710と右側演出部材810とが左右に離れる。
次に、下側演出部材910が待機演出初期位置に位置する状態において、昇降支持部931の昇降移動部935が、回転支持部921の下側支持部材922を下側初期位置から下側可動位置まで鉛直上方へ移動させる。そうすると、下側演出部材910が待機演出初期位置から上昇演出可動位置まで鉛直上方へ移動する。なお、上昇演出可動位置は、左側演出部材710と右側演出部材810との間の空間位置に設定される。これにより、上昇演出可動位置に移動した下側演出部材910は、左側演出部材710と右側演出部材810との間の空間に配置される。
次に、第1左側支持部721の左側相対移動部725が、左側演出部材710を左側支持部材722に対して、左前側初期位置から左前側可動位置まで右下方へ相対移動させる。また、第1右側支持部821の右側相対移動部825が、右側演出部材810を右側支持部材822に対して、右前側初期位置から右前側可動位置まで左下方へ相対移動させる。そうすると、図35に示すように、左側演出部材710が第1左側演出可動位置から第2左側演出可動位置まで右下方へ直線移動し、右側演出部材810が第1右側演出可動位置から第2右側演出可動位置まで左下方へ直線移動する。このとき、左側演出部材710が左側支持部材722の右下方に位置して左側支持部材722の前面側の左後側装飾部723が露出し、右側演出部材810が右側支持部材822の左下方に位置して右側支持部材822の前面側の右後側装飾部823が露出する。
そして、回転支持部921の回転移動部925は、下側支持部材922の前面中央部において前後方向に延びる軸を中心に、下側演出部材910を回転移動させる。これにより、左側演出部材710と右側演出部材810とを左右に離して動かす演出と、左後側装飾部723と右後側装飾部823とを出現させる演出と、下側演出部材910を上昇させて回転させる演出を行うことができ、簡便な構成で、意外性のある多彩な演出を行うことができる。なおのことき、左側演出部材710および右側演出部材810の一部が下側演出部材910の前面側に近接するが、左側演出部材710の左側逃げ部712および右側演出部材810の右側逃げ部812により、下側演出部材910が回転移動しても左側演出部材710および右側演出部材810に当接しないようになっている(図36を参照)。これにより、下側演出部材910の上昇可能範囲を広げることができる。
なお、下側演出部材910に取り付けられた飾り部材916も、下側演出部材910に対して相対移動(揺動移動)することが可能である。例えば、飾り部材916が前面側初期位置に位置する状態において、飾り部材移動部945が、飾り部材916を下側演出部材910に対して、前面側初期位置から前面側可動位置まで相対移動(揺動移動)させる。そうすると、飾り部材916が下側演出部材910の外周側から径方向に突出する。
上側演出装置950の上側演出部材960は、センター飾り90の上側後方において上下方向に揺動変位することが可能である。例えば、上側演出部材960が上側初期位置に位置する状態において、揺動移動部980が、上側演出部材960を上側初期位置から上側可動位置まで下方へ揺動変位させる。そうすると、上側演出部材960が上側支持部材970の下方に出現する。
[本実施形態における演出ユニットの特徴構成]
本実施形態において、左側可動支持部720および右側可動支持部820は、左側演出部材710と右側演出部材810とを初期位置から左右方向に離して下方へ移動させることが可能であり、左側演出部材710と右側演出部材810とを初期位置から左右に並んだ状態を維持して下方へ移動させることも可能である。また、左側可動支持部720および右側可動支持部820が、左側演出部材710と右側演出部材810とを初期位置から左右方向に離して下方へ移動させる場合に、昇降支持部931は、下側演出部材910を待機位置(待機演出初期位置)から左側演出部材710と右側演出部材810との間の空間位置(上昇演出可動位置)に上方へ移動させることが可能である。これにより、左側演出部材710と右側演出部材810とを左右に離して動かす演出と、下側演出部材910を上昇させる演出を行うことができ、簡便な構成で、意外性のある多彩な演出を行うことができる。
本実施形態において、第2左側支持部731が第1左側支持部721を初期位置から左下方へ移動させ、第2右側支持部831が第1右側支持部821を初期位置から右下方へ移動させることで、左側演出部材710と右側演出部材810とを初期位置から左右に離して下方へ移動させることが可能である。また、第2左側支持部731が第1左側支持部721を初期位置から左下方へ移動させる際に左側相対移動部725が左側演出部材710を第1左側支持部721の右下側へ相対移動させ、第2右側支持部831が第1右側支持部821を初期位置から右下方へ移動させる際に右側相対移動部825が右側演出部材810を第1右側支持部821の左下側へ相対移動させることで、左側演出部材710と右側演出部材810とを初期位置から左右に並んだ状態を維持して下方へ移動させることが可能である。これにより、左側演出部材710と右側演出部材810とを左右に離して動かす演出と、左側演出部材710と右側演出部材810とを左右に並んだ状態を維持して動かす演出を行うことができ、簡便な構成で、意外性のある多彩な演出を行うことができる。
また、第2左側支持部731は、第1左側支持部721の移動方向(右斜めの上下方向)に延びて設けられて第1左側支持部721を案内する左側ガイド部733を有し、左側ガイド部733の左上方に左側装飾部材740が設けられる。第2右側支持部831は、第1右側支持部821の移動方向(左斜めの上下方向)に延びて設けられて第1右側支持部821を案内する右側ガイド部833を有し、右側ガイド部833の右上方に右側装飾部材840が設けられる。これにより、一軸の案内機構で、第1左側支持部721および第1右側支持部821の上下方向の移動と、第1左側支持部721および第1右側支持部821の左右方向の移動が可能になるため、第2左側支持部731および第2右側支持部831の構成を簡潔にすることができる。そのため、簡便な構成で、上述のような意外性のある多彩な演出を行うことが可能になる。また、第2左側支持部731における左側ガイド部733の左上方の空いた部分に左側装飾部材740を配置し、第2右側支持部831における右側ガイド部833の右上方の空いた部分に右側装飾部材840を配置することにより、簡便な構成で、演出ユニット600の装飾性を高めることが可能になる。
従来、演出部材を左右に移動させる手段として、演出表示装置95の前方に左右方向に延びて設けられる移動レールが用いられていた。左側演出装置700および右側演出装置800には、左側演出部材710および右側演出部材810を左右に移動させる手段として、上述のような移動レールが用いられていない。そのため、左側演出部材710と右側演出部材810とが左右に離れて下方(もしくは上方)へ移動する際、左側演出部材710と右側演出部材810との間に演出表示装置95の画面95を遮る物が存在せず、演出表示装置95により表示される画像を遊技者に明確に見せることができる。また、下側演出装置900の下側演出部材910は、待機演出初期位置から上昇演出可動位置まで鉛直上方へ移動する際、左側演出部材710と右側演出部材810との間において上述の移動レールに遮られることがなく、下側演出部材910と移動レールとが互いに衝突しないように前後方向にずらす必要もない。上側演出装置950の上側演出部材960は、上側初期位置から上側可動位置まで下方へ揺動変位する際、左側演出部材710と右側演出部材810との間において上述の移動レールに遮られることがなく、上側演出部材960と移動レールとが互いに衝突しないように前後方向にずらす必要もない。これにより、遊技盤50の厚さを薄くすることができる。
[ぱちんこ遊技機の制御構成]
次に、図37を追加参照して、本実施形態に係るぱちんこ遊技機PMに搭載された各制御基板について説明する。図37は、ぱちんこ遊技機PMの制御構成を示す制御ブロック図である。
主制御基板100は、遊技に関する各種の演算処理を行うメインCPU101と、制御プログラムや各種データ等を記憶したROM102と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM103と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート回路104と、メインCPU101によるプログラム処理(ソフトウェア乱数)とは別系統として動作して所定の乱数(内蔵乱数)を生成する乱数生成回路105とを備えて構成された主制御マイコン(ワンチップマイコン)110を搭載しており、メインCPU101がROM102に記憶された制御プログラムに従って遊技進行に係る主要な制御を実行するように構成されている。その他、主制御基板100には、図示省略するが、水晶発振器からのクロック信号を分周して内部システムクロックを生成するクロック回路、メインCPU101が誤動作や暴走状態となったときにリセットをかけて正常な状態に復帰させるWDT回路、リアルタイム割込みの発生や時間計測を可能とするCTC回路などが搭載されており、これらが内部バスを介して相互に接続されている。
メインCPU101は、各スイッチからの検出情報などに基づき、ROM102に格納された各種の制御プログラムを読み出して演算処理を行うことで、遊技の主制御に係る各種処理を実行する。RAM103は、電源基板450において生成されるバックアップ電源(VBB)によってバックアップされる不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。RAM103のバックアップ領域は、電源断が生じた場合、当該電源断時に保持していたスタックポインタや各レジスタ等のデータを記憶しておくためのエリアとなっており、電源投入時(電源断復帰時)には当該バックアップ領域の情報に基づいて遊技機の状態が電源断前の状態に復帰されるようになっている。
乱数生成回路105は、クロック回路からのクロック信号(1クロック)に基づき1回更新することで(1クロック1乱数発生方式)、所定範囲の乱数(内蔵乱数)を一定の規則に従って生成する。内蔵乱数の初期値は、主制御マイコン110のID番号(マイクロコンピュータごとに付与された固有の識別情報)を基にして所定の演算によって算出された数値であり、システムリセットごとに変更される。この内蔵乱数は、後述する特別図柄の当否抽選に用いられる特別図柄当り乱数の一部をなす。
また、主制御基板100は、第1始動口スイッチ61、第2始動口スイッチ66、作動ゲートスイッチ71および大入賞口スイッチ76などと電気的に接続されており、I/Oポート回路104を介して、各種スイッチからの検出信号をメインCPU101に入力する。また、主制御基板100は、第1特別図柄表示装置81、第2特別図柄表示装置82、第1特図保留ランプ83、第2特図保留ランプ84、普通図柄表示装置85および普図保留ランプ86に電気的に接続され、さらに、普通電動役物ソレノイド68および特別電動役物ソレノイド78、に電気的に接続されており、I/Oポート回路104を介して、メインCPU101からの制御信号を各種表示手段および各種ソレノイドに送信する。
主制御基板100と演出制御基板200との間では、主制御基板100から演出制御基板200へと向かう単一方向のみで通信可能に接続されており、主制御基板100から演出制御基板200へ各種の演出制御コマンドが送信される。演出制御基板200から主制御基板100へデータを送信することはできず、また、主制御基板100に対してデータの送信を要求することはできない。
演出制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づき遊技演出に関する各種の演算処理を行うサブメインCPU201、演出制御プログラムや各種データ等を記憶したROM202、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM203と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート回路204と、シリアルデータを入出力するためのシリアル通信回路205とを備えて構成された演出制御マイコン(ワンチップマイコン)210を搭載しており、サブメインCPU201がROM202に記憶された制御プログラムに従って遊技演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。その他、演出制御基板200には、図示省略するが、水晶発振器からのクロック信号を分周して内部システムクロックを生成するクロック回路、サブメインCPU201が誤動作や暴走状態となったときにリセットをかけて正常な状態に復帰させるWDT回路、システムクロックに基づき各種信号を出力するTPU回路、TPU回路からの信号などに基づきタイマ割込み等の各種割込みを起動させる割込みコントローラ、などが搭載されており、これらが内部バスを介して相互に接続されている。
演出制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づく演出制御処理にて、画像制御基板300へ画像および音響を指示する画像制御コマンド、ランプ接続基板291を制御するためのランプ制御信号(ランプデータ)、モータドライバ292を制御するための駆動制御信号(駆動データ)などを生成する。演出制御基板200は、画像制御基板300と双方向通信が可能に接続されており、画像および音響に関する画像制御コマンドが演出制御基板200から画像制御基板300へ送信する一方、その応答として、この画像制御コマンドを正常に受信できた旨を示す応答コマンド(ACKコマンド)が画像制御基板300から演出制御基板200へ送信される。
また、演出制御基板200は、ランプ接続基板291と電気接続されており、シリアル通信回路を介して、ランプ制御信号(ランプデータ)を送信する。なお、本例では、演出制御基板200とランプ接続基板291とは、クロック同期式のシリアル伝送が採用されており、ランプデータ伝送用のデータ線とは別の信号線(クロック線)で送信されるクロック信号に同期して、ランプ制御信号が当該データ線を介して1ビットずつ送信される。ランプ接続基板291は、演出制御基板200から送信されるLED駆動用のランプ制御信号を受けて機能するLEDドライバ(図示せず)を内蔵しており、このランプ制御信号に基づき回路内のスイッチをオン/オフ切り替えることにより、演出ランプLPに対して駆動電流を供給又は遮断して、演出ランプLPを点灯又は消灯させる制御を行う。
さらに、演出制御基板200は、モータドライバ292と電気接続されており、I/Oポート回路204を介して、駆動制御信号(駆動データ)をモータドライバ292へ送信する。モータドライバ292は、演出制御基板200から送信される役物駆動用の駆動制御信号に基づき回路内のスイッチをオン/オフ切り替えることにより、各演出装置(左側演出装置700、右側演出装置800、下側演出装置900、および上側演出装置950)のモータMに対して駆動電流を供給又は遮断して、各演出装置を動作させる制御を行う。
画像制御基板300は、演出制御基板200からの画像制御コマンドに基づき画像演出に関する各種の演算処理を行うサブサブCPU301と、画像制御プログラムや各種データ等を記憶したプログラムROM302と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM303と、サブサブCPU301から取得した制御信号に基づき演出内容に沿った画像データを生成するVDP304と、サブサブCPU301から取得した制御信号に基づき演出内容に沿った音響データを生成する音源IC305とを搭載している。VDP304は、いわゆる画像プロセッサであり、サブサブCPUからの指示に応じて画像ROM306に記憶された画像データを読み込み、これを画像処理して生成した映像信号(画像データ)を画像表示装置DS(演出表示装置95および副表示装置561)に送信する。このVPD304には、画像ROM306から読み出された画像データの展開・加工に使用される高速のVRAM307が接続されている。音源IC305は、サブサブCPU301からの指示に応じて音声ROM308に記憶された音響データを読み込み、これを合成処理して生成した音響データを不図示の増幅器(デジタルアンプ)を介してスピーカ8に出力する。
払出制御基板400は、払出CPU401、ROM402およびRAM403を主体として構成されている。払出制御基板400は、主制御基板100と双方向通信可能に接続されており、主制御基板100からの払出制御コマンドに基づいて賞球払出ユニット35を駆動させて賞球を払い出すための制御を実行するとともに、発射ハンドル12の操作量に基づき球送り機構21と発射機構22とを同期的に駆動させて遊技球の発射の制御を実行する。
電源基板450は、詳細図示を省略するが、遊技島の電源設備から供給される一次電源を基に、各制御基板で使用される通常時の電源を生成するための通常電源回路と、バックアップ電源(VBB)を生成するためのバックアップ電源回路と、電圧低下による電源断を監視するための電源断監視回路と、を具備して構成され、各制御基板や遊技用機器等の電子・電気部品に必要な電源を供給する。電源基板450には、電源回路を起動させるための電源スイッチが接続されており、遊技島の電源装置から1次電源が供給されていることを前提として、該電源スイッチがオンになると、電源基板450の通常電源回路から各制御基板などに所定の電源が供給される。電源基板450は、遊技島の電源装置からの電源供給が遮断されたことを検出可能に構成されており、電源断の検出時にはその旨を報知する電源断信号(NMI信号)を主制御基板100、演出制御基板200、払出制御基板400に送信する。なお、バックアップ電源回路は、遊技島の電源装置からぱちんこ遊技機PMに電源が供給されているときに充電される仕組みとなっている。また、電源基板450には、ぱちんこ遊技機PMの電源投入時に、主制御基板100のRAM103の一時記憶内容を一旦消去して初期値を設定するためのRAMクリアスイッチ(図示せず)が接続されている。なお、RAMクリアスイッチは、電源基板450ではなく、例えば主制御基板100に接続される構成であってもよい。
なお、本実施形態において、ぱちんこ遊技機の演出制御の構成として、演出制御基板200と画像制御基板300とが設けられる構成を例示したが、これに限られるものではない。例えば、一つの(演出)制御基板に、遊技演出に関する各種の演算処理を行うサブメインCPU、画像演出に関する各種の演算処理を行うサブサブCPU、演出内容に沿った画像データを生成するVDP等が搭載される構成であってもよい。また例えば、演出制御基板200と画像制御基板300、もしくは3つ以上の複数の制御基板が設けられる場合、演出内容に沿った音響データを生成する音源ICが演出制御基板200に搭載される構成であってもよく、(3つ以上の場合には)音源ICが第3の制御基板に搭載される構成であってもよく、ぱちんこ遊技機の演出制御の構成を適宜変更することが可能である。
[ぱちんこ遊技機の主要な機能構成]
次に、図38の機能ブロック図を追加参照しながら、本実施形態に係る、ぱちんこ遊技機PM(主として、主制御基板100/演出制御基板200)の各種機能について説明する。
《主制御基板》
主制御基板100は、図38に示すように、入球判定手段110、遊技抽選乱数発生手段120、保留制御手段130、事前判定手段135、特別図柄抽選処理手段140、普通図柄抽選処理手段145、デモ演出設定手段150、図柄表示制御手段155、電動役物制御手段160、遊技状態制御手段165、エラー監視制御手段170、メイン情報記憶手段180、コマンド送受信手段190、を含む。なお、主制御基板100における上述の各手段は、主制御基板100上に設けられたメインCPU101、ROM102、RAM103、電子回路等のハードウェア及びROM102等に格納された制御プログラム等のソフトウェアにより構成されるものを機能的に表現したものである。
入球判定手段110は、第1始動口スイッチ61、第2始動口スイッチ66、作動ゲートスイッチ71、大入賞口スイッチ76、からの検出信号に基づき、各入賞口への遊技球の入球を判定する。
遊技抽選乱数発生手段120は、乱数生成回路105で生成した内蔵乱数をソフトウェアで取り込み、これに後述の特別図柄当りソフト乱数を加算することで、特別図柄の当否抽選に使用される特別図柄当り乱数を生成する。また、遊技抽選乱数発生手段120は、メインCPU101のプログラム処理によって各種のソフトウェア乱数を生成するための乱数カウンタを備えている。これらの乱数カウンタは、ソフトウェア的に乱数を生成する乱数生成手段としての役割を担っている。このソフトウェア乱数としては、前述の内蔵乱数に加算されて特別図柄当り乱数をなす特別図柄当りソフト乱数、特別図柄当りソフト乱数の初期値および終了値を決定するための特別図柄当りソフト初期値乱数、特別図柄の停止図柄として当り図柄(条件装置を作動させることとなる図柄の組合せ)の決定に使用する特別図柄当り図柄乱数、特別図柄当り図柄乱数の初期値および終了値を決定するための特別図柄当り図柄初期値乱数、特別図柄の変動パターンの選択に使用するための特別図柄変動パターン乱数、普通図柄の当否抽選に使用するための普通図柄当り乱数、普通図柄当り乱数の初期値および終了値を決定するための普通図柄当り初期値乱数、普通図柄の変動パターンの選択に使用するための普通図柄変動パターン乱数などが含まれる。これらのソフトウェア乱数の更新時期としては、タイマ割込み処理が発生する毎に1回更新し、また、初期値乱数についてはタイマ割込み処理を実行していない間(ループ処理中)も割込み周期の残余時間を利用して更新する。
保留制御手段130は、特別図柄保留制御手段131、普通図柄保留制御手段132、を含む。
特別図柄保留制御手段131は、第1始動口60又は第2始動口65への遊技球の入球を契機として、特別図柄遊技に係る抽選乱数値である、特別図柄当り乱数値、特別図柄当り図柄乱数値、特別図柄変動パターン乱数値を取得して、当該乱数値を第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球情報として管理する。特別図柄保留制御手段131は、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球情報をそれぞれ所定の上限個数(4個)まで、当該保留球の入球順序と結合したかたちでメイン情報記憶手段180の第1特別図柄保留格納領域又は第2特別図柄保留格納領域に一時記憶する。
第1特別図柄保留格納領域および第2特別図柄保留格納領域には、各始動口60,65への入球順に、保留1記憶領域(1個目の保留記憶領域)、保留2記憶領域(2個目の保留記憶領域)、保留3記憶領域(3個目の保留記憶領域)、保留4記憶領域(4個目の保留記憶領域)、がそれぞれ設けられている。各保留記憶領域は、作動保留球情報として、特別図柄当り乱数、特別図柄当り図柄乱数、特別図柄変動パターン乱数を1組セットとしてそれぞれ記憶可能である。作動保留球情報は、保留1記憶領域、保留2記憶領域、保留3記憶領域、保留4記憶領域の順に格納される一方、保留1記憶領域、保留2記憶領域、保留3記憶領域、保留4記憶領域の順に消化される(先入れ先出しの原則)。また、保留1記憶領域の保留球情報が消化されると、保留2記憶領域、保留3記憶領域、保留4記憶領域に格納された保留球情報を下位の番号の記憶領域にそれぞれシフトするとともに、保留4記憶領域の内容をゼロクリアする。
また、特別図柄保留制御手段131は、第1特別図柄の作動保留球数をカウントするための第1特別図柄保留球数カウンタ、第2特別図柄の作動保留球数をカウントするための第2特別図柄保留球数カウンタ、を有している。特別図柄保留制御手段131は、特別図柄の作動保留球数の更新処理として、特別図柄の作動保留球を1個取得するごとに対応するカウンタを1加算し、作動保留球が1個消化されるごとに対応するカウンタを1減算する。
また、特別図柄保留制御手段131は、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数を更新したとき、当該保留球数の更新情報を含む演出制御コマンド(「図柄記憶数コマンド」と称する)を生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に一時記憶する。この1コマンドには、第1特別図柄の作動保留球数と第2特別図柄の作動保留球数との両方の情報が含まれている。なお、原則として、各特別図柄の作動保留球は入球した順番に消化されることになるが、本実施形態では、第1特別図柄よりも第2特別図柄の変動表示を優先的に実行する、いわゆる優先消化を採用するため、第2特別図柄遊技に係る作動保留球が存在する間は、第1特別図柄遊技に係る作動保留球の存在に関係なく、第2特別図柄遊技に係る作動保留球を優先的に消化するように構成されている。
普通図柄保留制御手段132は、作動ゲート70への遊技球の入球を契機として、普通図柄遊技に係る抽選乱数値である、普通図柄当り乱数値、普通図柄当り図柄乱数値、普通図柄変動パターン乱数値、を取得して、当該乱数値を普通図柄の作動保留球情報として管理する。普通図柄保留制御手段132は、普通図柄の作動保留球情報を所定の上限個数(4個)まで、当該保留球の入球順序と結合したかたちでメイン情報記憶手段180の普通図柄保留格納領域に一時記憶する。また、普通図柄保留制御手段132は、普通図柄の作動保留球数をカウントするための普通図柄保留球数カウンタを有している。普通図柄保留制御手段132は、作動普通図柄の保留球数の更新処理として、普通図柄の作動保留球を1個取得するごとに対応するカウンタを1加算し、作動保留球が1個消化されるごとに対応するカウンタを1減算する。
事前判定手段135は、所定の事前判定タイミングで特別図柄の作動保留球を取得した場合、当該作動保留球を対象として先読み予告演出の事前判定を実行する。ここで、先読み予告演出とは、特別図柄の変動表示が保留中となっている未消化の作動保留球に対して当否抽選等の事前判定を行い、その判定結果を遊技者に対して予告的に報知する演出である。事前判定タイミングの一例としては、(1)当り待ち中、且つ、電チューサポート機能が未作動中に第1特別図柄の作動保留球を取得した場合、(2)当り待ち中、かつ、電チューサポート機能が作動中に第2特別図柄の作動保留球を取得した場合、(3)大当り中又は小当り中に第2特別図柄の作動保留球を取得した場合、のうちのいずれかの条件を満足するときである。具体的には、事前判定手段135は、今回取得した作動保留球に対応する乱数値をメイン情報記憶手段180の特別図柄保留格納領域から読み出して、先読み的な当否抽選の事前判定(当否事前判定)、先読み的な図柄抽選の事前判定(図柄事前判定)、先読み的な変動パターン抽選の事前判定(変動パターン事前判定)、を順次実行する。事前判定手段135は、当否事前判定の結果の情報を含む演出制御コマンドを順に生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する。
特別図柄抽選処理手段140は、特別図柄当否判定手段141、特別図柄停止図柄判定手段412、特別図柄変動パターン判定手段143、を含む。特別図柄抽選処理手段140は、特別図柄の変動開始条件が成立したとき、特別図柄保留格納領域における最先の記憶領域(保留1記憶領域)に格納された特別図柄当り乱数値、特別図柄当り図柄乱数値、特別図柄変動パターン乱数値を読み出して、メイン情報記憶手段180の特別図柄当否判定領域、特別図柄図柄判定領域、特別図柄変動パターン判定領域にそれぞれ格納する。ここで、特別図柄の変動開始条件が成立するとは、その一例として、(1)大当り又は小当り中ではないこと、(2)第1特別図柄および第2特別図柄のいずれも変動待機中であること、(3)第1特別図柄および第2特別図柄の少なくとも一方に作動保留球が存在すること、の全ての条件を満足したときであり、その結果として、特別図柄が変動開始可能な状態であると判断される。
特別図柄当否判定手段141は、メイン情報記憶手段180の特別図柄当否判定領域から特別図柄当り乱数値を読み出して当否判定を実行し、当該判定結果が、大当り、小当り、はずれ、のいずれに該当するかを決定する。この当否抽選の結果は、メイン情報記憶手段180の特別図柄判定フラグに一時記憶され(例えば、大当りデータ「55H」、小当りデータ「33H」、はずれデータ「00H」)、以降の処理で使用された後、特別図柄の変動停止時にクリアされる。特別図柄当否判定手段141は、この当否判定の際に参照される特別図柄当否抽選テーブルを保持する。
ここで、図39は、特別図柄当否抽選テーブルを模式的に示す図であり、(A)は通常状態(低確率状態)で参照されるテーブル、(B)は確変状態(高確率状態)で参照されるテーブルである。この特別図柄当否抽選テーブルには、特別図柄当り乱数値と、大当り、小当り、はずれの判定結果と、が対応付けられており、対応付けられた範囲設定に応じて大当りおよび小当りの当否確率が定まる。図39からも分かるように、特別図柄遊技の当否抽選において、通常状態(低確率状態)では乱数値が0〜163の範囲に該当したときのみ大当りとなる。一方、確変状態(高確率状態)では大当りの範囲が拡大され、乱数値が前記0〜163の範囲に該当する場合だけでなく、164〜1639の範囲に該当する場合にも大当りとなる。つまり、特別図柄の確率変動機能が作動すると、大当りの抽選確率が低確率状態(164/65536)から高確率状態(1640/65536)に変動する。このように大当りに該当する範囲は遊技状態に応じて変化するが、第1特別図柄の当否抽選と第2特別図柄の当否抽選とで大当りに当選する確率は等しい。ここで、特別図柄当り乱数値が大当りの範囲に該当しない場合であっても、所定の範囲に該当した場合には小当りとなる。本例では、第2特別図柄の当否抽選よりも第1特別図柄の当否抽選のほうが高い確率で小当りとなる。なお、例えば、第2特別図柄の当否抽選においては、小当りが存在しないように構成してもよい。
特別図柄停止図柄判定手段142は、第1特別図柄又は第2特別図柄の当否抽選の結果に基づいて、第1特別図柄又は第2特別図柄の停止図柄、および当該停止図柄の属する図柄群を決定する。特別図柄停止図柄判定手段142は、当否抽選の結果が大当りの場合に、第1特別図柄および第2特別図柄の停止図柄および図柄群を決定する際に参照される第1特別図柄当り図柄テーブルおよび第2特別図柄当り図柄テーブルを有している。
図40(A)は第1特別図柄当り図柄テーブルの一例を模式的に示す図である。この第1特別図柄当り図柄テーブルには、特別図柄当り図柄乱数値に対して、停止図柄、図柄群、大当りの内容(特別図柄の確率変動機能および変動時間短縮機能の作動回数、大入賞口64の作動パターン)がそれぞれ対応付けられている。このテーブルでは、第1特別図柄の停止図柄「2」〜「11」が、大当りの種別に応じて、3種類の図柄群A〜Cに分類されている。
具体的には、図柄「2」,「3」,「4」,「5」には、図柄群A(12R特定時短有図柄1)が、図柄「6」,「7」,「8」,「9」には、図柄群B(2R特定時短有図柄)が、図柄「10」,「11」には、図柄群C(12R通常時短有図柄)が、それぞれ対応付けられている。「特定図柄」とは特別遊技の終了後に確率変動機能を作動させることとなる図柄であり、「通常図柄」とは特別遊技の終了後に確率変動機能を作動させることのない図柄である(後述する第2特別図柄の図柄群についても同様である)。
図柄群Aは、特別遊技終了後の遊技状態を特別図柄の確変状態(高確率状態)に移行させる、いわゆる「確変当り」を示す特定図柄であり、次回の大当り発生まで特別図柄の確率変動機能および変動時間短縮機能、並びに電チューサポート機能が付与される。特別遊技の規定ラウンド数は12ラウンドで、1回のラウンド遊技における大入賞口64の最大開放時間は約30秒である。
図柄群Bは、上記の「確変当り」と比較して大入賞口64の開放回数および開放時間が異なるものの、特別遊技終了後の遊技状態を特別図柄の確変状態(高確率状態)に移行させる、いわゆる「突然確変当り」を示す特定図柄であり、次回の大当り発生まで特別図柄の確率変動機能および変動時間短縮機能、並びに電チューサポート機能が付与される。特別遊技の規定ラウンド数は2ラウンドで、1回のラウンド遊技における大入賞口64の最大開放時間は約0.05秒である。
図柄群Cは、特別遊技終了後の遊技状態を通常状態(低確率状態)に移行させる、いわゆる「通常当り」を示す通常図柄であり、特別遊技終了後の所定回数(本例では50回)のみに限定して、特別図柄の変動時間短縮機能および電チューサポート機能が付与される。特別遊技の規定ラウンド数は12ラウンドで、1回のラウンド遊技における大入賞口64の最大開放時間は約30秒である。
一方、当否抽選の結果が小当りである場合には、上記特別図柄当り乱数による図柄判定を省略して、停止図柄として図柄「12」が一義的に割り当てられる。この図柄「12」には、図柄群G(特電作動図柄)が対応付けられている。なお、小当りの場合には、遊技状態(確率変動機能、変動時間短縮機能、電チューサポート機能)の変更の契機とはならず、当否抽選の前後で当該遊技状態が維持される。また、当否抽選の結果がはずれの場合には、停止図柄として図柄「1」が一義的に割り当てられる。
続いて、図40(B)は第2特別図柄当り図柄テーブルの一例を模式的に示す図である。この第2特別図柄当り図柄テーブルには、特別図柄当り図柄乱数値に対して、停止図柄、図柄群、大当りの内容(特別図柄の確率変動機能および変動時間短縮機能の作動回数、大入賞口64の作動パターン)がそれぞれ対応付けられている。このテーブルでは、第2特別図柄の停止図柄「13」〜「22」が、大当りの種別に応じて、3種類の図柄群D〜Fに分類されている。具体的には、図柄「13」,「14」,「15」,「16」には、図柄群D(16R特定時短有図柄)が、図柄「17」,「18」には、図柄群E(2R特定時短有図柄)が、図柄「19」,「20」,「21」,「22」には、図柄群F(2R通常時短有図柄)が、それぞれ対応付けられている。
図柄群Dは、特別遊技終了後の遊技状態を特別図柄の確変状態(高確率状態)に移行させる、いわゆる「確変当り」を示す特定図柄であり、次回の大当り発生まで特別図柄の確率変動機能および変動時間短縮機能、並びに電チューサポート機能が付与される。特別遊技の規定ラウンド数は16ラウンドで、1回のラウンド遊技における大入賞口64の最大開放時間は約30秒である。
図柄群Eは、上記の「確変当り」と比較して大入賞口64の開放回数および開放時間が異なるものの、特別遊技終了後の遊技状態を特別図柄の確変状態(高確率状態)に移行させる、いわゆる「突然確変当り」を示す特定図柄であり、次回の大当り発生まで特別図柄の確率変動機能および変動時間短縮機能、並びに電チューサポート機能が付与される。特別遊技の規定ラウンド数は2ラウンドで、1回のラウンド遊技における大入賞口64の最大開放時間は約0.05秒である。
図柄群Fは、特別遊技終了後の遊技状態を通常状態(低確率状態)に移行させる、いわゆる「通常当り」を示す通常図柄であり、特別遊技終了後の所定回数(本例では50回)のみに限定して、特別図柄の変動時間短縮機能および電チューサポート機能が付与される。特別遊技の規定ラウンド数は2ラウンドで、1回のラウンド遊技における大入賞口64の最大開放時間は約0.05秒である。
一方、当否抽選の結果が小当りである場合には、上記特別図柄当り乱数による図柄判定を省略して、停止図柄として図柄「23」が一義的に割り当てられる。この図柄「23」には、図柄群H(特電作動図柄)が対応付けられている。なお、小当りの場合には、遊技状態(確率変動機能、変動時間短縮機能、電チューサポート機能)の変更の契機とはならず、当否抽選の前後で当該遊技状態が維持される(各機能の作動終了となる変動であるときに小当りに当選した場合を除く)。また、当否抽選の結果がはずれの場合には、停止図柄として図柄「1」が一義的に割り当てられる。
ここで、遊技状態制御手段165は、当否抽選の結果が大当りである場合に、当該大当りに係る図柄群の種類に基づき、特別遊技後の遊技状態を決定するとともに、特別遊技後の遊技状態を切り替える。この遊技状態として、特別図柄の時短状態及び電チューサポート状態は、特別図柄の変動回数が特別遊技の終了時点から数えて所定の終了条件回数、例えば50回に達するまで継続される。ただし、同時に特別図柄の確変状態へ移行した場合は当該確変状態が継続する限り特別図柄の時短状態及び電チューサポート状態も継続される。すなわち、次の大当りまで特別図柄の確変状態が継続される。このとき、特別図柄の確変状態では、大当りの抽選確率を通常の低確率から高確率に変動させて、通常の遊技状態よりも有利な高確率状態となる。特別図柄の時短状態では、特別図柄の平均的な変動時間が短縮される状態となる。電チューサポート状態(入球容易状態)は、普通図柄の確率変動機能、普通図柄の変動時間短縮機能、普通電動役物の開放時間延長機能、が作動することにより、第2始動口65への入球容易性が高められる状態である。普通図柄の確率変動機能が作動すると、普通図柄の当選確率を通常状態よりも高まる状態となる。普通図柄の変動時間短縮機能が作動すると、普通図柄の変動時間が短縮される状態となる。普通電動役物67の開放時間延長機能が作動すると、普通電動役物67の開放時間が通常状態よりも延長された状態となる。
また、遊技状態制御手段165は、当否抽選の結果が大当り又は小当りである場合に、図柄群A〜G(図柄群Gは不図示の小当りに係る図柄群)の種類に基づき、特別遊技後の変動パターン選択状態を決定するとともに、特別遊技後の変動パターン選択状態を切り替える。変動パターン選択状態は、後述する変動パターンテーブルを選択する際に参照される条件の一つである。変動パターン選択状態の切り替え時期は、特別遊技の終了時又は変動パターン選択状態の終期回数を満了したときである。本実施形態では、変動パターン選択状態として、通常変動パターン選択状態、確変変動パターン選択状態態、時短変動パターン選択状態などが存在する。ここで、通常変動パターン選択状態とは、遊技状態が通常状態のときに選択される通常変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パターンを決定する状態である。確変変動パターン選択状態とは、遊技状態が特別図柄の確変状態のときに選択される確変変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パターンを決定する状態である。時短変動パターン選択状態とは、遊技状態が特別図柄の時短状態のときに選択される時短変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パターンを決定する状態である。なお、遊技状態制御手段165は、現在の遊技状態情報および変動パターン選択状態情報を含む演出制御コマンド(「遊技状態指定コマンド」と称する)を生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する。
特別図柄変動パターン判定手段143は、特別図柄変動パターン乱数値に基づき、特別図柄の変動パターンを決定する。ここで、特別図柄変動パターン判定手段143は、特別図柄の変動パターンを選択する際に参照される複数種の変動パターンテーブルを保持している。特別図柄変動パターン判定手段143は、現在の変動パターン選択状態と当否抽選の結果とに基づき、複数種の変動パターンテーブルの中からいずれかの変動パターンテーブルを選択する。
図41は、特別図柄の変動パターンテーブルの一例を模式的に示す図である。ここで、図中の(A1),(A2)は通常変動パターンテーブル、図中の(B1),(B2)は確変変動パターンテーブル、図中の(C1),(C2)は時短変動パターンテーブルである。各変動パターンテーブルには、複数種の変動パターンが規定されている。各図中では、説明の便宜上、「選択率」を表記しているが、実際には特別図柄変動パターン乱数値に応じて、変動パターンを決定するための判定値(乱数値の範囲)が設定されており、変動パターン乱数値がいずれの判定値に属するかに基づき、変動パターンが決定されるようになっている。各種の変動パターンは、その図柄変動の終了条件として当該変動パターンごとに変動時間が定められており、その変動時間にて複数の図柄で構成される装飾図柄による図柄変動も実行されることを前提として規定される。具体的には、変動パターンP1,P2は、それぞれ5秒、10秒の変動時間を有しており、図柄の変動過程として非リーチの変動態様を取り得る。変動パターンP3,P4は、それぞれ20秒、40秒の変動時間を有しており、図柄の変動過程としてノーマルリーチ(Nリーチ)の変動態様を取り得る。変動パターンP5,P6は、それぞれ60秒、90秒の変動時間を有しており、図柄の変動過程としてリーチ付きの変動態様を取り得り、最終的にはスーパーリーチ(SPリーチ)に発展する。ここで、いずれの変動パターンテーブルにおいても、当否抽選の結果が大当りの場合には、非リーチの変動パターンP1,P2が選択されることはなく、リーチ付きの変動パターンP3〜P6のみが選択される。他方、当否抽選の結果がはずれである場合には、非リーチの変動パターンP1,P2の選択率が相対的に高くなっている。ここで、はずれ用の通常変動パターンテーブルと比較して、はずれ用の確変変動パターンテーブルおよびはずれ用の時短変動パターンテーブルでは、非リーチの変動パターンP1(変動時間:5秒)の選択率が相対的に高くなっている点で、平均的な変動時間が短縮化される傾向である。なお、本例では、説明の便宜上、複数種の変動パターンのみを例に挙げて説明するが、実際には100種類以上の変動パターンが存在する。
また、前述の説明では、いずれの場合にもはずれ用の変動パターンテーブルを単一のテーブルで表現しているが、当否抽選の結果がはずれとなったときは、特別図柄の作動保留球数(0〜4)に応じて異なる変動パターンテーブルか選択される場合もある。つまり、特別図柄の作動保留球数に応じた変動パターンテーブルを用いることで、作動保留球数が多いほど相対的に短い変動時間が選択される割合を高くして、逆に作動保留数が少ないほど相対的に長い変動時間が選択される割合を高くすることができる。一方で、当否抽選の結果が大当りである場合には、当該大当りに係る図柄又は図柄群に応じた変動パターンテーブルを用いることで、大当りの種類に応じて、演出的に大当りの期待感を高める変動時間が選択される割合を異ならせることができるようにしてもよい。
また、特別図柄変動パターン判定手段143は、特別図柄の変動パターンを選択した後、演出制御基板200に対して装飾図柄の変動開始を指示するため、演出制御基板200との通信が正常に行われているか否かを確認するための演出制御コマンド(「通信検査コマンド」と称する)、変動付加図柄情報(変動時間を加減算するための情報)を含む演出制御コマンド(「変動付加図柄情報指定コマンド」と称する)、変動パターン情報を含む演出制御コマンド(「変動パターン指定コマンド」と称する)、キャラクタ演出番号の情報(図柄群および遊技状態の情報)を含む「キャラクタ演出番号指定コマンド」等を生成して(以降、これらのコマンドを纏めて「変動開始コマンド」と称する)、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する。
普通図柄抽選処理手段145は、普通図柄当否判定手段146と、普通図柄停止図柄判定手段147と、普通図柄変動パターン判定手段148と、を有する。普通図柄抽選処理手段145は、普通図柄の変動開始条件が充足したとき、普通図柄保留格納領域における最先の記憶領域に格納された普通図柄当り乱数値、普通図柄変動パターン乱数値を読み出して、メイン情報記憶手段180の普通図柄当否判定領域、普通図柄変動パターン判定領域にそれぞれ格納する。
普通図柄当否判定手段146は、メイン情報記憶手段180の普通図柄当否判定領域から普通図柄当り乱数値を読み出して当否判定を実行し、当該判定結果が、当り、はずれ、のいずれに該当するかを決定する。この当否抽選の結果は、メイン情報記憶手段180の普通図柄判定フラグに一時記憶され、以降の処理で使用された後、普通図柄の変動停止時にクリアされる。普通図柄当否判定手段146は、この当否抽選の際に参照される普通図柄当否抽選テーブルを保持しており、通常状態(低確率状態)においては例えば「160/283」の確率で当りとなる普通図柄当否抽選テーブルを参照し、普通図柄の確変状態(高確率状態)においては、例えば「282/283」の確率で当りとなる普通図柄当否抽選テーブルを参照して、普通図柄の当否抽選を実行する。
普通図柄停止図柄判定手段147は、図柄抽選テーブルを参照して、当否抽選の結果が当りである場合には所定の当り図柄を割り当てる一方、はずれである場合には所定のはずれ図柄を割り当てるようになっている。
普通図柄変動パターン判定手段148は、メイン情報記憶手段180の普通図柄変動パターン判定領域から普通図柄変動パターン乱数値を読み出すとともに、普通図柄変動パターンテーブルを参照して、通常状態における普通図柄の変動表示においては、相対的に長い変動時間を選択する(例えば「4秒・5秒・6秒・7秒・8秒・9秒・10秒」の7種類をそれぞれ均一的に選択する)。一方、普通図柄の時短状態(入球容易状態)では相対的に短い変動時間(例えば「0.5秒」)を選択する。
デモ演出設定手段150は、当否抽選の結果が大当りである場合、前記決定された図柄群の種類に応じて、特別遊技中に演出表示装置95等に表示される大当り開始デモ演出および大当り終了デモ演出に係るデモ演出時間を決定する。また、デモ演出設定手段150は、特別遊技のデモ設定処理として、大当り開始デモ演出の実行を指示する演出制御コマンド(「大当り開始デモコマンド」)と、大当り終了デモ演出の実行を指示する演出制御コマンド(「大当り終了デモコマンド」)を生成する。
また、デモ演出時間設定手段150は、当否抽選の結果が小当りの場合、小当り遊技中に演出表示装置95等に表示される小当り開始デモ演出および小当り終了デモ演出に係るデモ演出時間を決定する。また、デモ演出設定手段150は、小当り遊技のデモ設定処理として、小当り開始デモ演出の実行を指示する演出制御コマンド(「小当り開始デモコマンド」)と、小当り終了デモ演出の実行を指示する演出制御コマンド(「小当り終了デモコマンド」)を生成する。
図柄表示制御手段155は、特別図柄表示制御手段156、普通図柄表示制御手段157、を含む。特別図柄表示制御手段156は、第1特別図柄の変動パターン(変動時間)に従って、第1特別図柄を第1特別図柄表示装置81に変動表示させるとともに、該変動表示後に第1特別図柄を確定表示させる。また、特別図柄表示制御手段156は、第2特別図柄の変動パターン(変動時間)に従って、第2特別図柄を第2特別図柄表示装置82に変動表示させるとともに、該変動表示後に第2特別図柄を確定表示させる。特別図柄表示制御手段156は、第1特別図柄および第2特別図柄の表示に係る時間(変動時間、確定表示時間)を管理するための特別図柄遊技タイマを有している。第1特別図柄表示装置81および第2特別図柄表示装置82の動作状態は、メイン情報記憶手段180の特別図柄遊技ステイタスに基づき監視される。特別図柄表示制御手段156は、特別図柄の変動停止の際に(すなわち、特別図柄遊技タイマの値が「0」となるタイミングで)、演出制御基板200に対して装飾図柄の確定表示を要求するための演出制御コマンド(「変動停止コマンド」と称する)を生成する。普通図柄表示制御手段157は、普通図柄の変動パターン(変動時間)に従って、普通図柄を普通図柄表示装置85に変動表示させるとともに、該変動表示後に普通図柄を確定表示させる。普通図柄表示制御手段157は、普通図柄の表示に係る時間(変動時間、確定表示時間)を管理するための普通図柄遊技タイマを有している。普通図柄表示装置85の動作状態は、メイン情報記憶手段180の普通図柄遊技ステイタスに基づき監視される。
電動役物制御手段160は、特別図柄の当否抽選の結果が大当りとなった場合、特別図柄の確定表示後に、特別遊技処理として、特別電動役物ソレノイド78に制御信号を出力し、特別電動役物77を所定の作動パターンに従って開放させる。特別遊技は、特別電動役物77の1回の開閉動作を1回のラウンド遊技とし、当該ラウンド遊技を規定ラウンド数(本例では、2R,12R,16R)だけ連続して実行するものである。ここで、大当り種別がいわゆる12R大当り(図柄群A,C)又は16R大当り(図柄群D)である場合には、1回のラウンド遊技において大入賞口を最大で約30秒間開放させる。他方、大当り種別がいわゆる2R大当り(図柄群B,E,F)である場合には、1回のラウンド遊技において大入賞口を最大で約0.05秒間開放させる。
また、電動役物制御手段160は、特別図柄の当否抽選の結果が小当りとなった場合、特別図柄の確定表示後に、小当り遊技処理として、特別電動役物ソレノイド78に制御信号を出力し、特別電動役物77を短期間だけ開放させる。小当り遊技は1回のラウンド遊技で構成される点で、複数回のラウンド遊技で構成される特別遊技とは区別される。ここで、前述した2R特別遊技と小当り遊技とを比較すると、内部的には相違するものの、1回の開閉時間(0.05秒)が同じ点及び開閉回数が同一である点(前者が1ラウンド当たり1開閉を2ラウンドの2回、後者が1ラウンド当たり2開閉を1ラウンドの2回)で共通するので、見た目上は近似した開放時間・開放パターンの遊技が繰り広げられる。
また、電動役物制御手段160は、普通図柄の当否抽選に当選した場合、普通電動役物ソレノイド68に制御信号を出力して、所定の開放時間だけ普通電動役物67を開放させる。ここで、電動役物制御手段160は、通常状態では普通電動役物67を極短時間(例えば0.2秒間)だけ開放させるのに対し、入球容易状態(電チューサポート状態)では普通電動役物67を通常状態と比較して相対的に長い時間(例えば4秒間)に亘り開放させる。
エラー監視制御手段170は、I/Oポート回路104の入力情報を監視し、磁気センサによる磁気検知信号、断線短絡電源異常信号、電波センサによる電波検知信号、扉・枠開放信号などを検査して、遊技機がエラー状態であるか否かを判定する。エラー状態である場合には、演出制御基板200にエラー状態演出を指示すべく、当該エラー情報を含む演出制御コマンド(「エラー演出指定コマンド」)を要求する。なお、図37では記載を省略しているが、扉開放スイッチはガラス枠5が開放されているか否かの検出手段であり、枠開放スイッチは前枠2が開放されているか否かの検出手段であり、裏セット開放スイッチは裏機構盤30が開放されているか否かの検出手段である。また、磁気センサおよび電波センサはいわゆるゴト行為を発見するための検出手段である。
メイン情報記憶手段180は、取得した乱数値情報、特別図柄遊技および普通図柄遊技に関する遊技状態(確変状態、時短状態、入球容易状態)の情報、変動パターン選択状態に関する情報、当否抽選の結果情報(当り、小当り、はずれ)、特別図柄や普通図柄に係る停止図柄および変動パターンの情報、特別遊技に関する情報(ラウンド数、開放時間、開放態様(1ラウンド遊技あたりの開放回数)など)、特別図柄表示装置71,72の動作状態を示すステイタス情報、特別電動役物77の動作状態を示すステイタス情報、演出制御コマンドデータの情報等を一時記憶するように構成されており、各情報を記憶するための所定の記憶領域を備えている。
コマンド送受信手段190は、コマンド送信要求があった場合に、メイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納された各種の演出制御コマンドデータをパラレル伝送方式にて演出制御基板200に送信するように構成されている。なお、各演出制御コマンドは、1バイトのMODEデータと、1バイトのEVENTデータとを含んだ2バイト構成となっており、MODEとEVENTを区別するために、MODデータのBit7は「1」、EVENTデータのBit7は「0」としている。これらの情報を有効なものとして送信する場合、MODEおよびEVENTの各々に対してストローブ信号が出力される。各処理で発生した演出制御コマンドは、原則として、メイン情報記憶手段180のコマンド格納領域にセットされた順番に従って割込み周期毎に1コマンド送信される。
《演出制御基板》
演出制御基板200は、図38に示すように、演出抽選乱数発生手段210、演出統括手段220、ランプ制御手段230、役物制御手段240、エラー演出制御手段250、サブメイン情報記憶手段260、コマンド送受信手段270、を含む。なお、演出制御基板200における上述の各手段は、演出制御基板200上に配されたサブメインCPU201、ROM202、RAM203、電子回路等のハードウェア及びROM202に格納された制御プログラム等のソフトウェアにより構成されるものを機能的に表現したものである。
演出抽選乱数発生手段210は、サブメインCPU201のプログラム処理によって各種のソフトウェア乱数(演出抽選乱数)を生成するための乱数カウンタを備えている。これらの乱数カウンタは、ソフトウェア的に乱数を生成する乱数生成手段としての役割を担っている。このソフトウェア乱数としては、先読み予告演出の抽選に使用するための先読み予告抽選乱数、先読み予告パターンの選択に使用する先読み予告パターン乱数、装飾図柄の停止図柄の選択に使用する装飾図柄乱数、装飾図柄の変動演出パターンの選択に使用する変動演出パターン乱数、予告演出パターンの選択に使用する予告演出パターン乱数、などが含まれる。これらの乱数の更新時期としては、後述の演出制御側メイン処理内でコマンド解析が行われなかった場合の残余時間を利用して更新する。
演出統括手段220は、演出モード制御手段221、保留情報表示制御手段222、先読み予告制御手段223、装飾図柄決定手段224、変動演出決定手段225、予告演出決定手段226、大当り演出決定手段227、を含む。
演出モード制御手段221は、主制御基板100からの遊技状態指定コマンドに基づき、主制御基板100側で管理された遊技状態および変動パターン選択状態との整合性をとるかたちで、演出モードの移行制御を実行する。本実施形態では、3種類の演出モードとして、通常演出モード、確変演出モード、時短演出モード、が含まれる。演出表示装置95には、現在滞在中の演出モードに対応した演出モード報知画像(本例では、装飾図柄の背面表示となる背景画像)が表示され、この背景画像は演出モード毎に互いに異なるよう設定されているため、背景画像の種類から、現在滞在中の演出モードがいずれであるかを遊技者が認識し得るようになっている。
保留情報表示制御手段222は、第1特別図柄の作動保留球数をカウントするための第1保留球数カウンタ、第2特別図柄の作動保留球数をカウントするための第2保留球数カウンタ、を有している。保留情報表示制御手段222は、主制御基板100からの図柄記憶数コマンドを受信すると、この図柄記憶数コマンドに含まれる作動保留球数の情報に基づき、第1保留球数カウンタおよび第2保留球数カウンタの値を更新する。また、保留情報表示制御手段222は、第1保留球数カウンタおよび第2保留球数カウンタの値に基づいて、演出表示装置95の保留表示部701,702に、第1特別図柄の作動保留球数に対応する数の保留画像と、第2特別図柄の作動保留球数に対応する数の保留画像とを表示する制御を行う。通常の表示態様では、特別図柄の作動保留球が生起されると白色表示の保留画像が表示される一方、次述する保留変化先読み予告演出が実行された場合には、先読み予告の対象となった保留画像が通常の表示態様(白色)から特殊な表示態様(大当り期待度に応じて青色→緑色→紫色→赤色など)に変化される。
先読み予告制御手段223は、主制御基板100から事前判定コマンドを受信したことを契機として、先読み予告演出の実行可否を抽選にて決定する。先読み予告制御手段223は、事前判定コマンドに含まれる事前判定結果の情報(先読み情報)を作動保留球の入球順序と結合したかたちでサブメイン情報記憶手段260の先読み情報格納領域に一時記憶する。先読み予告演出は、装飾図柄の連続的な複数回の変動表示に亘って大当り当選又はリーチ演出発生の可能性を予告するいわゆる連続予告演出の一態様として発生される。先読み予告演出(連続予告演出)を実行可と判定した場合は、主制御基板100からの事前判定コマンドの情報(事前判定の結果)および図柄記憶数コマンドの情報(現存する作動保留球数)を解析して、今回の先読み予告演出の発生契機となる作動保留球(「トリガ保留」と称する)を対象として連続的な複数回の変動表示に亘る先読み予告演出パターンが抽選で決定される。なお、先読み予告演出には、保留変化先読み予告演出、チャンス目先読み予告演出、背景変化先読み予告演出などの各種のバリエーションが存在する。
装飾図柄決定手段224は、主制御基板100からの変動開始コマンドに含まれる情報(変動パターン情報、キャラクタ演出番号情報)に基づき、装飾図柄の最終的な停止図柄の組み合わせ(左図柄・中図柄・左図柄)を抽選により決定する。本例では、複数種類の装飾図柄を含む3つの図柄列が構成される。この装飾図柄は、例えば、数字又は文字からなる識別要素により形成されている。本例では、識別要素として、「1」〜「9」の数字、「A」、「B」、「C」の文字などの全12種類が設定されている。各装飾図柄は図柄列の配列に従って「1」→「2」→「3」→・・・→「9」→「A」→「B」→「C」の順序で各表示領域Z1,Z2,Z3にて巡回表示させる。本例では、装飾図柄の停止図柄の組合せ(左図柄・中図柄・右図柄)として、偶数の装飾図柄を通常大当り発生となる非確変図柄として取り扱う一方、奇数および文字の装飾図柄を確変大当り発生となる確変図柄として取り扱う。
また、装飾図柄決定手段224は、装飾図柄の停止図柄の組合せ(「停止図柄パターン」ともいう)を抽選で決定する際に参照される複数種の停止図柄パターンテーブルを保持している。この複数種のテーブルとしては、大当り用の停止図柄パターンテーブル、小当り用の停止図柄パターンテーブル、リーチはずれ用の停止図柄パターンテーブル、非リーチはずれ用の停止図柄パターンテーブルなどがある。装飾図柄の停止図柄は、3つの図柄の組み合わせとして形成され、例えば当否抽選の結果が大当りに該当する場合には特定の組み合わせ、例えば「7・7・7」や「1・1・1」のように3つの図柄が揃った組み合わせが選択される。抽選結果が2R大当りの場合や小当りの場合もまた特定の組み合わせ、例えば「3・5・7」のような所定の組み合わせが選択される。すなわち、2R大当りや小当りの特定の組み合わせは必ずしも3つの図柄が揃った組み合わせでなくてもよい。抽選結果がリーチはずれである場合は、例えば「3・4・3」や「7・5・7」のように、左図柄と右図柄とが一致している状態で中図柄のみが前後に数コマずれた組合せが選択される。なお、小当りや2R大当りである場合に、上記のリーチはずれの態様としてもよい。他方、抽選結果が非リーチはずれである場合は、「3・1・2」や「9・4・6」のように3つの図柄が揃っていない組み合わせ(いわゆるバラケ目)が選択される。また、抽選結果が非リーチはずれである場合には、いわゆる「チャンス目」と称される特定の出目が選択されることがある。更には、上記のような最終的な停止図柄を確定表示する前に仮停止させる演出を行う場合には、その仮停止図柄が選択される。
変動演出決定手段225は、主制御基板100からの変動開始コマンドに含まれる情報(変動パターン情報)に基づき、装飾図柄の変動表示における変動開始から停止までの変動過程(演出過程)を規定した変動演出パターンを決定する。変動演出決定手段225は、変動演出パターンを選択する際に参照される複数種の変動演出パターンテーブルを保持しており、これら複数種の変動演出パターンテーブルの中から特別図柄の変動パターン(変動時間)に対応した変動演出パターンテーブルを選択するようになっている。変動演出パターンテーブルでは、特別図柄の変動パターン抽選の結果(すなわち、リーチ種別)に応じて、変動演出パターン乱数値と変動演出パターンとが対応付けられている。ここで、主制御基板100側では変動パターンとして図柄変動の基本パターン(例えば、「NリーチA」、「SPリーチA」など)が定まるのに対して、演出制御基板200側では変動演出パターンとして当該基本パターンを基に演出表示過程のシナリオを詳細に規定した図柄変動の詳細パターン(例えば、「NリーチA1,A2,A3」、「SPリーチA1,A2,A3,A4」など)が定まる。このように装飾図柄の変動演出パターンには、装飾図柄の変動表示態様、すなわち、装飾図柄の変動開始から変動終了までの一連の演出表示過程のシナリオが定義されており、当該表示過程中の各段階において予告演出を発生させるタイミングなどもタイムスケジュールとして規定されている。なお、装飾図柄を停止させるための停止順序は、変動演出パターン毎に予め定められており、本実施形態では原則として、左図柄→右図柄→中図柄の順に停止させる。但し、変動時間の短い変動演出パターンである場合には、左図柄・中図柄・右図柄をほぼ同時に停止させ、特定の変動演出パターンである場合には、左図柄→中図柄→右図柄の順に停止させることもできる。このとき、上記原則の停止順序(左図柄→右図柄→中図柄)でない場合は、大当り期待度が相対的に高くなる傾向となる。
予告演出決定手段226は、上述した変動演出パターンのシナリオに沿って装飾図柄の変動過程の各段階で実行される予告演出の内容を規定した予告演出パターンを決定する。予告演出パターンには、特定のキャラクタやモチーフの画像、アニメーションなどを一時的又は段階的に画像表示させる演出パターンや、特定の音声を出力する演出パターン、演出装置を動作させる演出パターン等が含まれる。予告演出は、装飾図柄の変動表示と並行して実行され、その図柄変動が大当り態様にて停止する大当り信頼度が高いことを予告的に示唆するものである。予告演出には、装飾図柄の変動過程においてリーチ状態が発生する前(リーチ発生時を含む)に実行される予告演出と、リーチ状態が発生した後に実行される予告演出とがある。予告演出はそれぞれ大当り信頼度が異なるものとなっており、基本的には、リーチ発生前に表示される予告演出よりもリーチ発生後に表示される予告演出の方が相対的に大当り信頼度は高くなっている。予告演出決定手段226は、予告演出パターンを選択する際に参照される予告演出パターンテーブルを予告演出の種類別に保持しており、変動演出パターンのシナリオに沿って発生する予告演出の種類に応じた予告演出パターンテーブルを選択するようになっている。予告演出決定手段226は、上記で選択された予告演出パターンテーブルを参照して、演出抽選乱数発生手段210から取得した予告演出パターン乱数値に基づき、抽選によって、複数種の予告演出パターンの中からいずれかを選択する。なお、具体的な予告演出パターンの種類としては、コメント予告演出パターン、背景予告演出パターン、SU(ステップアップ)予告演出パターン、群予告演出パターン、カットイン予告演出パターン、役物可動予告演出パターン、などが用意されている。この予告演出は、基本的には、演出表示装置95での装飾図柄の変動表示に、1又は複数の予告演出の表示を合成することによって行われる。そのため、同一の変動演出パターンによる装飾図柄の変動表示であっても、1又は複数の予告演出との組み合わせによって多彩な演出態様を発生させることが可能となる。
大当り演出決定手段227は、主制御基板100からの大当り演出のデモ時間情報に基づき、特別遊技の実行に先立って、その特別遊技中に表示させる大当り開始デモ及び大当り終了デモを含む特別遊技演出(大当り遊技演出)の内容を決定する。また、大当り演出決定手段227は、主制御基板100から当り開始デモ演出コマンド又は当り終了デモ演出コマンドを受信した場合、決定された特別遊技演出の内容に従って、演出表示装置95における当り開始デモ演出および当り終了デモ演出の演出処理を制御する。
以上、演出統括手段220は、前記決定された演出内容(変動演出パターン、予告演出パターン、停止図柄パターンなど)に基づき画像および音響に関する画像制御コマンドを生成して、これをサブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域に格納する。
ランプ演出制御手段230は、演出統括手段220にて設定された演出内容に従って演出ランプの点灯や発光色等を制御する。ランプ演出制御手段230は、演出ランプLP(枠ランプ10、盤ランプ25)を点灯制御するための複数種のランプデータ(ランプパターンデータ)を保持しており、前記決定した演出パターンに応じたランプデータを読み出して、このランプ制御信号(ランプデータ)をランプ接続基板291へ送信する。
役物演出制御手段240は、演出統括手段220にて設定された演出内容に従って各演出装置の駆動を制御する。役物演出制御手段240は、演出装置を駆動制御するための複数種の駆動データを保持しており、前記決定した演出パターンに応じた駆動制御信号(駆動データ)をモータドライバ292へ送信する。
エラー演出制御手段250は、主制御基板100からエラー演出指定コマンドを受信した場合にエラー演出パターンを決定し、遊技機にエラー状態が発生したことを当該エラー演出パターンに従って報知するように構成されている。
サブメイン情報記憶手段260は、装飾図柄の情報、変動演出パターンの情報、予告演出パターンの情報、制御コマンドの情報等を一時記憶するように構成されており、各情報を記憶するための所定の記憶領域を備えている。例えば、コマンド格納領域には、主制御基板100からの演出制御コマンドを格納するための演出制御コマンドバッファ、画像制御基板300への画像制御コマンドを格納するための画像制御コマンドバッファ、画像制御基板300からのACKコマンドを格納するためのACKコマンドバッファを含む。各コマンドバッファはそれぞれリングバッファから構成されており、所定数の演出制御コマンド、画像制御コマンド、ACKコマンドをそれぞれ格納可能である。
コマンド送受信手段270は、主制御基板100から送信された演出制御コマンドを受信し、この演出制御コマンドを演出制御コマンドバッファに格納するように構成されている。コマンド送受信手段270は、主制御基板100からの前述のストローブ信号の入力に基づき割込みを発生させて演出制御コマンドの受信割込み処理(詳細後述)を実行し、この割込み処理において各種の演出制御コマンドを取得するようになっている。なお、コマンド送受信手段270は、ストローブ信号を受信した場合には、この演出制御コマンドの受信割込み処理を他の割込み処理(後述する優先レベル7未満の割込み処理)よりも優先的に行うようになっている。
また、コマンド送受信手段270は、演出統括手段220にて設定された演出内容(変動演出パターン情報、予告演出パターン情報、装飾図柄情報など)の実行を指示すべく、サブメイン情報記憶手段260に格納された画像制御コマンドをシリアル通信方式にて画像制御基板300へ送信する。画像制御コマンドは、原則として、サブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域にセットされた順番に従って所定の周期(本例では500μs)毎に送信される。これにより、画像制御基板300は、演出制御基板200から送信された各種の画像制御コマンドを解析し、変動演出パターンのシナリオに沿って演出表示装置95に装飾図柄を含む演出画像を変動表示させるとともに、変動表示過程の各段階で図柄変動の演出に重畳させたかたちで予告演出を表示させる。さらに、コマンド送受信手段270は、画像制御基板300から送信されたACKコマンドを受信し、このACKコマンドをACKコマンドバッファに格納するようになっている。
[主制御基板側の処理]
次に、図42〜図56のフローチャートを参照しながら、主制御基板100における動作処理の手順について説明する。主制御基板100側の処理は、主制御側メイン処理と、主制御側タイマ割込み処理と、を含んで構成される。
《主制御側メイン処理》
図42〜図43は主制御基板100の主制御側メイン処理を示すフローチャートである。この主制御側メイン処理では、電源投入時のリセットによりメインCPU101のセキュリティチェックが行われた後、プログラムがスタートして、S1以降の処理が開始される。
まず、電源投入時に必要な初期設定として、スタックポインタにスタック領域の初期値として先頭アドレスを設定するとともに(S1)、RAM103のアクセス許可を行う(S2)。続いて、タイマ割込みが発生した場合に処理するプログラムの先頭アドレスが格納されたベクタテーブルを設定し(S3)、メインCPU101の内蔵レジスタに初期値を設定する(S4)。
続いて、RAMクリアスイッチがオンされているか否かを判定する(S5)。RAMクリアスイッチがオンされている場合(S5:YES)には、後述するS9でRAM103の全領域がゼロクリアされる。他方、RAMクリアスイッチがオンされていない場合(S5:NO)には、電源断情報フラグの値を読み込んで、電源断正常の情報が保存されているか否かを判定する(S6)。
ここで、電源断正常の情報が保存されている場合(S6:YES)には、RAM103の所定領域を対象としてチェックサムを算出する(S7)。そして、このチェックサムが0であるか否か、すなわち、チェックサムが正常であるか否かを判定する(S8)。なお、ここで算出される電源投入時のチェックサムには、後述の電源断時処理で算出されるチェックサムの補数が含まれているため、正常にバックアップされていれば、電源投入時のチェックサムは「0」となる。このように、電源断前にRAM103に記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源投入時に判断する。このとき、チェックサムが正常である場合(S8:YES)には、電源断前の状態に復帰すべく、後述するS12に移行する。他方、チェックサムが異常である場合に(S8:NO)には、RAM103の全領域をゼロクリアする(S9)。次に、RAM103に電源投入時の初期化データを設定する(S10)。続いて、演出表示装置95の初期化、演出ランプLPの初期化などを行うため、演出制御基板200への演出制御コマンド(「演出初期コマンド」)を要求する(S11)。
次に、電源断復帰設定処理において、RAM103における、電源投入正常情報の設定、各種エラーの初期設定、払出制御基板400との通信初期設定を順に行う(S12)。ここで、電源投入正常情報の設定としては、電源投入が正しく行われたことを保存するため、電源断情報フラグに電源投入正常データを格納するとともに、電源断発生の情報を初期化するため、電源断確認フラグをオフにする。次に、データ転送元アドレス、データ転送先アドレス、転送バイト数、をセットして、転送バイト数分のデータを転送する(S13)。そして、電源断時における特別図柄遊技ステイタスの値を読み込んで、特別図柄遊技に係る電源断復帰処理を行う(S14)。
続いて、主制御基板100と演出制御基板200との電源断復帰時の演出制御コマンド(「電源断復帰コマンド」)の送信要求を行う(S15)。この電源断復帰コマンドには、通信線の検査、特別図柄の作動状態、確率変動回数、時短回数、入球容易状態回数、変動パターン選択状態、エラー状態に関する情報が含まれている。なお、電源断前の未送信分のコマンド要求はクリアされる。次に、図柄記憶数コマンド要求処理において、電源断時の第1特別図柄および第2特別図柄の作動保留球数の情報を読み込み、この作動保留球数の情報を含む演出制御コマンドを要求する(S16)。
続いて、普通電動役物67を電源断前の状態(例えば、第2始動口65を開放状態)に戻すための復帰設定を行う(S17)。さらに、特別電動役物77を電源断前の状態(例えば、大入賞口64を開放状態)に戻すための復帰設定を行う(S18)。続いて、特別図柄モードフラグの値を読み込み、電源断時における特別図柄の確率変動機能の作動状態を設定する(S19)。なお、特別図柄モードフラグとは、特別図柄遊技の作動確率(高確率又は低確率)を設定するためのフラグである。次いで、タイマ割込みを起動させるため、主制御マイコン110のCTC回路の初期設定として、所定のカウント値を設定して、タイマ割込みを4ms毎に発生させる(S20)。続いて、タイマ割込み処理の発生を禁止すべく割込み禁止を設定する(S21)。そして、ウォッチドッグタイマのリスタート準備として、クリアワード1(「55H」)を設定する(S22)。
次に、電源断の発生を判定するため、電源断確認フラグの値を読み込み、電源断が発生しているか否かを判定する(S23)。電源断が発生していない場合には、初期値乱数更新処理を実行する(S24)。この初期値乱数更新処理では、この初期値乱数更新処理では、普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当りソフト初期値乱数および特別図柄当り図柄初期値乱数を更新する。具体的には、各カウンタの数値を1加算して、数値が最大値を超えた場合には最小値である「0」に戻す。
次に、タイマ割込み処理の発生を許可すべく割込み許可を設定して(S25)、上述の割込みを禁止する処理(S21)に戻り、S21〜S25のループ処理を繰り返し実行する。ここで、タイマ割込み処理は所定の周期ごとに定期的に実行されるが、前回の割込み処理が完了してから次回の割込み処理が発生するまでの間の残余時間を利用して、S21〜S25までの処理を繰り返す。そして、割込み禁止状態において割込み要求があった場合には、S25で割込み許可となったときにタイマ割込み処理が起動することとなる。他方、S23で電源断確認フラグがオンとなっている場合、すなわち、電源断が発生している場合には、S26に移行して、次述する電源断時処理を実行する。
次に、電源断時処理(S26〜S32)として、まず、ウォッチドッグタイマをリスタートさせるべく、クリアワード2(「AAH」)を設定する(S26)。次に、電源断情報フラグの内容が電源投入正常データであるか否かを判定する(S27)。電源投入正常情報である場合(S27:Yes)には、電源断情報フラグに電源断正常データを設定する(S28)。他方、電源投入正常情報でない場合(S27:No)には、電源断情報フラグに電源断異常データを設定して(S29)、S32に移行する。
次に、RAM103の所定領域(チェックサム領域を除く)に対してチェックサムを算出する(S30)。そして、チェックサムデータに対する補数を算出し、この補数の結果値をRAM103のチェックサム領域に設定する(S31)。続いて、RAM103のアクセス禁止設定をして(S32)、電源が落ちるまで処理をループする。
《主制御側タイマ割込み処理》
次に、主制御基板100の主制御側タイマ割込み処理を説明する。図44は、主制御基板100のタイマ割込み処理を示すフローチャートである。このタイマ割込み処理は、遊技制御マイコン110のCTC回路からの一定時間(例えば4ms)毎のクロックパルスにより起動され、上述の主制御側メイン処理に割り込むかたちで実行される。なお、以下で使用する用語として、「条件装置」および「役物連続作動装置」という用語は概念上の制御機器を意味しており、「条件装置」とは、特別図柄遊技で大当りが発生した場合に作動するものであり、「役物連続作動装置」とは、特別電動役物77を連続して複数回作動させることができるものである。
まず、このタイマ割込みが発生すると、メインCPU101内のレジスタの内容をRAM103のスタック領域に退避させた後、割込み動作条件を設定する(S51)。
次に、ウォッチドッグタイマをリスタートさせるべく、クリアワード2(「AAH」)を設定する(S52)。このとき、予め設定されたタイムアウト時間内に、CPU101のWDTクリアレジスタに、クリアワード1、クリアワード2が順に書き込まれることで、ウォッチドッグタイマがクリアされてリスタートされる。すなわち、メインCPU101がプログラムを正常に実行しているときは、定期的にクリアワード1,2が設定されることにより、ウォッチドッグタイマがタイムアウトする前にクリアおよびリスタートされることとなる。他方、ウォッチドッグタイマがタイムアウトすると、ユーザリセットが発生する。
次に、入力処理を実行する(S53)。この入力処理では、主制御基板100に接続されている各種スイッチとして、RAMクリアスイッチ以外のスイッチの情報が読み込まれる。すなわち、第1始動口スイッチ61、第2始動口スイッチ66、作動ゲートスイッチ71、大入賞口スイッチ76、扉開放スイッチ、枠開放スイッチ、裏セット開放スイッチ、磁気センサ、電波センサ、などの入力情報を読み込み、それらの状態判定を行ったうえで、これらの検出情報を格納する。
次に、各種乱数更新処理を実行する(S54)。この各種乱数更新処理では、普通図柄変動パターン乱数および特別図柄変動パターン乱数を更新する。普通図柄変動パターン乱数については、乱数カウンタの数値を1加算して、数値が最大値を超えた場合には最小値である「0」に戻す。他方、特別図柄変動パターン乱数については、前回の乱数から所定値(例えば3511)を減算する。なお、減算した結果が0未満の場合には、減算した結果に所定値(例えば50000)を加算する。
次に、初期値更新型乱数更新処理を実行する(S55)。この初期値更新型乱数更新処理では、普通図柄当り乱数、特別図柄当りソフト乱数および特別図柄当り図柄乱数を更新する。具体的には、各乱数カウンタの数値を1加算して、数値が最大値を超えた場合には最小値である「0」に戻す。また、カウンタの数値が1周した場合には、対応する初期値乱数の値を初期値として設定する。
次に、初期値乱数更新処理を実行する(S56)。この初期値乱数更新処理では、普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当りソフト初期値乱数および特別図柄当り図柄初期値乱数を更新する。具体的には、各乱数カウンタの数値を1加算して、数値が最大値を超えた場合には最小値である「0」に戻す。
次に、タイマ減算処理を実行する(S57)。このタイマ減算処理では、ぱちんこ遊技機PMの遊技動作制御に用いる各種タイマの値を減算更新する。例えば、各種タイマの値を割込み周期(本例では4ms)ずつ減算する。なお、各種タイマには、特別図柄表示装置71,72に係る時間(変動時間、確定表示時間)を管理するための特別図柄遊技タイマ、などが含まれる。
次に、第2始動口有効期間設定処理を実行する(S58)。この第2始動口有効期間設定処理では、第2始動口65の入賞有効期間および入賞無効期間を判定し、この判定結果として、第2始動口65の有効期間データ又は無効期間データを設定する。
次に、入賞監視処理を実行する(S59)。この入賞監視処理では、前記入力処理(S53)での第1始動口スイッチ61、第2始動口スイッチ66、作動ゲートスイッチ71、大入賞口スイッチ76の検出情報に基づき、遊技球のスイッチ通過検査を行い、その結果、遊技球が各スイッチを通過したと判断した場合、賞球回数を記憶するとともに、払出制御コマンドの送信要求、などを行う。
次に、賞球制御処理を実行する(S60)。この賞球制御処理では、入賞の種別に対応する賞球個数の指示をすべく払出制御コマンドを払出制御基板400へ送信するとともに、払出制御基板400からの受信データを監視して払出制御基板400との通信検査を行う。
次に、普通図柄作動ゲート監視処理を実行する(S61)。この普通図柄作動ゲート監視処理では、遊技球の作動ゲート70への通過を監視し、作動ゲート70を通過していると判断した場合、普通図柄抽選に係る乱数を作動保留球情報として取得して、最大4個を限度として作動保留球数の更新を行うとともに、普通図柄抽選に係る乱数の記憶を行う。
次に、普通図柄制御処理を実行する(S62)。この普通図柄制御処理では、普通図柄表示装置85又は普通電動役物67に係る一連の処理を行うため、普通図柄遊技ステイタスの値に応じて、普通図柄変動中処理、普通図柄停止図柄表示中処理、普通電動役物作動中処理、普通電動役物作動終了デモ中処理、などを実行する。なお、普通図柄変動中処理では、普通図柄を変動表示又は確定表示させるべく、普通図柄の表示パターン番号データを作成(更新)する。
次に、普通図柄変動開始監視処理を実行する(S63)。この普通図柄変動開始監視処理では、普通図柄の作動状態を監視して、普通図柄の変動開始条件を充足していると判断したとき、普通図柄作動保留球数を1個消化して、普通図柄の当否判定、図柄の判定、変動パターンの判定、変動時間の設定、などを順に行う。
次に、始動口監視制御処理を実行する(S64)。この始動口監視制御処理では、遊技球の第1始動口60および第2始動口65への入賞を監視して、遊技球の入賞があった場合、保留球数の更新、特別図柄抽選に係る乱数記憶、先読み予告演出判定、図柄記憶数のコマンド要求、などを順に行う。
次に、特別図柄制御処理を実行する(S65)。この特別図柄制御処理では、特別図柄表示装置71,72に係る一連の処理として、特別図柄遊技ステイタスの値に応じて、詳細後述する特別図柄変動開始処理(S420)、特別図柄変動中処理(S430)、特別図柄停止図柄表示中処理(S440)、などを実行する。
次に、特別電動役物制御処理を実行する(S66)。この処理では、特別図柄の抽選結果が「大当り」又は「小当り」となった場合に、特別電動役物77に係る動作処理として、特別電動役物77の作動開始および作動終了の設定、大入賞口64の開放時間および開放回数の更新、確率変動機能の作動開始設定、変動時間短縮機能の作動開始設定、変動パターン選択状態の設定、デモ演出のコマンド要求、などを順に実行する。
次に、大入賞口有効期間設定処理を実行する(S67)。この大入賞口有効期間設定処理では、大入賞口64の入賞有効期間および入賞無効期間を判定し、この判定結果として大入賞口64の有効期間データ又は無効期間データを設定する。
次に、特別図柄変動開始監視制御処理を実行する(S68)。この特別図柄変動開始監視制御処理では、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球が存在する場合、保留球数を1個消化して、図柄記憶数のコマンド要求、特別図柄の当否判定、特別図柄の図柄判定、確率変動機能の判定、時間短縮機能の判定、特別電動役物の作動パターンの設定、デモ演出時間の設定、などを順に行う。
次に、異常検知処理を実行する(S69)。この異常検知処理では、前記入力処理(S53)での入力情報に基づき、磁気センサによる磁気検知信号、断線短絡電源異常信号、電波センサによる電波検知信号、扉・枠開放信号などを順に検査して、遊技機がエラー状態であるか否かを判定する。エラー状態である場合には、演出制御基板200にエラー表示を要求すべく、当該エラー情報を含む演出制御コマンド(「エラー演出指定コマンド」)を生成する。
次に、入球通過時間異常検出処理を実行する(S70)。この入球通過時間異常検出処理では、入賞検出スイッチのオン信号が連続して所定時間以上検出された場合に、入球通過時間異常を設定して、当該エラー情報を含む演出制御コマンド(「エラー演出指定コマンド」)の要求を行うとともに、外部端子へ出力するためのセキュリティ信号の出力要求を行う。
次に、遊技状態表示処理を実行する(S71)。この遊技状態表示処理では、特別電動役物77が連続して作動する回数(規定ラウンド数)、普通図柄および特別図柄の作動保留球数、などの表示データを作成する。また、前記の異常検知処理で検出したエラー状態の情報を主制御基板100の状態表示灯に表示させるための表示データを作成する。
次に、ハンドル状態信号検査処理を実行する(S72)。このハンドル状態信号検査処理では、発射ハンドル12のタッチセンサからの検出情報に基づき、発射ハンドル12のタッチ状態を監視して、この監視の結果に基づき、演出制御コマンド(ハンドル状態演出のコマンド)を生成する。
次に、LED出力処理を実行する(S73)。このLED出力処理では、特別図柄および普通図柄の表示、保留球数の表示、特別電動役物が連続して作動する回数、エラーの表示などを行うべく、前記の特別図柄制御処理(S65)、異常検知処理(S69)、遊技状態表示処理(S71)等で作成された表示データを、各特別図柄表示装置71,72、普通図柄表示装置85、各特図保留ランプ73,74、普図保留ランプ86、主制御基板100の状態表示灯などに出力するとともに、これら各種表示装置における表示の初期化を行う。
次に、発射制御信号出力処理を実行する(S74)。この発射制御信号出力処理では、払出制御基板400との通信異常又は断線短絡電源異常が検出されていない場合に、払出制御基板400に対して発射許可の信号を出力し、遊技球の発射を許可する。他方、払出制御基板400との通信異常又は断線短絡電源異常が検出されている場合には、払出制御基板400に対して発射禁止の信号を出力し、遊技球の発射を禁止する。
次に、試験信号出力処理を実行する(S75)。この試験信号出力処理では、適正な遊技機であるか否かを判定する性能確認試験において、遊技機の動作状態を示す各種の試験信号を作成して、外部の試験装置に出力する。
次に、ソレノイド出力処理を実行する(S76)このソレノイド出力処理では、各電動役物622,642を作動させるべく、前記の普通図柄制御処理(S62)および特別電動役物制御処理(S66)において取得した制御データに基づき、各電動役物ソレノイド623,643に対して励磁信号を出力する。
次に、演出制御コマンド送信処理を実行する(S77)。この演出制御コマンド送信処理では、前記の処理でメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域(リングバッファ)に格納された演出制御コマンドの中から、ポインタで指定された演出制御コマンドを読み出して、この演出制御コマンドを演出制御基板200に対して送信する。
次に、外部情報出力処理を実行する(S78)。この外部情報出力処理では、外部端子板を介して、遊技機の動作状態情報を外部情報としてホールコンピュータ等の外部装置に出力する。
次に、退避していたレジスタの内容を復帰させて、メインCPU101を割込み許可状態に設定する(S79)。これにより、主制御側タイマ割込み処理を終了して上記主制御側メイン処理に戻り、次のタイマ割込みが発生するまで主制御側メイン処理を実行する。
なお、主制御側メイン処理中又は割込み処理中に、主制御基板100が電源断(所定の閾値に基づき供給電圧の低下)を検出すると、ノンマスカブル割込みを発生させて、電源断確認フラグをオンにする。そして、元の処理に戻ったうえで、前述の電源断時処理(S26〜S32)を実行することとなる。
≪特別図柄遊技処理≫
次に、主制御側タイマ割込み処理内の特別図柄遊技に係る一連の処理について説明する。特別図柄遊技に係る処理には、前述の始動口監視制御処理(S64)、特別図柄制御処理(S65)、特別電動役物制御処理(S66)、特別図柄変動開始監視制御処理(S68)、などが該当する。
(始動口監視制御処理)
始めに、始動口監視制御処理(S64)について説明する。図45は、始動口監視制御処理(S64)の詳細を示すフローチャートである。
まず、第1始動口60への遊技の入賞を検出したか否かを判定する(S201)。第1始動口60への入賞を検出した場合(S201:YES)には、第1特別図柄の作動保留球数が上限数の4未満であるか否かを判定する(S202)。
第1特別図柄の作動保留球数が4未満である場合(S202:YES)には、第1特別図柄遊技に係る抽選乱数値として、特別図柄当り乱数値、特別図柄当り図柄乱数値、特別図柄変動パターン乱数値、を取得して、各乱数値を入球順に応じて、メイン情報記憶手段180の第1特別図柄保留格納領域(保留n記憶領域)に格納する(S203)。そして、第1特別図柄の作動保留球数の更新として、第1特別図柄保留球数カウンタの値を1加算して(S204)、第1始動口60の入賞チェックを終了する。
続いて、第2始動口65への遊技の入賞を検出したか否かを判定する(S205)。第2始動口65への入賞を検出した場合(S205:YES)には、第2特別図柄の作動保留球数が上限数の4未満であるか否かを判定する(S206)。第2特別図柄の作動保留球数が4未満である場合(S206:YES)には、第2特別図柄遊技に係る抽選乱数値として、特別図柄当り乱数値、特別図柄当り図柄乱数値、特別図柄変動パターン乱数値、を取得して、各乱数値を入球順に応じて、メイン情報記憶手段180の第2特別図柄保留格納領域(保留n記憶領域)に格納する(S207)。そして、第2特別図柄の作動保留球数の更新として、第2特別図柄保留球数カウンタの値を1加算して(S208)、第2始動口65の入賞チェックを終了する。
続いて、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数の更新があったか否か、すなわち、S204又はS208にて第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数が加算されたか否かを判定する(S209)。作動保留球数の更新があった場合(S209:YES)には、第1特別図柄および第2特別図柄の作動保留球数の情報を含む図柄記憶数コマンドを生成し、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(S210)。
次いで、遊技機の状態を確認し、先読み予告演出の事前判定タイミングであるか否かを判定する(S211)。前述したように、事前判定タイミングとは、(1)当り待ち中、且つ、電チューサポート機能が未作動中に第1特別図柄の作動保留球を取得した場合、(2)当り待ち中、かつ、電チューサポート機能が作動中に第2特別図柄の作動保留球を取得した場合、(3)大当り中又は小当り中に第2特別図柄の作動保留球を取得した場合、のうちのいずれかを満足するときである。事前判定タイミングである場合(S211:YES)には、保留n記憶領域の当り乱数バッファから特別図柄当り乱数値を読み出して、当否事前判定を行う(S212)。そして、この判定結果の情報(予告番号)を含む当否事前判定コマンドを生成し、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(S213)。
また、保留n記憶領域の当り図柄乱数バッファから特別図柄当り図柄乱数値を読み出して、図柄事前判定を行う(S214)。そして、この判定結果の情報(予告番号)を含む図柄事前判定コマンドを生成し、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(S215)。さらに、保留n記憶領域の変動パターン乱数バッファから特別図柄変動パターン乱数値を読み出して、変動パターン事前判定を行う(S216)。そして、この判定結果の情報(予告番号)を含む変動パターン事前判定コマンドを生成し、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(S217)。
(特別図柄変動開始監視制御処理)
次に、特別図柄変動開始監視制御処理(S68)について説明する。図46は特別図柄変動開始監視制御処理(S68)の詳細を示すフローチャートである。
この特別図柄変動開始監視制御処理(S68)では、第1特別図柄および第2特別図柄のうち、変動開始条件を充足している方の特別図柄側に対して、後述の特別図柄変動開始監視処理(S310)を実行する。なお、第1特別図柄および第2特別図柄の双方が変動開始条件を充足している場合には、前述したように、第2特別図柄側の処理が優先的に実行される。
まず、大当り中又は小当り中であるか否かを判定する(S301)。続いて、第1特別図柄および第2特別図柄の双方が変動待機中であるか、すなわち、第1特別図柄遊技ステイタスおよび第2特別図柄遊技ステイタスが共に「00H(変動待機中)」であるか否かを判定する(S302)。
続いて、第2特別図柄の作動保留球数が「0」であるか否かを判定して(S303)、当該保留球数が「0」でない場合(S303:NO)には、第2特別図柄の変動開始条件が成立しているとみなし、第2特別図柄変動開始監視テーブルのアドレス(以降の処理で使用される各種テーブルのアドレスおよびRAM記憶領域のアドレス)を設定したうえで(S304)、第2特別図柄側の特別図柄変動開始監視処理(S310)に移行する。すなわち、本実施形態では、第2特別図柄の作動保留球が存在する場合には、第1特別図柄の作動保留球の存在の有無に拘わらず、第2特別図柄の作動保留球が優先的に消化されるようになっている。
他方、第2特別図柄の作動保留球数が「0」である場合(S303:YES)には、第1特別図柄の作動保留球数が「0」であるか否かを判定する(S305)。ここで、当該保留球数が「0」でない場合(S305:NO)には、第1特別図柄の変動開始条件が成立しているとみなし、第1特別図柄変動開始監視テーブルのアドレス(以降の処理で使用される各種テーブルのアドレスおよびRAM記憶領域のアドレス)を設定したうえで(S306)、第1特別図柄側の特別図柄変動開始監視処理(S310)に移行する。
なお、第1特別図柄および第2特別図柄の変動開始条件が共に成立していない場合(S301:YES,S302:NO,S305:YES)には、特別図柄変動開始監視処理(S310)をスキップする。
(特別図柄変動開始監視処理)
次に、特別図柄変動開始監視処理(S310)について説明する。図47は、特別図柄変動開始監視処理(S310)の詳細を示すフローチャートである。
この特別図柄変動開始監視処理(S310)では、上述のS304又はS306で設定された第1特別図柄変動開始監視テーブル又は第2特別図柄変動開始監視テーブルを参照して、今回の変動開始の対象となる特別図柄側の処理が実行されることとなるが、第1特別図柄側と第2特別図柄側とで処理の仕方は共通するので、特段の場合を除き、第1特別図柄側の処理であるのか、第2特別図柄側の処理であるのかを区別せずに一纏めにして説明する。
まず、今回の変動開始の対象となる特別図柄側の作動保留球数を1減算する(S311)。そして、減算後の第1特別図柄および第2特別図柄の作動保留球数の情報を含む図柄記憶数コマンドを生成し、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(S312)。続いて、今回の変動開始の対象となる特別図柄側の特別図柄保留格納領域にアクセスして、最先の保留記憶領域(保留1記憶領域)に格納された特別図柄当り乱数値、特別図柄当り図柄乱数値、特別図柄変動パターン乱数値を順に読み出し、これらの乱数値を、後述の特別図柄当否判定処理(S320)、図柄判定処理(S330)、変動パターン選択処理(S423)に使用するため、メイン情報記憶手段180の特別図柄当否判定領域、特別図柄図柄判定領域、特別図柄変動パターン判定領域に転送する(S313)。また、保留記憶領域の更新として、保留2記憶領域〜保留4記憶領域に格納された保留球情報を下位の保留記憶領域にシフトするとともに、保留4記憶領域をゼロクリアする(S314)。
続いて、特別図柄当否判定処理を実行する(S320)。特別図柄当否判定処理(S320)では、まず、特別図柄当否抽選テーブルを取得する。このとき、遊技状態が特別図柄確変状態である場合は高確率の当否抽選テーブルを取得し、遊技状態が通常状態である場合は低確率の当否抽選テーブルを取得する。次いで、メイン情報記憶手段180の特別図柄当否判定領域から特別図柄当り乱数値を読み出す。そして、特別図柄当否抽選テーブルを参照して、特別図柄当り乱数値に基づき、特別図柄の当否判定を実行する。また、この当否判定結果に対応した値(大当りデータ「55H」、小当りデータ「33H」、はずれデータ「00H」)をメイン情報記憶手段180の特別図柄判定フラグに格納する。
続いて、図柄判定処理を実行する(S330)。図柄判定処理(S330)では、当否判定の結果に応じて、特別図柄の停止図柄、図柄群の種類、キャラクタ演出番号(変動付加図柄情報)を決定する。そして、今回決定した特別図柄の停止図柄、図柄群の種類、キャラクタ演出番号をメイン情報記憶手段180の図柄格納領域に格納する。なお、キャラクタ演出番号は、決定された図柄群の種類(図柄群A〜Lの8パターン)と、特別図柄および普通図柄の確率変動機能の作動状態(特別図柄の確変オン/特別図柄の確変オフ/普通図柄の確変オン/普通図柄の確変オフの4パターン)との組み合わせに基づき、計32パターンなかのいずれかが決定される。なお、当否判定の結果がはずれの場合には、キャラクタ演出番号「0」が決定される。
続いて、当否判定の結果が小当りに該当するか否かを判定するとともに(S341)、当否判定の結果が大当りに該当するか否かを判定する(S342)。当否判定の結果が小当りである場合(S341:YES)は、S347に移行し、当否判定の結果がはずれである場合(S341:NO,S342:NO)は、S349に移行する。
他方、当否判定の結果が大当りである場合(S341:NO,S342:YES)には、S333で決定された図柄群の種類(大当り種別)に基づき、特別遊技後の遊技状態として、特別図柄の確率変動機能を作動させるか否かを判定する(S343)。すなわち、図柄群の種類(大当り種別)が、特定図柄を示すものである場合には確率変動機能を付与することを決定し、図柄群の種類が通常図柄を示すものである場合には確率変動機能を付与しないことを決定する。この判定結果は、メイン情報記憶手段180の確率変動判定フラグに記憶される。
また、S333で決定された図柄群の種類(大当り種別)に基づき、特別遊技後の遊技状態として、変動時間短縮機能の作動回数を決定するとともに(S344)、電チューサポート機能の作動回数を決定する(S345)。この判定結果(変動時間短縮機能の作動回数情報、電チューサポート機能の作動回数情報)は、メイン情報記憶手段180の時短回数格納領域および入球容易状態回数格納領域に記憶される。
続いて、S333で決定された図柄群の種類(大当り種別)に基づき、特別電動役物77の作動パターンを設定する(S346)。具体的には、特別電動役物77の作動パターンとして、ラウンド遊技の規定ラウンド数(本例では、16ラウンド、12ラウンド、2ラウンド)、大入賞口64の最大開放時間(本例では、30秒、0.05秒)などを設定する。
次いで、S333で決定された図柄群の種類と現在の遊技状態とに基づき、特別遊技終了後又は小当り遊技後の変動パターン選択状態を設定する(S347)。続いて、S333で決定された図柄群の種類に基づき、特別遊技又は小当り遊技のデモ演出時間(当り開始デモ時間および当り終了デモ時間)を設定する(S348)。次いで、前述の特別図柄当否判定処理(S320)および図柄判定処理(S330)で使用したメイン情報記憶手段180の特別図柄当否判定領域および特別図柄図柄判定領域をクリアする(S349)。そして、今回の変動対象となる特別図柄側の特別図柄遊技ステイタスを「00H(待機中)」から「01H(変動開始)」に遷移する(S350)。
(特別図柄制御処理)
次に、特別図柄制御処理(S65)について説明する。図48は、特別図柄制御処理(S65)の詳細を示すフローチャートである。
まず、特別電動役物77が未作動中であるか否か、すなわち、特別電動役物遊技ステイタスが「00H(当り待ち状態)」であるか否かを判定する(S401)。続いて、特別電動役物77が未作動中である場合(S401:YES)には、第2特別図柄遊技ステイタスが「00H(待機中)」でないか否かを判定する(S402)。
第2特別図柄遊技ステイタスが「00H(待機中)」でない場合(S402:YES)には、第2特別図柄に係る処理を実行するため、第2特別図柄制御テーブル(以降の処理で使用される各種テーブルのアドレスおよびRAM記憶領域のアドレス)を設定して(S403)、特別図柄制御汎用処理(S410)に移行する。他方、第2特別図柄遊技ステイタスが「00H(待機中)」である場合(S402:NO)には、第1特別図柄に係る処理を実行するため、第1特別図柄制御テーブル(以降の処理で使用される各種テーブルのアドレスおよびRAM記憶領域のアドレス)を設定して(S404)、特別図柄制御汎用処理(S410)に移行する。
なお、次述する特別図柄制御汎用処理(S410)では、上述のS403又はS404で設定された第1特別図柄制御テーブル又は第2特別図柄制御テーブルを使用して、今回の変動の対象となる特別図柄側の処理が実行されることとなるが、第1特別図柄側と第2特別図柄側とで処理の仕方は共通するので、特段の場合を除き、第1特別図柄側の処理であるのか、第2特別図柄側の処理であるのかを区別せずに一纏めにして説明する。
(特別図柄制御汎用処理)
続いて、特別図柄制御汎用処理を実行する(S410)。ここで、図49は、特別図柄制御汎用処理(S410)の詳細を示すフローチャートである。
この特別図柄制御汎用処理(S410)では、特別図柄遊技ステイタスの値(「01H」,「02H」,「03H」)に応じた処理に移行するための分岐処理(S411〜S414)を実行する。まず、今回の変動の対象となる特別図柄側の特別図柄遊技ステイタスが0でないか否かを判定する(S411)。特別図柄遊技ステイタスが「00H」でない場合(S411:YES)には、特別図柄遊技ステイタスが「01H(変動開始)」であるか否かを判定する(S412)。特別図柄遊技ステイタスが「01H」である場合(S412:YES)には、特別図柄変動開始処理(S420)に移行する。S412でNOの場合には、特別図柄遊技ステイタスが「02H(変動中)」であるか否かを判定する(S413)。特別図柄遊技ステイタスが「02H」である場合(S413:YES)には、特別図柄変動中処理(S430)に移行する。S413でNOの場合には、特別図柄遊技ステイタスが「03H(停止図柄表示中)」であるか否かを判定する(S414)。特別図柄遊技ステイタスが「03H」である場合(S414:YES)には、特別図柄停止図柄表示中処理(S440)に移行する。
(特別図柄変動開始処理)
次に、特別図柄変動開始処理(S420)について説明する。図50は、特別図柄変動開始処理(S420)の詳細を示すフローチャートである。
まず、当否抽選の結果および変動パターン選択状態等に基づき、特別図柄変動パターンテーブルを取得する(S421)。続いて、メイン情報記憶手段180の特別図柄変動パターン判定領域から特別図柄変動パターン乱数値を読み出す(S422)。そして、特別図柄変動パターンテーブルを参照して、特別図柄変動パターン乱数値に基づき、複数種の変動パターンの中からいずれかを選択する(S423)。
次いで、今回選択された変動パターンに対応する変動時間を設定する(S424)。そして、特別図柄の変動開始の設定として、図柄表示制御手段165の特別図柄遊技タイマに変動時間を格納するとともに(S425)、演出制御基板200への変動開始コマンドを生成する(S426)。変動開始コマンドとしては、主制御基板100と演出制御基板200との通信線の検査および演出表示を開始させるため、通信検査コマンド、変動付加図柄情報指定コマンド、変動パターン指定コマンド、キャラクタ演出番号指定コマンドを順に作成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に記憶する。
続いて、変動パターンの決定に使用したメイン情報記憶手段180の特別図柄変動パターン判定領域の内容をクリアする(S427)。そして、特別図柄遊技ステイタスを「01H(変動開始)」から「02H(変動中)」に遷移する(S428)。
(特別図柄変動中処理)
次に、特別図柄変動中処理(S430)について説明する。図51は、特別図柄変動中処理(S430)の詳細を示すフローチャートである。
まず、特別図柄の変動表示を行うため、特別図柄の表示パターン番号切替処理を実行する(S431)。この表示パターン番号切替処理(S431)では、所定の切替時間毎に、特別図柄の表示パターン番号データを生成する。この表示パターン番号データは、特別図柄を変動表示又は確定表示させるべく、LED出力処理(S73)において、第1特別図柄表示装置81又は第2特別図柄表示装置82に出力される。
次いで、特別図柄遊技タイマが「0(タイムアウト)」となったか否か、すなわち、特別図柄の変動時間が終了したか否かを判定する(S432)。特別図柄の変動時間が終了した場合(S432:YES)には、第1特別図柄表示装置81又は第2特別図柄表示装置82に確定表示すべき特別図柄の停止図柄を設定する(S433)。続いて、演出制御基板200に対して装飾図柄の確定表示を指示するための変動停止コマンドを生成し、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(S434)。
次いで、特別図柄遊技タイマに確定表示時間として「500(ms)」を格納する(S435)。なお、「確定表示時間」とは、特別図柄の変動停止の際に、停止図柄を確定的に停止表示させる時間である。そして、特別図柄遊技ステイタスを「02H(変動中)」から「03H(停止図柄表示中)」に遷移する(S436)。
(特別図柄停止図柄表示中処理)
次に、特別図柄停止図柄表示中処理(S440)について説明する。図52〜図53は、特別図柄停止図柄表示中処理(S440)の詳細を示すフローチャートである。
まず、特別図柄遊技タイマが「0(タイムアウト)」となったか否か、すなわち、特別図柄(停止図柄)の確定表示時間が終了したか否かを判定する(S441)。ここで、特別図柄の確定表示時間が終了した場合(S441:YES)には、特別図柄遊技ステイタスを「03H(停止図柄表示中)」から「00H(待機中)」に遷移する(S442)。
続いて、メイン情報記憶手段180の特別図柄判定フラグに格納された当否判定データが大当りデータ「55H」であるか否かを判定する(S443)。当否判定データが大当りデータである場合(S443:YES)には、特別図柄の確率変動機能の作動停止(S444)、特別図柄の変動時間短縮機能の作動停止(S445)、電チューサポート機能の作動停止(S446)、を順に行う。具体的には、特別図柄モードフラグに「00H(未作動)」を設定するとともに、時短回数カウンタおよび入球容易状態回数カウンタに「00H」を設定してゼロクリアする。
次いで、特別遊技の当り開始デモ設定処理として、当り開始デモ表示時間を設定するとともに、当り開始デモ演出の開始を指示する演出制御コマンド(当り開始デモコマンド)を生成する(S447)。続いて、変動パターン選択状態の実行回数(変動パターン選択状態回数カウンタ)をゼロクリアする(S448)。また、特別電動役物遊技ステイタスを「00H(当り待ち状態)」から「01H(特別遊技)」に遷移する(S449)。そして、当否判定フラグの内容をクリアするため、「00H」を設定する(S450)。
他方、当否判定データが大当りデータでない場合(S443:NO)には、特別図柄の確率変動機能が作動中であるか否かを判定する(S451)。特別図柄の確率変動機能が作動中である場合(S451:YES)には、今回の特別図柄の変動回数の消化分として、メイン情報記憶手段180の確率変動回数カウンタを1減算する(ステップS452)。続いて、確率変動回数カウンタがゼロであるか否かを判定する(ステップS453)。確率変動回数カウンタがゼロである場合(S453:YES)には、特別図柄の確率変動機能の作動を停止する(S454)。減算後の確率変動回数カウンタがゼロでない場合(S453:NO)には、S454をスキップして、S455に移行する。
次いで、特別図柄の変動時間短縮機能が作動中であるか否かを判定する(S455)。特別図柄の変動時間短縮機能が作動中である場合(S455:YES)には、今回の特別図柄の変動回数の消化分として、メイン情報記憶手段180の時短回数カウンタを1減算する(ステップS456)。続いて、時短回数カウンタがゼロであるか否かを判定する(ステップS457)。時短回数カウンタがゼロである場合(S457:YES)には、特別図柄時短状態の終了回数に到達したとして、特別図柄の変動時間短縮機能の作動を停止する(S458)。減算後の時短回数カウンタがゼロでない場合(S457:NO)には、S458をスキップして、S459に移行する。
次いで、電チューサポート機能が作動中であるか否かを判定する(S459)。電チューサポート機能が作動中である場合(S459:YES)には、今回の特別図柄の変動回数の消化分として、メイン情報記憶手段180の入球容易状態回数カウンタを1減算する(ステップS460)。続いて、入球容易状態回数カウンタがゼロであるか否かを判定する(ステップS461)。入球容易状態回数カウンタがゼロである場合(S461:YES)には、入球容易状態の終了回数に到達したとして、電チューサポート機能の作動を停止する(S462)。減算後の入球容易状態回数カウンタがゼロでない場合(S461:NO)には、S462をスキップして、S463に移行する。
次いで、メイン情報記憶手段180の変動パターン選択状態回数カウンタを1減算する(S463)。そして、変動パターン選択状態を更新する(S464)。具体的には、メイン情報記憶手段180の変動パターン選択状態回数カウンタを参照し、現在の変動パターン選択状態の実行回数が予め設定された終了回数に達したか否かを判定し、終了回数に達している場合には、次に規定された変動パターン選択状態に切り替える。他方、終了回数に達していない場合には、現在の変動パターン選択状態を維持する。
次いで、前述のS451〜S464にて更新された現在の遊技状態情報および変動パターン選択状態情報を含む演出制御コマンド(遊技状態指定コマンド)を生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(S465)。なお、演出制御基板200側では、この遊技状態指定コマンドの情報に基づき、演出モードの設定および更新を実行する。
続いて、特別図柄判定フラグに小当りデータ「33H」が格納されているか否かを判定する(S466)。小当りデータが格納されている場合(S466:YES)には、小当り遊技の当り開始デモ設定処理として、当り開始デモ表示時間を設定するとともに、当り開始デモ演出の開始を指示する演出制御コマンドを生成する(S467)。続いて、特別電動役物遊技ステイタスを「00H(当り待ち状態)」から「02H(小当り遊技)」に遷移する(S468)。そして、当否判定フラグの内容をクリアするため「00H」を設定する(S469)。
他方、特別図柄判定フラグに小当りデータ「33H」が格納されていない場合(S466:NO)、すなわち、特別図柄判定フラグにはずれデータ「00H」が格納されている場合には、S467〜S469をスキップする。なお、特別図柄判定フラグがはずれデータである場合に、当該フラグの内容をクリアする処理をしなかったのは、もともとはずれデータとして「00H」が格納されているからである。
(特別電動役物制御処理)
次に、特別電動役物制御処理(S66)について説明する。図54〜図56は、電動役物制御処理(S66)の詳細を示すフローチャートである。
まず、特別電動役物遊技ステイタスが「01H(特別遊技)」であるか否かを判定する(S501)。特別電動役物遊技ステイタスが「01H」である場合(S501:YES)には、以降の処理において特別遊技処理を実行する。この特別遊技処理において、まず、特別電動役物77が作動中であるか否かを判定する(S502)。特別電動役物77が作動していない場合(S502:NO)には、特別電動役物77の作動開始時間であるか否かを判定する(S503)。特別電動役物77の作動開始時間とは、各ラウンド遊技おいて特別電動役物77の作動を開始するタイミングである。
特別電動役物77の作動開始時間である場合(S503:YES)には、特別電動役物77の作動を開始して(S504)、特別電動役物77の作動中の処理として、S505〜S509の処理を実行する。
特別電動役物77の作動中の処理として、大入賞口64に遊技球が最大入賞数だけ入賞したか否かを判定するとともに(S505)、特別電動役物77の作動時間(開放時間)が経過したか否かを判定する(S506)。このとき、大入賞口64に遊技球が最大入賞数だけ入賞した場合(S505:YES)又は特別電動役物77の作動時間が経過した場合(S506:YES)には、特別電動役物77の作動を停止させる(S507)。そして、特別電動役物77の連続作動回数が予め定められた規定ラウンド数に達したか否かを判定する(S508)。連続作動回数が規定ラウンド数に達していない場合(S508:NO)には、特別電動役物77の連続作動回数を1インクリメントする(S509)。
他方、特別電動役物77の連続作動回数が規定ラウンド数に達している場合(S508:YES)には、S510に移行して、特別遊技の当り終了デモ設定処理として、当り終了デモ表示時間を設定するとともに、当り終了デモ演出の開始を指示する演出制御コマンド(当り終了デモコマンド)を生成する(S510)。
続いて、時短回数カウンタに、上記S344で設定した変動時間短縮回数情報を格納する(S511)。また、入球容易状態回数カウンタに、上記S345で設定した入球容易状態回数情報を格納する(S512)。
続いて、上記S343で設定された確率変動判定フラグの内容を参照して、条件装置の作動が特定図柄(いわゆる確変図柄)による作動であるか否かを判定する(S513)。特定図柄による条件装置の作動である場合(S513:YES)には、メイン情報記憶手段180の確率変動回数カウンタに作動時データ「7FH」を格納して、特別図柄の確率変動機能の作動を開始する(S514)。他方、特定図柄による条件装置の作動でない場合(S513:NO)には、確率変動回数カウンタに未作動時データ「00H」を格納して、S514をスキップする。
続いて、時短回数カウンタに記憶された変動時間短縮回数情報が変動時間短縮機能作動データ(「00H」以外のデータ)であるか否かを判定する(S515)。変動時間短縮機能作動データである場合(S515:YES)には、特別図柄の変動時間短縮機能の作動を開始する(S516)。他方、変動時間短縮機能作動データでない場合(S515:NO)には、S516をスキップする。
続いて、入球容易状態回数カウンタに記憶された入球容易状態回数情報が電チューサポート機能作動データ(「00H」以外のデータ)であるか否かを判定する(S517)。電チューサポート機能作動データである場合(S517:YES)には、電チューサポート機能の作動を開始させる(S518〜S520)。すなわち、普通図柄の確率変動機能の作動開始(S518)、普通図柄の変動時間短縮機能の作動開始(S519)、普通電動役物67の開放延長機能の作動開始(S520)、を順に実行する。他方、電チューサポート機能作動データでない場合には、S518〜S520をスキップする。
次いで、上記S347で決定した変動パターン選択状態に切り替える(S521)。続いて、前述のS511〜S521にて設定された特別遊技後の遊技状態情報および変動パターン選択状態情報を含む演出制御コマンド(遊技状態指定コマンド)を生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(S522)。なお、演出制御基板200側では、この遊技状態指定コマンドの情報に基づき、特別遊技後の演出モードを設定する。そして、特別電動役物遊技ステイタスを「01H(特別遊技)」から「00H(当り待ち状態)」に遷移する(S523)。
他方、特別電動役物遊技ステイタスが「01H(特別遊技)」でない場合(S501:NO)には、S530に移行して、特別電動役物遊技ステイタスが「02H(小当り遊技)」であるか否かを判定する(S530)。特別電動役物遊技ステイタスが「02H」である場合(S530:YES)には、以降の処理で小当り遊技処理を実行する。
小当り遊技処理において、まず、特別電動役物77が作動中であるか否かを判定する(S531)。特別電動役物77が作動していない場合(S531:NO)には、特別電動役物77の作動を開始する(S532)。他方、特別電動役物77が作動中である場合(S531:YES)には、S532をスキップする。
続いて、特別電動役物77の作動中の処理として、大入賞口64に遊技球が最大入賞数だけ入賞したか否かを判定するとともに(S533)、特別電動役物77の作動時間(開放時間)が経過したか否かを判定する(S534)。このとき、大入賞口64に遊技球が最大入賞数だけ入賞した場合(S533:YES)又は特別電動役物77の作動時間が経過した場合(S534:YES)には、特別電動役物77の作動を停止する(S535)。
続いて、小当り遊技の当り終了デモ設定処理として、当り終了デモ表示時間を設定するとともに、当り終了デモ演出の開始を指示する演出制御コマンド(当り終了デモコマンド)を生成する(S536)。次いで、上記S347で決定した変動パターン選択状態に切り替える(S537)。続いて、上記S537にて設定された特別遊技後の変動パターン選択状態情報を含む演出制御コマンド(遊技状態指定コマンド)を生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(S538)。この遊技状態指定コマンドは、演出制御基板200側で、演出モードの移行契機の判定、移行先の演出モードの特定などに用いられる。そして、特別電動役物遊技ステイタスを「01H(特別遊技)」から「00H(当り待ち状態)」に遷移する(S538)。
[演出制御基板側の処理]
次に、図57〜図65のフローチャートを参照しながら、演出制御基板200における動作処理の手順について説明する。演出制御基板200側の処理は、電源投入後などサブメインCPU201がリセットされると実行されるリセット開始処理(演出制御側メイン処理を含む)と、一定周期毎に起動される演出制御側タイマ割込み処理と、主制御基板100からのストローブ信号に起因して起動される演出制御コマンドの受信割込み処理と、変動演出パターンのタイムスケジュールに規定された所定の発生時期の到来を契機として起動されるランプ演出割込み処理と、一定周期毎に起動される画像制御コマンドの送信割込み処理と、ACKコマンドの受信を契機として起動されるACKコマンドの受信割込み処理と、を含んで構成される。本実施形態では、上記の複数種の割込み処理を例示しているが、実際にはその他の割込み処理も存在する。
各割込み処理(例外処理)には、複数の割込み処理が発生したときの優先度を示す優先レベルが設定されている。図66は、割込み処理の優先レベルを説明するための模式図である。本例では、「電源リセットによるリセット開始処理(図57):最優先」、「各種異常時によるリセット開始処理(図57):最優先」→「演出制御コマンドの受信割込み処理(図64):レベル7」→「WDT(暴走検知時)によるリセット開始処理(図57):レベル3」→「画像制御コマンドの送信割込み処理:レベル2」、「ACKコマンドの受信割込み処理:レベル2」→「演出制御側タイマ割込み処理(図65):レベル1」、「ランプ演出割込み処理(図62):レベル1」などの順に、優先レベルの順位付けがされている。なお、「各種異常時によるリセット開始処理」は、例えば、CPU201が不正な命令を実行したとき、CPU201が不正な領域又は不正な方法にてアクセスしようとしたとき、DMA(Direct Memory Access)転送中のエラーが発生したときなどに起動する。本実施形態では、上記の複数種の割込み処理を例示しているが、実際にはその他の割込み処理も存在する。
演出制御側メイン処理内では、基本的には、全割込み禁止又は演出制御コマンド受信割込み以外の割込み禁止のいずれかの状態に設定したうえで処理が進められる。その上で、演出制御側メイン処理が割込み許可状態となった場合に、当該メイン処理を中断させるかたちで各割込み処理が起動される。各割込み処理では、当該割込み処理の実行中に他の割込み処理の要求があった(多重割込みが発生した)ときは、実行中の割込み処理よりも優先レベルの高い割込み処理であれば、原則的には当該割込み要求が許可される一方、実行中の割込み処理よりも優先レベルの低い又は優先レベルの同じ割込み処理である場合には当該割込み要求が禁止される。すなわち、各割込み処理は、優先レベルの同じ又は優先レベルの低い他の割込みを禁止した状態で処理が進められる。そして、各割込み処理から演出制御側メイン処理へは、全割込み許可の状態で戻ってくる。なお、このような割込み要因の優先順位(優先レベル)は、演出制御マイコン210(割込みコントローラ)のレジスタ設定によって規定される。
《リセット開始処理》
まず、演出制御基板200のリセット開始処理について説明する。図57は演出制御基板200のリセット開始処理を示すフローチャートである。このリセット開始処理では、電源投入時のリセット、各種異常時を起因としたリセット、WDT(暴走検知時)を起因としたリセットのいずれかにより起動し、サブメインCPU201のセキュリティチェックが行われた後、プログラムがスタートして、S601以降の処理が開始される。
まず、電源投入時に必要な初期設定として、スタックポインタにスタック領域の初期値として先頭アドレスを設定する(S601)。そして、各種初期設定が完了するまで全ての割込み処理を禁止する(S602)。
続いて、ハードウェアに関する基本的な設定として、サブメインCPU201内に設けられている内蔵レジスタに初期値を設定するとともに、I/Oポート回路204を初期化する(S603)。さらに、演出制御マイコン210のRAM203内のメモリ領域を初期化する(S604)。ここでは、初期値付きの変数には初期値を設定し、初期値なしの変数には0クリアによる初期化を行う。また、サブメインCPU201がROM202に記憶された制御プログラムをRAM203に適宜展開する。
続いて、演出制御コマンドの受信割込み処理以外の割込みを禁止する(S605)。次いで、予め各機種共通で設定された各種のエラーのうち、当該機種で有効とすべきエラーの種別を設定する処理を行う(S606)。さらに、演出ランプLPを全消灯状態とするため消灯リクエストを行う(S607)。そして、サブメインCPU201の暴走を監視するためウォッチドッグタイマを起動する(S608)。
続いて、遊技演出の主たる処理として演出制御側メイン処理を実行する(S609)。この演出制御側メイン処理(S609)の詳細は図58を用いて後述する。なお、前記S609で演出制御側メイン処理へ移行すると、メイン処理から当該リセット開始処理へ復帰することは通常はあり得ないが、プログラムのバグ等の発生によって、万が一この処理へ復帰してきた場合には、消費電力が通常作動時よりも低減された小消費電力モード(スリープモード)へ遷移する(S610)。
《演出制御側メイン処理》
次に、演出制御基板200の演出制御側メイン処理(S609)について説明する。図58は演出制御側メイン処理(S609)を示すフローチャートである。
まず、演出制御側メイン処理内で制御プログラムがRAM203で正確に展開されているか否かのチェックを開始するためのアドレス(プログラムが展開された先頭アドレス)を取得する(S611)。続いて、全ての割込みを許可(各種の割込み処理の起動を許可)する(S612)。
次いで、デバイスの初期化動作を実行する(S613)。この初期化動作は、ぱちんこ遊技機PMの電源投入時(リセット開始時)に1度だけ実行される動作態様のことであり、モータ、ソレノイド等のデバイスによって各演出装置の動作を制御するために必要となる位置情報を確認することを目的として実行される。なお、初期化動作の終了時には、各演出装置は予め設定された初期位置(基準位置)に復帰する。また、各演出装置(可動役物)の他に、画像表示装置等の表示をリセットするため画像制御手段(サブサブCPU)に対してリセット信号(電気信号)の出力ないしリセットコマンド(指令情報)を送信する。なお、装飾図柄の変動表示中に電源断が発生した後での電源投入時の場合には、リセット信号(またはリセットコマンド)の出力後に装飾図柄を変動表示させるのみの画像制御コマンドを出力し、装飾図柄の変動表示に付加して行う演出は実行されない態様となっている。このようにすることで、各制御基板が電源断からの立ち上げに係る処理を完了するまでの時間差により、演出表示の時間的なズレ等が生じないようにすることができる。
続いて、ウォッチドッグタイマをリスタートさせるべく、ウォッチドッグタイマをクリアする(S614)。このとき、サブメインCPU201がプログラムを正常に実行しているときは、予め設定されたタイムアウト時間内に、サブメインCPU201のWDTクリアレジスタに、所定のクリアワードが書き込まれることで、ウォッチドッグタイマがクリアされてリスタートされる。他方、ウォッチドッグタイマがタイムアウトすると、ユーザリセットが発生する。
続いて、はずれ図柄更新処理を実行する(S615)。このはずれ図柄更新処理では、RAM203に設定されたはずれ図柄カウンタを更新する。はずれ図柄カウンタは、装飾図柄のはずれ図柄組合せを決定するためのループカウンタであり、例えば「111」〜「999」までの間を1ずつインクリメントして循環動作する。なお、本例では、全ての装飾図柄の組合せ(大当り図柄、小当り図柄、リーチはずれ図柄、非リーチはずれ図柄など)を乱数抽選によって決定するため、この処理は実際には行われない。
続いて、入力ポートチェック処理を実行する(S616)。この入力ポートチェック処理では、後述のタイマ割込み処理におけるポート入出力処理S712でのI/Oポート回路204(入力ポート)の読み込みを割込み発生毎に監視して、複数回(例えば4回)の監視において入力ポートの状態が全て「1」の場合は信号レベルを「1(Hレベル)」、全て「0」の場合は信号レベルを「0(Lレベル)」、それ以外の場合は信号レベルを変化させない(これにより入力信号が確定される)。I/Oポート回路204は、各演出装置の位置検出センサの検出信号や、異常監視信号等の入力情報を監視したり、各演出装置に対して駆動信号(後述する駆動データ)の出力または動作制御コマンドの送信を行ったりする機能を有している。
続いて、エラー演出管理処理を実行する(S617)。このエラー演出管理処理では、後続のコマンド解析処理(S621)で設定されるエラー演出パターンに基づき、各種デバイスによるエラー演出を開始させる。ここで、エラー演出の一態様であるエラー報知ランプ演出を行うべく、コマンド解析処理(S621)でランプ演出番号が設定された場合(ランプリクエストがある場合)は、このランプ演出番号に対応したランプパターンデータを特定して、エラー報知ランプ演出を開始させる。ランプパターンデータには、1フレーム時間(画像フレームを1回更新するのに要する時間:16ms)毎に対応付けられたランプデータがスケジュールデータとして格納されている。また、このランプパターンデータには、ランプ演出の種別に応じてレイヤ(詳細後述)が設定されている。さらに、エラー演出管理処理では、エラー管理タイマに初期値(エラー演出時間)を設定して、エラー演出の進行を管理する。このエラー管理タイマは、演出制御側タイマ割込み処理のエラー管理タイマ更新処理(S720)にて16ms周期で減算更新される。そして、エラー管理タイマがタイムアウトした場合は、演出ランプLPを消灯させて、エラー演出を終了させる。
続いて、演出ボタン監視制御処理を実行する(S618)。この演出ボタン監視制御処理では、図柄変動中にボタン予告演出を組み込んでいる場合に、操作有効時間内における演出ボタン10の入力状態を監視して、当該ボタン予告演出に応じて予め設定された複数種の演出内容の中から、演出ボタン10の入力状態に応じた演出の内容を決定する。
続いて、予告抽選管理処理を実行する(S619)。この予告抽選管理処理では、後続のコマンド解析処理(S621)で選択される変動演出パターンのシナリオに沿って、装飾図柄の変動過程の各段階で発生する予告演出の内容を定めた予告演出パターン(予告演出番号)を抽選で決定する。ここで決定された予告演出番号は、サブメイン情報記憶手段260の予告演出番号格納領域に一時記憶される。また、この予告演出番号を画像制御基板300側へ指定するための画像制御コマンドを生成する。このとき、予告演出パターンとして、役物予告演出パターン(役物予告演出番号)が選択された場合には、役物リクエストが発生し、後続のデバイス管理処理(S620)にて、演出装置の駆動パターンが特定される。なお、本例では、装飾図柄の一変動内で発生する複数種の予告演出(予告演出パターン)の全てを、1回のメインループ処理内で抽選するのではなく、当該メインループ処理効率を向上させるため、予告演出の発生時期(例えば、変動開始段階、リーチ発生段階、変動停止段階)毎に分けて、複数回のメインループ処理に跨って抽選する構成となっている。その際、装飾図柄の変動開始段階で発生する予告演出については、装飾図柄の変動開始と同期をとる(画像制御コマンドを早急に送信する)必要があるので、先発のメインループ処理内で抽選を行うようになっている。また、この予告抽選管理処理で予告演出パターンが選択されると、当該予告演出番号を指示するための画像制御コマンドを生成して、これをサブメイン情報記憶手段260の画像制御コマンドバッファに設定する。具体的には、割込み外用のコマンドセット関数「関数名:CmdSet」を呼び出して、画像制御コマンドを画像制御コマンドバッファに設定する処理(コマンドセット処理)を行う。
次に、デバイス管理処理を実行する(S620)。このデバイス管理処理では、各種デバイスの動作要求(ランプリクエスト、役物リクエスト)があった場合、ROM203に記憶された複数種のパターンデータ(ランプパターン、駆動パターン)の中から、演出番号(ランプ演出番号、役物予告演出番号)に対応したパターンデータを特定して、対象デバイスの制御を開始する。演出ランプLPのランプパターンデータには、1フレーム時間(画像フレームを1回更新するのに要する時間:16ms)毎に対応付けられたランプデータがスケジュールデータとして格納されている。このランプパターンデータには、ランプ演出の種別に応じてレイヤ(詳細後述)が設定されている。なお、本例において、1フレーム時間は、演出表示装置95において毎秒約60フレーム(=約60fps)で描画等する場合の1フレームの描画処理に要する時間と対応するものになっている。同様に、演出装置の駆動パターンデータには、割込み周期(1ms)毎に対応付けられた駆動データがスケジュールデータとして格納されている。これにより、後述する演出制御側タイマ割込み処理にて、各制御データ(ランプデータ、駆動データ等)が対象デバイスに対して一定周期毎に出力され、対象デバイスの動作が開始されることになる。一方、後述の演出制御側タイマ割込み処理において、一連の制御データ(ランプデータ、駆動データ)の出力が全て完了した場合は、演出ランプLPを消灯させ、又は、演出装置の動作を停止させ、対象デバイスの制御を終了する。
なお、本例では、ランプ演出の種別として、通常ランプ演出(本処理で管理)、プレミアランプ演出(本処理で管理)、エラー報知ランプ演出(上記エラー演出管理処理で管理)が用意されており、各ランプ演出の種別に応じてレイヤ(レイヤ番号)が設定されている。レイヤ番号は、ランプ演出の種別に応じた優先順位を示しており、優先順位の高い順に、エラー報知ランプ演出(レイヤ番号3)>プレミアランプ演出(レイヤ番号2)>通常ランプ演出(レイヤ番号1)となっている。なお、このデバイス管理処理では、二以上のランプリクエストが同時又は異なるタイミングであった場合、そのレイヤ番号に関わらず、対応するランプパターンをそれぞれ特定して、内部的には全てのランプパターンに基づく制御を実行するようになっている。なお、通常ランプ演出、プレミアランプ演出、エラー報知ランプ演出は、互いに演出ランプLPの点灯態様が異なる。また、詳細な説明を省略するが、このデバイス管理処理(S620)では、スピーカ8に対するサウンドデータの出力制御に関しても、ランプパターンデータと同様に1フレーム時間ごとに対応付けられたサウンドパターンデータに従って、スピーカ8の制御を開始して終了するようになっている。
続いて、コマンド解析処理(S621)を実行する。このコマンド解析処理では、サブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域に演出制御コマンドが格納されているか否かを監視し、演出制御コマンドが格納されていればこのコマンドを読み出し、読み出した演出制御コマンドの種別に対応した演出制御処理を実行する。このコマンド解析処理(S621)の詳細は図59を用いて後述する。なお、このコマンド解析処理(S621)は、1回のメインループで複数の演出制御コマンドの解析を実行可能であり、1フレーム時間(16ms)内で処理可能な場合において、コマンド格納領域の演出制御コマンドを順次解析する。コマンド格納領域に演出制御コマンドが無い場合、処理を待機するか、後述する演出抽選乱数更新処理(S623)を実行する。
そして、今回のループ処理中で、コマンド解析(演出制御コマンドの解析)を実行したか否かを判定する(S622)。コマンド解析直後の場合(S622:YES)は、S614に戻り、次のループ処理へ移行する。一方、コマンド解析を実行しなかった場合(S622:NO)には、演出抽選乱数更新処理を実行する(S623)。この演出抽選乱数更新処理では、先読み予告抽選乱数、装飾図柄乱数、変動演出パターン乱数、予告演出パターン乱数などの演出抽選乱数を更新する。具体的には、各乱数カウンタの数値を1加算して、数値が最大値を超えた場合には最小値に戻す。
(コマンド解析処理)
次に、コマンド解析処理(S621)について説明する。図59は、コマンド解析処理(S621)の詳細を示すフローチャートである。このコマンド解析処理では、主制御基板100からの演出制御コマンドがサブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域に格納されているか否かを監視して、格納された演出制御コマンドの種別に対応した演出制御処理を実行する。
まず、サブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域に遊技状態指定コマンドが格納されているか否かを判定する(S631)。遊技状態指定コマンドが格納されている場合(ステップS631:YES)には、演出状態移行処理(S632)へ移行する。この演出状態移行処理(S632)では、遊技状態指定コマンドに含まれる遊技状態情報および変動パターン選択状態情報に基づき、演出モードを遷移する処理を実行する。
続いて、サブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域に保留関連コマンドが格納されているか否かを判定する(S633)。ここで、保留関連コマンドには、図柄記憶数コマンド、事前判定コマンドが含まれる。この図柄記憶数コマンドが格納されている場合(S633:YES)には、保留情報管理処理(S634)へ移行する。この保留情報管理処理(S634)では、サブメイン情報記憶手段260から図柄記憶数コマンド又は事前判定コマンドを読み出して、演出表示装置95の保留表示部701,702に表示される保留画像の表示態様(表示個数)を更新するための処理を行う。
次いで、サブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域に図柄変動関連コマンドが格納されているか否かを判定する(S635)。ここで、図柄変動関連コマンドには、変動開始コマンド、変動停止コマンドが含まれる。図柄変動関連コマンドが格納されている場合(ステップS635:YES)には、演出内容決定処理(S636)へ移行する。この演出内容決定処理(S636)では、受信した図柄変動関連コマンドが変動開始コマンドである場合には図柄変動演出を開始させるための処理を実行し、受信した図柄変動関連コマンドが変動停止コマンドである場合には実行中の図柄変動演出を終了させるための処理を実行する。この演出内容決定処理(S636)の詳細は図60を用いて後述する。
続いて、サブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域に当り演出関連コマンドが格納されているか否かを判定する(S637)。ここで、当り演出関連コマンドには、当り開始デモ演出コマンド、当り終了デモ演出コマンドを含む。当り演出関連コマンドが格納されている場合(ステップS637:YES)には、大当り演出および小当り演出の当り演出表示設定処理(S638)へ移行する。この当り演出表示設定処理(S638)では、大当り開始デモ演出(小当り開始デモ演出)又は大当り終了デモ演出(小当り終了デモ演出)を実行するための処理を行う。
続いて、サブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域にエラー演出指定コマンドが格納されているか否かを判定する(S639)。このエラー演出指定コマンドが格納されている場合(S639:YES)には、エラー演出内容決定処理(S640)へ移行する。このエラー演出内容決定処理(S640)では、サブメイン情報記憶手段260からエラー演出指定コマンドを読み出して、演出表示装置95の画像表示によってエラー状態を報知するためのエラー演出パターンを決定する。このエラー演出内容決定処理(S640)の詳細は図61を用いて後述する。
なお、サブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域に演出制御コマンドが格納されていない場合(S631:NO、S633:NO、S635:NO、S637:NO、S639:NO)は、何もせずコマンド解析処理を終了し、或る一つの演出制御コマンドの解析が終了した場合であっても、コマンド格納領域に他の演出制御コマンドが残存する場合は、所定の処理可能限界タイミングを迎えるまで、繰り返し他の残りの演出制御コマンドに対する解析を実行する。
(演出内容決定処理)
次に、演出内容決定処理(S636)について説明する。図60は、演出内容決定処理(S636)の詳細を示すフローチャートである。
まず、サブメイン情報記憶手段260に変動開始コマンドが格納されているか否かを判定する(S641)。変動開始コマンドが格納されている場合(S641:YES)には、この変動開始コマンド(変動パターン指定コマンド、変動付加図柄情報指定コマンド、キャラクタ演出番号指定コマンド)の内容を解析し、このコマンドの内容に含まれる当否抽選の結果、図柄群、変動パターン(変動時間)、遊技状態などを示す情報を取得する(S642)。なお、この取得情報は、サブメイン情報記憶手段260の変動演出内容判定領域に格納される。また、変動開始コマンドとして、特別図柄遊技の当否抽選の結果を示す情報を含む特別図柄当否指定コマンド、特別図柄遊技の図柄抽選の結果を示す情報を含む特別図柄停止図柄群指定コマンドをメインCPUから受信し、このコマンドの内容に含まれる情報を取得するようにしてもよい。
続いて、変動演出パターン選択処理を実行する(S643)。この変動演出パターン選択処理では、上記S642で取得した変動パターン情報に基づき、変動演出パターンテーブルを取得するとともに、演出抽選乱数発生手段210から変動演出パターン乱数値を取得して、複数種の変動演出パターンの中から、いずれかの変動演出パターンを抽選で決定する。変動演出パターンは、装飾図柄の変動態様、リーチ演出の種類・発生時期、予告演出の種類・発生時期、ランプ演出の割込みタイミング(ランプ演出割込み処理の起動タイミング)、音声演出(BGMやサウンドエフェクト)の出力タイミング、可動型の演出部材の動作タイミングなどが規定された演出表示過程のシナリオを構成している。ここで決定された変動演出パターン番号は、サブメイン情報記憶手段260の変動演出パターン格納領域に一時記憶される。
次いで、割込み外用のランプリクエスト関数「関数名:RampReq」を呼び出して、ランプリクエスト処理を実行する(S644)。ここで、図63(A)は割込み外用のランプリクエスト処理(S644)の詳細を示すフローチャートである。なお、本実施形態において、「関数」とは、1又は複数の処理をモジュール化したもので、呼び出し命令等によって実行されるサブルーチンをいう。
このランプリクエスト処理では、まず、主制御基板100からの演出制御コマンド受信以外の割込み処理を禁止する(S661)。続いて、変動演出パターン記憶領域から変動演出パターン番号を読み出す(S662)。そして、変動演出パターン番号に対応したランプ演出番号をリクエストする(S663)。この処理で選択されるランプ演出には、通常の頻度で選択される通常ランプ演出と、通常ランプ演出と比較して相対的に低い頻度で選択されるプレミアランプ演出とが含まれる。このプレミアランプ演出は、例えば大当り当選確定などを示唆する特別演出である。次いで、前記S663でリクエストされたランプ演出番号をサブメイン情報記憶手段260のランプリクエスト記憶領域に設定する(S664)。そのため、以降の処理では、ランプリクエスト記憶領域に0以外の数値が設定されている場合、演出ランプLPの動作要求(ランプリクエスト)があると判断されたうえで処理が進められる。なお、本例では、複数のランプリクエスト記憶領域が用意されており、複数のランプ演出番号を設定することができるようになっている。複数のランプ演出番号が設定された場合(複数のランプリクエストがあった場合)は、レイヤ処理にて、優先順位の高いランプ演出のみが遊技者に視認できる態様で実行され、優先順位の低いランプ演出については内部的に処理が進められるだけに留まる(詳細後述)。そして、全ての割込みを許可して(S665)、当該ランプリクエスト処理を終了し、メイン処理内の元の処理へ戻る。
次いで、図60に戻って、装飾図柄停止図柄選択処理を実行する(S645)。この装飾図柄停止図柄選択処理では、上記S642で取得した図柄群情報と変動パターン情報に基づき、最終的に停止させる装飾図柄の停止図柄の組合せ(左図柄、中図柄、右図柄)をそれぞれ抽選で決定する。ここで決定された装飾図柄組合せ番号は、サブメイン情報記憶手段260の装飾図柄格納領域に一時記憶される。
そして、装飾図柄の変動開始に要する画像制御コマンド(変動演出開始コマンド)を生成し、この画像制御コマンドをサブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域に設定する(S646)。具体的には、割込み外用のコマンドセット関数「関数名:CmdSet」を呼び出して、画像制御コマンドをサブメイン情報記憶手段260の画像制御コマンドバッファに設定する処理(コマンドセット処理)を行う。
一方、変動開始コマンドが格納されていない場合(S641:NO)には、サブメイン情報記憶手段260に変動停止コマンドが格納されているか否かを判定する(S647)。変動停止コマンドが格納されている場合(S647:YES)には、変動停止コマンドの内容を解析し、このコマンドの内容に含まれる図柄停止情報を取得する(S648)。そして、装飾図柄の変動停止に要する画像制御コマンド(変動演出停止コマンド)を生成し、この画像制御コマンドをサブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域に設定する(S649)。具体的には、割込み外用のコマンドセット関数「関数名:CmdSet」を呼び出して、画像制御コマンドを画像制御コマンドバッファに設定する処理(コマンドセット処理)を行う。
(エラー演出内容決定処理)
次に、エラー演出内容決定処理(S640)について説明する。図61は、エラー演出内容決定処理(S640)の詳細を示すフローチャートである。
まず、サブメイン情報記憶手段260にエラー演出指定コマンドが格納されているか否かを判定する(S651)。エラー演出指定コマンドが格納されている場合(S651:YES)には、このエラー演出指定コマンドの内容を解析し、このコマンドの内容に含まれるエラー状態を示す情報を取得する(S652)。なお、この取得情報は、サブメイン情報記憶手段260のエラー状態判定領域に格納される。
続いて、エラー演出パターン選択処理を実行する(S653)。このエラー演出パターン選択処理では、上記S652で取得したエラー状態情報に基づき、エラー演出パターンを決定する。エラー演出パターンには、エラー報知画像(例えばエラーが発生した旨のメッセージ)やスピーカによる警告音、演出ランプによるエラー報知用点灯パターンなどの情報が規定されている。ここで決定されたエラー演出パターンデータは、サブメイン情報記憶手段260のエラー演出パターン格納領域に一時記憶される。なお、エラー演出パターンが設定されると、前記のエラー演出管理処理(S617)にてエラー管理タイマに初期値(エラー演出時間)がセットされ、エラー演出の管理が開始される。なお、エラー管理タイマの更新は、後述のエラー管理タイマ更新処理(S720)にて更新される。
次いで、割込み外用のランプリクエスト関数「関数名:RampReq」を呼び出して、ランプリクエスト処理を実行する(S654)。図63(A)は割込み外用のランプリクエスト処理(S654)の詳細を示すフローチャートである。この処理で呼び出されるランプリクエスト関数「RampReq」は、前述の演出内容決定処理(S636)でのランプリクエスト処理(S644)で呼び出されるランプリクエスト関数「RampReq」と共通のものである。すなわち、図63(A)に示すランプリクエスト処理は、演出内容決定処理(S636)とエラー演出内容決定処理(S640)との共通のサブルーチンとなっている。従って、メイン処理内では、一つの共通モジュールでランプリクエスト処理(S644,S654)が行われることになる。なお、このランプリクエスト関数「RampReq」において、処理の開始時に全割込み(演出制御コマンド受信割込み処理以外)を禁止、処理の終了時に全割込みを許可、とするのは、ランプリクエスト処理中に他の割込み処理(後述のランプ演出割込み処理)が起動して、同時に複数のランプリクエストが発生することによる障害(例えば、ステイタスの管理が煩雑となる障害など)を防止するためである。
このランプリクエスト処理では、まず、主制御基板100からの演出制御コマンド受信以外の割込み処理を禁止する(S661)。続いて、エラー演出パターン記憶領域からエラー演出パターン番号を読み出す(S662)。そして、エラー演出パターン番号に対応したランプ演出番号をリクエストする(S663)。この処理では、遊技機のエラー状態を報知するためのエラー報知ランプ演出のみがリクエストされる。次いで、前記S663で選択されたランプ演出番号をサブメイン情報記憶手段260のランプリクエスト記憶領域に設定する(S664)。そして、全ての割込みを許可して(S665)、当該ランプリクエスト処理を終了し、メイン処理内の元の処理へ戻る。
続いて、図61に戻って、エラー演出に要する画像制御コマンド(エラー演出開始コマンド)を生成し、この画像制御コマンドをサブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域に設定する(S655)。具体的には、割込み外用のコマンドセット関数「関数名:CmdSet」を呼び出して、画像制御コマンドを画像制御コマンドバッファに設定する処理(コマンドセット処理)を行う。
なお、本実施形態では、前述したメイン処理内(コマンド解析処理内)で全てのランプリクエストを行うのではなく、所定の契機でランプ演出割込み処理を起動させてランプリクエストを行う場合がある。すなわち、前記S643で選択される変動演出パターンのタイムスケジュールには、装飾図柄の変動演出過程の各段階で発生する予告演出との関係で、ランプ演出割込み処理の発生契機(割込みタイミング)が規定されている。この割込みタイミングが到来すると、ランプ演出割込み処理を起動させて、ランプ演出番号をリクエストする処理が実行される。なお、ランプ演出割込み処理の発生時期は、特定の予告演出(例えば、予告演出内容と関連した色のランプ点灯を行う場合など)の発生時期と同期している。
《ランプ演出割込み処理》
次に、ランプ演出割込み処理を説明する。図62は、ランプ演出割込み処理を示すフローチャートである。このランプ演出割込み処理は、変動演出パターンに規定された割込みタイミングが到来した場合に、ソフトウェア割込みにより発生する。
まず、このランプ演出割込み処理内では、主制御基板100からの演出制御コマンド受信割込み、ウォッチドッグタイマ割込み等、優先レベル2以上の割込みを許可する(S671)。続いて、割込み内用のランプリクエスト関数「関数名:RampReq_InINT」を呼び出して、ランプリクエスト処理を実行する(S672)。図63(B)は、割込み内用のランプリクエスト処理(S672)を示すフローチャートである。なお、このランプリクエスト関数(RampReq_InINT)では、処理の最初と最後に割込み禁止/許可命令を設定していない点で、前述のメイン処理内で呼び出されるランプリクエスト関数「RampReq」とは異なる。これは、前述したように、各割込み処理内では、優先レベルの同一又は優先レベルの低い他の割込みの発生を禁止しているため、このランプリクエスト処理中に他のランプリクエストが重複発生することはないからである。
このランプリクエスト処理では、サブメイン情報記憶手段260の予告演出パターン記憶領域を参照して、予告演出パターンを読み出す(S681)。そして、この予告演出パターンに対応したランプ演出番号をリクエストする(S682)。例えば、予告演出が背景予告である場合に、予告抽選管理処理にて青色の背景を表示する予告演出パターンが選択されていれば、演出ランプLPを青色に点灯するためのランプ演出(ランプ演出番号)がリクエストされる。続いて、ランプ演出番号をサブメイン情報記憶手段260のランプリクエスト記憶領域に設定する(S683)。そのため、以降の処理では、ランプリクエスト記憶領域に0以外の数値が設定されている場合、演出ランプLPの動作要求(ランプリクエスト)があると判断されたうえで処理が進められる。そして、ランプ演出割込み処理を終了して、割込み発生前の元の処理へ戻る。
《演出制御コマンドの受信割込み処理》
次に、演出制御コマンドの受信割込み処理を説明する。図64は、演出制御コマンドの受信割込み処理を示すフローチャートである。この演出制御コマンドの受信割込み処理では、前述したように、主制御基板100からのストローブ信号の入力に基づいて割込みが発生することで開始され、この割込み処理において各種の演出制御コマンドが取得されるようになっている。なお、演出制御コマンドは、1バイトのMODEデータと、1バイトのEVENTデータとを含む構成となっており、主制御基板100から演出制御基板200へ、MODEデータ、EVENTデータの順に送信される。以下では、説明の便宜上、MODEデータを「第1コマンド」、EVENTデータを「第2コマンド」とも称する。
まず、主制御基板100からのストローブ信号に基づく割込みが発生すると、演出制御コマンドの入力値が確定したか否かを判定する(S701)。具体的には、コマンドデータを最高5回まで読み込み、2回連続で同じ値が読み込まれた時点で入力値が確定となる。これはノイズ等により演出制御コマンドの読み取りが失敗するおそれがあるためであり、2回連続で同じ値が読み込まれるまでは入力値を確定とはしない。
続いて、今回受信したコマンドが第1コマンド(MODE)であるか否か、換言すれば、第1コマンド(MODE)であるか第2コマンド(EVENT)であるかを判定する(S702)。今回受信したコマンドが第1コマンドである場合(S702:YES)は、当該第1コマンドをテンポラリ領域に一時的に記憶する(S703)。そして、演出抽選乱数発生手段210から演出抽選乱数を取得して、この乱数情報をサブメイン情報記憶手段260の演出抽選乱数格納領域に一時記憶する(S704)。なお、演出抽選乱数の取得時期を、演出制御コマンドの受信時としているのは、演出制御コマンドは遊技球の始動入賞時や特別図柄の変動開始時など物理的に不規則なタイミングで送信されるため、それを契機とすることで取得時期に周期性を出さないようにするためである。このように演出抽選乱数の取得時期を不規則とすることで、各種の演出抽選においても、同一の演出が不自然に繰り返し選択されてしまう等の不都合が発生し難くなる。
一方、今回受信したコマンドが第2コマンドである場合(S702:NO)には、すでに第1コマンドを受信済であるか否かを判定する(S705)。すなわち、演出制御コマンドを第1コマンド(MODE)→第2コマンド(EVENT)の順に受信したか否か判定して、演出制御コマンドの組合せに矛盾がないかを確認する。演出制御コマンドの組合せに矛盾がない場合(S705:YES)は、ライトポインタ(書き込み用のポインタ)の示すアドレスを取得する(S706)。続いて、第1コマンドと第2コマンドとを、ライトポインタの指示するアドレスに従って、サブメイン情報記憶手段260の演出制御コマンドバッファ(リングバッファ)に保存する(S707)。保存されたコマンドデータは、メイン処理における前記のコマンド解析処理(S621)で読み出され、演出制御コマンドの種別に対応した演出制御処理が実行される。次いで、ライトポインタの示すアドレスを更新する(S708)。さらに、前記S708で一時記憶したコマンドデータ(第1コマンド)をクリアする(S709)。
《演出制御側タイマ割込み処理》
次に、演出制御側タイマ割込み処理を説明する。図65は、演出制御側タイマ割込み処理を示すフローチャートである。このタイマ割込み処理は、一定時間毎のクロックパルスにより起動され、上述の演出制御側メイン処理に割り込むかたちで実行される。
タイマ割込みが発生すると、サブメインCPU201内のレジスタの内容をRAM203のスタック領域に退避させた後、S711以降の処理を順次実行する。このタイマ割込み処理内では、主制御基板100からの演出制御コマンド受信割込み、ウォッチドッグタイマ割込み等、優先レベル2以上の割込みを許可する(S711)。
続いて、ポート入出力処理を実行する(S712)。このポート入出力処理では、I/Oポート回路204におけるポートデータの入力処理、出力処理を行う。入力処理では、I/Oポート回路204(入力ポート)に入力されている各種信号を読み取り、これを入力情報として記憶する。出力処理では、サブメイン情報記憶手段260に一時記憶されている各種制御信号(モータ制御信号)を読み出して、I/Oポート回路204(出力ポート)から出力する。なお、I/Oポート回路204内には、電源基板450からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される入力ポートが用意されている。電源断信号が入力された場合は、電源断時処理として、電源断発生時における各種データをRAM203のバックアップ領域に保存するための処理が行われる。それ以降は、電源基板450のバックアップ電源回路からバックアップ電源が供給されるため、RAM203の記憶内容は電源断後も消失することなく保持される。また、その他の電源断時処理として、各演出装置(左側演出装置700、右側演出装置800、下側演出装置900、および上側演出装置950)の駆動源であるモータMの励磁をオフ(非通電状態)にして、電源断発生という不安定な状態での各演出装置の動作を早期に中断させ、電源断復帰後に何ら異常なく初期動作を行えるようにする。なお、各演出装置の停止位置は非通電時のディテントトルクで保持される。
続いて、デバイス制御データ出力処理を実行する(S713)。このデバイス制御データ出力処理では、前記のデバイス管理処理(S620)で特定した駆動パターンデータから所定時間分の駆動データを読み出してサブメイン情報記憶手段260の駆動データ記憶領域に設定する。この処理で設定される駆動データは、割込み周期に対応した1ms間の制御を示すデータである。この処理で駆動データが設定されると、次回のタイマ割込み処理にて、当該駆動データがI/Oポート回路204(出力ポート)からモータドライバ92へ出力される。従って、このデバイス制御データ出力処理では、駆動パターンデータに従って駆動データが割込み周期(1ms)毎に切り替えることが可能である。このデバイス制御データ出力処理(S713)の詳細は図67を用いて後述する。
次いで、演出用タイマ更新処理を実行する(S714)。この演出タイマ更新処理では、演出動作制御に用いる各種の演出用タイマの値を割込み周期(本実施形態では1ms)ずつ減算更新する。演出用タイマには、装飾図柄の変動時間を管理するためのタイマ、予告演出の発生タイミングを管理するためのタイマなどが含まれる。この演出用タイマによって、変動演出パターンにおけるタイムスケジュールが管理され、その時間軸上で各演出装置のモータMの駆動タイミングや演出ランプLPの点灯タイミング等の時間管理がされている。なお、演出用タイマは、この演出制御用タイマ割込み処理内のデバイス制御データ出力処理(S713)やランプデータ更新処理(S717)などにおいても利用される。
続いて、ボタン制御タイマ更新処理を実行する(S715)。演出ボタン10の操作有効時間を管理するための有効時間管理タイマの値を割込み周期(本実施形態では1ms)減算更新する。なお、操作有効時間とは、演出ボタン10の操作入力が有効となる時間である。
次いで、画像制御コマンド設定処理を実行する(S716)。この画像制御コマンド設定処理では、前記の演出用タイマ更新処理(S714)の演出用タイマにおいて予告演出の発生タイミングが到来したときに、前記の予告抽選管理処理(S619)で選択された1又は複数の予告演出パターンのうちに特定の予告演出パターンが含まれる場合に、当該特定の予告演出番号を指示するための画像制御コマンドを生成して、これをサブメイン情報記憶手段260の画像制御コマンドバッファに設定する。具体的には、割込み内用のコマンドセット関数「関数名:CmdSet_InINT」を呼び出して、画像制御コマンドを画像制御コマンドバッファに設定する処理(コマンドセット処理)を行う。ここで、特定の予告演出パターンには、例えば、演出ボタン10を押下操作したタイミングで演出表示装置95にエフェクト画像を表示する演出パターンや、各演出装置の動作に合わせてエフェクト画像を表示する演出パターンなどが含まれる。
続いて、タスク制御カウンタ更新処理を実行する(S717)。このタスク制御カウンタ更新処理では、タイマ割込み毎にタスクカウンタの値(「0」〜「15」)を更新する。具体的には、タスクカウンタの値が「0」〜「14」であれば1インクリメントし、タスクカウンタの値が「15」となった場合には「0」に戻す。すなわち、このタスクカウンタは16msの循環周期を取り得る。そして、今回更新されたタスクカウンタの値に対応して各種のタスク(タスク処理)が割り当てられており、当該タスクカウンタの値に応じて、ランプ制御タスク(S718のランプデータ更新処理)、暴走監視タスク(S719の画像CPU暴走監視処理)、エラー管理タスク(S720のエラー管理タイマ更新処理)などの各処理を実行する。本例では、タスクカウンタの値(「0」〜「15」)のうち、或る1つの値がランプ制御タスクに割り当てられ、他の2つの値(互いに8ms間隔となる値)が暴走監視用タスクに割り当てられ、他の1つの値がエラー管理タスクに割り当てられている(その他のタスクの説明は省略する)。なお、前述のように、タスクカウンタの循環周期を16msに設定しているのは、演出ランプLPの切り換え制御の最小単位(16ms)と一致させるためである。そして、この演出ランプLPの切り換え制御の最小単位(16ms)は画像フレームの1フレーム時間と対応し、画像演出とランプ演出との同期を実現している。
続いて、ランプデータ更新処理を実行する(S718)。このランプデータ更新処理では、前記のデバイス管理処理(S620)又はエラー演出管理処理(S617)で特定したランプパターンデータから所定時間分のランプデータを読み出して設定する。この処理で設定されるランプデータは、演出ランプLPの切り換え制御の最小単位となる16ms間の点灯制御を示すデータである。ランプデータが設定されると、当該ランプデータが出力ポート(シリアルポート)からシリアル転送にてランプ接続基板291へ自動的に出力される。このランプデータの出力処理は、シリアル通信割込み処理として構成されており、シリアル通信回路205の送信バッファにランプデータを順次書き込むことで実現される。シリアル通信回路205は、送信バッファのランプデータを1バイト単位でシリアル変換して、シリアルクロックと同期したかたちで、1ビット毎にランプ接続基板291に対して出力する。この処理では、送信バッファが空になるまで繰り返され、これにより送信バッファに格納された全てのランプデータ(全バイト)が出力されるようになっている。従って、このランプデータ更新処理では、ランプパターンに従ってランプデータが1フレーム時間(16ms)毎に切り替えられるとともに、このランプデータがランプ接続基板291に対してシリアル転送にて出力される。なお、このランプデータ更新処理は、前記のタスク制御カウンタ更新処理(S717)でタスクカウンタの値が所定値(ランプ制御タスクを示す値)となった場合に実行される処理(つまり16ms周期で実行される処理)となっている。
ここで、前述のとおり、本実施形態では、各ランプ演出の種別(通常ランプ演出、プレミアランプ演出、エラー報知ランプ演出)に応じたレイヤが設定されており、互いに種別の異なる複数のランプリクエストがあった場合は、上位のレイヤ(優先順位の高いレイヤ)に設定されたランプデータのみを出力する一方、下位のレイヤ(優先順位の低いレイヤ)に設定されたランプデータは出力が禁止される。但し、ランプデータの切り替え処理(16ms毎の切り換え処理)自体は停止しているわけではないので、上位のレイヤの処理が終了すれば、当該レイヤでの処理と連続性を維持するかたちで、下位のレイヤに設定されたランプデータが出力される(下位のレイヤに係るランプ演出が発生される)。なお、ランプデータ更新処理(S718)で、上位(最優先)のレイヤに係るランプデータのみを出力するには、複数のレイヤに係るランプデータを重畳させると、概して規則性のない違和感のある点灯パターンとなるおそれがあるからである。また、プレミアランプ演出を通常ランプ演出とレイヤ構造にて区別して優先順位を異ならしめているのは、概してプレミアランプ演出は通常ランプ演出と比べて出現率が低いのであるが、その出現タイミングは規則性がなくランダムなタイミングで発生するため、先発的に選択された通常ランプ演出の存在によって後発的に選択されたプレミアランプ演出の出現が留保されてしまうのでは、プレミアランプ演出発生に対する遊技者の期待感が減退されるからである。
続いて、画像CPU暴走監視処理を実行する(S719)。この画像CPU暴走監視処理では、画像制御基板300から入力されるトグル信号を監視して、当該トグル信号が1600ms(50〜100フレーム程度)の間、連続して変化しない場合に、画像制御基板300のサブサブCPU301が暴走していると判定し、演出制御基板200から画像制御基板300に対してリセット信号を送信する。これにより、画像制御基板300側はサブサブCPU301のリセット状態の発生によって、所定のリセット処理を実行する。なお、トグル信号とは、1フレーム時間毎にHレベル/Lレベルが交互に繰り返される波形の信号のことである。
次いで、エラー管理タイマ更新処理を実行する(S720)。このエラー管理タイマ更新処理では、前記のエラー演出管理処理(S617)でセットされたエラー演出時間を管理するためのエラー演出タイマの値を減算更新する。なお、このエラー管理タイマ更新処理は、前記のタスク制御カウンタ更新処理(S717)でタスクカウンタの値が所定値(エラー管理タスクを示す値)となった場合に実行される処理となっている。そのため、エラー演出時間が長時間となった場合でも、16ms周期のタイマにて時間を計数することになるため、タイマ割込み周期(1ms)毎に時間を計数する場合と比較して、データ量を軽減することができる。そして、全ての割込みを許可した状態にするとともに、退避していたレジスタの内容を復帰させた後、演出制御側タイマ割込み処理を終了して、割込み発生前の元の処理に戻る。
(デバイス制御データ出力処理)
次に、デバイス制御データ出力処理(S713)を説明する。図67は、デバイス制御データ出力処理(S713)の詳細を示すフローチャートである。
まず、センサ入力チェック処理を実行する(S731)。このセンサ入力チェック処理では、タイマ割込み周期(1ms)毎に、前記のポート入出力処理(S712)において記憶された位置検出センサの入力情報に基づいて、各演出装置(左側演出装置700、右側演出装置800、下側演出装置900、および上側演出装置950)における全ての位置検出センサ(初期位置センサ、および可動位置センサ)の状態を確認する。このとき、各演出装置に設けられる可動型の演出部材(駆動モータ)ごとに、各位置検出センサによる検出状態を番号で保持する。
例えば、上側演出装置950の上側演出部材960が上側初期位置センサ(図示せず)により検出される状態に対応する番号として「0」が設定される。上側演出部材960が上側可動位置センサ(図示せず)により検出される状態に対応する番号として「1」が設定される。すなわち、演出部材が初期位置センサにより検出される状態に対応する番号として「0」が設定される。演出部材が可動位置センサにより検出される状態に対応する番号として「1」が設定される。なお、中間位置センサが設けられる場合、演出部材が中間位置センサにより検出される状態に対応する番号として「2」が設定されてもよい。また、各演出装置における全ての位置検出センサについて、位置検出センサが非検出状態である場合の番号として「0」が設定され、位置検出センサが検出状態である場合の番号として「1」が設定されたデータに基づいて、可動型の演出部材の動作制御を行うようにしてもよい。
なお、本実施形態の各位置検出センサは、詳細な図示を省略するが、発光部と受光部を有する光学式センサであり、各演出装置に設けられたセンサ検出部が受光部の遮光を開始したときに(いわゆる立ち上がりエッジ検出の場合に)、演出部材(センサ検出部)が位置検出センサにより検出されたと判定される。また、駆動モータの動作パルスのカウンタ値は、動作パターンが実行されている可動型の演出部材の駆動量を示すものであり、ソフト的に演出部材の現在位置を把握するためのデータである。駆動モータの動作パルスのカウンタ値は、演出部材の現在位置を把握するための位置情報としてサブメイン情報記憶手段260の位置情報記憶領域に記憶される。
センサ入力チェック処理(S731)を実行した後、第1役物制御処理を実行する(S732)。この第1役物制御処理(S732)では、上側演出装置950の上側演出部材960の動作をリクエストする場合に、上側駆動モータ982の駆動データを更新する処理を行う。上側駆動モータ982の駆動パターンデータは、上側演出部材960に関する複数種類の動作テーブルに応じた動作を実行可能に構成されている。なお、上側演出部材960に関する動作テーブルは、上側演出部材960に対する動作リクエストの内容に応じて選択される。
次いで、第2役物制御処理を実行する(S733)。この第2役物制御処理(S733)では、左側演出装置700の左側支持部材722の動作をリクエストする場合に、第2左側駆動モータ737の駆動データを更新する処理を行う。第2左側駆動モータ737の駆動パターンデータは、左側支持部材722に関する複数種類の動作テーブルに応じた動作を実行可能に構成されている。なお、左側支持部材722に関する動作テーブルは、左側支持部材722に対する動作リクエストの内容に応じて選択される。
次いで、第3役物制御処理を実行する(S734)。この第3役物制御処理(S734)では、右側演出装置800の右側支持部材822の動作をリクエストする場合に、第2右側駆動モータ837の駆動データを更新する処理を行う。第2右側駆動モータ837の駆動パターンデータは、右側支持部材822に関する複数種類の動作テーブルに応じた動作を実行可能に構成されている。なお、右側支持部材822に関する動作テーブルは、右側支持部材822に対する動作リクエストの内容に応じて選択される。
次いで、第4役物制御処理を実行する(S735)。この第4役物制御処理(S735)では、左側演出装置700の左側演出部材710の動作をリクエストする場合に、第1左側駆動モータ727の駆動データを更新する処理を行う。第1左側駆動モータ727の駆動パターンデータは、左側演出部材710に関する複数種類の動作テーブルに応じた動作を実行可能に構成されている。なお、左側演出部材710に関する動作テーブルは、左側演出部材710に対する動作リクエストの内容に応じて選択される。
次いで、第5役物制御処理を実行する(S736)。この第5役物制御処理(S736)では、右側演出装置800の右側演出部材810の動作をリクエストする場合に、第1右側駆動モータ(図示せず)の駆動データを更新する処理を行う。第1右側駆動モータの駆動パターンデータは、右側演出部材810に関する複数種類の動作テーブルに応じた動作を実行可能に構成されている。なお、右側演出部材810に関する動作テーブルは、右側演出部材810に対する動作リクエストの内容に応じて選択される。
次いで、第6役物制御処理を実行する(S737)。この第6役物制御処理(S737)では、下側演出装置900の下側支持部材922の動作をリクエストする場合に、第2下側駆動モータ(図示せず)の駆動データを更新する処理を行う。第2下側駆動モータの駆動パターンデータは、下側支持部材922に関する複数種類の動作テーブルに応じた動作を実行可能に構成されている。なお、下側支持部材922に関する動作テーブルは、下側支持部材922に対する動作リクエストの内容に応じて選択される。
次いで、第7役物制御処理を実行する(S738)。この第7役物制御処理(S738)では、下側演出装置900の下側演出部材910の動作をリクエストする場合に、第1下側駆動モータ927の駆動データを更新する処理を行う。第1下側駆動モータ927の駆動パターンデータは、下側演出部材910に関する複数種類の動作テーブルに応じた動作を実行可能に構成されている。なお、下側演出部材910に関する動作テーブルは、下側演出部材910に対する動作リクエストの内容に応じて選択される。
次いで、第8役物制御処理を実行する(S739)。この第8役物制御処理(S739)では、下側演出装置900(下側演出部材910)の飾り部材916の動作をリクエストする場合に、飾り部材用駆動モータ947の駆動データを更新する処理を行う。飾り部材用駆動モータ947の駆動パターンデータは、飾り部材916に関する複数種類の動作テーブルに応じた動作を実行可能に構成されている。なお、飾り部材916に関する動作テーブルは、飾り部材916に対する動作リクエストの内容に応じて選択される。
次いで、電気的制限判定処理を実行する(S740)。この電気的制限判定処理(S740)では、上述の第1〜第8役物制御処理(S732)〜(S739)において、今回の割込み処理で動作パルスの出力が設定される駆動モータの消費電流の合計値が、所定の規制電流値を超えるか否かを判定する。今回の割込み処理で動作パルスの出力が設定される駆動モータの消費電流の合計値が、所定の規制電流値を超える場合、当該規制電流値を超えない範囲で、複数の駆動モータのうち優先順位の高い駆動モータの動作パルスの出力を設定する。そして、他の優先順位の低い駆動モータの動作パルスの出力情報を退避用バッファに記憶させ、次回の割込み処理において当該退避用バッファから読み出して優先的に設定する処理を行う。
そして、電気的制限判定処理(S740)の次に、エラー判定処理を実行する(S741)。このエラー判定処理(S741)では、step数オーバーエラーの判定処理と、ポジションチェックエラーの判定処理と、時間監視チェックエラーの判定処理を行う。step数オーバーエラーの判定処理では、位置検出センサにより、各演出装置の演出部材が初期位置、可動位置、もしくは中間位置に位置することが検出されずに、駆動モータの動作パルスのカウンタ値(step数)がエラー判定値を超えたか否かを判定する。この駆動モータの動作パルスのカウンタ値(step数)がエラー判定値を超えた場合、step数オーバーエラーと判定する。
ポジションチェックエラーの判定処理では、遊技の節目のタイミングにおいて、各演出装置の演出部材が初期位置に位置するか否かを判定する。なお、遊技の節目のタイミングとは、客待ちデモのタイミング、第1特別図柄又は第2特別図柄の当否抽選で大当りとなったタイミング、装飾図柄の変動開始のタイミング、装飾図柄の変動終了のタイミングのことである。遊技の節目のタイミングにおいて、各演出装置の演出部材が初期位置に位置しない場合、ポジションチェックエラーと判定する。時間監視チェックエラーの判定処理では、演出部材が制御上、初期位置に位置する場合(動作リクエストがなされていない場合)に、当該演出部材に対応する位置検出センサの状態が所定の監視時間(例えば、5秒)以上非検出状態であるか否かを判定する。この位置検出センサの状態が所定の監視時間以上非検出状態である場合、時間監視チェックエラーと判定する。なお、エラー判定処理(S741)において、step数オーバーエラー、ポジションチェックエラー、もしくは時間監視チェックエラーと判定されると、各エラーに対応したエラー復帰処理を実行する。
また、上述の第1〜第8役物制御処理(S732)〜(S739)では、各演出装置の演出部材の動作をリクエストする場合でも、他の演出部材の位置情報に基づいて処理をスキップすることが可能である。各演出装置の演出部材が他の演出部材と同時に動作した場合に、当該他の演出部材に対して干渉するのを避けるためである。
図68は、各演出装置の演出部材が他の演出部材と同時に動作可能であるか否かを示す表である。図68の表において、「〇」印は、チェック対象の演出部材と同時に動作可能であることを示す。「×」印は、チェック対象の演出部材と同時に動作不可能であることを示す。「△i」印(iは1以上の整数を示す)は、所定の動作条件を満足する場合に、チェック対象の演出部材と同時に動作可能であることを示す。「特j」印(jは1以上の整数を示す)は、所定の特例条件を満足する場合に、チェック対象の演出部材と同時に動作可能であることを示す。「△(×)」印は、動作条件が存在せず、特例条件のみが存在することを示す。なお、本実施形態の動作条件は、チェック対象の演出部材の位置情報(位置検出センサの検出情報)を含む条件である。本実施形態の特例条件は、チェック対象の演出部材の位置情報(位置検出センサの検出情報)を含まなくてもよい条件である。
図68の表を参照しながら、上側演出装置950の上側演出部材960の動作について説明する。上側演出部材960は、下側演出装置900の下側支持部材922と同時に動作することが制限される。そのため、上側演出部材960は、下側支持部材922が下側初期位置に位置する場合に動作可能である。また、上側演出部材960は、下側演出装置900の飾り部材916と同時に動作することが制限される。そのため、上側演出部材960は、飾り部材916が前面側初期位置に位置する場合に動作可能である。
ここで、下側支持部材922が下側初期位置に位置する場合とは、下側初期位置センサ(図示せず)により下側支持部材922が下側初期位置に位置することが検出される場合(以降の説明においても同様)である。下側支持部材922が下側可動位置に位置する場合とは、下側可動位置センサ(図示せず)により下側支持部材922が下側可動位置に位置することが検出される場合(以降の説明においても同様)である。下側支持部材922が下側中間位置に位置する場合とは、下側中間位置センサ(図示せず)により下側支持部材922が下側中間位置に位置することが検出される場合(以降の説明においても同様)である。飾り部材916が前面側初期位置に位置する場合とは、前面側初期位置センサ(図示せず)により飾り部材916が前面側初期位置に位置することが検出される場合(以降の説明においても同様)である。
一方、上側演出部材960は、左側演出装置700の左側支持部材722と同時に動作可能である。また、上側演出部材960は、右側演出装置800の右側支持部材822と同時に動作可能である。上側演出部材960は、左側演出装置700の左側演出部材710と同時に動作可能である。上側演出部材960は、右側演出装置800の右側演出部材810と同時に動作可能である。上側演出部材960は、下側演出装置900の下側演出部材910と同時に動作可能である。
なお、上述したように、上側演出装置950の上側演出部材960は、上側駆動モータ982の作動により動作する。左側演出装置700の左側支持部材722は、第2左側駆動モータ737の作動により動作する。左側演出装置700の左側演出部材710は、第1左側駆動モータ727の作動により動作する。右側演出装置800の右側支持部材822は、第2右側駆動モータ837の作動により動作する。右側演出装置800の右側演出部材810は、第1右側駆動モータ(図示せず)の作動により動作する。下側演出装置900の下側支持部材922は、第2下側駆動モータ(図示せず)の作動により動作する。下側演出装置900の下側演出部材910は、第1下側駆動モータ927の作動により動作する。下側演出装置900の飾り部材916は、飾り部材用駆動モータ947の作動により動作する。
次に、左側演出装置700の左側支持部材722の動作について説明する。左側支持部材722は、下側演出装置900の飾り部材916と同時に動作することが制限される。そのため、左側支持部材722は、飾り部材916が前面側初期位置に位置する場合に動作可能である。一方、左側支持部材722は、上側演出装置950の上側演出部材960と同時に動作可能である。また、左側支持部材722は、下側演出装置900の下側演出部材910と同時に動作可能である。
左側演出装置700の左側支持部材722は、第2(A)の動作条件(△2)を満足する場合に、右側演出装置800の右側支持部材822、左側演出装置700の左側演出部材710、および右側演出装置800の右側演出部材810と同時に動作可能である。第2(A)の動作条件(△2)は、図69の表に示す動作条件である。図69(A)の表は、左側支持部材722が左後側可動位置へ向かう動作条件を示す。図69(B)の表は、左側支持部材722が左後側初期位置へ向かう動作条件を示す。なお、図69〜図72の表において、「〇」印は、チェック対象の演出部材と同時に動作可能であることを示す。「×」印は、チェック対象の演出部材と同時に動作不可能であることを示す。
図69(A)の表において、左側演出装置700の左側支持部材722が左後側初期位置に位置し、左側演出装置700の左側演出部材710が左前側初期位置に位置する場合について述べる。この場合、左側支持部材722は、右側演出装置800の右側支持部材822が右後側初期位置に位置し、右側演出装置800の右側演出部材810が右前側初期位置に位置する場合に、左後側可動位置へ向かう動作が可能である。また、左側支持部材722は、右側支持部材822が右後側可動位置に位置し、右側演出部材810が右前側初期位置に位置する場合に、左後側可動位置へ向かう動作が可能である。左側支持部材722は、右側支持部材822が右後側可動位置に位置し、右側演出部材810が右前側可動位置に位置する場合に、左後側可動位置へ向かう動作が可能である。一方、左側支持部材722は、右側支持部材822が右後側初期位置に位置し、右側演出部材810が右前側可動位置に位置する場合に、左後側可動位置へ向かう動作が制限される。
ここで、左側支持部材722が左後側初期位置に位置する場合とは、左後側初期位置センサ738により左側支持部材722が左後側初期位置に位置することが検出される場合(以降の説明においても同様)である。左側支持部材722が左後側可動位置に位置する場合とは、左後側可動位置センサ739により左側支持部材722が左後側可動位置に位置することが検出される場合(以降の説明においても同様)である。左側演出部材710が左前側初期位置に位置する場合とは、左前側初期位置センサ728により左側演出部材710が左前側初期位置に位置することが検出される場合(以降の説明においても同様)である。左側演出部材710が左前側可動位置に位置する場合とは、左前側可動位置センサ729により左側演出部材710が左前側可動位置に位置することが検出される場合(以降の説明においても同様)である。
また、右側支持部材822が右後側初期位置に位置する場合とは、右後側初期位置センサ(図示せず)により右側支持部材822が右後側初期位置に位置することが検出される場合(以降の説明においても同様)である。右側支持部材822が右後側可動位置に位置する場合とは、右後側可動位置センサ(図示せず)により右側支持部材822が右後側可動位置に位置することが検出される場合(以降の説明においても同様)である。右側演出部材810が右前側初期位置に位置する場合とは、右前側初期位置センサ(図示せず)により右側演出部材810が右前側初期位置に位置することが検出される場合(以降の説明においても同様)である。右側演出部材810が右前側可動位置に位置する場合とは、右前側可動位置センサ(図示せず)により右側演出部材810が右前側可動位置に位置することが検出される場合(以降の説明においても同様)である。
図69(A)の表において、左側演出装置700の左側支持部材722が左後側初期位置に位置し、左側演出装置700の左側演出部材710が左前側可動位置に位置する場合について述べる。この場合、左側支持部材722は、右側演出装置800の右側支持部材822が右後側可動位置に位置し、右側演出装置800の右側演出部材810が右前側初期位置に位置する場合に、左後側可動位置へ向かう動作が可能である。また、左側支持部材722は、右側支持部材822が右後側可動位置に位置し、右側演出部材810が右前側可動位置に位置する場合に、左後側可動位置へ向かう動作が可能である。一方、左側支持部材722は、右側支持部材822が右後側初期位置に位置し、右側演出部材810が右前側初期位置に位置する場合に、左後側可動位置へ向かう動作が制限される。また、左側支持部材722は、右側支持部材822が右後側初期位置に位置し、右側演出部材810が右前側可動位置に位置する場合に、左後側可動位置へ向かう動作が制限される。
図69(A)の表において、左側演出装置700の左側支持部材722が左後側可動位置に位置し、左側演出装置700の左側演出部材710が左前側初期位置に位置する場合について述べる。この場合、左側支持部材722は、右側演出装置800の右側支持部材822の位置と、右側演出装置800の右側演出部材810の位置に拘わらず、左後側可動位置へ向かう動作が制限される。
図69(A)の表において、左側演出装置700の左側支持部材722が左後側可動位置に位置し、左側演出装置700の左側演出部材710が左前側可動位置に位置する場合について述べる。この場合も、左側支持部材722は、右側演出装置800の右側支持部材822の位置と、右側演出装置800の右側演出部材810の位置に拘わらず、左後側可動位置へ向かう動作が制限される。
図69(B)の表において、左側演出装置700の左側支持部材722が左後側可動位置に位置し、左側演出装置700の左側演出部材710が左前側初期位置に位置する場合について述べる。この場合、左側支持部材722は、右側演出装置800の右側支持部材822が右後側初期位置に位置し、右側演出装置800の右側演出部材810が右前側初期位置に位置する場合に、左後側初期位置へ向かう動作が可能である。また、左側支持部材722は、右側支持部材822が右後側可動位置に位置し、右側演出部材810が右前側初期位置に位置する場合に、左後側初期位置へ向かう動作が可能である。左側支持部材722は、右側支持部材822が右後側可動位置に位置し、右側演出部材810が右前側可動位置に位置する場合に、左後側初期位置へ向かう動作が可能である。一方、左側支持部材722は、右側支持部材822が右後側初期位置に位置し、右側演出部材810が右前側可動位置に位置する場合に、左後側初期位置へ向かう動作が制限される。
図69(B)の表において、左側演出装置700の左側支持部材722が左後側可動位置に位置し、左側演出装置700の左側演出部材710が左前側可動位置に位置する場合について述べる。この場合、左側支持部材722は、右側演出装置800の右側支持部材822が右後側可動位置に位置し、右側演出装置800の右側演出部材810が右前側初期位置に位置する場合に、左後側初期位置へ向かう動作が可能である。また、左側支持部材722は、右側支持部材822が右後側可動位置に位置し、右側演出部材810が右前側可動位置に位置する場合に、左後側初期位置へ向かう動作が可能である。一方、左側支持部材722は、右側支持部材822が右後側初期位置に位置し、右側演出部材810が右前側初期位置に位置する場合に、左後側初期位置へ向かう動作が制限される。また、左側支持部材722は、右側支持部材822が右後側初期位置に位置し、右側演出部材810が右前側可動位置に位置する場合に、左後側初期位置へ向かう動作が制限される。
図69(B)の表において、左側演出装置700の左側支持部材722が左後側初期位置に位置し、左側演出装置700の左側演出部材710が左前側初期位置に位置する場合について述べる。この場合、左側支持部材722は、右側演出装置800の右側支持部材822の位置と、右側演出装置800の右側演出部材810の位置に拘わらず、左後側初期位置へ向かう動作が制限される。
図69(B)の表において、左側演出装置700の左側支持部材722が左後側初期位置に位置し、左側演出装置700の左側演出部材710が左前側可動位置に位置する場合について述べる。この場合も、左側支持部材722は、右側演出装置800の右側支持部材822の位置と、右側演出装置800の右側演出部材810の位置に拘わらず、左後側初期位置へ向かう動作が制限される。
また、左側演出装置700の左側支持部材722は、第1の特例条件(特1)または第2の特例条件(特2)を満足する場合に、右側演出装置800の右側支持部材822、左側演出装置700の左側演出部材710、および右側演出装置800の右側演出部材810と同時に動作可能である。第1の特例条件(特1)は、演出部材が、初期位置もしくは可動位置から60step以下の駆動モータの駆動量で移動した後、元の位置(初期位置もしくは可動位置)へ戻ることを条件とするものである。具体的には、左側支持部材722が、左後側初期位置もしくは左後側可動位置から60step以下の駆動モータの駆動量で移動した後、元の位置(左後側初期位置もしくは左後側可動位置)へ戻ることを条件とする。これにより、左側演出部材710と右側演出部材810とが当接しない条件で、左側支持部材722を左後側初期位置もしくは左後側可動位置の近傍において小刻みに往復移動させる動作を行う。
第2の特例条件(特2)の一つは、左側演出部材710が左側支持部材722と同時に動作し、右側演出部材810が右側支持部材822と同時に動作することを条件とするものである。第2の特例条件(特2)の他の一つは、右側演出部材810が右前側初期位置から動作する場合に、左側支持部材722が、左後側初期位置から10step以上の駆動モータの駆動量で移動した後、右側演出部材810と同時に動作することを条件とするものである。第2の特例条件(特2)の他の一つは、左側支持部材722が左後側可動位置に位置し、左側演出部材710が左前側可動位置に位置し、右側支持部材822が右後側初期位置に位置し、右側演出部材810が右前側可動位置に位置する場合に、左側演出部材710が左前側初期位置に向けて移動するのと同時に、右側演出部材810が右前側初期位置に向けて移動することを条件とするものである。また、上記条件に加えて、下側演出装置900の下側支持部材922が下側初期位置と下側中間位置との間に位置することを条件とする。なおこのとき、左側演出部材710と右側演出部材810とが当接しない条件で、左側支持部材722が動作する。
左側演出装置700の左側支持部材722は、第1の動作条件(△1)または第8の動作条件(△8)を満足する場合に、下側演出装置900の下側支持部材922と同時に動作可能である。第1の動作条件(△1)は、下側支持部材922が下側初期位置と下側中間位置との間に位置することを条件とするものである。第8の動作条件(△8)は、左側支持部材722が左後側初期位置から左後側可動位置へ移動する場合に、下側支持部材922が下側初期位置に位置せず、且つ、左側演出部材710が左前側可動位置に位置すること以外であることを条件とするものである。
また、左側演出装置700の左側支持部材722は、第3の特例条件(特3)を満足する場合に、下側演出装置900の下側支持部材922と同時に動作可能である。第3の特例条件(特3)は、下側演出装置900の下側支持部材922が下側初期位置から下側可動位置へ移動するのと同時に、左側演出装置700の左側支持部材722が左後側初期位置から左後側可動位置へ移動し、右側演出装置800の右側支持部材822が右後側初期位置から右後側可動位置へ移動することを条件とするものである。なおこのとき、下側演出部材910が左側演出部材710または右側演出部材810に当接しない条件で、左側支持部材722を動作させる。
次に、図68の表を参照しながら、右側演出装置800の右側支持部材822の動作について説明する。右側支持部材822は、下側演出装置900の飾り部材916と同時に動作することが制限される。そのため、右側支持部材822は、飾り部材916が前面側初期位置に位置する場合に動作可能である。一方、右側支持部材822は、上側演出装置950の上側演出部材960と同時に動作可能である。また、右側支持部材822は、下側演出装置900の下側演出部材910と同時に動作可能である。
右側演出装置800の右側支持部材822は、第2(B)の動作条件(△2)を満足する場合に、左側演出装置700の左側支持部材722、左側演出装置700の左側演出部材710、および右側演出装置800の右側演出部材810と同時に動作可能である。第2(B)の動作条件(△2)は、図71の表に示す動作条件である。図71(A)の表は、右側支持部材822が右後側可動位置へ向かう動作条件を示す。図71(B)の表は、右側支持部材822が右後側初期位置へ向かう動作条件を示す。
図71(A)の表において、右側演出装置800の右側支持部材822が右後側初期位置に位置し、右側演出装置800の右側演出部材810が右前側初期位置に位置する場合について述べる。この場合、右側支持部材822は、左側演出装置700の左側支持部材722が左後側初期位置に位置し、左側演出装置700の左側演出部材710が左前側初期位置に位置する場合に、右後側可動位置へ向かう動作が可能である。また、右側支持部材822は、左側支持部材722が左後側可動位置に位置し、左側演出部材710が左前側初期位置に位置する場合に、右後側可動位置へ向かう動作が可能である。右側支持部材822は、左側支持部材722が左後側可動位置に位置し、左側演出部材710が左前側可動位置に位置する場合に、右後側可動位置へ向かう動作が可能である。一方、右側支持部材822は、左側支持部材722が左後側初期位置に位置し、左側演出部材710が左前側可動位置に位置する場合に、右後側可動位置へ向かう動作が制限される。
図71(A)の表において、右側演出装置800の右側支持部材822が右後側初期位置に位置し、右側演出装置800の右側演出部材810が右前側可動位置に位置する場合について述べる。この場合、右側支持部材822は、左側演出装置700の左側支持部材722が左後側可動位置に位置し、左側演出装置700の左側演出部材710が左前側初期位置に位置する場合に、右後側可動位置へ向かう動作が可能である。一方、右側支持部材822は、左側支持部材722が左後側初期位置に位置し、左側演出部材710が左前側初期位置に位置する場合に、右後側可動位置へ向かう動作が制限される。また、右側支持部材822は、左側支持部材722が左後側初期位置に位置し、左側演出部材710が左前側可動位置に位置する場合に、右後側可動位置へ向かう動作が制限される。右側支持部材822は、左側支持部材722が左後側可動位置に位置し、左側演出部材710が左前側可動位置に位置する場合に、右後側可動位置へ向かう動作が制限される。
図71(A)の表において、右側演出装置800の右側支持部材822が右後側可動位置に位置し、右側演出装置800の右側演出部材810が右前側初期位置に位置する場合について述べる。この場合、右側支持部材822は、左側演出装置700の左側支持部材722の位置と、左側演出装置700の左側演出部材710の位置に拘わらず、右後側可動位置へ向かう動作が制限される。
図71(A)の表において、右側演出装置800の右側支持部材822が右後側可動位置に位置し、右側演出装置800の右側演出部材810が右前側可動位置に位置する場合について述べる。この場合も、右側支持部材822は、左側演出装置700の左側支持部材722の位置と、左側演出装置700の左側演出部材710の位置に拘わらず、右後側可動位置へ向かう動作が制限される。
図71(B)の表において、右側演出装置800の右側支持部材822が右後側可動位置に位置し、右側演出装置800の右側演出部材810が右前側初期位置に位置する場合について述べる。この場合、右側支持部材822は、左側演出装置700の左側支持部材722が左後側初期位置に位置し、左側演出装置700の左側演出部材710が左前側初期位置に位置する場合に、右後側初期位置へ向かう動作が可能である。また、右側支持部材822は、左側支持部材722が左後側可動位置に位置し、左側演出部材710が左前側初期位置に位置する場合に、右後側初期位置へ向かう動作が可能である。右側支持部材822は、左側支持部材722が左後側可動位置に位置し、左側演出部材710が左前側可動位置に位置する場合に、右後側初期位置へ向かう動作が可能である。一方、右側支持部材822は、左側支持部材722が左後側初期位置に位置し、左側演出部材710が左前側可動位置に位置する場合に、右後側初期位置へ向かう動作が制限される。
図71(B)の表において、右側演出装置800の右側支持部材822が右後側可動位置に位置し、右側演出装置800の右側演出部材810が右前側可動位置に位置する場合について述べる。この場合、右側支持部材822は、左側演出装置700の左側支持部材722が左後側可動位置に位置し、左側演出装置700の左側演出部材710が左前側初期位置に位置する場合に、右後側初期位置へ向かう動作が可能である。一方、右側支持部材822は、左側支持部材722が左後側初期位置に位置し、左側演出部材710が左前側初期位置に位置する場合に、右後側初期位置へ向かう動作が制限される。また、右側支持部材822は、左側支持部材722が左後側初期位置に位置し、左側演出部材710が左前側可動位置に位置する場合に、右後側初期位置へ向かう動作が制限される。右側支持部材822は、左側支持部材722が左後側可動位置に位置し、左側演出部材710が左前側可動位置に位置する場合に、右後側初期位置へ向かう動作が制限される。
図71(B)の表において、右側演出装置800の右側支持部材822が右後側初期位置に位置し、右側演出装置800の右側演出部材810が右前側初期位置に位置する場合について述べる。この場合、右側支持部材822は、左側演出装置700の左側支持部材722の位置と、左側演出装置700の左側演出部材710の位置に拘わらず、右後側初期位置へ向かう動作が制限される。
図71(B)の表において、右側演出装置800の右側支持部材822が右後側初期位置に位置し、右側演出装置800の右側演出部材810が右前側可動位置に位置する場合について述べる。この場合も、右側支持部材822は、左側演出装置700の左側支持部材722の位置と、左側演出装置700の左側演出部材710の位置に拘わらず、右後側初期位置へ向かう動作が制限される。
また、右側演出装置800の右側支持部材822は、第1の特例条件(特1)または第2の特例条件(特2)を満足する場合に、左側演出装置700の左側支持部材722、左側演出装置700の左側演出部材710、および右側演出装置800の右側演出部材810と同時に動作可能である。第1の特例条件(特1)は、演出部材が、初期位置もしくは可動位置から60step以下の駆動モータの駆動量で移動した後、元の位置(初期位置もしくは可動位置)へ戻ることを条件とするものである。具体的には、右側支持部材822が、右後側初期位置もしくは右後側可動位置から60step以下の駆動モータの駆動量で移動した後、元の位置(右後側初期位置もしくは右後側可動位置)へ戻ることを条件とする。これにより、左側演出部材710と右側演出部材810とが当接しない条件で、右側支持部材822を右後側初期位置もしくは右後側可動位置の近傍において小刻みに往復移動させる動作を行う。
第2の特例条件(特2)の一つは、左側演出部材710が左側支持部材722と同時に動作し、右側演出部材810が右側支持部材822と同時に動作することを条件とするものである。第2の特例条件(特2)の他の一つは、左側演出部材710が左前側初期位置から動作する場合に、右側支持部材822が、右後側初期位置から10step以上の駆動モータの駆動量で移動した後、左側演出部材710と同時に動作することを条件とするものである。第2の特例条件(特2)の他の一つは、左側支持部材722が左後側可動位置に位置し、左側演出部材710が左前側可動位置に位置し、右側支持部材822が右後側初期位置に位置し、右側演出部材810が右前側可動位置に位置する場合に、左側演出部材710が左前側初期位置に向けて移動するのと同時に、右側演出部材810が右前側初期位置に向けて移動することを条件とするものである。また、上記条件に加えて、下側演出装置900の下側支持部材922が下側初期位置と下側中間位置との間に位置することを条件とする。なおこのとき、左側演出部材710と右側演出部材810とが当接しない条件で、右側支持部材822が動作する。
右側演出装置800の右側支持部材822は、第1の動作条件(△1)または第8の動作条件(△8)を満足する場合に、下側演出装置900の下側支持部材922と同時に動作可能である。第1の動作条件(△1)は、下側支持部材922が下側初期位置と下側中間位置との間に位置することを条件とするものである。第8の動作条件(△8)は、右側支持部材822が右後側初期位置から右後側可動位置へ移動する場合に、下側支持部材922が下側初期位置に位置せず、且つ、右側演出部材810が右前側可動位置に位置すること以外であることを条件とするものである。
また、右側演出装置800の右側支持部材822は、第3の特例条件(特3)を満足する場合に、下側演出装置900の下側支持部材922と同時に動作可能である。第3の特例条件(特3)は、下側演出装置900の下側支持部材922が下側初期位置から下側可動位置へ移動するのと同時に、左側演出装置700の左側支持部材722が左後側初期位置から左後側可動位置へ移動し、右側演出装置800の右側支持部材822が右後側初期位置から右後側可動位置へ移動することを条件とするものである。なおこのとき、下側演出部材910が左側演出部材710または右側演出部材810に当接しない条件で、右側支持部材822を動作させる。
次に、図68の表を参照しながら、左側演出装置700の左側演出部材710の動作について説明する。左側演出部材710は、下側演出装置900の飾り部材916と同時に動作することが制限される。そのため、左側演出部材710は、飾り部材916が前面側初期位置に位置する場合に動作可能である。一方、左側演出部材710は、上側演出装置950の上側演出部材960と同時に動作可能である。
左側演出装置700の左側演出部材710は、第2(C)の動作条件(△2)を満足する場合に、左側演出装置700の左側支持部材722、右側演出装置800の右側支持部材822、および右側演出装置800の右側演出部材810と同時に動作可能である。第2(C)の動作条件(△2)は、図70の表に示す動作条件である。図70(A)の表は、左側演出部材710が左前側可動位置へ向かう動作条件を示す。図70(B)の表は、左側演出部材710が左前側初期位置へ向かう動作条件を示す。
図70(A)の表において、左側演出装置700の左側支持部材722が左後側初期位置に位置し、左側演出装置700の左側演出部材710が左前側初期位置に位置する場合について述べる。この場合、左側演出部材710は、右側演出装置800の右側支持部材822が右後側可動位置に位置し、右側演出装置800の右側演出部材810が右前側初期位置に位置する場合に、左前側可動位置へ向かう動作が可能である。また、左側演出部材710は、右側支持部材822が右後側可動位置に位置し、右側演出部材810が右前側可動位置に位置する場合に、左前側可動位置へ向かう動作が可能である。一方、左側演出部材710は、右側支持部材822が右後側初期位置に位置し、右側演出部材810が右前側初期位置に位置する場合に、左前側可動位置へ向かう動作が制限される。また、左側演出部材710は、右側支持部材822が右後側初期位置に位置し、右側演出部材810が右前側可動位置に位置する場合に、左前側可動位置へ向かう動作が制限される。
図70(A)の表において、左側演出装置700の左側支持部材722が左後側可動位置に位置し、左側演出装置700の左側演出部材710が左前側初期位置に位置する場合について述べる。この場合、左側演出部材710は、右側演出装置800の右側支持部材822が右後側初期位置に位置し、右側演出装置800の右側演出部材810が右前側初期位置に位置する場合に、左前側可動位置へ向かう動作が可能である。また、左側演出部材710は、右側支持部材822が右後側可動位置に位置し、右側演出部材810が右前側初期位置に位置する場合に、左前側可動位置へ向かう動作が可能である。左側演出部材710は、右側支持部材822が右後側可動位置に位置し、右側演出部材810が右前側可動位置に位置する場合に、左前側可動位置へ向かう動作が可能である。一方、左側演出部材710は、右側支持部材822が右後側初期位置に位置し、右側演出部材810が右前側可動位置に位置する場合に、左前側可動位置へ向かう動作が制限される。
図70(A)の表において、左側演出装置700の左側支持部材722が左後側初期位置に位置し、左側演出装置700の左側演出部材710が左前側可動位置に位置する場合について述べる。この場合、左側演出部材710は、右側演出装置800の右側支持部材822の位置と、右側演出装置800の右側演出部材810の位置に拘わらず、左前側可動位置へ向かう動作が制限される。
図70(A)の表において、左側演出装置700の左側支持部材722が左後側可動位置に位置し、左側演出装置700の左側演出部材710が左前側可動位置に位置する場合について述べる。この場合も、左側演出部材710は、右側演出装置800の右側支持部材822の位置と、右側演出装置800の右側演出部材810の位置に拘わらず、左前側可動位置へ向かう動作が制限される。
図70(B)の表において、左側演出装置700の左側支持部材722が左後側初期位置に位置し、左側演出装置700の左側演出部材710が左前側可動位置に位置する場合について述べる。この場合、左側演出部材710は、右側演出装置800の右側支持部材822が右後側可動位置に位置し、右側演出装置800の右側演出部材810が右前側初期位置に位置する場合に、左前側初期位置へ向かう動作が可能である。また、左側演出部材710は、右側支持部材822が右後側可動位置に位置し、右側演出部材810が右前側可動位置に位置する場合に、左前側初期位置へ向かう動作が可能である。一方、左側演出部材710は、右側支持部材822が右後側初期位置に位置し、右側演出部材810が右前側初期位置に位置する場合に、左前側初期位置へ向かう動作が制限される。また、左側演出部材710は、右側支持部材822が右後側初期位置に位置し、右側演出部材810が右前側可動位置に位置する場合に、左前側初期位置へ向かう動作が制限される。
図70(B)の表において、左側演出装置700の左側支持部材722が左後側可動位置に位置し、左側演出装置700の左側演出部材710が左前側可動位置に位置する場合について述べる。この場合、左側演出部材710は、右側演出装置800の右側支持部材822が右後側初期位置に位置し、右側演出装置800の右側演出部材810が右前側初期位置に位置する場合に、左前側初期位置へ向かう動作が可能である。また、左側演出部材710は、右側支持部材822が右後側可動位置に位置し、右側演出部材810が右前側初期位置に位置する場合に、左前側初期位置へ向かう動作が可能である。左側演出部材710は、右側支持部材822が右後側可動位置に位置し、右側演出部材810が右前側可動位置に位置する場合に、左前側初期位置へ向かう動作が可能である。一方、左側演出部材710は、右側支持部材822が右後側初期位置に位置し、右側演出部材810が右前側可動位置に位置する場合に、左前側初期位置へ向かう動作が制限される。
図70(B)の表において、左側演出装置700の左側支持部材722が左後側初期位置に位置し、左側演出装置700の左側演出部材710が左前側初期位置に位置する場合について述べる。この場合、左側演出部材710は、右側演出装置800の右側支持部材822の位置と、右側演出装置800の右側演出部材810の位置に拘わらず、左前側初期位置へ向かう動作が制限される。
図70(B)の表において、左側演出装置700の左側支持部材722が左後側可動位置に位置し、左側演出装置700の左側演出部材710が左前側初期位置に位置する場合について述べる。この場合も、左側演出部材710は、右側演出装置800の右側支持部材822の位置と、右側演出装置800の右側演出部材810の位置に拘わらず、左前側初期位置へ向かう動作が制限される。
また、左側演出装置700の左側演出部材710は、第2の特例条件(特2)を満足する場合に、左側演出装置700の左側支持部材722、右側演出装置800の右側支持部材822、および右側演出装置800の右側演出部材810と同時に動作可能である。第2の特例条件(特2)の一つは、左側演出部材710が左側支持部材722と同時に動作し、右側演出部材810が右側支持部材822と同時に動作することを条件とするものである。第2の特例条件(特2)の他の一つは、左側演出部材710が左前側初期位置から動作する場合に、右側支持部材822が右後側初期位置から10step以上の駆動モータの駆動量で移動することを条件とするものである。第2の特例条件(特2)の他の一つは、左側支持部材722が左後側可動位置に位置し、左側演出部材710が左前側可動位置に位置し、右側支持部材822が右後側初期位置に位置し、右側演出部材810が右前側可動位置に位置する場合に、左側演出部材710が左前側初期位置に向けて移動するのと同時に、右側演出部材810が右前側初期位置に向けて移動することを条件とするものである。また、上記条件に加えて、下側演出装置900の下側支持部材922が下側初期位置と下側中間位置との間に位置することを条件とする。なおこのとき、左側演出部材710と右側演出部材810とが当接しない条件で、左側演出部材710が動作する。
左側演出装置700の左側演出部材710は、第1の動作条件(△1)を満足する場合に、下側演出装置900の下側支持部材922と同時に動作可能である。第1の動作条件(△1)は、下側支持部材922が下側初期位置と下側中間位置との間に位置することを条件とするものである。
また、左側演出装置700の左側演出部材710は、第3の特例条件(特3)または第4の特例条件(特4)を満足する場合に、下側演出装置900の下側支持部材922と同時に動作可能である。第3の特例条件(特3)は、下側演出装置900の下側支持部材922が下側初期位置から下側可動位置へ移動するのと同時に、左側演出装置700の左側支持部材722が左後側初期位置から左後側可動位置へ移動し、右側演出装置800の右側支持部材822が右後側初期位置から右後側可動位置へ移動することを条件とするものである。なおこのとき、下側演出部材910が左側演出部材710または右側演出部材810に当接しない条件で、左側演出部材710を動作させる。第4の特例条件(特4)は、左側演出装置700の左側支持部材722が左後側可動位置に位置するとともに、右側演出装置800の右側支持部材822が右後側可動位置に位置し、且つ、下側演出装置900の下側支持部材922が下側可動位置に位置することを条件とするものである。
左側演出装置700の左側演出部材710は、第5の動作条件(△5)を満足する場合に、下側演出装置900の下側演出部材910と同時に動作可能である。第5の動作条件(△5)は、下側演出装置900の下側支持部材922が下側中間位置に位置する場合に、左側演出装置700の左側支持部材722が左後側可動位置に位置し、且つ、下側演出装置900の下側演出部材910が回転動作している(すなわち回転初期位置に位置しない)こと以外であることを条件とするものである。
次に、図68の表を参照しながら、右側演出装置800の右側演出部材810の動作について説明する。右側演出部材810は、下側演出装置900の飾り部材916と同時に動作することが制限される。そのため、右側演出部材810は、飾り部材916が前面側初期位置に位置する場合に動作可能である。一方、右側演出部材810は、上側演出装置950の上側演出部材960と同時に動作可能である。
右側演出装置800の右側演出部材810は、第2(D)の動作条件(△2)を満足する場合に、左側演出装置700の左側支持部材722、右側演出装置800の右側支持部材822、および左側演出装置700の左側演出部材710と同時に動作可能である。第2(D)の動作条件(△2)は、図72の表に示す動作条件である。図72(A)の表は、右側演出部材810が右前側可動位置へ向かう動作条件を示す。図72(B)の表は、右側演出部材810が右前側初期位置へ向かう動作条件を示す。
図72(A)の表において、右側演出装置800の右側支持部材822が右後側初期位置に位置し、右側演出装置800の右側演出部材810が右前側初期位置に位置する場合について述べる。この場合、右側演出部材810は、左側演出装置700の左側支持部材722が左後側可動位置に位置し、左側演出装置700の左側演出部材710が左前側初期位置に位置する場合に、右前側可動位置へ向かう動作が可能である。また、右側演出部材810は、左側支持部材722が左後側可動位置に位置し、左側演出部材710が左前側可動位置に位置する場合に、右前側可動位置へ向かう動作が可能である。一方、右側演出部材810は、左側支持部材722が左後側初期位置に位置し、左側演出部材710が左前側初期位置に位置する場合に、右前側可動位置へ向かう動作が制限される。また、右側演出部材810は、左側支持部材722が左後側初期位置に位置し、左側演出部材710が左前側可動位置に位置する場合に、右前側可動位置へ向かう動作が制限される。
図72(A)の表において、右側演出装置800の右側支持部材822が右後側可動位置に位置し、右側演出装置800の右側演出部材810が右前側初期位置に位置する場合について述べる。この場合、右側演出部材810は、左側演出装置700の左側支持部材722の位置と、左側演出装置700の左側演出部材710の位置に拘わらず、右前側可動位置へ向かう動作が可能である。
図72(A)の表において、右側演出装置800の右側支持部材822が右後側初期位置に位置し、右側演出装置800の右側演出部材810が右前側可動位置に位置する場合について述べる。この場合、右側演出部材810は、左側演出装置700の左側支持部材722の位置と、左側演出装置700の左側演出部材710の位置に拘わらず、右前側可動位置へ向かう動作が制限される。
図72(A)の表において、右側演出装置800の右側支持部材822が右後側可動位置に位置し、右側演出装置800の右側演出部材810が右前側可動位置に位置する場合について述べる。この場合も、右側演出部材810は、左側演出装置700の左側支持部材722の位置と、左側演出装置700の左側演出部材710の位置に拘わらず、右前側可動位置へ向かう動作が制限される。
図72(B)の表において、右側演出装置800の右側支持部材822が右後側初期位置に位置し、右側演出装置800の右側演出部材810が右前側可動位置に位置する場合について述べる。この場合、右側演出部材810は、左側演出装置700の左側支持部材722が左後側可動位置に位置し、左側演出装置700の左側演出部材710が左前側初期位置に位置する場合に、右前側初期位置へ向かう動作が可能である。また、右側演出部材810は、左側支持部材722が左後側可動位置に位置し、左側演出部材710が左前側可動位置に位置する場合に、右前側初期位置へ向かう動作が可能である。一方、右側演出部材810は、左側支持部材722が左後側初期位置に位置し、左側演出部材710が左前側初期位置に位置する場合に、右前側初期位置へ向かう動作が制限される。また、右側演出部材810は、左側支持部材722が左後側初期位置に位置し、左側演出部材710が左前側可動位置に位置する場合に、右前側初期位置へ向かう動作が制限される。
図72(B)の表において、右側演出装置800の右側支持部材822が右後側可動位置に位置し、右側演出装置800の右側演出部材810が右前側可動位置に位置する場合について述べる。この場合、右側演出部材810は、左側演出装置700の左側支持部材722の位置と、左側演出装置700の左側演出部材710の位置に拘わらず、右前側初期位置へ向かう動作が可能である。
図72(B)の表において、右側演出装置800の右側支持部材822が右後側初期位置に位置し、右側演出装置800の右側演出部材810が右前側初期位置に位置する場合について述べる。この場合、右側演出部材810は、左側演出装置700の左側支持部材722の位置と、左側演出装置700の左側演出部材710の位置に拘わらず、右前側初期位置へ向かう動作が制限される。
図72(B)の表において、右側演出装置800の右側支持部材822が右後側可動位置に位置し、右側演出装置800の右側演出部材810が右前側初期位置に位置する場合について述べる。この場合も、右側演出部材810は、左側演出装置700の左側支持部材722の位置と、左側演出装置700の左側演出部材710の位置に拘わらず、右前側初期位置へ向かう動作が制限される。
また、右側演出装置800の右側演出部材810は、第2の特例条件(特2)を満足する場合に、左側演出装置700の左側支持部材722、右側演出装置800の右側支持部材822、および左側演出装置700の左側演出部材710と同時に動作可能である。第2の特例条件(特2)の一つは、左側演出部材710が左側支持部材722と同時に動作し、右側演出部材810が右側支持部材822と同時に動作することを条件とするものである。第2の特例条件(特2)の他の一つは、右側演出部材810が右前側初期位置から動作する場合に、左側支持部材722が左後側初期位置から10step以上の駆動モータの駆動量で移動することを条件とするものである。第2の特例条件(特2)の他の一つは、左側支持部材722が左後側可動位置に位置し、左側演出部材710が左前側可動位置に位置し、右側支持部材822が右後側初期位置に位置し、右側演出部材810が右前側可動位置に位置する場合に、左側演出部材710が左前側初期位置に向けて移動するのと同時に、右側演出部材810が右前側初期位置に向けて移動することを条件とするものである。また、上記条件に加えて、下側演出装置900の下側支持部材922が下側初期位置と下側中間位置との間に位置することを条件とする。なおこのとき、左側演出部材710と右側演出部材810とが当接しない条件で、右側演出部材810が動作する。
右側演出装置800の右側演出部材810は、第1の動作条件(△1)を満足する場合に、下側演出装置900の下側支持部材922と同時に動作可能である。第1の動作条件(△1)は、下側支持部材922が下側初期位置と下側中間位置との間に位置することを条件とするものである。
また、右側演出装置800の右側演出部材810は、第3の特例条件(特3)または第4の特例条件(特4)を満足する場合に、下側演出装置900の下側支持部材922と同時に動作可能である。第3の特例条件(特3)は、下側演出装置900の下側支持部材922が下側初期位置から下側可動位置へ移動するのと同時に、左側演出装置700の左側支持部材722が左後側初期位置から左後側可動位置へ移動し、右側演出装置800の右側支持部材822が右後側初期位置から右後側可動位置へ移動することを条件とするものである。なおこのとき、下側演出部材910が左側演出部材710または右側演出部材810に当接しない条件で、右側演出部材810を動作させる。第4の特例条件(特4)は、左側演出装置700の左側支持部材722が左後側可動位置に位置するとともに、右側演出装置800の右側支持部材822が右後側可動位置に位置し、且つ、下側演出装置900の下側支持部材922が下側可動位置に位置することを条件とするものである。
右側演出装置800の右側演出部材810は、第5の動作条件(△5)を満足する場合に、下側演出装置900の下側演出部材910と同時に動作可能である。第5の動作条件(△5)は、下側演出装置900の下側支持部材922が下側中間位置に位置する場合に、右側演出装置800の右側支持部材822が右後側可動位置に位置し、且つ、下側演出装置900の下側演出部材910が回転動作している(すなわち回転初期位置に位置しない)こと以外であることを条件とするものである。
次に、図68の表を参照しながら、下側演出装置900の下側支持部材922の動作について説明する。下側支持部材922は、上側演出装置950の上側演出部材960と同時に動作することが制限される。そのため、下側支持部材922は、上側演出部材960が上側初期位置に位置する場合に動作可能である。また、下側支持部材922は、下側演出装置900の飾り部材916と同時に動作することが制限される。そのため、下側支持部材922は、飾り部材916が前面側初期位置に位置する場合に動作可能である。一方、下側支持部材922は、下側演出装置900の下側演出部材910と同時に動作可能である。
下側演出装置900の下側支持部材922は、第3の動作条件(△3)を満足する場合に、左側演出装置700の左側支持部材722と同時に動作可能である。第3の動作条件(△3)は、下側支持部材922が下側可動位置へ向かう動作を行う場合に、左側支持部材722が左後側可動位置に位置することを条件とするものである。
また、下側演出装置900の下側支持部材922は、第1の特例条件(特1)または第3の特例条件(特3)を満足する場合に、左側演出装置700の左側支持部材722と同時に動作可能である。第1の特例条件(特1)は、演出部材が、初期位置もしくは可動位置から60step以下の駆動モータの駆動量で移動した後、元の位置(初期位置もしくは可動位置)へ戻ることを条件とするものである。具体的には、下側支持部材922が、下側初期位置もしくは下側可動位置から60step以下の駆動モータの駆動量で移動した後、元の位置(下側初期位置もしくは下側可動位置)へ戻ることを条件とする。これにより、下側演出装置900の下側演出部材910が左側演出装置700の左側演出部材710または右側演出装置800の右側演出部材810に当接しない条件で、下側支持部材922を下側初期位置もしくは下側可動位置の近傍において小刻みに往復移動させる動作を行う。
第3の特例条件(特3)は、下側演出装置900の下側支持部材922が下側初期位置から下側可動位置へ移動するのと同時に、左側演出装置700の左側支持部材722が左後側初期位置から左後側可動位置へ移動し、右側演出装置800の右側支持部材822が右後側初期位置から右後側可動位置へ移動することを条件とするものである。なおこのとき、下側演出部材910が左側演出部材710または右側演出部材810に当接しない条件で、下側支持部材922を動作させる。
下側演出装置900の下側支持部材922は、第4の動作条件(△4)を満足する場合に、右側演出装置800の右側支持部材822と同時に動作可能である。第4の動作条件(△4)は、下側支持部材922が下側可動位置へ向かう動作を行う場合に、右側支持部材822が右後側可動位置に位置することを条件とするものである。
また、下側演出装置900の下側支持部材922は、第1の特例条件(特1)または第3の特例条件(特3)を満足する場合に、右側演出装置800の右側支持部材822と同時に動作可能である。第1の特例条件(特1)は、左側演出装置700の左側支持部材722と同時に作動させる場合の第1の特例条件(特1)と同様であるため、説明を省略する。第3の特例条件(特3)は、左側演出装置700の左側支持部材722と同時に作動させる場合の第3の特例条件(特3)と同様であるため、説明を省略する。
下側演出装置900の下側支持部材922は、第1の特例条件(特1)を満足する場合に、左側演出装置700の左側演出部材710と同時に動作可能である。下側演出装置900の下側支持部材922は、第1の特例条件(特1)を満足する場合に、右側演出装置800の右側演出部材810と同時に動作可能である。第1の特例条件(特1)は、左側演出装置700の左側支持部材722と同時に作動させる場合の第1の特例条件(特1)と同様であるため、説明を省略する。
次に、図68の表を参照しながら、下側演出装置900の下側演出部材910の動作について説明する。下側演出部材910は、下側演出装置900の飾り部材916と同時に動作することが制限される。そのため、下側演出部材910は、飾り部材916が前面側初期位置に位置する場合に動作可能である。一方、下側演出部材910は、上側演出装置950の上側演出部材960と同時に動作可能である。
下側演出装置900の下側演出部材910は、第6の動作条件(△6)を満足する場合に、左側演出装置700の左側支持部材722、右側演出装置800の右側支持部材822、左側演出装置700の左側演出部材710、右側演出装置800の右側演出部材810、および下側演出装置900の下側支持部材922と同時に動作可能である。第6の動作条件(△6)は、下側支持部材922が下側中間位置に位置する場合に、左側支持部材722および右側支持部材822が左後側可動位置および右後側可動位置に位置せず、且つ、左側演出部材710および右側演出部材810が左前側可動位置および右前側可動位置に位置しないことを条件とするものである。
次に、図68の表を参照しながら、下側演出装置900の飾り部材916の動作について説明する。飾り部材916は、上側演出装置950の上側演出部材960と同時に動作することが制限される。そのため、飾り部材916は、上側演出部材960が上側初期位置に位置する場合に動作可能である。
下側演出装置900の飾り部材916は、第7の動作条件(△7)を満足する場合に、左側演出装置700の左側支持部材722、右側演出装置800の右側支持部材822、左側演出装置700の左側演出部材710、右側演出装置800の右側演出部材810、および下側演出装置900の下側支持部材922と同時に動作可能である。第7の動作条件(△7)は、下側支持部材922が下側中間位置に位置し、且つ、左側支持部材722および右側支持部材822が、左後側初期位置および右後側初期位置もしくは、左後側可動位置および右後側可動位置に位置し、且つ、左側支持部材722および右側支持部材822が左後側初期位置および右後側初期位置に位置する場合に、左側演出部材710および右側演出部材810が左前側可動位置および右前側可動位置に位置しないことを条件とするものである。
また、下側演出装置900の飾り部材916は、第5の特例条件(特5)を満足する場合に、左側演出装置700の左側支持部材722、右側演出装置800の右側支持部材822、左側演出装置700の左側演出部材710、右側演出装置800の右側演出部材810、下側演出装置900の下側支持部材922、および下側演出装置900の下側演出部材910と同時に動作可能である。第5の特例条件(特5)の一つは、下側支持部材922が下側初期位置から116step以上の駆動モータの駆動量で移動し、且つ、下側演出部材910が回転初期位置に位置し、且つ、左側支持部材722が左後側初期位置から112step以上の駆動モータの駆動量で移動するとともに、右側支持部材822が右後側初期位置から112step以上の駆動モータの駆動量で移動し、且つ、左側演出部材710が左前側初期位置に位置するとともに、右側演出部材810が右前側初期位置に位置することを条件とするものである。第5の特例条件(特5)の他の一つは、下側演出部材910が動作している状態で、下側支持部材922が下側中間位置に位置し、且つ、左側支持部材722が左後側初期位置に位置するとともに、右側支持部材822が右後側初期位置に位置し、且つ、左側演出部材710が左前側初期位置に位置するとともに、右側演出部材810が右前側初期位置に位置することを条件とするものである。
[本実施形態における遊技機の特徴構成]
本実施形態において、演出制御基板200(モータドライバ292)は、位置検出センサにより第1の演出部材が初期位置もしくは可動位置(演出位置)に位置していることが検出された場合(例えば、第1の演出部材が初期位置に位置する場合や、第2〜第4の動作条件を満足する場合)に、第2の演出部材の駆動モータの作動を開始する第1の制御と、第1の演出部材が初期位置もしくは可動位置(演出位置)に位置していなくても、第1の演出部材と第2の演出部材とが当接しない所定の条件を満足する場合(例えば、第1〜第5の特例条件を満足する場合)に、第2の演出部材の駆動モータの作動を開始する第2の制御とを行うことが可能である。例えば、演出制御基板200(モータドライバ292)は、位置検出センサ(左後側初期位置センサ738もしくは左後側可動位置センサ739)により、左側演出部材710を支持する左側支持部材722が左後側初期位置もしくは左後側可動位置に位置していることが検出された場合、すなわち第2(B)の動作条件(△2)を満足する場合に、右側演出部材810を支持する右側支持部材822の駆動モータ(第2右側駆動モータ837)の作動を開始する第1の制御を行うことが可能である。また、演出制御基板200(モータドライバ292)は、左側支持部材722が左後側初期位置もしくは左後側可動位置に位置していなくても、上述の第1の特例条件(特1)を満足する場合に、右側支持部材822の駆動モータの作動を開始する第2の制御を行うことが可能である。これにより、演出部材の位置情報を取得するための位置検出センサを増やす必要がなく、制御プログラムを簡略化した簡便な構成で、意外性のある多様な演出を行うことが可能になる。
なお、所定の条件には、第1〜第5の特例条件(特1〜特5)で例示されるように、演出部材が初期位置または可動位置(演出位置)から所定のstep数の駆動モータの駆動量で移動することを条件とする第1の条件と、複数の演出部材が同時に作動することを条件とする第2の条件と、他の演出部材が初期位置と可動位置との間(より具体的には、初期位置と可動位置との間の所定の中間位置と当該初期位置との間)に位置することを条件とする第3の条件などがある。すなわち、所定の条件は、上述の第1の条件と、上述の第2の条件と、上述の第3の条件のうち、少なくとも一つを含む。
[変形例]
上述の実施形態において、絵柄用盤ランプ91は、絵柄PTNの黄色部PT2を形成する黄色絵柄層583bに対して、黄色系統の光を照射しているが、これに限られるものではない。例えば、絵柄用盤ランプ91は、絵柄の灰色部を形成する灰色絵柄層に対して、灰色系統の光(例えば、明度の低い白色光)を照射してもよい。この場合、絵柄の灰色部は、灰色部での発光の明暗によって白銀のような金属光沢を有しているように視認されるため、金属的な装飾を簡便に行うことが可能である。
上述の実施形態において、ベース部材51の後面に、絵柄PTNが形成された絵柄装飾シート580が接合されているが、これに限られるものではない。例えば、ベース部材51の後面側に直接、絵柄PTNを形成する絵柄層と、白色層と、黒色層とが印刷形成されるようにしてもよい。
上述の実施形態において、左側ガイド部733の左上方に左側装飾部材740が設けられ、右側ガイド部833の右上方に右側装飾部材840が設けられているが、これに限られるものではない。例えば、左側ガイド部733の左上方に左側装飾部材740が設けられるだけでもよく、右側ガイド部833の右上方に右側装飾部材840が設けられるだけでもよく、左側ガイド部733の左上方および右側ガイド部833の右上方のうち少なくとも一方に、所定の装飾が施された装飾部材が設けられていればよい。
上述の実施形態において、本発明が適用される遊技機の一例として、ぱちんこ遊技機を例示して説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、アレンジボール、雀球遊技機、回胴式遊技機(スロットマシン)などについても同様に適用し、同様の効果を得ることができる。
PM ぱちんこ遊技機
PA 遊技領域
1 外枠
2 前枠
50 遊技盤
51 ベース部材
77 特別電動役物(大入賞装置)
79 排出通路部(79a 排出口)
91 絵柄用盤ランプ(光照射部)
100 主制御基板
200 演出制御基板
500 収容枠
526 アース端子
550 レール飾り
557 外レール部材
560 アース部材
561 挿通穴部
565 接続部材
566 突出部
580 絵柄装飾シート(絵柄部)
583 絵柄層(583a 黒色絵柄層、583b 黄色絵柄層)
585 白色層
586 露出部
600 演出ユニット
700 左側演出装置
710 左側演出部材
720 左側可動支持部
721 第1左側支持部
722 左側支持部材
725 左側相対移動部
731 第2左側支持部
733 左側ガイド部(左側案内部)
735 左側案内移動部
740 左側装飾部材
800 右側演出装置
810 右側演出部材
820 右側可動支持部
821 第1右側支持部
822 右側支持部材
825 右側相対移動部
831 第2右側支持部
833 右側ガイド部(右側案内部)
835 右側案内移動部
840 右側装飾部材
900 下側演出装置
910 下側演出部材
916 飾り部材
920 下側可動支持部
921 回転支持部
922 下側支持部材
931 昇降支持部
950 上側演出装置
960 上側演出部材

Claims (1)

  1. 遊技機に設けられる演出装置であって、
    初期位置において左右に並んで配置される左側演出部材および右側演出部材と、
    前記左側演出部材と前記右側演出部材とを前記初期位置から別個に移動可能に支持する可動支持部とを備え、
    前記可動支持部は、
    前記左側演出部材を支持して前記左側演出部材とともに前記初期位置から左下方へ移動可能な第1左側支持部と、
    前記第1左側支持部を前記初期位置から左下方へ移動可能に支持する第2左側支持部と、
    前記右側演出部材を支持して前記右側演出部材とともに前記初期位置から右下方へ移動可能な第1右側支持部と、
    前記第1右側支持部を前記初期位置から右下方へ移動可能に支持する第2右側支持部とを有し、
    前記第2左側支持部が前記第1左側支持部を前記初期位置から左下方へ移動させ、前記第2右側支持部が前記第1右側支持部を前記初期位置から右下方へ移動させることで、前記左側演出部材と前記右側演出部材とを前記初期位置から左右に離して下方へ移動させることが可能であり、
    前記第1左側支持部は、前記第1左側支持部に支持された前記左側演出部材を前記第1左側支持部の右下側へ相対移動させることが可能な左側相対移動部を有し、
    前記第1右側支持部は、前記第1右側支持部に支持された前記右側演出部材を前記第1右側支持部の左下側へ相対移動させることが可能な右側相対移動部を有し、
    前記第2左側支持部が前記第1左側支持部を前記初期位置から左下方へ移動させる際に前記左側相対移動部が前記左側演出部材を前記第1左側支持部の右下側へ相対移動させ、前記第2右側支持部が前記第1右側支持部を前記初期位置から右下方へ移動させる際に前記右側相対移動部が前記右側演出部材を前記第1右側支持部の左下側へ相対移動させることで、前記左側演出部材と前記右側演出部材とを前記初期位置から左右に並んだ状態を維持して下方へ移動させることが可能であることを特徴とする遊技機の演出装置。
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