JP2021108751A - フード支持具 - Google Patents

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Abstract

【課題】頭部にフードを着用した際の当該フード内のオペレーターの環境を、より快適なものとするフード支持具を提供する。【解決手段】オペレーターの頭部に装着し、オペレーターの頭部を覆う袋状のフードを内側から支持するフード支持具(ヘルメット)1100は、フードによって覆われたオペレーターの前頭部付近に、フードに設けられたシールドを通して、フードの外側へ光を照射する照明装置1101と、照明装置の光の照射方向を変更する照射方向変更機構と、照射方向変更機構を制御して、照明装置の光の照射方向を調整する照射方向調整指示部材(照明角度調整レバー1102)と、を備えるので、照明装置の照射方向を容易に変更することができる。【選択図】図11

Description

この発明は、オペレーターの頭部に装着し、当該オペレーターの頭部を覆う袋状のフードを当該フードの内側から支持するフード支持具に関する。
一般的に、手術侵襲によって、患者は感染に対する抵抗力が落ちるといわれている。特に、骨は感染に弱く、一旦感染を起こすと、治療は難渋を極めることが多い。患者は、医療従事者の毛髪や汗や呼気、不潔操作によって感染する危険にさらされている。一方で、手術をおこなう術者(オペレーター)においても、患者がどのような菌やウイルスを保有しているかわからず、また、わかったとしても、それを理由に手術から逃避することはできない。したがって、手術中に患者から血液や体液を通じて感染するリスクを常に持っていることになる。
そこで、術者・患者間の感染を防止するために、従来から、いわゆる“宇宙服”のように、専用のフードを頭に着用し、全身を覆うことで、毛髪や汗の落下を防止し、呼気を回収する手術着が開発されている。これを使用すれば、手術中に、患者からの返り血を術者が直接浴びることもない。術者は、フードに設けられたシールド(透明な窓)越しに患部や計器などを見ることになる。このような手術着は、一般的には、パーソナルプロテクションシステム(Personal Protection System)と呼ばれている。このシステムは、たとえば、人工股関節置換術における感染防止のために用いられることが多い。
関連する技術として、具体的には、たとえば、シールドがヘッドユニットに装着されたとき、シールドの曲率半径は、上下方向の長軸に沿って変化する(シールドの上部の曲率半径は、比較的大きい。ピン間では、シールドは、より小さい曲率半径を有して、より湾曲している)。この構成の利点は、目の高さの近くにおいて、シールドは、それほど湾曲されず、比較的平坦な輪郭を有することによって、眩光を最小限に抑えることを可能とし、また、比較的大きい透明シールドとフードとの間の自由空間が、頭頂の周囲に得られる。これによって、補助機器、たとえば、ヘッドアップディスプレイ、カメラ、他の通信装置、または光源を着用者の頭の周囲に装着するのが容易になるという個人防護システムに関する技術がある(たとえば、下記特許文献1を参照。)。
また、関連する技術として、具体的には、たとえば、ヘルメット・アセンブリの中心合わせのための取り付け装置に取り付けられるように形成された中心合わせ用の取り付け機構を有するフェース・シールドであって、中心合わせ用の取り付け機構がヘルメット・アセンブリの中心合わせのための取り付け装置に取り付けられる際、フェース・シールドがヘルメット・アセンブリの取り付け部材に位置決めされるように、中心合わせ用の取り付け機構がフェース・シールド上に配置されるフェース・シールドとを含むフードに関する技術がある(たとえば、下記特許文献2を参照。)。
また、関連する技術として、具体的には、たとえば、空気をユーザの顔および首の両方に有効に分配させるために、ヘルメット・アセンブリの前部および後部にそれぞれ配置された前側空気出口および後側空気出口がある、ユーザに取り付け可能な対人保護システムに用いられるヘルメット・アセンブリに関する技術がある(たとえば、下記特許文献3を参照。)。
また、関連する技術として、具体的には、たとえば、手術用ヘッドギア装置、すなわちヘルメットの前方部分に取り付けた、回路基板に実装されたLED群を利用した照明システムに関する技術がある(たとえば、下記特許文献4を参照。)。
また、関連する技術として、具体的には、たとえば、光生成光源を含むハウジングを備える光アセンブリであって、ハウジングが、フードまたはトーガの下に配置されるように支持構造体に取り付けられ、光を透明な顔面シールドに放射するように配置され、光源を冷却するように前側出口ダクトの開口から排出された空気が、光源の全体にわたって流れるように、通気ユニットの前側出口ダクトの開口の真下に配置される光アセンブリに関する技術がある(たとえば、下記特許文献5を参照。)。
特開2013−100636号公報 特開2014−141776号公報 特開2016−35130号公報 特開2006−175235号公報 特開2012−166040号公報
しかしながら、従来の技術にあっては、術者・患者間の感染の防止をより確実なものとすることにより、術者のフード内の環境が犠牲となっている場合が多い。たとえば、フードにより、顔を含む頭部全体が密閉されることによって、温度の上昇、シールドが曇ることによる視界不良、二酸化炭素濃度の上昇などの状況が発生する。これらの状況は、術者に肉体的、精神的なストレスを与えてしまい、高い精度と集中力を要する外科手術においては、その成功率にも影響を与えてしまうおそれがあるという問題点があった。特に、長時間にわたる手術の際には、この問題が顕著となる。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、頭部にフードを着用した際の当該フード内のオペレーターの環境を、より快適なものとすることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかるフード支持具は、オペレーターの頭部に装着し、当該オペレーターの頭部を覆う袋状のフード部材を当該フード部材の内側から支持するフード支持具であって、前記フード部材によって覆われた前記オペレーターの前頭部付近に設けられ、前記フード部材に設けられたシールド部材を通して、前記フード部材の外側へ光を照射する照明装置と、前記照明装置の光の照射方向を変更する照射方向変更機構と、前記照射方向変更機構を制御して、前記照明装置の光の照射方向を調整する照射方向調整指示部材と、を備えたことを特徴とする。
また、この発明にかかるフード支持具は、上記発明において、前記照射方向調整指示部材が、前記フード部材の外側から、当該フード部材ごと把持された状態で調整可能な手動レバーであることを特徴とする。
また、この発明にかかるフード支持具は、上記発明において、前記照明装置を冷却する冷却機構を、当該照明装置と一体で形成したことを特徴とする。
また、この発明にかかるフード支持具は、オペレーターの頭部に装着し、当該オペレーターの頭部を覆う袋状のフード部材を当該フード部材の内側から支持するフード支持具であって、前記フード部材によって覆われた前記オペレーターの前頭部付近に設けられ、前記フード部材に設けられたシールド部材を通して、前記フード部材の外側へ光を照射する照明装置を備え、前記照明装置を冷却する冷却機構を、当該照明装置と一体で形成したことを特徴とする。
また、この発明にかかるフード支持具は、上記発明において、前記冷却機構が、前記照明装置の発熱部分に対して送風する送風機構であることを特徴とする。
また、この発明にかかるフード支持具は、上記発明において、前記照明装置の電源の入/切が、前記フード部材の外側から、当該フード部材越しに触れることで形状が把握可能で、当該フード部材越しに操作可能なボタンの操作によっておこなうことを特徴とする。
また、この発明にかかるフード支持具は、オペレーターの頭部に装着し、当該オペレーターの頭部を覆う袋状のフード部材を当該フード部材の内側から支持するフード支持具であって、前記フード部材によって覆われた前記オペレーターの前頭部付近に送風する送風手段と、前記送風手段によって送風される風の方向を変更する風向変更部材と、を備えたことを特徴とする。
また、この発明にかかるフード支持具は、上記発明において、前記風向変更部材を制御して、前記送風手段によって送風される風の方向を調整する風向調整指示部材を備えたことを特徴とする。
また、この発明にかかるフード支持具は、上記発明において、前記風向調整指示部材が、前記フード部材の外側から、当該フード部材ごと把持された状態で調整可能な手動レバーであることを特徴とする。
また、この発明にかかるフード支持具は、オペレーターの頭部に装着し、当該オペレーターの頭部を覆う袋状のフード部材を当該フード部材の内側から支持するフード支持具であって、前記フード部材によって覆われた前記オペレーターの頭頂部付近に送風する送風手段を備えたことを特徴とする。
また、この発明にかかるフード支持具は、オペレーターの頭部に装着し、当該オペレーターの頭部を覆う袋状のフード部材を当該フード部材の内側から支持するフード支持具であって、前記フード部材に設けられたシールド部材の上部を第1の曲率半径となるように略垂直方向を軸として湾曲させて、当該フード部材の内側から固定する上部固定部材と、前記シールド部材の下部を第2の曲率半径となるように略垂直方向を軸として湾曲させて、当該フード部材の内側から固定する下部固定部材と、を備え、前記第1の曲率半径と前記第2の曲率半径が略同一の曲率半径となる関係性、または、前記第1の曲率半径よりも前記第2の曲率半径が大きくなる関係性を有することを特徴とする。
また、この発明にかかるフード支持具は、オペレーターの頭部に装着し、当該オペレーターの頭部を覆う袋状のフード部材を当該フード部材の内側から支持するフード支持具であって、前記フード部材に設けられた、略矩形の形状のシールド部材の上部を略垂直方向を軸として湾曲させて、当該フード部材の内側から固定する上部固定部材と、前記シールド部材の下部を略垂直方向を軸として湾曲させて、当該フード部材の内側から固定する下部固定部材と、を備え、前記上部固定部材によって固定されたシールドの上部の水平方向の一端から他端までの直線距離をX1とし、前記下部固定部材によって固定されたシールドの下部水平方向の一端から他端までの直線距離をX2とした場合に、X1≦X2の関係性を有することを特徴とする。
また、この発明にかかるフード支持具は、上記発明において、前記フード部材によって覆われた前記オペレーターの前頭部付近および頭頂部付近の少なくともいずれか一方に送風する送風手段と、前記下部固定部材に設けられた、前記送風手段の送風の風量を調整する風量調整指示部材と、を備えたことを特徴とする。
また、この発明にかかるフード支持具は、上記発明において、前記風量調整指示部材が、前記フード部材の外側から、当該フード部材越しに触れることで形状が把握可能で、当該フード部材越しに操作可能なボタンであることを特徴とする。
また、この発明にかかるフード支持具は、上記発明において、前記送風手段が、空気を吸入する吸気口と、空気を搬送する搬送路と、空気を排出する排気口と、前記吸気口から吸入した空気を前記搬送路を通じて前記排気口へ排出する送風装置と、を有することを特徴とする。
この発明にかかるフード支持具によれば、頭部にフードを着用した際の当該フード内のオペレーターの環境を、より快適なものとすることができる。
ヘルメットシステムの外観の一例を示す説明図である。 シールドの構成の一例を示す説明図である。 この発明にかかる実施の形態1のフード支持具の構成の一例を示す斜視図である。 この発明にかかる実施の形態1のフード支持具の構成の一例を示す正面図である。 この発明にかかる実施の形態1のフード支持具の構成の一例を示す背面図である。 この発明にかかる実施の形態1のフード支持具の構成の一例を示す右側面図である。 この発明にかかる実施の形態1のフード支持具の構成の一例を示す左側面図である。 この発明にかかる実施の形態1のフード支持具の構成の一例を示す上面図である。 この発明にかかる実施の形態1のフード支持具の構成の一例を示す底面図である。 風向変更部材の構成の一例を示す説明図である。 この発明にかかる実施の形態1のフード支持具の術者の装着例の一例を示す説明図である。 この発明にかかる実施の形態2のフード支持具の構成の一例を示す外観図である。 この発明にかかる実施の形態2のフード支持具の術者の装着例の一例を示す説明図(その1)である。 この発明にかかる実施の形態2のフード支持具の術者の装着例の一例を示す説明図(その2)である。 この発明にかかる実施の形態2のフード支持具の構成の一例を示す別の角度から見た外観図である。 照明装置の外観の一例を示す斜視図である。 照明装置の構成の一例を示す分解斜視図である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるフード支持具の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
(ヘルメットシステムの外観)
まず、この発明にかかる実施の形態1のフード支持具200を含むヘルメットシステム100の外観について説明する。図1Aは、ヘルメットシステムの外観の一例を示す説明図である。
図1Aにおいて、符号101は、オペレーターが頭部に着用するフードであり、符号102は、オペレーターが着用するガウンである。オペレーターとは、このヘルメットシステム100を外科手術をおこなう際に用いる場合は、医師、看護師、その他、手術室などにおいて作業をおこなう医療従事者(以下、「術者」という)である。また、オペレーター(術者)は、たとえば、半導体の製造工場などのクリーンルームなどで作業をおこなう担当者などであってもよい。
フード101は、開口部を一つだけ備えた袋状の形状をしている。また、フード101には、窓部が設けられ、その窓部には、シールド103が取り付けられている。このように、いわゆる“宇宙服”あるいは“防護服”のような装備となるのが、ヘルメットシステム100あるいはパーソナルプロテクションシステムの外観である。術者は、ガウン102を着用し、開口部からすっぽりとかぶるようにして、頭部にフード101を着用する。これにより、術者は、頭部を完全にフード101によって覆われた状態であるにもかかわらず、透明な材質で形成されたシールド103を通して、フード101の外側の状況、すなわち、手術の対象箇所や各種計器などを含めて、外側を確実に視認することができる。
フード101およびガウン102の材質は、通気性があり、細菌の侵入を阻止するものである。また、フード101およびガウン102の材質は、直接、術者に触れることを考慮して、軽くて、柔らかく、肌触りがよいものであるとよい。また、所定の耐久性と柔軟性を備えたものであるとよい。フード101およびガウン102の材質は、具体的には、たとえば、不織布などを用いることができる。
また、フード101およびガウン102の材質は、不織布以外の材質(たとえば、布、化学繊維、紙など)であってもよい。フード101の材質とガウン102の材質とは、同じものであってもよく、それぞれ、異なるものであってもよい。特にフード101は、術者が呼吸できるように、通気性がある材質がよいが、ガウン102は、通気性を考慮しなくてもよい。
このように、術者は、フード101を装着した状態でも、呼吸用の特別な装置を用いなくても、フード101を介して自然呼吸をすることは可能である一方、フード101を着用することによって、フード101内部への細菌の侵入を確実に防ぐことができる。また、術者の呼吸や皮膚からのチリ、毛髪や汗などのフード101外への落下を確実に防ぐことができる。
そして、図1Aにおいては、図示は省略するが、術者がフード101を装着するにあたり、術者の頭部に装着し、当該術者の頭部を覆う袋状のフード部材を当該フード部材の内側から支持するフード支持具の一例である専用のヘルメット200を用いる。このヘルメット200は、術者の頭部とフード101の間において、フード101の内側からフード101を支持して、シールド103がずれることによって、術者の視認性が悪化するのを防ぐものである。また、このヘルメット200は、フード101の着用時のフード101内における術者の環境を整える役割を果たすものである。
(シールドの構成)
図1Bは、シールドの構成の一例を示す説明図である。図1Bは、フード101を裏返して、フード101の内側からシールド103を見た図である。シールド103は、透明で、可撓性がある材質、たとえば透明なプラスチック、より具体的には、ポリカーボネート、アクリルまたはポリエチレン・テレフタレート(PET)などを用いることができる。
シールド103は、略矩形の形状をしており、角は丸くなっている。シールド103は、接着剤によって、または、圧着によって、あるいは、溶接その他の方法により、フード101の窓部に固定されている。図1Bにおいて、シールド103の上側の中央付近には、後述するシールド位置合わせ部材210の凸部を挿入する孔部111が設けられている。
また、シールド103の上側の両端には、上部固定部材(の一例である面ファスナー)112が設けられている。また、シールド103の下側の両端には、下部固定部材(の一例である面ファスナー)113が設けられている。面ファスナーは、面的に着脱できるファスナー(いわゆる“マジックテープ(登録商標)”)であるので、シールド103を、後述するシールド上部固定部材211に貼り付けたり剥がしたりすることが自在にできる。
(ヘルメットの構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態1のフード支持具の一例であるヘルメット200の構成の一例について、図2〜図10を用いて説明する。図2は、この発明にかかる実施の形態1のフード支持具の構成の一例を示す「斜視図」であり、図3は、同「正面図」であり、図4は、同「背面図」であり、図5は、同「右側面図」であり、図6、は同「左側面図」であり、図7は、同「上面図」であり、図8は、同「底面図」である。また、図9は、風向変更部材の構成の一例を示す説明図であり、図10は、この発明にかかる実施の形態1のフード支持具の術者の装着例の一例を示す説明図である。
(装着機構)
図2〜図8の各図において、ヘルメット200は、装着バンド201を備える。装着バンド201は、術者の前頭部から、側頭部を通って、後頭部にわたって、環状、すなわち、いわゆる“はちまき”状に装着するバンドである(図10を参照)。装着バンド201の材質は、具体的には、プラスチック、布、革などを用いることができる。
図8からもわかるように、環状になっている装着バンド201は、術者の頭部の形状やサイズに合わせて、その周囲の長さを変更することができる。装着バンド201の周囲の長さの調整は、装着バンド調整ハンドル401によっておこなうことができる。たとえば、装着バンド201と装着バンド調整ハンドル401は、図示を省略するが、ラック・アンド・ピニオンの機構を備えており、装着バンド調整ハンドル401の回転力を直線の動きに変換する。すなわち、装着バンド201は歯切りされ、重ね合わされている。それらと、装着バンド調整ハンドル401が備える歯車とをかみ合わせて構成する。より具体的には、たとえば、装着バンド調整ハンドル401を時計回りに回動させることによって、装着バンド201の周囲の長さを短くすることができる。それとは反対に、装着バンド調整ハンドル401を反時計回りに回動させることによって、装着バンド201の周囲の長さを長くすることができる。
術者は、ヘルメット200を装着する際に、装着バンド201の周囲の長さをあらかじめ長くしておき、装着バンド201を頭部の両耳の上側の周囲に、“はちまき”状に当接させ(図10を参照)、その後、装着バンド調整ハンドル401を時計回りに回動させることによって、装着バンド201の周囲の長さを調整する。装着バンド201の周囲の長さの調整は、緩すぎて、ヘルメット200がぐらつかず、かつ、締めすぎて、装着バンド201によって頭部を圧迫しすぎない程度におこなうのがよい。
また、術者は、手術中であっても、フード101を外すことなく、また、フード101内に開口部から手などを挿入することなく、フード101の上から、フード101ごと、装着バンド調整ハンドル401を把持して、いずれかの方向に回動させることによって、装着バンド201の周囲の長さを変えることで、ヘルメット200のかぶり心地を自由に調整することができる。このように、長時間にわたる手術において、連続して装着するヘルメット200をいつでも自由に調整することができることにより、術者のストレスを解消し、フード101内における、より快適な環境を提供することができる。
(送風機構)
つぎに、フード101内における送風機構について説明する。図2〜図8の各図において、ヘルメット200は、送風筒筐体202を備える。送風筒筐体202は、内部は空洞になっており、空気を搬送する搬送路としての機能を実現する。送風筒筐体202は、装着バンド201によって固定される。そして、送風筒筐体202は、装着バンド201を装着した術者の頭部上側において、頭頂部付近から前頭部付近にかけて配置される。送風筒筐体202の頭頂部付近には、送風ファン203が設けられ、また、送風筒筐体202には、その送風ファン203をカバーする送風ファンカバー部材204が設けられている。送風ファン203は、送風装置としての機能を実現する。送風筒筐体202および送風ファンカバー部材204の材質は、できるだけ軽量で丈夫な素材、たとえばABS(Acrylonitrile butadiene styrene(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン))樹脂、ポリプロピレン、または、その他のプラスチックなどを用いることができる。
また、符号207は、送風ファン203へ電源を供給する電源コードである。電源コード207は、後述する図11に示すバッテリー1104(たとえば乾電池ケース)などに接続して、当該バッテリー1104からの電源を送風ファン203へ供給する。当該バッテリー1104は、術者の腰や背中などに装着することができる。
送風ファンカバー部材204は、図7の上面図からもわかるように、上部側に開口部が設けられ、その開口部が吸気口205となる。また、吸気口205には、格子状の柵部材206が設けられている。この柵部材206によって、吸気の際に、フード101が、送風ファン203に巻き込まれてしまうことを防止することができる。また、この柵部材206によって、誤って術者などが、フード101を介して、送風ファン203を指などで触れてしまうことを防止することができる。回転中の送風ファン203にフード101や指などが触れてしまうと、高速で回転する送風ファン203に挟まれて、思わぬけがをするほか、送風が停止され、さらには、送風ファン203あるいは送風ファン203に備えられているモーターを破損してしまうおそれがある。柵部材206は、頭頂部方向から効率的に吸気できる吸気口205としての役割を果たすとともに、高速で回転する送風ファン203に対する安全対策のために設けられている。
送風ファン203は、図示を省略するモーターが内蔵され、供給された電源によりモーターが回転する。モーターの回転により、送風ファンカバー部材204を介して、吸気口205から空気を吸い込む。そして、吸い込んだ空気を、送風筒筐体202を通して、前頭部排気口801方向へ送り出す。送り出された空気は、前頭部排気口801から排気される。これによって、術者の前頭部付近での送風を実現する。また、上部側から吸い込んだ空気は、モーターの回転によって、その一部が頭頂部排気口803からも排気される。これによって、術者の頭頂部付近での送風を実現する。
図8からもわかるように、頭頂部排気口803は、送風ファン203の真下に、所定の間隔で4カ所設けられている。頭頂部排気口803からは、送風ファン203による吸気の勢いのまま、術者の頭頂部へ排気されることになる。また、頭頂部排気口803には、ノズルなどを設けて、風速、風量、風向などを調整するようにしてもよい。
図8においては、頭頂部排気口803は4つ設けられ、四角形を描くようにそれぞれ各頂点に配置されているが、頭頂部排気口803の個数および配置については、これには限定されない。1カ所のみでもよく、また、2または3カ所あるいは5カ所以上設けるようにしてもよく、その配置も、設けられる個数に応じて、自由に定めることができる。また、術者の好みに応じて、設けられた頭頂部排気口803の全部または一部を閉塞する蓋部材(図示を省略)を設けるようにしてもよい。
このように、頭頂部から下方向に送風されることにより、頭頂部付近による発汗を効率的に抑制することができる。頭頂部付近における発汗は、頭部に沿って、前頭部側へ流れることが多く、この汗が、術者の目に入ったり、シールド103に付着することによって、術者の視認性を悪化させる要因の一つとなっている。フード101を装着している状態では、特に目に入った汗を拭うこともできず、肉体的にも精神的にも術者に強いストレスを与えてしまうことになる。頭頂部排気口803による頭頂部付近への送風は、これらの問題をより確実に解消することができる。また、頭頂部排気口803からの送風は、術者の頭頂部から耳の前後付近を通って、術者の頸部付近まで達する。これにより、頸部付近における発汗を抑制し、頸部付近における清涼感あるいは心地よさを術者に提供することができる。このように、頭頂部付近に頭頂部排気口803を設けることにより、術者の頸部付近には、送風が直接的には当たらずに、間接的に当たるように構成したので、頸部に対する送風が優しくなり、直接的に長時間にわたって連続的にあたることによる不快感を抑制することができる。
前頭部排気口801は、図8において、左右方向に長い横長の形状の開口部を備えており、排出される空気が、シールド103の左右方向あるいは、術者の前頭部の左右方向にわたって噴出されるようになっている。したがって、送風筒筐体202も、この前頭部排気口801の開口部の形状に合わせて、左右方向に長い扁平形状をしているのがよい。
前頭部排気口801には、風向変更部材802が設けられている。図9に示すように、風向変更部材802は、軸部811と、この軸部811に設けられた3つの板状部材812から構成される。この板状部材812の個数は、3つには限定されない。また、軸部811には、風向調整レバー208が取り付けられている。図9においては、3つの板状部材812はすべて同じ角度で軸部811に取り付けられているが、それぞれ別々の角度となるように取り付けられていてもよい。また、軸部811と板状部材812は、一体形成されていてもよい。また、風向調整レバー208も含めて一体形成されていてもよい。
図8および図9に示すように、風向変更部材802の軸部811は、前頭部排気口801の左右方向に長い横長の形状の開口部の長手方向に沿って、当該開口部の上下方向における中央付近を軸として回動可能に設けられる。そして、風向調整レバー208の動きに応じて、板状部材812が、軸部811を中心にして回動する。
具体的には、図5において、風向調整レバー208を、図5に向かって右側に傾けるように動かすと、その動きに応じて板状部材812は、時計回りに、すなわち、板状部材812の上部が術者に近づくように、かつ、板状部材812の下部が、術者から遠ざかるように動く。このようにすることによって、頭頂部排気口803から排出される空気をシールド103側へ流すことができる。
反対に、図5において、風向調整レバー208を、図5に向かって左側に傾けるように動かすと、その動きに応じて板状部材812は、反時計回りに、すなわち、板状部材812の上部が術者から遠ざかるように、かつ、板状部材812の下部が、術者へ近づくように動く。このようにすることによって、頭頂部排気口803から排出される空気を術者側へ流すことができる。
同様に、図5において、風向調整レバー208を、略垂直に立てるように動かすと、その動きに応じて板状部材812も、その上部と下部が略垂直になる。このようにすることによって、頭頂部排気口803から排出される空気をシールド103側と術者側との間に流すことができる。
風向調整レバー208は、図5における右側端部から左側端部の間(術者にとっては、後ろ側から前側(図7を参照)の間)の所望の角度に調整することができる。より具体的には、術者は、フード101を介して、フード101ごと風向調整レバー208を把持して、その風向調整レバー208を動かした後、所望の位置で、風向調整レバー208の把持を解放する。軸部811は所定のトルクがかかっていることから、当該位置において、風向調整レバー208および板状部材812の動きが停止した状態を保持することができる。
このように、風向調整レバー208は、フード101の上から(術者の左手の)指先などで把持して、簡易に操作することができ、また、その動きを容易に阻止して、板状部材812を所望の位置に容易に固定することができる。そして、風向調整レバー208を頻繁に操作することによって、刻々と変化するフード101内の環境に対して、快適な状態をすばやくかつ確実に設定することができる。
術者は、風向調整レバー208による風向調整をおこなうことによって、フード101内の温度および二酸化炭素濃度の上昇、術者の発汗、術者の呼気によるシールド103の曇りを抑制することができる。したがって、フード101を着用した状態が長時間にわたって継続しても、術者は、より呼吸がしやすく、かつ、自らの呼気による視界不良によるイライラや、圧迫感や閉塞感などの精神的なストレスをより軽減することができる。
(シールド固定機構)
つぎに、シールド103を固定するシールド固定機構について説明する。図2において、送風筒筐体202の前頭部側の先端には、上部シールド支持部材209が設けられている。上部シールド支持部材209は、装着バンド201の前頭部の位置から水平方向に所定距離だけ離れた位置に形成される。これにより、術者の顔とシールド103との距離を確実に確保することができる。上部シールド支持部材209は、フード101を着用した際に、シールド103の上側をヘルメット200に固定することができる。上部シールド支持部材209は、図7および図8などからもわかるように、シールド103の上部が接触する部分は、略垂直方向を軸として曲線形状をしている。上部シールド支持部材209の材質は、できるだけ軽量で丈夫な素材、たとえばプラスチック、より具体的には、ポリカーボネート、アクリルまたはポリエチレン・テレフタレート(PET)などを用いることができる。
また、上部シールド支持部材209には、その中央付近に、シールド位置合わせ部材210を設けている。このシールド位置合わせ部材210は、上向きに突出した凸部の形状をしている。フード101を着用する際には、この凸部の部分を、図1Bに示したシールド103の上側に設けられた孔部111に挿入する。これにより、ヘルメット200に対するシールド103の位置決めをすることができる。そして、図1Bに示したように、フード101を裏返した状態で、シールド103を、上部シールド支持部材209の曲線形状の部分に沿って湾曲させ、上部シールド支持部材209の曲線形状の表面の両端部に設けられているシールド上部固定部材(の一例である面ファスナー)211に、シールド103の上部固定部材(面ファスナー)112を貼り付けて固定する。
また、装着バンド201には、術者の顎部分の周辺に至る下部シールド支持部材212が設けられている。下部シールド支持部材212は、フード101を着用した際に、シールド103の下側をヘルメット200に固定する。下部シールド支持部材212は、図7および図8などからもわかるように、シールド103の下部が接触する部分は、シールド103の上部と同様に、略垂直方向を軸として曲線形状をしている。下部シールド支持部材212の材質は、できるだけ軽量で丈夫な素材、たとえばプラスチック、より具体的には、ポリカーボネート、アクリルまたはポリエチレン・テレフタレート(PET)などを用いることができる。また、外部からの衝撃を吸収できるように、可撓性を有する材質であればなおよい。このようにすることによって、ぶつかった際に、下部シールド支持部材212が容易に破損してしまうことを回避することができる。
上部シールド支持部材209に沿って湾曲に固定されたシールド103を、下部シールド支持部材212の曲線形状の部分に沿って湾曲させ、下部シールド支持部材212の曲線形状の表面に設けられているシールド下部固定部材(の一例である面ファスナー)213に、シールド103の下部固定部材(面ファスナー)113を貼り付けて固定する。シールド下部固定部材213と下部固定部材113は、面ファスナーによって構成されているため、シールド上部固定部材211と同様に、シールド103をシールド下部固定部材213に貼り付けたり剥がしたりすることが自在にできる。また、シールド下部固定部材213の取り付け位置、形状および個数については、シールド103の寸法や形状によって、適宜、調整することができる。これにより、専用のフードだけでなく、さまざまな種類の市販のフードを用いることもできる。
ここで、上部シールド支持部材209とシールド上部固定部材211とを用いることにより、シールド103の上部を、第1の曲率半径となるように略垂直方向を軸として湾曲させて固定することができる。また、下部シールド支持部材212とシールド下部固定部材213とを用いることにより、シールド103の下部を、第2の曲率半径となるように略垂直方向を軸として湾曲させて固定する。
そして、この第1の曲率半径と第2の曲率半径とは、略同一の曲率半径となる関係性を有するようにする。この場合に、シールド103は、可撓性がある材質であることから、上部側と下部側で、略同一の弧を描いて固定される。したがって、シールド103の上部側と下部側で歪みがなく、略同一の曲率で湾曲した状態で固定される。これにより、術者は、シールド103を通した視界において、シールド103の歪みによる乱反射などを防止し、視認性をより向上させることができる。
また、第1の曲率半径と第2の曲率半径とは、第1の曲率半径よりも第2の曲率半径が大きくなる関係性を有するようにしてもよい。この場合に、シールド103は、可撓性がある材質であることから、上部側に対して下部側では、より大きな曲率の弧を描いて湾曲した状態で固定される。これにより、術者の口あるいは鼻付近の領域がより広く確保されることになり、術者の呼気によるシールド103の曇り、および、口あるいは鼻付近の二酸化炭素濃度の上昇を抑制することができる。したがって、より呼吸がしやすく、かつ、自らの呼気による視界不良によるイライラや、圧迫感や閉塞感などの精神的なストレスをより軽減することができる。また、フード101を着用することによって、声が外部へ届きづらくなることを解消するために使用するマイクロフォン(たとえば、後述する図11に示すマイク装置1103)などを口元付近に装着する際の領域を確保することができる。
また、たとえば、シールド103が、図1Bに示すように、略矩形の形状である場合には、上部シールド支持部材209およびシールド上部固定部材211によって固定されたシールド103の上部の水平方向の一端(図7、図8に示したA点)から他端(図7、図8に示したB点)までの直線距離、すなわち、シールド103の上部において形成される弧に対する弦の長さをX1とし、下部シールド支持部材212および下部固定部材113によって固定されたシールド103の下部水平方向の一端(図7、図8に示したC点)から他端(図7、図8に示したD点)までの直線距離すなわち、シールド103の下部において形成される弧に対する弦の長さをX2とした場合に、X1≦X2の関係性を有するものであってもよい。
上部シールド支持部材209および下部シールド支持部材212のシールド103が接する部分の曲面は、円弧を描くように形成されていてもよく、また、扁平、すなわち、曲率が途中で変わるように形成されていてもよい。図8において、上部シールド支持部材209においては、シールド103が接する部分の曲面は、略円弧を描いているのに対して、下部シールド支持部材212は、シールド103が接する部分の曲面は、両側に比べて中央部分の曲率が小さくなっている(直線に近い状態になっている)。
このように、上部シールド支持部材209と下部シールド支持部材212とで、上部側または底部側から見た場合に、同じ形状となっていてもよく、図8に示すように、異なる形状となっていてもよい。いずれにせよ、上述したように、X1≦X2の関係性を備えていればよい。これにより、術者の口あるいは鼻付近の領域をより広く確保することができるものである。
また、面ファスナーを用いてシールド103をヘルメット200に固定するようにしたが、固定方法はこれには限定されない。たとえば、上部シールド支持部材209および下部シールド支持部材212に、図示を省略するフック部材などを設け、かつ、シールド103の所定箇所に孔部(図示省略)を設けることによって、当該孔部を当該フック部材に引っ掛けるようにして固定してもよい。また、図4に示すように、下部シールド支持部材212の内側、すなわち、術者の顔側にシールド下部固定部材(磁石)402を設け、シールド103側には、図示は省略するが、磁気に反応する材質(鉄など)を設けることによって、磁力を用いて、シールド103をヘルメット200に固定するようにしてもよい。上述のように、X1≦X2の関係性を備えていれば、シールド103の固定方法は、どのようなものであってもよい。
このように、術者の顔面との距離を考慮した、術者にとってより快適な位置にシールド103を固定することができる。
(風量調整機構)
つぎに、風量調整機構について説明する。図4に示すように、下部シールド支持部材212の内側、すなわち、下部シールド支持部材212における下側部分であって、術者の顔側の中央付近に、風量調整支持部材の一例である、オン/オフボタン403および風量調整ボタン404が設けられている。オン/オフボタン403は、送風の入り切り、すなわち、送風ファン203のモーターの電源のオン/オフを制御する。このオン/オフボタン403を一度押下すると、送風ファン203が回転して送風が開始され、送風ファン203が回転している状態で、オン/オフボタン403をもう一度押下すると、送風ファン203の回転が停止して送風が止まる。
風量調整ボタン404は、2つのボタンから構成される。図4において、向かって右側のボタンは、風量増ボタンであり、向かって左側のボタンは、風量減ボタンである。これらの2つの風量調整ボタン404によって、送風ファン203のモーターの電流量を制御し、それによって、送風ファン203の回転速度を調整し、送風量を変化させることができる。具体的には、たとえば、風量増ボタンを押下すると、モーターの電流量が増加し、それにより、モーターの回転数が増加し、送風ファン203によって送風される風量が増加する。一方、風量減ボタンを押下すると、モーターの電流量が減少し、それにより、モーターの回転数が減少し、送風ファン203によって送風される風量が減少する。
これらのボタン403、404は、術者がフード101を着用した状態で、フード101の外側から、当該フード部材越しに操作(押下)することが可能である。具体的には、術者は、フード101越しに、下部シールド支持部材212の下側部分を人差し指と親指で挟むようにすると、自然と親指がボタン403、404に触れることになる。その状態で、いずれかのボタン403、404を親指で押下することによって、術者は、これらのボタン操作を容易におこなうことができる。
また、風量増ボタンは、ボタンの突部が、『+』(プラス)の形状をしている。一方、風量減ボタンは、ボタンの突部が、『−』(マイナス)の形状をしている。また、オン/オフボタン403は円形の形状をしている。したがって、術者は、どれが風量増ボタンでどれが風量減ボタンで、どれがオン/オフボタン403かを覚えておく必要がない。すなわち、術者は、フード101を着用した状態で、フード101の外側から、当該フード101越しに、ボタン403、404に触れることで、指の腹でボタンの突部の形状をなぞり、その感覚で、各ボタン403、404を目視することなく、形状を把握可能であり、どのボタンが所望のボタンであるかを直感的に判別することが可能である。
術者は、風量を増加させたい場合は、プラス形状のボタン(図4における向かって一番右のボタン)を、一方、風量を減少させたい場合は、マイナス形状のボタンを押下すればよい。また、送風を停止したい場合は、オン/オフボタン403(図4における向かって一番左のボタン)を押下すればよい。このように構成することによって、ボタンの誤操作を減少させることができる。また、ボタンを押し間違えて、術者の意に反する風量となってしまうことで、一時的にでもフード101内の術者の環境を悪化させ、それにより、術者に不快感を与えなくて済む。
このように、刻々と変化するフード101内の環境に柔軟にかつ即座に対応することができるように、操作ボタンの配置および形状について考慮している。したがって、術者は、手術中であっても、フード101を外すことなく、また、フード101内に開口部から手などを挿入することなく、フード101の上から、ボタンを確実に押下することができる。これにより、フード101内の術者の環境を、常に、より快適なものとすることができる。
以上説明したように、この発明にかかる実施の形態1のフード支持具の一例であるヘルメット200は、オペレーターの頭部に装着し、当該オペレーターの頭部を覆う袋状のフード101をフード101の内側から支持するにあたり、フード101によって覆われたオペレーターの前頭部付近に送風する送風手段(送風筒筐体202、送風ファン203、吸気口205、前頭部排気口801)と、送風手段によって送風される風の方向を変更する風向変更部材802と、を備えるので、刻々と変化するフード101内の環境において、送風される風の風向を最適な状態に保つことができ、フード101内の温度および二酸化炭素濃度の上昇、発汗、シールド103の曇りを適切に抑制することができる。これにより、頭部にフードを着用した際のフード101内のオペレーターの環境を、より快適なものとすることができる。
また、この発明にかかる実施の形態1のヘルメット200は、風向変更部材802を制御して、送風手段(送風筒筐体202、送風ファン203、吸気口205、前頭部排気口801)によって送風される風の方向を調整する風向調整レバー208を備えるので、オペレーターが各自の感覚に基づいて自由に風向を調整することができる。
また、この発明にかかる実施の形態1のヘルメット200は、風向調整レバー208が、フード101の外側から、フード101ごと把持された状態で調整可能な手動レバーであるので、オペレーターがフード101を装着した状態で、送風される風の方向を容易に変更することができる。
また、この発明にかかる実施の形態1のフード支持具の一例であるヘルメット200は、オペレーターの頭部に装着し、当該オペレーターの頭部を覆う袋状のフード101をフード101の内側から支持するにあたり、フード101によって覆われたオペレーターの頭頂部付近に送風する送風手段(送風筒筐体202、送風ファン203、吸気口205、頭頂部排気口803)を備えるので、頭頂部付近を適切に空冷することができ、頭頂部付近における発汗を効果的に抑制することができる。
また、この発明にかかる実施の形態1のフード支持具の一例であるヘルメット200は、オペレーターの頭部に装着し、当該オペレーターの頭部を覆う袋状のフード101をフード101の内側から支持するにあたり、フード101に設けられたシールド103の上部を第1の曲率半径となるように略垂直方向を軸として湾曲させて、フード101の内側から固定する上部シールド支持部材209・シールド上部固定部材(面ファスナー)211と、シールド103の下部を第2の曲率半径となるように略垂直方向を軸として湾曲させて、当該フード部材の内側から固定する下部シールド支持部材212・シールド下部固定部材(面ファスナー)213と、を備え、第1の曲率半径と第2の曲率半径が略同一の曲率半径となる関係性、または、第1の曲率半径よりも第2の曲率半径が大きくなる関係性を有するので、オペレーターの鼻や口付近における空間領域を適切に確保することができる。
また、この発明にかかる実施の形態1のフード支持具の一例であるヘルメット200は、オペレーターの頭部に装着し、当該オペレーターの頭部を覆う袋状のフード101をフード101の内側から支持するにあたり、フード101に設けられた、略矩形の形状のシールド103の上部を略垂直方向を軸として湾曲させて、フード101の内側から固定する上部シールド支持部材209・シールド上部固定部材(面ファスナー)211と、シールド103の下部を略垂直方向を軸として湾曲させて、フード101の内側から固定する下部シールド支持部材212・シールド下部固定部材(面ファスナー)213と、を備え、上部シールド支持部材209・シールド上部固定部材211によって固定されたシールドの上部の水平方向の一端から他端までの直線距離をX1とし、下部シールド支持部材212・シールド下部固定部材213によって固定されたシールドの下部水平方向の一端から他端までの直線距離をX2とした場合に、X1≦X2の関係性を有するので、同様に、オペレーターの鼻や口付近における空間領域を適切に確保することができる。
また、この発明にかかる実施の形態1のヘルメット200は、フード101によって覆われたオペレーターの前頭部付近および頭頂部付近の少なくともいずれか一方に送風する送風手段(送風筒筐体202、送風ファン203、吸気口205、前頭部排気口801、頭頂部排気口803)と、下部シールド支持部材212に設けられた、送風手段の送風の風量を調整する風量調整指示部材(オン/オフボタン403、風量調整ボタン404)と、を備えるので、フード101内の送風の風量を適切なものとし、フード101内の環境を、より快適なものとすることができる。
また、この発明にかかる実施の形態1のヘルメット200は、前記風量調整指示部材が、前記フード部材の外側から、当該フード部材越しに触れることで形状が把握可能で、当該フード部材越しに操作可能なボタンであるので、フード101を着用した状態で、容易に風量の調整をすることができる。
また、この発明にかかる実施の形態1のヘルメット200は、送風手段が、空気を吸入する吸気口205と、空気を搬送する搬送路(送風筒筐体)202と、空気を排出する排気口(前頭部排気口801、頭頂部排気口803)と、吸気口205から吸入した空気を搬送路202を通じて排気口へ排出する送風装置(送風ファン)203と、を有するので、より簡易な構成により、フード101内の適切な位置へ送風することが可能となる。
(実施の形態2)
つぎに、この発明にかかる実施の形態2のフード支持具の一例であるヘルメット1100の構成の一例について、図11〜図14Bを用いて説明する。実施の形態2のフード支持具(ヘルメット1100)と実施の形態1のフード支持具(ヘルメット200)とは、照明装置1101の有無、照明角度調整指示部材(照明角度調整レバー1102)の有無およびマイク装置1103の有無の違いがある。実施の形態2における、その他の構成(ヘルメットシステムの外観、シールドの構成、装着機構、送風機機構、シールド固定機構、風量調整機構などの構成)は、実施の形態1と同様である。したがって、実施の形態2においては、それらの構成については、実施の形態1において説明したので、同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
(ヘルメットの構成)
図11は、この発明にかかる実施の形態2のフード支持具の構成の一例を示す外観図である。また、図12Aおよび図12Bは、この発明にかかる実施の形態2のフード支持具の術者の装着例の一例を示す説明図である。また、図13は、この発明にかかる実施の形態2のフード支持具の構成の一例を示す別の角度から見た外観図である。図12Aと図12Bとでは、照明装置1101の照射方向(照明角度)がそれぞれ異なる。
図11、図13において、フード支持具(ヘルメット1100)は、照明装置1101と、照射方向変更機構(軸部1301と、軸受け部1302)と、照明装置1101の角度を調整する照明角度調整指示部材の一例である照明角度調整レバー1102と、を備えている。また、ヘルメット1100は、マイク装置1103を備えている。また、符号1104は、術者の背中や腰に装着するバッテリーであり、バッテリー1104から、電源コード207を介して、送風装置203および照明装置1101への電源の供給をおこなう。また、符号213は、実施の形態1とは形状の異なるシールド下部固定部材(の一例である面ファスナー)である。
照明装置1101は、図13に示す照射方向変更機構(軸部1301と、軸受け部1302)を介して、上部シールド支持部材209に対して設けられている。これにより、照明装置1101は、図12Aおよび図12Bに示すように、フード101によって覆われた術者の前頭部付近の両眼の間に設けられる。上部シールド支持部材209の前頭部排気口801付近には、照射方向変更機構が設けられている。照射方向変更機構は、図13に示すように、軸部1301と、軸受け部1302とから構成される。軸部1301は、実施の形態1における風向変更部材802の軸部811と同様に、前頭部排気口801の左右方向に長い横長の形状の開口部の長手方向に沿って、かつ、軸部811から所定距離離れて、軸部811と並行に設けられる。そして、軸部1301は、複数箇所に設けられた軸受け部1302によって、長手方向を中心軸として回動可能に固定される。
また、軸部1301の一端は、照明装置1101(の後述する図14Aに示す軸部取り付け部)に固定されている。そして、軸部1301の照明装置1101が設けられている一端とは反対の一端に設けられている照明角度調整レバー1102の動きに応じて、軸部1301が軸受け部1302に固定された状態で回動し、当該回動に連動して、照明装置1101が軸部1301を中心として回動する。具体的には、照明角度調整レバー1102を、術者の後方側へ傾けるように動かすと、その動きに応じて照明部材1101は、図12Aにおける時計回りに、すなわち、照明装置1101の前面(照射口1410)が上側へ向くように照明装置1101が動く。このようにすることによって、照射方向は上昇し、術者の正面上側を照射することができる。
反対に、図12Bにおいて、照明角度調整レバー1102を、図12Bに向かって左側に傾けるように動かすと、その動きに応じて照明装置1101は、反時計回りに、すなわち、照明装置1101の前面(照射口1401)が下側へ向くように照明装置1101が動く。このようにすることによって、照射方向は下降し、術者の正面下側を照射することができる。
このように、照明角度調整レバー1102は、図12A、図12Bにおける右側端部から左側端部の間(図13のおける矢印方向の間、術者にとっては、後ろ側から前側の間)の所望の角度に調整することができる。より具体的には、術者は、フード101を介して、フード101ごと照明角度調整レバー1102を把持して、その照明角度調整レバー1102を動かした後、所望の位置で、照明角度調整レバー1102の把持を解放する。軸部1301は軸受け部1302との間で所定のトルクが発生するように調整されていることから、当該位置において、照明角度調整レバー1102および照明装置1101の動きが停止した状態を保持することができる。
したがって、照明角度調整レバー1102は、フード101の上から(術者の右手の)指先などで把持して、簡易に操作することができ、また、その動きを容易に阻止して、照明装置1101を所望の位置、すなわち所望の照射方向に容易に固定することができる。そして、照明角度調整レバー1102を頻繁に操作することによって、刻々と変化する手術の状況、所望する照射位置に対して、いちいちヘルメット1100、すなわち頭を動かすことなく、快適な状態をすばやくかつ確実に設定することができる。また、手術中、術者の顔同士が向かい合う場合に、照明装置1101を下側に向けて、直接、別の術者の顔を照射しないように、すばやく照射方向を変更することができる。
特に、照明装置1101は、シールド103の内側に位置し、シールド103は、フード101と異なり、硬質の素材で形成されているため、術者は、シールド103越しに照明装置1101に触れることが困難である。したがって、一度フード101を着用すると、照明装置1101を把持して照射角度を調整することは難しい。これに対して、照明角度調整レバー1102は、シールド103から離れた位置(たとえば、シールド103よりも上側)に形成されているので、術者は、柔らかい素材のフード101を介して、フード101ごと照明角度調整レバー1102を容易に把持し、照明装置1101の照射方向(照明角度)を自在に変更することができる。
術者は、照明角度調整レバー1102による照射方向の調整をおこなうことによって、手術中の患部への的確な照射や、対向する別の術者に対する眩しさに関する配慮を容易におこなうことができ、それにより、手術をより効率的に、かつ、ストレスなく、おこなうことが可能となる。
(照明装置の構成)
つぎに、照明装置1101の構成について説明する。図14Aは、照明装置の外観の一例を示す斜視図である。また、図14Bは、照明装置の構成の一例を示す分解斜視図である。
図14Aにおいて、照明装置1101は、光を外側へ照射する照射口1401と、軸部1301を取り付ける軸部取り付け部1402を有する。また、符号1403は、通気口である。また、図14Bにおいて、照明装置1101は、上部筐体1411と、下部筐体1412の2つのパーツからなる。符号1413は、ファン・ユニットであり、符号1414は、基台(放熱板)であり、符号1415は、LED基板であり、符号1416は、レンズ部材であり、符号1417は、上部筐体1411と下部筐体1412とを合わせて固定するネジであり、符号1418は、柵状に形成された通気口である。図示を省略するが、通気口1418は、上部筐体1411にも設けられている。
ここで、LED基板1415は、バッテリー1104からの電源の供給を受けて、レンズ部材1416側に対して発光する。レンズ部材1416は、LED基板1415から発光されて光を屈折させて、図14Aに示した照射口1401から照射する。基台(放熱板)1414は、LED基板1415の光を発光する側とは反対方向の面に接し、発光に際し、LED基板1415における発熱を受け、LED基板1415とは反対方向に放熱する。ファン・ユニット1413は、基台(放熱板)1414を挟んで、LED基板1415とは反対方向に設けられる。ファン・ユニット1413は、図示を省略するモーターがバッテリー1104からの電源の供給を受けて回転し、ファンを回転させ、基台(放熱板)1414とは反対方向にある筐体の通気口1418を通して吸気して、基台(放熱板)1414の方向へ送風する。これにより、基台(放熱板)1414が放熱した空気の温度を下げることができる。
図14Bに示すように、ファン・ユニット1413、基台(放熱板)1414、LED基板1415、レンズ部材1416は、この順番で並べられて、上部筐体1411と下部筐体1412とに挟まれて、上部筐体1411・下部筐体1412の内部に収納され、ネジ1412により、ネジ止めにより固定される。このように、照明装置1101は、照明装置1101を冷却する冷却機構を、当該照明装置1101と一体で形成することができる。
従来技術(たとえば上記特許文献4)のように、フード内の送風装置を用いて照明装置を冷却する場合には、特に、照明装置の位置や向きや移動した場合、あるいは、送風方向が変更になった場合などの状況によっては、照明装置を冷却するのに必要な風が当たらず、照明装置の冷却が十分におこなわれないという問題か想定される。その場合に、照明装置の温度の上昇により、照明装置の故障(あるいは劣化)、術者のやけどなどの事故の発生を回避できない可能性がある。また、送風装置が照明装置の冷却を兼用するので、フード内の温度の上昇やシールドの曇りなどの環境を十分担保できなくなることも想定される。
したがって、実施の形態2のフード支持具のように、フード101内に照明装置1101を設置する場合には、専用の冷却機構を設け、かつ、照明装置1101の位置や向きの変更があった場合でも、確実に冷却することが極めて重要である。専用の冷却機構(ファン・ユニット1413)を照明装置1101と一体で形成することによって、これらの問題を確実に解消することができる。
術者は、手術における集中力を阻害しない程度の、ファン・ユニット1413の微かな音および振動により、ファン・ユニット1413が正常に稼働していることを認識でき、それによって、照明装置1101の温度が過度に上昇していないことを容易に把握することできる。したがって、照明装置1101を冷却するための送風装置の調整などに煩わされることもない。
なお、冷却機構の一例として、図14Bに示すように、ファン・ユニット1413を用いたが、これに限定されるものではない。たとえば、ペルチェ素子などを用いて冷却機構を実現するようにしてもよい。
図4には、実施の形態1において説明したように、下部シールド支持部材212の内側、すなわち、下部シールド支持部材212における下側部分であって、術者の顔側の中央付近に、風量調整支持部材の一例である、オン/オフボタン403および風量調整ボタン404が設けられている。実施の形態1では、オン/オフボタン403は、送風の入り切り、すなわち、送風ファン203のモーターの電源のオン/オフを制御するとしたが、実施の形態2では、オン/オフボタン403を、照明装置1101のオン/オフの制御に用いる。
この場合に、風量調整ボタン404を、送風ファン203のオン/オフの制御に用いる。すなわち、風量調整ボタン404のプラス形状のボタンを押下すると、送風ファン203が送風を開始し、送風時に、マイナス形状のボタンを押下すると、送風ファン203が送風を停止するようにしてもよい。さらに、送風時に、プラス形状のボタンを押下すると、風量が増加し、送風時に、マイナス形状のボタンを押下すると、風量が減少し、また、マイナス形状のボタンを所定秒以上長押しすると、送風を停止するようにしてもよい。術者は、送風を強めたい場合には、プラス形状のボタンを押下し、送風を弱めたいあるいは止めたい場合には、マイナス形状のボタンを押下すればよい。すなわち、術者は、風量調整ボタン404の『+』(プラス)と『−』(マイナス)の各形状を指の腹で感覚的に把握し、それらの形状が示す意味内容(『+』=風量増、『−』=風量減)を直感的に理解し、それを指の腹で押下することで、より迅速にかつより正確に、ストレスなく、フード101内の送風調整をおこなうことができる。そして、オン/オフボタン403を押下することによって、照明装置1101の電源の入/切を制御することができる。
このように、手術の状況に応じて、照明装置1101の電源をオン/オフすることで、より適切な手術環境を術者自ら設定することができる。
また、図11および図13において示したように、ヘルメット1100にマイク装置1103を設けるようにしてもよい。マイク装置1103は、マイク取り付けユニット1105を用いて、ヘルメット1100に固定する。マイク取り付けユニット1105は、下部シールド支持部材212の所定の位置に取り付けられる。マイク取り付けユニット1105には、図示を省略する無線装置を備えており、マイク装置1103によって集音した術者の音声信号を無線送信する。無線送信された音声信号は、たとえば、手術室に設けられたスピーカーや、別の術者が装着しているイヤフォンやスピーカーから音声として出力する。したがって、マイク取り付けユニット1105には、図示を省略する小型スピーカーを備えていてもよい。また、音声信号を、無線送信に代えて、有線通信をおこなうようにしてもよい。マイク装置1103により、フード101をかぶっている術者の発話を別の術者に確実に伝達することができる。
マイク取り付けユニット1105は、可撓性を有する針金状のマイク装置1103を支持する支持部を備えており、術者は、フード101を装着する前に、支持部を動かすことによって、マイク装置1103を所望の位置になるように調整することができる。また、支持部は、下部シールド支持部材212の内側、すなわち、下部シールド支持部材212と術者の顔の間に設けられるので、フード101を装着しても、支持部およびマイク装置1103がフード101に接触しない。したがって、支持部およびマイク装置1103がフード101に接触することにより、マイク装置1103の位置がずれてしまうことを確実に防止することができる。
また、図示を省略するが、マイク装置1103の電源のオン/オフボタンをマイク取り付けユニット1105に設けるようにしてもよい。
以上説明したように、この発明にかかる実施の形態2のフード支持具の一例であるヘルメット1100は、オペレーターの頭部に装着し、当該オペレーターの頭部を覆う袋状のフード101をフード101の内側から支持するにあたり、フード101によって覆われたオペレーターの前頭部付近に、フード101に設けられたシールド103を通して、フード101の外側へ光を照射する照明装置1101と、照明装置1101の光の照射方向を変更する照射方向変更機構(軸部1301、軸受け部1302)と、照射方向変更機構を制御して、照明装置1101の光の照射方向を調整する照射方向調整指示部材(照明角度調整レバー1102)と、を備えるので、照明装置1101の照射方向を容易に変更することができる。
また、この発明にかかる実施の形態2のフード支持具の一例であるヘルメット1100は、照射方向調整指示部材が、フード101の外側から、フード101ごと把持された状態で調整可能な手動レバーであるので、オペレーターはフード101を装着した状態で、照射方向(照射角度)を容易に変更することができる。
また、この発明にかかる実施の形態2のフード支持具の一例であるヘルメット1100は、照明装置1101を冷却する冷却機構を、照明装置1101と一体で形成したので、照明装置1101を確実に冷却することができる。
また、この発明にかかる実施の形態2のフード支持具の一例であるヘルメット1100は、冷却機構が、照明装置1101の発熱部分に対して送風する送風機構(ファン・ユニット1413)であるので、容易にかつ確実に照明装置1101を冷却することができる。
また、この発明にかかる実施の形態2のフード支持具の一例であるヘルメット1100は、照明装置1101の電源の入/切が、記フード101の外側から、フード101越しに触れることで形状が把握可能で、フード101越しに操作可能なボタンの操作によっておこなうので、フード101を着用した状態で、容易に照明装置1101の電源の入/切の調整をすることができる。
以上のように、この発明にかかるフード支持具は、オペレーターの頭部に装着し、当該オペレーターの頭部を覆う袋状のフード部材を当該フード部材の内側から支持するフード支持具であり、特に、頭部にフードを着用した際の当該フード内のオペレーターの環境を、より快適なものとすることができるフード支持具に適している。
100 ヘルメットシステム
101 フード
102 ガウン
103 シールド
111 孔部
112 上部固定部材(面ファスナー)
113 下部固定部材(面ファスナー)
200、1100 フード指示具(ヘルメット)
201 装着バンド
202 搬送路(送風筒筐体)
203 送風装置(送風ファン)
204 送風ファンカバー部材
205 吸気口
206 柵部材
207 電源コード
208 風向調整指示部材(風向調整レバー)
209 上部シールド支持部材
210 シールド位置合わせ部材
211 シールド上部固定部材(面ファスナー)
212 下部シールド支持部材
213 シールド下部固定部材(面ファスナー)
401 装着バンド調整ハンドル
402 シールド下部固定部材(磁石)
403 オン/オフボタン
404 風量調整ボタン
801 前頭部排気口
802 風向変更部材
803 頭頂部排気口
811、1301 軸部
812 板状部材
1101 照明装置
1102 照明角度調整指示部材(照明角度調整レバー)
1103 マイク装置
1104 バッテリー
1105 マイク取り付けユニット
1301 軸部
1302 軸受け部
1401 照射口
1402 軸部取り付け部
1403、1418 通気口
1411 上部筐体
1412 下部筐体
1413 ファン・ユニット
1414 基台(放熱板)
1415 LED基板
1416 レンズ部材
1417 ネジ

Claims (6)

  1. オペレーターの頭部に装着し、当該オペレーターの頭部を覆う袋状のフード部材を当該フード部材の内側から支持するフード支持具であって、
    前記フード部材によって覆われた前記オペレーターの前頭部付近に設けられ、前記フード部材に設けられたシールド部材を通して、前記フード部材の外側へ光を照射する照明装置と、
    前記照明装置の光の照射方向を変更する照射方向変更機構と、
    前記照射方向変更機構を制御して、前記照明装置の光の照射方向を調整する照射方向調整指示部材と、
    を備えたことを特徴とするフード支持具。
  2. 前記照射方向調整指示部材は、前記フード部材の外側から、当該フード部材ごと把持された状態で調整可能な手動レバーであることを特徴とする請求項1に記載のフード支持具。
  3. 前記照明装置を冷却する冷却機構を、当該照明装置と一体で形成したことを特徴とする請求項1または2に記載のフード支持具。
  4. オペレーターの頭部に装着し、当該オペレーターの頭部を覆う袋状のフード部材を当該フード部材の内側から支持するフード支持具であって、
    前記フード部材によって覆われた前記オペレーターの前頭部付近に設けられ、前記フード部材に設けられたシールド部材を通して、前記フード部材の外側へ光を照射する照明装置を備え、
    前記照明装置を冷却する冷却機構を、当該照明装置と一体で形成したことを特徴とするフード支持具。
  5. 前記冷却機構は、前記照明装置の発熱部分に対して送風する送風機構であることを特徴とする請求項3または4に記載のフード支持具。
  6. 前記照明装置の電源の入/切は、前記フード部材の外側から、当該フード部材越しに触れることで形状が把握可能で、当該フード部材越しに操作可能なボタンの操作によっておこなうことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載のフード支持具。
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Citations (2)

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JP3216594U (ja) * 2018-03-29 2018-06-07 大成建設株式会社 空調付衣服
JP2018113217A (ja) * 2017-01-13 2018-07-19 シャープ株式会社 イオン発生装置およびこれを備える空気流通衣服

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