JP2021105488A - 気体含有氷の製造方法および製造装置 - Google Patents

気体含有氷の製造方法および製造装置 Download PDF

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志保子 大神
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Abstract

【課題】気体含有氷の大量製造方法ないし自動製造方法につながる要素技術を基礎とした気体含有氷の製造方法ならびに製造装置を提供する。【解決手段】気体含有氷の製造装置33は,上端から下端に向けて漸次拡開するテーパ状に形成され,かつ,前記下端が,開口されて,蓋36によって開閉可能となっている,気体含有水が充填される耐圧容器34と,前記気体含有水が充填された耐圧容器34を冷却し,前記気体含有水を凍結させて,気体含有氷とする冷却手段35と,を備えている。そして,蓋36を開くことにより,前記気体含有氷がその自重を利用して耐圧容器34から取り出される。【選択図】図12

Description

本発明は,気体含有氷の製造方法および製造装置に関する。さらに詳しくいうと本発明は,特に気体として炭酸を好適に用いることができ,炭酸を内部に含有する氷の自動製造方法および製造装置の要素的技術に関する。
炭酸を気体として内部に含有する氷の製品ないし製造方法の技術は,比較的,古くから存在していた(特許文献1,特許文献2)。
しかるに,これらの技術によって製造された製品が世に普及しているとは言い難い。このような状況の中,出願人は,独自の手法で炭酸氷の製造(特許文献3)を行うとともに,商業的な販売を開始している(非特許文献1)。
特開平07−120123号公報 特開平06−343398号公報 特開2017−161173号公報
株式会社KIYORAきくち,炭酸氷製品(製品名,「シュワポップ(登録商標)」),販売ウェブページ,インターネット〈URL;http://www.kiyora-kikuchi.co.jp/shuwapop〉
特許文献3に記載の技術は,特許文献1および特許文献2の技術とは一線を画すものであり,出願人の法人に所属する発明者らによる創意工夫によってなされた発明である。
すなわち,特許文献1に記載の製造方法によれば,耐圧容器の上部に蓋を備えるとともに,耐圧容器の中心部に冷媒を循環させるためのくぼみがあり,中心部と周辺部において冷媒を循環させることにより,容器内の炭酸ガス含有水(以下,単に「炭酸水」と略する)を,凍結させていく製造方法等に関する技術が開示されている。かかる技術は,比較的,大きな装置を用いるものであり,炭酸を気泡として含有する氷(以下,単に「炭酸氷」と略する)を製造できる点において有用である。
しかるに,比較的大きな装置構成であるにも関わらず,凍結した後の炭酸氷を上部から取り出す処理が極めて困難と考えられる。すなわち,凍結後の炭酸氷は,容器の内壁面に接着し貼りついているため,簡単には取ることができない。特に,特許文献1においては,装置そのものが比較的大掛かりな構成となっており,形状も複雑であることから,装置もしくは容器をひっくり返すことは困難である。このことから,特許文献1においては,凍結後の炭酸氷の取り出しに課題を有するものであり,また,そのように大掛かりな装置構成のため,経済的観点からも課題を有するものである。
また,特許文献2に記載の製造方法によれば,所定の形状を有する製氷容器に入った炭酸水を,冷凍が可能な大型の耐圧性容器の中に入れて凍結し,炭酸氷を製造できる方法等に関する技術が開示されており,概略すれば,耐圧が可能な大型の冷凍庫のような技術である。かかる技術は,様々な形状の製氷容器を用いることにより,炭酸氷の形状をコントロールしつつ製造が可能な点において有用である。
しかるに,大容量の内部空間を密閉状態とし,これに圧をかけて炭酸氷を製造する点において,装置そのものが大型のものとなってしまうとともに,高度な内部圧力の管理を必要とする点において,オペレーションならびに経済性の観点から課題を有するものである。
一方,特許文献3に記載の出願人による技術は,比較的,小スケールの装置構成となっており,耐圧容器内において炭酸を含有する水を作製し,容器を人が振ることにより,炭酸水内部の炭酸を均一化させた後,凍結させて炭酸氷を製造するものである。
かかる技術は,その後の炭酸氷を破砕する工程を含めて,製品としての品質が高く,かつ,安全性の高い炭酸氷製品を製造しうる点において,有用であり,これにより,炭酸氷製品が,世の中に日の目を見る状況となったものである。
しかるに,炭酸氷製品が普及するに従い,特許文献3の技術では,限界があることを,発明者らは感じていた。
すなわち,特許文献3の技術は,比較的,小スケールであるからこそ,耐圧容器を人が振るという作業が可能であるが,この製造方法では,製品製造の量ならびにスピードに限界が生じ,大量製造には向かない。
発明者らは,商業販売を開始した炭酸氷製品が好評を博したからこそ,炭酸氷の大量製造の必要性が生じ,炭酸氷の大量製造の研究に着手したものである。
ところで,炭酸氷の製造においては,通常の氷の製造の場合と異なり,いくつかの違いがある。よって,通常の氷の製造方法を,そのまま炭酸氷の製造方法に適用することはできない。
第一の違いは,炭酸氷の製造において炭酸水を凍結させる際は,密閉系で行う必要がある点である。
気体を含有しない氷(以下,「通常氷」と略する)の場合,開放系で凍結を行うことが通常である。すなわち,通常氷では圧のコントロールを必要としないこと,凍結後は氷となって体積が膨張すること,そして,凍結後に容器の口から通常氷を抜き取るなどの事情から,開放系で凍結を行うことが通常である。
一方,炭酸氷の場合,開放系で凍結を行うと,炭酸水内部の炭酸が抜けてしまい,炭酸氷としての体をなさない。このことから,炭酸氷の場合,開放系で凍結を行うことができず,密閉系で凍結を行う必要がある。
第二の違いは,炭酸氷そのものは,製造後,洗浄することが好ましくない点である。
通常氷の場合,製造後,氷表面の水による洗浄を普通に行うことができる。これは,例えば,冷凍後の処理による汚れや,付着した冷媒液の洗浄を目的としており,むしろ通常氷において洗浄は,積極的に行われるものである。
一方,炭酸氷の場合,洗浄すると炭酸氷表面が溶けてしまい,これにより,炭酸氷内部の炭酸が抜けてしまう。そのため,炭酸氷の製造においては,かかる洗浄処理を可能な限り排除,もしくは最小化する必要がある。
第三の違いは,炭酸を液体に均一に溶解させたうえで,炭酸水を凍結させる必要がある点である。
通常氷の場合,通常の水もしくは何かしらの成分を含有した水を原料として用いるため,凍結を行う前の状態において,液体そのものが均一化しているのが通常である。
一方,炭酸氷の場合,原料である炭酸水では,何らの処理も行わなければ,炭酸が抜けていってしまい,液体中の炭酸成分の偏りが生じてしまう。よって,このようなことが無いよう,液体全体に炭酸を行き渡らせるとともに,この状態を可能な限り保持する必要がある。
これらの違いについては,炭酸のみならず,他の気体を用いた気体含有氷を製造する際も,同様である。
上記事情を背景として,本発明では,気体含有氷の大量製造方法およびこれに用いる製造装置の開発を課題とする。
発明者らは,鋭意研究の結果,気体含有氷の大量製造方法ないし自動製造方法につながる要素技術に想到し,これを基に発明を完成させたものである。
要素技術の一つ目は,密閉容器内を気体で満たした後,水を射出する方法である。
これにより,水と気体との接触面積を大きくとることができ,容器そのものを振るという人手のいる作業を行うことなしに,気体を液体全体に均一に行き渡りやすくすることが可能となる。
要素技術の二つ目は,凍結を行う際に使用する容器として,下端が開閉可能な容器を用いて,凍結後の炭酸氷の自重を利用して,容器から取り出す方法である。
これにより,容器をひっくり返したりするなど人手や複雑な装置構成なしに,炭酸氷を取り出すことが可能となる。
本発明は,以下の構成からなる。
本発明の第一の構成は,気体含有水を,耐圧容器内に充填する気体含有水充填工程と,
前記耐圧容器を冷却し,前記気体含有水を凍結させて,気体含有氷とする気体含有水凍結工程と,
前記気体含有氷を,前記耐圧容器から取り出す気体含有氷取出工程と,を備える,
気体を内部に含有する気体含有氷の製造方法であって,
前記耐圧容器は,
上部に液体流入口と気体流入口を有するとともに,
下端が,開口されて,蓋によって開閉可能となっており,
前記蓋を開くことにより,前記気体含有氷をその自重を利用して前記耐圧容器から取り出すようにしたことを特徴とする気体含有氷の製造方法である。
本発明の第二の構成は,前記耐圧容器が,上端から前記下端に向けて漸次拡開するテーパ状に形成されている第一の構成に記載の気体含有氷の製造方法である。
本発明の第三の構成は,前記蓋の開閉機構が,油圧式である第一又は第二の構成に記載の気体含有氷の製造方法である。
本発明の第四の構成は,前記気体含有氷取出工程において,前記耐圧容器を加温手段によって加温する第一から第三の構成に記載の気体含有氷の製造方法である。
本発明の第五の構成は,前記耐圧容器の外周に,溶媒を通過させるための第一溶媒通過管が備えられ,
前記気体含有水凍結工程において,前記第一溶媒通過管に冷却溶媒を通過させることにより,前記耐圧容器を冷却する第一から第三の構成に記載の気体含有氷の製造方法である。
本発明の第六の構成は,前記気体含有氷取出工程において,前記第一溶媒通過管に加温溶媒を通過させることにより,前記耐圧容器を加温する第五の構成に記載の気体含有氷の製造方法である。
本発明の第七の構成は,前記耐圧容器の外周に,溶媒を通過させるための第二溶媒通過管がさらに備えられ,
前記気体含有氷取出工程において,前記第二溶媒通過管に加温溶媒を通過させることにより,前記耐圧容器を加温する第五の構成に記載の気体含有氷の製造方法である。
本発明の第八の構成は,前記気体含有水凍結工程において,前記耐圧容器を,冷却溶媒が貯留された冷媒槽の中で冷却する第一から第四の構成に記載の気体含有氷の製造方法である。
本発明の第九の構成は,前記冷却溶媒が,液体窒素,エタノール,塩化ナトリウム水溶液,塩化カルシウム水溶液のいずれか又は複数から選択される第五から第八の構成に記載の気体含有氷の製造方法である。
本発明の第十の構成は,前記気体含有氷取出工程において,前記気体流入口からの気体の噴出を合わせて行う第一から第九の構成に記載の気体含有氷の製造方法である。
本発明の第十一の構成は,前記気体流入口が,
前記気体を充填するための第一気体流入口と,
前記気体とは異なる不活性気体を充填するための第二気体流入口と,
からなる第一から第十の構成に記載の気体含有氷の製造方法である。
本発明の第十二の構成は,前記気体含有水充填工程が,
前記耐圧容器の内部を,前記気体で充填する気体充填工程と,
前記耐圧容器の内部に,液体を射出する液体射出工程と,
からなる第一から第十一の構成に記載の気体含有氷の製造方法である。
本発明の第十三の構成は,前記液体射出工程において,液体を霧状噴霧する第十二の構成に記載の気体含有氷の製造方法である。
本発明の第十四の構成は,前記気体含有水充填工程が,
前記気体の充填を追加的に行う気体再充填工程をさらに含む第十二又は第十三の構成に記載の気体含有氷の製造方法である。
本発明の第十五の構成は,前記気体含有水充填工程が,
前記気体とは異なる不活性気体を充填する不活性気体充填工程をさらに含む第十二から第十四の構成に記載の気体含有氷の製造方法である。
本発明の第十六の構成は,前記気体が,二酸化炭素,酸素,水素,空気,ヘリウム,アルゴン,これらのいずれか又は複数から選択される第一から第十五の構成に記載の気体含有氷の製造方法である。
本発明の第十七の構成は,第一から第十六の構成いずれかに記載される気体含有氷の製造方法にて製造された気体含有氷である。
本発明の第十八の構成は,上端から前記下端に向けて漸次拡開するテーパ状に形成された第十七の構成に記載の気体含有氷である。
本発明の第十九の構成は,第十七又は第十八の構成に記載の気体含有氷を破砕して形成される氷片であって,鋭角部分をアール状とした気体含有氷片である。
本発明の第二十の構成は,前記気体含有氷片の最大径が,10から100mmに調整されてなる第十九の構成に記載の気体含有氷片である。
本発明の第二十一の構成は,第十九又は第二十の構成に記載の気体含有氷片を,定型容器に含んでなる気体含有氷片製品である。
本発明の第二十二の構成は,第二十一の構成に記載の気体含有氷片製品であって,飲料として用いられる飲料用気体含有氷製品である。
本発明の第二十三の構成は,上端から下端に向けて漸次拡開するテーパ状に形成され,かつ,前記下端が,開口されて,蓋によって開閉可能となっている,気体含有水が充填される耐圧容器と,
前記気体含有水が充填された前記耐圧容器を冷却し,前記気体含有水を凍結させて,気体含有氷とする冷却手段と,を備え,
前記蓋を開くことにより,前記気体含有氷がその自重を利用して前記耐圧容器から取り出されることを特徴とする気体含有氷の製造装置である。
本発明の第二十四の構成は,前記耐圧容器は,上部に液体流入口と気体流入口を有する第二十三の構成に記載の気体含有氷の製造装置である。
本発明の第二十五の構成は,前記気体流入口が,
前記気体を充填するための第一気体流入口と,
前記気体とは異なる不活性気体を充填するための第二気体流入口と,
からなる第二十四の構成に記載の気体含有氷の製造装置である。
本発明の第二十六の構成は,前記蓋の開閉機構が,油圧式である第二十三から第二十五の構成に記載の気体含有氷の製造装置である。
本発明の第二十七の構成は,前記耐圧容器を加温する加温手段をさらに備えた第二十三から第二十六の構成に記載の気体含有氷の製造装置である。
本発明の第二十八の構成は,前記耐圧容器の外周に,溶媒を通過させるための第一溶媒通過管を備えた第二十三から第二十六の構成に記載の気体含有氷の製造装置である。
本発明の第二十九の構成は,前記耐圧容器の外周に,溶媒を通過させるための第二液体通過管をさらに備えた第二十八の構成に記載の気体含有氷の製造装置である。
本発明により,気体含有氷の大量製造方法ないし自動製造方法につながる要素技術の提供が可能となり,これらを基礎とした気体含有氷の製造方法ならびに製造装置の提供が可能となった。
本発明の実施の形態1における気体含有氷の製造装置の構成を示す縦断面図 本発明の実施の形態1における気体充填工程を説明するための縦断面図 本発明の実施の形態1における液体射出工程を説明するための縦断面図 本発明の実施の形態1における気体含有水凍結工程を説明するための縦断面図 本発明の実施の形態1における気体含有水が凍結した状態を示す縦断面図 本発明の実施の形態1における気体含有氷取出工程を説明するための縦断面図 本発明の実施の形態2における気体含有氷の製造装置の構成部材である耐圧容器の構成を示す縦断面図 本発明の実施の形態2における,気体充填工程と液体射出工程を説明するための縦断面図 本発明の実施の形態2における気体含有水凍結工程を説明するための縦断面図 本発明の実施の形態2における気体含有水が凍結した状態を示す縦断面図 本発明の実施の形態2における気体含有氷取出工程を説明するための縦断面図 本発明の実施の形態3における気体含有氷の製造装置の構成を示す縦断面図 本発明の実施の形態3における,気体充填工程と液体射出工程を説明するための縦断面図 本発明の実施の形態3における気体含有水凍結工程を説明するための縦断面図 本発明の実施の形態3における気体含有水が凍結した状態を示す縦断面図 本発明の実施の形態3における気体含有氷取出工程を説明するための縦断面図 本発明の実施の形態3における気体含有氷の製造装置の他も構成を示す縦断面図 本発明の実施の形態3における気体含有氷の製造装置のさらなる他も構成を示す縦断面図
以下,好適な実施の形態を用いて本発明をさらに具体的に説明する。但し,下記の実施の形態は本発明を具現化した例に過ぎず,本発明はこれに限定されるものではない。
<<I.発明の要旨>>
ここでは,本発明の気体含有氷の製造方法ならびに気体含有氷の製造装置について説明する。
本発明の気体含有氷の製造方法は,気体含有水を耐圧容器内に充填する気体含有水充填工程と,前記耐圧容器を冷却し前記気体含有水を凍結させて気体含有氷とする気体含有水凍結工程と,前記気体含有氷を前記耐圧容器から取り出す気体含有氷取出工程とを備える気体を内部に含有する気体含有氷の製造方法であって,前記耐圧容器は,上部に液体流入口と気体流入口を有するとともに,下端が開口されて蓋によって開閉可能となっており,前記蓋を開くことにより,前記気体含有氷をその自重を利用して前記耐圧容器から取り出すようにしたことを特徴とする。
また,本発明の気体含有氷の製造装置は,上端から下端に向けて漸次拡開するテーパ状に形成され,かつ,前記下端が開口されて蓋によって開閉可能となっている,気体含有水が充填される耐圧容器と,前記気体含有水が充填された前記耐圧容器を冷却し前記気体含有水を凍結させて気体含有氷とする冷却手段とを備え,前記蓋を開くことにより,前記気体含有氷がその自重を利用して前記耐圧容器から取り出されることを特徴とする。
[気体含有氷]
本発明において,「気体含有氷」とは,気体を内部に含有する氷として定義される。かかる気体含有氷は,これを原料として破砕するなどの処理により,最終的には製品化して製品として流通・販売等を行うものであるが,気体含有氷そのものを原料として流通・販売等を行ってもよい。
また,本発明における気体含有氷は,基本的には,後述する耐圧容器に準じた形状となるものであり,かつ,用いる気体や液体により構成成分も変化しうることから,気体含有氷は,不定形,かつ,成分も様々であり特定しうるものではない。気体含有氷の典型的な例としては,上端から下端に向けて漸次拡開するテーパ状の形状からなり,かつ,気体として炭酸が用いられるものとして作製される。
本発明において,「気体含有氷片」とは,気体含有氷を破砕などの処理で得らる,気体を内部に含有する氷であって,不定形のかけら(片)状のものとして定義される。気体含有氷片を作製するにあたっては,出願人らの技術である特許文献3に記載の技術を気体含有氷に適用すればよい。
気体含有氷片は,その原料である気体含有氷が特定しうるものでなく,かつ,その気体含有氷を砕いて作製されることから,その形状は不定,かつ,大きさもまちまちであり,構成成分も様々である。気体含有氷片は,商品としての取扱性や安全性を考慮して,その直径を5から100mm,より好ましくは10から100mm,特に好ましくは10から80mm,最も好ましくは10から50mmの間に調整することができる。
本発明において,「気体含有氷片製品」とは,気体含有氷片を含む製品として定義される。気体含有氷片製品は,気体含有氷片を含む限り特に限定する必要はなく,種々の態様で製品化を行うことができる。このような気体含有氷片製品として,例えば,気体含有氷片そのものを用いたロックアイス,気体含有氷片を一定形状に吸着して成形するかき氷アイス,定型化した容器に含んでなり飲用に用いる飲料用気体含有氷片製品などが挙げられる。
このように,気体含有氷片製品は,典型的には,食品または飲料として用いられるものであるが,これに限定されるものではなく,他の用途に用いてもよい。
本発明の気体含有氷に含有される気体については,気体含有氷としての有用性を有する限り,特に限定されるものではなく,種々の気体を用いることができる。なお,以下では,気体含有氷ないし気体含有水などに含有される気体を,便宜上,「第一気体」と略するとともに,第一気体とは別に用いられる気体を「第二気体」と略する。
第一気体としては,例えば,炭酸(二酸化炭素),酸素,水素,空気,ヘリウム,アルゴンなどを用いることができ,より好ましくは炭酸,酸素,水素を用いることができ,最も好ましくは炭酸を用いることができる。
第二気体についての詳細は後述するが,気体含有水凍結工程において気体含有水に圧力をかける役割を果たすものである。第二気体は,この役割を果たす限り,特に限定されるものではなく,典型的には不活性ガスを用いればよい。例えば,窒素,ヘリウム,アルゴンなどを用いることができ,最も好ましくは窒素を用いることができる。
本発明の気体含有氷の氷成分については,気体含有氷としての有用性を有する限り,特に限定されるものではなく,原料として種々の液体成分を用いることができる。典型的には,水や,何かしらの成分を溶解させた水(水溶液)を用いることができる。
なお,以下では,気体含有氷の氷成分原料として用いられる水や水溶液であって,第一気体を含有しない原料としての状態のものを,便宜上,「氷用液体」と略する。これに対し気体含有水は,氷用液体に第一気体を混和した状態のものとして定義される。
[耐圧容器]
耐圧容器は,気体含有水/氷用液体を入れるための液体流入口と,第一気体/第二気体を入れる気体流入口を上部に有するとともに,下端は開口されて,蓋によって開閉可能な構成となっている。
かかる構成により,耐圧容器は,気体含有水が充填されるとともに,耐圧容器の冷却を通じて,気体含有水を凍結する役割を果たす。また,耐圧容器は,蓋が閉まることで密閉状態となって,耐圧性を備えるとともに,蓋が開くことで気体含有氷をその自重を利用して取り出す役割を果たす。
耐圧容器は,かかる構成および役割を有する限り,特に限定されるものではなく,種々の形状ないし素材のものを用いることができる。耐圧容器は,典型的には,図1,図7,図12などに示す形状であって,ステンレス鋼などの耐圧性と耐腐食性を有する素材のものを用いることができる。
耐圧容器は,上端から下端に向けて漸次拡開するテーパ状に形成されていることが好ましい。
この好ましい構成によれば,気体含有氷と耐圧容器の内壁面に僅かな隙間を生じさせるだけで,気体含有氷の自重が効果的に作用して,気体含有氷と耐圧容器の内壁面の接着が剥がれることとなり,気体含有氷の取り出し効率を向上させて,取り出し時間を短縮することができる。加えて,耐圧容器の形状をシンプルなものとしつつ,前述の効果を生むことから,耐圧容器そのもの,ならびに本発明の製造方法の経済性を向上させることができる。
このような上端から下端に向けて漸次拡開するテーパ状に形成された耐圧容器については,図1,図7,図12などに示すような形状とすればよい。
蓋は,耐圧容器の下端に設けられ,開閉することにより,耐圧容器を密閉系としたり,開放系としたりする役割を果たす。蓋は,かかる役割を果たす限り,特に限定されるものではなく,種々の形状ないし構成のものを採用することができる。
なお,本発明において,蓋は,耐圧容器と蓋が1対1に対応した場合に限られるものではなく,例えば,複数の耐圧容器の下端開口部を,1つの部材で開閉可能にできる場合においても,かかる部材は蓋と評価しうるものである。また,蓋は,耐圧容器の開口部に応じた形状とすればよく,典型的には,平面状部材を用いればよい。ただし,これに限定されるものではなく,歪曲した部材などを用いることもできる。
蓋は,その開閉機構が油圧式であることが好ましい。この好ましい構成によれば,耐圧容器の密閉性を担保しやすくなるとともに,凍結後において蓋を開くことも比較的容易に行えることから,本発明の製造方法の製造効率を向上させることができる。
このような油圧式蓋の構成としては,例えば,図12に示すような構成とすればよい。
気体流入口は,少なくとも1つ備える必要があるが,第一気体の流入を行うための第一気体流入口と,第二気体の流入を行うための第二気体流入口の,2つの流入口を設けることが好ましい。
この好ましい構成によれば,第一気体と第二気体を,それぞれ異なる流入口から流入させることが可能となり,複雑な機構を必要としないため,流入させる気体の取り間違えなどの可能性を低減しつつ,本発明の装置としてのメインテナンス性を向上させることができる。
このような流入口の構成としては,例えば,図17に示すような構成とすればよい。
[気体含有水充填工程]
本発明において,気体含有水充填工程は,気体含有水を耐圧容器内に充填する工程である。気体含有水充填工程は,耐圧容器内に気体含有水を充填しうる限り,特に限定されるものではなく,種々の手法で行うことができる。
気体含有水充填工程における第一の手法としては,あらかじめ第一気体と氷用液体を十分に混合した気体含有水を,耐圧容器の液体流入口から入れて,充填すればよい。
気体含有水充填工程における第二の手法としては,耐圧容器の内部を第一気体で充填し(気体充填工程),その後,前記耐圧容器の内部に,氷用液体を射出する(液体射出工程)ことにより,充填を行うことができる。
これにより,氷用液体と第一気体との接触面積を大きくとることができ,容器そのものを振るという人手のいる作業を行うことなしに,第一気体を氷用液体全体に均一に行き渡りやすくすることが可能になる。
本発明において,「液体を射出」とは,氷用液体を,液滴ないし霧などのような分散した状態で,噴出させることとして定義される。
液体射出工程では,氷用液体を霧状噴霧することがより好ましい。この好ましい構成によれば,単に射出する場合と比較して,さらに氷用液体と第一気体との接触面積を大きくとることができるので,第一気体を氷用液体全体に均一に行き渡りやすくすることが可能となる。
このように,気体含有水充填工程は,気体充填工程ならびに液体射出工程として構成することができるが,これに限定されるものではなく,他の工程を含んでいても構わない。
その一つとして,液体射出工程後,さらに第一気体の充填を追加的に行う工程(気体再充填工程)や,液体射出工程もしくは気体再充填工程後に,第二気体を充填する工程(不活性気体充填工程)が挙げられる。
[気体含有水凍結工程]
気体含有水凍結工程は,耐圧容器を冷却し,気体含有水を凍結させて気体含有氷とする工程である。気体含有水凍結工程は,耐圧容器を冷却し,気体含有水を凍結させて気体含有氷としうる限り,特に限定されるものではなく,種々の手法ないし構成で行うことができる。
気体含有水凍結工程における耐圧容器の冷却については,耐圧容器の外周に溶媒を通過させるための第一溶媒通過管が備えられ,この第一溶媒通過管に冷却溶媒を通過させることにより,耐圧容器を冷却する構成とすることが好ましい。
この好ましい構成によれば,効果的な耐圧容器の冷却が可能になるとともに,冷却を制御しやすい構成とすることができ,本発明の気体含有氷の製造方法の効率を向上させることができる。
第一溶媒通過管は,耐圧容器の外周に備えられるとともに,耐圧容器の冷却が可能である限り,特に限定されるものではなく,種々の構成のものを採用することができる。典型的には,図12などに示すように,断面が円形の管で,耐圧容器の外周の略全体に螺旋状に巻回した構成とすることができる。
第一溶媒通過管に加温溶媒を通過させることにより,耐圧容器を加温可能な構成とすることが好ましい。
この好ましい構成によれば,気体含有水凍結工程後の気体含有氷取出工程において,耐圧容器内で凍結した気体含有氷の表面を僅かながら溶かすことにより,気体含有氷と耐圧容器の内壁面との接着を緩めることが可能となるので,気体含有氷の自重がより効果的に作用し,気体含有氷の自動的な取り出しがより容易になる。
さらに耐圧容器の外周に,溶媒を通過させるための第二溶媒通過管がさらに備えられていることが好ましい。
この好ましい構成によれば,気体含有氷取出工程において,第二溶媒通過管に加温溶媒を通過させることが可能となり,気体含有水凍結工程後の気体含有氷取出工程において,耐圧容器内で凍結した気体含有氷の表面を僅かながら溶かすことにより,気体含有氷と耐圧容器の内壁面との接着を緩めることが可能となるので,気体含有氷の自重がより効果的に作用し,気体含有氷の自動的な取り出しがより容易になる。加えて,加温溶媒が,第一溶媒通過管とは異なる管を通る構成とすることができるので,冷却ならびに加温の切り替えが容易になるとともに,装置としてのメインテナンス性を向上させることができる。
このような第二溶媒通過管を備える構成としては,例えば,図18に示すような構成とすればよい。
気体含有水凍結工程における耐圧容器の冷却については,耐圧容器を,冷却溶媒が貯留された冷媒槽の中で冷却する構成とすることもできる。この場合,図4ないし図9に示すような構成で,耐圧容器の冷却を行い,気体含有水を凍結させればよい。
気体含有水凍結工程において用いられる冷却溶媒については,耐圧容器の冷却ならびに気体含有水の凍結が可能である限り,特に限定されるものではなく,安全性や経済性など種々の要素を勘案し,適宜,選択することができる。
このような冷却溶媒としては,液体窒素,冷却したエタノール,冷却した塩含有溶媒(塩化ナトリウム水溶液,塩化カルシウム水溶液など),これらを適宜,単独もしくは組み合わせて用いることができる。
[気体含有氷取出工程]
気体含有氷取出工程は,気体含有氷を耐圧容器から取り出す工程であり,耐圧容器の下端に設けられた蓋を開くことにより,凍結した気体含有氷をその自重を利用して取り出すようにしたものである。気体含有氷取出工程は,かかる構成ならびに原理を用いる限り,特に限定されるものではなく,種々の構成とすることができる。
気体含有氷取出工程において,気体流入口からの気体の噴出を合わせて行うことが好ましい。この好ましい構成によれば,上部から気体含有氷を押すこととなり,自重をより効果的に作用させて,気体含有氷の取り出しをさらに容易にすることができる。
この場合,気体流入口から,第一気体/第二気体のいずれかを噴出して気体含有氷に当てればよく,典型的には,より安価な気体を用いればよい。このような気体としては,例えば,炭酸,窒素,酸素,空気などが挙げられる。
気体含有氷取出工程において,耐圧容器を加温手段によって加温することが好ましい。
この好ましい構成によれば,耐圧容器内で凍結した気体含有氷の表面を僅かながら溶かすことにより,気体含有氷と耐圧容器の内壁面との接着を緩めることが可能となるので,気体含有氷の自重がより効果的に作用し,気体含有氷の自動的な取り出しがより容易になる。
気体含有氷取出工程における加温手段については,耐圧容器の軽度な加温が可能である限り,特に限定されるものではなく,種々の構成のものとすることができる。例えば,前述のとおり,第一溶媒通過管/第二溶媒通過管に,加温溶媒として水や塩を含んだ水を通過させたり,耐圧容器表面に熱を伝導させるような構成としたりするなどである。
<<II.実施の形態>>
<実施の形態1>
(気体含有氷の製造装置の構成)
まず,本発明の実施の形態1における気体含有氷の製造装置の構成について,図1を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施の形態1における気体含有氷の製造装置の構成を示す縦断面図である。
図1に示すように,本実施の形態の気体含有氷の製造装置1は,冷却溶媒が貯留される冷媒槽2と,下部が冷媒槽2の底板を貫通した状態で,冷媒槽2内に立設された2つの耐圧容器3,4と,を備えている。耐圧容器3,4には,気体含有水17が充填される(図4を参照)。
冷媒槽2は,金属製であり,上端開口の直方体状に形成されている。そして,耐圧容器3,4を冷却し,気体含有水17を凍結させて,気体含有氷19とする際に,上端開口部又は側壁に設けた注入口(不図示)から液体窒素,冷却したエタノール等の冷却溶媒18を注入できるようにされている(図4,図5を参照)。また,冷媒槽2に注入した冷却溶媒18は,冷媒槽2の下端に設けた放出口(不図示)から放出できるようにされている。
耐圧容器3,4は,ステンレス鋼製であり,上端から下端に向けて漸次拡開するテーパ状に形成されている(円錐台状)。
耐圧容器3,4は,管固定用フランジ,取付座(共に不図示)等を用いて冷媒槽2の底板に液密状態で固定されている。
耐圧容器3,4の上端は,それぞれ,上部蓋体5,6を用いて密閉されている。また,上部蓋体5には,気体流入口7と液体流入口8が設けられており,上部蓋体6には,気体流入9と液体流入口10が設けられている。これにより,耐圧容器3,4に,気体15を充填した後(図2の矢印B,Cを参照),液体16を射出して(図3の矢印D,Fを参照),気体含有水17を充填することができる(図4を参照)。
耐圧容器3,4の下端には,それぞれ,下部蓋体11,12が着脱可能に設けられている(図1の両矢印Aを参照)。そして,耐圧容器3,4は,下部蓋体11,12が閉まることで密閉状態となって,耐圧性を備えるようにされている。また,上記のように,耐圧容器3,4は,上端から下端に向けて漸次拡開するテーパ状に形成されているので,下部蓋体11,12が開くことで気体含有氷19をその自重を利用して取り出すことができる(図6の矢印Fを参照)。本実施の形態においては,気体含有氷19を取り出す際に,気体流入口7,9からの気体の噴出が行われる(図6の矢印G,Hを参照)。この構成によれば,上部から気体含有氷19を押すこととなり,自重をより効果的に作用させて,気体含有氷19の取り出しをさらに容易にすることができる。なお,図1中,参照符号13a,13b,14a,14bは,下部蓋体11,12を耐圧容器3,4の下端に密閉状態で固定するためのクランプ部材を示している。
(気体含有氷の製造方法)
次に,本実施の形態における気体含有氷の製造方法について,図2から図16をも参照しながら説明する。
図2は本発明の実施の形態1における気体充填工程を説明するための縦断面図,図3は本実施の形態における液体射出工程を説明するための縦断面図,図4は本実施の形態における気体含有水凍結工程を説明するための縦断面図,図5は本実施の形態における気体含有水が凍結した状態を示す縦断面図,図6は本実施の形態における気体含有氷取出工程を説明するための縦断面図である。
まず,図2に示すように,下部蓋体11,12が閉まることで密閉状態となって耐圧性を備えた耐圧容器3,4の内部に,それぞれ,気体流入口7,9を通して第一気体15である炭酸を充填する(気体充填工程 図2の矢印B,Cを参照)。
次いで,図3に示すように,耐圧容器3,4の内部に,それぞれ,液体流入口8,10を通して氷用液体16である水を射出する(液体射出工程 図3の矢印D,Fを参照)。
これにより,図4に示すように,耐圧容器3,4内に気体含有水(炭酸水)17が充填される(気体含有水充填工程)。そして,この2つの工程を経ることにより,氷用液体16と第一気体15との接触面積を大きくとることができ,耐圧容器3,4そのものを振るという人手のいる作業を行うことなしに,第一気体15を氷用液体16全体に均一に行き渡らせることができる。
次いで,図4に示すように,冷媒槽2内に,その上端開口部から冷却したエタノール等の冷却溶媒18を注入する。これにより,図5に示すように,耐圧容器3,4が冷却され,気体含有水17が凍結されて,気体含有氷(炭酸氷)19となる(気体含有水凍結工程)。
気体含有水17が凍結したら,冷媒槽2に注入した冷却溶媒18を,冷媒槽2の下端に設けた放出口(不図示)から別のタンクに放出する。
次いで,図6に示すように,耐圧容器3,4の下端から下部蓋体11,12を取り外す(図1を参照)。これにより,気体含有氷19がその自重を利用して耐圧容器3,4から取り出される(気体含有氷取出工程 図6の矢印Fを参照)。本実施の形態においては,気体含有氷19を取り出す際に,気体流入口7,9からの気体の噴出が行われる(図6の矢印G,Hを参照)。これにより,上部から気体含有氷19が押され,自重がより効果的に作用して,気体含有氷19の取り出しがさらに容易となる。
以上のように,本実施の形態の気体含有氷の製造方法および製造装置の構成によれば,耐圧容器3,4を,人が振ったりひっくり返したりすることなく,炭酸水内部の炭酸を均一化させ,かつ,凍結後の炭酸氷を耐圧容器3,4から容易に取り出すことができる。その結果,炭酸氷の大量製造方法およびこれに用いる製造装置の提供が可能となる。
なお,本実施の形態においては,耐圧容器3,4が円錐台状に形成されている場合を例に挙げて説明したが,必ずしもこのような形状に限定されるものではない。耐圧容器は,上端から下端に向けて漸次拡開するテーパ状に形成されていれば,その横断面形状は,例えば,角形であってもよい。
また,本実施の形態においては,気体含有氷19を取り出す際に,気体流入口7,9からの気体の噴出を行うようにしているが,必ずしもこのような構成に限定されるものではない。気体流入口7,9からの気体の噴出を合わせて行うかどうかは任意である。
また,本実施の形態においては,上部蓋体5に,気体流入口7と液体流入口8が設けられており,上部蓋体6に,気体流入9と液体流入口10が設けられている場合を例に挙げて説明したが,必ずしもこのような構成に限定されるものではない。気体流入と液体流入口は,耐圧容器3,4の上部,例えば,上部側壁に設けられていてもよい。
<実施の形態2>
(気体含有氷の製造装置の構成)
まず,本発明の実施の形態2における気体含有氷の製造装置の構成について,図7,図9を参照しながら説明する。
図7は本発明の実施の形態2における気体含有氷の製造装置の構成部材である耐圧容器の構成を示す縦断面図,図9は本実施の形態における気体含有水凍結工程を説明するための縦断面図である。
図7,図9に示すように,本実施の形態の気体含有氷の製造装置20は,冷却溶媒21が貯留された冷媒槽22と,耐圧容器23と,を備えている。耐圧容器23には,気体含有水26が充填される。冷却溶媒21としては,液体窒素,冷却したエタノール等が用いられる。
冷媒槽22は,金属製であり,上端開口の直方体状に形成されている。
耐圧容器23は,ステンレス鋼製であり,上端から下端に向けて漸次拡開するテーパ状に形成されている(円錐台状)。また,耐圧容器23は,固定された状態で設置されており,耐圧容器23を冷却し,気体含有水26を凍結させて,気体含有氷27とする際に,冷却溶媒21が貯留された冷媒槽22が耐圧容器23の下方から上がってくるようにされている(図9の矢印Lを参照)。
耐圧容器23の上端は,上部蓋体28を用いて密閉されている。また,上部蓋体28には,気体流入口29と液体流入口30が設けられている。これにより,耐圧容器23に,気体24を充填した後(図8(a)の矢印Jを参照),液体25を射出して(図8(b)の矢印Kを参照),気体含有水26を充填することができる。
耐圧容器23の下端には,下部蓋体31が着脱可能に設けられている(図7の両矢印Iを参照)。そして,耐圧容器23は,下部蓋体31が閉まることで密閉状態となって,耐圧性を備えるようにされている。また,上記のように,耐圧容器23は,上端から下端に向けて漸次拡開するテーパ状に形成されているので,下部蓋体31が開くことで気体含有氷27をその自重を利用して取り出すことができる(図11の矢印Mを参照)。本実施の形態においては,気体含有氷27を取り出す際に,気体流入口29からの気体の噴出が行われる(図11の矢印N,Oを参照)。この構成によれば,上部から気体含有氷27を押すこととなり,自重をより効果的に作用させて,気体含有氷27の取り出しをさらに容易にすることができる。なお,図7中,参照符号32a,32bは,下部蓋体31を耐圧容器23の下端に密閉状態で固定するためのクランプ部材を示している。
(気体含有氷の製造方法)
次に,本実施の形態における気体含有氷の製造方法について,図8,図10,図11をも参照しながら説明する。
図8は本発明の実施の形態2における,気体充填工程と液体射出工程を説明するための縦断面図,図10は本実施の形態における気体含有水が凍結した状態を示す縦断面図,図11は本実施の形態における気体含有氷取出工程を説明するための縦断面図である。
まず,図8(a)に示すように,下部蓋体31が閉まることで密閉状態となって耐圧性を備えた耐圧容器23の内部に,気体流入口29を通して第一気体24である炭酸を充填する(気体充填工程 図8(a)の矢印Jを参照)。
次いで,図8(b)に示すように,耐圧容器23の内部に,液体流入口30を通して氷用液体25である水を射出する(液体射出工程 図8(b)の矢印Kを参照)。
これにより,図9に示すように,耐圧容器23内に気体含有水(炭酸水)26が充填される(気体含有水充填工程)。そして,この2つの工程を経ることにより,氷用液体25と第一気体24との接触面積を大きくとることができ,耐圧容器23そのものを振るという人手のいる作業を行うことなしに,第一気体24を氷用液体25全体に均一に行き渡らせることができる。
次いで,図9に示すように,冷却したエタノール等の冷却溶媒21が貯留された冷媒槽22を,耐圧容器23の下方から上げていき(図9の矢印Lを参照),耐圧容器23を冷却溶媒21中に浸漬する。これにより,図10に示すように,耐圧容器23が冷却され,気体含有水26が凍結されて,気体含有氷(炭酸氷)27となる(気体含有水凍結工程)。
気体含有水26が凍結したら,冷却溶媒21が貯留された冷媒槽22を別の場所に移動させる。
次いで,図11に示すように,耐圧容器23の下端から下部蓋体31を取り外す(図7を参照)。これにより,気体含有氷27がその自重を利用して耐圧容器23から取り出される(気体含有氷取出工程 図11の矢印Mを参照)。本実施の形態においては,気体含有氷27を取り出す際に,気体流入口29からの気体の噴出が行われる(図11の矢印N,Oを参照)。これにより,上部から気体含有氷27が押され,自重がより効果的に作用して,気体含有氷27の取り出しがさらに容易となる。
なお,本実施の形態においては,耐圧容器23が円錐台状に形成されている場合を例に挙げて説明したが,必ずしもこのような形状に限定されるものではない。耐圧容器は,上端から下端に向けて漸次拡開するテーパ状に形成されていれば,その横断面形状は,例えば,角形であってもよい。
また,本実施の形態においては,気体含有氷27を取り出す際に,気体流入口29からの気体の噴出を行うようにしているが,必ずしもこのような構成に限定されるものではない。気体流入口29からの気体の噴出を合わせて行うかどうかは任意である。
また,本実施の形態においては,上部蓋体28に,気体流入口29と液体流入口30が設けられている場合を例に挙げて説明したが,必ずしもこのような構成に限定されるものではない。気体流入と液体流入口は,耐圧容器23の上部,例えば,上部側壁に設けられていてもよい。
<実施の形態3>
(気体含有氷の製造装置の構成)
まず,本発明の実施の形態3における気体含有氷の製造装置の構成について,図12を参照しながら説明する。
図12は本発明の実施の形態3における気体含有氷の製造装置の構成を示す縦断面図である。
図12に示すように,本実施の形態の気体含有氷の製造装置33は,下端が開口した耐圧容器34と,耐圧容器34の外周に配置された,溶媒を通過させるための溶媒通過管35と,耐圧容器34の下端開口部を開閉する蓋体36と(図12の両矢印Pを参照),を備えている。耐圧容器34には,気体含有水39が充填される(図14を参照)。溶媒通過管35には,液体窒素,冷却したエタノール等の冷却溶媒が通過し(図14を参照),これにより,耐圧容器34が冷却される。また,溶媒通過管35には,加温溶媒が通過し(図16を参照),これにより,耐圧容器34が加温される。
耐圧容器34は,ステンレス鋼製であり,上端から下端に向けて漸次拡開するテーパ状に形成されている(円錐台状)。
溶媒通過管35は,断面が円形の管からなり,耐圧容器34の外周の略全体に螺旋状に巻回した構成となっている。
蓋体36は,耐圧容器34の下端開口部に密着可能な構造となっている。そして,耐圧容器34は,蓋体36が閉まることで密閉状態となって,耐圧性を備えるようにされている。また,上記のように,耐圧容器34は,上端から下端に向けて漸次拡開するテーパ状に形成されているので,蓋体36が開くことで気体含有氷40(図15を参照)をその自重を利用して取り出すことができる(図16の矢印Tを参照)。本実施の形態においては,気体含有氷40を取り出す際に,溶媒通過管35に加温溶媒が通過される(図16を参照)。この構成によれば,気体含有水凍結工程後の気体含有氷取出工程において,耐圧容器34内で凍結した気体含有氷40の表面を僅かながら溶かすことにより,気体含有氷40と耐圧容器34の内壁面との接着を緩めることが可能となるので,気体含有氷40の自重がより効果的に作用し,気体含有氷40の自動的な取り出しがより容易となる。
蓋体36の開閉機構は,油圧シリンダ41等を用いた油圧式となっている。かかる構成によれば,耐圧容器34の密閉性を担保しやすくなるとともに,凍結後において蓋体36を開くことも比較的容易に行えることから,気体含有氷40の製造効率を向上させることができる。
耐圧容器34の天板には,気体流入口42と液体流入口43が設けられている。これにより,耐圧容器34に,気体37を充填した後(図13(a)の矢印Qを参照),液体38を射出して(図13(b)の矢印Rを参照),気体含有水39を充填することができる(図14を参照)。
(気体含有氷の製造方法)
次に,本実施の形態における気体含有氷の製造方法について,図13から図16をも参照しながら説明する。
図13は本発明の実施の形態3における,気体充填工程と液体射出工程を説明するための縦断面図,図14は本実施の形態における気体含有水凍結工程を説明するための縦断面図,図15は本実施の形態における気体含有水が凍結した状態を示す縦断面図,図16は本実施の形態における気体含有氷取出工程を説明するための縦断面図である。
まず,図13(a)に示すように,蓋体36が閉まることで密閉状態となって耐圧性を備えた耐圧容器34の内部に,気体流入口42を通して第一気体37である炭酸を充填する(気体充填工程 図13(a)の矢印Qを参照)。
次いで,図13(b)に示すように,耐圧容器34の内部に,液体流入口43を通して氷用液体38である水を射出する(液体射出工程 図13(b)のRを参照)。
これにより,図14に示すように,耐圧容器34内に気体含有水(炭酸水)39が充填される(気体含有水充填工程)。そして,この2つの工程を経ることにより,氷用液体38と第一気体37との接触面積を大きくとることができ,耐圧容器34そのものを振るという人手のいる作業を行うことなしに,第一気体37を氷用液体38全体に均一に行き渡らせることができる。
次いで,図14に示すように,溶媒通過管35に冷却したエタノール等の冷却溶媒を通過させる。これにより,1図5に示すように,耐圧容器34が冷却され,気体含有水39が凍結されて,気体含有氷(炭酸氷)40となる(気体含有水凍結工程)。
次いで,図16に示すように,耐圧容器34の下端開口部から蓋体36を側方に移動させる(図16の矢印Sを参照)。これにより,耐圧容器34の下端が開口し,気体含有氷40がその自重を利用して耐圧容器34から取り出される(気体含有氷取出工程 図16の矢印Tを参照)。本実施の形態においては,気体含有氷40を取り出す際に,溶媒通過管35に加温溶媒を通過させる。これにより,耐圧容器34内で凍結した気体含有氷40の表面が僅かながら溶け,気体含有氷40と耐圧容器34の内壁面との接着を緩めることが可能となるので,気体含有氷40の自重がより効果的に作用し,気体含有氷40の自動的な取り出しがより容易となる。なお,本実施の形態においても,上記実施の形態1,2の場合と同様に,気体含有氷40を取り出す際に,気体流入口42からの気体の噴出を行うようにしてもよい。
以上のように,本実施の形態の気体含有氷の製造方法および製造装置の構成によれば,耐圧容器34を,人が振ったりひっくり返したりすることなく,炭酸水内部の炭酸を均一化させ,かつ,凍結後の炭酸氷を耐圧容器34から容易に取り出すことができる。その結果,炭酸氷の大量製造方法およびこれに用いる製造装置の提供が可能となる。
なお,本実施の形態においては,耐圧容器34が円錐台状に形成されている場合を例に挙げて説明したが,必ずしもこのような形状に限定されるものではない。耐圧容器は,上端から下端に向けて漸次拡開するテーパ状に形成されていれば,その横断面形状は,例えば,角形であってもよい。
また,本実施の形態においては,気体含有氷40を取り出す際に,溶媒通過管35に加温溶媒を通過させるようにしているが,必ずしもこのような構成に限定されるものではない。溶媒通過管35に加温溶媒を通過させるかどうかは任意である。
また,本実施の形態においては,耐圧容器34の天板に,気体流入口42と液体流入口43が設けられている場合を例に挙げて説明したが,必ずしもこのような構成に限定されるものではない。気体流入と液体流入口は,耐圧容器34の上部,例えば,上部側壁に設けられていてもよい。
また,本実施の形態においては,耐圧容器34が気体流入口42と液体流入口43を有する場合を例に挙げて説明したが,必ずしもこのような構成に限定されるものではない。例えば,図17に示すように,気体流入口は,気体(第一気体)を充填するための第一気体流入口44と,前記気体(第一気体)とは異なる不活性気体(第二気体)を充填するための第二気体流入口45と,からなっていてもよい。かかる構成によれば,耐圧容器34の内部に,第一気体流入口44を通して第一気体を充填し,次いで,液体流入口43を通して氷用液体を射出した後,第二気体流入口45を通して不活性気体を充填することができる。この不活性気体は,気体含有水に圧力をかける役割を果たす。
そして,かかる構成によれば,第一気体と第二気体を,それぞれ異なる流入口から流入させることが可能となり,複雑な機構を必要としないため,流入させる気体の取り間違えなどの可能性を低減しつつ,装置としてのメインテナンス性を向上させることができる。
この構成は,上記実施の形態1,2についても適用可能である。
また,本実施の形態においては,溶媒を通過させるための1つの溶媒通過管35が耐圧容器34の外周に配置されている場合を例に挙げて説明したが,必ずしもこのような構成に限定されるものではない。例えば,図18に示すように,耐圧容器34の外周に第一溶媒通過管35と第二溶媒通過管46の2つの溶媒通過管を配置するようにしてもよい。
かかる構成によれば,気体含有氷取出工程において,第二溶媒通過管46に加温溶媒を通過させることが可能となり,気体含有水凍結工程後の気体含有氷取出工程において,耐圧容器34内で凍結した気体含有氷40の表面を僅かながら溶かすことにより,気体含有氷40と耐圧容器34の内壁面との接着を緩めることが可能となるので,気体含有氷40の自重がより効果的に作用し,気体含有氷40の自動的な取り出しがより容易となる。加えて,加温溶媒が,第一溶媒通過管35とは異なる管を通る構成とすることができるので,冷却ならびに加温の切り替えが容易になるとともに,装置としてのメインテナンス性を向上させることができる。
1,20,33 気体含有氷の製造装置
2,22 冷媒槽
3,4,23,34 耐圧容器
5,6,28 上部蓋体
7,9,29,42 気体流入口
8,10,30,43 液体流入口
11,12,31 下部蓋体
13a,13b,14a,14b,32a,32b クランプ部材
15,24,37 気体
16,25,38 液体
17,26,39 気体含有水
18,21 冷却溶媒
19,27,40 気体含有氷
35 溶媒通過管(第一溶媒通過管)
36 蓋体
41 油圧シリンダ
44 第一気体流入口
45 第二気体流入口
46 第二溶媒通過管

Claims (29)

  1. 気体含有水を,耐圧容器内に充填する気体含有水充填工程と,
    前記耐圧容器を冷却し,前記気体含有水を凍結させて,気体含有氷とする気体含有水凍結工程と,
    前記気体含有氷を,前記耐圧容器から取り出す気体含有氷取出工程と,を備える,
    気体を内部に含有する気体含有氷の製造方法であって,
    前記耐圧容器は,
    上部に液体流入口と気体流入口を有するとともに,
    下端が,開口されて,蓋によって開閉可能となっており,
    前記蓋を開くことにより,前記気体含有氷をその自重を利用して前記耐圧容器から取り出すようにしたことを特徴とする気体含有氷の製造方法。
  2. 前記耐圧容器が,上端から前記下端に向けて漸次拡開するテーパ状に形成されている請求項1に記載の気体含有氷の製造方法。
  3. 前記蓋の開閉機構が,油圧式である請求項1又は2に記載の気体含有氷の製造方法。
  4. 前記気体含有氷取出工程において,前記耐圧容器を加温手段によって加温する請求項1から3のいずれか1項に記載の気体含有氷の製造方法。
  5. 前記耐圧容器の外周に,溶媒を通過させるための第一溶媒通過管が備えられ,
    前記気体含有水凍結工程において,前記第一溶媒通過管に冷却溶媒を通過させることにより,前記耐圧容器を冷却する請求項1から3のいずれか1項に記載の気体含有氷の製造方法。
  6. 前記気体含有氷取出工程において,前記第一溶媒通過管に加温溶媒を通過させることにより,前記耐圧容器を加温する請求項5に記載の気体含有氷の製造方法。
  7. 前記耐圧容器の外周に,溶媒を通過させるための第二溶媒通過管がさらに備えられ,
    前記気体含有氷取出工程において,前記第二溶媒通過管に加温溶媒を通過させることにより,前記耐圧容器を加温する請求項5に記載の気体含有氷の製造方法。
  8. 前記気体含有水凍結工程において,前記耐圧容器を,冷却溶媒が貯留された冷媒槽の中で冷却する請求項1から4のいずれか1項に記載の気体含有氷の製造方法。
  9. 前記冷却溶媒が,液体窒素,エタノール,塩化ナトリウム水溶液,塩化カルシウム水溶液のいずれか又は複数から選択される請求項5から8のいずれか1項に記載の気体含有氷の製造方法。
  10. 前記気体含有氷取出工程において,前記気体流入口からの気体の噴出を合わせて行う請求項1から9のいずれか1項に記載の気体含有氷の製造方法。
  11. 前記気体流入口が,
    前記気体を充填するための第一気体流入口と,
    前記気体とは異なる不活性気体を充填するための第二気体流入口と,
    からなる請求項1から10のいずれか1項に記載の気体含有氷の製造方法。
  12. 前記気体含有水充填工程が,
    前記耐圧容器の内部を,前記気体で充填する気体充填工程と,
    前記耐圧容器の内部に,液体を射出する液体射出工程と,
    からなる請求項1から11のいずれか1項に記載の気体含有氷の製造方法。
  13. 前記液体射出工程において,液体を霧状噴霧する請求項12に記載の気体含有氷の製造方法。
  14. 前記気体含有水充填工程が,
    前記気体の充填を追加的に行う気体再充填工程をさらに含む請求項12又は13に記載の気体含有氷の製造方法。
  15. 前記気体含有水充填工程が,
    前記気体とは異なる不活性気体を充填する不活性気体充填工程をさらに含む請求項12から14のいずれか1項に記載の気体含有氷の製造方法。
  16. 前記気体が,二酸化炭素,酸素,水素,空気,ヘリウム,アルゴン,これらのいずれか又は複数から選択される請求項1から15のいずれか1項に記載の気体含有氷の製造方法。
  17. 請求項1から16のいずれかに記載される気体含有氷の製造方法にて製造された気体含有氷。
  18. 上端から前記下端に向けて漸次拡開するテーパ状に形成された請求項17に記載の気体含有氷。
  19. 請求項17又は18に記載の気体含有氷を破砕して形成される氷片であって,鋭角部分をアール状とした気体含有氷片。
  20. 前記気体含有氷片の最大径が,10から100mmに調整されてなる請求項19に記載の気体含有氷片。
  21. 請求項19又は20の気体含有氷片を,定型容器に含んでなる気体含有氷片製品。
  22. 請求項21に記載の気体含有氷片製品であって,飲料として用いられる飲料用気体含有氷製品。
  23. 上端から下端に向けて漸次拡開するテーパ状に形成され,かつ,前記下端が,開口されて,蓋によって開閉可能となっている,気体含有水が充填される耐圧容器と,
    前記気体含有水が充填された前記耐圧容器を冷却し,前記気体含有水を凍結させて,気体含有氷とする冷却手段と,を備え,
    前記蓋を開くことにより,前記気体含有氷がその自重を利用して前記耐圧容器から取り出されることを特徴とする気体含有氷の製造装置。
  24. 前記耐圧容器は,上部に液体流入口と気体流入口を有する請求項23に記載の気体含有氷の製造装置。
  25. 前記気体流入口が,
    前記気体を充填するための第一気体流入口と,
    前記気体とは異なる不活性気体を充填するための第二気体流入口と,
    からなる請求項24に記載の気体含有氷の製造装置。
  26. 前記蓋の開閉機構が,油圧式である請求項23から25のいずれか1項に記載の気体含有氷の製造装置。
  27. 前記耐圧容器を加温する加温手段をさらに備えた請求項23から26のいずれか1項に記載の気体含有氷の製造装置。
  28. 前記耐圧容器の外周に,溶媒を通過させるための第一溶媒通過管を備えた請求項23から26のいずれか1項に記載の気体含有氷の製造装置。
  29. 前記耐圧容器の外周に,溶媒を通過させるための第二液体通過管をさらに備えた請求項28に記載の気体含有氷の製造装置。

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