JP2021104331A - 医療用キャップ、医療用容器、医療用容器の製造方法及び医療用容器の製造装置 - Google Patents

医療用キャップ、医療用容器、医療用容器の製造方法及び医療用容器の製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】液漏れを防止しつつ、優れた穿刺針の刺通性及び保持性を有する医療用キャップ、医療用容器、医療用容器の製造方法及び医療用容器の製造装置を提供する。【解決手段】本発明にかかる医療用キャップ10は、穿刺針による刺通を可能にする針刺面111bを備えた弾性栓体11と、弾性栓体11を内部に保持する外枠体12とを少なくとも備えており、弾性栓体11に於ける針刺面111bの少なくとも一部には、シリコーンオイルが含浸されていることを特徴とする。【選択図】 図2

Description

本発明は、医療用キャップ、医療用容器、医療用容器の製造方法及び医療用容器の製造装置に関し、より詳細には、液漏れを防止しつつ、優れた穿刺針の刺通性及び保持性を有する医療用キャップ、医療用容器、医療用容器の製造方法及び医療用容器の製造装置に関する。
医療分野に用いられる薬液ボトルや点滴用の輸液ボトル等の医療用容器の口部には、穿刺針でその薬液を取り出せるようにするため、外枠体(例えば、熱可塑性合成樹脂等)の内部に弾性栓体(例えば、ゴムや熱可塑性エラストマー樹脂等)を備えた医療用キャップが用いられている。
例えば、特許文献1には、中央部にスリット状の開口部が形成された弁と、中空の流体流路を有し、前記弁の開口部を残して弁の周縁部を担持する装置本体と、弁の開口部を露出するよう弁の周縁部を覆って、弁を固着するカバーからなる医療用混注口が開示されている。この医療用混注口に於いては、弁の裏側に於ける開口部端部を角張ることのない曲線形状にしているので、弁への応力負荷、特に穿刺針等の穿刺部材を医療用混注口の弁の開口部に挿入したときに生ずる弁の裏側の開口部端部への応力負荷が低減できるとされている。その結果、特許文献1の医療用混注口では、弁の破損を防止することが可能となっている。
しかし、特許文献1に記載の医療用混注口では、穿刺針の刺通抵抗は低減できても、弁に設けられたスリット状の開口部からの薬液の液漏れを十分に防止することは困難である。
また、医療用キャップに用いられる穿刺針としては、例えば、その表面をシリコーンコーティング剤でコーティングしたものが用いられている。シリコーンコーティング剤でコーティングすることにより、弾性栓体に対する穿刺針の刺通抵抗を低減させることができる。しかし、穿刺針は、輸液バッグを交換する際、異なる輸液バッグに繰り返し刺し換えられる場合がある。この様な場合には、シリコーンコーティング剤による被膜が穿刺針の表面から剥離する結果、穿刺針の使用回数の増大に従い、刺通抵抗も大きくなるという問題がある。
特開2003−275279号公報
本発明は前記問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、液漏れを防止しつつ、優れた穿刺針の刺通性及び保持性を有する医療用キャップ、医療用容器、医療用容器の製造方法及び医療用容器の製造装置を提供することにある。
本発明の医療用キャップは、前記の課題を解決するために、穿刺針による刺通を可能にする針刺面を備えた弾性栓体と、前記弾性栓体を内部に保持する外枠体とを少なくとも備える医療用キャップであって、前記弾性栓体に於ける前記針刺面の少なくとも一部には、シリコーンオイルが含浸されていることを特徴とする。
前記の構成に於いて、前記シリコーンオイルが含浸されている領域には、前記シリコーンオイルの被覆膜が設けられていてもよい。
また、前記の構成に於いては、前記シリコーンオイルが含浸されている領域に、前記シリコーンオイルが塗布されていない穿刺針を刺通したときの刺通抵抗が、49N未満であることが好ましい。
前記の構成に於いて、前記シリコーンオイルが含浸されている領域は、前記領域に刺通した、前記シリコーンオイルが塗布されていない穿刺針が前記領域から針抜けするまでの静荷重が、8.6N以上となる係止力を有することが好ましい。
本発明の医療用容器は、前記の課題を解決するために、薬液を収容する本体部と、前記薬液を取り出す口部とを少なくとも備え、前記口部には、前記医療用キャップが設けられたものであることを特徴とする。
本発明の医療用容器の製造方法は、前記の課題を解決するために、薬液を収容する本体部と、前記薬液を取り出す口部と、穿刺針による刺通を可能にする針刺面を備えた弾性栓体、及び前記弾性栓体を内部に保持する外枠体を少なくとも有し、前記口部に設けられた医療用キャップとを備える医療用容器の製造方法であって、略柱状の多孔性を有し、かつ、前記弾性栓体の針刺面よりも小さい面積の端部を有する塗布部に、シリコーンオイルを含浸させる工程と、前記略柱状の塗布部の端部と、前記弾性栓体に於ける前記針刺面の少なくとも一部とを接触させ、前記針刺面に於ける接触させた領域に前記シリコーンオイルを塗布する工程と、前記シリコーンオイルの塗布後の弾性栓体を静置して、塗布した前記シリコーンオイルの少なくとも一部を前記弾性栓体に含浸させる工程と、を含むことを特徴とする。
前記の構成に於いて、前記シリコーンオイルを前記弾性栓体に含浸させる工程では、前記弾性栓体に含浸しないシリコーンオイルからなる被覆膜が、前記シリコーンオイルが塗布された領域に形成されてもよい。
前記の構成に於いて、前記塗布部のアスカーC硬度は、前記シリコーンオイルが含浸されていない状態で、5以上10未満であることが好ましい。塗布部のアスカーC硬度を、シリコーンオイルが含浸されていない状態で5以上にすることで、塗布部41の機械的強度を保持することができ、耐久性が過度に低下するのを防止することができる。その一方、塗布部のアスカーC硬度を10未満にすることで、塗布部と弾性栓体を接触させた際に、弾性栓体へのシリコーンオイルの塗布を良好にする。
前記の構成に於いて、前記塗布部はポリウレタンからなり、略柱状の外形を有することが好ましい。
本発明の医療用容器の製造装置は、前記の課題を解決するために、薬液を収容する本体部と、前記薬液を取り出す口部と、穿刺針による刺通を可能にする針刺面を備えた弾性栓体、及び前記弾性栓体を内部に保持する外枠体を少なくとも有し、前記口部に設けられた医療用キャップとを備える医療用容器の製造装置であって、略柱状の多孔性を有し、シリコーンオイルの含浸が可能であり、前記弾性栓体の針刺面よりも小さい面積の端部を有する塗布部と、前記塗布部に含浸させる前記シリコーンオイルを供給するシリコーンオイル供給部と、前記略柱状の塗布部を立設した状態で固定する固定部と、を備えることを特徴とする。
前記の構成に於いて、前記塗布部のアスカーC硬度は、前記シリコーンオイルが含浸されていない状態で、5以上10未満であることが好ましい。塗布部のアスカーC硬度を、シリコーンオイルが含浸されていない状態で5以上にすることで、塗布部41の機械的強度を保持することができ、耐久性が過度に低下するのを防止することができる。その一方、塗布部のアスカーC硬度を10未満にすることで、塗布部と弾性栓体を接触させた際に、弾性栓体へのシリコーンオイルの塗布を良好にする。
前記の構成に於いて、前記塗布部はポリウレタンからなり、略柱状の外形を有することが好ましい。
前記の構成に於いては、前記弾性栓体の針刺面が下方に向かう様に、前記医療用キャップ又は単体の前記弾性栓体を保持する保持部と、前記保持部を上下方向に昇降させる昇降部とをさらに備え、前記昇降部は、前記医療用キャップ又は前記単体の弾性栓体が保持された前記保持部を前記固定部に向かって降下させ、前記弾性栓体の針刺面を、前記固定部上に立設して固定されている前記塗布部の端部と接触させることにより、前記針刺面に於ける接触させた領域に前記シリコーンオイルを塗布してもよい。
前記の構成に於いては、前記弾性栓体の針刺面が上方に向かう様に、前記医療用容器、前記医療用キャップ又は担体の前記弾性栓体を保持する他の保持部と、前記塗布部が固定された前記固定部を上下方向に昇降させる他の昇降部とをさらに備え、前記固定部は、前記塗布部が下方に向かう様に塗布部を保持しており、前記他の昇降部は、前記塗布部を、前記医療用容器、前記医療用キャップ又は前記単体の弾性栓体が保持された前記他の保持部に向かって降下させ、前記弾性栓体の針刺面を、前記固定部上で下方に向かって立設して固定されている前記塗布部の端部と接触させることにより、前記針刺面に於ける接触させた領域に前記シリコーンオイルを塗布してもよい。
本発明の医療用キャップ及び医療用容器によれば、弾性栓体の針刺面の少なくとも一部にシリコーンオイルを含浸させることにより、当該シリコーンオイルを含浸させた領域に穿刺針を刺通する際、穿刺針に対する弾性栓体の摩擦抵抗(刺針抵抗、穿刺抵抗又は刺通抵抗)を低減することができる。これにより、例えば、弾性栓体に針刺しのための切れ込みを設けることなく穿刺針の刺通抵抗を低減できるため、液漏れを防止しながら穿刺針の刺通性を向上させることができる。
また、本発明の医療用容器の製造方法及びその製造装置によれば、弾性栓体の針刺面の少なくとも一部にシリコーンオイルを含浸させることにより、液漏れを防止しながら穿刺針の刺通性を向上させた医療用キャップを備える医療用容器の製造が可能になる。
本発明の実施の一形態に係る医療用キャップを表す断面模式図である。 前記医療用キャップを針刺面側から平面視した平面図である。 本発明の医療用キャップを備えた医療用容器の概略を表す斜視図である。 本実施の形態に係る医療用容器の製造装置の概略を表す斜視図である。 本発明の他の実施の形態に係る医療用キャップを表す断面模式図である。 本発明の他の実施の形態に係る医療用キャップを表す断面模式図である。 本発明の他の実施の形態に係る医療用容器の一部拡大断面図である。
(医療用キャップ)
本実施の形態に係る医療用キャップについて、図1及び2を参照しながら以下に説明する。但し、説明に不要な部分は省略し、また説明を容易にするために拡大又は縮小等して図示した部分がある。
図1は、本発明の実施の一形態に係る医療用キャップを表す断面模式図である。図2は前記医療用キャップを針刺面側から平面視した平面図である。尚、図1に於いては、図示したものの方向関係を明確にするために、適宜XYZ直交座標軸を表示する。即ち、XY平面は水平面を表し、十Z方向は鉛直上向きを表す。
図1及び2に示す様に、本実施の形態の医療用キャップ10は、弾性栓体11と、弾性栓体11を内部に保持する外枠体12とを少なくとも有する。弾性栓体11は、全体形状が略円柱状となっている。但し、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば略円錐台状であってもよい。また、外枠体12は、弾性栓体11を天面部111側から内壁で保持する上側枠部12aと、底面部112側から弾性栓体11を内壁で保持する下側枠部12bとからなる。
弾性栓体11は、外枠体12の内部に、天面部111を上側(図1の+Z方向)にし、底面部112を下側にして収容されている。天面部111は、その周縁部111aを除き、針刺面111bとなっている。ここで、「針刺面」とは、弾性栓体11に於いて、医療用キャップ10が薬液ボトルや点滴に用いられる輸液ボトル等に装着され、薬液等を取り出す際に、穿刺針により針刺しが行われる面をいう。
天面部111に於ける周縁部111aと針刺面111bとの間には、針刺面111bが周縁部111aに対し垂直方向に立ち上がる様に針刺面側段差部111cが設けられている。周縁部111aは、外枠体12の上側枠部12aにより非溶着の状態で支持されている。また、針刺面111bの中央部には凹部113が設けられ、さらに、凹部113の周囲には3つの凹部114が等間隔に環状に配置され設けられている。凹部113及び凹部114は、穿刺針により針刺面111bを刺通する際の位置指標の役目を果たし、かつ、穿刺針のガイドとして機能する。凹部113及び凹部114は、平面視に於いて略円形状となっている。凹部113の直径は凹部114の直径よりも大きく、かつ、凹部113の深さは凹部114の深さよりも深い。尚、凹部113及び凹部114の平面視に於ける形状は略円形状の場合に限定されず、種々の形状を採用することができる。また、凹部113及び凹部114の平面視に於ける大きさや深さも限定されず、適宜必要に応じて設定することができる。
ここで、針刺面111bの凹部113が設けられている中央部(即ち、図2に示す点線で囲まれた領域)には、シリコーンオイルが含浸されている(以下、この領域を「シリコーンオイル含浸領域」という。)。これにより、凹部113に穿刺針を刺通しても、含浸させているシリコーンオイルが穿刺針に対する弾性栓体11の刺通抵抗(刺針抵抗、穿刺抵抗又は摩擦抵抗)を低減させる。その結果、本実施の形態では、刺通性に優れた医療用キャップ10を提供することができる。また穿刺針には、刺通抵抗の低減のために、その表面にコーティング剤を塗布する場合がある。しかし、本実施の形態の医療用キャップ10では、コーティング剤が塗布されていない穿刺針であっても、弾性栓体11に含浸しているシリコーンオイルが刺通抵抗を低減させるため、良好な刺通性を示す。また、繰り返しの使用により、コーティング剤が剥離した穿刺針の場合であっても刺通抵抗の低減が可能である。さらに、針刺面111bに穿刺針の刺通を用意にするための切れ込みを設けなくとも、穿刺針の刺通抵抗を低減できるため、当該切れ込み等からの液漏れを防止しながら穿刺針の刺通性を向上させることができる。尚、「刺通抵抗」及び「刺通性」の詳細については後述する。
シリコーンオイル含浸領域115に於けるシリコーンオイルの含浸量は特に限定されず、適宜必要に応じて設定することができる。シリコーンオイルの含浸量は、針刺面111bに塗布するシリコーンオイルの塗布量により調節可能である。また、シリコーンオイル含浸領域115は少なくとも穿刺針による刺通が予定されている領域を含んでいればよく、その面積(範囲)や形状は特に限定されない。例えば、針刺面111bの全面にシリコーンオイルが含浸されていてもよい。また、シリコーンオイル含浸領域115は、針刺面111bに複数設けられていてもよい。
尚、シリコーンオイル含浸領域115では、少なくともシリコーンオイルが含浸されていれば足りるが、さらに、シリコーンオイル含浸領域115の表面に、シリコーンオイルからなる被覆膜が設けられていてもよい。
底面部112は、その周縁部112aを除き、接液面112bとなっている。底面部112に於ける周縁部112aと接液面112bとの間には、接液面112bが周縁部112aに対し垂直方向に立ち上がる様に接液面側段差部112cが設けられている。周縁部112aは、下側枠部12bの支持部124(詳細については、後述する。)により支持されている。また、周縁部112aは、外枠体12の下側枠部12bと接する接触面で熱溶着している。これにより、弾性栓体11が外枠体12から脱落するのを防止し、針刺しの際には弾性栓体11と外枠体12の位置ずれによる空隙の発生も防止することができる。その結果、密閉性を向上させ、薬液や輸液等の漏洩の防止、空気との接触による変質の防止も可能になる。
尚、「接液面」とは、医療用キャップ10が薬液ボトルや点滴に用いられる薬液ボトル等に装着された際に、薬液等が接する面を意味する。また、「熱溶着」とは、後述の通り、下側枠部12bを射出成形等により成形する際に注入される溶融樹脂の熱により、これに接した弾性栓体11や上側枠部12aの表面が溶融した結果、当該下側枠部12bの成形後に、下側枠部12bと弾性栓体11、及び下側枠部12bと上側枠部12aがそれらの接触面に於いて結合した状態にあることを意味する。
本実施の形態に於いて、針刺面111b及び接液面112bは平坦状となっている。但し、本発明はこの態様に限定されるものではない。例えば、針刺面111b及び/又は接液面112bの全体が凸状又は凹状に変形していてもよい。また、針刺面111b及び/又は接液面112bの中央部分が凸状又は凹状に変形していてもよい。さらに変形の程度も特に限定されない。
前記弾性栓体11に用いる材料としては、例えば、ゴムや熱可塑性エラストマー樹脂が挙げられる。前記ゴムとしては特に限定されず、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、イソプレン−イソブチレンゴム等が例示できる。また、熱可塑性エラストマー樹脂としては特に限定されず、例えば、オレフィン系、スチレン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリ塩化ビニル系、ポリブタジエン系、ポリアミド系、ポリウレタン系等が例示できる。中でも共役ジエン系の熱可塑性エラストマーに水素添加した熱可塑性エラストマー(SEBS、SEPS、HSBR、SEBR、CEBC)が好適である。これらの熱可塑性エラストマー樹脂は単独で又は2種以上を併用することができる。
また、熱可塑性エラストマー樹脂は、ゴム材料に比べて極めて衛生的な素材であるが、使用する薬液によっては、弾性栓体11の底面部112に、ラミネート加工を行ってもよい。ラミネート加工には、外枠体12又は取り付けるべき容器本体と同一種類の樹脂が一般に用いられる。これにより、弾性栓体11の底面部112を薬液が接触する容器内と同一又は類似した性質の材料とすることができる。
弾性栓体11の特性については特に限定されず、医療用注入針等が貫通できる程度の硬度を有していればよい。また、通常の保管の際に容易に変形したり、破損したりしない程度の形状保持性を有するものが好ましい。弾性栓体11の硬度は、JIS K6253法による測定に於いて、A5〜A50であることが好ましく、A10〜A45であることがより好ましい。
弾性栓体11のシリコーンオイル含浸領域115に於ける刺通抵抗は、49N未満であることが好ましく、22N以上39N以下であることがより好ましく、24.5N以上34N以下であることが特に好ましい。前記刺針抵抗を49N未満にすることで、穿刺針をシリコーンオイル含浸領域115に刺通する際の刺通性をさらに向上させることができる。尚、刺通抵抗の下限としては、弾性栓体11に刺通させた穿刺針の保持力が損なわれない程度であれば特に限定されない。また「刺通抵抗」とは、弾性栓体11の凹部113に、シリコーンオイルが表面に塗布されていない樹脂針(長さ29mm、外径:4.6mm)を200mm/minの速度で刺通し、その際に穿刺針に加えられる力(穿刺力又は刺針力)を意味する。本実施の形態において、刺通抵抗は、例えば、含浸させるシリコーンオイルの粘度を調節することにより制御可能である。例えば、シリコーンオイルの粘度を大きくすることにより、刺通抵抗の値を低減することができる。また「刺通性」とは、穿刺針により弾性栓体11を刺通したときの抵抗の程度を意味する。刺通抵抗の値が小さい程、刺通性が向上する。
また、弾性栓体11のシリコーンオイル含浸領域115は、この領域に刺通した穿刺針が針抜けするまでの静荷重が、好ましくは8.6N以上、より好ましくは8.8N以上25N以下、特に好ましくは9.2N以上22N以下となる係止力(又は保持力)を有する。静荷重を8.6N以上にすることにより、刺通後の穿刺針の針抜けを良好に防止することができる。尚、弾性栓体11に刺通させた穿刺針の抜針が過度に困難になるのを防止するとの観点からは、静荷重は30N以下であることが好ましい。また、本実施の形態において、静荷重の値は、例えば、含浸させるシリコーンオイルの粘度及びシリコーンオイルの塗布量を調節することにより制御可能である。例えば、シリコーンオイルの粘度を小さくすることにより、静荷重の値を大きくすることができる。また、シリコーンオイルの塗布量を抑制することにより、静荷重の値が低減するのを防止することができる。
外枠体12は、上側枠部12aと下側枠部12bとにより構成される。上側枠部12aと下側枠部12bの接触面は熱溶着しており、これにより一体的な構造となっている。
上側枠部12aは、弾性栓体11の天面部111に於ける周縁部111a及び側周面117で接触しており、これらの接触部分で非熱溶着状態となっている。また、下側枠部12bは、弾性栓体11の底面部112に於ける周縁部112aで接触しており、この接触部分で熱溶着状態となっている。
上側枠部12aは、円筒状の本体部121と、当該本体部121の一方の端部に設けられた載置部122とを備える。載置部122は、予め成形しておいた上側枠部12aの内部に弾性栓体11をインサートする際に、当該弾性栓体11の載置を可能にするものである。載置部122は、本体部121から中心方向に向かって環状に張り出す様にして設けられている。これにより、天面部111の周縁部111aを支持することができる。その結果、例えば、下側枠部12bの成形の際に、弾性栓体11が上側枠部12aから押し出されるのを防止することができる(詳細については、後述する。)。尚、本実施の形態に於いては、載置部122が環状の場合を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、所定の間隔で複数の載置部を設けた態様であってもよい。この場合、隣接する載置部の離間距離は、下側枠部12bの成形の際に、弾性栓体11が上側枠部12aから押し出されない程度に支持できる態様であれば、特に限定されない。
下側枠部12bは、本体部123と、支持部124と、フランジ部125とを備える。下側枠部12bは、剛性成形体であることが好ましく、これにより、形状安定性に優れた医療用キャップ10を提供することができる。
本体部123は全体形状が円筒状を有している。本体部123の他方の端部には、当該本体部123の外側に突出する様にフランジ部125が設けられている。また、本体部123の内側には、弾性栓体11の接液面側段差部112cを支持する支持部124が設けられている。尚、支持部124は、弾性栓体11の底面部112側の周縁部112a及び接液面側段差部112cを押圧する様に機能させてもよい。これにより、接液面112bを凹状に変形させた状態で、弾性栓体11を外枠体12内部に保持させることができる。その結果、針刺しの際の液漏れを防止し、かつ、針抜けに対する係止力(保持力)も向上させることができる。
フランジ部125は、本体部123の他方の端部に於いて、外方に張り出す様に設けられている。フランジ部125は、医療用容器(詳細については後述する。)の口部との接合を可能にする。尚、フランジ部125を適宜必要に応じて省略することができる。
外枠体12(即ち、上側枠部12a及び下側枠部12b)を構成する材料は特に限定されず、合成樹脂のうち、医療用途としての安全性が確立されたものであれば足りる。なかでも熱可塑性樹脂を用いるのが一般的である。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂等の従来医療用途に用いられている樹脂が好ましいが、これらに限定されるものではない。また、プルトップ型の場合、上側枠部12aを構成する材料としては、例えば、熱可塑性エラストマーが好ましい。より具体的には、オレフィン系、スチレン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリ塩化ビニル系、ポリブタジエン系等が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。さらに、外枠体12には着色剤等の任意の成分を添加してもよい。
(医療用容器)
本実施の形態に係る医療用容器について、図3を参照しながら以下に説明する。図3は、医療用キャップ10を備えた医療用容器20の概略を表す斜視図である。
図3に示す様に、医療用容器20は、薬液を収容する本体部201と、本体部201に収容されている薬液を取り出す口部202と、口部202に設けられた医療用キャップ10とを少なくとも備える。
本体部201としては、収容する薬液を変性させる等の影響を与えない材料からなるものが好ましい。また、機械的強度、柔軟性(可撓性)、水蒸気透過度、耐熱性、光透過性等の特性を付与したい場合には、そのような特性を有する材料を適宜選択することが好ましい。具体的には、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリブタジエン、環状ポリオレフィン、ポリプロピレンホモポリマー、高密度ポリエチレンのようなポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、ポリカーボネート、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリアセタール、ポリアリレート、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、アイオノマー、アクリロニトリルーブタジエンースチレン共重合体、ポリエチレン−スチレン共重合体、芳香族又は脂肪族ポリアミド等の各種樹脂、あるいはこれらを任意に組み合わせた混合物等が挙げられる。
本体部201の形状及び大きさについても特に限定されず、適宜必要に応じて設定することができる。
口部202としては、全体が略円筒状をなしており、外周面に環状鍔203を有するものが挙げられる。医療用キャップ10を口部202に取り付ける際には、外枠体12の接合用のフランジ部125と口部202の環状鍔203とを、超音波溶着や加熱溶着等の手法により接合する。口部202の構成材料は特に限定されず、例えば、外枠体12の構成材料と同様のものを採用することができる。
尚、医療用キャップ10の上側枠部12aに於ける載置部122の外面には、弾性栓体11の針刺面111bを覆うラミネートフィルム116が設けられていてもよい。ラミネートフィルム116は針刺面111bと接触しておらず、任意の距離だけ離隔している。ラミネートフィルム116を設けることにより、シリコーンオイルが含浸している針刺面111bの保護が図れる。ラミネートフィルム116の材料としては特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。
(医療用容器の製造装置)
次に、本実施の形態に係る医療用容器の製造装置について、図4を参照しながら説明する。図4は、本実施の形態に係る医療用容器の製造装置の概略を表す斜視図である。尚、図4に於いては、図示したものの方向関係を明確にするために、適宜XYZ直交座標軸を表示する。即ち、XY平面は水平面を表し、十Z方向は鉛直上向きを表す。
図4に示す様に、医療用容器の製造装置40は、塗布部41と、塗布部41にシリコーンオイルを供給するシリコーンオイル供給部(図示しない)と、塗布部41を固定する固定部42と、医療用キャップ10又は弾性栓体11の単体を保持する保持部43と、保持部43を上下方向に昇降させる昇降部44とを少なくとも備える。
塗布部41は、弾性栓体11の針刺面111bと接触することによりシリコーンオイルを塗布する機能を有する。塗布部41は、固定部42の上面に複数配列して設けられている。各塗布部41は相互に等間隔に配列されている。塗布部41は略円柱状の外形を有しており、固定部42の上面に於いて、塗布部41の軸方向が固定部42の上面に対し垂直となる様に立設している。尚、本実施の形態では、塗布部41が略円柱状の場合を例にして説明するが、本発明はこの態様に限定されない。例えば、略角柱状等の略柱状であってもよい。
塗布部41の端部の塗布面(端面)は、弾性栓体11の針刺面111bよりも小さい面積を有する。これにより、塗布部41によるシリコーンオイルの塗布は、適切な位置決めを行うことで、針刺面111bに対してのみ行うことができる。その結果、外枠体12等に塗布部41の端部が接触し、これを汚染するのを防止することができる。塗布部41の高さは、その端部が弾性栓体11の針刺面111bに対し当接可能な程度であれば特に限定されない。但し、塗布部41の高さが高すぎると、塗布部41の立設状態が不安定になる場合があり、好ましくない。尚、塗布部41の形状は特に限定されず、例えば、三角柱状、四角柱状、多角柱状等であってもよい。
塗布部41は多孔性を有しており、シリコーンオイルに対し優れた吸液性を示す。塗布部41の構成材料としてはシリコーンオイルの含浸が可能であり、弾性栓体11と当接した際にシリコーンオイルが滲み出で弾性栓体11に塗布できるものであれば特に限定されない。その様な塗布部41の構成材料としては、例えば、ポリウレタン等からなるものが挙げられる。
塗布部41のアスカーC硬度は、シリコーンオイルが含浸されていない状態で、5以上10未満であることが好ましく、6以上9以下であることがより好ましく、7以上8以下であることが特に好ましい。前記アスカーC硬度が5以上であると、塗布部41の機械的強度を保持することができ、耐久性の低下を防止することができる。その一方、アスカーC硬度が10未満であると、塗布部41を弾性栓体11に当接させて塗布する際に、塗布部41に含浸させたシリコーンオイルが滲み出るのを容易にすることができる。また、針刺面111bが凹凸状である場合にも、塗布部41の端部をその表面形状に追従させて接触させることができる。その結果、接触面でのシリコーンオイルの均一な塗布が可能になる。尚、「アスカーC硬度」とは、スプリング硬さ試験機の一種であるアスカーゴム硬度計C型により測定した値であり、SRIS(日本ゴム協会規格)0101に準じた値を意味する。
シリコーンオイル供給部は、塗布部41にシリコーンオイルを供給する。供給方法としては特に限定されず、例えば、シリコーンオイルを貯留部に貯留しておき、この貯留部から配管等を介して適時的に各塗布部41にシリコーンオイルを供給する方法等が挙げられる。
保持部43は、医療用キャップ10及び弾性栓体11の単体を吸引(吸着)して保持する吸引部43aと、吸引部43aを複数固定する吸引固定部43bとを少なくとも備える。吸引部43aは、弾性栓体11の針刺面111bが下方に向かう様に、即ち、固定部42の上面で固定されている塗布部41に対抗する様に、医療用キャップ10又は弾性栓体11の単体を吸着する。
昇降部44は保持部43を固定しており、保持部43を上下方向(図4に示すZ方向)に昇降させる。昇降部44は昇降駆動部(図示しない)と接続されている。昇降駆動部は、例えば、これを動作させる制御ユニットと電気的に接続している。昇降駆動部は、制御ユニットからの動作指令により昇降部44を上下方向に昇降させる。昇降部44の上下方向での昇降により、保持部43も一体的に昇降される。これにより、保持部43に保持された医療用キャップ10又は弾性栓体11を、固定部42上に固定された塗布部41に接触させ、又は離間させることができる。尚、制御ユニットとしては特に限定されず、例えば、演算処理部と、メモリとを有するコンピュータ等が挙げられる。
以上の説明に於いては、医療用容器20の口部202に装着する前の医療用キャップ10、又は医療用キャップ10を構成する前の弾性栓体11の単体に対し、シリコーンオイルを塗布することが可能な医療用容器の製造装置40を例に挙げた。しかし、本発明はこの実施態様に限定されるものではない。例えば、本発明は、医療用容器20に装着された医療用キャップ10の弾性栓体11に対しシリコーンオイルを塗布することが可能な医療用容器の製造装置も含まれる。
この実施態様の場合、例えば、医療用容器の製造装置としては、医療用容器20を保持する他の保持部と、塗布部41と、塗布部41にシリコーンオイルを供給するシリコーンオイル供給部と、塗布部41を固定する固定部42と、固定部42を上下方向に昇降させる他の昇降部とを少なくとも備えたものが挙げられる。
前記他の保持部は、医療用キャップ10の弾性栓体11に於ける針刺面111bが上方に向かう様に、医療用容器20を立設させた状態で保持する。
前記他の昇降部は、固定部42を保持して上下方向に昇降させる。他の昇降部は昇降駆動部(図示しない)と接続されている。昇降駆動部は、例えば、これを動作させる制御ユニットと電気的に接続している。昇降駆動部は、制御ユニットからの動作指令により他の昇降部を上下方向に昇降させる。他の昇降部の上下方向での昇降により、塗布部41と共に固定部42も一体的に昇降される。これにより、塗布部41を、他の保持部上に保持されている医療用容器の弾性栓体11における針刺面111bに接触させ、又は離間させることができる。尚、制御ユニットの詳細については前述の通りである。
尚、前記他の保持部は、医療用容器20に代えて、医療用キャップ10や医療用キャップ10を構成する前の弾性栓体11の単体を保持する様にしてもよい。この場合も、弾性栓体11に於ける針刺面111bが上方に向かう様に、医療用キャップ10又は単体の弾性栓体11が他の保持部に保持される。
(医療用容器の製造方法)
次に、本実施の形態に係る医療用容器の製造方法について説明する。
本実施の形態の医療用容器の製造方法は、塗布部41にシリコーンオイルを含浸させる工程と、弾性栓体11の針刺面111bに、塗布部41を用いてシリコーンオイルを塗布する工程と、シリコーンオイル塗布後の弾性栓体を静置して、塗布したシリコーンオイルの少なくとも一部を弾性栓体11に含浸させる工程とを少なくとも含む。
塗布部41にシリコーンオイルを含浸させる工程は、シリコーンオイル供給部が塗布部41にシリコーンオイルを供給することにより行われる。即ち、固定部42上に、相互に等間隔で複数配列された塗布部41に対し、貯留部に貯留されているシリコーンオイルを配管等を介して供給する。シリコーンオイルの供給は、弾性栓体11への塗布と連動して適時的に行われるのが好ましい。
塗布部41に供給されるシリコーンオイルの供給量は、シリコーンオイルの塗布量等に応じて適宜設定することができる。シリコーンオイルの粘度は特に限定されないが、100cSt〜12500cStの範囲が好ましく、10cSt〜1000cStの範囲がより好ましく、10cSt〜5000cStの範囲が特に好ましい。シリコーンオイルの粘度が100cSt以上であると、シリコーンオイル含浸領域115における刺通抵抗を良好に低減することができ、刺通性の向上が図れる。その一方、シリコーンオイルの粘度が12500cSt以下であると、シリコーンオイル含浸領域115に刺通させた穿刺針の保持力を良好に維持することができる。
次に、シリコーンオイルを弾性栓体11に塗布する工程は、シリコーンオイルが含浸された塗布部41と、弾性栓体11の針刺面111bとを接触させることにより行われる。ここで、保持部43の吸引部43aにより吸引保持されている弾性栓体11は、固定部42上に固定されている塗布部41に対し、所定の距離だけ上方に離間した位置となる様に位置決めしておく。また、この状態で、保持部43の吸引部43aにより、弾性栓体11の単体を吸引(吸着)して保持させておく。このとき、弾性栓体11の吸引は、針刺面111bが下方に向かう様に、即ち、固定部42上に固定されている塗布部41に対抗する様に行う。次に、制御ユニットからの動作指令により、昇降駆動部が昇降部44を下降させる。昇降部44には、吸引部43aにより弾性栓体11を吸着して保持している保持部43が固定されているため、当該保持部43も同時に下降される。昇降部44の下降は、塗布部41の端部に、弾性栓体11の針刺面111bが接触するまで行われ、これにより、弾性栓体11の針刺面111bにシリコーンオイルを塗布することができる。
塗布部41と弾性栓体11との接触は、塗布部41の軸方向が針刺面111bに対し垂直となる様に行うのが好ましい。これにより、塗布部41の塗布面全体を針刺面111bに均一に接触させることができ、接触面での均一な塗布を可能にする。その結果、シリコーンオイル含浸領域115におけるシリコーンオイルの含浸量も面内均一にすることができる。
シリコーンオイルの塗布量は特に限定されないが、7×10−4g以下であることが好ましく、2×10−4g以上6×10−4g以下であることがより好ましく、3×10−4g以上5×10−4g以下であることが特に好ましい。シリコーンオイルの塗布量を7×10−4g以下にすることにより、刺通後の穿刺針の針抜けを良好に防止することができる。尚、シリコーンオイルの塗布は僅かな塗布量でも穿刺針の刺通性の向上を図ることができる。従って、シリコーンオイルの塗布量の下限値については特に限定されないが、塗布量の測定が可能な範囲内では1×10−4g以上であることが好ましい。
塗布部41と弾性栓体11との接触時間は、シリコーンオイルの塗布量やシリコーンオイル含浸領域115のアスカーC硬度の値等に応じて適宜設定することができる。より多くの量のシリコーンオイルを塗布したい場合は、接触時間を長くすればよい。又は、塗布部41と弾性栓体11との接触強度を大きくすればよい。尚、接触強度とは、塗布部41と弾性栓体11との接触面積の大きさの程度、及び/又は接触の圧力の強さの程度を意味する。従って、接触面積が大きい程、また接触の圧力が強い程、接触強度は大きくなる。
塗布したシリコーンオイルを弾性栓体11に含浸させる工程は、シリコーンオイル塗布後の弾性栓体を静置することにより行われる。静置時間は、シリコーンオイルの塗布量や弾性栓体11が有する吸液性等に応じて適宜設定することができる。
尚、シリコーンオイルの塗布量が多く、弾性栓体11が塗布部41との接触領域に於いて許容し得るシリコーンオイルの含浸量を超える場合は、シリコーンオイル含浸領域115の表面にシリコーンオイルからなる被覆膜が形成されていてもよい。
以上に説明した一連の工程は、医療用キャップ10を作製する前の弾性栓体11の単体に対して行うことができる。この場合、シリコーンオイルを少なくとも含浸させた後に、弾性栓体11を内部に保持する外枠体12の成形を行い、医療用キャップ10を作製する。さらに、作製した医療用キャップ10を、予め薬液が収容された本体部201と、本体部201に収容されている薬液を取り出す口部202とからなる容器に於いて、口部202に、作製した医療用キャップ10を設けて密封する。これにより、本実施の形態に係る医療用容器20を作製することができる。
また、以上に説明した一連の工程は、弾性栓体11をすでに内部に保持し、かつ、医療用容器20に装着する前の医療用キャップ10に対しても行うことができる。この場合、弾性栓体11の単体で行っていた各工程を、医療用キャップ10に置き換えて行うことにより可能となる。
さらに、以上に説明した一連の工程は、医療用容器20に装着された医療用キャップ10に対しても行うことができる。この場合、シリコーンオイルを弾性栓体11に塗布する工程に於いては、前記他の保持部により医療用容器20を保持した状態で、弾性栓体11と塗布部41とを接触させ、シリコーンオイルの塗布行う。
より具体的には、医療用容器20を、医療用キャップ10の弾性栓体11に於ける針刺面111bが上方に向かう様に立設させた状態で、他の保持部により保持させる。その一方、塗布部41を、その端部が下方に向かう様に、弾性栓体11の針刺面111bに対抗させて固定部42に固定させる。また、固定部42により固定されている塗布部41は、他の保持部により保持されている医療用容器20の弾性栓体11に対し、所定の距離だけ上方に離間した位置となる様に位置決めしておく。塗布部41に、シリコーンオイル供給部からシリコーンオイルが供給されると、制御ユニットからの動作指令により、昇降駆動部が他の昇降部を下降させる。他の昇降部には、塗布部41が固定された固定部42が設けられているため、当該塗布部41及び固定部42も同時に下降される。他の昇降部の下降は、塗布部41の端部が、弾性栓体11の針刺面111bに接触するまで行われる。これにより、弾性栓体11の針刺面111bにシリコーンオイルを塗布することができる。
(その他の事項)
以上に述べた実施の形態に於いては、フリップオフキャップ型の医療用キャップを例にして説明した。しかし、本発明の医療用キャップはこれに限定されるものではなく、例えば、図5に示す様なプルトップ型の医療用キャップ30であってもよい。また、外枠体についても上側枠部と下側枠部からなる構造の医療用キャップを例にして説明したが、本発明の医療用キャップは、例えば、上側枠部と下側枠部が一体的に成形された外枠体の内部に弾性栓体が保持された構造のものであってもよい。
また、本発明の医療用キャップは、例えば、図6に示す様に、上側枠部12a’と下側枠部12b’とが相互に係合しており、かつ、接触面で熱溶着していない構造の外枠体12’を備える医療用キャップ10’であってもよい。図6は、本発明の他の実施の形態に係る医療用キャップ10’を表す断面模式図である。
上側枠部12a’の本体部121の内側面であって、下側枠部12b’と接する領域には、環状の凹部126が設けられている。また、下側枠部12b’の本体部123の外側面であって、上側枠部12a’と接触する領域には、環状の凸部127が設けられている。凹部126と凸部127とを相互に係合することで、上側枠部12a’と下側枠部12b’とが一体的に組み合わさった構造の外枠体12’を形成することができる。
外枠体12’の内部に保持される弾性栓体11は、上側枠部12a’及び下側枠部12b’との接触面で熱溶着していてもよく、非熱溶着の状態で接していてもよい。より具体的には、弾性栓体11の天面部111に於ける周縁部111aと、上側枠部12a’の載置部122の内側面との接触面、及び弾性栓体11の側周面117と、上側枠部12a’の本体部121の内側面との接触面では、熱溶着していてもよく、非熱溶着の状態で接していてもよい。また、弾性栓体11の底面部112に於ける周縁部112aと、下側枠部12b’の支持部124との接触面では、熱溶着していてもよく、非熱溶着の状態で接していてもよい。
また、以上に述べた実施の形態に於いては、口部とは別体の医療用キャップが、当該口部に設けられた構造の医療用容器を例にして説明した。しかし、本発明の医療用容器はこの態様に限定されるものではなく、例えば、図7に示す様に、医療用容器の口部204の一部が外枠体の下側枠部の機能を果たす様に構成されたものであってもよい。図7は、本発明の他の実施の形態に係る医療用容器の一部拡大断面図である。
図7に示す様に、医療用キャップ50は、弾性栓体11と、弾性栓体11を内部に保持する外枠体13とからなる。外枠体13は、円筒状の本体部131と、当該本体部131の一方の端部に設けられた載置部132と、載置部132とは反対側の他方の端部に設けられたフランジ部133とを備える。フランジ部133は、本体部131から外側に突出する様に環状に設けられている。
医療用容器の口部204は全体形状が略円筒状をなしており、その先端部204aは弾性栓体11の底面部112に於ける周縁部112aを非熱溶着の状態で支持している。また、先端部204aの下方には、口部204の外周面から外側に環状に張り出した環状鍔204bが設けられている。そして、環状鍔204bと、医療用キャップ50の外枠体13に於けるフランジ部133とは、相互に熱溶着した状態で接合している。これにより、医療用キャップ50は、口部204に設けられている。尚、弾性栓体11は、その天面部111の周縁部111aと側周面117とに於いて外枠体13と接触しており、この接触部分では熱溶着していてもよく、非熱溶着の状態で接していてもよい。また、口部204の先端部204aは、弾性栓体11の底面部112に於ける周縁部112aと接触面で熱溶着していてもよい。
以下に、この発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但し、各実施例に記載されている材料や物性値等は、特に限定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(実施例1)
<シリコーンオイルの塗布>
先ず、塗布部としてのポリウレタンに対し、シリコーンオイルを含浸させた。ポリウレタンとしては、高さ15mm、直径8mmの円柱状であり、多孔性を有するものを用いた。また、ポリウレタンのアスカーC硬度は7であった。シリコーンオイルとしては、粘度が20cSt(25℃)のものを用いた。
次に、スチレン系熱可塑性エラストマーからなる弾性栓体を用意し、この弾性栓体の針刺面の中央部に、シリコーンオイルを含浸させたポリウレタンの端部を接触させた。弾性栓体の針刺面とポリウレタンの端部との接触は、針刺面に対し、円柱状のポリウレタンの軸方向が垂直となる様に行った。また、シリコーンオイルの塗布量は3×10−4gとした。
シリコーンオイルの塗布後、弾性栓体を24時間静置した。これにより、針刺面の中央部にシリコーンオイルが含浸した弾性栓体のサンプルを作製した。
<刺通抵抗の測定>
樹脂針(長さ29mm、外径:4.6mm)を用意し、先ず、使用する樹脂針の表面を、アルコールを含浸させたアルコール綿で拭き取り、表面に塗布されているシリコーンオイルのコーティング剤を除去した。次に、弾性栓体の針刺面に於けるシリコーンオイル含浸領域に樹脂針を刺通した。刺通抵抗の測定条件は、穿刺速度:200mm/min、ストローク:29mmとし、この測定条件下で樹脂針を穿刺した場合の荷重を測定した。また、測定は3本の樹脂針について測定し、その平均値を算出した。結果を表1に示す。
<静荷重試験>
シリコーンオイルが含浸した弾性栓体に対しては、静荷重試験も行った。すなわち、弾性栓体の針刺面に於けるシリコーンオイル含浸領域に樹脂針(長さ22mm、外径:3.5mm)を刺通した後、当該樹脂針に600gの重さの重りを吊り下げ、1分経過する毎に、50g又は100gずつ重りを追加した。そして、樹脂針が弾性栓体から針抜けするときの重りの重さを測定した。結果を表1に示す。
(実施例2〜6)
実施例2〜6に於いては、弾性栓体に含浸させるシリコーンオイルの25℃に於ける粘度を表1に示す値のものに変更した。それ以外は実施例1と同様にして、シリコーンオイルを含浸させた弾性栓体のサンプルを各実施例で作製した。さらに、実施例1と同様にして、刺通抵抗の測定及び静荷重試験を行った。結果を表1に示す。
Figure 2021104331
(結果1)
表1に示す通り、実施例1〜6の各弾性栓体に於いては、シリコーンオイルを針刺面に含浸させることで、刺通抵抗の低減を図ることができた。特に、シリコーンオイルの粘度が100cSt以上であると、刺通抵抗の平均値を49N未満に抑制することができ、極めて良好な刺通性を示した。また、静荷重試験に於いても、全ての実施例に於いて800g(7.84N)以上であり、樹脂針の保持力も良好に維持されていることが確認された。さらに、シリコーンオイルの粘度を大きくするに従い、刺通抵抗の値を低減させることが可能であり、これにより樹脂針の刺通性はシリコーンオイルの粘度に依存することが分かった。また、静荷重試験に於いては、シリコーンオイルの粘度を小さくするに従い、静荷重の値を大きくすることが可能であり、これによりシリコーンオイルを含浸させた弾性栓体による樹脂針の保持力もシリコーンオイルの粘度に依存することが分かった。
(実施例7)
実施例7に於いては、弾性栓体に含浸させるシリコーンオイルの粘度を350cSt(25℃)に変更した。また、シリコーンオイルの塗布量を4×10−4gに変更した。それ以外は実施例1と同様にして、シリコーンオイルを含浸させた弾性栓体のサンプルを作製した。さらに、実施例1と同様にして、静荷重試験を行った。結果を表2に示す。
(実施例8〜11)
実施例8〜11に於いては、弾性栓体に含浸させるシリコーンオイルの粘度を350cSt(25℃)に変更した。また、シリコーンオイルの塗布量を表2に示す値に変更した。それ以外は実施例1と同様にして、シリコーンオイルを含浸させた弾性栓体のサンプルを各実施例で作製した。さらに、実施例1と同様にして、静荷重試験を行った。結果を表2に示す。
Figure 2021104331
(結果2)
表2に示す通り、シリコーンオイルの塗布量を少なくするに従い、静荷重の値を大きくできることが確認された。特に、シリコーンオイルの塗布量を7×10−4g以下にすることにより、シリコーンオイルを含浸させた弾性栓体による樹脂針の保持力を良好に維持できることが確認された。
(実施例12〜16)
<シリコーンオイルの塗布>
先ず、塗布部としてのポリウレタンに対し、シリコーンオイルを含浸させた。ポリウレタンとしては、高さ15mm、直径8mmの円柱状であり、多孔性を有するものを用いた。また、ポリウレタンのアスカーC硬度は7であった。シリコーンオイルとしては、粘度が350cSt(25℃)のものを用いた。
次に、スチレン系熱可塑性エラストマーからなる弾性栓体を用意し、この弾性栓体の針刺面の中央部に、シリコーンオイルを含浸させたポリウレタンの端部を接触させた。弾性栓体の針刺面とポリウレタンの端部との接触は、針刺面に対し、円柱状のポリウレタンの軸方向が垂直となる様に行った。また、各実施例12〜16に於けるシリコーンオイルの塗布量は、表3に示す通りとした。
シリコーンオイルの塗布後、針刺面が水平方向に対し垂直となる様に弾性栓体を載置し、塗布したシリコーンオイルが針刺面から垂れ落ちる量について調べた。結果を表3に示す。尚、表3中に示す評価の基準は、以下の通りとした。
◎:シリコーンオイルが弾性栓体に含浸しており、塗布後5分経過しても、針刺面の周縁部にシリコーンオイルが溜まらない。
○:シリコーンオイルの塗布後5分経過したとき、針刺面の周縁部にシリコーンオイルが溜まっている。
△:シリコーンオイルの塗布後5分経過したとき、針刺面の周縁部にシリコーンオイルが溜まらずに垂れ落ちている。
×:シリコーンオイルの塗布後5分以内に、シリコーンオイルが針刺面から垂れ落ちている。
Figure 2021104331
(結果3)
表3に示す通り、シリコーンオイルの塗布量を少なくするに従い、シリコーンオイルの塗布後5分以内でのシリコーンオイルの垂れ落ち量を低減ないし、0にすることができた。尚、各実施例のシリコーンオイルの塗布量は通常の塗布量に比べて、10倍〜100倍程度多い量である。従って、通常のシリコーンオイルの塗布量では、何れの実施例に於いてもシリコーンオイルの垂れ落ちを十分に防止できることが確認された。
10、30、50 医療用キャップ
11 弾性栓体
12、13 外枠体
12a 上側枠部
12b 下側枠部
20 医療用容器
40 医療用容器の製造装置
41 塗布部
42 固定部
43 保持部
43a 吸引部
43b 吸引固定部
44 昇降部
111 天面部
111a 周縁部
111b 針刺面
111c 針刺面側段差部
112 底面部
112a 周縁部
112b 接液面
112c 接液面側段差部
113 凹部
114 凹部
115 シリコーンオイル含浸領域
116 ラミネートフィルム
117 側周面
121、131 本体部
122、132 載置部
123 本体部
124 支持部
125、133 フランジ部
201 本体部
202、204 口部
203、204b 環状鍔
204a 先端部

Claims (14)

  1. 穿刺針による刺通を可能にする針刺面を備えた弾性栓体と、
    前記弾性栓体を内部に保持する外枠体とを少なくとも備える医療用キャップであって、
    前記弾性栓体に於ける前記針刺面の少なくとも一部には、シリコーンオイルが含浸されている医療用キャップ。
  2. 前記シリコーンオイルが含浸されている領域には、前記シリコーンオイルの被覆膜が設けられている請求項1に記載の医療用キャップ。
  3. 前記シリコーンオイルが含浸されている領域に、前記シリコーンオイルが塗布されていない穿刺針を刺通したときの刺通抵抗が、49N未満である請求項1又は2に記載の医療用キャップ。
  4. 前記シリコーンオイルが含浸されている領域は、前記領域に刺通した、前記シリコーンオイルが塗布されていない穿刺針が前記領域から針抜けするまでの静荷重が、8.6N以上となる係止力を有する請求項1〜3の何れか1項に記載の医療用キャップ。
  5. 薬液を収容する本体部と、前記薬液を取り出す口部とを少なくとも備え、
    前記口部には、請求項1〜4の何れか1項に記載の医療用キャップが設けられた医療用容器。
  6. 薬液を収容する本体部と、
    前記薬液を取り出す口部と、
    穿刺針による刺通を可能にする針刺面を備えた弾性栓体、及び前記弾性栓体を内部に保持する外枠体を少なくとも有し、前記口部に設けられた医療用キャップとを備える医療用容器の製造方法であって、
    略柱状の多孔性を有し、かつ、前記弾性栓体の針刺面よりも小さい面積の端部を有する塗布部に、シリコーンオイルを含浸させる工程と、
    前記略柱状の塗布部の端部と、前記弾性栓体に於ける前記針刺面の少なくとも一部とを接触させ、前記針刺面に於ける接触させた領域に前記シリコーンオイルを塗布する工程と、
    前記シリコーンオイルの塗布後の弾性栓体を静置して、塗布した前記シリコーンオイルの少なくとも一部を前記弾性栓体に含浸させる工程と、
    を含む医療用容器の製造方法。
  7. 前記シリコーンオイルを前記弾性栓体に含浸させる工程では、前記弾性栓体に含浸しないシリコーンオイルからなる被覆膜が、前記シリコーンオイルが塗布された領域に形成される請求項6に記載の医療用容器の製造方法。
  8. 前記塗布部のアスカーC硬度は、前記シリコーンオイルが含浸されていない状態で、5以上10未満である請求項6又は7に記載の医療用容器の製造方法。
  9. 前記塗布部はポリウレタンからなり、略柱状の外形を有する請求項6〜8の何れか1項に記載の医療用容器の製造方法。
  10. 薬液を収容する本体部と、
    前記薬液を取り出す口部と、
    穿刺針による刺通を可能にする針刺面を備えた弾性栓体、及び前記弾性栓体を内部に保持する外枠体を少なくとも有し、前記口部に設けられた医療用キャップとを備える医療用容器の製造装置であって、
    略柱状の多孔性を有し、シリコーンオイルの含浸が可能であり、前記弾性栓体の針刺面よりも小さい面積の端部を有する塗布部と、
    前記塗布部に含浸させる前記シリコーンオイルを供給するシリコーンオイル供給部と、
    前記略柱状の塗布部を立設した状態で固定する固定部と、
    を備える医療用容器の製造装置。
  11. 前記塗布部のアスカーC硬度は、前記シリコーンオイルが含浸されていない状態で、5以上10未満である請求項10に記載の医療用容器の製造装置。
  12. 前記塗布部はポリウレタンからなり、略柱状の外形を有する請求項10又は11に記載の医療用容器の製造装置。
  13. 前記弾性栓体の針刺面が下方に向かう様に、前記医療用キャップ又は単体の前記弾性栓体を保持する保持部と、
    前記保持部を上下方向に昇降させる昇降部とをさらに備え、
    前記昇降部は、前記医療用キャップ又は前記単体の弾性栓体が保持された前記保持部を前記固定部に向かって降下させ、前記弾性栓体の針刺面を、前記固定部上に立設して固定されている前記塗布部の端部と接触させることにより、前記針刺面に於ける接触させた領域に前記シリコーンオイルを塗布する請求項10〜12の何れか1項に記載の医療用容器の製造装置。
  14. 前記弾性栓体の針刺面が上方に向かう様に、前記医療用容器、前記医療用キャップ又は単体の前記弾性栓体を保持する他の保持部と、
    前記塗布部が固定された前記固定部を上下方向に昇降させる他の昇降部とをさらに備え、
    前記固定部は、前記塗布部が下方に向かう様に塗布部を保持しており、
    前記他の昇降部は、前記塗布部を、前記医療用容器、前記医療用キャップ又は前記単体の弾性栓体が保持された前記他の保持部に向かって降下させ、前記弾性栓体の針刺面を、前記固定部上で下方に向かって立設して固定されている前記塗布部の端部と接触させることにより、前記針刺面に於ける接触させた領域に前記シリコーンオイルを塗布する請求項10〜12の何れか1項に記載の医療用容器の製造装置。
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