JP2021104015A - 培養デバイス、人工組織製造方法、及び人工組織を用いた薬剤評価方法 - Google Patents

培養デバイス、人工組織製造方法、及び人工組織を用いた薬剤評価方法 Download PDF

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昌治 竹内
Shoji Takeuchi
昌治 竹内
雄矢 森本
Yuya Morimoto
雄矢 森本
鈴木 良介
Ryosuke Suzuki
良介 鈴木
亜衣 田嶋
Ai TAJIMA
亜衣 田嶋
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Abstract

【課題】操作性に優れた培養デバイス、人工組織製造方法、及び人工組織を用いた薬剤評価方法を提供する。【解決手段】細胞を培養可能な培養空間22及び前記培養空間22に開口する第1開口を有する第1基材20と、培地を灌流可能な灌流流路及び前記灌流流路に開口する第2開口を有し、前記培養空間22と前記灌流流路とが連通するように前記第1基材20を着脱可能に保持する第2基材30と、前記第1開口又は前記第2開口に配置される、一つ以上の貫通孔を有する伸展可能な膜40と、を有する本体部12と、前記本体部12に力を加えることにより前記膜40を伸展させるように構成された伸展装置14と、を備える細胞を培養するための培養デバイス10である。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、培養デバイス、人工組織製造方法、及び人工組織を用いた薬剤評価方法に関する。
本願は、2019年12月26日に出願された米国特許仮出願62/953,885号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
近年、細胞培養においてチップ上で生体内に類似した環境を構築することによって細胞由来の臓器や組織の機能を再現する生体機能チップ(OOC:Organ−on−a−chip)技術が精力的に開発されている。例えば、肺胞上皮細胞と血管内皮細胞との共培養において、伸展刺激を加えて肺の伸縮を再現するとともにせん断流れ刺激を加えて血流を再現する技術が知られている(例えば、特許文献1)。
特許第5415538号公報
しかしながら、従来の方法では、閉じた構造の流路を用いているため、細胞の観察などにおける培養デバイスの操作性のさらなる改善が望まれていた。
そこで、本発明は、操作性に優れた培養デバイス、人工組織製造方法、及び人工組織を用いた薬剤評価方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の態様を含む。
[1]細胞を培養可能な培養空間及び前記培養空間に開口する第1開口を有する第1基材と、培地を灌流可能な灌流流路及び前記灌流流路に開口する第2開口を有し、前記培養空間と前記灌流流路とが連通するように前記第1基材を着脱可能に保持する第2基材と、前記第1開口又は前記第2開口に配置される、一つ以上の貫通孔を有する伸展可能な膜と、を有する本体部と、前記本体部に力を加えることにより前記膜を伸展させるように構成された伸展装置と、
を備える、細胞を培養するための培養デバイス。
[2]前記伸展装置は、前記膜が伸展及び収縮を繰り返すように、前記本体部に力を反復的に加える、請求項1に記載の培養デバイス。
[3]前記伸展装置は、前記第1基材と前記第2基材とを互いに固定する、[1]又は[2]に記載の培養デバイス。
[4]前記伸展装置は、前記膜の伸展方向に沿った引張力を前記本体部に加える、[1]〜[3]のいずれか一つに記載の培養デバイス。
[5]前記第1基材及び前記第2基材は、弾性変形可能な材料から構成される、[1]〜[4]のいずれか一つに記載の培養デバイス。
[6]前記膜は、ポリジメチルシロキサンから構成される、[1]〜[5]のいずれか一つに記載の培養デバイス。
[7]前記膜は、前記第1開口に配置される、[1]〜[6]のいずれか一つに記載の培養デバイス。
[8]前記膜は、前記培養空間に対向する第1面及び前記灌流流路に対向する第2面を有し、前記第1面側で組織系細胞が培養され、前記第2面側で管腔系細胞が培養される、[1]〜[7]のいずれか一つに記載の培養デバイス。
[9][1]〜[8]のいずれか一つに記載の培養デバイスを用いて細胞の共培養を行う人工組織製造方法であって、前記膜の第1面に組織系細胞を播種して前記培養空間で培養するステップと、前記膜の第2面に管腔系細胞を播種して前記灌流流路で培養するステップと、前記伸展装置により前記膜を伸展させるステップと、を含む、人工組織製造方法。
[10][1]〜[8]のいずれか一つに記載の培養デバイスを用いて人工組織を製造するステップと、薬剤を前記人工組織に接触させるステップと、前記薬剤の接触による刺激に対する前記人工組織の応答、又は前記人工組織に対する前記薬剤の浸透性を測定するステップと、を含む、人工組織を用いた薬剤評価方法。
本発明の実施形態によれば、操作性に優れた培養デバイス、人工組織製造方法、及び人工組織を用いた薬剤評価方法を提供することができる。
実施形態に係る培養デバイスを含む培養システムを示す斜視図。 実施形態に係る培養デバイスを示す分解斜視図。 実施形態に係る培養デバイスを示す平面図。 実施形態に係る培養デバイスを示す、図3のIV−IV線に沿った断面図。 実施形態に係る培養デバイスを示す、図3のV−V線に沿った断面図。 製造した膜を通過した蛍光ビーズの数と時間との関係を表すグラフ。 製造した培養デバイスにおける1Hzでの伸展動作中の膜の両端の長さと時間との関係を表すグラフ。 製造した培養デバイスにおけるせん断応力と流量との関係を表すグラフ。 製造した培養デバイスにより伸展刺激を加えた場合の細胞の明視野写真。 製造した培養デバイスにより伸展刺激を加えなかった場合の細胞の明視野写真。 図9A及び図9Bの画像から計算した標準化輝度値。
以下、実施形態の培養デバイス、人工組織製造方法、及び人工組織を用いた薬剤評価方法を、図面を参照して説明する。
なお、以下の実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数などを異ならせている場合がある。
説明のために、x軸、y軸、及びz軸から成る直交座標系を定義する。x軸及びy軸は水平面に平行であり、z軸は鉛直方向に平行である。ここで、+z方向を上向き(すなわち重力方向と反対方向)、−z方向を下向き(すなわち重力方向)と定義する。ただし、上記座標系は単に説明のために便宜上設定したものであり、発明を何ら限定するものではない。
[培養システム]
本実施形態に係る培養デバイス10及び培養デバイス10を用いた培養システム1について、図1〜5を参照して説明する。
図1は、実施形態に係る培養デバイス10を含む培養システム1を示す斜視図である。図2は、実施形態に係る培養デバイス10を示す分解斜視図である。図3は、実施形態に係る培養デバイス10を示す平面図である。図4は、実施形態に係る培養デバイス10を示す、図3のIV−IV線に沿った断面図である。図5は、実施形態に係る培養デバイス10を示す、図3のV−V線に沿った断面図である。
培養システム1は、培養デバイス10、培地供給部100、供給管101、排出管102、及び調整部110を備える。
図1及び図4に示すように、培地供給部100は、培地を貯留し培養デバイス10へ当該培地を供給する。供給管101は、一端が培養デバイス10に接続されている。供給管101は、培地供給部100から供給された培地を培養デバイス10に導入する。排出管102は、培養デバイス10から培地を排出する。
調整部110は、培地供給部100から供給されて培養デバイス10に導入される培地の導入量を調整することで、培養デバイス10における培地の流速を調整する。調整部110は、一例として、供給管101の中途に設けられたポンプである。調整部110としてのポンプの駆動量を調整し、培養デバイス10に導入される培地の導入量を調整することにより、培養デバイス10における培地の流速を制御できる。なお、調整部110としては、培地供給部100から供給される培地の量を調整する構成であってもよい。
(培養デバイス)
本実施形態に係る培養デバイスは、細胞を培養可能な培養空間及び前記培養空間に開口する第1開口を有する第1基材と、培地を灌流可能な灌流流路及び前記灌流流路に開口する第2開口を有し、前記培養空間と前記灌流流路とが連通するように前記第1基材を着脱可能に保持する第2基材と、前記第1開口又は前記第2開口に配置される、一つ以上の貫通孔を有する伸展可能な膜と、を有する本体部と、前記本体部に力を加えることにより前記膜を伸展させるように構成された伸展装置と、を備える、細胞を培養するための培養デバイスである。
培養デバイス10は、細胞の培養を行うために使用され、好ましくは複数の種類の細胞の共培養を行うために使用される。培養デバイス10は、本体部12及び伸展装置14を含む。
(本体部)
図1及び図2に示すように、本体部12は、第1基材20、第2基材30、及び膜40を含む。
第1基材20は、図2及び図3に示すように、xy平面視で矩形状の直方体形状を有する。好ましくは、第1基材20は、少なくともx方向において伸展可能であり、例えば弾性変形可能な材料から構成される。第1基材20は、例えば、PDMS(ポリジメチルシロキサン)、シリコーンゴムなどのエラストマーから構成される。
第1基材20は、内部に細胞を培養可能な培養空間22を有する。本実施形態では、培養空間22は、第1基材20の中央部を厚さ方向(z方向)に貫通する。このため、第1基材20は、上面及び下面に培養空間22への開口を有する。以下、第1基材20の下面に設けられた培養空間22への開口を第1開口24という。
第2基材30は、図2及び図3に示すように、xy平面視で矩形状の平板状に形成されている。好ましくは、第2基材30は、少なくともx方向において伸展可能であり、例えば弾性変形可能な材料から構成される。第2基材30は、第1基材20と同様に、例えば、PDMS、シリコーンゴムなどのエラストマーから構成される。
第2基材30は、第1基材20を着脱可能に保持することができる。例えば、図1、図4、及び図5に示すように、第1基材20の下面と第2基材30の上面とを接触させた状態で第1基材20と第2基材30とが固定される。第1基材20と第2基材30との固定方法は特に限定されず、後述の第1固定部材50及び第2固定部材60によって機械的に締結されてもよく、クランプや3次元造形装置で製造した嵌め合い器具など別の固定部材を用いて互いに固定されてもよい。また、第1基材20及び第2基材30が、互いに対応する係合部や嵌合部などの結合手段を有してもよい。
図2〜4に示すように、第2基材30は、第1基材20と対向する面(上面)に開口する溝部32を有する。溝部32は、周囲を第2基材30の上面に囲まれた窪みである。以下、第2基材30の上面に設けられた溝部32への開口を第2開口34という。溝部32は、x方向及びy方向に広がっており、y方向の両端部は、先端が先細る形状にそれぞれ形成されている。なお、溝部32の形状は上記例に限定されず、先端まで同一幅で延びてもよく、他の任意の形状であってもよい。
図3及び図4に示すように、第1基材20は、x方向の中央、y方向の両端において接続孔26A、26Bを有する。接続孔26A、26Bは、それぞれ第1基材20を厚さ方向に貫通している。接続孔26Aには、供給管101が接続される。接続孔26Bには、排出管102が接続される。第1基材20が第2基材30に取り付けられると、接続孔26A、26Bの下端は、それぞれ溝部32に開口する。
第1基材20が第2基材30に取り付けられると、溝部32と第1基材20の下面とに囲まれてy方向に延びる灌流流路36が形成される。灌流流路36は、y方向の一端側に供給管101が接続され、他端側に排出管102が接続されている。第1基材20の下面の第1開口24と第2基材30の上面の第2開口34とが連通することにより、培養空間22と灌流流路36とが、膜40を挟んで、膜40の貫通孔を介して連通する。
膜40は、一つ以上の貫通孔を有する、両面で細胞を培養可能な膜である。図1、図4、及び図5に示すように、膜40は、第1基材20の第1開口24又は第2基材30の第2開口34に配置される。本実施形態では、膜40は第1開口24に配置されているが、これは第1基材20を膜40とともに取り外すことにより膜40に付着した細胞の観察などが容易である点で好ましい。本実施形態では、膜40は、共有結合で第1基材20と結合しており、例えばプラズマボンディングにより第1基材20と結合される。膜40は、一つ以上の貫通孔を通して、液体や貫通孔の直径より小さな粒子などを透過することができる。例えば、膜40は、多孔質膜であり、例えば複数の貫通孔を有する。
膜40は、第1基材20の培養空間22に面する第1面42と、第2基材30の灌流流路36に面する第2面44と、を有する。第1基材20が第2基材30に取り付けられたとき、第2面44は第1基材20の下面及び第2基材30の上面と面一であってよい。
膜40は、xy平面において伸展可能である。例えば、膜40は、弾性変形可能な材料から構成される。膜40は、例えば、PDMS、シリコーンゴムなどのエラストマーから構成される。例えば、マイクロピラー上にPDMSなどの材料をコーティングすることにより、膜40を製造することができる。膜40の片面又は両面に、コラーゲンコーティングなどのコーティングが設けられてもよい。
膜40は、任意の高分子材料から構成された高分子膜であってもよい。高分子材料の例としては、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリパラキシリレン(いわゆるパリレン)、ハイドロゲル(アルギン酸ゲル、ゼラチンなど)などが挙げられる。あるいは、膜40は、細胞外マトリックス成分、例えばガラス化された細胞外マトリックス成分を含んでもよい。膜40は、例えば、ハイドロゲルを乾燥させてガラス化した後に、再水和して作製される。膜40は、例えば、コラーゲンガラス化ゲル膜であり、コラーゲン繊維が高密度で配された多孔質膜状に形成されている。
膜40の厚さは、例えば0.1μm〜50μmであり、好ましくは0.5μm〜20μmであり、より好ましくは1μm〜10μmであり、さらに好ましくは2μm〜5μmである。膜40に設けられた貫通孔の直径は、例えば0.1μm〜20μmであり、好ましくは0.5μm〜15μmであり、より好ましくは1μm〜10μmであり、さらに好ましくは2μm〜5μmである。
培養空間22に対向する膜40の第1面42には、組織系細胞が播種後に培養されて組織層80が形成される(詳細は後述する)。灌流流路36に対向する膜40の第2面44には、組織系細胞が播種後に培養されて管腔層82が形成される(詳細は後述する)。膜40の第2面44に播種された管腔系細胞に対して、灌流流路36を灌流する培地による流れ刺激が付与されるように、灌流流路36の幅は、膜40の幅よりも大きいことが好ましい。また、管腔系細胞に対して使用する培地量を減らすため、及び層流の培地流れを作るために、灌流流路36の厚さ(深さ)としては、1mm以下であることが好ましい。
第1基材20には、第1開口24の周壁部などに、組織層80を固定するアンカー(図示せず)が設けられてよい。また、第2基材30には、第2開口34の周壁部などに、管腔層82を固定するアンカー(図示せず)が設けられてよい。アンカーで組織層80や管腔層82の端部を固定することにより、組織層80及び管腔層82を構成する細胞に対して伸展装置14による伸展刺激をより効率的に加えることができる。なお、アンカーの配置や構成は上記例に限定されない。
(伸展装置)
伸展装置14は、培養される細胞に伸展刺激を加えるために、本体部12に力を加えることにより膜40を伸展させる。例えば、伸展装置14は、図3及び図5に示すように、膜40が伸展及び収縮を繰り返すように、本体部12に力を反復的に加える。例えば、伸展装置14は、膜40の伸展方向(x方向)に沿った引張力を本体部12に加える。伸展装置14は、図1に示すように、第1固定部材50、第2固定部材60、及び伸展機構70を含む。
第1固定部材50は、本体部12のx方向の一端部を固定する。本実施形態では、第1固定部材50は、図1、図2、及び図5に示すように、第1基材20及び第2基材30のx方向の一端部を挟持して、第1基材20と第2基材30とを互いに固定する。第1固定部材50は、ベース52、支持部材54、押さえ部材56、及び締付部材58を有する。
ベース52は、第1固定部材50の土台として機能する平板状の部材である。図5に示すように、ベース52は、第2基材30の下面のx方向の一端部を支持する。ベース52は、第2基材30の下面の形状に沿った溝を有してもよい。
支持部材54は、ベース52の上面から高さ方向(+z方向)に突出する。支持部材54は、第1基材20及び第2基材30のx方向一端側の側面を支持する。また、支持部材54は、ベース52と押さえ部材56とを結合する。
押さえ部材56は、図2に示すように、支持部材54を通す開口及び締付部材58を通す孔を有する平板状の部材である。図5に示すように、押さえ部材56は、第1基材20の上面のx方向の一端部を支持する。
締付部材58は、ベース52と押さえ部材56とを締結する。例えば、締付部材58はボルトであり、対応するナットがベース52に設けられる。締付部材58は、ベース52及び押さえ部材56で第1基材20及び第2基材30を挟持した状態で、押さえ部材56の孔を通ってベース52に固定されることにより、第1基材20及び第2基材30のx方向の一端部をベース52及び押さえ部材56に固定させる。なお、図面には2個の締付部材58が示されているが、締付部材58の数や配置などはこれに限定されない。
第2固定部材60は、第1固定部材50と略同じ構成を備え、本体部12のx方向の他端部を固定する。本実施形態では、第2固定部材60は、図1、図2、及び図5に示すように、第1基材20及び第2基材30のx方向の他端部を挟持して、第1基材20と第2基材30とを互いに固定する。また、第2固定部材60は、後述の伸展機構70によってx方向に往復運動を行う。第2固定部材60は、ベース62、支持部材64、押さえ部材66、及び締付部材68を有する。以下では、第1固定部材50と共通する構成についての説明は適宜省略する。
ベース62は、第2固定部材60の土台として機能する平板状の部材である。図5に示すように、ベース62は、第2基材30の下面のx方向の他端部を支持する。支持部材64は、第1基材20及び第2基材30のx方向他端側の側面を支持する。押さえ部材66は、第1基材20の上面のx方向の他端部を支持する。締付部材68は、ベース62及び押さえ部材66で第1基材20及び第2基材30を挟持した状態で、押さえ部材66の孔を通ってベース62に固定されることにより、第1基材20及び第2基材30のx方向の他端部をベース62及び押さえ部材66に固定させる。
ベース62は、伸展機構70の連接棒76を取り付けるための突起Pをさらに有する。
伸展機構70は、第2固定部材60に取り付けられ、膜40を伸展させるために第2固定部材60をx方向に往復運動させる。例えば、図1、図2、及び図5に示すように、伸展機構70は、クランク機構であり、モータ72、偏心回転盤74、及び連接棒76を含む。
モータ72は、一般的な回転モータであり、回転線に沿って下方に延在する棒状の突起72aを有する。偏心回転盤74は、モータ72の突起72aが挿入される孔74aと、下方に延在する突起74bと、を有する。孔74a及び突起74bの位置は、いずれも偏心回転盤74の中心から(図3及び図5ではx方向に)ずれている。なお、各図では説明のために偏心度合いの大きい偏心回転盤74を示しているが、偏心回転盤74の構成や形状は図示されたものに限定されない。連接棒76は、細長い棒状部材であり、偏心回転盤74の突起74bが挿入される孔76aと、第2固定部材60のベース62の上面から上方に突出した突起Pが挿入される孔76bと、を有する。モータ72が回転すると、クランク機構により、偏心回転盤74及び連接棒76がモータ72の回転運動を第2固定部材60の直線運動に変換する。ここで、第2固定部材60は、ガイド部材(図示せず)によりy方向には移動せずx方向に沿って直線運動を行うように制限され得る。
このようにして、伸展装置14は、図3及び図5に示すように、モータ72の回転によって、第2固定部材60をx方向に沿って直線的に往復運動させることができる。好ましくは、第1固定部材50の位置が固定され、第2固定部材60は、固定された第1固定部材50に対して相対的に往復運動を行う。これにより、伸展装置14は、第2固定部材60に固定された第1基材20及び第2基材30に対してx方向の引張力をモータ72の回転周期で加えることができる。この引張力が第1基材20又は第2基材30を介して膜40に伝わることにより、膜40を周期的に伸展させることができるので、膜40に配置された組織層80及び管腔層82の細胞に対して伸展刺激を与えることが可能である。また、伸展刺激の程度は、偏心回転盤74の偏心度合いにより制御可能である。
ただし、伸展機構70の構成や連結構造は上記例に限定されず、膜40を伸展させることのできる任意の構成を利用可能である。
[組織層及び管腔層]
膜40の第1面42に形成される組織系細胞を用いた組織層80としては、特に限定されない。組織層80としては、例えば、神経系細胞を用いた神経組織、骨格筋細胞または心筋細胞を用いた筋組織、肝細胞を用いた肝臓組織、膵臓系細胞を用いた膵臓組織、肺胞上皮細胞を用いた肺胞上皮組織、真皮細胞を用いた真皮組織などが挙げられる。組織層としては、単層に限らず、複数の組織層を積層してもよい。また、組織層としては、複数の細胞が混合した3次元組織層でもよい。
組織系細胞を培養するための培地及び細胞外マトリックス成分としては、各種選択可能である。
膜40の第2面44に形成される管腔系細胞を用いた管腔層82としては、血管系細胞を用いた血管層、尿細管系細胞を用いた尿細管層などが挙げられる。血管系細胞としては、血管内皮細胞が好ましい。血管内皮細胞としては、ヒト、マウス、ラットなど、哺乳動物由来の細胞が挙げられ、ヒト由来血管内皮細胞が好ましい。ヒト由来血管内皮細胞としては、ヒト臍帯静脈内皮細胞(Human Umbilical Vein Endothelial Cells:HUVEC)、ヒト臍帯動脈内皮細胞(Human Umbilical Artery Endothelial Cells:HUAEC)、ヒト冠状動脈内皮細胞(Human Coronary Artery Endothelial Cells:HCAEC)、ヒト伏在静脈内皮細胞(Human Saphenous Vein Endothelial Cells:HSaVEC)、ヒト肺動脈内皮細胞(Human Pulmonary Artery Endothelial Cells:HPAEC)、ヒト大動脈内皮細胞(Human Aortic Endothelial Cells:HAoEC)、ヒト皮膚微小血管内皮細胞(Human Dermal Microvascular Endothelial Cells:HDMEC)、ヒト皮膚血管内皮細胞(Human Dermal Blood Endothelial Cells:HDBEC)、ヒト皮膚リンパ管内皮細胞(Human Dermal Lymphatic Endothelial Cells:HDLEC)、ヒト肺微小血管内皮細胞(Human Pulmonary Microvascular Endothelial Cells:HPMEC)、ヒト心臓微小血管内皮細胞(Human Cardiac Microvascular Endothelial Cells:HCMEC)、ヒト膀胱微小血管内皮細胞(Human Bladder Microvascular Endothelial Cells:HBdMEC)、ヒト子宮微小血管内皮細胞(Human Uterine Microvascular Endothelial Cells:HUtMEC)、ヒト脳血管内皮細胞(Human Brain Endothelial Cells:HBEC)などが挙げられ、ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)が好ましい。
[培養システムの製造方法]
上記の培養システム1においては、まず、第2基材30をベース52及びベース62上に載置し、第1基材20と第2基材30とを上下方向に重ねて本体部12を形成する(図2参照)。第1基材20を第2基材30に取り付けることにより、灌流流路36が形成される(図4参照)。次いで、第1基材20及び第2基材30のx方向の一端部をベース52と押さえ部材56とで挟むように、ベース52上の支持部材54に押さえ部材56を取り付け、締付部材58でベース52と押さえ部材56とを固定する。同様に、第1基材20及び第2基材30のx方向の他端部をベース62と押さえ部材66とで挟むように、ベース62上の支持部材64に押さえ部材66を取り付け、締付部材68でベース62と押さえ部材66とを固定する。これにより、第1基材20及び第2基材30が第1固定部材50及び第2固定部材60により挟持されて互いに固定される(図1参照)。
第2固定部材60の突起Pに連接棒76を取り付け、連接棒76に偏心回転盤74を取り付け、偏心回転盤74にモータ72を取り付けることにより、伸展機構70を第2固定部材60に組み付ける(図5参照)。
さらに、調整部110を介して培地供給部100に接続された供給管101を接続孔26Aに接続し、排出管102を接続孔26Bに接続することにより、培養システム1が製造される(図4参照)。
[培養システム1を用いた人工組織製造方法]
上記の培養システム1を用いた細胞の共培養方法(人工組織製造方法)について説明する。
本実施形態に係る人工組織製造方法は、培養デバイスを用いて細胞の共培養を行う人工組織製造方法であって、前記膜の第1面に組織系細胞を播種して前記培養空間で培養するステップと、前記膜の第2面に管腔系細胞を播種して前記灌流流路で培養するステップと、前記伸展装置により前記膜を伸展させるステップと、を含む。
まず、膜40が設けられた第1開口24が上向きになるように第1基材20を裏返し、膜40の第2面44に管腔系細胞を播種し、播種した細胞が膜40の第2面44に接着するまで培養を行う。
次いで、第1開口24が下向きになるように第1基材20を再度裏返し、第1基材20を第2基材30に取り付ける。これにより、膜40の第2面44及び第2面44上の管腔系細胞は、灌流流路36に面する。その後、第1基材20の培養空間22の底部に露出する膜40の第1面42に組織系細胞を播種し、培養空間22に培地を導入して組織系細胞を培養する。なお、第1基材20を第2基材30に取り付ける前に第1面42に組織系細胞を播種して培養し、組織系細胞が第1面42に接着した後で第1基材20を第2基材30に取り付けてもよい。
その後、培地供給部100から供給され調整部110で調整された量の培地を、供給管101から灌流流路36に導入する(図4参照)。灌流流路36は、図3に示すように、y方向の端部から中央側に幅が漸次広がっているため、供給管101から灌流流路36に導入された培地は、円滑に灌流流路36に充填されて灌流する。灌流流路36を灌流する培地は、排出管102から排出される。
その結果、膜40の第1面42に播種された組織系細胞は、培養空間22に導入された培地により培養され、膜40の第2面44に接着された管腔系細胞は、灌流流路36に導入されて灌流する培地により培養される(図4参照)。すなわち、培養システム1においては、流れ刺激を付与した状態で組織系細胞(組織層80)と管腔系細胞(管腔層82)とが共培養される。さらに、上記の伸展装置14によって膜40を伸展させることにより、膜40の第1面42の組織系細胞及び第2面44の管腔系細胞に対して伸展刺激を加えることができる(図5参照)。すなわち、培養システム1においては、流れ刺激及び伸展刺激を付与した状態で組織系細胞と管腔系細胞とが共培養され、例えば、実際の血管周辺などの環境を再現することができる。これにより、培養された人工細胞又は人工組織を製造することができる。
また、本実施形態の培養システム1では、調整部110を調整することにより、灌流流路36に培地が灌流する状態で共培養する場合と、灌流流路36に培地が灌流せず充填された状態で共培養する場合とを比較・評価することも可能である。また、灌流流路36に培地が灌流する状態で共培養する場合についても、調整部110を調整して灌流流路36への培地の導入量を異ならせ、灌流流路36における培地の流速を異ならせた場合を比較・評価することも可能である。さらに、伸展装置14のモータ72を作動させるか否かによって、伸展刺激が与えられている状態で共培養する場合と、伸展刺激が与えられない状態で共培養する場合とを比較・評価することも可能である。また、モータ72の回転速度を変更することによって、伸展動作の周期を異ならせた場合を比較・評価することも可能である。また、偏心度合いの異なる偏心回転盤74を使い分けることによって、伸展の大きさを異ならせた場合を比較・評価することも可能である。
[薬剤評価方法]
本発明は、さらにその他の態様として、本発明に係る培養デバイスを用いて製造された人工組織における薬剤の接触による刺激性を評価する方法に関する。本発明における薬剤とは、医薬品などの薬物、化粧品や医薬部外品などを含む。本発明の評価方法によれば、例えば、従来の方法と比較して、せん断流れ刺激や伸展刺激が存在する実際の管腔層周辺などに近い環境で薬剤の評価を行うことができる。また、本発明の評価方法は、例えば、新薬の創出(スクリーニング)などにおける各種分子量の薬物の動態評価、化粧品や医薬部外品などの開発における評価において極めて有用である。
本実施形態に係る薬剤評価方法は、培養デバイスを用いて人工組織を製造するステップと、薬剤を前記人工組織に接触させるステップと、前記薬剤の接触による刺激に対する前記人工組織の応答、又は前記人工組織に対する前記薬剤の浸透性を測定するステップと、を含む。応答の測定は、例えば、経皮及び経内皮電気抵抗(バリア機能)を測定することなどによって行うことができる。薬剤は、評価対象となる物質のことをいい、例えば、無機化合物や有機化合物などが挙げられる。
薬剤を人工組織に接触させることについては、例えば、組織層80に薬剤を塗布し、当該薬剤の灌流流路36への取り込みを評価したり、灌流流路36に導入される培地中に薬剤を混入させ、灌流流路36から組織層80への当該薬剤の拡散・透過を評価することができる。
[変形例]
上記実施形態では、伸展装置14が第1基材20及び第2基材30を引っ張って伸展させることで膜40に伸展刺激を加えているが、膜40が伸展しさえすれば、必ずしも第1基材20及び第2基材30を伸展させなくともよい。
上記実施形態では、膜40の伸展方向(x方向)と灌流流路36の灌流方向(y方向)とが互いに略直交しているが、同じ方向であってもよく、90°以外の角度で交差してもよい。
上記実施形態では、第1基材20及び第2基材30の両方に引張力を加えて伸展を行ったが、第1基材20及び第2基材30のうち膜40が設けられている一方のみに対して伸展を行ってもよい。
[実験例1]
(培養デバイスの製造)
光造形装置により製造したモールドにPDMSを流し込み、熱硬化させることにより、第1基材20及び第2基材30を製造した。伸展装置14(すなわち第1固定部材50、第2固定部材60、及び伸展機構70)は、光造形装置により製造した。多孔質膜40は、フォトリソグラフィによりシリコン基板上にマイクロピラーを製造し、ここにPDMSをスピンコーティングして多孔質膜40を製膜した後、上記のPDMS製の第1基材20を多孔質膜40に接触させた状態でHOプラズマを照射することにより、第1基材20と多孔質膜40とを接着させた。その後、反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)により多孔質膜40に多数の貫通孔を形成した。多孔質膜40の厚さは約3.5μm、貫通孔の直径は約3μmであった。
製造した培養デバイス10により、マイクロピペットを用いて細胞播種及び培地交換を容易に行うことができることを確認した。
製造した多孔質膜40の物質透過性能を評価するために、多孔質膜40が接着された第1基材20を液体に浸し、直径1μmの蛍光ビーズを培養空間22内に投入して、多孔質膜40を通過した液滴をサンプリングすることにより、多孔質膜40を通過したビーズの数を測定した。図6は、多孔質膜40を通過した蛍光ビーズの数と時間との関係を表すグラフである。5分後には平均約260個/μLのビーズが多孔質膜40を透過し、10分後には平均630個/μLのビーズが多孔質膜40を透過したことが確認された。すなわち、製造した多孔質膜40は、貫通孔の直径以下の物質を透過させることができた。
[実験例2]
(伸展刺激による伸展率の計測)
伸展装置14により伸展刺激を加えたときの多孔質膜40の伸展率を調べるために、製造した培養デバイス10の本体部12を1Hzで2.5秒間繰り返し伸展させている様子を動画撮影し、多孔質膜40の両端間の長さを計測した。図7は、製造した培養デバイス10における1Hzでの伸展動作中の多孔質膜40の両端の長さと時間との関係を表すグラフである。多孔質膜40の両端間の長さに対して10%の伸展率において、1Hzで多孔質膜40が伸展していることが確認された。生体内における血管などの伸展率は10%程度であるので、培養デバイス10を用いることで生体内環境と類似した伸展刺激を加えることができるといえる。
[実験例3]
(せん断応力の測定)
灌流時のせん断応力を測定するために、伸展刺激を与えた場合と与えなかった場合との各々について、灌流流路36に蛍光ビーズを流して灌流の様子を撮影し、画像解析により粒子の移動速度を算出して流体の最大流速umaxを測定した。多孔質膜40の第2面44に加わるせん断応力τmembraneは、以下の式により算出した。
Figure 2021104015
ここで、μは流体の粘性係数であり、aは流路の高さの1/2であり、uaverageは流体の平均流速である。図8は、製造した培養デバイス10におけるせん断応力と流量との関係を表すグラフである。伸展刺激の有無にかかわらず、測定されたせん断応力は同程度であったことから、伸展を行った場合でも同等のせん断応力を与えることが可能であることが確認された。また、培養デバイス10によって多孔質膜40の第2面44に対し8dyne/cm〜17dyne/cmのせん断応力を加えることができることが確認された。生体内の毛細血管においては10dyne/cm〜20dyne/cmのせん断応力が働いているとされているので、培養デバイス10によって生体内環境と類似したせん断刺激を加えることができるといえる。
[実験例4]
(伸展刺激に対する細胞応答評価)
培養デバイス10による伸展刺激に対する細胞応答を評価するために、培養デバイス10でHUVECsを培養し、10%の伸展を1Hzで24時間行った細胞と伸展を行わずに培養した細胞とを顕微鏡で観察した。図9Aは、製造した培養デバイス10により伸展刺激を加えた場合の細胞の明視野写真である。図9Bは、製造した培養デバイス10により伸展刺激を加えなかった場合の細胞の明視野写真である。これらの写真において、左右方向が伸展方向である。
観察された細胞の配向を定量化するために、これらの画像の高速フーリエ変換を行い、画像に内接する円を書き込んで円の中心から0°〜359°までの輝度値を計算した。ここで、画像の内接円の中心から右方向に延ばした直線を基準(0°)とした。0°〜179°の輝度値とそれぞれに180°足し合わせたもので平均化して0°〜179°の輝度値に変換し、各々の値を全体の平均値で割ることにより、0°〜179°に対する標準化輝度値を得た。この標準化輝度値が角度により異なる場合、細胞は輝度値が大きい角度に配向しているといえる。図9Cは、図9A及び図9Bの画像から計算した標準化輝度値である。図9A(伸展あり)の写真では輝度値が約90°で極大値を取ったのに対し、図9B(伸展なし)の写真では輝度値の角度依存性は確認されなかった。したがって、伸展刺激を加えた場合、細胞が伸展方向に対して垂直な方向に配向するという応答性が確認された。
1…培養システム、10…培養デバイス、12…本体部、14…伸展装置、20…第1基材、22…培養空間、24…第1開口、30…第2基材、32…溝部、34…第2開口、36…灌流流路、40…膜、42…第1面、44…第2面、50…第1固定部材、60…第2固定部材、52、62…ベース、54、64…支持部材、56、66…押さえ部材、58、68…締付部材、70…伸展機構、72…モータ、74…偏心回転盤、76…連接棒、80…組織層、82…管腔層、100…培地供給部、101…供給管、102…排出管、110…調整部。

Claims (10)

  1. 細胞を培養可能な培養空間及び前記培養空間に開口する第1開口を有する第1基材と、培地を灌流可能な灌流流路及び前記灌流流路に開口する第2開口を有し、前記培養空間と前記灌流流路とが連通するように前記第1基材を着脱可能に保持する第2基材と、前記第1開口又は前記第2開口に配置される、一つ以上の貫通孔を有する伸展可能な膜と、を有する本体部と、
    前記本体部に力を加えることにより前記膜を伸展させるように構成された伸展装置と、
    を備える、
    細胞を培養するための培養デバイス。
  2. 前記伸展装置は、前記膜が伸展及び収縮を繰り返すように、前記本体部に力を反復的に加える、
    請求項1に記載の培養デバイス。
  3. 前記伸展装置は、前記第1基材と前記第2基材とを互いに固定する、
    請求項1又は2に記載の培養デバイス。
  4. 前記伸展装置は、前記膜の伸展方向に沿った引張力を前記本体部に加える、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の培養デバイス。
  5. 前記第1基材及び前記第2基材は、弾性変形可能な材料から構成される、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の培養デバイス。
  6. 前記膜は、ポリジメチルシロキサンから構成される、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の培養デバイス。
  7. 前記膜は、前記第1開口に配置される、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の培養デバイス。
  8. 前記膜は、前記培養空間に対向する第1面及び前記灌流流路に対向する第2面を有し、前記第1面側で組織系細胞が培養され、前記第2面側で管腔系細胞が培養される、
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の培養デバイス。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の培養デバイスを用いて細胞の共培養を行う人工組織製造方法であって、
    前記膜の第1面に組織系細胞を播種して前記培養空間で培養するステップと、
    前記膜の第2面に管腔系細胞を播種して前記灌流流路で培養するステップと、
    前記伸展装置により前記膜を伸展させるステップと、
    を含む、
    人工組織製造方法。
  10. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の培養デバイスを用いて人工組織を製造するステップと、
    薬剤を前記人工組織に接触させるステップと、
    前記薬剤の接触による刺激に対する前記人工組織の応答、又は前記人工組織に対する前記薬剤の浸透性を測定するステップと、
    を含む、
    人工組織を用いた薬剤評価方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023153058A1 (ja) * 2022-02-14 2023-08-17 富士フイルム株式会社 細胞の評価方法及び評価用デバイス

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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