JP2021099627A - 相続手続システム、相続手続管理方法、プログラム - Google Patents

相続手続システム、相続手続管理方法、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】遺産整理や遺言執行のサービスを提供する業者において、より効率的にサービスを遂行できる相続手続システムを提供する。【解決手段】戸籍データに含まれる人物の続柄関係に基づいて生成された相続人関係説明図のデータを取得し、相続人関係説明図に含まれる人物のうち、特定した被相続人に関する財産情報と財産分配情報とを少なくとも含む相続情報を生成する。【選択図】図1

Description

本発明は、相続手続システム、相続手続管理方法、プログラムに関する。
被相続人の遺産を、複数の相続人に分割して遺産整理する際には多くの労力を有する。例えば、遺産整理や遺言執行のサービスを提供する信託銀行などの業者は、このサービスを提供する際に、多くの時間と労力をかけている。このような相続に関する業務の効率化を図る技術として特許文献1が開示されている。
特許文献1には、資産リストを作成させ、作成された資産リストを確認し、資産の管理にかかる顧客の負担軽減を図る資産管理装置、方法、及びプログラムの技術が開示されている。
特開2017−156976号公報
上述のように遺産整理や遺言執行のサービスを提供する業者において、より効率的にサービスを遂行できる技術が求められている。
そこでこの発明は、上述の課題を解決する相続手続システム、相続手続管理方法、プログラムを提供することを目的としている。
本発明の第1の態様によれば、相続手続システムは、戸籍データに含まれる人物の続柄関係に基づいて生成された相続人関係説明図のデータを取得する相続人関係説明図取得手段と、前記相続人関係説明図に含まれる人物のうち、特定した被相続人に関する財産情報と財産分配情報とを少なくとも含む相続情報を生成する相続情報生成手段と、を備えることを特徴とする。
本発明の第2の態様によれば、相続手続管理方法は、戸籍データに含まれる人物の続柄関係に基づいて生成された相続人関係説明図のデータを取得し、前記相続人関係説明図に含まれる人物のうち、特定した被相続人に関する財産情報と財産分配情報とを少なくとも含む相続情報を生成することを特徴とする。
本発明の第3の態様によれば、プログラムは、相続手続システムのコンピュータを、戸籍データに含まれる人物の続柄関係に基づいて生成された相続人関係説明図のデータを取得する相続人関係説明図取得手段、前記相続人関係説明図に含まれる人物のうち、特定した被相続人に関する財産情報と財産分配情報とを少なくとも含む相続情報を生成する相続情報生成手段、として機能させることを特徴とする。
本発明によれば、遺産整理や遺言執行のサービスを提供する業者において、より効率的にサービスを遂行できる。
本発明の一実施形態による相続手続システムの構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による相続手続管理装置のハードウェア構成図である。 本発明の一実施形態による相続手続管理装置の機能ブロック図である。 本発明の一実施形態による相続手続管理装置の処理フローを示す第一の図である。 本発明の一実施形態による相続人関係調査テーブルを示す図である。 本発明の一実施形態による相続人関係説明図の生成処理のフローを示す図である。 本発明の一実施形態による戸籍データ統合一覧データのデータ例を示す図である。 本発明の一実施形態による相続人テーブルの例を示す図である。 本発明の一実施形態による相関人関係説明図の例を示す図である。 本発明の一実施形態による相続手続管理装置の処理フローを示す第二の図である。 本発明の一実施形態による財産調査テーブルを示す図である。 本発明の一実施形態による相続手続管理装置の処理フローを示す第三の図である。 本発明の一実施形態による相続情報テーブルを示す図である。 本発明の一実施形態による相続手続管理装置の処理フローを示す第四の図である。 本発明の一実施形態による分割協議一覧テーブルを示す図である。 本発明の一実施形態によるユーザページの出力例を示す図である。 本発明の一実施形態による相続手続管理装置の処理フローを示す第五の図である。 本発明の一実施形態による相続手続システムの最小構成を示す図である。 本発明の一実施形態による最小構成の相続手続システムの処理フローを示す図である。
以下、本発明の一実施形態による相続手続システムを図面を参照して説明する。
図1は同実施形態による相続手続システムの構成を示すブロック図である。
この図で示すように、相続手続システムは、少なくとも相続手続管理装置1を含んで構成される。相続手続管理装置1は、被相続人が口座を保有する他の金融機関の基盤システムに含まれる1つまたは複数の調査装置2や、金融機関以外の業者の基盤システムに含まれる1つまたは複数の調査装置2と通信接続されている。
調査装置2は、本実施形態においては第一調査装置21、第二調査装置22、第三調査装置23であるとする。第一調査装置21、第二調査装置22、第三調査装置23を総称して調査装置2と呼ぶとする。相続手続管理装置1は、それ以外のプロセスを実施する調査装置2と通信接続してもよい。相続手続管理装置1は、相続手続管理装置1を管理する相続手続管理業者の担当者が利用する担当者端末3と通信接続する。また相続手続管理装置1は、被相続人や推定相続人などの依頼人などが利用するユーザ端末4と通信接続する。
第一調査装置21は、戸籍管理装置5と通信接続する。戸籍管理装置5は、例えば自治体などの戸籍を管理する管理者が管理する。第一調査装置21は、相続手続管理装置1からの指示に基づいて、戸籍管理装置5から戸籍データを取得して相続人関係調査のプロセスを実施する。
第二調査装置22は、他の金融機関が管理する。第二調査装置22は、相続手続管理装置1からの指示に基づいて、相続人の財産調査のプロセスを実施する。
第三調査装置23は、他の金融機関が管理する。第三調査装置23は、相続手続管理装置1からの指示に基づいて、相続人の財産の換価プロセスを実施する。
図2は相続手続管理装置のハードウェア構成図である。
図2で示すように、相続手続管理装置1は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、データベース104、通信モジュール105等の各ハードウェアを備えたコンピュータである。なお第一調査装置21、第二調査装置22、第三調査装置23、担当者端末3、ユーザ端末4、戸籍管理装置5も、同様のハードウェア構成を備えたコンピュータである。
図3は相続手続管理装置の機能ブロック図である。
相続手続管理装置1は、電源が投入されると起動し、予め記憶する相続手続管理プログラムを実行する。これにより相続手続管理装置1は、少なくとも、制御部11、相続人関係説明図取得部12、相続情報生成部13、権限情報生成部14、提案書生成部15、プロセス管理部16の各機能を発揮する。
制御部11は、他の機能部を制御する。
相続人関係説明図取得部12は、戸籍データに含まれる人物の続柄関係に基づいて生成された相続人関係説明図のデータを取得する。
相続情報生成部13は、相続人関係説明図に含まれる人物のうち、特定した被相続人に関する財産情報と財産分配情報とを少なくとも含む相続情報を生成する。
権限情報生成部14は、相続情報へアクセスできるアクセス権限付与人物となる推定相続人の情報に、相続情報へアクセスする際に利用するアクセス権限キーの情報を関連付けた権限情報を生成する。
提案書生成部15は、財産情報の分割提案を示す提案書情報を、提案書作成アルゴリズムを用いて生成する。
プロセス管理部16は、第一調査装置21、第二調査装置22、第三調査装置23でそれぞれ行われるプロセスの管理処理を行う。プロセス管理部16は、相続情報の生成において行われる一つまたは複数の調査プロセスの進捗度合を含む出力情報を生成して、ユーザ端末4等へ出力する。
上述のような機能を発揮する相続手続管理装置1により、遺産整理や遺言執行のサービスを提供する業者において、より効率的にサービスを遂行することができる。以下、相続手続管理システムの処理の詳細を説明する。
図4は本実施形態による相続手続管理装置の処理フローを示す第一の図である。
まず相続手続管理装置1を管理する相続手続管理業者の担当者は、被相続人または推定相続人を示す依頼人からの依頼に基づいて、相続手続管理業務を開始する。この時、相続手続管理業者の担当者は、依頼人より、被相続人を含む戸籍謄本や、推定相続人の戸籍謄本を受け取る。戸籍謄本には依頼人である被相続人や推定相続人の氏名、本籍、生年月日、出生地、出生の届人、両親や養父母の名前、婚姻歴、離婚歴、依頼人と同じ戸籍にいる方の情報(氏名、生年月日、両親や養父母の名前、配偶者区分)などの戸籍情報が含まれる。
担当者は受け取った一つまたは複数の戸籍謄本をスキャナ等でスキャンし戸籍謄本に記載された情報を含む戸籍データを戸籍謄本ごとに生成する。戸籍データは一例としては、ある戸籍謄本に含まれる人物ごとに、割り当てた番号、氏名、続柄、生年月日などの戸籍情報が紐づけて保持されたデータである。担当者は一つまたは複数の戸籍データを、担当者端末3を用いて相続手続管理装置1に登録する操作を行う。
この時、担当者は、担当者端末3と相続手続管理装置1とを通信接続させる。相続手続管理装置1は、ウェブサーバの機能を有している。相続手続管理装置1は、担当者端末3との通信接続に基づいて、担当者端末3へ担当者利用ページを送信する。担当者端末3はモニタに担当者利用ページを表示する。当該担当者利用ページには、被相続人の属性情報の入力欄、依頼人の属性情報の入力欄、戸籍データの登録欄、遺言書の登録欄、相続人関係調査プロセス、財産調査プロセス、換価プロセス、の各プロセス開始の指示ボタンなどが表示される。
担当者は、担当者利用ページを用いて被相続人の氏名、本籍地、生年月日、性別、などの被相続人属性を入力する。また担当者は、担当者利用ページを用いて依頼人に発行したID、依頼人の氏名、住所、生年月日、性別、などの依頼人属性を入力する。また担当者は、担当者利用ページを用いて、戸籍データの登録欄に、一つ又は複数の戸籍データのファイルを入力する。また担当者は、担当者利用ページを用いて、遺言書の登録欄に、遺言書のデータを入力する。なおこれらの各種情報の入力は、OCRに読み取った文字列を担当者端末3が取得することにより行われてもよい。担当者は、担当者端末3の入力装置(キーボードやマウス、タッチパネル等)を用いて相続人関係調査プロセスのプロセス開始指示を入力する。すると担当者端末3は、被相続人属性、依頼人属性、一つ又は複数の戸籍データ、遺言書データを含む相続人関係調査プロセスの開始要求を相続手続管理装置1へ送信する。
相続手続管理装置1は相続人関係調査プロセスの開始要求を受信する(ステップS101)。プロセス管理部16は、相続人関係調査プロセスの開始要求に含まれる被相続人属性、依頼人属性、一つ又は複数の戸籍データ、遺言書データ、相続人調査関係調査プロセスの開始フラグ、を紐づけて、自装置に備わるデータベースの相続人関係調査テーブル(図5)へ登録する。プロセス管理部16は、相続人関係調査プロセスの開始要求を第一調査装置21へ送信する(ステップS102)。
第一調査装置21は、相続人関係調査プロセスの開始要求を受信する。第一調査装置21は、当該開始要求に含まれる被相続人属性、依頼人属性、一つ又は複数の戸籍データ、遺言書データを抽出し、自装置に備わるデータベースの相続人関係調査テーブルに紐づけて登録する。また第一調査装置21は、相続人関係調査プロセスの開始要求に基づいて、その開始要求に含まれる被相続人属性が示す被相続人を基準とする相続人関係調査プロセスを開始する。これにより、第一調査装置21は、相続人関係調査プロセスの開始要求に含まれる被相続人属性が示す被相続人を基準とする相続人関係説明図のデータを生成する。相続人関係説明図の生成手法の具体例は、後述する。第一調査装置21は、相続人関係説明図のデータを、そのデータの生成の開始要求に含まれる被相続人属性、依頼人属性、一つ又は複数の戸籍データ、遺言書データに紐づけてデータベースに記録する。
第一調査装置21は、相続人関係説明図のデータに基づいて、推定相続人を特定する。例えば、推定相続人の特定は、第一調査装置21を利用した調査者の入力操作に基づいて、第一調査装置21が特定してもよい。また第一調査装置21は、相続人の合計財産の、各推定相続人に対する相続割合を調査者の入力操作に基づいて取得する。この相続割合は、遺言書が有れば、その遺言書に基づいて調査者が特定し、各推定相続に対する財産評価額の相続割合を第一調査装置21に入力してよい。また調査者は、相続人の合計財産の、各推定相続人に対する相続割合が、法定遺留分以上の相続割合となっているかを確認し、その確認結果を、第一調査装置21へ入力する。相続割合は財産分配情報の一態様である。
第一調査装置21は、それら特定した推定相続人、各推定相続人に対する合計財産の相続割合と、その相続割合が法定遺留分以上の相続割合となっているか否かの情報とを、被相続人属性、依頼人属性、一つ又は複数の戸籍データ、遺言書データにさらに紐づけてデータベースに登録する。調査者は、相続人関係調査プロセスの調査が完了すると、第一調査装置21に、依頼人IDにより特定される相続人関係調査プロセスの調査完了を登録する。第一調査装置21は、依頼人属性に含まれる依頼人IDと、相続人関係説明図のデータと、特定した推定相続人と、各推定相続人に対する合計財産の相続割合と、その相続割合が法定遺留分以上の相続割合となっているか否かの情報と、を含む、相続人関係調査結果を相続手続管理装置1へ送信する。
相続手続管理装置1は、相続人関係調査結果を受信する(ステップS103)。相続手続管理装置1のプロセス管理部16は、当該相続人関係調査結果に含まれる依頼人IDに紐づけて、相続人関係説明図のデータ、特定した推定相続人と、各推定相続人に対する合計財産の相続割合と、その相続割合が法定遺留分以上の相続割合となっているか否かを示す遺留分適合情報と、を自装置で保持するデータベースの相続人関係調査テーブルに登録する(ステップS104)。またプロセス管理部16は、調査結果に含まれる依頼人IDに紐づいて、データベースの相続人関係調査テーブルに記録されている、相続人関係調査プロセスの進捗フラグを開始フラグから完了フラグに更新して登録する(ステップS105)。これにより、相続人関係調査プロセスが完了する。
図6は相続人関係説明図の生成処理のフローを示す図である。
以下、相続人関係説明図の生成について説明する。
上述したように第一調査装置21は、相続人関係調査プロセスを開始すると、まず相続人関係説明図の生成を開始する。そして第一調査装置21は、相続人関係調査テーブルに記録した、依頼人属性と、被相続人属性と、1つまたは複数の戸籍データを読み取る。第一調査装置21は、1つまたは複数の戸籍データに含まれる人物を全て含む戸籍データ統合一覧データを生成する(ステップS201)。
図7は戸籍データ統合一覧データのデータ例を示す図である。
この図で示すように、戸籍データ統合一覧データは、戸籍データの管理番号に紐づく1つまたは複数の各戸籍の識別番号(♯1,♯2,♯3,…)、人物の氏名、生年月日、被相続人を基準とする続柄、除籍などの情報を含むステータス、本籍などの戸籍データに記載された各情報が紐づくデータである。ここで一人の人物が複数の戸籍データに記録される可能性がある。例えば、依頼人が筆頭者として含まれる戸籍データにはその依頼人の父の情報が含まれる。依頼人が故人となった父を基点(被相続人)とする相続人関係説明図の作成を希望している場合、依頼人は故人となる父の戸籍謄本を相続手続管理業者の担当者に渡す場合がある。この場合、父の戸籍謄本に基づいて生成された戸籍データには父が筆頭者として含まれる。このような場合、例えば依頼人が筆頭者となる戸籍謄本と、依頼人の父が筆頭者となる戸籍謄本には、同じ人物である依頼人の父の情報が含まれる。この場合、それら戸籍謄本に対応する各戸籍データを用いて生成した戸籍データ統合一覧データには、依頼人の父に関する情報が2つ含まれる。第一調査装置21は、戸籍データ統合一覧データを依頼人IDに紐づけて自装置に備わるデータベースに記録する。
第一調査装置21は、戸籍データ統合一覧データを生成すると、依頼人IDに紐づいて自装置のデータベースに記録される一つまたは複数の戸籍データを取得する。第一調査装置21は、取得した戸籍データに含まれる情報に基づいて、相続人関係説明図の作成に必要な推定相続人となり得る他の人物を含む戸籍データが必要かを判定する(ステップS202)。
具体的には第一調査装置21は、被相続人を含む戸籍データaを特定する。第一調査装置21は、その戸籍データaに含まれる被相続人の子が除籍となっている場合、その子を含む戸籍データbが、取得した戸籍データの中に有るかを判定する。第一調査装置21は、戸籍データbが無い場合には、当該戸籍データbを取得対象と決定する。戸籍データbは被相続人の子を含む戸籍データであり、当該被相続人の子は取得対象人物の一例である。
第一調査装置21は、戸籍データaに含まれる被相続人の子の情報が無い場合には、戸籍データaに含まれる被相続人の父母(第二順位となる血族相続人)の何れかを筆頭者とする戸籍データcが、取得した戸籍データの中に有るかを判定する。第一調査装置21は、戸籍データcが無い場合には、当該戸籍データcを取得対象と決定する。戸籍データcは被相続人の父母を含む戸籍データであり、当該基点人物である被相続人の父母は取得対象人物の一例である。
また第一調査装置21は、戸籍データcが有る場合であって、被相続人の第二順位となる血族相続人が除籍の場合には、当該戸籍データcに含まれる人物(例えば被相続人の兄弟のうち結婚により除籍になった人物など第三順位となる血族相続人)のうち、婚姻により除籍となった人物を含む戸籍データdが、取得した戸籍データの中に有るかを判定する。第一調査装置21は、戸籍データdが無い場合には、当該戸籍データを取得対象と決定する。戸籍データdは被相続人の兄弟を含む戸籍データであり、当該被相続人の兄弟は取得対象人物の一例である。
また第一調査装置21は、戸籍データdが有る場合であって、第三順位となる血族相続人が死亡等で除籍となりその人物に子供がいる場合で、さらにその戸籍データdに含まれる子(被相続人の甥や姪)が結婚により除籍となっている場合には、その子が含まれる戸籍データeが、取得した戸籍データの中に有るかを判定する。第一調査装置21は、戸籍データeが無い場合には、当該戸籍データを取得対象と決定する。戸籍データeは被相続人の兄弟の子を含む戸籍データであり、当該被相続人の兄弟の子は取得対象人物である。
第一調査装置21は、他の方法により、推定相続人となり得る人物を含む他の戸籍データが必要かを判定してよい。推定相続人となり得る人物は、被相続人の配偶者とその血族に含まれる人物である。第一調査装置21は、戸籍データにおいて除籍となっている人物が死亡により除籍されていると特定した場合には、その人物を戸籍データの取得対象と決定しない。上述の第一調査装置21の処理は、被相続人に関する戸籍データに含まれる人物の所定の属性情報に基づいて戸籍データに含まれる相続対象者以外の他の相続対象者を含む他の戸籍データの不足をチェックする処理の一態様である。また上述の第一調査装置21の処理は、被相続人に関する戸籍データが相続対象者を含む人物の情報がすべて揃っているかをチェックする処理の一態様である。
第一調査装置21は、取得対象として特定した戸籍データに含まれる取得対象人物の情報と依頼人IDとを示す不足情報を生成する(ステップS203)。第一調査装置21は、不足情報を自装置のデータベースへ記録する。
第一調査装置21は、不足情報に基づいて自動的に戸籍謄本の情報を取得してよい。この場合、第一調査装置21は、不足情報に含まれる取得対象人物の本籍地に基づいて、戸籍謄本取得要求先の自治体を特定する(ステップS204)。第一調査装置21は、本籍地の情報に紐づいて自装置のデータベースに記録されている戸籍管理装置5の送信先(ネットワークアドレス等)を取得する。第一調査装置21は、取得した送信先の戸籍管理装置5に、取得対象人物の情報を含む戸籍謄本取得要求を送信する(ステップS205)。
送信先の戸籍管理装置5は、戸籍謄本取得要求に含まれる取得対象人物の情報(氏名、生年月日、本籍地など)を特定する。戸籍管理装置5は、取得対象人物の情報に紐づけて予め自装置のデータベースに記録されている戸籍謄本のデータを取得する。戸籍管理装置5は取得した取得対象人物の戸籍謄本のデータと依頼人ID(管理番号)とを含む返信データを生成し、第一調査装置21へ送信する。
第一調査装置21は、返信データに含まれる戸籍謄本のデータと依頼人IDとを取得する。なお第一調査装置21は、取得対象人物ごとの返信データを各戸籍管理装置5から取得する。第一調査装置21は、それら戸籍謄本のデータに基づいて、当該戸籍謄本の情報を含む戸籍データを生成し、依頼人IDに紐づけて自装置のデータベースに記録する。
また第一調査装置21は、依頼人IDに紐づいて自装置のデータベースに記録されている戸籍データ統合一覧データを読み取り、当該戸籍データ統合一覧データに、新たに生成した戸籍データを結合して戸籍データ統合一覧データを更新する(ステップS206)。第一調査装置21は、自装置のデータベースに依頼人IDに紐づいて記録されている戸籍データ統合一覧データを、更新した戸籍データ統合一覧データに書き換える。これにより、取得対象人物についての戸籍謄本のデータに基づいて、戸籍データ統合一覧データが更新される。
第一調査装置21は、相続人関係説明図の作成に必要な推定相続人となり得る他の人物を含む戸籍データが必要でないと判定した場合や、管理者によって戸籍データの取得の終了の指示を受けた場合、戸籍データ統合一覧データに基づく相続人テーブルの生成を開始する。
第一調査装置21は、依頼人IDに紐づいて自装置のデータベースに記録されている戸籍データ統合一覧データを取得する。第一調査装置21は、戸籍データ統合一覧データに含まれる人物のうち、複数の戸籍データに重複して情報が掲載されていた同一人物を特定する。例えば第一調査装置21は、氏名、生年月日の組み合わせが同一である情報が複数組含まれる場合には、その人物を特定する。第一調査装置21は、特定した人物の情報を一つにまとめた、相続人テーブル(図8)を生成する(ステップS207)。第一調査装置21は、相続人テーブルを依頼人IDに紐づけて自装置のデータベースに記録する。この相続人テーブルの生成は、第一調査装置21による、戸籍データの続柄に基づいて当該戸籍データに含まれる人物の続柄関係を示す関係データテーブルを生成する処理の一態様である。
第一調査装置21は、依頼人IDに基づいて自装置のデータベースから相続人テーブルを取得する。第一調査装置21は、相続人テーブルに含まれる各人物の属性に基づいて、被相続人である本人を基準とした、親子関係、兄弟関係、婚姻関係がツリー構造で表される相続人関係説明図(図9)を生成する(ステップS208)。第一調査装置21は、依頼人IDに紐づけて相続人関係説明図のデータを自装置のデータベースに記録する。なお上述した第一調査装置21の一部または全部の処理は、相続手続管理装置1が同様に行うようにしてもよい。また相続手続管理装置1と第一調査装置21とが協働して上述した相続人関係説明図の生成処理を行うようにしてもよい。
以上の処理によれば、第一調査装置21は、依頼人から提供を受けた戸籍謄本に基づいて、相続人関係説明図を作成することができる。第一調査装置21の処理により、相続人関係説明図の作成に不足している取得対象人物を含む戸籍謄本の取得の必要性を自動で判定することができるので、依頼人や故人等の被相続人を基準とする精度の高い相続人関係説明図が作成できるとともに、その作成の労力を軽減することができる。また第一調査装置21の処理により、相続人関係説明図の作成に不足している取得対象人物の戸籍謄本のデータを戸籍管理装置5から取得することができるので、人手を介した戸籍謄本の取得作業が簡略化し、相続人関係説明図の作成の労力を軽減することができる。
図8は相続人テーブルの例を示す図である。
相続人テーブルは、被相続人(本人)を基準とする推定相続人の各氏名、生年月日、続柄、ステータス、死亡フラグ、法定相続人フラグ、相続割合(法定相続割合)などの情報を含んで構成される。第一調査装置21は、このように、戸籍データに含まれる情報に基づいて、除籍などのステータスの情報や、死亡しているかどうかを示す死亡フラグを各人物に紐づけた相続人テーブルを生成してよい。また第一調査装置21は、図8で示すように、法定相続人かどうかを示す法定相続人フラグの情報を、相続人判定アルゴリズムを用いて判定して各人物に紐づけた相続人テーブルを生成してよい。また第一調査装置21は、図8で示すように、法定相続割合の値を、相続割合アルゴリズムを用いて判定して各人物に紐づけた相続人テーブルを生成してよい。また第一調査装置21は、法定相続の優先順位の順番に、各人物をソートした相続人テーブルを生成してよい。
図9は相関人関係説明図の例を示す図である。
相続人関係説明図は、相続人テーブルに含まれる全ての人物を用いて、基点人物である被相続人を基準として、親子関係、兄弟関係、婚姻関係をツリー構造で表した図である。
図10は本実施形態による相続手続管理装置の処理フローを示す第二の図である。
相続手続管理業者の担当者は、相続人関係調査プロセスが完了するまでの間に、または上述の相続人関係調査プロセスの開始要求より前の時点において、依頼人に対して相続人の保有財産項目の提出を要求する。これにより担当者は、依頼人から当該保有財産項目を取得する。保有財産項目には、相続人の預金が振り込まれている銀行口座が示す金融機関コード、支店番号、口座番号と、相続人の保有する有価証券の情報が登録されている証券口座が示す金融機関コード、支店番号、口座番号と、相続人の保有する不動産情報(不動産登記簿等)、財産性のある会員権情報、絵画やその他美術品などの財産性のある物品に関する情報である。
担当者はこれらの保有財産項目を相続手続管理装置1に登録するために、担当者端末3を相続手続管理装置1にアクセスさせる操作を行う。相続手続管理装置1のプロセス管理部16は、担当者端末3との通信接続に基づいて、担当者端末3へ担当者利用ページを送信する。担当者端末3はモニタに担当者利用ページを表示する。当該担当者利用ページには、さらに、保有財産項目登録欄が設けられている。担当者は、担当者端末3を操作して、保有財産項目を入力操作する。担当者は、担当者端末3の入力装置を用いて財産調査プロセスのプロセス開始指示を入力する。すると担当者端末3は、被相続人属性、依頼人属性、保有財産項目を含む財産調査プロセスの開始要求を相続手続管理装置1へ送信する。
相続手続管理装置1は財産調査プロセスの開始要求を受信する(ステップS301)。プロセス管理部16は、財産調査プロセスの開始要求に含まれる被相続人属性、依頼人属性、保有財産項目、財産調査プロセスの開始フラグ、を紐づけて、自装置に備わるデータベースの財産調査テーブル(図11)へ登録する。プロセス管理部16は、保有財産項目に含まれる金融機関コードを抽出する。プロセス管理部16は、保有財産項目に含まれる金融機関コード毎に、財産調査プロセスの開始要求情報を生成する(ステップS302)。プロセス管理部16は、金融機関コードに紐づいて予め記憶する第二調査装置22のネットワークアドレスを取得する。プロセス管理部16は、取得したネットワークアドレスの第二調査装置22に宛てて、対応する金融機関コードが含まれる財産調査プロセスの開始要求を送信する(ステップS303)。これにより、被相続人の財産が複数の金融機関の口座で管理されている場合に、それら金融機関がそれぞれ管理する各第二調査装置22へ財産調査プロセスの開始要求を送信することができる。
第二調査装置22は、財産調査プロセスの開始要求を受信する。第二調査装置22は、当該開始要求に含まれる被相続人属性、依頼人属性、保有財産項目を抽出し、自装置に備わるデータベースの財産調査テーブルに紐づけて登録する。第二調査装置22は、財産調査プロセスの開始要求に基づいて、その開始要求に含まれる被相続人属性が示す被相続人についての財産調査プロセスを開始する。これにより、第二調査装置22は、財産調査プロセスの開始要求に含まれる被相続人属性が示す被相続人についての財産調査結果(財産情報)のデータを生成する。第二調査装置22は、財産調査結果のデータを、そのデータの生成の開始の契機となった、開始要求に含まれる被相続人属性、依頼人属性、保有財産項目に紐づけてデータベースの財産調査テーブルに記録する。
財産調査結果には、保有財産項目に含まれる被相続人の口座の支店コード、口座番号などに基づいて特定された残金、当該金融機関における同一人物の他の口座の有無、他の口座がある場合にその口座で預かっている残金などの情報が含まれる。この財産調査プロセスの処理は第二調査装置22が保有財産項目に基づいて自動で行ってもよいし、金融機関の調査者が行ってもよい。金融機関の調査者が財産調査プロセスを実施する場合にはその結果となる残高証明書、異動明細書、相続財産評価額証明書などの情報を第二調査装置22に登録する。第二調査装置22は当該登録された情報を含む財産調査結果のデータを生成する。
調査者は、財産調査プロセスにおける調査が完了すると、第二調査装置22に被相続人属性と、依頼人IDにより特定される財産調査プロセスの調査完了を登録する。第二調査装置22は、依頼人属性に含まれる依頼人IDと、財産調査結果のデータとを含む、財産調査プロセスの調査結果を相続手続管理装置1へ送信する。
相続手続管理装置1のプロセス管理部16は、財産調査結果を受信する(ステップS304)。相続手続管理装置1プロセス管理部16は、データベースの財産調査テーブルの財産調査結果に含まれる依頼人IDに紐づけて、被相続人の財産の内容を示す財産調査結果のデータを登録する(ステップS305)。またプロセス管理部16は、データベースの財産調査テーブルの調査結果に含まれる依頼人IDに紐づいて記録される財産調査プロセスの開始フラグを、完了フラグに更新して登録する(ステップS306)。これにより、財産調査プロセスが完了する。
上述の財産調査プロセスにおいて、相続手続管理業者の担当者は、金融機関で評価できない財産を調査し、その財産の評価額を算定して財産調査テーブルに登録してもよい。例えば担当者は、会員権や、絵画やその他美術品などの財産性のある物品の評価額を評価し、または評価を他の業者に依頼し、その評価額を依頼人IDに紐づけて、データベースの財産調査テーブルに登録する。
図12は本実施形態による相続手続管理装置の処理フローを示す第三の図である。
制御部11は、財産調査プロセスの完了を検知する(ステップS401)。すると制御部11は、財産調査プロセスの完了した依頼人に対する処理の識別子として依頼人IDを取得し、相続人関係説明図取得部12、相続情報生成部13、権限情報生成部14に、依頼人IDを含む処理開始要求を出力する。
相続人関係説明図取得部12は、処理開始要求が示す依頼人IDに基づいて、相続人関係調査テーブルから相続人関係説明図のデータを取得する(ステップS402)。なお、相続人関係説明図のデータが外部装置に記録されている場合には、相続情報生成部13は当該外部装置に通信接続して、相続人関係説明図のデータを取得してもよい。相続情報生成部13は、依頼人IDと相続人関係説明図のデータを相続情報生成部13へ出力する。
相続情報生成部13は、依頼人IDと相続人関係説明図のデータとを取得する。相続情報生成部13は、依頼人IDに基づいて相続人関係調査テーブルに記録されている、相続人関係説明図のデータ、推定相続人、各推定相続人に対する合計財産の相続割合、その相続割合が法定遺留分以上の相続割合となっているか否かを示す遺留分適合情報、を読み取る。また、相続情報生成部13は、依頼人IDに基づいて財産調査テーブルに記録されている、保有財産項目、財産調査結果のデータ(残高証明書、異動明細書、相続財産評価額証明書などの情報や、その他の財産の評価額)を読み取る。相続情報生成部13は、それらの情報をまとめた、相続情報を生成する(ステップS403)。つまり相続情報には、相続人関係説明図のデータ、推定相続人、各推定相続人に対する合計財産の相続割合、遺留分適合情報、保有財産項目、財産調査結果のデータが含まれる。相続情報生成部13は、データベースが保持する相続情報テーブル(図13)に、依頼人IDと相続情報とを紐づけて登録する(ステップS404)。
権限情報生成部14は、依頼人IDに基づいて相続人関係調査テーブルに登録されている推定相続人の情報を取得する。推定相続人は、相続情報へアクセスできるアクセス権限付与対象の人物である。権限情報生成部14は、推定相続人のそれぞれに対して異なるユーザIDとアクセスキー(権限情報)を生成する(ステップS405)。アクセスキーの生成は公知の技術を利用してランダムな文字列となるように生成すればよい。権限情報生成部14は、相続情報テーブルに、生成したユーザIDアクセスキーと、そのユーザIDとアクセスキーを利用して相続情報へアクセスできる推定相続人の識別情報とを紐づけて記録する。
なお権限情報生成部14は、全ての推定相続人に対してユーザIDとアクセスキーを生成しなくてもよい。例えば権限情報生成部14は、推定相続人と相続人関係説明図のデータに基づいて、アクセスキー生成対象となる推定相続人を特定する。そして権限情報生成部14は、推定相続人のうち、相続人の配偶者と子供のみをユーザIDとアクセスキーの生成対象となる推定相続人と特定し、それら特定した推定相続人に対してのみ付与するユーザIDとアクセスキーとを生成してもよい。権限情報生成部14は、遺言書データに記録される人物に対応する推定相続人を特定して、当該特定した推定相続人に対してのみ付与するユーザIDとアクセスキーとを生成してもよい。
次に提案書生成部15は、依頼人IDに紐づいて相続情報テーブルに記録されている、推定相続人、各推定相続人に対する合計財産の相続割合と、遺留分適合情報と、財産調査結果のデータとを取得する。提案書生成部15は、各推定相続人に対する合計財産の相続割合、その相続割合が遺留分に適合するか否かを示す遺留分適合情報、財産調査結果にも基づいて算出した合計財産の評価額の情報、相続割合に基づいて各推定相続人それぞれについて算出した分割後の評価額の情報など含む提案書情報を生成する(ステップS406)。提案書生成部15は、提案書情報を、依頼人IDに紐づけて相続情報テーブルに記録する。
図14は本実施形態による相続手続管理装置の処理フローを示す第四の図である。
プロセス管理部16は、相続情報の生成処理の完了、権限情報の生成処理の完了、提案書情報の生成処理の完了を監視する。プロセス管理部16はそれらの生成処理が全て完了したことを検知する(ステップS501)。すると、プロセス管理部16は、依頼人IDに紐づいて相続人関係調査テーブルに遺言書データが登録されているかを判定する(ステップS502)。プロセス管理部16は遺言書データが登録されている場合には、予めデータベースに記録されている分割協議一覧テーブル(図15)に、依頼人IDと、分割協議の進捗フラグのうちの一つである未開催を示すフラグとを紐づけて書き込む。プロセス管理部16は、分割協議一覧テーブルに記録されている依頼人IDの情報に基づいて、分割協議開始通知を担当者端末3へ出力する(ステップS503)。
担当者端末3は、分割協議開始通知をモニタに表示する。これにより担当者は、担当者端末3を操作して、担当者端末3を相続手続管理装置1のウェブサーバ機能にアクセスする。相続手続管理装置1のプロセス管理部16は、利用者担当ページを担当者端末3へ送信する。
担当者端末3と相続手続管理装置1の通信接続に基づいて、相続手続管理装置1から担当者端末3に送信された担当者利用ページには、さらに、分割協議一覧表示ボタンと、協議完了ボタンとが設けられている。相続手続管理業者の担当者は、担当者端末3を操作して、分割協議一覧表示ボタンを押下する。担当者端末3は、分割協議一覧の表示要求を相続手続管理装置1へ送信する。
相続手続管理装置1は、分割協議一覧の表示要求を受信する(ステップS504)。プロセス管理部16は、分割協議一覧テーブルより、分割協議未開催のフラグに紐づいて登録されている依頼人IDを読み取る。またプロセス管理部16は、その依頼人IDの依頼人属性を相続人関係調査テーブルから取得する。プロセス管理部16は、分割協議未開催の依頼人IDと依頼人属性とを表示した分割協議一覧ページを生成する(ステップS505)。プロセス管理部16は、分割協議一覧ページを担当者端末3へ送信する(ステップS506)。
担当者端末3は分割協議一覧ページをモニタに表示する。分割協議一覧ページには、各依頼人IDに紐づいて、分割協議データのダウロードボタンが表示される。相続手続仮業者の担当者は、分割協議一覧ページに表示されている依頼人IDのうち、分割協議を担当する依頼人に対応する依頼人IDを特定し、その依頼人IDに紐づくダウロードボタンを押下操作する。担当者端末3は、押下操作されたダウンロードボタンに紐づく依頼人IDを含んだ分割協議データ送信要求を相続手続管理装置1へ送信する。
相続手続管理装置1は、分割協議データ送信要求を受信する(ステップS507)。プロセス管理部16は、当該送信要求から依頼人IDを取得する。プロセス管理部16は、依頼人IDに紐づいて、相続情報テーブルに記録されている提案書情報を読み取る。プロセス管理部16は、提案書情報を、担当者端末3へ送信する(ステップS508)。担当者端末3は、提案書情報をモニタに表示する。担当者は、提案書情報を印刷する。そして担当者は、依頼人や相続人、推定相続人と協議する。この時、担当者は、提案書情報の用紙を各推定相続人に渡して、財産分割協議を進める。
これにより、相続手続管理装置1は、財産分割協議を行う場合に、推定相続人や、推定相続人それぞれの相続割合、相続割合が法定遺留分以上の相続割合となっているか否かなどの情報を記載した提案書の作成労力を削減することができる。なお、提案書情報には、権限付与対象の推定相続人に対して生成されたユーザIDとアクセスキーが記載されてもよい。この場合、上述の処理において提案書生成部15が、推定相続人ごとに提案書情報を生成し、その提案書情報に、相続情報テーブルから依頼人IDに紐づいて記録されている当該推定相続人のユーザIDとアクセスキーを取得して提案書情報に格納する。これにより、担当者端末6がダウンロードする、推定相続人ごとの提案書情報に、それぞれ異なるユーザIDとアクセスキーとが含まれる。相続手続管理業者の担当者は遺産分割協議において、付与対象となる推定相続人に対して相続情報にアクセスするためのユーザIDとアクセスキーとを通知することができる。
推定相続人は自身が所持するユーザ端末4を用いて相続情報を閲覧することができる。具体的には推定相続人は自身が所持するユーザ端末4を用いて、相続手続管理装置1にアクセスし、そのアクセス時に相続手続管理装置1が送信したユーザページのユーザIDとアクセスキーの入力欄に、それぞれユーザIDとアクセスキーとを入力して、相続情報の出力要求ボタンを押下する。ユーザ端末4は、ユーザIDとアクセスキーを少なくとも含む相続情報の出力要求を、相続手続管理装置1へ送信する。
相続手続管理装置1のプロセス管理部16は、ユーザIDとアクセスキーとに基づいて、ユーザ端末4を認証する。プロセス管理部16は当該認証の処理において、ユーザIDとアクセスキーの関係が正しいかを判定し、その関係が正しい場合、ユーザIDに紐づいて相続情報テーブルに記録されている相続情報を読み取る。プロセス管理部16は、相続情報に基づいてユーザページを生成する。プロセス管理部16はユーザページをユーザ端末4へ送信する。これにより、ユーザ端末4を利用する推定相続人は、ユーザページに表示される相続情報を閲覧することができる。
図16はユーザページの出力例を示す図である。
この図が示すようにユーザページには、依頼人名、相続人名、推定相続人名、相続人の財産の各推定相続人に対する相続割合、分割後の推定相続人が相続する財産の評価額、などが表示されてよい。またユーザページには、各調査プロセスの進捗度合を示すグラフが表示されてもよい。つまり、プロセス管理部16は、相続情報の生成において行われる一つまたは複数の調査プロセスの進捗度合を含むユーザページ(出力情報)を生成する。
図17は本実施形態による相続手続管理装置の処理フローを示す第五の図である。
相続手続管理業者の担当者は、遺産分割協議が纏まると、担当者端末3を利用してモニタに表示させた担当者利用ページに設けられる、推定相続人それぞれに関する相続人確定チェックボックスのうち、相続人として確定した推定相続人に対応する相続人確定チェックボックスにチェックを入れる。また担当者は、担当者端末3を利用してモニタに表示させた担当者利用ページに設けられる、協議完了ボタンを押下操作する。担当者端末3は、依頼人IDと協議完了フラグと相続人確定チェックボックスにチェックが入れられた推定相続人の情報と、を含む換価プロセスの開始要求を、相続手続管理装置1へ送信する。
相続手続管理装置1は換価プロセスの開始要求を受信する(ステップS601)。プロセス管理部16は、換価プロセスの開始要求に含まれる依頼人IDと協議完了フラグとを取得する。プロセス管理部16は、協議完了フラグを取得したことを検出すると、依頼人IDに紐づいて分割協議一覧テーブルに記録されている進捗フラグを分割協議未開催から分割協議完了のフラグに書き換える(ステップS602)。またプロセス管理部16は、依頼人IDに紐づいて相続情報テーブルに記録されている推定相続人のうち、換価プロセスの開始要求に含まれる推定相続人を確定相続人として更新し、残りの推定相続人を削除する(ステップS603)。プロセス管理部16は、依頼人IDに紐づいて相続情報テーブルに記録されている相続情報を読み取る。プロセス管理部16は、相続情報に含まれる財産調査結果の情報を読み取る。またプロセス管理部16は相続情報に含まれる保有財産項目から金融機関コードを抽出する。
プロセス管理部16は、保有財産項目に含まれる金融機関コード毎に、換価プロセスの開始要求情報を生成する(ステップS604)。この時、プロセス管理部16は、金融機関コードに対応する支店番号や口座番号と、振込先の金融機関情報(金融機関コード、支店番号、口座番号)とを開始要求情報に格納する。振込先は、一例としては、相続手続管理業者の管理する相続人の換価用の指定口座である。プロセス管理部16は、金融機関コードに紐づいて予め記憶する第三調査装置23のネットワークアドレスを取得する。プロセス管理部16は、取得したネットワークアドレスが示す第三調査装置23へ、対応する金融機関コードが含まれる換価プロセスの開始要求を送信する(ステップS605)。これにより、被相続人の財産が複数の金融機関の口座で管理されている場合に、それら金融機関がそれぞれ管理する第三調査装置23へ換価プロセスの開始要求を送信することができる。
第三調査装置23は、換価プロセスの開始要求を受信する。第三調査装置23は、当該開始要求に含まれる支店番号や口座番号に基づいて、被相続人の換価用の指定口座へ当該相続人の財産を振り込む処理を行う。
そして相続手続管理業者は、1つまたは複数の金融機関の第三調査装置23の処理に基づいて被相続人の換価用の指定口座へ振り込まれた資金や、その他の財産に基づいて振り込まれた財産を、相続割合に基づいて分割し、それぞれの確定相続人の口座に相続割合に応じて分割した資金を振り込む処理を行う。
以上の処理により、相続手続管理装置1の処理が終了する。このような処理によれば、相続手続管理システムの機能により、遺産整理や遺言執行のサービスを提供する相続手続管理業者は、より効率的に相続手続のサービスを遂行できる。
なお上述の相続手続管理装置1、調査装置2、戸籍管理装置5の何れか一つまたは複数は、処理に利用する情報を記憶するデータベースの代わりに、ブロックチェーン等の分散台帳技術を用いて構成された記憶システムに接続され、それらの記憶システムに自装置で生成した調査結果や相続人関係説明図のデータを記録してよい。
図18は相続手続システムの最小構成を示す図である。
図19は最小構成の相続手続システムによる処理フローを示す図である。
続手続システムは、少なくとも相続人関係説明図取得部12、相続情報生成部13、を備えればよい。
相続人関係説明図取得部12は、戸籍データに含まれる人物の続柄関係に基づいて生成された相続人関係説明図のデータを取得する(ステップS801)。
相続情報生成部13は、相続人関係説明図に含まれる人物のうち、特定した被相続人に関する財産情報と財産分配情報とを少なくとも含む相続情報を生成する(ステップS802)。
上述の各装置は内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した各処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
1・・・相続手続管理装置
21・・・第一調査装置
22・・・第二調査装置
23・・・第三調査装置
3・・・担当者端末
4・・・ユーザ端末
5・・・戸籍管理装置
11・・・制御部
12・・・相続人関係説明図取得部(相続人関係説明図取得手段)
13・・・相続情報生成部(相続情報生成手段)
14・・・権限情報生成部(権限情報生成手段)
15・・・提案書生成部(提案書生成手段)
16・・・プロセス管理部(プロセス管理手段)

Claims (7)

  1. 戸籍データに含まれる人物の続柄関係に基づいて生成された相続人関係説明図のデータを取得する相続人関係説明図取得手段と、
    前記相続人関係説明図に含まれる人物のうち、特定した被相続人に関する財産情報と財産分配情報とを少なくとも含む相続情報を生成する相続情報生成手段と、
    を備える相続手続システム。
  2. 前記相続情報へアクセスできるアクセス権限付与人物となる推定相続人の情報に、前記相続情報へアクセスする際に利用するアクセス権限キーの情報を関連付けた権限情報を生成する権限情報生成手段と、
    を備える請求項1に記載の相続手続システム。
  3. 前記権限情報生成手段は、
    前記推定相続人を、前記相続人関係説明図のデータまたは前記被相続人の遺言書に基づいて指定された人物の情報に基づいて特定する
    請求項2に記載の相続手続システム。
  4. 前記相続情報の生成において行われる一つまたは複数の調査プロセスの進捗度合を含む出力情報を生成するプロセス管理手段と、
    を備える請求項1から請求項3の何れか一項に記載の相続手続システム。
  5. 前記財産情報の分割提案を示す提案書情報を生成する提案書生成手段と、
    を備える請求項1から請求項4の何れか一項に記載の相続手続システム。
  6. 戸籍データに含まれる人物の続柄関係に基づいて生成された相続人関係説明図のデータを取得し、
    前記相続人関係説明図に含まれる人物のうち、特定した被相続人に関する財産情報と財産分配情報とを少なくとも含む相続情報を生成する
    相続手続管理方法。
  7. 相続手続システムのコンピュータを、
    戸籍データに含まれる人物の続柄関係に基づいて生成された相続人関係説明図のデータを取得する相続人関係説明図取得手段、
    前記相続人関係説明図に含まれる人物のうち、特定した被相続人に関する財産情報と財産分配情報とを少なくとも含む相続情報を生成する相続情報生成手段、
    として機能させるプログラム。
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