JP2021099271A - 測距装置およびその制御方法、並びに、電子機器 - Google Patents

測距装置およびその制御方法、並びに、電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】所望の測定範囲に限定した距離の測定を行うことができるようにする。【解決手段】測距装置は、照射光を照射する発光源と、照射光が物体で反射されて返ってきた反射光を受光する受光センサと、発光源の発光タイミングを制御する光源変調信号と、受光センサの受光タイミングを制御するセンサ変調信号とに対して所定の符号に対応した符号化を行うことにより、符号化光源変調信号と符号化センサ変調信号とを生成する符号化部と、符号化光源変調信号に対して、所定の遅延量だけ位相を遅延させた遅延光源変調信号を生成する光源遅延部と、符号化センサ変調信号に対して、所定の遅延量だけ位相を遅延させた遅延センサ変調信号を生成するセンサ遅延部とを備える。本技術は、例えば、被写体までの距離を測定する測距モジュール等に適用できる。【選択図】図1

Description

本技術は、測距装置およびその制御方法、並びに、電子機器に関し、特に、所望の測定範囲に限定した距離の測定を行うことができるようにした測距装置およびその制御方法、並びに、電子機器に関する。
近年、半導体技術の進歩により、物体までの距離を測定する測距モジュールの小型化が進んでいる。これにより、例えば、スマートフォンなどのモバイル端末に測距モジュールを搭載することが実現されている。
測距モジュールにおける測距方法としては、例えば、ToF(Time of Flight)方式と呼ばれる方式がある。ToF方式では、光を物体に向かって照射して物体の表面で反射されてくる光を検出し、その光の飛行時間を測定した測定値に基づいて物体までの距離が算出される(例えば、特許文献1参照)。
特開2017−150893号公報
ToF方式の測距装置では、所望の測定範囲に限定した距離の測定を行いたいという要請がある。
本技術は、このような状況に鑑みてなされたものであり、所望の測定範囲に限定した距離の測定を行うことができるようにするものである。
本技術の第1の側面の測距装置は、照射光を照射する発光源と、前記照射光が物体で反射されて返ってきた反射光を受光する受光センサと、前記発光源の発光タイミングを制御する光源変調信号と、前記受光センサの受光タイミングを制御するセンサ変調信号とに対して所定の符号に対応した符号化を行うことにより、符号化光源変調信号と符号化センサ変調信号とを生成する符号化部と、前記符号化光源変調信号に対して、所定の遅延量だけ位相を遅延させた遅延光源変調信号を生成する光源遅延部と、前記符号化センサ変調信号に対して、所定の遅延量だけ位相を遅延させた遅延センサ変調信号を生成するセンサ遅延部とを備える。
本技術の第2の側面の測距装置の制御方法は、照射光を照射する発光源と、前記照射光が物体で反射されて返ってきた反射光を受光する受光センサとを有する測距装置が、前記発光源の発光タイミングを制御する光源変調信号と、前記受光センサの受光タイミングを制御するセンサ変調信号とに対して所定の符号に対応した符号化を行うことにより、符号化光源変調信号と符号化センサ変調信号とを生成し、前記符号化光源変調信号に対して、所定の遅延量だけ位相を遅延させた遅延光源変調信号か、または、前記符号化センサ変調信号に対して、所定の遅延量だけ位相を遅延させた遅延センサ変調信号を生成する。
本技術の第3の側面の電子機器は、照射光を照射する発光源と、前記照射光が物体で反射されて返ってきた反射光を受光する受光センサと、前記発光源の発光タイミングを制御する光源変調信号と、前記受光センサの受光タイミングを制御するセンサ変調信号とに対して所定の符号に対応した符号化を行うことにより、符号化光源変調信号と符号化センサ変調信号とを生成する符号化部と、前記符号化光源変調信号に対して、所定の遅延量だけ位相を遅延させた遅延光源変調信号を生成する光源遅延部と、前記符号化センサ変調信号に対して、所定の遅延量だけ位相を遅延させた遅延センサ変調信号を生成するセンサ遅延部とを備える測距装置を備える。
本技術の第1乃至第3の側面においては、照射光を照射する発光源と、前記照射光が物体で反射されて返ってきた反射光を受光する受光センサとを有する測距装置において、前記発光源の発光タイミングを制御する光源変調信号と、前記受光センサの受光タイミングを制御するセンサ変調信号とに対して所定の符号に対応した符号化を行うことにより、符号化光源変調信号と符号化センサ変調信号とが生成され、前記符号化光源変調信号に対して、所定の遅延量だけ位相を遅延させた遅延光源変調信号か、または、前記符号化センサ変調信号に対して、所定の遅延量だけ位相を遅延させた遅延センサ変調信号が生成される。
測距装置及び電子機器は、独立した装置であっても良いし、他の装置に組み込まれるモジュールであっても良い。
本技術を適用した実施の形態である測距装置の構成例を示すブロック図である。 受光センサの詳細構成例を示す図である。 受光センサの動作を説明する図である。 駆動位相差を説明する図である。 測距装置の処理を説明する図である。 測距装置の処理を説明する図である。 通常モードの動作を説明する図である。 符号周期の特性を説明する図である。 近距離モードの動作を説明する図である。 遠距離モードの動作を説明する図である。 測距装置による測距処理を説明するフローチャートである。 通常モードかつ符号周期1における物体までの距離と信号強度との関係を示すである。 通常モードかつ符号周期2における物体までの距離と信号強度との関係を示すである。 遠距離モードかつ符号周期1における物体までの距離と信号強度との関係を示すである。 遠距離モードかつ符号周期2における物体までの距離と信号強度との関係を示すである。 近距離モードかつ符号周期1における物体までの距離と信号強度との関係を示すである。 近距離モードかつ符号周期2における物体までの距離と信号強度との関係を示すである。 近距離モードかつ符号周期1における物体までの距離と信号強度との関係を示すである。 測距装置が組み込まれたスマートフォンの断面図である。 図19の測距装置による測距処理のフローチャートである。 スマートフォンのアラート画面の例を示す図である。 本技術を適用した電子機器の構成例を示すブロック図である。 車両制御システムの概略的な構成の一例を示すブロック図である。 車外情報検出部及び撮像部の設置位置の一例を示す説明図である。
以下、添付図面を参照しながら、本技術を実施するための形態(以下、実施の形態という)について説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。説明は以下の順序で行う。
1.測距装置の構成例
2.Indirect ToF方式の測距原理
3.測距装置の各部の動作説明
4.通常モードの動作
5.近距離モードの動作
6.遠距離モードの動作
7.測距処理のフローチャート
8.シミュレーション結果
9.アプリケーション適用例
10.電子機器の構成例
11.移動体への応用例
<1.測距装置の構成例>
図1は、本技術を適用した実施の形態である測距装置の構成例を示すブロック図である。
図1に示される測距装置1は、Indirect ToF方式による測距を行う測距モジュールであり、被写体としての所定の物体(測定対象物)に対して光を照射し、その光(照射光)が物体で反射されてきた光(反射光)を受光することにより、物体までの距離情報としてのデプスマップと信頼度マップを生成して出力する。
測距装置1は、タイミング信号生成部11、位相設定部12、光源変調部13、センサ変調部14、符号生成部15、符号化部16、光源遅延部17、センサ遅延部18、発光源19、受光センサ20、および、制御部21を有する。
タイミング信号生成部11は、発光源19の発光動作、および、受光センサ20の受光動作の基準となるタイミング信号を生成する。具体的には、タイミング信号生成部11は、所定の変調周波数Fmod(例えば、20MHzなど)の変調信号を生成し、光源変調部13、センサ変調部14、および、符号生成部15に供給する。変調信号は、例えば、図4で示されるように、変調周波数Fmodでオン(High)とオフ(Low)を繰り返すパルス信号である。
位相設定部12は、Indirect ToF方式による測距を行う際の、発光源19の発光タイミングと、受光センサ20の受光タイミングとの位相差φDを設定し、光源変調部13およびセンサ変調部14に供給する。以下では、発光タイミングと受光タイミングとの位相差φDを、被写体までの距離に応じて検出される位相差φと区別して、駆動位相差φDと称する。
光源変調部13は、位相設定部12から駆動位相差φDが供給された場合、タイミング信号生成部11から供給される変調信号に対して、駆動位相差φDだけ位相をずらした光源変調信号を生成し、符号化部16に供給する。
センサ変調部14は、位相設定部12から駆動位相差φDが供給された場合、タイミング信号生成部11から供給される変調信号に対して、駆動位相差φDだけ位相をずらしたセンサ変調信号を生成し、符号化部16に供給する。
光源変調部13が生成する光源変調信号と、センサ変調部14が生成するセンサ変調信号との位相が、駆動位相差φDだけずれていればよいので、位相設定部12は、駆動位相差φDを、光源変調部13またはセンサ変調部14のいずれか一方に供給すればよい。例えば、位相設定部12が、駆動位相差φDを光源変調部13に供給する場合、光源変調部13が、変調信号に対して位相を駆動位相差φDだけずらした光源変調信号を生成して符号化部16に供給し、センサ変調部14は、タイミング信号生成部11からの変調信号を、そのまま、センサ変調信号として符号化部16に供給する。一方、位相設定部12が、駆動位相差φDをセンサ変調部14に供給する場合、センサ変調部14が、変調信号に対して位相を駆動位相差φDだけずらしたセンサ変調信号を生成して符号化部16に供給し、光源変調部13は、タイミング信号生成部11からの変調信号を、そのまま、光源変調信号として、符号化部16に供給する。
符号生成部15には、タイミング信号生成部11から基準のタイミング信号である変調信号が供給されるとともに、制御部21から、符号周期が供給される。符号生成部15は、制御部21から供給される符号周期単位で、0または1の符号をランダムに生成し、符号化部16に供給する。符号周期1周期は、変調信号の1周期であり、制御部21から供給される符号周期単位は、変調信号の1周期の整数倍となる。符号周期は、チップレングス(Chip Length)とも称する。
符号化部16は、光源変調部13から供給される光源変調信号と、センサ変調部14から供給されるセンサ変調信号とから、符号生成部15から供給される符号に応じた符号化信号を生成する。供給される光源変調信号またはセンサ変調信号に対して、生成される符号化信号は、符号が0のときは同一位相の信号となり、符号が1のときは反転位相の信号となる。符号化部16は、光源変調部13から供給される光源変調信号を、符号生成部15から供給される符号に応じた符号化光源変調信号を生成し、光源遅延部17に供給する。符号化部16は、センサ変調部14から供給されるセンサ変調信号を、符号生成部15から供給される符号に応じた符号化センサ変調信号を生成し、センサ遅延部18に供給する。
光源遅延部17は、符号化部16から供給される符号化光源変調信号に対して、制御部21から供給される遅延量ΔDだけ位相を遅延させた遅延光源変調信号を生成し、発光源19に供給する。
センサ遅延部18は、符号化部16から供給される符号化センサ変調信号に対して、制御部21から供給される遅延量ΔDだけ位相を遅延させた遅延センサ変調信号を生成し、受光センサ20に供給する。
発光源19は、例えば、光源としての赤外線レーザダイオードと、レーザ駆動ドライバなどで構成され、光源遅延部17から供給される遅延光源変調信号に応じたタイミングで変調しながら発光し、物体に対して照射光を照射する。
受光センサ20は、詳細は図2を参照して後述するが、複数の画素31が行列状に2次元配置された画素アレイ部32で、物体からの反射光を受光する。受光した反射光の光量に応じた画素信号が、制御部21へ供給される。
制御部21は、測距装置1全体の動作を制御する。例えば、制御部21は、測距装置1が組み込まれているホスト装置の制御部であるホスト制御部からの測距指示にしたがい、タイミング信号生成部11、位相設定部12、符号生成部15などに動作開始のトリガ信号を出力する。また、制御部21は、符号周期(Chip Length)を決定し、符号生成部15に供給するとともに、測定モードに対応して遅延量ΔDを決定し、光源遅延部17またはセンサ遅延部18のいずれか一方に供給する。さらに、制御部21は、受光センサ20から供給される画素信号に基づいて、画素単位にデプス値と信頼度を生成し、各画素の画素値としてデプス値を格納したデプスマップと、各画素の画素値として信頼度を格納した信頼度マップと生成して、ホスト制御部に出力する。
図1の測距装置1は、以上のような構成を有する。
測距装置1は、測定モードとして、第1の測定モード(以下、通常モードとも称する。)と、第1の測定モードよりも近距離の測距にフォーカスした第2の測定モード(以下、近距離モードとも称する。)と、第1の測定モードよりも遠距離の測距にフォーカスした第3の測定モード(以下、遠距離モードとも称する。)とを有する。
<2.Indirect ToF方式の測距原理>
測距装置1が実行する第1乃至第3の測定モードを説明する前に、それらの前提となるIndirect ToF方式の測距原理について、図2乃至図4を参照して説明する。
なお、図2乃至図4を参照した説明では、受光センサ20の画素構成についても説明し、理解を容易とするため、受光センサ20が行う動作として説明する。
図2は、受光センサ20の詳細構成例を示している。
受光センサ20は、画素31が行方向および列方向の行列状に2次元配置された画素アレイ部32と、画素アレイ部32の周辺領域に配置された駆動制御回路33とを有する。画素31は、受光した反射光の光量に応じた電荷を生成し、その電荷に応じた画素信号を出力する。
画素31は、フォトダイオード41と、フォトダイオード41で光電変換された電荷を検出する電荷蓄積部として、FD(Floating Diffusion)部42Aおよび42Bを備える。以下では、簡単のため、FD部42AをタップA(第1タップ)と称し、FD部42BをタップB(第2タップ)とも称する。
画素31は、タップAとしてのFD部42Aへの電荷蓄積を制御する複数の画素トランジスタである、転送トランジスタ43A、選択トランジスタ44A、および、リセットトランジスタ45Aと、タップBとしてのFD部42Bへの電荷蓄積を制御する複数の画素トランジスタである、転送トランジスタ43B、選択トランジスタ44B、および、リセットトランジスタ45Bとを備える。
画素31の動作について説明する。
初めに、露光開始前の余分な電荷をリセットするリセット動作が行われる。具体的には、駆動制御回路33が、振り分け信号GDAおよびGDBと、リセット信号RSAおよびRSBをHighに制御し、タップA側の転送トランジスタ43Aおよびリセットトランジスタ45Aと、タップB側の転送トランジスタ43Bおよびリセットトランジスタ45Bとをオンさせる。これにより、FD部42AとFD部42Bに蓄積されていた電荷がリセットされるとともに、フォトダイオード41の蓄積電荷がリセットされる。リセット動作終了後、転送トランジスタ43Aおよびリセットトランジスタ45Aと、タップB側の転送トランジスタ43Bおよびリセットトランジスタ45Bとは、オフに戻される。
次に、露光動作が開始される。具体的には、駆動制御回路33が、振り分け信号GDAおよびGDBを交互にHighに制御し、タップA側の転送トランジスタ43Aと、タップB側の転送トランジスタ43Bとを、交互にオンする。これにより、フォトダイオード41で発生した電荷が、タップAとしてのFD部42A、または、タップBとしてのFD部42Bに振り分けられる。フォトダイオード41で発生した電荷のタップAまたはタップBへの振り分け動作が、1フレームの発光期間に相当する時間、周期的に繰り返される。転送トランジスタ43Aを介して転送された電荷はFD部42Aに順次蓄積され、転送トランジスタ43Bを介して転送された電荷はFD部42Bに順次蓄積される。
そして、露光期間終了後、駆動制御回路33が、選択信号ROAおよびROBをHighに制御することにより、タップAであるFD部42Aの蓄積電荷に応じた検出信号Aと、タップBであるFD部42Bの蓄積電荷に応じた検出信号Bが、画素信号として出力される。すなわち、選択信号ROAに従って選択トランジスタ44Aがオンとなると、FD部42Aに蓄積されている電荷の電荷量に応じた検出信号Aが、信号線46Aを介して画素31から出力される。同様に、選択信号ROBに従って選択トランジスタ44Bがオンとなると、FD部42Bに蓄積されている電荷の電荷量に応じた検出信号Bが、信号線46Bを介して画素31から出力される。
このように、画素31は、フォトダイオード41が受光した反射光により発生する電荷を、振り分け信号GDAおよびGDBに応じてタップAまたはタップBBに振り分けて、検出信号Aおよび検出信号Bを出力する。
測距装置1から物体までの距離に相当するデプス値dは、以下の式(1)で計算することができる。
Figure 2021099271
式(1)のΔtは、発光源19から出射された照射光が被写体としての物体に反射して受光センサ20に入射するまでの時間であり、cは、光速を表す。
発光源19から照射される照射光には、図3に示されるような、変調周波数Fmodで高速にオンオフを繰り返す発光パターンのパルス光が採用される。発光パターンの1周期Tは1/Fmodとなる。受光センサ20では、発光源19から受光センサ20に到達するまでの時間Δtに応じて、反射光(受光パターン)の位相がずれて検出される。この発光パターンと受光パターンとの位相のずれ量(位相差)をφとすると、時間Δtは、下記の式(2)で算出することができる。
Figure 2021099271
したがって、測距装置1から物体までのデプス値dは、式(1)と式(2)とから、下記の式(3)で算出することができる。
Figure 2021099271
次に、上述の位相差φの算出手法について説明する。
受光センサ20に形成された画素アレイ部32の各画素31は、上述したように転送トランジスタ43Aおよび43BのON/OFFを高速に繰り返し、ON期間のみの電荷を蓄積する。
受光センサ20は、画素アレイ部32の各画素31のON/OFFの実行タイミングを、例えば、フレーム単位で順次切り替えて、各実行タイミングにおける電荷を蓄積し、蓄積電荷に応じた検出信号を出力する。
ON/OFFの実行タイミングには、たとえば、位相0度、位相90度、位相180度、および、位相270度の4種類がある。
位相0度の実行タイミングは、画素アレイ部32の各画素31のタップAまたはタップBのONタイミング(受光タイミング)を、照射光の発光タイミング、すなわち発光パターンと同じ位相とするタイミングである。
位相90度の実行タイミングは、画素アレイ部32の各画素31のタップAまたはタップBのONタイミング(受光タイミング)を、照射光の発光タイミング(発光パターン)から90度遅れた位相とするタイミングである。
位相180度の実行タイミングは、画素アレイ部32の各画素31のタップAまたはタップBのONタイミング(受光タイミング)を、照射光の発光タイミング(発光パターン)から180度遅れた位相とするタイミングである。
位相270度の実行タイミングは、画素アレイ部32の各画素31のタップAまたはタップBのONタイミング(受光タイミング)を、照射光の発光タイミング(発光パターン)から270度遅れた位相とするタイミングである。
上述したように、画素アレイ部32の各画素31のタップA側の転送トランジスタ43Aと、タップB側の転送トランジスタ43Bとは交互にオンされるため、タップAのONタイミングとタップBのONタイミングは、位相が反転したタイミングとなる。例えば、画素31のタップAを位相0度の実行タイミングとした場合、タップBは、位相180度の実行タイミングとなり、画素31のタップAを位相90度の実行タイミングとした場合、タップBは、位相270度の実行タイミングとなる。したがって、1フレームで2つの位相の検出信号を取得することができるので、位相0度、位相90度、位相180度、および、位相270度の4位相の検出信号を取得するためには、受光センサ20は、最低2フレームの受光(撮像)を行えばよい。このように2フレームの受光により4位相の検出信号を取得し、デプス値dを算出する方式を、2Phase方式と呼ぶ。一方、受光センサ20は、タップAとタップBのそれぞれで、位相0度、位相90度、位相180度、位相270度の4位相の検出信号を取得する4Phase方式と呼ぶ方式もある。4Phase方式の場合、4フレームの受光(撮像)が必要となるが、タップAとタップBのタップ間の特性ばらつきを除去した結果を得ることができる。
受光センサ20は、例えば4Phase方式を採用すると、位相0度、位相90度、位相180度、位相270度の順番で受光タイミングをフレーム単位で順次切り替え、各受光タイミングにおける反射光の受光量(蓄積電荷)を取得する。図3では、各位相の受光タイミングにおいて、反射光が入射されるタイミングに斜線が付されている。
図3に示されるように、受光タイミングを、位相0度、位相90度、位相180度、および、位相270度としたときに蓄積された電荷を、それぞれ、Q、Q90、Q180、および、Q270とすると、位相差φは、Q、Q90、Q180、および、Q270を用いて、下記の式(4)で算出することができる。
Figure 2021099271
式(4)で算出された位相差φを上記の式(3)に入力することにより、測距装置1から物体までのデプス値dを算出することができる。
また、信頼度conf(confidence)は、各画素で受光した光の強度を表す値であり、信号強度confとも呼ばれ、例えば、以下の式(5)で計算することができる。
Figure 2021099271
画素アレイ部32の駆動制御回路33は、図4に示されるように、各画素31のフォトダイオード41で発生した電荷をタップAまたはタップBに蓄積するタイミング(受光タイミング)を、照射光の発光タイミングに対して、位相0度、位相90度、位相180度、および、位相270度とするような振り分け信号GDAおよびGDBを生成する。この発光タイミングと受光タイミングとの位相差が、位相設定部12が設定する駆動位相差φDとなる。
図4の例では、発光タイミングを基準として、受光タイミングを、駆動位相差φD(=0、90、180、270)だけ遅らせる例を示しているが、受光タイミングを基準として、発光タイミングを、駆動位相差φDだけ遅らせても同じである。
<3.測距装置の各部の動作説明>
次に、上述のIndirect ToF方式の測距の基本動作を前提とする、図1の測距装置1の処理について説明する。
図5は、測距装置1のタイミング信号生成部11から符号化部16までの処理を説明する図である。
タイミング信号生成部11は、変調周波数Fmodの変調信号を生成し、光源変調部13、センサ変調部14、および、符号生成部15に供給する。
位相設定部12は、駆動位相差φDを設定し、光源変調部13またはセンサ変調部14のいずれか一方に供給する。図5は、位相設定部12で設定された駆動位相差φDが光源変調部13に供給される場合の例を示している。
すなわち、光源変調部13は、タイミング信号生成部11からの変調信号に対して、位相を駆動位相差φDだけずらした光源変調信号を生成して符号化部16に供給する。センサ変調部14は、タイミング信号生成部11からの変調信号を、そのまま、センサ変調信号として符号化部16に供給する。したがって、図5に示されるセンサ変調信号は、タイミング信号生成部11が生成した変調信号と同一である。
制御部21は、符号周期(Chip Length)を決定し、符号生成部15に供給する。符号周期は、光源変調信号およびセンサ変調信号の周期の整数倍単位とされる。図5の例では、符号周期が2(Chip Length=2)に決定され、制御部21から符号生成部15に供給されている。
符号生成部15は、符号周期単位(図5では2周期)に、0または1の符号をランダムに生成し、符号化部16に供給する。図5の例では、“0”、“1”、“0”、“1”の順に、符号が生成されている。
符号化部16は、光源変調部13から供給される光源変調信号と、センサ変調部14から供給されるセンサ変調信号とに対して、符号に応じた位相シフト処理を行い、符号化信号としての符号化光源変調信号と符号化センサ変調信号とを生成する。符号に応じた位相シフト処理とは、具体的には、符号が0のときは同一位相の符号化信号を生成し、符号が1のときは反転位相の符号化信号を生成する処理である。
したがって、図5において、符号が0のときの符号化光源変調信号および符号化センサ変調信号は、光源変調信号およびセンサ変調信号と同一であり、符号が1のときの符号化光源変調信号および符号化センサ変調信号は、光源変調信号およびセンサ変調信号に対して位相が反転(180度シフト)した信号となっている。
図6は、測距装置1の光源遅延部17およびセンサ遅延部18の処理を説明する図である。
なお、図6の上段には、比較を容易とするため、図5と同じ信号を示してあり、その説明は省略する。
制御部21は、測定モードに対応して遅延量ΔDを決定し、光源遅延部17またはセンサ遅延部18のいずれか一方に供給する。
光源遅延部17は、符号化部16から供給される符号化光源変調信号に対して、遅延量ΔDだけ位相を遅延させた遅延光源変調信号を生成し、発光源19に供給する。センサ遅延部18は、符号化部16から供給される符号化センサ変調信号に対して、遅延量ΔDだけ位相を遅延させた遅延センサ変調信号を生成し、受光センサ20に供給する。
図6の下段には、遅延量ΔDがセンサ側(センサ遅延部18)に設定された場合の遅延光源変調信号および遅延センサ変調信号と、遅延量ΔDが光源側(光源遅延部17)に設定された場合の遅延光源変調信号および遅延センサ変調信号とが示されている。
遅延量ΔDがセンサ側(センサ遅延部18)に設定された場合、遅延光源変調信号は、上段の符号化光源変調信号と同じ信号となり、遅延センサ変調信号が、上段の符号化センサ変調信号に対して遅延量ΔDだけ位相遅延された信号となっている。
遅延量ΔDが光源側(光源遅延部17)に設定された場合、遅延光源変調信号が、上段の符号化光源変調信号に対して遅延量ΔDだけ位相遅延された信号となり、遅延センサ変調信号は、上段の符号化センサ変調信号と同じ信号となっている。
発光源19は、光源遅延部17から供給される遅延光源変調信号に応じたタイミングで変調しながら発光し、物体に対して照射光を照射する。
受光センサ20は、各画素31において、センサ遅延部18から供給される遅延センサ変調信号に応じたタイミングで反射光を受光し、受光した反射光の光量に応じた画素信号を出力する。受光センサ20内において、センサ遅延部18から供給される遅延センサ変調信号に基づいて、タップAとタップBとを交互にオンする振り分け信号GDAおよびGDBが生成される。例えば、センサ遅延部18から供給される遅延センサ変調信号が振り分け信号GDAとされ、遅延センサ変調信号の位相を反転した信号が振り分け信号GDBとされる。
上述したように、測距装置1は、符号生成部15で生成された符号に応じて、光源変調信号およびセンサ変調信号を符号化部16において符号周期単位で符号化する。符号化された符号化光源変調信号および符号化センサ変調信号は、“0”または“1”の符号(バイナリ)に応じて0度と180度に位相をシフトさせたBPSK(Binary Phase Shift Keying)信号となる。
そして、光源遅延部17およびセンサ遅延部18において、符号化光源変調信号または符号化センサ変調信号のいずれか一方を遅延量ΔDだけ位相遅延させた遅延光源変調信号および遅延センサ変調信号が生成され、遅延光源変調信号および遅延センサ変調信号に基づいて、発光源19の発光と、受光センサ20の受光が行われる。
<4.通常モードの動作>
次に、以上のような測距装置1の動作で得られる反射光の信号強度について説明する。反射光の信号強度とは、画素31の検出信号に基づいて式(5)で計算される信頼度confである。
初めに、遅延量ΔDを考慮しない状態、換言すれば、遅延量ΔD=0の場合について説明する。
図7の左側上段に示されるタイミング信号は、理想的に距離ゼロの位置に測定対象の物体が存在しているとした場合の、照射光の波形と、その物体で反射されてきた反射光を受光するタップAおよびタップBの受光タイミングを示している。測定対象の物体が理想的に距離ゼロの位置と仮定するので、照射光の波形は、反射光の波形でもある。タップAおよびタップBの受光タイミングのうち、反射光が入射されるタイミングには模様が付されている。
一方、左側下段に示されるタイミング信号は、測定対象の物体が遠距離、例えば、位相換算で2Pi(=2π=360°)の位置に存在しているとした場合の、反射光の波形と、その物体で反射されてきた反射光を受光するタップAおよびタップBの受光タイミングを示している。照射光の波形は、上段の照射光の波形と同じである。タップAおよびタップBの受光タイミングのうち、反射光が入射されるタイミングには模様が付されている。
左側上段に示される物体が距離ゼロの位置に存在している場合に、受光センサ20の各画素31で検出される信号強度Confは、図7の右側のグラフに示される信号強度C2である。信号強度C2は、駆動位相差φDが0以外の場合であり、駆動位相差φDが0のとき、信号強度Confは、最大の信号強度C1となる。
これに対して、測定対象の物体が位相換算で2Piの位置に存在しているとした場合、反射光は、左側下段に示されるように、2Piだけ遅れて受光センサ20に到達するので、1サイクル分の受光タイミングを損失し、信号強度Confは、図7の右側のグラフに示される信号強度C3となる。
測定対象の物体の位置が遠くなるほど、反射光は遅れて受光センサ20に到達するので、図7の右側のグラフに示されるように、信号強度Confは、距離に応じて減衰し、所定の距離でゼロになる。
信号強度Confがゼロになるゼロ点の距離は、符号周期(Chip Length)に依存する。符号周期が2(Chip Length=2)のとき、ゼロ点の距離が、4Pi相当の距離となる。
図8のAは、符号周期が1(Chip Length=1)のときの、物体までの距離と信号強度Confとの関係を示すグラフである。
符号周期が1(Chip Length=1)のとき、ゼロ点の距離は2Pi相当の距離となる。
図8のBは、符号周期が8(Chip Length=8)のときの、物体までの距離と信号強度Confとの関係を示すグラフである。
符号周期が8(Chip Length=8)のとき、ゼロ点の距離は16Pi相当の距離となる。
すなわち、信号強度Confがゼロになるゼロ点の距離は、(Chip Length×2Pi)相当の距離となる。
従って、測距装置1による、生成された符号に応じてBPSK変調させた信号に基づいて、測距を行う方式によれば、所定の距離以降の信号強度Confをゼロにすることができるので、所定の距離以降の信号をカットオフすることができる。また、符号周期(Chip Length)を制御することで、信号をカットオフする距離を任意の距離に設定することができる。測距装置1によれば、所望の測定範囲に限定した距離の測定を行うことができる。ただし、有効測距範囲のSN比とのトレードオフは存在する。
測距装置1は、図7および図8で説明した遅延量ΔD=0とする測定モードを、通常モード(第1の測定モード)として実行する。
<5.近距離モードの動作>
次に、図9を参照して、近距離モード(第2の測定モード)について説明する。なお、符号周期は、図7と同様に、2(Chip Length=2)に設定されている。
図9の左側上段に示されるタイミング信号は、図7に示した通常モードにおける照射光の波形と、タップAおよびタップBの受光タイミングを示している。通常モードでは、上述したように、遅延量ΔD=0である。
一方、図9の左側下段に示されるタイミング信号は、近距離モードにおける照射光の波形と、タップAおよびタップBの受光タイミングを示している。
近距離モードにおいては、制御部21は、遅延量ΔDを所定の値に設定し、光源遅延部17に供給する。光源遅延部17は、符号化部16から供給された符号化光源変調信号に対して、遅延量ΔDだけ位相を遅延させた遅延光源変調信号を生成する。
図9の左側下段に示される例では、遅延量ΔDが2Piに設定されている。発光源19から照射される照射光の発光タイミングが、通常モードと比較して遅延量ΔD=2Piだけ遅延されることにより、受光センサ20に到達するタイミングも遅くなるので、信号強度Confは、通常モードよりもさらに低下する。
物体までの距離と信号強度Confとの関係は、図9の右側のグラフに示されるように、通常モードの状態よりも、近距離側である左側にシフトしたような関係となり、ゼロ点の距離は、2Pi+φD相当の距離となる。
以上のように、近距離モードでは、測距装置1は、遅延量ΔDを所定の値に設定し、照射光の発光を遅らせることで、通常モードにおける(Chip Length×2Pi)相当の距離よりもさらに近距離側に、測距範囲を限定した測定を行うことができる。どの程度の近距離を測定するかは、遅延量ΔDを制御することで、任意に設定することができる。ただし、有効測距範囲のSN比とのトレードオフは存在する。
<6.遠距離モードの動作>
次に、図10を参照して、遠距離モード(第3の測定モード)について説明する。なお、符号周期は、図7と同様に、2(Chip Length=2)に設定されている。
図10の左側上段に示されるタイミング信号は、図7に示した通常モードにおける照射光の波形と、タップAおよびタップBの受光タイミングを示している。通常モードでは、上述したように、遅延量ΔD=0である。
一方、図10の左側下段に示されるタイミング信号は、遠距離モードにおける照射光の波形と、タップAおよびタップBの受光タイミングを示している。
遠距離モードにおいては、制御部21は、遅延量ΔDを所定の値に設定し、センサ遅延部18に供給する。センサ遅延部18は、符号化部16から供給された符号化センサ変調信号に対して、遅延量ΔDだけ位相を遅延させた遅延センサ変調信号を生成する。
図10の左側下段に示される例では、遅延量ΔDが2Piに設定されている。受光センサ20における受光タイミングが、通常モードと比較して遅延量ΔD=2Piだけ遅延されると、物体までの距離と信号強度Confとの関係は、図9の右側のグラフに示されるように、通常モードの状態よりも、遠距離側である右側にシフトしたような関係となり、2Pi相当の距離で、信号強度Confが最大(信号強度C1)となる。
以上のように、遠距離モードでは、測距装置1は、遅延量ΔDを所定の値に設定し、受光センサ20の受光を遅らせることで、通常モードにおける(Chip Length×2Pi)相当の距離よりもさらに遠距離側に、測距範囲を限定した測定を行うことができる。ただし、近距離側の測距性能は低下し、所望の距離(図10では2Pi)で測距性能が最大となるような測距を行うことができる。どの程度の遠距離を測定するかは、遅延量ΔDを制御することで、任意に設定することができる。遠距離モードは、近距離の信号を減衰することができるので、例えば、レンズとセンサ間で発生する散乱光の影響を低減し、遠方の被写体の信号量を相対的に大きくすることができる。
<7.測距処理のフローチャート>
次に、図11のフローチャートを参照して、測距装置1による測距処理を説明する。この処理は、例えば、測距装置1が組み込まれているホスト装置のホスト制御部から、測定モードとともに、測距指示が供給されたとき、開始される。なお、ホスト制御部から、測定モードではなく、ターゲットとする距離範囲が指定されてもよい。あるいはまた、測定モードと距離範囲の両方が指定されてもよい。
初めに、ステップS1において、制御部21は、測定モードに応じて符号周期(Chip Length)と遅延量ΔDを決定する。決定された符号周期は、符号生成部15に供給される。一方、決定された遅延量ΔDは、測定モードが近距離モードの場合は光源遅延部17に供給され、測定モードが遠距離モードの場合は、センサ遅延部18に供給される。測定モードが通常モードの場合は遅延量ΔD=0であるので、遅延量ΔDは光源遅延部17およびセンサ遅延部18のどちらにも供給されない。
ステップS2において、タイミング信号生成部11は、変調周波数Fmodの変調信号を生成し、光源変調部13、センサ変調部14、および、符号生成部15に供給する。
ステップS3において、位相設定部12は、駆動位相差φDを設定し、光源変調部13またはセンサ変調部14のいずれか一方に供給する。ここでは、図7乃至図10で説明した例と同様に、駆動位相差φDが光源変調部13に供給されることとする。4Phase方式の1フレーム目のステップS3では、例えば、駆動位相差φDとして0が設定される。
ステップS4において、光源変調部13およびセンサ変調部14は、位相設定部12からの駆動位相差φDに対応した変調信号を生成する。具体的には、光源変調部13は、タイミング信号生成部11からの変調信号に対して、駆動位相差φDだけ位相をずらした光源変調信号を生成し、符号化部16に供給する。光源変調部13は、タイミング信号生成部11からの変調信号を、そのまま、光源変調信号として、符号化部16に供給する。
ステップS5において、符号生成部15は、制御部21から設定された符号周期単位で、0または1の符号をランダムに生成し、符号化部16に供給する。ここでは、図7乃至図10で説明した例と同様に、符号周期は2(Chip Length=2)であるとすると、符号生成部15は、変調周波数Fmodの2周期単位に、0または1の符号をランダムに生成し、符号化部16に供給する。
ステップS4とステップS5の処理は、逆の順番で実行されてもよいし、並行して実行することもできる。
ステップS6において、符号化部16は、光源変調部13から供給された光源変調信号と、センサ変調部14から供給されたセンサ変調信号とに対して、符号に応じた位相シフト処理を行い、符号化信号としての符号化光源変調信号と符号化センサ変調信号とを生成する。生成された符号化光源変調信号は、光源遅延部17に供給され、生成された符号化センサ変調信号は、センサ遅延部18に供給される。
ステップS7において、光源遅延部17およびセンサ遅延部18は、制御部21から供給された遅延量ΔDだけ位相を遅延させた遅延光源変調信号および遅延センサ変調信号を生成する。
具体的には、遅延量ΔDが光源遅延部17に供給された場合、光源遅延部17は、符号化部16からの符号化光源変調信号に対して、位相を遅延量ΔDだけ遅延させた遅延光源変調信号を生成し、発光源19に供給する。遅延量ΔDがセンサ遅延部18に供給された場合、センサ遅延部18は、符号化部16からの符号化センサ変調信号に対して、位相を遅延量ΔDだけ遅延させた遅延センサ変調信号を生成し、受光センサ20に供給する。遅延量ΔDが供給されない場合、入力された変調信号がそのまま出力される。
ステップS8において、測距装置1は、照射光の発光と、反射光の受光を行う。具体的には、発光源19が、光源遅延部17から供給される遅延光源変調信号に応じたタイミングで変調しながら発光し、物体に対して照射光を照射する。受光センサ20の各画素31が、センサ遅延部18から供給される遅延センサ変調信号に応じたタイミングで反射光を受光し、受光した反射光の光量に応じた画素信号を制御部21へ出力する。
ステップS9において、測距装置1の制御部21は、全フレームの位相データを取得したかを判定する。具体的には、制御部21は、2Phase方式の場合、2フレーム分の受光を行ったかを判定し、2フレーム分の受光を行った場合、全フレームの位相データを取得したと判定する。また例えば、4Phase方式の場合、制御部21は、4フレーム分の受光を行ったかを判定し、4フレーム分の受光を行った場合、全フレームの位相データを取得したと判定する。
ステップS9で、全フレームの位相データを取得していないと判定された場合、処理はステップS3に戻り、上述したステップS3乃至S7の処理が繰り返される。次のステップS3では、4Phase方式の場合、例えば、駆動位相差φDが90度に設定される。
一方、ステップS9で、全フレームの位相データを取得したと判定された場合、処理はステップS10に進み、制御部21は、デプスマップおよび信頼度マップを生成して出力する。より具体的には、制御部21は、取得した全フレームの位相データ(検出信号)に基づいて、画素アレイ部32の各画素31について、式(3)によりデプス値dを算出するとともに、式(5)により信頼度confを算出する。そして、制御部21は、各画素31の画素値としてデプス値を格納したデプスマップと、各画素31の画素値として信頼度confを格納した信頼度マップと生成して出力する。
以上で、測距装置1による測距処理が終了する。
<8.シミュレーション結果>
図12乃至図18を参照して、測距装置1において、測定モードを、通常モード、近距離モード、または、遠距離モードに設定し、符号周期(Chip Length)と遅延量ΔDを所定の値に設定した場合の、物体までの距離と信号強度Confとの関係をシミュレーションした結果について説明する。
図12は、測定モードを通常モードとし、符号周期を1(Chip Length=1)に設定した場合の、符号化後の変調信号と、物体までの距離と信号強度Confとの関係を示すグラフである。
図12の上段には、符号生成部15によってランダムに生成された0または1の符号と、符号化部16によって生成された符号化光源変調信号および符号化センサ変調信号が示されている。符号化光源変調信号は、駆動位相差φDを、0°、90°、180°、および、270°のそれぞれに設定した場合を示している。
図12の下段には、上段に示した設定で、物体までの距離と信号強度Confとの関係をシミュレーションした結果が示されている。
きれいな直線の関係にはならないが、距離ゼロのとき、信号強度Confが最大値となり、距離が遠くなるにしたがい信号強度Confが減衰し、(Chip Length×2Pi)=2Pi相当の距離において、信号強度Confがゼロとなっている。
図13は、測定モードを通常モードとし、符号周期を2(Chip Length=2)に設定した場合の、符号化後の変調信号と、物体までの距離と信号強度Confとの関係を示すグラフである。
図13において、上段に示される信号と下段に示されるグラフの種類は、図12と同様であるので、詳細な説明は省略し、物体までの距離と信号強度Confとの関係についてのみ説明する。後述する図14乃至図18についても同様である。
符号周期を2(Chip Length=2)に設定した場合、信号強度Confがゼロとなるゼロ点の距離が、図12に示した符号周期を1(Chip Length=1)とした場合の2倍である4Piとなっている。
図12および図13のシミュレーション結果から、符号周期(Chip Length)を制御することで、ゼロ点の距離、換言すれば、信号をカットオフする距離を任意の距離に設定できることがわかる。
図14は、測定モードを遠距離モードとし、符号周期を1(Chip Length=1)に設定した場合の、符号化後の変調信号と、物体までの距離と信号強度Confとの関係を示すグラフである。
測定モードを遠距離モードとする場合、センサ遅延部18に遅延量ΔDが供給され、符号化センサ変調信号に対して、位相を遅延量ΔDだけ遅延させた遅延センサ変調信号が生成される。図14では、遅延量ΔDが、1Piとされている。
図14の物体までの距離と信号強度Confとの関係を示すグラフを、図12に示した、符号周期が同じ1(Chip Length=1)で通常モードの物体までの距離と信号強度Confとの関係を示すグラフと比較すると、信号強度Confがピークとなる距離が、0からPiになっており、遠距離方向にシフトしている。また、ゼロ点の距離も、2Piから3Piになっており、遠距離方向にシフトしている。
図15は、測定モードを遠距離モードとし、符号周期を2(Chip Length=2)に設定した場合の、符号化後の変調信号と、物体までの距離と信号強度Confとの関係を示すグラフである。図15では、センサ遅延部18に供給される遅延量ΔDが2Piとされている。
図15の物体までの距離と信号強度Confとの関係を示すグラフを、図13に示した、符号周期が同じ2(Chip Length=2)で通常モードの物体までの距離と信号強度Confとの関係を示すグラフと比較すると、信号強度Confがピークとなる距離が、0から2Piになっており、遠距離方向にシフトしている。また、ゼロ点の距離も、4Piから6Piになっており、遠距離方向にシフトしている。
図14および図15のシミュレーション結果から、符号化センサ変調信号に対して位相を所定の遅延量ΔDだけ遅延させることで、信号強度Confのピークとゼロ点の距離を、通常モードよりも遠距離側の任意の距離に設定できることがわかる。
図16は、測定モードを近距離モードとし、符号周期を1(Chip Length=1)に設定した場合の、符号化後の変調信号と、物体までの距離と信号強度Confとの関係を示すグラフである。
測定モードを近距離モードとする場合、光源遅延部17に遅延量ΔDが供給され、符号化光源変調信号に対して、位相を遅延量ΔDだけ遅延させた遅延光源変調信号が生成される。図16では、遅延量ΔDが1Piとされている。
図16の物体までの距離と信号強度Confとの関係を示すグラフを、図12に示した、符号周期が同じ1(Chip Length=1)で通常モードの物体までの距離と信号強度Confとの関係を示すグラフと比較すると、信号強度Confのピーク値(距離ゼロの信号強度Conf)が、図12の通常モードの1/2の値になっている。また、ゼロ点の距離も、通常モードの2Piの1/2のPiになっており、近距離方向にシフトしている。
図17は、測定モードを近距離モードとし、符号周期を2(Chip Length=2)に設定した場合の、符号化後の変調信号と、物体までの距離と信号強度Confとの関係を示すグラフである。図17では、光源遅延部17に供給される遅延量ΔDが1Piとされている。
図17の物体までの距離と信号強度Confとの関係を示すグラフを、図13に示した、符号周期が同じ2(Chip Length=2)で通常モードの物体までの距離と信号強度Confとの関係を示すグラフと比較すると、信号強度Confのピーク値(距離ゼロの信号強度Conf)が、図13の通常モードの3/4の値になっている。また、ゼロ点の距離も、通常モードの4Piの3/4の3Piになっており、近距離方向にシフトしている。
図18は、測定モードを近距離モードとし、符号周期を1(Chip Length=1)に設定した場合の、符号化後の変調信号と、物体までの距離と信号強度Confとの関係を示すグラフである。図18では、光源遅延部17に供給される遅延量ΔDがPi×7/4とされている。
図18の物体までの距離と信号強度Confとの関係を示すグラフを、図12に示した、符号周期が同じ1(Chip Length=1)で通常モードの物体までの距離と信号強度Confとの関係を示すグラフと比較すると、信号強度Confのピーク値(距離ゼロの信号強度Conf)が、図12の通常モードの0.16倍の値になっている。また、ゼロ点の距離は、通常モードの2Piの1/8のPi/4になっており、近距離方向にシフトしている。
図16乃至図18のシミュレーション結果から、符号化光源変調信号に対して位相を所定の遅延量ΔDだけ遅延させることで、信号強度Confのピークとゼロ点の距離を、通常モードよりも近距離側の任意の距離に設定できることがわかる。
<9.アプリケーション適用例>
次に、測距装置1において、上述した測定モードの切り替えを行うアプリケーション適用例について説明する。
図19は、測距装置1が組み込まれた電子機器としてのスマートフォン101を、ディスプレイ面と平行な面から見た断面図である。
図19に示されるように、測距装置1は、スマートフォン101に組み込まれている。スマートフォン101のディスプレイパネル(不図示)の前面には、カバーガラス102が配置されており、ディスプレイパネルの裏側(本体内部側)に、測距装置1が配置されている。
測距装置1の発光源19から出射された照射光L1は、カバーガラス102を通過して、被写体103へ照射される。被写体103は、例えば、スマートフォン101を使用しているユーザである。照射光L1は、被写体103で反射され、反射光L2としてカバーガラス102を通過し、レンズ104を介して、受光センサ20へ入射される。
このような測距装置1が組み込まれたスマートフォン101において、例えば、カバーガラス102の表面に、ゴミや指紋等の異物121が付着している場合がある。ユーザは、測距装置1がスマートフォン101内部のどこに配置されているかわからないため、測距装置1に対する異物121の影響に気が付かない場合が多い。カバーガラス102に異物121が付着している場合、照射光L1が異物121で反射され、反射光L3のように屈折して、受光センサ20へ入射される。
本来の距離測定対象である被写体103までの距離に対して、異物121までの距離は極めて近い距離となるため、測定モードを近距離モードにして測定することで、被写体103を除外した測定を行うことができる。
図20は、図19で説明した異物検出を行いつつ、本来の測定対象の物体までの距離を測定する、測距装置1の測距処理のフローチャートである。この処理は、例えば、測距装置1が組み込まれたスマートフォン101の制御部(AP)から、測距指示が供給されたとき、開始される。
初めに、ステップS21において、制御部21は、測定モードを近距離モードに設定し、ステップS22において、測距装置1は、近距離モードで測定を実行する。近距離モードにおける符号周期(Chip Length)と遅延量ΔDは、照射光L1がカバーガラス102の表面で反射された場合に相当する距離を測定する場合に最適な値に設定されている。測距装置1は、図11の測距処理を実行し、制御部21は、デプスマップと信頼度マップを生成する。
ステップS23において、制御部21は、近距離モードで取得したデプスマップと信頼度マップとに基づいて、異物が検出されたかを判定する。例えば、制御部21は、デプスマップにおいて、カバーガラス102の表面までの距離が検出された場合、異物が検出されたと判定する。
ステップS23で、異物が検出されたと判定された場合、処理はステップS24に進み、制御部21は、異物の検出をスマートフォン101の制御部に通知する。
異物の検出が測距装置1から通知されたスマートフォン101の制御部は、例えば、図21に示されるような、異物の除去をユーザに依頼するアラート画面をディスプレイに表示させる。
図21では、スマートフォン101のディスプレイ141に、「カメラ前面にゴミまたは指紋がついています。赤線の範囲を拭いてキレイにしてください。」のメッセージ142と、拭き取り範囲を示す赤色のエリア143とが表示されている。赤色のエリア143は、スマートフォン101内部の測距装置1の位置に対応している。ユーザが、メッセージ142に基づいて、赤色のエリア143近傍を拭き取ることにより、異物121が除去される。
ユーザが拭き取り作業を終了すると、ユーザは、メッセージ142に対する操作として、拭き取り終了ボタン144を操作(押下)する。拭き取り終了ボタン144がユーザによって操作されると、再度、測距指示が、スマートフォン101の制御部から測距装置1へ供給される。
ステップS24において、制御部21が異物の検出をスマートフォン101の制御部に通知した後、制御部21は、ステップS25において、拭き取り終了ボタン144の操作に対応した測距指示が、スマートフォン101の制御部から通知されたか否かを判定し、測距指示が通知されたと判定されるまで待機する。
そして、ステップS25で、測距指示が通知されたと判定されると、処理はステップS22に戻り、再度、近距離モードによる測定が実行される。
そして、ステップS23で、異物が検出されなかったと判定された場合、処理はステップS26に進み、制御部21は、測定モードを通常モードに設定し、ステップS27において、測距装置1は、通常モードで測定を実行する。そして、ステップS28において、制御部21は、通常モードによる測定結果を出力する。すなわち、制御部21は、通常モードによる測定の結果得られたデプス値を、各画素31の画素値として格納したデプスマップと、通常モードの測定の結果得られた信頼度confを、各画素31の画素値として格納した信頼度マップを生成して、スマートフォン101の制御部に出力し、処理を終了する。
以上のように、測距装置1は、検出対象に合わせて、測定モードを、通常モード、近距離モード、または、遠距離モードに設定することで、所望の距離範囲に限定した距離の測定を行うことができる。
<10.電子機器の構成例>
上述した測距装置1は、例えば、スマートフォン、タブレット型端末、携帯電話機、パーソナルコンピュータ、ゲーム機、テレビ受像機、ウェアラブル端末、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラなどの電子機器に搭載することができる。
図22は、測距モジュールを搭載した電子機器としてのスマートフォンの構成例を示すブロック図である。
図22に示すように、スマートフォン201は、測距モジュール202、撮像装置203、ディスプレイ204、スピーカ205、マイクロフォン206、通信モジュール207、センサユニット208、タッチパネル209、および制御ユニット210が、バス211を介して接続されて構成される。また、制御ユニット210では、CPUがプログラムを実行することによって、アプリケーション処理部221およびオペレーションシステム処理部222としての機能を備える。
測距モジュール202には、図1の測距装置1が適用される。例えば、測距モジュール202は、スマートフォン201の前面に配置され、スマートフォン201のユーザを対象とした測距を行うことにより、そのユーザの顔や手、指などの表面形状のデプス値を測距結果として出力することができる。
撮像装置203は、スマートフォン201の前面に配置され、スマートフォン201のユーザを被写体とした撮像を行うことにより、そのユーザが写された画像を取得する。なお、図示しないが、スマートフォン201の背面にも撮像装置203が配置された構成としてもよい。
ディスプレイ204は、アプリケーション処理部221およびオペレーションシステム処理部222による処理を行うための操作画面や、撮像装置203が撮像した画像などを表示する。スピーカ205およびマイクロフォン206は、例えば、スマートフォン201により通話を行う際に、相手側の音声の出力、および、ユーザの音声の収音を行う。
通信モジュール207は、通信ネットワークを介した通信を行う。センサユニット208は、速度や加速度、近接などをセンシングし、タッチパネル209は、ディスプレイ204に表示されている操作画面に対するユーザによるタッチ操作を取得する。
アプリケーション処理部221は、スマートフォン201によって様々なサービスを提供するための処理を行う。例えば、アプリケーション処理部221は、測距モジュール202から供給されるデプス値に基づいて、ユーザの表情をバーチャルに再現したコンピュータグラフィックスによる顔を作成し、ディスプレイ204に表示する処理を行うことができる。また、アプリケーション処理部221は、測距モジュール202から供給されるデプス値に基づいて、例えば、任意の立体的な物体の三次元形状データを作成する処理を行うことができる。
オペレーションシステム処理部222は、スマートフォン201の基本的な機能および動作を実現するための処理を行う。例えば、オペレーションシステム処理部222は、測距モジュール202から供給されるデプス値に基づいて、ユーザの顔を認証し、スマートフォン201のロックを解除する処理を行うことができる。また、オペレーションシステム処理部222は、測距モジュール202から供給されるデプス値に基づいて、例えば、ユーザのジェスチャを認識する処理を行い、そのジェスチャに従った各種の操作を入力する処理を行うことができる。
このように構成されているスマートフォン201では、上述した測距装置1を適用することで、例えば、アプリケーションの目的に応じて、測定モードを通常モード、近距離モード、または、遠距離モードに切り替えて測定することができ、所望の距離範囲に限定した距離の測定を行うことができる。
<11.移動体への応用例>
本開示に係る技術(本技術)は、様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示に係る技術は、自動車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、自動二輪車、自転車、パーソナルモビリティ、飛行機、ドローン、船舶、ロボット等のいずれかの種類の移動体に搭載される装置として実現されてもよい。
図23は、本開示に係る技術が適用され得る移動体制御システムの一例である車両制御システムの概略的な構成例を示すブロック図である。
車両制御システム12000は、通信ネットワーク12001を介して接続された複数の電子制御ユニットを備える。図23に示した例では、車両制御システム12000は、駆動系制御ユニット12010、ボディ系制御ユニット12020、車外情報検出ユニット12030、車内情報検出ユニット12040、及び統合制御ユニット12050を備える。また、統合制御ユニット12050の機能構成として、マイクロコンピュータ12051、音声画像出力部12052、及び車載ネットワークI/F(interface)12053が図示されている。
駆動系制御ユニット12010は、各種プログラムにしたがって車両の駆動系に関連する装置の動作を制御する。例えば、駆動系制御ユニット12010は、内燃機関又は駆動用モータ等の車両の駆動力を発生させるための駆動力発生装置、駆動力を車輪に伝達するための駆動力伝達機構、車両の舵角を調節するステアリング機構、及び、車両の制動力を発生させる制動装置等の制御装置として機能する。
ボディ系制御ユニット12020は、各種プログラムにしたがって車体に装備された各種装置の動作を制御する。例えば、ボディ系制御ユニット12020は、キーレスエントリシステム、スマートキーシステム、パワーウィンドウ装置、あるいは、ヘッドランプ、バックランプ、ブレーキランプ、ウィンカー又はフォグランプ等の各種ランプの制御装置として機能する。この場合、ボディ系制御ユニット12020には、鍵を代替する携帯機から発信される電波又は各種スイッチの信号が入力され得る。ボディ系制御ユニット12020は、これらの電波又は信号の入力を受け付け、車両のドアロック装置、パワーウィンドウ装置、ランプ等を制御する。
車外情報検出ユニット12030は、車両制御システム12000を搭載した車両の外部の情報を検出する。例えば、車外情報検出ユニット12030には、撮像部12031が接続される。車外情報検出ユニット12030は、撮像部12031に車外の画像を撮像させるとともに、撮像された画像を受信する。車外情報検出ユニット12030は、受信した画像に基づいて、人、車、障害物、標識又は路面上の文字等の物体検出処理又は距離検出処理を行ってもよい。
撮像部12031は、光を受光し、その光の受光量に応じた電気信号を出力する光センサである。撮像部12031は、電気信号を画像として出力することもできるし、測距の情報として出力することもできる。また、撮像部12031が受光する光は、可視光であっても良いし、赤外線等の非可視光であっても良い。
車内情報検出ユニット12040は、車内の情報を検出する。車内情報検出ユニット12040には、例えば、運転者の状態を検出する運転者状態検出部12041が接続される。運転者状態検出部12041は、例えば運転者を撮像するカメラを含み、車内情報検出ユニット12040は、運転者状態検出部12041から入力される検出情報に基づいて、運転者の疲労度合い又は集中度合いを算出してもよいし、運転者が居眠りをしていないかを判別してもよい。
マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030又は車内情報検出ユニット12040で取得される車内外の情報に基づいて、駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置の制御目標値を演算し、駆動系制御ユニット12010に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両の衝突回避あるいは衝撃緩和、車間距離に基づく追従走行、車速維持走行、車両の衝突警告、又は車両のレーン逸脱警告等を含むADAS(Advanced Driver Assistance System)の機能実現を目的とした協調制御を行うことができる。
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030又は車内情報検出ユニット12040で取得される車両の周囲の情報に基づいて駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置等を制御することにより、運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で取得される車外の情報に基づいて、ボディ系制御ユニット12020に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で検知した先行車又は対向車の位置に応じてヘッドランプを制御し、ハイビームをロービームに切り替える等の防眩を図ることを目的とした協調制御を行うことができる。
音声画像出力部12052は、車両の搭乗者又は車外に対して、視覚的又は聴覚的に情報を通知することが可能な出力装置へ音声及び画像のうちの少なくとも一方の出力信号を送信する。図23の例では、出力装置として、オーディオスピーカ12061、表示部12062及びインストルメントパネル12063が例示されている。表示部12062は、例えば、オンボードディスプレイ及びヘッドアップディスプレイの少なくとも一つを含んでいてもよい。
図24は、撮像部12031の設置位置の例を示す図である。
図24では、車両12100は、撮像部12031として、撮像部12101,12102,12103,12104,12105を有する。
撮像部12101,12102,12103,12104,12105は、例えば、車両12100のフロントノーズ、サイドミラー、リアバンパ、バックドア及び車室内のフロントガラスの上部等の位置に設けられる。フロントノーズに備えられる撮像部12101及び車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部12105は、主として車両12100の前方の画像を取得する。サイドミラーに備えられる撮像部12102,12103は、主として車両12100の側方の画像を取得する。リアバンパ又はバックドアに備えられる撮像部12104は、主として車両12100の後方の画像を取得する。撮像部12101及び12105で取得される前方の画像は、主として先行車両又は、歩行者、障害物、信号機、交通標識又は車線等の検出に用いられる。
なお、図24には、撮像部12101ないし12104の撮影範囲の一例が示されている。撮像範囲12111は、フロントノーズに設けられた撮像部12101の撮像範囲を示し、撮像範囲12112,12113は、それぞれサイドミラーに設けられた撮像部12102,12103の撮像範囲を示し、撮像範囲12114は、リアバンパ又はバックドアに設けられた撮像部12104の撮像範囲を示す。例えば、撮像部12101ないし12104で撮像された画像データが重ね合わせられることにより、車両12100を上方から見た俯瞰画像が得られる。
撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、距離情報を取得する機能を有していてもよい。例えば、撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、複数の撮像素子からなるステレオカメラであってもよいし、位相差検出用の画素を有する撮像素子であってもよい。
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104から得られた距離情報を基に、撮像範囲12111ないし12114内における各立体物までの距離と、この距離の時間的変化(車両12100に対する相対速度)を求めることにより、特に車両12100の進行路上にある最も近い立体物で、車両12100と略同じ方向に所定の速度(例えば、0km/h以上)で走行する立体物を先行車として抽出することができる。さらに、マイクロコンピュータ12051は、先行車の手前に予め確保すべき車間距離を設定し、自動ブレーキ制御(追従停止制御も含む)や自動加速制御(追従発進制御も含む)等を行うことができる。このように運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104から得られた距離情報を元に、立体物に関する立体物データを、2輪車、普通車両、大型車両、歩行者、電柱等その他の立体物に分類して抽出し、障害物の自動回避に用いることができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両12100の周辺の障害物を、車両12100のドライバが視認可能な障害物と視認困難な障害物とに識別する。そして、マイクロコンピュータ12051は、各障害物との衝突の危険度を示す衝突リスクを判断し、衝突リスクが設定値以上で衝突可能性がある状況であるときには、オーディオスピーカ12061や表示部12062を介してドライバに警報を出力することや、駆動系制御ユニット12010を介して強制減速や回避操舵を行うことで、衝突回避のための運転支援を行うことができる。
撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、赤外線を検出する赤外線カメラであってもよい。例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104の撮像画像中に歩行者が存在するか否かを判定することで歩行者を認識することができる。かかる歩行者の認識は、例えば赤外線カメラとしての撮像部12101ないし12104の撮像画像における特徴点を抽出する手順と、物体の輪郭を示す一連の特徴点にパターンマッチング処理を行って歩行者か否かを判別する手順によって行われる。
マイクロコンピュータ12051が、撮像部12101ないし12104の撮像画像中に歩行者が存在すると判定し、歩行者を認識すると、音声画像出力部12052は、当該認識された歩行者に強調のための方形輪郭線を重畳表示するように、表示部12062を制御する。また、音声画像出力部12052は、歩行者を示すアイコン等を所望の位置に表示するように表示部12062を制御してもよい。
以上、本開示に係る技術が適用され得る車両制御システムの一例について説明した。本開示に係る技術は、以上説明した構成のうち、車外情報検出ユニット12030や車内情報検出ユニット12040に適用され得る。具体的には、車外情報検出ユニット12030や車内情報検出ユニット12040として測距装置1による測距を利用することで、運転者のジェスチャを認識する処理を行い、そのジェスチャに従った各種(例えば、オーディオシステム、ナビゲーションシステム、エアーコンディショニングシステム)の操作を実行したり、より正確に運転者の状態を検出することができる。また、測距装置1による測距を利用して、路面の凹凸を認識して、サスペンションの制御に反映させたりすることができる。
なお、本技術は、Indirect ToF方式の中でもContinuous-Wave方式と称する、物体へ投射する光を振幅変調する方式に適用することができる。また、画素31のフォトダイオード41の構造としては、CAPD(Current Assisted Photonic Demodulator)構造の測距センサや、フォトダイオードの電荷を2つのゲートに交互にパルスを加えるゲート方式の測距センサなど、2つの電荷蓄積部に電荷を振り分ける構造の測距センサに適用することができる。
本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
本明細書において複数説明した本技術は、矛盾が生じない限り、それぞれ独立に単体で実施することができる。もちろん、任意の複数の本技術を併用して実施することもできる。例えば、いずれかの実施の形態において説明した本技術の一部または全部を、他の実施の形態において説明した本技術の一部または全部と組み合わせて実施することもできる。また、上述した任意の本技術の一部または全部を、上述していない他の技術と併用して実施することもできる。
また、例えば、1つの装置(または処理部)として説明した構成を分割し、複数の装置(または処理部)として構成するようにしてもよい。逆に、以上において複数の装置(または処理部)として説明した構成をまとめて1つの装置(または処理部)として構成されるようにしてもよい。また、各装置(または各処理部)の構成に上述した以外の構成を付加するようにしてももちろんよい。さらに、システム全体としての構成や動作が実質的に同じであれば、ある装置(または処理部)の構成の一部を他の装置(または他の処理部)の構成に含めるようにしてもよい。
さらに、本明細書において、システムとは、複数の構成要素(装置、モジュール(部品)等)の集合を意味し、すべての構成要素が同一筐体中にあるか否かは問わない。したがって、別個の筐体に収納され、ネットワークを介して接続されている複数の装置、及び、1つの筐体の中に複数のモジュールが収納されている1つの装置は、いずれも、システムである。
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、本明細書に記載されたもの以外の効果があってもよい。
なお、本技術は、以下の構成を取ることができる。
(1)
照射光を照射する発光源と、
前記照射光が物体で反射されて返ってきた反射光を受光する受光センサと、
前記発光源の発光タイミングを制御する光源変調信号と、前記受光センサの受光タイミングを制御するセンサ変調信号とに対して所定の符号に対応した符号化を行うことにより、符号化光源変調信号と符号化センサ変調信号とを生成する符号化部と、
前記符号化光源変調信号に対して、所定の遅延量だけ位相を遅延させた遅延光源変調信号を生成する光源遅延部と、
前記符号化センサ変調信号に対して、所定の遅延量だけ位相を遅延させた遅延センサ変調信号を生成するセンサ遅延部と
を備える測距装置。
(2)
前記所定の遅延量を決定し、決定した前記所定の遅延量を、前記光源遅延部または前記センサ遅延部のいずれか一方に供給する制御部をさらに備える
前記(1)に記載の測距装置。
(3)
前記制御部は、測定モードが第1モードの場合に、前記所定の遅延量をゼロに決定する
前記(2)に記載の測距装置。
(4)
前記制御部は、測定モードが第2モードの場合に、決定した前記所定の遅延量を、前記光源遅延部に供給し、測定モードが第3モードの場合に、決定した前記所定の遅延量を、前記センサ遅延部に供給する
前記(2)または(3)に記載の測距装置。
(5)
測定モードには、前記所定の遅延量がゼロの第1モードと、前記所定の遅延量が正の第2モードとがあり、
前記制御部は、測定モードを前記第2モードに設定して測距を実行させた後、測定モードを前記第1モードに設定して測距を実行させる制御を行う
前記(2)に記載の測距装置。
(6)
前記制御部は、測定モードが前記第2モードの場合に、決定した前記所定の遅延量を、前記光源遅延部に供給する
前記(5)に記載の測距装置。
(7)
前記光源変調信号と前記センサ変調信号の周期の整数倍単位で、前記所定の符号を生成する符号生成部をさらに備える
前記(1)乃至(6)のいずれかに記載の測距装置。
(8)
前記符号生成部は、0または1の符号をランダムに生成する
前記(7)に記載の測距装置。
(9)
照射光を照射する発光源と、前記照射光が物体で反射されて返ってきた反射光を受光する受光センサとを有する測距装置が、
前記発光源の発光タイミングを制御する光源変調信号と、前記受光センサの受光タイミングを制御するセンサ変調信号とに対して所定の符号に対応した符号化を行うことにより、符号化光源変調信号と符号化センサ変調信号とを生成し、
前記符号化光源変調信号に対して、所定の遅延量だけ位相を遅延させた遅延光源変調信号か、または、前記符号化センサ変調信号に対して、所定の遅延量だけ位相を遅延させた遅延センサ変調信号を生成する
測距装置の制御方法。
(10)
照射光を照射する発光源と、
前記照射光が物体で反射されて返ってきた反射光を受光する受光センサと、
前記発光源の発光タイミングを制御する光源変調信号と、前記受光センサの受光タイミングを制御するセンサ変調信号とに対して所定の符号に対応した符号化を行うことにより、符号化光源変調信号と符号化センサ変調信号とを生成する符号化部と、
前記符号化光源変調信号に対して、所定の遅延量だけ位相を遅延させた遅延光源変調信号を生成する光源遅延部と、
前記符号化センサ変調信号に対して、所定の遅延量だけ位相を遅延させた遅延センサ変調信号を生成するセンサ遅延部と
を備える測距装置
を備える電子機器。
1 測距装置, 11 タイミング信号生成部, 12 位相設定部, 13 光源変調部, 14 センサ変調部, 15 符号生成部, 16 符号化部, 17 光源遅延部, 18 センサ遅延部, 19 発光源, 20 受光センサ, 21 制御部, 101 スマートフォン, 201 スマートフォン, 202 測距モジュール

Claims (10)

  1. 照射光を照射する発光源と、
    前記照射光が物体で反射されて返ってきた反射光を受光する受光センサと、
    前記発光源の発光タイミングを制御する光源変調信号と、前記受光センサの受光タイミングを制御するセンサ変調信号とに対して所定の符号に対応した符号化を行うことにより、符号化光源変調信号と符号化センサ変調信号とを生成する符号化部と、
    前記符号化光源変調信号に対して、所定の遅延量だけ位相を遅延させた遅延光源変調信号を生成する光源遅延部と、
    前記符号化センサ変調信号に対して、所定の遅延量だけ位相を遅延させた遅延センサ変調信号を生成するセンサ遅延部と
    を備える測距装置。
  2. 前記所定の遅延量を決定し、決定した前記所定の遅延量を、前記光源遅延部または前記センサ遅延部のいずれか一方に供給する制御部をさらに備える
    請求項1に記載の測距装置。
  3. 前記制御部は、測定モードが第1モードの場合に、前記所定の遅延量をゼロに決定する
    請求項2に記載の測距装置。
  4. 前記制御部は、測定モードが第2モードの場合に、決定した前記所定の遅延量を、前記光源遅延部に供給し、測定モードが第3モードの場合に、決定した前記所定の遅延量を、前記センサ遅延部に供給する
    請求項2に記載の測距装置。
  5. 測定モードには、前記所定の遅延量がゼロの第1モードと、前記所定の遅延量が正の第2モードとがあり、
    前記制御部は、測定モードを前記第2モードに設定して測距を実行させた後、測定モードを前記第1モードに設定して測距を実行させる制御を行う
    請求項2に記載の測距装置。
  6. 前記制御部は、測定モードが前記第2モードの場合に、決定した前記所定の遅延量を、前記光源遅延部に供給する
    請求項5に記載の測距装置。
  7. 前記光源変調信号と前記センサ変調信号の周期の整数倍単位で、前記所定の符号を生成する符号生成部をさらに備える
    請求項1に記載の測距装置。
  8. 前記符号生成部は、0または1の符号をランダムに生成する
    請求項7に記載の測距装置。
  9. 照射光を照射する発光源と、前記照射光が物体で反射されて返ってきた反射光を受光する受光センサとを有する測距装置が、
    前記発光源の発光タイミングを制御する光源変調信号と、前記受光センサの受光タイミングを制御するセンサ変調信号とに対して所定の符号に対応した符号化を行うことにより、符号化光源変調信号と符号化センサ変調信号とを生成し、
    前記符号化光源変調信号に対して、所定の遅延量だけ位相を遅延させた遅延光源変調信号か、または、前記符号化センサ変調信号に対して、所定の遅延量だけ位相を遅延させた遅延センサ変調信号を生成する
    測距装置の制御方法。
  10. 照射光を照射する発光源と、
    前記照射光が物体で反射されて返ってきた反射光を受光する受光センサと、
    前記発光源の発光タイミングを制御する光源変調信号と、前記受光センサの受光タイミングを制御するセンサ変調信号とに対して所定の符号に対応した符号化を行うことにより、符号化光源変調信号と符号化センサ変調信号とを生成する符号化部と、
    前記符号化光源変調信号に対して、所定の遅延量だけ位相を遅延させた遅延光源変調信号を生成する光源遅延部と、
    前記符号化センサ変調信号に対して、所定の遅延量だけ位相を遅延させた遅延センサ変調信号を生成するセンサ遅延部と
    を備える測距装置
    を備える電子機器。
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