JP2021095400A - Mri造影剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 含有するMRI造影剤をがん細胞に取り込まれやすくするMRI造影剤組成物を提供する。【解決手段】 本発明のMRI造影剤組成物は、単糖と、MRI造影剤と、を含み、単糖は他の分子と共有結合していない。MRI造影剤組成物は、MRI造影剤と、単糖と、を1:0.01〜1:100の質量比で含んでもよい。MRI造影剤は、ガドリニウム造影剤であってもよく、単糖は、グルコースであってもよい。【選択図】 図5
Description
本発明は、MRI造影剤組成物に関する。
疾病や状態などに対する生体内診断には、例えば、PET(positron emission tomography、陽電子放出断層撮影)、X線CT(computed tomography、コンピュータ断層撮影法)、それらを組み合わせたPET−CT、又はMRI(Magnetic Resonance Imaging、磁気共鳴画像法)等が利用されており、特に、がんの診断にはPET−CT又はMRIが利用されている。
しかしながら、PETとX線CTを組み合わせたPET−CTには、以下のような問題があることが知られている。まず、PETは、ポジトロンを発生するフルオロデオキシグルコース(18F−FDG)のような放射性同位体をトレーサーとして生体内に投与する必要性があるため、放射性同位体の管理の問題やポジトロンからのγ線による内部被曝の問題が懸念される。次に、X線CTは、検査時のX線照射による外部被曝の問題があり、被曝線量が多いことが問題である。更に、PETの空間分解能は5mm程度と低いことが知られている。
一方、MRIは、高周波の磁場を与え、生体内の水素原子に共鳴現象を起こさせ、その際に発生する電波を受信コイルで取得し、得られた信号データを画像に構成する技法であり、PET−CTと異なり、放射線被曝は存在しないと考えられている。また、MRIの空間分解能は0.5mm程度と高いことが知られている。
ところで、MRIでは通常では見えないような血液の流れや血管の臓器への広がりなどを見るために造影剤を用いることがある。様々な造影剤がMRIによる検査/診断において、MRI画像のコントラスト、組織特異性等を高める目的で使用されている。代表的な造影剤としては、T1緩和時間の短縮作用を有し、T1強調画像でコントラスト(信号強度)を増大させる、ガドペンテト酸メグルミン(ガドリニウム−ジエチレントリアミン五酢酸、Gd−DTPA)などのガドリニウム造影剤が挙げられる(特許文献1)。
しかしながら、MRI造影剤はがん細胞に取り込まれにくいため、せっかくMRI造影剤を用いても十分な造影の効果が得られない、という問題が生じていた。
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、含有するMRI造影剤をがん細胞に取り込まれやすくするMRI造影剤組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、単糖と、MRI造影剤と、を含み、前記単糖は他の分子と共有結合していない、MRI造影剤組成物を提供する(発明1)。
かかる発明(発明1)によれば、MRI造影剤組成物がMRI造影剤と単糖とを含むことにより、MRI造影剤ががん細胞に取り込まれやすくなる。その結果として、高い造影効果を得ることができ、より鮮明な画像を用いた検査や研究が可能となる。
上記発明(発明1)においては、前記単糖は、グルコース、フルクトースのうち少なくとも1つを含んでいてもよい(発明2)。
上記発明(発明1〜2)においては、前記単糖は、グルコースであってもよい(発明3)。
上記発明(発明1〜3)においては、前記MRI造影剤は、ガドリニウム造影剤であってもよい(発明4)。
上記発明(発明4)においては、前記ガドリニウム造影剤は、ガドペンテト酸メグルミン、ガドテル酸メグルミン、ガドキセト酸ナトリウム、ガドジアミド水和物、ガドテリドール、ガドブトロールのうちの少なくとも1つを含んでいてもよい(発明5)。
上記発明(発明4〜5)においては、前記ガドリニウム造影剤は、ガドペンテト酸メグルミンであってもよい(発明6)。
上記発明(発明1〜6)においては、前記MRI造影剤と、前記単糖と、を1:0.01〜1:100の質量比で含んでいてもよい(発明7)。
上記発明(発明1〜7)においては、前記MRI造影剤と、前記単糖と、を1:1〜1:10の質量比で含んでいてもよい(発明8)。
本発明によれば、含有するMRI造影剤をがん細胞に取り込まれやすくするMRI造影剤組成物を提供することができる。これにより、高い造影効果を得た画像を用いた検査や診断、研究が可能となる。
以下、本発明の実施形態について説明する。本実施形態に係るMRI造影剤組成物は、単糖と、MRI造影剤と、を含むものであり、単糖は他の分子と共有結合していないという特徴を有するものである。
本実施形態においては、MRI造影剤組成物が、MRI造影剤に加えて単糖を含むことにより、MRI造影剤が細胞に取り込まれやすくなり、優れた造影効果を得ることができる。特に、がん細胞においては、通常の細胞に比べて、単糖(特にグルコース)の取り込みが活発になることから、MRI造影剤が単糖と共に取り込まれやすくなり、より優れた造影効果が得られることになる。
(1)単糖
本実施形態で用いる単糖としては、特に制限されないが、グルコース、フルクトース、マンノース、ガラクトース、キシロース、リボース、アラビノース、ラムノース、キシルロース、デオキシリボース、フコース、アセチルグルコサミン、アセチルガラクトサミン等を挙げることができる。これらの単糖は1種のみ単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
本実施形態で用いる単糖としては、特に制限されないが、グルコース、フルクトース、マンノース、ガラクトース、キシロース、リボース、アラビノース、ラムノース、キシルロース、デオキシリボース、フコース、アセチルグルコサミン、アセチルガラクトサミン等を挙げることができる。これらの単糖は1種のみ単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
上記の単糖のうち、一般的な輸液に用いられるという観点から、グルコース、フルクトースを用いることが好ましく、がん細胞への取り込みが盛んにおこなわれるという観点から特にグルコースを用いることが好ましい。
上記単糖のMRI造影剤組成物中の濃度は、後述する投与方法にもよるが、例えば0.05mg/ml〜2000mg/mlとすることができ、0.5mg/ml〜1000mg/mlとすることが好ましく、5mg/ml〜500mg/mlとすることがより好ましく、10mg/ml〜100mg/mlとすることが更に好ましい。かかる範囲であれば、MRI造影剤の細胞への取り込みがより積極的に行われると共に、その他の成分の配合量を十分に確保することができ、更に、生体への投与も簡易に行うことができる。
また、本実施形態で用いる単糖は、MRI造影剤組成物内に存在する他の分子と共有結合を有していない。他の分子と共有結合を有していないとは、単糖がMRI造影剤組成物内に存在する単糖、MRI造影剤、添加物、溶媒等と共有結合を有していないことを意味する。例えば、単糖間でグリコシド結合し、マルトース、ラクトース等の二糖や、グリコーゲン、セルロース等の多糖、糖鎖等を形成していないことは、単糖が他の分子と共有結合を有していないという一例である。
つまり、本実施形態では、MRI造影剤組成物を作製する際に、単糖を他の分子と共有結合させる作業を必要としないため、より簡便にMRI造影剤組成物を作製することができる。例えば、本発明の一実施形態は、MRI造影剤と、ブドウ糖注射液(点滴液)と、をMRI造影剤とグルコースが所望の濃度や質量比になるように混合するだけで作成することができる。
(2)MRI造影剤
本発明において、MRI造影剤とは、臨床現場や研究所等で利用されているMRI装置やNMR(Nuclear Magnetic Resonance、核磁気共鳴)装置を利用した、体内画像診断法において投与される物質(薬剤)である。MRI測定対象中に当該物質が存在する場合、存在しなかった場合に比べて、測定画像上における測定対象の写り方が造影により大きく変化したように見えるため、画像にコントラストをつけることが可能であり、本明細書ではこの効果を造影効果と呼ぶ。
本発明において、MRI造影剤とは、臨床現場や研究所等で利用されているMRI装置やNMR(Nuclear Magnetic Resonance、核磁気共鳴)装置を利用した、体内画像診断法において投与される物質(薬剤)である。MRI測定対象中に当該物質が存在する場合、存在しなかった場合に比べて、測定画像上における測定対象の写り方が造影により大きく変化したように見えるため、画像にコントラストをつけることが可能であり、本明細書ではこの効果を造影効果と呼ぶ。
本実施形態で用いるMRI造影剤は、特に制限されないが、例えば、ガドリニウム造影剤、鉄−プラチナ粒子を用いた造影剤、マンガンを用いた造影剤などが挙げられる。この中で、ガドリニウム造影剤は注射剤や点滴剤として用いられることが多く、MRI造影剤組成物を生体に注射または点滴として使用する観点から、ガドリニウム造影剤が好ましい。
ガドリニウム造影剤としては、ガドリニウムを含むものであれば特に制限されないが、例えばガドペンテト酸メグルミン、ガドテル酸メグルミン、ガドキセト酸ナトリウム、ガドジアミド水和物、ガドテリドール、ガドブトロール等が挙げられる。
なお、後述する実施例においては、MRI造影剤としてガドペンテト酸メグルミンを含むMRI造影剤組成物を用いた結果を示したが、MRI造影剤としてガドキセト酸ナトリウム又はガドブトロールを含むMRI造影剤組成物を用いた場合でも、ガドペンテト酸メグルミンを含むMRI造影剤組成物を用いた場合と同様の結果が得られている。
また、上記のMRI造影剤は1種のみ単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
上記MRI造影剤のMRI造影剤組成物中における濃度は、後述する投与方法にもよるが、例えば、0.01mg/ml〜1500mg/mlとすることができ、0.1mg/ml〜750mg/mlとすることが好ましく、1mg/ml〜200mg/mlとすることが更に好ましい。かかる範囲であれば、生体に大きな悪影響を及ぼすことなく、造影効果が期待できる。
本発明のMRI造影剤組成物の一実施形態におけるMRI造影剤と単糖との比率(MRI造影剤:単糖)は、質量比で1:0.01〜1:100であることが好ましく、1:0.1〜1:10であることがより好ましく、1:1〜1:10であることが更に好ましい。かかる範囲であれば、単糖と、MRI造影剤と、が効率よく細胞(特にがん細胞)に取り込まれるため、十分な造影効果が期待できる。
本発明のMRI造影剤組成物の投与量は、各MRI造影剤で推奨される投与量に従えばよいが、MRI造影剤の質量と被検体の体重との比(MRI造影剤の質量:被検体の体重)が1:1000〜1:50000であることが好ましく、1:2000〜1:35000であることがより好ましい。かかる範囲であれば、被検体への副作用を避け、且つ十分な造影効果が期待できる。
(3)その他の成分等
本実施形態に係るMRI造影剤組成物は、注射用蒸留水、生理食塩水やリンゲル液等の溶媒に懸濁、または溶解等の状態で用いられてもよい。更に必要に応じて、薬理学的に許容されうる担体、賦形剤等の添加剤を含めてもよい。当該MRI造影剤組成物は、細胞などに適用しうる他、血管(静脈、動脈)内投与、経口投与、直腸内投与、膣内投与、リンパ管内投与、関節内投与等によって生体内に投与することができ、好ましくは、水剤、乳剤または懸濁液等の形態で投与することができる。
本実施形態に係るMRI造影剤組成物は、注射用蒸留水、生理食塩水やリンゲル液等の溶媒に懸濁、または溶解等の状態で用いられてもよい。更に必要に応じて、薬理学的に許容されうる担体、賦形剤等の添加剤を含めてもよい。当該MRI造影剤組成物は、細胞などに適用しうる他、血管(静脈、動脈)内投与、経口投与、直腸内投与、膣内投与、リンパ管内投与、関節内投与等によって生体内に投与することができ、好ましくは、水剤、乳剤または懸濁液等の形態で投与することができる。
本実施形態に係るMRI造影剤組成物は、添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、その投与経路、投与形態等によっても異なるが、具体的には、注射剤の場合には、緩衝剤、安定化剤、抗菌剤、溶解補助剤や賦形剤等が単独または組み合わせて含まれてもよく、経口投与剤(具体的には水剤、乳剤、シロップ剤または懸濁液等)の場合、安定化剤、着色剤、保存剤、懸濁化剤、乳化剤、粘稠剤、芳香剤、甘味剤、等が単独または組み合わせて含まれていてもよい。各種添加剤は通常当分野で用いられるものが含まれていてもよい。
また、本実施形態に係るMRI造影剤組成物は、ヒト以外にも各種動物用のMRI造影剤組成物としても用いることができ、その投与形態、投与経路、投与量等は対象となる動物の体重や状態によって適宜選択することができる。
(4)MRI造影剤組成物の投与方法
本実施形態に係るMRI造影剤組成物は、従来のMRI造影剤に準じて投与、造影し、撮影することができる。その投与は、局所的であってもよいし、全身的であってもよい。投与方法には特に制限はなく、経口的または非経口的に投与されるが、非経口的であることが好ましい。非経口的投与経路としては、皮下、腹腔内、静脈、動脈または脊髄液への注射、点滴等が挙げられる。具体的な投与量としては、投与される対象の年齢や身体の大きさ及び造影を目的とする部位などによって適宜増減できる。また、MRI造影剤組成物の投与量は、MRI造影剤の取り扱い説明書等で推奨されているMRI造影剤の用量内になるように生体に投与することが好ましい。
本実施形態に係るMRI造影剤組成物は、従来のMRI造影剤に準じて投与、造影し、撮影することができる。その投与は、局所的であってもよいし、全身的であってもよい。投与方法には特に制限はなく、経口的または非経口的に投与されるが、非経口的であることが好ましい。非経口的投与経路としては、皮下、腹腔内、静脈、動脈または脊髄液への注射、点滴等が挙げられる。具体的な投与量としては、投与される対象の年齢や身体の大きさ及び造影を目的とする部位などによって適宜増減できる。また、MRI造影剤組成物の投与量は、MRI造影剤の取り扱い説明書等で推奨されているMRI造影剤の用量内になるように生体に投与することが好ましい。
本実施形態に係るMRI造影剤組成物は、以下のような作用機構により、MRI造影剤の細胞への取り込みを促進すると考えられる。
細胞はエネルギーを血中に存在する単糖(グルコース)から得ている。特に、がん細胞は通常細胞の3〜8倍の単糖(グルコース)を血中から取り込むことが知られている。本実施形態に係るMRI造影剤組成物は、上述の細胞の単糖(グルコース)の取り込みに着目してなされたものである。MRI造影剤と単糖(グルコース)とを混合した組成物を生体内に投与することにより、細胞は単糖(グルコース)を血中から取り込もうとするが、その際に単糖(グルコース)と混合されているMRI造影剤も併せて取り込ませることができる。これにより、MRI造影剤が細胞に取り込まれやすくなり、MRI撮影時に優れた造影効果が得られると考えられる。
以下、製造(調製)例・実験例等を示すことにより本発明を更に詳細に説明するが、本発明は下記の製造(調製)例・実験例等に何ら限定されるものではない。
<検証1>
下記の実施例1、比較例1及び比較例2を用いて、比較実験方法1及び実験方法1に基づき、検証を行った。
下記の実施例1、比較例1及び比較例2を用いて、比較実験方法1及び実験方法1に基づき、検証を行った。
実施例1:MRI造影剤組成物1の調製
ガドペンテト酸メグルミン(コニカミノルタ社製、ガドペンテト酸メグルミン静注液「F」37.14%、1ml中に371.40mgのガドペンテト酸メグルミンを含有)2.0mlを、ブドウ糖注射液(グルコース溶液)(大塚製薬社製、大塚糖液5%、20ml中に1gの精製ブドウ糖を含有)50mlに溶解し、52mlのMRI造影剤組成物1を得た。
ガドペンテト酸メグルミン(コニカミノルタ社製、ガドペンテト酸メグルミン静注液「F」37.14%、1ml中に371.40mgのガドペンテト酸メグルミンを含有)2.0mlを、ブドウ糖注射液(グルコース溶液)(大塚製薬社製、大塚糖液5%、20ml中に1gの精製ブドウ糖を含有)50mlに溶解し、52mlのMRI造影剤組成物1を得た。
比較例1:比較剤1の調製
ガドペンテト酸メグルミン(コニカミノルタ社製、ガドペンテト酸メグルミン静注液「F」37.14%、1ml中に371.40mgのガドペンテト酸メグルミンを含有)2.0mlを、生理食塩水50mlに溶解し、52mlの比較剤1を得た。
ガドペンテト酸メグルミン(コニカミノルタ社製、ガドペンテト酸メグルミン静注液「F」37.14%、1ml中に371.40mgのガドペンテト酸メグルミンを含有)2.0mlを、生理食塩水50mlに溶解し、52mlの比較剤1を得た。
比較例2:比較剤2の調製
ブドウ糖注射液(グルコース溶液)(大塚製薬社製、大塚糖液5%、20ml中に1gの精製ブドウ糖を含有)50mlを、比較剤2とした。
ブドウ糖注射液(グルコース溶液)(大塚製薬社製、大塚糖液5%、20ml中に1gの精製ブドウ糖を含有)50mlを、比較剤2とした。
(a)比較実験方法1
被検動物として、VX2癌が生着したウサギ(約3kg、検体1)を用いた。まず、MRI装置(GE社製)を用いて、ウサギのVX2癌生着部位についてMRI撮影を行ない、図1に示す画像を得た。次に、比較例1で調製した比較剤1の全量を当該ウサギの耳部位から点滴静脈注射を行った。当該点滴静脈注射の終了から数分後、MRI装置名(GE社製)を用い、図1の撮影と同じ条件で、当該ウサギのVX2癌生着部位についてMRI撮影を行ない図2に示す画像を得た。なお、図1及び図2の画像はともにT1の強調撮影で得たものである。
被検動物として、VX2癌が生着したウサギ(約3kg、検体1)を用いた。まず、MRI装置(GE社製)を用いて、ウサギのVX2癌生着部位についてMRI撮影を行ない、図1に示す画像を得た。次に、比較例1で調製した比較剤1の全量を当該ウサギの耳部位から点滴静脈注射を行った。当該点滴静脈注射の終了から数分後、MRI装置名(GE社製)を用い、図1の撮影と同じ条件で、当該ウサギのVX2癌生着部位についてMRI撮影を行ない図2に示す画像を得た。なお、図1及び図2の画像はともにT1の強調撮影で得たものである。
(b)実験方法1
被検動物として、VX2癌が生着したウサギ(約2kg、検体2)を用いた。まず、MRI装置(GE社製)を用いて、ウサギのVX2癌生着部位についてMRI撮影を行ない、図3に示す図の画像を得た。次に、比較例2で調製した比較剤2の全量を当該ウサギの耳から点滴静脈注射を行った。当該点滴静脈注射の終了から数分後、MRI装置名(GE社製)を用い、図3の撮影と同じ条件で、当該ウサギのVX2癌生着部位についてMRI撮影を行ない図4に示す画像を得た。次に、実施例1で調製したMRI造影剤組成物1の全量を当該ウサギの耳から点滴静脈注射を行った。当該点滴静脈注射の終了から数分後、MRI装置名(GE社製)を用い、図3及び図4の撮影と同じ条件で、当該ウサギのVX2癌生着部位についてMRI撮影を行ない図5に示す画像を得た。なお、図3、図4及び図5の画像はともにT1の強調撮影で得た画像である。
被検動物として、VX2癌が生着したウサギ(約2kg、検体2)を用いた。まず、MRI装置(GE社製)を用いて、ウサギのVX2癌生着部位についてMRI撮影を行ない、図3に示す図の画像を得た。次に、比較例2で調製した比較剤2の全量を当該ウサギの耳から点滴静脈注射を行った。当該点滴静脈注射の終了から数分後、MRI装置名(GE社製)を用い、図3の撮影と同じ条件で、当該ウサギのVX2癌生着部位についてMRI撮影を行ない図4に示す画像を得た。次に、実施例1で調製したMRI造影剤組成物1の全量を当該ウサギの耳から点滴静脈注射を行った。当該点滴静脈注射の終了から数分後、MRI装置名(GE社製)を用い、図3及び図4の撮影と同じ条件で、当該ウサギのVX2癌生着部位についてMRI撮影を行ない図5に示す画像を得た。なお、図3、図4及び図5の画像はともにT1の強調撮影で得た画像である。
(c)結果・考察
図1と図2を比較すると、比較剤1を投与する前(図1、白い破線の内側ががん部分である。図2〜5に同じ)では、がんの辺縁はほとんど観察できないが、比較剤1の投与後(図2)は、がんの辺縁が白くなっており、わずかながら造影効果がみられることがわかる。
図1と図2を比較すると、比較剤1を投与する前(図1、白い破線の内側ががん部分である。図2〜5に同じ)では、がんの辺縁はほとんど観察できないが、比較剤1の投与後(図2)は、がんの辺縁が白くなっており、わずかながら造影効果がみられることがわかる。
次に、図3、4、及び5を比較する。何も投与していない状態(図3)では、がんの辺縁はほとんど観察できない。比較剤2を投与後(図4)は僅かながらがんの辺縁が白くなっているが、ほとんど変化はみられない。対して、MRI造影剤組成物1の投与後(図5)は、がんの辺縁がはっきりと白くなり、造影効果が顕著にみられることがわかる。
次に図2と図5を比較する。確かに、造影剤だけを含んだ比較剤1を投与した場合でもがんの辺縁にわずかながら造影効果が確認できる(図2)が、造影剤と単糖を含んだ実施例1のMRI造影剤組成物1を投与した場合は、より広範囲にはっきりと白い部分が確認できる(図5)ことから、顕著な造影効果が得られたと言える。
<検証2>
次に、下記の実験方法2に基づき、実施例2を用いた検証を行った。
次に、下記の実験方法2に基づき、実施例2を用いた検証を行った。
実施例2:MRI造影剤組成物2の調製
ガドペンテト酸メグルミン(コニカミノルタ社製、ガドペンテト酸メグルミン静注液「F」37.14%、1ml中に371.40mgのガドペンテト酸メグルミンを含有)2.0mlを、ブドウ糖注射液(グルコース溶液)(大塚製薬社製、大塚糖液5%、20ml中に1gの精製ブドウ糖を含有)50mlに溶解し、52mlのMRI造影剤組成物2を得た。
ガドペンテト酸メグルミン(コニカミノルタ社製、ガドペンテト酸メグルミン静注液「F」37.14%、1ml中に371.40mgのガドペンテト酸メグルミンを含有)2.0mlを、ブドウ糖注射液(グルコース溶液)(大塚製薬社製、大塚糖液5%、20ml中に1gの精製ブドウ糖を含有)50mlに溶解し、52mlのMRI造影剤組成物2を得た。
(a)実験方法2
被検動物として、ウサギ(約2kg、検体3、VX2癌が生着)を用いた。MRI装置(GE社製)を用いて、ウサギのVX2癌生着部位についてMRI撮影を行ない、図6に示す画像を得た。次に、実施例2で調製したMRI造影剤組成物2の全量を当該ウサギの耳から点滴静脈注射を行った。当該点滴静脈注射の終了後、MRI装置名(GE社製)を用い、図6の撮影と同じ条件で、当該ウサギのVX2癌生着部位について30分、90分経過ごとに、MRI撮影を行った。注射終了後30分経過した際の画像を図7、注射終了後90分経過した際の画像を図8に示す。なお、図6〜8はともにT1の強調撮影で得た画像である。
被検動物として、ウサギ(約2kg、検体3、VX2癌が生着)を用いた。MRI装置(GE社製)を用いて、ウサギのVX2癌生着部位についてMRI撮影を行ない、図6に示す画像を得た。次に、実施例2で調製したMRI造影剤組成物2の全量を当該ウサギの耳から点滴静脈注射を行った。当該点滴静脈注射の終了後、MRI装置名(GE社製)を用い、図6の撮影と同じ条件で、当該ウサギのVX2癌生着部位について30分、90分経過ごとに、MRI撮影を行った。注射終了後30分経過した際の画像を図7、注射終了後90分経過した際の画像を図8に示す。なお、図6〜8はともにT1の強調撮影で得た画像である。
(b)結果・考察
何も投与していない状態(図6)では、がんの辺縁はほとんど観察できないが、MRI造影剤組成物2の投与後(図7、8)は、がんの辺縁がはっきりと白くなり、造影効果が十分にみられることがわかる。これにより、MRI造影剤組成物は、その投与前に実験方法1のように被検体へグルコースを投与しなくとも、造影効果が十分に得られることが分かる。
何も投与していない状態(図6)では、がんの辺縁はほとんど観察できないが、MRI造影剤組成物2の投与後(図7、8)は、がんの辺縁がはっきりと白くなり、造影効果が十分にみられることがわかる。これにより、MRI造影剤組成物は、その投与前に実験方法1のように被検体へグルコースを投与しなくとも、造影効果が十分に得られることが分かる。
<検証3>
次に、 下記の実施例3及び比較例3を用いて、比較実験方法2及び実験方法3に基づき、検証を行った。
次に、 下記の実施例3及び比較例3を用いて、比較実験方法2及び実験方法3に基づき、検証を行った。
実施例3:MRI造影剤組成物3の調製
ガドペンテト酸メグルミン(コニカミノルタ社製、ガドペンテト酸メグルミン静注液「F」37.14%、1ml中に371.40mgのガドペンテト酸メグルミンを含有)1.2mlを、ブドウ糖注射液(グルコース溶液)(大塚製薬社製、大塚糖液5%、20ml中に1gの精製ブドウ糖を含有)50mlに溶解し、51.2mlのMRI造影剤組成物3を得た。
ガドペンテト酸メグルミン(コニカミノルタ社製、ガドペンテト酸メグルミン静注液「F」37.14%、1ml中に371.40mgのガドペンテト酸メグルミンを含有)1.2mlを、ブドウ糖注射液(グルコース溶液)(大塚製薬社製、大塚糖液5%、20ml中に1gの精製ブドウ糖を含有)50mlに溶解し、51.2mlのMRI造影剤組成物3を得た。
比較例3:比較剤3の調製
ガドペンテト酸メグルミン(コニカミノルタ社製、ガドペンテト酸メグルミン静注液「F」37.14%、1ml中に371.40mgのガドペンテト酸メグルミンを含有)1.2mlを、生理食塩水50mlに溶解し、51.2mlの比較剤3を得た。
ガドペンテト酸メグルミン(コニカミノルタ社製、ガドペンテト酸メグルミン静注液「F」37.14%、1ml中に371.40mgのガドペンテト酸メグルミンを含有)1.2mlを、生理食塩水50mlに溶解し、51.2mlの比較剤3を得た。
(a)比較実験方法2
被検動物として、VX2癌が生着したウサギ(約2.9kg、検体4)を用いた。まず、MRI装置(GE社製)を用いて、ウサギのVX2癌生着部位についてMRI撮影を行ない、図9に示す画像を得た。次に、比較例3で調製した比較剤3の全量を当該ウサギの耳部位から点滴静脈注射を行った。当該点滴静脈注射の終了後、MRI装置名(GE社製)を用い、図9の撮影と同じ条件で、当該ウサギのVX2癌生着部位について10分、30分、60分、90分経過ごとに、MRI撮影を行った。注射終了後10分経過した際の画像を図10、注射終了後30分経過した際の画像を図11、注射終了後60分経過した際の画像を図12、注射終了後90分経過した際の画像を図13に示す。なお、図9〜13の画像はともにT1の強調撮影で得たものである。
被検動物として、VX2癌が生着したウサギ(約2.9kg、検体4)を用いた。まず、MRI装置(GE社製)を用いて、ウサギのVX2癌生着部位についてMRI撮影を行ない、図9に示す画像を得た。次に、比較例3で調製した比較剤3の全量を当該ウサギの耳部位から点滴静脈注射を行った。当該点滴静脈注射の終了後、MRI装置名(GE社製)を用い、図9の撮影と同じ条件で、当該ウサギのVX2癌生着部位について10分、30分、60分、90分経過ごとに、MRI撮影を行った。注射終了後10分経過した際の画像を図10、注射終了後30分経過した際の画像を図11、注射終了後60分経過した際の画像を図12、注射終了後90分経過した際の画像を図13に示す。なお、図9〜13の画像はともにT1の強調撮影で得たものである。
(b)実験方法3
被検動物として、比較実験方法2と同じウサギ(約2.9kg、検体4、VX2癌が生着)を用いた。比較実験方法2を実施した2日後に、MRI装置(GE社製)を用いて、ウサギのVX2癌生着部位についてMRI撮影を行ない、図14に示す画像を得た。次に、実施例3で調製したMRI造影剤組成物3の全量を当該ウサギの耳から点滴静脈注射を行った。当該点滴静脈注射の終了後、MRI装置名(GE社製)を用い、図14の撮影と同じ条件で、当該ウサギのVX2癌生着部位について10分、30分、60分、90分経過ごとに、MRI撮影を行った。注射終了後10分経過した際の画像を図15、注射終了後30分経過した際の画像を図16、注射終了後60分経過した際の画像を図17、注射終了後90分経過した際の画像を図18に示す。なお、図14〜18の画像はともにT1の強調撮影で得た画像である。
被検動物として、比較実験方法2と同じウサギ(約2.9kg、検体4、VX2癌が生着)を用いた。比較実験方法2を実施した2日後に、MRI装置(GE社製)を用いて、ウサギのVX2癌生着部位についてMRI撮影を行ない、図14に示す画像を得た。次に、実施例3で調製したMRI造影剤組成物3の全量を当該ウサギの耳から点滴静脈注射を行った。当該点滴静脈注射の終了後、MRI装置名(GE社製)を用い、図14の撮影と同じ条件で、当該ウサギのVX2癌生着部位について10分、30分、60分、90分経過ごとに、MRI撮影を行った。注射終了後10分経過した際の画像を図15、注射終了後30分経過した際の画像を図16、注射終了後60分経過した際の画像を図17、注射終了後90分経過した際の画像を図18に示す。なお、図14〜18の画像はともにT1の強調撮影で得た画像である。
(c)結果・考察
図10及び図15を、比較剤3及びMRI造影剤組成物3を投与する前の図9及び14と比較すると、白い部分が観察され、造影剤の効果が確認できる(破線の内側ががん部分である。図9〜18に同じ)。しかしながら、比較剤3を投与した図10〜13では造影効果が観察される範囲が限定的であるのに対し、MRI造影剤組成物3を投与した図15〜18では、広い範囲で造影効果が確認できる。特に、がんの被検体の体表面に近い部分において、MRI造影剤組成物3を投与した場合のほうが比較剤3を投与した場合よりも造影効果が強く、顕著な差が確認できる。これはMRI造影剤組成物3を用いた場合のほうが、がん細胞に造影剤が十分に取り込まれた結果であると考えられる。
図10及び図15を、比較剤3及びMRI造影剤組成物3を投与する前の図9及び14と比較すると、白い部分が観察され、造影剤の効果が確認できる(破線の内側ががん部分である。図9〜18に同じ)。しかしながら、比較剤3を投与した図10〜13では造影効果が観察される範囲が限定的であるのに対し、MRI造影剤組成物3を投与した図15〜18では、広い範囲で造影効果が確認できる。特に、がんの被検体の体表面に近い部分において、MRI造影剤組成物3を投与した場合のほうが比較剤3を投与した場合よりも造影効果が強く、顕著な差が確認できる。これはMRI造影剤組成物3を用いた場合のほうが、がん細胞に造影剤が十分に取り込まれた結果であると考えられる。
<検証4>
次に、下記の実施例4及び比較例4を用いて、比較実験方法3及び実験方法4に基づき、検証を行った。
次に、下記の実施例4及び比較例4を用いて、比較実験方法3及び実験方法4に基づき、検証を行った。
実施例4:MRI造影剤組成物4の調製
ガドペンテト酸メグルミン(コニカミノルタ社製、ガドペンテト酸メグルミン静注液「F」37.14%、1ml中に371.40mgのガドペンテト酸メグルミンを含有)1.0mlを、ブドウ糖注射液(グルコース溶液)(大塚製薬社製、大塚糖液5%、20ml中に1gの精製ブドウ糖を含有)50mlに溶解し、51mlのMRI造影剤組成物4を得た。
ガドペンテト酸メグルミン(コニカミノルタ社製、ガドペンテト酸メグルミン静注液「F」37.14%、1ml中に371.40mgのガドペンテト酸メグルミンを含有)1.0mlを、ブドウ糖注射液(グルコース溶液)(大塚製薬社製、大塚糖液5%、20ml中に1gの精製ブドウ糖を含有)50mlに溶解し、51mlのMRI造影剤組成物4を得た。
比較例4:比較剤4の調製
ガドペンテト酸メグルミン(コニカミノルタ社製、ガドペンテト酸メグルミン静注液「F」37.14%、1ml中に371.40mgのガドペンテト酸メグルミンを含有)1.0mlを、生理食塩水50mlに溶解し、51mlの比較剤4を得た。
ガドペンテト酸メグルミン(コニカミノルタ社製、ガドペンテト酸メグルミン静注液「F」37.14%、1ml中に371.40mgのガドペンテト酸メグルミンを含有)1.0mlを、生理食塩水50mlに溶解し、51mlの比較剤4を得た。
(a)比較実験方法3
被検動物として、VX2癌が生着したウサギ(約3.4kg、検体5)を用いた。まず、MRI装置(GE社製)を用いて、ウサギのVX2癌生着部位についてMRI撮影を行ない、図19に示す画像を得た。次に、比較例4で調製した比較剤4の全量を当該ウサギの耳部位から点滴静脈注射を行った。当該点滴静脈注射の終了後、MRI装置名(GE社製)を用い、図19の撮影と同じ条件で、当該ウサギのVX2癌生着部位について10分、30分、60分、90分経過ごとに、MRI撮影を行った。注射終了後10分経過した際の画像を図20、注射終了後30分経過した際の画像を図21、注射終了後60分経過した際の画像を図22、注射終了後90分経過した際の画像を図23に示す。なお、図19〜23の画像はともにT1の強調撮影で得たものである。
被検動物として、VX2癌が生着したウサギ(約3.4kg、検体5)を用いた。まず、MRI装置(GE社製)を用いて、ウサギのVX2癌生着部位についてMRI撮影を行ない、図19に示す画像を得た。次に、比較例4で調製した比較剤4の全量を当該ウサギの耳部位から点滴静脈注射を行った。当該点滴静脈注射の終了後、MRI装置名(GE社製)を用い、図19の撮影と同じ条件で、当該ウサギのVX2癌生着部位について10分、30分、60分、90分経過ごとに、MRI撮影を行った。注射終了後10分経過した際の画像を図20、注射終了後30分経過した際の画像を図21、注射終了後60分経過した際の画像を図22、注射終了後90分経過した際の画像を図23に示す。なお、図19〜23の画像はともにT1の強調撮影で得たものである。
(b)実験方法4
被検動物として、比較実験方法3と同じウサギ(約2.9kg、検体5、VX2癌が生着)を用いた。比較実験方法3を実施した1日後に、MRI装置(GE社製)を用いて、ウサギのVX2癌生着部位についてMRI撮影を行ない、図24に示す画像を得た。次に、実施例4で調製したMRI造影剤組成物4の全量を当該ウサギの耳から点滴静脈注射を行った。当該点滴静脈注射の終了後、MRI装置名(GE社製)を用い、図21の撮影と同じ条件で、当該ウサギのVX2癌生着部位について10分、30分、60分、90分経過ごとに、MRI撮影を行った。注射終了後10分経過した際の画像を図25、注射終了後30分経過した際の画像を図26、注射終了後60分経過した際の画像を図27、注射終了後90分経過した際の画像を図28に示す。なお、図24〜28の画像はともにT1の強調撮影で得た画像である。
被検動物として、比較実験方法3と同じウサギ(約2.9kg、検体5、VX2癌が生着)を用いた。比較実験方法3を実施した1日後に、MRI装置(GE社製)を用いて、ウサギのVX2癌生着部位についてMRI撮影を行ない、図24に示す画像を得た。次に、実施例4で調製したMRI造影剤組成物4の全量を当該ウサギの耳から点滴静脈注射を行った。当該点滴静脈注射の終了後、MRI装置名(GE社製)を用い、図21の撮影と同じ条件で、当該ウサギのVX2癌生着部位について10分、30分、60分、90分経過ごとに、MRI撮影を行った。注射終了後10分経過した際の画像を図25、注射終了後30分経過した際の画像を図26、注射終了後60分経過した際の画像を図27、注射終了後90分経過した際の画像を図28に示す。なお、図24〜28の画像はともにT1の強調撮影で得た画像である。
(c)結果・考察
図20及び図25を、比較剤4及びMRI造影剤組成物4を投与する前の図19及び24と比較すると、白い部分が観察され、造影剤の効果が確認できる(破線の内側ががん部分である。図19〜28に同じ)。しかしながら、比較剤4を投与した図20〜23では造影効果が観察される部位が限定的であるのに対し、MRI造影剤組成物4を投与した図25〜28では、より広い部位で造影効果が確認できる。特に、MRI造影剤組成物4を投与した場合は、比較剤4を投与した場合と比して、被検体の睾丸部分において顕著な造影効果が確認できる。これはMRI造影剤組成物4を用いた場合のほうが、がん細胞に造影剤が十分に取り込まれた結果であると考えられる。
図20及び図25を、比較剤4及びMRI造影剤組成物4を投与する前の図19及び24と比較すると、白い部分が観察され、造影剤の効果が確認できる(破線の内側ががん部分である。図19〜28に同じ)。しかしながら、比較剤4を投与した図20〜23では造影効果が観察される部位が限定的であるのに対し、MRI造影剤組成物4を投与した図25〜28では、より広い部位で造影効果が確認できる。特に、MRI造影剤組成物4を投与した場合は、比較剤4を投与した場合と比して、被検体の睾丸部分において顕著な造影効果が確認できる。これはMRI造影剤組成物4を用いた場合のほうが、がん細胞に造影剤が十分に取り込まれた結果であると考えられる。
Claims (8)
- 単糖と、
MRI造影剤と、を含み、
前記単糖は他の分子と共有結合していない、MRI造影剤組成物。 - 前記単糖は、グルコース、フルクトースのうち少なくとも1つを含む、請求項1に記載のMRI造影剤組成物。
- 前記単糖は、グルコースである、請求項1または2に記載のMRI造影剤組成物。
- 前記MRI造影剤は、ガドリニウム造影剤である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のMRI造影剤組成物。
- 前記ガドリニウム造影剤は、ガドペンテト酸メグルミン、ガドテル酸メグルミン、ガドキセト酸ナトリウム、ガドジアミド水和物、ガドテリドール、ガドブトロールのうち少なくとも1つを含む、請求項4に記載のMRI造影剤組成物。
- 前記ガドリニウム造影剤は、ガドペンテト酸メグルミンである、請求項4または5に記載のMRI造影剤組成物。
- 前記MRI造影剤と、前記単糖と、を1:0.01〜1:100の質量比で含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のMRI造影剤組成物。
- 前記MRI造影剤と、前記単糖と、を1:1〜1:10の質量比で含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載のMRI造影剤組成物。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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JP2020206945A Pending JP2021095400A (ja) | 2019-12-16 | 2020-12-14 | Mri造影剤組成物 |
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2020
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A80 | Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20231018 |