JP2021091899A - 除菌洗浄剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】過酸化水素の安定性、除菌性、洗浄性に優れた除菌洗浄剤組成物。【解決手段】(A)過酸化水素、(B)一般式(1)で表される化合物、(C)トリアゾール骨格を有する化合物、を含み、pHが0.05〜7.0である除菌洗浄剤組成物。R1−(O)n−SO3M ・・・ (1)(一般式(1)中、R1は、炭素数6〜24のエステル基又は水酸基を有していても良いアルキル基、炭素数6〜24のエステル基又は水酸基を有していても良いアルケニル基等であり、nは0、又は1であり、Mは水素、アルカリ金属、又は、有機アミンである。)【選択図】なし
Description
本発明は除菌洗浄剤組成物に関する。
近年、新型インフルエンザや多剤耐性菌などの病原体を対象とした感染防止の問題は病院などの医療機関において対処すべき重大なリスクの1つとなっている。医療施設における標準予防策としては院内環境の整備があり、必要に応じて環境表面の「清掃・消毒」を実施することが国内専門学会のガイドラインからも推奨されている。
一方、環境消毒を行う場合には低水準または中水準消毒薬(ベンザルコニウム塩化物、アルコール、次亜塩素酸ナトリウム等)が使用されているが、B型肝炎ウイルスなど特定ウイルスへの効果が十分でなかったり、材質の劣化や暴露による人体への影響が懸念されるなど複数の問題があるのが実情である。
このような背景のもと、強力な酸化力を有するものの水と酸素に分解し環境にも低負荷である過酸化水素や、ペルオキシカルボン酸を主成分として、従来よりも低濃度で広範なウイルスや菌への消毒効果が得られる過酸化水素型除菌剤に関する開発が各分野で行われている。
例えば、国際公開第2009/027857号(特許文献1)には、貯蔵安定な、すぐに使用できるペルオキシカルボン酸組成物であって、約0.0001〜約0.2質量%のペルオキシカルボン酸;約1〜約5質量%の過酸化水素;及び約0.01〜約5質量%のカルボン酸;を含み、ここで、前記組成物は添加された無機酸を含まず;前記組成物のpHは約1〜約4であり;過酸化水素:ペルオキシカルボン酸の比が約30:1〜約60:1であり;及び過酸化水素:プロトン化カルボン酸の比が約1:1〜約2:1である、ペルオキシカルボン酸組成物が記載されている。
また、国際公開第2000/35289号(特許文献2)には、i)溶液の約20重量%までの濃度の過酸化水素、ii)溶液の0.1〜8.0重量%の濃度範囲の少なくとも1つのリンに基づく酸、ならびにiii)溶液の0.02〜5重量%の濃度範囲のC8〜C16−アルキルアリールスルホン酸類およびその酸のアルカリ金属塩およびアンモニウム塩、スルホン化C12〜C22カルボン酸類およびその酸のアルカリ金属塩およびアンモニウム塩、C8〜C22−アルキルジフェニルオキサイドスルホン酸類およびその酸のアルカリ金属塩およびアンモニウム塩、ナフタレンスルホン酸類およびその酸のアルカリ金属塩およびアンモニウム塩、C8〜C22アルキルスルホン酸類およびその酸のアルカリ金属塩およびアンモニウム塩、C8〜C18アルキル硫酸アルカリ金属塩、ならびにそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つのアニオン系界面活性剤を含む水溶液が記載されている。
また、国際公開第2010/037219号(特許文献3)には、約0.05〜約2のpHを有する、濃縮され、かつ、安定な洗浄消毒用溶液であって、a.約2%w/w〜約8%w/wの過酸化水素と、b.約5%w/w〜約20%w/wのC8〜C16直鎖アルキルアリールスルホン酸と、c.約0.5%w/w〜約8%w/wの少なくとも1つの難溶性の環状カルボン酸であって、前記環状カルボン酸は、酸形態および塩形態で、少なくとも9:1(酸:塩)の比で存在する環状カルボン酸と、d.約2%w/w〜約10%w/wの少なくとも1つのブロックコポリマー界面活性剤と、e.約4%w/w〜約15%w/wの少なくとも1つの溶剤と、を含む洗浄消毒用溶液が記載されている。
一方、環境消毒を行う場合には低水準または中水準消毒薬(ベンザルコニウム塩化物、アルコール、次亜塩素酸ナトリウム等)が使用されているが、B型肝炎ウイルスなど特定ウイルスへの効果が十分でなかったり、材質の劣化や暴露による人体への影響が懸念されるなど複数の問題があるのが実情である。
このような背景のもと、強力な酸化力を有するものの水と酸素に分解し環境にも低負荷である過酸化水素や、ペルオキシカルボン酸を主成分として、従来よりも低濃度で広範なウイルスや菌への消毒効果が得られる過酸化水素型除菌剤に関する開発が各分野で行われている。
例えば、国際公開第2009/027857号(特許文献1)には、貯蔵安定な、すぐに使用できるペルオキシカルボン酸組成物であって、約0.0001〜約0.2質量%のペルオキシカルボン酸;約1〜約5質量%の過酸化水素;及び約0.01〜約5質量%のカルボン酸;を含み、ここで、前記組成物は添加された無機酸を含まず;前記組成物のpHは約1〜約4であり;過酸化水素:ペルオキシカルボン酸の比が約30:1〜約60:1であり;及び過酸化水素:プロトン化カルボン酸の比が約1:1〜約2:1である、ペルオキシカルボン酸組成物が記載されている。
また、国際公開第2000/35289号(特許文献2)には、i)溶液の約20重量%までの濃度の過酸化水素、ii)溶液の0.1〜8.0重量%の濃度範囲の少なくとも1つのリンに基づく酸、ならびにiii)溶液の0.02〜5重量%の濃度範囲のC8〜C16−アルキルアリールスルホン酸類およびその酸のアルカリ金属塩およびアンモニウム塩、スルホン化C12〜C22カルボン酸類およびその酸のアルカリ金属塩およびアンモニウム塩、C8〜C22−アルキルジフェニルオキサイドスルホン酸類およびその酸のアルカリ金属塩およびアンモニウム塩、ナフタレンスルホン酸類およびその酸のアルカリ金属塩およびアンモニウム塩、C8〜C22アルキルスルホン酸類およびその酸のアルカリ金属塩およびアンモニウム塩、C8〜C18アルキル硫酸アルカリ金属塩、ならびにそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つのアニオン系界面活性剤を含む水溶液が記載されている。
また、国際公開第2010/037219号(特許文献3)には、約0.05〜約2のpHを有する、濃縮され、かつ、安定な洗浄消毒用溶液であって、a.約2%w/w〜約8%w/wの過酸化水素と、b.約5%w/w〜約20%w/wのC8〜C16直鎖アルキルアリールスルホン酸と、c.約0.5%w/w〜約8%w/wの少なくとも1つの難溶性の環状カルボン酸であって、前記環状カルボン酸は、酸形態および塩形態で、少なくとも9:1(酸:塩)の比で存在する環状カルボン酸と、d.約2%w/w〜約10%w/wの少なくとも1つのブロックコポリマー界面活性剤と、e.約4%w/w〜約15%w/wの少なくとも1つの溶剤と、を含む洗浄消毒用溶液が記載されている。
しかしながら、上記いずれの洗浄剤においても含有する過酸化水素の組成物中での安定化は不十分であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、過酸化水素の安定性に優れる除菌洗浄剤組成物を目的とする。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、過酸化水素の安定性に優れる除菌洗浄剤組成物を目的とする。
本発明者は、上記の課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、過酸化水素の安定性に優れる除菌洗浄剤組成物を見出し本発明を完成するに至った。
本発明の除菌洗浄剤組成物は、(A)過酸化水素(以下(A)成分という)、(B)一般式(1)で表される化合物(以下(B)成分という)、(C)トリアゾール骨格(以下(C)成分という)を有する化合物を含む。且つ、pHが0.05〜7.0である。
<一般式(1)>
R1−(O)n−SO3M ・・・ (1)
(一般式(1)中、R1は、炭素数6〜24のエステル基又は水酸基を有していても良いアルキル基、炭素数6〜24のエステル基又は水酸基を有していても良いアルケニル基、一般式(2)で示される化合物のいずれかであり、nは0、又は1であり、Mは水素、アルカリ金属、又は、有機アミンである。)
<一般式(2)>
(一般式(2)中、mは0〜5の整数であり、R2はそれぞれ独立に炭素数1〜18の分岐又は直鎖で、飽和又は不飽和の炭化水素基である。)
本発明の除菌洗浄剤組成物は、さらに(D)非イオン界面活性剤(以下(D)成分という)を含むことが好ましい。
さらに(E)炭素数1〜8のカルボン酸を含むことが好ましい。
本発明の除菌洗浄剤組成物は、(A)過酸化水素(以下(A)成分という)、(B)一般式(1)で表される化合物(以下(B)成分という)、(C)トリアゾール骨格(以下(C)成分という)を有する化合物を含む。且つ、pHが0.05〜7.0である。
<一般式(1)>
R1−(O)n−SO3M ・・・ (1)
(一般式(1)中、R1は、炭素数6〜24のエステル基又は水酸基を有していても良いアルキル基、炭素数6〜24のエステル基又は水酸基を有していても良いアルケニル基、一般式(2)で示される化合物のいずれかであり、nは0、又は1であり、Mは水素、アルカリ金属、又は、有機アミンである。)
<一般式(2)>
本発明の除菌洗浄剤組成物は、さらに(D)非イオン界面活性剤(以下(D)成分という)を含むことが好ましい。
さらに(E)炭素数1〜8のカルボン酸を含むことが好ましい。
本発明の除菌洗浄剤組成物は、その過酸化水素の安定性、除菌性、洗浄性に優れている。
以下に本発明を実施の形態に即して詳細に説明する。
本発明の除菌洗浄剤組成物は、過酸化水素((A)成分)、一般式(1)で表される化合物((B)成分)、トリアゾール骨格((C)成分)を有する化合物を含む。
<(A)成分>
(A)成分は過酸化水素である。通常一般に市販されているものを利用できる。
本発明の除菌洗浄剤組成物は、過酸化水素((A)成分)、一般式(1)で表される化合物((B)成分)、トリアゾール骨格((C)成分)を有する化合物を含む。
<(A)成分>
(A)成分は過酸化水素である。通常一般に市販されているものを利用できる。
<(B)成分>
(B)成分はアニオン系界面活性剤であり、一般式(1)で表される化合物である。
R1−(O)n−SO3M ・・・ (1)
一般式(1)において、R1は、アルキル基、アルケニル基、一般式(2)で示される化合物のいずれかである。ここで、アルキル基、アルケニル基は、炭素数6〜24のエステル基又は水酸基を有していても良い。上記一般式(2)において、mは0〜5の整数であり、R2はそれぞれ独立に、炭素数1〜18の炭化水素基である。この炭化水素基は分岐状、直鎖状のいずれでもよい。また、この炭化水素基は、飽和、不飽和のいずれでもよい。
一般式(1)において、nは0、又は1である。Mは水素、アルカリ金属、又は、有機アミンである。アルカリ金属としてはナトリウム、カリウムが挙げられ、有機アミンとしてはトリエタノールアミン等のアルカノールアミンが挙げられる。
(B)成分として、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸またはその塩、アルキルスルホコハク酸またはその塩、α−スルホ脂肪酸アルキルエステルまたはその塩、α−オレフィンスルホン酸またはその塩、アルカンスルホン酸またはその塩等が挙げられる。
(B)成分は、過酸化水素が細菌の体内に侵入するための浸透剤として働くものと考えられる。
除菌効果の促進性の観点から、上記一般式(1)中、R1が分子内に0〜4個のエステル基若しくは0〜4個の水酸基を有していても良い炭素数10〜24の分岐若しくは直鎖のアルキル基、又は、分子内に0〜4個のエステル基若しくは0〜4個の水酸基を有していても良い炭素数10〜24の分岐若しくは直鎖のアルケニル基、又は、上記一般式(2)であり、nは0である化合物が好ましい。例えば、全炭素数が12〜24のアルキルベンゼンスルホン酸またはその塩、全炭素数が12〜22のモノまたはジアルキルスルホコハク酸またはその塩、全炭素数が10〜22のα−スルホ脂肪酸メチルエステルまたはその塩等が好ましい。さらに、全炭素数14〜20のアルキルベンゼンスルホン酸またはその塩、全炭素数14〜20のモノまたはジアルキルスルホコハク酸またはその塩、全炭素数13〜19のα−スルホ脂肪酸メチルエステルまたはその塩がより好ましい。
(B)成分はアニオン系界面活性剤であり、一般式(1)で表される化合物である。
R1−(O)n−SO3M ・・・ (1)
一般式(1)において、R1は、アルキル基、アルケニル基、一般式(2)で示される化合物のいずれかである。ここで、アルキル基、アルケニル基は、炭素数6〜24のエステル基又は水酸基を有していても良い。上記一般式(2)において、mは0〜5の整数であり、R2はそれぞれ独立に、炭素数1〜18の炭化水素基である。この炭化水素基は分岐状、直鎖状のいずれでもよい。また、この炭化水素基は、飽和、不飽和のいずれでもよい。
一般式(1)において、nは0、又は1である。Mは水素、アルカリ金属、又は、有機アミンである。アルカリ金属としてはナトリウム、カリウムが挙げられ、有機アミンとしてはトリエタノールアミン等のアルカノールアミンが挙げられる。
(B)成分として、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸またはその塩、アルキルスルホコハク酸またはその塩、α−スルホ脂肪酸アルキルエステルまたはその塩、α−オレフィンスルホン酸またはその塩、アルカンスルホン酸またはその塩等が挙げられる。
(B)成分は、過酸化水素が細菌の体内に侵入するための浸透剤として働くものと考えられる。
除菌効果の促進性の観点から、上記一般式(1)中、R1が分子内に0〜4個のエステル基若しくは0〜4個の水酸基を有していても良い炭素数10〜24の分岐若しくは直鎖のアルキル基、又は、分子内に0〜4個のエステル基若しくは0〜4個の水酸基を有していても良い炭素数10〜24の分岐若しくは直鎖のアルケニル基、又は、上記一般式(2)であり、nは0である化合物が好ましい。例えば、全炭素数が12〜24のアルキルベンゼンスルホン酸またはその塩、全炭素数が12〜22のモノまたはジアルキルスルホコハク酸またはその塩、全炭素数が10〜22のα−スルホ脂肪酸メチルエステルまたはその塩等が好ましい。さらに、全炭素数14〜20のアルキルベンゼンスルホン酸またはその塩、全炭素数14〜20のモノまたはジアルキルスルホコハク酸またはその塩、全炭素数13〜19のα−スルホ脂肪酸メチルエステルまたはその塩がより好ましい。
<(C)成分>
(C)成分はトリアゾール骨格を有する化合物である。例えば、ベンゾトリアゾール、メチルベンゾトリアゾール、メルカプトベンゾチアゾール等が挙げられる。水への溶解度の観点から、ベンゾトリアゾール、メチルベンゾトリアゾールが好ましい。この(C)成分は過酸化水素の分解を抑制し、安定剤としての機能を果たす。
(C)成分はトリアゾール骨格を有する化合物である。例えば、ベンゾトリアゾール、メチルベンゾトリアゾール、メルカプトベンゾチアゾール等が挙げられる。水への溶解度の観点から、ベンゾトリアゾール、メチルベンゾトリアゾールが好ましい。この(C)成分は過酸化水素の分解を抑制し、安定剤としての機能を果たす。
本発明の除菌洗浄剤の(A)成分と、(B)成分と、(C)成分との質量比は、(A)成分の安定性の観点から、6〜99.9:0.05〜93.9:0.05〜50が好ましく、16〜98.3:1.5〜83.8:0.2〜20がより好ましく、36.5〜84.5:15〜63:0.5〜5が更に好ましい。
各成分の配合量について、(A)成分は、除菌洗浄剤組成物を基準に、1.0〜8.0質量%が好ましい。下限値以上であれば除菌性に優れ、上限値以下であれば取扱性が良い。2.0〜6.0質量%がより好ましく、3.0〜5.0質量%が更に好ましい。
(B)成分は、除菌洗浄剤組成物を基準に、0.01〜15.0質量%が好ましい。下限値以上であれば除菌効果の促進性に優れ、上限値以下であれば残留性に問題が生じにくい。0.1〜10.0質量%がより好ましく、1.0〜5.0質量%が更に好ましい。
(C)成分は、除菌洗浄剤組成物を基準に、0.01〜1.0質量%が好ましい。下限値以上であれば過酸化水素の安定化に優れ、上限値以下であれば使用時の安全性やコストの点で有利である。0.01〜0.5質量%がより好ましく、0.05〜0.2質量%が更に好ましい。
各成分の配合量について、(A)成分は、除菌洗浄剤組成物を基準に、1.0〜8.0質量%が好ましい。下限値以上であれば除菌性に優れ、上限値以下であれば取扱性が良い。2.0〜6.0質量%がより好ましく、3.0〜5.0質量%が更に好ましい。
(B)成分は、除菌洗浄剤組成物を基準に、0.01〜15.0質量%が好ましい。下限値以上であれば除菌効果の促進性に優れ、上限値以下であれば残留性に問題が生じにくい。0.1〜10.0質量%がより好ましく、1.0〜5.0質量%が更に好ましい。
(C)成分は、除菌洗浄剤組成物を基準に、0.01〜1.0質量%が好ましい。下限値以上であれば過酸化水素の安定化に優れ、上限値以下であれば使用時の安全性やコストの点で有利である。0.01〜0.5質量%がより好ましく、0.05〜0.2質量%が更に好ましい。
<(D)成分>
本発明の除菌洗浄剤組成物は、さらに(D)成分を含んでいることが好ましい。
(D)成分は非イオン界面活性剤である。例えば、高級アルコールアルキレンオキサイド付加物、アルキルフェノールアルキレンオキサイド付加物、脂肪酸アルキレンオキサイド付加物、多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物、高級アルキルアミンアルキレンオキサイド付加物等が挙げられ、これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。炭素数10〜14の高級アルコールアルキレンオキサイド付加物が好ましい。この場合アルキレンオキシ基は同一であっても異なっていてもよく、異なっている場合は、ブロック付加でもランダム付加でも交互付加でも構わない。
(D)成分の配合量は、除菌洗浄剤組成物を基準に、0.01〜15.0質量%が好ましい。下限値以上であれば洗浄性に優れ、上限値以下であれば残留性に問題が生じにくい。0.01〜10.0質量%がより好ましく、1.0〜5.0質量%がさらに好ましい。
本発明の除菌洗浄剤組成物は、さらに(D)成分を含んでいることが好ましい。
(D)成分は非イオン界面活性剤である。例えば、高級アルコールアルキレンオキサイド付加物、アルキルフェノールアルキレンオキサイド付加物、脂肪酸アルキレンオキサイド付加物、多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物、高級アルキルアミンアルキレンオキサイド付加物等が挙げられ、これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。炭素数10〜14の高級アルコールアルキレンオキサイド付加物が好ましい。この場合アルキレンオキシ基は同一であっても異なっていてもよく、異なっている場合は、ブロック付加でもランダム付加でも交互付加でも構わない。
(D)成分の配合量は、除菌洗浄剤組成物を基準に、0.01〜15.0質量%が好ましい。下限値以上であれば洗浄性に優れ、上限値以下であれば残留性に問題が生じにくい。0.01〜10.0質量%がより好ましく、1.0〜5.0質量%がさらに好ましい。
<(E)成分>
本発明の除菌洗浄剤組成物は、さらに(E)成分を含んでいることが好ましい。
(E)成分は炭素数1〜8のカルボン酸である。カルボン酸はモノカルボン酸でもポリカルボン酸でもよい。
このカルボン酸を含んでいることにより、除菌効果を発揮する対象の菌をより拡げることができる。
このようなカルボン酸としては、例えば、ギ酸、酢酸、乳酸、クエン酸、安息香酸、サリチル酸等が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
中でも、除菌性、低臭気の観点から、フェニル基、フェニレン基またはヒドロキシ基を含んでいることがより好ましく、フェニル基、フェニレン基を含むものが特に好ましい。
(E)成分の配合量は、除菌洗浄剤組成物を基準に、0.005〜20.0質量%が好ましい。下限値以上であれば除菌性に優れ、上限値以下であれば配合安定性に優れている。
本発明の除菌洗浄剤組成物は、さらに(E)成分を含んでいることが好ましい。
(E)成分は炭素数1〜8のカルボン酸である。カルボン酸はモノカルボン酸でもポリカルボン酸でもよい。
このカルボン酸を含んでいることにより、除菌効果を発揮する対象の菌をより拡げることができる。
このようなカルボン酸としては、例えば、ギ酸、酢酸、乳酸、クエン酸、安息香酸、サリチル酸等が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
中でも、除菌性、低臭気の観点から、フェニル基、フェニレン基またはヒドロキシ基を含んでいることがより好ましく、フェニル基、フェニレン基を含むものが特に好ましい。
(E)成分の配合量は、除菌洗浄剤組成物を基準に、0.005〜20.0質量%が好ましい。下限値以上であれば除菌性に優れ、上限値以下であれば配合安定性に優れている。
<その他>
さらに本発明の除菌洗浄剤組成物には、洗浄性の観点から、両性界面活性剤を含むことが好ましい。例えば、アルキルアミノ脂肪酸塩、アルキルベタイン等が挙げられる。
また本発明の除菌洗浄剤組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、キレート剤、防錆剤、消泡剤、防腐剤、界面活性剤、酸化防止剤、着色剤、消臭剤、芳香剤等を配合することができる。
本発明の除菌洗浄剤組成物に使用する水は、水道水、井戸水、イオン交換水、又は蒸留水を好適に用いることができる。
さらに本発明の除菌洗浄剤組成物には、洗浄性の観点から、両性界面活性剤を含むことが好ましい。例えば、アルキルアミノ脂肪酸塩、アルキルベタイン等が挙げられる。
また本発明の除菌洗浄剤組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、キレート剤、防錆剤、消泡剤、防腐剤、界面活性剤、酸化防止剤、着色剤、消臭剤、芳香剤等を配合することができる。
本発明の除菌洗浄剤組成物に使用する水は、水道水、井戸水、イオン交換水、又は蒸留水を好適に用いることができる。
<pH>
本発明の除菌洗浄剤組成物のpHは、除菌性、並びに、過酸化水素の安定性の観点から、0.05〜7.0である。0.1〜5.0が好ましく、0.5〜3.0がより好ましい。pHが0.05未満の場合は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエタノールアミン等のアルカリで調整することができる。pHが7.0を超える場合は、塩酸、硫酸、乳酸、ギ酸、クエン酸等の酸で調整することができる。これらpH調整剤は1種又は2種以上混合して使用することができる。本発明におけるpHはガラス電極法などの公知の方法で測定することができる。
本発明の除菌洗浄剤組成物のpHは、除菌性、並びに、過酸化水素の安定性の観点から、0.05〜7.0である。0.1〜5.0が好ましく、0.5〜3.0がより好ましい。pHが0.05未満の場合は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエタノールアミン等のアルカリで調整することができる。pHが7.0を超える場合は、塩酸、硫酸、乳酸、ギ酸、クエン酸等の酸で調整することができる。これらpH調整剤は1種又は2種以上混合して使用することができる。本発明におけるpHはガラス電極法などの公知の方法で測定することができる。
<除菌対象>
本実施形態の除菌洗浄剤組成物の除菌洗浄対象は、特に限定されない。例えば、病院などの各病室、浴室、台所、トイレ等におけるドアノブ、ベッド柵、手すり等、床面、壁、天井、排水口、浴槽、シンク、便器、洗面台等や、食品工場等の各工場における、トイレ等におけるドアノブ、手すり等、床面、壁、天井、排水口、便器、洗面台等や各種製造装置の表面が挙げられる。特に、病院等医療機関や食品工場における高頻度手指接触面等の使用に有用である。
本実施形態の除菌洗浄剤組成物の除菌洗浄対象は、特に限定されない。例えば、病院などの各病室、浴室、台所、トイレ等におけるドアノブ、ベッド柵、手すり等、床面、壁、天井、排水口、浴槽、シンク、便器、洗面台等や、食品工場等の各工場における、トイレ等におけるドアノブ、手すり等、床面、壁、天井、排水口、便器、洗面台等や各種製造装置の表面が挙げられる。特に、病院等医療機関や食品工場における高頻度手指接触面等の使用に有用である。
<除菌洗浄方法>
本発明の除菌洗浄剤組成物を除菌洗浄処理液としてそのまま使用してもよいが、除菌洗浄剤組成物を水で希釈してそれを除菌洗浄処理液として使用してもよい。除菌洗浄処理液の各成分の濃度は、除菌洗浄剤組成物を基準に(A)成分は0.005〜8質量%が好ましく、0.01〜6質量%がより好ましく、0.015〜1質量%がさらに好ましい。(B)成分は0.0001〜15質量%が好ましく、0.001〜10質量%がより好ましく、0.01〜1質量%がさらに好ましい。(C)成分は0.0001〜1質量%が好ましく、0.0001〜0.5質量%がより好ましく、0.0005〜0.05質量%がさらに好ましい。(D)成分は0.0001〜15質量%が好ましく、0.001〜10質量%がより好ましく、0.01〜1質量%がさらに好ましい。(E)成分は0.00005〜20質量%が好ましく、0.0005〜10質量%がより好ましく、0.01〜1質量%がさらに好ましい。それぞれ下限値以上であれば洗浄性に優れ、上限値以下であれば経済的に有利である。
除菌洗浄剤組成物を希釈する水は、水道水、井戸水、イオン交換水、又は蒸留水を好適に用いることができる。
除菌洗浄処理液のpHは、除菌性及び皮膚刺激性の観点から0.5〜7.0であることが好ましく、2.0〜4.0であることがより好ましい。pHが0.5未満の場合は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエタノールアミン等のアルカリで調整することができる。pHが7.0を超える場合は、塩酸、硫酸、乳酸、ギ酸、クエン酸等の酸で調整することができる。これらpH調整剤は1種又は2種以上混合して使用することができる。
本発明の除菌洗浄剤組成物を除菌洗浄処理液としてそのまま使用してもよいが、除菌洗浄剤組成物を水で希釈してそれを除菌洗浄処理液として使用してもよい。除菌洗浄処理液の各成分の濃度は、除菌洗浄剤組成物を基準に(A)成分は0.005〜8質量%が好ましく、0.01〜6質量%がより好ましく、0.015〜1質量%がさらに好ましい。(B)成分は0.0001〜15質量%が好ましく、0.001〜10質量%がより好ましく、0.01〜1質量%がさらに好ましい。(C)成分は0.0001〜1質量%が好ましく、0.0001〜0.5質量%がより好ましく、0.0005〜0.05質量%がさらに好ましい。(D)成分は0.0001〜15質量%が好ましく、0.001〜10質量%がより好ましく、0.01〜1質量%がさらに好ましい。(E)成分は0.00005〜20質量%が好ましく、0.0005〜10質量%がより好ましく、0.01〜1質量%がさらに好ましい。それぞれ下限値以上であれば洗浄性に優れ、上限値以下であれば経済的に有利である。
除菌洗浄剤組成物を希釈する水は、水道水、井戸水、イオン交換水、又は蒸留水を好適に用いることができる。
除菌洗浄処理液のpHは、除菌性及び皮膚刺激性の観点から0.5〜7.0であることが好ましく、2.0〜4.0であることがより好ましい。pHが0.5未満の場合は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエタノールアミン等のアルカリで調整することができる。pHが7.0を超える場合は、塩酸、硫酸、乳酸、ギ酸、クエン酸等の酸で調整することができる。これらpH調整剤は1種又は2種以上混合して使用することができる。
本発明の除菌洗浄処理液を用いた除菌洗浄処理方法は、除菌洗浄処理液と、除菌洗浄したい器具などの対象物とを接触させる工程を含むものであれば特に限定されるものではない。処理すべき対象表面、及び機器等上にノズル等を備えた器具を用いて溶液を噴霧すること、処理すべき対象表面、及び機器を洗浄液で単純に湿潤または浸漬させること、ワイプ等の基体に含浸させて清掃用物品として使用すること、ならびに機器の内部を循環させることが挙げられる。
また、除菌洗浄処理液で処理する際の除菌洗浄処理液の温度は、特に限定されるものではないが、除菌性、洗浄性、経済性の観点から10〜60℃であることが好ましく、10〜30℃がより好ましい。除菌洗浄処理時間は、被除菌洗浄物の形状・大きさ、除菌洗浄処理方法、除菌洗浄処理条件に応じて変わり、特に限定されるものではない。
また、除菌洗浄処理液で処理する際の除菌洗浄処理液の温度は、特に限定されるものではないが、除菌性、洗浄性、経済性の観点から10〜60℃であることが好ましく、10〜30℃がより好ましい。除菌洗浄処理時間は、被除菌洗浄物の形状・大きさ、除菌洗浄処理方法、除菌洗浄処理条件に応じて変わり、特に限定されるものではない。
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの具体例によって限定されるものではない。
<除菌性試験A>
表1、2、4に示す配合に基づき除菌洗浄剤組成物を調製した。調製した除菌洗浄剤組成物をイオン交換水を用いて10倍に希釈し除菌洗浄処理液を得た。尚、実施例12については塩酸でpH調整し、実施例13、比較例13については水酸化ナトリウムでpH調整した。
除菌活性については第十七改正日本薬局方における消毒法及び除染法を参考に実施した。これらの方法を以下で述べる。また、以下の実験は25℃の環境下で行った。
・菌液の調製方法:大腸菌(菌株NBRC3972)、黄色ぶどう球菌(菌株NBRC13276)を用いた。
(1)所定の菌をソイビーン・カゼイン・ダイジェスト液体培地で37℃、18時間培養した。
(2)培養後、pH7.2リン酸緩衝生理食塩水で107〜109CFUになるよう菌数を調製したものを菌液とした。
・除菌性の評価方法
試験に供する各除菌洗浄処理液9.8mLに3%ヘパリン処理羊血液水溶液を0.2mL添加後、上記菌液0.1mlを添加して懸濁液とし1分間接触させた。次に懸濁液1mLを中和液9mLに素早く投入して不活化を行った。
ここで、上記中和液はチオ硫酸ナトリウム2g、LP 希釈液「ダイゴ」(日本製薬株式会社製)6.5g(内訳:カゼインペプトン 0.22g、レシチン 0.15g、ポリソルベート80 4.33g、精製水 1.8g)をpH7.2リン酸緩衝生理食塩水で1Lに希釈し、120℃、20分間オートクレーブ処理したものである。引き続いて、中和液にて10倍希釈を段階的に行い、希釈段階ごとに1mLを滅菌シャーレに取り、あらかじめ45℃以下に保温したソイビーン・カゼイン・ダイジェスト寒天培地で混和する。寒天培地の冷却固化後、37℃で24時間培養した後、発育したコロニー数をカウントし、懸濁液1mL当りの生菌数を算出した。
また、除菌洗浄処理液9.8mLに3%ヘパリン処理羊血液水溶液を0.2mL添加した液の代わりに生理食塩水10mLを用いて同じ操作を行ったものを対照操作として、対照操作後の生残菌数と試験液接触後生残菌数の菌数の対数差を計算して除菌性能の指標とした。
表1、2、4中に、黄色ぶどう球菌の除菌性能を除菌性S.a. として示し、大腸菌の除菌性能を除菌性E.c. として示した。
<除菌性試験A>
表1、2、4に示す配合に基づき除菌洗浄剤組成物を調製した。調製した除菌洗浄剤組成物をイオン交換水を用いて10倍に希釈し除菌洗浄処理液を得た。尚、実施例12については塩酸でpH調整し、実施例13、比較例13については水酸化ナトリウムでpH調整した。
除菌活性については第十七改正日本薬局方における消毒法及び除染法を参考に実施した。これらの方法を以下で述べる。また、以下の実験は25℃の環境下で行った。
・菌液の調製方法:大腸菌(菌株NBRC3972)、黄色ぶどう球菌(菌株NBRC13276)を用いた。
(1)所定の菌をソイビーン・カゼイン・ダイジェスト液体培地で37℃、18時間培養した。
(2)培養後、pH7.2リン酸緩衝生理食塩水で107〜109CFUになるよう菌数を調製したものを菌液とした。
・除菌性の評価方法
試験に供する各除菌洗浄処理液9.8mLに3%ヘパリン処理羊血液水溶液を0.2mL添加後、上記菌液0.1mlを添加して懸濁液とし1分間接触させた。次に懸濁液1mLを中和液9mLに素早く投入して不活化を行った。
ここで、上記中和液はチオ硫酸ナトリウム2g、LP 希釈液「ダイゴ」(日本製薬株式会社製)6.5g(内訳:カゼインペプトン 0.22g、レシチン 0.15g、ポリソルベート80 4.33g、精製水 1.8g)をpH7.2リン酸緩衝生理食塩水で1Lに希釈し、120℃、20分間オートクレーブ処理したものである。引き続いて、中和液にて10倍希釈を段階的に行い、希釈段階ごとに1mLを滅菌シャーレに取り、あらかじめ45℃以下に保温したソイビーン・カゼイン・ダイジェスト寒天培地で混和する。寒天培地の冷却固化後、37℃で24時間培養した後、発育したコロニー数をカウントし、懸濁液1mL当りの生菌数を算出した。
また、除菌洗浄処理液9.8mLに3%ヘパリン処理羊血液水溶液を0.2mL添加した液の代わりに生理食塩水10mLを用いて同じ操作を行ったものを対照操作として、対照操作後の生残菌数と試験液接触後生残菌数の菌数の対数差を計算して除菌性能の指標とした。
表1、2、4中に、黄色ぶどう球菌の除菌性能を除菌性S.a. として示し、大腸菌の除菌性能を除菌性E.c. として示した。
<洗浄性試験>
表1−4に示す配合に基づき除菌洗浄剤組成物を調製した。調製した除菌洗浄剤組成物を炭酸カルシウム換算で80mg/Lの硬水を用いて10倍に希釈し除菌洗浄処理液を得た。尚、実施例12については塩酸でpH調整し、実施例13、比較例13については水酸化ナトリウムでpH調整した。
次にステンレス片に、ヘパリン処理羊血液と1%硫酸プロタミンを容量比10:1で混合した擬似血液25μLを塗布し、25℃で30分間乾燥させたものをテストピースとして用意した。このテストピースを前記除菌洗浄処理液200mLに浸漬し、10分間浸漬させた。引き続いてイオン交換水ですすぎ、自然乾燥させた後、1%SDS水溶液に浸漬させ、50℃で30分間超音波処理を行った。得られた処理液を用いてBCA法で蛋白質を測定し、テストピース上に残留した蛋白質の量で洗浄性を評価した。
評価基準:
5:200μg未満
4:200μg以上400μg未満
3:400μg以上600μg未満
2:600μg以上800μg未満
1:800μg以上
表1−4に示す配合に基づき除菌洗浄剤組成物を調製した。調製した除菌洗浄剤組成物を炭酸カルシウム換算で80mg/Lの硬水を用いて10倍に希釈し除菌洗浄処理液を得た。尚、実施例12については塩酸でpH調整し、実施例13、比較例13については水酸化ナトリウムでpH調整した。
次にステンレス片に、ヘパリン処理羊血液と1%硫酸プロタミンを容量比10:1で混合した擬似血液25μLを塗布し、25℃で30分間乾燥させたものをテストピースとして用意した。このテストピースを前記除菌洗浄処理液200mLに浸漬し、10分間浸漬させた。引き続いてイオン交換水ですすぎ、自然乾燥させた後、1%SDS水溶液に浸漬させ、50℃で30分間超音波処理を行った。得られた処理液を用いてBCA法で蛋白質を測定し、テストピース上に残留した蛋白質の量で洗浄性を評価した。
評価基準:
5:200μg未満
4:200μg以上400μg未満
3:400μg以上600μg未満
2:600μg以上800μg未満
1:800μg以上
<過酸化水素の安定性(有効酸素測定)>
除菌洗浄剤組成物の有効酸素残存率で過酸化水素の安定性の指標とした。
上記<除菌性試験>で調整した各除菌洗浄剤組成物を60℃×3週間保管した。保管後、各除菌洗浄剤組成物1gを300ml三角フラスコに精秤した。続いて2N硫酸を用いて作成した10%ヨウ化カリウム−2N硫酸水溶液を200ml加え、サンプルを溶解し15分間攪拌した。次に0.1Nチオ硫酸ナトリウム規定液でヨウ素の黄色が消失するまで滴定し、下記の式から算出した。
有効酸素残存率(%)= F(A−B)×0.0008×100/S
F=0.1Nチオ硫酸ナトリウム規定液のファクター
A=0.1Nチオ硫酸ナトリウム規定液の滴定量(ml)(サンプル)
B=0.1Nチオ硫酸ナトリウム規定液の滴定量(ml)(ブランク)
S:サンプル採取量(g)
除菌洗浄剤組成物の有効酸素残存率で過酸化水素の安定性の指標とした。
上記<除菌性試験>で調整した各除菌洗浄剤組成物を60℃×3週間保管した。保管後、各除菌洗浄剤組成物1gを300ml三角フラスコに精秤した。続いて2N硫酸を用いて作成した10%ヨウ化カリウム−2N硫酸水溶液を200ml加え、サンプルを溶解し15分間攪拌した。次に0.1Nチオ硫酸ナトリウム規定液でヨウ素の黄色が消失するまで滴定し、下記の式から算出した。
有効酸素残存率(%)= F(A−B)×0.0008×100/S
F=0.1Nチオ硫酸ナトリウム規定液のファクター
A=0.1Nチオ硫酸ナトリウム規定液の滴定量(ml)(サンプル)
B=0.1Nチオ硫酸ナトリウム規定液の滴定量(ml)(ブランク)
S:サンプル採取量(g)
<除菌性試験B>
表3に示す配合に基づき除菌洗浄剤組成物を調製した。調製した除菌洗浄剤組成物をイオン交換水を用いて10倍に希釈し除菌洗浄処理液を得た。
除菌活性については環境消毒薬の評価指針2020を参考に実施した。これらの方法を以下で述べる。また、以下の実験は25℃の環境下で行った。
・菌液の調製方法:緑膿菌(菌株NBRC13275)、クロコウジカビ(菌株NBRC9455)、カンジダ菌(菌株NBRC 1594)を用いた。
(1)緑膿菌をソイビーン・カゼイン・ダイジェスト液体培地で37℃、18時間培養した。クロコウジカビはポテトデキストロース寒天培地にて25℃、7日間培養した。カンジダ菌は25℃、48時間培養した。
(2)培養後、pH7.2リン酸緩衝生理食塩水で107〜109CFUになるよう菌数を調製したものを菌液とした。
・除菌性の評価方法
試験に供する各除菌洗浄処理液9.7mLに15%ウシ血清アルブミンを0.2mL添加後、上記菌液0.1mlを添加して懸濁液とし所定時間接触させた(前記所定時間:緑膿菌は1分間、クロコウジカビ、カンジダ菌は5分)。次に懸濁液1mLを中和液9mLに素早く投入して不活化を行った。
ここで、上記中和液はチオ硫酸ナトリウム2g、LP 希釈液「ダイゴ」(日本製薬株式会社製)6.5g(内訳:カゼインペプトン0.22g、レシチン0.15g、ポリソルベート80 4.33g、精製水 1.8g)をpH7.2リン酸緩衝生理食塩水で1Lに希釈し、120℃、20分間オートクレーブ処理したものである。
引き続いて、中和液にて10倍希釈を段階的に行い、希釈段階ごとに1mLを滅菌シャーレに取り、ソイビーン・カゼイン・ダイジェスト寒天培地で混和する。寒天培地の冷却固化後、所定温度で必要時間培養した後、発育したコロニー数をカウントし、懸濁液1mL当りの生菌数を算出した。尚、緑膿菌は37℃、24時間、クロコウジカビ、カンジダ菌は25℃、5日間培養した。
また、除菌洗浄処理液9.7mlの代わりに蒸留水9.7mlを用いて同じ操作を行ったものを対照操作として、対照操作後の生残菌数と試験液接触後生残菌数の菌数の対数差を計算して除菌性能の指標とした。
表3中に緑膿菌の除菌性能を除菌性P.a.、クロコウジカビの除菌性能を除菌性A.b.、カンジダ菌の除菌性能を除菌性C.a.として示した。
表3に示す配合に基づき除菌洗浄剤組成物を調製した。調製した除菌洗浄剤組成物をイオン交換水を用いて10倍に希釈し除菌洗浄処理液を得た。
除菌活性については環境消毒薬の評価指針2020を参考に実施した。これらの方法を以下で述べる。また、以下の実験は25℃の環境下で行った。
・菌液の調製方法:緑膿菌(菌株NBRC13275)、クロコウジカビ(菌株NBRC9455)、カンジダ菌(菌株NBRC 1594)を用いた。
(1)緑膿菌をソイビーン・カゼイン・ダイジェスト液体培地で37℃、18時間培養した。クロコウジカビはポテトデキストロース寒天培地にて25℃、7日間培養した。カンジダ菌は25℃、48時間培養した。
(2)培養後、pH7.2リン酸緩衝生理食塩水で107〜109CFUになるよう菌数を調製したものを菌液とした。
・除菌性の評価方法
試験に供する各除菌洗浄処理液9.7mLに15%ウシ血清アルブミンを0.2mL添加後、上記菌液0.1mlを添加して懸濁液とし所定時間接触させた(前記所定時間:緑膿菌は1分間、クロコウジカビ、カンジダ菌は5分)。次に懸濁液1mLを中和液9mLに素早く投入して不活化を行った。
ここで、上記中和液はチオ硫酸ナトリウム2g、LP 希釈液「ダイゴ」(日本製薬株式会社製)6.5g(内訳:カゼインペプトン0.22g、レシチン0.15g、ポリソルベート80 4.33g、精製水 1.8g)をpH7.2リン酸緩衝生理食塩水で1Lに希釈し、120℃、20分間オートクレーブ処理したものである。
引き続いて、中和液にて10倍希釈を段階的に行い、希釈段階ごとに1mLを滅菌シャーレに取り、ソイビーン・カゼイン・ダイジェスト寒天培地で混和する。寒天培地の冷却固化後、所定温度で必要時間培養した後、発育したコロニー数をカウントし、懸濁液1mL当りの生菌数を算出した。尚、緑膿菌は37℃、24時間、クロコウジカビ、カンジダ菌は25℃、5日間培養した。
また、除菌洗浄処理液9.7mlの代わりに蒸留水9.7mlを用いて同じ操作を行ったものを対照操作として、対照操作後の生残菌数と試験液接触後生残菌数の菌数の対数差を計算して除菌性能の指標とした。
表3中に緑膿菌の除菌性能を除菌性P.a.、クロコウジカビの除菌性能を除菌性A.b.、カンジダ菌の除菌性能を除菌性C.a.として示した。
表1〜4に示したように、実施例1〜20では除菌性、洗浄性共に優れ、かつ60℃×3週間後の過酸化水素の安定性にも優れていることが確認された。一方、比較例1〜14では、除菌性、洗浄性、60℃×3週間後の過酸化水素の安定性すべてに優れているものは確認されなかった。
また、表3に示されているように、(E)成分を配合することでクロコウジカビ及びカンジダ菌に対する除菌性をより高められた。
また、表3に示されているように、(E)成分を配合することでクロコウジカビ及びカンジダ菌に対する除菌性をより高められた。
本発明は、病院や食品工場の他、あらゆる設備等において利用しうる。
Claims (3)
- (A)過酸化水素、(B)一般式(1)で表される化合物、(C)トリアゾール骨格を有する化合物、を含み、pHが0.05〜7.0である除菌洗浄剤組成物。
<一般式(1)>
R1−(O)n−SO3M ・・・ (1)
(一般式(1)中、R1は、炭素数6〜24のエステル基又は水酸基を有していても良いアルキル基、炭素数6〜24のエステル基又は水酸基を有していても良いアルケニル基、一般式(2)で示される化合物のいずれかであり、nは0、又は1であり、Mは水素、アルカリ金属、又は、有機アミンである。)
<一般式(2)>
- さらに(D)非イオン界面活性剤を含む請求項1に記載の除菌洗浄剤組成物。
- さらに(E)炭素数1〜8のカルボン酸を含む請求項1又は2に記載の除菌洗浄剤組成物。
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