JP2021088228A - タイヤ使用診断システムおよびタイヤ使用診断方法 - Google Patents

タイヤ使用診断システムおよびタイヤ使用診断方法 Download PDF

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一泰 榊原
Kazuyasu Sakakibara
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Abstract

【課題】タイヤ力の情報に基づきタイヤの使われ方を診断することができるタイヤ使用診断システムおよびタイヤ使用診断方法を提供する。【解決手段】タイヤ使用診断システム100は、センサ情報取得部31、タイヤ力算出部32および事象判定部33を備える。センサ情報取得部31は、タイヤ10に配設されたセンサ20によって計測されるタイヤの物理量を取得する。タイヤ力算出部32は、センサ情報取得部31によって取得したタイヤの物理量を演算モデル32aに入力してタイヤ力Fを算出する。事象判定部33は、タイヤ力算出部32によって算出されたタイヤ力Fに基づいて、タイヤに所定の事象が発生したか否かを判定する。【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤの使われ方について診断するタイヤ使用診断システムおよびタイヤ使用診断方法に関する。
車両の走行支援システムでは、路面の摩擦値および制動距離を推定し、車両外部の障害物や他車両への衝突回避のために、運転者に代わってブレーキ操作や操舵を自動的に制御し、運転者を支援することが検討されている。
特許文献1には従来のドライバ運転技能の支援装置が記載されている。支援装置におけるドライバ運転技能演算部は、自車両情報検出部により検出された自車両の情報と、外界情報取得部により検出された障害物の情報等に基づいて、理想的な車両の運動状態、およびドライバの運転技能評価の演算を行い、モード選択部により選択されたモードに応じて、ドライバへ情報を提示するよう情報提示器の制御を行う。
特開2010−061330号公報
特許文献1に記載の支援装置では、自車両の情報として例えば車両に発生する加速度を用いて車両自体の運動を解析し、ドライバの運転技能を評価する。本発明者は、タイヤで発生するタイヤ力に基づいて車両を走行させる運転者等の主体によるタイヤの使われ方を診断し、診断結果から運転安全性等を評価し得ることに気付いた。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、タイヤ力の情報に基づきタイヤの使われ方を診断することができるタイヤ使用診断システムおよびタイヤ使用診断方法を提供することにある。
本発明のある態様はタイヤ使用診断システムである。タイヤ使用診断システムは、タイヤに配設されたセンサによって計測されるタイヤの物理量を取得するセンサ情報取得部と、前記センサ情報取得部によって取得したタイヤの物理量を演算モデルに入力してタイヤ力を算出するタイヤ力算出部と、前記タイヤ力算出部によって算出された前記タイヤ力に基づいて、タイヤに所定の事象が発生したか否かを判定する事象判定部と、を備える。
本発明の別の態様はタイヤ使用診断方法である。タイヤ使用診断方法は、タイヤに配設されたセンサによって計測されるタイヤの物理量を取得するセンサ情報取得ステップと、前記センサ情報取得ステップによって取得したタイヤの物理量を演算モデルに入力してタイヤ力を算出するタイヤ力算出ステップと、前記タイヤ力算出ステップによって算出された前記タイヤ力に基づいて、タイヤに所定の事象が発生したか否かを判定する事象判定ステップと、を備える。
本発明によれば、タイヤ力の情報に基づきタイヤの使われ方を診断することができる。
実施形態に係るタイヤ使用診断システムの機能構成を示すブロック図である。 演算モデルの学習について説明するための模式図である。 タイヤの使われ方に関する所定の事象を示す図表である。 タイヤ力Fおよび限界タイヤ力について説明するための模式図である。 サーバ装置の機能構成を示すブロック図である。 タイヤ使用診断装置による判定処理の手順を示すフローチャートである。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図1から図6を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施の形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
(実施形態)
図1は、実施形態に係るタイヤ使用診断システム100の機能構成を示すブロック図である。タイヤ使用診断システム100は、タイヤ10に配設されたセンサ20によってタイヤ10で発生している加速度、空気圧および温度等のタイヤ物理量を車両の走行時に計測する。
タイヤ使用診断システム100は、取得したタイヤ10の物理量を演算モデル32aに入力し、タイヤ力F、およびタイヤ10と路面との間の最大摩擦係数を算出する。演算モデル32aは、例えばニューラルネットワーク等の学習型モデルである。演算モデル32aは、タイヤ10において実際に計測したタイヤ力F、および学習中に用いられる路面とタイヤ10との間の最大摩擦係数を教師データとし、演算の実行と演算モデルの更新による学習を繰り返すことによって精度が高められる。
タイヤ使用診断システム100は、演算モデル32aによって算出したタイヤ力Fおよび最大摩擦係数に基づいて限界タイヤ力を算出する。限界タイヤ力は、タイヤ10が路面上で滑り始める直前のタイヤ力であり、タイヤ10の鉛直方向の荷重に、路面との最大摩擦係数を掛けた値である。
タイヤ使用診断システム100は、タイヤ力、限界タイヤ力および車両の走行速度等の情報に基づいてタイヤ10の使われ方について評価する。また、タイヤ使用診断システム100は、タイヤ空気圧およびタイヤ温度等の情報に基づいてタイヤ10の状態について評価する。更にタイヤ使用診断システム100は、タイヤ10の使われ方、およびタイヤ10の状態に基づいて車両の運転安全性について評価する。
タイヤ使用診断システム100によって評価された運転安全性は、車両を走行させる主体に知得させることで更なる安全運転に向けた取り組みを支援することができる。またタイヤ使用診断システム100によって評価された運転安全性は、車両を走行させる主体が加入する自動車保険の保険料の設定に用いることもできる。
タイヤ使用診断システム100は、センサ20およびタイヤ使用診断装置30を備える。センサ20は、加速度センサ21、圧力センサ22および温度センサ23等を有し、加速度、タイヤ空気圧およびタイヤ温度などタイヤ10における物理量を計測する。センサ20は、タイヤ10に生じる歪を計測するために歪ゲージを有していてもよい。これらのセンサは、タイヤ10の物理量として、タイヤ10の変形や動きに関わる物理量を計測している。
加速度センサ21は、タイヤ10のゴム材料等で形成されたタイヤ本体部分またはタイヤ10の一部をなすホイール15に配設されており、タイヤ10とともに機械的に運動しつつ、タイヤ10に生じる加速度を計測する。加速度センサ21は、タイヤ10の周方向、軸方向および径方向の3軸における加速度を計測する。圧力センサ22および温度センサ23は、例えばタイヤ10のエアバルブへの装着やホイール15への固定によって配設されており、それぞれタイヤ10の空気圧および温度を計測する。また圧力センサ22および温度センサ23は、タイヤ10のインナーライナー等に配設されていてもよい。
センサ20は、タイヤ10における加速度および歪、タイヤ空気圧、並びにタイヤ温度などタイヤ10の物理量を計測しており、計測したデータをタイヤ使用診断装置30へ出力する。タイヤ使用診断装置30は、センサ20で計測されたデータに基づいてタイヤ力F、およびタイヤ10と路面との間の最大摩擦係数を推定する。
タイヤ10は、各タイヤを識別するために、例えば固有の識別情報が付与されたRFID11等が取り付けられていてもよい。例えば、タイヤ10に取り付けたRFID11の固有情報に応じて、演算モデル32aを予め用意したデータ群の中から選択して設定してもよいし、またはサーバ装置などで提供されるデータベースから選択するようにしてもよい。また、RFID11の固有情報に対してタイヤ10の仕様が記録され、更にタイヤ10の仕様に応じた演算モデル32aがデータベースで提供されてもよい。RFID11の固有情報からタイヤ10の仕様を呼び出し、演算モデル32aを設定してもよいし、呼び出したタイヤ10の仕様に応じた演算モデル32aをデータベースから選択するようにしてもよい。
タイヤ使用診断装置30は、センサ情報取得部31、タイヤ力算出部32、事象判定部33、記憶部34および通信部35を有する。タイヤ使用診断装置30は、例えばPC(パーソナルコンピュータ)等の情報処理装置である。タイヤ使用診断装置30における各部は、ハードウェア的には、コンピュータのCPUをはじめとする電子素子や機械部品などで実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラムなどによって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろな形態で実現できることは、当業者には理解されるところである。
センサ情報取得部31は、無線通信等によりセンサ20で計測された加速度、タイヤ空気圧およびタイヤ温度等のタイヤ物理量を取得する。タイヤ力算出部32は、演算モデル32aおよび補正処理部32bを有する。タイヤ力算出部32は、センサ情報取得部31から入力されたタイヤ物理量を演算モデル32aに入力し、タイヤ力Fおよび最大摩擦係数を算出する。
図1に示すように、タイヤ力Fは、タイヤ10の前後方向の前後力Fx、横方向の横力Fy、および鉛直方向の荷重Fzの3軸方向成分を有する。タイヤ力算出部32は、これら3軸方向成分のすべてを算出してもよいし、少なくともいずれか1成分の算出または任意の組合せによる2成分の算出を行うようにしてもよい。
演算モデル32aは、ニューラルネットワーク等の学習型モデルを用いる。演算モデル32aは、例えばCNN(Convolutional Neural Network)型であり、その原型であるいわゆるLeNetで使用された畳み込み演算およびプーリング演算を備える学習型モデルなどを用いる。演算モデル32aは、入力層に入力されたデータに対して畳み込み演算およびプーリング演算などを用いて特徴量を抽出して中間層の各ノードへ伝達し、中間層の各ノードに対して線形演算等を実行して全結合し、出力層の各ノードへ結び付ける。全結合では、線形演算に加えて、活性化関数などを用いて非線形演算を実行するようにしてもよい。演算モデル32aの出力層の各ノードには、3軸方向のタイヤ力Fおよび最大摩擦係数が出力される。
図2は演算モデル32aの学習について説明するための模式図である。演算モデル32aへの入力データは、センサ情報取得部31によって取得されたタイヤ物理量のほか、外部領域情報等を用いることができる。タイヤ物理量には、加速度、タイヤ空気圧、タイヤ温度およびタイヤに生じる歪などを用いる。外部領域情報としては、天候、気温および降水量などの気象情報、並びに、路面の凹凸、温度および凍結状態等の路面情報を用いる。入力データは、これらの他、車両に搭載されたデジタルタコグラフのデータによる車重、速度などを用いてもよい。
演算モデル32aの学習の際には、演算結果としてのタイヤ力Fおよび最大摩擦係数と、教師データとを比較して演算モデル32aの更新を繰り返すことによって演算モデル32aの精度が高められる。タイヤ10と路面との間の最大摩擦係数の教師データは、学習中に用いられる種々の路面について既知であるものとする。演算モデル32aは、タイヤ10とタイヤ10を接地させる接地面の最大摩擦係数を変えて回転試験を行って学習させるとよい。さらには、実際の車両にタイヤ10を装着し、該車両を最大摩擦係数の異なる路面を試験走行させて演算モデル32aの学習を実行することもできる。
演算モデル32aは、基本的にタイヤ10の仕様に応じて例えばモデル内の全結合部における階層数等の構成や重みづけが変わるが、各仕様のタイヤ10(ホイールを含む)での回転試験において演算モデル32aの学習を実行することができる。
但し、厳密にタイヤ10の仕様ごとに演算モデル32aの学習を実行する必要性はない。例えば乗用車用タイヤ、トラック用タイヤなどのタイプ別に演算モデル32aを学習させて構築し、タイヤ力Fおよび最大摩擦係数が一定の誤差範囲内で推定されるようにすることで、複数の仕様に含まれるタイヤ10に対して1つの演算モデル32aを共用し、演算モデル数を低減してもよい。また演算モデル32aは、実際の車両にタイヤ10を装着し、該車両を試験走行させて演算モデル32aの学習を実行することもできる。タイヤ10の仕様には、例えばタイヤサイズ、タイヤ幅、扁平率、タイヤ強度、タイヤ外径、ロードインデックス、製造年月日など、タイヤの性能に関する情報が含まれる。
補正処理部32bは、タイヤ10の状態に基づいて演算モデル32aを補正する。タイヤ10は、車両への装着時にアライメント誤差が生じ、経時的にゴム硬度等の物性値が変化し、走行することによって摩耗が進行する。アライメント誤差、物性値や摩耗等の要素を含むタイヤ10の状態が使用状況によって変化し、演算モデル32aによるタイヤ力Fおよび最大摩擦係数の算出に誤差が生じる。補正処理部32bは、演算モデル32aの誤差を低減するためにタイヤ10の状態に応じた補正項を演算モデル32aに付加する処理を行う。
事象判定部33は、タイヤ10の使われ方に関して所定の事象が発生したか否かを判定する。また、事象判定部33は、タイヤ10の状態についての判定を行う。タイヤ10の使われ方に関する所定の事象の発生、およびタイヤ10の状態は、タイヤ10の耐久性に影響する要因となっている。図3はタイヤ10の使われ方に関する所定の事象を示す図表である。図3では、判定対象ごとに所定の事象を分類して掲載している。事象判定部33は、タイヤ力Fの鉛直成分である荷重Fzによって、所定の事象としての過積載である否かを判定する。事象判定部33は、タイヤ力Fおよび限界タイヤ力によって、所定の事象としてのタイヤ10のスリップが発生したか否かを判定する。
図4は、タイヤ力Fおよび限界タイヤ力について説明するための模式図である。図4では、横軸にタイヤ力Fの前後力Fx、縦軸にタイヤ力Fの横力Fyをとり、原点を中心とする円で限界タイヤ力を示している。図4に示すタイヤ力F1およびF2では、限界タイヤ力よりも小さくタイヤ10がスリップすることなく車両が走行できる。タイヤ力Fが限界タイヤ力よりも大きくなると、タイヤ10がスリップする状態となる。
図3に戻り、事象判定部33は、車両の走行速度(特に速度0の状態)およびタイヤ力Fによって、所定の事象としての据え切りが発生したか否かを判定する。タイヤ10の据え切りは、走行速度0の状態で、タイヤ力Fの横力Fyが発生していることによって判定される。尚、車両の走行速度は、例えば、車両に搭載された車載制御装置(図示略)から取得される。
事象判定部33は、走行速度およびタイヤ力Fによって、所定の事象としての急発進、急加速、急ブレーキ、急ハンドル、急カーブが発生したか否かを判定する。これらの事象は、車両の動き始めの低速状態を含めて、走行速度が0ではない状態でタイヤ力Fが急激に変化することによって判定される。
事象判定部33は、タイヤ力Fによって、所定の事象としての白線超え、縁石への干渉が発生したか否かを判定する。白線超えでは、例えばアスファルトに比べて路面の凹凸が減少することからタイヤ力Fの変動が小さくなることから事象の発生を判定する。また、縁石への干渉では、タイヤ力Fのうち横力Fyおよび鉛直方向の荷重Fzの急激な増大、若しくは前後力Fxおよび荷重Fzの急激な増大によって事象の発生を判定する。事象判定部33は、図3に示す各事象の全てについて判定してもよいし、一部を選択して判定するようにしてもよい。
事象判定部33は、タイヤ10の状態について、タイヤ空気圧が適正値の範囲外であるか否かを判定する。また事象判定部33は、車両の走行距離や温度等の情報に基づいてタイヤの摩耗および劣化の程度について判定する。事象判定部33は、タイヤ10の使われ方、およびタイヤ10の状態についての判定結果を記憶部34へ記憶し、記憶した判定結果を通信部35を介して、サーバ装置7へ送出する。
記憶部34は、ハードディスクなどの記憶装置によって構成されており、事象判定部33による判定結果を記憶する。通信部35は、通信ネットワークを介してサーバ装置7との間で通信する。
図5は、サーバ装置7の機能構成を示すブロック図である。通信部71、記憶部72および安全性評価部73を備える。通信部71は、通信ネットワーク9を介して車両から送信される事象判定部33による判定結果を受信する。記憶部72は、ハードディスク等の記憶装置で構成されており、通信部71によって受信した判定結果を車両ごとに記憶する。
安全性評価部73は、事象判定部33による判定結果に基づき、車両の運転安全性について評価する。安全性評価部73は、例えば、所定期間ごとに所定の事象の発生回数を集計し、所定の事象の発生頻度が高い場合に運転安全性が低いと評価し、発生頻度が低い場合には運転安全性が高いと評価する。また、安全性評価部73は、タイヤ10の状態に関し、タイヤ空気圧が適正値の範囲外であることや、タイヤ10の摩耗および劣化が進行していることに基づいて運転安全性が低下していると評価する。
タイヤ使用診断システム100によって評価された運転安全性は、車両を走行させる主体に知得させることで更なる安全運転に向けた取り組みを支援することができる。またタイヤ使用診断システム100によって評価された運転安全性は、車両を走行させる主体が加入する自動車保険の保険料の設定に用いることもできる。尚、車両を走行させる主体は、車両のユーザとしての運転者や、車両が自動制御により走行する場合には車両を自動制御する自動走行制御プログラムである。
次にタイヤ使用診断システム100の動作を説明する。図6は、タイヤ使用診断装置30による判定処理の手順を示すフローチャートである。タイヤ使用診断装置30のセンサ情報取得部31は、センサ20で計測されたタイヤ10における加速度、タイヤ空気圧およびタイヤ温度などのタイヤ物理量の取得を開始する(S1)。
タイヤ力算出部32は、タイヤ物理量を演算モデル32aに入力し、タイヤ力F、およびタイヤ10と路面との間の最大摩擦係数を算出する(S2)。事象判定部33は、タイヤ力Fの鉛直方向の荷重Fzに最大摩擦係数を掛けてに限界タイヤ力を算出する(S3)。事象判定部33は、タイヤ力F、限界タイヤ力、車両の走行速度等に基づいて、タイヤ10の使われ方に関する所定の事象について判定する(S4)。
また、事象判定部33は、センサ情報取得部31で取得されたタイヤ空気圧、タイヤ温度等に基づいて、タイヤ10の状態について判定する(S5)。記憶部34は、ステップS4およびS5におけるタイヤ10の使われ方および状態の判定結果を記憶し(S6)、処理を終了する。
タイヤ使用診断システム100は、タイヤ力算出部32によって算出されたタイヤ力Fに基づいて、タイヤ10に所定の事象が発生したか否かを判定することによってタイヤ10の使われ方を診断し、タイヤ10の運用を支援することができる。またタイヤ使用診断システム100は、タイヤ力算出部32によって算出された最大摩擦係数によって限界タイヤ力を算出し、タイヤ力Fおよび限界タイヤ力に基づいて、タイヤ10に所定の事象が発生したか否かを判定する。
所定の事象は、過積載、タイヤ10のスリップ、据え切り、急発進、急加速や、白線超え、縁石への干渉などである。タイヤ使用診断システム100は、タイヤ10の耐久性に影響する負荷要因である各事象ごとに発生の有無を診断することができるとともに、タイヤ10が安全に運用されているかどうかを診断することができる。また、タイヤ使用診断システム100は、タイヤ空気圧、摩耗および劣化などについて判定することによってタイヤ10の状態を診断し、タイヤ10の運用を支援することができる。
タイヤ使用診断システム100は、タイヤ使用診断装置30の事象判定部33での判定結果を通信ネットワーク9を介してサーバ装置7へ送出し、サーバ装置7において車両の運転安全性について評価する。タイヤ使用診断システム100は、サーバ装置7の安全性評価部73において、所定の事象の発生頻度が高い場合に運転安全性が低いと評価し、発生頻度が低い場合には運転安全性が高いと評価する。また、安全性評価部73は、タイヤ10の状態に関して、タイヤ空気圧が適正か否か、タイヤ10の摩耗および劣化の進行の程度に基づいて運転安全性について評価する。
タイヤ使用診断システム100は、車両を走行させる主体に対して運転安全性の評価結果を知得させることで更なる安全運転に向けた取り組みを支援することができる。またタイヤ使用診断システム100は、車両を走行させる主体が加入する自動車保険の保険料の設定のために、運転安全性の評価結果を提供することができる。
次に実施形態に係るタイヤ使用診断システム100の特徴について説明する。
実施形態に係るタイヤ使用診断システム100は、センサ情報取得部31、タイヤ力算出部32および事象判定部33を備える。センサ情報取得部31は、タイヤ10に配設されたセンサ20によって計測されるタイヤの物理量を取得する。タイヤ力算出部32は、センサ情報取得部31によって取得したタイヤの物理量を演算モデル32aに入力してタイヤ力Fを算出する。事象判定部33は、タイヤ力算出部32によって算出されたタイヤ力Fに基づいて、タイヤ10に所定の事象が発生したか否かを判定する。これにより、タイヤ使用診断システム100は、タイヤ力算出部32によって算出されたタイヤ力Fに基づいてタイヤ10に所定の事象が発生したか否かを判定してタイヤ10の使われ方を診断することができる。
またタイヤ力算出部32は、タイヤ10の物理量を演算モデル32aに入力して最大摩擦係数を算出し、事象判定部33は、タイヤ力算出部32によって算出されたタイヤ力Fおよび最大摩擦係数に基づいて、タイヤ10がスリップする事象が発生したかを判定する。これにより、タイヤ使用診断システム100は、タイヤ力算出部32によって算出されたタイヤ力Fおよび最大摩擦係数に基づいてタイヤ10に所定の事象が発生したか否かを判定してタイヤ10の使われ方を診断することができる。
また事象判定部33は、車両の走行速度およびタイヤ力Fに基づいて、タイヤ10の急発進および据え切りの事象のうち一方または両方の事象について発生したか否かを判定する。これにより、タイヤ使用診断システム100は、タイヤ10の耐久性に影響する負荷要因である急発進や据え切りの事象について、車両の走行速度およびタイヤ力Fに基づいて診断することができる。
また事象判定部33は、タイヤ空気圧が適正値の範囲外であるか否かを判定する。これにより、タイヤ使用診断システム100は、タイヤ空気圧について判定することによってタイヤ10の状態を診断し、タイヤ10の運用を支援することができる。
また事象判定部33の判定結果に応じて、運転安全性について評価する安全性評価部73を更に備える。これにより、タイヤ使用診断システム100は、車両を走行させる主体に対して運転安全性の評価結果を知得させることで更なる安全運転に向けた取り組みを支援することができる。
タイヤ使用診断方法は、センサ情報取得ステップ、タイヤ力算出ステップおよび事象判定ステップを備える。センサ情報取得ステップは、タイヤ10に配設されたセンサ20によって計測されるタイヤの物理量を取得する。タイヤ力算出ステップは、センサ情報取得ステップによって取得したタイヤの物理量を演算モデル32aに入力してタイヤ力Fを算出する。事象判定ステップは、タイヤ力算出ステップによって算出されたタイヤ力Fに基づいて、タイヤに所定の事象が発生したか否かを判定する。このタイヤ使用診断方法は、タイヤ力算出ステップによって算出されたタイヤ力Fに基づいてタイヤ10に所定の事象が発生したか否かを判定してタイヤ10の使われ方を診断することができる。
以上、本発明の実施の形態をもとに説明した。これらの実施の形態は例示であり、いろいろな変形および変更が本発明の特許請求範囲内で可能なこと、またそうした変形例および変更も本発明の特許請求の範囲にあることは当業者に理解されるところである。従って、本明細書での記述および図面は限定的ではなく例証的に扱われるべきものである。
10 タイヤ、 20 センサ、 31 センサ情報取得部、
32 タイヤ力算出部、 32a 演算モデル、 33 事象判定部、
73 安全性評価部、 100 タイヤ使用診断システム。

Claims (6)

  1. タイヤに配設されたセンサによって計測されるタイヤの物理量を取得するセンサ情報取得部と、
    前記センサ情報取得部によって取得したタイヤの物理量を演算モデルに入力してタイヤ力を算出するタイヤ力算出部と、
    前記タイヤ力算出部によって算出された前記タイヤ力に基づいて、タイヤに所定の事象が発生したか否かを判定する事象判定部と、
    を備えることを特徴とするタイヤ使用診断システム。
  2. 前記タイヤ力算出部は、タイヤの物理量を演算モデルに入力して最大摩擦係数を算出し、
    前記事象判定部は、前記タイヤ力算出部によって算出された前記タイヤ力および前記最大摩擦係数に基づいて、タイヤがスリップする事象が発生したかを判定することを特徴とする請求項1に記載のタイヤ使用診断システム。
  3. 前記事象判定部は、車両の走行速度および前記タイヤ力に基づいて、タイヤの急発進および据え切りの事象のうち一方または両方の事象について発生したか否かを判定することを特徴とする請求項1または2に記載のタイヤ使用診断システム。
  4. 前記事象判定部は、タイヤ空気圧が適正値の範囲外であるか否かを判定することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のタイヤ使用診断システム。
  5. 前記事象判定部の判定結果に応じて、運転安全性について評価する安全性評価部を更に備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のタイヤ使用診断システム。
  6. タイヤに配設されたセンサによって計測されるタイヤの物理量を取得するセンサ情報取得ステップと、
    前記センサ情報取得ステップによって取得したタイヤの物理量を演算モデルに入力してタイヤ力を算出するタイヤ力算出ステップと、
    前記タイヤ力算出ステップによって算出された前記タイヤ力に基づいて、タイヤに所定の事象が発生したか否かを判定する事象判定ステップと、
    を備えることを特徴とするタイヤ使用診断方法。
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